説明

冷蔵庫

【課題】 冷蔵庫の庫内の照明を白熱電球の換わりに発光ダイオードで行うことは、従来から提案されている。本発明は、指向性をもつを照明灯により、冷蔵室を効率よく照明する冷蔵庫を提供するものである。
【解決手段】 このため本発明は、冷蔵室の天井に1個又は2個の庫内照明灯を配置する冷蔵庫において、前記庫内照明灯は、光の照射方向に指向性を備えており、この庫内照明灯は前記天井の前後方向において中央より手前側に配置され、前記庫内照明灯は真下より奥方向Sに向けて光を照射することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、庫内照明灯を白色発光ダイオードで形成した冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
冷蔵庫の庫内の照明を白熱電球の換わりに発光ダイオードで行うことは、特許文献1、2に開示され、非特許文献1にも採用されているように、従来から提案されている。
【特許文献1】特開2002−267348号公報
【特許文献2】特開2001−82869号公報
【非特許文献1】株式会社東芝製2ドア冷凍冷蔵庫GR−H14T
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の白熱灯では光は周囲に万遍なく照射されていたが、発光ダイオードは光の照明方向に指向性をもっている。冷蔵庫の庫内用の照明としては、無指向性の方がよい。このため、発光ダイオードの指向性が、広くなるように発光ダイオードのチップをモールドする樹脂層を工夫したり、庫内灯カバーに光拡散作用をもたせたりしている。
【0004】
しかしながら、このようにしても、発光ダイオードからの照射光を周囲に均等に拡散させることは困難であり、指向性は残る。
【0005】
特許文献1,2においては、多数の発光ダイオードを縦横に整列させて、擬似的な平面発光体を作成し、これにより庫内を照明している。
【0006】
非特許文献1においては、従来の白熱灯の位置に発光ダイオードを位置させているだけである。
【0007】
本発明は、指向性をもつを照明灯により、冷蔵室を効率よく照明する冷蔵庫を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
このため本発明は、冷蔵室(7)の天井に1個又は2個の庫内照明灯(12)を配置する冷蔵庫において、前記庫内照明灯(12)は、光の照射方向に指向性を備えており、この庫内照明灯(12)は前記天井の前後方向において中央より手前側に配置され、前記庫内照明灯(12)は真下より少しだけ奥方向(S)に向けて光を照射することを特徴とする。
【0009】
更に、前記庫内照明灯(12)は、1個のみであり、前記天井の左右方向のほぼ中央に配置されていることを特徴とする。
【0010】
更に、前記庫内照明灯(12)は、2個であり、前記天井の左側と右側に1個づつ配置されていることを特徴とする。
【0011】
更に、前記庫内照明灯(12)は、白色発光ダイオードであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
以上のように本発明によれば、指向性のある庫内灯(白色発光ダイオード)を冷蔵室7の奥行き方向(前後方向)において、中央より少し手前側に配置し、且つ、その照射方向の中心(指向性の向き)を真下より、少し奥側に向けているので、指向性のある庫内灯12であっても効率よく冷蔵室内を明るくすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の1実施形態について、図1、図2を参照しつつ説明する。
【0014】
図1は冷凍冷蔵庫の正面図である。この冷凍冷蔵庫1には、上から冷蔵室スイングドア2,野菜室引出ドア3、製氷室引出ドア4,冷凍室引出ドア5、冷凍室引出ドア6を備えている。
【0015】
図2は、横断面図である。この冷凍冷蔵庫1の冷蔵室7には、半透明の棚8,8,半透明のマジック棚(伸縮自在棚)9、透明の低温スライド容器(チルド室)10が設けられている。
【0016】
この冷蔵室7の天井の中央より少し手前に、庫内灯配置空間11が設けられている。この空間11には、白色発光ダイオード12が1個だけ配置されている。この白色発光ダイオード12からの照射光は、光拡散剤を含有した半透明の庫内灯カバー13を介して、冷蔵室内に照射される。棚8,8,9の手前側のほぼ上部に白色発光ダイオード12が配置されている。
【0017】
この発光ダイオード12の光照射は指向性を備え、図2に示すように、真下方向Lより少し奥側方向Sに向けて照射角を設定している。
【0018】
このように、本実施例では、指向性のある庫内灯(白色発光ダイオード)を冷蔵室7の奥行き方向(前後方向)において、中央より少し手前側に配置し、且つ、その照射方向の中心(指向性の向き)を真下より、少し奥側に向けているので、指向性のある庫内灯12であっても効率よく冷蔵室内を明るくすることが可能である。
【0019】
なお、本実施形態では、発光ダイオードは1個であるが、これは2個でも良い。
【0020】
また、本実施形態では、発光ダイオード12が1個なので、天井の前後左右のほぼ中央に設けた。しかし、発光ダイオード12が2個であれば、天井の左右方向に間隔を隔てて2個を並べるように配置するようにしてもよい。つまり、天井の左側と右側に1個づつ配置してもよい。なお、この場合でも、天井の前後方向においては、中央より手前側に設ける。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態の冷凍冷蔵庫の正面図である。
【図2】この第1実施形態の冷凍冷蔵庫の縦断側面図である。
【符号の説明】
【0022】
1 冷凍冷蔵庫
2 冷蔵室スイングドア
7 冷蔵室
12 指向性のある庫内照明灯(白色発光ダイオード)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷蔵室(7)の天井に1個又は2個の庫内照明灯(12)を配置する冷蔵庫において、
前記庫内照明灯(12)は、光の照射方向に指向性を備えており、この庫内照明灯(12)は前記天井の前後方向において中央より手前側に配置され、前記庫内照明灯(12)は真下より少しだけ奥方向(S)に向けて光を照射することを特徴とする冷蔵庫。
【請求項2】
前記庫内照明灯(12)は、1個のみであり、前記天井の左右方向のほぼ中央に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
前記庫内照明灯(12)は、2個であり、前記天井の左側と右側に1個づつ配置されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
前記庫内照明灯(12)は、白色発光ダイオードであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の冷蔵庫。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2007−3038(P2007−3038A)
【公開日】平成19年1月11日(2007.1.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−180985(P2005−180985)
【出願日】平成17年6月21日(2005.6.21)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】