説明

凝縮ユニットと蒸発ユニットとの連結による、サイクロメトリック混合物の冷却システム

第1のサイクロメトリック混合物20の冷却システムは下記を含む。
・流体を含む液体22に直接接触することによって混合物に含まれる流体を凝縮させることができ、液体22が、第1の混合物20の温度よりも低い温度で当該凝縮ユニット18内に存在する、凝縮ユニット18。
・流体を含む第2のサイクロメトリック混合物21中で液体22を蒸発させることができ、液体22が、第2の混合物21の温度よりも高い温度で当該ユニット19内に存在し、液体22の循環路8,13によって凝縮ユニット18と当該蒸発ユニット19とが連結された、蒸発ユニット19。
・液体22の流量の調整手段。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サイクロメトリック混合物の冷却の分野に関する。
【背景技術】
【0002】
サイクロメトリック混合物は、特に下記のような、2種の気体を含むことが知られている。
・温度および圧力によらず液体の状態にはなり得ない、第1のタイプの気体。
・所定の条件下で凝縮または蒸発し得る、第2のタイプの気体。
【0003】
例えば、湿気を帯びた空気は、サイクロメトリック混合物の例であり、下記を含む。
・通常の温度および圧力の条件下では凝縮しない乾燥した空気。
・温度および圧力の条件次第で凝縮または蒸発し得る水蒸気。
【0004】
燃焼ユニットからの排気(fumee)(より一般には、濃度が変動する排気中の気体であって、CO2およびH2Oのような化合物である気体を含む、気体状の排出物)は、サイクロメトリック混合物の他の例である。一般的に、燃焼排気は、水蒸気が相当の濃度を有するサイクロメトリック混合物である。
【0005】
使用される頻度は比較的少ないものの、他のサイクロメトリック混合物としては、ヘリウムおよびアンモニアの混合物と水素およびアンモニアの混合物とが特に知られている。
【0006】
特許文献FR2820052には、排気中に含まれる二酸化炭素の抽出処理が記載されている。この抽出処理においては、排気は、大気圧に実質的に等しい圧力下で、かつ、二酸化炭素が(逆)昇華の過程によって蒸気の状態から固体の状態に直接変化するような温度下で冷却される。水もまた、例えば空気交換器によって、液体の状態で抽出される。
【0007】
この種のシステムは、有益な点もあるものの、残念ながら、広い温度範囲にわたって冷却された気体の冷たさを回収することができない。また、乾いた排気の急速な除湿乾燥を低コストで行うこともできない。
【発明の概要】
【0008】
第1の側面から、本発明は、第1のサイクロメトリック混合物の冷却システムに関する。本システムは、下記を含む。
・第1のサイクロメトリック混合物の循環路(circuit de circulation)を含む凝縮ユニットであって、当該凝縮ユニットが、この混合物に含まれる流体を、この流体を含む液体との直接接触によって凝縮させることができ、当該液体が、前記第1の混合物の露点よりも低い温度で当該凝縮ユニット内に存在する、凝縮ユニット。
・上記の流体を含む第2のサイクロメトリック混合物の循環路を含む主蒸発ユニットであって、当該主蒸発ユニットが、第2の混合物において液体を蒸発させることができ、当該液体が、上記第2の混合物の露点よりも高い温度で前記蒸発ユニット内に存在し、上記の主要な凝縮ユニットおよび蒸発ユニットが液体の循環路によって連結された、主蒸発ユニット。
・システム内における上記の液体の流量の少なくとも1つを調整する手段。
【0009】
非常に有利な形態において、凝縮ユニットと主蒸発ユニットとを連結することによって、広い温度範囲にわたって第1のサイクロメトリック混合物の冷たさの回収が可能となる。
【0010】
本システムはまた、非常に高速に第1のサイクロメトリック混合物を除湿乾燥する。例えば、第1のサイクロメトリック混合物が排気であれば、1.10-6gH2O/kgへの除湿乾燥は、低コストでかつ高効率に達成され得る。
【0011】
本発明によるシステムにおいては、サイクロメトリック混合物の温度および圧力の条件が組み合わされば、流体が凝縮ユニットにおいて気体状態から液体状態に変化し、主蒸発ユニットにおいて液体状態から気体状態に変化し得る。
【0012】
凝縮ユニット内を循環して冷却されるサイクロメトリック混合物は、飽和または飽和に近い状態である。
【0013】
第2の側面から、本発明はまた、本発明による冷却システムにおいて用いられ得る凝縮ユニットに関する。
【0014】
本凝縮ユニットは、凝縮可能な流体を含むサイクロメトリック混合物の循環路と、この流体を含む液体の循環路と、サイクロメトリック混合物と液体とを直接接触させる手段と、このユニットに流入する液体の温度とこのユニットから流出するサイクロメトリック混合物の温度との温度差を測定可能な手段と、を含み、液体の温度が混合物の露点よりも低い。
【0015】
本発明による凝縮ユニットは、熱交換技術の分野において周知の冷却塔とは根本的に異なることに留意されたい。
【0016】
すなわち、一般的には、このような冷却塔における冷却のための水は、取り付けられた分配路によって霧状にされ、ファンまたは気流によって動かされる空気流に直接接する。この空気流には湿度が蓄えられ、塔の下部に設けられたコンパートメントに水滴が排出される。
【0017】
通常は、このような塔の機能は、飽和状態からは比較的遠い空気中における蒸発による水の冷却に基づく。
【0018】
本発明は、より冷たい液体との直接の接触によって、飽和状態に近い状態のサイクロメトリック混合物に含まれる水蒸気(または、より一般的には、凝縮可能な流体)を凝縮させることを目的とするので、本発明による凝縮ユニットの目的および作用は、根本的に異なる。
【0019】
より詳細には、液体の温度は、サイクロメトリック混合物の露点よりも低い。
【0020】
本発明によると、凝縮ユニット内を循環する液体は、サイクロメトリック混合物中の凝縮可能な流体と同一の少なくとも1つの化合物を含む。
【0021】
特定の実施形態において、本発明による凝縮ユニットの直接の接触の手段は、液体とサイクロメトリック混合物との直接の接触面の拡大のための取り付け部品(garnissage)を含む。
【0022】
特定の実施形態において、本発明による、凝縮ユニットにおける液体の循環路およびサイクロメトリック混合物の循環路は、サイクロメトリック混合物および液体が対向して循環するように設けられる。
【0023】
液体は、重力によって頂部から底部に循環し、サイクロメトリック混合物は、底部から頂部に循環することが好ましい。
【0024】
本発明による凝縮ユニット内の概略的な(状態)変化は下記のとおりである。サイクロメトリック混合物の流入温度よりも明らかに低い初期温度、典型的には5Kから50Kの範囲、で流入する液体は、サイクロメトリック混合物との直接の接触によって漸進的に再加熱される。
【0025】
逆に、サイクロメトリック混合物は冷却される。
【0026】
上記の冷却を通じて、飽和状態に近く、サイクロメトリック混合物に含まれ、それ自体が凝縮する液体は、液体の総量を効果的に増加させる。
【0027】
上記の質量および熱の移動によって、サイクロメトリック混合物は、その流入温度よりも低い温度で、かつ、流入時の組成よりも凝縮可能な流体が少ない状態で凝縮ユニットから流出する。他方、凝縮ユニットから流出する液体の温度はその流入温度よりも高く、流出流量は流入流量よりも大きくなる。液体の量は、凝縮した流体の量だけ増加する。
【0028】
本発明によると、主蒸発ユニットを通過するサイクロメトリック混合物は、上記の凝縮可能な流体を飽和状態からは程遠い濃度で含む。
【0029】
主蒸発ユニットにおいて、液体はサイクロメトリック混合物よりも温度が高い。
【0030】
その結果、液体は、主蒸発ユニットにおいて、その一部が蒸発し、冷却される。したがって、この主蒸発ユニットからの液体の流出量は、流入量よりも小さい。
【0031】
他方、サイクロメトリック混合物は、主蒸発ユニットを通過することによって再加熱され、凝縮可能な流体の濃度は大きくなる。
【0032】
特定の実施形態において、本発明によるシステムは、第1のサイクロメトリック混合物の流量および/または第2のサイクロメトリック混合物の流量を調整する手段を含む。
【0033】
上記の特徴は、他方の混合物の流量に対する一方の混合物の流量を有益に調整する。すなわち、システムにおける質量および熱の移動の全体的なバランスを調整する。
【0034】
本発明によるシステムの調整手段は、例えば、下記に位置に配置される4つのサーマルプローブを含み得る。
・凝縮ユニットおよび主蒸発ユニットの液体の流入口。
・これらのユニットのサイクロメトリック混合物の流出口。
【0035】
本発明のシステムにおいて、ユニットに流入する液体の温度と当該ユニットから流出するサイクロメトリック混合物の温度の差は、1〜2℃のオーダーであることが好ましい。
【0036】
ほとんどの適用例において、凝縮ユニットおよび主蒸発ユニット内を循環するサイクロメトリック混合物の流量はユニットの外部の操作状況によって定められる。
【0037】
すなわち、これらのユニットに流入する液体の流量を調整することが好ましい。本明細書全体にわたって、
・“凝縮狭窄度(pincement de condensation)”は、凝縮ユニットから流出する除湿乾燥したサイクロメトリック混合物の温度とこのユニットに流入するより冷たい液体の温度との差を示す。
・“蒸発狭窄度(pincement d’evaporation)”は、蒸発ユニットから流出する加湿されたサイクロメトリック混合物の温度とこのユニットに流入するより温かい液体の温度との差を示す。
【0038】
上記の2つの数値は、例えば本発明のシステムの調整手段によって、一定間隔で、典型的には30秒ごとに表示させることができる。
【0039】
本発明の特定の実施形態において、調整手段は下記を含む。
・主凝縮ユニットおよび蒸発ユニットの少なくとも一方に流入する液体の温度と当該ユニットから流出するサイクロメトリック混合物の温度との温度差を測定する手段。
・この温度差に基づいて上記のユニットに流入する液体の流量を調整する手段。
【0040】
本発明によるシステムの調整手段は、凝縮狭窄度と蒸発狭窄度の両方を測定し、これらの2つの数値に基づいて主凝縮ユニットおよび蒸発ユニットのそれぞれに流入する液体の流量を調整することが好ましい。
【0041】
本発明の特定の実施形態において、調整手段は、貯蓄タンクからユニット内に液体を注入可能なポンプによりユニットへ流入する液体の流量を調整する。
【0042】
この貯蓄タンクは、他方のユニットの下部に設けられたコンパートメントを含んでいてもよい。
【0043】
本発明によるこのシステムは、主蒸発ユニットから流出する液体(言い換えれば、凝縮ユニットに流入する液体)を冷却する手段を含んでいてもよい。すなわち、主蒸発ユニットで冷却された液体は、再び冷却される。循環路における、主蒸発ユニットの下流側に設けられた熱交換器が、この目的のために用いられ得る。
【0044】
特定の実施形態において、本発明の調整手段は下記が可能であることが好ましい。
・主蒸発ユニットに流入する液体の流量を増やすこと。
・凝縮ユニットに流入する液体の流量を増やすこと。
・凝縮狭窄度を測定すること。
この狭窄度が閾値よりも大きな場合は、
・液体の冷却手段に作用して、その冷却能力を増やすこと。
【0045】
本発明によるシステムは、凝縮ユニットにおいて凝縮した液体の一部を排出するための放出口を含んでいてもよい。この特徴は、凝縮ユニットにおいて凝縮する液体の量が、主蒸発ユニットにおいて蒸発する液体の量よりも大きい場合は、凝縮ユニットで凝縮する液体の回収部となり得る。
【0046】
本発明の特定の実施形態において、システムの調整手段は下記が可能であることが好ましい。
・凝縮狭窄度を測定すること。
この狭窄度が閾値を超えた場合は、
・主凝縮ユニットおよび蒸発ユニットに流入する液体の流量を同じ比率で増やすこと。
【0047】
本発明の別の実施形態において、液体は塩を含む。この場合は、凝縮ユニットから流出する溶液の水の濃度(concentration en eau)を低下させることが好ましい。
【0048】
また、この特定の実施形態において、本発明によるシステムは、液体の循環路において、凝縮ユニットと第1の蒸発ユニットとの間に直列に配置された、第2の液体蒸発ユニットを含む。
【0049】
この第2の蒸発ユニットは、主蒸発ユニットの運転温度よりもはるかに高い温度で運転される。
【0050】
本発明の上記の別の実施形態における特定の実施形態において、第2の蒸発ユニットは、吸気口と、排気口と、この吸気口の上流に設けられた流量を変更可能なファンとを含む。空気は、第2の蒸発ユニット内の液体に対向して循環し得る。調整手段は、第2の蒸発ユニットに流入する液体の温度とこのユニットから流出する空気の温度との温度差に基づいて、このユニットに流入する空気の流量および液体の流量を調整することができる。
【0051】
上記の別の実施形態における特定の実施例において、本発明によるシステムは、凝縮ユニットから第2の蒸発ユニットに流れる液体の冷たさを回収可能な熱交換器を含む。
【0052】
上記の別の実施形態における特定の実施例において、本発明によるシステムは、主蒸発ユニットと第2の蒸発ユニットのそれぞれから流出する液体中の塩の濃度の調節手段を含む。
【0053】
本発明の特定の用途において、特に排気を冷却するために、液体は約−40℃の温度で主蒸発ユニットに流入する。
【0054】
しかし、従来の蒸発ユニットはこのような温度領域では決して用いられなかった。
【0055】
したがって、第3の側面から、本発明は、蒸発可能な流体を含むサイクロメトリック混合物の循環路と、この流体を含む液体の循環路と、サイクロメトリック混合物と液体とを直接接触させる手段と、当該蒸発ユニットに流入する液体の温度と当該蒸発ユニットから流出するサイクロメトリック混合物の温度との温度差を測定可能な制御手段とを含み、液体の温度が−40℃のオーダーでかつサイクロメトリック混合物の露点よりも高い、蒸発ユニットに関する。
【0056】
本発明はまた、本発明によるシステムを利用した冷却処理にも関する。
【0057】
さらに、第4の側面から、本発明は、第1のサイクロメトリック混合物の冷却処理に関する。この処理は、下記の閉ループを含む。
・混合物に含まれる流体を、当該流体を含み、温度が当該第1の混合物の露点よりも低い液体に直接接触させて凝縮させる凝縮工程と、
・この流体を含む第2のサイクロメトリック混合物において、上記凝縮工程において凝縮された液体であって、温度がこの第2の混合物の露点よりも高い液体を蒸発させる蒸発工程と、
・上記蒸発工程において蒸発させた液体を、上記凝縮工程において使用するために再注入する再注入工程。
【0058】
本発明の他の特徴や利点は、添付の図面を参照しながら非限定的実施形態として以下に各々記載している。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】図1は、本発明の特定の実施例による凝縮ユニットを示す。
【図2】図2は、本発明の特定の実施形態による蒸発ユニットを示す。
【図3】図3は、本発明の特定の実施形態によるサイクロメトリック混合物の冷却システムを示す。
【図4】図4Aおよび図4Bは、図3のシステムの流量の相違および/または温度差を調節するための、それぞれの環境下におけるオプション機器を示す。
【図5】図5は、本発明による冷却システムの別の形態を示す。
【図6】図6は、本発明による冷却システムの別の形態を示す。
【図7】図7は、本発明による冷却処理の主な工程を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0060】
それぞれの図中の細い矢印はサイクロメトリック混合物の流れを示し、太い矢印は液体の流れを示す。
【0061】
図1は、本発明による凝縮ユニット18を示す。凝縮ユニット18の内部にサイクロメトリック混合物20が導入され得る。
【0062】
図1の実施形態において、サイクロメトリック混合物は、管1aを介して凝縮ユニット18に導入される。この管は、凝縮ユニット18の下部において終端する。
【0063】
図1の実施形態において、サイクロメトリック混合物20は、凝縮ユニット18の上部において終端する管1bを介して凝縮ユニット18から流出する。
【0064】
本発明によれば、凝縮ユニット18は、サイクロメトリック混合物20の流体を凝縮可能な液体22の流入口を含む。この液体の温度は、サイクロメトリック混合物20の露点よりも低い。
【0065】
図1の実施形態において、凝縮ユニット18は、このユニットの流入口における液体22の温度を測定可能なプローブ37と、このユニットから流出するサイクロメトリック混合物20の温度を測定可能なプローブ35とを含む。
【0066】
プローブ35で測定した温度とプローブ37で測定した温度との差P1は、“凝縮狭窄度”に相当する。
【0067】
本実施形態において、液体22は、凝縮ユニット18の上部に設けられた供給路(供給ランプ;rampe d’alimentation)9を介して凝縮ユニット18に流入して、凝縮ユニット18の下部のコンパートメント10に蓄えられる。
【0068】
通常、サイクロメトリック混合物20と液体22とは、凝縮ユニット18において対向して循環する。
【0069】
サイクロメトリック混合物20の導入管1aは、コンパートメント10における液面よりも高い位置において終端する。
【0070】
本発明によれば、サイクロメトリック混合物20および液体は凝縮ユニット18内に流入し、直接接触する。
【0071】
本実施形態において、この直接の接触は、液体の供給路9が真上になるように設けられた取り付け部品(ライニング)3上で少なくともその一部が発生する。
【0072】
本実施形態において、凝縮ユニット18から液体22を排出させる流出口11は、コンパートメント10の底部に設けられる。
【0073】
サイクロメトリック混合物20と液体22との接触からは、多くの効果が得られる。
【0074】
まず、サイクロメトリック混合物20が冷却される。
【0075】
さらに、サイクロメトリック混合物20に含まれる凝縮可能な流体の少なくとも一部が凝縮する。これにより、凝縮ユニット18における液体の流量が増える。流出口11で測定した流量は、供給路9で測定した流量よりも大きい。
【0076】
図2は、本発明による蒸発ユニット19を示す。サイクロメトリック混合物21は蒸発ユニット19内に導入され得る。このサイクロメトリック混合物は、濃度が飽和状態からは程遠い蒸発可能な流体を含む。
【0077】
図2の実施形態において、サイクロメトリック混合物21は、管17aを介して蒸発ユニット19に導入される。この管は、蒸発ユニット19の下部で終端する。
【0078】
図2の実施形態において、サイクロメトリック混合物21は、蒸発ユニット19の上部で終端する管17bを介して蒸発ユニット19から排出される。
【0079】
本発明によれば、蒸発ユニット19は、液体22の流入口を含む。流入口における温度は、サイクロメトリック混合物21の露点よりも高い。
【0080】
図2の実施形態において、蒸発ユニット19は、蒸発ユニットの流入口における温度を測定可能なプローブ38と、このユニットから流出するサイクロメトリック混合物21の温度を測定可能なプローブ36とを含む。
【0081】
プローブ38で測定した温度とプローブ36で測定した温度との差P2は、“蒸発狭窄度”に相当する。
【0082】
本実施形態において、液体22は、蒸発ユニット19の上部に設けられた分配システム14を介して蒸発ユニット19に流入する。液体は、蒸発ユニット19の下部のコンパートメント5に蓄えられる。
【0083】
通常、サイクロメトリック混合物21と液体22とは、蒸発ユニット19において対向して循環する。
【0084】
サイクロメトリック混合物21の導入管17aは、コンパートメント5における液面よりも高い位置で終端する。
【0085】
本発明によれば、サイクロメトリック混合物21および液体22は蒸発ユニット19内に流入して、直接接触する。
【0086】
本実施形態において、この直接の接触は、液体22の分配システム14が真上になるように設けられた取り付け部品(ライニング)16上で少なくともその一部が発生する。
【0087】
本実施形態において、蒸発ユニット19から液体22を排出させる流出口6は、コンパートメント5の底部に設けられる。
【0088】
サイクロメトリック混合物21と液体22との接触からは、多くの効果が得られる。
【0089】
まず、液体22が冷却される。
【0090】
さらに、液体22は、サイクロメトリック混合物21と接触して蒸発するが、蒸発可能な流体についての混合物21の濃度は、飽和状態からは程遠い。
【0091】
図3は、本発明による冷却システムを示す。
【0092】
このシステムは、図1を参照して説明した凝縮ユニットと同一または類似の凝縮ユニット18と、図2を参照して説明した蒸発ユニットと同一または類似の蒸発ユニット19とを含む。
【0093】
凝縮ユニット18および主蒸発ユニット19は、液体22が閉ループ内で循環するように連結される。より詳細には、このシステムは下記を含む。
・凝縮ユニット18からの流出口11において回収された液体22を、蒸発ユニット19の分配システム14に注入する第1の液体路13。
・蒸発ユニット19から流出して回収された液体22を凝縮ユニット18の供給路9に注入する第2の液体路8。
【0094】
図3の実施形態において、第1の液体路13は連結管11およびポンプ12を、第2の液体路8は連結管6およびポンプ7をそれぞれ含む。
【0095】
当業者であれば、本発明によるシステム内で、液体22の流量は変動することを理解できる。液体22の流量は、凝縮ユニット18内では、サイクロメトリック混合物の凝縮可能な気体の凝縮に起因して増え、蒸発ユニット19内では、サイクロメトリック混合物21と接触することで減る。
【0096】
本システムによれば、2つの気体流が有効に熱交換し、それぞれが有する凝縮可能な流体の状態を変化させる。
【0097】
より詳細には、液体22は、
・凝縮ユニット18内で、サイクロメトリック混合物20を冷却して、サイクロメトリック混合物20中の凝縮可能な気体を減らし、
・蒸発ユニット19内で、サイクロメトリック混合物21を再加熱して、サイクロメトリック混合物21中の蒸発可能な気体を増やす。
【0098】
図3のシステムにおいて、蒸発ユニット19で蒸発した液体によって回収された冷たさが、凝縮ユニット18で液体から吸収された熱を十分に補うものであれば、凝縮狭窄度P1および蒸発狭窄度P2はポンプ7およびポンプ12の流量を調整することによってそれぞれを独立して調整することができる。それぞれのポンプは、流量を変更させて、コンパートメント5,10に含まれる液体22から所望の量を得るように調整される。
【0099】
流量を調整するための補足的なオプション機器(特に、熱交換器23および放出口24)を、図4Aおよび4Bに示す。
【0100】
図4Aにおいて、熱交換器23は、蒸発ユニット19から流出した液体流22を、凝縮ユニット18に再注入する前に強く冷却することを目的として、第2の液体路8に設けられている。
【0101】
凝縮ユニット18内を循環する液体流22の冷却キャパシティが、凝縮ユニット18において凝縮される流体の量と蒸発ユニット19において蒸発される流体の量との間のバランスをとるためには十分でない場合は、このような熱交換器23が有効に用いられ得る。
【0102】
図4Aのシステムにおいて、熱交換器23は、凝縮ユニット18に注入される液体流をさらに冷却する。この熱交換器は、蒸発ユニット19で回収された冷却力が凝縮ユニット18で吸収される必要がある加熱力よりも小さい場合に有効である。
【0103】
本システムは、蒸発狭窄度P2および凝縮狭窄度P1の連続的な調整により制御されることが好ましい。
【0104】
例えば、初期の調整は、ポンプ12により蒸発狭窄度P2に対して行われ、これにより流量を増やす。流量が増えると蒸発狭窄度P2が小さくなり、通常は間接的に凝縮狭窄度P1が小さくなる。
【0105】
それでも凝縮狭窄度P1が十分に小さくならない場合は、まず、ポンプ7の流量を増やす。
【0106】
それでも凝縮狭窄度P1が大きすぎる場合は、第3の試みとして、熱交換器23の冷却力を調整し得る。
【0107】
図4Bに示すように、凝縮ユニット18において凝縮した流体の量が、蒸発ユニット19において蒸発した流体の量よりもはるかに多い場合は、放出口24を凝縮ユニット18に導入して、凝縮した流体の過剰分を管25を介して放出することができる。
【0108】
図4Bのシステムにおいて、凝縮狭窄度P1が閾値を超えて、凝縮ユニットに注入される液体の流量が不足する場合は、蒸発ユニット19および凝縮ユニット18に注入される液体の流量を同じ比率で増やして、凝縮狭窄度P1および蒸発狭窄度P2を小さくすることが好ましい。これにより、
・凝縮した流体の過剰分が、管25を介して放出されて、
・蒸発ユニット19のコンパートメント5における液層の蓄積が抑制される。
【0109】
本発明の別の実施例を、図5を参照して説明する。
【0110】
本実施例においては、凝縮ユニット18に流入するサイクロメトリック混合物20は下記の湿った排気の混合物である。
・温度は0℃。
・水蒸気は乾燥排気に対して4gH2O/kg。
【0111】
本実施例において、供給路9によって分配される液体22は、水と塩化カルシウムCaCl2の−40℃の混合物である。
【0112】
上記と同様に、湿った排気に含まれる水蒸気は凝縮され、濃度が乾燥排気に対して約0.1gH2O/kgになる。
【0113】
図5の実施例において、実質的に−40℃の水と塩化カルシウムCaCl2との混合物の規定された流れは、凝縮ユニット18のコンパートメント10から取り出されて、熱交換器28によって再加熱され温度が約+15℃になる。
【0114】
熱交換器28から流出すると、塩化カルシウムCaCl2の溶液は循環路26によって運ばれて、分配器33によって第2の蒸発ユニット30の取り付け部品(ライニング)34へと送られる。
【0115】
本実施例において、蒸発ユニット19は、本発明の主蒸発ユニットである。
【0116】
本実施例において、第2の蒸発ユニット30は、外気温度(特に約20℃)であって、相対湿度が飽和状態になる程ではない、典型的には40%のオーダーの、空気32の流入口31aを含む。
【0117】
空気32は、ファン39によって、第2の蒸発ユニット30内を、塩化カルシウムCaCl2の溶液に対向して循環する。
【0118】
塩化カルシウムCaCl2の溶液中に過剰に含まれている水は、取り付け部品34において、飽和していない外気32に接触して蒸発する。この溶液の塩の濃度は、所望の値に増える。
【0119】
空気32は、温度が約16℃で、湿度が90%のオーダーで、(放出口31bを介して)第2の蒸発ユニット30から放出される。
【0120】
塩化カルシウムCaCl2の溶液は、第2の凝縮ユニット30において空気と接触して再加熱され、約18℃の温度で熱交換器28に再注入される。
【0121】
熱交換器28から流出した塩化カルシウムCaCl2の溶液は温度が約−38℃であり、その後、第1の液体路13に再合流し、凝縮ユニット18のコンパートメント10に直接排出された塩化カルシウムCaCl2の溶液と混ぜ合わさる。
【0122】
図3を参照して説明したように、ポンプ12の下流の液体流22は、主蒸発ユニット19の分配システム14に注入される。
【0123】
本実施例においては、主蒸発ユニット19内を循環するサイクロメトリック混合物21は、例えば−50℃の冷たい排気の混合物であり、その条件よりもはるかに冷たい。
【0124】
上記と同様、主蒸発ユニット19から流出して回収された塩化カルシウムCaCl2の溶液は、凝縮ユニット18の供給路9に再注入される。
【0125】
本実施例において、主蒸発ユニット19から流出する塩化カルシウムCaCl2の溶液の濃度は、連結管6に設けられた当業者には周知である構成によって測定される。
【0126】
有利なことに、蒸発ユニット30,19のそれぞれから流出した塩化カルシウムCaCl2の溶液の濃度は、これらのユニットの流入口の空気の流れまたは冷たい排気の、温度および相対湿度などを、調整することで変更可能である。
【0127】
図5のシステムにおいて、ファン39は、第2の蒸発ユニット30を通過する空気の流れを調整する。
【0128】
本実施例において、第2の蒸発ユニット30は、下記を含む。
・このユニットの流入口33において液体の温度を測定可能なプローブ41。
・このユニットの放出口31bにおいて湿った空気の温度を測定可能なプローブ40。
【0129】
プローブ40と41とで測定した温度の差(“狭窄度P3”とする)は、1〜2℃のオーダーであることが好ましい。
【0130】
本発明の特定の実施形態において、この狭窄度が1.5℃を超える場合は、ファン39の出力または第2の蒸発ユニットに流入する水の流量が調整され、狭窄度P3が所望の範囲に確実に保たれる。
【0131】
好ましい実施形態において、CaCl2またはLiClの濃度を、例えば、容積重および温度を測定したり、または、電気抵抗を測定したりするなどして、連続的に測定する機器(不図示)が使用される。
【0132】
水の濃度(concentration en eau)が高すぎる場合は、ファン39の出力が調整されて、水/CaCl2の混合物または水/LiClの混合物の蒸発を促進し、固相形成の危険性を抑制する。
【0133】
下記の全体にわたる調整が実施され得る。
・凝縮狭窄度P1が増えた場合は、凝縮ユニット18に流入する液体流を、ポンプ7によって増やして、(1℃のオーダーの)目標の狭窄度P1を得る。
・蒸発狭窄度P2が増えた場合は、液体流を、ポンプ12によって増やして、(1℃のオーダーの)目標の狭窄度P2を得る。
・第2の蒸発ユニット30の狭窄度P3が増えた場合は、このユニット30に流入する液体流を、ポンプ27によって増やす。
・水の濃度が高くなった場合は、ファン39の出力を増やして、狭窄度P3を小さくする。
【0134】
図6に示す本発明によるシステムもまた、蒸気のサイクロメトリック混合物を除湿乾燥させるために使用され得る。除湿乾燥は、温度を−90℃から−40℃の間として行われ、水蒸気の濃度は乾燥排気に対して約10-6〜10-1gH2O/kgに下がる。
【0135】
本実施例において、供給路9によって凝縮ユニット18の取り付け部品3上で蒸発する液体22は、エタノール、メタノールまたはd―リモネンの溶液であってもよい。水蒸気は、純粋なエタノール、メタノールまたはd―リモネンによって、吸収される。
【0136】
蒸発ユニット18のコンパートメント10に蓄えられる、水とエタノールの混合物中のエタノールの濃度は、96%〜99.9%である。この値は、95%であるエタノールの共沸濃度よりも高い。
【0137】
上記の実施例と同様に、この混合物は、主蒸発ユニット19の取り付け部品16上に分配される。
【0138】
本実施例において、冷たい排気により構成されるサイクロメトリック混合物21は、約−110℃で主蒸発ユニット19に流入し、エタノールの一部および水を蒸発させる。
【0139】
上記の実施例と同様に、このサイクロメトリック混合物21は、管17bを介して蒸発ユニット19から排出される。
【0140】
本実施例において、熱交換器4は、排気に含まれるエタノールを回収して凝縮させるために、管17bに配置されている。
【0141】
凝縮されたエタノールは、蒸発ユニット19の流出口と凝縮ユニット18の供給路9の間の第2の液体路8に、管96を介して再注入される。
【0142】
図7に、本発明による冷却処理の主な工程を概略的に示す。
【0143】
この処理は、本発明によるシステムにおいて実施され、サイクロメトリック混合物20が冷却され得る。この処理は、繰り返し実施される、下記の3つの主な工程を含む。
・第1のサイクロメトリック混合物20の露点よりも低い温度の液体22との直接の接触によって、サイクロメトリック混合物20に含まれる流体を凝縮させる凝縮工程E1。
・上記の流体を含む第2のサイクロメトリック混合物21において、上記の凝縮工程E1において凝縮された、温度が第2のサイクロメトリック混合物21の露点よりも高い、液体22を蒸発させる蒸発工程E2。
・上記の凝縮工程E1で使用するために、上記蒸発工程E2において蒸発された液体を再注入する再注入工程E3。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のサイクロメトリック混合物(20)の冷却システムであって、
・前記第1のサイクロメトリック混合物(20)の循環路(1a,1b)を含む凝縮ユニット(18)であって、当該凝縮ユニットが、前記混合物に含まれる流体を、この流体を含む液体(22)との直接接触によって凝縮させることができ、前記液体(22)が、前記第1の混合物(20)の露点よりも低い温度で当該凝縮ユニット(18)内に存在する、凝縮ユニット(18)と、
・前記流体を含む第2のサイクロメトリック混合物(21)の循環路(17a,17b)を含む主蒸発ユニット(19)であって、当該主蒸発ユニット(19)が、前記第2のサイクロメトリック混合物(21)において前記液体(22)を蒸発させることができ、前記液体(22)が、前記第2の混合物(21)の露点よりも高い温度で前記蒸発ユニット(19)内に存在し、前記ユニット(18,19)が、前記液体の循環路(8,13)によって連結された、主蒸発ユニット(19)と、
・当該システム内における前記液体(22)の流量の少なくとも1つを調整する調整手段と、
を含むシステム。
【請求項2】
前記調整手段が、
・前記ユニット(18,19)の少なくとも1つに流入する液体(22)の温度と、当該ユニット(18,19)から流出する前記サイクロメトリック混合物(20,21)の温度との温度差を測定する手段と、
・前記温度差に基づいて当該ユニット(18,19)に流入する液体の流量を調整する手段と、
を含む、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ユニット(18,19)に流入する液体(22)の流量を調整する手段が、貯蓄タンク(5,10)から当該ユニット内に前記液体(22)を注入可能なポンプ(7,12)を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記ユニットの一方(18,19)に注入される液体の流量を調整するために用いられる前記貯蓄タンクが、他方のユニット(19,18)の下部に設けられたコンパートメント(5,10)によって構成された、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記サイクロメトリック混合物(20,21)の少なくとも1つの流量を調整する手段を含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記主蒸発ユニット(19)の排出口(6)から流出する前記液体(22)を冷却する手段(23)を含む、請求項1〜5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記調整手段が、
・前記主蒸発ユニット(19)に流入する前記液体(22)の流量を増やすことができ、
・前記凝縮ユニット(18)に流入する前記液体(22)の流量を増やすことができ、
・前記凝縮ユニット(18)に流入する前記液体(22)の温度と、前記凝縮ユニット(18)から流出する前記サイクロメトリック混合物(20)の温度との温度差を測定することができ、当該温度差が閾値よりも大きな場合は、
・前記液体(22)を冷却する手段(23)に作用して、その冷却能力を増やすことができる、
請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記凝縮ユニット(18)において凝縮された液体(22)の一部を放出するための放出口(24)を含む、請求項1〜7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記調整手段が、
・前記凝縮ユニット(18)に流入する前記液体(22)の温度と、前記凝縮ユニット(18)から流出する前記サイクロメトリック混合物(20)の温度との温度差を測定することができ、当該温度差が閾値よりも大きな場合は、
・前記ユニット(18,19)に流入する液体(22)の流量を同一の比率で増やすことができる、
請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記液体(22)が塩を含み、前記液体(22)の前記循環路(8,13)における、前記凝縮ユニット(18)と前記主蒸発ユニット(19)との間に直列に設けられた、前記液体(22)のための第2の蒸発ユニット(30)を含み、前記第2の蒸発ユニットが、前記主蒸発ユニット(19)の運転温度よりもはるかに高い温度で運転される、請求項1〜9のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
前記第2の蒸発ユニット(30)が、空気(32)の吸気口(31a)および排気口(31b)と、前記吸気口(31a)の上流側に設けられた流量を変更可能なファン(39)とを含み、前記空気は、前記第2の蒸発ユニット(30)内の前記液体(22)に対向して循環可能であり、前記調整手段は、前記ユニット(30)に流入する液体(22)の温度と前記ユニット(30)から流出する空気(32)の温度との温度差に基づいて、前記第2の蒸発ユニットに流入する空気の流量および液体(22)の流量を調整することができる、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記凝縮ユニット(18)から前記第2の蒸発ユニット(30)に流れる前記液体(22)の冷たさを回収可能な熱交換器(28)を含む、請求項10または11に記載のシステム。
【請求項13】
前記蒸発ユニット(19,30)の排出口(29,6)のそれぞれから流出する前記液体中の塩の濃度の調節手段を含む、請求項10〜12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項14】
凝縮可能な流体を含むサイクロメトリック混合物(20)の循環路(1a,1b)と、前記流体を含む液体(22)の循環路(9,11)と、前記サイクロメトリック混合物(20)と前記液体(22)とを直接接触させる手段(3)と、当該ユニット(18)に流入する前記液体(22)の温度と当該ユニット(18)から流出する前記サイクロメトリック混合物(20)の温度との温度差を測定可能な制御手段(35,37)と、を含み、前記液体の温度が前記混合物(20)の露点よりも低い、凝縮ユニット(18)。
【請求項15】
前記直接接触させる手段が取り付け部品(3)を含む、請求項14に記載の凝縮ユニット(18)。
【請求項16】
前記循環路((9,11),(1a,1b))が、前記サイクロメトリック混合物(20)および前記液体(22)が当該ユニットにおいて対向して循環するように設けられた、請求項14または15に記載の凝縮ユニット(18)。
【請求項17】
蒸発可能な流体を含むサイクロメトリック混合物(21)の循環路(17a,17b)と、前記流体を含む液体(22)の循環路(14,6)と、前記サイクロメトリック混合物(21)と前記液体(22)とを直接接触させる手段(16)と、当該ユニット(19)に流入する前記液体(22)の温度と当該ユニット(19)から流出する前記サイクロメトリック混合物(21)の温度との温度差を測定可能な制御手段(36,38)を含み、前記液体の温度が−40℃のオーダーでかつ前記混合物(21)の露点よりも高い、蒸発ユニット(19)。
【請求項18】
第1のサイクロメトリック混合物(20)を冷却する方法であって、
・前記混合物に含まれる流体を、温度が前記第1のサイクロメトリック混合物(20)の露点よりも低く、前記流体を含む液体(22)に直接接触させて、凝縮させる凝縮工程(E1)と、
・前記流体を含む第2のサイクロメトリック混合物(21)において、前記凝縮工程(E1)において凝縮された、温度が前記第2の混合物(21)の露点よりも高い、前記液体(22)を蒸発させる蒸発工程(E2)と、
・前記凝縮工程(E1)で使用するために、前記蒸発工程(E2)において蒸発された前記液体を再注入する再注入工程(E3)と、
を閉じたループを構成するように含む、方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2011−508178(P2011−508178A)
【公表日】平成23年3月10日(2011.3.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−540166(P2010−540166)
【出願日】平成20年12月24日(2008.12.24)
【国際出願番号】PCT/FR2008/052418
【国際公開番号】WO2009/083696
【国際公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【出願人】(510176765)
【氏名又は名称原語表記】ASSOCIATION POUR LA RECHERCHE ET LE DEVELOPPEMENT DES METHODES ET PROCESSUS INDUSTRIELS (ARMINES)