説明

凝集沈殿処理方法および凝集沈殿処理装置

【課題】汚泥循環再生を伴う凝集沈殿処理において再生反応に使用するアルカリ剤の量を抑制することができる凝集沈殿処理方法を提供する。
【解決手段】凝集沈殿処理における沈殿工程からの汚泥にアルカリ剤を添加して凝集剤を再生させる再生反応工程と、再生させた再生反応液を沈殿工程より前段側に返送する返送工程と、を含み、再生反応工程において、再生反応液のpHが所定の下限値を下回ったらアルカリ剤を増量し、所定の上限値に達したらアルカリ剤の添加を減量し、再生反応液へのアルカリ剤の添加に伴うpHの変動周期が所定の時間以上となった場合に沈殿工程からの汚泥の排出量を増量し、所定の時間を下回った場合に沈殿工程からの汚泥の排出量を減量する凝集沈殿処理方法である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、汚泥循環再生を伴う凝集沈殿処理方法および凝集沈殿処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
排水処理や用水処理等において、懸濁物質を多く含む原水を処理対象とする場合は、ポリ塩化アルミニウム等のアルミニウム系凝集剤や塩化第二鉄等の鉄系凝集剤等の凝集剤を添加してフロックを形成させ、沈降分離を図る凝集沈殿処理が用いられる。また、フッ素のようなイオン状物質を含む原水に対しては、カルシウムと反応させてフッ化カルシウムとする固形物化を行ってからアルミニウム系凝集剤等の凝集剤を添加してフロックを形成させ、沈降分離を図る凝集沈殿処理が行われる。
【0003】
このような凝集沈殿処理において、懸濁物質やフッ素イオン等のイオン状物質を高度に処理するには、アルミニウム系凝集剤等の無機凝集剤を多量に添加する必要があるが、凝集剤を多量に添加すると、凝集沈殿処理により生成した汚泥の脱水性が悪く、汚泥の脱水後のケーキ量が非常に多くなる問題がある。
【0004】
そこで、処理水質を良好に維持しつつ、汚泥脱水後のケーキ量を低減する手法として、汚泥循環再生法が適用されることがある。汚泥循環再生法は、沈殿槽から引き抜いた沈殿汚泥の少なくとも一部を再生反応槽に導入し、撹拌しながら消石灰や水酸化ナトリウム等のアルカリ剤をpH8以上(望ましくは9〜10)になるよう添加して、汚泥中の凝集剤由来のアルミニウムや鉄等の凝集機能を再生して沈殿槽の前段側の凝集反応槽に返送することで、凝集剤として再利用する処理方法である(例えば、特許文献1参照)。この再生汚泥を原水に返送添加する方法は新規に添加する凝集剤の量を大幅に削減することができるとともに、処理水質の向上ももたらし、かつ、発生する汚泥の濃縮性および脱水性が向上し、汚泥処理設備の小型化等が可能となる。
【0005】
また、フッ素イオン含有排水を対象とする処理では、汚泥中のアルミニウム等に吸着し濃縮されたフッ素が、再生反応においてアルミニウム等から脱離し、カルシウムと反応してフッ化カルシウムとなるため、アルミニウム等は排水から新たに流入してくるフッ素イオンを吸着する能力を回復させる。これにより、汚泥循環再生法は、高いフッ素除去能力を有する。
【0006】
沈殿工程においては、上向流式沈殿槽が用いられることが多く、場合によっては、さらにフロックの除去能力を高めるためにスラリブランケットを形成させる型のものが用いられることもある。スラリブランケット型沈殿槽は、沈殿槽内の中間部にスラリブランケット層と称される懸濁、流動状態の汚泥層を形成し、層内の上昇流に随伴される微細なフロックやその他の微細粒子をスラリブランケット層にて補足して被処理水を清澄化させるものである。そして、スラリブランケット層を作らない通常の上向流式沈殿槽よりも良好な処理水質が得られ、かつ、3〜10m/h程度の高い線速度(LV)を有する。
【0007】
なお、再生反応槽においてpH7程度で流入してくる汚泥をpH9〜10程度に調整する方法では、通常、調整したいpH所定値より低いpH(例えば、0.2〜0.5程度低いpHを設定)を下回ったらアルカリ剤を添加し、調整したいpH所定値またはその付近のpHに達したらアルカリ剤の添加を停止するという方法が採られる。
【0008】
この汚泥循環再生を伴う凝集沈殿処理においては、前述の通り、沈降性、濃縮性の非常に高いフロックが形成される。これは、汚泥中のアルミニウムや鉄等の水酸化物がpH8以上のアルカリにさらされることにより、一部はアルミン酸イオン等となって、中和時に凝集能力を有する形態になるが、一部は複数の水酸化物が脱水縮合した形態となり、脱水縮合物が適度にフロックに含有されることにより沈降性、濃縮性の高いフロックが形成される。そして、沈殿槽においては、そのフロックが沈降して、濃度の高い汚泥となる。
【0009】
しかし、沈殿槽から系外への汚泥の排出量が少なく、沈殿槽および再生反応槽を含む反応槽で構成される系内での汚泥の滞留時間が長くなると、何度も再生反応を繰り返し、脱水縮合物が増え、沈殿槽から引き抜かれる汚泥は高濃度で粘性が著しく高く、流動性の低いものとなることがある。
【0010】
再生反応槽では、撹拌機等で撹拌しながら、pHが8以上の所定値付近となるように消石灰懸濁液、あるいは水酸化ナトリウム溶液および塩化カルシウム溶液等のアルカリ剤を槽上部から添加するが、上記のように汚泥の粘性が著しく高く、流動性が低いと、これらのアルカリ剤が槽内で直ちに混合されないことがある。そして、直ちに混合されないと再生反応に利用されないまま凝集反応槽に流出してしまうアルカリ剤が多くなり、結果としてアルカリ剤使用量が多くなってしまうという問題があった。また、こうした状態になるほど汚泥濃度が高くなっても、処理水のSSやフッ素含有量等の水質はある一定以上は向上しないため、薬品使用量が増大によるランニングコスト上昇といったデメリットだけが存在することがあった。
【0011】
流動性の低い汚泥でも十分に混合するために、再生反応槽での撹拌強度を上げる方法も考えられるが、動力の大きな撹拌機が必要となり電力消費量が大きくなるといった問題が生じるとともに、撹拌羽根の磨耗が大きく交換頻度が多くなるため、ランニングコストが嵩むといった問題も生じる。
【0012】
また、再生反応槽での汚泥濃度に汚泥の流動性は大きく影響されるので、汚泥濃度計で汚泥濃度を測定して管理するという方法も考えられるが、汚泥濃度計は高価であり、その使用は装置制作コストの増大につながること、また、排水の性状や凝集剤の添加量等が変わると、汚泥濃度と汚泥の流動性の相関も変化することがあるため、汚泥濃度での管理で、アルカリ剤使用量の抑制を行うのは難しいという問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】特許第4689187号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、汚泥循環再生を伴う凝集沈殿処理において再生反応に使用するアルカリ剤の量を抑制することができる凝集沈殿処理方法および凝集沈殿処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、凝集沈殿処理における沈殿工程からの汚泥の少なくとも一部にアルカリ剤を添加して凝集剤を再生させる再生反応工程と、前記再生させた再生反応液を前記沈殿工程より前段側に返送する返送工程と、を含み、前記再生反応工程において、再生反応液のpHが所定の下限値を下回ったらアルカリ剤を増量し、所定の上限値に達したらアルカリ剤の添加を減量し、前記再生反応液へのアルカリ剤の添加に伴うpHの変動周期が所定の時間以上となった場合に前記沈殿工程からの汚泥の排出量を増量し、前記所定の時間を下回った場合に前記沈殿工程からの汚泥の排出量を減量する凝集沈殿処理方法である。
【0016】
また、前記凝集沈殿処理方法において、前記所定の時間を3〜20分の範囲で、かつ、前記再生を行う再生反応槽の滞留時間の1/3以下の時間とすることが好ましい。
【0017】
また、前記凝集沈殿処理方法において、前記所定の時間を、アルカリ剤を増量してから、次のアルカリ剤を増量するまでの時間として判別することが好ましい。
【0018】
また、前記凝集沈殿処理方法において、前記沈殿工程における沈殿槽がスラリブランケット型沈殿槽であり、スラッジブランケットの界面位置に応じて沈殿槽からの汚泥の排出量を調整し、前記再生反応液のpHの変動周期が前記所定の時間以上となった場合の汚泥排出量が、前記界面位置に応じた汚泥排出量よりも多いことが好ましい。
【0019】
また、前記凝集沈殿処理方法において、前記汚泥の排出量を、前記沈殿工程から前記再生反応工程へ汚泥を返送する返送配管から分岐され汚泥を排出する排出配管に設置されたバルブの開く時間および開く間隔により調整することが好ましい。
【0020】
また、前記凝集沈殿処理方法において、前記汚泥の排出量を、前記沈殿工程から前記再生反応工程へ汚泥を返送する返送配管とは別に設置された引抜配管において、ポンプの作動時間および作動間隔により調整することが好ましい。
【0021】
また、本発明は、凝集沈殿処理における沈殿槽からの汚泥の少なくとも一部にアルカリ剤を添加して凝集剤を再生させるための再生反応槽と、前記再生させた再生反応液を前記沈殿槽より前段側に返送する返送手段と、前記再生反応液のpHを測定するpH測定手段と、前記再生反応槽において、再生反応液のpHが所定の下限値を下回ったらアルカリ剤を増量し、所定の上限値に達したらアルカリ剤の添加を減量するアルカリ剤添加手段と、前記再生反応液へのアルカリ剤の添加に伴うpHの変動周期が所定の時間以上となった場合に前記沈殿工程からの汚泥の排出量を増量し、前記所定の時間を下回った場合に前記沈殿工程からの汚泥の排出量を減量する汚泥排出量調整手段と、を備える凝集沈殿処理装置である。
【0022】
また、前記凝集沈殿処理装置において、前記所定の時間を3〜20分の範囲で、かつ、前記再生を行う再生反応槽の滞留時間の1/3以下の時間とすることが好ましい。
【0023】
また、前記凝集沈殿処理装置において、前記所定の時間を、アルカリ剤を増量してから、次のアルカリ剤を増量するまでの時間として判別することが好ましい。
【0024】
また、前記凝集沈殿処理装置において、前記沈殿槽がスラリブランケット型沈殿槽であり、スラッジブランケットの界面位置に応じて沈殿槽からの汚泥の排出量を調整し、前記再生反応液のpHの変動周期が前記所定の時間以上となった場合の汚泥排出量が、前記界面位置に応じた汚泥排出量よりも多いことが好ましい。
【0025】
また、前記凝集沈殿処理装置において、前記汚泥の排出量を、前記沈殿槽から前記再生反応槽へ汚泥を返送する返送配管から分岐され汚泥を排出する排出配管に設置されたバルブの開く時間および開く間隔により調整することが好ましい。
【0026】
また、前記凝集沈殿処理装置において、前記汚泥の排出量を、前記沈殿槽から前記再生反応槽へ汚泥を返送する返送配管とは別に設置された引抜配管において、ポンプの作動時間および作動間隔により調整することが好ましい。
【発明の効果】
【0027】
本発明では、再生反応液へのアルカリ剤の添加に伴うpHの変動周期が所定の時間以上となった場合に沈殿工程からの汚泥の排出量を増量し、所定の時間を下回った場合に減量することにより、汚泥循環再生を伴う凝集沈殿処理において再生反応に使用するアルカリ剤の量を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態に係る凝集沈殿処理装置の一例を示す概略構成図である。
【図2】本発明の実施形態に係る凝集沈殿処理装置の他の例を示す概略構成図である。
【図3】再生反応におけるpHの時間変化の一例を示す図である。
【図4】汚泥滞留時間30分の容量を有する再生反応槽での汚泥濃度が5.5w/v%の場合の再生反応におけるpHの時間変化を示す図である。
【図5】汚泥滞留時間30分の容量を有する再生反応槽での汚泥濃度が14.2w/v%の場合の再生反応におけるpHの時間変化を示す図である。
【図6】本発明の実施形態に係る凝集沈殿処理装置の他の例を示す概略構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
【0030】
本発明の実施形態に係る凝集沈殿処理装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。凝集沈殿処理装置1は、凝集沈殿処理手段として、反応槽10と、凝集槽12と、沈殿槽14と、再生反応手段として、再生反応槽16とを備える。図2に示す凝集沈殿処理装置3のように、反応槽10の前段に、フッ素イオン等のイオン状物質を含む原水に消石灰等のカルシウム剤等の晶析剤を添加して晶析反応を行うための晶析反応手段として晶析反応槽40を備えてもよい。また、図1の反応槽10または図2の晶析反応槽40の前段に、原水を貯留するための原水槽を備えてもよい。
【0031】
図1の凝集沈殿処理装置1において、反応槽10、凝集槽12および沈殿槽14のそれぞれの出口と入口とがこの順序で配管等により接続されている。沈殿槽14の下部と再生反応槽16の入口が、ポンプ18を介して返送配管24により接続され、再生反応槽16の出口が、配管等により反応槽10の入口と接続されている。返送配管24におけるポンプ18の後流側にはバルブ22を介して排出配管26が接続されている。再生反応槽16にはアルカリ剤添加手段としてのアルカリ剤添加装置が、バルブ20を介して配管等により接続されている。再生反応槽16には、pH測定手段としてのpH測定装置32が設置されている。反応槽10、凝集槽12、再生反応槽16にはモータ、撹拌羽根等を備える撹拌手段としての撹拌装置34,36,38がそれぞれ設置されている。バルブ20およびバルブ22には、制御手段としての制御装置28が電気的接続等により制御可能に接続されている。
【0032】
沈殿槽14は、図1の例ではスラリブランケット型沈殿槽であり、槽42と、槽42内に設置され、被処理水が導入されるチャンバ44と、チャンバ44の下端部に回転可能に配置され、チャンバ44内の被処理水を槽42内の下方に向かって吐出する吹き出し口が形成されている吹き出し管を有するディストリビュータ46と、吹き出し口の下方に設置され、ディストリビュータ46と共に回転する阻流板48とを備える。沈殿槽14には、スラリブランケットの界面を測定する界面測定手段としての界面計30が設置されている。
【0033】
本実施形態に係る凝集沈殿処理方法および凝集沈殿処理装置1の動作について図1を参照しながら説明する。
【0034】
懸濁物質等を含む原水は、被処理水として反応槽10へ送液される。反応槽10において再生反応槽16から返送された汚泥が混和され、撹拌装置34により急速撹拌されながらポンプ等により被処理水へ無機凝集剤が添加、混合されて、pH7付近で凝集反応が行われる(無機凝集剤添加工程)。反応槽10において急速撹拌されることにより、凝集反応が進行する。その後、無機凝集剤が添加、混合された反応液は、凝集槽12へ送液される。
【0035】
処理対象がフッ素イオン等のイオン状物質を含む原水の場合には、反応槽10の前段に備えた晶析反応槽において、原水にカルシウム剤等の晶析剤が添加され、晶析反応が行われる(晶析反応工程)。その後、晶析反応が行われた晶析反応液は、被処理水として反応槽10へ送液され、上記のように無機凝集剤が添加、混合されて、凝集反応が行われる(無機凝集剤添加工程)。
【0036】
次に、凝集槽12において、反応槽10から送液された反応液に対して撹拌装置36により緩速撹拌が行われながら、高分子凝集剤が添加、混合されて(高分子凝集剤添加工程)、凝集反応が行われ、フロックが形成される。フロックは、緩速撹拌されることにより成長する。
【0037】
無機凝集剤としては、一般に凝集剤として用いられる鉄系またはアルミニウム系などの無機凝集剤を使用することができる。具体的には、硫酸バンド、ポリ塩化アルミニウム(PAC)、塩化アルミニウム、ポリ硫酸第二鉄(ポリ鉄)、塩化第二鉄等およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0038】
高分子凝集剤としては、公知のアニオン系、ノニオン系、カチオン系高分子凝集剤等が挙げられる。
【0039】
次に、凝集槽12において高分子凝集剤が添加、混合された反応液は、沈殿槽14へ送液される。沈殿槽14へ送液された反応液は、フロックが濃縮された沈殿物(汚泥)と分離水(処理水)とに分離される。
【0040】
沈殿槽14としては、上向流式沈殿槽の他に、フロックの除去能力を高めるためにスラリブランケットを形成させるスラリブランケット型沈殿槽等が挙げられる。
【0041】
スラリブランケット型沈殿槽においては、凝集槽12において高分子凝集剤が添加、混合された反応液が流入路からチャンバ44内に流入され、ここに滞留される。そして、内筒管を介しディストリビュータ46の吹き出し口から下方に向けて吹き出され、阻流板48によって水平方向に拡散される。そして、阻流板48の上方の上向流部分にスラリブランケット層が形成され、これを通過し得られた上澄み液が処理水として排出される。一方、阻流板48から下方の部分が汚泥濃縮領域となり、ここにおいて凝集フロックなどが沈降濃縮され、高濃度の汚泥が槽42の底部の汚泥溜まり部に得られる。スラッジブランケット型沈殿槽は、例えば特開2010−184179のように、底部で汚泥を濃度として3%以上に濃縮できるものを使用するのが好適である。
【0042】
沈殿槽14において汚泥と分離された処理水は、必要に応じて膜処理、活性炭処理等が行われ、その後、再利用あるいは河川等に放流される。
【0043】
一方、沈殿槽14において凝集処理水と分離された汚泥の少なくとも一部は、返送配管24を通してポンプ18により再生反応槽16へ送られ、再生反応槽16において、沈殿工程からの汚泥の少なくとも一部にアルカリ剤が添加され、凝集剤を再生させる(再生反応工程)。また、返送配管24の途中で分岐された排出配管26には自動のバルブ22があり、これを開くことにより汚泥を系外に排出することができる。系外に排出した汚泥は、必要に応じてさらに濃縮処理、脱水処理等が行われる。
【0044】
再生させた再生反応液は、沈殿槽14の前段側、例えば、反応槽10へ返送する。図2に示す凝集沈殿処理装置3の場合には、晶析反応槽40へ返送してもよい。
【0045】
スラリブランケット型沈殿槽において、界面計30で計測されたブランケット界面が所定の高さ以上になると、バルブ22の開く間隔が短くなって多量に汚泥を系外に排出し、界面が所定の高さ未満になると、バルブ22の開く間隔が長くなって系外に排出する汚泥を減らす。
【0046】
前述のように、再生反応においてpH7程度で流入してくる汚泥をpH8以上に調整するには、調整したいpH所定値より0.2〜0.5程度低い所定の下限値を下回ったらアルカリ剤を増量し、調整したい所定値またはその付近のpHである所定の上限値に達したらアルカリ剤の添加を減量することを行うが、このときのpHの時間変化は、図3に示すように調整したいpH所定値をほぼ中心として上下波動状の挙動を示す。
【0047】
図4に汚泥滞留時間30分の容量を有する再生反応槽でのpHを示すが、汚泥濃度が5.5w/v%で粘性が低く、流動性が高い汚泥の場合、pHが低くなってアルカリ剤として消石灰懸濁液の添加が開始され、添加が停止してpHが最も高くなるまで3〜4分程度(消石灰懸濁液の添加時間は平均1.5分)、再びpHが下降しアルカリ剤の添加が開始されるまでに6〜7分程度で、計10分程度の周期で変動している。
【0048】
これに対し、図5に示すように、汚泥濃度が14.2w/v%で粘性が高く、流動性が低くなった汚泥の場合、pHが低くなってアルカリ剤の添加が開始され、添加が停止してpHが最も高くなるまで9〜10分程度(消石灰懸濁液の添加時間は平均6分)、再びpHが下降しアルカリ剤の添加が開始されるまでに10分程度を要しており、計20分程度の周期で変動している。
【0049】
なお、消石灰懸濁液の添加は定量注入であるため、注入量は注入時間に比例するが、1時間あたりの注入時間は、汚泥濃度が5.5w/v%で9分、汚泥濃度が14.2w/v%で18分であり、約2倍の消石灰添加量となっている。
【0050】
このように、本発明者らは、アルカリ添加量に影響する汚泥流動性の大小が、再生反応におけるpHの変動周期に影響を与えることを見出した。
【0051】
このことから、再生反応におけるpHの変動周期をもとに再生汚泥の濃度や流動性の大小を判断し、その判断結果をもとに沈殿槽から系外への汚泥排出量を調整することにより、系内の汚泥滞留時間を変化させ、汚泥の脱水縮合度合いに影響する再生回数を増減させて、再生反応槽での汚泥流動性を高い状態に維持することが可能となる。そこで、具体的に以下の方法により、汚泥循環再生を伴う凝集沈殿処理において再生反応に使用するアルカリ剤の量を抑制することができることがわかった。
【0052】
アルカリ剤の添加に伴う再生反応槽16におけるpHの変動周期が所定の時間以上となった場合に、沈殿槽14からの汚泥の排出量を増量し、所定の時間を下回った場合に汚泥の排出量を減量し、元に戻す。また、この所定の時間を、アルカリ剤を増量してから、次のアルカリ剤を増量するまでの時間として判別することが好ましい。
【0053】
沈殿槽14からの汚泥の排出量は、沈殿槽14から再生反応槽16へ汚泥をポンプ18で返送する返送配管24から分岐され、排出汚泥を受ける槽等に接続される排出配管26に設置されたバルブ22の開く時間および開く間隔により調整してもよい。あるいは、図6に示すように、沈殿槽14から再生反応槽16へ汚泥をポンプ18で返送する返送配管24とは別にポンプ50および引抜配管52を設置する場合には、そのポンプ50の作動時間および作動間隔により調整してもよい。
【0054】
さらに、沈殿槽14としてスラリブランケット型沈殿槽を使用し、かつスラリブランケットの界面位置に応じて沈殿槽14からの汚泥の排出量を調整する場合には、pH変動周期による汚泥排出量の調整を、再生反応槽16のpHの変動周期が所定の時間以上となった場合の汚泥排出量が、界面位置に応じた汚泥排出量よりも多くすることが好ましい。
【0055】
図1の凝集沈殿処理装置1を例に説明するが、この装置に限定されるものではない。再生反応槽16のpH測定装置32によるpH指示値に基づき、消石灰または水酸化ナトリウム等のアルカリ剤が添加される。具体的には、好ましくはpH8以上の範囲、より好ましくはpH9〜10の範囲で設定される制御値(所定の上限値)より、0.2〜0.5程度低い所定の下限値を下回ったら、制御値に達するまでアルカリ剤が増量される。アルカリ剤の減量後、数分はpH指示値が上昇するが、その後はアルカリ剤が増量されるまでpHが低下するという傾向を繰り返し、例えば制御値±0.5以内で制御される。
【0056】
なお、本明細書において、「アルカリ剤の増量」には、アルカリ剤注入ポンプ(不図示)等の出力を上げたり、バルブ20の開度を開いたりして、アルカリ剤の添加量を増量させるだけではなく、アルカリ剤注入ポンプ(不図示)等の運転を開始したり、バルブ20を開いたりして、アルカリ剤の添加を開始することも含む。また、「アルカリ剤の増量」には、アルカリ剤の添加量を減量させた場合に再度増量させることを含む。同様に「アルカリ剤の減量」には、アルカリ剤注入ポンプ(不図示)等の出力を下げたり、バルブ20の開度を絞ったりして、アルカリ剤の添加量を減量させるだけではなく、アルカリ剤注入ポンプ(不図示)等の運転を停止したり、バルブ20を閉じたりして、アルカリ剤の添加を停止することも含む。また、「アルカリ剤の減量」には、アルカリ剤の添加量を増量させた場合に再度減量させることを含む。
【0057】
ここで、アルカリ剤の増量が開始されてから、次にアルカリ剤が増量されるまでの時間を計測し、この時間が所定の時間以上長くなったら、沈殿槽14からの汚泥の系外排出量を増大させることが好ましい。具体的には、例えば、アルカリ剤添加のバルブ20の開度を変える間隔または添加ポンプの起動間隔を計測し、それが所定の時間以上となったら、界面計30による界面高さ指示値に基づいて開閉しているバルブ22の開度を変える間隔を短くする。また、所定の時間より短くなったら、界面計30による界面高さ指示値に基づく間隔に戻す。
【0058】
上記の通り、図6に示す凝集沈殿処理装置5のように、沈殿槽14から再生反応槽16へ汚泥をポンプ18で返送する返送配管24とは別に汚泥を系外排出するためのポンプ50および引抜配管52を備える場合は、ポンプ50の作動間隔を増減することで、汚泥の排出量を調整してもよい。
【0059】
バルブ22の開度を変える間隔の増減の判断を行う所定の時間は、3〜20分の範囲で、かつ、再生反応槽16における滞留時間の1/3以下の時間に設定するのが好ましい。例えば、再生反応槽16での滞留時間が30分であれば、上記所定の時間を3〜10分の範囲で設定するのがよい。バルブ22の開度を変える間隔の増減の判断を行う所定の時間は、5〜10分の範囲で、かつ、再生反応槽16における滞留時間の1/3以下の時間に設定するのがより好ましい。なお、再生反応槽16における滞留時間は、通常、再生反応が起こるのに十分な時間である20〜60分の範囲で設定すればよい。
【0060】
本実施形態に係る凝集沈殿処理方法および凝集沈殿処理装置により、懸濁粒子含有排水、あるいはイオン状の物質を含む排水等の添加薬品との化学反応により固形物化し凝集沈殿処理が可能になる排水に対して、凝集汚泥の少なくとも一部にアルカリ剤を添加して汚泥中のアルミニウム、鉄等の凝集剤の凝集作用および吸着作用等を再生させ、沈殿槽14の前段の反応槽10等に返送することにより高い凝集効果を得ることができる。そして、再生反応におけるpHの変動周期をもとに沈殿槽14から系外への汚泥排出量を調整することにより、再生反応に使用するアルカリ剤量を抑制し、ランニングコストを低減することができる。
【0061】
本実施形態に係る凝集沈殿処理方法および凝集沈殿処理装置において、処理対象となる原水としては、例えば、半導体工場等からのフッ素含有排水、リン酸含有水等が挙げられる。
【実施例】
【0062】
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0063】
(実施例1)
図2に示すような凝集沈殿処理装置3を用いて効果を確認する実験を行った。効果は、再生反応槽へ1時間当たりの消石灰添加量で評価したが、あわせて再生反応槽の汚泥濃度および処理水質も確認した。装置の各構成要素の容量と運転条件は表1の通りである。実験では、フッ素および汚泥を着色するための薄茶色の微細ケイ砂を含有する模擬排水を作製し、これを実験原水とした。排水水質は表2の通りである。アルカリ剤として、消石灰を使用した。
【0064】
【表1】

【0065】
【表2】

【0066】
<比較例>
比較例として、まず、再生反応槽におけるpHの変動周期による汚泥排出量の調整を行わないで処理を行い、1時間あたりの消石灰添加量を確認した。
【0067】
<実施例>
次いで、再生反応槽におけるpHの変動周期による汚泥排出量の調整を行って消石灰添加量を確認した。このとき汚泥排出量を変えるpH変動周期の時間を変えて、それぞれの消石灰添加量を確認した。
【0068】
(比較例結果)
通水開始〜3時間までの間、再生反応槽での汚泥濃度は51g/Lであり、再生反応槽のpHは約6分の周期(消石灰添加間隔)で推移し、この間の1時間当たりの消石灰添加量は1.8kgDS/hであった。このとき再生反応槽での汚泥は、撹拌装置による撹拌により強く渦巻いており、槽上部から添加した白色の消石灰懸濁液が直ちに薄茶色の汚泥にほぼ均一に分散していく様子が確認できた。処理水のフッ素濃度は6.2mg/Lであり、良好な処理水質であった。
【0069】
通水開始15時間後〜18時間後、再生反応槽での汚泥濃度は132g/Lであり、再生反応槽のpHは約20分の周期(消石灰添加間隔)で推移し、この間の1時間当たりの消石灰添加量は3.5kgDS/hであった。このとき再生反応槽の汚泥表面は緩やかに動く程度であり渦巻く様子は見られず、汚泥槽上部から添加した消石灰懸濁液の一部は、汚泥に混合されないまま、汚泥表面を移動して、反応槽に流出する様子が確認された。処理水のフッ素濃度は6.0mg/Lであり、通水開始〜3時間までと比べて大きな変化はなかった。
【0070】
(実施例結果)
通水開始18時間後、再生反応槽におけるpHの変動周期による汚泥排出量調整を作動させた。排泥量を増減させる周期を10分と設定し、消石灰添加の間隔(添加開始〜次の添加開始までの時間)がこれを超えると排泥弁が開く間隔を表1に示すように1/4の間隔とした。なお、10分は3〜20分の範囲にあり、かつ、再生反応槽滞留時間(30分)の1/3以下の時間である。
【0071】
設定後しばらくすると徐々に消石灰添加の間隔が短くなり、通水開始25時間後、間隔は10分にまで短くなり、排泥量は元に戻った。このとき再生反応槽での汚泥は、撹拌装置による撹拌により強く渦巻いており、再び槽上部から添加した白色の消石灰懸濁液が直ちに薄茶色の汚泥にほぼ均一に分散していく様子が確認できた。汚泥濃度も68g/Lに低下した。通水開始25時間〜28時間後の1時間当たりの消石灰添加量は、2.0kgDS/hであり、比較例と比べて、消石灰添加量が抑制されたことが確認できた。なお、この間の処理水のフッ素濃度は6.1mg/Lであり、比較例と比べて大きな変化はなかった。以上の結果から、実施例のように再生反応槽におけるpHの変動周期による汚泥排出量調整を行うことにより、消石灰(アルカリ剤)剤添加量の増大を抑制できることが確認できた。
【0072】
なお、こののち、排泥量を増減させる周期を15分、13分、7分、5分、4分、2分(3分未満)に設定して、同様の確認を行った。結果を表3に示す。再生反応槽の滞留時間(30分)の1/3以上である15分では、汚泥の流動性が低くなり、消石灰添加量がかなり増大した。13分(再生反応槽滞留時間(30分)の1/3以上)に設定した場合、汚泥の流動性が低くなり、10分の場合と比べて消石灰添加量がかなり増大した。
【0073】
7分、5分(5〜10分の範囲にあり、かつ、再生反応槽滞留時間(30分)の1/3以下)に設定した場合、10分の場合と同様、汚泥の流動性が高く、10分の場合と比べて消石灰添加量は少なかった。処理水のフッ素濃度も10分の場合と同等であった。
【0074】
4分(3〜20分の範囲にあり、かつ、再生反応槽滞留時間(30分)の1/3以下)に設定した場合、10分の場合と同様、汚泥の流動性が高く、消石灰添加量も少なかった。処理水のフッ素濃度は10分の場合と比べてやや高くなった。
【0075】
2分(3分未満)に設定した場合、汚泥濃度は低く、流動性は高いが、運転を長時間継続してもその時間内では再生反応槽pHが上がってから、下がりきらないこと、また汚泥濃度が低くなりすぎて、再生アルミニウムが少なくなり、処理水フッ素が高くなった。
【0076】
これらの結果から、排泥量を増減させる変動周期(一定時間)は、3〜20分の範囲で、かつ、再生反応槽滞留時間の1/3以下の時間とするのがよいことが確認できた。また、特に排泥量を増減させる変動周期(一定時間)は、5〜10分の範囲で、かつ、再生反応槽滞留時間の1/3以下の時間とするのがよいことが確認できた。
【0077】
【表3】

【符号の説明】
【0078】
1,3,5 凝集沈殿処理装置、10 反応槽、12 凝集槽、14 沈殿槽、16 再生反応槽、18,50 ポンプ、20,22 バルブ、24 返送配管、26 排出配管、28 制御装置、30 界面計、32 pH測定装置、34,36,38 撹拌装置、42 槽、44 チャンバ、 46 ディストリビュータ、48 阻流板、52 引抜配管。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
凝集沈殿処理における沈殿工程からの汚泥の少なくとも一部にアルカリ剤を添加して凝集剤を再生させる再生反応工程と、
前記再生させた再生反応液を前記沈殿工程より前段側に返送する返送工程と、
を含み、
前記再生反応工程において、再生反応液のpHが所定の下限値を下回ったらアルカリ剤を増量し、所定の上限値に達したらアルカリ剤の添加を減量し、前記再生反応液へのアルカリ剤の添加に伴うpHの変動周期が所定の時間以上となった場合に前記沈殿工程からの汚泥の排出量を増量し、前記所定の時間を下回った場合に前記沈殿工程からの汚泥の排出量を減量することを特徴とする凝集沈殿処理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の凝集沈殿処理方法であって、
前記所定の時間を3〜20分の範囲で、かつ、前記再生を行う再生反応槽の滞留時間の1/3以下の時間とすることを特徴とする凝集沈殿処理方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の凝集沈殿処理方法であって、
前記所定の時間を、アルカリ剤を増量してから、次のアルカリ剤を増量するまでの時間として判別することを特徴とする凝集沈殿処理方法。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項に記載の凝集沈殿処理方法であって、
前記沈殿工程における沈殿槽がスラリブランケット型沈殿槽であり、
スラッジブランケットの界面位置に応じて沈殿槽からの汚泥の排出量を調整し、
前記再生反応液のpHの変動周期が前記所定の時間以上となった場合の汚泥排出量が、前記界面位置に応じた汚泥排出量よりも多いことを特徴とする凝集沈殿処理方法。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の凝集沈殿処理方法であって、
前記汚泥の排出量を、前記沈殿工程から前記再生反応工程へ汚泥を返送する返送配管から分岐され汚泥を排出する排出配管に設置されたバルブの開く時間および開く間隔により調整することを特徴とする凝集沈殿処理方法。
【請求項6】
請求項1〜4のいずれか1項に記載の凝集沈殿処理方法であって、
前記汚泥の排出量を、前記沈殿工程から前記再生反応工程へ汚泥を返送する返送配管とは別に設置された引抜配管において、ポンプの作動時間および作動間隔により調整することを特徴とする凝集沈殿処理方法。
【請求項7】
凝集沈殿処理における沈殿槽からの汚泥の少なくとも一部にアルカリ剤を添加して凝集剤を再生させるための再生反応槽と、
前記再生させた再生反応液を前記沈殿槽より前段側に返送する返送手段と、
前記再生反応液のpHを測定するpH測定手段と、
前記再生反応槽において、再生反応液のpHが所定の下限値を下回ったらアルカリ剤を増量し、所定の上限値に達したらアルカリ剤の添加を減量するアルカリ剤添加手段と、
前記再生反応液へのアルカリ剤の添加に伴うpHの変動周期が所定の時間以上となった場合に前記沈殿工程からの汚泥の排出量を増量し、前記所定の時間を下回った場合に前記沈殿工程からの汚泥の排出量を減量する汚泥排出量調整手段と、
を備えることを特徴とする凝集沈殿処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の凝集沈殿処理装置であって、
前記所定の時間を3〜20分の範囲で、かつ、前記再生を行う再生反応槽の滞留時間の1/3以下の時間とすることを特徴とする凝集沈殿処理装置。
【請求項9】
請求項7または8に記載の凝集沈殿処理装置であって、
前記所定の時間を、アルカリ剤を増量してから、次のアルカリ剤を増量するまでの時間として判別することを特徴とする凝集沈殿処理装置。
【請求項10】
請求項7〜9のいずれか1項に記載の凝集沈殿処理装置であって、
前記沈殿槽がスラリブランケット型沈殿槽であり、
スラッジブランケットの界面位置に応じて沈殿槽からの汚泥の排出量を調整し、
前記再生反応液のpHの変動周期が前記所定の時間以上となった場合の汚泥排出量が、前記界面位置に応じた汚泥排出量よりも多いことを特徴とする凝集沈殿処理装置。
【請求項11】
請求項7〜10のいずれか1項に記載の凝集沈殿処理装置であって、
前記汚泥の排出量を、前記沈殿槽から前記再生反応槽へ汚泥を返送する返送配管から分岐され汚泥を排出する排出配管に設置されたバルブの開く時間および開く間隔により調整することを特徴とする凝集沈殿処理装置。
【請求項12】
請求項7〜10のいずれか1項に記載の凝集沈殿処理装置であって、
前記汚泥の排出量を、前記沈殿槽から前記再生反応槽へ汚泥を返送する返送配管とは別に設置された引抜配管において、ポンプの作動時間および作動間隔により調整することを特徴とする凝集沈殿処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−78730(P2013−78730A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220166(P2011−220166)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000004400)オルガノ株式会社 (606)
【Fターム(参考)】