説明

処理効率を改善した低温熱分解処理装置

【目的】磁力線を利用した低温熱分解処理装置において、熱分解室下部の分解処理時間を短縮する装置を提供せんとする。
【構成】熱分解室下部に、細孔付境界板を介して分解補助室を設け、分解補助室カバーに取り付けた空気改質器から、改質空気が熱分解室底部に直接当たるようにしたことを特徴とする熱分解処理装置。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、磁力線を利用した低温熱分解処理装置において、分解処理時間の短縮を図るようにした低温熱分解処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、磁力線を利用した低温熱分解処理装置において、熱分解室底部は、処理物の重量により圧縮され、処理物の隙間が減少して空気の流入が不十分となり、特に熱分解室底部の中心部分の処理には時間がかかった。この問題解決のため、これまでは熱分解室の下方に空気導入口を設けていたが、十分ではなかった。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
この問題解決のために空気の流入量を増大させて、分解時間を短縮しようとすると、熱分解とならず局部的に燃焼が起こってしまい危険であり、空気量調節が難しかった。
【課題を解決するための手段】
【0004】
そこで本発明は、熱分解室の下に分解補助室を設け、熱分解室と分解補助室との境界板に細孔を明け、分解補助室カバー部に空気改質器を取り付け、熱分解室底部の細孔付境界板を通して、熱分解室底部から改質空気を流入させたことを特徴とするものである。
【作用】
【0005】
分解補助室カバー部に取り付けた空気改質器から流入した改質空気は、分解補助室に入り、熱分解室底部の細孔付境界板を通して処理物の下層部分に流入する。熱分解室底部の細孔付境界板は改質空気との接触面積が大きいので、空気調節が不十分でも局部的な燃焼が起こりにくく、空気量の調節は容易であり、また、分解時間も短縮することが可能となる。
【実施例】
【0006】
本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施の形態を示す正面図であり、空気改質器1を通過した改質空気は、分解補助室2に入り、熱分解室3と分解補助室2の細孔付境界板4を通して熱分解室3の底部に流入する。
【0007】
熱分解室底部に流入した改質空気は、広範囲に処理物と接触することになり、未処理部分が無く、かつ反応時間が短縮される。
【発明の効果】
【0008】
以上のように本発明は、低温熱分解処理装置底部へ直接改質空気を導入することにより、効率良く処理物を処理し、処理時間の大幅な短縮が図れるものである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本装置の正面図である。
【符号の説明】
1 空気改質器
2 分解補助室
3 熱分解室
4 細孔付境界板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁力線を利用した低温熱分解処理装置において、熱分解室底部の処理効率を向上させるために、熱分解室の下部に細孔付境界板を経て分解補助室を設け、分解補助室外カバーに空気改質器を取り付け、改質空気を細孔付境界板を通して熱分解処理室に導入し、熱分解処理室底部全体に改質空気を接触させ、処理物の処理効率の改善を図るようにした熱分解処理装置。

【図1】
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【公開番号】特開2012−11365(P2012−11365A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−161057(P2010−161057)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(506107988)有限会社パワーライフ石川 (4)
【Fターム(参考)】