説明

処理品からの有価物回収方法

【課題】比較的シンプルな工程で、鉄、亜鉛、鉛、銅、リチウムその他の有価金属、有価酸化物、あるいは、食塩や塩化カリウム等のハロゲン化合物等を効率よく高純度に回収し、同時に、ダイオキシン、PCB、塩素、臭素、水銀、鉛、カドミウム等の有害物を除去して無害化することができる、処理品からの有価物回収方法を提供することを課題とする。
【解決手段】酸化物、ハロゲン化物、有機物、合金、炭酸化合物等を含む廃棄物、粉塵、再生品その他の処理品を処理し、有害物を除去して無害化しつつ含有有価物を高純度に回収するための方法であって、含有する有価金属及び/又は有価酸化物に対応する減圧下において前記処理品を、前記含有する有価金属及び/又は有価酸化物に対応する温度で加熱して、昇華、蒸発、分解又は還元することによって蒸発物と残渣とに分離し、有害物を除去しつつ、前記含有する有価金属及び/又は有価酸化物を分離回収する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理品からの有価物回収方法、より詳細には、酸化物、ハロゲン化物、有機物、合金、炭酸化合物のうちの少なくとも1つを含む廃棄物、粉塵、再生品その他の処理品を減圧下で加熱処理することにより、処理品中に含有されている鉄、亜鉛、鉛、銅、リチウムその他の有価金属、あるいは、食塩や塩化カリウム等の有価物を高純度に回収し、同時に、ダイオキシン、PCB、鉛、水銀、カドミウム及びそれらの酸化物等の有害物を回収して無害化しながら、処理品から種々の有価物を回収するための方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
有価金属を効率的に回収するための方法が種々提案されている。例えば、鉄の酸化物や亜鉛酸化物から鉄や亜鉛を高純度に回収する方法としては、回転炉床炉を用いる方法(以下「RHF法」とする)が知られている。このRHF法は、製鉄時にできる酸化物の鉄粉を含む原料と石炭を利用して直接還元鉄(DRI)を製造するための方法で、製鉄ダストやスラッジ類は、還元に適した大きさに塊成化されて回転炉内に装入される。回転炉内はバーナーの燃焼熱で高温にされ、塊成化原料は内部のコークスを還元材として還元される。この時、亜鉛分は還元、気化により回収され、残った鉄分は、低亜鉛で高金属化率のDRIとして、高炉や溶解炉においてのリサイクルが可能になる。
【0003】
このRHF法は、1200℃以上の高温で処理するものであるので、省エネルギーの面で劣り、また、設備費及びランニングコストが嵩むという問題がある(例えば、特開平11−279611号公報、特開2003−236517号公報参照)。
【0004】
また、例えば、シュレッダーダスト等の産業廃棄物の焼却又は処理に際して発生する飛灰から、鉛、亜鉛、銅等の有価物を分離回収する方法が種々提案されている。それらの多くは、硫酸酸性液等の薬液を用いてペーハー調整をしたりして個液分離するものであるが(例えば、特開2006−198448号公報、特開2006−198449号公報、特開2005−246129号公報等参照)、薬液を用いての処理のため、安全上の取扱いに煩わしさを伴い、また、処理工程が多くなるため回収効率が良くない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−279611号公報
【特許文献2】特開2003−236517号公報
【特許文献3】特開2006−198448号公報
【特許文献4】特開2006−198449号公報
【特許文献5】特開2005−246129号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の各種酸化物、廃棄物、再生品等の処理品を処理して、それらに含有されている有価物を分離回収する処理方法においては、処理システムが大型化してコストが嵩む、作業上の安全確保面にかなりの注意が必要となる、回収効率が悪い、回収物の純度が良くない等の問題が指摘されていたことに鑑みてなされたもので、比較的シンプルな工程で、鉄、亜鉛、鉛、銅、リチウムその他の有価金属、有価酸化物、あるいは、食塩や塩化カリウム等のハロゲン化合物等を効率よく高純度に回収し、同時に、ダイオキシン、PCB、塩素、臭素、水銀、鉛、カドミウム等の有害物を除去して無害化することができる、処理品からの有価物回収方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するための請求項1に記載の発明は、酸化物、ハロゲン化物、有機物、合金、炭酸化合物のうちの少なくとも1つを含む廃棄物、粉塵、再生品その他の処理品を処理し、有害物を除去して無害化しつつ含有有価物を高純度に回収するための方法であって、含有する有価金属及び/又は有価酸化物に対応する減圧下において前記処理品を、前記含有する有価金属及び/又は有価酸化物に対応する温度で加熱して、昇華、蒸発、分解又は還元することによって蒸発物と残渣とに分離し、有害物を除去しつつ前記含有する有価金属及び/又は有価酸化物を、分離回収することを特徴とする処理品からの有価物回収方法であり、減圧による省エネルギー下で処理することを特徴とするものである。
【0008】
本発明の一態様においては、前記処理品は有害非金属及び他の不純物を含む真鍮その他の合金を含むものであり、前記合金を所定減圧下において、銅の融点以下の温度で加熱して、銅の蒸発混入を防ぎつつ亜鉛を昇華・蒸発させて分離回収する工程と、残渣を、含有有害非金属及び不純物に対応する減圧下において銅の融点以上の温度で加熱することにより、前記含有有害非金属及び不純物を昇華・蒸発・分解により除去して銅を高純度に回収する工程とから成る。
【0009】
前記銅の回収に際し、Hガスその他の還元材を用いて有害物質及び不純物を除去するようにすることがあり、また、前記亜鉛の回収と銅の回収を、単炉又は連続炉において所定のヒートサイクルにて連続的に行う。
【0010】
本発明の他の態様においては、前記処理品はハロゲン化物及び有価物を含有するものであり、減圧下において前記処理品を、含有する前記ハロゲン化物及び有価物の融点以上の高温で加熱して昇華、蒸発させることにより、当該加熱温度に対応する前記ハロゲン化物、有価物、不純物及び有害物を直接同時に分離させて、それぞれ高純度に回収することを特徴とする。この場合、前記高温加熱は、前記ハロゲン化物、有価物、不純物及び有害物に対応させて段階的に行う。
【0011】
本発明の更に他の態様においては、前記処理品は、有価物を含有していて難溶物を含まない水溶液又は水溶性物質と、種々の有価物を含有する難溶性物質とを含むものであり、前記水溶液又は水溶性物質と前記難溶性物質とを分離する工程と、前記水溶液又は水溶性物質を、減圧下において吸収される潜熱以上のエネルギー温度で加熱することによって水分を除去して溶解有価物を回収する工程と、前記難溶性物質を、減圧下において加熱して蒸発させて蒸発物と残渣とに分離することにより、前記難溶性物質中の有価物と前記水溶性物質とを同一処理炉内において又は連続炉で連続的に回収する工程とから成る。
【0012】
本発明の更に他の態様においては、前記処理品は金属炭酸化合物を含むものであり、前記金属炭酸化合物を、減圧下においてそれぞれの含有金属に対応する高温に加熱して熱分解して一旦酸化金属となし、必要に応じて有価酸化物を酸化物として蒸発回収する工程と、前記酸化金属のうちの残りの酸化金属を、必要に応じて減圧下にて、対応する温度に加熱して還元処理することにより、未還元酸化物と当該含有金属を別々に分離回収する工程とから成る。前記還元処理は、カーボン、アンモニア分解ガス、低級アルコール等の有機溶剤分解ガス、エーテル、Hガス又はCOガスを用いて行う。
【発明の効果】
【0013】
本発明は上述したとおりであって、処理品を含有物に対応する減圧下及び温度下に置くという比較的シンプルな方法で、鉄、亜鉛、鉛、銅、リチウムその他の有価金属、有価酸化物、あるいは、食塩や塩化カリウム等のハロゲン化合物等を効率よく高純度に回収し得ると同時に、ダイオキシン、PCB、塩素、臭素、水銀、鉛、カドミウム等の有害物を除去して無害化することができる効果があり、また、省エネルギーにて実施し得る効果がある。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明を実施するための形態につき、詳細に説明する。本発明に係る処理品からの有価物回収方法は、酸化物、ハロゲン化物、有機物、合金、炭酸化合物のうちの少なくとも1つを含む廃棄物、粉塵、再生品その他の処理品を処理して、有害物を除去して無害化しつつ、含有有価物を高純度に回収するための方法であって、含有する有価金属及び/又は有価酸化物に対応する減圧下において前記処理品を、前記含有する有価金属及び/又は有価酸化物に対応する温度下に置いて、昇華、蒸発、分解又は還元することにより、有害物を除去しつつ前記含有する有価金属及び/又は有価酸化物を分離回収することを特徴とするものである。
【0015】
先ず、本発明に係る方法の一実施形態として、処理品が有害非金属及び他の不純物を含む真鍮その他の合金を含むものである場合について説明する。この場合は、その合金を含む処理品を、所定減圧下において、先ず銅の融点(1084℃)以下の温度で加熱することにより、銅よりも融点の低い亜鉛を昇華・蒸発させ、銅の蒸発混入を防いで亜鉛のみを高純度に分離回収する。
【0016】
次いで、残渣を、含有有害非金属及び不純物に対応する減圧下(例えば、10−3〜10−2Torr)及び温度下、換言すれば、銅の融点以上の温度下(例えば、1100〜1200℃)に置くことにより、その含有有害非金属及び不純物を昇華・蒸発・分解より除去し、残った銅を回収する。この場合、蒸発しにくいカーボン、酸化物等は、COガス、Hガス等の還元材を用いて蒸発除去することとしてもよい。また、この亜鉛の回収と銅の回収は、単炉又は連続炉において所定のヒートサイクルにて連続的に行う。
【0017】
表1〜3は、それぞれ合金として真鍮を含む処理品を処理した場合の分析結果を示すものである(関連部分のみ表記し、他は省略してある。表1は粉末の場合、表2は真鍮片の場合、表3は真鍮製の長寸釘の場合の分析結果である。)。これらの分析結果から明らかなように、いずれの場合にも、本発明に係る方法の実施により、亜鉛と銅が高純度で得られ、且つ、O、P、Sn、Pb、Cl、Ag、Al、C、S等の有害物質及び不純物が除去されており、本発明の有用性を確認することができた。
【0018】
〈表1〉

【0019】
〈表2〉

【0020】
〈表3〉

【0021】
次いで、本発明の他の実施形態として、ハロゲン化物及び有価物を含有する処理品の処理について説明する。この場合は、減圧下において処理品を、含有するハロゲン化物及び有価物の融点以上の高温で加熱して昇華、蒸発させることにより、当該加熱温度に対応するハロゲン化物及び有価物を直接同時に分離させ、それぞれ高純度に回収する。この場合の高温加熱は、ハロゲン化物及び有価物に対応させて段階的に行われる。
【0022】
表4、5は、ハロゲン化物を含む廃棄物として、製鉄時に生ずる粉塵を処理対象とした場合の分析結果を示すものである(関連部分のみ表記し、他は省略してある。表4は塩化物の回収結果を示し、表5は酸化物の回収結果を示している。)。これらの粉塵処理は、真空度3×10−3〜7×10−2Torrの範囲にて、300℃で30分(水銀等の分離)、750℃で60分(カドミウム、亜鉛等の分離)、1150℃で90分のヒートサイクルにて加熱処理したものである。この処理過程で、白色の固形物、即ち、塩化ナトリウムと塩化カリウムが析出し、それらを固形物として回収することができた。
【0023】
〈表4〉

【0024】
〈表5〉

【0025】
なお、塩化ナトリウムは、融点が801℃で沸点が1413℃であり、塩化カリウムは、融点が776℃で沸点が1500℃であって、共に沸点が高いため、粉塵の状態のまま処理する場合は、上記のように、高真空且つ高温で処理しなければ析出させることができない。そこで、これらの物質が水に溶解しやすいことを利用し、一度粉塵を水に溶解し、その水溶液を減圧下で処理するようにすることが好ましい。そのようにすれば、かなり低真空度(20Torr前後)且つ低温度(50℃前後)下での処理で、水を蒸発させて、固形の塩化ナトリウム及び塩化カリウムを回収することが可能となる。そして、その際に、一部不純物を除去することもできる。
【0026】
このように、一旦水に溶解してから処理する方法は、省エネルギーに資するだけでなく、残渣の純度を一層向上させ得る効果があるもので、上記ハロゲン化物を含む廃棄物の場合に限らず、他の水に溶解しやすい炭酸リチウム水溶液や廃棄物の処理にも適用しうることは言うまでもない。また、ハロゲン化物を含む廃棄物の処理の過程で発生するフッ素ガス等のガス類は、吸着剤又はアルカリ水溶液で吸着して回収除去することができる。
【0027】
更に別の実施形態として、有価物を含有する水溶性物質と種々の有価物を含有する難溶性物質とを含む処理品とする場合について説明する。この場合は先ず、水溶性物質と難溶性物質とを分離し、次いでその水溶性物質を、減圧下において、吸収される潜熱以上のエネルギー温度で加熱することによって水分を除去して溶解有価物を回収する。この方法は、一般に行われている、炭酸リチウム等の水溶液から天日干しによって炭酸リチウムを回収する方法よりも、はるかに効率的であると言える。また、難溶性物質を、減圧下において加熱して蒸発させて蒸発物と残渣とに分離することにより、難溶性物質中の有価物を回収する。
【0028】
更に別の実施形態として、金属炭酸化合物を含む処理品の処理について説明する。この場合は、金属炭酸化合物を、減圧下においてそれぞれの含有金属に対応する高温に加熱して熱分解して一旦酸化金属となし、必要に応じて、有価酸化物を酸化物として蒸発回収する。次いで、同一ヒートサイクルにて残りの酸化金属を、減圧下において加熱して還元処理することにより、当該含有金属を分離回収する。還元処理は、カーボン、アンモニア分解ガス、低級アルコール等の有機溶剤分解ガス、エーテル、Hガス又はCOガス等を用いて行う。
【0029】
この実施形態においては、CaCO、ZnCO、PbCO、LiCO等の炭酸物を減圧下で加熱分解し、一旦下記式のように酸化金属にした後、それぞれに対応する減圧度及び温度にて加熱処理して昇華・蒸発させ、金属酸化物として回収する。
CaCO→ CaO+CO
ZnCO→ ZnO+CO
PbCO→ PbO+CO
LiCO→ 2LiO+2CO
【0030】
また、必要に応じ、ZnO等の有価酸化物を分離回収した後、上記金属酸化物を各酸化物に対応する減圧度及び温度にて加熱処理し、あるいは、減圧下において、カーボン、アンモニア分解ガス、低級アルコール等の有機溶剤分解ガス、エーテル、Hガス、COガス等の還元材を使用して還元処理し、各有価金属の回収を行うことができる(下記式参照)。
CaO+CO → Ca+CO
ZnO+CO → Zn+CO
PbO+CO → Pb+CO
LiO+CO → Li+CO
【0031】
更に、その際の分解温度を利用して、同一ヒートサイクルにて、同一の処理室内、あるいは、別の処理室内(連続炉に構成し、前室からの残留金属酸化物を連続的に還元する)で、減圧下において上記還元材を用いて還元金属として回収することもできる。これらの処理は、非常に省エネルギー的である。
【0032】
この発明をある程度詳細にその最も好ましい実施形態について説明してきたが、この発明の精神と範囲に反することなしに広範に異なる実施形態を構成することができることは明白なので、この発明は添付請求の範囲において限定した以外はその特定の実施形態に制約されるものではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
酸化物、ハロゲン化物、有機物、合金、炭酸化合物のうちの少なくとも1つを含む廃棄物、粉塵、再生品その他の処理品を処理し、有害物を除去して無害化しつつ含有有価物を高純度に回収するための方法であって、
含有する有価金属及び/又は有価酸化物に対応する減圧下において前記処理品を、前記含有する有価金属及び/又は有価酸化物に対応する温度下に置いて、昇華、蒸発、分解又は還元することによって蒸発物と残渣とに分離し、有害物を除去しつつ前記含有する有価金属及び/又は有価酸化物を、分離回収することを特徴とする処理品からの有価物回収方法。
【請求項2】
前記処理品は有害非金属及び他の不純物を含む真鍮その他の合金を含むものであり、前記合金を所定減圧下において、銅の融点以下の温度で加熱して、銅の蒸発混入を防ぎつつ亜鉛を昇華・蒸発させて分離回収する工程と、残渣を、含有有害非金属及び不純物に対応する減圧下において銅の融点以上の温度で加熱することにより、前記含有有害非金属及び不純物を昇華・蒸発・分解により除去して銅を高純度に回収する工程とから成る、請求項1に記載の処理品からの有価物回収方法。
【請求項3】
前記銅の回収に際し、Hガスその他の還元材を用いて有害物質及び不純物を除去する、請求項2に記載の処理品からの有価物回収方法。
【請求項4】
前記亜鉛の回収と銅の回収を、単炉又は連続炉において所定のヒートサイクルにて連続的に行う、請求項2又は3に記載の処理品からの有価物回収方法。
【請求項5】
前記処理品はハロゲン化物及び有価物を含有するものであり、
減圧下において前記処理品を、含有する前記ハロゲン化物及び有価物の融点以上の高温で加熱して昇華、蒸発させることにより、当該加熱温度に対応する前記ハロゲン化物、有価物、不純物及び有害物を直接同時に分離させて、それぞれ高純度に回収することを特徴とする、請求項1に記載の処理品からの有価物回収方法。
【請求項6】
前記高温加熱は、前記ハロゲン化物、有価物、不純物及び有害物に対応させて段階的に行う、請求項5に記載の有価物回収方法。
【請求項7】
前記処理品は、有価物を含有していて難溶物を含まない水溶液又は水溶性物質と、種々の有価物を含有する難溶性物質とを含むものであり、
前記水溶液又は水溶性物質と前記難溶性物質とを分離する工程と、
前記水溶液又は水溶性物質を、減圧下において吸収される潜熱以上のエネルギー温度で加熱することによって水分を除去して溶解有価物を回収する工程と、
前記難溶性物質を、減圧下において加熱して蒸発させて蒸発物と残渣とに分離することにより、前記難溶性物質中の有価物と前記水溶性物質とを同一処理炉内において又は連続炉で連続的に回収する工程とから成る、請求項1に記載の有価物回収方法。
【請求項8】
前記処理品は金属炭酸化合物を含むものであり、
前記金属炭酸化合物を、減圧下においてそれぞれの含有金属に対応する高温に加熱して熱分解して一旦酸化金属となし、必要に応じて有価酸化物を酸化物として蒸発回収する工程と、
前記酸化金属のうちの残りの酸化金属を、必要に応じて減圧下にて、対応する温度に加熱して還元処理することにより、未還元酸化物と当該含有金属を別々に分離回収する工程とから成る、請求項1に記載の有価物回収方法。
【請求項9】
前記還元処理は、カーボン、アンモニア分解ガス、低級アルコール等の有機溶剤分解ガス、エーテル、Hガス又はCOガスを用いて行う、請求項8に記載の有価物回収方法。

【公開番号】特開2011−62644(P2011−62644A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−215797(P2009−215797)
【出願日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【出願人】(508081282)
【Fターム(参考)】