説明

処理液供給装置、基板処理装置、気泡の除去方法および基板処理方法

【課題】処理液を廃棄することなくフィルタに蓄積される気泡を効率よく除去することが可能な処理液供給装置、基板処理装置、気泡の除去方法および基板処理方法を提供する。
【解決手段】基板の処理時には、フィルタ250により気泡が除去された処理液が配管L9,L11を通してノズル28に供給される。気泡の除去時には、バルブv5が開放されるとともにバルブv2が閉止されることにより、気体を含む処理液がフィルタ250から配管L8を通して気液分離トラップタンク230に戻される。気液分離トラップタンク230内の上部空間に一定量の気体が蓄積されることにより気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が予め定められた所定の位置まで低下した場合に、バルブv5が閉止されるとともにバルブv2が開放される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、基板の処理を行う処理液供給装置、基板処理装置、気泡の除去方法および基板処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板またはフォトマスク用基板等の各種基板に種々の処理を行うために、基板処理装置が用いられている。基板処理装置は、フォトレジスト液等の処理液を供給する処理液供給装置を備える。処理液中には気体が溶存するため、処理液を極力廃棄することなく気体を除去することが可能な処理液供給装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載された処理液供給装置においては、薬液ボトルに貯蓄された処理液が第1の処理液供給管路を介してバッファタンクに導かれる。バッファタンクに一時貯蓄された処理液が第2の処理液供給管路を介して供給ノズルに供給される。第2の処理液供給管路には、処理液中に混入している気泡を除去するフィルタが設けられる。また、フィルタは循環管路により薬液ボトルに接続される。循環管路は、フィルタに接続されるドレイン管路と、ドレイン管路から分岐して第1の処理液供給管路に連通する戻り管路とにより構成される。循環経路には、可変絞りが設けられる。
【0004】
可変絞りにより循環管路中を流れる処理液の圧力が低下される。それにより、処理液中に溶存する気体が顕在化して気泡が発生する。その気泡は循環管路のドレイン管路を通して外部に排出される。一方、処理液は循環管路の戻り管路により再び薬液ボトルに戻される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−135535号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載された処理液供給装置においては、処理液が戻り管路を通して再び薬液ボトルに戻される際に、気泡も薬液ボトルに戻される場合がある。そのため、気泡を含む処理液が再びフィルタに供給される。それにより、フィルタに気泡が蓄積される。また、気泡がドレイン管路を通して外部に排出される際に、処理液も外部に排出される場合がある。そのため、処理液の一部が廃棄される。
【0007】
本発明の目的は、処理液を廃棄することなくフィルタに蓄積される気泡を効率よく除去することが可能な処理液供給装置、基板処理装置、気泡の除去方法および基板処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)第1の発明に係る処理液供給装置は、処理液を用いて基板に処理を行う処理部に処理液を供給する処理液供給装置であって、処理液を貯留する第1のタンクと、第1のタンクに処理液を供給する処理液供給系と、処理液から気泡を除去するフィルタと、第1のタンクからフィルタに処理液を供給する供給装置と、フィルタにより気泡が除去された処理液を処理部に導く第1の供給経路と、フィルタにより除去された気泡を含む処理液をフィルタから第1のタンクに導く戻し経路と、戻し経路を開閉する第1の開閉装置と、第1のタンク内の上部空間を外部に連通させる排出経路と、排出経路を開閉する第2の開閉装置と、第1および第2の開閉装置を制御する制御部とを備え、制御部は、第1の開閉装置を開状態にするとともに第2の開閉装置を閉状態にすることにより、気泡を含む処理液をフィルタから戻し経路を通して第1のタンクに戻し、第1のタンク内に一定量の気体が蓄積されることにより第1のタンク内の処理液の液面が予め定められた第1の位置まで低下した場合に、第1の開閉装置を閉状態にするとともに第2の開閉装置を開状態にすることにより、第1のタンク内の処理液の液面を上昇させるとともに第1のタンク内に蓄積された気体を排出経路を通して外部に排出させるものである。
【0009】
この処理液供給装置においては、第1のタンク内の処理液が供給装置によりフィルタに供給される。処理部における基板の処理時には、フィルタにより気泡が除去された処理液が第1の供給経路を通して処理部に供給される。
【0010】
気泡の除去時には、第1の開閉装置が開状態にされるとともに第2の開閉装置が閉状態にされる。それにより、気泡を含む処理液がフィルタから戻し経路を通して第1のタンクに戻される。その結果、第1のタンク内の下部に処理液が貯留され、第1のタンク内の上部空間に気体が蓄積される。第1のタンク内に一定量の気体が蓄積される。それにより、第1のタンク内の処理液の液面が予め定められた第1の位置まで低下した場合に、第1の開閉装置が閉状態にされるとともに第2の開閉装置が開状態にされることにより、第1のタンク内の処理液の液面が上昇されるとともに第1のタンク内の上部空間に蓄積された気体が排出経路を通して外部に排出される。この場合、処理液は第1のタンク内の下部に貯留されるので、第1のタンク内から処理液が排出管路を通して外部に排出されない。これにより、処理液を廃棄することなくフィルタに蓄積される気泡を効率よく除去することが可能になる。
【0011】
(2)制御部は、第1のタンク内に貯留される処理液の液面が第1の位置よりも高い第2の位置に達した場合に、第2の開閉装置を閉状態にするとともに処理液供給系による第1のタンク内への処理液の供給を停止させてもよい。
【0012】
この場合、第1のタンク内に貯留される処理液が排出経路から排出されることを防止することができる。
【0013】
(3)処理液供給装置は、第1のタンク内に貯留される処理液の液面が第1の位置まで低下したことを検出する第1の液面検出器と、第1のタンク内に貯留される処理液の液面が第2の位置まで上昇したことを検出する第2の液面検出器とをさらに備え、制御部は、第1の液面検出器により第1のタンク内の処理液の液面が第1の位置まで低下したことが検出された場合に、第1の開閉装置を閉状態にするとともに第2の開閉装置を開状態にし、第2の液面検出器により第1のタンク内に貯留される処理液の液面が第2の位置に達したことが検出された場合に、第2の開閉装置を閉状態にするとともに処理液供給系による第1のタンク内への処理液の供給を停止させてもよい。
【0014】
これにより、第1のタンク内に一定量の気体が蓄積されたときに、第1のタンク内に蓄積された気体を外部に確実に排出することができる。また、第1のタンク内に貯留される処理液が排出経路から排出されることを確実に防止することができる。
【0015】
(4)制御部は、第1のタンク内に貯留される処理液の液面が第1の位置よりも低い第3の位置まで低下した場合に、第2の開閉装置を閉状態にするとともに供給装置を停止させてもよい。この場合、供給装置により第1のタンクからフィルタに空気が供給されることを確実に防止することができる。
【0016】
(5)処理液供給装置は、第1のタンク内に貯留される処理液の液面が第3の位置まで低下したことを検出する第3の液面検出器をさらに備え、第3の液面検出器により第1のタンク内の処理液の液面が第3の位置まで低下したことが検出された場合に、第2の開閉装置を閉状態にするとともに供給装置を停止させてもよい。この場合、供給装置により第1のタンクからフィルタに空気が供給されることを確実に防止することができる。
【0017】
(6)供給装置は、第1のタンクとフィルタとの間に設けられたポンプを含んでもよい。この場合、第1のタンクからフィルタに処理液を効率よく供給することができる。
【0018】
(7)処理液供給系は、処理液を貯留する処理液貯留容器と、処理液貯留容器から供給される処理液を貯留する第2のタンクと、第2のタンク内の処理液を第1のタンクに導く第2の供給経路とを含み、処理液貯留容器内の処理液が加圧されることにより、処理液貯留容器内の処理液が第2のタンクおよび第2の供給経路を通して第1のタンクに供給されてもよい。
【0019】
この場合、第1のタンク内の処理液の液面を第1の位置から容易に上昇させることができる。また、第2のタンクに処理液が貯留されるため、処理液供給装置を停止させることなく処理液貯留容器を交換することができる。
【0020】
(8)第2の発明に係る基板処理装置は、基板に処理液を用いた処理を行う処理部と、処理部に処理液を供給する第1の発明に係る処理液供給装置とを備えるものである。
【0021】
この基板処理装置においては、上記処理液供給装置の第1のタンク内の処理液が供給装置によりフィルタに供給される。処理部における基板の処理時には、フィルタにより気泡が除去された処理液が第1の供給経路を通して処理部に供給される。
【0022】
処理液供給装置においては、気泡の除去時には、第1の開閉装置が開状態にされるとともに第2の開閉装置が閉状態にされる。それにより、気泡を含む処理液がフィルタから戻し経路を通して第1のタンクに戻される。その結果、第1のタンク内の下部に処理液が貯留され、第1のタンク内の上部空間に気体が蓄積される。第1のタンク内に一定量の気体が蓄積されることにより第1のタンク内の処理液の液面が予め定められた第1の位置まで低下した場合に、第1の開閉装置が閉状態にされるとともに第2の開閉装置が開状態にされる。それにより、第1のタンク内の処理液の液面が上昇されるとともに第1のタンク内の上部空間に蓄積された気体が排出経路を通して外部に排出される。この場合、処理液は第1のタンク内の下部に貯留されるので、第1のタンク内から処理液が排出管路を通して外部に排出されない。これにより、処理液を廃棄することなくフィルタに蓄積される気泡を効率よく除去することが可能になる。また、気泡が除去された処理液が処理部に供給される。その結果、基板処理の精度が向上する。
【0023】
(9)第3の発明に係る気泡の除去方法は、処理液を用いて基板に処理を行う処理部に処理液を供給する処理液供給装置における気泡の除去方法であって、処理液供給装置は、処理液を貯留する第1のタンクと、処理液から気泡を除去するフィルタと、第1のタンクからフィルタに処理液を供給する供給装置と、フィルタにより気泡が除去された処理液を処理部に導く第1の供給経路と、フィルタにより除去された気泡を含む処理液をフィルタから第1のタンクに導く戻し経路とを含み、除去方法は、第1のタンク内の処理液を供給装置によりフィルタに供給するステップと、気泡を含む処理液をフィルタから戻し経路を通して第1のタンクに戻すステップと、第1のタンク内に一定量の気体が蓄積されることにより第1のタンク内の処理液の液面が予め定められた第1の位置まで低下した場合に、第1のタンク内の処理液の液面を上昇させるとともに第1のタンク内に蓄積された気体を排出経路を通して外部に排出させるステップとを含むものである。
【0024】
この気泡の除去方法においては、第1のタンク内の処理液が供給装置によりフィルタに供給される。処理部における基板の処理時には、フィルタにより気泡が除去された処理液が第1の供給経路を通して処理部に供給される。
【0025】
気泡の除去時には、気泡を含む処理液がフィルタから戻し経路を通して第1のタンクに戻される。それにより、第1のタンク内の下部に処理液が貯留され、第1のタンク内の上部空間に気体が蓄積される。第1のタンク内に一定量の気体が蓄積されることにより第1のタンク内の処理液の液面が予め定められた第1の位置まで低下した場合に、第1のタンク内の処理液の液面が上昇されるとともに第1のタンク内の上部空間に蓄積された気体が排出経路を通して外部に排出される。この場合、処理液は第1のタンク内の下部に貯留されるので、第1のタンク内から処理液が排出管路を通して外部に排出されない。これにより、処理液を廃棄することなくフィルタに蓄積される気泡を効率よく除去することが可能になる。
【0026】
(10)第4の発明に係る基板処理方法は、基板処理装置における基板処理方法であって、基板処理装置は、処理液を用いて基板に処理を行う処理部と、処理液を貯留する第1のタンクと、処理液から気泡を除去するフィルタと、第1のタンクからフィルタに処理液を供給する供給装置と、フィルタにより気泡が除去された処理液を処理部に導く第1の供給経路と、フィルタにより除去された気泡を含む処理液をフィルタから第1のタンクに導く戻し経路とを含み、基板処理方法は、基板の処理時に、第1のタンク内の処理液を供給装置によりフィルタに供給するステップと、基板の処理時に、フィルタからフィルタにより気泡が除去された処理液を第1の供給経路を通して処理部に供給するステップと、気泡の除去時に、気泡を含む処理液をフィルタから戻し経路を通して第1のタンクに戻すステップと、第1のタンク内に一定量の気体が蓄積されることにより第1のタンク内の処理液の液面が予め定められた第1の位置まで低下した場合に、第1のタンク内の処理液の液面を上昇させるとともに第1のタンク内に蓄積された気体を排出経路を通して外部に排出させるステップとを含むものである。
【0027】
この基板処理方法においては、気泡の除去時には、気泡を含む処理液がフィルタから戻し経路を通して第1のタンクに戻される。それにより、第1のタンク内の下部に処理液が貯留され、第1のタンク内の上部空間に気体が蓄積される。第1のタンク内に一定量の気体が蓄積されることにより第1のタンク内の処理液の液面が予め定められた第1の位置まで低下した場合に、第1のタンク内の処理液の液面が上昇されるとともに第1のタンク内の上部空間に蓄積された気体が排出経路を通して外部に排出される。この場合、処理液は第1のタンク内の下部に貯留されるので、第1のタンク内から処理液が排出管路を通して外部に排出されない。これにより、処理液を廃棄することなくフィルタに蓄積される気泡を効率よく除去することが可能になる。また、気泡が除去された処理液が処理部に供給される。その結果、基板処理の精度が向上する。
【発明の効果】
【0028】
本発明によれば、処理液を廃棄することなくフィルタに蓄積される気泡を効率よく除去することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施の形態に係る基板処理システムの模式的平面図である。
【図2】図1の塗布処理部、塗布現像処理部および洗浄乾燥処理部を+Y方向側から見た図である。
【図3】処理液供給ユニットの構成を示すブロック図である。
【図4】フィルタ中の気泡の除去処理を説明するための図である。
【図5】フィルタ中の気泡の除去処理を示すフローチャートである。
【図6】図1の熱処理部および洗浄乾燥処理部を−Y方向側から見た図である。
【図7】図1の塗布処理部、搬送部および熱処理部を−X方向側から見た図である。
【図8】搬送部を−Y方向側から見た図である。
【図9】搬送機構を示す斜視図である。
【図10】洗浄乾燥処理ブロックの内部構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、本発明の実施の形態に係る基板処理装置、基板処理システムおよび検査周辺露光装置について図面を用いて説明する。なお、以下の説明において、基板とは、半導体基板、液晶表示装置用基板、プラズマディスプレイ用基板、フォトマスク用ガラス基板、光ディスク用基板、磁気ディスク用基板、光磁気ディスク用基板またはフォトマスク用基板等をいう。
【0031】
(1)基板処理システムの構成
図1は、本発明の一実施の形態に係る基板処理システムの模式的平面図である。
【0032】
図1および図2以降の所定の図には、位置関係を明確にするために互いに直交するX方向、Y方向およびZ方向を示す矢印を付している。X方向およびY方向は水平面内で互いに直交し、Z方向は鉛直方向に相当する。なお、各方向において矢印が向かう方向を+方向、その反対の方向を−方向とする。
【0033】
図1に示すように、基板処理システム1000は、基板処理装置100およびホストコンピュータ800を備える。
【0034】
基板処理装置100は、インデクサブロック11、第1の処理ブロック12、第2の処理ブロック13、洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bを備える。洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bにより、インターフェイスブロック14が構成される。搬入搬出ブロック14Bに隣接するように露光装置15が配置される。露光装置15においては、液浸法により基板Wに露光処理が行われる。
【0035】
図1に示すように、インデクサブロック11は、複数のキャリア載置部111および搬送部112を含む。各キャリア載置部111には、複数の基板Wを多段に収納するキャリア113が載置される。本実施の形態においては、キャリア113としてFOUP(Front Opening Unified Pod)を採用しているが、これに限定されず、SMIF(Standard Mechanical Inter Face)ポッドまたは収納基板Wを外気に曝すOC(Open Cassette)等を用いてもよい。
【0036】
搬送部112には、メインコントローラ114および搬送機構115が設けられる。メインコントローラ114は、基板処理装置100の種々の構成要素を制御する。また、メインコントローラ114は、有線通信または無線通信によりホストコンピュータ800に接続されている。メインコントローラ114とホストコンピュータ800との間で種々のデータの送受信が行われる。
【0037】
搬送機構115は、基板Wを保持するためのハンド116を有する。搬送機構115は、ハンド116により基板Wを保持しつつその基板Wを搬送する。また、後述の図8に示すように、搬送部112には、キャリア113と搬送機構115との間で基板Wを受け渡すための開口部117が形成される。
【0038】
搬送部112の側面には、メインパネルPNが設けられる。メインパネルPNは、メインコントローラ114に接続されている。ユーザは、基板処理装置100における基板Wの処理状況等をメインパネルPNで確認することができる。
【0039】
メインパネルPNの近傍には、例えばキーボードからなる操作部が設けられている。ユーザは、操作部を操作することにより、基板処理装置100の動作設定等を行うことができる。
【0040】
第1の処理ブロック12は、塗布処理部121、搬送部122および熱処理部123を含む。塗布処理部121および熱処理部123は、搬送部122を挟んで対向するように設けられる。搬送部122とインデクサブロック11との間には、基板Wが載置される基板載置部PASS1および後述する基板載置部PASS2〜PASS4(図8参照)が設けられる。搬送部122には、基板Wを搬送する搬送機構127および後述する搬送機構128(図8参照)が設けられる。
【0041】
第2の処理ブロック13は、塗布現像処理部131、搬送部132および熱処理部133を含む。塗布現像処理部131および熱処理部133は、搬送部132を挟んで対向するように設けられる。搬送部132と搬送部122との間には、基板Wが載置される基板載置部PASS5および後述する基板載置部PASS6〜PASS8(図8参照)が設けられる。搬送部132には、基板Wを搬送する搬送機構137および後述する搬送機構138(図8参照)が設けられる。第2の処理ブロック13内において、熱処理部133とインターフェイスブロック14との間にはパッキン145が設けられる。
【0042】
洗浄乾燥処理ブロック14Aは、洗浄乾燥処理部161,162および搬送部163を含む。洗浄乾燥処理部161,162は、搬送部163を挟んで対向するように設けられる。搬送部163には、搬送機構141,142が設けられる。
【0043】
搬送部163と搬送部132との間には、載置兼バッファ部P−BF1および後述の載置兼バッファ部P−BF2(図8参照)が設けられる。載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2は、複数の基板Wを収容可能に構成される。
【0044】
また、搬送機構141,142の間において、搬入搬出ブロック14Bに隣接するように、基板載置部PASS9および後述の載置兼冷却部P−CP(図8参照)が設けられる。載置兼冷却部P−CPは、基板Wを冷却する機能(例えば、クーリングプレート)を備える。載置兼冷却部P−CPにおいて、基板Wが露光処理に適した温度に冷却される。
【0045】
搬入搬出ブロック14Bには、搬送機構146が設けられる。搬送機構146は、露光装置15に対する基板Wの搬入および搬出を行う。露光装置15には、基板Wを搬入するための基板搬入部15aおよび基板Wを搬出するための基板搬出部15bが設けられる。なお、露光装置15の基板搬入部15aおよび基板搬出部15bは、水平方向に隣接するように配置されてもよく、または上下に配置されてもよい。
【0046】
ここで、搬入搬出ブロック14Bは、洗浄乾燥処理ブロック14Aに対して+Y方向および−Y方向に移動可能に設けられる。洗浄乾燥処理ブロック14A、搬入搬出ブロック14Bおよび露光装置15のメンテナンス時には、搬入搬出ブロック14Bを+Y方向または−Y方向に移動させることにより、作業スペースを確保することができる。なお、搬入搬出ブロック14Bは、他のブロックに比べて軽量であり、容易に移動させることができる。
【0047】
なお、洗浄乾燥処理ブロック14Aでは、洗浄乾燥処理部161,162において多量の液体(例えば洗浄液およびリンス液)を用いる。そのため、洗浄乾燥処理ブロック14Aは、液体を供給するための用力設備に確実に接続する必要がある。一方、搬入搬出ブロック14Bでは、液体をほとんど使用しない。そのため、搬入搬出ブロック14Bは、用力設備に簡易的に接続することができる。すなわち、搬入搬出ブロック14Bは、用力設備に対する切り離しおよび再接続を容易に行うことができる。
【0048】
これらにより、洗浄乾燥処理ブロック14A、搬入搬出ブロック14Bおよび露光装置15のメンテナンス時に、洗浄乾燥処理ブロック14Aを移動させずに搬入搬出ブロック14Bのみを移動させることで、作業者の労力および作業時間を大幅に軽減することができる。
【0049】
(2)塗布処理部および現像処理部の構成
図2は、図1の塗布処理部121、塗布現像処理部131および洗浄乾燥処理部161を+Y方向側から見た図である。
【0050】
図2に示すように、塗布処理部121には、塗布処理室21,22,23,24が階層的に設けられる。塗布処理部121および塗布現像処理部131の下部には、複数の処理液供給ユニット200が配置される。
【0051】
各塗布処理室21〜24には、塗布処理ユニット129が設けられる。塗布現像処理部131には、現像処理室31,33および塗布処理室32,34が階層的に設けられる。各現像処理室31,33には、現像処理ユニット139が設けられ、各塗布処理室32,34には、塗布処理ユニット129が設けられる。
【0052】
各塗布処理ユニット129は、基板Wを保持するスピンチャック25およびスピンチャック25の周囲を覆うように設けられるカップ27を備える。本実施の形態においては、スピンチャック25およびカップ27は、各塗布処理ユニット129に2つずつ設けられる。スピンチャック25は、図示しない駆動装置(例えば、電動モータ)により回転駆動される。
【0053】
また、図1に示すように、各塗布処理ユニット129は、処理液を吐出する複数のノズル28およびそのノズル28を搬送するノズル搬送機構29を備える。各塗布処理ユニット129の複数のノズル28は、一つの処理液供給ユニット200に接続されている。処理液供給ユニット200から処理液がノズル28に供給され、ノズル28から基板W上に処理液が吐出される。この場合、処理液として、反射防止膜用の処理液(反射防止液)、レジスト膜用の処理液(レジスト液)、レジストカバー膜用の処理液(レジストカバー液)が用いられる。
【0054】
各塗布処理ユニット129においては、複数のノズル28のうちのいずれかのノズル28がノズル搬送機構29により基板Wの上方に移動される。そして、そのノズル28から処理液が吐出されることにより、基板W上に処理液が塗布される。なお、ノズル28から基板Wに処理液が供給される際には、図示しない駆動装置によりスピンチャック25が回転される。それにより、基板Wが回転される。
【0055】
本実施の形態においては、塗布処理室22,24の塗布処理ユニット129において、反射防止液がノズル28から基板Wに供給される。塗布処理室21,23の塗布処理ユニット129において、レジスト液がノズル28から基板Wに供給される。塗布処理室32,34の塗布処理ユニット129において、レジストカバー液がノズル28から基板Wに供給される。
【0056】
図2に示すように、現像処理ユニット139は、塗布処理ユニット129と同様に、スピンチャック35およびカップ37を備える。また、図1に示すように、現像処理ユニット139は、現像液を吐出する2つのスリットノズル38およびそのスリットノズル38をX方向に移動させる移動機構39を備える。各現像処理ユニット139の2つのスリットノズル38は、他の一つの処理液供給ユニット200に接続されている。処理液供給ユニット200から処理液がスリットノズル38に供給され、スリットノズル38から基板W上に処理液が吐出される。この場合、処理液としては、現像用の処理液(現像液)が用いられる。
【0057】
現像処理ユニット139においては、まず、一方のスリットノズル38がX方向に移動しつつ各基板Wに現像液を供給する。その後、他方のスリットノズル38が移動しつつ各基板Wに現像液を供給する。なお、スリットノズル38から基板Wに現像液が供給される際には、図示しない駆動装置によりスピンチャック35が回転される。それにより、基板Wが回転される。
【0058】
本実施の形態では、現像処理ユニット139において基板Wに現像液が供給されることにより、基板W上のレジストカバー膜が除去されるとともに、基板Wの現像処理が行われる。また、本実施の形態においては、2つのスリットノズル38から互いに異なる現像液が吐出される。それにより、各基板Wに2種類の現像液を供給することができる。
【0059】
なお、図2の例では、塗布処理ユニット129が2つのカップ27を有し、現像処理ユニット139が3つのカップ37を有するが、塗布処理ユニット129が3つのカップ27を有してもよく、または現像処理ユニット139が2つのカップ37を有してもよい。
【0060】
洗浄乾燥処理部161には、複数(本例では4つ)の洗浄乾燥処理ユニットSD1が設けられる。洗浄乾燥処理ユニットSD1においては、露光処理前の基板Wの洗浄および乾燥処理が行われる。
【0061】
なお、洗浄乾燥処理ユニットSD1においては、ブラシ等を用いて基板Wの裏面、および基板Wの端部(ベベル部)のポリッシング処理を行ってもよい。ここで、基板Wの裏面とは、回路パターン等の各種パターンが形成される基板Wの面と反対側の面をいう。
【0062】
図2に示すように、塗布処理室21〜24,32,34において塗布処理ユニット129の上方には、塗布処理室21〜24,32,34内に温湿度調整された清浄な空気を供給するための給気ユニット41が設けられる。また、現像処理室31,33において現像処理ユニット139の上方には、現像処理室31,33内に温湿度調整された清浄な空気を供給するための給気ユニット47が設けられる。
【0063】
また、塗布処理室21〜24,32,34内において塗布処理ユニット129の下部には、カップ27内の雰囲気を排気するための排気ユニット42が設けられる。また、現像処理室31,33において現像処理ユニット139の下部には、カップ37内の雰囲気を排気するための排気ユニット48が設けられる。
【0064】
図1および図2に示すように、塗布処理部121において塗布現像処理部131に隣接するように流体ボックス部50が設けられる。同様に、塗布現像処理部131において洗浄乾燥処理ブロック14Aに隣接するように流体ボックス部60が設けられる。流体ボックス部50および流体ボックス部60内には、複数の処理液供給ユニット200から塗布処理ユニット129および現像処理ユニット139への処理液の供給ならびに塗布処理ユニット129および現像処理ユニット139からの排液および排気等に関する導管、継ぎ手、バルブ、流量計、レギュレータ、ポンプおよび温度調節器等の流体関連機器が収納される。
【0065】
(3)処理液供給ユニットの構成
次に、処理液供給ユニット200について説明する。図3は、処理液供給ユニット200の構成を示すブロック図である。図3では、塗布処理ユニット129のノズル28に処理液としてレジスト液、反射防止液またはレジストカバー液を供給する処理液供給ユニット200の構成および動作について説明する。現像処理ユニット139のスリットノズル38に処理液として現像液を供給するための処理液供給ユニット200の構成および動作は、図3の処理液供給ユニット200の構成および動作と同様である。処理液供給ユニット200およびメインコントローラ114により本発明に係る処理液供給装置が構成される。
【0066】
図3に示すように、処理液供給ユニット200は、処理液ボトル210、トラップタンク220、気液分離トラップタンク230、ポンプ240,260およびフィルタ250を含む。
【0067】
処理液ボトル210は処理液を貯留する。処理液ボトル210は、配管L1により気体供給源280に接続される。配管L1にはバルブv0が介挿される。気体供給源280は、例えば工場に設けられる用力設備である。処理液ボトル210とトラップタンク220とは配管L2により接続される。
【0068】
トラップタンク220は、処理液ボトル210から供給される処理液を一時的に貯留する。トラップタンク220には、処理液の液面を検出する上限液面センサ221および下限液面センサ222が設けられる。上限液面センサ221はトラップタンク220の上部に配置される。下限液面センサ222はトラップタンク220の下部に配置される。トラップタンク220には配管L3が接続される。配管L3にはバルブv1が介挿される。
【0069】
気液分離トラップタンク230は、トラップタンク220から供給される処理液を一時的に貯留する。気液分離トラップタンク230には、処理液の液面を検出する上限液面センサ231、中間液面センサ232および下限液面センサ233が設けられる。上限液面センサ231は気液分離トラップタンク230の上部に配置される。下限液面センサ233は気液分離トラップタンク230の下部に配置される。中間液面センサ232は気液分離トラップタンク230の上限液面センサ231と下限液面センサ233との中間の位置に配置される。気液分離トラップタンク230の上部には配管L5が接続される。配管L5にはバルブv2が介挿される。気液分離トラップタンク230において、後述するように、処理液中に混入する気泡が外部に排出される。
【0070】
フィルタ250は、気液分離膜を有するとともに、流入部251および2つの流出部252,253を有する。フィルタ250において、流入部251から流入した一部の処理液は気液分離膜を透過して流出部252から流出し、残りの処理液は気液分離膜を透過せず流出部253から流出する。気液分離膜を透過した処理液から気泡が除去される。
【0071】
気液分離トラップタンク230とポンプ240とは配管L6により接続される。配管L6にはバルブv3が介挿される。ポンプ240とフィルタ250の流入部251とは配管L7により接続される。配管L7にはバルブv4が介挿される。フィルタ250の流出部253と気液分離トラップタンク230とは配管L8により接続される。配管L8にはバルブv5が介挿される。フィルタ250の流出部252とポンプ260とは配管L9により接続される。配管L9にはバルブv6が介挿される。ポンプ260とポンプ240とは配管L10により接続される。配管L10にはバルブv7が介挿される。ポンプ260は、配管L11によりノズル28に接続される。配管L11にはバルブv8が介挿される。
【0072】
図3では、配管L11に設けられる1つのバルブv7および1つのノズル28が示されるが、配管L11は複数の部分に分岐し、複数の分岐部分にそれぞれバルブv7およびノズル28が設けられる。
【0073】
本実施の形態では、メインコントローラ114は、上限液面センサ221、下限液面センサ222、上限液面センサ231、中間液面センサ232および下限液面センサ233の検出結果に基づいて、バルブv0〜v8およびポンプ240,260を制御する。
【0074】
初期状態では、バルブV0〜v7は閉止されている。メインコントローラ114がバルブv0を開放すると、気体供給源280から配管L1を介して処理液ボトル210内にNガス(窒素ガス)が供給される。これにより、処理液ボトル210中の処理液が加圧され、配管L2を介してトラップタンク220に供給される。その結果、トラップタンク220中の処理液の液面が上昇する。また、トラップタンク220中の処理液が加圧され、配管L4を介して気液分離トラップタンク230に供給される。トラップタンク220中の処理液の液面が上限液面センサ221により検出されると、メインコントローラ114はバルブv1を閉止する。それにより、Nガスの供給が停止され、処理液ボトル210からトラップタンク220への処理液の供給が停止される。トラップタンク220中の処理液の液面が下限液面センサ222により検出されると、メインコントローラ114はバルブv0を開放する。それにより、Nガスの供給が再開され、処理液ボトル210からトラップタンク220に処理液が供給される。
【0075】
気液分離トラップタンク230中の処理液の液面が上限液面センサ231により検出されると、メインコントローラ114はバルブv1を閉止する。それにより、Nガスの供給が停止され、トラップタンク220から気液分離トラップタンク230への処理液の供給が停止される。気液分離トラップタンク230中の処理液の液面が中間液面センサ232により検出されると、メインコントローラ114はバルブv0を開放する。それにより、N2ガスの供給が再開され、トラップタンク220から気液分離トラップタンク230に処理液が供給される。気液分離トラップタンク230中の処理液の液面が下限液面センサ233により検出されると、メインコントローラ114は警報を発生するとともに、ポンプ240,260を停止させる。
【0076】
基板処理装置100の稼動開始時には、メインコントローラ114は、バルブv3,v4,v6,v7を開放した状態で、ポンプ240,260を動作させる。それにより、気液分離トラップタンク230に貯留された処理液が、配管L6を介してポンプ240に供給され、ポンプ240から配管L7、フィルタ250、配管L9、ポンプ260および配管L10を通してポンプ240に戻るように循環する。その結果、フィルタ250の気液分離膜に処理液が十分に接触し、フィルタ250の性能の立ち上がり時間が短縮される。
【0077】
塗布処理ユニット129における塗布処理時には、メインコントローラ114は、バルブv3,v4,v6を開放し、バルブv5,v7を閉止する。それにより、気液分離トラップタンク230に貯留された処理液がポンプ240により配管L6,L7を介してフィルタ250の流入部252に供給され、フィルタ250の流出部252から配管L9に流出する処理液がポンプ260により配管L11に供給される。メインコントローラ114がバルブv8を開放すると、配管L11に供給された処理液がノズル28から基板W上に吐出される。
【0078】
気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が下限液面センサ233により検出される位置まで低下した場合に、バルブv2が閉止されるとともにポンプ240,260が停止される。これにより、気液分離トラップタンク230からフィルタ250に空気が供給されること供給されることを確実に防止することができる。
【0079】
処理液ボトル210の交換時には、トラップタンク220に貯留された処理液により基板Wに処理液の塗布処理が行われる。これにより、基板処理装置100を停止させることなく処理液ボトル210を交換することができる。
【0080】
塗布処理ユニット129における塗布処理が継続されることにより、フィルタ250に処理液中の気泡が滞留する。それにより、ポンプ240,260による処理液の吸引能力が低下する。そこで、以下に示すように、フィルタ250中の気泡の除去処理が行われる。
【0081】
図4は、フィルタ250中の気泡の除去処理を説明するための図である。図5は、フィルタ250中の気泡の除去処理を示すフローチャートである。
【0082】
図4(a)に示すように、メインコントローラ114は、バルブv2を閉止するとともに(ステップS1)、バルブv5を開放する(ステップS2)。これにより、フィルタ250中に滞留した気泡を含む処理液が、フィルタ250の流出部253から配管L8を通って気液分離トラップタンク230に戻される。
【0083】
図4(b)に示すように、フィルタ250から気液分離トラップタンク230に気泡を含む処理液が戻されることにより、気液分離トラップタンク230内の上部空間に気体が蓄積されるとともに、処理液の液面が低下する。
【0084】
次に、メインコントローラ114は、気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が中間液面センサ232により検出されたか否かを判定する(ステップS3)。処理液の液面が中間液面センサ232により検出されていない場合、メインコントローラ114は待機する。
【0085】
気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が中間液面センサ232により検出された場合、メインコントローラ114は、バルブv2を開放するとともに(ステップS4)、バルブv5を閉止する(ステップS5)。また、メインコントローラ114は、バルブv0を開放することにより気体供給源280から処理液ボトル210にNガスを供給する(ステップS6)。それにより、トラップタンク220から気液分離トラップタンク230に処理液が供給される。その結果、図4(c)に示されるように、気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が上昇するとともに、気液分離トラップタンク230内の上部空間に蓄積される気体が配管L2を通して外部に排出される。
【0086】
その後、メインコントローラ114は、気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が上限液面センサ231により検出されたか否かを判定する(ステップS7)。処理液の液面が上限液面センサ231により検出されていない場合には、メインコントローラ114は待機する。処理液の液面が上限液面センサ231により検出された場合、メインコントローラ114は、バルブv0を閉止することにより気体供給源280から処理液ボトル210へのNガスの供給を停止し(ステップS8)、ステップS1の処理に戻る。
【0087】
上記のステップS1〜S8の処理を1回または2回以上行った後、メインコントローラ114はバルブv2,v5を閉止する。
【0088】
上記のステップS1〜S8の処理を1回または2回以上行うことにより、処理液を気液分離トラップタンク230に戻しつつフィルタ250に滞留した気泡を外部に排出することができる。これにより、処理液を廃棄することなくフィルタ250に滞留した気泡を効率よく除去することができる。
【0089】
(4)熱処理部の構成
図6は、図1の熱処理部123,133および洗浄乾燥処理部162を−Y方向側から見た図である。
【0090】
図6に示すように、熱処理部123は、上方に設けられる上段熱処理部301および下方に設けられる下段熱処理部302を有する。上段熱処理部301および下段熱処理部302には、複数の熱処理ユニットPHP、複数の密着強化処理ユニットPAHPおよび複数の冷却ユニットCPが設けられる。
【0091】
熱処理ユニットPHPにおいては、基板Wの加熱処理および冷却処理が行われる。密着強化処理ユニットPAHPにおいては、基板Wと反射防止膜との密着性を向上させるための密着強化処理が行われる。具体的には、密着強化処理ユニットPAHPにおいて、基板WにHMDS(ヘキサメチルジシラサン)等の密着強化剤が塗布されるとともに、基板Wに加熱処理が行われる。冷却ユニットCPにおいては、基板Wの冷却処理が行われる。
【0092】
熱処理部133は、上方に設けられる上段熱処理部303および下方に設けられる下段熱処理部304を有する。上段熱処理部303および下段熱処理部304には、冷却ユニットCP、複数の熱処理ユニットPHPおよびエッジ露光部EEWが設けられる。
【0093】
エッジ露光部EEWにおいては、基板Wの周縁部の露光処理(エッジ露光処理)が行われる。ここで、基板Wの周縁部とは、基板Wの表面において基板Wの外周端部に沿った一定幅の領域をいう。
【0094】
基板Wにエッジ露光処理が行われることにより、後の現像処理時に、基板Wの周縁部上のレジスト膜が除去される。それにより、現像処理後において、基板Wの周縁部が他の部分と接触した場合に、基板Wの周縁部上のレジスト膜が剥離してパーティクルとなることが防止される。
【0095】
洗浄乾燥処理部162には、複数(本例では5つ)の洗浄乾燥処理ユニットSD2が設けられる。洗浄乾燥処理ユニットSD2においては、露光処理後の基板Wの洗浄および乾燥処理が行われる。
【0096】
(5)搬送部の構成
(5−1)概略構成
図7は、図1の塗布処理部121、搬送部122および熱処理部123を−X方向側から見た図である。図8は、搬送部122,132,163を−Y方向側から見た図である。
【0097】
図7および図8に示すように、搬送部122は、上段搬送室125および下段搬送室126を有する。搬送部132は、上段搬送室135および下段搬送室136を有する。
【0098】
上段搬送室125には搬送機構127が設けられ、下段搬送室126には搬送機構128が設けられる。また、上段搬送室135には搬送機構137が設けられ、下段搬送室136には搬送機構138が設けられる。
【0099】
図7に示すように、塗布処理室21,22と上段熱処理部301とは上段搬送室125を挟んで対向するように設けられ、塗布処理室23,24と下段熱処理部302とは下段搬送室126を挟んで対向するように設けられる。同様に、現像処理室31および塗布処理室32(図2)と上段熱処理部303(図6)とは上段搬送室135(図8)を挟んで対向するように設けられ、現像処理室33および塗布処理室34(図2)と下段熱処理部304(図6)とは下段搬送室136(図8)を挟んで対向するように設けられる。
【0100】
図8に示すように、搬送部112と上段搬送室125との間には、基板載置部PASS1,PASS2が設けられ、搬送部112と下段搬送室126との間には、基板載置部PASS3,PASS4が設けられる。上段搬送室125と上段搬送室135との間には、基板載置部PASS5,PASS6が設けられ、下段搬送室126と下段搬送室136との間には、基板載置部PASS7,PASS8が設けられる。
【0101】
上段搬送室135と搬送部163との間には、載置兼バッファ部P−BF1が設けられ、下段搬送室136と搬送部163との間には載置兼バッファ部P−BF2が設けられる。搬送部163において搬入搬出ブロック14Bと隣接するように、基板載置部PASS9および複数の載置兼冷却部P−CPが設けられる。
【0102】
載置兼バッファ部P−BF1は、搬送機構137および搬送機構141,142(図1)による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。載置兼バッファ部P−BF2は、搬送機構138および搬送機構141,142(図1)による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。また、基板載置部PASS9および載置兼冷却部P−CPは、搬送機構141,142(図1)および搬送機構146による基板Wの搬入および搬出が可能に構成される。
【0103】
なお、図8の例では、基板載置部PASS9が1つのみ設けられるが、複数の基板載置部PASS9が上下に設けられてもよい。この場合、基板Wを一時的に載置するためのバッファ部として複数の基板載置部PASS9を用いてもよい。
【0104】
本実施の形態においては、基板載置部PASS1および基板載置部PASS3には、インデクサブロック11から第1の処理ブロック12へ搬送される基板Wが載置され、基板載置部PASS2および基板載置部PASS4には、第1の処理ブロック12からインデクサブロック11へ搬送される基板Wが載置される。
【0105】
また、基板載置部PASS5および基板載置部PASS7には、第1の処理ブロック12から第2の処理ブロック13へ搬送される基板Wが載置され、基板載置部PASS6および基板載置部PASS8には、第2の処理ブロック13から第1の処理ブロック12へ搬送される基板Wが載置される。
【0106】
また、載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2には、第2の処理ブロック13から洗浄乾燥処理ブロック14Aへ搬送される基板Wが載置され、載置兼冷却部P−CPには、洗浄乾燥処理ブロック14Aから搬入搬出ブロック14Bへ搬送される基板Wが載置され、基板載置部PASS9には、搬入搬出ブロック14Bから洗浄乾燥処理ブロック14Aへ搬送される基板Wが載置される。
【0107】
上段搬送室125内において搬送機構127の上方に給気ユニット43が設けられ、下段搬送室126内において搬送機構128の上方に給気ユニット43が設けられる。上段搬送室135内において搬送機構137の上方に給気ユニット43が設けられ、下段搬送室136内において搬送機構138の上方に給気ユニット43が設けられる。給気ユニット43には、図示しない温調装置から温湿度調整された空気が供給される。
【0108】
また、上段搬送室125内において搬送機構127の下方に上段搬送室125の排気を行うための排気ユニット44が設けられ、下段搬送室126内において搬送機構128の下方に下段搬送室126の排気を行うための排気ユニット44が設けられる。
【0109】
同様に、上段搬送室135内において搬送機構137の下方に上段搬送室135の排気を行うための排気ユニット44が設けられ、下段搬送室136内において搬送機構138の下方に下段搬送室136の排気を行うための排気ユニット44が設けられる。
【0110】
これにより、上段搬送室125,135および下段搬送室126,136の雰囲気が適切な温湿度および清浄な状態に維持される。
【0111】
洗浄乾燥処理ブロック14Aの搬送部163内の上部には、給気ユニット45が設けられる。搬入搬出ブロック14B内の上部には、給気ユニット46が設けられる。給気ユニット45,46には、図示しない温調装置から温湿度調整された空気が供給される。それにより、洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14B内の雰囲気が適切な温湿度および清浄な状態に維持される。
【0112】
(5−2)搬送機構の構成
次に、搬送機構127について説明する。図9は、搬送機構127を示す斜視図である。
【0113】
図8および図9に示すように、搬送機構127は、長尺状のガイドレール311,312を備える。図8に示すように、ガイドレール311は、上段搬送室125内において上下方向に延びるように搬送部112側に固定される。ガイドレール312は、上段搬送室125内において上下方向に延びるように上段搬送室135側に固定される。
【0114】
図8および図9に示すように、ガイドレール311とガイドレール312との間には、長尺状のガイドレール313が設けられる。ガイドレール313は、上下動可能にガイドレール311,312に取り付けられる。ガイドレール313に移動部材314が取り付けられる。移動部材314は、ガイドレール313の長手方向に移動可能に設けられる。
【0115】
移動部材314の上面には、長尺状の回転部材315が回転可能に設けられる。回転部材315には、基板Wを保持するためのハンドH1およびハンドH2が取り付けられる。ハンドH1,H2は、回転部材315の長手方向に移動可能に設けられる。
【0116】
上記のような構成により、搬送機構127は、上段搬送室125内においてX方向およびZ方向に自在に移動することができる。また、ハンドH1,H2を用いて塗布処理室21,22(図2)、基板載置部PASS1,PASS2,PASS5,PASS6(図8)および上段熱処理部301(図6)に対して基板Wの受け渡しを行うことができる。
【0117】
なお、図8に示すように、搬送機構128,137,138は搬送機構127と同様の構成を有する。
【0118】
(6)洗浄乾燥処理ブロックの構成
図10は、洗浄乾燥処理ブロック14Aの内部構成を示す図である。なお、図10は、洗浄乾燥処理ブロック14Aを+X方向側から見た図である。
【0119】
図10に示すように、搬送機構141は、基板Wを保持するためのハンドH3,H4を有し、搬送機構142は、基板Wを保持するためのハンドH5,H6を有する。
【0120】
搬送機構141の+Y側には洗浄乾燥処理ユニットSD1が階層的に設けられ、搬送機構142の−Y側には洗浄乾燥処理ユニットSD2が階層的に設けられる。搬送機構141,142の間において、−X側には、載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2が上下に設けられる。
【0121】
また、上段熱処理部303および下段熱処理部304の熱処理ユニットPHPは、洗浄乾燥処理ブロック14Aからの基板Wの搬入が可能に構成される。
【0122】
(7)基板処理装置の各構成要素の動作
以下、本実施の形態に係る基板処理装置100の各構成要素の動作について説明する。
【0123】
(7−1)インデクサブロック11の動作
以下、図1および図8を主に用いてインデクサブロック11の動作を説明する。
【0124】
本実施の形態に係る基板処理装置100においては、まず、インデクサブロック11のキャリア載置部111に、未処理の基板Wが収容されたキャリア113が載置される。搬送機構115は、そのキャリア113から1枚の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS1に搬送する。その後、搬送機構115はキャリア113から他の1枚の未処理の基板Wを取り出し、その基板Wを基板載置部PASS3(図8)に搬送する。
【0125】
なお、基板載置部PASS2(図8)に処理済みの基板Wが載置されている場合には、搬送機構115は、基板載置部PASS1に未処理の基板Wを搬送した後、基板載置部PASS2からその処理済みの基板Wを取り出す。そして、搬送機構115は、その処理済みの基板Wをキャリア113に搬送する。同様に、基板載置部PASS4に処理済みの基板Wが載置されている場合には、搬送機構115は、基板載置部PASS3に未処理の基板Wを搬送した後、基板載置部PASS4からその処理済みの基板Wを取り出す。そして、搬送機構115は、その処理済み基板Wをキャリア113へ搬送するとともにキャリア113に収容する。
【0126】
(7−2)第1の処理ブロック12の動作
以下、図1〜図6および図8を主に用いて第1の処理ブロック12の動作について説明する。なお、以下においては、簡便のため、搬送機構127,128のX方向およびZ方向の移動の説明は省略する。
【0127】
搬送機構115(図8)により基板載置部PASS1(図8)に載置された基板Wは、搬送機構127(図8)のハンドH1により取り出される。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている基板Wを基板載置部PASS2に載置する。なお、ハンドH2から基板載置部PASS2に載置される基板Wは、現像処理後の基板Wである。
【0128】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により上段熱処理部301(図6)の所定の密着強化処理ユニットPAHP(図6)から密着強化処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されている未処理の基板Wをその密着強化処理ユニットPAHPに搬入する。
【0129】
次に、搬送機構127は、ハンドH1により上段熱処理部301(図6)の所定の冷却ユニットCPから冷却処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている密着強化処理後の基板Wをその冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPにおいては、反射防止膜形成に適した温度に基板Wが冷却される。
【0130】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により塗布処理室22(図2)のスピンチャック25(図2)上から反射防止膜形成後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されている冷却処理後の基板Wをそのスピンチャック25上に載置する。塗布処理室22においては、塗布処理ユニット129(図2)により、基板W上に反射防止膜が形成される。
【0131】
次に、搬送機構127は、ハンドH1により上段熱処理部301(図6)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている反射防止膜形成後の基板Wをその熱処理ユニットPHに搬入する。熱処理ユニットPHPにおいては、基板Wの加熱処理および冷却処理が連続的に行われる。
【0132】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により上段熱処理部301(図7)の所定の冷却ユニットCP(図6)から冷却処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されている熱処理後の基板Wをその冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPにおいては、レジスト膜形成処理に適した温度に基板Wが冷却される。
【0133】
次に、搬送機構127は、ハンドH1により塗布処理室21(図2)のスピンチャック25(図2)からレジスト膜形成後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている冷却処理後の基板Wをそのスピンチャック25上に載置する。塗布処理室22においては、塗布処理ユニット129(図2)により、基板W上にレジスト膜が形成される。
【0134】
次に、搬送機構127は、ハンドH2により上段熱処理部301(図6)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構127は、ハンドH1に保持されているレジスト膜形成後の基板Wをその熱処理ユニットPHPに搬入する。
【0135】
次に、搬送機構127は、ハンドH2に保持されている熱処理後の基板Wを基板載置部PASS5(図8)に載置する。また、搬送機構127は、ハンドH2により基板載置部PASS6(図8)から現像処理後の基板Wを取り出す。その後、搬送機構127は、基板載置部PASS6から取り出した現像処理後の基板Wを基板載置部PASS2(図8)に搬送する。
【0136】
搬送機構127が上記の処理を繰り返すことにより、第1の処理ブロック12内において複数の基板Wに所定の処理が連続的に行われる。
【0137】
搬送機構128は、搬送機構127と同様の動作により、基板載置部PASS3,PASS4,PASS7,PASS8(図8)、塗布処理室23,24(図2)および下段熱処理部302(図7)に対して基板Wの搬入および搬出を行う。
【0138】
このように、本実施の形態においては、搬送機構127によって搬送される基板Wは、塗布処理室21,22および上段熱処理部301において処理され、搬送機構128によって搬送される基板Wは、塗布処理室23,24および下段熱処理部302において処理される。この場合、複数の基板Wの処理を上方の処理部(塗布処理室21,22および上段熱処理部301)および下方の処理部(塗布処理室23,24および下段熱処理部302)において同時に処理することができる。それにより、搬送機構127,128による基板Wの搬送速度を速くすることなく、第1の処理ブロック12のスループットを向上させることができる。また、搬送機構127,128が上下に設けられているので、基板処理装置100のフットプリントが増加することを防止することができる。
【0139】
なお、上記の例では、塗布処理室22における反射防止膜の形成処理前に冷却ユニットCPにおいて基板Wの冷却処理が行われるが、適正に反射防止膜を形成することが可能であれば、反射防止膜の形成に冷却ユニットCPにおいて基板Wの冷却処理が行われなくてもよい。
【0140】
(7−3)第2の処理ブロック13の動作
以下、図1〜図6および図8を主に用いて第2の処理ブロック13の動作について説明する。なお、以下においては、簡便のため、搬送機構137,138のX方向およびZ方向の移動の説明は省略する。
【0141】
搬送機構127により基板載置部PASS5(図8)に載置された基板Wは、搬送機構137(図8)のハンドH1により取り出される。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されている基板Wを基板載置部PASS6に載置する。なお、ハンドH2から基板載置部PASS6に載置される基板Wは、現像処理後の基板Wである。
【0142】
次に、搬送機構137は、ハンドH2により塗布処理室32(図2)のスピンチャック25(図2)からレジストカバー膜形成後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH1に保持されているレジスト膜形成後の基板Wをそのスピンチャック25上に載置する。塗布処理室32においては、塗布処理ユニット129(図2)により、基板W上にレジストカバー膜が形成される。
【0143】
次に、搬送機構137は、ハンドH1により上段熱処理部303(図6)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されているレジストカバー膜形成後の基板Wをその熱処理ユニットPHPに搬入する。
【0144】
次に、搬送機構137は、ハンドH2によりエッジ露光部EEW(図6)からエッジ露光処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH1に保持されている熱処理後の基板Wをエッジ露光部EEWに搬入する。エッジ露光部EEWにおいては、基板Wのエッジ露光処理が行われる。
【0145】
搬送機構137は、ハンドH2に保持されているエッジ露光処理後の基板Wを載置兼バッファ部P−BF1(図8)に載置するとともに、そのハンドH2により搬入搬出ブロック14Bに隣接する上段熱処理部301(図7)の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。なお、搬入搬出ブロック14Bに隣接する熱処理ユニットPHPから取り出される基板Wは、露光装置15における露光処理が終了した基板Wである。
【0146】
次に、搬送機構137は、ハンドH1により上段熱処理部303(図6)の所定の冷却ユニットCP(図6)から冷却処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されている露光処理後の基板Wをその冷却ユニットCPに搬入する。冷却ユニットCPにおいては、現像処理に適した温度に基板Wが冷却される。
【0147】
次に、搬送機構137は、ハンドH2により現像処理室31(図2)のスピンチャック35(図2)から現像処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH1に保持されている冷却処理後の基板Wをそのスピンチャック35上に載置する。現像処理室31においては、現像処理ユニット139によりレジストカバー膜の除去処理および現像処理が行われる。
【0148】
次に、搬送機構137は、ハンドH1により上段熱処理部303(図7)の所定の熱処理ユニットPHPから熱処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構137は、ハンドH2に保持されている現像処理後の基板Wを熱処理ユニットPHPに搬入する。その後、搬送機構137は、熱処理ユニットPHPから取り出した基板Wを基板載置部PASS6(図8)に載置する。
【0149】
搬送機構137が上記の処理を繰り返すことにより、第2の処理ブロック13内において複数の基板Wに所定の処理が連続的に行われる。
【0150】
搬送機構138は、搬送機構137と同様の動作により、基板載置部PASS7,PASS8、載置兼バッファ部P−BF2(図8)、現像処理室33(図2)、塗布処理室34(図2)および下段熱処理部304(図6)に対して基板Wの搬入および搬出を行う。
【0151】
このように、本実施の形態においては、搬送機構137によって搬送される基板Wは、現像処理室31、塗布処理室32および上段熱処理部303において処理され、搬送機構138によって搬送される基板Wは、現像処理室33、塗布処理室34および下段熱処理部304において処理される。この場合、複数の基板Wの処理を上方の処理部(現像処理室31、塗布処理室32および上段熱処理部303)および下方の処理部(現像処理室33、塗布処理室34および下段熱処理部304)において同時に処理することができる。それにより、搬送機構137,138による基板Wの搬送速度を速くすることなく、第2の処理ブロック13のスループットを向上させることができる。また、搬送機構137,138が上下に設けられているので、基板処理装置100のフットプリントが増加することを防止することができる。
【0152】
なお、上記の例では、現像処理室31における基板Wの現像処理の前に冷却ユニットCPにおいて基板Wの冷却処理が行われるが、適正に現像処理を行うことが可能であれば、現像処理前に冷却ユニットCPにおいて基板Wの冷却処理が行われなくてもよい。
【0153】
(7−4)洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bの動作
以下、図8および図10を主に用いて洗浄乾燥処理ブロック14Aおよび搬入搬出ブロック14Bの動作について説明する。
【0154】
洗浄乾燥処理ブロック14Aにおいて、搬送機構141(図10)は、搬送機構137(図8)により載置兼バッファ部P−BF1に載置されたエッジ露光後の基板WをハンドH3により取り出す。
【0155】
次に、搬送機構141は、ハンドH4により洗浄乾燥処理部161(図10)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD1から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構141は、ハンドH3に保持するエッジ露光後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD1に搬入する。
【0156】
次に、搬送機構141は、ハンドH4に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを載置兼冷却部P−CP(図8)に載置する。載置兼冷却部P−CPにおいては、露光装置15(図1)における露光処理に適した温度に基板Wが冷却される。
【0157】
次に、搬送機構141は、搬送機構138(図8)により載置兼バッファ部P−BF2に載置されたエッジ露光後の基板WをハンドH3により取り出す。次に、搬送機構141は、ハンドH4により洗浄乾燥処理部161(図10)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD1から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構141は、ハンドH3に保持するエッジ露光後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD1に搬入する。次に、搬送機構141は、ハンドH4に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを載置兼冷却部P−CP(図8)に載置する。
【0158】
このように、搬送機構141は、載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2に載置されたエッジ露光後の基板Wを洗浄乾燥処理部161を経由して載置兼冷却部P−CPに交互に搬送する。
【0159】
ここで、キャリア113(図8)に収容されている基板Wは、搬送機構115(図8)により基板載置部PASS1,PASS3(図8)に交互に搬送される。また、塗布処理室21,22(図2)および上段熱処理部301(図6)における基板Wの処理速度は、塗布処理室23,24(図2)および下段熱処理部302(図6)における基板Wの処理速度と略等しい。
【0160】
また、搬送機構127(図8)の動作速度は搬送機構128(図8)の動作速度と略等しい。また、現像処理室31(図2)、塗布処理室32および上段熱処理部303(図6)における基板Wの処理速度は、現像処理室33(図2)、塗布処理室34および下段熱処理部304(図6)における基板Wの処理速度と略等しい。また、搬送機構137(図8)の動作速度は搬送機構138(図8)の動作速度と略等しい。
【0161】
したがって、上記のように、搬送機構141(図10)により載置兼バッファ部P−BF1,P−BF1(図8)から載置兼冷却部P−CPに基板Wが交互に搬送されることにより、キャリア113から基板処理装置100に搬入される基板Wの順序と、洗浄乾燥処理ブロック14Aから載置兼冷却部P−CP(図8)に搬送される基板Wの順序とが一致する。この場合、基板処理装置100における各基板Wの処理履歴の管理が容易になる。
【0162】
搬送機構142(図10)は、ハンドH5により基板載置部PASS9(図8)に載置された露光処理後の基板Wを取り出す。次に、搬送機構142は、ハンドH6により、洗浄乾燥処理部162(図10)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD2から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構142は、ハンドH5に保持する露光処理後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD2に搬入する。
【0163】
次に、搬送機構142は、ハンドH6に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを上段熱処理部303の熱処理ユニットPHP(図10)に搬送する。この熱処理ユニットPHPにおいては、露光後ベーク(PEB)処理が行われる。
【0164】
次に、搬送機構142(図10)は、ハンドH5により基板載置部PASS9(図8)に載置された露光処理後の基板Wを取り出す。次に、搬送機構142は、ハンドH6により、洗浄乾燥処理部162(図10)の所定の洗浄乾燥処理ユニットSD2から洗浄および乾燥処理後の基板Wを取り出す。また、搬送機構142は、ハンドH5に保持する露光処理後の基板Wをその洗浄乾燥処理ユニットSD2に搬入する。
【0165】
次に、搬送機構142は、ハンドH6に保持する洗浄および乾燥処理後の基板Wを下段熱処理部304の熱処理ユニットPHP(図10)に搬送する。この熱処理ユニットPHPにおいては、PEB処理が行われる。
【0166】
このように、搬送機構142は、基板載置部PASS9に載置された露光処理後の基板Wを洗浄乾燥処理部162を経由して上段熱処理部303および下段熱処理部304に交互に搬送する。
【0167】
搬入搬出ブロック14Bにおいて、搬送機構146(図8)は、ハンドH7により、載置兼冷却部P−CPに載置された基板Wを取り出し、露光装置15の基板搬入部15aに搬送する。また、搬送機構146は、ハンドH8により、露光装置15の基板搬出部15bから露光処理後の基板Wを取り出し、基板載置部PASS9に搬送する。
【0168】
ここで、上述したように、搬送機構141(図10)によって載置兼冷却部P−CP(図8)に載置される基板Wの順序は、キャリア113(図8)から基板処理装置100に搬入される基板Wの順序に等しい。それにより、キャリア113から基板処理装置100に搬入される基板Wの順序と、搬送機構142(図10)により露光装置15に搬入される基板Wの順序とを一致させることができる。それにより、露光装置15における各基板Wの処理履歴の管理が容易になる。また、一のキャリア113から基板処理装置100に搬入された複数の基板W間において、露光処理の状態にばらつきが生じることを防止することができる。
【0169】
なお、露光装置15が基板Wの受け入れをできない場合、搬送機構141(図10)により、洗浄および乾燥処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2に一時的に収容される。
【0170】
また、第2の処理ブロック13の現像処理ユニット139(図2)が露光処理後の基板Wの受け入れをできない場合、搬送機構137,138(図8)により、PEB処理後の基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2に一時的に収容される。
【0171】
また、第1および第2の処理ブロック12,13の不具合等によって基板Wが載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2まで正常に搬送されない場合、基板Wの搬送が正常となるまで搬送機構141による載置兼バッファ部P−BF1,P−BF2からの基板Wの搬送を一時的に停止してもよい。
【0172】
(8)効果
本実施の形態に係る基板処理装置100の塗布処理ユニット129における塗布処理時または現像処理ユニット139における現像処理時には、基板処理時には、気液分離トラップタンク230内の処理液がポンプ240によりフィルタ250に供給される。フィルタ250により気泡が除去された処理液は配管L9,L11を通してノズル28またはスリットノズル38に供給される。
【0173】
気泡の除去処理時には、バルブv5が開放されるとともにバルブv2が閉止されることにより、気泡を含む処理液がフィルタ250から配管L8を通して気液分離トラップタンク230に戻される。それにより、気液分離トラップタンク230内の下部に処理液が貯留され、気液分離トラップタンク230内の上部空間に気体が蓄積される。
【0174】
気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が中間液面センサ232により検出される位置まで低下した場合に、バルブv5が閉止されるとともにバルブv2が開放される。また、処理液ボトル210からトラップタンク220を介して気液分離トラップタンク230に処理液が供給される。これにより、気液分離トラップタンク230内に一定量の気体が蓄積されたときに、気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が上昇される。その結果、気液分離トラップタンク230内の上部空間に蓄積された気体が配管L5を通して外部に排出される。この場合、処理液は気液分離トラップタンク230内の下部に貯留されるので、気液分離トラップタンク230内から配管L5を通して外部に排出されない。これにより、フィルタ250に蓄積される気泡を効率よく除去することが可能になる。
【0175】
気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が上限液面センサ231により検出される位置まで上昇した場合に、バルブv5が開放されるとともにバルブv2が閉止される。また、気液分離トラップタンク230への処理液の供給が停止される。これにより、気液分離トラップタンク230内に貯留される処理液を配管L5から排出することを確実に防止することができる。
【0176】
(9)他の実施の形態
(9−1)上記実施の形態において、メインコントローラ114は、フィルタ250中の気泡の除去処理におけるステップS3の処理で、気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が中間液面センサ232により検出されるまで待機し、検出された後にステップS4の処理に進むが、これに限定されない。
【0177】
例えば、メインコントローラ114は、ステップS3の処理の代わりに、予め定められた所定時間待機し、所定時間経過した後にステップS4の処理に進んでもよい。この場合、気液分離トラップタンク230に中間液面センサ232が設けられなくてもよい。
【0178】
(9−2)上記実施の形態において、メインコントローラ114は、フィルタ250中の気泡の除去処理におけるステップS7の処理で、気液分離トラップタンク230内の処理液の液面が上限液面センサ231により検出されるまで待機し、検出された後にステップS8の処理に進むが、これに限定されない。
【0179】
例えば、メインコントローラ114は、ステップS7の処理の代わりに、予め定められた所定時間待機し、所定時間経過した後にステップS8の処理に進んでもよい。この場合、気液分離トラップタンク230に上限液面センサ231が設けられなくてもよい。
【0180】
(10)請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応
以下、請求項の各構成要素と実施の形態の各要素との対応の例について説明するが、本発明は下記の例に限定されない。
【0181】
上記の実施の形態では、基板Wが基板の例であり、ノズル28またはスリットノズル38が処理部の例であり、処理液供給ユニット200およびメインコントローラ114が処理液供給装置の例であり、気液分離トラップタンク230が第1のタンクの例である。処理液ボトル210およびトラップタンク220が処理液供給系の例であり、フィルタ250がフィルタの例であり、ポンプ240が供給装置およびポンプの例である。配管L9,L11が第1の供給経路の例であり、配管L8が戻し経路の例であり、バルブv8が第1の開閉装置の例であり、配管L5が排出経路の例であり、バルブv2が第2の開閉装置の例である。
【0182】
メインコントローラ114が制御部の例であり、中間液面センサ232が第1の液面検出器の例であり、上限液面センサ231が第2の液面検出器の例であり、下限液面センサ233が第3の液面検出器の例である。処理液ボトル210が処理液貯留容器の例であり、トラップタンク220が第2のタンクの例であり、配管L4が第2の供給経路の例であり、基板処理装置100が基板処理装置の例である。
【0183】
請求項の各構成要素として、請求項に記載されている構成または機能を有する他の種々の要素を用いることもできる。
【産業上の利用可能性】
【0184】
本発明は、種々の基板の処理に有効に利用することができる。
【符号の説明】
【0185】
11 インデクサブロック
12 第1の処理ブロック
13 第2の処理ブロック
14 インターフェイスブロック
14A 洗浄乾燥処理ブロック
14B 搬入搬出ブロック
15 露光装置
15a 基板搬入部
15b 基板搬出部
21〜24,32,34 塗布処理室
25,35 スピンチャック
27,37 カップ
28 ノズル
29 ノズル搬送機構
31,33 現像処理室
38 スリットノズル
39 移動機構
43,45〜47 給気ユニット
44,48 排気ユニット
50,60 流体ボックス部
100 基板処理装置
111 キャリア載置部
112,122,132,163 搬送部
113 キャリア
114 メインコントローラ
115,127,128,137,138,141,142,146 搬送機構
116 ハンド
117 開口部
121 塗布処理部
123,133 熱処理部
125,135 上段搬送室
126,136 下段搬送室
129 塗布処理ユニット
131 塗布現像処理部
139 現像処理ユニット
145 パッキン
161,162 洗浄乾燥処理部
200 処理液供給ユニット
210 処理液ボトル
220 トラップタンク
221,231 上限液面センサ
222,233 下限液面センサ
230 気液分離トラップタンク
232 中間液面センサ
240,260 ポンプ
250 フィルタ
251 流入部
252,253 流出部
280 気体供給源
301,303 上段熱処理部
302,304 下段熱処理部
311,312,313 ガイドレール
314 移動部材
315 回転部材
800 ホストコンピュータ
1000 基板処理システム
CP 冷却ユニット
EEW エッジ露光部
H1〜H6 ハンド
L1〜L11 配管
P−BF1,P−BF2 載置兼バッファ部
P−CP載置兼冷却部
PAHP 密着強化処理ユニット
PASS1〜PASS9 基板載置部
PHP 熱処理ユニット
PN メインパネル
SD1,SD2 洗浄乾燥処理ユニット
v0〜v8 バルブ
W 基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理液を用いて基板に処理を行う処理部に処理液を供給する処理液供給装置であって、
処理液を貯留する第1のタンクと、
第1のタンクに処理液を供給する処理液供給系と、
処理液から気泡を除去するフィルタと、
前記第1のタンクから前記フィルタに処理液を供給する供給装置と、
前記フィルタにより気泡が除去された処理液を前記処理部に導く第1の供給経路と、
前記フィルタにより除去された気泡を含む処理液をフィルタから前記第1のタンクに導く戻し経路と、
前記戻し経路を開閉する第1の開閉装置と、
前記第1のタンク内の上部空間を外部に連通させる排出経路と、
前記排出経路を開閉する第2の開閉装置と、
前記第1および第2の開閉装置を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記第1の開閉装置を開状態にするとともに前記第2の開閉装置を閉状態にすることにより、気泡を含む処理液を前記フィルタから前記戻し経路を通して前記第1のタンクに戻し、前記第1のタンク内に一定量の気体が蓄積されることにより前記第1のタンク内の処理液の液面が予め定められた第1の位置まで低下した場合に、前記第1の開閉装置を閉状態にするとともに前記第2の開閉装置を開状態にすることにより、前記第1のタンク内の処理液の液面を上昇させるとともに前記第1のタンク内に蓄積された気体を前記排出経路を通して外部に排出させることを特徴とする処理液供給装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1のタンク内に貯留される処理液の液面が前記第1の位置よりも高い第2の位置に達した場合に、前記第2の開閉装置を閉状態にするとともに前記処理液供給系による前記第1のタンク内への処理液の供給を停止させることを特徴とする請求項1記載の処理液供給装置。
【請求項3】
前記第1のタンク内に貯留される処理液の液面が前記第1の位置まで低下したことを検出する第1の液面検出器と、
前記第1のタンク内に貯留される処理液の液面が前記第2の位置まで上昇したことを検出する第2の液面検出器とをさらに備え、
前記制御部は、前記第1の液面検出器により前記第1のタンク内の処理液の液面が前記第1の位置まで低下したことが検出された場合に、前記第1の開閉装置を閉状態にするとともに前記第2の開閉装置を開状態にし、前記第2の液面検出器により前記第1のタンク内に貯留される処理液の液面が前記第2の位置に達したことが検出された場合に、前記第2の開閉装置を閉状態にするとともに前記処理液供給系による前記第1のタンク内への処理液の供給を停止させることを特徴とする請求項2記載の処理液供給装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第1のタンク内に貯留される処理液の液面が前記第1の位置よりも低い第3の位置まで低下した場合に、前記第2の開閉装置を閉状態にするとともに前記供給装置を停止させることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の処理液供給装置。
【請求項5】
前記第1のタンク内に貯留される処理液の液面が前記第3の位置まで低下したことを検出する第3の液面検出器をさらに備え、
前記第3の液面検出器により前記第1のタンク内の処理液の液面が前記第3の位置まで低下したことが検出された場合に、前記第2の開閉装置を閉状態にするとともに前記供給装置を停止させることを特徴とする請求項4記載の処理液供給装置。
【請求項6】
供給装置は、前記第1のタンクと前記フィルタとの間に設けられたポンプを含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の処理液供給装置。
【請求項7】
処理液供給系は、
処理液を貯留する処理液貯留容器と、
処理液貯留容器から供給される処理液を貯留する第2のタンクと、
前記第2のタンク内の処理液を前記第1のタンクに導く第2の供給経路とを含み、
前記処理液貯留容器内の処理液が加圧されることにより、前記処理液貯留容器内の処理液が前記第2のタンクおよび前記第2の供給経路を通して前記第1のタンクに供給されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の処理液供給装置。
【請求項8】
基板に処理液を用いた処理を行う処理部と、
前記処理部に処理液を供給する請求項1〜7のいずれかに記載の処理液供給装置とを備えることを特徴とする基板処理装置。
【請求項9】
処理液を用いて基板に処理を行う処理部に処理液を供給する処理液供給装置における気泡の除去方法であって、
前記処理液供給装置は、処理液を貯留する第1のタンクと、処理液から気泡を除去するフィルタと、前記第1のタンクから前記フィルタに処理液を供給する供給装置と、前記フィルタにより気泡が除去された処理液を前記処理部に導く第1の供給経路と、前記フィルタにより除去された気泡を含む処理液をフィルタから前記第1のタンクに導く戻し経路とを含み、
前記除去方法は、
前記第1のタンク内の処理液を前記供給装置により前記フィルタに供給するステップと、
前記の気泡を含む処理液を前記フィルタから前記戻し経路を通して前記第1のタンクに戻すステップと、
前記第1のタンク内に一定量の気体が蓄積されることにより前記第1のタンク内の処理液の液面が予め定められた第1の位置まで低下した場合に、前記第1のタンク内の処理液の液面を上昇させるとともに前記第1のタンク内に蓄積された気体を前記排出経路を通して外部に排出させるステップとを含むことを特徴とする気泡の除去方法。
【請求項10】
基板処理装置における基板処理方法であって、
前記基板処理装置は、処理液を用いて基板に処理を行う処理部と、処理液を貯留する第1のタンクと、処理液から気泡を除去するフィルタと、前記第1のタンクから前記フィルタに処理液を供給する供給装置と、前記フィルタにより気泡が除去された処理液を前記処理部に導く第1の供給経路と、前記フィルタにより除去された気泡を含む処理液をフィルタから前記第1のタンクに導く戻し経路とを含み、
前記基板処理方法は、
基板の処理時に、前記第1のタンク内の処理液を前記供給装置により前記フィルタに供給するステップと、
基板の処理時に、前記フィルタから前記フィルタにより気泡が除去された処理液を前記第1の供給経路を通して前記処理部に供給するステップと、
気泡の除去時に、前記気泡を含む処理液を前記フィルタから前記戻し経路を通して前記第1のタンクに戻すステップと、
前記第1のタンク内に一定量の気体が蓄積されることにより前記第1のタンク内の処理液の液面が予め定められた第1の位置まで低下した場合に、前記第1のタンク内の処理液の液面を上昇させるとともに前記第1のタンク内に蓄積された気体を前記排出経路を通して外部に排出させるステップとを含むことを特徴とする基板処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2013−77640(P2013−77640A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−215459(P2011−215459)
【出願日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【出願人】(506322684)株式会社SOKUDO (158)
【Fターム(参考)】