説明

処理粉体および化粧料

【課題】撥水性が高く、油分に対する分散性が良好な処理粉末を提供する。また撥水性に優れ安定性が良好な化粧料、特に日焼け止め化粧料の紫外線防御剤を高配合することができ、肌に塗布時の白浮きが無く使用感に優れ安定性が高い紫外線防御能に優れた化粧料を提供する。
【解決手段】粉体表面を、ビニルトリエトキシシランのような官能基を有するオルガノアルコキシシランで被覆し、次いで、これと反応性を有する官能基を有するシリコーン、例えばハイドロジェンメチルポリシロキサンと反応させて得られる処理粉体を用いる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粉体表面をシリコーンで被覆した処理粉体および、当該処理粉体を配合してなる化粧料に関し、さらに詳しくは撥水性が高く、かつ各種化粧品油分に対して分散性が良好な処理粉体を配合してなる化粧料に関する。
【背景技術】
【0002】
ファンデーションやマスカラなどのメーキャップ化粧料は汗や水による化粧崩れを防ぐために、配合される粉体には耐汗性や耐水性が求められる、また日焼け止め化粧品では紫外線を防御するために紫外線防御剤として、微粒子の酸化亜鉛や二酸化チタンが配合されるが、サンスクリーン化粧料としての耐水性の付与とともに、紫外線の防御効果を高めるために、配合油分に対する高い分散性が要求される。このような要求にこたえる目的で疎水化処理粉体が用いられている。
【0003】
疎水化処理粉体を調製するための代表的な疎水化処理法としては、タルク等の鉱物性粉末と、この粉末と直接結合する水素原子を有するシリコーン化合物とをブレンダー混合等により単純付着させた後、加熱焼付けすることにより撥水性を付与する方法(特許文献1参照)や、ジメチルポリシロキサン又はメチルハイドロジェンポリシロキサンを有機溶剤に溶解後、タルクに接触付着させ、その後必要に応じてメチルハイドロジェンポリシロキサンの架橋重合触媒として亜鉛オクトエートの如き物質を加え焼付けをすることによりシリコーン処理を行う方法(特許文献2参照)がある。さらに、粉体にシリコーン油および油剤を添加して撹拌混合もしくは粉砕等のメカノケミカル反応を施して混合した後に焼付け処理を行う方法等が知られている(特許文献3参照)。これらのメチルハイドロジェンポリシロキサンを用いて処理した粉体は、水やアルコールが共存すると水素を発生するという問題を有しており、また表面処理をする粉体によってシリコーンの反応性に差が生じ十分な撥水性が得られない場合があるといった問題点を有している。
【0004】
このような問題点を解決する目的でジメチルポリシロキシシラザンやトリアルコキシポリジメチルシロキサンなどのシランカップリング剤を用いてシリコーン処理を行う方法が開示されている(特許文献4参照)が、この方法では粉体表面に直接大きなシリコーン化合物を反応させるために、立体障害によって十分な反応性が得られず、撥水性が不十分であるという問題点を有している。
【0005】
【特許文献1】特公昭45−2915号
【特許文献2】特公昭45−18999号
【特許文献3】特開昭56−16404号
【特許文献4】特許第3079395号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、撥水性が高く、油分に対する分散性が良好な処理粉体および、撥水性に優れ安定性が良好な化粧料に関する。特に日焼け止め化粧料の紫外線防御剤として高配合することができ、白浮きが無く使用感に優れ安定性が高い紫外線防御能に優れた化粧料の提供を目的とした。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、粉体表面を、官能基を有するオルガノアルコキシシランで被覆し、次いで、これと反応性を有する官能基を備えたシリコーンと反応することによって、撥水性が高く、油分に対する分散性が高い処理粉体を得ることが出来ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
すなわち本発明は、粉体表面に、一般式(A)
aSiX(3-a) 式(A)
(式中、Rは水素原子、アルケニル基、グリシドキシ基、炭素数5もしくは6のエポキシシクロアルキル基、(メタ)アクリル基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基から選ばれた官能基を有する1価の基、Rは低級アルキル基、フェニル基から選ばれた基、Xはアルコキシ基、aは0、1または2を表す。)
で表されるオルガノアルコキシシラン化合物、及びシリコーンが順次被覆され、
前記シリコーンは、前記オルガノアルコキシシラン化合物の官能基と反応可能な官能基を有するものであることを特徴とする処理粉体である。
【0009】
上記一般式(A)において、Rが水素原子またはビニル基であり、次いで作用させるシリコーンが、ビニル基を官能基として有するビニル変性ジメチルポリシロキサンまたは、水素原子を官能基として有するメチルハイドロジェンポリシロキサンであることが好ましい。
また粉体が、平均一次粒径が0.01〜0.2μmの酸化亜鉛または二酸化チタンである処理粉体が好ましい。
【0010】
さらに本発明によれば、粉体の表面を、一般式(A)
aSiX(3-a) 式(A)
(式中、Rは水素原子、アルケニル基、グリシドキシ基、炭素数5もしくは6のエポキシシクロアルキル基、(メタ)アクリル基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基から選ばれた官能基を有する1価の基、Rは1価の低級アルキル基、フェニル基から選ばれた基、Xはアルコキシ基、aは0、1または2を表す。)
で表されるオルガノアルコキシシラン化合物で被覆し、次いで被覆表面のオルガノアルコキシシラン化合物の官能基と反応可能な官能基を有するシリコーンと作用させることにより、化学結合によりシリコーンを粒子表面に固定することを特徴とする処理粉体の製造方法が提供される。
【0011】
さらに本発明によれば、上記処理粉体を配合した化粧料が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明により、粉体表面に高い密度でシリコーンを安定性が高く付加することが出来、それによって、撥水性が高く油分に対する分散性が良好な処理粉体を得ることができる。
【0013】
またこの処理粉体を配合することによって、撥水性に優れ安定性が良好な化粧料を得ることが出来、特に日焼け止め化粧料の紫外線防御剤として高配合することができ、肌に塗布時に白浮きが無く使用感に優れ安定性が高い紫外線防御能に優れた化粧料とすることが出来る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下本発明について詳述する。
(粉体)
本発明に用いられる粉体は、特に制限されるものではないが、化粧料に一般的に使用される粉体であり、有機顔料、無機顔料、金属酸化物および金属水酸化物、雲母、パール光沢粉体、金属、カーボン、磁性粉体、ケイ酸塩鉱物、多孔質材料等が例示的に挙げられる。これらの粉体は1種類でも複数を組み合わせて用いてもよい。
【0015】
有機顔料としては、例えば赤色201号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色220号、赤色226号、赤色228号、赤色305号、橙色203号、橙色204号、黄色205号、黄色401号、青色404号や、さらに赤色3号、赤色104号、赤色106号、赤色227号、赤色230号、赤色401号、赤色505号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、黄色202号、黄色203号、緑色3号および青色1号等が挙げられ、さらにこれらの有機顔料がジルコニウムレーキ、バリウムレーキまたはアルミニウムレーキ等のものでもよい。
【0016】
無機顔料としては、例えば紺青、群青、マンガンバイオレット、酸化チタン被覆マイカおよびオキシ塩化ビスマス等が挙げられる。
【0017】
金属酸化物および金属水酸化物としては、例えば酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム、シリカ、ベンガラ、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、黒色酸化鉄、水酸化鉄、酸化チタン、低次酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化クロム、酸化マンガン、酸化コバルト、酸化ニッケルや、これらの2種以上の組み合わせによる複合酸化物および複合水酸化物、例えばシリカアルミナ、チタン酸鉄、チタン酸コバルト、リチウムコバルトチタネート、アルミン酸コバルト等が挙げられる。
【0018】
雲母としては、例えば白雲母、金雲母、黒雲母、絹雲母、鉄雲母、リチア雲母、チンワルド雲母、ソーダ雲母、人工雲母または、KAl(Al、Si)O10、KMg(Al、Si)O10、K(Mg、Fe)(AL、Si)O10で表される雲母等も挙げられる。
【0019】
パール光沢粉体としては、例えば雲母チタン系複合材料、雲母酸化鉄系複合材料、ビスマスオキシクロライド、グアニンや、さらに酸化窒化チタンおよび/または低次酸化チタンを含有するチタン化合物で被覆された雲母等が挙げられる。雲母チタン系複合材料のチタンについては二酸化チタン、低次酸化チタン、酸化窒化チタンのいずれでもよい。また雲母チタン系複合材料またはビスマスオキシクロライドに、例えば酸化鉄、紺青、酸化クロム、カーボンブラック、カーミンあるいは群青等をさらに混合したものであってもかまわない。
【0020】
金属としては、例えばアルミニウム、鉄、ニッケル、コバルト、クロム、金、銀、銅、プラチナ、亜鉛、インジウム、スズ、アンチモン、タングステン、ジルコニウム、モリブデン、シリコン、チタン等が挙げられる。
【0021】
磁性粉体としては、例えばガンマ酸化鉄(Fe)、マグネタイト(Fe)、ベルトライト系酸化鉄(FeOx;1.33<x<1.5)またはそれらがコバルト、マンガン、ニッケル、亜鉛、クロム等で変性されたものや針状の鉄またはAl、B、Co、Cr、Cu、Mo、Mn、Ni、P、Si、Sn、Znが含有された鉄粉、CrOやBaフェライト等が挙げられる。
【0022】
また粉体が雲母上に被覆された鉄、ニッケル、コバルトまたはその酸化物であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0023】
ケイ酸塩鉱物としては、フィロケイ酸塩鉱物(例えば、カオリン族、モンモリナイト族、粘土雲母族、緑泥石族、蛇紋石)およびテクトケイ酸塩鉱物(例えばゼオライト族)であり、パイロフィライト、タルク、緑泥石、クリソタイル、アンチゴライト、リザダイト、カオリナイト、デッカイト、ナクライト、ハロサイト、モンモリロナイト、ノントロナイト、サポナイト、ソーコナイト、ベントナイトや、ソーダ沸石、中沸石、スコレス沸石、トムソン沸石等のソーダ沸石族、輝沸石、束沸石、剥沸石等の輝沸石族、および方沸石、重十字沸石、灰十字沸石、菱沸石、グメリン沸石等のゼオライト族が挙げられる。
【0024】
さらに本発明では多孔質物質の処理を行うこともでき、多孔質物資としては、例えば多孔質ガラスビーズ、中空シリカまたはゼオライト、あるいは金属酸化物、金属窒化物、ケイ酸塩鉱物、炭酸塩鉱物、硫酸塩鉱物若しくはリン酸塩鉱物を、造粒または成型した後、焼成したもの、メタル、セルロース、繊維又は合成樹脂を挙げることができる。
【0025】
本発明で用いる粉末で好ましいのは、平均一次粒径が0.01〜0.2μmの酸化亜鉛または二酸化チタンである。この酸化亜鉛または二酸化チタンはシリカ、アルミナ、ジルコニアなどの無機化合物によって表面処理されているものでも良い。さらに、酸化亜鉛と二酸化チタンは適宜混合されたものを使用することができる。
【0026】
(オルガノアルコキシシラン化合物)
本発明で用いる一般式(A)で表されるオルガノアルコキシシラン化合物のアルコキシとしてはメトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシなどを用いることができるが、化粧料に用いることを考慮すると、一般式(A)におけるアルコキシ基Xはエトキシ基であることが好ましい。
より具体的に本発明で用いられるオルガノアルコキシシラン化合物を例示すると、
トリエトキシシラン
メチルジエトキシシラン
ジメチルエトキシシラン
ビニルトリエトキシシラン
ビニルジメチルエトキシシラン
メチルビニルジエトキシシラン
ビニルジフェニルエトキシシラン
アリルジメチルエトキシシラン
3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
5,6−エポキシヘキシルトリエトキシシラン
2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン
3−アクリロキシプロピルトリエトキシシラン
3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン
N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン
3−アミノプロピルトリエトキシシラン
3−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン
などを例示できるが、これらに限定されるものではなく、さらに目的に応じて2種以上を混合して使用することもできる。
【0027】
本発明においては、一般式(A)におけるRが水素原子またはビニル基、aが0または1であるものが好ましい。かかるオルガノアルコキシシラン化合物としては例えば、ビニルトリエトキシシラン、メチルビニルジエトキシシラン、トリエトキシシランが挙げられる。
【0028】
これらのオルガノアルコキシシラン化合物の粉体への処理量は、使用する粉体の粒子径や所望する被覆面積等により決定されるが、通常、粉体に対して0.1質量%〜20質量%である。0.1質量%より処理量が低いと十分な撥水性を得ることが難しく、また処理量が20質量%を超えると粉体表面にオルガノアルコキシシランによるゲル体が発生しやすくなり化粧料に配合したときに使用感が悪くなってしまう。
【0029】
また、これらのオルガノアルコキシシラン化合物による粉体の処理工程については、特に制限は無いが、あらかじめオルガノアルコキシシラン化合物を加水分解し、pH調整した水溶液中に粉体を添加し撹拌混合、熟成し、乾燥後粉砕する湿式法、粉体を高シェアで撹拌しながらオルガノアルコキシシランまたはその加水分解物を添加し熟成させる乾式法等が例示されるが、環境負荷の点から乾式法が好適である。
【0030】
(シリコーン)
さらに本発明の、粉体を被覆したシラン化合物の官能基と反応可能な官能基を有するシリコーンは、シラン化合物の官能基と反応可能な官能基を有しているシリコーンであれば特に限定されないが、ビニル変性ジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、アミノ変性ジメチルポリシロキサン、エポキシ変性ジメチルポリシロキサンなどを例示することが出来る。これらのうちでも、シラン化合物の官能基とヒドロシリル化反応で反応させることができる、ビニル変性ジメチルポリシロキサンとメチルハイドロジェンポリシロキサンが好適である。
【0031】
オルガノアルコキシシラン化合物で被覆された粉体に、シリコーンを被覆する方法は、オルガノアルコキシシランおよび反応させるシリコーンの官能基によって変わるが、オルガノアルコシキシシラン化合物で被覆された粉体に、イソプロパノールやヘキサン、トルエンなどの適当な溶媒を加え、反応させるシリコーンを加えて、反応させる官能基によって、塩化白金酸や水酸化ナトリウムあるいは塩酸などの触媒を適当量加えて、室温あるいは加熱して攪拌することによって反応させて作られる。
【0032】
(化粧料)
本発明の処理粉体は、その表面にシリコーンが高い密度で安定に付加されているので、化粧料の油分に分散させたときに粉体同士の接近が阻害されることにより、分散安定性が高く、化粧料中に電解質が添加されてもその分散は安定である。
本発明における、処理粉体の化粧料への配合量は、その製品の用途や剤型によって異なるが0.1〜99.9質量%が好ましく、より好ましくは1〜90質量%である。
【0033】
本発明の化粧料には、本発明の効果を損なわない範囲で、前記処理粉体の他、通常化粧品に配合される水性成分、粉体、界面活性剤、油分、保湿剤、アルコール類、増粘剤、皮膜剤、pH調整剤、防腐剤、色材、酸化防止剤、紫外線吸収剤、香料、薬剤等を必要に応じて適宜配合することができる。
【0034】
本発明の化粧料としては、例えば乳液、クリーム、化粧水、美容液、クレンジング、パック、洗浄料、日焼け止め化粧料、ファンデーション、ほほ紅、アイシャドウ、マスカラ、アイライナー、口紅、ネールエナメル、頭髪化粧品などが挙げられる。これらの化粧料は常法に従って製造することができる。
【実施例】
【0035】
以下に、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明の範囲はこれらの実施例によってなんら限定されるものではないことはいうまでもない。
【0036】
実施例1(処理粉体1)
2Lの反応容器に精製水500g、99.5%エタノール1000g、25%アンモニア水10gを入れ撹拌しながら一次粒子の平均径が0.02μmである酸化亜鉛FZO−50(石原産業株式会社製)100gを加え懸濁液とした。この懸濁液に撹拌下ビニルトリエトキシシランS220(チッソ株式会社製)10gを加え3時間撹拌し48時間静置した。遠心分離により固形分を取り出し、室温で48時間乾燥後100℃で3時間乾燥した。さらに自動乳鉢で粉砕し分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きビニルシラン被覆酸化亜鉛を得た。
【0037】
さらに2L反応容器に1−プロパノール1000gとビニルシラン被覆酸化亜鉛を100gおよび塩化白金酸0.005gを撹拌懸濁し、平均分子量5000の片末端ハイドロジェンメチルポリシロキサン10gを加え、室温で3時間撹拌した。遠心分離により固形分を取り出し、100℃で3時間乾燥し表面にシリコーンが固定されたシリコーン被覆酸化亜鉛を得た。
【0038】
実施例2(処理粉体2)
10Lのスーパーミキサーに、超微粒子酸化チタンST−455(チタン工業株式会社製)500gを入れ、強撹拌下にビニルトリエトキシシランS220(チッソ株式会社製)50gと99.5%エタノール50gの混合物を添加し1時間室温で撹拌した。さらに100℃に昇温し3時間保持した。冷却後、分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きビニルシラン被覆微粒子酸化チタンを得た。
【0039】
さらに10Lのスーパーミキサーにビニルシラン被覆微粒子酸化チタンを500g入れ、強撹拌下塩化白金酸0.1%1−プロパノール溶液25gを添加し1時間混合した。さらに平均分子量5000の両末端ハイドロジェンジメチルポリシロキサン50gを滴下混合し室温で3時間撹拌した後、粉体を取り出し100℃で3時間乾燥しシリコーン被覆微粒子酸化チタンを得た。
【0040】
実施例3(処理粉体3)
2Lの反応容器に精製水500g、99.5%エタノール1000g、25%アンモニア水10gを入れ撹拌しながらセリサイト100gを加え懸濁液とした。この懸濁液に撹拌下メチルビニルジエトキシシラン10gを加え3時間撹拌し48時間静置した。遠心分離により固形分を取り出し、室温で48時間乾燥後100℃で3時間乾燥した。さらに自動乳鉢で粉砕し分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きビニルシラン被覆セリサイトを得た。
【0041】
さらに2L反応容器に1−プロパノール1000gとビニルシラン被覆セリサイトを100gおよび塩化白金酸0.005gを撹拌懸濁し、平均分子量1000の片末端ハイドロジェンメチルポリシロキサン10gを加え、室温で3時間撹拌した。遠心分離により固形分を取り出し、100℃で3時間乾燥し表面にシリコーンが固定されたシリコーン被覆セリサイトを得た。
【0042】
実施例4(処理粉体4)
2Lの反応容器に精製水500g、99.5%エタノール1000g、25%アンモニア水10gを入れ撹拌しながら雲母チタン100gを加え懸濁液とした。この懸濁液に撹拌下、トリエトキシシラン10gを加え3時間撹拌し48時間静置した。遠心分離により固形分を取り出し、室温で48時間乾燥後100℃で3時間乾燥した。さらに自動乳鉢で粉砕し分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きシラン被覆雲母チタンを得た。
【0043】
さらに2L反応容器に1−プロパノール1000gとシラン被覆雲母チタンを100gおよび塩化白金酸0.005gを撹拌懸濁し、平均分子量5000の片末端ビニル変性ジメチルポリシロキサン10gを加え、室温で3時間撹拌した。遠心分離により固形分を取り出し、100℃で3時間乾燥し表面にシリコーンが固定されたシリコーン被覆雲母チタンを得た。
【0044】
実施例5(処理粉体5)
2Lの反応容器に精製水500g、99.5%エタノール1000g、25%アンモニア水10gを入れ撹拌しながらベンガラ100gを加え懸濁液とした。この懸濁液に撹拌下、トリエトキシシラン10gを加え3時間撹拌し48時間静置した。遠心分離により固形分を取り出し、室温で48時間乾燥後100℃で3時間乾燥した。さらに自動乳鉢で粉砕し分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きシラン被覆ベンガラを得た。
【0045】
さらに2L反応容器に1−プロパノール1000gとシラン被覆雲母チタンを100gおよび塩化白金酸0.005gを撹拌懸濁し、平均分子量1000の片末端ビニル変性ジメチルポリシロキサン10gを加え、室温で3時間撹拌した。遠心分離により固形分を取り出し、100℃で3時間乾燥し表面にシリコーンが固定されたシリコーン被覆ベンガラを得た。
【0046】
実施例6(処理粉体6)
2Lの反応容器に精製水500g、99.5%エタノール1000g、25%アンモニア水10gを入れ撹拌しながら黄酸化鉄100gを加え懸濁液とした。この懸濁液に撹拌下、トリエトキシシラン10gを加え3時間撹拌し48時間静置した。遠心分離により固形分を取り出し、室温で48時間乾燥後100℃で3時間乾燥した。さらに自動乳鉢で粉砕し分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きシラン被覆黄酸化鉄を得た。
【0047】
さらに2L反応容器に1−プロパノール1000gとシラン被覆黄酸化鉄を100gおよび塩化白金酸0.005gを撹拌懸濁し、平均分子量1000の片末端ビニル変性ジメチルポリシロキサン10gを加え、室温で3時間撹拌した。遠心分離により固形分を取り出し、100℃で3時間乾燥し表面にシリコーンが固定されたシリコーン被覆黄酸化鉄を得た。
【0048】
実施例7(処理粉体7)
2Lの反応容器に精製水500g、99.5%エタノール1000g、25%アンモニア水10gを入れ撹拌しながら黒酸化鉄100gを加え懸濁液とした。この懸濁液に撹拌下、トリエトキシシラン10gを加え3時間撹拌し48時間静置した。遠心分離により固形分を取り出し、室温で48時間乾燥後100℃で3時間乾燥した。さらに自動乳鉢で粉砕し分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きシラン被覆黒酸化鉄を得た。
【0049】
さらに2L反応容器に1−プロパノール1000gとシラン被覆黒酸化鉄を100gおよび塩化白金酸0.005gを撹拌懸濁し、平均分子量1000の片末端ビニル変性ジメチルポリシロキサン10gを加え、室温で3時間撹拌した。遠心分離により固形分を取り出し、100℃で3時間乾燥し表面にシリコーンが固定されたシリコーン被覆黒酸化鉄を得た。
【0050】
実施例8(処理粉体8)
2Lの反応容器に精製水500g、99.5%エタノール1000g、25%アンモニア水10gを入れ撹拌しながらタルク100gを加え懸濁液とした。この懸濁液に撹拌下、トリエトキシシラン10gを加え3時間撹拌し48時間静置した。遠心分離により固形分を取り出し、室温で48時間乾燥後100℃で3時間乾燥した。さらに自動乳鉢で粉砕し分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きシラン被覆タルクを得た。
【0051】
さらに2L反応容器に1−プロパノール1000gとシラン被覆タルクを100gおよび塩化白金酸0.005gを撹拌懸濁し、平均分子量1000の片末端ビニル変性ジメチルポリシロキサン10gを加え、室温で3時間撹拌した。遠心分離により固形分を取り出し、100℃で3時間乾燥し表面にシリコーンが固定されたシリコーン被覆タルクを得た。
【0052】
実施例9(処理粉体9)
2Lの反応容器に精製水500g、99.5%エタノール1000g、25%アンモニア水10gを入れ撹拌しながら1次粒子径0.3μmの顔料級酸化チタン100gを加え懸濁液とした。この懸濁液に撹拌下、トリエトキシシラン10gを加え3時間撹拌し48時間静置した。遠心分離により固形分を取り出し、室温で48時間乾燥後100℃で3時間乾燥した。さらに自動乳鉢で粉砕し分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きシラン被覆酸化チタンを得た。
【0053】
さらに2L反応容器に1−プロパノール1000gとシラン被覆酸化チタンを100gおよび塩化白金酸0.005gを撹拌懸濁し、平均分子量1000の片末端ビニル変性ジメチルポリシロキサン10gを加え、室温で3時間撹拌した。遠心分離により固形分を取り出し、100℃で3時間乾燥し表面にシリコーンが固定されたシリコーン被覆酸化チタンを得た。
【0054】
実施例10(処理粉体10)
2Lの反応容器に精製水500g、99.5%エタノール1000g、25%アンモニア水10gを入れ撹拌しながら硫酸バリウム100gを加え懸濁液とした。この懸濁液に撹拌下、トリエトキシシラン10gを加え3時間撹拌し48時間静置した。遠心分離により固形分を取り出し、室温で48時間乾燥後100℃で3時間乾燥した。さらに自動乳鉢で粉砕し分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きシラン被覆酸化硫酸バリウムを得た。
【0055】
さらに2L反応容器に1−プロパノール1000gとシラン被覆硫酸バリウムを100gおよび塩化白金酸0.005gを撹拌懸濁し、平均分子量1000の片末端ビニル変性ジメチルポリシロキサン10gを加え、室温で3時間撹拌した。遠心分離により固形分を取り出し、100℃で3時間乾燥し表面にシリコーンが固定されたシリコーン被覆硫酸バリウムを得た。
【0056】
比較例1(比較粉体1)
10Lのスーパーミキサーに、超微粒子酸化チタンST−455(チタン工業株式会社製)500gを入れ、強撹拌下にポリシロキサンであるKF99P(信越化学工業製)10gと99.5%エタノール20gの混合物を添加し1時間室温で撹拌した。さらに200℃に昇温し3時間保持した。冷却後、分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きシリコーン被覆微粒子酸化チタンを得た。
【0057】
比較例2(比較粉体2)
10Lのスーパーミキサーに、超微粒子酸化チタンST−455(チタン工業株式会社製)500gを入れ、強撹拌下にジメチルポリシロキシシラザン(n=100)10gとベンゼン20gの混合物を添加し1時間室温で撹拌した。さらに120℃に昇温し3時間保持した。冷却後、分級装置MDS−2(日本ニューマチック工業社製)により粗粒を取り除きシリコーン被覆微粒子酸化チタンを得た。
【0058】
撥水性および油分分散安定性比較
(撥水性試験)
粉体12gを中皿に200kgでプレス成型し、その表面に水滴を落として、1分後の接触角を測定した。接触角が高いほど撥水性が高い。その結果を表1に示す。
【0059】
【表1】

【0060】
※1:FZO−50(石原産業株式会社製)
※2:ST−455(チタン工業株式会社製)
実施例1及び2の処理粉体は比較例1、2及び未処理の粉体に比べて接触角が高く撥水性が高い。
【0061】
(油分分散性試験)
粉体10gを油分50gにディスパーで良く分散したものを黒板に薄く塗布し、透明度を目視で調べることにより油分に対する分散性を調べた。その結果を表2に示す。
◎:透明であった
○:少し白いが、ほとんど透明
△:白いが、ある程度透明性がある
×:かなり白い
【0062】
【表2】

【0063】
※1:FZO−50(石原産業株式会社製)
※2:ST−455(チタン工業株式会社製)
実施例1及び2の処理粉体は比較例1、2及び未処理の粉体に比べて油分分散性が高い。
【0064】
実施例11 ファンデーション
ジメチルポリシロキサン 5.0 質量%
イソステアリン酸 0.5
リンゴ酸ジイソステアリル 3.0
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 1.0
セスキイソステアリン酸ソルビタン 1.0
球状PMMA被覆雲母 6.0
金属石鹸タルク 8.0
球状シリカ 5.0
ビタミンEアセテート 0.1
トコフェロール 0.1
エチルパラベン 適量
パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 3.0
球状ナイロン粉末 6.0
実施例1のシリコーン被覆酸化亜鉛 2.0
実施例2のシリコーン被覆酸化チタン 2.0
実施例3のシリコーン被覆セリサイト 25.0
実施例4のシリコーン被覆雲母チタン 5.0
実施例5のシリコーン被覆ベンガラ 1.5
実施例6のシリコーン被覆黄酸化鉄 2.5
実施例7のシリコーン被覆黒酸化鉄 0.3
実施例8のシリコーン被覆タルク 残余
【0065】
(製法)
上記成分を通常の方法に従って混合撹拌し、容器に充填成型して固形ファンデーションを得た。
実施例11のファンデーションは撥水性が高いものであった。
【0066】
実施例12 W/O乳化ファンデーション
ジメチルポリシロキサン 10.0 質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0
PEG−10ジメチコン 5.0
高分子量アミノ変性シリコーン 0.1
グリセリン 5.0
1,3−ブチレングリコール 10.0
パルミチン酸 0.5
マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 0.1
塩化ジステアリルジメチルアンモニウム 0.2
実施例1のシリコーン被覆酸化亜鉛 1.0
実施例2のシリコーン被覆酸化チタン 2.0
実施例3のシリコーン被覆セリサイト 10.0
実施例4のシリコーン被覆雲母チタン 3.0
実施例5のシリコーン被覆ベンガラ 1.5
実施例6のシリコーン被覆黄酸化鉄 2.5
実施例7のシリコーン被覆黒酸化鉄 0.3
実施例8のシリコーン被覆タルク 1.5
実施例9のシリコーン被覆酸化チタン 5.0
球状シリコーン粉体 1.0
L−グルタミン酸ナトリウム 0.5
酢酸トコフェロール 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 2.0
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 5.0
香料 適量
精製水 残余
【0067】
(製法)
上記成分を通常の方法に従って、乳化混合してW/O乳化ファンデーションを得た。
実施例12のW/O乳化ファンデーションは撥水性が高いものであった。
【0068】
実施例13 日焼け止め化粧料
ジメチルポリシロキサン 5.0 質量%
デカメチルシクロペンタシロキサン 20.0
トリメチルシロキシケイ酸 3.0
PEG−10ジメチコン 5.0
ジプロピレングリコール 3.0
2−エチルヘキサン酸セチル 1.0
パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル 7.0
4−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン 1.0
実施例1のシリコーン被覆酸化亜鉛 7.0
実施例2のシリコーン被覆酸化チタン 10.0
パラベン 適量
フェノキシエタノール 適量
エデト酸3ナトリウム 0.2
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 3.0
香料 適量
精製水 残余
【0069】
(製法)
上記成分を通常の方法に従って、乳化混合して日焼け止め化粧料を得た。
実施例13の日焼け止め化粧料は使用感に優れ肌に塗布時の白浮きが無く、耐水性が高く日焼け止め効果に優れるものであった。
【0070】
実施例14 口紅
マイクロクリスタリンワックス 1.0 質量%
セレシン 7.0
キャンデリラロウ 3.0
トリイソステアリン酸グリセリル 15.0
リンゴ酸ジイソステアリル 2.0
ジイソステアリン酸グリセリル 1.0
トリオクタン酸トリメチロールプロパン 0.5
トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 残余
リン酸水素カルシウム 1.0
実施例4のシリコーン被覆雲母チタン 2.0
実施例5のシリコーン被覆ベンガラ 2.0
実施例6のシリコーン被覆黄酸化鉄 1.0
実施例10のシリコーン被覆硫酸バリウム 2.0
染料 適量
重質流動イソパラフィン 10.0
【0071】
(製法)
上記成分を通常の方法で溶解混合を行い、口紅を得た。
実施例14の口紅は使用感に優れ、安定性が高いものであった。
【0072】
実施例15 マスカラ
軽質イソパラフィン 8.0 質量%
ジメチルポリシロキサン 3.0
デカメチルシクロペンタシロキサン 10.0
トリメチルシロキシケイ酸 10.0
メチルポリシロキサンエマルジョン 適量
1,3−ブチレングリコール 4.0
ジオレイン酸ポリエチレングリコール 2.0
ジイソステアリン酸ジグリセリル 2.0
炭酸水素ナトリウム 0.1
メタリン酸ナトリウム 適量
酢酸トコフェロール 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 適量
デヒドロ酢酸ナトリウム 適量
実施例5のシリコーン被覆ベンガラ 0.5
実施例7シリコーン被覆黒酸化鉄 5.0
ベントナイト 1.0
ジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライト 5.0
ポリ酢酸ビニルエマルジョン 20.0
重質流動イソパラフィン 4.0
ナイロンファイバー 3.0
精製水 残余
【0073】
(製法)
上記成分を通常の方法で、乳化混合してマスカラを得た。
実施例15のマスカラは耐水性に優れるものであった。
【産業上の利用可能性】
【0074】
本発明のシリコーン被覆処理粉体は、撥水性が要求される用途ならいずれでも用いることができ、特に高い耐水性を要求される化粧料や、高い紫外線防御効果が要求される日焼け止め化粧料などに利用できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
粉体表面に、一般式(A)
aSiX(3-a) 式(A)
(式中、Rは水素原子、アルケニル基、グリシドキシ基、炭素数5もしくは6のエポキシシクロアルキル基、(メタ)アクリル基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基から選ばれた官能基を有する1価の基、Rは低級アルキル基、フェニル基から選ばれた基、Xはアルコキシ基、aは0、1または2を表す。)
で表されるオルガノアルコキシシラン化合物、及びシリコーンが順次被覆され、
前記シリコーンは、前記オルガノアルコキシシラン化合物の官能基と反応可能な官能基を有するものであることを特徴とする処理粉体。
【請求項2】
一般式(A)におけるRが水素原子またはビニル基、aが0または1であり、シリコーンが、ビニル変性ジメチルポリシロキサンまたはメチルハイドロジェンポリシロキサンであることを特徴とする請求項1記載の処理粉体。
【請求項3】
粉体が、平均一次粒径が0.01〜0.2μmの酸化亜鉛または二酸化チタンであることを特徴とする請求項1または2に記載の処理粉体。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の処理粉体を配合してなることを特徴とする化粧料。
【請求項5】
粉体の表面を、一般式(A)
aSiX(3-a) 式(A)
(式中、Rは水素原子、アルケニル基、グリシドキシ基、炭素数5もしくは6のエポキシシクロアルキル基、(メタ)アクリル基、アミノ基、メルカプト基、イソシアネート基から選ばれた官能基を有する1価の基、Rは1価の低級アルキル基、フェニル基から選ばれた基、Xはアルコキシ基、aは0、1または2を表す。)
で表されるオルガノアルコキシシラン化合物で被覆し、次いで被覆表面のオルガノアルコキシシラン化合物の官能基と反応可能な官能基を有するシリコーンと作用させることにより、化学結合によりシリコーンを粒子表面に固定することを特徴とする処理粉体の製造方法。

【公開番号】特開2009−179606(P2009−179606A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−20261(P2008−20261)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【出願人】(505153188)株式会社システム・トート (8)
【出願人】(594065973)不二化成株式会社 (5)
【出願人】(000001959)株式会社資生堂 (1,748)
【Fターム(参考)】