凹凸形成装置および情報入力装置
【課題】部品点数の増加を抑制することが可能な凹凸形成装置を提供する。
【解決手段】この凹凸形成パネル10(凹凸形成装置)は、表示装置30の表面上に配置される凹凸形成パネル10であって、表示装置30から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材11を備える。
【解決手段】この凹凸形成パネル10(凹凸形成装置)は、表示装置30の表面上に配置される凹凸形成パネル10であって、表示装置30から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材11を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、凹凸形成装置および情報入力装置に関し、特に、表示装置の表面上に配置される凹凸形成装置およびそれを備える情報入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、平坦面から凹凸形状を形成する凹凸形成装置などが知られている(たとえば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
上記特許文献1には、光源と、光膨張性有機重合体膜(凹凸形成部材)と、光膨張性有機重合体膜を固定するための透光性を有する基体とを備える圧力発生装置が開示されている。この圧力発生装置では、光源から発せられた光によって光膨張性有機重合体膜が膨張するので、凸形状を形成させることができる。この結果、ロボットハンドの指先に本圧力発生装置を設けることによって、ロボットハンドに物体を掴ませることができる。
【0004】
上記特許文献2には、基板上に設けられた電気ヒータと電気ヒータの上面に設けられた熱膨張部材(凹凸形成部材)とが設けられ、透光性を有する点字表示器と、液晶表示器(表示装置)と、タッチセンサ(押下検知部)とを備える端末装置が開示されている。この端末装置では、電気ヒータから発せられた電磁波によって、熱膨張部材を直接加熱することにより、熱膨張させて凸形状を形成させることができる。また、タッチセンサによって、入力を感知することができるとともに、液晶表示器によって入力表示が視認できるので、視覚障害者だけでなく健常者も使用できる。
【0005】
上記特許文献3には、それぞれ抵抗が設けられているとともに、膨張係数が異なる材料からなる一対の透明導電皮膜付きフィルム(凹凸形成部材)からなる凸形成装置と、表示装置と、タッチパネル(押下検知部)とを備える入力装置が開示されている。この入力装置では、凸形成装置が押圧されると、それぞれに設けられている抵抗が接触することによって通電して熱が発生し、この熱によって一対の透明導電皮膜付きフィルムはそれぞれ膨張する。ここで、一対の透明導電皮膜付きフィルムはそれぞれ膨張係数が異なるので、凸形成装置は凸形状を形成することができる。
【0006】
【特許文献1】特開昭61−98320号公報
【特許文献2】特開平9−171347号公報
【特許文献3】特開平10−214158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の圧力発生装置は、ロボットハンドの指先に設けられるものであり、凸形状を形成させるために光源を別途用いる必要があるという不都合がある。このため、部品点数が増加するという問題点がある。また、上記特許文献1に記載の圧力発生装置を、表示装置の表面上に配置した場合にも、上記と同様、凸形状を形成させるために光源を別途用いる必要があるという不都合が発生すると考えられる。このため、部品点数が増加するという問題点があると考えられる。
【0008】
また、上記特許文献2に記載の端末装置では、凹凸形状を形成する際に、液晶表示器だけでなく、電気ヒータを別途用いる必要があるという不都合がある。このため、部品点数が増加するという問題点がある。また、熱膨張部材を光などの電磁波によって直接加熱するという記載があるが、電気ヒータ以外の具体的な加熱方法は記載されておらず、光を用いて熱膨張部材を加熱する具体的な加熱方法について開示されていない。
【0009】
また、上記特許文献3に記載の入力装置では、凹凸形状を形成する際に、表示装置だけでなく、通電させて熱を発生させるための抵抗を用いる必要があるため、抵抗とともに、抵抗に電圧を供給するための部品が別途必要になるという不都合がある。このため、部品点数が増加するという問題点がある。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、部品点数の増加を抑制することが可能な凹凸形成装置および情報入力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0011】
この発明の第1の局面による凹凸形成装置は、表示装置の表面上に配置される凹凸形成装置であって、表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を備える。
【0012】
この第1の局面による凹凸形成装置では、上記のように、表示装置の表面上に配置され、表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を備えることによって、表示装置の光のみによって凹凸形成部材に凹凸形状を形成させることができるので、凹凸形状を形成するために別途光源を必要としない。この結果、部品点数の増加を抑制することができる。
【0013】
上記第1の局面による凹凸形成装置において、好ましくは、凹凸形成部材が押下されたことを検知するための押下検知部をさらに備える。このように構成すれば、凹凸形成部材が押下されたことを検知することができるので、凹凸形状に変形した凹凸形成部材を入力用のボタンなどとして用いることができる。
【0014】
この場合、好ましくは、凹凸形成部材を囲むように形成された側壁部をさらに備え、押下検知部は、側壁部側に形成された第1検知電極と、第1検知電極に対応する凹凸形成部材の位置に設けられた第2検知電極と、第1検知電極と第2検知電極とが接触したことを検知する接触検知部とを含む。このように構成すれば、凹凸形状の凸部が押下された場合に、側壁部に形成された第1検知電極と凹凸形成部材に形成された第2検知電極とが接触することによって、容易に、押下を検知することができる。
【0015】
さらに好ましくは、側壁部は遮光性を有する材料からなる。このように構成すれば、複数の凹凸形成部材が隣接して設けられている場合において、表示装置から所定の凹凸形成部材に向かって発せられた光が側壁部を介して隣接する凹凸形成部材側に透過することにより、隣接する凹凸形成部材が凹凸形状へ変形してしまうことを抑制することができる。
【0016】
上記第1の局面による凹凸形成装置において、好ましくは、凹凸形成部材は、光膨張性を有する材料を含み、表示装置から発せられた光によって、凹凸形成部材が光により膨張することにより、凸形状に変形可能であるように構成されている。このように構成すれば、表示装置から発せられた光のみによって凹凸形成部材に凸形状を形成させることができるので、容易に、凹凸形成部材に凸形状を形成させることができる。
【0017】
上記第1の局面による凹凸形成装置において、好ましくは、表示装置に入力用ボタン画像が表示され、入力用ボタン画像が表示される領域に対応するように凹凸形成部材が配置され、入力用ボタン画像に対応する領域において、表示装置から発せられた光によって、凹凸形成部材が凸状のボタン形状を形成するように構成されている。このように構成すれば、表示装置に表示された入力用ボタン画像に対応するように凸状のボタンを形成することができるので、表示装置の入力用ボタン画像が表示されるのと連動して、表示装置の入力用ボタン画像に対応する位置の凹凸形成部材に凸状の入力用ボタンを形成させることができる。
【0018】
上記第1の局面による凹凸形成装置において、好ましくは、表示装置の上面に配置される凹凸形成装置であって、凹凸形成部材の上面に配置され、表示装置から発せられた下方からの光を透過させるとともに、上方からの光を透過させないように構成されている偏光部材をさらに備える。このように構成すれば、凹凸形成装置の上方からの光により、凹凸形成部材が凹凸形状に変形することを抑制することができる。
【0019】
この発明の第2の局面による情報入力装置は、表示装置と、表示装置の表面上に配置され、表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を有する複数の凹凸形成部が配置された凹凸形成パネルとを備え、凹凸形成パネルは、凹凸形成部により、表示装置に表示される入力用画像に応じて入力用凸部を形成するように構成されている。
【0020】
この発明の第2の局面による情報入力装置では、上記のように、表示装置の表面上に配置され、表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を備えることによって、表示装置の光のみによって凹凸形成部材に凹凸形状を形成させることができるので、凹凸形状を形成するために別途光源を必要としない。この結果、部品点数の増加を抑制することができる。
【0021】
また、この第2の局面による情報入力装置では、表示装置と、複数の凹凸形成部が配置された凹凸形成パネルとを備え、凹凸形成パネルは、凹凸形成部により、表示装置に表示される入力用画像に応じて入力用凸部を形成するように構成することによって、表示装置が表示する入力用画像(テンキーの画像や再生または停止ボタンなどの画像、チャンネル選択ボタンの画像など)に応じた入力用凸部を形成することができる。
【0022】
上記第2の局面による情報入力装置において、好ましくは、凹凸形成パネルは、凹凸形成部材が押下されたことを検知するための押下検知部をさらに含む。このように構成すれば、凹凸形状が押下されたことを検知することができるので、凹凸形状に変形した凹凸形成部材を入力用のボタンなどとして用いることができる。
【0023】
この場合、好ましくは、凹凸形成部は、マトリクス状に配置されており、凹凸形成パネルは、マトリクス状に配置された凹凸形成部を囲むように形成された側壁部をさらに含み、押下検知部は、側壁部側に形成された第1検知電極と、第1検知電極に対応する凹凸形成部材の位置に設けられた第2検知電極と、第1検知電極と第2検知電極とが接触したことを検知する接触検知部とを有する。このように構成すれば、凹凸形状の凸部が押下された場合に、側壁部に形成された第1検知電極と凹凸形成部材に形成された第2検知電極とが接触することによって、容易に、押下を検知することができる。また、凹凸形成パネルに凹凸形成部がマトリクス状に配置されているので、複数の入力用凸部を凹凸形成パネルに形成させることができる。
【0024】
さらに好ましくは、側壁部は遮光性を有する材料からなる。このように構成すれば、複数の凹凸形成部材が隣接して設けられている場合において、表示装置から所定の凹凸形成部材に向かって発せられた光が側壁部を介して隣接する凹凸形成部材側に透過することにより、隣接する凹凸形成部材が凹凸形状へ変形してしまうことを抑制することができる。
【0025】
上記第2の局面による情報入力装置において、好ましくは、凹凸形成パネルは、表示装置の上面に配置されており、凹凸形成パネルの上面に配置され、表示装置から発せられた下方からの光を透過させるとともに、上方からの光を透過させないように構成されている偏光部材をさらに備える。このように構成すれば、情報入力装置の外部からもたらされる光により、凹凸形成部材が凹凸形状に変形することを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態によるリモートコントローラの全体構成を示した斜視図である。また、図2〜図9は、図1に示した本発明の一実施形態によるリモートコントローラの詳細な構造を示した図である。図1〜図9を参照して、本発明の一実施形態によるリモートコントローラ100の構成について説明する。なお、本実施形態では、情報入力装置の一例であるリモートコントローラ100に本発明を適用した場合について説明する。
【0028】
図1に示した本発明の一実施形態によるリモートコントローラ100は、図2に示すように、凹凸形成パネル10と、偏光部材20と、入力用ボタン画像を表示する表示装置30と、それらを収納する筐体40とを備えている。なお、凹凸形成パネル10は、本発明の「凹凸形成装置」の一例である。
【0029】
ここで、本実施形態では、リモートコントローラ100には、図1に示すように、偏光部材20の表面から上方に突出するように凸状のボタン形状を有する入力用凸部101が形成されている。
【0030】
また、リモートコントローラ100の凹凸形成パネル10は、図2に示すように、平面的に見て、表示装置30と同一の長方形形状を有し、表示装置30の上方(Z1方向)に重ねて配置される。
【0031】
また、リモートコントローラ100の偏光部材20は、図2に示すように、平面的に見て、凹凸形成パネル10と同一の長方形形状を有し、凹凸形成パネル10の上方(Z1方向)に重ねて配置される。
【0032】
ここで、本実施形態では、偏光部材20は、表示装置30から上方(図2のZ1方向)へ向かって発せられた光を透過させるとともに、リモートコントローラ100の上方から下方(図2のZ2方向)へ向かう光を透過させないような材料で、かつ、後述する凹凸形成パネル10の凹凸形成部材11が凸形状に変形するのに伴って弾性変形可能な材料により構成されている。
【0033】
また、リモートコントローラ100の表示装置30は、図2に示すように、平面的に見て、凹凸形成パネル10および偏光部材20と同一の長方形形状を有する。
【0034】
ここで、本実施形態では、表示装置30は、図2および図5に示すように、後述する凹凸形成部材11を膨張させることが可能な波長の光であるとともに操作者が視認可能な光を発生させるバックライト31と、マトリクス状に配置された複数のボタン画像表示領域32aを含む液晶パネル32とによって構成されている。バックライト31は、図示しないLED(Light Emitting Diode)および導光板からなり、点光源としてのLEDからの光を、導光板により面状の光に成形して、液晶パネル32に照射するように構成されている。また、各ボタン画像表示領域32aは、それぞれ複数の画素を含むように構成されている。液晶パネル32は、映像信号に基づいて、バックライト31から発せられた光を各ボタン画像表示領域32aに含まれる複数の画素において透過または遮断することにより、たとえば、テンキーの画像、再生または停止ボタンなどの画像、チャンネル選択ボタンの画像などの必要とされる入力情報に応じた入力用ボタン画像を表示するように構成されている。また、液晶パネル32は、図2および図5に示すように、バックライト31の上方に、凹凸形成パネル10の下面(Z2方向側の面)と接するように配置されている。
【0035】
また、リモートコントローラ100の凹凸形成パネル10は、図5および図6に示すように、複数の凹凸形成部材11と、側壁12と、複数の凹凸形成部材11と側壁12とが上面(Z1方向側の面)に配置されている基板13と、押下の有無を判断するための押下検知部14(図7参照)とを含む。また、基板13は、表示装置30のバックライト31から発せられた光を透過するとともに断熱性を有する、たとえばガラスような材料からなる。なお、側壁12は、本発明の「側壁部」の一例である。
【0036】
ここで、本実施形態では、凹凸形成部材11は、図3に示すように、基板13の全面に渡ってマトリクス状に配置されているとともに、表示装置30に表示される入力用ボタン画像に応じて凸形状に変化するように構成されている。また、凹凸形成部材11は、図4および図8に示すように、凹凸形成部材11の上面(図5のZ1方向の面)から平面的に見て、略正方形の形状を有しているとともに、図5〜図7に示すように、略T字状の縦断面形状を有するように設けられている。
【0037】
また、本実施形態では、凹凸形成部材11は、表示装置30のバックライト31から発せられた光により膨張する、光膨張性を有する材料からなる。具体的には、ポリアクリルアミドゲルに光応答性材料であるスピロピラン系の材料またはアゾベンゼン系の材料を混合させた材料、または熱膨張性を有するポリピニルメチルエーテルゲルの基体中に光熱変換性を有するカーボンナノチューブを分散させた材料からなる。また、これらの材料が液体または流動性が高い材料のような一定の形状を保持できないゲルである場合には、光透過性を有し、光膨張性を有する材料の変形に合わせて変形することが可能な材料からなるカバー材によって、光膨張性を有する材料は包まれるように設けられる。また、凹凸形成部材11は、押下により変形可能であるように構成されているとともに、表示装置30のバックライト31から発せられた光のうち一定量は吸収せずに透過するように構成されている。これにより、表示装置30に表示される入力用ボタン画像が視認可能であるように構成されている。
【0038】
また、本実施形態では、凹凸形成パネル10の側壁12は、図3および図4に示すように、基板13の全面に渡ってマトリクス状に配置された凹凸形成部材11を囲むように設けられている。具体的には、図7に示すように、任意の凹凸形成部材11の本体部11aの側面と、任意の凹凸形成部材11に対応する側壁12の内面部12aとが接するように配置されている。また、側壁12は、表示装置30のバックライト31から発せられた光を遮光可能な材料からなるとともに、断熱性を有する材料からなり、たとえば、シリコン樹脂などからなる。側壁12が断熱性を有することによって、所定の凹凸形成部材11において発生した熱が、側壁12を介して隣接する熱膨張性を有する凹凸形成部材11側に伝わることにより、隣接する凹凸形成部材11が凸形状へ変形してしまうことを抑制することが可能である。
【0039】
また、押下検知部14は、図7に示すように、検知電極14aと検知電極14bと接触検知部14cとを含む。なお、検知電極14aおよび検知電極14bは、それぞれ本発明の「第2検知電極」および「第1検知電極」の一例である。
【0040】
ここで、本実施形態では、検知電極14aは、図6〜図8に示すように、凹凸形成部材11の略T字状の側面突出部11bの下面(Z2方向側の面)に設けられている。また、検知電極14aは、導電性を有し、かつ、表示装置30により表示された入力用ボタン画像を視認することが可能な光透過率を有する材料により構成されており、たとえば、ITO(酸化インジウムスズ)やZnO(酸化亜鉛)などの透明導電膜からなる。
【0041】
また、本実施形態では、検知電極14bは、図6および図7に示すように、凹凸形成パネル10の側壁12の上面(Z1方向側の面)に、凹凸形成部材11の側面突出部11bの下面(Z2方向側の面)に設けられた検知電極14aと対向するように設けられている。また、検知電極14bは、図4および図9に示すように、平面的に見て、X方向に隣接する2つの凹凸形成部材11に共通に設けられている。また、検知電極14bは、図4〜図7に示すように、凸形状が形成されない状態では、検知電極14aと接触するように設けられているとともに、凹凸形成部材11が凸形状に変形すると、検知電極14aに対して離間するように構成されている。さらに、凸形状に変形した凹凸形成部材11が押下された場合には、離間していた検知電極14aと接触するように構成されている。また、検知電極14bは、たとえば、銅などの導電性を有する金属からなる。
【0042】
また、本実施形態では、図7に示すように、凹凸形成部材11を挟むように配置された2つの検知電極14aと電気的に接続するように接触検知部14cが設けられている。検知電極14aと検知電極14bとが接触すると、接触検知部14cに電流が流れ、検知電極14aと検知電極14bとが離間されると、接触検知部14cへの電流が遮断されるように構成されている。これにより、凸形状が形成された凹凸形成部材11に対して、接触検知部14cにより電流が流れたか否かを検知することによって、検知電極14aと検知電極14bとの接触の有無を判断することができるので、凹凸形成部材11への押下の検知ができるように構成されている。
【0043】
図5、図6、図10および図11は、本実施形態による凹凸形成パネルの変形の状態を説明するための断面図である。次に、図5、図6、図10および図11を参照して、本実施形態における凹凸形成部材11の凹凸形成動作を説明する。
【0044】
凹凸形成部材11は、図5および図6に示すように、バックライト31が無灯火である場合、または液晶パネル32によってバックライト31から発せられた光がすべて遮断されている場合においては、凹凸形成部材11は膨張していないため、偏光部材20の上面(Z1方向側の面)は、平坦面形状を有しているとともに、検知電極14aと検知電極14bとは接触している。ここで、映像信号が液晶パネル32にもたらされると、液晶パネル32において、入力用ボタン画像に対応するボタン画像表示領域32aのうち、画像に対応する部分の複数の画素は光を遮断するとともに、入力用ボタン画像に対応するボタン画像表示領域32aのうち、画像以外の部分の複数の画素は光を透過させるように変化する。これにより、バックライト31から発せられた光のうち、入力用ボタン画像以外の部分の複数の画素から透過した光が、凹凸形成部材11に照射される。すると、バックライト31から発せられた光の波長は、凹凸形成部材11を膨張させることが可能な波長であるので、凹凸形成部材11は膨張する。しかし、凹凸形成部材11の本体部11aの側面と、任意の凹凸形成部材11に対応する側壁12の内面部12aとが接するように設けられているため、凹凸形成部材11の横方向(図2〜図4のX方向およびY方向)の膨張は側壁12によって規制される。このため、凹凸形成部材11は上方(Z1方向)に突出するように変形する。これにより、図10および図11に示すように、入力用ボタン画像に対応する領域の凹凸形成部材11に凸形状が形成される。この結果、図1に示すように、リモートコントローラ100上の入力用ボタン画像が表示されている位置に、所定の形状の入力用凸部101が形成される。また、凸形状が凹凸形成部材11に形成された状態では、凹凸形成部材11が上方に突出するように変形しているので、凹凸形成部材11の側面突出部11bの下面(Z2方向側の面)に設けられている検知電極14aは、上方に移動させられる。これにより、検知電極14aと検知電極14bとが離間される。この結果、接触検知部14cへ電流が流れなくなることによって、凹凸形成部材11が凸形状に変化したことが検知される。
【0045】
また、偏光部材20は、リモートコントローラ100の上方からZ2方向(図5参照)へ向かう光を透過させないので、自然光などの外部の光によって凹凸形成部材11が膨張することはない。さらに、バックライト31から発せられた光の一部は、凹凸形成部材11および偏光部材20を透過するので、操作者は表示装置30に表示される入力用ボタン画像を視認することが可能である。
【0046】
図10〜図13は、本実施形態による凹凸形状を形成した凹凸形成パネルを操作者が押圧した状態を説明するための断面図である。次に、図10〜図13を参照して、本実施形態における凹凸形成部材11の押圧による変形動作を説明する。
【0047】
図10および図11のような凸形状が形成された凹凸形成部材11を操作者が押圧すると、図12および図13に示すように、押下された部分の凹凸形成部材11は変形されるとともに、検知電極14bとの接触が解除されていた検知電極14aは、検知電極14bと接触する。これにより、接触検知部14cに電流が流れるので、操作者によって押下が行われたことが検知される。
【0048】
本実施形態では、上記のように、凹凸形成部材11は、光膨張性を有する材料を含み、表示装置30から発せられた光によって、凹凸形成部材11が光により膨張することにより、凸形状に変形可能であるように構成されていることによって、表示装置30の光のみによって凹凸形成部材11に凹凸形状を形成させることができるので、凹凸形状を形成するために別途光源を必要としない。この結果、部品点数の増加を抑制することができる。また、表示装置30から発せられた光のみによって凹凸形成部材11に凸形状を形成させることができるので、容易に、凹凸形成部材11に凸形状を形成させることができる。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、凹凸形成部材11は、マトリクス状に配置されており、凹凸形成パネル10は、マトリクス状に配置された凹凸形成部材11を囲むように形成された側壁12をさらに含み、押下検知部14は、側壁12側に形成された検知電極14bと、検知電極14bに対応する凹凸形成部材11の位置に設けられた検知電極14aと、検知電極14aと検知電極14bとが接触したことを検知する接触検知部14cとを含むことによって、凹凸形成部材11が押下されたことを検知することができるので、凹凸形状に変形した凹凸形成部材11をリモートコントローラ100の入力用のボタンとして用いることができる。また、凸形状の入力用凸部101が押下された場合に、側壁12に形成された検知電極14bと凹凸形成部材11に形成された検知電極14aとが接触することによって、容易に、押下を検知することができる。また、凹凸形成パネル10に凹凸形成部材11がマトリクス状に配置されているので、複数の入力用凸部101を凹凸形成パネル10に形成させることができる。
【0050】
また、本実施形態では、上記のように、側壁12は遮光性を有する材料からなることによって、表示装置30から所定の凹凸形成部材11に向かって発せられた光が側壁12を介して隣接する凹凸形成部材11側に透過することにより、隣接する凹凸形成部材11が凸形状へ変形してしまうことを抑制することができる。
【0051】
また、本実施形態では、上記のように、表示装置30に入力用ボタン画像が表示され、入力用ボタン画像が表示される領域に対応するように凹凸形成部材11が配置され、入力用ボタン画像に対応する領域において、表示装置30から発せられた光によって、凹凸形成部材11が凸状のボタン形状を有する入力用凸部101を形成するように構成することによって、表示装置30に表示された入力用ボタン画像に対応するように凸状のボタン形状を有する入力用凸部101を形成することができるので、表示装置30の入力用ボタン画像が表示されるのと連動して、表示装置30の入力用ボタン画像に対応する位置の凹凸形成部材11に凸状のボタン形状を有する入力用凸部101を形成させることができる。
【0052】
また、本実施形態では、上記のように、凹凸形成パネル10は、表示装置30の上面に配置されており、凹凸形成パネル10の上面に配置され、表示装置30から発せられた下方からの光を透過させるとともに、上方からの光を透過させないように構成されている偏光部材20をさらに含むことによって、リモートコントローラ100の上方からの光により、凹凸形成部材11が凹凸形状に変形することを抑制することができる。
【0053】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0054】
たとえば、本実施形態では、本発明の情報入力装置の一例としてリモートコントローラ100を示したが、本発明はこれに限らず、リモートコントローラ以外の情報入力装置にも適用可能である。
【0055】
また、本実施形態では、凹凸形成部材11を、凹凸形成部材11の上面(図5のZ1方向の面)から平面的に見て、略正方形の形状を有するとともに、略T字状の縦断面形状を有するように設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、凹凸形成部材を、凹凸形成部材の上面から平面的に見て、略円形状の形状を有するように設けてもよい。
【0056】
また、本実施形態では、凹凸形成部材11を、略T字状の縦断面形状を有するように設けるとともに、凹凸形成部材11の本体部11aのみならず側面突出部11bをも光膨張性を有する材料からなる例を示したが、本発明はこれに限らず、凹凸形成部材の側面突出部は、光膨張性を有する材料でなくてもよいし、別部材によって構成してもよい。この場合、凹凸形成部材の側面突出部は光透過性を有する材料である必要がある。
【0057】
また、本実施形態では、凹凸形成部材11を、凹凸形成パネル10の全面にわたってマトリクス状に設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、凹凸形成部材をマトリクス状以外のたとえば千鳥配列をなすように配置してもよい。
【0058】
また、本実施形態では、光膨張性を有する材料として有機材料からなる例を示したが、本発明はこれに限らず、光膨張性を有する材料は、無機材料や有機材料と無機材料が分子レベルで混ざり合ったいわゆる有機・無機ナノコンポジット材料からなるように構成してもよい。また、光膨張性を有する材料を、光照射によって気体を発生させることにより凹凸形成部材を膨張させるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施形態によるリモートコントローラの全体構成を示した斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態によるリモートコントローラの全体構成を示した分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態による凹凸形成パネル上の凹凸形成部材と側壁との構成を示した平面図である。
【図4】本発明の一実施形態による凹凸形成パネル上の凹凸形成部材と側壁との構成を示した拡大平面図である。
【図5】本発明の一実施形態による表示装置上に設けられた凹凸形成パネルと偏光部材との構造を示した、図3の200−200線に沿った断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による表示装置上に設けられた凹凸形成パネルと偏光部材との構造を示した、図4の300−300線に沿った拡大断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による凹凸形成部材、側壁および押下検知部の構造を模式的に示した、図4の300−300線に沿った拡大断面図である。
【図8】本発明の一実施形態による凹凸形成部材を図5のZ1方向である表示装置側から見た平面図である。
【図9】本発明の一実施形態による側壁と側壁に設けられた検知電極との構成を示した拡大平面図である。
【図10】本発明の一実施形態による凸形状を形成した凹凸形成パネルを示した、図3の200−200線に沿った断面図である。
【図11】本発明の一実施形態による凸形状を形成した凹凸形成パネルを示した、図4の300−300線に沿った拡大断面図である。
【図12】本発明の一実施形態による、凸形状を形成した凹凸形成パネルを操作者が押圧した状態を模式的に示した、図3の200−200線に沿った断面図である。
【図13】本発明の一実施形態による、凸形状を形成した凹凸形成パネルを操作者が押圧した状態を模式的に示した、図4の300−300線に沿った拡大断面図である。
【符号の説明】
【0060】
10 凹凸形成パネル(凹凸形成装置)
11 凹凸形成部材
12 側壁(側壁部)
14 押下検知部
14a 検知電極(第2検知電極)
14b 検知電極(第1検知電極)
14c 接触検知部
20 偏光部材
30 表示装置
100 リモートコントローラ(情報入力装置)
101 入力用凸部
【技術分野】
【0001】
この発明は、凹凸形成装置および情報入力装置に関し、特に、表示装置の表面上に配置される凹凸形成装置およびそれを備える情報入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、平坦面から凹凸形状を形成する凹凸形成装置などが知られている(たとえば、特許文献1〜3参照)。
【0003】
上記特許文献1には、光源と、光膨張性有機重合体膜(凹凸形成部材)と、光膨張性有機重合体膜を固定するための透光性を有する基体とを備える圧力発生装置が開示されている。この圧力発生装置では、光源から発せられた光によって光膨張性有機重合体膜が膨張するので、凸形状を形成させることができる。この結果、ロボットハンドの指先に本圧力発生装置を設けることによって、ロボットハンドに物体を掴ませることができる。
【0004】
上記特許文献2には、基板上に設けられた電気ヒータと電気ヒータの上面に設けられた熱膨張部材(凹凸形成部材)とが設けられ、透光性を有する点字表示器と、液晶表示器(表示装置)と、タッチセンサ(押下検知部)とを備える端末装置が開示されている。この端末装置では、電気ヒータから発せられた電磁波によって、熱膨張部材を直接加熱することにより、熱膨張させて凸形状を形成させることができる。また、タッチセンサによって、入力を感知することができるとともに、液晶表示器によって入力表示が視認できるので、視覚障害者だけでなく健常者も使用できる。
【0005】
上記特許文献3には、それぞれ抵抗が設けられているとともに、膨張係数が異なる材料からなる一対の透明導電皮膜付きフィルム(凹凸形成部材)からなる凸形成装置と、表示装置と、タッチパネル(押下検知部)とを備える入力装置が開示されている。この入力装置では、凸形成装置が押圧されると、それぞれに設けられている抵抗が接触することによって通電して熱が発生し、この熱によって一対の透明導電皮膜付きフィルムはそれぞれ膨張する。ここで、一対の透明導電皮膜付きフィルムはそれぞれ膨張係数が異なるので、凸形成装置は凸形状を形成することができる。
【0006】
【特許文献1】特開昭61−98320号公報
【特許文献2】特開平9−171347号公報
【特許文献3】特開平10−214158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記特許文献1に記載の圧力発生装置は、ロボットハンドの指先に設けられるものであり、凸形状を形成させるために光源を別途用いる必要があるという不都合がある。このため、部品点数が増加するという問題点がある。また、上記特許文献1に記載の圧力発生装置を、表示装置の表面上に配置した場合にも、上記と同様、凸形状を形成させるために光源を別途用いる必要があるという不都合が発生すると考えられる。このため、部品点数が増加するという問題点があると考えられる。
【0008】
また、上記特許文献2に記載の端末装置では、凹凸形状を形成する際に、液晶表示器だけでなく、電気ヒータを別途用いる必要があるという不都合がある。このため、部品点数が増加するという問題点がある。また、熱膨張部材を光などの電磁波によって直接加熱するという記載があるが、電気ヒータ以外の具体的な加熱方法は記載されておらず、光を用いて熱膨張部材を加熱する具体的な加熱方法について開示されていない。
【0009】
また、上記特許文献3に記載の入力装置では、凹凸形状を形成する際に、表示装置だけでなく、通電させて熱を発生させるための抵抗を用いる必要があるため、抵抗とともに、抵抗に電圧を供給するための部品が別途必要になるという不都合がある。このため、部品点数が増加するという問題点がある。
【0010】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、部品点数の増加を抑制することが可能な凹凸形成装置および情報入力装置を提供することである。
【課題を解決するための手段および発明の効果】
【0011】
この発明の第1の局面による凹凸形成装置は、表示装置の表面上に配置される凹凸形成装置であって、表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を備える。
【0012】
この第1の局面による凹凸形成装置では、上記のように、表示装置の表面上に配置され、表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を備えることによって、表示装置の光のみによって凹凸形成部材に凹凸形状を形成させることができるので、凹凸形状を形成するために別途光源を必要としない。この結果、部品点数の増加を抑制することができる。
【0013】
上記第1の局面による凹凸形成装置において、好ましくは、凹凸形成部材が押下されたことを検知するための押下検知部をさらに備える。このように構成すれば、凹凸形成部材が押下されたことを検知することができるので、凹凸形状に変形した凹凸形成部材を入力用のボタンなどとして用いることができる。
【0014】
この場合、好ましくは、凹凸形成部材を囲むように形成された側壁部をさらに備え、押下検知部は、側壁部側に形成された第1検知電極と、第1検知電極に対応する凹凸形成部材の位置に設けられた第2検知電極と、第1検知電極と第2検知電極とが接触したことを検知する接触検知部とを含む。このように構成すれば、凹凸形状の凸部が押下された場合に、側壁部に形成された第1検知電極と凹凸形成部材に形成された第2検知電極とが接触することによって、容易に、押下を検知することができる。
【0015】
さらに好ましくは、側壁部は遮光性を有する材料からなる。このように構成すれば、複数の凹凸形成部材が隣接して設けられている場合において、表示装置から所定の凹凸形成部材に向かって発せられた光が側壁部を介して隣接する凹凸形成部材側に透過することにより、隣接する凹凸形成部材が凹凸形状へ変形してしまうことを抑制することができる。
【0016】
上記第1の局面による凹凸形成装置において、好ましくは、凹凸形成部材は、光膨張性を有する材料を含み、表示装置から発せられた光によって、凹凸形成部材が光により膨張することにより、凸形状に変形可能であるように構成されている。このように構成すれば、表示装置から発せられた光のみによって凹凸形成部材に凸形状を形成させることができるので、容易に、凹凸形成部材に凸形状を形成させることができる。
【0017】
上記第1の局面による凹凸形成装置において、好ましくは、表示装置に入力用ボタン画像が表示され、入力用ボタン画像が表示される領域に対応するように凹凸形成部材が配置され、入力用ボタン画像に対応する領域において、表示装置から発せられた光によって、凹凸形成部材が凸状のボタン形状を形成するように構成されている。このように構成すれば、表示装置に表示された入力用ボタン画像に対応するように凸状のボタンを形成することができるので、表示装置の入力用ボタン画像が表示されるのと連動して、表示装置の入力用ボタン画像に対応する位置の凹凸形成部材に凸状の入力用ボタンを形成させることができる。
【0018】
上記第1の局面による凹凸形成装置において、好ましくは、表示装置の上面に配置される凹凸形成装置であって、凹凸形成部材の上面に配置され、表示装置から発せられた下方からの光を透過させるとともに、上方からの光を透過させないように構成されている偏光部材をさらに備える。このように構成すれば、凹凸形成装置の上方からの光により、凹凸形成部材が凹凸形状に変形することを抑制することができる。
【0019】
この発明の第2の局面による情報入力装置は、表示装置と、表示装置の表面上に配置され、表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を有する複数の凹凸形成部が配置された凹凸形成パネルとを備え、凹凸形成パネルは、凹凸形成部により、表示装置に表示される入力用画像に応じて入力用凸部を形成するように構成されている。
【0020】
この発明の第2の局面による情報入力装置では、上記のように、表示装置の表面上に配置され、表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を備えることによって、表示装置の光のみによって凹凸形成部材に凹凸形状を形成させることができるので、凹凸形状を形成するために別途光源を必要としない。この結果、部品点数の増加を抑制することができる。
【0021】
また、この第2の局面による情報入力装置では、表示装置と、複数の凹凸形成部が配置された凹凸形成パネルとを備え、凹凸形成パネルは、凹凸形成部により、表示装置に表示される入力用画像に応じて入力用凸部を形成するように構成することによって、表示装置が表示する入力用画像(テンキーの画像や再生または停止ボタンなどの画像、チャンネル選択ボタンの画像など)に応じた入力用凸部を形成することができる。
【0022】
上記第2の局面による情報入力装置において、好ましくは、凹凸形成パネルは、凹凸形成部材が押下されたことを検知するための押下検知部をさらに含む。このように構成すれば、凹凸形状が押下されたことを検知することができるので、凹凸形状に変形した凹凸形成部材を入力用のボタンなどとして用いることができる。
【0023】
この場合、好ましくは、凹凸形成部は、マトリクス状に配置されており、凹凸形成パネルは、マトリクス状に配置された凹凸形成部を囲むように形成された側壁部をさらに含み、押下検知部は、側壁部側に形成された第1検知電極と、第1検知電極に対応する凹凸形成部材の位置に設けられた第2検知電極と、第1検知電極と第2検知電極とが接触したことを検知する接触検知部とを有する。このように構成すれば、凹凸形状の凸部が押下された場合に、側壁部に形成された第1検知電極と凹凸形成部材に形成された第2検知電極とが接触することによって、容易に、押下を検知することができる。また、凹凸形成パネルに凹凸形成部がマトリクス状に配置されているので、複数の入力用凸部を凹凸形成パネルに形成させることができる。
【0024】
さらに好ましくは、側壁部は遮光性を有する材料からなる。このように構成すれば、複数の凹凸形成部材が隣接して設けられている場合において、表示装置から所定の凹凸形成部材に向かって発せられた光が側壁部を介して隣接する凹凸形成部材側に透過することにより、隣接する凹凸形成部材が凹凸形状へ変形してしまうことを抑制することができる。
【0025】
上記第2の局面による情報入力装置において、好ましくは、凹凸形成パネルは、表示装置の上面に配置されており、凹凸形成パネルの上面に配置され、表示装置から発せられた下方からの光を透過させるとともに、上方からの光を透過させないように構成されている偏光部材をさらに備える。このように構成すれば、情報入力装置の外部からもたらされる光により、凹凸形成部材が凹凸形状に変形することを抑制することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0027】
図1は、本発明の一実施形態によるリモートコントローラの全体構成を示した斜視図である。また、図2〜図9は、図1に示した本発明の一実施形態によるリモートコントローラの詳細な構造を示した図である。図1〜図9を参照して、本発明の一実施形態によるリモートコントローラ100の構成について説明する。なお、本実施形態では、情報入力装置の一例であるリモートコントローラ100に本発明を適用した場合について説明する。
【0028】
図1に示した本発明の一実施形態によるリモートコントローラ100は、図2に示すように、凹凸形成パネル10と、偏光部材20と、入力用ボタン画像を表示する表示装置30と、それらを収納する筐体40とを備えている。なお、凹凸形成パネル10は、本発明の「凹凸形成装置」の一例である。
【0029】
ここで、本実施形態では、リモートコントローラ100には、図1に示すように、偏光部材20の表面から上方に突出するように凸状のボタン形状を有する入力用凸部101が形成されている。
【0030】
また、リモートコントローラ100の凹凸形成パネル10は、図2に示すように、平面的に見て、表示装置30と同一の長方形形状を有し、表示装置30の上方(Z1方向)に重ねて配置される。
【0031】
また、リモートコントローラ100の偏光部材20は、図2に示すように、平面的に見て、凹凸形成パネル10と同一の長方形形状を有し、凹凸形成パネル10の上方(Z1方向)に重ねて配置される。
【0032】
ここで、本実施形態では、偏光部材20は、表示装置30から上方(図2のZ1方向)へ向かって発せられた光を透過させるとともに、リモートコントローラ100の上方から下方(図2のZ2方向)へ向かう光を透過させないような材料で、かつ、後述する凹凸形成パネル10の凹凸形成部材11が凸形状に変形するのに伴って弾性変形可能な材料により構成されている。
【0033】
また、リモートコントローラ100の表示装置30は、図2に示すように、平面的に見て、凹凸形成パネル10および偏光部材20と同一の長方形形状を有する。
【0034】
ここで、本実施形態では、表示装置30は、図2および図5に示すように、後述する凹凸形成部材11を膨張させることが可能な波長の光であるとともに操作者が視認可能な光を発生させるバックライト31と、マトリクス状に配置された複数のボタン画像表示領域32aを含む液晶パネル32とによって構成されている。バックライト31は、図示しないLED(Light Emitting Diode)および導光板からなり、点光源としてのLEDからの光を、導光板により面状の光に成形して、液晶パネル32に照射するように構成されている。また、各ボタン画像表示領域32aは、それぞれ複数の画素を含むように構成されている。液晶パネル32は、映像信号に基づいて、バックライト31から発せられた光を各ボタン画像表示領域32aに含まれる複数の画素において透過または遮断することにより、たとえば、テンキーの画像、再生または停止ボタンなどの画像、チャンネル選択ボタンの画像などの必要とされる入力情報に応じた入力用ボタン画像を表示するように構成されている。また、液晶パネル32は、図2および図5に示すように、バックライト31の上方に、凹凸形成パネル10の下面(Z2方向側の面)と接するように配置されている。
【0035】
また、リモートコントローラ100の凹凸形成パネル10は、図5および図6に示すように、複数の凹凸形成部材11と、側壁12と、複数の凹凸形成部材11と側壁12とが上面(Z1方向側の面)に配置されている基板13と、押下の有無を判断するための押下検知部14(図7参照)とを含む。また、基板13は、表示装置30のバックライト31から発せられた光を透過するとともに断熱性を有する、たとえばガラスような材料からなる。なお、側壁12は、本発明の「側壁部」の一例である。
【0036】
ここで、本実施形態では、凹凸形成部材11は、図3に示すように、基板13の全面に渡ってマトリクス状に配置されているとともに、表示装置30に表示される入力用ボタン画像に応じて凸形状に変化するように構成されている。また、凹凸形成部材11は、図4および図8に示すように、凹凸形成部材11の上面(図5のZ1方向の面)から平面的に見て、略正方形の形状を有しているとともに、図5〜図7に示すように、略T字状の縦断面形状を有するように設けられている。
【0037】
また、本実施形態では、凹凸形成部材11は、表示装置30のバックライト31から発せられた光により膨張する、光膨張性を有する材料からなる。具体的には、ポリアクリルアミドゲルに光応答性材料であるスピロピラン系の材料またはアゾベンゼン系の材料を混合させた材料、または熱膨張性を有するポリピニルメチルエーテルゲルの基体中に光熱変換性を有するカーボンナノチューブを分散させた材料からなる。また、これらの材料が液体または流動性が高い材料のような一定の形状を保持できないゲルである場合には、光透過性を有し、光膨張性を有する材料の変形に合わせて変形することが可能な材料からなるカバー材によって、光膨張性を有する材料は包まれるように設けられる。また、凹凸形成部材11は、押下により変形可能であるように構成されているとともに、表示装置30のバックライト31から発せられた光のうち一定量は吸収せずに透過するように構成されている。これにより、表示装置30に表示される入力用ボタン画像が視認可能であるように構成されている。
【0038】
また、本実施形態では、凹凸形成パネル10の側壁12は、図3および図4に示すように、基板13の全面に渡ってマトリクス状に配置された凹凸形成部材11を囲むように設けられている。具体的には、図7に示すように、任意の凹凸形成部材11の本体部11aの側面と、任意の凹凸形成部材11に対応する側壁12の内面部12aとが接するように配置されている。また、側壁12は、表示装置30のバックライト31から発せられた光を遮光可能な材料からなるとともに、断熱性を有する材料からなり、たとえば、シリコン樹脂などからなる。側壁12が断熱性を有することによって、所定の凹凸形成部材11において発生した熱が、側壁12を介して隣接する熱膨張性を有する凹凸形成部材11側に伝わることにより、隣接する凹凸形成部材11が凸形状へ変形してしまうことを抑制することが可能である。
【0039】
また、押下検知部14は、図7に示すように、検知電極14aと検知電極14bと接触検知部14cとを含む。なお、検知電極14aおよび検知電極14bは、それぞれ本発明の「第2検知電極」および「第1検知電極」の一例である。
【0040】
ここで、本実施形態では、検知電極14aは、図6〜図8に示すように、凹凸形成部材11の略T字状の側面突出部11bの下面(Z2方向側の面)に設けられている。また、検知電極14aは、導電性を有し、かつ、表示装置30により表示された入力用ボタン画像を視認することが可能な光透過率を有する材料により構成されており、たとえば、ITO(酸化インジウムスズ)やZnO(酸化亜鉛)などの透明導電膜からなる。
【0041】
また、本実施形態では、検知電極14bは、図6および図7に示すように、凹凸形成パネル10の側壁12の上面(Z1方向側の面)に、凹凸形成部材11の側面突出部11bの下面(Z2方向側の面)に設けられた検知電極14aと対向するように設けられている。また、検知電極14bは、図4および図9に示すように、平面的に見て、X方向に隣接する2つの凹凸形成部材11に共通に設けられている。また、検知電極14bは、図4〜図7に示すように、凸形状が形成されない状態では、検知電極14aと接触するように設けられているとともに、凹凸形成部材11が凸形状に変形すると、検知電極14aに対して離間するように構成されている。さらに、凸形状に変形した凹凸形成部材11が押下された場合には、離間していた検知電極14aと接触するように構成されている。また、検知電極14bは、たとえば、銅などの導電性を有する金属からなる。
【0042】
また、本実施形態では、図7に示すように、凹凸形成部材11を挟むように配置された2つの検知電極14aと電気的に接続するように接触検知部14cが設けられている。検知電極14aと検知電極14bとが接触すると、接触検知部14cに電流が流れ、検知電極14aと検知電極14bとが離間されると、接触検知部14cへの電流が遮断されるように構成されている。これにより、凸形状が形成された凹凸形成部材11に対して、接触検知部14cにより電流が流れたか否かを検知することによって、検知電極14aと検知電極14bとの接触の有無を判断することができるので、凹凸形成部材11への押下の検知ができるように構成されている。
【0043】
図5、図6、図10および図11は、本実施形態による凹凸形成パネルの変形の状態を説明するための断面図である。次に、図5、図6、図10および図11を参照して、本実施形態における凹凸形成部材11の凹凸形成動作を説明する。
【0044】
凹凸形成部材11は、図5および図6に示すように、バックライト31が無灯火である場合、または液晶パネル32によってバックライト31から発せられた光がすべて遮断されている場合においては、凹凸形成部材11は膨張していないため、偏光部材20の上面(Z1方向側の面)は、平坦面形状を有しているとともに、検知電極14aと検知電極14bとは接触している。ここで、映像信号が液晶パネル32にもたらされると、液晶パネル32において、入力用ボタン画像に対応するボタン画像表示領域32aのうち、画像に対応する部分の複数の画素は光を遮断するとともに、入力用ボタン画像に対応するボタン画像表示領域32aのうち、画像以外の部分の複数の画素は光を透過させるように変化する。これにより、バックライト31から発せられた光のうち、入力用ボタン画像以外の部分の複数の画素から透過した光が、凹凸形成部材11に照射される。すると、バックライト31から発せられた光の波長は、凹凸形成部材11を膨張させることが可能な波長であるので、凹凸形成部材11は膨張する。しかし、凹凸形成部材11の本体部11aの側面と、任意の凹凸形成部材11に対応する側壁12の内面部12aとが接するように設けられているため、凹凸形成部材11の横方向(図2〜図4のX方向およびY方向)の膨張は側壁12によって規制される。このため、凹凸形成部材11は上方(Z1方向)に突出するように変形する。これにより、図10および図11に示すように、入力用ボタン画像に対応する領域の凹凸形成部材11に凸形状が形成される。この結果、図1に示すように、リモートコントローラ100上の入力用ボタン画像が表示されている位置に、所定の形状の入力用凸部101が形成される。また、凸形状が凹凸形成部材11に形成された状態では、凹凸形成部材11が上方に突出するように変形しているので、凹凸形成部材11の側面突出部11bの下面(Z2方向側の面)に設けられている検知電極14aは、上方に移動させられる。これにより、検知電極14aと検知電極14bとが離間される。この結果、接触検知部14cへ電流が流れなくなることによって、凹凸形成部材11が凸形状に変化したことが検知される。
【0045】
また、偏光部材20は、リモートコントローラ100の上方からZ2方向(図5参照)へ向かう光を透過させないので、自然光などの外部の光によって凹凸形成部材11が膨張することはない。さらに、バックライト31から発せられた光の一部は、凹凸形成部材11および偏光部材20を透過するので、操作者は表示装置30に表示される入力用ボタン画像を視認することが可能である。
【0046】
図10〜図13は、本実施形態による凹凸形状を形成した凹凸形成パネルを操作者が押圧した状態を説明するための断面図である。次に、図10〜図13を参照して、本実施形態における凹凸形成部材11の押圧による変形動作を説明する。
【0047】
図10および図11のような凸形状が形成された凹凸形成部材11を操作者が押圧すると、図12および図13に示すように、押下された部分の凹凸形成部材11は変形されるとともに、検知電極14bとの接触が解除されていた検知電極14aは、検知電極14bと接触する。これにより、接触検知部14cに電流が流れるので、操作者によって押下が行われたことが検知される。
【0048】
本実施形態では、上記のように、凹凸形成部材11は、光膨張性を有する材料を含み、表示装置30から発せられた光によって、凹凸形成部材11が光により膨張することにより、凸形状に変形可能であるように構成されていることによって、表示装置30の光のみによって凹凸形成部材11に凹凸形状を形成させることができるので、凹凸形状を形成するために別途光源を必要としない。この結果、部品点数の増加を抑制することができる。また、表示装置30から発せられた光のみによって凹凸形成部材11に凸形状を形成させることができるので、容易に、凹凸形成部材11に凸形状を形成させることができる。
【0049】
また、本実施形態では、上記のように、凹凸形成部材11は、マトリクス状に配置されており、凹凸形成パネル10は、マトリクス状に配置された凹凸形成部材11を囲むように形成された側壁12をさらに含み、押下検知部14は、側壁12側に形成された検知電極14bと、検知電極14bに対応する凹凸形成部材11の位置に設けられた検知電極14aと、検知電極14aと検知電極14bとが接触したことを検知する接触検知部14cとを含むことによって、凹凸形成部材11が押下されたことを検知することができるので、凹凸形状に変形した凹凸形成部材11をリモートコントローラ100の入力用のボタンとして用いることができる。また、凸形状の入力用凸部101が押下された場合に、側壁12に形成された検知電極14bと凹凸形成部材11に形成された検知電極14aとが接触することによって、容易に、押下を検知することができる。また、凹凸形成パネル10に凹凸形成部材11がマトリクス状に配置されているので、複数の入力用凸部101を凹凸形成パネル10に形成させることができる。
【0050】
また、本実施形態では、上記のように、側壁12は遮光性を有する材料からなることによって、表示装置30から所定の凹凸形成部材11に向かって発せられた光が側壁12を介して隣接する凹凸形成部材11側に透過することにより、隣接する凹凸形成部材11が凸形状へ変形してしまうことを抑制することができる。
【0051】
また、本実施形態では、上記のように、表示装置30に入力用ボタン画像が表示され、入力用ボタン画像が表示される領域に対応するように凹凸形成部材11が配置され、入力用ボタン画像に対応する領域において、表示装置30から発せられた光によって、凹凸形成部材11が凸状のボタン形状を有する入力用凸部101を形成するように構成することによって、表示装置30に表示された入力用ボタン画像に対応するように凸状のボタン形状を有する入力用凸部101を形成することができるので、表示装置30の入力用ボタン画像が表示されるのと連動して、表示装置30の入力用ボタン画像に対応する位置の凹凸形成部材11に凸状のボタン形状を有する入力用凸部101を形成させることができる。
【0052】
また、本実施形態では、上記のように、凹凸形成パネル10は、表示装置30の上面に配置されており、凹凸形成パネル10の上面に配置され、表示装置30から発せられた下方からの光を透過させるとともに、上方からの光を透過させないように構成されている偏光部材20をさらに含むことによって、リモートコントローラ100の上方からの光により、凹凸形成部材11が凹凸形状に変形することを抑制することができる。
【0053】
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【0054】
たとえば、本実施形態では、本発明の情報入力装置の一例としてリモートコントローラ100を示したが、本発明はこれに限らず、リモートコントローラ以外の情報入力装置にも適用可能である。
【0055】
また、本実施形態では、凹凸形成部材11を、凹凸形成部材11の上面(図5のZ1方向の面)から平面的に見て、略正方形の形状を有するとともに、略T字状の縦断面形状を有するように設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、たとえば、凹凸形成部材を、凹凸形成部材の上面から平面的に見て、略円形状の形状を有するように設けてもよい。
【0056】
また、本実施形態では、凹凸形成部材11を、略T字状の縦断面形状を有するように設けるとともに、凹凸形成部材11の本体部11aのみならず側面突出部11bをも光膨張性を有する材料からなる例を示したが、本発明はこれに限らず、凹凸形成部材の側面突出部は、光膨張性を有する材料でなくてもよいし、別部材によって構成してもよい。この場合、凹凸形成部材の側面突出部は光透過性を有する材料である必要がある。
【0057】
また、本実施形態では、凹凸形成部材11を、凹凸形成パネル10の全面にわたってマトリクス状に設ける例を示したが、本発明はこれに限らず、凹凸形成部材をマトリクス状以外のたとえば千鳥配列をなすように配置してもよい。
【0058】
また、本実施形態では、光膨張性を有する材料として有機材料からなる例を示したが、本発明はこれに限らず、光膨張性を有する材料は、無機材料や有機材料と無機材料が分子レベルで混ざり合ったいわゆる有機・無機ナノコンポジット材料からなるように構成してもよい。また、光膨張性を有する材料を、光照射によって気体を発生させることにより凹凸形成部材を膨張させるように構成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0059】
【図1】本発明の一実施形態によるリモートコントローラの全体構成を示した斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態によるリモートコントローラの全体構成を示した分解斜視図である。
【図3】本発明の一実施形態による凹凸形成パネル上の凹凸形成部材と側壁との構成を示した平面図である。
【図4】本発明の一実施形態による凹凸形成パネル上の凹凸形成部材と側壁との構成を示した拡大平面図である。
【図5】本発明の一実施形態による表示装置上に設けられた凹凸形成パネルと偏光部材との構造を示した、図3の200−200線に沿った断面図である。
【図6】本発明の一実施形態による表示装置上に設けられた凹凸形成パネルと偏光部材との構造を示した、図4の300−300線に沿った拡大断面図である。
【図7】本発明の一実施形態による凹凸形成部材、側壁および押下検知部の構造を模式的に示した、図4の300−300線に沿った拡大断面図である。
【図8】本発明の一実施形態による凹凸形成部材を図5のZ1方向である表示装置側から見た平面図である。
【図9】本発明の一実施形態による側壁と側壁に設けられた検知電極との構成を示した拡大平面図である。
【図10】本発明の一実施形態による凸形状を形成した凹凸形成パネルを示した、図3の200−200線に沿った断面図である。
【図11】本発明の一実施形態による凸形状を形成した凹凸形成パネルを示した、図4の300−300線に沿った拡大断面図である。
【図12】本発明の一実施形態による、凸形状を形成した凹凸形成パネルを操作者が押圧した状態を模式的に示した、図3の200−200線に沿った断面図である。
【図13】本発明の一実施形態による、凸形状を形成した凹凸形成パネルを操作者が押圧した状態を模式的に示した、図4の300−300線に沿った拡大断面図である。
【符号の説明】
【0060】
10 凹凸形成パネル(凹凸形成装置)
11 凹凸形成部材
12 側壁(側壁部)
14 押下検知部
14a 検知電極(第2検知電極)
14b 検知電極(第1検知電極)
14c 接触検知部
20 偏光部材
30 表示装置
100 リモートコントローラ(情報入力装置)
101 入力用凸部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置の表面上に配置される凹凸形成装置であって、
前記表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を備える、凹凸形成装置。
【請求項2】
前記凹凸形成部材が押下されたことを検知するための押下検知部をさらに備える、請求項1に記載の凹凸形成装置。
【請求項3】
前記凹凸形成部材を囲むように形成された側壁部をさらに備え、
前記押下検知部は、前記側壁部側に形成された第1検知電極と、前記第1検知電極に対応する前記凹凸形成部材の位置に設けられた第2検知電極と、前記第1検知電極と前記第2検知電極とが接触したことを検知する接触検知部とを含む、請求項2に記載の凹凸形成装置。
【請求項4】
前記側壁部は遮光性を有する材料からなる、請求項3に記載の凹凸形成装置。
【請求項5】
前記凹凸形成部材は、光膨張性を有する材料を含み、
前記表示装置から発せられた光によって、前記凹凸形成部材が光により膨張することにより、凸形状に変形可能であるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の凹凸形成装置。
【請求項6】
前記表示装置に入力用ボタン画像が表示され、
前記入力用ボタン画像が表示される領域に対応するように前記凹凸形成部材が配置され、前記入力用ボタン画像に対応する領域において、前記表示装置から発せられた光によって、前記凹凸形成部材が凸状のボタン形状を形成するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の凹凸形成装置。
【請求項7】
前記表示装置の上面に配置される凹凸形成装置であって、
前記凹凸形成部材の上面に配置され、前記表示装置から発せられた下方からの光を透過させるとともに、上方からの光を透過させないように構成されている偏光部材をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の凹凸形成装置。
【請求項8】
表示装置と、
前記表示装置の表面上に配置され、前記表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を有する複数の凹凸形成部が配置された凹凸形成パネルとを備え、
前記凹凸形成パネルは、前記凹凸形成部により、前記表示装置に表示される入力用画像に応じて入力用凸部を形成するように構成されている、情報入力装置。
【請求項9】
前記凹凸形成パネルは、前記凹凸形成部材が押下されたことを検知するための押下検知部をさらに含む、請求項8に記載の情報入力装置。
【請求項10】
前記凹凸形成部は、マトリクス状に配置されており、
前記凹凸形成パネルは、マトリクス状に配置された前記凹凸形成部を囲むように形成された側壁部をさらに含み、
前記押下検知部は、前記側壁部側に形成された第1検知電極と、前記第1検知電極に対応する前記凹凸形成部材の位置に設けられた第2検知電極と、前記第1検知電極と前記第2検知電極とが接触したことを検知する接触検知部とを有する、請求項9に記載の情報入力装置。
【請求項11】
前記側壁部は遮光性を有する材料からなる、請求項10に記載の情報入力装置。
【請求項12】
前記凹凸形成パネルは、前記表示装置の上面に配置されており、
前記凹凸形成パネルの上面に配置され、前記表示装置から発せられた下方からの光を透過させるとともに、上方からの光を透過させないように構成されている偏光部材をさらに備える、請求項8〜11のいずれか1項に記載の情報入力装置。
【請求項1】
表示装置の表面上に配置される凹凸形成装置であって、
前記表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を備える、凹凸形成装置。
【請求項2】
前記凹凸形成部材が押下されたことを検知するための押下検知部をさらに備える、請求項1に記載の凹凸形成装置。
【請求項3】
前記凹凸形成部材を囲むように形成された側壁部をさらに備え、
前記押下検知部は、前記側壁部側に形成された第1検知電極と、前記第1検知電極に対応する前記凹凸形成部材の位置に設けられた第2検知電極と、前記第1検知電極と前記第2検知電極とが接触したことを検知する接触検知部とを含む、請求項2に記載の凹凸形成装置。
【請求項4】
前記側壁部は遮光性を有する材料からなる、請求項3に記載の凹凸形成装置。
【請求項5】
前記凹凸形成部材は、光膨張性を有する材料を含み、
前記表示装置から発せられた光によって、前記凹凸形成部材が光により膨張することにより、凸形状に変形可能であるように構成されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の凹凸形成装置。
【請求項6】
前記表示装置に入力用ボタン画像が表示され、
前記入力用ボタン画像が表示される領域に対応するように前記凹凸形成部材が配置され、前記入力用ボタン画像に対応する領域において、前記表示装置から発せられた光によって、前記凹凸形成部材が凸状のボタン形状を形成するように構成されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の凹凸形成装置。
【請求項7】
前記表示装置の上面に配置される凹凸形成装置であって、
前記凹凸形成部材の上面に配置され、前記表示装置から発せられた下方からの光を透過させるとともに、上方からの光を透過させないように構成されている偏光部材をさらに備える、請求項1〜6のいずれか1項に記載の凹凸形成装置。
【請求項8】
表示装置と、
前記表示装置の表面上に配置され、前記表示装置から発せられた光によって、凹凸形状に変形可能な材料からなる凹凸形成部材を有する複数の凹凸形成部が配置された凹凸形成パネルとを備え、
前記凹凸形成パネルは、前記凹凸形成部により、前記表示装置に表示される入力用画像に応じて入力用凸部を形成するように構成されている、情報入力装置。
【請求項9】
前記凹凸形成パネルは、前記凹凸形成部材が押下されたことを検知するための押下検知部をさらに含む、請求項8に記載の情報入力装置。
【請求項10】
前記凹凸形成部は、マトリクス状に配置されており、
前記凹凸形成パネルは、マトリクス状に配置された前記凹凸形成部を囲むように形成された側壁部をさらに含み、
前記押下検知部は、前記側壁部側に形成された第1検知電極と、前記第1検知電極に対応する前記凹凸形成部材の位置に設けられた第2検知電極と、前記第1検知電極と前記第2検知電極とが接触したことを検知する接触検知部とを有する、請求項9に記載の情報入力装置。
【請求項11】
前記側壁部は遮光性を有する材料からなる、請求項10に記載の情報入力装置。
【請求項12】
前記凹凸形成パネルは、前記表示装置の上面に配置されており、
前記凹凸形成パネルの上面に配置され、前記表示装置から発せられた下方からの光を透過させるとともに、上方からの光を透過させないように構成されている偏光部材をさらに備える、請求項8〜11のいずれか1項に記載の情報入力装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2009−211918(P2009−211918A)
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−53365(P2008−53365)
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月17日(2009.9.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月4日(2008.3.4)
【出願人】(000201113)船井電機株式会社 (7,855)
【Fターム(参考)】
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