説明

出力装置並びに情報処理装置並びに出力装置の制御方法並びに情報処理装置の制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体

【課題】 以前に一度印字したデータなら、その出力前に印字時間やエラー情報をユーザが知ることができるとともに、データ送信後にもその印字を実行するかどうかを選択することができる優れた出力環境を構築すること。
【解決手段】 印字後の印字データdata1〜3と、その印字結果を示すログ情報log1〜3とを関連させて二次記憶装置17に複数保持し、ホスト200より受信した印字データと二次記憶装置17に保持された印字後の印字データとが同一であり、その印字データのログ情報に基づいて、前記印字データがエラーであったり、印字に要する時間が長いと判定された場合、その旨をホスト200に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認し、該確認結果に基づいて、前記印字データの印字出力を実行する構成を特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定の通信媒体を介して情報処理装置から受信した印字データを記録媒体に印字出力する出力装置並びに情報処理装置並びに出力装置の制御方法並びに情報処理装置の制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の出力装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【0003】図において、1はホストインタフェース部で、出力装置40とホストコンピュータ(不図示)間での交信を行うためのものであり、出力装置40からホストコンピュータへの通信信号はホストインタフェース部1を通してホストコンピュータへ出力され、ホストコンピュータから出力装置40への通信信号はホストインタフェース部1を通して出力装置40へ入力される。2はホスト間通信線で、出力装置40とホストコンピュータ間での通信媒体に用いられる。
【0004】ここでホストインタフェース部1を通してコードデータとして出力装置40へ入力される画像処理情報は、CPU3の制御の基にまず、ホストからのデータが受信バッファRAM4に入れられる。この受信バッファRAM4は、ホストインタフェース部1より送られてくる順に文字コード、図形形成情報や制御情報を格納する。
【0005】9はフォントメモリで、文字コードに対応して、その文字パターンデータを格納している。CPU3は、プログラムROM6に格納されている文字コード、図形形成情報や制御情報のコードデータを解析してドットパターンを形成するインタプリタ等の処理プログラムに従って、受信バッファRAM4に格納されている文字コードデータを基に、フォントメモリ9をアクセスして、対応するパターンデータを読み出してドットパターンメモリ10にパターン展開する。
【0006】また、プログラムROM6には装置全体の制御を行うための制御プログラムが格納されており、CPU3は制御プログラムに従って出力装置40全体を統括制御する。
【0007】5はワーキングRAMで、CPU3がプログラムROM6に格納されているプログラムに従って処理を行う際に、処理を実行するうえで利用する一時的な各種のデータを読み書きするための作業用のランダムアクセスメモリである。
【0008】10はドットパターンメモリで、プログラムROM6に格納されているドットパターンを形成するための処理プログラムによりパターン展開されたドットパターンデータを格納する。
【0009】7はFIFO(First In First Out)メモリで、ドットパターンメモリ10より、ドットパターンデータを入力し、画像形成部インタフェース部8に出力する。画像形成部インタフェース部8は、FIFOメモリ7より入力された画像データ(ドットパターンデータ)を、図示しないプリンタ等の画像形成部に送出して印字させる。
【0010】13はキーボード等の操作パネルで、オペレータによるホストインタフェース部1のオンライン/オフライン状態の設定等の出力装置40の各種動作環境設定の為の入力を行うとともに、表示部に各種メッセージやイメージ画像を表示することができる。
【0011】操作パネル13から入力された信号は、操作パネルインタフェース部12を介してデータバス14やアドレスバス15に入力される。ここで出力装置の各種動作環境設定は、出力装置上に設置された操作パネル13からばかりでなく、ホストインタフェース部1を介してホストコンピュータからも設定することもできる。
【0012】11は環境設定用の不揮発性メモリで、操作パネル13から、またはホストインタフェース部1を介してホストコンピュータからも設定される出力装置40の各種動作環境設定値を保存することができる不挿発性の読み書き可能なメモリ(以下NVRAMと呼ぶ)である。
【0013】16はクロック発生回路で、クロック信号20を出力する。このクロック発生回路20から出力されるクロック信号20は、CPU3のクロック信号として使用される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】従来の出力装置においては、たとえ過去に印字したことのあるデータを再度印字させる時であっても、その印字に必要な時間がわからないため、出力装置を思わぬ長時間占有してしまったりするなどの問題点があった。
【0015】また、過去に印字したことのあるデータを再度印字させる場合であっても、出力装置がデータの印字処理を行ってエラーが発生した場合、そこで初めて、印字しようとするデータに異常があることが分かるので、出力装置が出力不能な状態になったり、出力後に不正な印字結果に気づいてデータを修正して再度印字しなおさないとならない等の問題点があった。
【0016】本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、本発明に係る第1の発明〜第13の発明の目的は、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを前記印字データに関連させて記憶部に複数保持し、情報処理装置より受信した印字データと前記記憶部に保持された印字後の印字データとが同一であると判定され、前記印字データに関連するログ情報に基づいて、その印字データがエラーを発生したデータであったり、印字に要する時間が長い印字データであると判定された場合、その旨を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認し、該確認結果に基づいて、前記印字データの印字出力を実行することにより、以前に一度印字したデータなら、その出力前に印字時間やエラー情報をユーザが知ることができるとともに、データ送信後にもその印字を実行するかどうかを選択することができる優れた出力環境を構築することができる出力装置並びに情報処理装置並びに出力装置の制御方法並びに情報処理装置の制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体を提供することである。
【0017】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の発明は、所定の通信媒体を介して情報処理装置(図2に示すホストコンピュータ200)から受信した印字データを記録媒体に印字出力する出力装置(図1,図2に示す出力装置30)において、前記印字後の印字データ(図2に示したdata1〜data3)と、該印字データの印字結果を示すログ情報(図2,図3に示すlog1〜log3)とを前記印字データに関連させて複数保持可能な保持手段(図1,図2に示す二次記憶装置17)を有するものである。
【0018】本発明に係る第2の発明は、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であるか否かを判定する第1の判定手段(図1に示すCPU3がプログラムROM6又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて判定処理する)と、前記第1の判定手段により、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定された場合、前記印字データに関連するログ情報に基づいて、前記印字データが所定の条件を満たしているか否かを判定する第2の判定手段(図1に示すCPU3がプログラムROM6又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて判定処理する)と、前記第2の判定手段により、前記印字データが所定の条件を満たしていると判定された場合、その旨を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認する確認手段(図1に示すCPU3がプログラムROM6又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて通知確認処理する)と、前記確認手段の確認結果に基づいて、前記印字データの印字実行を制御する制御手段(図1に示すCPU3がプログラムROM6又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて制御処理する)とを有するものである。
【0019】本発明に係る第3の発明は、前記ログ情報は、エラー発生の有無を示す情報(図3に示すエラーの数302)を含むものであり、前記所定の条件は、印字の際にエラーを発生した印字データとするものである。
【0020】本発明に係る第4の発明は、前記ログ情報は、印字に要した時間を示す情報(図3に示す印字に要する時間304)を含むものであり、前記所定の条件は、印字に要した時間が所定時間(600秒)を超えている印字データとするものである。
【0021】本発明に係る第5の発明は、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であるか否かを判定する第1の判定手段(図1に示すCPU3がプログラムROM6又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて判定処理する)と、前記第1の判定手段が、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定した場合、前記印字データに関連するログ情報を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認する確認手段(図1に示すCPU3がプログラムROM6又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて通知確認処理する)と、前記確認手段の確認結果に基づいて、前記印字データの印字実行を制御する制御手段(図1に示すCPU3がプログラムROM6又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて制御処理する)とを有するものである。
【0022】本発明に係る第6の発明は、前記保持手段に保持された前記いずれかの印字データの印字内容と、該印字データに関するログ情報を表示部(図1に示す操作パネル13又は図2示すホストコンピュータの不図示の表示部)に表示させて確認する確認手段(図1に示すCPU3がプログラムROM6又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて表示確認処理する)と、前記保持手段に保持された前記いずれかの印字データの印字を指示する指示手段(図1に示す操作パネル13又は図2に示すホストコンピュータ200の不図示のキーボード)と、前記指示手段に印字指示された印字データを印字出力制御する制御手段(図1に示したCPU3がプログラムROM6又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて制御処理する)とを有するものである。
【0023】本発明に係る第7の発明は、前記ログ情報は、関連する印字データの印字実行時のエラー発生件数を示す情報(図3に示すエラーの数302),印字に要した時間を示す情報(図3に示した印字に要する時間304)を含むものである。
【0024】本発明に係る第8の発明は、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置(図2に示す出力装置30)に対して所定の通信媒体を介して印字データを送信して印字処理させる情報処理装置(図2に示すホストコンピュータ200)において、前記出力装置に対して送信した印字データと前記出力装置の保持部に記憶される印字データとが同一であり、前記印字データが所定の条件を満たしている場合に前記出力装置から受信する前記送信した印字データが所定の条件を満たしている旨の通知を表示部に表示して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させる選択手段(図2に示すホストコンピュータ200の不図示のCPUが不図示のROM又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて通知選択処理する)と、前記選択手段の選択結果を前記出力装置に指示する指示手段(図2に示すホストコンピュータ200の不図示のCPUが不図示のROM又は図示しないその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいて指示コマンドを送信処理する)とを有するものである。
【0025】本発明に係る第9の発明は、前記所定の条件は、印字の際にエラーを発生した印字データであること,印字に要した時間が所定時間(600秒)を超えている印字データとするものである。
【0026】本発明に係る第10の発明は、所定の通信媒体を介して情報処理装置から受信した印字データを記録媒体に印字出力するとともに、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置の制御方法において、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であるか否かを判定する第1の判定工程(図4のステップS401,図5のステップS501)と、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定された場合、前記印字データに関連するログ情報に基づいて、前記印字データが所定の条件を満たしているか否かを判定する第2の判定工程(図4のステップS402,図5のステップS502)と、前記印字データが所定の条件を満たしていると判定された場合、その旨を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認する確認工程(図4のステップS403,図5のステップS503)と、該確認結果に基づいて、前記印字データの印字出力を実行する印字工程(図4のステップS404,S405,図5のステップS504,S505)とを有するものである。
【0027】本発明に係る第11の発明は、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置に対して所定の通信媒体を介して印字データを送信して印字処理させる情報処理装置の制御方法において、前記出力装置に対して送信した印字データと前記出力装置の保持部に記憶される印字データとが同一であり、前記印字データが所定の条件を満たしている場合に前記出力装置から受信する前記送信した印字データが所定の条件を満たしている旨の通知を表示部に表示して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させる選択工程(図4のステップS403,図5のステップS503)と、該選択結果を前記出力装置に指示する指示工程(図4R>4のステップS403,図5のステップS503)とを有するものである。
【0028】本発明に係る第12の発明は、所定の通信媒体を介して情報処理装置から受信した印字データを記録媒体に印字出力するとともに、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であるか否かを判定する第1の判定工程(図4のステップS401,図5のステップS501)と、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定された場合、前記印字データに関連するログ情報に基づいて、前記印字データが所定の条件を満たしているか否かを判定する第2の判定工程(図4のステップS402,図5のステップS502)と、前記印字データが所定の条件を満たしていると判定された場合、その旨を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認する確認工程(図4のステップS403,図5のステップS503)と、該確認結果に基づいて、前記印字データの印字出力を実行する印字工程(図4R>4のステップS404,S405,図5のステップS504,S505)とを有するコンピュータが読み出し可能なプログラムを記憶媒体に格納したものである。
【0029】本発明に係る第13の発明は、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置に対して所定の通信媒体を介して印字データを送信して印字処理させる情報処理装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記出力装置に対して送信した印字データと前記出力装置の保持部に記憶される印字データとが同一であり、前記印字データが所定の条件を満たしている場合に前記出力装置から受信する前記送信した印字データが所定の条件を満たしている旨の通知を表示部に表示して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させる選択工程(図4のステップS403,図5のステップS503)と、該選択結果を前記出力装置に指示する指示工程(図4のステップS403,図5のステップS503)とを有するコンピュータが読み出し可能なプログラムを記憶媒体に格納したものである。
【0030】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1は、本発明の第1実施形態を示す出力装置のコントローラ部分のハード構成のブロック図であり、図7と同一のものには同一の符号を付してある。
【0031】図において、17は二次記憶装置で、ホストからホストI/F部1を介して入力され、印字処理された印字データおよび印字データのログ情報を記憶する。
【0032】30は本発明の出力装置で、図7に示した従来の出力装置40に二次記憶装置17を追加したもので、その他は同じ構成となっている。
【0033】なお、本発明を適用する出力装置としては、レーザビームプリンタ等の電子写真方式のプリンタであっても、インクジェット方式、熱転写方式、昇華式でもその他の方式のプリンタであってもよい。
【0034】以下、図2,図3を参照して、本発明の出力装置および情報処理装置を適用可能な出力システムの印字データおよび印字データの印字情報(ログ)記憶動作について説明する。
【0035】図2は、本発明の出力装置および情報処理装置を示す出力システムを説明する図であり、特に図1に示した出力装置30の印字データおよび印字データの印字情報(ログ)記憶動作の説明に対応する。
【0036】図において、200はホストコンピュータ(以下、ホスト)で、出力装置30とセントロニクス,USBあるいはEthernet等のネットワークを介して、双方向に通信可能に接続され、出力装置30に印字データを送信する。
【0037】ホスト200は、不図示のCPU,ROM,RAM,その他の記憶媒体,CRT等の表示部,キーボードやポインティングデバイス等の入力部を有し、CPUがROM又はその他の記憶媒体に格納されたプログラムに基づいてホスト200全体を統括制御する。
【0038】201は印字処理部で、図1に示したCPU3に対応し、CPU3がプログラムROM6に基づいて印字処理する。
【0039】図に示されるように、ホスト200から送信された印字データはホストI/F部1を介して出力装置30に入力される。この時印字データは、印字処理部201に渡され印字処理されると共に、二次記憶装置17にデータ毎に違う適当な名称(ユニークな名称)を付けてdata1,data2,data3のように別々に保存される。
【0040】図3は、図1に示した出力装置30の二次記憶装置17に記憶される印字データの情報(ログファイル)の一例を示す図である。
【0041】図において、log1は図2に示したdata1の印字情報「印字ジョブの名称、エラーの数、総ページ数、印字に要する時間(単位:秒)」を記録して持つログファイルで、二次記憶装置17に図2に示したように格納される。なお、ここで示したエラーとは、例えば、印字情報を記述したページ記述言語の文法エラーや、印字情報が有価証券,著作権物であり印字を許可されていない場合や、その他その印字情報を印字処理する際に発生したエラーも含むものとする。
【0042】同様に、log2はdata2の、log3はdata3の印字情報を持つログファイルであり、各データ名とログ情報は一対一の関係で二次記憶装置17に図2に示したように記憶される。このためには、例えばデータ名称はdata1,2,3,…、ログファイルはlog1,2,3…というように関係のあるものには同じ数字をつけて保存すればよい。
【0043】また、log1〜3の各印字情報において、301は印字ジョブの名称で、ホスト200から送信される印字データに基づくジョブの名称に対応する。302はエラーの数で、ジョブの名称301の印字処理で発生したエラー数に対応する。303は総ページ数で、ジョブの名称301の印字処理の総ページ数に対応する。304は印字に要する時間(単位:秒)で、ジョブの名称301の印字処理で印字に要した時間に対応する。
【0044】以下、図4を参照して、図2,図3に示したような状態で、二次記憶装置17に印字データとログ情報を持つ時に、二次記憶装置17に保存された印字データと同じ印字データが、ホスト200から出力装置30に送信されて来た場合の出力装置30の制御処理動作について説明する。
【0045】図4は、本発明の出力装置および情報処理装置を適用可能な出力システムの第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図1に示したプログラムROM6に本フローチャートに基づく制御プログラムが格納され、CPU3の制御のもとに実行される。
【0046】ホスト200から印字データを受信した時点から、図4のフローチャートに示す処理は開始される。
【0047】まず、受信したデータが、出力装置にそれと同じ印字データおよび、その印字情報(ログ情報)が保管されているかどうかを判断する(S401)。これは、二次記憶装置17中に保管されてあるデータファイルと、現在受信してるデータの中身を比較することでわかる。その印字データのログファイルの有無を調べる。例えば図2で保管されてるdata1とホストから受信したデータ(DATA)が同じなら、その印字ログファイル(log1)が存在するかどうかを判断させれば良い。
【0048】ステップS401で印字ジョブのログ情報がないと判定された場合は、ステップS405に進み、その受信データに基づいて、通常の印字処理を実行する。
【0049】一方、ステップS401で印字ジョブのログ情報があると判定された場合は、指定された印字ジョブのエラーの数が「0」であるかどうか(エラーのある/なし)をチェックし(S402)、エラーの数が「0」である、即ちエラーがないと判定された場合は、ステップS405に進み、その受信データに基づいて、通常の印字処理を実行する。
【0050】一方、ステップS402で、エラーの数が「0」でない、即ちエラーがあると判定された場合は、データ送信元のホスト200に、この印字データにエラーがある旨を通知して、このデータを印字してよいかどうかを問いかけてホストからの指示を受け取る。即ち印字データにエラーがある旨を通知して、この印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認する(S403)。
【0051】次に、ホストの指示が印字実行であるか否かの判定を行い(S404)、ホストの指示が印字実行であると判定された場合は、ステップS405に進み、その受信データに基づいて、通常の印字処理を実行する。
【0052】一方、ステップS404で、ホストの指示が印字実行でない(印字実行させない)と判定された場合は、データの印字処理をせず、そのまま一連の処理を終了する。
【0053】このホストからの(印字実行/印字実行しない)指示方法は、ホスト200の不図示のRAM上に不図示のROM等の記憶媒体に格納された印字管理プログラム、あるいはプリンタドライバのようなユーティリティープログラムを不図示のCPUにより常駐させ、プリンタから予め決めておいた印字の継続を確認するデータ(信号)が来たときに、ホスト上の画面にその旨を表示させて、オペレータに操作させて、ホストから印字する/しないを指示するコマンドを送れるようにさせればよい。
【0054】このようにして、受信した印字データのログ情報を調べてから印字させることにより、エラーのあるデータ(図2,図3のdata2/log2)を出力させてしまうことを防止する。
【0055】なお、ここではエラーの数が「0」であるかどうかで、エラーであることを判断させたが、この許容されるエラーの数を「0」以外の値(例えば「1」)に設定してエラー1個までは印字させるように処理させてもよい。
【0056】また、この許容されるエラーの数を、図1に示したプログラムROM6に記憶させて、予め決められた値としてもよいが、図1の操作パネル13などから値を設定し、NVRAM11に保存して利用できるようにして、変更可能にした方が好ましいのは言うまでもない。
【0057】さらに、図3に示した印字情報(ログ情報)にエラー内容を記憶させるようにし、エラーがある場合は、エラー内容に応じて、印字させるか否かの問合せをユーザに対して行うように構成してもよい。
【0058】以上より、過去に印字したことのあるデータであれば、印字しようとするデータに異常がある場合、出力装置がデータの印字処理を初めエラーの発生する前に分かるので、過去に印字したことのあるデータであれば、異常のあるデータを出力してしまい、出力装置が出力不能な状態になったり、出力後に不正な印字結果に気づいてデータを修正して再度印字しなおさなければいといった事態を回避することができる。
【0059】〔第2実施形態〕本実施形態を適用する出力装置のコントローラ部分のハード構成、情報処理装置および出力システムの構成は、第1実施形態のものと同じである。
【0060】以下、図5を参照して、図2,図3に示したような状態で、二次記憶装置17に印字データとログ情報を持つ時に、二次記憶装置17に保存された印字データと同じ印字データを再度出力するようにホスト200からの指示が出力装置30に送信されて来た場合の出力装置30の制御処理動作について説明する。
【0061】図5は、本発明の出力装置および情報処理装置を適用可能な出力システムの第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートであり、図1に示したプログラムROM6に本フローチャートに基づく制御プログラムが格納され、CPU3の制御のもとに実行される。
【0062】ホスト200から印字データを受信した時点から、第5図のフローチャートに示す処理は開始される。
【0063】まず、受信したデータが、出力装置にそれと同じ印字データおよび、その印字情報(ログ情報)が保管されているかどうかを判断する(S501)。これは、二次記憶装置17中に保管されてあるデータファイルと、現在受信してるデータの中身を比較することでわかる。その印字データのログファイルの有無を調べる。例えば図2で保管されてるdata1とホストから受信したデータ(DATA)が同じなら、その印字ログファイル(log1)が存在するかどうかを判断させれば良い。
【0064】ステップS501で印字ジョブのログ情報がないと判定された場合は、ステップS505に進み、その受信データに基づいて、通常の印字処理を実行する。
【0065】一方、ステップS501で印字ジョブのログ情報があると判定された場合は、指定された印字ジョブの印字にかかる時間が「600」秒以下であるかどうか、即ち印字時間を多く要するデータであるかどうかチェックし(S502)、指定された印字ジョブの印字にかかる時間が「600」秒以下である、即ち印字時間を多く要さないデータであると判定された場合は、ステップS505に進み、その受信データに基づいて、通常の印字処理を実行する。
【0066】一方、ステップS502で、指定された印字ジョブの印字にかかる時間が「600」秒以下でない、即ち印字時間を多く要するデータであると判定された場合は、データ送信元のホスト200に、この印字データの印字時間が「600」秒を越える旨を通知して、このデータを印字してよいかどうかを問いかけてホストからの指示を受け取る。即ち印字データが「600」秒を越える印字データである旨を通知して、この印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認する(S503)。
【0067】次に、ホストの指示が印字実行であるか否かの判定を行い(S504)、ホストの指示が印字実行であると判定された場合は、ステップS505に進み、その受信データに基づいて、通常の印字処理を実行する。
【0068】一方、ステップS504で、ホストの指示が印字実行でない(印字実行させない)と判定された場合は、データの印字処理をせず、そのまま一連の処理を終了する。
【0069】このホストからの(印字実行/印字実行しない)指示方法は、ホスト200の不図示のRAM上に不図示のROM等の記憶媒体に格納された印字管理プログラム、あるいはプリンタドライバのようなユーティリティープログラムを不図示のCPUにより常駐させ、プリンタから予め決めておいた印字の継続を確認するデータ(信号)が来たときに、ホスト上の画面にその旨を表示させて、オペレータに操作させて、ホストから印字する/しないを指示するコマンドを送れるようにさせれば良い。
【0070】このようにして、受信した印字データのログ情報を調べてから印字させることにより時間のかかるデータ(例えば、図2,図3のdata3/log3)を出力させてしまうことを防止することができる。
【0071】なおここで例に示した" 600秒" は長い時間の一例に過ぎず、図1に示したプログラムROM6に記憶させて、予め決められた値としてもよいが、図1の操作パネル13などから値の設定を行い、NVRAM11に保存して利用できるようにして、変更可能にした方が、好ましいのは言うまでもない。
【0072】以上により、ハードディスクなどの二次記憶装置に過去にホストから受信し保管されたデータと、ホストI/F部から受信しているデータを比較して同一のものであると認識し、その印字データに関するログ情報をもとに、印字に要する時間が長いと判断される時は、その情報をホストに報知して、印字の実行の是非を選択させることにより、従来の出力装置においては、たとえ過去に印字したことのあるデータを再度印字させる時であっても、その印字に必要な時間がわからないため、出力装置を思わぬ長時間占有してしまったりするなどという従来の出力装置の欠点を除去することが可能になる。
【0073】以上より、たとえ過去に印字したことのあるデータを再度印字させる場合は、その印字に必要な時間が分かるので、その印字に必要な時間がわからないため、出力装置を思わぬ長時間占有してしまったりするなどといった事態を回避することができる。
【0074】〔その他の実施形態〕その他の実施形態として、第1実施形態、第2実施形態では、受信データ,ログの保管を二次記憶装置17に限ったが、その他のメモリ(例えば、NVRAM11、ワークキングRAM5、データ受信RAM4)に受信データ,ログを保管させて、同様の処理をさせるようにしてもよい。
【0075】また、第1実施形態、第2実施形態では、ホストから受信した印字データが二次記憶装置17内に保持されている印字データと同一であると判定した場合に、さらに、該印字データに関連するログ情報の中で、特にエラー数または印字時間が所定の印字結果(エラーが発生したことを示す印字結果,印字に要した時間が所定の時間を超えていることを示す印字結果)であるかを判定してホストへ印字確認を行う場合について説明したが、単に、ホストから受信した印字データが二次記憶装置17内に保持されている印字データと同一であると判定した場合に、該印字データに関連するログ情報をホストへ通知して、ホストへ印字確認を行うように構成してもよい。
【0076】さらに、第1実施形態、第2実施形態では、印字データをホストから受けて印字処理を行なっているが、ホストの表示部または出力装置の操作パネル13に二次記憶装置に保管されたデータ内容とそのログ情報を表示させて確認した上で、ホスト/または出力装置の操作パネルの印字指示により、ホストから印字データを送る代わりに、二次記憶装置から保管されたデータを読み出すことにより印字させるように構成しても良い。
【0077】また、第1実施形態、第2実施形態では、二次記憶装置17内のそのログ情報の中で、特にエラー数と印字時間に注目して、ホストへ印字確認を行うか否かを判定させたが、ログ情報内に他の項目(例えば、カラーデータであるか、モノクロデータであるか、データの指定する用紙サイズがA3であるかA4であるか等)を設け、それらの項目に着目して、受信したデータがその条件に合った時に、ホストへ印字確認を行うように構成してもよい。これにより、以前に一度印字したデータなら、その出力前に印字条件をチェックすることができるとともに、データ送信後にもその印字を実行するかどうかを選択することができる。
【0078】さらに、ホストへ印字確認を行うか否かを判定するための上記複数の条件を操作パネル13やホストからの指示で設定/変更できるように構成してもよい。
【0079】以上より、ハードディスクなどの二次記憶装置にホストから受信した印字データと該印字データの印字のログ情報(印字処理実行時のエラー状態、印字に要した時間等)とを関連させてハードディスクなどの二次記憶装置に保管し、ハードディスクなどの二次記憶装置に過去にホストから受信し保管されたデータと、ホストI/Fから受信しているデータを比較して同一のものであると認識し、その印字データに関するログ情報中にエラーがあるときは、それをホストに報知して、印字の実行の是非を選択させることにより、印字しようとするデータに異常があっても、出力装置がデータの印字処理してから初めてエラーの発生が分かるので、出力装置が出力不能な状態になったり、出力後に不正な印字結果に気づいてデータを修正して再度印字しなおさないとならない、という従来の出力装置の欠点を除去することが可能になる。
【0080】また、ハードディスクなどの二次記憶装置に過去にホストから受信し保管されたデータと、ホストI/Fから受信しているデータを比較して同一のものであると認識し、その印字データに関するログ情報をもとに、印字に要する時間が長いと判断される時は、その情報をホストに報知して、印字の実行の是非を選択させることにより、従来の出力装置においては、たとえ過去に印字したことのあるデータを再度印字させる時であっても、その印字に必要な時間がわからないため、出力装置を思わぬ長時間占有してしまったりするなどという従来の出力装置の欠点を除去することが可能になる。
【0081】従って、上記従来例の欠点を除去し、ハードディスクなどの二次記憶装置に印字のログ情報と受信したデータを保管させることにより、以前に一度印字したデータなら、その出力前に印字時間やエラー情報をユーザが知ることができ、データ送信後にもその印字を実行するかどうかを選択可能な出力装置を提供することができる。
【0082】なお、本発明は、出力装置、情報処理装置単体で構成しても、出力装置および情報処理装置を適用可能な出力システムで構成してもよい。
【0083】以下、図6に示すメモリマップを参照して本発明に係る出力装置で読み出し可能なデータ処理プログラムの構成について説明する。
【0084】図6は、本発明に係る出力装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【0085】なお、特に図示しないが、記憶媒体に記憶されるプログラム群を管理する情報、例えばバージョン情報,作成者等も記憶され、かつ、プログラム読み出し側のOS等に依存する情報、例えばプログラムを識別表示するアイコン等も記憶される場合もある。
【0086】さらに、各種プログラムに従属するデータも上記ディレクトリに管理されている。また、インストールするプログラムやデータが圧縮されている場合に、解凍するプログラム等も記憶される場合もある。
【0087】本実施形態における図4,図5に示す機能が外部からインストールされるプログラムによって、ホストコンピュータにより遂行されていてもよい。そして、その場合、CD−ROMやフラッシュメモリやFD等の記憶媒体により、あるいはネットワークを介して外部の記憶媒体から、プログラムを含む情報群を出力装置に供給される場合でも本発明は適用されるものである。
【0088】以上のように、前述した実施形態の機能を実現するソフトウエアのプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0089】この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0090】プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フロッピー(登録商標)ディスク,ハードディスク,光ディスク,光磁気ディスク,CD−ROM,CD−R,磁気テープ,不揮発性のメモリカード,ROM,EEPROM等を用いることができる。
【0091】また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0092】さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0093】また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムを格納した記憶媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0094】さらに、本発明を達成するためのソフトウエアによって表されるプログラムをネットワーク上のデータベースから通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0095】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る第1の発明によれば、所定の通信媒体を介して情報処理装置から受信した印字データを記録媒体に印字出力する出力装置において、保持手段が、前記印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを前記印字データに関連させて複数保持するので、以前に一度印字したデータなら、その出力前に印字時間やエラー情報をユーザが知ることができる。
【0096】第2〜4の発明によれば、第1の判定手段により、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定され、前記第2の判定手段により、前記印字データが所定の条件(印字の際にエラーを発生した印字データ,印字に要した時間が所定時間を超えている印字データ)を満たしていると判定された場合、確認手段が、その旨を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認し、前記確認手段の確認結果に基づいて、制御手段が、前記印字データの印字実行を制御するので、以前に一度印字したデータなら、その出力前にデータの異常や印字に多大なる時間を必要とする等を警告することができ、データ送信後にもその印字を実行するかどうかを選択することができ、異常のあるデータを出力してしまい出力装置が出力不能な状態になったり、出力後に不正な印字結果になったり、その印字に必要な時間がわからないために出力装置を思わぬ長時間占有してしまったりするなどといった事態を回避することができる。
【0097】第5の発明によれば、第1の判定手段により、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定された場合、確認手段が、前記印字データに関連するログ情報を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認し、前記確認手段の確認結果に基づいて、制御手段が、前記印字データの印字実行を制御するので、以前に一度印字したデータなら、その出力前に印字時間やエラー情報をユーザが知ることができ、データ送信後にもその印字を実行するかどうかを選択することができ、異常のあるデータを出力してしまい、出力装置が出力不能な状態になったり、出力後に不正な印字結果になったり、その印字に必要な時間がわからないため、出力装置を思わぬ長時間占有してしまったりするなどといった事態を回避することができる。
【0098】第6の発明によれば、確認手段が、前記保持手段に保持された前記いずれかの印字データの印字内容と、該印字データに関するログ情報を表示部に表示させて確認し、指示手段が、前記保持手段に保持された前記いずれかの印字データの印字を指示し、制御手段が、前記指示手段に印字指示された印字データを印字出力制御するので、以前に一度印字したデータなら、その出力前に印字時間やエラー情報をユーザが知ることができ、異常のあるデータを出力してしまい、出力装置が出力不能な状態になったり、出力後に不正な印字結果になったり、その印字に必要な時間がわからないため、出力装置を思わぬ長時間占有してしまったりするなどといった事態を回避することができる。
【0099】第7の発明によれば、前記ログ情報は、関連する印字データの印字実行時のエラー発生件数を示す情報,印字に要した時間を示す情報を含むので、以前に一度印字したデータなら、その出力前に印字時間やエラー情報をユーザが知ることができる。
【0100】第8の発明および第9の発明によれば、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置に対して所定の通信媒体を介して印字データを送信して印字処理させる情報処理装置において、前記出力装置に対して送信した印字データと前記出力装置の保持部に記憶される印字データとが同一であり、前記印字データが所定の条件を満たしている場合に前記出力装置から受信する前記送信した印字データが所定の条件(印字の際にエラーを発生した印字データであること,印字に要した時間が所定時間を超えている印字データであること)を満たしている旨の通知を表示部に表示して、選択手段が、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させ、指示手段が、前記選択手段の選択結果を前記出力装置に指示するので、以前に一度印字したデータなら、その出力前にデータの異常や印字に多大なる時間を必要とする等を警告することができ、データ送信後にもその印字を実行するかどうかを選択することができ、異常のあるデータを出力してしまい出力装置が出力不能な状態になったり、出力後に不正な印字結果になったり、その印字に必要な時間がわからないために出力装置を思わぬ長時間占有してしまったりするなどといった事態を回避することができる。
【0101】第10の発明および第12の発明によれば、所定の通信媒体を介して情報処理装置から受信した印字データを記録媒体に印字出力するとともに、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置の制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定され、前記印字データが所定の条件を満たしていると判定された場合、その旨を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認し、該確認結果に基づいて、前記印字データの印字出力を実行するので、以前に一度印字したデータなら、その出力前にデータの異常や印字に多大なる時間を必要とする等を警告することができ、データ送信後にもその印字を実行するかどうかを選択することができ、異常のあるデータを出力してしまい出力装置が出力不能な状態になったり、出力後に不正な印字結果になったり、その印字に必要な時間がわからないために出力装置を思わぬ長時間占有してしまったりするなどといった事態を回避することができる。
【0102】第11の発明および第13の発明によれば、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置に対して所定の通信媒体を介して印字データを送信して印字処理させる情報処理装置の制御方法およびコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記出力装置に対して送信した印字データと前記出力装置の保持部に記憶される印字データとが同一であり、前記印字データが所定の条件を満たしている場合に前記出力装置から受信する前記送信した印字データが所定の条件を満たしている旨の通知を表示部に表示して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させ、該選択結果を前記出力装置に指示するので、以前に一度印字したデータなら、その出力前にデータの異常や印字に多大なる時間を必要とする等を警告通知により、データ送信後にもその印字を実行するかどうかを選択することができ、異常のあるデータを出力してしまい出力装置が出力不能な状態になったり、出力後に不正な印字結果になったり、その印字に必要な時間がわからないために出力装置を思わぬ長時間占有してしまったりするなどといった事態を回避することができる。
【0103】従って、以前に一度印字したデータなら、その出力前に印字時間やエラー情報をユーザが知ることができるとともに、データ送信後にもその印字を実行するかどうかを選択することができる優れた出力環境を構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す出力装置のコントローラ部分のハード構成のブロック図である。
【図2】本発明の出力装置および情報処理装置を示す出力システムを説明する図である。
【図3】図1に示した出力装置の二次記憶装置に記憶される印字データの情報(ログファイル)の一例を示す図である。
【図4】本発明の出力装置および情報処理装置を適用可能な出力システムの第1の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図5】本発明の出力装置および情報処理装置を適用可能な出力システムの第2の制御処理手順の一例を示すフローチャートである。
【図6】本発明に係る出力装置で読み出し可能な各種データ処理プログラムを格納する記憶媒体のメモリマップを説明する図である。
【図7】従来の出力装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 ホストインタフェース部
2 ホスト間通信線
3 CPU
4 受信バッファRAM
5 ワーキングRAM
6 プログラムROM
7 FIFOメモリ
8 画像形成部インタフェース部
9 フォントメモリ
10 ドットパターンメモリ
11 不揮発性の読み書き可能なメモリ
12 操作パネルインタフェース部
13 操作パネル
14 データバス
15 アドレスバス
16 クロック発生回路
17 二次記憶装置
20 クロック信号
30 出力装置
200 ホストコンピュータ(ホスト)

【特許請求の範囲】
【請求項1】 所定の通信媒体を介して情報処理装置から受信した印字データを記録媒体に印字出力する出力装置において、前記印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを前記印字データに関連させて複数保持可能な保持手段を有することを特徴とする出力装置。
【請求項2】 前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段により、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定された場合、前記印字データに関連するログ情報に基づいて、前記印字データが所定の条件を満たしているか否かを判定する第2の判定手段と、前記第2の判定手段により、前記印字データが所定の条件を満たしていると判定された場合、その旨を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認する確認手段と、前記確認手段の確認結果に基づいて、前記印字データの印字実行を制御する制御手段と、を有することを特徴とする請求項1記載の出力装置。
【請求項3】 前記ログ情報は、エラー発生の有無を示す情報を含むものであり、前記所定の条件は、印字の際にエラーを発生した印字データであることを特徴とする請求項2記載の出力装置。
【請求項4】 前記ログ情報は、印字に要した時間を示す情報を含むものであり、前記所定の条件は、印字に要した時間が所定時間を超えている印字データであることを特徴とする請求項2記載の出力装置。
【請求項5】 前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であるか否かを判定する第1の判定手段と、前記第1の判定手段が、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定した場合、前記印字データに関連するログ情報を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認する確認手段と、前記確認手段の確認結果に基づいて、前記印字データの印字実行を制御する制御手段と、を有することを特徴とする請求項1記載の出力装置。
【請求項6】 前記保持手段に保持された前記いずれかの印字データの印字内容と、該印字データに関するログ情報を表示部に表示させて確認する確認手段と、前記保持手段に保持された前記いずれかの印字データの印字を指示する指示手段と、前記指示手段に印字指示された印字データを印字出力制御する制御手段と、を有することを特徴とする請求項1記載の出力装置。
【請求項7】 前記ログ情報は、関連する印字データの印字実行時のエラー発生件数を示す情報,印字に要した時間を示す情報を含むことを特徴とする請求項1,5,6のいずれかに記載の出力装置。
【請求項8】 印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置に対して所定の通信媒体を介して印字データを送信して印字処理させる情報処理装置において、前記出力装置に対して送信した印字データと前記出力装置の保持部に記憶される印字データとが同一であり、前記印字データが所定の条件を満たしている場合に前記出力装置から受信する前記送信した印字データが所定の条件を満たしている旨の通知を表示部に表示して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させる選択手段と、前記選択手段の選択結果を前記出力装置に指示する指示手段と、を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】 前記所定の条件は、印字の際にエラーを発生した印字データであること,印字に要した時間が所定時間を超えている印字データであることを特徴とする請求項8記載の情報処理装置。
【請求項10】 所定の通信媒体を介して情報処理装置から受信した印字データを記録媒体に印字出力するとともに、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置の制御方法において、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であるか否かを判定する第1の判定工程と、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定された場合、前記印字データに関連するログ情報に基づいて、前記印字データが所定の条件を満たしているか否かを判定する第2の判定工程と、前記印字データが所定の条件を満たしていると判定された場合、その旨を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認する確認工程と、該確認結果に基づいて、前記印字データの印字出力を実行する印字工程と、を有することを特徴とする出力装置の制御方法。
【請求項11】 印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置に対して所定の通信媒体を介して印字データを送信して印字処理させる情報処理装置の制御方法において、前記出力装置に対して送信した印字データと前記出力装置の保持部に記憶される印字データとが同一であり、前記印字データが所定の条件を満たしている場合に前記出力装置から受信する前記送信した印字データが所定の条件を満たしている旨の通知を表示部に表示して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させる選択工程と、該選択結果を前記出力装置に指示する指示工程と、を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項12】 所定の通信媒体を介して情報処理装置から受信した印字データを記録媒体に印字出力するとともに、印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であるか否かを判定する第1の判定工程と、前記情報処理装置より受信した印字データと前記記憶手段に記憶される印字データとが同一であると判定された場合、前記印字データに関連するログ情報に基づいて、前記印字データが所定の条件を満たしているか否かを判定する第2の判定工程と、前記印字データが所定の条件を満たしていると判定された場合、その旨を前記情報処理装置に通知して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させて確認する確認工程と、該確認結果に基づいて、前記印字データの印字出力を実行する印字工程と、を有することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。
【請求項13】 印字後の印字データと、該印字データの印字結果を示すログ情報とを印字データに関連させて保持部に複数保持する出力装置に対して所定の通信媒体を介して印字データを送信して印字処理させる情報処理装置を制御するコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体において、前記出力装置に対して送信した印字データと前記出力装置の保持部に記憶される印字データとが同一であり、前記印字データが所定の条件を満たしている場合に前記出力装置から受信する前記送信した印字データが所定の条件を満たしている旨の通知を表示部に表示して、前記印字データの印字実行の有無をユーザに選択させる選択工程と、該選択結果を前記出力装置に指示する指示工程と、を有することを特徴とするコンピュータが読み出し可能なプログラムを格納した記憶媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2001−80144(P2001−80144A)
【公開日】平成13年3月27日(2001.3.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願平11−264895
【出願日】平成11年9月20日(1999.9.20)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】