説明

出稿リソース最適化システム、出稿リソース最適化方法、および出稿リソース最適化プログラム

【課題】複数の媒体間における、目的とする効果に即した最適な出稿リソースの配分を可能とする。
【解決手段】各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部101と、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算する、複数媒体を跨った総効果の算定式に対応した最適化関数127を、一定の総リソースを制約条件とし、前記総効果が最大となるよう非線形計画法の所定プログラム110にて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する演算部104とから出稿リソース最適化システム100を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出稿リソース最適化システム、出稿リソース最適化方法、および出稿リソース最適化プログラムに関するものであり、具体的には、複数の媒体間における、目的とする効果に即した最適な出稿リソースの配分を可能とする技術に関する。
【背景技術】
【0002】
広告や告知、ニュース等の出稿先となる媒体としては、従来から存在するテレビ、ラジオ、新聞、雑誌などに加え、Webサイトや電子メールなどいわゆるネット媒体も存在し、その存在感は年々大きくなっている。出稿先の選択肢が多岐にわたるこうした状況下において、例えば広告主は、決められた予算内で様々な媒体を組み合わせた出稿プランを想定することになる。そこで、種々の媒体にどのように予算配分し出稿すれば、所望の広告効果が得られるのか推定する必要がある。
【0003】
このような技術としては、例えば、マーケティング目標を実現するためのコミュニケーション総費用を最小化する顧客接点ごとの投下金額を推定する、コミュニケーション費用計算方法、この方法を用いた装置、システム、プログラムおよび記録媒体(特許文献1参照)などが提案されている。また例えば、一定の予算範囲で複数の広告媒体を組み合わせて出稿する計画の立案を支援するコンピュータシステムであり、多数の広告事例を各媒体別に整理して画面に表示して利用者に提示し、利用者がその中から選択した複数の出稿候補プランを認知し、各媒体から1つの出稿候補プランを選択して媒体ミックスプランを生成し、そのプラン費用を算出し、媒体ミックスプランの総合広告効果を算出するシステム(特許文献2参照)なども提案されている。また、媒体間の相関を取り扱う技術としては、非特許文献1に示すものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−133865号公報
【特許文献2】特開2001−312629号公報
【非特許文献】
【0005】
【非特許文献1】P.J.Danaher:Optimizing response functions of media exposure distributions.Journal of the Operational Research Society,42-7(1991),537-542.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、媒体間での比較において、認知やリーチといった効果の大きい媒体はテレビとなっており、それ故、出稿の為に投入されるリソースの配分もテレビ向けが最大となることが多い。一方、効果はリソースの投入量に単純に比例する訳ではなく、投入量の増大と共に効果の飽和が生じることが知られている。
【0007】
従って、複数媒体への出稿を行う状況下においてその効果をトータルで最大化させる場合、単体で最も効果が大きい媒体にのみリソースを投入することが最適解とはならない。またこれと合わせて、各媒体間における効果の重複について適切に考慮する手法も提案されていない。つまり、こうした観点に着目して、出稿の為のリソース(予算等)を各媒体向けにどのように配分すべきか精度良く決定する手法が提案されておらず、従来からの慣習や担当者の経験則に基づいてリソース配分が行われる結果となっていた。
【0008】
そこで本発明の目的は、複数の媒体間における、目的とする効果に即した最適な出稿リソースの配分を可能とする技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決する本発明の出稿リソース最適化システムは、複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムであって、各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部と、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算する、複数媒体を跨った効果の算定式に対応した最適化関数を、一定の総リソースを制約条件とし、前記効果が最大となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する演算部と、を備えることを特徴とする。
【0010】
こうした本発明によれば、出稿の効果がリソース投入量に単純に比例せず、投入量の増大と共に効果の飽和が生じる事や、複数媒体を組み合わせた際の効果の重複などを踏まえた上で、媒体を跨った効果が最大となるべく、出稿の為の一定のリソース(予算等)を各媒体向けにどのように配分すべきか精度良く決定することが可能である。従って、複数の媒体間における、目的とする効果に即した最適な出稿リソースの配分が可能となる。
【0011】
また、本発明の他の出稿リソース最適化システムは、複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムであって、各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部と、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算して得られる、複数媒体を跨った総効果が、目標値以上であるとの制約条件で、各媒体に配分したリソースの総和を示す関数を、前記リソースの総和が最小となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する演算部と、を備えることを特徴とする。
【0012】
こうした本発明によれば、出稿の効果がリソース投入量に単純に比例せず、投入量の増大と共に効果の飽和が生じる事や、複数媒体を組み合わせた際の効果の重複などを踏まえた上で、媒体を跨った効果が所定の目標値を達成するという条件下で、出稿の為の総リソースを最小とするリソース配分を精度良く決定することが可能である。従って、複数の媒体間における、目的とする効果に即した最適な出稿リソースの配分が可能となる。
【0013】
なお、前記出稿リソース最適化システムにおいて、前記記憶部は、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値を、各媒体に配分したリソースの大きさ別に記憶しており、前記演算部は、相関値を利用する際に、該当媒体に配分するリソースの大きさに応じた相関値を前記記憶部から読み出して用いるものである、としてもよい。これによれば、媒体間での効果の重複度合いが、媒体に投入するリソースの大きさにより変化する状況にも柔軟に対応することで、更に精度良好なリソース配分を決定することが可能である。
【0014】
また、本発明の出稿リソース最適化方法は、各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部を備え、複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムが、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算する、複数媒体を跨った総効果の算定式に対応した最適化関数を、一定の総リソースを制約条件とし、前記総効果が最大となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する処理を実行する、ことを特徴とする。
【0015】
また、本発明の出稿リソース最適化プログラムは、各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部を備え、複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムに、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算する、複数媒体を跨った総効果の算定式に対応した最適化関数を、一定の総リソースを制約条件とし、前記総効果が最大となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する処理を実行させる、ことを特徴とする。
【0016】
また、本発明の他の出稿リソース最適化方法は、各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部を備え、複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムが、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算して得られる、複数媒体を跨った総効果が、目標値以上であるとの制約条件で、各媒体に配分したリソースの総和を示す関数を、前記リソースの総和が最小となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する処理を実行する、ことを特徴とする。
【0017】
また、本発明の他の出稿リソース最適化プログラムは、各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部を備え、複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムに、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算して得られる、複数媒体を跨った総効果が、目標値以上であるとの制約条件で、各媒体に配分したリソースの総和を示す関数を、前記リソースの総和が最小となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する処理を実行させる、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、複数の媒体間における、目的とする効果に即した最適な出稿リソースの配分が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本実施形態の出稿リソース最適化システムを含むネットワーク構成図である。
【図2】本実施形態における想定関数テーブルの構成例を示す図である。
【図3】本実施形態における想定関数のグラフ例を示す図である。
【図4】本実施形態における相関値テーブルの構成例を示す図である。
【図5】本実施形態における出稿リソース最適化方法の処理手順例1を示すフロー図である。
【図6】本実施形態における所定状況における相関値テーブルの具体例1を示す図である。
【図7】本実施形態における各媒体の効果および媒体間の効果の重複について示すベン図例1である。
【図8】本実施形態におけるリソース配分結果例1を示す図である。
【図9】本実施形態における所定状況における相関値テーブルの具体例2を示す図である。
【図10】本実施形態における各媒体の効果および媒体間の効果の重複について示すベン図例2である。
【図11】本実施形態におけるリソース配分結果例2を示す図である。
【図12】本実施形態における所定状況における相関値テーブルの具体例3を示す図である。
【図13】本実施形態における各媒体の効果および媒体間の効果の重複について示すベン図例3である。
【図14】本実施形態におけるリソース配分結果例3を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
−−−システム構成−−−
以下に本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。図1は、本実施形態の出稿リソース最適化システム100を含むネットワーク構成図である。図1に示す出稿リソース最適化システム100(以下、システム100)は、複数の媒体間における、目的とする効果に即した最適な出稿リソースの配分を可能とするとするコンピュータシステムである。ここでは、出稿物が広告であり、出稿のリソースとして広告主が投入する広告予算を想定した説明を行う。勿論、本実施形態は一例であり、広告を目的としない所定事項の告知、ニュース配信なども出稿と捉えて本発明を適用することができる。
【0021】
現在、広告主は広告媒体としてのネット媒体(例:WEBサイトや電子メール)を、テレビと同水準で重要視しつつも、実際の予算配分は明らかにテレビへ偏向したものとなっている。一方、本実施形態では、広告予算投入量の増大と共に広告効果の飽和が生じる事と、各媒体間において広告効果の重複が生じうる事の両面を踏まえた上で、複数媒体への出稿を行う状況下においてその効果をトータルで最大化させる予算配分の最適化(出稿リソース最適化)を図っている。
【0022】
こうした本実施形態によれば、限られた広告予算、および出稿先の選択肢が多岐にわたる状況下において、前記広告主は種々の媒体にどのように予算配分し出稿すれば、所望の広告効果が得られるのか、定量化出来ない担当者の勘や漠然とした過去の経験則を排除し、効率的かつ高精度に推定することが可能となる。
【0023】
上記出稿リソース最適化システム100のハードウェア構成は、以下の如くとなる。前記システム100は、ハードディスクドライブなど適宜な不揮発性記憶装置で構成される記憶部101、RAMなど揮発性記憶装置で構成されるメモリ103、前記記憶部101に保持されるメインプログラム102をメモリ103に読み出すなどして実行し装置自体の統括制御を行なうとともに各種判定、演算及び制御処理を行なうCPUなどの演算部104、ユーザからのキー入力や音声入力を担う入力部105、処理データの表示を行うディスプレイ等の出力部106、を備える。なお、記憶部101内には、本実施形態の出稿リソース最適化システムとして必要な機能を実装する為の前記メインプログラム102に加え、最適化関数演算プログラム110(非線形計画法の所定プログラム)、および想定関数テーブル125(各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数が格納されたテーブル)、相関値テーブル126(同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値が格納されたテーブル)、最適化関数127が記憶されている。なお、前記最適化関数127は記憶部101に当初から格納されておらず、前記システム100が必要な際に生成して記憶部101に格納するものであってもよい。
【0024】
続いて、本実施形態の出稿リソース最適化システム100が備える機能について説明する。上述したように、以下に説明する機能は、例えば前記システム100が備える前記メインプログラム102(や最適化関数演算プログラム110)を実行することで実装される機能と言える。
【0025】
前記システム100は、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値(=前記想定関数テーブル125における該当関数に配分リソースの値を代入して得られる値)の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値(=前記想定関数テーブル125における該当関数に配分リソースの値を代入して得られる値を、媒体同士で乗算した値)に該当媒体間の前記相関値(=前記相関値テーブル126から抽出した該当媒体間の相関値)を乗じた値の総和を減算する、複数媒体を跨った総効果の算定式に対応した最適化関数を、一定の総リソースを制約条件とし、前記総効果が最大となるよう最適化関数演算プログラム110(非線形計画法の所定プログラム)にて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する機能を有する。
【0026】
また前記システム100は、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算して得られる、複数媒体を跨った総効果が、目標値以上であるとの制約条件で、各媒体に配分したリソースの総和を示す関数を、前記リソースの総和が最小となるよう前記最適化関数演算プログラム110(非線形計画法の所定プログラム)にて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する機能を有しているとしてもよい。
【0027】
なお、前記システム100は、前記記憶部101の相関値テーブル126において、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値を、各媒体に配分したリソースの大きさ別に記憶しているとしてもよい。この場合、前記システム100は、相関値を利用する際に、該当媒体に配分するリソースの大きさに応じた相関値を前記記憶部101の相関値テーブル126から読み出して用いることとなる。
【0028】
−−−データ構造例−−−
次に、本実施形態の前記システム100が用いるテーブルにおけるデータ構造例について説明する。図2は本実施形態における想定関数テーブル125の構成例を示す図である。前記システム100は、記憶部101において想定関数テーブル125を記憶している。この想定関数テーブル125が格納している想定関数は、テレビ、ラジオ、WEBなど各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数となる。本実施形態では、広告の投入予算Xに応じた効果(例:認知率、広告接触率、WEBサイト訪問数、問い合わせ数など)について示す想定関数f(x)を例としてあげている。本実施形態の例では、想定関数テーブル125の各関数をグラフ化した図3のグラフ125Aで示すように、リソース(投下予算)に応じた認知率が最も高いのはテレビであり、続いてラジオ、WEBとなっている。こうした想定関数f(x)は、広告投入量や効果指標としてのデファクトスタンダードであるGRP (Gross Rating Point)とCM認知率の関係を、媒体毎に一般化して生成したものとなる。
【0029】
図4は本実施形態における相関値テーブル126の構成例を示す図である。この相関値テーブル126は、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値を格納したテーブルである。媒体間における相関値は、下記式1にて示すように、ペアをなす所定媒体iに所定予算で出稿した場合のカバー率:P(i)と、前記ペアをなす所定媒体jに所定予算で出稿した場合のカバー率:P(j)とを乗算した値で、媒体間で重複するカバー率:P(i∩j)を除算した値となる。なお、前記カバー率は、認知率、リーチ率を包含する意を持つものとする。

【0030】
媒体間に通常想定される効果の重複度合いより、強い重複度合いが見られる場合、通常想定される効果の重複度合い=P(i)×P(j)より、媒体間に観測された効果の重複度合い=P(i∩j)が大きくなり、相関値m(i,j)は「1.0」より大きくなる。逆に、媒体間に通常想定される効果の重複度合いより、弱い重複度合いが見られる場合、通常想定される効果の重複度合い=P(i)×P(j)より、媒体間に観測された効果の重複度合い=P(i∩j)が小さくなり、相関値m(i,j)は「1.0」より小さくなる。
【0031】
なお、相関値テーブル126は、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値を、各媒体に配分したリソースの大きさ別に記憶しているとしてもよい。図4に示す例では、予算規模A、B・・・として、広告予算の規模(例:総予算5000万円、1億円、・・・・)に応じて相関値が変化する例に対応した相関値テーブル126を例示している。
【0032】
続いて、本実施形態の最適化関数の一例を下記式2に示す。最適化関数は、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値(=前記想定関数テーブル125における該当関数に配分リソースの値を代入して得られる値)の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値(=前記想定関数テーブル125における該当関数に配分リソースの値を代入して得られる値を、媒体同士で乗算した値)に該当媒体間の前記相関値(=前記相関値テーブル126から抽出した該当媒体間の相関値)を乗じた値の総和を減算する、複数媒体を跨った総効果の算定式に対応した関数である。

【0033】
上記式2の例では、所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値(=前記想定関数テーブル125における該当関数に配分リソースの値を代入して得られる値)の総和を、“Σf(x)”とし、前記所定リソースに対応した各媒体の効果P(i)を、“f(x)/U”、該当媒体間の前記相関値(=前記相関値テーブル126から抽出した該当媒体間の相関値)を“m(i,j)”としている。また、制約条件である総予算(一定の総リソース)を“Σx=B”(x≧B)としている。なお、各媒体の効果P(i)を、“f(x)/U”、などとしているのは(式2の最下段)、各媒体の前記関数の値の桁数が、例えばとても大きい或いは小さい状況等であっても、該当関数の最大値で予め除算しておくことで、媒体間の相関値“m(i,j)”に前記各媒体の効果P(i)、P(j)を乗じる際、その算定時に取り扱う数値が、前記関数の値の桁数の大小にかかわらず処理しやすい桁数となり、計算効率が良好となるとの意からである。例えば想定関数f(x)が「1000,000」、想定関数f(x)が「400,000」、を示し、前記“U”での除算を行わない場合、f(x)とf(x)の乗算値は、「400,000,000,000」となり、取り扱う数値の桁数は非常に大きくなってしまう。一方、こうした状況であっても、前記“U”での除算を行う場合、“U”が例えば「2,000,000」であったとすれば、f(x)/Uが「0.5」、f(x)/Uが「0.2」となり、その乗算値は、「0.1」であるから、取り扱う数値の桁数は大きなものとはならない。またこれに合わせて、媒体間の相関値“m(i,j)”に前記各媒体の効果P(i)、P(j)を乗じた値に、“U:想定関数(リーチ等)の最大値”を更に乗算することで、前述した、効果P(i)らが各媒体の関数の値“f(x)”を“U”で予め除算しておいた措置を最終的に解除し、上記“所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和”を示す元来の式を復するものとする。
【0034】
前記最適化関数127は、予め用意したものを前記システム100が記憶部101に保持しているとしてもよいし、或いは必要時に適宜な関数生成プログラムによって生成し利用するものとしてもよい。
【0035】
−−−処理手順例1−−−
以下、本実施形態における出稿リソース最適化方法の実際手順について図に基づき説明する。以下で説明する出稿リソース最適化方法に対応する各種動作は、前記システム100がメモリ等に読み出して実行する各種プログラムによって実現される。そして、このプログラムは、以下に説明される各種の動作を行うためのコードから構成されている。
【0036】
図5は、本実施形態における出稿リソース最適化方法の処理手順例1を示すフロー図である。ここでは、想定関数テーブル125における各媒体の想定関数の生成から処理を開始する例について述べる。この場合、前記システム100は、ユーザ(例:広告主に出稿プランを提案する媒体運営会社や広告代理店の担当者)による、媒体毎の広告効果データの調査結果の入力を入力部105で受け付けて、この情報に基づいて想定関数を生成し想定関数テーブル125に格納する(s100)。「媒体毎の広告効果データの調査結果」は、図3で例示したような、リソースの投下量に応じた認知率の情報などとなる。前記システム100は、既存手法(曲線あてはめまたはカーブフィッティング(curve fitting):実測値等に最もよく当てはまる曲線を求める手法で、内挿や回帰分析を用いた手法がある)のパッケージプログラム(記憶部101に予め保持)を呼び出し、前記ユーザからの調査結果のデータを処理することで、前記想定関数f(x)を生成する。
【0037】
続いて前記システム100は、媒体ペア毎に観測された広告効果の重複すなわちオーバーラップの結果を、相関データとしてユーザから入力部105にて受け付け、この情報に基づいて相関値を算定する(s101)。図4でも示したように、媒体間における相関値は、ペアをなす所定媒体iに所定予算で出稿した場合のカバー率:P(i)と、前記ペアをなすもう一つの所定媒体jに所定予算で出稿した場合のカバー率:P(j)とを乗算した値で、媒体間で重複するカバー率:P(i∩j)を除算した値となる。前記システム100は、所定媒体iに所定予算で出稿した場合のカバー率:P(i)、所定媒体jに所定予算で出稿した場合のカバー率:P(j)を、前記想定関数テーブル125における該当媒体の関数に所定予算を代入することで算定する。また、前記ユーザは前記相関データとして、媒体間で重複するカバー率:P(i∩j)の値を入力することになる。こうして算定された相関値はシステム100が相関値テーブル126に格納する。
【0038】
次に前記システム100は、最適化関数127を生成し、記憶部101に格納する(s102)。この場合、前記システム100は、前記ステップs100,s101で得られている想定関数および相関値を、例えば所定関数の雛形(予め記憶部101に保持)に適用することで、上述の式2にて例示した最適化関数127を生成することとなる。式2にて例示した“U:想定関数(リーチ等)の最大値”は、例えば前記想定関数f(x)が所定年齢層へのリーチ率を示すものであれば、「100%」となり、想定関数f(x)が所定年齢層へのリーチを示すものであれば、「1000万人」などとなる。
【0039】
続いて前記システム100は、例えば広告主からの総リソースすなわち広告の総予算の入力を入力部105で受け付ける(s103)。また前記システム100は、最適化関数演算プログラム110を記憶部101より呼び出し(s104)、前記ステップs103で受け付けた総予算の値を前記最適化関数127の制約条件たる総予算“B”として、前記最適化関数127を総効果が最大となるよう演算する(s105)。この演算により、各媒体に対する広告予算の最適配分を算定することとなる。なお前記システム100は、この演算を行うに当たり、前記総予算の規模に応じて相関値テーブル126から該当相関値を読み出して利用するとしてもよい。
【0040】
前記システム100が利用する最適化関数演算プログラム110は、非線形計画法(nonlinear programming, NLP)に基づくプログラムであり、制約条件群と未知の実変数群から成る一連の等式等で、制約条件または目的関数の一部が非線形なものについて、目的関数を最小化または最大化するような解を求めるものとなる。こうした非線形計画法に基づく最適化関数演算プログラム110は既存のものを採用すればよい。
【0041】
前記システム100は、前記ステップs105の演算により得た、前記最適化関数127の解、すなわち最適な広告予算配分の算定結果を出力部106に出力し(s106)、処理を終了する。こうして得られた結果について、その例を以下に示す。
【0042】
図6は本実施形態における効果の相関状況別のリソース配分結果例1を示す図である。ここでは、例えば「シナリオ1」として、テレビ、ラジオ、WEBの3つの媒体にそれぞれ広告出稿した場合を想定し、各媒体で獲得できる認知率について、そのオーバーラップ分が通常想定されたものである状況(図7も併せて参照:テレビとラジオの間の認知率のオーバーラップは13.1%、テレビとWEBの間の認知率のオーバーラップは2.6%、ラジオとWEBの間の認知率のオーバーラップは6.8%)を前提としている。よって、例えば、テレビに所定予算で出稿した場合のカバー率と、前記テレビと共にラジオにて所定予算で出稿した場合のカバー率とを乗算した値が、媒体間で重複するカバー率の値と同一となり、相関値m(i,j)は「1.0」となっている。
【0043】
上記の如き前提の場合に本実施形態の出稿リソース最適化手法を適用した場合、図8に示すように、制約条件たる総予算「5000万円」のうち、「3990万円」をテレビに、「742万円」をラジオに、「268万円」をWEBに配分する結果となった。この時、前記システム100は、前記記憶部101の想定関数テーブル125における該当関数に基づいて、テレビ単体で得られる認知率は「58.4%」、同じくラジオ単体で得られる認知率は「22.4%」、WEB単体で得られる認知率は「11.6%」であると予め算定している。前記最適化関数127にこうした各種値を代入した結果、上記3媒体に出稿した場合の総効果は、“58.4%+22.4%+11.6%−(13.1%+2.6%+6.8%)=69.9”となる。
【0044】
図9は本実施形態における効果の相関状況別のリソース配分結果例2を示す図である。また、「シナリオ2」として、前記テレビ、ラジオ、WEBの3つの媒体にそれぞれ広告出稿した場合で、各媒体で獲得できる認知率について、そのオーバーラップ分がゼロである状況を前提とした場合も想定できる。この場合、各媒体間の相関値m(i,j)は「0.0」となっている。
【0045】
上記の如き前提の場合に本実施形態の出稿リソース最適化手法を適用した場合、図11に示すように、制約条件たる総予算「5000万円」のうち、「2736万円」をテレビに、「1411万円」をラジオに、「853万円」をWEBに配分する結果となった。この時、前記システム100は、前記記憶部101の想定関数テーブル125における該当関数に基づいて、テレビ単体で得られる認知率は「51.7%」、同じくラジオ単体で得られる認知率は「27.7%」、WEB単体で得られる認知率は「17.1%」であると予め算定している(図10参照)。前記最適化関数127にこうした各種値を代入した結果、上記3媒体に出稿した場合の総効果は、“51.7%+27.7%+17.1%=96.5”となる。上記「シナリオ1」と比較して、ラジオ、WEBに配分される予算が大きくなる。
【0046】
図12は本実施形態における効果の相関状況別のリソース配分結果例3を示す図である。また、「シナリオ3」として、前記テレビ、ラジオ、WEBの3つの媒体にそれぞれ広告出稿した場合で、各媒体で獲得できる認知率について、テレビとラジオの間のオーバーラップ分が想定されたもの以上で、WEBと他媒体との間のオーバーラップ分は想定されたもの以下である状況(図13も併せて参照:テレビとラジオの間の認知率のオーバーラップは10.7%、テレビとWEBとの間の認知率のオーバーラップは0.5%、ラジオとWEBの間の認知率のオーバーラップは2.2%)を前提としている。また、テレビとラジオの間の相関値m(i,j)は「1.5」、テレビとWEBとの間の相関値m(i,j)は「0.2」、ラジオとWEBの間の相関値m(i,j)は「0.2」となっている。
【0047】
上記の如き前提の場合に本実施形態の出稿リソース最適化手法を適用した場合、図14に示すように、制約条件たる総予算「5000万円」のうち、「3575万円」をテレビに、「171万円」をラジオに、「1254万円」をWEBに配分する結果となった。この時、前記システム100は、前記記憶部101の想定関数テーブル125における該当関数に基づいて、テレビ単体で得られる認知率は「56.3%」、同じくラジオ単体で得られる認知率は「12.7%」、WEB単体で得られる認知率は「19.2%」であると予め算定している(図13参照)。前記最適化関数127にこうした各種値を代入した結果、上記3媒体に出稿した場合の総効果は、“56.3%+12.7%+19.2%−(10.7%+2.2%+0.5%)=74.9”となる。
【0048】
広告主は、こうした結果をシステム100の出力部106にて閲覧し、自身の予算限度を鑑みつつ、複数媒体間での広告予算の配分について考慮を行うこととなる。
【0049】
−−−その他の例−−−
上述までの実施形態では、複数媒体に出稿した場合のトータルの広告効果が最大になるよう、限りある総予算をどのように配分するか決定する手順を示した。一方、所定の広告効果を達成する為の総予算が最小となる予算配分について決定する状況にも、本実施形態の出稿リソース最適化方法は対応可能である。
【0050】
この場合、前記システム100は、最適化関数127として、各媒体へ配分される予算xの総和、すなわち総予算が最小となる数式を、記憶部101にて保持しているものとする。また、制約条件として、上記実施形態に関して上記式2にて例示した最適化関数の右辺に不等式を解して想定関数の目標値“R”を配置した式を想定する。以下、この実施形態における最適化関数例を式3として示す。

【0051】
上記式3は、すなわち、「所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算して得られる、複数媒体を跨った総効果」が、目標値たる“R”以上であるとの制約条件を示す式となる。
【0052】
この場合、前記システム100は、上記フローにおける前記ステップs105において、前記制約条件の下で、各媒体に配分した広告予算の総和を示す関数“Σx”を、前記広告予算の総和が最小となるよう前記最適化関数演算プログラム110にて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する。このような算定により、例えば、“認知率70%”を達成する為の最小の総予算が“3000万円”であり、その際の予算配分が「テレビ:1300万円」、「ラジオ:200万円」、「WEB:500万円」である、といった結果が得られる。
【0053】
広告主は、こうした結果をシステム100の出力部106にて閲覧し、目標とする広告効果を達成する予算額と自身の予算限度とを対照しつつ、複数媒体間での広告予算の配分について考慮を行うこととなる。
【0054】
以上、本発明を実施するための最良の形態などについて具体的に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
【0055】
こうした本実施形態によれば、複数の媒体間における、目的とする効果に即した最適な出稿リソースの配分を可能となる。
【符号の説明】
【0056】
100 出稿リソース最適化システム
101 記憶部
102 メインプログラム
103 メモリ
104 演算部
105 入力部
106 出力部
110 非線形計画法プログラム
125 想定関数テーブル
126 相関値テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムであって、
各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部と、
所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算する、複数媒体を跨った総効果の算定式に対応した最適化関数を、一定の総リソースを制約条件とし、前記総効果が最大となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する演算部と、
を備えることを特徴とする出稿リソース最適化システム。
【請求項2】
複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムであって、
各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部と、
所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算して得られる、複数媒体を跨った総効果が、目標値以上であるとの制約条件で、各媒体に配分したリソースの総和を示す関数を、前記リソースの総和が最小となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する演算部と、
を備えることを特徴とする出稿リソース最適化システム。
【請求項3】
前記記憶部は、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値を、各媒体に配分したリソースの大きさ別に記憶しており、
前記演算部は、相関値を利用する際に、該当媒体に配分するリソースの大きさに応じた相関値を前記記憶部から読み出して用いるものである、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の出稿リソース最適化システム。
【請求項4】
各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部を備え、複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムが、
所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算する、複数媒体を跨った総効果の算定式に対応した最適化関数を、一定の総リソースを制約条件とし、前記総効果が最大となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する処理を実行する、
ことを特徴とする出稿リソース最適化方法。
【請求項5】
各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部を備え、複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムに、
所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算する、複数媒体を跨った総効果の算定式に対応した最適化関数を、一定の総リソースを制約条件とし、前記総効果が最大となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する処理を実行させる、
ことを特徴とする出稿リソース最適化プログラム。
【請求項6】
各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部を備え、複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムが、
所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算して得られる、複数媒体を跨った総効果が、目標値以上であるとの制約条件で、各媒体に配分したリソースの総和を示す関数を、前記リソースの総和が最小となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する処理を実行する、
ことを特徴とする出稿リソース最適化方法。
【請求項7】
各媒体に関する出稿のリソースとその効果との関係を示す関数と、同出稿物を出稿した媒体間で生じる効果の重複度合いを示す相関値とを記憶した記憶部を備え、複数媒体に跨った出稿に応じて媒体間でのリソース配分を最適化するコンピュータシステムに、
所定リソースを配分した各媒体の前記関数の値の総和から、前記所定リソースに対応した各媒体間の効果の乗算値に該当媒体間の前記相関値を乗じた値の総和を減算して得られる、複数媒体を跨った総効果が、目標値以上であるとの制約条件で、各媒体に配分したリソースの総和を示す関数を、前記リソースの総和が最小となるよう非線形計画法の所定プログラムにて解くことで、各媒体に対するリソースの最適配分を算定する処理を実行させる、
ことを特徴とする出稿リソース最適化プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−41335(P2013−41335A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−176189(P2011−176189)
【出願日】平成23年8月11日(2011.8.11)
【出願人】(500257300)ヤフー株式会社 (1,128)