説明

出退表示装置、出退表示システム、出退表示プログラム、及び出退表示方法

【課題】出退表示対象者の詳細な出退状況を表示する。
【解決手段】出退表示装置12の受付手段は、出退表示対象者以外の予め定めた第1ユーザの識別情報と第1記憶手段に記憶された生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を示す第1指示、または出退表示対象者以外の予め定めた第2ユーザの識別情報と第2記憶手段に記憶された個人情報の削除または個人情報の新たな登録を示す第2指示の少なくとも一方を受け付ける。更新手段は、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第1権限である場合に、受け付けた前記第1指示に応じて、第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を行い、受け付けた識別情報に対応する権限が第2権限である場合に、受け付けた第2指示に応じて、第2記憶手段に記憶された個人情報の削除または個人情報の新たな登録を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出退表示装置、出退表示システム、出退表示プログラム、及び出退表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
出退表示対象者の出退状況を表示する出退表示システムが知られている(例えば、特許文献1、及び特許文献2参照)。特許文献1には、操作器の操作スイッチが操作されることで、操作スイッチに対応する出退表示対象者の出退を表示することが開示されている。また、特許文献2には、入力手段によって入力された個人識別情報を日付及び時刻に対応づけて蓄積することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003−67797号公報
【特許文献2】特開2003−331330号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来技術では、出退表示対象者に関する情報が不正に登録または削除されることを抑制することは困難であった。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、出退表示対象者に関する情報が不正に登録または削除されることを抑制することができる、出退表示装置、出退表示システム、出退表示プログラム、及び出退表示方法を提供することを主な目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の出退表示装置は、第1記憶手段と、表示制御手段と、第2記憶手段と、受付手段と、更新手段と、を備える。第1記憶手段は、生体認証情報、出退表示対象者の表示名情報を含む個人情報、及び前記出退表示対象者の出退状況を対応づけて記憶する。表示制御手段は、前記表示名情報を、対応する前記出退状況に応じた表示形態で表示部に表示させる制御を行う。第2記憶手段は、前記個人情報の登録または削除を行う第1権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第1ユーザの識別情報とを対応づけて記憶すると共に、前記生体認証情報の登録または削除を行う第2権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第2ユーザの識別情報とを対応づけて記憶する。受付手段は、前記第1ユーザの識別情報と前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を示す第1指示、または前記第2ユーザの識別情報と前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を示す第2指示の少なくとも一方を受け付ける。更新手段は、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第1権限である場合に、受け付けた前記第1指示に応じて、前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を行い、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第2権限である場合に、受け付けた第2指示に応じて、前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を行う。
【0007】
本発明の出退表示システムは、出退表示装置と、前記出退表示装置に通信回線を介して接続された表示装置と、を備えた出退表示システムである。出退表示装置は、第1記憶手段と、表示制御手段と、第2記憶手段と、受付手段と、更新手段と、を備える。第1記憶手段は、生体認証情報、出退表示対象者の表示名情報を含む個人情報、及び前記出退表示対象者の出退状況を対応づけて記憶する。表示制御手段は、前記表示名情報を、対応する前記出退状況に応じた表示形態で表示装置に表示させる制御を行う。第2記憶手段は、前記個人情報の登録または削除を行う第1権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第1ユーザの識別情報とを対応づけて記憶すると共に、前記生体認証情報の登録または削除を行う第2権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第2ユーザの識別情報とを対応づけて記憶する。受付手段は、前記第1ユーザの識別情報と前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を示す第1指示、または前記第2ユーザの識別情報と前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を示す第2指示の少なくとも一方を受け付ける。更新手段は、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第1権限である場合に、受け付けた前記第1指示に応じて、前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を行い、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第2権限である場合に、受け付けた第2指示に応じて、前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を行う。前記表示装置は、前記表示画像を表示する。
【0008】
本発明の出退表示プログラムは、生体認証情報、出退表示対象者の表示名情報を含む個人情報、及び前記出退表示対象者の出退状況を対応づけて記憶した第1記憶手段と、前記個人情報の登録または削除を行う第1権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第1ユーザの識別情報とを対応づけて記憶すると共に、前記生体認証情報の登録または削除を行う第2権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第2ユーザの識別情報とを対応づけて記憶した第2記憶手段と、を備えたコンピュータに実行させるための出退表示プログラムである。本発明の出退表示プログラムは、前記表示名情報を、対応する前記出退状況に応じた表示形態で表示部に表示させる制御を行うステップと、前記第1ユーザの識別情報と前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を示す第1指示、または前記第2ユーザの識別情報と前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を示す第2指示の少なくとも一方を受け付けるステップと、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第1権限である場合に、受け付けた前記第1指示に応じて、前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を行い、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第2権限である場合に、受け付けた第2指示に応じて、前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を行うステップと、を前記コンピュータに実行させるための出退表示プログラムである。
【0009】
本発明の出退表示方法は、出退表示装置で実行される出退表示方法である。前記出退表示装置は、第1記憶手段と、第2記憶手段と、を備える。第1記憶手段は、生体認証情報、出退表示対象者の表示名情報を含む個人情報、及び前記出退表示対象者の出退状況を対応づけて記憶する。第2記憶手段は、前記個人情報の登録または削除を行う第1権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第1ユーザの識別情報とを対応づけて記憶すると共に、前記生体認証情報の登録または削除を行う第2権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第2ユーザの識別情報とを対応づけて記憶する。本発明の出退表示方法は、前記表示名情報を、対応する前記出退状況に応じた表示形態で表示部に表示させる制御を行うステップと、前記第1ユーザの識別情報と前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を示す第1指示、または前記第2ユーザの識別情報と前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を示す第2指示の少なくとも一方を受け付けるステップと、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第1権限である場合に、受け付けた前記第1指示に応じて、前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を行い、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第2権限である場合に、受け付けた第2指示に応じて、前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を行うステップと、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、出退表示対象者に関する情報が不正に登録または削除されることを抑制することができる、という効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本実施の形態の出退表示システムを模式的に示した図である。
【図2】図2は、本実施の形態の出退表示システムの構成、及び出退表示システムに含まれる各装置の機能的構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、表示画像の一例を示す模式図である。
【図4】図4は、記憶部に格納されているデータのデータ構造を示す模式図である。
【図5】図5は、表示形態の一例を示す模式図である。
【図6】図6は、経過時間情報に応じた表示形態の変化の第1の例を示す模式図である。
【図7】図7は、経過時間情報に応じた表示形態の変化の第2の例を示す模式図である。
【図8】図8は、更新処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】図9は、認証処理の手順を示すフローチャートである。
【図10】図10は、出退管理処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】図11は、出退表示処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】図12は、表示画像の一例を示す模式図である。
【図13】図13は、表示画像の一例を示す模式図である。
【図14】図14は、表示画像の一例を示す模式図である。
【図15】図15は、表示画像の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、本実施形態にかかる出退表示装置、出退表示システム、出退表示プログラム、及び出退表示方法の実施の形態を詳細に説明する。
【0013】
図1は、本実施の形態の出退表示システム10を模式的に示した図である。
【0014】
出退表示システム10は、出退表示対象者の出退状況を管理及び表示するシステムである。出退表示対象者とは、予め定めた場所に出席または退席するユーザであって、出退表示システム10で出退状況を管理及び表示する対象者である。予め定めた場所としては、出退表示システム10を設置する建物や、該建物内の特定の場所(会議室等)が挙げられるが、これに限られない。出退状況とは、出退表示対象者が出席した状態、退席した状態、出席からの経過時間、退席からの経過時間等の出退に関する詳細な情報を示す。
【0015】
図1に示すように、出退表示システム10は、認証器14、出退表示装置12、PC(Personal Computer)18、及び表示部16を備える。なお、出退表示システム10は、認証器14、表示部16、及びPC18を複数備えた構成であってもよい。出退表示装置12とPC18、認証器14と出退表示装置12、出退表示装置12と表示部16とは、各々、有線または無線の通信回線70を介して接続されている。
【0016】
出退表示装置12と、複数のPC18の内の一部、及び複数の表示部16の内の一部(図1中、表示部16B参照)は、例えば、予め定められた部屋や部署等の第1領域Pに設置される。また、複数のPC18の内の一部、及び複数の表示部16の内の一部(図1中、表示部16A参照)は、例えば、第1領域Pとは異なる予め定められた部屋や部署等の第2領域Qに設置される。また、複数の表示部16の内の一部は、出退表示対象者が出入りする出入り口付近や不特定多数のユーザによって視認可能な位置に設置される。また、複数の認証器14の内の一部は、出退表示対象者が出入りする出入り口付近等に設置される。
【0017】
次に、本実施の形態の出退表示システム10の構成について詳細を説明する。図2は、本実施の形態の出退表示システム10の構成、及び出退表示システム10に含まれる各装置の機能的構成を示すブロック図である。図1は、本実施の形態の出退表示システム10を模式的に示した図である。
【0018】
認証器14は、出退表示システム10における出退表示対象者を認証する装置である。認証器14は、読取部64、抽出部66、及び送信部68を備える。
【0019】
読取部64は、出退表示対象者の識別情報を読み取る。読取部64には、例えば、識別情報として生体認証情報を読み取る公知の装置があげられる。生体認証情報には、指紋、顔、眼球の虹彩、網膜、手のひら、手首の血管、手の模様、手書きサイン、声紋等が挙げられる。
【0020】
以下では、読取部64は、生体認証情報として、指紋情報を読み取るものとして説明する。
【0021】
抽出部66は、読取部64で読み取った生体認証情報から、個人識別のための特徴点を抽出する。読取部64で指紋を読み取る場合には、抽出部66は、読取部64で読み取られた指紋情報から指紋の特徴点を抽出する。送信部68は、抽出部66で抽出された特徴点を、出退表示対象者の生体認証情報(すなわち識別情報)として、出退表示装置12へ送信する。出退表示装置12は、詳細は後述するが、出退表示対象者の出退状況を管理及び表示する。
【0022】
PC18は、公知のPersonal Computerで構成され、表示部17(図1参照)を備える。表示部16は、分配器72等を介して出退表示装置12に接続されている。表示部17及び表示部16としては、LCD(Liquid Crystal Display)等の公知の表示装置が挙げられる。
【0023】
表示部16及び表示部17は、出退表示装置12から表示画像情報を受け付け、出退表示対象者の出退状況の表示画像を表示する。
【0024】
図3は、出退表示対象者の出退状況の表示画像の一例を示す模式図である。
【0025】
図3に示すように、表示画像90には、背景領域92上に、出退表示対象者毎の表示名の表示領域80が表示される。表示領域80内には、出退表示対象者の表示名が表示される。表示名としては、氏名や、役職等が挙げられる。また、表示画像90には、各種ユーザに提示するためのテロップ情報84等も表示可能となっている。
【0026】
出退表示対象者の表示名の表示領域80の表示形態は、出席を示す表示形態(以下、第3表示形態と称する)と、退席を示す表示形態(以下、第4表示形態と称する)と、で異なる形態を示す。表示形態とは、色や形状等の視角的に識別可能な形態を示す。
【0027】
なお、表示画像90には、第3表示形態が出席を示し、第4表示形態が退席を示すことを表す案内情報82を表示してもよい。また、出席や退席からの経過時間に応じて、表示名の表示領域80の表示形態は、各表示形態(第3表示形態、第4表示形態)内において変化する。これらの表示形態の変化については、詳細を後述する。
【0028】
図1に戻り、出退表示装置12は、出退表示対象者の出退状況を管理及び表示する。出退表示装置12は、例えば、PC(Personal Computer)等で構成される。出退表示装置12は、操作部20、表示部22、制御部24、記憶部26、I/F部28、及びI/F部30を備える。
【0029】
表示部22は、出退表示対象者の出退状況の表示画像や、記憶部26に格納されている各種情報の変更画像等を表示する(詳細後述)。表示部22としては、LCD(Liquid Crystal Display)等の公知の表示装置が挙げられる。
【0030】
操作部20は、記憶部26に格納されている各種情報の変更指示等をユーザから受け付ける。操作部20としては、例えば、マイク等の音声認識装置、マウス、ボタン、リモコン、及びキーボード等が挙げられる。
【0031】
I/F部28は、入出力インターフェイスであって、制御部24で生成された表示画像を表示部16や表示部22やPC18へ送信する。I/F部30は、入出力インターフェイスであって、各PC18と出退表示装置12との間で各種データを送受信する。
【0032】
記憶部26は、ハードディスクドライブ装置(HDD)等の記憶媒体である。記憶部26は、アクセス権記憶部56、生体認証情報記憶部58、出退状況情報記憶部60、表示形態記憶部62等を備える。これらのアクセス権記憶部56、生体認証情報記憶部58、出退状況情報記憶部60、及び表示形態記憶部62は、記憶部26に格納された各種テーブルとして構成されていてもよいし、各々別の記憶媒体で構成されていてもよい。
【0033】
図4(A)には、生体認証情報記憶部58に記憶されるデータのデータ構造の一例を示した。図4(A)に示すように、生体認証情報記憶部58は、出退表示対象者を一意に識別するコード番号等のID情報と、生体認証情報と、を対応づけて記憶する。
【0034】
図4(B)には、出退情報記憶部60に記憶されるデータのデータ構造の一例を示した。図4(B)に示すように、出退状況情報記憶部60は、出退表示対象者を一意に識別するID情報と、出退表示対象者の個人情報と、出席または退席を示す第1情報と、出席時刻または退席時刻を示す時刻情報と、を対応づけて記憶する。
【0035】
個人情報は、表示名情報を含み、生体認証情報以外の個人を特定する情報である。表示名情報は、表示部22や表示部16やPC18の表示部17等に表示するときの、出退表示対象者の表示名を示す情報である。表示名情報としては、上述のように、例えば、出退表示対象者の役職を示す情報や、出退表示対象者の氏名を示す情報が挙げられる。
【0036】
なお、本実施の形態では、生体認証情報記憶部58と出退状況情報記憶部60とは別々の記憶部(テーブル)として構成されている場合を説明するが、一体的に構成されていてもよい。
【0037】
図4(C)には、アクセス権記憶部56に記憶されるデータのデータ構造の一例を示した。図4(C)に示すように、アクセス権記憶部56は、生体認証情報記憶部58及びアクセス権記憶部56に格納されている各種情報の登録や削除をする権限を記憶する。
【0038】
具体的には、アクセス権記憶部56は、個人情報の登録または削除を行う第1権限と、第1ユーザの識別情報とを対応づけて記憶する。また、アクセス権記憶部56は、生体認証情報の登録または削除を行う第2権限と、第2ユーザの識別情報とを対応づけて記憶する。第1ユーザ及び第2ユーザの識別情報としては、各ユーザを一意に識別する情報であればよく、例えば、ユーザ名や、ユーザID、及び各ユーザの生体認証情報が挙げられる。中でも、第1ユーザ及び第2ユーザの識別情報としては、生体認証情報を用いることが好ましい。
【0039】
第1ユーザとは、出退表示対象者以外のユーザであって、予め定められたユーザである。第2ユーザとは、出退表示対象者以外のユーザであって、予め定められたユーザである。なお、第1ユーザ及び第2ユーザは、同一のユーザであってもよいが、異なるユーザであることが好ましい。言い換えれば、第1権限と第2権限は、出退表示対象者以外の互いに異なるユーザに付与することが好ましい。
【0040】
なお、アクセス権記憶部56に格納される第1権限や第2権限に対応する第1ユーザ及び第2ユーザの識別情報は、後述する更新処理、出退管理処理、及び出退表示処理更新処理によって変更されるものではなく、プログラムの改変等によって変更される。
【0041】
図4(D)には、表示形態記憶部62に記憶されるデータのデータ構造の一例を示した。図4(D)に示すように、表示形態記憶部62は、表示部22、表示部16、及び各PC18の表示部17に出退表示対象者の表示名を表示したときの、該表示名の表示領域の表示形態を記憶する。
【0042】
表示形態とは、上述したように、色や形状等の視角的に識別可能な形態を示す。本実施の形態では、一例として、表示形態は、色濃度を示すものとして説明する。
【0043】
表示形態記憶部62は、詳細には、出席または退席を示す第1情報と、出席時刻または退席時刻を示す時刻情報からの経過時間と、表示名の表示領域の表示形態を示す情報と、を対応づけて記憶する。
【0044】
詳細には、表示形態記憶部62は、出席を示す第1情報に対応づけて、出席を示す表示形態αを示す情報の群(表示形態群α)を記憶する。また、表示形態記憶部62は、退席を示す第1情報に対応づけて、退席を示す表示形態βを示す情報の群(表示形態群β)を記憶する。
【0045】
また、出席を示す表示形態群αと、退席を示す表示形態群βとは、表示に用いる色により特徴付けられた群であり、互いに異なる表示形態の群である。表示形態が色濃度を示すものとする。この場合、表示形態記憶部62は、出席を示す表示形態群αとして、特定の色(例えば黄色)を示す情報の群を記憶する。また、表示形態記憶部62は、退席を示す表示形態群βとして、表示形態群αとは異なる色(例えば青色)を示す情報の群を記憶する。特徴付ける表示形態群を特徴付ける色は、本実施例では色相である。なお、表示形態群αにおける各表示形態の色相は、必ずしも同一の色相でなくとも類似の色相であってもよい。同様に、表示形態群βにおける各表示形態の色相は、必ずしも同一の色相でなくとも類似の色相であってもよい。
【0046】
図5は、表示形態の一例を示す模式図である。例えば、図5に示すように、表示形態記憶部62は、出席を示す表示形態群αとして、表示名Eの表示領域80Aを黄色Cを用いて表示する表示形態を示す情報の群を記憶する。また、図5に示すように、表示形態記憶部62は、退席を示す表示形態群βとして、表示名Eの表示領域80Bを青色Fを用いて表示する表示形態を示す情報の群を記憶する。
【0047】
なお、表示名Eの色は、予め表示形態群α、表示形態群βの色とは異なる色が予め定められる。
【0048】
図2に戻り、さらに、表示形態記憶部62は、出席を示す第1情報に対応する表示名の表示領域が、予め定めた表示形態群αのいずれかの表示形態を示し、且つ時刻情報からの経過時間が長くなるほど、該第1情報に対応する表示名の表示領域が、該表示形態群αにおける第1表示形態から、第1表示形態とは異なる第2表示形態に向かって変化するように、表示形態を示す情報を記憶する。
【0049】
表示形態が色濃度を示すものとする。この場合、表示形態記憶部62は、出席を示す第1情報及び経過時間情報に対応づけて、経過時間が長くなるほど表示形態群αの内の特定の色濃度の第2表示形態に向かって変化する表示形態を、記憶する。例えば、表示形態群αが黄色である場合を説明する。この場合には、表示形態記憶部62は、出席を示す第1情報及び経過時間情報に対応づけて、特定の色濃度の第1表示形態(例えば20%濃度の黄色)から経過時間が長くなるほど第2表示形態(例えば100%濃度の黄色)に向かって濃度変化する表示形態を記憶する。
【0050】
また、表示形態記憶部62は、退席を示す第1情報に対応する表示名の表示領域が、予め定めた表示形態群βのいずれかの表示形態を示し、且つ時刻情報からの経過時間が長くなるほど、該第1情報に対応する表示名の表示領域が、該表示形態群βにおける第3表示形態から、第3表示形態とは異なる第4表示形態に向かって変化するように、表示形態を示す情報を記憶する。
【0051】
表示形態が色濃度を示すものとする。この場合、表示形態記憶部62は、退席を示す第1情報及び経過時間情報に対応づけて、経過時間が長くなるほど特定の色濃度を示す表示形態群Βの内の特定の色濃度の第4表示形態に向かって変化する表示形態を記憶する。例えば、表示形態群βが青色である場合を説明する。この場合には、表示形態記憶部62は、退席を示す第1情報及び経過時間情報に対応づけて、特定の色濃度の第3表示形態(例えば20%濃度の青色)から経過時間が長くなるほど特定の色濃度の第4表示形態(例えば100%濃度の青色)に向かって濃度変化する表示形態を記憶する。
【0052】
図6は、経過時間情報に応じた表示形態の変化の第1の例を示す模式図である。
【0053】
上述のように、例えば、表示形態記憶部62が、出席を示す第1情報及び経過時間情報に対応づけて、20%濃度の黄色の第1表示形態から経過時間が長くなるほど100%濃度の黄色の第2表示形態に向かって濃度変化する表示形態を記憶する。この場合、図6に示すように、例えば、出席時刻TAから退席時刻TBまでの出退表示対象者が出席した状態にある期間Aでは、出席を示す表示形態として、表示名Eの表示領域80A(A〜A)は黄色C(C1〜C5)のいずれかの表示形態で表示されることとなる。また、出席時刻TAからの経過時間が長くなるほど(図6中、TAの右側に連続するT1〜T5参照)、20%濃度の黄色C1の表示領域80Aの第1表示形態から、100%濃度の黄色C5の表示領域80Aの第2表示形態に向かって、表示領域80Aの濃度が徐々に変化する(表示領域80A〜80Aの黄色C1〜黄色C5参照)。
【0054】
なお、表示領域80Aの第2表示形態に向かって、表示領域80Aの濃度が徐々に変化する期間は、予め定めた期間であればよい。例えば、出席時刻から所定時間(例えば、30分等)の期間において、表示領域80Aの第2表示形態に向かって、表示領域80Aの濃度が表示領域80Aの第1表示形態から徐々に変化し、該所定期間を超えると、表示領域80Aの第2表示形態を維持してもよい。
【0055】
また、同様に、例えば、表示形態記憶部62が、退席を示す第1情報及び経過時間情報に対応づけて、20%濃度の青色の第3表示形態から経過時間が長くなるほど100%濃度の青色の第4表示形態に向かって変化する表示形態を記憶する。この場合、図6に示すように、例えば、退席時刻TBから出席時刻TAまでの出退表示対象者が退席した状態にある期間Bでは、退席を示す表示形態群βとして、表示名Eの表示領域80B(B〜B)は青色F(F1〜F5)のいずれかの表示形態で表示されることとなる。また、20%濃度の青色F1の表示領域80Bの第3表示形態から、退席時刻TBからの経過時間が長くなるほど(図6中、TBの右側に連続するT1〜T5参照)、100%濃度の青色F5の表示領域80Bの第4表示形態に向かって、表示領域80Bの色濃度が徐々に変化する(表示領域80B〜80Bの青色F1〜青色F5参照)。
【0056】
なお、表示領域80Bの第4表示形態に向かって、表示領域80Bの濃度が徐々に変化する期間は、予め定めた期間であればよい。例えば、退席時刻から所定時間(例えば、30分等)の期間において、表示領域80Bの第4表示形態に向かって、表示領域80Bの濃度が表示領域80Bの第3表示形態から徐々に変化し、該所定期間を超えると、表示領域80Bの第4表示形態を維持してもよい。
【0057】
なお、本実施の形態では、表示形態群αにおける表示形態は、同一色で経過時間情報に応じて濃度が異なる場合を説明するが、濃度の変化に限られない。同様に、表示形態群βにおける表示形態は、同一色で経過時間情報に応じて濃度が異なる場合を説明するが、濃度の変化に限られない。例えば、同一色で、彩度、明度、形状等が異なっていてもよい。
【0058】
また、本実施の形態では、表示形態群α及び表示形態群βにおける表示形態は、同一色で経過時間情報に応じて濃度が異なる場合を説明するが、例えば、特定の色を示す領域の占める割合(占有率)が変化する形態であってもよい。
【0059】
この場合には、表示形態記憶部62は、出席を示す表示形態群αの内の1の表示形態である第1表示形態として、表示名の表示領域80の2割(占有率20%)を、出席を示す特定色で示す形態を記憶する。また、表示形態記憶部62は、第2表示形態として、表示名の表示領域80の全て(占有率100%)を、出席を示す特定色で示す形態を記憶する。また、表示形態記憶部62は、出席を示す第1情報及び経過時間情報に対応づけて、該第1表示形態から経過時間が長くなるほど該第2表示形態に向かって、表示名の表示領域80における出席を示す特定色の占める割合が変化する表示形態を、記憶すればよい。
【0060】
同様に、表示形態記憶部62は、退席を示す第4表示形態の内の1の表示形態である第3表示形態として、表示名の表示領域80の2割(占有率20%)を、退席を示す特定色で示す形態を記憶する。また、表示形態記憶部62は、第4表示形態として、表示名の表示領域80の全て(占有率100%)を、退席を示す特定色で示す形態を記憶する。また、表示形態記憶部62は、退席を示す第1情報及び経過時間情報に対応づけて、該第3表示形態から経過時間が長くなるほど該第4表示形態に向かって、表示名の表示領域80における退席を示す特定色の占める割合が第2表示形態に向かって変化する表示形態を、記憶すればよい。
【0061】
図7は、経過時間情報に応じた表示形態の変化を示す模式図である。
【0062】
上述のように、例えば、表示形態記憶部62が、出席を示す第1情報及び経過時間情報に対応づけて、表示形態群αの内の第1表示形態から経過時間が長くなるほど、表示形態群αの内の第2表示形態に向かって、表示名の表示領域80における出席を示す特定色の占める割合が変化する表示形態を、記憶する。この場合、図7に示すように、例えば、出席時刻TAから退席時刻TBまでの出退表示対象者が出席した状態にある期間Aでは、出席時刻TAからの経過時間が長くなるほど(図7中、TAの右側に連続するT1〜T5参照)、出席を示す黄色Cの領域が20%を占める表示領域80Aの表示形態(第1表示形態)から100%を占める表示領域80Aの表示形態(第2表示形態)に向かって、黄色Cの領域が徐々に増えていく(表示領域80A〜80Aの黄色Cの領域参照)。
【0063】
また、同様に、表示形態記憶部62が、退席を示す第1情報及び経過時間情報に対応づけて、経過時間が長くなるほど表示形態群βの内の第3表示形態から表示形態群βの内の第4表示形態に向かって、表示名の表示領域80における退席を示す特定色の占める割合が変化する表示形態を、記憶する。この場合、図7に示すように、例えば、退席時刻TBから出席時刻TAまでの出退表示対象者が退席した状態にある期間Bでは、退席時刻TBからの経過時間が長くなるほど(図7中、TBの右側に連続するT1〜T5参照)、退席を示す青色Fの領域が20%を占める表示領域80Bの表示形態から100%を占める表示領域80Bの表示形態に向かって、青色Fの領域が徐々に増えていく(表示領域80B〜80Bの青色Fの領域参照)。
【0064】
なお、図7に示すように、退席または出席を示す特定色の領域の占有率が変化する形態の場合には、各表示名の表示領域80における、出席または退席を示す特定色の領域以外の領域の色(図7中、色D及び色G参照)は、出席または退席を示す特定色(図7中、色C及び色F参照)とは異なる色であることが好ましい。
【0065】
図2に戻り、このように、表示形態記憶部62は、出席時刻TAや退席時刻TBからの経過時間に応じて、異なる表示形態を対応づけて記憶する。
【0066】
制御部24は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、及びRAM(Random Access Memory)などを含んで構成されるコンピュータであり、出退表示装置12全体を制御する。
【0067】
制御部24は、変更部32及び出退管理部34を備える。
【0068】
変更部32は、記憶部26に格納されている各種情報の変更(登録または削除)を行う。変更部32は、受付部36、表示制御部38、第1認証部40、第2認証部42、及び更新部44を備える。
【0069】
受付部36は、認証器14または操作部20から、識別情報を受け付ける。なお、受付部36や、アクセス権記憶部56に格納されている識別情報が、ユーザ名やユーザID等の場合には、操作部20から識別情報を受け付ける。一方、アクセス権記憶部56に格納されている識別情報が生体認証情報である場合には、受付部36は、認証器14から生体認証情報を識別情報として受け付ける。また、受付部36は、第1認証部40の認証結果に応じて、登録対象の新たな個人情報及び登録指示と、削除対象の個人情報及び削除指示と、の少なくとも一方を受け付ける。また、受付部36は、第2認証部42の認証結果に応じて、登録対象の新たな生体認証情報及び登録指示と、削除対象の生体認証情報及び削除指示と、の少なくとも一方を受け付ける。
【0070】
表示制御部38は、表示部22に各種設定を行うための入力画面を表示する。第1認証部40は、受付部36で受け付けた識別情報が、アクセス権記憶部56に格納されている第1権限に対応する識別情報であるか否かを認証する。第2認証部42は、受付部36で受け付けた識別情報が、アクセス権記憶部56に格納されている第2権限に対応する識別情報であるか否かを認証する。更新部44は、第1認証部40及び第2認証部42の認証結果に応じて、生体認証情報記憶部58や出退状況情報記憶部60を更新する。
【0071】
出退管理部34は、出退表示対象者の出退状況を管理する。出退管理部34は、受付部46、照合部48、更新部50、表示画像生成部52、出力部54を備える。
【0072】
受付部46は、認証器14から出退表示対象者の生体認証情報を受け付ける。照合部48では、受け付けた生体認証情報が生体認証情報記憶部58に格納されているか否かを判別することによって照合を行う。更新部50は、照合部48によって照合された生体認証情報に対応する出退表示対象者のID情報の、出席または退席を示す第1情報を更新する。すなわち、更新部50は、照合された生体認証情報に対応する第1情報が出席である場合には退席に変更する。また、更新部50は、照合された生体認証情報に対応する第1情報が退席である場合には出席に変更することによって、第1情報を更新する。また、更新部50は、内部に電波時計等の時計機能部を有しており、受付部46が認証器14から生体認証情報を受け付けた時刻を、出席時刻または退席時刻を示す時刻情報として出退状況情報記憶部60に格納する。
【0073】
表示画像生成部52は、出退状況情報記憶部60及び表示形態記憶部62に基づいて、出退表示対象者の出退状況を示す表示画像を生成する。具体的には、出退状況情報記憶部60に格納されている各出退表示対象者のID情報に対応する出席または退席を示す第1情報と、出退時刻と、該出退時刻からの経過時間と、に対応する表示形態で各表示名の表示領域80が表示されるように、表示画像を生成する。
【0074】
出力部54は、表示画像生成部52で生成された表示画像情報を、PC18や表示部16や表示部22へ出力する。
【0075】
次に、本実施の形態の出退表示システム10における、出退表示装置12で行われる更新処理について説明する。
【0076】
図8は、出退表示装置12で行う更新処理の手順を示すフローチャートである。
【0077】
変更部32では、ユーザによる操作部20の操作指示によって、新たな情報の登録や登録されている情報の削除を示す信号を操作部20から受け付けると、図8に示す更新処理を実行する。
【0078】
まず、変更部32の表示制御部38が、記憶部26に予め記憶した設定者情報入力画面情報を読み取り(ステップS100)、表示部22に表示する(ステップS102)。設定者情報入力画面とは、新たな情報の登録や登録されている情報の削除を行うユーザである設定者の情報を入力するための画面である。この設定者情報入力画面には、例えば、設定者の情報の入力欄と、設定者の情報としてのユーザの識別情報の入力を促すメッセージが表示される。
【0079】
なお、設定者情報入力画面には、このユーザの識別情報として、アクセス権記憶部56に格納されているユーザの識別情報に対応する種類の情報の入力を促すメッセージが表示される。例えば、アクセス権記憶部56に格納されているユーザの識別情報が、ユーザIDである場合には、ユーザIDの入力を促すメッセージが表示される。また、アクセス権記憶部56に格納されているユーザの識別情報が、生体認証情報である場合には、設定者の生体認証情報の入力を促すメッセージが表示される。
【0080】
表示部22に設定者情報の入力画面が表示されると、設定者は、操作部20の操作または認証器14へ生体認証情報を読み取らせることによって、該設定者の識別情報を入力する。
【0081】
次に、受付部36は、操作部20または認証器14から、設定者の識別情報を受け付けたか否かを判断する(ステップS104)。そして、ステップS104で否定判断した場合には(ステップS104:No)、後述するステップS118へ進む。一方、設定者の識別情報を受け付けたと判断することによって肯定判断した場合には(ステップS104:Yes)、ステップS106へ進む。
【0082】
ステップS106では、受付部36が、個人情報の登録または削除を指示する指示信号を操作部20から受け付けたか否かを判断する(ステップS106)。例えば、ステップS106で肯定判断した場合に、表示制御部38が、個人情報の登録または削除を指示するためのボタン画像、生体認証情報の登録または削除を指示するためのボタン画像、及び更新処理の終了を指示するためのボタン画像を表示部22に表示する。そして、ユーザによる操作部20の操作指示によって、個人情報の登録または削除を指示するためのボタン画像が操作指示されたときに、個人情報の登録または削除を示す指示信号を操作部20が送信するようにすればよい。また、ユーザによる操作部20の操作指示によって、生体認証情報の登録または削除を指示するためのボタン画像が操作指示されたときには、生体認証情報の登録または削除を示す指示信号を操作部20が送信するようにする。また、操作部20の操作指示によって、更新処理の終了を指示するためのボタン画像が操作指示されたときには、更新処理の終了を示す指示信号を操作部20が送信するようにする。
【0083】
そして、受付部36は、操作部20から個人情報の登録または削除を示す指示信号を受け付けたか否かを判別することによって、ステップS106の判断を行えばよい。
【0084】
そして、受付部36は、個人情報の登録または削除を示す指示信号を操作部20から受け付けた場合には、肯定判断し(ステップS106:Yes)、ステップS108へ進む。
【0085】
次に、第1認証部40が、ステップS104で受け付けた設定者の識別情報が、個人情報の登録または削除を行う第1権限を有するか否かを判断する(ステップS108)。具体的には、第1認証部40は、ステップS104で受け付けた設定者の識別情報が、個人情報の登録または削除を行う第1権限に対応づけてアクセス権記憶部56に格納されているか否かを判断することによって、ステップS108の判断を行う。
【0086】
ステップS104で受け付けた設定者の識別情報が、第1権限に対応づけてアクセス権記憶部56に格納されていない場合には、否定判断し(ステップS108:No)、ステップS120へ進む。そして、表示制御部38は、権限を有しないため個人情報の登録削除を行うことは出来ないことを示すエラー画像を表示部22に表示し(ステップS120)、後述するステップS118へ進む。
【0087】
一方、ステップS104で受け付けた設定者の識別情報が、第1権限に対応づけてアクセス権記憶部56に格納されている場合には、肯定判断し(ステップS108:Yes)、ステップS110へ進む。
【0088】
次に、表示制御部38が、個人情報登録削除画面情報を記憶部26から読み取り(ステップS110)、表示部22に表示する(ステップS112)。個人情報登録削除画面は、登録対象の新たな個人情報や、登録されている個人情報の内の削除対象の個人情報を入力するための画面である。この個人情報登録削除画面には、例えば、登録対象の新たな個人情報の入力欄や、登録を指示するための登録ボタンや、記憶部26に格納されている個人情報の内の削除対象の個人情報を指示するための指示欄や、削除を指示するための削除ボタンや、更新処理を行わないことを指示するための終了ボタン等が含まれる。
【0089】
そして、受付部36は、ユーザ(すなわち設定者)による操作部20の操作指示によって、登録対象の新たな個人情報及び登録指示と、削除対象の個人情報及び削除指示と、の少なくとも一方を操作部20から受け付けたか否かを判断する(ステップS114)。
【0090】
ステップS114で否定判断(ステップS114:No)した場合には、更新処理を行わないことを指示するための終了ボタンが指示されたものとして、後述するステップS118へ進む。
【0091】
ステップS114で肯定判断し(ステップS114:Yes)、登録対象の新たな個人情報及び登録指示と、削除対象の個人情報及び削除指示と、の少なくとも一方を操作部20から受け付けると、ステップS116へ進む。
【0092】
そして、ステップS116において、更新部44は、ステップS114で受け付けた情報が、登録対象の新たな個人情報及び登録指示である場合には、該個人情報を出退状況情報記憶部60に新たに登録することによって、出退状況情報記憶部60を更新する。また、ステップS116において、更新部44は、ステップS114で受け付けた情報が、削除対象の個人情報及び削除指示である場合には、該個人情報を出退状況情報記憶部60から削除することによって、出退状況情報記憶部60を更新する。
【0093】
次に、更新部44は、更新処理の終了を示す終了指示信号を操作部20から受け付けたか否かを判断する(ステップS118)。例えば、操作部20の予め定めた終了を指示するためのキーやボタンがユーザによって操作指示されたときに、更新処理の終了を示す終了指示信号を操作部20から受け付けるものとする。そして、更新部44は、該終了指示信号を受け付けたか否かを判断することによって、ステップS118の判断を行う。なお、表示部22に、更新処理の終了を示す終了ボタン及び続行を示す続行ボタンを表示し、ユーザによる操作部20の操作指示によって、該終了ボタンが指示されたときに、終了指示信号を受け付けるようにしてもよい。
【0094】
更新部44がステップS118で肯定判断すると(ステップS118:Yes)、本ルーチンを終了し、否定判断すると(ステップS118:No)、上記ステップS106に戻る。
【0095】
一方、上記ステップS106において、受付部36が否定判断すると(ステップS106:No)、ステップS122へ進む。例えば、ステップS106で肯定判断した場合に、表示制御部38が、個人情報の登録または削除を指示するためのボタン画像、生体認証情報の登録または削除を指示するためのボタン画像、及び更新処理の終了を指示するためのボタン画像を表示部22に表示する。そして、ユーザの操作部20の操作指示によって、生体認証情報の登録または削除を示す指示信号、または更新処理の終了を示す指示信号を、受付部36が受け付けた場合には、ステップS106で否定判断すればよい。
【0096】
ステップS122において、受付部36は、生体認証情報の登録または削除を示す指示信号を受け付けたか否かを判断する(ステップS122)。そして、ステップS122で肯定判断すると(ステップS122:Yes)、ステップS124へ進む。一方、ステップS122で否定判断すると(ステップS122:No)、上記ステップS118へ進む。
【0097】
次に、ステップS124において、第2認証部42では、ステップS104で受け付けた設定者の識別情報が、生体認証情報の登録または削除を行う第2権限を有するか否かを判断する(ステップS124)。具体的には、第2認証部42は、ステップS104で受け付けた設定者の識別情報が、生体認証情報の登録または削除を行う第2権限に対応づけてアクセス権記憶部56に格納されているか否かを判断することによって、ステップS124の判断を行う。
【0098】
ステップS104で受け付けた設定者の識別情報が、第2権限に対応づけてアクセス権記憶部56に格納されていない場合には、否定判断し(ステップS124:No)、ステップS134へ進む。そして、表示制御部38は、権限を有しないため生体認証情報の登録削除を行うことは出来ないことを示すエラー画像を表示部22に表示し(ステップS134)、上記ステップS118へ進む。
【0099】
一方、ステップS104で受け付けた設定者の識別情報が、第2権限に対応づけてアクセス権記憶部56に格納されている場合には、肯定判断し(ステップS124:Yes)、ステップS126へ進む。
【0100】
次に、表示制御部38が、生体認証情報登録削除画面情報を記憶部26から読み取り(ステップS126)、表示部22に表示する(ステップS128)。生体認証情報登録削除画面は、登録対象の新たな生体認証情報や、登録されている生体認証情報の内の削除対象の生体認証情報を入力するための画面である。この生体認証情報登録削除画面には、例えば、生体認証情報の登録対象の個人情報の一覧や、登録対象の新たな生体認証情報の読み取り実行を指示する指示ボタンや、登録を指示するための登録ボタンや、記憶部26に格納されている生体認証情報の内の削除対象の生体認証情報を指示するための指示欄や、削除を指示するための削除ボタンや、更新処理を行わないことを指示するための終了ボタン等が含まれる。
【0101】
そして、更新部44は、登録されている個人情報に対応する、登録対象の新たな生体認証情報及び登録指示と、削除対象の生体認証情報及び削除指示と、の少なくとも一方を操作部20及び認証器14から受け付けたか否かを判断する(ステップS130)。
【0102】
ステップS130で否定判断(ステップS130:No)した場合には、更新処理を行わないことを指示するための終了ボタンが指示されたものとして、上記ステップS118へ進む。
【0103】
ステップS130で肯定判断し(ステップS130:Yes)、個人情報、登録対象の新たな生体認証情報、及び登録指示と、削除対象の生体認証情報及び削除指示と、の少なくとも一方を操作部20及び認証器14から受け付けると、ステップS132へ進む。
【0104】
そして、ステップS132において、更新部44は、ステップS130で受け付けた情報が、個人情報、登録対象の新たな生体認証情報、及び登録指示である場合には、該生体認証情報を対応する個人情報に対応づけて出退状況情報記憶部60に新たに登録する。これによって、更新部44は、出退状況情報記憶部60を更新する。また、ステップS132において、更新部44は、ステップS130で受け付けた情報が、削除対象の生体認証情報及び削除指示である場合には、該生体認証情報を出退状況情報記憶部60から削除することによって、出退状況情報記憶部60を更新する。
【0105】
次に、更新部44は、更新処理の終了を示す終了指示信号を操作部20から受け付けたか否かを判断する(ステップS118)。例えば、操作部20の予め定めた終了を指示するためのキーやボタンがユーザによって操作指示されたときに、更新処理の終了を示す終了指示信号を操作部20から受け付けるものとする。そして、更新部44は、該終了指示信号を受け付けたか否かを判断することによって、ステップS118の判断を行う。なお、表示部22に、更新処理の終了を示す終了ボタン及び続行を示す続行ボタンを表示し、ユーザによる操作部20の操作指示によって、該終了ボタンが指示されたときに、終了指示信号を受け付けるようにしてもよい。
【0106】
更新部44がステップS118で肯定判断すると(ステップS118:Yes)、本ルーチンを終了し、否定判断すると(ステップS118:No)、上記ステップS106に戻る。
【0107】
制御部24の変更部32が、上記更新処理を実行することによって、特定の権限を有するユーザのみが、出退表示対象者の個人情報の登録削除を行うことができる。また、特定の権限を有するユーザのみが、出退表示対象者の生体認証情報の登録削除を行うことができる。
【0108】
このため、記憶部26への個人情報や生体認証情報の不正な登録や不正な削除を防止することができる。
【0109】
また、出退表示対象者の個人情報や生体認証情報の登録削除を行うユーザの認証に、生体認証情報を用いることによって、さらに、不正な登録や不正な削除を防止することができる。
【0110】
次に、認証器14が行う認証処理について説明する。図9は、認証器14が行う認証処理の手順を示すフローチャートである。なお、図9は、認証器14が、生体認証情報として指紋情報を用いる場合の一例を示すフローチャートである。
【0111】
認証器14では、ユーザの指を検知すると、認証処理を開始し、読取部64が指紋画像を読み取る(ステップS200)。なお、ユーザの指の検知は、別途設けられたセンサによって検知してもよいし、読取部64に圧力センサ等を設けて接触を検知したときに、ユーザの指を検知したとしてもよい。
【0112】
次に、抽出部66が、読取部64で読み取った指紋画像の特徴点を抽出する(ステップS202)。そして、送信部68が、抽出部66で抽出された特徴点を、出退表示対象者の生体認証情報(すなわち識別情報)として、出退表示装置12へ送信する(ステップS204)。
【0113】
次に、出退管理部34が実行する出退管理処理を説明する。図10は、出退管理部34が実行する出退管理処理の手順を示すフローチャートである。
【0114】
出退管理部34は、所定時間毎に図10に示す出退管理処理を実行する。出退管理部34の受付部46は、認証器14から生体認証情報を受け付けたか否かを判断する(ステップS300)。ステップS300で否定判断すると(ステップS300:No)本ルーチンを終了し、肯定判断すると(ステップS300:Yes)ステップS302へ進む。
【0115】
次に、照合部48が、上記ステップS300で受け付けた生体認証情報と生体認証情報記憶部58に格納されている生体認証情報とを照合する(ステップS302)。そして、照合部48は、上記ステップS300で受け付けた生体認証情報に一致する生体認証情報が生体認証情報記憶部58に格納されているか否かを判断する(ステップS304)。ステップS304で否定判断すると(ステップS304:No)本ルーチンを終了し、肯定判断すると(ステップS304:Yes)ステップS306へ進む。
【0116】
次に、更新部50が、出退状況情報記憶部60における、ステップS300で受け付けた生体認証情報に対応する、出席または退席を示す第1情報が出席を示すか否かを判断する(ステップS306)。
【0117】
ステップS306で肯定判断すると(ステップS306:Yes)、更新部50は、ステップS300で受け付けた生体認証情報に対応する出席を示す第1情報を、退席に変更する(ステップS308)。そして、後述するステップS312へ進む。
【0118】
一方、ステップS306で否定判断すると(ステップS306:No)、更新部50は、ステップS300で受け付けた生体認証情報に対応する退席を示す第1情報を、出席に変更する(ステップS310)。そして、後述するステップS312へ進む。
【0119】
次に、更新部50は、上記ステップS300で受け付けた生体認証情報に対応する時刻情報を、上記ステップS300で生体認証情報を認証器14から受け付けた時刻情報に更新し(ステップS312)、本ルーチンを終了する。
【0120】
出退管理部34が、上記ステップS300〜ステップS312に出退管理処理を実行することによって、生体認証情報によって識別された出退表示対象者が出席した状態または退席した状態の何れの状態にあるかを示す情報(第1情報)や、出席時刻または退席時刻を示す時刻情報を、管理することができる。
【0121】
また、出退表示対象者は、生体認証情報等の識別情報を認証器14によって読み取らせることによって、出退状況を管理される。このため、生体表示対象者は、出席時や退席時にボタンを押す等の操作を行うことなく、出退状況が管理される。
【0122】
また、出退表示対象者は、生体認証情報を認証器14によって読み取ることによって、出退状況を管理される。このため、出退表示システム10では、なりすましを防止することができ、簡易な構成で用意に出退状況を精度よく管理することができる。
【0123】
なお、本実施の形態では、認証器14は、生体認証情報等の識別情報のみを出退表示装置12に送信する場合を説明するが、認証器14は、該識別情報と共に、出席または退席を示す信号(出席信号または退席信号)を出退表示装置12に送信してもよい。この場合には、例えば、認証器14に、出席を指示するためのボタン等の指示部と、退席を示すボタン等の指示部を設ける。そして、出席を指示するための指示部が出退表示対象者によって操作されると、認証器14は、抽出部66で抽出した特徴点としての生体認証情報(すなわち識別情報)と、出席を示す出席信号と、を出退表示装置12へ送信すればよい。同様に、退席を指示するための指示部が出退表示対象者によって操作されると、認証器14は、抽出部66で抽出した特徴点としての生体認証情報(すなわち識別情報)と、退席を示す出席信号と、を出退表示装置12へ送信すればよい。
【0124】
そして、出退表示装置12における出退管理部34は、上記ステップS300の生体認証情報受付の判断時に、生体認証情報と出席信号または退席信号とを受け付けたか否かを判断すればよい。そして、出退管理部34は、上記ステップS306〜ステップS310の処理に代えて、下記処理を行えばよい。具体的には、出退管理部34は、該ステップS300で出席信号を受け付けた場合には、該ステップS300で受け付けた生体認証情報に対応する第1情報として出席を示す情報を出退状況情報記憶部60に記憶すればよい。また、出退管理部34は、該ステップS300で退席信号を受け付けた場合には、該ステップS300で受け付けた生体認証情報に対応する第1情報として退席を示す情報を出退状況情報記憶部60に記憶すればよい。
【0125】
次に、出退管理部34が行う出退表示処理について説明する。図11は、出退管理部34が行う出退表示処理の手順を示すフローチャートである。
【0126】
図示を省略する電源スイッチがユーザ等によって操作されることで、出退表示装置12の装置各部に電力が供給されると、所定時間毎に、図11に示す出退表示処理を実行する。
【0127】
出退管理部34の表示画像生成部52は、出退状況情報記憶部60から出退状況情報を読み取る(ステップS400)。詳細には、表示画像生成部52は、出退状況情報として、出退状況情報記憶部60に格納されているすべての情報を読み取る。
【0128】
次に、表示画像生成部52は、ステップS400で読み取った出退状況情報に含まれる、出退表示対象者を一意に識別するID情報の数を示すID数を取得する(ステップS403)。表示画像生成部52は、出退状況情報に含まれるID情報の数を計数することによってID数を取得する。
【0129】
次に、表示画像生成部52は、ステップS404〜ステップS414の処理を、ステップS402で読み取ったID数分繰り返し実行する。
【0130】
まず、表示画像生成部52は、ステップS402で読み取った複数のID情報の内の、未処理の1つのID情報を処理対象のID情報とする。そして、処理対象のID情報に対応する、出席時刻または退席時刻を示す時刻情報を出退状況情報記憶部60から読み取る(ステップS404)。
【0131】
次に、表示画像生成部52は、ステップS404で読み取った時刻情報と現在時刻とから、該時刻情報からの経過時間を算出する(ステップS406)。なお、現在時刻は、図示を省略する時計機能部から得ればよい。
【0132】
次に、表示画像生成部52は、出退状況情報記憶部60における処理対象のID情報に対応する第1情報が、出席を示すか否かを判断する(ステップS408)。出退状況情報記憶部60における処理対象のID情報に対応する第1情報が、出席を示す場合には肯定判断し(ステップS408:Yes)、ステップS410へ進む。
【0133】
そして、出席を示す第1情報と、上記ステップS406で算出した経過時間と、に対応する、表示形態を示す情報を表示形態記憶部62から読み取る(ステップS414)。そして、後述するステップS414へ進む。
【0134】
一方、出退状況情報記憶部60における処理対象のID情報に対応する第1情報が、退席を示す場合には、表示画像生成部52は否定判断し(ステップS408:No)、ステップS412へ進む。
【0135】
そして、退席を示す第1情報と、上記ステップS406で算出した経過時間と、に対応する、表示形態を示す情報を表示形態記憶部62から読み取る(ステップS412)。そして、後述するステップS414へ進む。
【0136】
そして、表示画像生成部52では、処理対象のID情報に対応する表示名の表示領域80の第1表示画像を生成する(ステップS414)。
【0137】
具体的には、例えば、出席を示す第1情報と、上記ステップS406で算出した経過時間と、に対応する、表示形態を示す情報が、図6に示す表示領域80A(濃度100%で黄色)であるとする。この場合には、表示画像生成部52は、濃度100%の黄色の表示領域80A上に、第1表示形態〜第4表示形態の何れとも色及び濃度の異なる色濃度で表示名Eを表示する第1表示画像を生成する。なお、表示名Eの表示色は、予め記憶部26に記憶しておけばよい。
【0138】
そして、表示画像生成部52は、上記ステップS404〜ステップS414の処理をID数分繰り返し実行することによって、ID情報(すなわち出退表示対象のユーザ)毎の、出退状況を示す第1表示画像を生成する。
【0139】
そして、表示画像生成部52は、上記ステップS404〜ステップS414で生成した複数のID情報毎の出退状況を示す第1表示画像群を含む表示画像を、表示部22、及び表示部16に表示する(ステップS416)。そして、本ルーチンを終了する。
【0140】
なお、表示画像生成部52は、上記ステップS404〜S414で生成したID情報毎の出退状況を示す各第1表示画像を、ID情報毎に予め定めた位置に配置することで、第1表示画像群を含む表示画像を、表示部22及び表示部16に表示する。ID情報毎の表示位置は、例えば、ユーザによる操作部20の操作指示等によって予め設定して、記憶部26に記憶しておけばよい。
【0141】
なお、表示画像の生成方法は、上述のように、各第1表示画像を生成した後に、複数の第1画像群を含む表示画像を生成する方法に限られない。例えば、ID情報毎に予め定められた位置に各第1表示画像を配置する表示画像データにおける、各第1表示画像の表示形態を示す情報を、上記ステップS410及び上記ステップS412で読み取った表示形態を示す情報に変更することによって、表示画像を生成してもよい。
【0142】
なお、上記では、出退管理部34は、出退表示装置12の装置各部に電力が供給されると、所定時間毎に、図11に示す出退表示処理を実行する場合を説明した。本実施の形態では、さらに、割り込み処理を実行し、出退表示対象者の出退状況の表示を実行するための表示指示信号をPC18から受け付けたときに、さらに、図11に示す出退表示処理を実行する。この場合には、上記ステップS416の表示処理に代えて、生成した複数の第1表示画像を含む表示画像の表示画像情報を、表示指示信号を送信したPC18に送信する。表示画像情報を受信したPC18では、PC18の表示部17に受信した表示画像情報の表示画像を表示する。
【0143】
上記出退表示処理が実行されることによって、表示部16には、例えば、図12に示す表示画像90が表示される。図12は、表示部16に表示される、出退表示対象者の出退状況の表示画像の一例を示す模式図である。
【0144】
図12に示す表示画像90では、背景領域92上に、出退表示対象者毎の表示名の表示領域80(80A〜80A、80B〜80B)が表示される。各表示領域80内には、出退表示対象者の表示名が表示される。また、表示画像90には、各種ユーザに提示するためのテロップ情報84等も表示される。テロップ情報84は、操作部20の操作指示によって入力され、記憶部26に記憶しておけばよい。そして、表示画像生成部52は、表示画像の生成時に、第1表示画像とともに、テロップ情報84も含む表示画像を生成すればよい。
【0145】
そして、出退表示対象者の各表示領域80は、各表示領域80内に表示されている表示名に対応する出退表示対象者が出席状態である場合には出席時刻からの経過時間、出退表示対象者が退席状態である場合には退席時刻からの経過時間に応じた表示形態で表示されることとなる。
【0146】
このため、表示部16に表示された表示画像90を視認するユーザは、表示画像90に表示されている各出退表示対象者が出席時刻からどの程度経過した状態にあるか、退席時刻からどの程度経過した状態にあるかを、目視で用意に把握することができる。
【0147】
なお、背景領域92の色と各表示領域80の色との組み合わせや、各表示領域80の色と表示名の色との組み合わせは、出席を示す状態のときにより視認しやすい色の組み合わせとなるように、予め設定することが好ましい。
【0148】
なお、表示部16、表示部17、表示部22の設置場所に応じて、異なる表示画像を生成してもよい。
【0149】
例えば、出入り口等の不特定多数のユーザによって視認可能な領域に設置された表示部16に表示する表示画像としては、図12に示すように、出退表示対象者毎の表示名の表示領域80(80A〜80A、80B〜80B)上に表示名の表示された第1表示画像群と、テロップ情報84と、案内情報82と、を含む表示画像90が挙げられる。
【0150】
また、出退表示装置12にイントラネット等の通信回線70(図1参照)によって接続されたPC18の表示部17に表示する表示画像としては、図13に示すように、出退表示対象者毎の表示名の表示領域80(80A〜80A、80B〜80B)上に表示名の表示された第1表示画像群と、更新ボタン94Aと、閉じるボタン94Bと、案内情報82と、を含む表示画像90Aが挙げられる。なお、更新ボタン94Aは、第1表示画像の更新を指示するときにユーザによって指示されるボタン画像である。更新ボタン94Aが指示された場合には、該PC18から出退表示装置12に、上述した表示指示信号を送信する。これによって、新たな表示画像情報が出退表示装置12から該PC18へ送信され、PC18の表示部17に表示する表示画像を更新することができる。また、閉じるボタン94Bは、表示画像90Aを閉じることを指示するときにユーザによって指示されるボタン画像である。
【0151】
また、出退表示装置12の表示部22に表示する表示画像としては、図14に示すように、出退表示対象者毎の表示名の表示領域80(80A〜80A、80B〜80B)上に表示名の表示された第1表示画像群と、更新ボタン94Aと、閉じるボタン94Bと、テロップ情報の入力欄94Eと、入力欄94Eに入力されたテロップ情報の表示の有無を示すチェックボックス94Dと、入力欄94Eに入力されたテロップ情報とチェックボックス94Dにチェックされた表示の有無の状態を記憶部26に記憶する保存ボタン94Cと、を含む表示画像90Bが挙げられる。
【0152】
なお、表示形態記憶部62に格納されている表示形態が、経過時間情報に応じて特定色を示す領域の占有率が変化する形態である場合には、表示部16には、例えば、図15に示す表示画像96が表示される。
【0153】
図15は、表示部16に表示される、出退表示対象者の出退状況の表示画像の一例を示す模式図である。
【0154】
図15に示す表示画像96では、背景領域92上に、出退表示対象者毎の表示名の表示領域80(80A〜80A、80B〜80B)が表示される。各表示領域80内には、出退表示対象者の表示名が表示される。また、表示画像96には、各種ユーザに提示するためのテロップ情報84等も表示される。
【0155】
そして、出退表示対象者の各表示領域80の表示形態は、各表示領域80内に表示されている表示名に対応する出退表示対象者が出席状態である場合には、出席時刻からの経過時間、出退表示対象者が退席状態である場合には退席時刻からの経過時間に応じた表示形態(特定色の占有率)で、各表示名の表示領域80が表示されることとなる。
【0156】
このため、表示部16に表示された表示画像96を視認するユーザは、表示画像96に表示されている各出退表示対象者が出席時刻からどの程度経過した状態にあるか、退席時刻からどの程度経過した状態にあるかを、目視で容易に把握することができる。
【0157】
従って、本実施の形態の出退表示システム10によれば、出退表示対象者の詳細な出退状況を表示することができる。
【0158】
また、出退表示対象者の認証に、生体認証情報を用いることによって、なりすましや改ざんを防止することができ、出退表示対象者の正確な出退状況を管理及び表示することができる。
【0159】
一般に、出退表示対象者の登録または削除は、会社の出退表示システムにおいては、人事異動に密接に関連する。また、議会の議員の出退表示システムにおいては、選挙の結果に密接に関連する。このように、出退表示対象者の登録または削除は、人事担当者や選挙管理委員などの権限を持つものが行うことが好ましい。これに対し、生体認証情報の登録または削除は、実際に出退表示システムを管理する管理者が行うことが好ましい。したがって、個人情報の登録または削除を行う第1認証と、生体認証情報の登録または削除を行うための第2認証とを分けることにより、異なる人物に権限を付与することが可能となり、出退表示対象者に関する情報が不正に登録または削除されることを抑制することができる。
【0160】
なお、本実施の形態の出退表示装置12は、CPUなどの制御装置(制御部24)と、ROMやRAMなどの記憶装置(記憶部26)と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置(表示部22)と、キーボードやマウスなどの入力装置(操作部20)を備えており、通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0161】
本実施形態の出退表示装置12で実行される更新処理、出退管理処理、及び出退表示処理の各々を実行するためのプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0162】
また、本実施形態の出退表示装置12で実行される更新処理、出退管理処理、及び出退表示処理の各々を実行するためのプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態の出退表示装置12で実行される更新処理、出退管理処理、及び出退表示処理の各々を実行するためのプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
【0163】
また、本実施形態の出退表示装置12で実行される更新処理、出退管理処理、及び出退表示処理の各々を実行するためのプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0164】
なお、本実施形態の出退表示装置12の制御部24は、上述した更新処理、出退管理処理、及び出退表示処理を実行するための機能部を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体から、更新処理、出退管理処理、及び出退表示処理の各々を実行するためのプログラムを読み出して実行することにより上記各機能部(変更部32(受付部36、表示制御部38、第1認証部40、第2認証部42、更新部44)、出退管理部34(受付部46、照合部48、更新部50、表示画像生成部52、出力部54))が主記憶装置上にロードされ、主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0165】
なお、上記には、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0166】
10 出退表示システム
12 出退表示装置
14 認証器
16、17、22 表示部
24 制御部
26 記憶部
32 変更部
34 出退管理部
36、46 受付部
38 表示制御部
44、50 更新部
48 照合部
52 表示画像生成部
54 出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生体認証情報、出退表示対象者の表示名情報を含む個人情報、及び前記出退表示対象者の出退状況を対応づけて記憶した第1記憶手段と、
前記表示名情報を、対応する前記出退状況に応じた表示形態で表示部に表示させる制御を行う表示制御手段と、
前記個人情報の登録または削除を行う第1権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第1ユーザの識別情報とを対応づけて記憶すると共に、前記生体認証情報の登録または削除を行う第2権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第2ユーザの識別情報とを対応づけて記憶した第2記憶手段と、
前記第1ユーザの識別情報と前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を示す第1指示、または前記第2ユーザの識別情報と前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を示す第2指示の少なくとも一方を受け付ける受付手段と、
受け付けた識別情報に対応する権限が前記第1権限である場合に、受け付けた前記第1指示に応じて、前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を行い、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第2権限である場合に、受け付けた第2指示に応じて、前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を行う更新手段と、
を備えた出退表示装置。
【請求項2】
前記第1ユーザと前記第2ユーザとは、異なるユーザである請求項1に記載の出退表示装置。
【請求項3】
出退表示装置と、前記出退表示装置に通信回線を介して接続された表示装置と、を備えた出退表示システムであって、
前記出退表示装置は、
生体認証情報、出退表示対象者の表示名情報を含む個人情報、及び前記出退表示対象者の出退状況を対応づけて記憶した第1記憶手段と、
前記表示名情報を、対応する前記出退状況に応じた表示形態で前記表示装置に表示させる制御を行う表示制御手段と、
前記個人情報の登録または削除を行う第1権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第1ユーザの識別情報とを対応づけて記憶すると共に、前記生体認証情報の登録または削除を行う第2権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第2ユーザの識別情報とを対応づけて記憶した第2記憶手段と、
前記第1ユーザの識別情報と前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を示す第1指示、または前記第2ユーザの識別情報と前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を示す第2指示の少なくとも一方を受け付ける受付手段と、
受け付けた識別情報に対応する権限が前記第1権限である場合に、受け付けた前記第1指示に応じて、前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を行い、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第2権限である場合に、受け付けた第2指示に応じて、前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を行う更新手段と、
を備え、
前記表示装置は、前記表示画像を表示する、
出退表示システム。
【請求項4】
生体認証情報、出退表示対象者の表示名情報を含む個人情報、及び前記出退表示対象者の出退状況を対応づけて記憶した第1記憶手段と、前記個人情報の登録または削除を行う第1権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第1ユーザの識別情報とを対応づけて記憶すると共に、前記生体認証情報の登録または削除を行う第2権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第2ユーザの識別情報とを対応づけて記憶した第2記憶手段と、を備えたコンピュータに実行させるための出退表示プログラムであって、
前記表示名情報を、対応する前記出退状況に応じた表示形態で表示部に表示させる制御を行うステップと、
前記第1ユーザの識別情報と前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を示す第1指示、または前記第2ユーザの識別情報と前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を示す第2指示の少なくとも一方を受け付けるステップと、
受け付けた識別情報に対応する権限が前記第1権限である場合に、受け付けた前記第1指示に応じて、前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を行い、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第2権限である場合に、受け付けた第2指示に応じて、前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を行うステップと、
を前記コンピュータに実行させるための出退表示プログラム。
【請求項5】
出退表示装置で実行される出退表示方法であって、
前記出退表示装置は、生体認証情報、出退表示対象者の表示名情報を含む個人情報、及び前記出退表示対象者の出退状況を対応づけて記憶した第1記憶手段と、前記個人情報の登録または削除を行う第1権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第1ユーザの識別情報とを対応づけて記憶すると共に、前記生体認証情報の登録または削除を行う第2権限と前記出退表示対象者以外の予め定めた第2ユーザの識別情報とを対応づけて記憶した第2記憶手段と、を備え、
前記表示名情報を、対応する前記出退状況に応じた表示形態で表示部に表示させる制御を行うステップと、
前記第1ユーザの識別情報と前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を示す第1指示、または前記第2ユーザの識別情報と前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を示す第2指示の少なくとも一方を受け付けるステップと、
受け付けた識別情報に対応する権限が前記第1権限である場合に、受け付けた前記第1指示に応じて、前記第1記憶手段に記憶された前記生体認証情報の削除または生体認証情報の新たな登録を行い、受け付けた識別情報に対応する権限が前記第2権限である場合に、受け付けた第2指示に応じて、前記第2記憶手段に記憶された前記個人情報の削除または個人情報の新たな登録を行うステップと、
を備えた出退表示方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図4】
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