説明

分光分析装置

【課題】試料に対する前処理工程が不要で、リアルタイムに各種プラントのパイプ内部を流れる液体や気体などの各種成分の分光分析測定が行える分光分析装置を実現する。
【解決手段】パイプの内部を流れる被測定試料を分光分析する分光分析装置において、前記パイプの管壁に設けられた窓部から前記パイプの内部に電子を放出して前記被測定試料の原子を励起する電子放出素子と、この電子放出素子を駆動する電源と、前記励起された原子が基底状態に戻るときに発生する原子固有の波長の光を前記パイプの管壁に設けられた窓部から取り込み分光分析する分光分析部、とで構成されたことを特徴とするもの。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分光分析装置に関し、詳しくは、石油・化学・薬品・発電・上下水道などの各種プラントのパイプ内部を流れる液体や気体などの各種成分の分光分析を、パイプ内部を流れている状態でリアルタイムに行えるシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
多数の元素を同時に分析する分析装置の一種に、図7に示すような誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP-AES:Inductively Coupled Plasma−Atomic Emission Spectrometry)がある。図7において、石英ガラス製のプラズマトーチ1は、内管1aと外管1bおよびスプレイチャンバ2に連通するように分岐されているノズル管2aとで三重管構造に形成されている。
【0003】
内管1aにはプラズマガスとしてアルゴンガスが導入されるとともに、中心部分にはスプレイチャンバ2に連通するように分岐されたノズル管2aが挿入されている。外管1bには冷却ガスが導入されている。プラズマトーチ1の外管1bの端部近傍には誘導コイル3が巻きつけられている。
【0004】
スプレイチャンバ2の一端にはネブライザ4が設けられ、他端にはドレイン5が設けられている。
【0005】
このような構成において、誘導コイル3にたとえば27MHzの高周波電流を流すことにより誘導電場が発生し、アルゴンガスをプラズマ状態にする。
【0006】
ネブライザ4は、キャリアガスにより試料溶液を霧状にしてアルゴンプラズマ中に導入する。
【0007】
この結果、試料溶液中の被測定元素は原子化されるとともに励起される。その後、基底状態に戻るときに各元素は固有波長の光を放出する。これら各元素に固有の波長の光を検出することより、波長に基づいて定性分析を行うことができ、それぞれの発光強度から定量分析を行うことができる。
【0008】
このように構成されるICP-AESは、極微量成分の分析には欠くことのできない分析装置の一つであり、半導体から一般工業材料、環境分析に至るまで幅広く利用されている。たとえば、排水・河川水などの環境試料分析をはじめ生体試料分析や材料分析・飲料の品質管理、基板表面の微量金属汚染の分析、薄膜組成の分析など多岐にわたっている。
【0009】
また、近年注目されているWEEE/RoHSなどの欧州の重金属規制に対応するための分析法としても使用されている。
【0010】
また、日本工業規格(JIS)においては、カドミウム、鉛、クロム、亜鉛、銅などの多元素を同時分析可能な測定方法の一つとして規定されている。
【0011】
また、水道法においても、アルミニウム、鉄、マンガン、ほう素、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウムなどについて有害性以外にも水道水の品質確保の観点から水質基準などで測定の対象となっており、省令などによって試験方法の一つとして規定されている。
【0012】
さらに、大気環境対策の観点からも、大気中の微小粒子をフィルタで捕集して有害大気汚染物質を測定する方法の一つとしても規定されている。
【0013】
ところが、このような従来の構成によれば、試料をアルゴンプラズマ中に導入して発光させなければならず、サンプル測定しかできない。
【0014】
また、ネブライザで霧状にするために、試料を溶液に溶かす必要がある。
【0015】
高周波電流やアルゴンガスを使用することから装置が大掛かりとなり、それらの取扱いにあたっては高度の専門知識が必要になる。
【0016】
塩素やフッ素などのハロゲン元素、ケイ素や砒素などの非金属元素については、アルゴンプラズマのイオン化エネルギーが非金属元素を励起状態にするには不十分であることから、金属元素の測定時に得られるような高い検出感度を得ることは困難である。
【0017】
ICPなどのプラズマ発光分光分析法では、不溶解残渣などの難溶解物質やガラスなどの溶解不能物質の分析は困難であり、分析対象元素が限定されるとともに、分析廃液が発生するため、化学的な試料分解を伴わない固体試料の直接発光分光分析装置の開発が期待されている。すなわち、ガラスはフッ酸などのハロゲン化物で溶解できるが、フッ酸などはホットセル内のステンレスなどのライニング材をも侵すため、実質的に使用することはできない。
【0018】
特許文献1には、難溶解物質などからなる固体試料を、化学的な試料分解を伴わずに蒸発させて直接プラズマ発光装置中に導入し、励起発光させて固体発光分光分析を行う装置が提案されている。
【0019】
また、特許文献2には、電子ビーム発生源から放出される電子をガス中に打ち込むことによってガスを励起する装置について記載されている。図8は、特許文献2に記載されている装置の構成説明図である。図8において、従来のアルゴンプラズマやレーザーに代えて、強誘電体板6を2枚の電極板7a,7bで挟むことにより、電子放出素子が構成される。
【0020】
具体的には、強誘電体板6の電子放出面の一部が外部に露出するように表面形状がたとえばスリット状の電極7bで覆つて接地する。この電極7b側には、レーザーガスが充填注入されるガス容器8が設けられている。裏面側は強誘電体6の全面を一様な電極7aで完全に覆い、高電圧パルスを印加するための電源9が接続されている。
【0021】
このような構成において、強誘電体6に電源9から高電圧パルスを印加すると、電子がレーザーガス中に放出される。そして、電子がガス分子と衝突することよりレーザーガスが励起され、矢印で示す方向にレーザー光を取り出すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0022】
【特許文献1】特開平5−107186
【特許文献2】特開2001−15840
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0023】
しかし、前者はすべてサンプル測定であり、試料がたとえばパイプ内部を流れている状態でリアルタイムに分光分析測定することはできない。
【0024】
そして、後者はガスの励起に限られるものである。
【0025】
本発明は、これらの課題を解決するものであって、その目的は、試料に対する前処理工程が不要で、リアルタイムに各種プラントのパイプ内部を流れる液体や気体などの各種成分の分光分析測定が行える分光分析装置を実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0026】
このような課題を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、
パイプの内部を流れる被測定試料を分光分析する分光分析装置において、
前記パイプの管壁に設けられた窓部から前記パイプの内部に電子を放出して前記被測定試料の原子を励起する電子放出素子と、
この電子放出素子を駆動する電源と、
前記励起された原子が基底状態に戻るときに発生する原子固有の波長の光を前記パイプの管壁に設けられた窓部から取り込み分光分析する分光分析部、
とで構成されたことを特徴とする。
【0027】
請求項2の発明は、請求項1記載の分光分析装置において、
前記電子放出素子から前記パイプの内部に放出される電子に、前記パイプの外部から励起エネルギーを付加するエネルギー付加手段を設けたことを特徴とする。
【0028】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2に記載の分光分析装置において、
前記エネルギー付加手段は、マイクロ波発生装置と磁界発生装置の少なくともいずれかであることを特徴とする。
【0029】
請求項4の発明は、請求項1から請求項3のいずれかに記載の分光分析装置において、
前記電子放出素子の電子放出面は、ポーラスシリコン層とカーボンナノチューブ層のいずれかで形成されていることを特徴とする。
【0030】
請求項5の発明は、請求項4に記載の分光分析装置において、
前記電子放出素子の電子放出面には保護膜が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0031】
これらにより、試料に対する前処理工程が不要で、リアルタイムに各種プラントのパイプ内部を流れる液体や気体などの各種成分の分光分析測定が行える。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施例を示す構成説明図である。
【図2】本発明の他の実施例を示す構成説明図である。
【図3】本発明の他の実施例を示す構成説明図である。
【図4】本発明の他の実施例を示す構成説明図である。
【図5】本発明に基づく分光分析装置を用いた測定システムのブロック図である。
【図6】図5で用いる分析装置ICP-AESの具体的な構成説明図である。
【図7】従来の誘導結合プラズマ発光分光分析装置の一例を示す構成説明図である。
【図8】従来のガス励起装置の一例を示す構成説明図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。図1は本発明の一実施例を示す構成説明図である。図1において、電子放出素子10は、シリコン基板11の表面の一部にポーラスシリコン層12が形成されたものであり、ポーラスシリコン層12を含むシリコン基板11の両面にはそれぞれ電極層13、14が形成されている。これら電極層13、14間には、電源20が接続されている。
【0034】
パイプ30の内部には、被測定試料Sが導入される。
【0035】
パイプ30の一方の管壁には、電子放出素子10から放出される電子をパイプ30の内部の被測定試料Sに注入するための第1の窓部31が設けられている。
【0036】
第1の窓部31と対向する他方の管壁の第1の窓部31よりもやや下流の位置には、パイプ30の中を流れる試料S中の被測定元素の発光を分光分析部40でスペクトル測定するための第2の窓部32が設けられている。
【0037】
分光分析部40は、たとえば分光部41と測光部42とデータ処理部43とで構成される公知のものを用いる。
【0038】
このような構成において、パイプ30の中を流れる試料Sに電子放出素子10で発生した電子を衝突させることにより、被測定試料Sの複数種類の原子は励起エネルギーに応じてそれぞれ励起状態Saになる。そして、これら励起状態Saの原子が基底状態Sbに戻るときに、それぞれの原子固有の波長の光を発生する。
【0039】
分光分析部40は、励起状態Saの原子が基底状態Sbに戻るときに発生する複数種類の原子固有の波長の光について、スペクトル測定に基づく分光分析を行う。これにより、前述のように、原子固有の波長に基づいて定性分析を行うとともに、それぞれの発光強度から定量分析を行うことができ、パイプ30を流れる被測定試料Sの定性定量分析が行える。
【0040】
図1の構成によれば、パイプ30の内部を流れる被測定試料S中の被測定元素を励起する手段として、ポーラスシリコン層12を表面の一部に有するシリコン基板11上に電極層14として機能する金属膜層を有する電子放出素子10を使用し、電子により被測定物質を励起して原子固有の波長の光を発光させることができるので、試料に対する前処理工程が不要で、被測定試料Sがパイプ30の内部を流れている状態でのリアルタイム分光分析が行える。
【0041】
ここで、被測定試料Sは流体であればよく、気体、液体などの状態には依存しない。
【0042】
電子放出素子10がポーラスシリコン層12から電子を放出するように構成されているため、微量の物質でも精度よく測定できる。
【0043】
なお、電子放出素子10のポーラスシリコン層12は、カーボンナノチューブ層であってもよい。
【0044】
図2は本発明の他の実施例を示す構成説明図であり、図1と共通する部分には同一の符号を付けている。図2において、電子放出素子10のポーラスシリコン層12の表面の外周近傍には電極層14として機能する金属膜層を設けるとともに、これらポーラスシリコン層12の表面と電極層14を被測定試料Sから保護するための保護膜15を、ポーラスシリコン層12の表面と電極層14を覆うように設けている。
【0045】
このような保護膜15を設けることにより、電子放出素子10のポーラスシリコン層12と電極層14が被測定試料Sにより化学的に侵食されることを防止でき、長期間の安定動作が期待できる。
【0046】
また、図2では、パイプ30に設けられている第2の窓部32の上流側における電子放出素子10とほぼ対向する位置に対向電極16を設けて、電極14と同電位になるように電気的に接続している。
【0047】
対向電極16を設けることにより、電子放出素子10から放出される電子に対してさらにエネルギーを供給することができ、励起エネルギーがより大きい元素の検出が期待できる。
【0048】
図3も本発明の他の実施例を示す構成説明図であり、図1と共通する部分には同一の符号を付けている。図3において、パイプ30に設けられている第2の窓部32の上流側における電子放出素子10とほぼ対向する位置に、電子放出素子10から放出される電子に対してマイクロ波を照射するマイクロ波発生器50を設けている。
【0049】
マイクロ波発生器50を設けて、電子放出素子10から放出される電子に対してマイクロ波を照射することにより、電子放出素子10から放出される電子のエネルギーを増加させることができ、励起エネルギーがさらに大きい元素の検出が期待できる。
【0050】
図4も本発明の他の実施例を示す構成説明図であり、図1と共通する部分には同一の符号を付けている。図4において、パイプ30の近傍には、電子放出素子10から放出される電子に磁界を与えて回転させるための磁界発生装置60が設けられている。
【0051】
電子放出素子10から放出される電子を回転運動させることにより、電子の密度を増加させて励起エネルギーを増加させることができ、励起エネルギーがより大きい元素を検出できる。
【0052】
ここで、円運動する電子の周波数と等しい周波数を有する電磁波を外部から照射することにより、共鳴によって電子は高速回転運動をしながら元素に衝突して高密度のプラズマを生成して元素を励起する。これにより、さらに励起エネルギーが大きい元素の検出が可能になる。
【0053】
図5は、本発明に基づく分光分析装置を用いた測定システムのブロック図であり、コンバインドサイクル発電システムにおける測定システムの例を示している。
【0054】
近年、ボイラと蒸気タービンとで構成される従来型の石炭火力発電プラントに代わり、高い熱効率が得られるコンバインドサイクル発電(CC発電)プラントが実用化されている。
【0055】
コンバインドサイクル発電システムは、図5に示すように、ガスタービン101と蒸気タービン104を組み合わせた発電方式である。空気圧縮機102で圧縮された空気の中で燃料を燃やして燃焼ガスを発生させその膨張力を利用して発電機103を回すガスタービン発電と、その排ガスの余熱を排熱回収ボイラー107で回収して蒸気タービン104を回す汽力発電を組み合わせることで、最新鋭の従来型LNG火力の43.2%を上回る47.2%の高い熱効率を得ることができる。
【0056】
なお、ガスタービン101の排ガスは、脱硫装置106で脱硫された後、大気中に排気される。排熱回収ボイラー107で生成される蒸気は、パイプを介して海水が環流する復水器105に導入されて水に戻される。
【0057】
図5のガスタービン101において、ガス中に含まれている微量の硫黄、水銀、カドミウム、鉛などの影響で、高温下におけるタービンの腐食が問題となる。特に近年、その豊富な埋蔵量から今後の採掘が期待されるシェールガスの場合には、ガス中に含まれている不純物が問題となる。
【0058】
この場合、ガスタービン101にガスを供給するパイプに本発明に基づく分光分析装を設けることにより、これらガス中に含まれている不純物を前処理工程を伴うことなく常にリアルタイムで測定することができる。
【0059】
これにより、分析結果に基づいて、これらガス中に含まれる不純物が規定値以下になるようにガスの成分を管理することができ、ガスタービン101のメンテナンスなどの管理コストを低減できる。
【0060】
また、脱硫装置106の排気パイプに本発明に基づく分光分析装置を設けることにより、ガスタービン101の排気に含まれる硫黄、水銀、カドミウム、鉛などの大気汚染物質を前処理工程を伴うことなく常にリアルタイムで測定することができる。
【0061】
これにより、基準以上の大気汚染物質が検出された場合には、直ちに稼動条件を変更するなどの対応をして排出量を制御できるとともに、常にリアルタイムで測定することにより、大気汚染物質が基準値以下であることのエビデンスを残すことができる。
【0062】
また、リアルタイムでの常時計測が行えるので、前工程にフィードバックをかけることにより、より厳密な生成物の品質管理を実施できる。
【0063】
さらに、リアルタイムでの常時計測が可能であるため、たとえば化学プラントで原料の編成比の異なる物質を連続プロセスで切り替えて生産する場合、終了する製品のエンドポイントの検出および開始する製品のスタートポイントを的確にリアルタイムで検出できるため、生成物を無駄なく製品として出荷できる。
【0064】
図6は図5のコンバインドサイクル発電システムで用いられる本発明に基づく分光分析装置の具体的な構成説明図であり、図1と共通する部分には同一の符号を付けている。ガスタービン101のガス供給パイプと脱硫装置106の排気パイプには、同一構成の分光分析装置を用いることができる。どちらの装置も、前述のように、前処理工程を伴うことなく常にリアルタイムでガスの成分を測定することができる。
【0065】
なお、ガス供給パイプおよび排気パイプを流れるガスの流速は、最大でも通常30m/s程度であり、分光分析装置を含めた分析時間を10msとすると30cm程度の範囲で、原子が基底状態に戻るときに発生する原子固有の波長の光を窓部を通し観測すればよい。
【0066】
以上説明したように、本発明によれば、試料に対する前処理工程が不要で、リアルタイムに分光分析測定が行える分光分析装置を実現することができ、石油・化学・薬品・発電・上下水道などの各種プラントのパイプ内部を流れる液体や気体などの各種成分の分光分析に好適である。
【符号の説明】
【0067】
10 電子放出素子
11 シリコン基板
12 ポーラスシリコン層
13、14 電極
15 保護層
16 追加電極
20 電源
30 パイプ
31 第1の窓部
32 第2の窓部
40 分光分析部
41 分光部
42 測光部
43 データ処理部
50 マイクロ波発生器
60 磁界発生装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パイプの内部を流れる被測定試料を分光分析する分光分析装置において、
前記パイプの管壁に設けられた窓部から前記パイプの内部に電子を放出して前記被測定試料の原子を励起する電子放出素子と、
この電子放出素子を駆動する電源と、
前記励起された原子が基底状態に戻るときに発生する原子固有の波長の光を前記パイプの管壁に設けられた窓部から取り込み分光分析する分光分析部、
とで構成されたことを特徴とする分光分析装置。
【請求項2】
前記電子放出素子から前記パイプの内部に放出される電子に、前記パイプの外部から励起エネルギーを付加するエネルギー付加手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の分光分析装置。
【請求項3】
前記エネルギー付加手段は、マイクロ波発生装置と磁界発生装置の少なくともいずれかであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の分光分析装置。
【請求項4】
前記電子放出素子の電子放出面は、ポーラスシリコン層とカーボンナノチューブ層のいずれかで形成されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の分光分析装置。
【請求項5】
前記電子放出素子の電子放出面には保護膜が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の分光分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図5】
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