分子または状態を検出するための発光性化合物および蛍光性化合物、ならびに方法
ルシフェリン誘導体、あるいは、蛍光物質の誘導体を用いた、試料中の少なくとも1つの分子の存在または量を、検出する方法を提供する。
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【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式I:
【化1】
(式中、
Yは、N、N−酸化物、N−(C1−C6)アルキル、またはCHを表し;
YがNを表すときに、XはSを表さず;
XはS、O、CH=CH、N=CH、または、CH=Nを表し;
XがSを表すときに、YはNを表さず;
ZおよびZ’は独立して、H、OR、NHR、または、NRRを表し;
Z’’は、O、S、NH、NHR、または、N=Nを表し;
Qは、カルボニル、または、CH2を表し;
W1は、H、ハロ、(C1−C6)アルキル、(C2−C20)アルケニル、ヒドロキシル、または、(C1−C6)アルコキシを表し;あるいは、
W1およびZは、両方とも環A上のケト基を表し、環Aにおいて任意の2重結合を表している破線の少なくとも1つが、存在しておらず;
各W2は独立して、H、ハロ、(C1−C6)アルキル、(C2−C4)アルケニル、ヒドロキシル、または、(C1−C6)アルコキシを表し;
各K1、K2、K3、およびK4は独立して、CH、N、N−酸化物、または、N−(C1−C6)アルキルを表し、K1とK2との間の破線およびK3とK4との間の破線は、任意の2重結合を表し;
A’およびB’は、環Aと融合した任意の芳香環を表し、融合した3環系を形成するために、A’とB’とのうちの1つだけが化合物に存在しており;
B’が存在しているときにZ基が存在し、
A’が存在しているときにZ基が存在しておらず;
環Bの破線は、任意の2重結合を表し;
各Rは独立して、H、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C12)アルコキシ、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルスルホキシ、(C6−C30)アリールスルホキシ、ヘテロアリールスルホキシ、(C1−C20)アルキルスルホニル、(C6−C30)アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、(C1−C20)アルキルスルフィニル、(C6−C30)アリールスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、(C1−C20)アルコキシカルボニル、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)2、トリ(C1−C20)アンモニウム(C1−C20)アルキル、ヘテロアリール(C1−C20)アルキル、第4級窒素を有しているヘテロアリール、第4級窒素を有しているヘテロアリールカルボニル、(C6−C30)アリールチオ、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、(C6−C30)アリールホスフェート、(C6−C30)アリールホスホネート、ホスフェート、サルフェート、もしくは、サッカライドを表すか、または、Z’’が酸素を表すときに任意のM+(ここでMは、アルカリ金属を表す)を表すか;あるいは、
ZまたはZ’がNR1R1を表すときに、R1R1は、それらが結合しているNと一緒にヘテロアリール基または複素環基を形成しており;
任意のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、または、複素環基は、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ハロ、ヒドロキシル、−COORX、−SO2RX、−SO3RX、ニトロ、アミノ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ホスフェート、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、N((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールチオ、トリフルオロメチル、=O、ヘテロアリール、および、複素環から選択される1、2、3、4または5の置換基(ここで、各置換基は1−3のR基で置換されていてもよい)で置換されていてもよく;
RXは、H、(C1−C6)アルキル、または、(C6−C30)アリールを表し;
ZまたはZ’が窒素部分を含有しているときに、前記Zもしくは前記Z’の窒素部分の1つまたは両方の水素は、(C1−C20)アルキル、または、L基によって置き換えられてもよく(ここで、Lはアミノ酸ラジカル、最大で20アミノ酸部分を有しているペプチドラジカル、または非ルシフェラーゼの基質である任意の他の低分子を表す);ただし、Lがアミノ酸ラジカルまたはペプチドラジカルを表すときに、W2の少なくとも1つはHを表さず;
Zがヒドロキシル基または窒素部分を表すときに、前記ヒドロキシル基または窒素部分のHは、(HO)2P(O)−OCH2−、スルホ、または−PO3H2により、あるいは、1〜約12の炭素原子の炭素鎖を介してZ基に結合したセファロスポラニン酸により、置き換えられてもよく;ただし、環Bが、チアゾール環を表すときに、前記スルホ基または前記−PO3H2基は、(C1−C6)アルキレン基を介してヒドロキシル基の酸素に結合しており;
ZまたはZ’がヒドロキシル基または窒素部分を表すとき、あるいは、Z’’−Rがヒドロキシル基を表すときに、前記ヒドロキシル基または窒素部分の1つのHは、L’基−リンカー(ここで、L’は、前記リンカーを自由にするために、酵素により除去可能な基を表し、リンカーは、1以上の窒素原子、酸素原子、カルボニル基、置換されていてもよい芳香環、または、ペプチド結合により割り込まれてもよい、自己切断可能な炭素鎖を表す)により置き換えられてもよく、リンカーは、リンカーの1つの端末にある酸素原子またはNH基を介して、L’に結合しており、リンカーのもう1つの端末は、Z基、Z’基、または、Z’’−R環基と、エーテル、エステル、または、アミド結合を形成しており;
ZがORを表すときに、一般式Iで示される化合物は、一般式Iで示される化合物の2量体の間に架橋を形成するための(C1−C12)アルキルジラジカルを含有しているリンカーを介して、2つの環Aにおいて結合した2量体であってもよく(ここで、(C1−C12)アルキルジラジカルは、1〜4の酸素原子、窒素原子、または、置換されていてもよいアリール基、ヘテロアリール基、もしくは複素環基により割り込まれていてもよく、一般式Iの化合物の2量体に結合している各Z基のR基は、前記架橋により置き換えられている);
A−はアニオンを表し、第4級窒素が存在するときに存在し;
環Aおよび環Bが、ナフタレンまたはキノリン環系を形成するときに、W1は水素を表さず;
環Aの置換基がOHを表すときに、−Q−Z’’−Rは、−C(O)−NH−NH2を表さず;
YがNまたはCHを表し、XがCH=CHを表し、W1がHを表すときに、ZはK3に結合したOHを表さず;
YがNまたはCHを表し、XがCH=CHを表し、ZがHを表すときに、W1はK3に結合したOHではない)
で示される化合物、または、その塩。
【請求項2】
前記環Bが、6員環であり;
Yが、NまたはCHを表し;
Xが、CH=CH、N=CH、または、CH=Nを表し;
環Bの前記破線が2重結合として存在している、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Yが、NまたはCHを表し;
XがCH=CHを表す、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
前記環Bが、5員環であり;
Yが、NまたはCHを表し;
Xが、SまたはOを表し;
環Bの前記破線が2重結合として存在している、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
K1−K4のそれぞれが、CHを表し;
環A’および環B’が存在していない、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
Qが、カルボニルを表し;
Z’’−Rが、−OHまたはO(C1−C20)アルキルを表し;
各W2がH、メチルまたはFを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
ZがORを表し、Rが置換されていてもよい(C1−C20)アルキル基または(C6−C30)アリール基を表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
ZがORを表し、Rが、1−5のハロ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、ホスフェート基、アルキルカルボキシル基、または、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよいフェニルまたはベンジルを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
ZがORを表し、Rは、ホスフェートまたはサルフェートを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
W1がF、Cl、Br、または、Iを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
K1、K2、K3、K4の1つがN−酸化物を表し、Zが、H、OH、または、アミノを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
一般式IA:
【化2】
(式中、
Yは、N、N−酸化物、N−(C1−C6)アルキル、または、CHを表し;
YがNを表すときに、XはSを表さず;
XはS、O、CH=CH、N=CH、または、CH=Nを表し;
XがSを表すときに、YはNを表さず;
ZはH、OR、NHR、または、NRRを表し;
Z’’はO、S、NH、NHR、または、N=Nを表し;
W1は、H、ハロ、ヒドロキシル、(C1−C6)アルキル、または、(C1−C6)アルコキシを表し;
環Bの破線は、任意の2重結合を表し;
各Rは独立して、H、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C12)アルコキシ、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルスルホキシ、(C6−C30)アリールスルホキシ、ヘテロアリールスルホキシ、(C1−C20)アルキルスルホニル、(C6−C30)アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、(C1−C20)アルキルスルフィニル、(C6−C30)アリールスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、(C1−C20)アルコキシカルボニル、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)2、トリ(C1−C20)アンモニウム(C1−C20)アルキル、ヘテロアリール(C1−C20)アルキル、第4級窒素を有しているヘテロアリール、第4級窒素を有しているヘテロアリールカルボニル、(C6−C30)アリールチオ、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、(C6−C30)アリールホスフェート、(C6−C30)アリールホスホネート、ホスフェート、サルフェート、もしくはサッカライドを表すか、または、Z’’が酸素を表すときに任意のM+(ここで、Mはアルカリ金属を表す)を表すか;あるいは、
ZまたはZ’が、NR1R1を表すときに、R1R1は、それらが結合しているNと一緒にへテロアリール基、または複素環基を形成しており;
任意のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、または複素環基は、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ハロ、ヒドロキシル、−COORX、−SO2RX、−SO3RX、ニトロ、アミノ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ホスフェート、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、N((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールチオ、トリフルオロメチル、=O、ヘテロアリール、および、複素環から選択される1、2、3、4または5の置換基(ここで、各置換基は1−3のR基で置換されていてもよい)で置換されていてもよく;
RXは、H、(C1−C6)アルキル、または、(C6−C30)アリールを表し;
A−はアニオンを表し、第4級窒素が存在するときに存在し;
環Aおよび環Bが、ナフタレンまたはキノリン環系を形成するときに、W1は水素を表さず;
環Aの置換基がOHを表すときに、−Q−Z’’−Rは、−C(O)−NH−NH2を表さず;
YがNまたはCHを表し、XがCH=CHを表し、W1がHを表すときに、Zは環Aの6位の炭素に結合されたOHを表さず;
YがNまたはCHを表し、XがCH=CHを表し、ZがHを表すときに、W1は環Aの6位の炭素に結合されたOHではない)
で示される化合物、またはその塩。
【請求項13】
Z’’−Rが、−OHまたは−O−(C1−C6)アルキルを表す、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
ZがORを表し、Rが、1−5のハロ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、ホスフェート基、アルキルカルボキシル基、または、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよいフェニルまたはベンジルを表す、請求項12に記載の化合物。
【請求項15】
一般式II:
【化3】
(式中、
ZおよびZ’は独立して、OR1、NHR1、または、NR1R1を表し;
Z’’は、O、S、NH、NHR、または、N=Nを表し;
Qはカルボニル、または、CH2を表し;
W1は、H、ハロ、(C1−C6)アルキル、(C2−C20)アルケニル、ヒドロキシル、または、(C1−C6)アルコキシを表し;あるいは、
W1およびZは、両方とも環Aのケト基を表し、環Aにおいて任意の2重結合を表している破線の少なくとも1つが、存在しておらず;
各W2は独立して、H、ハロ、(C1−C6)アルキル、(C2−C4)アルケニル、ヒドロキシル、または(C1−C6)アルコキシを表し;
各K1、K2、K3、および、K4は独立して、CH、N、N−酸化物、または、N−(C1−C6)アルキルを表し、K1とK2との間、K3とK4との間の破線は任意の2重結合を表し;
A’およびB’は、環Aと融合した任意の芳香環を表し、融合した3環系を形成するために、A’とB’とのうちの1つだけが化合物に存在しており;
B’が存在しているときにZ基が存在し、
A’が存在しているときにZ基が存在していなく;
Rは、H、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C12)アルコキシ、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルスルホキシ、(C6−C30)アリールスルホキシ、ヘテロアリールスルホキシ、(C1−C20)アルコキシカルボニル、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)2、トリ(C1−C20)アンモニウム(C1−C20)アルキル、ヘテロアリール(C1−C20)アルキル、第4級窒素を有しているヘテロアリール、第4級窒素を有しているヘテロアリールカルボニル、もしくはサッカライドを表すか、または、Z’’が酸素を表すときに任意のM+(ここでMはアルカリ金属を表す)を表し;
R1は、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルチオ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2、−SO3(C1−C20)アルキル、サッカライド、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、(C6−C30)アリールチオ、(C6−C30)アリール−S(O)−、(C6−C30)アリール−SO2、−SO3(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールホスフェート、もしくは(C6−C30)アリールホスホネートを表すか、または、R1は、R2で置換された(C1−C20)を表し;
R2は(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ヒドロキシル、−COORX、−SO3RX、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリールチオ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ニトロ、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、または、N((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、サッカライド、または、トリフルオロメチルを表し;あるいは、
ZまたはZ’がNR1R1を表すときに、R1R1は、それらが結合しているNと一緒にヘテロアリール基または複素環基を形成し;
任意のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、または、複素環基は、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ハロ、ヒドロキシル、−COORX、−SO2RX、−SO3RX、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ホスフェート、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、ニトロ、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、N((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールチオ、トリフルオロメチル、=O、ヘテロアリール、および、複素環から選択される1、2、3、4または5の置換基(ここで、各置換基は、1−3のR基で置換されていてもよい)で置換されていてもよく;
RXは、H、または、(C1−C6)アルキルを表し;
ZまたはZ’が窒素部分を含有しているときに、前記ZまたはZ’の窒素部分のHは、L基によって置き換えられてもよく(ここで、Lはアミノ酸ラジカル、最大で20アミノ酸部分を有しているペプチドラジカル、または非ルシフェラーゼの基質である任意の他の低分子を表す);ただしLがアミノ酸ラジカル、または、ペプチドラジカルを表すときに、W1またはW2の少なくとも1つがHを表さず;
Zがヒドロキシル基または窒素部分を表すときに、ヒドロキシルまたは窒素部分のHが、(HO)2P(O)−OCH2−、スルホ、−PO3H2により、あるいは、1−約12炭素原子の炭素鎖を介して、Z基に結合したセファロスポラニン酸によって置き換えられてもよく;ただし、前記スルホ基または−PO3H基は、(C1−C6)アルキレン基を介してヒドロシキル基の酸素に結合しており;
ZまたはZ’がヒドロキシル基または窒素部分を表すとき、あるいは、Z’’−Rがヒドロキシル基を表すときに、ヒドロシキルまたは窒素部分の1つのHがL’基−リンカーにより置き換えられてもよく(ここで、L’基は、前記リンカーを自由にするために、酵素により除去可能な基を表し、
リンカーは、1以上の窒素原子、酸素原子、カルボニル基、置換されていてもよい芳香環、またはペプチド結合により割り込まれてもよい、自己切断可能な炭素鎖を表す)、リンカーは、前記リンカーの1つの端に酸素原子またはNH基を介して、L’に結合されており、前記リンカーのもう1つの端は、Z基、Z’基、または、Z’’−R基と、エーテル、エステル、または、アミド結合を形成しており;
ZはOR1を表すときに、一般式IIで示される化合物は、一般式IIで示される化合物の2量体の間に架橋を形成するための(C1−C12)アルキルジラジカルを含有しているリンカーを介して、2つの環Aにおいて結合した任意の2量体であってもよく(ここで、(C1−C12)アルキルジラジカルは、1−4の酸素原子、窒素原子、または、置換されていてもよいアリール基、ヘテロアリール基、もしくは複素環により割り込まれいてもよく、一般式IIで示される化合物の2量体に結合している各Z基のR1基は、前記架橋により置き換えられている);
サッカライドは、直接K3と結合しておらず;
A−はアニオンを表し、第4級窒素が存在するときに存在する)
で示される化合物、または、その塩。
【請求項16】
K1−K4のそれぞれが、CHを表し;
環A’および環B’が存在していない、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
K1、K2、K3、K4のひとつがN−酸化物を表し、Zは、H、OH、または、アミノを表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項18】
Qが、カルボニルを表し;
Z’’−Rが、−OH、または、−O(C1−C20)アルキルを表し;
各W2がH、メチル、または、Fを表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項19】
W1がF、Cl、Br、または、Iを表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項20】
ZがOR1を表し、R1が、置換されていてもよい(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、または、複素環を表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項21】
ZがNR1R1を表すときに、R1R1が、それらが結合しているNと一緒にヘテロアリール基または複素環基を形成している、請求項15に記載の化合物。
【請求項22】
一般式IIA:
【化4】
(式中、
ZはOR1、NHR1、または、NR1R1を表し;
Z’’は、O、S、NH、NHR、または、N=Nを表し;
W1は、H、ハロ、ヒドロキシル、(C1−C6)アルキル、または(C1−C6)アルコキシを表し;
Rは、H、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C12)アルコキシ、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルスルホキシ、(C6−C30)アリールスルホキシ、ヘテロアリールスルホキシ、(C1−C20)アルコキシカルボニル、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)2、トリ(C1−C20)アンモニウム(C1−C20)アルキル、ヘテロアリール(C1−C20)アルキル、第4級窒素を有しているヘテロアリール、第4級窒素を有しているヘテロアリールカルボニル、もしくはサッカライドを表すか、または、Z’’が酸素を表すときに、任意のM+(ここで、Mはアルカリ金属を表す)を表し;
R1は、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルチオ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2、−SO3(C1−C20)アルキル、サッカライド、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、(C6−C30)アリールチオ、(C6−C30)アリール−S(O)−、(C6−C30)アリール−SO2、−SO3(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールホスフェート、もしくは(C6−C30)アリールホスホネートを表すか、または、R1は、R2で置換された(C1−C20)アルキルを表し;
R2は、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ヒドロキシル、−COORX、−SO3RX、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリールチオ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ニトロ、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、またはN((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、サッカライド、または、トリフルオロメチルを表し;または、
ZまたはZ’がNR1R1を表すときに、R1R1は、それらが結合しているNと一緒にヘテロアリール基または複素環基を形成しており;
任意のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、または、複素環基は、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ハロ、ヒドロキシル、−COORX、−SO2RX、−SO3RX、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ホスフェート、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、ニトロ、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、N((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールチオ、トリフルオロメチル、=O、ヘテロアリール、および複素環から選択される1、2、3、4、または、5の置換基(ここで、各置換基は、1−3のR基で置換されていてもよい)で置換されてもよく;
RXは、Hまたは(C1−C6)アルキルを表し;
ZがOR1を表すときに、一般式IIAで示される化合物は、一般式IIAで示される化合物の2量体の間に架橋を形成するための(C1−C12)アルキルジラジカルを含有しているリンカーを介して、2つの環Aにおいて結合した2量体であってもよく(ここで、(C1−C12)アルキルジラジカルは、1−4の酸素原子、窒素原子、または、置換されていてもよいアリール基、ヘテロアリール基、もしくは複素環基により割り込まれていてもよく、一般式IIで示される化合物の2量体に結合している各Z基のR1基は、前記架橋により置き換えられている);
サッカライドは直接K3と結合しておらず;
A−はアニオンを表し、第4級窒素が存在するときに存在する)
で示される化合物、または、その塩。
【請求項23】
Z’’−Rが、−OHまたは−O−(C1−C6)アルキルを表す、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
ZがOR1を表し、R1が、置換されていてもよい(C6−C30)アリール、ヘテロアリールまたは複素環を表し;あるいは、
ZがNR1R1を表し、R1R1が、それらが結合しているNと一緒にヘテロアリール基または複素環基を形成している、請求項22に記載の化合物。
【請求項25】
請求項1〜24の何れかに記載の化合物を備えているキット。
【請求項26】
発光反応を媒介することが可能な酵素をさらに含んでいる、請求項25に記載のキット。
【請求項27】
試料の中にある、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定するための方法であって:
a)試料、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、および、非ルシフェラーゼの基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;
b)前記第1混合物の少なくとも一部、および甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応のための第2反応混合物を接触させて、第2混合物を生じさせる工程;ならびに、
c)前記第2混合物中の発光を検出または決定することによって、試料の中にある、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定する工程;
を含んでおり、
前記分子が前記試料の中に存在している場合に、第1混合物は甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでおり、
前記誘導体は、アミノ基にペプチド結合を介して、プロテアーゼ基質を含むように修飾され、さらに、保護されたカルボキシル基を有していてもよいアミノルシフェリン、D−ルシフェリン−O−サルフェート、D−ルシフェリン−O−ホスフェート、D−ルシフェリル−L−フェニルアラニン、D−ルシフェリル−L−Nα−アルギニン、またはシトクロムP450酵素の基質ではない、方法。
【請求項28】
試料の中にある、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定するための方法であって:
a)試料、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応および甲虫ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための反応混合物、非ルシフェラーゼの基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、混合物を生じさせる工程;ならびに、
b)前記混合物中の発光を検出または決定することによって、試料の中にある、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定する工程;
を含んでおり、
前記分子が前記試料の中に存在する場合に、非ルシフェラーゼ酵素と誘導体との間の反応は甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を生じ、
前記誘導体が、アミノ基にペプチド結合を介して、プロテアーゼ基質を含むように修飾され、さらに、保護されたカルボキシル基を有していてもよいアミノルシフェリン、D−ルシフェリン−O−β−ピラノシド、またはシトクロムP450酵素の基質ではない、方法。
【請求項29】
試料の中にある、ルシフェラーゼに媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定するための方法であって:
a)試料、甲虫ルシフェラーゼに関する反応混合物、およびルシフェラーゼの基質であるルシフェリン誘導体またはアミノルシフェリン誘導体を接触させて、混合物を生じさせる工程;ならびに、
b)前記反応における発光を検出または決定する工程
を含んでおり、
前記誘導体が、D−クロロルシフェリン、D−ナフチルルシフェリン、またはD−キノリルルシフェリンではない、方法。
【請求項30】
前記誘導体の環Bが、環Bと比較して修飾されたD−ルシフェリンである、請求項27または28に記載の方法。
【請求項31】
前記非ルシフェラーゼ酵素が、モノアミンオキシダーゼ、フラビンモノオキシゲナーゼ、グリコシダーゼ、グルタチオンSトランスフェラーゼ、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、ホスファターゼ、サルファターゼ、デアセチラーゼ、デホルミラーゼ、または、デアルキラーゼである、請求項26または27に記載の方法。
【請求項32】
前記非ルシフェラーゼ酵素が、エステラーゼ、デヒドロゲナーゼ、ペプチダーゼ、デメチラーゼ、デアセチラーゼ、またはデホルミラーゼである、請求項27または28に記載の方法。
【請求項33】
前記誘導体が、一般式Iまたは一般式IAで示される化合物である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項34】
前記誘導体が、一般式IIまたは一般式IIAで示される化合物である、請求項27、28または29に記載の方法。
【請求項35】
前記誘導体の環Aが、前記非ルシフェラーゼ酵素の基質を含むように、D−ルシフェリンまたはアミノルシフェリンと比較して修飾されている、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記環Bが、前記環Aとアミノキノリニル、ナフチル、または、キノリニルを形成している、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記誘導体の環Bが6員環である、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記非ルシフェラーゼ酵素が、P450酵素である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項39】
検出または決定される前記分子が、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応の基質である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項40】
検出または決定される前記分子が、非ルシフェラーゼ酵素である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項41】
検出または決定される前記分子が、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応の補助因子である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項42】
前記試料が細胞ライセートである、請求項27、28または29に記載の方法。
【請求項43】
前記試料が無傷細胞を含んでいる、請求項27、28または29に記載の方法。
【請求項44】
前記第2反応混合物が、甲虫ルシフェラーゼの不活性化を阻害する作用物質を含んでいる、請求項27に記載の方法。
【請求項45】
前記反応混合物が、甲虫ルシフェラーゼの不活性化を阻害する作用物質を含んでいる、請求項28または29に記載の方法。
【請求項46】
前記第2反応混合物が、光の産出を増加させる作用物質を含んでいる、請求項27に記載の方法。
【請求項47】
前記反応混合物が、光の産出を増加させる作用物質を含んでいる、請求項28または29に記載の方法。
【請求項48】
試料の中にある、分子の存在または量を検出するための方法であって:
a)試料、非酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、およびルシフェリン誘導体を接触させて、分子の存在下において、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでいる第1混合物を生じさせる工程;
b)前記第1混合物の少なくとも一部、甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応のための第2反応混合物を接触させて、第2混合物を生じさせる工程;ならびに、
c)前記第2混合物中の発光を検出または決定することによって、前記分子の存在または量を、検出もしくは決定する工程;
を含んでいる方法。
【請求項49】
試料の中にある、分子の存在または量を検出するための方法であって:
a)試料、非酵素に媒介される反応および甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応のための第1反応混合物、およびルシフェリン誘導体を接触させて、分子の存在下において、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでいる混合物を生じさせる工程;ならびに、
b)前記混合物中の発光を検出または決定することによって、前記分子の存在または量を、検出もしくは決定する工程;
を含んでいる方法。
【請求項50】
前記分子が、ROS、グルタチオン、または、OHラジカルである、請求項48または49に記載の方法。
【請求項51】
非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応の調節物質を同定するための方法であって:
a)1以上の作用物質、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、および非ルシフェラーゼ酵素の基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;
b)前記第1混合物の少なくとも一部、および甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応のための第2反応混合物を接触させて、第2混合物を生じさせる工程;ならびに、
c)前記第2混合物中の発光を、前記作用物質を欠いているコントロール混合物と比較することによって、1以上の前記作用物質が非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応を調節するか否かを同定する工程;
を含んでおり、
1以上の作用物質が存在していない前記第1混合物は、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでおり、
前記誘導体がシトクロムP450酵素の基質ではない、方法。
【請求項52】
非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応の調節物質を同定するための方法であって:
a)1以上の作用物質、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、および非ルシフェラーゼ酵素の基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;
b)前記第1混合物の少なくとも一部、および甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応のための第2反応混合物を接触させて、第2混合物を生じさせる工程;ならびに、
c)前記第2混合物中の発光をコントロール混合物と比較することによって、1以上の作用物質が非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応を調節するか否かを同定する工程;
を含んでおり、
1以上の作用物質が存在していない前記第1混合物は、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでおり、
前記誘導体がD−ルシフェリンと比較して修飾されている環Bを含んでいる、方法。
【請求項53】
甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応の調節物質を同定するための方法であって:
a)1以上の作用物質、甲虫ルシフェラーゼに関する反応混合物、およびルシフェラーゼの基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、反応物を生じさせる工程;ならびに、
b)前記反応物中の発光をコントロール反応物と比較することによって、1以上の前記作用物質がルシフェラーゼ反応を調節するか否かを同定する工程;
を含んでおり、
前記誘導体が、D−ナフチルルシフェリン、またはD−キノリルルシフェリンではない、方法。
【請求項54】
前記作用物質が反応の阻害物質である、請求項51、52または53に記載の方法。
【請求項55】
試料の中にある、シトクロムP450酵素に媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定するための方法であって:
a)試料、シトクロムP450酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、シトクロムP450酵素の基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;
を含んでおり、
前記分子が試料の中に存在する場合に、前記第1混合物が、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでおり、
前記誘導体が、一般式Iまたは一般式IIで示される化合物である、方法。
【請求項56】
前記a)の反応混合物がピロホスフェターゼをさらに含んでいる、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記ピロホスフェターゼが無機ピロホスフェターゼである、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記第2反応混合物が界面活性剤をさらに含んでいる、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記試料が細胞を含有している、請求項55に記載の方法。
【請求項61】
前記細胞が甲虫ルシフェラーゼを発現している、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記試料が溶解細胞を含有している、請求項55に記載の方法。
【請求項63】
前記細胞は溶解試薬に接触されている、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
シトクロムP450酵素に媒介される反応の調節物質を同定するための方法であって:
a)1以上の作用物質、シトクロムP450酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、およびシトクロムP450酵素の基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;
を含んでおり、
1以上の作用物質が存在していない前記第1混合物が、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでおり、
前記誘導体が、一般式Iまたは一般式IIで示される化合物である、方法。
【請求項65】
1以上の作用物質が阻害物質である、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
b)の反応混合物がピロホスフェターゼをさらに含んでいる、請求項64に記載の方法。
【請求項67】
前記ピロホスフェターゼが無機ピロホスフェターゼである、請求項64に記載の方法。
【請求項68】
蛍光物質およびモノアミンオキシダーゼ、または、フラビンモノオキジゲナーゼの基質、あるいは、酸化還元反応の基質を含んでいる化合物。
【請求項69】
フルオレセインの誘導体を含有している、請求項68に記載の化合物。
【請求項70】
一般式XIIIを備えている、請求項68に記載の化合物。
【請求項71】
クマリン誘導体を含有している、請求項68に記載の化合物。
【請求項72】
試料の中にある、非プロテアーゼに媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定するための方法であって:
a)試料、オキシゲナーゼまたはオキシダーゼに媒介される反応のための第1反応混合物、オキシゲナーゼまたはオキシダーゼ酵素の基質を含んでいる蛍光物質の誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;ならびに、
b)前記混合物中の発光を検出する、または決定することによって、前記試料の中にある前記オキシゲナーゼまたはオキシダーゼに媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定する工程;
を含んでおり、
前記分子が試料の中に存在する場合に、前記第1混合物はヒドロキシル基を含んでいる蛍光性生成物を含有している、方法。
【請求項73】
前記生成物がウンベリフェロンである、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記誘導体がクマリンノ誘導体である、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記誘導体がフルオレセインの誘導体である、請求項72に記載の方法。
【請求項76】
前記オキシダーゼがモノアミンオキシダーゼである、請求項72に記載の方法。
【請求項77】
前記モノアミノオキシダーゼがモノアミンオキシダーゼAである、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記モノアミノオキシダーゼがモノアミンオキシダーゼBである、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
前記オキシゲナーゼがフラビンモノオキシゲナーゼである、請求項72に記載の方法。
【請求項80】
前記誘導体が、リンカー、および、オキシダーゼまたはオキシゲナーゼの基質を含んでいる、請求項72に記載の方法。
【請求項81】
前記試料が細胞を含有している、請求項72に記載の方法。
【請求項82】
前記試料が細胞ライセートを含有している、請求項72に記載の方法。
【請求項83】
非プロテアーゼ酵素に媒介される反応の調節物質を同定するための方法であって:
a)1以上の作用物質、オキシゲナーゼまたはオキシダーゼに媒介される反応のための第1反応混合物、オキシゲナーゼまたはオキシダーゼの基質を含んでいる蛍光物質の誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程:
b)前記混合物中の発光と、前記作用物質を欠いているコントロール混合物中の発光を比較することによって、1以上の作用物質がオキシゲナーゼまたはオキシダーゼに媒介される反応を調節するか否かを同定する工程;
を含んでおり、
1以上の作用物質が存在していない前記第1混合物が、ヒドロキシ基を含んでいる蛍光性生成物を含有している、方法。
【請求項84】
1以上の作用物質が阻害物質である、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記オキシダーゼがモノアミンオキシダーゼである、請求項83に記載の方法。
【請求項86】
前記モノアミンオキシダーゼがモノアミンオキシダーゼAである、請求項83に記載の方法。
【請求項87】
前記モノアミンオキシダーゼがモノアミンオキシダーゼBである、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
前記オキシゲナーゼがフラビンモノオキシゲナーゼである、請求項83に記載の方法。
【請求項89】
前記誘導体が、一般式XIII:
【化5】
(式中、
破線で示された環は、存在してもよいベンゾ環を表し;
破線で示された環が存在していないときのみ、B環において破線で示されている結合が存在しており;
破線で示された環が存在していないときに、X’は、CHを表し;
破線で示された環が存在しているときに、X’は、NHを表し;
破線で示された環が存在しているときに、X’は炭素原子を表すとともに、γ−ブチロカクトン環であるスピロ環系の一部を形成し(ここで、ラクトン環のαおよびβ炭素において融合し、γ炭素においてX’に結合した、置換されていてもよいベンゾ環を、上記γ−ブチロラクトン環は有している);
W1、W3およびW4は独立して、H、ハロ、カルボキシル、カルボキシエステル、低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル、C6−20アリール、または、置換されたC6−20アリールを表し;W2は、ヒドロキシル、低級アルコキシ、または、アミノ(ここで、アミノ基の1または両方の水素は、低級アルキルで置換されていてもよい)を表し;
Z1は、Z1は、アミノ基により終結している低級アルキレン鎖、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、チオール基、または、低級アルキルチオ基を表し;W2は、アルコキシ、またはOCH(R7)CH(R8)CH(R9)N(R3R4)を表し;
Z2はケト基を表し、ベンゾ環が存在しないときにのみ存在する)
で示される化合物を備えている、請求項72または83に記載の方法。
【請求項90】
前記オキシゲナーゼまたはオキシダーゼと前記誘導体との間の相互作用が、非触媒性β−脱離を必要に応じて受けて、ヒドロキシ基を含んでいる蛍光性生成物が生じるイミニウムおよび/またはアルデヒド中間体を、生成する、請求項72または83に記載の方法。
【請求項91】
下記に示された構造:
【化6】
のうちの何れか1つを備えている化合物。
【請求項1】
一般式I:
【化1】
(式中、
Yは、N、N−酸化物、N−(C1−C6)アルキル、またはCHを表し;
YがNを表すときに、XはSを表さず;
XはS、O、CH=CH、N=CH、または、CH=Nを表し;
XがSを表すときに、YはNを表さず;
ZおよびZ’は独立して、H、OR、NHR、または、NRRを表し;
Z’’は、O、S、NH、NHR、または、N=Nを表し;
Qは、カルボニル、または、CH2を表し;
W1は、H、ハロ、(C1−C6)アルキル、(C2−C20)アルケニル、ヒドロキシル、または、(C1−C6)アルコキシを表し;あるいは、
W1およびZは、両方とも環A上のケト基を表し、環Aにおいて任意の2重結合を表している破線の少なくとも1つが、存在しておらず;
各W2は独立して、H、ハロ、(C1−C6)アルキル、(C2−C4)アルケニル、ヒドロキシル、または、(C1−C6)アルコキシを表し;
各K1、K2、K3、およびK4は独立して、CH、N、N−酸化物、または、N−(C1−C6)アルキルを表し、K1とK2との間の破線およびK3とK4との間の破線は、任意の2重結合を表し;
A’およびB’は、環Aと融合した任意の芳香環を表し、融合した3環系を形成するために、A’とB’とのうちの1つだけが化合物に存在しており;
B’が存在しているときにZ基が存在し、
A’が存在しているときにZ基が存在しておらず;
環Bの破線は、任意の2重結合を表し;
各Rは独立して、H、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C12)アルコキシ、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルスルホキシ、(C6−C30)アリールスルホキシ、ヘテロアリールスルホキシ、(C1−C20)アルキルスルホニル、(C6−C30)アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、(C1−C20)アルキルスルフィニル、(C6−C30)アリールスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、(C1−C20)アルコキシカルボニル、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)2、トリ(C1−C20)アンモニウム(C1−C20)アルキル、ヘテロアリール(C1−C20)アルキル、第4級窒素を有しているヘテロアリール、第4級窒素を有しているヘテロアリールカルボニル、(C6−C30)アリールチオ、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、(C6−C30)アリールホスフェート、(C6−C30)アリールホスホネート、ホスフェート、サルフェート、もしくは、サッカライドを表すか、または、Z’’が酸素を表すときに任意のM+(ここでMは、アルカリ金属を表す)を表すか;あるいは、
ZまたはZ’がNR1R1を表すときに、R1R1は、それらが結合しているNと一緒にヘテロアリール基または複素環基を形成しており;
任意のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、または、複素環基は、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ハロ、ヒドロキシル、−COORX、−SO2RX、−SO3RX、ニトロ、アミノ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ホスフェート、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、N((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールチオ、トリフルオロメチル、=O、ヘテロアリール、および、複素環から選択される1、2、3、4または5の置換基(ここで、各置換基は1−3のR基で置換されていてもよい)で置換されていてもよく;
RXは、H、(C1−C6)アルキル、または、(C6−C30)アリールを表し;
ZまたはZ’が窒素部分を含有しているときに、前記Zもしくは前記Z’の窒素部分の1つまたは両方の水素は、(C1−C20)アルキル、または、L基によって置き換えられてもよく(ここで、Lはアミノ酸ラジカル、最大で20アミノ酸部分を有しているペプチドラジカル、または非ルシフェラーゼの基質である任意の他の低分子を表す);ただし、Lがアミノ酸ラジカルまたはペプチドラジカルを表すときに、W2の少なくとも1つはHを表さず;
Zがヒドロキシル基または窒素部分を表すときに、前記ヒドロキシル基または窒素部分のHは、(HO)2P(O)−OCH2−、スルホ、または−PO3H2により、あるいは、1〜約12の炭素原子の炭素鎖を介してZ基に結合したセファロスポラニン酸により、置き換えられてもよく;ただし、環Bが、チアゾール環を表すときに、前記スルホ基または前記−PO3H2基は、(C1−C6)アルキレン基を介してヒドロキシル基の酸素に結合しており;
ZまたはZ’がヒドロキシル基または窒素部分を表すとき、あるいは、Z’’−Rがヒドロキシル基を表すときに、前記ヒドロキシル基または窒素部分の1つのHは、L’基−リンカー(ここで、L’は、前記リンカーを自由にするために、酵素により除去可能な基を表し、リンカーは、1以上の窒素原子、酸素原子、カルボニル基、置換されていてもよい芳香環、または、ペプチド結合により割り込まれてもよい、自己切断可能な炭素鎖を表す)により置き換えられてもよく、リンカーは、リンカーの1つの端末にある酸素原子またはNH基を介して、L’に結合しており、リンカーのもう1つの端末は、Z基、Z’基、または、Z’’−R環基と、エーテル、エステル、または、アミド結合を形成しており;
ZがORを表すときに、一般式Iで示される化合物は、一般式Iで示される化合物の2量体の間に架橋を形成するための(C1−C12)アルキルジラジカルを含有しているリンカーを介して、2つの環Aにおいて結合した2量体であってもよく(ここで、(C1−C12)アルキルジラジカルは、1〜4の酸素原子、窒素原子、または、置換されていてもよいアリール基、ヘテロアリール基、もしくは複素環基により割り込まれていてもよく、一般式Iの化合物の2量体に結合している各Z基のR基は、前記架橋により置き換えられている);
A−はアニオンを表し、第4級窒素が存在するときに存在し;
環Aおよび環Bが、ナフタレンまたはキノリン環系を形成するときに、W1は水素を表さず;
環Aの置換基がOHを表すときに、−Q−Z’’−Rは、−C(O)−NH−NH2を表さず;
YがNまたはCHを表し、XがCH=CHを表し、W1がHを表すときに、ZはK3に結合したOHを表さず;
YがNまたはCHを表し、XがCH=CHを表し、ZがHを表すときに、W1はK3に結合したOHではない)
で示される化合物、または、その塩。
【請求項2】
前記環Bが、6員環であり;
Yが、NまたはCHを表し;
Xが、CH=CH、N=CH、または、CH=Nを表し;
環Bの前記破線が2重結合として存在している、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
Yが、NまたはCHを表し;
XがCH=CHを表す、請求項2に記載の化合物。
【請求項4】
前記環Bが、5員環であり;
Yが、NまたはCHを表し;
Xが、SまたはOを表し;
環Bの前記破線が2重結合として存在している、請求項1に記載の化合物。
【請求項5】
K1−K4のそれぞれが、CHを表し;
環A’および環B’が存在していない、請求項1に記載の化合物。
【請求項6】
Qが、カルボニルを表し;
Z’’−Rが、−OHまたはO(C1−C20)アルキルを表し;
各W2がH、メチルまたはFを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項7】
ZがORを表し、Rが置換されていてもよい(C1−C20)アルキル基または(C6−C30)アリール基を表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項8】
ZがORを表し、Rが、1−5のハロ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、ホスフェート基、アルキルカルボキシル基、または、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよいフェニルまたはベンジルを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項9】
ZがORを表し、Rは、ホスフェートまたはサルフェートを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項10】
W1がF、Cl、Br、または、Iを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項11】
K1、K2、K3、K4の1つがN−酸化物を表し、Zが、H、OH、または、アミノを表す、請求項1に記載の化合物。
【請求項12】
一般式IA:
【化2】
(式中、
Yは、N、N−酸化物、N−(C1−C6)アルキル、または、CHを表し;
YがNを表すときに、XはSを表さず;
XはS、O、CH=CH、N=CH、または、CH=Nを表し;
XがSを表すときに、YはNを表さず;
ZはH、OR、NHR、または、NRRを表し;
Z’’はO、S、NH、NHR、または、N=Nを表し;
W1は、H、ハロ、ヒドロキシル、(C1−C6)アルキル、または、(C1−C6)アルコキシを表し;
環Bの破線は、任意の2重結合を表し;
各Rは独立して、H、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C12)アルコキシ、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルスルホキシ、(C6−C30)アリールスルホキシ、ヘテロアリールスルホキシ、(C1−C20)アルキルスルホニル、(C6−C30)アリールスルホニル、ヘテロアリールスルホニル、(C1−C20)アルキルスルフィニル、(C6−C30)アリールスルフィニル、ヘテロアリールスルフィニル、(C1−C20)アルコキシカルボニル、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)2、トリ(C1−C20)アンモニウム(C1−C20)アルキル、ヘテロアリール(C1−C20)アルキル、第4級窒素を有しているヘテロアリール、第4級窒素を有しているヘテロアリールカルボニル、(C6−C30)アリールチオ、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、(C6−C30)アリールホスフェート、(C6−C30)アリールホスホネート、ホスフェート、サルフェート、もしくはサッカライドを表すか、または、Z’’が酸素を表すときに任意のM+(ここで、Mはアルカリ金属を表す)を表すか;あるいは、
ZまたはZ’が、NR1R1を表すときに、R1R1は、それらが結合しているNと一緒にへテロアリール基、または複素環基を形成しており;
任意のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、または複素環基は、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ハロ、ヒドロキシル、−COORX、−SO2RX、−SO3RX、ニトロ、アミノ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ホスフェート、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、N((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールチオ、トリフルオロメチル、=O、ヘテロアリール、および、複素環から選択される1、2、3、4または5の置換基(ここで、各置換基は1−3のR基で置換されていてもよい)で置換されていてもよく;
RXは、H、(C1−C6)アルキル、または、(C6−C30)アリールを表し;
A−はアニオンを表し、第4級窒素が存在するときに存在し;
環Aおよび環Bが、ナフタレンまたはキノリン環系を形成するときに、W1は水素を表さず;
環Aの置換基がOHを表すときに、−Q−Z’’−Rは、−C(O)−NH−NH2を表さず;
YがNまたはCHを表し、XがCH=CHを表し、W1がHを表すときに、Zは環Aの6位の炭素に結合されたOHを表さず;
YがNまたはCHを表し、XがCH=CHを表し、ZがHを表すときに、W1は環Aの6位の炭素に結合されたOHではない)
で示される化合物、またはその塩。
【請求項13】
Z’’−Rが、−OHまたは−O−(C1−C6)アルキルを表す、請求項12に記載の化合物。
【請求項14】
ZがORを表し、Rが、1−5のハロ基、ニトロ基、トリフルオロメチル基、ホスフェート基、アルキルカルボキシル基、または、アルコキシカルボニル基で置換されていてもよいフェニルまたはベンジルを表す、請求項12に記載の化合物。
【請求項15】
一般式II:
【化3】
(式中、
ZおよびZ’は独立して、OR1、NHR1、または、NR1R1を表し;
Z’’は、O、S、NH、NHR、または、N=Nを表し;
Qはカルボニル、または、CH2を表し;
W1は、H、ハロ、(C1−C6)アルキル、(C2−C20)アルケニル、ヒドロキシル、または、(C1−C6)アルコキシを表し;あるいは、
W1およびZは、両方とも環Aのケト基を表し、環Aにおいて任意の2重結合を表している破線の少なくとも1つが、存在しておらず;
各W2は独立して、H、ハロ、(C1−C6)アルキル、(C2−C4)アルケニル、ヒドロキシル、または(C1−C6)アルコキシを表し;
各K1、K2、K3、および、K4は独立して、CH、N、N−酸化物、または、N−(C1−C6)アルキルを表し、K1とK2との間、K3とK4との間の破線は任意の2重結合を表し;
A’およびB’は、環Aと融合した任意の芳香環を表し、融合した3環系を形成するために、A’とB’とのうちの1つだけが化合物に存在しており;
B’が存在しているときにZ基が存在し、
A’が存在しているときにZ基が存在していなく;
Rは、H、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C12)アルコキシ、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルスルホキシ、(C6−C30)アリールスルホキシ、ヘテロアリールスルホキシ、(C1−C20)アルコキシカルボニル、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)2、トリ(C1−C20)アンモニウム(C1−C20)アルキル、ヘテロアリール(C1−C20)アルキル、第4級窒素を有しているヘテロアリール、第4級窒素を有しているヘテロアリールカルボニル、もしくはサッカライドを表すか、または、Z’’が酸素を表すときに任意のM+(ここでMはアルカリ金属を表す)を表し;
R1は、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルチオ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2、−SO3(C1−C20)アルキル、サッカライド、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、(C6−C30)アリールチオ、(C6−C30)アリール−S(O)−、(C6−C30)アリール−SO2、−SO3(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールホスフェート、もしくは(C6−C30)アリールホスホネートを表すか、または、R1は、R2で置換された(C1−C20)を表し;
R2は(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ヒドロキシル、−COORX、−SO3RX、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリールチオ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ニトロ、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、または、N((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、サッカライド、または、トリフルオロメチルを表し;あるいは、
ZまたはZ’がNR1R1を表すときに、R1R1は、それらが結合しているNと一緒にヘテロアリール基または複素環基を形成し;
任意のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、または、複素環基は、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ハロ、ヒドロキシル、−COORX、−SO2RX、−SO3RX、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ホスフェート、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、ニトロ、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、N((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールチオ、トリフルオロメチル、=O、ヘテロアリール、および、複素環から選択される1、2、3、4または5の置換基(ここで、各置換基は、1−3のR基で置換されていてもよい)で置換されていてもよく;
RXは、H、または、(C1−C6)アルキルを表し;
ZまたはZ’が窒素部分を含有しているときに、前記ZまたはZ’の窒素部分のHは、L基によって置き換えられてもよく(ここで、Lはアミノ酸ラジカル、最大で20アミノ酸部分を有しているペプチドラジカル、または非ルシフェラーゼの基質である任意の他の低分子を表す);ただしLがアミノ酸ラジカル、または、ペプチドラジカルを表すときに、W1またはW2の少なくとも1つがHを表さず;
Zがヒドロキシル基または窒素部分を表すときに、ヒドロキシルまたは窒素部分のHが、(HO)2P(O)−OCH2−、スルホ、−PO3H2により、あるいは、1−約12炭素原子の炭素鎖を介して、Z基に結合したセファロスポラニン酸によって置き換えられてもよく;ただし、前記スルホ基または−PO3H基は、(C1−C6)アルキレン基を介してヒドロシキル基の酸素に結合しており;
ZまたはZ’がヒドロキシル基または窒素部分を表すとき、あるいは、Z’’−Rがヒドロキシル基を表すときに、ヒドロシキルまたは窒素部分の1つのHがL’基−リンカーにより置き換えられてもよく(ここで、L’基は、前記リンカーを自由にするために、酵素により除去可能な基を表し、
リンカーは、1以上の窒素原子、酸素原子、カルボニル基、置換されていてもよい芳香環、またはペプチド結合により割り込まれてもよい、自己切断可能な炭素鎖を表す)、リンカーは、前記リンカーの1つの端に酸素原子またはNH基を介して、L’に結合されており、前記リンカーのもう1つの端は、Z基、Z’基、または、Z’’−R基と、エーテル、エステル、または、アミド結合を形成しており;
ZはOR1を表すときに、一般式IIで示される化合物は、一般式IIで示される化合物の2量体の間に架橋を形成するための(C1−C12)アルキルジラジカルを含有しているリンカーを介して、2つの環Aにおいて結合した任意の2量体であってもよく(ここで、(C1−C12)アルキルジラジカルは、1−4の酸素原子、窒素原子、または、置換されていてもよいアリール基、ヘテロアリール基、もしくは複素環により割り込まれいてもよく、一般式IIで示される化合物の2量体に結合している各Z基のR1基は、前記架橋により置き換えられている);
サッカライドは、直接K3と結合しておらず;
A−はアニオンを表し、第4級窒素が存在するときに存在する)
で示される化合物、または、その塩。
【請求項16】
K1−K4のそれぞれが、CHを表し;
環A’および環B’が存在していない、請求項15に記載の化合物。
【請求項17】
K1、K2、K3、K4のひとつがN−酸化物を表し、Zは、H、OH、または、アミノを表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項18】
Qが、カルボニルを表し;
Z’’−Rが、−OH、または、−O(C1−C20)アルキルを表し;
各W2がH、メチル、または、Fを表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項19】
W1がF、Cl、Br、または、Iを表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項20】
ZがOR1を表し、R1が、置換されていてもよい(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、または、複素環を表す、請求項15に記載の化合物。
【請求項21】
ZがNR1R1を表すときに、R1R1が、それらが結合しているNと一緒にヘテロアリール基または複素環基を形成している、請求項15に記載の化合物。
【請求項22】
一般式IIA:
【化4】
(式中、
ZはOR1、NHR1、または、NR1R1を表し;
Z’’は、O、S、NH、NHR、または、N=Nを表し;
W1は、H、ハロ、ヒドロキシル、(C1−C6)アルキル、または(C1−C6)アルコキシを表し;
Rは、H、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C12)アルコキシ、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルスルホキシ、(C6−C30)アリールスルホキシ、ヘテロアリールスルホキシ、(C1−C20)アルコキシカルボニル、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、N((C1−C6)アルキル)2、トリ(C1−C20)アンモニウム(C1−C20)アルキル、ヘテロアリール(C1−C20)アルキル、第4級窒素を有しているヘテロアリール、第4級窒素を有しているヘテロアリールカルボニル、もしくはサッカライドを表すか、または、Z’’が酸素を表すときに、任意のM+(ここで、Mはアルカリ金属を表す)を表し;
R1は、(C6−C30)アリール、ヘテロアリール、複素環、(C1−C20)アルキルチオ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2、−SO3(C1−C20)アルキル、サッカライド、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、(C6−C30)アリールチオ、(C6−C30)アリール−S(O)−、(C6−C30)アリール−SO2、−SO3(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールホスフェート、もしくは(C6−C30)アリールホスホネートを表すか、または、R1は、R2で置換された(C1−C20)アルキルを表し;
R2は、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ヒドロキシル、−COORX、−SO3RX、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリールチオ、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ニトロ、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、またはN((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、サッカライド、または、トリフルオロメチルを表し;または、
ZまたはZ’がNR1R1を表すときに、R1R1は、それらが結合しているNと一緒にヘテロアリール基または複素環基を形成しており;
任意のアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アルコキシ基、アミノ基、アリール基、ヘテロアリール基、または、複素環基は、(C1−C20)アルキル、(C2−C20)アルケニル、(C2−C20)アルキニル、(C3−C20)シクロアルキル、(C1−C20)アルコキシル、(C1−C20)アルキルカルボニル、(C1−C20)アルキルカルボキシル、ハロ、ヒドロキシル、−COORX、−SO2RX、−SO3RX、(C1−C20)アルキル−S(O)−、(C1−C20)アルキル−SO2−、ホスフェート、(C1−C20)アルキルホスフェート、(C1−C20)アルキルホスホネート、ニトロ、アミノ、NH(C1−C6)アルキル、NH(C1−C6)アルキニル、N((C1−C6)アルキル)2、N((C1−C6)アルキニル)2、メルカプト、(C1−C20)アルキルチオ、(C6−C30)アリール、(C6−C30)アリールチオ、トリフルオロメチル、=O、ヘテロアリール、および複素環から選択される1、2、3、4、または、5の置換基(ここで、各置換基は、1−3のR基で置換されていてもよい)で置換されてもよく;
RXは、Hまたは(C1−C6)アルキルを表し;
ZがOR1を表すときに、一般式IIAで示される化合物は、一般式IIAで示される化合物の2量体の間に架橋を形成するための(C1−C12)アルキルジラジカルを含有しているリンカーを介して、2つの環Aにおいて結合した2量体であってもよく(ここで、(C1−C12)アルキルジラジカルは、1−4の酸素原子、窒素原子、または、置換されていてもよいアリール基、ヘテロアリール基、もしくは複素環基により割り込まれていてもよく、一般式IIで示される化合物の2量体に結合している各Z基のR1基は、前記架橋により置き換えられている);
サッカライドは直接K3と結合しておらず;
A−はアニオンを表し、第4級窒素が存在するときに存在する)
で示される化合物、または、その塩。
【請求項23】
Z’’−Rが、−OHまたは−O−(C1−C6)アルキルを表す、請求項22に記載の化合物。
【請求項24】
ZがOR1を表し、R1が、置換されていてもよい(C6−C30)アリール、ヘテロアリールまたは複素環を表し;あるいは、
ZがNR1R1を表し、R1R1が、それらが結合しているNと一緒にヘテロアリール基または複素環基を形成している、請求項22に記載の化合物。
【請求項25】
請求項1〜24の何れかに記載の化合物を備えているキット。
【請求項26】
発光反応を媒介することが可能な酵素をさらに含んでいる、請求項25に記載のキット。
【請求項27】
試料の中にある、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定するための方法であって:
a)試料、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、および、非ルシフェラーゼの基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;
b)前記第1混合物の少なくとも一部、および甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応のための第2反応混合物を接触させて、第2混合物を生じさせる工程;ならびに、
c)前記第2混合物中の発光を検出または決定することによって、試料の中にある、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定する工程;
を含んでおり、
前記分子が前記試料の中に存在している場合に、第1混合物は甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでおり、
前記誘導体は、アミノ基にペプチド結合を介して、プロテアーゼ基質を含むように修飾され、さらに、保護されたカルボキシル基を有していてもよいアミノルシフェリン、D−ルシフェリン−O−サルフェート、D−ルシフェリン−O−ホスフェート、D−ルシフェリル−L−フェニルアラニン、D−ルシフェリル−L−Nα−アルギニン、またはシトクロムP450酵素の基質ではない、方法。
【請求項28】
試料の中にある、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定するための方法であって:
a)試料、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応および甲虫ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための反応混合物、非ルシフェラーゼの基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、混合物を生じさせる工程;ならびに、
b)前記混合物中の発光を検出または決定することによって、試料の中にある、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定する工程;
を含んでおり、
前記分子が前記試料の中に存在する場合に、非ルシフェラーゼ酵素と誘導体との間の反応は甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を生じ、
前記誘導体が、アミノ基にペプチド結合を介して、プロテアーゼ基質を含むように修飾され、さらに、保護されたカルボキシル基を有していてもよいアミノルシフェリン、D−ルシフェリン−O−β−ピラノシド、またはシトクロムP450酵素の基質ではない、方法。
【請求項29】
試料の中にある、ルシフェラーゼに媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定するための方法であって:
a)試料、甲虫ルシフェラーゼに関する反応混合物、およびルシフェラーゼの基質であるルシフェリン誘導体またはアミノルシフェリン誘導体を接触させて、混合物を生じさせる工程;ならびに、
b)前記反応における発光を検出または決定する工程
を含んでおり、
前記誘導体が、D−クロロルシフェリン、D−ナフチルルシフェリン、またはD−キノリルルシフェリンではない、方法。
【請求項30】
前記誘導体の環Bが、環Bと比較して修飾されたD−ルシフェリンである、請求項27または28に記載の方法。
【請求項31】
前記非ルシフェラーゼ酵素が、モノアミンオキシダーゼ、フラビンモノオキシゲナーゼ、グリコシダーゼ、グルタチオンSトランスフェラーゼ、プロテアーゼ、ペプチダーゼ、ホスファターゼ、サルファターゼ、デアセチラーゼ、デホルミラーゼ、または、デアルキラーゼである、請求項26または27に記載の方法。
【請求項32】
前記非ルシフェラーゼ酵素が、エステラーゼ、デヒドロゲナーゼ、ペプチダーゼ、デメチラーゼ、デアセチラーゼ、またはデホルミラーゼである、請求項27または28に記載の方法。
【請求項33】
前記誘導体が、一般式Iまたは一般式IAで示される化合物である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項34】
前記誘導体が、一般式IIまたは一般式IIAで示される化合物である、請求項27、28または29に記載の方法。
【請求項35】
前記誘導体の環Aが、前記非ルシフェラーゼ酵素の基質を含むように、D−ルシフェリンまたはアミノルシフェリンと比較して修飾されている、請求項32に記載の方法。
【請求項36】
前記環Bが、前記環Aとアミノキノリニル、ナフチル、または、キノリニルを形成している、請求項33に記載の方法。
【請求項37】
前記誘導体の環Bが6員環である、請求項33に記載の方法。
【請求項38】
前記非ルシフェラーゼ酵素が、P450酵素である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項39】
検出または決定される前記分子が、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応の基質である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項40】
検出または決定される前記分子が、非ルシフェラーゼ酵素である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項41】
検出または決定される前記分子が、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応の補助因子である、請求項27または28に記載の方法。
【請求項42】
前記試料が細胞ライセートである、請求項27、28または29に記載の方法。
【請求項43】
前記試料が無傷細胞を含んでいる、請求項27、28または29に記載の方法。
【請求項44】
前記第2反応混合物が、甲虫ルシフェラーゼの不活性化を阻害する作用物質を含んでいる、請求項27に記載の方法。
【請求項45】
前記反応混合物が、甲虫ルシフェラーゼの不活性化を阻害する作用物質を含んでいる、請求項28または29に記載の方法。
【請求項46】
前記第2反応混合物が、光の産出を増加させる作用物質を含んでいる、請求項27に記載の方法。
【請求項47】
前記反応混合物が、光の産出を増加させる作用物質を含んでいる、請求項28または29に記載の方法。
【請求項48】
試料の中にある、分子の存在または量を検出するための方法であって:
a)試料、非酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、およびルシフェリン誘導体を接触させて、分子の存在下において、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでいる第1混合物を生じさせる工程;
b)前記第1混合物の少なくとも一部、甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応のための第2反応混合物を接触させて、第2混合物を生じさせる工程;ならびに、
c)前記第2混合物中の発光を検出または決定することによって、前記分子の存在または量を、検出もしくは決定する工程;
を含んでいる方法。
【請求項49】
試料の中にある、分子の存在または量を検出するための方法であって:
a)試料、非酵素に媒介される反応および甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応のための第1反応混合物、およびルシフェリン誘導体を接触させて、分子の存在下において、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでいる混合物を生じさせる工程;ならびに、
b)前記混合物中の発光を検出または決定することによって、前記分子の存在または量を、検出もしくは決定する工程;
を含んでいる方法。
【請求項50】
前記分子が、ROS、グルタチオン、または、OHラジカルである、請求項48または49に記載の方法。
【請求項51】
非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応の調節物質を同定するための方法であって:
a)1以上の作用物質、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、および非ルシフェラーゼ酵素の基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;
b)前記第1混合物の少なくとも一部、および甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応のための第2反応混合物を接触させて、第2混合物を生じさせる工程;ならびに、
c)前記第2混合物中の発光を、前記作用物質を欠いているコントロール混合物と比較することによって、1以上の前記作用物質が非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応を調節するか否かを同定する工程;
を含んでおり、
1以上の作用物質が存在していない前記第1混合物は、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでおり、
前記誘導体がシトクロムP450酵素の基質ではない、方法。
【請求項52】
非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応の調節物質を同定するための方法であって:
a)1以上の作用物質、非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、および非ルシフェラーゼ酵素の基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;
b)前記第1混合物の少なくとも一部、および甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応のための第2反応混合物を接触させて、第2混合物を生じさせる工程;ならびに、
c)前記第2混合物中の発光をコントロール混合物と比較することによって、1以上の作用物質が非ルシフェラーゼ酵素に媒介される反応を調節するか否かを同定する工程;
を含んでおり、
1以上の作用物質が存在していない前記第1混合物は、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでおり、
前記誘導体がD−ルシフェリンと比較して修飾されている環Bを含んでいる、方法。
【請求項53】
甲虫ルシフェラーゼに媒介される反応の調節物質を同定するための方法であって:
a)1以上の作用物質、甲虫ルシフェラーゼに関する反応混合物、およびルシフェラーゼの基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、反応物を生じさせる工程;ならびに、
b)前記反応物中の発光をコントロール反応物と比較することによって、1以上の前記作用物質がルシフェラーゼ反応を調節するか否かを同定する工程;
を含んでおり、
前記誘導体が、D−ナフチルルシフェリン、またはD−キノリルルシフェリンではない、方法。
【請求項54】
前記作用物質が反応の阻害物質である、請求項51、52または53に記載の方法。
【請求項55】
試料の中にある、シトクロムP450酵素に媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定するための方法であって:
a)試料、シトクロムP450酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、シトクロムP450酵素の基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;
を含んでおり、
前記分子が試料の中に存在する場合に、前記第1混合物が、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでおり、
前記誘導体が、一般式Iまたは一般式IIで示される化合物である、方法。
【請求項56】
前記a)の反応混合物がピロホスフェターゼをさらに含んでいる、請求項55に記載の方法。
【請求項57】
前記ピロホスフェターゼが無機ピロホスフェターゼである、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記第2反応混合物が界面活性剤をさらに含んでいる、請求項55に記載の方法。
【請求項59】
前記界面活性剤が非イオン性界面活性剤である、請求項58に記載の方法。
【請求項60】
前記試料が細胞を含有している、請求項55に記載の方法。
【請求項61】
前記細胞が甲虫ルシフェラーゼを発現している、請求項60に記載の方法。
【請求項62】
前記試料が溶解細胞を含有している、請求項55に記載の方法。
【請求項63】
前記細胞は溶解試薬に接触されている、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
シトクロムP450酵素に媒介される反応の調節物質を同定するための方法であって:
a)1以上の作用物質、シトクロムP450酵素に媒介される反応のための第1反応混合物、およびシトクロムP450酵素の基質であるルシフェリン誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;
を含んでおり、
1以上の作用物質が存在していない前記第1混合物が、甲虫ルシフェラーゼの基質である発光性生成物を含んでおり、
前記誘導体が、一般式Iまたは一般式IIで示される化合物である、方法。
【請求項65】
1以上の作用物質が阻害物質である、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
b)の反応混合物がピロホスフェターゼをさらに含んでいる、請求項64に記載の方法。
【請求項67】
前記ピロホスフェターゼが無機ピロホスフェターゼである、請求項64に記載の方法。
【請求項68】
蛍光物質およびモノアミンオキシダーゼ、または、フラビンモノオキジゲナーゼの基質、あるいは、酸化還元反応の基質を含んでいる化合物。
【請求項69】
フルオレセインの誘導体を含有している、請求項68に記載の化合物。
【請求項70】
一般式XIIIを備えている、請求項68に記載の化合物。
【請求項71】
クマリン誘導体を含有している、請求項68に記載の化合物。
【請求項72】
試料の中にある、非プロテアーゼに媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定するための方法であって:
a)試料、オキシゲナーゼまたはオキシダーゼに媒介される反応のための第1反応混合物、オキシゲナーゼまたはオキシダーゼ酵素の基質を含んでいる蛍光物質の誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程;ならびに、
b)前記混合物中の発光を検出する、または決定することによって、前記試料の中にある前記オキシゲナーゼまたはオキシダーゼに媒介される反応のための分子の存在または量を、検出もしくは決定する工程;
を含んでおり、
前記分子が試料の中に存在する場合に、前記第1混合物はヒドロキシル基を含んでいる蛍光性生成物を含有している、方法。
【請求項73】
前記生成物がウンベリフェロンである、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記誘導体がクマリンノ誘導体である、請求項72に記載の方法。
【請求項75】
前記誘導体がフルオレセインの誘導体である、請求項72に記載の方法。
【請求項76】
前記オキシダーゼがモノアミンオキシダーゼである、請求項72に記載の方法。
【請求項77】
前記モノアミノオキシダーゼがモノアミンオキシダーゼAである、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記モノアミノオキシダーゼがモノアミンオキシダーゼBである、請求項76に記載の方法。
【請求項79】
前記オキシゲナーゼがフラビンモノオキシゲナーゼである、請求項72に記載の方法。
【請求項80】
前記誘導体が、リンカー、および、オキシダーゼまたはオキシゲナーゼの基質を含んでいる、請求項72に記載の方法。
【請求項81】
前記試料が細胞を含有している、請求項72に記載の方法。
【請求項82】
前記試料が細胞ライセートを含有している、請求項72に記載の方法。
【請求項83】
非プロテアーゼ酵素に媒介される反応の調節物質を同定するための方法であって:
a)1以上の作用物質、オキシゲナーゼまたはオキシダーゼに媒介される反応のための第1反応混合物、オキシゲナーゼまたはオキシダーゼの基質を含んでいる蛍光物質の誘導体を接触させて、第1混合物を生じさせる工程:
b)前記混合物中の発光と、前記作用物質を欠いているコントロール混合物中の発光を比較することによって、1以上の作用物質がオキシゲナーゼまたはオキシダーゼに媒介される反応を調節するか否かを同定する工程;
を含んでおり、
1以上の作用物質が存在していない前記第1混合物が、ヒドロキシ基を含んでいる蛍光性生成物を含有している、方法。
【請求項84】
1以上の作用物質が阻害物質である、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記オキシダーゼがモノアミンオキシダーゼである、請求項83に記載の方法。
【請求項86】
前記モノアミンオキシダーゼがモノアミンオキシダーゼAである、請求項83に記載の方法。
【請求項87】
前記モノアミンオキシダーゼがモノアミンオキシダーゼBである、請求項85に記載の方法。
【請求項88】
前記オキシゲナーゼがフラビンモノオキシゲナーゼである、請求項83に記載の方法。
【請求項89】
前記誘導体が、一般式XIII:
【化5】
(式中、
破線で示された環は、存在してもよいベンゾ環を表し;
破線で示された環が存在していないときのみ、B環において破線で示されている結合が存在しており;
破線で示された環が存在していないときに、X’は、CHを表し;
破線で示された環が存在しているときに、X’は、NHを表し;
破線で示された環が存在しているときに、X’は炭素原子を表すとともに、γ−ブチロカクトン環であるスピロ環系の一部を形成し(ここで、ラクトン環のαおよびβ炭素において融合し、γ炭素においてX’に結合した、置換されていてもよいベンゾ環を、上記γ−ブチロラクトン環は有している);
W1、W3およびW4は独立して、H、ハロ、カルボキシル、カルボキシエステル、低級アルキル、ヒドロキシ低級アルキル、C6−20アリール、または、置換されたC6−20アリールを表し;W2は、ヒドロキシル、低級アルコキシ、または、アミノ(ここで、アミノ基の1または両方の水素は、低級アルキルで置換されていてもよい)を表し;
Z1は、Z1は、アミノ基により終結している低級アルキレン鎖、低級アルキルアミノ基、ジ低級アルキルアミノ基、チオール基、または、低級アルキルチオ基を表し;W2は、アルコキシ、またはOCH(R7)CH(R8)CH(R9)N(R3R4)を表し;
Z2はケト基を表し、ベンゾ環が存在しないときにのみ存在する)
で示される化合物を備えている、請求項72または83に記載の方法。
【請求項90】
前記オキシゲナーゼまたはオキシダーゼと前記誘導体との間の相互作用が、非触媒性β−脱離を必要に応じて受けて、ヒドロキシ基を含んでいる蛍光性生成物が生じるイミニウムおよび/またはアルデヒド中間体を、生成する、請求項72または83に記載の方法。
【請求項91】
下記に示された構造:
【化6】
のうちの何れか1つを備えている化合物。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37A】
【図37B】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7A】
【図7B】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12A】
【図12B】
【図13A】
【図13B】
【図13C】
【図13D】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19A】
【図19B】
【図19C】
【図20A】
【図20B】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27A】
【図27B】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37A】
【図37B】
【図38】
【図39】
【図40】
【図41】
【図42】
【図43】
【図44】
【図45】
【図46】
【図47】
【図48】
【図49】
【図50】
【図51】
【図52】
【図53】
【図54】
【図55】
【図56】
【図57】
【図58】
【図59】
【図60】
【公表番号】特表2008−545746(P2008−545746A)
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−514754(P2008−514754)
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【国際出願番号】PCT/US2006/020731
【国際公開番号】WO2006/130551
【国際公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(507393805)プロメガ コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年5月31日(2006.5.31)
【国際出願番号】PCT/US2006/020731
【国際公開番号】WO2006/130551
【国際公開日】平成18年12月7日(2006.12.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.WINDOWS
【出願人】(507393805)プロメガ コーポレイション (1)
【Fターム(参考)】
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