説明

分子ポンプ

【課題】ねじ溝ポンプ部を有する分子ポンプにおいて、ねじ溝ポンプ部のステータの温度を所定の高温に保つことができると共に排気ガス中の付着凝固性を有するプロセスガスが分子ポンプ内の排気ガス通路に凝着せず、しかも排気ガスの熱が該分子ポンプのベース部等に伝達することがなく、更に分子ポンプの全長を短くすることができるような構造の分子ポンプを提供する。
【解決手段】ねじ溝ポンプ部ロータ4bの外側にステータ3aを有するねじ溝ポンプ部3をベース部8上に立設して有する分子ポンプ1において、該ねじ溝ポンプ部3を囲繞するケーシング5と前記ステータ3aとの間に円筒状の排気ガス室6cを介在させると共に前記ケーシング5の側壁部5cに排気口5aを設けて、前記ねじ溝ポンプ部3の排気ガスが前記排気ガス室6cを介して前記排気口5aへ連通するように形成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、超高真空装置及びICや半導体等の製造装置における真空発生装置に好適なねじ溝ポンプ部を有する分子ポンプに関する。
【背景技術】
【0002】
従来エッチング装置、CVD(Chemical Vapor Deposition)装置等の成膜装置の排気用に使用する分子ポンプでは、排気ガス中の付着凝固性を有するプロセスガスが分子ポンプ内に凝着するのを防止する必要があった。
【0003】
このためプロセスガス負荷の大小にかかわらずロータやステータや排気管等の排気ガスと接触する部分の温度を所定温度に保って凝縮性ガスの凝着を常時防止するようにした分子ポンプが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−310696号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
分子ポンプ内のプロセスガスは、排気口側に行くほど温度と圧力が上がり、腐食性と付着凝固性が強まる。排気口側ガス通路の効果的な昇温と、ガス通路を形成しない部材の効果的な昇温防止と、非ガス通路へのプロセスガスの回り込みを効果的に遮断する構造が求められている。
【0006】
特にねじ溝ポンプ、又はねじ溝ポンプ部を有する複合分子ポンプにおいては、ねじ溝ポンプ部のステータを所定の高温に保つ必要がある。
【0007】
従来の複合分子ポンプの一例を図4に示した。
【0008】
図4において複合分子ポンプAはターボ分子ポンプ部Bにねじ溝ポンプ部Cを連設して形成されており、該複合分子ポンプAの外殻はターボ分子ポンプ部Bの外殻をなす上部ケーシングB1、ねじ溝ポンプ部Cのステータ兼用の中部ケーシングC1、及び複合分子ポンプAの基盤部分をなすベース部Dからなっている。
【0009】
然して該複合分子ポンプAは、前記ベース部Dに排気口D1を設けており、このためベース部Dに必要な冷却手段を設けた場合においては、排気ガス中の凝縮成分が該ベース部D内の排気通路に凝着することがあるという問題があった。
【0010】
又、排気通路での凝縮を防ぐ目的でベース部を加熱すると、該ベース部D上に立設されている軸受部Eの温度が上昇して不具合を生ずるという問題があった。
【0011】
尚、前記特許文献1に示した分子ポンプも前記複合分子ポンプAと同様に、下部のベース部に排気口を有しており、この様な排気口の配置は従来一般に行なわれていたものである。
【0012】
本発明はこれらの問題点を解消し、ねじ溝ポンプ部を有する分子ポンプにおいて、ねじ溝ポンプ部のステータの温度を所定の高温に保つと共に排気ガスが排気通路内に凝着するのを防ぐことができ、しかも分子ポンプのベース部の高温化を防止できるような構造の分子ポンプを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は上記の目的を達成すべく、ロータの外側にステータを有するねじ溝ポンプ部をベース部上に立設して有する分子ポンプにおいて、該ねじ溝ポンプ部を囲繞するケーシングと前記ステータとの間に円筒状の排気ガス室を介在させると共に前記ケーシングの側壁部に該排気ガス室に連通する排気口を設けて、前記ねじ溝ポンプ部の排気ガスが前記排気ガス室を介して前記排気口へ連通するように形成した。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ねじ溝ポンプ部を有する分子ポンプにおいて、ねじ溝ポンプ部のステータの温度を所定の高温に保つことができると共に排気ガスが排気通路内に凝着するのを防ぐことができ、しかも高温化を避けたい分子ポンプのベース部への高温を保ったステータからの伝熱を防止できるような構造の分子ポンプを提供できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例1の複合分子ポンプの縦断面図である。
【図2】本発明の実施例2の複合分子ポンプの縦断面図である。
【図3】本発明の実施例3の複合分子ポンプの縦断面図である。
【図4】従来の複合分子ポンプの一例の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明を実施するための形態の実施例を以下に示す。
【実施例1】
【0017】
本発明の分子ポンプの実施例1を図1により説明する。
【0018】
1は本発明を適用した複合分子ポンプであり、該複合分子ポンプ1は、上部のターボ分子ポンプ部2と、その下方部に連設したねじ溝ポンプ部3と、その下方部に固定したベース部8とからなる。
【0019】
4はロータで、該ロータ4の上方部には複数の動翼2aを放射状に且つ多段に突出させたターボ分子ポンプ部ロータ4aが形成されている。
【0020】
尚、2bは前記ターボ分子ポンプ部2のケーシングを示す。
【0021】
前記ロータ4の下方部には円筒状のねじ溝ポンプ部ロータ4bが形成されている。
【0022】
ねじ溝ポンプ部ロータ4bの外側には該ねじ溝ポンプ部ロータ4bの外周面と狭小の間隙を有して対向する内周面を有する外側ステータ3aがあって、該外側ステータ3aの内周面にねじ溝を凹設しており、該外側ステータ3aと前記ねじ溝ポンプ部ロータ4bとで第1ねじ溝ポンプ部31が形成されている。
【0023】
又、ねじ溝ポンプ部ロータ4bの内側には該ねじ溝ポンプ部ロータ4bの内周面と狭小の間隙を有して対向する外周面を有する内側ステータ3bがあって、該内側ステータ3bの外周面にねじ溝を凹設しており、該内側ステータ3bと前記ねじ溝ポンプ部ロータ4bとで第2ねじ溝ポンプ部32が形成されている。
【0024】
前記ねじ溝ポンプ部3は、これら第1ねじ溝ポンプ部31と第2ねじ溝ポンプ部32の2組のポンプからなっている。
【0025】
5は前記ねじ溝ポンプ部3を囲繞するケーシングで、該ケーシング5の長さ(高さ)は前記ねじ溝ポンプ部3の長さと同程度の長さに形成されている。
【0026】
該ケーシング5と前記外側ステータ3aとの間には、円筒状の排気ガス室6c(後述する第3排気ガス流路に同じ)が介在していて、両者を該排気ガス室6cで隔てている。
【0027】
5aは排気口を示し、該排気口5aは前記ケーシング5の側壁部5cの中間部において、前記ねじ溝ポンプ部3の側方に位置するように設けられていて、該排気口5aは前記排気ガス室6cに連通している。
【0028】
6は排気ガス通路を示し、該排気ガス通路6は第1排気ガス流路6aとこれに連通する第2排気ガス流路6bとこれに連通する第3排気ガス流路(前述の排気ガス室6cに同じ)とからなる。
【0029】
前記第1排気ガス流路6aは前記内側ステータ3bの内周面と前記内部ハウジング9の外周面との間の間隙に形成され、又前記第2排気ガス流路6bは前記ベース部8の上面と前記内外ステータ3a、3bの下面との間の間隙に形成され、又第3排気ガス流路は前記排気ガス室6cの一部がこれに相当する。
【0030】
即ち排気ガス室6cは、前記ケーシング5の側壁部5cの内周面と前記外側ステータ3aの外周面と該側壁部5cの上端部より内方に突出する環状の天板部5dの下面とベース部8の上面とにより形成される断面方形の環状の空間である。
【0031】
即ち排気ガス通路6は、前記第1排気ガス流路6aから前記第2排気ガス流路6b、前記排気ガス室6cの一部を経て前記排気口5aへと連通するように形成されている。
【0032】
7は反転流路部を示し、該反転流路部7は前記ねじ溝ポンプ部ロータ4bの下端部に沿って環状に設けられており、前記第1ねじ溝ポンプ部31から排出されるガスは該反転流路部7において反転をして、前記第2次ねじ溝ポンプ部32へと導かれる。
【0033】
9は前記ロータ4の軸受部を支承する内部ハウジングを示し、該内部ハウジング9は前記ベース部8に立設され、前記内側ステータ3bを挿通している。
【0034】
次に本実施例の複合分子ポンプ1の作動及びその効果について説明する。
【0035】
複合分子ポンプ1は上部の吸気口1aから凝固性ガス等を含んだガスを吸入する。
【0036】
該ガスはターボ分子ポンプ部2を経て第1ねじ溝ポンプ部31で下方へ送られ、反転流路部7において反転をして次の第2ねじ溝ポンプ部32で上方へ送られる。
【0037】
該第2ねじ溝ポンプ部32の上端部から吐出されたガスは第1排気ガス流路6a、第2排気ガス流路6b、排気ガス室6cを経て排気口5aへと導かれる。
【0038】
このようにケーシング5と外側ステータ3aとの間に排気ガス室6cを設けて両者を隔てると共に第2ねじ溝ポンプ部32からの排気が該排気ガス室6cを通過するようにしたので、外側ステータ3aが外気によって冷却されることがなく、付着凝固性を有するプロセスガスが該外側ステータ3aに凝着することがない。
【0039】
又、排気ガス通路6がケーシング5と内外のステータ3b、3aとベース部8に囲まれていて、排気ガスが冷却され難い構造なので、排気中に含まれる凝固性ガス成分が通路壁に凝固する不具合が避けられる効果を有している。
【0040】
更に又、排気口5aをねじ溝ポンプ部3のケーシング5の側壁部5cの中間部に設けたので、ベース部に排気口を有する従来の分子ポンプとは異なり、ベース部8を低温に保つことができると共に、排気口がねじ溝ポンプ部の下方のベース部に設けられている従来の分子ポンプの構造と比較して分子ポンプの全長(全高)を短くできる効果を有している。
【実施例2】
【0041】
本発明の分子ポンプの実施例2を図2により説明する。
【0042】
10は本発明を適用した複合分子ポンプであり、該複合分子ポンプ10は、上部のターボ分子ポンプ部20と、該ターボ分子ポンプ部20の下方部に連設したねじ溝ポンプ部30とその下方部に固定したベース部8とからなる。
【0043】
前記ねじ溝ポンプ部30はロータ(ねじ溝ポンプ部ロータ)4bの外周面と狭小の間隙を有して対向する外側ステータ30aを有しており、ねじ溝ポンプ部30を囲繞するケーシング50は該ねじ溝ポンプ部30と略同程度の長さ(高さ)に形成されている。
【0044】
該ケーシング50と前記外側ステータ30aとの間には、円筒状の排気ガス室60bが介在している。
【0045】
51はヒータで、前記ケーシング50を取り巻くように形成されており、該ヒータ51によってケーシング50内の排気通路60を一括して昇温させることができる。
【0046】
尚、52は温度センサーで前記ケーシング50の外側面に取り付けられている。
【0047】
本実施例の排気通路60は、ロータ4bの下方に設けられている環状の第4排気ガス流路60aとこれに連通する前記排気ガス室60bとからなり、該排気通路60は前記ケーシング50の側壁部に設けた排気口5aに連通している。
【0048】
ねじ溝ポンプ部30を囲繞するケーシング50の側壁部50cの下端部より環状の底板部50aを内方に突設すると共に該底板部50aの内縁部に突条50bを形成し、該突条50bの頂面に円筒状の内壁部53の下端面を係着した。
【0049】
該内壁部53は前記ロータ4bを挿通するように配置されており、該内壁部53の外周面と前記ロータ4bの内周面との間に狭小の間隙を有して対向してクリアランス・シール部54を形成している。
【0050】
該クリアランス・シール部54は、上方よりパージガスを放出することにより、下方の第4排気ガス流路60aから付着性を有するプロセスガスが浸入して軸受部を汚染するのを防止する役目をしている。
【0051】
8aはベース部8に設けられたパージガス供給口を示し、又、8bはベース部8に敷設された冷却水管を示す。
【0052】
11a及び11bはいずれもリング状の断熱部材を示し、一方の断熱部材11aは前記ねじ溝ポンプ部30のケーシング50の一端部とターボ分子ポンプ部20のケーシング2bとの間に、又他方の断熱部材11bは前記ねじ溝ポンプ部30のケーシング50の他端部と前記ベース部8との間にそれぞれ介在し、ねじ溝ポンプ部30のケーシング50からターボ分子ポンプ部20のケーシング2bやベース部8への熱伝達を阻止するようにしている。
【0053】
尚、2cはコイルばねを示し、該コイルばね2cは静翼の外側リング2dを上方へ押し上げる役目を有している。
【0054】
次に本実施例の複合分子ポンプ10の作動及びその効果について説明をする。
【0055】
複合分子ポンプ10の上部の吸気口1aから吸入されたガスは、ターボ分子ポンプ部20及びねじ溝ポンプ30を経て第4排気ガス流路60aに吐出され、排気ガス室60bを経て排気口5aへと導かれる。
【0056】
この間、ターボ分子ポンプ部20及びねじ溝ポンプ部30の圧縮作用により高温となった排気ガスは、ケーシング50及び外側ステータ30aと内壁部53の下部とのみと接触し、又これらは一括してヒータ51によって昇温されるので、排気ガスは高温を保ったまま排気口5aから排出される。
【0057】
かくて該ケーシング50はターボ分子ポンプ部20やベース部8に直接に接触をせず、断熱的に保たれ、又ベース部8を冷却水で冷却することも可能となる。
【0058】
即ち、該ケーシング50内のガスは冷却されないので、該ガス中の凝固し易い成分も凝固することがなく、従って排気ガスがケーシング50内で凝固しないという効果が得られる。
【実施例3】
【0059】
本発明の実施例3を図3により説明する。
【0060】
本実施例は前述の実施例2と下記の構成のみが相違する。
【0061】
即ち、本実施例の複合分子ポンプ11は、内壁部53´の下端部の外方に環状板部53aを突出させて有しており、該環状板部53aと外側ステータ30aとをボルト53cで螺着して、一体の二重円筒構造に形成した。
【0062】
又、前記底板部50aの内縁部の突条50bの上部にOリング溝を凹設して、該Oリング溝に嵌入しているOリング55の上に前記内壁部53´の下端を載置するようにした。
【0063】
尚、該内壁部53´と一体の外側ステータ30aは、フランジ部30bを介してねじ溝ポンプ部30のケーシング50cに係着されている。
【0064】
又、前記環状板部53aには複数のガス流通孔53bを貫通して形成している。
【0065】
次に本実施例の複合分子ポンプ11の作動及びその効果について説明する。
【0066】
ねじ溝ポンプ部ロータ4bから吐出される排気ガスは、ガス流通孔53bを通り、第4排気ガス流路60aに吐出され、以後は前記実施例2の複合分子ポンプ10の場合と同様である。
【0067】
本実施例の分子ポンプ11は前記内壁部53´と外側ステータ30aとを2重円筒構造の一体のものとし、これをフランジ部30bによって外殻のケーシング50cに固定したので、各パーツの芯合せが容易となり、前記内壁部53´及び外側ステータ30aとロータ4bの各対向する面間の間隙の精度が良くなり、製造上好ましい効果が得られる。
【0068】
尚、前記実施例2及び実施例3では、ロータ4bの内周部と内壁部53又は53´との間をクリアランスシール部54に形成したが、これは前記内壁部の外周部又は前記ロータの内周部のいずれか一方の周面部にラビリンス溝あるいはねじシール溝を凹設して、クリアランスシール部の代りにラビリンスシール部あるいはねじシール部に形成してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明の分子ポンプは、超高真空装置及びICや半導体等の製造装置における特にねじ溝ポンプ部を有する真空発生装置に用いられる。
【符号の説明】
【0070】
1、10、11 分子ポンプ
2、20 ターボ分子ポンプ部
3、30 ねじ溝ポンプ部
3a、3b、30a ステータ
5、50 ケーシング
5a 排気口
5c 側壁部
6、60 排気ガス流路
6c、60b 排気ガス室
8 ベース部
11a、11b、55 断熱部材
30b フランジ部
50a 底板部
53、53´ 内壁部
53a 環状板部
53b ガス流通孔
54 クリアランスシール部(ラビリンスシール部あるいはねじシール部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータの外側に円筒状のステータを有するねじ溝ポンプ部をベース部上に立設して有する分子ポンプにおいて、該ねじ溝ポンプ部を囲繞するケーシングと前記ステータとの間に円筒状の排気ガス室を介在させると共に前記ケーシングの側壁部に該排気ガス室に連通する排気口を設けて、前記ねじ溝ポンプ部の排気ガスが前記排気ガス室を介して前記排気口へ連通するように形成した分子ポンプ。
【請求項2】
前記排気口を前記側壁部の中間部に設けた分子ポンプ。
【請求項3】
前記側壁部の一端と前記ベース部の間に断熱部材を介在した請求項1又は請求項2に記載の分子ポンプ。
【請求項4】
前記ねじ溝ポンプ部をターボ分子ポンプ部の下流側に連設して複合分子ポンプに形成した請求項1乃至請求項3のいずれか1に記載の分子ポンプ。
【請求項5】
前記側壁部の他端と前記ターボ分子ポンプ部のケーシングとの間及び該側壁部の一端と前記ベース部との間に断熱部材を介在した請求項4に記載の分子ポンプ。
【請求項6】
前記排気ガス室の下端部を、前記ケーシングの下端部より内方に突設した環状の底板部
で形成すると共に、該底板部の内縁部に円筒状の内壁部を上方へ突出させて設け、該内壁
部の外周部と前記ロータの内周部との間をクリアランスシール部に形成した請求項1乃至
請求項5のいずれか1に記載の分子ポンプ。
【請求項7】
前記内壁部は前記底板部の内縁部の上にOリング等の弾性を有する部材を介して載置される構造とし、該内壁部の下端部の外方に環状板部を突出させて、該環状板部と前記ロータの外側のステータの下端部とを結着して前記内壁部と前記ステータとが二重円筒状となるように形成し、該環状板部に複数個の貫通するガス流通孔を設けた請求項6に記載の分子ポンプ。
【請求項8】
前記内壁部の外周部又は前記ロータの内周部のいずれか一方の周面部にラビリンス溝又はねじ溝を凹設して、前記内壁部の外周部と前記ロータの外周部との間をラビリンスシール部あるいはねじシール部に形成した請求項6又は請求項7に記載の分子ポンプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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