分散形物品操作を行うコンベヤシステム
物品(38)を操作するためのシステム(20,22)及び方法は、少なくとも1つの運搬面を有するベッド(30)を提供することを含む、運搬面は、物品(38)を運搬方向にベッドの上流端部から下流端部へ移動させる。少なくとも1つのセンサ(36,34a,34b,34c)は、ベッド(30)上のあらゆる物品(38)の位置を決定するために設けられている。選択された物品は、まだ操作されていないベッド上を移動する物品よりも概して高い速度で運搬方向に移動させられ、物品は選択的に回転させられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤ、特に物品を操作するコンベヤに関する。本発明は、例えば小包を一度に1つずつ解放することによって小包のバッチを分離することを含む多くの形式で適用される。別の用途は、物品の間に概して制御された間隙を備えながら物品を一度に1つずつ供給することによって物品の流れを操作することである。物品は例えば長さ方向に整列もさせられる。
【背景技術】
【0002】
ベルトコンベヤ、ローラコンベヤ及びその他のタイプのコンベヤ等のコンベヤは、荷物、小包、郵便物、箱及びその他の物品を1つの場所から別の場所へ移動させるために今日では広く使用されている。多くの状況において、コンベヤによって運搬しようとする物品は、最初に、コンベヤシステムによって搬送及び処理されるのに適していない形式でコンベヤ上に配置される。通常、コンベヤシステムは、物品が一列に配置された時に物品を最適に搬送するようにセットアップされている。多くの状況において、物品は、横並びに並置された多数の物品を受け入れるのに十分に幅広のコンベヤにおいてコンベヤシステムに進入する。これらの並置された物品を有効に処理するために、物品がもはや並置されずに一列に配置されるように物品を操作することが望ましい。また、物品の間に制御された間隙を提供しかつ物品を特定の向き、例えば長さ方向に向けることが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
複数の従来技術の個別化装置(singulator)に関する前記欠点を考慮して、これらの欠点及びその他の欠点を克服する改良された個別化装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって、本発明は、従来技術に関連した多くの問題を克服する改良された分散形操作システムを提供する。特に、本発明の分配形操作システムは、比較的小さな床面積を占め、物品を迅速に処理し、アイテムの再循環を必要とせず、比較的静粛であり、物品が約20インチの平均長さを有する場合に毎時6000以上の物品を処理する。本発明による、分散形操作システムは、格別な器用さを得るために極めて多数の個別のアクチュエータを使用する。
【0005】
本発明の態様による、概して運搬方向に移動する物品を操作するためのシステムは、複数のコンベヤ群から成るベッドを有しており、各コンベヤ群は運搬方向で互いに整列しており、各コンベヤ群は、運搬方向に対して直交方向で並置された複数の個別コンベヤから成っている。コンベヤは、コンベヤ上を移動する物品を少なくとも部分的に支持し、物品を運搬方向に移動させる。複数のコンベヤ群上を移動する物品の位置を決定するために少なくとも1つのセンサが設けられている。少なくとも1つのセンサとコンベヤとに関連して制御装置が設けられている。制御装置は、コンベヤの速度を制御することによって操作ベッド上を移動する物品を操作する。さらに、制御装置は、コンベヤのうちの選択されたコンベヤの少なくとも第1のものが、選択されたコンベヤのうちの第2のものとは異なる速度を有するように、物品の下方のコンベヤのうちの選択されたものの速度を制御することによって操作ベッド上に位置決めされた物品を回転させる。
【0006】
発明の別の態様によれば、物品を操作する方法は、物品を運搬方向でベッドの上流端部から下流端部へ移動させるための少なくとも1つの運搬面を有するベッドを提供することを含んでいる。さらに、この方法は、少なくとも1つのセンサを提供し、少なくとも1つの瞬間にベッド上のあらゆる物品の位置を決定するために少なくとも1つのセンサを使用することを含む。さらに、この方法は、操作しようとするベッド上の物品を選択し、選択された物品が配置されるかどうかを決定し、選択された物品を運搬方向に、まだ操作されるべきではないベッド上を移動する物品よりも概して高い速度で移動させることを含む。物品を回転させようとする場合、選択された物品が回転させられる。
【0007】
本発明の別の態様によれば、概して運搬方向に移動する物品を操作するためのシステムは、物品を運搬方向にベッドの上流端部から下流端部へ移動させるための少なくとも1つの運搬面を有するベッドを有している。ベッド上を移動する物品の位置を決定するための少なくとも1つのセンサが設けられている。少なくとも1つのセンサ及びベッドと通信する制御装置が設けられている。制御装置は、運搬面の速度を制御することによって、ベッド上を移動する物品を操作する。さらに、制御装置は、ベッド上において横方向で重なり合う整列を有する2つの物品が、運搬方向に延びた分割線の両側に位置するかどうかを決定する。横方向は、運搬方向に対して直交方向に延びている。制御装置は、2つの物品が分割線の両側に位置しているならば少なくとも1つの一致した瞬間に2つの物品をベッドの下流端部から排出させる。
【0008】
発明の別の態様によれば、物品を操作する方法は、物品を運搬方向にベッドの上流端部から下流端部へ移動させるための少なくとも1つの運搬面を有するベッドを提供することを含む。さらに、この方法は、少なくとも1つのセンサを提供し、少なくとも1つの瞬間にベッド上のあらゆる物品の位置を決定するためにセンサを使用することを含む。さらに、この方法は、ベッド上の2つの物品が横方向で重なり合った整列を有するかどうか、及びこれらの2つの物品が分割線の両側に位置しているかどうかを決定することを含む。横方向は運搬方向に対して直交する方向に延びている。分割線は運搬方向に延びている。2つの物品が分割線の両側に位置しておりかつ重なり合った横方向の整列を有するならば、この方法は、少なくとも1つの一致した瞬間に物品がベッドの下流端部から排出されるように2つの物品を移動させる。
【0009】
発明の別の態様によれば、概して運搬方向に移動する物品を操作するためのシステムは、複数のコンベヤ群を含むベッドを有しており、コンベヤ群は概して運搬方向で互いに整列させられている。コンベヤ群のそれぞれは、運搬方向に対して直交する方向で並置された複数の個別のコンベヤから成っている。コンベヤは、コンベヤ上を移動する物品を少なくとも部分的に支持し、物品を運搬方向に移動させる。複数のコンベヤ群上を移動する物品の位置を決定するための少なくとも1つのセンサが設けられている。制御装置は少なくとも1つのセンサ及びコンベヤと通信する。制御装置は、コンベヤの速度を制御することによって、ベッド上を移動する物品を操作する。さらに、制御装置は、ゼロではない3つ以上の異なる速度でコンベヤの速度を制御することができる。
【0010】
前記のように、本発明の様々な実施形態は、再循環を使用しない、静粛で、迅速で、コンパクトな分散形操作システムを提供する。本発明のこれらの利点及びその他の利点は、以下の明細書及び添付の図面を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
ここで本発明を添付の図面を参照して説明する。これらの図面において、以後の記載された説明における参照符号は添付の図面における同じ番号のエレメントに相当する。本発明の第1の実施形態による物品操作システム20が図1及び図1Aに示されている。物品操作システム20は物品を矢印22によって示された運搬方向に移動させる。物品操作システム20は、供給コンベヤ24と、間隙形成装置26と、移行コンベヤ28と、分散形操作ベッド30と、下流コンベヤ32とを有している。さらに、物品操作システム20は1つ又は2つ以上の物品センサを有している。例示された実施形態においては、複数のビデオカメラ34及び光センサ配列36が使用されている。しかしながら、物品センサのその他の構成が使用されてよい。例えば、複数の平行な光センサ配列36が、個々のコンベヤ群42の間に操作ベッド39に沿って間隔を置いて配置されていてよい。択一的に、下方の物品の形状を検出するためにカメラ34の代わりに、その他のタイプのオーバーヘッド画像捕捉装置が使用されてよい。
【0012】
作動中、物品38は供給コンベヤ24から間隙形成装置26へ移動する。間隙形成装置26は物品38の間の間隙を少なくとも横方向(すなわち運搬方向22に対して直交する方向)に拡大する。間隙形成装置26を通過した後、物品38は移行コンベヤ28へ移動する。物品38の位置、寸法及び向きは光センサ配列36及び/又はビデオカメラ34によって検出される。この情報は制御装置40へ供給され、制御装置40はこの情報を処理し、操作ベッド30を形成する個々のコンベヤの速度を制御する。制御装置40は、物品38が物品の間に所望の間隙を備えながら一度に1つずつ操作ベッド30から排出されるように、操作ベッド30の作動を制御する。択一的に、操作ベッド30は物品38を物品の1つの流れになるように操作する。以下にさらに説明するように、制御装置40は、選択的に、図11〜図17に示された実施形態に関してより詳細に説明されるように、物品を、排出される物品の2つの流れになるように操作するようにプラグラムされることができる。
【0013】
操作ベッド30は多数の個別のコンベヤ42から成っている。図1及び図1Aの実施形態において、コンベヤ42はベルトコンベヤである。もちろん、本発明の範囲内で、その他のタイプのコンベヤ、例えば操縦される車輪又は操縦されない車輪、ローラ、又はその他のタイプの運搬構造体を使用するコンベヤを使用することができる。図2A及び図2Bに示したように、コンベヤユニット41の各コンベヤ42は、2つ以上のアイドラローラ46に巻き掛けられたベルト44を有しており、前記アイドラローラは概して水平面において整列させられている。ベルト44は、アイドラローラ46の下方に配置された駆動ローラ48にも巻き掛けられている。電動式ローラ48の配列及び位置は、図1Aに示されたようなものであるか、又は択一的に、図2A及び図2Bに示されたようなものであってよい。
【0014】
図2A及び図2Bにおいて、各駆動ローラ48の位置は、隣接する各コンベヤ42のために、図2A及び図2Bのうちの一方に示された前方位置と、図2A及び図2Bのうちの他方に示された後方位置との間で交互になっている。このことは、駆動ローラ48、これらの駆動ローラに関連したモータ49、あらゆる制御ワイヤ及び/又はその他の構造体のための付加的な空間を提供する。図2Aの各ベルトは、さらに、関連するベルトと作用的に接触したテンションローラ51を有している。テンションローラ51はそれぞれ、エキセントリック51bに対して作用するばね51aによって、関連するベルトに向かって押し付けられており、エキセントリック51bは、テンションローラを回転可能に支持したシャフトを移動させるために働く。ばね51a及びエキセントリック51bは、支持板43の、関連するテンションローラとは反対側に配置されている。テンションローラ51は、テンションローラ51に加えられるバイアスによりベルト44に一定の張力を維持する。有利には、必ずしもではないが、テンションローラ51は運搬方向に対して直交する方向で整列させられていない。このことは、ベルト44の上面の下側に、支持構造体を位置決めするためのより多くの空間を提供する。
【0015】
各駆動ローラ48は通信線52を介して制御装置40と通信する。通信線52は、各駆動ローラ48に接続された1つの通信バスであるか、多数の個別の通信バスであって良く、これらの通信バスはそれぞれ駆動ローラ48の幾つかに接続されている。さらに別の択一例として、通信線52は、制御装置40からそれぞれの及び全ての駆動ローラ48への別個の通信線を有することができる。以下により詳しく説明するように、制御装置40は通信線52を介して速度制御命令を各駆動ローラ48に送信し、これにより、コンベヤ42が製品を運搬方向22に運搬する速度を制御する。通信線52は、通信線を介して通信されるメッセージを迅速に、例えば数ミリ秒で伝達させるべきであるが、より大きな通信時間が使用されてもよい。制御装置40は、全体材料取扱いシステムのその他の構成部材と連通するための付加的な通信線(図示せず)を有していてもよい。したがって、十分な物品がコンベヤ32に供給されていない場合、制御装置40は操作速度を増大することができる。択一的に、制御装置40は、下流のコンベヤが物品を十分に迅速に処理していない場合には操作速度を減速することができる。制御装置40は有利には、必ずしもではないが、操作ベッド30のコンベヤ42に加えてコンベヤ28及び32の速度も制御する。
【0016】
操作ベッド30のコンベヤ42は、アレータイプ又はマトリックスタイプの配列で配列されている。択一的に述べると、操作ベッド30は、大文字A〜Hによって図1に示されたコンベヤ42の複数のコラム若しくはグループから形成されている。これらのコンベヤグループのそれぞれは、概して運搬方向22に対して直交する方向に延びている。操作ベッド30は、小文字a〜kによって図1に示された複数のコンベヤ列をも有している。図1に示された実施形態において、8つのコンベヤグループ(コラム)と、11列のコンベヤ42とが設けられている。したがって、操作ベッド30は88個の個別のコンベヤ42から成っている。これらの88個のコンベヤ42のそれぞれは、駆動ローラ48を有しており、この駆動ローラは、制御装置40との通信のための独特なアドレスを有している。したがって、各個別のコンベヤ42の速度は個々に制御することができる。
【0017】
間隙形成装置26は、物品の間の間隙を増大させるために使用される選択的な構成部材である。間隙は、運搬方向22に対して直交する方向、横方向、又はこれら両方向で増大される。この間隙を増大することは、ビデオカメラ34及び/又は光センサ配列36が個々の物品38の境界を識別することを助ける。間隙形成装置26は、1つの実施形態において、多数の個別のベルトコンベヤ54を有している。各ベルトコンベヤ54は、運搬方向22に対して所定の角度を成して配置されている。この角度の大きさは、間隙形成装置26の中央から外縁部に向かうに従って増大している。したがって、図1において、ベルトコンベヤ54Dは間隙形成装置26の中央から僅かに外方へ傾斜させられている。ベルトコンベヤ54Cは、より大きく外方へ傾斜させられている。ベルト54Bは、さらに一層外方へ傾斜させられており、ベルト54Aが最も外方へ傾斜させられている。ベルト54E〜Hは、ベルト54A〜Dの角度の鏡像である角度を備えて示されている。物品38が間隙形成装置26上を移動すると、ベルトコンベヤ54の傾斜させられた性質が、物品38に横方向の力を加える。この横方向の力は、物品の間に横方向の間隙を形成するか、又は予め存在するあらゆる横方向の間隙を増大させる傾向がある。
【0018】
ビデオカメラ34及び/又はセンサ配列36が個々の物品の間を識別することができるように十分な長手方向間隙が物品38の間の存在することを保証するために、間隙形成装置26は供給コンベヤ24よりも高い長手方向速度で動作する。このより高い長手方向速度により、供給コンベヤ24から間隙形成装置26上へ移動する物品の間の長手方向間隙が増大する。供給コンベヤ24と、間隙形成装置26の増大された長手方向速度との組み合わせは、物品38が横方向及び長手方向で互いに十分に離反されることを保証し、これにより、物品はセンサ配列36及び/又はビデオカメラ34によって適切に検出及び処理されることができる。間隙形成装置26の構造は、ここに示されたものとは実質的に異なっていてもよい。例えば、車輪又は、ベルトを使用しないその他の運搬手段を使用する択一的な構造を使用することができる。
【0019】
光センサ配列36は、複数の個々の光センサから成っており、これらの光センサは、移行コンベヤ28及び配列36の表面へ下方に放出される光又はその他の電磁エネルギを検出するために配置されている。この光は蛍光電球(図示せず)から放出された蛍光であり、この蛍光電球は、物品が電球の下方を移行コンベヤ28上で移動することができるような十分な高さに配列36の上方に配置されている。光センサ配列36は、光エネルギを検出するためのセンサを含む。光又はその他のエネルギは、配列36上を通過する物品38によって遮断されるので、光センサ配列36は移行コンベヤ28上の物品38と空いた空間との間を識別することができる。配列36における各センサの出力は、有利には、毎秒複数回スキャンされ、この場合、物品が配列36上を通過しながら物品38の寸法、向き及び位置が検出されるような十分な速度で行われる。この情報は、配列36から通信線60を介して制御装置40へ伝送される。制御装置40はこの情報を、設けられているならばビデオカメラ34からの情報と共に使用し、どの物品が次に操作されるべきか、物品が回転される必要があるかどうかを決定し、以下に詳細に説明するようなその他の決定を行う。
【0020】
ビデオカメラ34a〜34cは操作ベッド30及び移行コンベヤ28の上方に配置されている。したがって、ビデオカメラ34a〜34cは移行コンベヤ28及び操作ベッド30上の物品38の移動を検出する。さらに、ビデオカメラ34a〜34cは、制御装置40が操作ベッド30上の物品を適切に操作することができるような十分な精度で各物品38の位置及び/又は形状を決定する。ビデオカメラ34a〜34cは通信線62を介して制御装置40と通信する。ビデオカメラ34a〜34cは、光センサ配列36と連係して使用されるか、又は光センサ配列36なしに使用される。択一的に、物品操作システムは、ビデオカメラ34を全く使用しないで光センサ配列36のみを使用してもよい。
【0021】
慣用のプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)パーソナルコンピュータ、又はあらゆるその他のタイプのコンピュータであってよい制御装置40は、ビデオカメラ34a〜34c及び/又は光センサ配列36からの情報を受信及び処理する。制御装置40は、ビデオカメラ34a〜34cから受信された情報を処理する、慣用のビデオイメージ処理ソフトウェアを有する。このソフトウェアにより、制御装置40は、各物品38が移行コンベヤ28又は操作ベッド30上のどこに配置されているかを正確に知ることができる。特に、物品38が操作ベッド30上に配置されている場合、ビデオカメラ34a〜34cからの出力により、制御装置40は、どの特定のコンベヤ42が操作ベッド30上の各物品38の下方に位置しているかを決定することができる。次いで、制御装置40は、通信線52を介して適当な速度命令を送信し、個々のコンベヤ42の速度を制御し、物品38の操作を行う。
【0022】
逸らせ装置/合流コンベヤ64は操作ベッド30の下流端部に隣接して配置されている。逸らせ装置/合流コンベヤ64は、所望の用途に応じて複数の異なる機能を行うために使用される。1つの用途においては、逸らせ装置/合流コンベヤ64は単に、操作ベッド30から進入する物品を、コンベヤの側部66a,66bに関してコンベヤ64上の概して均一な位置に向かって単に方向付ける。これは、コンベヤ64の下流のコンベヤがコンベヤ64よりも狭い幅を有している場合に有効な作業である。コンベヤ64から出てくる物品がこのより狭い幅と整合させられるように、コンベヤ64は、コンベヤ上を移動する物品が、下流のコンベヤと整合させられるように物品を操作する。
【0023】
制御装置40は、操作ベッド30上で生じる物品38の操作を制御する。制御装置40は、物品を様々な形式で操作するようにプログラムすることができる。物品を操作するための図1の方法が図4〜図10に示されている。物品を操作する第2の方法が図11に示されている。第1の方法において、操作ベッド30上を移動する物品は、物品の長手方向軸線が運搬方向に対して平行に近くなるように回転させられる。物品が回転させられるかどうかに拘わらず、この第1の制御方法は、物品を一度に1つずつ操作ベッド30の下流端部から排出させる。図11に示された第2の操作形式では、物品の回転はプログラミングの一部として含まれている又は含まれていない。回転が制御装置40のプログラミングの一部として含まれているかどうかに拘わらず、第2の方法は、物品が横方向で十分に離間させられているならば物品を操作ベッド40の下流端部から同時に排出させることを含む。これらの2つの方法を以下にさらに詳細に説明する。
【0024】
ここで図4を参照すると、複数の物品38はまず移行コンベヤ28上に配置されて示されている。物品は大文字A〜Gによって個々に示されている。図4に示された瞬間には、ビデオカメラ34及び/又は光センサ配列36は、制御装置40に、制御装置40が物品A〜Gの位置を決定するために十分な情報を提供している。制御装置40は、隣接する物品と衝突することなく前進させられることができる最も下流の物品を選択する。図4において、物品Bは、図示された物品のあらゆる他の部分よりも最も下流にある角を有している。しかしながら、物品Bが運搬方向に前進させられると、物品Bは物品Aと衝突することになる。したがって、制御装置40は、操作されるべき第1の物品として物品Aを選択する。したがって、制御装置40は、物品が操作ベッド30上を移動する時にコンベヤ42のどの列が物品Aの下方に配置されるかを決定する。
【0025】
操作ベッド30の個々のコンベヤ42は、概して、2つの異なる速度のうちの一方で作動するように制御される。以下にさらに説明するように、物品の回転が望まれる場合、これらの2つの異なる速度以外の他の速度が使用されてもよい。第1の速度は、図4にVUとして示されており、操作ベッド30の上流端部における速度と呼ばれる。速度VUは移行コンベヤ28の速度であってもよい。その他の速度が図4にVdとして示されており、操作ベッド30の下流速度と呼ばれる。速度Vdは、下流コンベヤ32の速度であってもよい。境界線72は、速度Vdで作動しているコンベヤ42を、速度VUで作動しているコンベヤから分離している。速度Vdで作動しているコンベヤは、見やすくするために図4〜図10では斜線で示されている。速度Vdは速度VUよりも大きい。したがって、速度Vdで作動しているコンベヤ42上を移動する物品は、速度VUで移動するコンベヤ42上の他の物品から離反する。
【0026】
制御装置40は、境界線72を越えて速度VUから速度Vdへ移行する物品が、減じられた又は最小化されたその瞬間的な加速を有するように、個々のコンベヤ42の速度を制御することが理解されるであろう。すなわち、Vdで作動することになっており、速度VUで移動する隣接するコンベヤの下流に位置するコンベヤ42は、まず、隣接する上流のコンベヤの速度VUに合致するように又はそれに近くなるように設定された速度を有している。物品が下流のコンベヤ42へ移行させられた後、この速度Vdまで増大される。この形式において、コンベヤベルト上における物品の滑り、この滑りによる騒音、及びベルト上における摩耗が減じられる。したがって、コンベヤベルト42は、ゼロではない2つ以上の速度で作動可能であり、本質的に無限に可変の速度で作動可能である。速度Vdで作動しているコンベヤ42を表す、添付図面における斜線の領域は、制御装置40によって使用される、基礎をなす制御論理を示すために幾分一般化されている。斜線の領域の個々のベルト、特に物品が境界線72を越えるときに作用するベルトは、Vd以外の速度で作動する。Vdで作動するベルトの下流の、占められていないベルトは、速度Vdで移動する物品がこれらの占められていないベルトに実際に供給されるまでは、この同じ速度で作動しない。
【0027】
制御装置40は、物品が操作されるように、物品38が操作ベッド30上を移動している時に境界線72を変化させるように働く。
【0028】
図4において物品Aが移行コンベヤ28から操作ベッド30へ移行する時に、物品Aの速度は、物品Aの下方におけるコンベヤ42によって制御されるために、物品Aが十分に操作ベッド30上に位置する瞬間に、他の物品よりも増大される。したがって、物品Aの速度がVUからVdへ移行した後、物品Aと他の物品との間の長手方向間隔が増大し始める。図5によって示された瞬間に、物品Aの下方にある個々のコンベヤ42は、コンベヤ42Af及び42Agである。物品Bの小さな部分もコンベヤ42Af上に位置している。この部分は物品Bのサイズに対して小さいので、制御装置40は、速度Vdでのコンベヤ42Afの作動は物品Bの位置又は向きに影響しないことを決定する。
【0029】
図5における物品Bがさらにコンベヤ42Afへ延びているならば、物品Bがコンベヤ42Af及びAgの一方又は両方に到達するまで制御装置40はコンベヤ42Af及びAfのみを速度Vdで運転する。その瞬間、制御装置40はこれらの2つのコンベヤの速度をVUに減じる。したがって、物品Aと物品Bとの間の長手方向間隙は、物品Aが速度Vdで移動しかつ物品Bが速度VUで移動している間のみ増大させられる。コンベヤ42Af及びAgを速度Vdで作動させることによって形成された物品AとBとの間にさらに大きな長手方向間隙が望まれるならば、物品Bがコンベヤ42Bf及びBgのいずれにも進入していない間にコンベヤ42Bf及びBgを速度Vdで作動させることによって、増大した長手方向間隙を形成することができる。物品AとBとの間の同様の長手方向間隙は、コンベヤ42Cf及びCg、及び列f及びg及びコラムD,E,F及びGにおけるコンベヤを使用して形成することができる。
【0030】
図6は、図5に示された瞬間の後の瞬間を示している。この瞬間において、制御装置40はコンベヤAf及びAgの速度をVUに戻している。制御装置40は、操作されるべき次の物品が物品Bであると決定している。コンベヤ42Af及びAgを速度VUに戻すことによって、他の物品、例えば物品Bに対する物品Dの相対的な位置が変化させられる。制御装置40がビデオカメラ34a〜34c及び光センサ36から受け取る情報は、物品Aが操作ベッド30の側部74A及び74Bに対して傾斜していることを示している。ビデオカメラ34及び光センサ配列36は、側部74に対するこの傾斜を決定するために、制御装置40に十分な情報を提供する。この傾斜が所定の値を超えると、制御装置40は、物品が回転させられるべきであることを決定する。次いで、物品は、この角度が減じられるように回転させられる。物品のこの回転は、運搬システムにおける物品の下流の処理を助ける。
【0031】
例示された実施形態において、制御装置40は、物品Aがこのような傾斜を有していることを決定し、物品は回転させられる。制御装置40は、図6に矢印76によって示された時計回りに物品Aを回転させる。この回転は、コンベヤ42Bfの速度をコンベヤ42Bgの速度よりも速くすることによって遂行される。物品Aの下方に位置する列f及びgにおけるコンベヤの制御された速度差は、回転が生じるまで各コンベヤコラムにおいて維持される。したがって、図7に示したように、コンベヤCf及びCgは、少なくとも初期の瞬間の間、速度差を生じながら作動する。コンベヤ42Cfは、速度Vd+Kで作動している。コンベヤ42Cgは速度Vd−Kで作動している。この速度差は物品Aを回転させ、物品Aの側部は、操作ベッド30の側部74a及び74bに対する傾斜が小さくなる。変数Kの正確な値は、希望に応じて変化させることができる。物品をより迅速に回転させるために、当業者によって知られるように、値Kはより高いべきである。Kの値は、物品の傾斜の程度、物品の寸法及びその他の要因に応じて、各物品に対して変化する。Kの値は、与えられた物品の回転の間、時間を追って変化してもよい。
【0032】
図8に示したように、物品Aの下方のコンベヤ42の速度は、物品の回転が完了した後、Vdに再設定される。次いで、物品AはVdで操作ベッド上を移動し続ける。物品Bの下方のコンベヤの速度は、物品AとBとの間に所望の長手方向間隙が得られると、Vdにまで高められる。この間隙は、どこにおいても、ゼロから、特定の用途において物品のために間隔が望まれるものまで設定される。回転させられない物品については、間隙は、先行する物品の上流端部と後続の物品の下流端部との間の長手方向距離である。1つ又は2つ以上の物品が回転させられる場合、間隙は、回転後の、先行する物品の上流端部と後続の物品の下流端部との間の長手方向距離である。図8に示されているように、所望の間隙は、物品Aの上流端部と物品Bの下流端部との間の間隙よりも小さい。なぜならば、制御装置40は、物品Bが回転させられることを決定しているからである。したがって、所望の間隙は、物品Bが回転させられた後に存在する、物品AとBとの間の長手方向分離である。制御装置40は、この間隙を計算し、物品の回転を証明するためにカメラ34からのフィードバックを使用する。所望の間隙の寸法は制御装置40によって動的に変化させることができる。この所望の間隙が得られると、列b〜eのコンベヤ42が、コンベヤコラムB〜Fのために速度Vdに設定される。したがって、物品Bは、速度VUで移動する他の物品から長手方向に分離し始める。
【0033】
図9に示されているように、物品Bの回転は物品Aの回転と同様の形式で行われる。具体的には、物品Bの下方の列b及びcのコンベヤの速度が、列d及びeのコンベヤ42の速度よりも高められる。図9に示されているように、コンベヤ42Db及びEbは速度Vd+Lで作動している。コンベヤ42Dc及び42Ecは、速度Vd+Kに設定されている。コンベヤDd及びEdは、速度Vd−Kに設定されている。コンベヤ42De及びEeは、速度Vd−Lに設定されている。これらの速度K及びLは、物品Bにおける回転の箇所から離れる方向での横方向距離に比例するように設定される。つまり、変数Lは変数Kよりも大きな値を有する。Lの値は、Kの値のように、物品の間で変化し、与えられた物品を回転させる経過において時間を追って変化してよい。つまり、物品Bの下方に位置するコンベヤの様々な速度が、物品Bを時計回りに回転させる。回転後、物品Bと物品Aとの間には所望の長手方向間隙が得られる。
【0034】
図9に示されているように、物品B(回転後)と物品Cとの間に所望の間隙が得られると、制御装置40は物品Cの下方のコンベヤの速度を高める。物品Cは回転させられないので、物品Cの下方のコンベヤは速度Vdにまで高められるだけである。図10に示されているように、物品CとDとの間に所望の間隙が得られるように物品Cが操作ベッド30を前進すると、物品Dの下方のコンベヤ42は制御装置40によってVdにまで高められた速度を有する。制御装置は、引き続き各物品の下方に位置するコンベヤの速度を増大し、所望の間隙が得られる。つまり、所望の間隙が得られた後制御装置40は物品Eの下方のコンベヤ42の速度を高める。物品Eは回転させられるので、この所望の間隙は、回転後に形成された間隙となる。制御装置40は物品F及びG、及び全ての後続の物品のために同様の形式で作動し続ける。
【0035】
図11は、本発明の別の態様による物品操作システム20′の択一的な実施形態を示している。物品操作システム20′は、1対の分岐コンベヤ78a,78bが下流コンベヤ32の下流に配置されているという点において、物品操作システム20とは異なる。したがって、下流コンベヤ32を出る物品は、分岐コンベヤ78a又は78bのうちの一方を移動する。物品操作システム20′は、供給コンベヤ24と、間隙形成装置26と、移行コンベヤ28と、操作ベッド30と、下流コンベヤ32とを有している。さらに、図11には示されていないが、物品操作システムはビデオカメラ34及び/又は光センサ配列36(図示せず)を有している。移行コンベヤ28は、移行コンベヤ28の製造コストを最小限にするために多数の別個のベルトから形成されている。
【0036】
概して、物品操作システム20′の操作ベッド30は、物品操作システム20に関して前に説明したのと概して同様の形式で作動する。物品操作システム20′は、物品操作システム20′が仮想分割線80を有しているという点において物品操作システム20とは異なる。仮想分割線80は、分岐コンベヤ78aと78bとの間の分離線と同一直線上にある、操作ベッド30の側部74a及び74bに関して横方向の位置に配置されている。制御装置40は、多数の物品が分割線80の両側に位置している瞬間に、又は物品がコンベヤ78a及び78bのそれぞれを移動するためにコンベヤ32によって分離されることができる瞬間に、多数の物品を操作ベッド30から同時に排出させるようにプラグラムされている。つまり、物品操作システム20′は、可能であれば物品を物品の2つの流れに操作する。
【0037】
物品操作システム20′の操作ベッド30は、ちょうど物品操作システム20の操作ベッド30のように、連続形式又はバッチ形式でも作動する。前述のように、物品操作システム20′の制御装置40は選択的に、図4〜図10に関して説明した形式で物品を回転させるプログラミングを含んでいる。制御装置40がこのようにプログラムされていると、制御装置40は、物品の回転後の位置に基づき、分割線80に対するその決定の全てを行う。すなわち、制御装置40は、物品が回転させられた後にどの位置を占めるかを決定する。次いで、これらの回転後の位置は、物品が分割線80のいずれかの側に完全に位置しているかどうか、及び物品が別の物品と横方向で整列しているかどうかを決定する。
【0038】
物品操作システム20′の操作ベッド30を出る物品の間の間隙は制御装置40によって動的に制御される。制御装置40は、全体のコンベヤ又は材料取扱いシステムにおける他の構成部材から受け取る情報に基づきこれらの間隙を変化させる。択一的に、間隙は、操作者がこの情報を制御装置40に入力することによって調整される。物品操作システム20′において、所望の間隙は、同じ分岐コンベヤ78a及び78bを移動する物品に関して決定される。つまり、1対の物品は、コンベヤ78a及び78bの向き合ったコンベヤに沿って送られるならば、2つの物品の間の所望の長手方向間隙よりも小さな間隙を備えたベッド30から出る。このような場合、制御されるのは、同じ目的地コンベヤ78a又は78b上のそれぞれの物品と下流の物品との間の長手方向間隙であり、対におけるそれぞれの物品の間の長手方向間隙ではない。
【0039】
本発明は、図面に描かれた複数の有利な実施形態に関して説明され、上の明細書において論じられているが、本発明はこれらの特定の実施形態に限定されるのではなく、添付の請求項に定義された本発明の精神及び範囲に当てはまるあらゆる全ての修正を含むことが当業者によって理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の1つの実施形態による物品操作システムの平面図である。
【図1A】図1の物品操作システムの側面図である。
【図2A】図1及び図1Aの操作ベッドにおいて使用されるコンベヤユニットにおける2つの個別のコンベヤのうちの一方を示す斜視図である。
【図2B】図2Aに示されたコンベヤユニットにおける2つの個別のコンベヤのうちの他方を示す斜視図である。
【図3】本発明による物品操作システムの第2実施形態を示す平面図である。
【図3A】図3の逸らせ装置/合流コンベヤを示す平面図である。
【図4】第1の瞬間における操作ベッドと隣接するコンベヤとを示す平面図である。
【図5】第2の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図6】第3の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図7】第4の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図8】第5の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図9】第6の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図10】第7の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図11】図3のシステムのエレメントを有する、物品操作システムを示す平面図である。
【符号の説明】
【0041】
20 物品操作システム、 22 矢印、 24 供給コンベヤ、 26 間隙形成装置、 28 移行コンベヤ、 30 分散形操作ベッド、 32 下流コンベヤ、 34 ビデオカメラ、 36 光センサ配列、 38 物品、 39 操作ベッド、 40 制御装置、 41 コンベヤユニット、 42 コンベヤ群、 43 支持板、 44 ベルト、 46 アイドラローラ、 48 電動式ローラ、 49 モータ、 51 テンションローラ、 51a ばね、 51b エキセントリック、 52 通信線、 54 ベルトコンベヤ、 64 逸らせ装置/合流コンベヤ、 66a,66b 側部、 72 境界線、 74a,74b 側部、 78a,78b 分岐コンベヤ、 80 分割線
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンベヤ、特に物品を操作するコンベヤに関する。本発明は、例えば小包を一度に1つずつ解放することによって小包のバッチを分離することを含む多くの形式で適用される。別の用途は、物品の間に概して制御された間隙を備えながら物品を一度に1つずつ供給することによって物品の流れを操作することである。物品は例えば長さ方向に整列もさせられる。
【背景技術】
【0002】
ベルトコンベヤ、ローラコンベヤ及びその他のタイプのコンベヤ等のコンベヤは、荷物、小包、郵便物、箱及びその他の物品を1つの場所から別の場所へ移動させるために今日では広く使用されている。多くの状況において、コンベヤによって運搬しようとする物品は、最初に、コンベヤシステムによって搬送及び処理されるのに適していない形式でコンベヤ上に配置される。通常、コンベヤシステムは、物品が一列に配置された時に物品を最適に搬送するようにセットアップされている。多くの状況において、物品は、横並びに並置された多数の物品を受け入れるのに十分に幅広のコンベヤにおいてコンベヤシステムに進入する。これらの並置された物品を有効に処理するために、物品がもはや並置されずに一列に配置されるように物品を操作することが望ましい。また、物品の間に制御された間隙を提供しかつ物品を特定の向き、例えば長さ方向に向けることが望ましい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
複数の従来技術の個別化装置(singulator)に関する前記欠点を考慮して、これらの欠点及びその他の欠点を克服する改良された個別化装置が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
したがって、本発明は、従来技術に関連した多くの問題を克服する改良された分散形操作システムを提供する。特に、本発明の分配形操作システムは、比較的小さな床面積を占め、物品を迅速に処理し、アイテムの再循環を必要とせず、比較的静粛であり、物品が約20インチの平均長さを有する場合に毎時6000以上の物品を処理する。本発明による、分散形操作システムは、格別な器用さを得るために極めて多数の個別のアクチュエータを使用する。
【0005】
本発明の態様による、概して運搬方向に移動する物品を操作するためのシステムは、複数のコンベヤ群から成るベッドを有しており、各コンベヤ群は運搬方向で互いに整列しており、各コンベヤ群は、運搬方向に対して直交方向で並置された複数の個別コンベヤから成っている。コンベヤは、コンベヤ上を移動する物品を少なくとも部分的に支持し、物品を運搬方向に移動させる。複数のコンベヤ群上を移動する物品の位置を決定するために少なくとも1つのセンサが設けられている。少なくとも1つのセンサとコンベヤとに関連して制御装置が設けられている。制御装置は、コンベヤの速度を制御することによって操作ベッド上を移動する物品を操作する。さらに、制御装置は、コンベヤのうちの選択されたコンベヤの少なくとも第1のものが、選択されたコンベヤのうちの第2のものとは異なる速度を有するように、物品の下方のコンベヤのうちの選択されたものの速度を制御することによって操作ベッド上に位置決めされた物品を回転させる。
【0006】
発明の別の態様によれば、物品を操作する方法は、物品を運搬方向でベッドの上流端部から下流端部へ移動させるための少なくとも1つの運搬面を有するベッドを提供することを含んでいる。さらに、この方法は、少なくとも1つのセンサを提供し、少なくとも1つの瞬間にベッド上のあらゆる物品の位置を決定するために少なくとも1つのセンサを使用することを含む。さらに、この方法は、操作しようとするベッド上の物品を選択し、選択された物品が配置されるかどうかを決定し、選択された物品を運搬方向に、まだ操作されるべきではないベッド上を移動する物品よりも概して高い速度で移動させることを含む。物品を回転させようとする場合、選択された物品が回転させられる。
【0007】
本発明の別の態様によれば、概して運搬方向に移動する物品を操作するためのシステムは、物品を運搬方向にベッドの上流端部から下流端部へ移動させるための少なくとも1つの運搬面を有するベッドを有している。ベッド上を移動する物品の位置を決定するための少なくとも1つのセンサが設けられている。少なくとも1つのセンサ及びベッドと通信する制御装置が設けられている。制御装置は、運搬面の速度を制御することによって、ベッド上を移動する物品を操作する。さらに、制御装置は、ベッド上において横方向で重なり合う整列を有する2つの物品が、運搬方向に延びた分割線の両側に位置するかどうかを決定する。横方向は、運搬方向に対して直交方向に延びている。制御装置は、2つの物品が分割線の両側に位置しているならば少なくとも1つの一致した瞬間に2つの物品をベッドの下流端部から排出させる。
【0008】
発明の別の態様によれば、物品を操作する方法は、物品を運搬方向にベッドの上流端部から下流端部へ移動させるための少なくとも1つの運搬面を有するベッドを提供することを含む。さらに、この方法は、少なくとも1つのセンサを提供し、少なくとも1つの瞬間にベッド上のあらゆる物品の位置を決定するためにセンサを使用することを含む。さらに、この方法は、ベッド上の2つの物品が横方向で重なり合った整列を有するかどうか、及びこれらの2つの物品が分割線の両側に位置しているかどうかを決定することを含む。横方向は運搬方向に対して直交する方向に延びている。分割線は運搬方向に延びている。2つの物品が分割線の両側に位置しておりかつ重なり合った横方向の整列を有するならば、この方法は、少なくとも1つの一致した瞬間に物品がベッドの下流端部から排出されるように2つの物品を移動させる。
【0009】
発明の別の態様によれば、概して運搬方向に移動する物品を操作するためのシステムは、複数のコンベヤ群を含むベッドを有しており、コンベヤ群は概して運搬方向で互いに整列させられている。コンベヤ群のそれぞれは、運搬方向に対して直交する方向で並置された複数の個別のコンベヤから成っている。コンベヤは、コンベヤ上を移動する物品を少なくとも部分的に支持し、物品を運搬方向に移動させる。複数のコンベヤ群上を移動する物品の位置を決定するための少なくとも1つのセンサが設けられている。制御装置は少なくとも1つのセンサ及びコンベヤと通信する。制御装置は、コンベヤの速度を制御することによって、ベッド上を移動する物品を操作する。さらに、制御装置は、ゼロではない3つ以上の異なる速度でコンベヤの速度を制御することができる。
【0010】
前記のように、本発明の様々な実施形態は、再循環を使用しない、静粛で、迅速で、コンパクトな分散形操作システムを提供する。本発明のこれらの利点及びその他の利点は、以下の明細書及び添付の図面を考慮することにより当業者に明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
ここで本発明を添付の図面を参照して説明する。これらの図面において、以後の記載された説明における参照符号は添付の図面における同じ番号のエレメントに相当する。本発明の第1の実施形態による物品操作システム20が図1及び図1Aに示されている。物品操作システム20は物品を矢印22によって示された運搬方向に移動させる。物品操作システム20は、供給コンベヤ24と、間隙形成装置26と、移行コンベヤ28と、分散形操作ベッド30と、下流コンベヤ32とを有している。さらに、物品操作システム20は1つ又は2つ以上の物品センサを有している。例示された実施形態においては、複数のビデオカメラ34及び光センサ配列36が使用されている。しかしながら、物品センサのその他の構成が使用されてよい。例えば、複数の平行な光センサ配列36が、個々のコンベヤ群42の間に操作ベッド39に沿って間隔を置いて配置されていてよい。択一的に、下方の物品の形状を検出するためにカメラ34の代わりに、その他のタイプのオーバーヘッド画像捕捉装置が使用されてよい。
【0012】
作動中、物品38は供給コンベヤ24から間隙形成装置26へ移動する。間隙形成装置26は物品38の間の間隙を少なくとも横方向(すなわち運搬方向22に対して直交する方向)に拡大する。間隙形成装置26を通過した後、物品38は移行コンベヤ28へ移動する。物品38の位置、寸法及び向きは光センサ配列36及び/又はビデオカメラ34によって検出される。この情報は制御装置40へ供給され、制御装置40はこの情報を処理し、操作ベッド30を形成する個々のコンベヤの速度を制御する。制御装置40は、物品38が物品の間に所望の間隙を備えながら一度に1つずつ操作ベッド30から排出されるように、操作ベッド30の作動を制御する。択一的に、操作ベッド30は物品38を物品の1つの流れになるように操作する。以下にさらに説明するように、制御装置40は、選択的に、図11〜図17に示された実施形態に関してより詳細に説明されるように、物品を、排出される物品の2つの流れになるように操作するようにプラグラムされることができる。
【0013】
操作ベッド30は多数の個別のコンベヤ42から成っている。図1及び図1Aの実施形態において、コンベヤ42はベルトコンベヤである。もちろん、本発明の範囲内で、その他のタイプのコンベヤ、例えば操縦される車輪又は操縦されない車輪、ローラ、又はその他のタイプの運搬構造体を使用するコンベヤを使用することができる。図2A及び図2Bに示したように、コンベヤユニット41の各コンベヤ42は、2つ以上のアイドラローラ46に巻き掛けられたベルト44を有しており、前記アイドラローラは概して水平面において整列させられている。ベルト44は、アイドラローラ46の下方に配置された駆動ローラ48にも巻き掛けられている。電動式ローラ48の配列及び位置は、図1Aに示されたようなものであるか、又は択一的に、図2A及び図2Bに示されたようなものであってよい。
【0014】
図2A及び図2Bにおいて、各駆動ローラ48の位置は、隣接する各コンベヤ42のために、図2A及び図2Bのうちの一方に示された前方位置と、図2A及び図2Bのうちの他方に示された後方位置との間で交互になっている。このことは、駆動ローラ48、これらの駆動ローラに関連したモータ49、あらゆる制御ワイヤ及び/又はその他の構造体のための付加的な空間を提供する。図2Aの各ベルトは、さらに、関連するベルトと作用的に接触したテンションローラ51を有している。テンションローラ51はそれぞれ、エキセントリック51bに対して作用するばね51aによって、関連するベルトに向かって押し付けられており、エキセントリック51bは、テンションローラを回転可能に支持したシャフトを移動させるために働く。ばね51a及びエキセントリック51bは、支持板43の、関連するテンションローラとは反対側に配置されている。テンションローラ51は、テンションローラ51に加えられるバイアスによりベルト44に一定の張力を維持する。有利には、必ずしもではないが、テンションローラ51は運搬方向に対して直交する方向で整列させられていない。このことは、ベルト44の上面の下側に、支持構造体を位置決めするためのより多くの空間を提供する。
【0015】
各駆動ローラ48は通信線52を介して制御装置40と通信する。通信線52は、各駆動ローラ48に接続された1つの通信バスであるか、多数の個別の通信バスであって良く、これらの通信バスはそれぞれ駆動ローラ48の幾つかに接続されている。さらに別の択一例として、通信線52は、制御装置40からそれぞれの及び全ての駆動ローラ48への別個の通信線を有することができる。以下により詳しく説明するように、制御装置40は通信線52を介して速度制御命令を各駆動ローラ48に送信し、これにより、コンベヤ42が製品を運搬方向22に運搬する速度を制御する。通信線52は、通信線を介して通信されるメッセージを迅速に、例えば数ミリ秒で伝達させるべきであるが、より大きな通信時間が使用されてもよい。制御装置40は、全体材料取扱いシステムのその他の構成部材と連通するための付加的な通信線(図示せず)を有していてもよい。したがって、十分な物品がコンベヤ32に供給されていない場合、制御装置40は操作速度を増大することができる。択一的に、制御装置40は、下流のコンベヤが物品を十分に迅速に処理していない場合には操作速度を減速することができる。制御装置40は有利には、必ずしもではないが、操作ベッド30のコンベヤ42に加えてコンベヤ28及び32の速度も制御する。
【0016】
操作ベッド30のコンベヤ42は、アレータイプ又はマトリックスタイプの配列で配列されている。択一的に述べると、操作ベッド30は、大文字A〜Hによって図1に示されたコンベヤ42の複数のコラム若しくはグループから形成されている。これらのコンベヤグループのそれぞれは、概して運搬方向22に対して直交する方向に延びている。操作ベッド30は、小文字a〜kによって図1に示された複数のコンベヤ列をも有している。図1に示された実施形態において、8つのコンベヤグループ(コラム)と、11列のコンベヤ42とが設けられている。したがって、操作ベッド30は88個の個別のコンベヤ42から成っている。これらの88個のコンベヤ42のそれぞれは、駆動ローラ48を有しており、この駆動ローラは、制御装置40との通信のための独特なアドレスを有している。したがって、各個別のコンベヤ42の速度は個々に制御することができる。
【0017】
間隙形成装置26は、物品の間の間隙を増大させるために使用される選択的な構成部材である。間隙は、運搬方向22に対して直交する方向、横方向、又はこれら両方向で増大される。この間隙を増大することは、ビデオカメラ34及び/又は光センサ配列36が個々の物品38の境界を識別することを助ける。間隙形成装置26は、1つの実施形態において、多数の個別のベルトコンベヤ54を有している。各ベルトコンベヤ54は、運搬方向22に対して所定の角度を成して配置されている。この角度の大きさは、間隙形成装置26の中央から外縁部に向かうに従って増大している。したがって、図1において、ベルトコンベヤ54Dは間隙形成装置26の中央から僅かに外方へ傾斜させられている。ベルトコンベヤ54Cは、より大きく外方へ傾斜させられている。ベルト54Bは、さらに一層外方へ傾斜させられており、ベルト54Aが最も外方へ傾斜させられている。ベルト54E〜Hは、ベルト54A〜Dの角度の鏡像である角度を備えて示されている。物品38が間隙形成装置26上を移動すると、ベルトコンベヤ54の傾斜させられた性質が、物品38に横方向の力を加える。この横方向の力は、物品の間に横方向の間隙を形成するか、又は予め存在するあらゆる横方向の間隙を増大させる傾向がある。
【0018】
ビデオカメラ34及び/又はセンサ配列36が個々の物品の間を識別することができるように十分な長手方向間隙が物品38の間の存在することを保証するために、間隙形成装置26は供給コンベヤ24よりも高い長手方向速度で動作する。このより高い長手方向速度により、供給コンベヤ24から間隙形成装置26上へ移動する物品の間の長手方向間隙が増大する。供給コンベヤ24と、間隙形成装置26の増大された長手方向速度との組み合わせは、物品38が横方向及び長手方向で互いに十分に離反されることを保証し、これにより、物品はセンサ配列36及び/又はビデオカメラ34によって適切に検出及び処理されることができる。間隙形成装置26の構造は、ここに示されたものとは実質的に異なっていてもよい。例えば、車輪又は、ベルトを使用しないその他の運搬手段を使用する択一的な構造を使用することができる。
【0019】
光センサ配列36は、複数の個々の光センサから成っており、これらの光センサは、移行コンベヤ28及び配列36の表面へ下方に放出される光又はその他の電磁エネルギを検出するために配置されている。この光は蛍光電球(図示せず)から放出された蛍光であり、この蛍光電球は、物品が電球の下方を移行コンベヤ28上で移動することができるような十分な高さに配列36の上方に配置されている。光センサ配列36は、光エネルギを検出するためのセンサを含む。光又はその他のエネルギは、配列36上を通過する物品38によって遮断されるので、光センサ配列36は移行コンベヤ28上の物品38と空いた空間との間を識別することができる。配列36における各センサの出力は、有利には、毎秒複数回スキャンされ、この場合、物品が配列36上を通過しながら物品38の寸法、向き及び位置が検出されるような十分な速度で行われる。この情報は、配列36から通信線60を介して制御装置40へ伝送される。制御装置40はこの情報を、設けられているならばビデオカメラ34からの情報と共に使用し、どの物品が次に操作されるべきか、物品が回転される必要があるかどうかを決定し、以下に詳細に説明するようなその他の決定を行う。
【0020】
ビデオカメラ34a〜34cは操作ベッド30及び移行コンベヤ28の上方に配置されている。したがって、ビデオカメラ34a〜34cは移行コンベヤ28及び操作ベッド30上の物品38の移動を検出する。さらに、ビデオカメラ34a〜34cは、制御装置40が操作ベッド30上の物品を適切に操作することができるような十分な精度で各物品38の位置及び/又は形状を決定する。ビデオカメラ34a〜34cは通信線62を介して制御装置40と通信する。ビデオカメラ34a〜34cは、光センサ配列36と連係して使用されるか、又は光センサ配列36なしに使用される。択一的に、物品操作システムは、ビデオカメラ34を全く使用しないで光センサ配列36のみを使用してもよい。
【0021】
慣用のプログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)パーソナルコンピュータ、又はあらゆるその他のタイプのコンピュータであってよい制御装置40は、ビデオカメラ34a〜34c及び/又は光センサ配列36からの情報を受信及び処理する。制御装置40は、ビデオカメラ34a〜34cから受信された情報を処理する、慣用のビデオイメージ処理ソフトウェアを有する。このソフトウェアにより、制御装置40は、各物品38が移行コンベヤ28又は操作ベッド30上のどこに配置されているかを正確に知ることができる。特に、物品38が操作ベッド30上に配置されている場合、ビデオカメラ34a〜34cからの出力により、制御装置40は、どの特定のコンベヤ42が操作ベッド30上の各物品38の下方に位置しているかを決定することができる。次いで、制御装置40は、通信線52を介して適当な速度命令を送信し、個々のコンベヤ42の速度を制御し、物品38の操作を行う。
【0022】
逸らせ装置/合流コンベヤ64は操作ベッド30の下流端部に隣接して配置されている。逸らせ装置/合流コンベヤ64は、所望の用途に応じて複数の異なる機能を行うために使用される。1つの用途においては、逸らせ装置/合流コンベヤ64は単に、操作ベッド30から進入する物品を、コンベヤの側部66a,66bに関してコンベヤ64上の概して均一な位置に向かって単に方向付ける。これは、コンベヤ64の下流のコンベヤがコンベヤ64よりも狭い幅を有している場合に有効な作業である。コンベヤ64から出てくる物品がこのより狭い幅と整合させられるように、コンベヤ64は、コンベヤ上を移動する物品が、下流のコンベヤと整合させられるように物品を操作する。
【0023】
制御装置40は、操作ベッド30上で生じる物品38の操作を制御する。制御装置40は、物品を様々な形式で操作するようにプログラムすることができる。物品を操作するための図1の方法が図4〜図10に示されている。物品を操作する第2の方法が図11に示されている。第1の方法において、操作ベッド30上を移動する物品は、物品の長手方向軸線が運搬方向に対して平行に近くなるように回転させられる。物品が回転させられるかどうかに拘わらず、この第1の制御方法は、物品を一度に1つずつ操作ベッド30の下流端部から排出させる。図11に示された第2の操作形式では、物品の回転はプログラミングの一部として含まれている又は含まれていない。回転が制御装置40のプログラミングの一部として含まれているかどうかに拘わらず、第2の方法は、物品が横方向で十分に離間させられているならば物品を操作ベッド40の下流端部から同時に排出させることを含む。これらの2つの方法を以下にさらに詳細に説明する。
【0024】
ここで図4を参照すると、複数の物品38はまず移行コンベヤ28上に配置されて示されている。物品は大文字A〜Gによって個々に示されている。図4に示された瞬間には、ビデオカメラ34及び/又は光センサ配列36は、制御装置40に、制御装置40が物品A〜Gの位置を決定するために十分な情報を提供している。制御装置40は、隣接する物品と衝突することなく前進させられることができる最も下流の物品を選択する。図4において、物品Bは、図示された物品のあらゆる他の部分よりも最も下流にある角を有している。しかしながら、物品Bが運搬方向に前進させられると、物品Bは物品Aと衝突することになる。したがって、制御装置40は、操作されるべき第1の物品として物品Aを選択する。したがって、制御装置40は、物品が操作ベッド30上を移動する時にコンベヤ42のどの列が物品Aの下方に配置されるかを決定する。
【0025】
操作ベッド30の個々のコンベヤ42は、概して、2つの異なる速度のうちの一方で作動するように制御される。以下にさらに説明するように、物品の回転が望まれる場合、これらの2つの異なる速度以外の他の速度が使用されてもよい。第1の速度は、図4にVUとして示されており、操作ベッド30の上流端部における速度と呼ばれる。速度VUは移行コンベヤ28の速度であってもよい。その他の速度が図4にVdとして示されており、操作ベッド30の下流速度と呼ばれる。速度Vdは、下流コンベヤ32の速度であってもよい。境界線72は、速度Vdで作動しているコンベヤ42を、速度VUで作動しているコンベヤから分離している。速度Vdで作動しているコンベヤは、見やすくするために図4〜図10では斜線で示されている。速度Vdは速度VUよりも大きい。したがって、速度Vdで作動しているコンベヤ42上を移動する物品は、速度VUで移動するコンベヤ42上の他の物品から離反する。
【0026】
制御装置40は、境界線72を越えて速度VUから速度Vdへ移行する物品が、減じられた又は最小化されたその瞬間的な加速を有するように、個々のコンベヤ42の速度を制御することが理解されるであろう。すなわち、Vdで作動することになっており、速度VUで移動する隣接するコンベヤの下流に位置するコンベヤ42は、まず、隣接する上流のコンベヤの速度VUに合致するように又はそれに近くなるように設定された速度を有している。物品が下流のコンベヤ42へ移行させられた後、この速度Vdまで増大される。この形式において、コンベヤベルト上における物品の滑り、この滑りによる騒音、及びベルト上における摩耗が減じられる。したがって、コンベヤベルト42は、ゼロではない2つ以上の速度で作動可能であり、本質的に無限に可変の速度で作動可能である。速度Vdで作動しているコンベヤ42を表す、添付図面における斜線の領域は、制御装置40によって使用される、基礎をなす制御論理を示すために幾分一般化されている。斜線の領域の個々のベルト、特に物品が境界線72を越えるときに作用するベルトは、Vd以外の速度で作動する。Vdで作動するベルトの下流の、占められていないベルトは、速度Vdで移動する物品がこれらの占められていないベルトに実際に供給されるまでは、この同じ速度で作動しない。
【0027】
制御装置40は、物品が操作されるように、物品38が操作ベッド30上を移動している時に境界線72を変化させるように働く。
【0028】
図4において物品Aが移行コンベヤ28から操作ベッド30へ移行する時に、物品Aの速度は、物品Aの下方におけるコンベヤ42によって制御されるために、物品Aが十分に操作ベッド30上に位置する瞬間に、他の物品よりも増大される。したがって、物品Aの速度がVUからVdへ移行した後、物品Aと他の物品との間の長手方向間隔が増大し始める。図5によって示された瞬間に、物品Aの下方にある個々のコンベヤ42は、コンベヤ42Af及び42Agである。物品Bの小さな部分もコンベヤ42Af上に位置している。この部分は物品Bのサイズに対して小さいので、制御装置40は、速度Vdでのコンベヤ42Afの作動は物品Bの位置又は向きに影響しないことを決定する。
【0029】
図5における物品Bがさらにコンベヤ42Afへ延びているならば、物品Bがコンベヤ42Af及びAgの一方又は両方に到達するまで制御装置40はコンベヤ42Af及びAfのみを速度Vdで運転する。その瞬間、制御装置40はこれらの2つのコンベヤの速度をVUに減じる。したがって、物品Aと物品Bとの間の長手方向間隙は、物品Aが速度Vdで移動しかつ物品Bが速度VUで移動している間のみ増大させられる。コンベヤ42Af及びAgを速度Vdで作動させることによって形成された物品AとBとの間にさらに大きな長手方向間隙が望まれるならば、物品Bがコンベヤ42Bf及びBgのいずれにも進入していない間にコンベヤ42Bf及びBgを速度Vdで作動させることによって、増大した長手方向間隙を形成することができる。物品AとBとの間の同様の長手方向間隙は、コンベヤ42Cf及びCg、及び列f及びg及びコラムD,E,F及びGにおけるコンベヤを使用して形成することができる。
【0030】
図6は、図5に示された瞬間の後の瞬間を示している。この瞬間において、制御装置40はコンベヤAf及びAgの速度をVUに戻している。制御装置40は、操作されるべき次の物品が物品Bであると決定している。コンベヤ42Af及びAgを速度VUに戻すことによって、他の物品、例えば物品Bに対する物品Dの相対的な位置が変化させられる。制御装置40がビデオカメラ34a〜34c及び光センサ36から受け取る情報は、物品Aが操作ベッド30の側部74A及び74Bに対して傾斜していることを示している。ビデオカメラ34及び光センサ配列36は、側部74に対するこの傾斜を決定するために、制御装置40に十分な情報を提供する。この傾斜が所定の値を超えると、制御装置40は、物品が回転させられるべきであることを決定する。次いで、物品は、この角度が減じられるように回転させられる。物品のこの回転は、運搬システムにおける物品の下流の処理を助ける。
【0031】
例示された実施形態において、制御装置40は、物品Aがこのような傾斜を有していることを決定し、物品は回転させられる。制御装置40は、図6に矢印76によって示された時計回りに物品Aを回転させる。この回転は、コンベヤ42Bfの速度をコンベヤ42Bgの速度よりも速くすることによって遂行される。物品Aの下方に位置する列f及びgにおけるコンベヤの制御された速度差は、回転が生じるまで各コンベヤコラムにおいて維持される。したがって、図7に示したように、コンベヤCf及びCgは、少なくとも初期の瞬間の間、速度差を生じながら作動する。コンベヤ42Cfは、速度Vd+Kで作動している。コンベヤ42Cgは速度Vd−Kで作動している。この速度差は物品Aを回転させ、物品Aの側部は、操作ベッド30の側部74a及び74bに対する傾斜が小さくなる。変数Kの正確な値は、希望に応じて変化させることができる。物品をより迅速に回転させるために、当業者によって知られるように、値Kはより高いべきである。Kの値は、物品の傾斜の程度、物品の寸法及びその他の要因に応じて、各物品に対して変化する。Kの値は、与えられた物品の回転の間、時間を追って変化してもよい。
【0032】
図8に示したように、物品Aの下方のコンベヤ42の速度は、物品の回転が完了した後、Vdに再設定される。次いで、物品AはVdで操作ベッド上を移動し続ける。物品Bの下方のコンベヤの速度は、物品AとBとの間に所望の長手方向間隙が得られると、Vdにまで高められる。この間隙は、どこにおいても、ゼロから、特定の用途において物品のために間隔が望まれるものまで設定される。回転させられない物品については、間隙は、先行する物品の上流端部と後続の物品の下流端部との間の長手方向距離である。1つ又は2つ以上の物品が回転させられる場合、間隙は、回転後の、先行する物品の上流端部と後続の物品の下流端部との間の長手方向距離である。図8に示されているように、所望の間隙は、物品Aの上流端部と物品Bの下流端部との間の間隙よりも小さい。なぜならば、制御装置40は、物品Bが回転させられることを決定しているからである。したがって、所望の間隙は、物品Bが回転させられた後に存在する、物品AとBとの間の長手方向分離である。制御装置40は、この間隙を計算し、物品の回転を証明するためにカメラ34からのフィードバックを使用する。所望の間隙の寸法は制御装置40によって動的に変化させることができる。この所望の間隙が得られると、列b〜eのコンベヤ42が、コンベヤコラムB〜Fのために速度Vdに設定される。したがって、物品Bは、速度VUで移動する他の物品から長手方向に分離し始める。
【0033】
図9に示されているように、物品Bの回転は物品Aの回転と同様の形式で行われる。具体的には、物品Bの下方の列b及びcのコンベヤの速度が、列d及びeのコンベヤ42の速度よりも高められる。図9に示されているように、コンベヤ42Db及びEbは速度Vd+Lで作動している。コンベヤ42Dc及び42Ecは、速度Vd+Kに設定されている。コンベヤDd及びEdは、速度Vd−Kに設定されている。コンベヤ42De及びEeは、速度Vd−Lに設定されている。これらの速度K及びLは、物品Bにおける回転の箇所から離れる方向での横方向距離に比例するように設定される。つまり、変数Lは変数Kよりも大きな値を有する。Lの値は、Kの値のように、物品の間で変化し、与えられた物品を回転させる経過において時間を追って変化してよい。つまり、物品Bの下方に位置するコンベヤの様々な速度が、物品Bを時計回りに回転させる。回転後、物品Bと物品Aとの間には所望の長手方向間隙が得られる。
【0034】
図9に示されているように、物品B(回転後)と物品Cとの間に所望の間隙が得られると、制御装置40は物品Cの下方のコンベヤの速度を高める。物品Cは回転させられないので、物品Cの下方のコンベヤは速度Vdにまで高められるだけである。図10に示されているように、物品CとDとの間に所望の間隙が得られるように物品Cが操作ベッド30を前進すると、物品Dの下方のコンベヤ42は制御装置40によってVdにまで高められた速度を有する。制御装置は、引き続き各物品の下方に位置するコンベヤの速度を増大し、所望の間隙が得られる。つまり、所望の間隙が得られた後制御装置40は物品Eの下方のコンベヤ42の速度を高める。物品Eは回転させられるので、この所望の間隙は、回転後に形成された間隙となる。制御装置40は物品F及びG、及び全ての後続の物品のために同様の形式で作動し続ける。
【0035】
図11は、本発明の別の態様による物品操作システム20′の択一的な実施形態を示している。物品操作システム20′は、1対の分岐コンベヤ78a,78bが下流コンベヤ32の下流に配置されているという点において、物品操作システム20とは異なる。したがって、下流コンベヤ32を出る物品は、分岐コンベヤ78a又は78bのうちの一方を移動する。物品操作システム20′は、供給コンベヤ24と、間隙形成装置26と、移行コンベヤ28と、操作ベッド30と、下流コンベヤ32とを有している。さらに、図11には示されていないが、物品操作システムはビデオカメラ34及び/又は光センサ配列36(図示せず)を有している。移行コンベヤ28は、移行コンベヤ28の製造コストを最小限にするために多数の別個のベルトから形成されている。
【0036】
概して、物品操作システム20′の操作ベッド30は、物品操作システム20に関して前に説明したのと概して同様の形式で作動する。物品操作システム20′は、物品操作システム20′が仮想分割線80を有しているという点において物品操作システム20とは異なる。仮想分割線80は、分岐コンベヤ78aと78bとの間の分離線と同一直線上にある、操作ベッド30の側部74a及び74bに関して横方向の位置に配置されている。制御装置40は、多数の物品が分割線80の両側に位置している瞬間に、又は物品がコンベヤ78a及び78bのそれぞれを移動するためにコンベヤ32によって分離されることができる瞬間に、多数の物品を操作ベッド30から同時に排出させるようにプラグラムされている。つまり、物品操作システム20′は、可能であれば物品を物品の2つの流れに操作する。
【0037】
物品操作システム20′の操作ベッド30は、ちょうど物品操作システム20の操作ベッド30のように、連続形式又はバッチ形式でも作動する。前述のように、物品操作システム20′の制御装置40は選択的に、図4〜図10に関して説明した形式で物品を回転させるプログラミングを含んでいる。制御装置40がこのようにプログラムされていると、制御装置40は、物品の回転後の位置に基づき、分割線80に対するその決定の全てを行う。すなわち、制御装置40は、物品が回転させられた後にどの位置を占めるかを決定する。次いで、これらの回転後の位置は、物品が分割線80のいずれかの側に完全に位置しているかどうか、及び物品が別の物品と横方向で整列しているかどうかを決定する。
【0038】
物品操作システム20′の操作ベッド30を出る物品の間の間隙は制御装置40によって動的に制御される。制御装置40は、全体のコンベヤ又は材料取扱いシステムにおける他の構成部材から受け取る情報に基づきこれらの間隙を変化させる。択一的に、間隙は、操作者がこの情報を制御装置40に入力することによって調整される。物品操作システム20′において、所望の間隙は、同じ分岐コンベヤ78a及び78bを移動する物品に関して決定される。つまり、1対の物品は、コンベヤ78a及び78bの向き合ったコンベヤに沿って送られるならば、2つの物品の間の所望の長手方向間隙よりも小さな間隙を備えたベッド30から出る。このような場合、制御されるのは、同じ目的地コンベヤ78a又は78b上のそれぞれの物品と下流の物品との間の長手方向間隙であり、対におけるそれぞれの物品の間の長手方向間隙ではない。
【0039】
本発明は、図面に描かれた複数の有利な実施形態に関して説明され、上の明細書において論じられているが、本発明はこれらの特定の実施形態に限定されるのではなく、添付の請求項に定義された本発明の精神及び範囲に当てはまるあらゆる全ての修正を含むことが当業者によって理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の1つの実施形態による物品操作システムの平面図である。
【図1A】図1の物品操作システムの側面図である。
【図2A】図1及び図1Aの操作ベッドにおいて使用されるコンベヤユニットにおける2つの個別のコンベヤのうちの一方を示す斜視図である。
【図2B】図2Aに示されたコンベヤユニットにおける2つの個別のコンベヤのうちの他方を示す斜視図である。
【図3】本発明による物品操作システムの第2実施形態を示す平面図である。
【図3A】図3の逸らせ装置/合流コンベヤを示す平面図である。
【図4】第1の瞬間における操作ベッドと隣接するコンベヤとを示す平面図である。
【図5】第2の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図6】第3の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図7】第4の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図8】第5の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図9】第6の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図10】第7の瞬間における、図4のコンベヤを示す平面図である。
【図11】図3のシステムのエレメントを有する、物品操作システムを示す平面図である。
【符号の説明】
【0041】
20 物品操作システム、 22 矢印、 24 供給コンベヤ、 26 間隙形成装置、 28 移行コンベヤ、 30 分散形操作ベッド、 32 下流コンベヤ、 34 ビデオカメラ、 36 光センサ配列、 38 物品、 39 操作ベッド、 40 制御装置、 41 コンベヤユニット、 42 コンベヤ群、 43 支持板、 44 ベルト、 46 アイドラローラ、 48 電動式ローラ、 49 モータ、 51 テンションローラ、 51a ばね、 51b エキセントリック、 52 通信線、 54 ベルトコンベヤ、 64 逸らせ装置/合流コンベヤ、 66a,66b 側部、 72 境界線、 74a,74b 側部、 78a,78b 分岐コンベヤ、 80 分割線
【特許請求の範囲】
【請求項1】
概して運搬方向に移動する物品を操作するためのシステム(20,20′)において、
複数のコンベヤ群を含むベッド(30)が設けられており、それぞれの前記コンベヤ群が概して運搬方向で互いに整列させられており、それぞれの前記コンベヤ群が、運搬方向に対して直交方向で並置された複数の個別のコンベヤ(42)を含んでおり、該コンベヤが、該コンベヤ上を移動する物品(38)を少なくとも部分的に支持し、物品を運搬方向に移動させるようになっており、
前記複数のコンベヤ群上を移動する物品の位置を決定するための少なくとも1つのセンサが設けられており、
前記少なくとも1つのセンサ(36,34a,34b,34c)及び前記コンベヤと通信する制御装置(40)が設けられており、該制御装置が、前記コンベヤの速度を制御することによって、前記ベッド上を移動する物品を操作するようになっており、前記制御装置がさらに、物品の下方に位置する選択されたコンベヤの速度を制御することによって、前記ベッド上に位置決めされた物品を回転させるようになっていることを特徴とする、概して運搬方向に移動する物品を操作するためのシステム。
【請求項2】
前記制御装置がさらに、物品が前記ベッド上で回転させられながら、前記ベッド上の少なくとも1つの他の物品を運搬方向に移動させるようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記制御装置がさらに、前記ベッド上で横方向で重なり合っている2つの物品が、運搬方向に延びた分割線の両側に位置しているかどうかを決定し、前記横方向は運搬方向に対して直交方向に延びており、前記制御装置が、前記2つの物品が前記分割線の両側に位置しているならば前記2つの物品を少なくとも1つの一致した瞬間に前記ベッドから排出させるようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記制御装置がさらに、前記ベッド上の2つの物品が以下の条件、すなわち
(i)前記2つの物品が、運搬方向に対して直交方向で重なり合っており、運搬方向に延びた分割線の両側に位置している
(ii)前記2つの物品のうちの一方又は両方が、前記ベッドを出る前に回転させられることができ、これにより、前記2つの物品が、回転後に前記分割線の両側において前記直交方向で重なり合って整列している
を満たすかどうかを決定し、
前記制御装置が、条件(i)又は(ii)のいずれかが満たされているならば前記2つの物品を少なくとも1つの一致した瞬間に排出させるようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのセンサが、前記ベッドの上方に配置された少なくとも1つのビデオカメラ(34a,34b,34c)を含んでいる、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのセンサが、概して鉛直方向に伝播する信号を送信及び検出するように向けられた、光センサの少なくとも1つの配列(36)を含んでおり、前記信号が、前記配列を通過する物品によって遮断されるようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記ベッドの上流に配置された間隙形成機構(26)が設けられており、該間隙形成機構が、該間隙形成機構上を移動する物品を運搬方向に対して直交方向にさらに離反させるようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記制御装置がさらに、前記コンベヤの速度を、ゼロではない3つ以上の異なる速度で制御するようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記ベッドの上流に移行ベルトが設けられており、該移行ベルトが、操作されるべき物品を前記ベッドに実質的に連続的に供給する、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記制御装置がさらに、物品の下方の選択されたコンベヤの速度を、前記選択されたコンベヤのうちの少なくとも第1のコンベヤが前記選択されたコンベヤのうちの第2のコンベヤとは異なる速度を有するように制御することによって、前記ベッド上に配置された物品を回転させることができる、請求項8記載のシステム。
【請求項11】
それぞれの前記コンベヤユニットが、少なくとも2つの第1のアイドラローラ(46)の周囲に少なくとも部分的に巻き付けられた第1のコンベヤベルト(44)を含んでおり、該第1のコンベヤベルトが、該第1のコンベヤベルト上に支持された物品を運搬方向に移動させるようになっており、
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに、少なくとも2つの第2のアイドラローラ(46)の周囲に少なくとも部分的に巻き付けられた第2のコンベヤベルト(44)を含んでおり、該第2のコンベヤベルトが、該第2のコンベヤベルト上に支持された物品を前記運搬方向に移動させるようになっており、前記第2のコンベヤベルトが、前記第1のコンベヤベルトと並んで配置されている、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに第1の駆動ローラ(48)を含んでおり、該第1の駆動ローラの周囲に前記第1のコンベヤベルトが少なくとも部分的に巻き付けられており、前記第1の駆動ローラが第1の軸線を中心に回転可能であり、
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに第2の駆動ローラ(48)を含んでおり、該第2の駆動ローラの周囲に前記第2のコンベヤベルトが少なくとも部分的に巻き付けられており、前記第2の駆動ローラが第2の軸線を中心に回転可能であり、
前記第1及び第2の軸線が、運搬方向に対して直交する方向で見て互いに同一直線上にない、請求項11記載のシステム。
【請求項13】
前記第1の駆動ローラが、前記運搬方向で前記第2の駆動ローラの前方に配置されている、請求項12記載の操作ベッド。
【請求項14】
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに、前記第1の駆動ローラに取り付けられた第1のモータ(49)と、前記第2の駆動ローラに取り付けられた第2のモータ(49)とを有しており、前記第1のモータは、運搬方向に対して直交方向で前記第2のコンベヤベルトに向かって延びており、前記第2のモータは、運搬方向に対して直交方向に前記第1のコンベヤベルトに向かって延びている、請求項12記載の操作ベッド。
【請求項15】
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに、前記第1のコンベヤベルトに接触した第1のテンションローラ(51)と、前記第2のコンベヤベルトに接触した第2のテンションローラ(51)とを含んでいる、請求項12記載の操作ベッド。
【請求項16】
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに、前記第1のテンションローラを押し付けるための第1のテンショニングばね(51a)と、前記第2のテンションローラを押し付けるための第2のテンショニングばね(51a)とを含んでいる、請求項15記載の操作ベッド。
【請求項17】
それぞれの前記運搬ユニットがさらに、前記第1及び第2のアイドラローラと、前記第1及び第2の駆動ローラとを支持するために、前記第1のコンベヤベルトと第2のコンベヤベルトとの間に支持板(43)を含んでいる、請求項12記載の操作
ベッド。
【請求項18】
物品を操作する方法において、
ベッド(30)を提供し、該ベッドが、物品を運搬方向に前記ベッドの上流端部から下流端部へ移動させるための少なくとも1つの運搬面(42)を有しており、
少なくとも1つのセンサ(36,34a,34b,34c)を提供し、少なくとも1つの瞬間における前記ベッド上のあらゆる物品の位置を決定するために前記少なくとも1つのセンサを使用し、
操作されるべき、前記ベッド上の物品(38)を選択し、
前記選択された物品が回転させられるべきであるかどうかを決定し、
前記選択された物品を運搬方向に、まだ操作されていない前記ベッド上を移動する物品よりも概して高い速度で移動させ、
前記物品が回転させられるべきであるならば、選択された物品を回転させることを特徴とする、物品を操作する方法。
【請求項19】
前記選択された物品を回転させることが、前記物品が回転させられながら1つ又は2つ以上の物品が前記ベッドの上流端部において受け取られることができるように、前記運搬面の少なくとも上流部分を同時に移動させることを含んでいる、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記ベッドが複数のコンベヤ群を含み、該コンベヤ群が概して運搬方向で互いに整列させられており、それぞれの前記コンベヤ群が、運搬方向に対して直交方向で並置された、複数の個別のコンベヤを含んでいる、請求項18記載の方法。
【請求項21】
前記ベッド上で横方向で重なり合って整列した2つの物品が、運搬方向に延びた分割線の両側に位置しているかどうかを決定することを含み、この場合、前記横方向は運搬方向に対して直交する方向に延びており、
前記2つの物品が前記分割線の両側に位置しているならば前記2つの物品が少なくとも1つの一致する瞬間に前記ベッドから排出されるように、前記運搬面を移動させることを含む、請求項18記載の方法。
【請求項22】
前記ベッド上の2つの物品が以下の条件、すなわち:
(i)前記2つの物品が、運搬方向に対して直交方向で重なり合って整列しており、運搬方向に延びた分割線の両側に位置しているか、又は
(ii)前記2つの物品のうちの一方又は両方が前記ベッドから排出される前に回転させられることができ、これにより、前記物品が、回転後に、前記直交方向で重なり合って配列されかつ前記分割線の両側に位置する;を満たすかどうかを決定し、
条件(i)又は(ii)が満たされるならば2つの物品が少なくとも1つの一致した瞬間に前記ベッドから排出されるように、前記運搬面を移動させることを含む、請求項18記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの運搬面が複数のコンベヤ(42)から形成されており、前記選択された物品を回転させることが、前記コンベヤのうちの選択されたコンベヤの速度を、前記選択されたコンベヤのうちの少なくとも第1のコンベヤが前記選択されたコンベヤのうちの第2のコンベヤとは異なる速度を有するように制御することを含む、請求項18記載の方法。
【請求項1】
概して運搬方向に移動する物品を操作するためのシステム(20,20′)において、
複数のコンベヤ群を含むベッド(30)が設けられており、それぞれの前記コンベヤ群が概して運搬方向で互いに整列させられており、それぞれの前記コンベヤ群が、運搬方向に対して直交方向で並置された複数の個別のコンベヤ(42)を含んでおり、該コンベヤが、該コンベヤ上を移動する物品(38)を少なくとも部分的に支持し、物品を運搬方向に移動させるようになっており、
前記複数のコンベヤ群上を移動する物品の位置を決定するための少なくとも1つのセンサが設けられており、
前記少なくとも1つのセンサ(36,34a,34b,34c)及び前記コンベヤと通信する制御装置(40)が設けられており、該制御装置が、前記コンベヤの速度を制御することによって、前記ベッド上を移動する物品を操作するようになっており、前記制御装置がさらに、物品の下方に位置する選択されたコンベヤの速度を制御することによって、前記ベッド上に位置決めされた物品を回転させるようになっていることを特徴とする、概して運搬方向に移動する物品を操作するためのシステム。
【請求項2】
前記制御装置がさらに、物品が前記ベッド上で回転させられながら、前記ベッド上の少なくとも1つの他の物品を運搬方向に移動させるようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項3】
前記制御装置がさらに、前記ベッド上で横方向で重なり合っている2つの物品が、運搬方向に延びた分割線の両側に位置しているかどうかを決定し、前記横方向は運搬方向に対して直交方向に延びており、前記制御装置が、前記2つの物品が前記分割線の両側に位置しているならば前記2つの物品を少なくとも1つの一致した瞬間に前記ベッドから排出させるようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項4】
前記制御装置がさらに、前記ベッド上の2つの物品が以下の条件、すなわち
(i)前記2つの物品が、運搬方向に対して直交方向で重なり合っており、運搬方向に延びた分割線の両側に位置している
(ii)前記2つの物品のうちの一方又は両方が、前記ベッドを出る前に回転させられることができ、これにより、前記2つの物品が、回転後に前記分割線の両側において前記直交方向で重なり合って整列している
を満たすかどうかを決定し、
前記制御装置が、条件(i)又は(ii)のいずれかが満たされているならば前記2つの物品を少なくとも1つの一致した瞬間に排出させるようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項5】
前記少なくとも1つのセンサが、前記ベッドの上方に配置された少なくとも1つのビデオカメラ(34a,34b,34c)を含んでいる、請求項1記載のシステム。
【請求項6】
前記少なくとも1つのセンサが、概して鉛直方向に伝播する信号を送信及び検出するように向けられた、光センサの少なくとも1つの配列(36)を含んでおり、前記信号が、前記配列を通過する物品によって遮断されるようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項7】
前記ベッドの上流に配置された間隙形成機構(26)が設けられており、該間隙形成機構が、該間隙形成機構上を移動する物品を運搬方向に対して直交方向にさらに離反させるようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項8】
前記制御装置がさらに、前記コンベヤの速度を、ゼロではない3つ以上の異なる速度で制御するようになっている、請求項1記載のシステム。
【請求項9】
前記ベッドの上流に移行ベルトが設けられており、該移行ベルトが、操作されるべき物品を前記ベッドに実質的に連続的に供給する、請求項8記載のシステム。
【請求項10】
前記制御装置がさらに、物品の下方の選択されたコンベヤの速度を、前記選択されたコンベヤのうちの少なくとも第1のコンベヤが前記選択されたコンベヤのうちの第2のコンベヤとは異なる速度を有するように制御することによって、前記ベッド上に配置された物品を回転させることができる、請求項8記載のシステム。
【請求項11】
それぞれの前記コンベヤユニットが、少なくとも2つの第1のアイドラローラ(46)の周囲に少なくとも部分的に巻き付けられた第1のコンベヤベルト(44)を含んでおり、該第1のコンベヤベルトが、該第1のコンベヤベルト上に支持された物品を運搬方向に移動させるようになっており、
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに、少なくとも2つの第2のアイドラローラ(46)の周囲に少なくとも部分的に巻き付けられた第2のコンベヤベルト(44)を含んでおり、該第2のコンベヤベルトが、該第2のコンベヤベルト上に支持された物品を前記運搬方向に移動させるようになっており、前記第2のコンベヤベルトが、前記第1のコンベヤベルトと並んで配置されている、請求項1記載のシステム。
【請求項12】
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに第1の駆動ローラ(48)を含んでおり、該第1の駆動ローラの周囲に前記第1のコンベヤベルトが少なくとも部分的に巻き付けられており、前記第1の駆動ローラが第1の軸線を中心に回転可能であり、
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに第2の駆動ローラ(48)を含んでおり、該第2の駆動ローラの周囲に前記第2のコンベヤベルトが少なくとも部分的に巻き付けられており、前記第2の駆動ローラが第2の軸線を中心に回転可能であり、
前記第1及び第2の軸線が、運搬方向に対して直交する方向で見て互いに同一直線上にない、請求項11記載のシステム。
【請求項13】
前記第1の駆動ローラが、前記運搬方向で前記第2の駆動ローラの前方に配置されている、請求項12記載の操作ベッド。
【請求項14】
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに、前記第1の駆動ローラに取り付けられた第1のモータ(49)と、前記第2の駆動ローラに取り付けられた第2のモータ(49)とを有しており、前記第1のモータは、運搬方向に対して直交方向で前記第2のコンベヤベルトに向かって延びており、前記第2のモータは、運搬方向に対して直交方向に前記第1のコンベヤベルトに向かって延びている、請求項12記載の操作ベッド。
【請求項15】
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに、前記第1のコンベヤベルトに接触した第1のテンションローラ(51)と、前記第2のコンベヤベルトに接触した第2のテンションローラ(51)とを含んでいる、請求項12記載の操作ベッド。
【請求項16】
それぞれの前記コンベヤユニットがさらに、前記第1のテンションローラを押し付けるための第1のテンショニングばね(51a)と、前記第2のテンションローラを押し付けるための第2のテンショニングばね(51a)とを含んでいる、請求項15記載の操作ベッド。
【請求項17】
それぞれの前記運搬ユニットがさらに、前記第1及び第2のアイドラローラと、前記第1及び第2の駆動ローラとを支持するために、前記第1のコンベヤベルトと第2のコンベヤベルトとの間に支持板(43)を含んでいる、請求項12記載の操作
ベッド。
【請求項18】
物品を操作する方法において、
ベッド(30)を提供し、該ベッドが、物品を運搬方向に前記ベッドの上流端部から下流端部へ移動させるための少なくとも1つの運搬面(42)を有しており、
少なくとも1つのセンサ(36,34a,34b,34c)を提供し、少なくとも1つの瞬間における前記ベッド上のあらゆる物品の位置を決定するために前記少なくとも1つのセンサを使用し、
操作されるべき、前記ベッド上の物品(38)を選択し、
前記選択された物品が回転させられるべきであるかどうかを決定し、
前記選択された物品を運搬方向に、まだ操作されていない前記ベッド上を移動する物品よりも概して高い速度で移動させ、
前記物品が回転させられるべきであるならば、選択された物品を回転させることを特徴とする、物品を操作する方法。
【請求項19】
前記選択された物品を回転させることが、前記物品が回転させられながら1つ又は2つ以上の物品が前記ベッドの上流端部において受け取られることができるように、前記運搬面の少なくとも上流部分を同時に移動させることを含んでいる、請求項18記載の方法。
【請求項20】
前記ベッドが複数のコンベヤ群を含み、該コンベヤ群が概して運搬方向で互いに整列させられており、それぞれの前記コンベヤ群が、運搬方向に対して直交方向で並置された、複数の個別のコンベヤを含んでいる、請求項18記載の方法。
【請求項21】
前記ベッド上で横方向で重なり合って整列した2つの物品が、運搬方向に延びた分割線の両側に位置しているかどうかを決定することを含み、この場合、前記横方向は運搬方向に対して直交する方向に延びており、
前記2つの物品が前記分割線の両側に位置しているならば前記2つの物品が少なくとも1つの一致する瞬間に前記ベッドから排出されるように、前記運搬面を移動させることを含む、請求項18記載の方法。
【請求項22】
前記ベッド上の2つの物品が以下の条件、すなわち:
(i)前記2つの物品が、運搬方向に対して直交方向で重なり合って整列しており、運搬方向に延びた分割線の両側に位置しているか、又は
(ii)前記2つの物品のうちの一方又は両方が前記ベッドから排出される前に回転させられることができ、これにより、前記物品が、回転後に、前記直交方向で重なり合って配列されかつ前記分割線の両側に位置する;を満たすかどうかを決定し、
条件(i)又は(ii)が満たされるならば2つの物品が少なくとも1つの一致した瞬間に前記ベッドから排出されるように、前記運搬面を移動させることを含む、請求項18記載の方法。
【請求項23】
前記少なくとも1つの運搬面が複数のコンベヤ(42)から形成されており、前記選択された物品を回転させることが、前記コンベヤのうちの選択されたコンベヤの速度を、前記選択されたコンベヤのうちの少なくとも第1のコンベヤが前記選択されたコンベヤのうちの第2のコンベヤとは異なる速度を有するように制御することを含む、請求項18記載の方法。
【図1】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2006−504597(P2006−504597A)
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−548385(P2004−548385)
【出願日】平成15年10月14日(2003.10.14)
【国際出願番号】PCT/US2003/032652
【国際公開番号】WO2004/039706
【国際公開日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【Fターム(参考)】
【公表日】平成18年2月9日(2006.2.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成15年10月14日(2003.10.14)
【国際出願番号】PCT/US2003/032652
【国際公開番号】WO2004/039706
【国際公開日】平成16年5月13日(2004.5.13)
【出願人】(390039413)シーメンス アクチエンゲゼルシヤフト (2,104)
【氏名又は名称原語表記】Siemens Aktiengesellschaft
【Fターム(参考)】
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