説明

分析条件選択支援装置及び分析条件選択支援方法

【課題】 分光可能な特性X線を発する元素及び分光可能な分光素子を一覧でき、容易に分析条件を選択できる分析条件選択支援装置及び分析条件選択支援方法を提供する。
【解決手段】分光素子のボタンを配列した分光素子選択部と元素のボタンを配列した元素選択部を有する分析条件選択画面を表示させる選択画面表示手段31、元素が発する特性X線と分光素子の関係の情報を格納した分光範囲記憶装置26、分光範囲記憶装置26から情報を読み出し、分光素子選択部で指定された分光素子によって分光可能な元素のボタンに対し、特性X線の種類を元素のボタンに分類表示させる元素選択部表示手段32、分光範囲記憶装置26から情報を読み出し、指定された元素によって発せられる特性X線の種類を元素の特性X線を分光可能な分光素子のボタンに分類表示させる分光素子選択部表示手段33とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、波長分散型X線分光器を搭載した電子プローブマイクロアナライザ(EPMA)等のX線分析装置の分析条件の選択を支援する分析条件選択支援装置及び分析条件選択支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
波長分散型のX線分光器(WDX)の場合、1つの分光素子で分光できる波長範囲が限られているため、EPMA等の波長分散型X線分光器を用いたX線分析装置は、分光範囲が異なる複数の分光素子を組み合わせて用いることにより、広範な元素の分析を可能にしている。分光素子としては、フッ化リチウム(LiF)、タンタル酸リチウム(LiTaO)、フタル酸ルビジウム(RAP)、フタル酸タリウム(TAP)、ペンタエリスリトール(PET)、人工超格子分光素子(LDE)、燐酸2水素アンモニウム(ADP)、……等の種々の結晶が知られている。
【0003】
同時分析可能なX線信号の数や使用する分光素子の選択肢を増やすため、通常、波長分散型X線分光器を用いたX線分析装置には複数の分光器を搭載し、各分光器には切り換え可能な複数の分光素子を搭載している(特許文献1参照)。電子線励起により1つの元素からは、それぞれ波長の異なる複数種類のX線が発生し、又、同じ波長のX線であっても複数の分光素子で分光可能である場合があるので、複数の分析条件が存在する。このため、目的の元素に関してX線分析を行う場合には、用いる分光素子と分光波長の複数の組み合わせからなる複数の分析条件の候補の中から、所望の分析条件を選択することになる。
【0004】
この分析条件の選択を行う際の従来の手順は、分光素子を先に指定する方法、元素を先に指定する方法のいずれかである。
【0005】
分光素子を先に指定する方法は、例えば、図12に示す従来の設定画面6を用い、左上の「分光素子を先に指定する」と表示されたボタンをクリックして、中央右よりに位置する分光器選択部61で分光器番号CH5の分光器を指定すると、右上の分光素子選択部62に、分光器番号CH5の分光器に搭載されている2つの分光素子a,cが表示される。そのため、分光素子選択部62に表示されている2つの分光素子a,cのうち、いずれかを選択することができる。例えば、分光素子aを指定すると分光素子aのボタンが黄色で塗りつぶされ(図12において右上がりの破線のハッチングで黄色で塗りつぶされたことを示す。)、周期表に従って複数のボタンを配列した元素選択部63に、分光素子aで分光可能な特性X線を発する元素のボタンのそれぞれに、元素が発する特性X線の種類によって色分けした下線が付加されるので(図12において、各ボタンの下部の右上がりの実線のハッチングで赤色の下線、左上がりの実線のハッチングで緑色の下線を示す。)、その中から所望の元素のボタンを選択する。図12に示す例では、ボタンに赤色の下線が示された元素は、分光素子aで分光可能なKα線を、緑色の下線が示された元素は、分光素子aで分光可能なLα線をそれぞれ発することを意味する。
【0006】
元素を先に指定する方法は、例えば、図13に示す従来の設定画面6のように、左上の「元素を先に指定する」と表示されたボタンをクリックして、元素選択部63で分析対象の元素ニッケル(Ni)を指定すると、指定されたニッケル(Ni)に応じて(図13のNiのボタンに付された右上がりの破線の斜線は、実際には特定の色でボタンが表示されることを示すが、元素を表示する文字そのものを特定の色で表示してもよい。)、分光素子選択部62に分光可能な分光素子が表示された場合は、表示された分光素子のうちから、いずれかを選択する。図13において右上がりの1本の斜線は低輝度の暗表示の状態であることを示すが、分光素子選択部62に分光可能な分光素子が表示されていない場合は、分光器選択部61から、分光可能な分光素子を搭載した他の分光器を選択する。
【0007】
分光素子を先に指定する方法は、利用したい分光素子が決まっているときに、分光可能な元素を選ぶという目的に適しており、元素を先に指定する方法は、分析したい元素が決まっているときに、分析可能な分光素子を選ぶという目的に適している。
【0008】
両方の目的に対応させるために、上記2つのモードを切り換えて使用することを可能にしているX線分析装置もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2008−26251号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
分光素子を先に指定する方法、元素を先に指定する方法を、それぞれ逆の目的で用いた場合、目的に応じた順番に条件の絞り込みを行うことができないため、いずれの方法においても、2番目の手順の選択肢の中に目的の条件が見つかるまで、2番目の手順を繰り返す必要があり、非常に作業効率が悪くなる。
【0011】
例えば、鉄(Fe)が発する特性X線を、いずれかの分光素子によって分析したいとき、図12に示すように、先ず任意に分光素子を指定すると、その分光素子で分光可能な特性X線を発する元素のボタンが、特性X線の種類により色分けされた下線によって表示され、一覧できるので、その中に鉄(Fe)が含まれていれば、その分光素子が利用可能と判断できる。しかし、一覧の中にFeが含まれていなければ、他の分光素子を再度指定して、同様にFeが含まれているか否かを調べる操作を繰り返す必要が生じる。
【0012】
逆に、元素を先に指定する方法を用いた場合、任意に特定の元素(図13では斜体で示したNi)を指定すると、図13に示すように、その特定の元素から発生するいずれかの特性X線を分析することが可能な分光素子a,cを知り得るが、他の元素を分光素子aで分析することが可能かどうかは、その元素を指定して同様な処理を繰り返さないと知ることができないため利用可能な組み合わせを知るためにはすべての元素を順に指定して、同様な処理をすべての元素について繰り返して確認する必要がある。
【0013】
上記のように、両方の目的に対応するためには、通常、最初に分光素子を先に指定するモード、元素を先に指定するモードの2つの指定モードのうち、いずれかを選択した上で、そのモードに従った機能を目的が達成されるまで繰り返し実行することになる。この場合には、その都度どの指定モードを用いるべきかを判断する必要があり、指定モードによって操作方法が異なるため、判断や操作に誤りや混乱が生じやすいという問題がある。
【0014】
本発明は、分光素子、元素のいずれを先に指定しても、分光可能な特性X線を発する元素及び分光可能な分光素子を同時に一覧でき、容易に分析条件を選択できる分析条件選択支援装置及び分析条件選択支援方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
上記目的を達成するために、本発明の第1の様態は、(イ)表示装置と、(ロ)複数の分光素子のボタンを配列した分光素子選択部と複数の元素のボタンを配列した元素選択部を有する分析条件選択画面を、表示装置の画面に表示させる選択画面表示手段と、(ハ)複数の元素のそれぞれと、元素のそれぞれが発する特性X線を分光可能な分光素子との関係を示す情報を格納した分光範囲記憶装置と、(ニ)分光範囲記憶装置から情報を読み出し、分光素子選択部で指定された分光素子によって分光可能な元素のボタンに対し、特性X線の種類が識別可能な分類表示を元素のボタンのそれぞれに表示させる元素選択部表示手段と、(ホ)分光範囲記憶装置から情報を読み出し、元素選択部で指定された元素に対し、指定された元素によって発せられる特性X線の種類が識別可能な分類表示を、元素の特性X線を分光可能な分光素子のボタンのそれぞれに表示させる分光素子選択部表示手段とを備える分析条件選択支援装置であることを要旨とする。
【0016】
本発明の第1の様態は、(イ)選択画面表示手段によって、複数の分光素子のボタンを配列した分光素子選択部と複数の元素のボタンを配列した元素選択部を有する分析条件選択画面を、表示装置の画面に表示させるステップと、(ロ)分光素子選択部で特定の分光素子が指定された場合、元素選択部表示手段が、分光範囲記憶装置から複数の元素のそれぞれと元素のそれぞれが発する特性X線を分光可能な分光素子との関係を示す情報を読み出し、指定された分光素子によって分光可能な元素のボタンに対し、特性X線の種類が識別可能な分類表示を元素のボタンのそれぞれに表示させるステップと、(ハ)元素選択部で特定の元素が指定された場合、分光素子選択部表示手段が分光範囲記憶装置から情報を読み出し、指定された元素によって発せられる特性X線の種類が識別可能な分類表示を、元素の特性X線を分光可能な分光素子のボタンのそれぞれに表示させるステップとを含む分析条件選択支援方法であることを要旨とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、分光素子、元素のいずれを先に指定しても、分光可能な特性X線を発する元素及び分光可能な分光素子を同時に一覧でき、容易に分析条件を選択できる分析条件選択支援装置及び分析条件選択支援方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援手段を備えたX線分析装置(EPMA)の基本的な構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援手段に用いる、分光素子の格子定数、分光波長範囲、分析元素を示す表である。
【図3】本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援手段に用いる、分光素子の元素との関係を、特性X線別に示す表である。
【図4】本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援手段を備えたX線分析装置(EPMA)の分析条件選択画面の表示の一例である。
【図5】図4に示した分析条件選択画面に用いられるボタンの表示の凡例である。
【図6】本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援方法を説明するフローチャートである。
【図7】本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援方法に用いられる分析条件選択画面の初期画面の表示例である。
【図8】本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援方法において、先に元素から指定した場合の分析条件選択画面の表示例である。
【図9】図8において、分光素子を更に選択した状態での分析条件選択画面の表示例である。
【図10】本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援方法において、先に分光素子を選択した場合の分析条件選択画面の表示例である。
【図11】図10において、更に元素を選択した状態での分析条件選択画面の表示例である。
【図12】分光素子を先に指定する場合に、従来の分析条件選択方法に用いられる設定画面の表示の一例である。
【図13】元素を先に指定する場合に、従来の分析条件選択方法に用いられる設定画面の表示の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、表示画面の構成等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。又、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0020】
(X線分析装置)
本発明の実施の形態に係るX線分析装置は、図1に示すように、波長分散型のX線分光器を備えた分析ユニット4と、分析ユニット4の種々の動作を制御し、且つ分析ユニット4から得られたデータを解析、管理等をする制御解析装置2を備えるEPMAである。
【0021】
制御解析装置2は図1に示すように、CPU(中央演算処理装置)3、プログラム記憶装置25、分光範囲記憶装置26、選択情報記憶装置27、分析情報記憶装置28、入力装置22、出力装置23、表示装置24、入出力制御部21等を備え、ノイマン型コンピュータのハードウェア構成をなしている。
【0022】
制御解析装置2のプログラム記憶装置25は、本発明の実施の形態に係るX線分析装置が、分析条件選択支援を含めたX線分析に必要な一連の手順を実効させるのに必要なプログラムを格納している。分光範囲記憶装置26は、図2及び図3に示すように、分析対象である元素と、分析対象である元素が発する特性X線を分光可能な分光素子a,b,c,……,kとの関係を示すリスト(情報)を格納している。分光素子a,b,c,……,kとしては、LiF,RAP,PET,ADP,……等公知の種々の結晶から適宜選択して採用可能である。選択情報記憶装置27は、元素選択部表示手段32、分光素子選択部表示手段33及び分光器制御手段37等の処理に必要な入力情報を一時保存する。分析情報記憶装置28は、分析を行った際の分析結果、分析対象の元素と分光を行った分光素子等の分析条件、分析日時等を格納する。
【0023】
入力装置22、出力装置23及び表示装置24は、入出力制御部(入出力インターフェイス)21を介して、CPU3とのデータの送受信を行う。図1において、入力装置22はキーボード、マウス、ライトペン等で構成される。入力装置22より分析実行者は、分析対象である元素、分光素子等の分析条件の設定を行うことが可能である。更に、入力装置22より、分析中止の命令、設定した各条件の修正等を行うことも可能である。又、出力装置23及び表示装置24は、それぞれ、プリンタ装置及びディスプレイ装置等により構成されている。表示装置24は分析前に図4に例示したような入力画面等を表示し、分析完了後に分析結果等を表示することができる。
【0024】
制御解析装置2のCPU(中央演算処理装置)3は、選択画面表示手段31、元素選択部表示手段32、分光素子選択部表示手段33、電子銃制御手段34、偏向コイル制御手段35、ステージ制御手段36、分光器制御手段37を論理構造として有する。
【0025】
CPU3の選択画面表示手段31は、分析に用いる分光素子と、分析対象とする元素を選択するための分析条件選択画面5を表示装置24に表示させる。分析条件選択画面5には、図4に示すように、複数の分光素子a,b,c,d,g,iをそれぞれ表示されたボタン(又はタブ状の表示ブロック)を縦に配列した分光素子選択部52と、分光素子a〜d、g,iが分光可能な元素をそれぞれ表示する複数のボタンを、周期表に沿って配列した元素選択部53が表示されており、マウスでクリックしたりキーボード等の入力装置22によって選択することで所望の分光素子及び元素を選択可能である。又、分光素子及び元素は、コンボボックスである分光素子選択ボックス54及び元素選択ボックス55から選択することもできる。分析条件選択画面5に表示される分光素子選択部52と分光素子選択ボックス54、元素選択部53と元素選択ボックス55の表示内容は互いに関係しているので、互いに対応(連動)して、分析条件選択画面5の表示内容が変化する。
【0026】
CPU3の元素選択部表示手段32は、現在選択されている分光素子によって分光可能な特性X線を発する元素のボタンを、図5に示すように、特性X線の種類により色分けた下線を付加する等により分類して(図5の各ボタンの下部のハッチングは、それぞれ色分けした下線を意味している。)、表示装置24の分析条件選択画面5に表示する。CPU3の分光素子選択部表示手段33は、現在選択されている元素によって発せられる特性X線を分光可能な複数の分光素子を、図5に示すように、特性X線の種類によって色分けした下線を付加する等により分類して(図5の各ボタンの下部のハッチングは、それぞれ色分けした下線を意味している。)、表示装置24の分析条件選択画面5に表示する。
【0027】
例えば、図4の分析条件選択画面5においては、元素Ni及び分光器番号CH3の分光素子aが選択された状態を斜体の文字で表現している。しかし、実際は右上がりの破線のハッチングで示したように特定の色、例えば黄色で元素Niのボタンを塗りつぶしたり、分光素子aの文字を黄色で表示したりして、Ni及び分光器番号CH3の分光素子aが選択された状態を表示してもよい。図5に分析条件選択画面5に表示される具体的な例を分類して示すが、分光素子選択部52の各ボタンの下部に赤色(図5では右上がりの実線のハッチングで赤色を示す。)の下線(ベルト)を表示して、表示されている元素は、その元素から発せられるKα線が選択された分光素子で分光可能であることを示す。同様に、緑色(左上がりの実線のハッチングで緑色を示す。)の下線が表示されている元素は、その元素から発せられるLα線を、白色(格子のハッチングで白色を示す。)の下線が表示されている元素は、その元素から発せられるMα線を、黒色の下線が表示されている元素は、その元素から発せられるKα,Lα,Mα以外のX線を選択された分光素子で分光可能であることを示し、分光素子選択部52の各ボタンの下部に色分けした下線の表示がない場合は、表示されている元素は、その元素から発せられるどのX線も選択された分光素子で分光できないことを示す、…というように分類できる。又、図4の分析条件選択画面5の下部に示す特性X線表示ボックス56は、選択された元素が発する特性X線を選択された分光素子で分光可能な場合は、その特性X線の種類を表示する。
【0028】
尚、図5において、分析条件選択画面5の分光素子選択部52のボタンや、元素選択部53のボタンの表示の設定例の説明に用いた色や下線等の表示形態は例示であり、下線の代わりに上線(アッパーライン)、丸や矩形による囲み文字、影文字等を採用してもよく、分析条件選択画面5の各部に対応し、容易に視認できる配色や表示形態であれば、どのような色や表示形態でも構わない。
【0029】
図1に示した入力装置22により、分光素子選択部52及び元素選択部53から分光素子及び元素を選択され、選択情報記憶装置27に、選択した分光素子及び元素の情報が格納されると、分光素子選択部表示手段33は、選択情報記憶装置27から選択した分光素子及び元素の情報を読み出し、分光範囲記憶装置26に格納されている分光範囲に基づき、分光素子選択部52の各部に表示された分光素子のうち、選択された元素から発せられる特性X線を分光可能な分光素子を、特性X線の種類により色分けし、図4に示すように表示する。
【0030】
分析ユニット4は、図1に示すように、下方に設置された試料43に向け電子線を出射する電子銃41と、電子銃41と試料43との間に位置し、電子線を磁場により収束させる偏向コイル(電子レンズ)42と、試料43を保持するステージ部44と、電子線が照射された試料43から放出された特性X線を分光、検出する複数の分光器45-1、45-2、……、45-nを備える。
【0031】
電子銃41は、電子銃制御手段34により駆動され、励起線としての電子線を下方に向かって出射する。偏向コイル制御手段35が出力する偏向コイル制御信号により制御される偏向コイル電源(図示省略。)によって、偏向コイル42が形成する磁場を変化させることにより、電子線は微小径に収束されて、ステージ部44上に載置された試料43を照射する。試料43は、電子線が照射された部位から特性X線を周囲に放出する。試料43の周囲上方には、5台の分光器45-1〜45-5が、互いに干渉しないように、試料43を取り囲むように配設されている(以下の本発明の実施の形態の説明においては、図5に分光器番号CH1〜CH5として示すように、全部で5台の分光器45-1〜45-5を備える分析ユニット4について述べるが、例示であり、分光器の数は互いに干渉しないように配置可能である限り、4台以下、或いは6台以上等、いくつでも構わない。)。
【0032】
5台の分光器45-1〜45-5はそれぞれ、分光部46-1〜46-5と、検出器47-1〜47-5とを備え、試料43から放出された特性X線は、それぞれ分光部46-1〜46-5で波長分散され、特定の波長の回折X線が、図示を省略したスリットを通過して検出器47-1〜47-5で検出される。例えば、分光器45-1において、試料43上の電子線照射位置と、分光部46-1と、検出器47-1とは、常にローランド円48上に位置しており、図示を省略した駆動機構により、分光部46-1は移動しつつ傾斜され、この移動に連動して、検出器47-1は移動されるようになっている。これにより、ブラッグの回折条件を満たすように、つまり分光部46-1〜46-5に対する特性X線の入射角と、回折X線の出射角とが、等しい状態を維持されながら、分析対象のX線の波長走査が達成される。尚、X線分光器の構成は本発明の実施の形態に示したものに限るものではなく、従来知られている各種の構成を採ることができる。
【0033】
分光器45-1〜45-5は、それぞれ、図4に示すチャンネル表示部51の分光器番号CH1〜CH5に対応しており、各分光部46-1〜46-5には、例えば、図2及び図3に例示した11種の分光素子a〜kを適宜選択して設置することが可能である。分光部46-1〜46-5において波長分散された特性X線は、各分光器45-1〜45-5が、それぞれ備える検出器47-1〜47-5により検出される。検出器47-1〜47-5は、例えば、シンチレーションカウンターや比例計数管等を用いればよい。
【0034】
各検出器47-1〜47-5によるX線強度の検出信号は、図1に示す制御解析装置2に入力され、CPU3の検出信号処理手段38において、例えば、波長走査に応じたX線スペクトルを作成して、これに基づく定性分析や定量分析を行う他、位置走査に応じて試料43上の元素の含有量分布(マッピング)画像を作成する。
【0035】
分析ユニット4のステージ部44は、図示を省略した駆動機構により水平面を移動し、試料43上で電子線の照射位置が走査可能となっている。又、偏向コイル42により形成される磁場はCPU3の偏向コイル制御手段35から供給される偏向コイル制御信号により、偏向コイル電源(図示省略。)が出力する駆動電流が変化し、それにより電子線は曲げられて試料43上での照射位置が移動可能なようになっている。
【0036】
図1のCPU3が備える電子銃制御手段34、偏向コイル制御手段35、ステージ制御手段36は、それぞれ、分析ユニット4の電子銃41、偏向コイル42、ステージ部44を駆動制御する。図4に例示した画面で、各分光器番号CH1〜CH5にそれぞれ2つの分光素子が表示されているように、1つの分光器が、複数の分光素子を搭載可能な場合は、分光器制御手段37は、命令に応じて、例えば、分析ユニット4の分光器45-1の分光部46-1に設置された一方の分光素子を他方の分光素子に切り換え、ローランド円48を基準として、分光部46-1及び検出器47-1をそれぞれ移動させる。又、分光器制御手段37は、分光器45-2〜45-nのうちの1つの分光器を命令に応じて選択する。
【0037】
尚、図1のプログラム記憶装置25、分光範囲記憶装置26、選択情報記憶装置27、分析情報記憶装置28は、論理構成としての表示であり、現実にはプログラム記憶装置25、分光範囲記憶装置26、選択情報記憶装置27、分析情報記憶装置28等の記憶内容は同一のハードウェアに格納されて構わない。但し、通常は、選択情報記憶装置27の記憶内容は、SRAM、DRAM等の揮発性の記憶装置からなる主記憶装置に格納すればよく、プログラム記憶装置25、分光範囲記憶装置26及び分析情報記憶装置28の記憶内容は、ハードディスク(HD)等の磁気ディスク、磁気テープ、光ディスク、光磁気ディスク等の不揮発性の記憶装置からなる補助記憶装置に格納することが可能である。補助記憶装置としては、その他、RAMディスク、ICカード、フラッシュメモリーカード、USBフラッシュメモリー、フラッシュディスク(SSD)等が使用可能である。
【0038】
図1に示すような、本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援手段によれば、図4に例示したような分析条件選択画面5の元素選択部53で目的の元素のボタンを指定すると、分析条件選択画面5の分光素子選択部52のそれぞれの分光素子のボタンを色分け表示する等の視覚的な分類表示により、その元素を分析することが可能なすべての分光素子と、それぞれの分光素子が分光可能な特性X線の種類を容易に認識することができる。これらの分析素子と、それぞれの分光素子が分析可能な元素の組み合わせは、分析条件選択画面5の上に一括表示されるので視覚的に容易に認識できる。一方、図4において分光素子選択部52で目的とする特定の分光素子を指定すると、元素選択部53の各ボタンを色分け表示する等の視覚的な分類表示により、その特定の分光素子で分析することが可能なすべての元素と、特性X線の種類を認識することができる。これらの一括表示された元素の中から分析する元素を選ぶことで、分析に用いる分光素子と元素の組み合わせ決めて分析条件を選択できる。このように、上記いずれの場合でも、同じ操作環境で、なおかつ簡潔な操作により、使用する分光素子と分析する元素の組み合わせを、表示装置24の分析条件選択画面5の上で視覚的に表示して選択することができる。
【0039】
(特性X線選択支援方法)
図6のフローチャートを参照しながら、図7〜図11を用いて、本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援方法の一例について説明する:
【0040】
(イ)先ず、ステップS101において、入力装置22を介して、X線分析に用いる分光器45-1〜45-5のいずれかを指定するか否かを決定する。5台の分光器45-1〜45-5のいずれかを指定した場合は、ステップS102において、選択画面表示手段31は、今回指定した分光器を表示装置の分析条件選択画面5に表示すると共に、前回、その分光器について最後に選択した分析対象の元素及びその分光器で最後に使用した分光素子を分析情報記憶装置28から読み出し、表示装置の分析条件選択画面5に表示する。ステップS101において、いずれの分光器45-1〜45-5も指定しない場合は、ステップS103において、選択画面表示手段31は、分析情報記憶装置28から、前回のX線分析で選択された分光器、分光素子及び元素を読み出し、これらを初期画面として表示装置の分析条件選択画面5に表示する。以下、便宜上、ステップS101で分光器45-2(分光器番号CH2)を指定し、ステップS102で分光素子e及びカリウム(K)が表示されたとして説明する。
【0041】
(ロ)ステップS104において、元素選択部表示手段32は、分光範囲記憶装置26から、図7に示すように、前回のX線分析で選択された分光素子eが分光できる特性X線を発する元素として、ホウ素(B),炭素(C),窒素(N),酸素(O)を読み出し、特性X線の種類によって色分けした下線を元素選択部53の各元素B,C,N,Oのボタンの下部に付加する等により、特性X線の種類が識別可能に分類表示する。尚、図7において、水素(H),ヘリウム(He),リチウム(Li)及びネプチニウム(Np)〜ローレンシウム(Lr)のボタンに右上がりの1本の斜線が表示されているが、これはH,He,L及びNp〜Lrのボタンが本発明の実施の形態に係るX線分析装置の分析対象外であるため、低輝度の暗表示になっていることを示す。図8〜図11についても同様である。つまり、分光素子選択部表示手段33は、分光範囲記憶装置26から、前回のX線分析で選択した元素カリウム(K)が発する特性X線を分光可能な分光素子を初期状態として読み出し、特性X線の種類によって色分けして、図7に示すように分光素子選択部52に表示する。図7では、初期画面である分析条件選択画面5は、分光素子選択部52において、今回選択した分光器45-2(分光器番号CH2)について、上から3番目に配列された分光素子eのボタンの「分光素子e」を表示する文字が黄色(右上がりの破線のハッチング)で表示される。このとき、分光器45-3(分光器番号CH3)の分光素子b及び分光器45-4(分光器番号CH4)の分光素子cのボタンの下部に赤色(右上がりの実線のハッチング)の下線が表示されてKα線が分光素子b及びcで分光可能であることが分類表示される。同時に、元素選択部53において、前回のX線分析で選択したKのボタンが黄色(右上がりの破線のハッチング)で塗りつぶされて表示され、分光素子eで分光可能なKα線を発する元素のボタンとして、B〜Oのボタンの下部に赤色(右上がりの実線のハッチング)の下線が分類表示される。現在選択されている分光器番号CH2に関しては、分光素子eの場合、初期状態で表示されるKに由来するいずれの特性X線も分光できないので、分析条件選択画面5の右下に示される特性X線表示ボックス56及び分光波長入力ボックス57には、特性X線の種類、分光波長は表示されず、開始ボタン58も低輝度の暗表示となっており、開始ボタン58による操作も行うことができない(H,He,L及びNp〜Lrと同様、右上がりの1本の斜線は、低輝度の暗表示を意味する)。
【0042】
(ハ)ステップS105において、先に元素から指定するか否かを決定する。先に元素から指定する場合は、ステップS106に進み、表示装置の分析条件選択画面5に表示された元素選択部53に配列されたボタンの中から所望の元素のボタンを、入力装置22を介して指定する。例えば、ステップS106で図7の状態からニッケル(Ni)を指定した場合は、ステップS107において、図8に示すように、Niのボタンが黄色に塗りつぶされるが(図8において右上がりの破線のハッチングで黄色であることを示す。斜体のNiの文字は、指定された元素のボタンであることを示す。)、このとき、分光素子選択部表示手段33は、分光範囲記憶装置26から、Niに対して分光可能な分光素子の組み合わせの情報を読み出し、特性X線の種類により、分析条件選択画面5の分光素子選択部52に配列されたボタンの中の対応する分光素子のボタンの下部に色分けした下線で分類表示する。図8に示す例では、分光素子選択部52は、上から5,7,9番目にそれぞれ配列された分光素子aのボタンの下部に赤色(右上がりの実線のハッチングで赤色を示す。)の下線、上から1番目に配列された分光素子dのボタンの下部に緑色(左上がりの実線のハッチングで緑色を示す。)の下線で分類表示し、それぞれNiが発するKα線、Lα線を分光素子a,dが分光可能であることを識別可能に分類表示している。このとき、分光素子選択部52は、未だ、上から3番目に配列された分光素子eが選択された状態なので、元素選択部53の各元素を示すボタンの下部には特性X線の種類を示す表示は変化しない。又、分析条件選択画面5の右下の開始ボタン58も低輝度の暗表示となっており、開始ボタン58による操作も行えない。
【0043】
(ニ)次に、ステップS108で分光器番号CH3の分光素子aを、入力装置22により選択すると、図9に示すように、分析条件選択画面5の分光器番号「CH3」及び分光素子「a」を表示する文字が黄色で表示される(図9において右上がりの破線のハッチングで黄色を示す。)。そして、ステップS109において、元素選択部表示手段32は、分光範囲記憶装置26から、選択された分光素子aによって分光可能な特性X線を発する元素の組み合わせの情報を読み出し、特性X線の種類により、元素選択部53の各元素のボタンの下部に色分けした下線を付加する等により、特性X線の種類が識別可能に分類表示した後、ステップS114に進む。図9では、元素選択部53は、選択された分光素子aで分光可能なX線として、カルシウム(Ca)〜ゲルマニウム(Ge)のボタンがKα線を、スズ(Sn)〜水銀(Hg)及びランタン(La)〜ルテチウム(Lu)のボタンがLα線を分光可能であるとして、分析条件選択画面5のそれぞれのボタンに赤色(右上がりの実線のハッチングで赤色を示す。)、緑色(左上がりの実線のハッチングで緑色を示す。)の下線が表示された場合を例示している。分光素子aでは、NiのKα線が分光可能であるので、特性X線表示ボックス56には「Kα」、分光波長入力ボックス57にはNiKα線の波長「1.6590」が表示され、開始ボタン58による分光素子の「移動開始」の操作が可能になる。
【0044】
(ホ)一方、ステップS105から先に分光素子を選択する方のステップS110に進んだ場合、ステップS110において、表示装置24の分析条件選択画面5に表示された分光素子選択部52に配列された複数の分光素子のボタンから所望の分光素子を、入力装置22により指定する。例えば、ステップS111で図7の状態から分光素子aのボタンを指定した場合は、ステップS111において、元素選択部表示手段32は、分光範囲記憶装置26から、分光素子aに対して分光可能な特性X線を発する元素の組み合わせの情報を読み出し、特性X線の種類により、元素選択部53の各元素を示すボタンの下部に色分けした下線で表示する。図10に示すように、元素選択部53において、分光素子aが、Ca〜GeのKα線を分光可能であるとして、赤色(右上がりの実線のハッチング)の下線をCa〜Geの各ボタンの下部に表示し、Sn〜Hg及びLa〜LuのLα線を分光可能であるとして、緑色(左上がりの実線のハッチング)の下線をSn〜Hg及びLa〜Luの各ボタンの下部に表示する。このとき、元素選択部53では、未だKが選択されたままの状態なので、分光素子選択部52の特性X線を示す表示は変化しない。又、開始ボタン58も低輝度の暗表示となっており、開始ボタン58による操作も行えない。
【0045】
(ヘ)次に、ステップS112において、元素選択部53でNiを入力装置22により選択すると、図11に示すように、Niのボタンが黄色で塗りつぶされ(図11において右上がりの破線のハッチングで黄色を示す。)、ステップS113において、分光素子選択部表示手段33は、分光範囲記憶装置26から、Niに対して分光可能な分光素子の組み合わせの情報を読み出し、特性X線の種類により、分光素子選択部52の各ボタンに色分けした下線を付加する等により、特性X線の種類が識別可能に分類表示した後、ステップS114に進む。図11では、分光素子選択部52は、分光素子aのボタンの下部に赤色(右上がりの実線のハッチング)、分光素子dのボタンの下部に緑色(左上がりの実線のハッチング)の下線を表示し、それぞれの分光素子でNiのKα線、Lα線を分光可能であることを示す。分光素子aでは、NiのKα線が分光可能であるので、分析条件選択画面5の右下の特性X線表示ボックス56には「Kα」、分光波長入力ボックス57にはNiKα線の波長「1.6590」が表示され、開始ボタン58は高輝度の明表示となり、開始ボタン58による「移動開始」の操作が可能になる。
【0046】
(ト)ステップS114において、分光素子及び元素の選択が完了しているか否かを判定する。完了していない場合は、ステップS105に戻り、再度、分光素子又は元素の指定を行う。選択完了である場合は、入力装置22により、開始ボタン58がクリックされ、ステップS115において、波長移動が開始され、本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援方法で選択された分析条件でX線測定が開始される(これにより、本発明の実施の形態に係る分析条件選択支援方法を終了する。)。
【0047】
図6のフローチャートでは、ステップS114において、分光素子及び元素の選択が完了していない場合、ステップS105に戻る手順を示したが、ステップS108又はステップS112に戻るようにしてもよい。
【0048】
(その他の実施の形態)
本発明は上記の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【符号の説明】
【0049】
2…制御解析装置
3…CPU
4…分析ユニット
5…分析条件選択画面
6…設定画面
21…入出力制御部
22…入力装置
23…出力装置
24…表示装置
25…プログラム記憶装置
26…分光範囲記憶装置
27…選択情報記憶装置
28…分析情報記憶装置
31…選択画面表示手段
32…元素選択部表示手段
33…分光素子選択部表示手段
34…電子銃制御手段
35…偏向コイル制御手段
36…ステージ制御手段
37…分光器制御手段
38…検出信号処理手段
41…電子銃
42…偏向コイル
43…試料
44…ステージ部
45…分光器
46…分光部
47…検出器
48…ローランド円
51…チャンネル表示部
52…分光素子選択部
53…元素選択部
54…分光素子選択ボックス
55…元素選択ボックス
56…特性X線表示ボックス
57…分光波長入力ボックス
58…開始ボタン
59…閉じるボタン
61…分光器選択部
62…分光素子選択部
63…元素選択部
64…元素選択ボックス
65…特性X線表示ボックス
a〜k…分光素子

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と、
複数の分光素子のボタンを配列した分光素子選択部と複数の元素のボタンを配列した元素選択部を有する分析条件選択画面を、前記表示装置の画面に表示させる選択画面表示手段と、
前記複数の元素のそれぞれと、前記元素のそれぞれが発する特性X線を分光可能な前記分光素子との関係を示す情報を格納した分光範囲記憶装置と、
前記分光範囲記憶装置から前記情報を読み出し、前記分光素子選択部で指定された分光素子によって分光可能な元素のボタンに対し、前記特性X線の種類が識別可能な分類表示を前記元素のボタンのそれぞれに表示させる元素選択部表示手段と、
前記分光範囲記憶装置から前記情報を読み出し、前記元素選択部で指定された元素に対し、前記指定された元素によって発せられる特性X線の種類が識別可能な分類表示を、前記元素の特性X線を分光可能な前記分光素子のボタンのそれぞれに表示させる分光素子選択部表示手段
とを備えることを特徴とする分析条件選択支援装置。
【請求項2】
選択画面表示手段によって、複数の分光素子のボタンを配列した分光素子選択部と複数の元素のボタンを配列した元素選択部を有する分析条件選択画面を、表示装置の画面に表示させるステップと、
前記分光素子選択部で特定の分光素子が指定された場合、元素選択部表示手段が、分光範囲記憶装置から前記複数の元素のそれぞれと前記元素のそれぞれが発する特性X線を分光可能な分光素子との関係を示す情報を読み出し、前記指定された分光素子によって分光可能な元素のボタンに対し、前記特性X線の種類が識別可能な分類表示を前記元素のボタンのそれぞれに表示させるステップと、
前記元素選択部で特定の元素が指定された場合、分光素子選択部表示手段が前記分光範囲記憶装置から前記情報を読み出し、前記指定された元素によって発せられる特性X線の種類が識別可能な分類表示を、前記元素の特性X線を分光可能な前記分光素子のボタンのそれぞれに表示させるステップ
とを含むことを特徴とする分析条件選択支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−249688(P2010−249688A)
【公開日】平成22年11月4日(2010.11.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−99984(P2009−99984)
【出願日】平成21年4月16日(2009.4.16)
【出願人】(000001993)株式会社島津製作所 (3,708)
【Fターム(参考)】