説明

分析装置、分析方法およびコンピュータプログラム

【課題】操作者が検体の測定手順を正確に行なわない場合においても、試料が分析される際にそれらが正しい手順で分析されることを保証できる分析システムを提供する。
【解決手段】試料を分析する分析装置105は試料の測定を行うための測定用ハードウェア128と、制御部129とを含む。試料の測定を行う前に、試料に対し第1測定前処理を実施するように促し、所定の時間が経過したのち、第2測定前処理の実施を促すように構成されている分析装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析装置、分析方法およびコンピュータプログラムに関する。本出願は、特に、操作者が分析装置を使用する際に必要な知識を有していることと、分析装置の操作時に操作者が特定の手順に従うこととを確実にする、臨床分析装置およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
血液分析装置は、血液検体の成分の種々の測定を行うために利用される。検査室内の設置スペースを多く要する大型の血液分析装置が多く知られている。このような分析装置は、分析装置および試料の取扱い等の試料分析に関する十分な知識を有する操作者によって操作されることが求められる。
【0003】
一方、米国特許第6,772,650号および第7,013,260号には、従来の血液分析装置より少ない設置スペースに設置できるように設計されている小型の分析装置が開示されている。上述の大型の分析装置と同様に、試料分析に関する知識を有する操作者によって、これらの分析装置が操作されることが求められる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,772,650号
【特許文献2】米国特許第7,013,260号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、いかなる分析装置を操作する場合であっても、試料分析に関する知識を有する操作者が分析装置を実際に操作しているかどうかを保証することは難しい。また、操作者が様々な分析装置を扱う上で、特定の分析装置に対して十分な知識を得るための訓練を受けていない場合もあり得る。さらに、試料分析に関する知識を有している操作者であったとしても、血液検体の正確な検査を行うための各種手順を誤ることもあり得る。
【0006】
例えば、分析装置の精度管理チェックは、分析装置が正しく作動していることを確認するために定期的に行うことが必要である。精度管理チェックを行うために、既知の濃度を有する各種試料が分析装置によって分析される。しかし、上記試料は測定の前に十分に撹拌されなければならない。操作者がこのステップを省略すると、試料中に含まれる各物質が沈殿し、濃度が均一ではない状態で分析装置に吸引されることになる。この場合、精度管理チェックが正確に行なわれないばかりか、使用後の試料の濃度が変化するおそれがあるため、それらの試料はその後の精度管理チェックには使用できなくなる可能性がある。したがって、新規な試料が必要となる可能性があり、これによって、分析装置の動作に伴うコストが必然的に上昇してしまう。
【0007】
他の場合において、操作者は、保管されていた患者の血液検体を測定することがある。この場合、測定の精度を保証するために、測定の前に患者の血液検体に処理が必要な場合がある。例えば、患者の血液検体を撹拌する必要があり得る。操作者がこの手順を正確に行なわない場合には、血液検体成分の濃度が均一な状態で分析されないため、その測定は不正確な結果をもたらす可能性がある。
【0008】
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、試料が分析される際にそれらが正しい手順で分析されることを保証できる分析システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決するために、本発明の分析装置は、試料の測定を行うための測定用ハードウェアと制御部を含む。前記試料の測定を行う前に、前記試料に対し第1測定前処理を実施するように促し、所定の時間が経過したのち、第2測定前処理の実施を促すように構成されている。
【0010】
上記分析装置は、好ましくは、所定の時間の間、第1測定前処理の実施を促すように構成されている。
【0011】
上記分析装置は、好ましくは、所定の時間の間、測定用ハードウェアによる試料の測定を禁止するように構成されている。
【0012】
上記分析装置は、好ましくは、記第2測定前処理の実施を促す前に、第2測定前処理を実施する準備が完了したことが受け付けるまで、第2測定前処理の実施するように促すことを待機するように構成されている。
【0013】
上述した課題を解決するために、本発明の試料分析方法は、試料の測定を行うための測定用ハードウェアを備えた、分析装置における試料分析方法であって、試料の測定を行う前に、試料に対し第1測定前処理を実施するように促すステップと、所定の時間が経過したのち、第2測定前処理の実施を促すステップを含む。
【0014】
上述した課題を解決するために、本発明のコンピュータプログラムは、試料の測定を行うための測定用ハードウェアを備えた、分析装置のコンピュータを、試料の測定を行う前に、試料に対し第1測定前処理を実施するように促す手段と、所定の時間が経過したのち、第2測定前処理の実施を促す手段として機能させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、分析装置において試料の前処理を実施する可能性が高くなり、従来に比して試料が分析される際にそれらが正しい手順で分析されることを保証できる分析装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】血液分析装置およびサーバコンピュータのシステム図。
【図2】操作者の登録および訓練が完了したか否かを確認するための動作を示すブロック図。
【図3A】操作者の登録/習熟セッションが完了したか否かを確認するための表示画面。
【図3B】操作者の登録/習熟セッションが完了していない場合の表示画面。
【図4】血液分析装置の精度管理チェックを行うための動作を示すブロック図。
【図5A】精度管理用試料のバイアル情報を読み取るように指示する画像。
【図5B】精度管理用試料のバイアル情報を読み取るように指示する画像。
【図6】試料の正しい分析前手順について操作者に指示するためのブロック図。
【図7A】試験対象の患者検体容器の種類を確認するために示される画像。
【図7B】検体容器の選択を確認するための画像。
【図8A】検体容器をアダプタへ挿入するように指示する画像。
【図8B】患者IDの入力するための画像。
【図9A】入力された患者IDを確認するための画像。
【図9B】血液検体の温度をチェックするように指示する画像。
【図10A】患者の血液検体を温めることを指示する画像。
【図10B】患者の血液検体を温めることを指示する画像。
【図11A】患者の血液検体の攪拌作業を開始するかどうかを確認する画像。
【図11B】患者の血液検体の攪拌作業を指示する画像。
【図12A】患者の血液検体の攪拌作業を指示する画像。
【図12B】患者の血液検体を分析装置に設置することを指示する画像。
【図13】血液検体が分析中であることを表示する画像。
【図14】本明細書における汎用コンピュータシステムの例示図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下の実施形態により、分析装置システムの例示的な実施形態を説明する。
【0018】
例えば、本分析装置システムは、患者の血液検体を分析するように構成されている血液分析装置と、該血液分析装置と通信可能なサーバコンピュータ(以下、サーバ)とを含んでもよい。特に、本システムは、操作者が分析装置を使用する知識を有しておりかつ分析装置を操作する際に特定の手順に従うことを確実にするように、構成されている。一実施形態において、分析装置システムは、分析装置を使用する知識を操作者が有することが確認できるまで、操作者に分析装置を使用させない。第2および第3実施形態において、分析装置を適正に使用するように操作者を導くステップ毎の指示が、操作者に提示される。
【0019】
図1は、例示的な血液分析装置システム100(以下、システム)である。システム100は、血液分析装置105(以下、分析装置)とサーバ110とを含む。分析装置105は、米国特許第6,772,650号の分析装置の特徴を含んでもよく、米国特許第6,772,650号は参照により援用される。例えば、分析装置105は、入力表示部120と、測定用ハードウェア125と、制御部127とを含む。
【0020】
測定用ハードウェア128は、分析装置105の正面右下部に設けられる試料セット用パネル125を含む。試料セット用パネル125は、試料の濃度を測定するように構成されている試料セット部(図12B参照)への1以上の試料バイアル130および132の設置を容易にするため、開閉可能に構成されている。
【0021】
制御部127は、Intel(登録商標)、AMD(登録商標)もしくはPowerPC(登録商標)に基づくマイクロプロセッサシステム、または異なるマイクロプロセッサシステムに対応するものである。制御部127は、例えばMicrosoft Windows(登録商標)、Linux、Unix(登録商標)に基づくオペレーティングシステムまたは異なるオペレーティングシステム等の、オペレーティングシステムを含む。制御部127は、ネットワーク115を介して、サーバ110等の他のコンピュータと通信するように構成されている。制御部127は、分析装置105の動作を制御するように構成されている。この点に関し、制御部127は、画像を生成し、該画像を入力表示部120に表示させる。また、制御部127は、種々の測定を行うために測定用ハードウェア125と協働するように構成されている。例えば、制御部127は、測定用ハードウェア125に試料バイアル130および132から試料を分注させ、試料を各種試薬で希釈し、それによって試料の成分を分析する。例えば、制御部127は、測定用ハードウェア125に試料バイアル130および132から血液試料を分注させ、その血液試料を各種試薬で希釈及び/または溶血させる。その後血液試料は、測定用ハードウェア125内で分析項目に応じた検出器に供給され、信号が検出される。制御部127は、測定用ハードウェアで検出された信号を受信して解析し、赤血球数、白血球数、血小板数等を計数し、分析結果として入力表示部120に出力する。
【0022】
一実施形態において、2つの試料バイアル130および132が、分析装置105が校正されることを保証するために利用される。通常運転の間、分析装置105は、患者の血液検体の成分が上下限を有する様々な範囲に入るか否かを判定するために利用される。試料バイアル130および132は、分析装置105によって分析したときに所定の測定法がその測定法に伴う範囲の上限または下限における結果をもたらすように調整された既知量の物質を含む。例えば、第1の試料バイアル130の各物質の濃度は、その各範囲の下限での結果をもたらすように調整されており、第2の試料バイアル132の各物質の濃度は、その各範囲の上限での結果をもたらすように調整されている。
【0023】
試料バイアル130および132は、通常、ロットで提供され、試料バイアルの第1のロットは、第1のレベル(例えば測定されたパラメータの範囲の下限)での結果をもたらすように構成された濃度を有する試料バイアルを含み、試料バイアルの第2のロットは、第2のレベル(例えば測定されたパラメータの範囲の上限)での結果をもたらすように構成された濃度を有する試料バイアルを含む。各試料バイアル130および132は、各物質の既知濃度を有するように調製されており、かつ試料の識別を容易にするバーコード131が与えられている。バーコード131と、各試料バイアル130および132の濃度情報とは試料データベース135に格納される。
【0024】
試料バイアル130および132は繰り返し使用してもよい。例えば、後述するように、分析装置105の精度管理チェックを行う際に、試料バイアル130および132を毎日利用してもよい。使用の度に、試料バイアル130および132の物質はいくらか消耗する。したがって、試料バイアル130および132が利用回数は有限であり、ある試料バイアル130および132が使用される回数と各試料バイアル130および132の有効期限とが試料データベース135に格納され、当該試料バイアル130および132の使用期限が追跡できるようにしてもよい。実施例によっては、分析装置105は、ある試料バイアル130および132が予め決められた回数より多く使用されたかその有効期限を過ぎたときに、その試料バイアルを使用させないように構成されている。
【0025】
分析装置105の入力表示部120は、分析装置105の操作者に指示を与えるように、また該操作者から入力を受け付けるように構成されている。入力表示部120は、分析装置105の正面上部に配置され、操作者の入力を可能にするタッチディスプレイに相当するものである。他の実施例では、操作者の入力は、分析装置105に接続したキーボード(図示せず)を経由してもよい。後述するように、操作者は、操作者自身が分析装置105に登録されているか否か、訓練セッション(すなわち習熟セッション)を完了したか否かに関し、入力表示部120を介して確認される。さらに、操作者は、分析装置105が校正されているか否かを判断するために、分析装置105に各種試料バイアル130および132を挿入するように指示され、試料セット用パネル125へ挿入する前に、試料バイアル130および132ならびに/または患者の血液検体をどのように扱うべきかについて、指示される。
【0026】
サーバ110は、多数の分析装置105に情報を通信しそれら分析装置105の使用を認可するように構成されている、コンピュータシステムに対応するものである。サーバ110は、制御部129と、試料データベース135および操作者データベース140とのデータの送受信を容易にする入力/出力のロジックとを含む。
【0027】
制御部129はIntel(登録商標)、AMD(登録商標)もしくはPowerPC(登録商標)に基づくマイクロプロセッサシステム、または異なるマイクロプロセッサシステムに対応するものである。制御部129は、例えばMicrosoft Windows(登録商標)、Linux、Unix(登録商標)に基づくオペレーティングシステムまたは異なるオペレーティングシステム等の、オペレーティングシステムを含む。制御部129は、ネットワーク115を介して、分析装置105等の他のコンピュータと通信するように構成されている。制御部129は、サーバ110の動作を制御するように構成されている。例えば、制御部129は、ネットワーク115を介して、サーバ110と分析装置105との間の通信を容易にする。制御部129は、サーバ110に分析装置105を周期的に認可させるように動作可能である。例えば、分析装置105は、24時間ごとに使用を不可とするように構成される。この場合、サーバ110は、後述する種々の必要条件に従い、日単位で分析装置の使用を再認可するように構成される。
【0028】
サーバ110は、試料情報を格納する試料データベース135と通信可能に構成されている。動作中、サーバ110は、分析装置105から要求されると分析装置105に試料情報を通信するように、構成されている。なお、試料データベース135は、サーバ110と別体として設けるのではなく、サーバ110の記憶装置内に設けるようにしてもよい。分析装置105は、内部に所定の試料に関連する情報を格納する。
【0029】
サーバ110はまた、操作者データベース140と通信可能に構成されており、操作者データベース140は、所定の分析装置105を操作することが認可された操作者に関連する情報を格納する。操作者情報は、各操作者の名前またはその操作者に割り当てられたID等の、各操作者の識別情報を含む。また、操作者情報は、操作者が認可された日付と、その操作者が認可された分析装置105または複数の分析装置を識別する情報とを示す。操作者情報はまた、操作者が所定の分析装置105を使用することを現在認可されているか否かを特定する。なお、操作者データベース140は、サーバ110と別体として設けるのではなく、サーバ110の記憶装置内に設けるようにしてもよい。
【0030】
図2は、上述の分析装置105または異なる分析装置等の分析装置を操作者が使用することが認可されているか否かを判定するために、その分析装置によって行われ得る動作を説明したものである。これらの動作を実行するためのコンピュータ指示は、制御部127と通信状態にあるコンピュータメモリ等の、分析装置105の1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納される。これらの指示は、制御部127または、本明細書に記述するシステムもしくはプロセッサのいずれかによっても実行される。
【0031】
ブロック200において、分析装置105は、予め決められたイベントによって起動される。本実施形態においては、分析装置105が電源を供給されることによって起動され、分析装置105の電源スイッチが待機状態から出る。ここで、操作者が所定の画面に操作者の識別情報を入力し、分析装置105にログインする。
【0032】
ブロック205において、分析装置105は、インターネット等のネットワーク115に接続される。分析装置105がインターネット接続に接続されていない場合には、初期画面が入力表示部120に表示される。この画面は、分析装置105をネットワーク接続に接続するように分析装置105の操作者に通知してから、操作者に先に進むことを許可する。
【0033】
ブロック210で、登録確認メッセージが操作者に表示される。図3Aの登録/習熟セッション完了確認画像300が、入力表示部120を介して操作者に示される。登録/習熟セッション完了確認画像300は、操作者が登録を完了しかつ習熟セッションを完了したか否かを、操作者に確認する。なお、別実施例として、分析装置105が起動された後、分析装置105にログインをせず、ブロック210で操作者の識別情報を入力するように要求してもよい。操作者は、シリアル番号等の、操作者が試料を試験するために利用する分析装置105を識別する情報を入力するように要求される。操作者はまた、分析装置105の操作についての訓練を受けるように要求されてもよい。その訓練とは、例えば、分析装置105を使用するための手順を教示する、分析装置105の基本操作(例えば試料を挿入する仕方等)についてのクラス等である。
【0034】
ブロック215において、操作者自身が登録されていることを示した場合、ブロック220において、分析装置105は、サーバ110と通信して操作者が習熟セッションを行ったか否かを確認する。本実施形態では、分析装置105は、ネットワーク115を介して操作者の識別情報をサーバ110に送る。次いで、サーバ110は、操作者データベース140を検索して操作者の所在を確かめ、操作者が登録されておりかつ操作者が習熟セッションを完了していることを確認する。
【0035】
ブロック230において、操作者が習熟セッションを完了していることをサーバ110が確認した場合、ブロック232において、サーバ110は、分析装置105にこの旨を通信する。次に、ブロック245において、分析装置105は他の動作に進む。
【0036】
ブロック230において、サーバ110が、操作者が習熟セッションを完了していないと判断した場合および/または操作者が分析装置105を操作するように登録されていないと判断した場合、ブロック235において、サーバ110は、分析装置105にこの旨を通信する。
【0037】
これを受けて、分析装置105は、登録および/または習熟が必要なことを操作者に通知する、図3Bの画像305のような画像を入力表示部120に表示する。
【0038】
ブロック240において、分析装置105の電源を切る。あるいは、動作をブロック210へ戻して繰り返す。
【0039】
このように、上記の動作により、未認可および/または未習熟の操作者が分析装置105を操作することが防止される。このことにより、試料が分析される際にそれらが正しい手順で分析されることを保証することが可能となる。
【0040】
図4は、分析装置105の精度管理チェックを行う際に、分析装置105によって行われ得る動作を示したものである。精度管理チェックは、分析装置が校正されていることを保証するために必要である。実施例によっては、分析装置105は、通常の測定作業開始を許可する前に、精度管理チェックが定期的に(例えば毎朝午前7時00分)に行われることを要求するように構成される。これらの動作を実行するためのコンピュータ指示は、制御部127と通信状態にあるコンピュータメモリ等の、分析装置105の1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納されている。これらの指示は、制御部127または本明細書に記述するシステムもしくはプロセッサのいずれによって実行される。
【0041】
ブロック400において、レベルA試料バイアル130に基づく精度管理チェックを行うための指示が、入力表示部120を介して操作者に提示される。次に、操作者は、レベルA試料バイアル130を選択し、レベルA試料バイアル130のバーコード131をスキャンする。次に、操作者は、試料セット用パネル125にレベルA試料バイアル130を挿入する。次に、分析装置105は、レベルA試料バイアル130内の各種物質の量を測定する。測定値は、その特定のレベルA試料バイアル130に含まれる物質の既知量と比較される。上記したように、各バイアルの既知量は、試料データベース135に格納されており、バーコード131を介して検索することができる。あるレベルA試料バイアル130が以前に試験されている場合、その実際の量が分析装置105内にローカルで格納される。あるいは、分析装置105が、サーバ110にバーコード131を通信する。次いで、サーバ110が、当該レベルA試料バイアル130に既知量を返す。レベルA試料バイアル130に含まれる物質の既知量は、レベルA試料バイアル130に含まれる物質の濃度であり、その濃度は分析装置105によって分析したときに、得られる測定値として許容される測定値範囲の下限値である。
【0042】
ブロック405において、分析装置105は、各測定値がレベルA試料バイアル130に含まれる各物質の既知量について許容範囲内である否かを判定する。測定結果がその範囲外にある場合、次に、ブロック410において、分析装置105は、この特定のレベルA試料バイアル130が以前不合格となっていたか否かを判定する。
【0043】
当該レベルA試料バイアル130が以前不合格でなかった場合、次にブロック415において、当該レベルA試料バイアル130に関連づけられた不合格カウントがインクリメントされる。不合格カウントは、分析装置105のメモリ内に保持される。または、不合格カウントは、サーバ110に通信され、当該レベルA試料バイアル130に関連づけられた試料データベース135の記録内に格納される。
【0044】
ブロック420において、操作者は、当該不合格のレベルA試料バイアル130を再試験するように指示される。図5Aは、不合格のレベルA試料バイアル130を再試験するように操作者に指示する画像500を示したものである。
【0045】
不合格のレベルA試料バイアル130を再試験するように操作者が指示された後、動作はブロック400から繰り返す。
【0046】
ブロック410において、レベルA試料バイアル130と関連づけられた不合格カウントが1の場合、不合格カウントはインクリメントされる。本実施例では、2回目の不合格で、そのレベルA試料バイアル130は、それ以降の精度管理チェックに使用不可能とされる。したがって、このレベルA試料バイアル130には、使用不可能であるとしてフラグを立てる。更新された不合格カウントおよび/またはフラグは、分析装置105のメモリ内に保持される。または、不合格カウントおよび/またはフラグは、サーバ110に通信され、そのレベルA試料バイアル130に関連づけられた試料データベース135の記録内に格納される。
【0047】
2回目の不合格後、操作者は、新しいレベルA試料バイアル130を選択するように指示される。次に、図5Bの画像505を、入力表示部120を介して表示する。その後、動作はブロック400から繰り返す。
【0048】
1回目の不合格の後に再試験を行う根拠は、レベルA試料バイアル130が適切に撹拌されなかったためにレベルA試料バイアル130の試験結果が不合格となる場合があるためである。この状況では、レベルA試料バイアル130内の各物質がレベルA試料バイアル130の全体にわたって均一に分散されていないことがあり得る。より重い物質は、レベルA試料バイアル130の底部に沈殿する傾向がある。測定用ハードウェア128が試料を吸引する際に使用する針は、レベルA試料バイアル130の底部近くから試料を吸引する傾向がある。このような状況下では、より重い物質がより多く吸引されるため、試験結果の不合格が生じる。さらに、各物質が不均等に分散、吸引される結果、物質の種々の比率が不規則に変化してしまう。従って、レベルA試料バイアル130内の物質の相対濃度が変化する。このために、レベルA試料バイアル130がその後の精度管理チェックに使用不可能とされる可能性がある。本実施例において、1回目の不合格の後、2回目に操作者がそのレベルA試料バイアル130を完全に撹拌し、試験結果が合格するならば、1回目の不合格は許容される。しかし、続いてまた不合格となると、そのレベルA試料バイアル130は、その後の精度管理チェックには使用不可能となる。あるレベルA試料バイアル130について不合格が許容される回数は、場合によってはこれより多くてもよい。例えば、1より多い回数の不合格が許容され得るように、レベルA試料バイアル130のサイズまたは試料吸引の方法が構成される。また、あるレベルA試料バイアル130について不合格が許容される回数を超えた場合、サービス担当者へ連絡する指示を出力するよう構成されてよい。
【0049】
ブロック405に戻って、レベルA試料バイアル130が精度管理チェックに合格すると、次に、ブロック430において、レベルB試料バイアル132が試験される。レベルB試料バイアル132は、レベルA試料バイアル130と同様に試験される。すなわち、レベルB試料バイアル132が1回目の精度管理チェックで不合格となった場合、そのレベルB試料バイアル132に関連づけられた不合格カウントが1つインクリメントされ、操作者は2回目の精度管理チェックを行うように指示される。精度管理チェックが2回目不合格となった場合、操作者は、精度管理チェックのための新しいレベルB試料バイアル132を選択するように指示される。レベルB試料バイアル132に含まれる物質の既知量は、レベルB試料バイアル132に含まれる物質の濃度であり、その濃度は分析装置105によって分析したときに、得られる測定値として許容される測定値範囲の上限値である。
【0050】
ブロック435において、レベルA試料バイアル130およびレベルB試料バイアル132が精度管理チェックに合格すると、次に、更なる精度管理チェックが特定の期間は不要であることを示すように、フラグが立てられる。本実施例においては、フラグは、24時間周期、あるいは一日のうちの特定の時刻等のように、周期的にリセットされる。
【0051】
ブロック440において、分析装置105は通常運転の準備が完了した状態になっている。すなわち、操作者は、実際の患者の血液検体の測定を開始する。
【0052】
このように、上記動作は、ある試料バイアルが使用不可能であるとしてフラグを立てる前に当該試料バイアルが特定の回数不合格となるのを許容することによって、レベルA試料バイアル130およびレベルB試料バイアル132の浪費を最小限に抑える。このことにより、操作コスト低減を推進することを可能とする。
【0053】
図6は、患者検体の分析前手順について分析装置105が行う動作を、示したものである。患者検体は、患者検体の正確な測定を保証するために、分析前に処理手順を確認されることがある。これらの動作を実行するためのコンピュータ指示は、制御部127と通信状態にあるコンピュータメモリ等の、分析装置105の1以上のコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に格納される。これらの指示は、制御部127または本明細書において記述するシステムもしくはプロセッサのいずれかによっても実行される。
【0054】
ブロック600において、操作者は、試験対象の患者検体容器の種類を特定する。図7Aは、入力表示部120を介して試験対象の患者検体容器の種類を確認するために示される画像700である。画像700において、操作者は、血液が標準的な試験管またはマイクロ採取管のいずれに入っているかを特定する。標準試験管は、試験の数日前に採取された患者の血液を保存したものであり、一方、マイクロ採取管の血液は、採取直後のものである。標準試験管の場合、血液はその各構成成分に分離して沈殿している可能性がある。例えば、血小板は試験管の底の方に蓄積する可能性がある。患者の血液検体の正確な測定を保証するためには、試験管を振って血液成分を均一に分散させなければならない。
【0055】
患者検体容器の選択肢が表示されると、操作者は実際の検体容器を選択する。確認画像(図7B参照)が、検体容器の選択を確認するために操作者に提示される。
【0056】
次に、操作者には、分析装置105に容器アダプタを挿入するための指示が表示される。例えば、図8Aで示したように、容器アダプタを挿入するためのグラフィック描写とともに指示を含む画像800が、入力表示部120に表示される。一旦操作者がこの手順を完了すると、操作者はこの手順が完了したことを入力する。
【0057】
次に、操作者は患者に関連するIDを入力する。例えば、図8Bで示したように、患者IDを特定するための指示と共にテンキーを含む画像805が、入力表示部120に提示される。一旦操作者がこの手順を完了すると、操作者はこの手順が完了したことを示す。本実施例において、操作者は、患者ID(図9A参照)を確認するように求められる。例えば、分析装置105は、IDが新しいことを判断し、確認を要求してからこの新しい患者のためのデータの記録を生成する。
【0058】
ブロック605において、操作者は、患者の血液検体の温度をチェックするように指示される。例えば、図9Bに示すように、操作者には、指示を含む画像905が入力表示部120を介して提示される。これらの指示は、患者の血液検体が触って冷たいか否かを操作者に確認するものであり、患者の血液検体の温度は、患者の血液検体が最近採取されたものか否か、または患者の血液検体が保管されていたものか否かを示し得る。上記したように、最近採取された患者の血液検体は、まだ比較的よく拡散した状態であり、それによって当該血液のより正確な試験が行える。一方、保存されていた患者の血液検体は、その各構成成分に分離している可能性がある。この場合、後述するように、患者の血液検体を検査する前に、何らかの処理を更に行うことが要求される。
【0059】
ブロック610において、患者の血液検体が触って冷たい場合、ブロック615において、患者の血液検体を温めるための指示が、操作者に提示される。例えば、図10Aに示すように、患者の血液検体を温めるための指示を有する画像1000が、入力表示部120を介して操作者に提示されてもよい。これらの指示は、患者の血液検体が触って冷たく感じられなくなるまで、操作者が自身の指の間で患者の血液検体を温めるべきであることを示す。
【0060】
ブロック620において、温めが完了したことを確定するためのグラフィックボタン1010が、操作者に提示される。グラフィックボタン1010は、最初に、秒単位のタイマーカウントダウン値に対応する数値を表示する。初期値は、現在の手順を行うために必要な所定の時間に対応する。本実施形態においては、患者の血液検体を温めるために必要な所定の時間は、30秒であるが、初期値は、患者の血液検体を温めるために必要な所定の時間より長くてもよい。
【0061】
グラフィックボタン1010に示される値は、0になるまで徐々に減少する。カウントダウン中、グラフィックボタン1010は操作者の入力に対し反応せず、それにより、操作者が手順を飛ばして患者の血液検体を検査するための最終ステップに進むのを防止することができる。これにより、指示された通りに操作者が患者の血液検体を実際に温める可能性が高まる。
【0062】
一旦カウントダウンが完了すると、図10Bに示すように、「完了」というテキストが、グラフィックボタン1010に表示される。次に、操作者は、グラフィックボタン1010を選択して先に進む。
【0063】
ブロック625において、操作者には、患者の血液検体を撹拌するための指示が表示される。例えば、図11Aに示すように、撹拌工程を開始するための指示を有する画像1100が、入力表示部120を介して操作者に表示される。これらの指示は、続いて撹拌工程に入るか否かを操作者に確認するものである。
【0064】
操作者が続けて撹拌工程に入る場合、操作者には、患者の血液検体を撹拌するための指示が表示される。例えば、図11Bに示すように、患者の血液検体を撹拌するための指示を有する画像1105が、入力表示部120を介して操作者に表示される。グラフィック描写1110が、患者の血液検体を操作者が撹拌する仕方を示す。
【0065】
ブロック630において、撹拌が完了したことを確定するためのグラフィックボタン1115が、操作者に提示される。グラフィックボタン1115は、最初に、秒単位のタイマーカウントダウン値に対応する数値を表示する。初期値は、現在の手順を行うために必要な所定の時間に対応する。本実施形態において、患者の血液検体を撹拌するために必要な所定の時間は、15秒である。
【0066】
グラフィックボタン1115に提示される値は、0になるまで徐々に減少する。カウントダウン中、グラフィックボタン1115は操作者の入力に対し反応せず、それにより、操作者が手順を飛ばして患者の血液検体を検査するための最終ステップに進むのを防止することができる。これにより、指示された通りに操作者が患者の血液検体を実際に撹拌する可能性が高まる。
【0067】
ブロック635において、操作者には、分析装置105の試料セット用パネル125に患者の血液検体を挿入するための指示が、表示される。例えば、図12Bに示すように、試料管を挿入するための指示とこれを示すグラフィック描写とを有する画像1205が、入力表示部120を介して操作者に表示される。
【0068】
ブロック640において、操作者には、プログレスバー1305を表示する画像1300(図13A)が表示される。この画像は、操作者が試料セット用パネル125を閉じた後、自動的に生成される。プログレスバー1305は、試験の相対的な進捗状況を操作者に示すように構成される。
【0069】
ブロック645において、プログレスバー1305は、分析が完了したことを示す。一旦完了すると、分析報告書が操作者に通信される。例えば、分析装置105に取り付けたプリンタ(図示せず)が、分析の結果を印刷してもよい。または、分析報告書は、他に対して電子的に通信されてもよい。例えば、当該分析が、医師、病院等に電子メールで送られてもよい。
【0070】
ブロック610に戻って、患者の血液検体が触って既に温かい場合、ブロック615から630の動作は飛ばし、ブロック635から動作を続けてもよい。
【0071】
このように、上記動作は、患者の血液検体の分析前手順について操作者に指示を与えることによって、患者の血液検体が正確に試験されることを保証することが可能となる。上記動作によって、操作者が特定の分析前手順を所定の時間行うことを保証することが可能となる。
【0072】
図14は、分析装置105に含まれる制御部127または本明細書におけるサーバもしくは他の計算装置等に用いる汎用コンピュータシステム1400を示す。コンピュータシステム1400は、本明細書において開示される諸々の方法またはコンピュータベースの諸機能の1つ以上をコンピュータシステム1400に実施させるために実行され得る、一連の指示1445を含む。コンピュータシステム1400は、スタンドアロン装置として動作する、あるいは、他のコンピュータシステムや周辺装置に、例えばネットワークを使用して接続されてもよい。
【0073】
ネットワーク内に配置されている場合、コンピュータシステム1400は、サーバの能力内でもしくはサーバ−クライアント操作者ネットワーク環境におけるクライアント操作者コンピュータとして動作する。または、ピアツーピア(または分散型)ネットワーク環境におけるピアコンピュータシステムとして動作してもよい。コンピュータシステム1400はまた、パーソナルコンピュータまたはモバイル装置等の、当該装置が行うべき動作を規定する一連の指示1445を(順次または他の方法で)実行可能な、様々な装置として実施されたり、該装置に組み込まれたりしてよい。更に、上述の各システムは、個々にまたは協働して1つまたは複数のセットの指示を実行して1以上のコンピュータ機能を実行する、サブシステムのあらゆる集合体を含んでもよい。
【0074】
コンピュータシステム1400は、試料データベース135(図1)および/または操作者データベース140(図1)等の情報を通信するためのバスに、1以上のメモリ装置1410を含む。更に、本明細書に記述した行為または動作のいずれをもコンピュータシステムに実行させるように構成可能なコードが、メモリ1410に格納される。メモリ1410は、ランダムアクセスメモリ、リードオンリーメモリ、プログラマブルメモリ、ハードディスクドライブ、またはあらゆる他のタイプのメモリもしくは記憶装置である。
【0075】
コンピュータシステム1400は、液晶ディスプレイ(LCD)、ブラウン管(CRT)、または情報伝達に適する任意のディスプレイ等の、ディスプレイ1430を含む。ディスプレイ1430は、プロセッサ1405の機能を操作者が見るためのインタフェースとして、または特にメモリ1410もしくはドライブユニット1415に格納されたソフトウェアとのインタフェースとして、作用する。
【0076】
加えて、コンピュータシステム1400は、操作者がシステム1400の構成要素のいずれとも相互作用できるように構成された、キーボードやマウス等の入力装置1425を含む。
【0077】
コンピュータシステム1400はまた、例えば高レイテンシ記憶装置110(図1)等のディスクまたは光学駆動ユニット1415を含む。ディスク駆動ユニット1415は、例えばソフトウェア等の1以上のセットの指示1445を埋め込むことのできるコンピュータ読み取り可能な媒体1440を含む。更に、指示1445は、本明細書において記述したような複数の動作のうちの1以上の動作を行う。指示1445は、コンピュータシステム1400による実行の間、その全体が、または少なくともその一部分が、メモリ1410内および/またはプロセッサ1405内にある。メモリ1410およびプロセッサ1405はまた、上述したようなコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む。
【0078】
コンピュータシステム1400は、ネットワーク1450を介して通信を可能にする通信インタフェース1435を含む。ネットワーク1450は、有線ネットワーク、無線ネットワークまたはその組合せを含む。通信インタフェース1435ネットワークは、例えば802.11、802.12、802.20、WiMax、携帯電話規格または他の通信規格等の、いかなる数の通信規格を介しても通信を可能にする。
【0079】
したがって、本方法およびシステムは、ハードウェア、ソフトウェアまたはハードウェアおよびソフトウェアの組合せにおいて実現される。本方法およびシステムは、少なくとも1つのコンピュータシステムでの集中型方式で、または異なる要素が数個の相互連結したコンピュータシステムに分散された分散型方式で、実現される。本明細書において記述した方法を実施するように構成された、あらゆる種類のコンピュータシステムまたは他の装置が適している。ハードウェアおよびソフトウェアの典型的組合せは、読み込み実行されると本明細書に記載の方法を実行するようにコンピュータシステムを制御するコンピュータプログラムを有する、汎用コンピュータシステムである。
【0080】
本方法およびシステムはまた、本明細書において記述した動作の実施を可能にする全ての特徴を含みかつコンピュータシステムに読み込まれるとこれらの動作を実行することが可能な、コンピュータプログラムプロダクトに埋め込まれてもよい。本明細書の文脈におけるコンピュータプログラムは、a)他の言語、コードもしくは表記法への変換;b)異材質の形式での再生;のいずれか一方または両方を行った後に、情報処理能力を有するシステムに特定の機能を実行させるように意図された一連の指示の、任意の言語、コードまたは表記法によって記述された、いかなる表現をも意味する。
【0081】
本方法およびシステムを特定の実施形態を参照に説明してきたが、本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更がなされ得ることおよび均等物によって代用され得ることは、当業者には自明であろう。更に、その範囲から逸脱することなく、特定の状況または材料を本教示に適応させるように、多くの変形例が行われ得る。したがって、本方法及びシステムは、開示した特定の実施形態に限定されず、本方法およびシステムは、添付の請求の範囲に含まれる全ての実施形態を含むことが意図されている。
【符号の説明】
【0082】
100 血液分析装置システム
105 血液分析装置
110 サーバ
115 ネットワーク
120 入力表示部
125 試料セット用パネル
127 制御部
128 測定用ハードウェア
129 制御部
130 試料バイアル
131 バーコード
132 試料バイアル
135 試料データベース
140 操作者データベース
300 登録/習熟セッション完了確認画像
305 登録および/習熟が必要なことを操作者に通知する画像

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を分析する分析装置であって、
試料の測定を行うための測定用ハードウェアと、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記試料の測定を行う前に、前記試料に対し第1測定前処理を実施するように促し、
所定の時間が経過したのち、第2測定前処理の実施を促すように構成されている分析装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記所定の時間の間、前記第1測定前処理の実施を促すように構成されている、請求項1に記載の分析装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記所定の時間の間、前記測定用ハードウェアによる試料の測定を禁止するように構成されている、請求項1および請求項2に記載の分析装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記第2測定前処理の実施を促す前に、前記第2測定前処理を実施する準備が完了したことが受け付けるまで、前記第2測定前処理の実施するように促すことを待機するように構成されている、請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の分析装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記所定の時間が経過したのち、前記第1測定前処理が完了したことを受け付けるように構成されている、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の分析装置。
【請求項6】
前記制御部は、経過時間もしくは残り時間を出力するように構成されている、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の分析装置。
【請求項7】
前記第1測定前処理は、試料を暖めることを含む、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の分析装置。
【請求項8】
前記第2測定前処理は、前記試料の攪拌を含む、請求項1乃至請求項7の何れか1項に記載の分析装置。
【請求項9】
試料の測定を行うための測定用ハードウェアを備えた、分析装置における試料分析方法であって、
前記試料の測定を行う前に、前記試料に対し第1測定前処理を実施するように促すステップと、
所定の時間が経過したのち、第2測定前処理の実施を促すステップを含む、試料分析方法。
【請求項10】
前記所定の時間の間、前記第1測定前処理の実施を促すステップを含む、請求項9に記載の試料分析方法。
【請求項11】
前記所定の時間の間、前記測定用ハードウェアによる試料の測定を禁止するステップを含む、請求項9および請求項10に記載の試料分析方法。
【請求項12】
前記第2測定前処理の実施を促す前に、前記第2測定前処理を実施する準備が完了したことが受け付けるまで、前記第2測定前処理の実施するように促すことを待機するステップを含む、請求項9乃至請求項11の何れか1項に記載の試料分析方法。
【請求項13】
前記所定の時間が経過したのち、前記第1測定前処理が完了したことを受け付けるステップを含む、請求項9乃至請求項12の何れか1項に記載の試料分析方法。
【請求項14】
経過時間もしくは残り時間を出力するステップを含む、請求項9乃至請求項13の何れか1項に記載の試料分析方法。
【請求項15】
前記第1測定前処理は、試料を暖めるステップを含む、請求項9乃至請求項14の何れか1項に記載の試料分析方法。
【請求項16】
前記第2測定前処理は、前記試料の攪拌するステップを含む、請求項9乃至請求項15の何れか1項に記載の試料分析方法。
【請求項17】
試料の測定を行うための測定用ハードウェアを備えた、分析装置のコンピュータを、
前記試料の測定を行う前に、前記試料に対し第1測定前処理を実施するように促す手段と、
所定の時間が経過したのち、第2測定前処理の実施を促す手段、
として機能させるためのコンピュータプログラム。
【請求項18】
前記所定の時間の間、前記第1測定前処理の実施を促す手段を含む、請求項17に記載のコンピュータプログラム。
【請求項19】
前記所定の時間の間、前記測定用ハードウェアによる試料の測定を禁止する手段を含む、請求項17および請求項18に記載のコンピュータプログラム。
【請求項20】
前記第2測定前処理の実施を促す前に、前記第2測定前処理を実施する準備が完了したことが受け付けるまで、前記第2測定前処理の実施するように促すことを待機する手段を含む、請求項17乃至請求項19の何れか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項21】
前記所定の時間が経過したのち、前記第1測定前処理が完了したことを受け付ける手段を含む、請求項17乃至請求項20の何れか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項22】
経過時間もしくは残り時間を出力する手段を含む、請求項17乃至請求項21の何れか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項23】
前記第1測定前処理は、試料を暖める手段を含む、請求項17乃至請求項22の何れか1項に記載のコンピュータプログラム。
【請求項24】
前記第2測定前処理は、前記試料の攪拌する手段を含む、請求項17乃至請求項23の何れか1項に記載のコンピュータプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9A】
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【図9B】
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【図10A】
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【図10B】
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【図11A】
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【図11B】
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【図12A】
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【図12B】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2013−24882(P2013−24882A)
【公開日】平成25年2月4日(2013.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−162136(P2012−162136)
【出願日】平成24年7月20日(2012.7.20)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(390014960)シスメックス株式会社 (810)
【Fターム(参考)】