説明

分析装置

【課題】 検体の意図しない浸入を抑制することが可能な分析装置を提供すること。
【解決手段】 分析装置101は、センサ800が挿入される挿入口200が形成された外面300と、挿入口200に対して内方につながっており、かつセンサ800を収容する収容空間を規定する内面400と、を有しており、外面300および内面400の少なくともいずれかに開口するスリット601,602を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、たとえば血糖値を自己測定するための分析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
図16は、従来の分析装置の一例を示している(たとえば、特許文献1参照)。同図に示された分析装置900は、表示画面やスイッチが設けられたケース901を備えている。ケース901には、挿入口902が形成されている。挿入口902は、センサ903を挿入するためのものである。センサ903は、電極904および点着部905を有している。電極904は、分析装置900との接点となる部位であり、分析装置900に内蔵されたコネクタ(図示略)の電極(図示略)と接する。点着部905は、たとえば電極904に導通する配線が露出した部分であり、分析対象となる検体としてのたとえば血液が点着される部位である。センサ903を挿入口902から分析装置900に挿入した状態で、点着部903に血液を点着し、所定の操作を行うことにより、たとえば血糖値を自己測定することができる。
【0003】
しかしながら、上述した自己測定は、分析装置900の使用者が、検体としての血液に触れることが避けられない。このため、挿入口902に血液が意図せず付着してしまうことがある。この血液は、センサ903の挿入によって、分析装置900の奥方に押し込められうる。また、付着した血液をふき取るために、たとえばアルコールや水などの液体を含んだたとえば脱脂綿などを用いると、血液と上記液体とが分析装置900の奥方に押し込められる。この血液や上記液体がたとえば上記コネクタの上記電極に付着すると、接触不良や短絡の原因となるという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−217074号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであって、検体等の液体の意図しない浸入を抑制することが可能な分析装置を提供することをその課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明によって提供される分析装置は、被挿入物が挿入される挿入口が形成された外面と、上記挿入口に対して内方につながっており、かつ上記被挿入物を収容する収容空間を規定する内面と、を有しており、上記外面および上記内面の少なくともいずれかに開口する1以上の凹部を有する。
【0007】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記1以上の凹部は、上記外面あるいは上記内面に対して交差する方向を深さ方向とし、上記被挿入物の挿入方向に対して交差する方向を幅方向とするスリットを含む。
【0008】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記スリットは、その幅方向視における形状が矩形状である。
【0009】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記スリットは、深い部分ほど幅が小である。
【0010】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記1以上の凹部は、上記外面と上記内面との境界を跨いで、上記外面および上記内面に開口している。
【0011】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記挿入口は、扁平な形状であり、上記1以上の凹部は、上記挿入口の短手方向において上記挿入口を挟んで配置された複数の凹部を含む。
【0012】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記外面、および上記内面のうち上記外面につながる外側内面を有するケースと、上記内面のうち上記外側内面よりも内方に位置する奥側内面を有する内蔵部材と、を備えている。
【0013】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ケースは、上記外側内面につながり、かつ上記内蔵部材と対向する外側端面を有しており、上記1以上の凹部は、上記外側内面と上記外側端面との境界を跨いで、上記外側内面と上記外側端面とに開口している。
【0014】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記内蔵部材には、上記奥側内面とは反対側に開口する1以上の凹部が形成されている。
【0015】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記ケースは、上記外側内面につながり、かつ上記内蔵部材と対向する外側端面を有しており、上記内蔵部材は、上記奥側内面につながり、かつ上記ケースの上記外側端面と対向する奥側端面を有しており、上記1以上の凹部は、上記外側端面と上記奥側端面とによって構成されたスリットを含む。
【0016】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記1以上の凹部は、上記外面または内面とは反対側にも開口したものを含んでおり、この反対側に配置された吸湿部材を備えている。
【0017】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記内面に露出する電極を備える。
【0018】
本発明の好ましい実施の形態においては、上記被挿入物に点着された検体を対象として自己測定を行うことが可能に構成されている。
【0019】
このような構成によれば、たとえば検体としての血液が上記挿入口付近に不意に付着してしまっても、上記凹部によってこの血液が吸い取られることが期待できる。これにより、上記分析装置の奥方に検体としての血液などが不意に浸入することを抑制することができる。
【0020】
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の第1実施形態に基づく分析装置を示す斜視図および要部拡大正面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う要部断面図である。
【図3】図1の分析装置のスリットの変形例を示す斜視図および要部拡大平面図である。
【図4】図1の分析装置のスリットの変形例を示す要部拡大平面図である。
【図5】図1の分析装置のスリットの変形例を示す要部拡大平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に基づく分析装置を示す斜視図である。
【図7】図6のVII−VII線に沿う要部断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態に基づく分析装置を示す斜視図である。
【図9】図8のIX−IX線に沿う要部断面図である。
【図10】本発明の第4実施形態に基づく分析装置を示す要部断面図である。
【図11】図10のXI−XI線に沿う要部断面図である。
【図12】本発明の第5実施形態に基づく分析装置を示す要部断面図である。
【図13】本発明の第6実施形態に基づく分析装置を示す要部断面図である。
【図14】本発明の第7実施形態に基づく分析装置を示す要部断面図である。
【図15】図14のXV−XV線に沿う要部平面図である。
【図16】従来の分析装置の一例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、図面を参照して具体的に説明する。
【0023】
図1および図2は、本発明の第1実施形態に基づく分析装置を示している。本実施形態の分析装置101は、ケース700、コネクタ710を備えており、たとえば検体として血液を用いた血糖値の自己測定を行うための装置であるが、その用途は限定されない。たとえば、血糖値のほかに尿酸値やケトン体を測定してもよい。また、検体として血液を用いる代わりに、尿を用いることによりケトン体を測定してもよい。
【0024】
分析装置101には、センサ800を挿入するための挿入口200が形成されている。センサ800は、薄帯板状の本体801を有しており、電極802および点着部803が形成されている。電極802は、分析装置101との電気的な接点となる部位であり、コネクタ710に接続される。点着部803は、電極802に導通する配線(図示略)が本体801から部分的に露出した部位である。点着部803には、検体としての血液が点着される。分析装置101による分析は、挿入口200にセンサ800を挿入した状態で行われる。また、分析が終わったのちは、使用済みのセンサ800は、廃棄される。
【0025】
ケース700は、たとえばABS樹脂からなり、コネクタ710のほか、分析に必要なCPU、メモリ、電源など(いずれも図示略)を収容している。ケース700には、表示画面701やスイッチ702が取り付けられている。
【0026】
コネクタ710は、センサ800と電気的な接点となるものであり、本体711および電極712を有している。本体711は、絶縁性の樹脂からなり、偏平な箱状である。電極712は、たとえばCu,Niまたはこれらの合金などからなり、本体711の奥方に配置されている。コネクタ710は、奥側端面520を有している。奥側端面520は、ケース700と対向する面である。ケース700のうち奥側端面520と対向する面は、外側端面510とされている。
【0027】
ケース700は、外面300を有する。外面300には、挿入口200が形成されている。本実施形態においては、センサ800が薄帯板状であることに対応して、挿入口200は、センサ800の挿入方向視において、偏平な矩形状とされている。挿入口200の大きさは、短手方向寸法が1mm程度、長手方向寸法が5〜10mm程度とされている。
【0028】
外面300は、外方部310および内方部320を有する。外方部310と内方部320とは、挿入口200を挟んで、挿入口200の短手方向に離間配置されている。外方部310は、センサ800の挿入方向において内方部320よりも外方に位置している。なお、本実施形態とは異なり、図16に示す構成のように、挿入口200を囲む外面300が段差を有さない構成であってもよい。
【0029】
図2に示すように、挿入口200の内方には、収容空間210が形成されている。収容空間210は、挿入口200から挿入されたセンサ800を収容する空間である。収容空間210は、内面400によって規定されている。内面400は、外面300につながっており、外側内面410および奥側内面420を有する。外側内面410は、ケース700の表面の一部によって構成されている。奥側内面420は、コネクタ710の本体711の表面の一部によって構成されている。
【0030】
分析装置101には、複数のスリット601,602が形成されている。複数のスリット601,602は、本発明でいう凹部の一例に相当する。スリット601は、外面300の外方部310と外側内面410の双方に開口しており、外方部310および外側内面410に跨っている。このような構成のスリット601は、深さ方向として2つの方向が定義される。1つめの深さ方向は、外側内面410に対して直角である方向である。2つめの深さ方向は、外面300の外方部310に対して直角である方向である。また、スリット601の幅方向は、上記2つの深さ方向のいずれかと、センサ800の挿入方向との双方に対しても直角である方向となる。本実施形態においては、挿入口200の長手方向に沿って5つのスリット601が等ピッチで形成されている。
【0031】
なお、本発明でいうスリットは、図1に示された複数のスリット601,602のように、外面300あるいは内面400に対してその深さ方向が直角であるものに限定されず、外面300あるいは内面400に対して交差する方向を深さ方向とするものを含む。
【0032】
スリット602は、外面300の内方部320と外側内面410の双方に開口しており、内方部320および外側内面410に跨っている。本実施形態においては、挿入口200の長手方向に沿って5つのスリット602が等ピッチで形成されている。
【0033】
図2に示すように、スリット601,602は、それぞれの幅方向視における断面形状が矩形状とされている。また、スリット601は、外側内面410からの深さが深くなるほど幅が小となる断面V字状とされている。本実施形態においては、スリット601,602のサイズは、外側内面410からの深さが1〜5mm程度、外面300の外方部310および内方部320からの深さが2〜10mm程度、幅が1mm程度とされている。また、複数のスリット601,602の配列ピッチは、1〜3mm程度である。
【0034】
次に、分析装置101の作用について説明する。
【0035】
本実施形態によれば、挿入口200の付近に検体としての血液、またはふき取りに用いられるアルコールや水分などの液体などが不意に付着しても、複数のスリット601,602に血液や上記液体が吸収されることが期待できる。特に、上述した寸法とされた複数のスリット601,602に接した血液や上記液体は、毛細管現象によって複数のスリット601,602に吸い取られる。したがって、分析装置101の奥方に血液や上記液体などが意図せず浸入することを抑制することができる。これは、たとえばコネクタ710の電極712に血液や上記液体が付着することを回避し、短絡や接触不良が起こることを防止するのに適している。
【0036】
スリット601,602が断面略V字状とされていることにより、血液などをスリット601,602の奥方に強く浸透させることができる。また、スリット601,602の幅方向視における断面形状が矩形状であることにより、スリット601,602の内部には、閉じた角部が存在する。スリット601,602の奥方に浸透していった血液などは、この角部に対して一方側から接すると、他方側に速やかに浸透することが期待できる。なお、スリット601,602への浸透を促進する方策として、スリット601,602の外部よりもスリット601,602の内部を親水性としてもよい。このように、外部を相対的に疎水性とし、内部を相対的に親水性とする手法として、たとえば、外部を相対的に平滑面とし、内部を相対的に粗面とすることが挙げられる。
【0037】
図3〜図5は、複数のスリット601の変形例を示している。図3に示す変形例においては、複数のスリット601がセンサ800の挿入方向において、外側から奥側へと向かうほど、互いの間隔が小となる配置とされている。図4に示す変形例においては、複数のスリット601がセンサ800の挿入方向において、外側から奥側へと向かうほど、互いの間隔が大となる配置とされている。図5に示す変形例においては、複数のスリット601は、すべてがセンサ800の挿入方向に対して同一の角度だけ傾いた方向に延びる配置とされている。これらの変形例から理解される通り、本発明でいうスリットは、センサ800の挿入方向に沿って延びるものに限定されない。
【0038】
図6〜図15は、本発明の他の実施形態を示している。なお、これらの図において、上記実施形態と同一または類似の要素には、上記実施形態と同一の符号を付している。
【0039】
図6および図7は、本発明の第2実施形態に基づく分析装置を示している。本実施形態の分析装置102は、複数のスリット603,604を備える点が、上述した実施形態と異なっている。スリット603は、外側内面410のうち外面300の外方部310につながる部分と外側端面510の双方に開口しており、外側端面510および外側内面410に跨っている。複数のスリット603は、上述した複数のスリット601と同様に、挿入口200の長手方向に沿って5つのスリット603が等ピッチで形成されている。
【0040】
スリット604は、外側内面410のうち外面300の奥方部320につながる部分と外側端面510との双方に開口しており、外側端面510および外側内面410に跨っている。複数のスリット604は、上述した複数のスリット602と同様に、挿入口200の長手方向に沿って5つのスリット604が等ピッチで形成されている。
【0041】
このような実施形態によっても、血液などが意図せず浸入することを抑制することができる。また、複数のスリット603,604が外面300に開口していないことにより、複数のスリット603,604に浸透した血液などが、ふたたび外面300側に現れてしまうことを防止することができる。
【0042】
図8および図9は、本発明の第3実施形態に基づく分析装置を示している。本実施形態の分析装置103は、上述した複数のスリット601,602,603,604をすべて備えている。このような実施形態によっても、血液などが意図せず浸入することを抑制することができる。なお、本実施形態においては、センサ800の挿入方向視において複数のスリット601と複数のスリット603との位置が重なり、複数のスリット602と複数のスリット604との位置が重なっている。このような構成のほかに、センサ800の挿入方向視において複数のスリット601と複数のスリット603との位置が互い違いとなってもよいし、複数のスリット602と複数のスリット604との位置が互い違いとなってもよい。また、分析装置101〜103の構成から理解される通り、複数のスリット601,602,603,604は、いずれを設けるかは適宜選択可能である。たとえば、挿入口200に対して図中下側のみ複数のスリット601,603のいずれかもしくは双方を設け、挿入口200の図中上側には、複数のスリット602,604を設けない構成としてもよい。反対に、挿入口200に対して図中上側のみに複数のスリット602,604のいずれかもしくは双方を設け、挿入口の図中下側には、複数のスリット601,603を設けない構成としてもよい。
【0043】
図10および図11は、本発明の第4実施形態に基づく分析装置を示している。本実施形態の分析装置104は、複数のスリット713を備えており、それ以外の構成は上述した分析装置103と同様の構成とされている。
【0044】
複数のスリット713は、コネクタ710の本体711に形成されている。スリット713は、センサ800の挿入方向に沿って延びており、奥側端面520と、本体711のうち収容空間210とは反対側の表面とに開口している。挿入口200の長手方向における複数のスリット713の位置は、複数のスリット604のいずれかとほぼ一致している。なお、スリット713は、本体711の図中下方のみに設けてもよいし、本体711の図中上方および下方の双方に設けてもよい。
【0045】
このような実施形態によっても、血液などが意図せず浸入することを抑制することができる。また、複数のスリット604によっては吸収しきれない血液などを、複数のスリット713によって吸収することができる。
【0046】
図12は、本発明の第5実施形態に基づく分析装置を示している。本実施形態の分析装置105は、複数のスリット603に代えて複数のスリット605が形成されているとともに、スポンジ720を備えており、それ以外の構成は上述した分析装置102と同様に構成とされている。
【0047】
スリット605は、外側内面410のうち外面300の外方部310につながる部分と、外側端面510と、外側内面410とは反対側を向く面と、の三方に開口している。複数のスリット605の配列ピッチは、複数のスリット601,603と同様である。
【0048】
複数のスリット605の図中下方には、スポンジ720が配置されている。スポンジ720は、本発明でいう吸湿部材の一例に相当する。スポンジ720は、若干圧縮された状態でケース700の内部に押し込められており、複数のスリット605に接している。なお、スポンジ720を、コネクタ710の上方のみに配置してもよいし、複数のスリット605の下方およびコネクタ710の上方の双方に配置してもよい。
【0049】
このような実施形態によっても、血液などが意図せず浸入することを抑制することができる。さらに、複数のスリット605を通して血液などはスポンジ720に速やかに吸収される。これにより、複数のスリット605が乾燥した血液などによって埋まってしまうことを防止することができる。
【0050】
図14は、本発明の第6実施形態に基づく分析装置を示している。本実施形態の分析装置106は、スリット606および上述したスポンジ720を備えており、それ以外の構成は上述した分析装置101と同様である。
【0051】
本実施形態においては、ケース700に対してコネクタ710がセンサ800の挿入方向において若干離間した位置に設けられている。外側端面510と奥側端面520との距離は、たとえば1〜3mm程度である。外側端面510と奥側端面520とにより、スリット606が構成されている。スリット606の図中下方には、上述したスポンジ720が設けられている。なお、スポンジ720を、コネクタ710(スリット606)の上方のみに配置してもよいし、複数のスリット606の下方およびコネクタ710(スリット606)の上方の双方に配置してもよい。
【0052】
このような実施形態によっても、血液などが意図せず浸入することを抑制することができる。また、スリット606を通して血液などをスポンジ720によって吸収することにより、血液などがコネクタ710の入側に滞留してしまうことを防止することができる。
【0053】
図14および図15は、本発明の第7実施形態に基づく分析装置を示している。本実施形態の分析装置107は、上述した複数のスリット604およびスリット606に加えて、複数のスリット607を備えている。
【0054】
複数のスリット607は、図15に示すように、ケース700のうち外側内面410を形成する部分が、櫛歯状とされていることにより形成されている。スリット607は、三方に開口しており、その幅がたとえば1〜10mm程度とされている。図14に示すように、複数のスリット607の図中下方にはスポンジ720が設けられている。このような実施形態によっても、血液などが意図せず浸入することを抑制することができる。また、複数のスリット607は、比較的幅が広い。これにより、複数のスリット607が乾燥した血液などによって埋まってしまうことを適切に回避することができる。
【0055】
本発明に係る分析装置は、上述した実施形態に限定されるものではない。本発明に係る分析装置の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。
【符号の説明】
【0056】
101〜107 分析装置
200 挿入口
210 収容空間
300 外面
310 外方部
320 内方部
400 内面
410 外側内面
420 奥側内面
510 外側端面
520 奥側端面
601,602,603,604,605,606,607 スリット(凹部)
700 ケース
701 表示画面
702 スイッチ
710 コネクタ(内蔵部材)
711 本体
712 電極
720 スポンジ(吸湿部材)
800 センサ(被挿入物)
801 本体
802 電極
803 点着部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被挿入物が挿入される挿入口が形成された外面と、
上記挿入口に対して内方につながっており、かつ上記被挿入物を収容する収容空間を規定する内面と、を有しており、
上記外面および上記内面の少なくともいずれかに開口する1以上の凹部を有する、分析装置。
【請求項2】
上記1以上の凹部は、上記外面あるいは上記内面に対して交差する方向を深さ方向とし、上記被挿入物の挿入方向に対して交差する方向を幅方向とするスリットを含む、請求項1に記載の分析装置。
【請求項3】
上記スリットは、その幅方向視における形状が矩形状である、請求項2に記載の分析装置。
【請求項4】
上記スリットは、深い部分ほど幅が小である、請求項2または3に記載の分析装置。
【請求項5】
上記1以上の凹部は、上記外面と上記内面との境界を跨いで、上記外面および上記内面に開口している、請求項1ないし4のいずれかに記載の分析装置。
【請求項6】
上記挿入口は、扁平な形状であり、
上記1以上の凹部は、上記挿入口の短手方向において上記挿入口を挟んで配置された複数の凹部を含む、請求項1ないし5のいずれかに記載の分析装置。
【請求項7】
上記外面、および上記内面のうち上記外面につながる外側内面を有するケースと、
上記内面のうち上記外側内面よりも内方に位置する奥側内面を有する内蔵部材と、を備えている、請求項1ないし6のいずれかに記載の分析装置。
【請求項8】
上記ケースは、上記外側内面につながり、かつ上記内蔵部材と対向する外側端面を有しており、
上記1以上の凹部は、上記外側内面と上記外側端面との境界を跨いで、上記外側内面と上記外側端面とに開口している、請求項7に記載の分析装置。
【請求項9】
上記内蔵部材には、上記奥側内面とは反対側に開口する1以上の凹部が形成されている、請求項7または8に記載の分析装置。
【請求項10】
上記ケースは、上記外側内面につながり、かつ上記内蔵部材と対向する外側端面を有しており、
上記内蔵部材は、上記奥側内面につながり、かつ上記ケースの上記外側端面と対向する奥側端面を有しており、
上記1以上の凹部は、上記外側端面と上記奥側端面とによって構成されたスリットを含む、請求項7ないし9のいずれかに記載の分析装置。
【請求項11】
上記1以上の凹部は、上記外面または内面とは反対側にも開口したものを含んでおり、
この反対側に配置された吸湿部材を備えている、請求項1ないし10のいずれかに記載の分析装置。
【請求項12】
上記内面に露出する電極を備える、請求項1ないし11のいずれかに記載の分析装置。
【請求項13】
上記被挿入物に点着された検体を対象として自己測定を行うことが可能に構成されている、請求項1ないし12のいずれかに記載の分析装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate


【公開番号】特開2012−98080(P2012−98080A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−244172(P2010−244172)
【出願日】平成22年10月29日(2010.10.29)
【出願人】(000141897)アークレイ株式会社 (288)