説明

分析計及び分析プログラム

【課題】必要な情報の入力を直感的に行うことができ、また、必要な情報を容易に取得することが可能な分析計等を提供する。
【解決手段】ガスクロマトグラフ分析装置1は、試料を分析して分析データを出力する分析部10と、分析データに基づきチャートを表示し、ユーザの指示により与えられる外部データを受け付ける表示部14と、分析データと外部データのうち少なくともいずれか一方を取得し、取得したデータを用いて所定の演算を行う演算制御部12と、分析データ、外部データ及び演算制御部12による演算結果を記憶する記憶部15と、を備え、表示部14は、ユーザが接触して指定した位置を検出し、演算制御部12は、検出された位置に対応するカーソルを表示部14に表示させるとともに、カーソルがチャートと交差するポイントにおける分析データを表示部14に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分析計及び分析プログラムに関し、特に、分析結果を画面表示する分析計等に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、各種分析計の表示部は、分析結果や分析計自身またはセンサ等の状態を表す機能を有するのみであったが、最近では、タッチパネルが採用されるようになり、表示画面上に数字キーやコマンドキーを設けて、これを押下することにより、外部からの情報を入力することができるタイプのものが増加している。一方、表示画面を備えた分析装置において、画面上に複数のカーソルを表示させ時間軸に沿って自在に移動できるようにし、任意のポイントにカーソルを合わせることで、ポイントの時間、例えば、クロマトグラフ分析装置におけるカラム分離時間等を算出できる従来技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2002−202298号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来技術では、分析部とは別に用意されたパソコンの表示画面にクロマトグラムを表示させ、マウスの操作によりカーソルを移動させ任意のポイントに合わせて、そのポイントの時間を算出していた。このような構成を採用した分析装置では、分析部の他にパソコンが必要となるため、設置スペース及びコストの問題があり、また、分析部とパソコンとを接続する煩わしさや機器の持ち運びが困難であるという問題があった。さらに、画面と離れた位置に置かれたマウスを操作して任意のポイントにカーソルを合わせるのに手間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、以上のような技術的課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、必要な情報の入力を直感的に行うことができ、また、必要な情報を容易に取得することが可能な分析計等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
かかる目的のもと、本発明が適用される分析計は、試料を分析して分析データを出力する分析部と、分析データに基づきチャートを表示する表示部と、ユーザの指示により与えられる外部データを受け付けるデータ受付部と、分析データと外部データのうち少なくともいずれか一方を取得し、取得したデータを用いて所定の演算を行う演算制御部と、分析データ、外部データ及び演算制御部による演算結果を記憶する記憶部と、を備え、表示部は、ユーザが接触して指定した位置を検出し、演算制御部は、検出された位置に対応するカーソルを表示部に表示させるとともに、カーソルがチャートと交差するポイントにおける分析データを表示部に表示させることを特徴とするものである。
ここで、分析計は、試料を分析して分析データを出力する分析部と、分析データに基づきチャートを表示する表示部と、ユーザの指示により与えられる外部データを受け付けるデータ受付部と、分析データと外部データのうち少なくともいずれか一方を取得し、取得したデータを用いて所定の演算を行う演算制御部と、分析データ、外部データ及び演算制御部による演算結果を記憶する記憶部と、を備え、表示部は、ユーザが接触して指定した位置を検出し、演算制御部は、検出された位置に対応するカーソルを表示部に表示させるとともに、カーソルがチャートと交差するポイントにおける分析データを外部データとして取得することを特徴とすることができる。
また、表示部は、ユーザが接触して指定した位置を複数検出し、演算制御部は、検出された複数の位置に対応する複数のカーソルを表示させ、演算制御部は、複数のカーソルがチャートと交差する各々のポイントにおける分析データを表示部に表示させ、及び/又は、分析データを外部データとして取得することを特徴とすることができる。
【0007】
他の観点から捉えると、本発明が適用される分析プログラムは、試料を分析して分析データを出力する分析計が有するコンピュータに、分析データに基づくチャートが表示される画面においてユーザが接触して指定した位置を検出する位置検出機能と、検出された位置に対応するカーソルを画面に表示させる表示機能と、カーソルがチャートと交差するポイントにおける分析データを表示させ、及び/又は、分析データを外部データとして取得する制御機能と、分析データと外部データのうち少なくともいずれか一方を用いて所定の演算を行う演算機能と、を実現させることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、必要な情報の入力を直感的に行うことができ、また、必要な情報を容易に取得することが可能な分析計等を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明に係る分析計をガスクロマトグラフ分析装置1に適用した場合を説明する。図1は、本実施の形態に係るガスクロマトグラフ分析装置1の概略構成図である。
ガスクロマトグラフ分析装置1は、試料をクロマトグラフ分析し分析データを出力する分析部の一例としての分析部10と、分析部10から出力されるアナログ値としての分析データをディジタル値に変換して演算制御部12(後述)に出力するアナログ−ディジタル変換器(ADC)11とを含む。
【0010】
また、ガスクロマトグラフ分析装置1は、演算制御部(CPU)12を含む。更に説明すると、この演算制御部12は、後述する表示部14のグラフ表示部の任意のポイントをユーザが押したときに、押したポイント(位置)に対応するカーソル(後述)を表示させるとともに、このカーソルがクロマトグラム(後述)と交差するポイントにおける分析データを取得する。更に、記憶部15(後述)に記憶された分析データを、あらかじめ設定された検出パラメータやピーク情報を用いて演算し、その演算結果を出力する演算制御部の一例を構成する。
更に、ガスクロマトグラフ分析装置1は、分析データを外部へ出力する出力ポート13と、表示部14を含む。この表示部14は、分析部10から出力された分析データが演算制御部12によって変換されたクロマトグラム(チャート)を表示し、更にタッチパネル(後述)によって検出された表示画面上の位置にカーソルを表示する表示部の一例を構成する。また、表示部14は、ユーザの指が表示画面に接触したときその接触によって指定された表示画面上の位置を検出し演算制御部12に伝達するデータ受付部の一例を構成する。更に、ガスクロマトグラフ分析装置1は、分析部10からADC11を介して入力された分析データ、タッチパネル(後述)により検出された表示画面上の位置、外部から入力された各種設定パラメータなどの入力データ及び演算制御部12が出力する演算結果を記憶する記憶部の一例としての記憶部15を含む。
【0011】
分析部10は、試料をクロマトグラフ分析して分析データを出力する。分析部10の構成及び動作を図2をもって説明する。図2は、本実施の形態に係る分析部10の構成及び動作の概要を説明するために、分析部10の概略流路を示した図である。ガスクロマトグラフ分析装置1は、気化しやすい化合物の同定や定量に用いられる分析計で、試料と移動相(キャリアガス)が気体である。
分析部10は、試料を注入する試料注入部21と、カラム22と、検出器23とを備えている。キャリアガスは、図示しないタンクから供給されて流量(または圧力)制御用の調整弁(図示しない)で調整されて試料注入部21及びカラム22を経て検出器23へと流れる。図示しないタンクから燃料ガスが供給され、図示しない調整弁で流量が調整されて検出器23に導入される。
【0012】
このような構成の分析部10において、試料注入部21からシリンジ等(図示省略)で投入された試料は、キャリアガスによってカラム22へ移動する。クロマトグラフィーの原理によって各成分は分離され、その後検出器23で電気信号に変換され信号出力される。時間を横軸に、検出器23から得られた信号強度を縦軸にとることでクロマトグラムが得られ、保持時間から物質の同定を行い、面積やピークの高さ等から定量を行う。
ここで、検出器23には、物質を水素炎中で燃焼することによって発生するプラズマ電子を検知する水素炎イオン化型検出器(FID:Flame Ionization Detector)を用いた例を説明したが、物質の熱伝導度の違いを利用してサンプルの検出を行う熱伝導度型検出器(TCD:Thermal Conductivity Detector)等を用いることもできる。検出器23の種類によっては、燃料ガスの供給が不要であったり、メークアップガスの供給が必要である等構成が異なる。
【0013】
図1に戻って説明を続ける。演算制御部12は、例えば中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成されている。そして、演算制御部12は、分析部10から出力された分析データを、横軸を時間とし縦軸を検出器から得られた信号強度にしたクロマトグラムとして表示部14上に表示させる。
表示部14は、演算制御部12から出力される分析データのクロマトグラムを表示すると共に、演算制御部12の指令を受けてカーソルをクロマトグラムに重ねて表示する。すなわち、表示部14は、ディスプレイ画面(液晶表示器)と、タッチパネル、すなわち、感圧式又は静電式の検知器を内部に有した透明な薄膜とで構成されている。そして、表示部14は、ユーザが画面を押したとき、タッチパネルがその接触を検知し画面上の押された位置を特定し位置の情報を演算制御部12へ伝達することにより、入力装置として機能する。
演算制御部12は、表示部14から出力された位置の情報を受けて、検出された画面上の位置にカーソルをクロマトグラムに重ねて表示するよう表示部14に指示を出力する。また、演算制御部12は、ユーザが画面上の別の位置を更に押したときに新たに押された位置に別のカーソルを表示する機能も有する。なお、本実施の形態で表示されるカーソルは縦線で表示され、ユーザによって指定された時間を示すが、例えば、検出器から得られた信号強度を示すための横線で表示されるものとしてもよい。
【0014】
次に、表示部14に表示される画面を説明する。図3は、本実施の形態に係るガスクロマトグラフ分析装置1の画面の構成例を説明するための図である。
図3に示すように、画面40は、クロマトグラム(チャート)を表示するグラフ表示部41と、各種ファンクションキー43〜49を表示するキー表示部42とで構成される。各種ファンクションキー43〜49は、ディスプレイ画面(液晶表示器)上に表示されるキーとそのキー配置に対応した表示部14内のタッチパネル(検知器)との協働によってその機能を果たす。
【0015】
グラフ表示部41にはカーソル50が表示されている。すなわち、グラフ表示部41上の任意のポイントをユーザが押すと、そのポイントの座標の横軸(時間)に対応した位置に縦線のカーソル50が表示される。
ここで、例えば、あらかじめ設定された検出パラメータやピーク情報からは、物質の同定ができないような場合に、あらかじめ設定された検出パラメータやピーク情報に替えて演算の基準として用いるデータ(基準データ)を取得するための手順を説明する。
【0016】
図3において、ユーザがグラフ表示部41に表示されたクロマトグラムからピークの立ち上がりを目視で読み取り、○印のポイントを押すとカーソル50aが表示される。また、このカーソル50aがクロマトグラムと交差するポイント(○印)の分析データ、すなわち、時間と検出器23から得られた信号強度の値が画面40内に表示される(図示せず)。このポイント(○印)をピーク開始時間として設定するために始点設定ボタン44を押す。次に、ユーザがクロマトグラムからピークの終了を目視で読み取り、●印のポイントを押すとカーソル50bが表示され、同様に分析データが画面40内に表示される(図示せず)。このポイント(●印)をピーク終了時間として設定するために終点設定ボタン45を押す。演算制御部12は、あらかじめ設定されている検出対象物質の一覧を表示させ、現在取得しようとしている基準データが、どの検出対象物質のものであるかを指定させるための画面を表示させる。そして、ユーザが画面に接触することによって選択した検出対象物質のピークの始点と終点としてこれらのデータ(○印及び●印における分析データ)を取得する。更に、ユーザがクロマトグラムからピークを目視で読み取り、×印のポイントを押すとカーソル50cが表示される。また、このカーソル50cがクロマトグラムと交差するポイントの分析データ、すなわち、時間と検出器23から得られた信号強度の値が画面40内に表示される。このポイント(×印)をリテンションタイムとして設定するためにリテンションタイム設定ボタン43を押す。演算制御部12は、設定されたリテンションタイムを取得する。
【0017】
なお、ユーザが画面に接触する際には、クロマトグラム(チャート)上に合わせてタッチする必要はない。例えば、図3において◆印で示す位置や◇印で示す位置をタッチした場合であっても、カーソル50dが表示され、カーソル50dがクロマトグラムと交差するポイント(△印)の分析データが表示され、取得されることになる。
演算制御部12は、このようにして取得した分析データを基準データ、すなわち、あらかじめ設定された検出パラメータやピーク情報に替わる演算の基準となるデータとして用いて演算を行い、物質の定性及び定量の結果を画面40内に表示する。
また、演算制御部12が取得したデータを記憶部15に記憶することにより、次回以降の分析に利用することができる。
【0018】
微調整ボタン48,49は、ボタンの表面に図示される方向にカーソル50をわずかに動かす(微調整する)ためのボタンである。カーソル50を表示させた後、ファンクションキー43〜47を押す前であれば、直前に表示させたカーソル50に対して機能し、微調整ボタン48,49の示す方向にカーソル50を動かすことができる。
また、クリアボタン46は、一旦表示させたカーソル50を消去するためのボタンである。カーソル50を表示させた後、ファンクションキー43〜45を押す前であれば、直前に表示させたカーソル50に対して機能し、カーソル50を消去することができる。
選択ボタン47は、始点設定ボタン44、終点設定ボタン45あるいはリテンションタイム設定ボタン43を押した後(設定した後)にカーソル50の微調整または消去を行いたい場合に、微調整または消去の対象とするカーソル50を選択するためのボタンである。選択ボタン47を押した後に任意のカーソル50を押すことにより、微調整または消去の対象とするカーソル50が選択され、微調整ボタン48,49またはクリアボタン46を機能させることができるようになる。
【0019】
以上の構成を有するガスクロマトグラフ分析装置1の動作を図4を参照して以下に説明する。図4は、本実施の形態におけるフローチャートである。
試料が投入されて分析部10がクロマトグラフ分析をすると、分析結果がADC11を介して分析データとして演算制御部12に出力される(分析工程)(ステップ101)。分析データを受け取った演算制御部12は、記憶部15に分析データを記憶させる。また、演算制御部12は、横軸を時間とし縦軸を検出器から得られた信号強度にしたクロマトグラムを作成し、表示部14に出力し表示させる(表示工程)(ステップ102)。
ユーザがグラフ表示部41上の一箇所を押したとき、表示部14はユーザによって押された箇所を検出して演算制御部12に画面上の位置を伝達する(位置検出工程)(ステップ103)。そして、演算制御部12はその押された位置に相当する箇所に始点カーソル50aを表示する。その後、ユーザが微調整ボタン48,49を押したとき、演算制御部12は始点カーソル50aを移動する。ユーザが別のポイントを押したときも同様にカーソル50bが画面上に表示される(表示制御工程)(ステップ104)。
【0020】
カーソル50aがユーザの所望の位置に表示されているときに始点設定ボタン44が押されると、カーソル50aの位置に対応する分析データが取得されることにより基準データが設定される(基準データ設定工程)(ステップ105)。同様にして、カーソル50bやカーソル50cの位置に対応する分析データが基準データとして設定される。そして、演算制御部12は設定された基準データに基づき、必要な分析データを記憶部15から取得し(データ取得工程)(ステップ106)、分析データの演算を行って結果を出力する(演算工程)(ステップ107)。
演算制御部12は、演算結果を記憶部15に記憶させると共に(記憶工程)(ステップ108)、演算結果を表示部14の画面上に表示する(結果表示工程)(ステップ109)。
【0021】
以上により、ユーザが分析データのクロマトグラムを見ながらグラフ表示部41上の任意のポイントを押すことにより、カーソルがクロマトグラムに重ねて表示され、ピークの始点と終点、あるいは、リテンションタイムを設定することができる。
ここで、例えば、ステップ102及びステップ103の処理が実行されることによりクロマトグラフ分析プログラムに係る発明の「位置検出機能」が、ステップ104の処理が実行されることにより「表示機能」が、ステップ105,106及びステップ108,109の処理が実行されることにより「制御機能」が、ステップ107の処理が実行されることにより「演算機能」がそれぞれ実現される。
【0022】
なお、本実施の形態では、表示部14にリテンションタイムボタン43、始点ボタン44及び終点ボタン45が含まれ、リテンションタイム及びピークの始点と終点とを設定することであらかじめ設定された検出パラメータやピーク情報に替えて演算の基準として用いるデータ(基準データ)を取得する例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、リテンションタイムの設定のみを行い、これを演算制御部12が演算処理することで試料を同定してもよい。
また、上記した基準データ設定工程(ステップ105)では説明しなかったが、基準データが設定されたとき、設定された基準データを記憶部15に記憶させるようにしてもよい。これにより、ある分析で設定された基準データを次回以降の分析に再び活用することもできる。すなわち、手動校正機能として利用することができる。
【0023】
本実施の形態によれば、ガスクロマトグラフ分析装置1において、分析部10は試料を分析して分析データを出力し、演算制御部12は分析部10が出力した分析データを用いて所定の演算を行い、表示部14はユーザが接触して指定した位置を検出するように構成され、かつ、検出した位置に対応するカーソルを表示し、分析部10による分析データに基づき表示されるクロマトグラムとカーソルとの交差する点の分析データを表示する。よって、ユーザは分析データを知りたいポイントを直感的に入力し、そのデータを見ることができる。そして、演算制御部12は表示部14によって検出された位置に対応する分析データを取得し、これを基準データとして用いて演算し、その演算結果を表示部14が有する表示画面に出力する。よって、ユーザは基準データとして用いたいポイントを直感的に入力し、その基準データを用いた演算処理の結果を容易に得ることができる。
更に、本実施の形態によれば、ガスクロマトグラフ分析装置1において、表示部14はユーザが接触して指定した複数の位置を検出し、演算制御部12は表示部14により検出された複数の位置に対応する基準データをそれぞれ取得し、これらを基準データとして用いて分析データを演算する。よって、あらかじめ設定された検出パラメータやピーク情報に替えて演算の基準として用いるデータ(基準データ)を複数取得することができ、これらを用いた演算結果を得ることが可能となる。
【0024】
図4に示したフローチャートに対応するプログラムをフレキシブルディスク又はハードディスク等の情報記録媒体に記録しておき、又はこのプログラムをインターネット等のネットワークを介して配信して記録しておき、これをガスクロマトグラフ分析装置1が有する汎用のコンピュータ等により読み出して実行させることにより、このコンピュータ等をガスクロマトグラフ分析装置1の一部として機能させることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0025】
以上に説明したように、本発明は例えば画面表示されたデータ上で所望位置をタッチすることでタッチされた位置に対応するデータを取得する機器に適用できる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本実施の形態に係るガスクロマトグラフ分析装置の概略構成図である。
【図2】図1に示すガスクロマトグラフ分析装置の概略流路を示した図である。
【図3】図1に示すガスクロマトグラフ分析装置の画面の構成例を説明するための図である。
【図4】図1に示すガスクロマトグラフ分析装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0027】
1…ガスクロマトグラフ分析装置(分析計)、10…分析部(分析部)、11…ADC、12…演算制御部(CPU)(演算部)、13…出力ポート、14…表示部(データ受付部)、15…記憶部(記憶部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試料を分析して分析データを出力する分析部と、
前記分析データに基づきチャートを表示する表示部と、
ユーザの指示により与えられる外部データを受け付けるデータ受付部と、
前記分析データと前記外部データのうち少なくともいずれか一方を取得し、当該取得したデータを用いて所定の演算を行う演算制御部と、
前記分析データ、前記外部データ及び前記演算制御部による演算結果を記憶する記憶部と、
を備え、
前記表示部は、ユーザが接触して指定した位置を検出し、
前記演算制御部は、前記検出された位置に対応するカーソルを前記表示部に表示させるとともに、当該カーソルが前記チャートと交差するポイントにおける前記分析データを当該表示部に表示させることを特徴とする分析計。
【請求項2】
試料を分析して分析データを出力する分析部と、
前記分析データに基づきチャートを表示する表示部と、
ユーザの指示により与えられる外部データを受け付けるデータ受付部と、
前記分析データと前記外部データのうち少なくともいずれか一方を取得し、当該取得したデータを用いて所定の演算を行う演算制御部と、
前記分析データ、前記外部データ及び前記演算制御部による演算結果を記憶する記憶部と、
を備え、
前記表示部は、ユーザが接触して指定した位置を検出し、
前記演算制御部は、前記検出された位置に対応するカーソルを前記表示部に表示させるとともに、当該カーソルが前記チャートと交差するポイントにおける前記分析データを前記外部データとして取得することを特徴とする分析計。
【請求項3】
前記表示部は、ユーザが接触して指定した位置を複数検出し、
前記演算制御部は、前記検出された複数の位置に対応する複数のカーソルを表示させ、
前記演算制御部は、前記複数のカーソルが前記チャートと交差する各々のポイントにおける前記分析データを前記表示部に表示させ、及び/又は、当該分析データを前記外部データとして取得することを特徴とする請求項1または2に記載の分析計。
【請求項4】
試料を分析して分析データを出力する分析計が有するコンピュータに、
前記分析データに基づくチャートが表示される画面においてユーザが接触して指定した位置を検出する位置検出機能と、
前記検出された位置に対応するカーソルを前記画面に表示させる表示機能と、
前記カーソルが前記チャートと交差するポイントにおける前記分析データを表示させ、及び/又は、当該分析データを外部データとして取得する制御機能と、
前記分析データと前記外部データのうち少なくともいずれか一方を用いて所定の演算を行う演算機能と、
を実現させることを特徴とする分析プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2008−122081(P2008−122081A)
【公開日】平成20年5月29日(2008.5.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−302687(P2006−302687)
【出願日】平成18年11月8日(2006.11.8)
【出願人】(000219451)東亜ディーケーケー株式会社 (204)