説明

分注方法及び分注装置

【課題】分注工程における試薬吐出時にピペットチップ内に吸引した試薬を被吐出物対象物であるマイクロプレートのウェル内に全量吐出する分注方法および分注装置を提供する。
【解決手段】ピペットチップ内に吸引された液を被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル内に吐出する分注方法において、前記ピペットチップ先端に形成される液滴の鉛直方向最小時の大きさH2以下で、且つ、前記ピペットチップから吐出され、前記ウェル底上に付着した液滴の鉛直方向最大時の大きさH1以上の範囲内で前記ピペットチップ先端と前記マイクロプレートのウェル底とを離間させた距離Dにて吐出することを特徴とする分注方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分注装置により液体試料を分注する方法に関するものであり、特にピペットチップ内に吸引した液体を精度よく吐出し、更には吐出対象物の反応部以外への液体の付着等によるコンタミネーションを低減する分注方法と分注装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、化学反応、DNA反応、たんぱく質反応などを、マイクロプレート上で少量の試薬を用いるだけで反応、解析を行うことが可能となってきており、従来のような大型の反応解析装置や大量の試薬を必要としない。
【0003】
図1に液体試料を分注する際に用いられるマイクロプレートの一例を示す。図1(a)は上面図で、図1(b)は図1(a)のA−A´の断面を示す図である。マイクロプレート30には複数のウェル31が配列されている。
【0004】
前記マイクロプレートを用いた反応実験においては、通常、マイクロプレート上に規則的に配列された窪み形状をしたウェル状反応部の中に、検体を含んだ試薬が分注された状態で行われる。このウェル内への試薬分注工程においては、通常図2に示されるようなピペット32を用いて先端に装着されたピペットチップ33内に試験管内から試薬が吸引され、任意のウェル状反応部に試薬が分注されるといった処理がウェル毎に繰り返される。このような試薬の分注工程は近年では自動化されてきており、ピペット32を装着したシリンジヘッド(図示せず)と前記マイクロプレートとが相対的に移動して分注作業を行うことを特徴とする液体分注装置が開発されている。
【0005】
このような試薬分注工程において、ピペットチップ内の試薬をウェル底上に吐出する際に、ピペットチップ内に吸引した試薬全量が完全にマイクロプレートのウェル底上に吐出されないことがある。また使用される試薬は一般的に粘度が高いものが多く、空中吐出による分注は難しく、その結果、マイクロプレートの各ウェルでの試薬分注量にばらつきが生じることで反応解析時にエラーが生じたり、完全吐出されていない試薬がピペットチップ先端に付着したままの状態で、ピペットを装着したシリンジヘッドが移動し、移動の際の振動によりピペットチップ先端の残留液が吐出目標となるウェル以外のところに落下することでコンタミネーション(異物混入)を引き起こしたりするなど様々な問題点がある。
【0006】
このような試薬吐出時の問題を解決するために、図3(a)に示す吐出時の分注ノズル34の先端面レベル35から吐出先容器の液面レベル37との距離(Δh)を図3(b)に示す分注ノズルの先端に生じ得る液球36のサイズ(d)よりも小さくなるように分注ノズルの高さを位置決めし、毎回その位置にて吐出することで試薬の全量吐出を可能としている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2002−340915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記方法においては、分注ノズル先端面に生じ得る最大の液玉サイズより小さいオフセット距離(上記Δhを指す)のみ定義しており、その距離の下限値は設定してい
ない。そのため、例えば上記のように吐出対象物が容器内の液面ではなく、マイクロプレートのウェルであった場合は、ピペットチップ先端面とマイクロプレートのウェル底との距離が接触はしないが、ピペットチップ先端面に形成される液滴の大きさより明らかに小さく近接していると、ピペットチップ先端より吐出された液滴がピペットチップ先端面によって潰され、その潰された液滴がピペットチップ先端に沿って盛り上がり、その盛り上がった液滴がピペットチップ先端の外表面にまで付着してしまう。その結果、ピペットチップと試薬との付着表面積が増大し、ピペットチップを装着したシリンジヘッドを上昇させた際にピペットチップ先端に試薬が残る可能性が高くなる。
【0009】
そこで本発明は係る問題に鑑みて、分注工程における試薬吐出時にピペットチップ内に吸引した試薬を被吐出物対象物であるマイクロプレートのウェル内に全量吐出する分注方法および分注装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の請求項1に係る発明は、ピペットチップ内に吸引された液を被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル内に吐出する分注方法において、前記ピペットチップ先端に形成される液滴の鉛直方向最小時の大きさH2以下で、且つ、前記ピペットチップから吐出され、前記ウェル底上に付着した液滴の鉛直方向最大時の大きさH1以上の範囲内で前記ピペットチップ先端と前記マイクロプレートのウェル底とを離間させた距離Dにて吐出することを特徴とする分注方法である。
【0011】
本発明の請求項2に係る発明は、ピペットチップ先端に形成される液滴の鉛直方向最小時の大きさH2は、液滴の鉛直方向の大きさのばらつきを考慮して10回以上測定した結果から得られる最小値とすることを特徴とする請求1記載の分注方法である。
【0012】
本発明の請求項3に係る発明は、マイクロプレートのウェル底上に付着した液滴の鉛直方向が最大時の大きさH1は、液滴の鉛直方向の大きさのばらつきを考慮して10回以上測定した結果から得られる最大値とすることを特徴とする請求1記載の分注方法である。
【0013】
本発明の請求項4に係る発明は、請求項1から3いずれかに記載の分注方法を用いてピペットチップ内に吸引された液を吐出することを特徴とする分注装置である。
【発明の効果】
【0014】
本発明の分注方法および分注装置によれば、試薬吐出時のピペットチップ先端面と被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底との距離を最適な距離に制御して吐出することが出来る。その結果、吸引されたピペットチップ内部の試薬が全量吐出され、各ウェルの分注量のばらつきを抑制することができるだけでなく、ピペットチップ先端に液が残らないため吐出目標となるウェル以外にピペットチップ先端の残留液が落下することが無く、コンタミネーションを防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】液体試料を分注する際に用いられるマイクロプレートの一例を示す図。
【図2】液体試料を分注する際に用いられるピペットを示す図。
【図3】試薬吐出時の問題を解決するための先行技術を示す図。
【図4】ピペットチップ先端面と吐出された液滴の様子を示す図。
【図5】本発明に係る最適吐出距離範囲を示す説明図。
【図6】本発明に係る液滴の形状観測時の模式図の一例を示す図。
【図7】本発明に係る分注装置の構成を示す概略図。
【図8】本発明に係る分注装置で分注する場合の動作フローを示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。図4は、ピペットチップ先端面1と吐出された液滴の様子を示した説明図である。図4を用いて本発明の分注方法の一例を説明する。
【0017】
先ず、図4(a)は、試薬吐出時のピペットチップ先端面1と吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との距離Dが、マイクロプレートのウェル底3上に付着した液滴5aの鉛直方向最大時の大きさH1以下の時である。この時、マイクロプレートのウェル底3上に吐出された液滴5aは、ピペットチップ先端面1に押し潰されたような形をとる。その際、ピペットチップ先端面1によって押し潰された液滴5aが、ピペットチップ先端の外表面に付着する。その結果、ピペットチップ先端と液滴5aの付着表面7が肥大し、吐出動作完了後ピペットチップを装着したシリンジヘッド(図示せず)を上昇させた際、ピペットチップ先端外表面に液滴が残留し、その結果、それぞれのウェルでの分注量にばらつきが生じる。更に、ピペットチップ先端外表面に残留した液滴が、ピペットチップを装着したシリンジヘッド移動時の振動で吐出目標となるウェル以外のところに落下することでコンタミネーションを引き起こす危険性も増大する。
【0018】
次に、図4(b)は、試薬吐出時のピペットチップ先端面1と吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との距離Dが、マイクロプレートのウェル底3上に付着した液滴5bの鉛直方向最大時の大きさH1と同じ時である。この時、マイクロプレートのウェル底3上に接触した液滴5bは、球形を崩すが、同じ試薬と、同じ材質、同じ表面状態のマイクロプレートを用いることで、吐出する試薬と被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との濡れ性に従って、マイクロプレートのウェル底3上に吐出された液滴5bは毎回ほぼ同様な形をとる。そのため、マイクロプレートのウェル底3上に吐出された液滴5bの鉛直方向の大きさのばらつきを考慮して、最も大きい時の大きさに合わせてピペットチップ先端面1と吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との距離Dを設定し、液滴を吐出することで、ピペットチップ先端面1は試薬が吐出される最先端部しか液滴5bに触れない。そのため、ピペットチップを装着したシリンジヘッドを上昇させた際ピペットチップ先端面1には液が残留せず、完全な液切れが可能となる。その結果、それぞれのウェルでの吐出量のばらつきは抑制され、ピペットチップ先端面1に残留液が存在しないため、コンタミネーションを引き起こす危険性も無くなる。
【0019】
上記のことから、ピペットチップ先端の外表面への液滴の付着を防ぐために、ピペットチップ先端面1と吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との距離Dは、マイクロプレートのウェル底3上に付着した液滴5bの鉛直方向最大時の大きさH1以上とするのがよい。これによって、試薬吐出時のピペットチップ先端面1によって液滴5bは押し潰されることなく、ピペットチップ先端の外表面への液滴の付着を防ぐことができる。
【0020】
さらに、図4(c)は、試薬吐出時のピペットチップ先端面1と被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との距離Dが、ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの鉛直方向最小時の大きさH2と同じ時である。この時、ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの鉛直方向の大きさはピペットチップ内に吸引した試薬量が同じであれば、毎回ほぼ同じ大きさとなる。そのため、ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの鉛直方向のばらつきを考慮して、最も小さい時の大きさに合わせてピペットチップ先端面1と被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との距離Dを設定することで、吐出毎にピペットチップ先端面1に形成した液滴5cはマイクロプレートのウェル底3に接触し、吐出される。吐出後シリンジヘッドを引き上げることによって、ピペットチップ先端の外表面に液滴が付着することが無く、その結果、シリンジヘッドが移動する際の振動でピペットチップ先端面1の残留液が吐出目標となるウェル以外のウェルに落下することが無く、コンタミネーションを引き起こす危険性が無くなる。
【0021】
更に、試薬吐出時のピペットチップ先端面1と被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との距離Dが、ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの鉛直方向最小時の大きさH2以上の時は、ピペットチップ先端面1に形成した液滴5cの鉛直方向の大きさよりピペットチップ先端面1と被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との距離Dが大きくなる場合があるため、ピペットチップ先端面1に形成した液滴5cがマイクロプレートのウェル底3に接触せず、液滴5cが吐出されない。ゆえに、ピペットチップ先端面1に液滴5cが残留したままピペットチップ23を装着したシリンジヘッド21が上昇し移動することで、その移動時の振動によりピペットチップ先端面1の残留液が吐出目標となるウェル以外のところに落下し、コンタミネーションを引き起こしてしまう。
【0022】
上記のことから、ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cが確実にマイクロプレートのウェル底3に付着し、全量吐出されるために、ピペットチップ先端面1と被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との距離Dは、ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの鉛直方向最小時の大きさH2以下とするのがよい。
【0023】
図5は、最適吐出距離範囲を示す説明図である。上記で挙げたようにピペットチップ内に吸引した試薬の全量を完全吐出するためには、この図5に示すように、ピペットチップ先端面1と被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル底3との距離Dがマイクロプレートのウェル底3上に付着した液滴5bの鉛直方向最大時の大きさH1以上であり、ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの鉛直方向最小時の大きさH2以下であるH1≦D≦H2で表される最適な吐出距離になるようピペットチップ先端面を位置決めをする。
【0024】
図6は、液滴5cの形状観測時の模式図の一例である。図のように、ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cを水平方向からマイクロカメラ9にて観察することで、ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの鉛直方向の大きさを知ることができる。その鉛直方向の大きさをマイクロカメラ9にて撮影した画像から測長ソフト11を介して測定する。この測定を少なくとも10回以上行い、この時のピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの鉛直方向最小時の大きさをH2として定義する。ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの大きさを測定することで、ピペットチップ先端面1の液滴5cがマイクロプレートのウェル底3に付着するために必要な、ピペットチップ先端面1とマイクロプレートのウェル底3との距離Dを知ることができる。
【0025】
また、上記の方法と同様にピペットチップ先端面1から吐出され、マイクロプレートのウェル底3上に付着した液滴5bの鉛直方向の大きさも測定することができる。この測定を少なくとも10回以上行い、この時のマイクロプレートのウェル底3上に付着した液滴5bの鉛直方向最大時の大きさをH1として定義する。マイクロプレートのウェル底3上に付着した液滴5bの鉛直方向の大きさを測定することで、ピペットチップ先端面1によってマイクロプレートのウェル底3上に付着した液滴5bが潰されることで、ピペットチップの先端面1の外表面に液滴が付着しないために必要な、ピペットチップ先端面1とマイクロプレートのウェル底3との距離Dを知ることができる。
【0026】
その他にも測長センサーやレーザー変位計を用いて液滴の鉛直方向の大きさを測定することができる。その場合についても上記と同様に、形成した液滴を少なくとも10回以上測定し、ピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの鉛直方向最小値の大きさをH2、マイクロウェルプレートのウェル底3上に付着した液滴5bの鉛直方向最大時の大きさをH1として定義することも可能である。
【0027】
図7は、本発明に係る分注装置の構成を示す概略図である。分注装置はピペットチップ23を含むピペット22と、ピペット22を装着したシリンジヘッド21と、シリンジヘ
ッド21を移動する移動部19と、移動部19を移動制御する移動制御部17と、ピペット22の位置を記憶する位置記憶部15と、操作パネルを含む入力部13を備えている。
【0028】
上記分注装置で分注する場合の動作フローを図8に示す。
【0029】
先ず、上記定義したピペットチップ先端面1とマイクロプレートのウェル底3との距離Dにて吐出するために、開始(S1)後、上記形状観測によって決定したピペットチップ先端面1からマイクロプレートのウェル底3の距離Dの上限値であるピペットチップ先端面1に形成する液滴5cの鉛直方向最小時の大きさH2と、下限値であるピペットチップ先端面1から吐出されマイクロプレートのウェル底3上に付着した液滴5bの鉛直方向最大時の大きさH1の位置データを入力部13より入力し(S2)、そのデータをピペットチップ23を装着したシリンジヘッド21のZ軸移動のデータとして位置記憶部15に記憶させる(S3)。次に、位置記憶部15から移動制御部17へ試薬吐出時のZ軸移動停止位置の上限値と下限値のデータを転送させる(S4)。ピペットチップに試薬を吸引した後(S5)、更に、試薬吐出時のZ軸移動停止位置の上限値と下限値の範囲内で、望ましくは上限値と下限値の中間位置にてピペットチップ先端面1が停止するように移動制御部17から移動部19へ指令する(S6)。最後に、移動部19が試薬吐出時のZ軸移動停止位置の上限値と下限値の範囲内にて吐出時のピペットチップ先端面1が移動完了するようにピペット22を装着したシリンジヘッド21を移動させ(S7)、その位置で試薬を吐出し(S8)、吐出後、シリンジヘッドを上昇し(S9)、全ウェルへの吐出を終了した場合((S10)のYES)は、直ちに終了する(S11)。一方、全ウェルへの吐出を終了ていない場合((S10)のNO)は、ステップ(S5)に戻る。
【0030】
上記のように本発明に係る分注装置によれば、試薬吐出時の位置を制御し、ピペット22を装着したシリンジヘッド21を移動させることで、ピペットチップ先端面1とマイクロプレートのウェル底3との距離Dが、H1≦D≦H2の範囲内において試薬を吐出することが可能となる。その結果、ピペットチップ先端面1の最先端部または外表面に残留液が存在することなく全量を吐出することができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
本発明により、各ウェルへの分注精度が向上し、またコンタミネーションの低減が可能となり、その結果、マイクロプレートなどを用いた生化学実験や分析の成功率の向上を図ることが出来る。
【符号の説明】
【0032】
1・・・ピペットチップ先端面
3・・・マイクロプレートのウェル底
5a・・・吐出後ピペットチップ先端面によって形の潰れた液滴
5b・・・吐出後マイクロプレートのウェル底に付着した液滴
5c・・・ピペットチップ先端より吐出される液滴
7・・・ピペットチップ先端と液滴が接触する外表面
9・・・マイクロカメラ
11・・・測長ソフト
13・・・入力部
15・・・位置記憶部
17・・・移動制御部
19・・・移動部
21・・・シリンジヘッド
22・・・ピペット
23・・・ピペットチップ
30・・・マイクロプレート
31・・・ウェル
32・・・ピペット
33・・・ピペットチップ
34・・・分注ノズル
35・・・先端面レベル
36・・・液球
37・・・吐出先容器の液面レベル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ピペットチップ内に吸引された液を被吐出対象物であるマイクロプレートのウェル内に吐出する分注方法において、前記ピペットチップ先端に形成される液滴の鉛直方向最小時の大きさH2以下で、且つ、前記ピペットチップから吐出され、前記ウェル底上に付着した液滴の鉛直方向最大時の大きさH1以上の範囲内で前記ピペットチップ先端と前記マイクロプレートのウェル底とを離間させた距離Dにて吐出することを特徴とする分注方法。
【請求項2】
ピペットチップ先端に形成される液滴の鉛直方向最小時の大きさH2は、液滴の鉛直方向の大きさのばらつきを考慮して10回以上測定した結果から得られる最小値とすることを特徴とする請求1記載の分注方法。
【請求項3】
マイクロプレートのウェル底上に付着した液滴の鉛直方向が最大時の大きさH1は、液滴の鉛直方向の大きさのばらつきを考慮して10回以上測定した結果から得られる最大値とすることを特徴とする請求1記載の分注方法。
【請求項4】
請求項1から3いずれかに記載の分注方法を用いてピペットチップ内に吸引された液を吐出することを特徴とする分注装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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