説明

分注装置の試薬置場

【課題】所定位置の冷却装置にトレイを使って試薬ボトルを挿入する試薬置場において、該冷却装置の挿入方向後方側の保冷効果を向上する。
【解決手段】試薬が貯留されている試薬ボトルを装着する分注装置の試薬置場において、装着される試薬ボトルの両側面にそれぞれ近接され、対向配置された冷却ブロック10A、及び、各冷却ブロックを冷却するペルチェ素子10Bを有する冷却装置10と、水平方向にスライドさせ、載置された試薬ボトルを該冷却装置10に挿入して装着するトレイと、該トレイに試薬ボトルと同列に載置され、挿入方向後方側で前記冷却ブロック10Aに熱的に接続可能な伝熱板16Aを有する移動式断熱保冷壁16とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分注装置の試薬置場、自動分注装置に試薬ボトルを設置する際に適用して好適な分注装置の試薬置場に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動分注装置では、所定位置の試薬置場に予め設置されている試薬ボトルから、順次搬送されてくる検体等の試料に試薬を分注することが行なわれている。
【0003】
このような分注装置の試薬置場としては、例えば特許文献1に開示されているように、試薬ボトルを円形の試薬置場に放射状に配列されたホルダに支持し、該ホルダを回転させることにより、一定の位置で試薬を供給できるようにした構造のものが多い。
【0004】
このような試薬置場で、試薬の持つ特性に応じて、例えば性能維持のために試薬を冷却する必要がある場合は冷媒を試薬置場全体に流して冷却を行なうことになる。従って、試薬性能を維持する等、試薬の特性に応じた手段を用いる必要がある場合には、1つの試薬置場に1種類の手段しか適用できないのが一般的である。
【0005】
しかしながら、前記のような従来の分注装置の試薬置場では、1回の分注作業の中で、冷却の必要がある試薬や必要の無い試薬、更に攪拌の必要がある試薬を混在して使用する等、特性の異なる試薬を同時使用することは、事実上不可能である。即ち、1つの試薬置場を複数種類の試薬に応じたエリアに区分けし、各エリア毎に試薬性能維持に必要な装置(手段)を設けると共に、これら装置を制御し、使い分けることは、試薬ボトルの回転運動を行なう構造の前記試薬置場では、電力供給や制御信号を伝達する配線、冷媒を輸送する配管等にねじれが発生することになるため困難である。従って、特性の異なる複数の試薬を1回の分注作業の中で使用するためには、特性の数に応じた複数の試薬置場を設置する必要があるという問題があった。
【0006】
そこで、本出願人は、前記従来の問題点を解決するべく、1回の分注作業の中で特性の異なる複数種類の試薬を、同一の試薬置場で同時に使用することができる分注装置の試薬置場として、同一寸法のボトルホルダに収容されている複数の試薬ボトルを、該ボトルホルダを単位に装着する装着部と、該装着部を、前記ボトルホルダの寸法間隔に区切った複数の装着エリアと、該装着エリアを単位に設置された、試薬の特性に対応して用いられる特性対応手段と、を備えたものを、特願2006−30658号により既に提案している。
【0007】
以下、図1〜図4を参照して、提案済みの試薬置場の具体例について詳細に説明する。
【0008】
図1は、分注装置の試薬置場に試薬ボトルを装着するためのボトルホルダを、一部に収容されている試薬ボトルと共に示す斜視図、図2は1つの試薬ボトルを拡大して示す斜視図、図3はトレイを示す斜視図、図4は試薬置場に、上記トレイを介して部分的に試薬ボトルが装着されている状態を示す斜視図である。
【0009】
試薬ボトル1は、試薬を充填(貯留)するチャンバ2が、横断面が矩形の薄い箱形に形成されていると共に、その幅方向両端の外壁部に鍔部1Aが形成されている。この試薬ボトル1の厚さは、使用量や機能(試薬攪拌用の攪拌子の使用が可能等)に合わせて設計されていると共に、図1のボトルホルダ3に同種類の試薬ボトル1を隙間無く並べられるように設計されている。
【0010】
上記ボトルホルダ3には、その上端部両側に外側に突出した鍔部3Aが形成され、該鍔部3Aに上記試薬ボトル1の鍔部1Aを当接することにより、該鍔部1Aより下方部分を収容することができる深さの収容空間が形成されている。
【0011】
このボトルホルダ3には、4つの試薬ボトル1を、厚さ方向に隙間無く並べた状態で収容すると共に、転倒防止のために、上記収容空間を略該試薬ボトル1の厚さ間隔で仕切る仕切板4とを備えている。そして、このボトルホルダ3は、後述する図3のトレイを介して、図示しない分注装置に設置されている、後述する試薬置場に装着可能になっている。
【0012】
上記仕切板4は、ボトルホルダ3の側壁の内側に設けられている縦溝(切欠)5に差し込み、挿入することにより試薬ボトル1の厚さに合った位置に固定されると共に、取り外しが可能になっている。
【0013】
又、この仕切板4が、厚さが異なる試薬ボトル1に合わせて前記収容空間の仕切位置を変更することが可能になっている。即ち、前記縦溝5は、使用される異なる種類の試薬ボトル1の厚さに合せた間隔に設けられ、1つのボトルホルダ3で1種類の試薬ボトル1を隙間無く並べることができるようになっていると共に、このように隙間無く並べる収容パターンを複数種類の試薬ボトル1に対して採ることができるように異なる間隔の位置に設けられている。
【0014】
又、このボトルホルダ3の底部には、鍔部3A方向の両端部近傍を除き切り欠いた形状の抜き穴3Bが形成され、この抜き穴3Bから収容された試薬ボトル1の底部が露出するようになっている。
【0015】
又、図3に示したトレイ6には、ボトルホルダ3を、鍔部3Aより下方部分が収容された状態で、試薬ボトル1が厚さ方向に並ぶようにして、複数個搭載可能な長さの搭載部7が形成され、この例では5個のボトルホルダ3を搭載可能な長さに設けられている。従って、このトレイ6には、最大5種類の試薬ボトル1を搭載できることになる。
【0016】
又、このトレイ6の底部には、長さ方向の左右にサイドガイド6Aが取付けられ、この上に搭載されるボトルホルダ3の抜き穴3Bの両側に位置する底部が載置され、支持されるようになっている。即ち、左右のサイドガイド6Aの間には、抜き穴3Bに対応する抜き穴が形成されている。
【0017】
以上詳述したように、試薬ボトル1が複数個挿入されたボトルホルダ3は、図4に示すようにトレイ6に複数個搭載され、このトレイ6を図示しない分注装置に設置されている試薬置場8にスライドさせて挿入することにより、所定位置に装着することができる。
【0018】
この試薬置場8は、試薬ボトル1を、同一寸法のボトルホルダ3を単位に装着可能な複数の装着エリアに区分けされた装着部9を有している。
【0019】
この装着部9と、装着エリア9A〜9Eの関係を、便宜上装着されている試薬ボトル1の上端高さに対応させて示す。
【0020】
この例では、装着部9がトレイ6に搭載可能なボトルホルダ3と同数の5つに分割され、第1エリア9Aには4つの試薬ボトル1がボトルホルダ3に収容されて装着され、第2エリア9Bには厚さが薄い6つの試薬ボトル1が同一寸法のボトルホルダ3に収容されて装着され、第4エリア9Dには第1エリアより厚い試薬ボトル1が3つ同様に装着されているとともに、第3エリア9Cと第5エリア9Eは未装着になっている。
【0021】
このように、厚さが異なる試薬ボトル1がそれぞれ同一寸法のボトルホルダ3に収容された状態で隙間無く配列して装着可能になっている。
【0022】
この試薬置場8においては、第1エリア9A〜第3エリア9Cには、それぞれ対向するボトル側壁に沿った両サイドに、ペルチェ素子からなる冷却装置10が配設され、各エリア毎に収容される試薬ボトル1を所望の温度に冷却し、調整することが可能になっている。
【0023】
第4エリア9Dには、試薬ボトル1に貯留されている試薬の調整に使用する第2の液体試薬を貯留しておく試薬用カップ11が付設されている。又、第5エリア9Eには、図示しない試薬ボトル1の側壁に沿って、同じく試薬の調整に使用する錠剤を用意しておく試薬載置台12が付設されていると共に、トレイ6の前記サイドガイド6Aの中間に位置する抜き穴の下方に、マグネティック・スターラからなる攪拌装置13が、それぞれ試薬ボトル1に対応させて配設されている。
【0024】
従って、各装着エリア毎(ボトルホルダ3の幅間隔)に配設される、冷却装置10、攪拌装置13、試薬用カップ11及び試薬載置台12によって、それぞれ対応するエリアに装着された試薬ボトル1に貯留されている試薬の特性に対応して必要とされる機能を発揮するようになっている。
【0025】
前記図4に示した試薬置場8では、左側(挿入方向から見れば先頭側)の第1〜第3の3つのエリア9A〜9Cが試薬保冷機能を有しており、各エリア9A〜9Cの両側の壁部を構成する位置に保冷用の冷却装置10がそれぞれ配設されている。
【0026】
この冷却装置10は、本出願人が特願2006−30658号により既に提案しており、図5にはその特徴を示す。但し、ここでは分かりやすくするために、第1エリア9Aに相当する先頭に配設されている1つの冷却装置10を代表させて、その要部を拡大して示す。
【0027】
この図に示されるように、冷却装置10は、装着される試薬ボトルの側面に隣接配置される、例えばアルミニウム板からなる高熱伝導性の冷却ブロック10Aと、該冷却ブロック10Aを外側から冷却するためのペルチェ素子10Bと、該ペルチェ素子10Bの外側に付設され、下方内側に折り曲げられたアルミニウム板等からなる熱伝達プレート10Cと、挿入されるトレイの下方に配設され、該熱伝達プレート10Cを介して伝達される前記ペルチェ素子10Bで発生した熱を排出するための熱交換器14等を備えている。
【0028】
このような冷却装置10では、冷却効率を上げることが重要となるため、冷たい空気(冷熱)が外に逃げないように挿入方向の先頭側には断熱保冷壁15が配設されている。この断熱保冷壁15は、先端に配設可能であるため、対向する2つの冷却ブロック10Aの先端壁(側面)に接触させて熱的に接続された幅広のアルミニウム等からなる伝熱板15Aと、これを保温する発泡ウレタン等からなる断熱材15Bとを有する固定式とすることができる。従って、この固定式断熱保冷壁15によっては、冷熱を逃さないだけでなく、積極的に内側の試薬ボトル1を冷却することが可能となるため、高い保冷効果が発揮されている。
【0029】
このような冷却装置10では、上方は試薬を分注するために覆うことはできないが、挿入方向の後方側をも、冷熱を逃がさないようにするために断熱保冷壁で覆うことができれば、更に保冷効果を向上することができることから望ましい。
【0030】
ところが、このように挿入方向後方側に断熱保冷壁を設置する場合、トレイ6をスライドさせて挿入することにより、その上に載置されている試薬ボトル1(試薬ホルダ3)を所定位置に装着する試薬置場8では、前記図5に示した断熱保冷壁15のような固定式の断熱保冷壁を採用することができないため、試薬ボトル1(ボトルホルダ3)と同様にトレイ6に載せて移動させ、冷却ブロック10Aに伝熱板を接触させる必要がある。
【0031】
【特許文献1】特開平5−280851号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0032】
しかしながら、前記固定式の断熱保冷壁15のように伝熱板15Aを冷却ブロック10Aの側面に接触させるために、移動式の断熱保冷壁を、対向する両冷却ブロック10Aの間隔より大きくする、即ち、試薬ボトル1の幅より大きい幅にすると、該移動式断熱保冷壁をトレイ6に載置してスライドさせる場合には、冷却ブロック10Aの組付にもばらつきがあり、移動式の断熱保冷壁をスライドして左右の冷却ブロック10Aに接触させることは事実上不可能であった。
【0033】
本発明は、上記の新たな問題点を解決するべくなされたもので、トレイに搭載した試薬ボトルを該トレイをスライドさせ、所定位置に配設されている冷却装置に挿入し、該試薬ボトルを冷却保持する際、該冷却装置の挿入方向後方側をも確実に保冷することができる試薬置場を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0034】
本発明は、試薬が貯留されている試薬ボトルを装着する分注装置の試薬置場において、装着される試薬ボトルの両側面にそれぞれ近接され、対向配置された冷却ブロック、及び、各冷却ブロックを冷却するペルチェ素子を有する冷却装置と、水平方向にスライドさせ、載置されている試薬ボトルを該冷却装置に挿入して装着するトレイと、該トレイに試薬ボトルと同列に載置され、挿入方向後方側で前記冷却ブロックに熱的に接続可能な伝熱板を有する移動式断熱保冷壁とを備えたことにより、前記課題を解決したものである。
【0035】
本発明は、又、前記移動式断熱保冷壁が、前記トレイをスライドさせて冷却装置内に挿入されると、前記伝熱板が、その両側端部に連結され、且つ、前記冷却ブロックの内側面方向にそれぞれ付勢された熱伝導性付勢部材を介して、対応する冷却ブロックと熱的に接続されるようにしてもよい。又、この場合、前記熱伝導性付勢部材が、リン青銅からなる熱伝導ばねであるようにしてもよい。
【発明の効果】
【0036】
本発明によれば、トレイをスライドさせ、該トレイに載置された試薬ボトルを冷却装置に挿入し、装着する際、試薬ボトルと同列に移動式の断熱保冷壁を載置しておくことにより、該試薬ボトルを所定位置に装着すると同時に、該断熱保冷壁が有する伝熱板と冷却装置が有する冷却ブロックとを熱的に接続できるため、冷却装置の挿入方向後方側を積極的に保冷することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0037】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0038】
本発明に係る一実施形態の試薬置場は、基本的な構成が前記図4に示したものと同一であり、第1〜第3の各エリア9A〜9Cにそれぞれ冷却装置10を配設してある。
【0039】
従って、この試薬置場8では、前記図3に示したトレイ6を水平方向にスライドさせ、載置されている試薬ボトル1をいずれかの冷却装置10に挿入し、装着するため、挿入方向の後方端部は第3エリア9Cの冷却装置10ということになる。
【0040】
しかし、ここでは、分かりやすくするために、前記図5と同様に1つの冷却装置から保冷機能以外の部材を省略して要部を示す図6を参照して説明する。
【0041】
この冷却装置10は、前述したように、冷却ブロック10Aと熱伝達プレート10Cの間にはペルチェ素子10Bが挟まった構造になっており、ペルチェ素子10Bが冷却ブロック10Aから熱を奪って冷却すると、その熱が熱伝達プレート10Cへ流され、熱交換器14に伝えられて放熱されるようになっている。
【0042】
この冷却装置10でも、固定式断熱保冷壁15が、前記図5に示したようにアルミニウム等からなる伝熱板15Aと発泡ウレタン等からなる断熱材15Bで構成され、伝熱板15Aは冷却ブロック10Aと直に接触した構造になっている。
【0043】
本実施形態では、更に、図6に模式的に示したように、移動式の断熱保冷壁16が採用されている。この移動式断熱保冷壁16は、固定式断熱保冷壁15と同一材料の伝熱板16Aと断熱材16Bとを有していると共に、伝熱板16Aには、その両側端部に熱伝導ばね16Cが連結されている。この熱伝導ばね16Cは、外側に付勢されたばね性を有しており、具体的には伝熱効率のよいリン青銅を用いて形成されている。
【0044】
この移動式断熱保冷壁16は、トレイ6に試薬ボトル1(ボトルホルダ3)と同列に載置され、該試薬ボトル1と同程度の幅で形成された、前記冷却ブロック10Aの挿入方向後方側で熱的に接続可能になっている。
【0045】
即ち、この移動式断熱保冷壁16は、トレイ6に試薬ボトル1と同列にセットした後、該トレイをスライドさせて挿入する場合には、試薬ボトル1と一緒に図6の矢印方向に移動する。この移動式断熱保冷壁16の伝熱板16Aと断熱材16Bは、対向配置されている2つの冷却ブロック10Aの間隔より幅寸法が若干小さく形成されているため、両冷却ブロック10A間には無理なく挿入することできる。
【0046】
その一方で、熱伝導ばね16Cは伝熱板16Aと断熱材16Bよりも外側に付勢され且つ突出するように形成されているため、トレイ6を所定位置までスライドさせて挿入すると、熱伝導ばね16Cが対応する冷却ブロック10A間に適切な押し付け力をもって接触することから、熱的に接続されることになる。
【0047】
以上詳述した如く、本実施形態によれば、移動式断熱保冷壁16の熱伝導ばね16Cが対向する冷却ブロック10A間に適切な押し付け力を持って接触させて熱的に接続できるので、熱伝導ばね16Cに連結されている伝熱板16Aも、固定側断熱保冷壁15の伝熱板15Aと同様に冷熱を逃がさないだけでなく、試薬ボトル1を積極的に冷却することが可能となり、保冷効果を一段と向上することができる。
【0048】
又、試薬ボトルと同列にトレイ上に載置できるため、試薬置場8の任意位置で挿入方向後方側を保冷することができる。
【0049】
なお、本発明の試薬置場の具体的な構成は、前記実施形態に示したものに限定されない。例えば、熱伝導性付勢部材は、前記リン青銅に限らず、任意であり、高熱伝導性のゴム等の弾性体であっても、又、弾性体の表面にカーボングラファイト製のシートを貼付したものであってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の試薬置場に適用可能なボトルホルダと試薬ボトルを示す斜視図
【図2】上記ボトルホルダに収容可能な試薬ボトルを拡大して示す斜視図
【図3】ボトルホルダを搭載し、スライドして試薬ボトルを所定位置に装着するトレイを示す斜視図
【図4】提案済みの試薬置場の概観を示す斜視図
【図5】提案済みの試薬置場の問題点を説明するために冷却装置の要部を抽出して示す斜視図
【図6】本発明に係る一実施形態の試薬置場の特徴を示す図5に相当する斜視図
【符号の説明】
【0051】
1…試薬ボトル
2…チャンバ
3…ボトルホルダ
3B…抜き穴
4…仕切板
5…縦溝
6…トレイ
6A…サイドガイド
7…搭載部
8…試薬置場
9…装着部
9A〜9E…第1〜第5(装着)エリア
10…冷却装置
10A…冷却ブロック
10B…ペルチェ素子
10C…熱伝達プレート
11…試薬用カップ
12…試薬載置台
13…攪拌装置
14…熱効換器
15…(固定式)断熱保冷壁
15A…伝熱板
15B…断熱材
16…移動式断熱保冷壁
16A…伝熱板
16B…断熱材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
試薬が貯留されている試薬ボトルを装着する分注装置の試薬置場において、
装着される試薬ボトルの両側面にそれぞれ近接され、対向配置された冷却ブロック、及び、各冷却ブロックを冷却するペルチェ素子を有する冷却装置と、
水平方向にスライドさせ、載置されている試薬ボトルを該冷却装置に挿入して装着するトレイと、
該トレイに試薬ボトルと同列に載置され、挿入方向後方側で前記冷却ブロックに熱的に接続可能な伝熱板を有する移動式断熱保冷壁とを備えたことを特徴とする分注装置の試薬置場。
【請求項2】
前記移動式断熱保冷壁が、前記トレイをスライドさせて冷却装置内に挿入されると、前記伝熱板が、その両側端部に連結され、且つ、前記冷却ブロックの内側面方向にそれぞれ付勢された熱伝導性付勢部材を介して、対応する冷却ブロックと熱的に接続されることを特徴とする請求項1に記載の分注装置の試薬置場。
【請求項3】
前記熱伝導性付勢部材が、リン青銅からなる熱伝導ばねであることを特徴とする請求項2に記載の分注装置の試薬置場。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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