説明

分注装置

【課題】分注処理量を向上させるだけでなく、効率化と省スペ−ス化を達成できる分注装置を提供する。
【解決手段】分注すべき液体を収容する複数の吸引用容器を同一の吸引位置に搬送する吸引用容器のための搬送手段と、複数の吐出位置に停止している複数の反応容器に対して前記複数の吐出位置の各々に対応して設けられ、且つ前記複数の吐出位置と前記同一の吸引位置とを回動する回動軌跡が重ならないように形成された複数の分注手段と、前記第複数の分注アームを交互に回動させるとともに所望の液体を収容する吸引用容器を前記同一の吸引位置に搬送停止させることにより、所望の液体に関する吸引および吐出を互い違いに行なうように制御する制御手段とを具備したことを特徴とするである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分注すべき複数の液体を収容する複数の容器から所望の液体を分注するための分注装置に関し、とくに複数の分注手段を用いて複数の吐出すべき容器に対して吐出するための分注装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の分注装置は、1個の分注ノズルを固定した1個の分注ア−ムを用いて、液体を収容する複数の容器と複数の吐出すべき容器のそれぞれに対して同一経路を往復移動させながら交互に吸引と吐出を反復するように構成されたものが一般的である。
【0003】
従って、かかる分注装置を用いて分注処理の高速化を図ろうとする場合には、同様の構成を単純に複数連設して付け足す構成が考えられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の分注装置では、1回の吸引・吐出が終了して初めて次の吸引・吐出動作に移行する構成であるために、複数の分注手段のそれぞれに対して吸引すべき容器を位置付けるような搬送手段と搬送用のスペ−スを配置する必要がある。すなわち、分注処理量を高めても、分注動作の効率化と省スペ−ス化を達成するのが困難であった。従って、本発明は、分注処理量を向上させるだけでなく、効率化と省スペ−ス化を達成できる分注装置を提供することを目的とする。
【0005】
従って、本発明は、上記課題を解決するために、分注処理量を向上させるだけでなく、効率化と省スペ−ス化を達成できる分注装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以上の課題を解決するために、本発明は、分注すべき液体を収容する複数の吸引用容器を同一の吸引位置に搬送する吸引用容器のための搬送手段と、複数の吐出位置に停止している複数の反応容器に対して前記複数の吐出位置の各々に対応して設けられ、且つ前記複数の吐出位置と前記同一の吸引位置とを回動する回動軌跡が重ならないように形成された複数の独立駆動の分注手段と、前記複数の分注アームを交互に回動させるとともに所望の液体を収容する吸引用容器を前記同一の吸引位置に搬送停止させることにより、所望の液体に関する吸引および吐出を互い違いに行なうように制御する制御手段とを具備したことを特徴とする分注装置である。このようにすることで、複数の分注手段が、同一の吸引位置から複数の異なる吐出位置に対して交互に効率良く分注を行なうことができ、且つ省スペース化も図れるという利点がある。
【0007】
ここで、本発明は、回転停止する反応テーブルの内周と外周とに複数の反応容器を配置するとともに、前記複数の分注手段が前記内周側に配置された吐出位置に液体を吐出するための内周用の分注アームと前記外周側に配置された吐出位置に液体を吐出するための外周用の分注アームを有するのが好ましい。とくに、前記内周用の分注手段の回動軌跡は外周用の分注手段の回動軌跡よりも回転半径が小さいことが好ましい。
【0008】
また、本発明は、前記吸引用容器のための搬送手段が複数配置され、これら複数の搬送手段ごとに異なる複数の吐出位置が配置している場合に好適に適用される。この場合、前記複数の搬送手段のそれぞれに対応して設けられた複数の分注手段について、内周用と外周用とで回転半径が小さい方の分注手段による回動軌跡を隣接配置することにより、吸引用容器のための搬送手段が複数配置されている場合であっても、省スペースな配置が実現するという利点がある。さらに、省スペースな配置を実現する上では、隣接配置する分注手段は、内周用の分注手段であるのがさらに好ましい。なお、前記反応テーブルは、反応容器を一定方向に歩進させるような搬送を行なうよう制御されることにより、複数の搬送手段により搬送される別々の液体を、全ての吐出位置に停止された状態の反応容器に効率よく分注できる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、分注処理量を向上させるだけでなく、効率化と省スペ−ス化を達成できる分注装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下に、本発明を最良に実施する生化学自動分析装置を例に説明するが、他の装置に適用してもよいので、本発明を限定するものではない。
【0011】
図1の図面番号の1は分析装置本体、2は血液、尿等のサンプルを収容するサンプル容器、3はサンプル容器2を一定方向(図の矢印方向)に送り搬送するベルトコンベア、4および5はそれぞれ反応用の各種第1試薬および各種第2試薬を収容する第1および第2試薬容器、6および7はそれぞれ第1試薬容器4および第2試薬容器5を正逆自在に回転・停止するような搬送を行う第1および第2試薬テ−ブル、8は反応容器、9 は多数の反応容器8を同心円上に内周と外周の2列に配置して一定方向(図の矢印方向)に歩進させるような搬送を行う反応テ−ブル、10はサンプル分注手段、11 および12は第1試薬を分注するための第1試薬分注手段、13および14は第2試薬を分注するための第2試薬分注手段である。なお、15はサンプル吸引位置、1 6および17はそれぞれ内周および外周の反応容器に対応するサンプル吐出位置、18は第1試薬吸引位置、1 9および20はそれぞれ内周および外周の反応容器に対応する第1試薬吐出位置、21は第2試薬吸引位置、2 2および23はそれぞれ内周および外周の反応容器に対応する第2試薬吐出位置である。 サンプル分注手段1 0は、サンプル吸引位置15およびサンプル吐出位置1 6、17を通る軌跡上を回動するとともにサンプル吸引位置15およびサンプル吐出位置16、17において分注に適した高さに上下動する構成になっている。なお、サンプル分注手段10の回動軌跡上には、緊急サンプルをセット可能になっており、セット位置に対応する緊急吸引位置24からの吸引も可能になっていることで、ベルトコンベア3による大量サンプルのサンプリングのみならず、割り込み可能な緊急且つ少数サンプルのサンプリングを同一の分注手段で選択的に実行できるため、従来の大型機と小型機を融合させた構成となっている。
【0012】
サンプル分注手段10の詳細な構成は、図2に示されており、2本の分注ノズル31、32が、毛細管現象を生じない程度に若干離間して隣接した状態で保持部33を介して分注ア−ム34に固定されている。また、2本の分注ノズル31、32は、それぞれチュ−ブ35、36を介して吸引・吐出制御手段としてのマイクロシリンジ37、38に連通している。マイクロシリンジ37、38は、互いに独立した駆動機構を有していて、吸引・吐出のストローク量および駆動速度を分注ノズル毎に変えることができる構成となっている。
【0013】
第1試薬分注手段11は、第1試薬吸引位置18と内周側の第1試薬吐出位置19を通る軌跡上を回動する構成になっている。第1試薬分注手段12は、第1試薬吸引位置18と外周側の第1試薬吐出位置20を通る軌跡上を回動する構成になっている。第2試薬分注手段13は、第2試薬吸引位置21と内周側の第2試薬吐出位置22を通る軌跡上を回動する構成になっている。第2試薬分注手段14は、第2試薬吸引位置21と外周側の第2試薬吐出位置23を通る軌跡上を回動する構成になっている。これら試薬分注手段11、12、1 3、14の各回動軌跡は、互いに重ならないように形成されているが、特に、第1試薬分注手段12と第2試薬分注手段14の回動軌跡は、対向し、且つ、いずれも内周側の試薬吐出位置に対応するものなので、分注手段全体を最小限のスペ−スに配置している。
【0014】
4本の試薬分注手段11、12、13、1 4の詳細な構成は、図3に記載されており、それぞれ1本の分注ノズル41、42、43、44が、分注ア−ム45、46、47、48に固定されており、チュ−ブ49、50、51、52を介して吸引・吐出制御手段としてのマイクロシリンジ53、54、55、56に連通している。これら4個のマイクロシリンジ53、54、55、56は、サンプル分注手段のマイクロシリンジ37、38と同様に、独立した駆動機構となっている。
【0015】
25は、分析装置全体を制御する制御手段としてのCPUであり、上述したあらゆる動作手段を制御している。26は、入出力手段であり、所望の分析内容を入力したり、分析結果を表示し得る構成を有している。なお、分析装置本体1は、サンプル容器2を搬送するベルトコンベア3と別体に分離したり接続できる複合型の構成でも構わない。また、CPU25は、分析装置本体1に内臓式であってもよいし、通信制御し得る遠隔式であってもよい。
【0016】
次に、本発明の作用を説明する。まず、入出力手段26によって、分析すべき項目等がCPU25に入力されて、分析がスタ−トされる。このとき、各サンプル容器2、各第1試薬容器4、および各第2試薬容器5に関する情報は、CPU25のメモリ装置に記憶された状態で分析が進行する。ベルトコンベア3の搬送機構によって、分注すべきサンプル容器2がサンプル吸引位置15に位置付けされて停止すると、サンプル分注手段10がサンプル吸引位置15に回動停止するとともに、分注ア−ム34と一体の分注ノズル31、32がサンプル容器2内に侵入することにより、適宜の液面検知と所要量の浸水状態となる。ここで、マイクロシリンジ37、38がそれぞれの分析項目に応じた量のサンプルを分注ノズル31、32中に吸引する。一方、サンプル吐出位置16、17には、吐出すべき内周および外周の各反応容器8が位置付けされて停止した状態となる。
【0017】
サンプル吸引後、分注ノズル31、32 は、分注ア−ム34と一体にサンプル容器2から離され、サンプル分注手段10がサンプル吐出位置16に回動停止するとともに、分注ア−ム34と一体の分注ノズル31、32が内周側の反応容器8内に侵入する。ここで、分注ノズル31に対応するマイクロシリンジ37のみが作動して、吸引したサンプルの所要量を反応容器8内に吐出する。分注ノズル31の吐出動作後、分注ノズル31、32は、分注ア−ム34と一体に内周の反応容器8から離され、サンプル分注手段10がサンプル吐出位置17に回動停止するとともに、分注ア−ム34と一体の分注ノズル31、32が外周側の反応容器8内に侵入する。ここで、分注ノズル32に対応するマイクロシリンジ38のみが作動して、吸引したサンプルの所要量を反応容器8内に吐出する。このようにして、内周と外周の反応容器8に分注し終わった分注ノズル31、32は、分注ア−ム34と一体に内周の反応容器8から離され、図示せぬノズル洗浄手段によってノズル内外壁を洗浄された後、次のサンプル容器2がサンプル吸引位置15に位置付けされると、同様の吸引工程動作を繰り返し、次に分注すべく回転停止された内周および外周の反応容器8に対しても同様の吐出工程動作を繰り返す。なお、分注ノズル31、32による各吸引・吐出量は、分析する項目等に応じて別々に設定されるものとする。
【0018】
このように、1個の分注手段が複数の分注ノズルを一体で移動させるとともに、1個のサンプル容器内のサンプルを必要な本数のノズルの全てに吸引させ、次いで、必要な個数の反応容器に対して、ノズル毎に独立して吐出させる構成としたので、分注効率が格段に向上するとともに、分注に関わるスペ−スを最小限にすることができる。なお、1本の分注ア−ムに一体に隣接固定する分注ノズルの本数は、2本に限らず、3本以上でもよい。また、マイクロシリンジによる吐出動作だけでもノズル毎に独立に制御できる構成であれば、例えば、吸引量を均等にしてもよい。また、共通のシリンジを適宜の流路弁によって、各分注ノズルの一方または双方に選択的に切り替え制御するように構成することにより、吸引時に全ての分注ノズルをシリンジと連通させて均等量の吸引を行い、吐出時に分注ノズル毎に流路を連通させるようにして各分注ノズル毎に所望量の吐出を行うようにしてもよい。
【0019】
サンプルを吐出された内周および外周の各反応容器8が、第1試薬吐出位置19、20に搬送され位置付けされて停止すると、第1試薬分注手段11が第1試薬吸引位置18に回動する。このとき、第1試薬吸引位置18には、内周側の反応容器8内のサンプルに分注すべき分析項目に対応する第1試薬を収容した第1試薬容器4が回転停止される。ここにおいて、第1試薬分注手段11は、サンプル分注手段10と同様に、分注ア−ム45と一体の分注ノズル41を第1試薬容器4内の試薬に浸水させ、所要量の試薬吸引を行った後、第1試薬吐出位置19にて、内周側の反応容器8に所要量の第1試薬を吐出する。
【0020】
一方、第1試薬分注手段12は、第1試薬分注手段11が第1試薬吸引位置18を離れて第1試薬吐出位置19に向かう直後に、外周側の第1試薬吐出位置20から第1試薬吸引位置18に回動される。このとき、第1試薬吸引位置18には、外周側の反応容器8内のサンプルに分注すべき分析項目に対応する第1試薬を収容した第1試薬容器4が回転停止される。ここにおいて、第1試薬分注手段12は、サンプル分注手段10と同様に、分注ア−ム46と一体の分注ノズル42を第1試薬容器4内の試薬に所要の深さ分浸水させ、所要量の試薬吸引を行った後、第1試薬吐出位置20にて、外周側の反応容器8に所要量の第1試薬を吐出する。なお、互い違いに第1試薬吐出位置19、20での吐出を終えた第1試薬分注手段11、12は、第1試薬テーブル6と反応テーブル9との間に配置したノズル洗浄手段(図示せず)により、交互にノズル内外壁の洗浄を行って、次に搬送停止される反応容器8に対する分注動作に移行する。
【0021】
第1試薬を吐出された内周および外周の各反応容器8が、所定の反応時間後に、第2試薬吐出位置22、23に搬送され位置付けされて停止すると、第2試薬分注手段13が第2試薬吸引位置21に回動して停止する。このとき、第2試薬吸引位置21には、内周側の反応容器8内のサンプルに分注すべき分析項目に対応する第2試薬を収容した第2試薬容器5が回転停止した状態にされている。ここにおいて、第2試薬分注手段13は、サンプル分注手段10と同様に、分注ア−ム47と一体の分注ノズル43を第2試薬容器5内の試薬に浸水させ、所要量の試薬吸引を行った後、第2試薬吐出位置22にて、内周側の反応容器8に所要量の第2試薬を吐出する。
【0022】
一方、第2試薬分注手段14は、第2試薬分注手段13が第2試薬吸引位置21を離れて第2試薬吐出位置22に向かう直後に、外周側の第2試薬吐出位置23から第2試薬吸引位置21へと回動される。このとき、第2試薬吸引位置21には、外周側の反応容器8内のサンプルに分注すべき分析項目に対応する第2試薬を収容した第2試薬容器5が回転停止される。ここにおいて、第2試薬分注手段14は、サンプル分注手段10と同様に、分注ア−ム48と一体の分注ノズル44を第2試薬容器5内の試薬に所要の深さ分浸水させ、所要量の試薬吸引を行った後、第2試薬吐出位置23にて、外周側の反応容器8に所要量の第2試薬を吐出する。なお、互い違いに第2試薬吐出位置22、23での吐出を終えた第2試薬分注手段13、14は、第2試薬テーブル7と反応テーブル9との間に配置したノズル洗浄手段(図示せず)により、交互にノズル内外壁の洗浄を行って、次に搬送停止される反応容器8に対する分注動作に移行する。
【0023】
以上のようにして、サンプルと第1試薬による反応および第2試薬による反応が行われた反応容器8は、反応テーブル9の下方にほぼ遮光状態で配置された測光手段(図示せず)により、反応容器毎に対応した所望の分析項目に関する測定結果が得られ、CPU25内の演算処理回路による演算処理の後、最終的な分析結果が入出力手段26の表示画面上に表示される。
【0024】
本発明の試薬分注装置によれば、試薬分注手段のアームの本数を増やして分注ノズルを別々に移動可能とし、且つ共通の試薬吸引位置に対して交互に各分注ノズルを移動させるようにすることで、効率良く、多面的な試薬分注を行うようにした。また、共通の吸引位置を配置するとともに、とりわけ、第1・第2試薬の分注について反応テーブルの内周と外周とで、回転半径が小さい方の分注手段による回動軌跡を隣接するようにしたので、省スペース化も大いに図ることができた。
【0025】
なお、本発明は、上述した構成に限定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、上述した例において、第1試薬および第2試薬との各反応を促進するために、適宜の撹拌機構を設けてもよい。生化学分析に適用した例を示したが、ホモジニアスな免疫分析を行うようにしてもよい。但し、ヘテロジニアスな免疫分析を実行する場合には、第1試薬および第2試薬による各反応(第1反応および第2反応)後に、それぞれ未反応の物質を分離除去するような洗浄、いわゆるBF洗浄を公知の機構でもって実行するのが好ましい。また、本発明の分注装置は、サンプル分注手段の構成を試薬分注手段の構成として利用したり、逆に、試薬分注手段の構成をサンプル分注手段に利用するように設計変更してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】図1は、本発明の分注装置を備えた生化学自動分析装置の構成を示す図。
【図2】図2は、本発明の分注装置をサンプル分注手段に応用した実施形態を示す図。
【図3】図3は、本発明の分注装置を試薬分注手段に応用した実施形態を示す図。
【符号の説明】
【0027】
1 分析装置本体
2 サンプル容器
3 ベルトコンベア
4 第1試薬容器
5 第2試薬容器
6 第1試薬テ−ブル
7 第2試薬テ−ブル
8 反応容器
9 反応テ−ブル
10 サンプル分注手段
11、12 第1試薬分注手段
13、14 第2試薬分注手段
15 サンプル吸引位置
16、17 サンプル吐出位置
18 第1試薬吸引位置
19、20 第1試薬吐出位置
21 第2試薬吸引位置
22、23 第2試薬吐出位置
24 緊急吸引位置
25 CPU
26 入出力手段
31、32、41、42、43、44 分注ノズル
33 保持部
34、45、46、47、48 分注ア−ム
35、36、49、50、51、52 チュ−ブ
37、38、53、54、55、56 マイクロシリンジ



【特許請求の範囲】
【請求項1】
分注すべき液体を収容する複数の吸引用容器を同一の吸引位置に搬送する吸引用容器のための搬送手段と、
複数の吐出位置に停止している複数の反応容器に対して前記複数の吐出位置の各々に対応して設けられ、且つ前記複数の吐出位置と前記同一の吸引位置とを回動する回動軌跡が重ならないように形成された複数の独立駆動の分注手段と、
前記複数の分注アームを交互に回動させるとともに所望の液体を収容する吸引用容器を前記同一の吸引位置に搬送停止させることにより、所望の液体に関する吸引および吐出を互い違いに行なうように制御する制御手段とを具備したことを特徴とする分注装置。
【請求項2】
回転停止する反応テーブルの内周と外周とに複数の反応容器を配置するとともに、前記複数の分注手段が前記内周側に配置された吐出位置に液体を吐出するための内周用の分注アームと前記外周側に配置された吐出位置に液体を吐出するための外周用の分注アームを有することを特徴とする請求項1に記載の分注装置。
【請求項3】
前記内周用の分注手段の回動軌跡は外周用の分注手段の回動軌跡よりも回転半径が小さいことを特徴とする請求項2に記載の分注装置。
【請求項4】
前記吸引用容器のための搬送手段が複数配置され、これら複数の搬送手段ごとに異なる複数の吐出位置が配置していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の分注装置。
【請求項5】
前記複数の搬送手段のそれぞれに対応して設けられた複数の分注手段について、内周用と外周用とで回転半径が小さい方の分注手段による回動軌跡を隣接配置したことを特徴とする請求項4に記載の分注装置。
【請求項6】
隣接配置する分注手段は、内周用の分注手段であることを特徴とする請求項5に記載の分注装置。
【請求項7】
前記反応テーブルは、反応容器を一定方向に歩進させるような搬送を行なうよう制御されることを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載の分注装置。




【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−304106(P2007−304106A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−169919(P2007−169919)
【出願日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【分割の表示】特願平11−243874の分割
【原出願日】平成11年8月30日(1999.8.30)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】