説明

分類方法

【課題】比重が近似している材質や発泡材も分類可能な分類方法を提供する。
【解決手段】複数個の分類対象物を一層に均し、一層に均した前記分類対象物を、加熱もしくは冷却し、前記分類対象物の表面温度を測定し、この表面温度から、比重の近似している材質や発泡材であっても、その熱特性の差を活用し材質毎に分類する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、材質の異なる複数個の物体を、材質毎に分類する分類方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、資源の有効利用のため、様々な資源の分別技術・リサイクル技術の開発が求められている。
特に、樹脂のリサイクルの場合、異物を除去し、リサイクルの対象となる樹脂を、単一材質にする必要があるため、精度の良い選別・分別技術の開発が急務となっている。
【0003】
リサイクルの対象となる樹脂を選別回収する技術として、水などの比重液を用いた湿式比重選別法がある。
湿式比重選別法は、比重液を入れた槽に、選別を行う対象物を投入し、比重液の比重と比較して、比重の大きいものは沈み、比重が小さいものは浮くことを利用し、浮いたものと沈んだものとの、大きく2つに選別する方法である。
【0004】
しかし、比重液に投入し、浮沈だけで選別する方法では、選別する対象物に気泡が付着して、本来は沈むものが浮いたり、比重が小さいものに、比重が大きいものが絡まり、本来は浮くものが沈んだりするなど、選別する対象物の見かけ比重が変化することで、選別精度が悪くなることがあった。他にも、比重が比重液より大きいものであっても、沈降速度が遅く、比重が小さいものと共に回収されることもあった。
【0005】
そこで、見かけ比重の変化については、比重液に消泡剤を加えたり、湿式比重選別と遠心分離を組み合わせたりし、沈降速度については、沈降速度に影響を与える因子である、比重液の温度を制御することで分類する技術が知られている。
【0006】
図11は、特許文献1で用いられている遠心分離装置の一例である。
特許文献1では、廃棄プラスチックに対し、遠心分離を行うための前処理として、破砕・選別を行い、18mm程度に破砕したフィルム系プラスチックのみを、遠心分離装置に投入し、リサイクルの対象となっている軽比重物から、塩素含有プラスチックを除去している。
【0007】
図11において、本体1は軸2を中心として液体3と共に回転して、高比重物4を外周部に、軽比重物5を液体表面に分離している。高比重物4は重量物排出口6から、浮上物である軽比重物5は軽量物排出口7からスクリューコンベア8で別々に取り出すことで比重分離を行っている。
【0008】
ここで、液体3に水を用いた場合において、水の温度が15℃の場合、軽比重物に含まれる塩素濃度が0.5%であったのに対し、水の温度を30℃にした場合、軽比重物に含まれる塩素濃度は0.3%に抑えられている。
【特許文献1】特開2006−123412号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、前記従来の技術において、比重が1.04〜1.065の範囲を持つポリスチレン(PS)と、比重が0.99〜1.10の範囲を持つアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂(ABS)のように、比重の範囲が重なっている材質の場合、選別の基準となる比重液の比重について、選別が可能となる比重が存在しなくなる。
【0010】
同様に、発泡率によって比重が大きくバラつく発泡材(発泡スチロールなど)を対象とした場合も、比重液の比重を正確に調整することができない。
本発明は、比重の値が近似している材質や、発泡材であってもこれを選別することができる分類方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の第1の発明の分類方法は、複数個の分類対象物を一層に均し、一層に均した前記分類対象物を、加熱手段によって気相中で加熱もしくは冷却手段によって冷却し、前記分類対象物の表面温度を測定し、この表面温度から前記分類対象物を温度域毎に分類することを特徴とする。
【0012】
好適には、加熱手段の設定温度と加熱前の前記分類対象物の温度との温度差が、加熱前の前記分類対象物の温度と融点もしくは軟化点との温度差の80%から95%の範囲であることが望ましい。
【0013】
また、好適には、冷却手段の設定温度が10℃から−60℃の範囲であることが望ましい。
また、好適には、前記分類対象物の構成材質がポリプロピレン(PP)とPSとABSであり、前記分類対象物の表面温度の測定を、加熱開始後もしくは冷却開始後、10秒から40秒の間に行うことが望ましい。
【0014】
本発明の第2の発明の分類方法は、複数個の分類対象物を液相中で加熱もしくは冷却し、前記分類対象物を液相から気相へ取り出し、一層に均し、一層に均した前記分類対象物の温度を測定し、この表面温度から前記分類対象物を温度域毎に分類することを特徴とする。
【0015】
好適には、液相温度と液相へ投入前の前記分類対象物の温度との温度差が、液相へ投入前の前記分類対象物の温度と融点もしくは軟化点との温度差の80%から95%の範囲であることが望ましい。
【0016】
また、好適には、液相温度が10℃から−60℃の範囲であることが望ましい。
また、好適には、前記分類対象物の構成材質がPPとPSとABSであり、前記分類対象物の表面温度の測定を、液相から気相への取り出し後、10秒から40秒の間に行うことが望ましい。
【発明の効果】
【0017】
この分類方法によれば、比重が近似している材質や、発泡材であっても、熱特性が異なっていれば、材質を分類することができ、分類結果を活用することで高精度な分別が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明の分類方法を具体的な各実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1〜図5は本発明の実施の形態1を示す。
【0019】
図1は分類方法のフロー図である。
解体・破砕・選別工程S101では、廃家電など、プラスチックやゴム、金属などの異なる材質が含まれた混在物を、解体及び破砕し、風力選別、磁力選別、うず電流選別などの既存の選別技術を用いて、鉄、アルミニウム、銅などの無機物の一部を、混在物の中から回収する。
【0020】
形状調整工程S102では、解体・破砕・選別工程S101で残った分類対象物を、再度破砕し、篩選別などの大きさを基準とした既存の選別技術を用いて、微小な分類対象物を除去し、形状調整を行う。
【0021】
均し工程S103では、形状調整工程S102を通った分類対象物を、コンベアなどの搬送手段に乗せ、コンベア上で、分類対象物同士が重ならないよう均す。
次の加熱工程S104では、均し工程S103で均された状態の分類対象物を加熱する。ここで加熱された分類対象物は、材質の熱容量差、及び熱伝導率の差によって、表面温度に差が生じている。
【0022】
分類工程S105では、分類対象物の表面温度を測定し、その温度域毎に分類することで、分類対象物を材質毎に分類している。
図2は、分類装置の一例であり、これを用いて均し工程S103から分類工程S105までの部分を具体的に説明する。
【0023】
形状調整工程S102を通った分類対象物は、第一コンベア9に乗せて次の工程へと搬送する。ここで、第一コンベア9は、振動を繰り返しており、第一コンベア9上で分類対象物が重なり合っている場合、その振動で一層に均すことができるようになっている。
【0024】
また、第一コンベア9の上方には、第一コンベア9と非接触状態で、「く」の字型の邪魔板10が設けられており、第一コンベア9と邪魔板10の間隔を調整することで、この間隔よりも大きい物は、第一コンベア9の脇へ除去することができ、第一コンベア9と邪魔板10の隙間を通過した分類対象物は、第二コンベア11に向かって搬送される。
【0025】
なお、本例では邪魔板10として、「く」の字型のものを用いているが、図3のように、第一コンベア9の進行方向に対して、斜めにした平板を用いても良い。
均し工程S103を通過して一層に均した分類対象物は、第二コンベア11に移されて更に搬送される。この第二コンベア11には、内部にヒーター12が備えられており、第二コンベア11上を下部から加熱する。ヒーター12の温度は、分類対象物と第二コンベア11との接点温度と、加熱前の分類対象物の温度との温度差が、加熱前の分類対象物の温度と分類対象物の融点もしくは軟化点との温度差の80%から95%の範囲になるように設定されている。ヒーター12によって加熱されている分類対象物は、熱伝導によって下部から上部へ熱が伝わっていく。この伝熱速度は、分類対象物に含まれる各材質の密度や熱伝導率、熱容量などによって異なる。
【0026】
ヒーター12が配置された直後には、第二コンベア11の幅全体を分類できるサーモビュア13が設置されている。第二コンベア11を搬送中の分類対象物を、このサーモビュア13によって表面温度を測定し、その温度域毎に分類することで、分類対象物を材質毎に分類することができる。
【0027】
ここで、本実施例において、サーモビュア(赤外線熱画像装置)13は、ヒーター12が配置された直後に設置し、加熱後の温度を分類しているが、ヒーター12が配置されている途中にサーモビュア13を設置し、加熱中の温度変化を分類しても良い。
【0028】
例えば、分類対象物が10mm角、厚さ3mmの直方体の樹脂片であり、材質がPP(polypropene)、PS(polystyrene)、ABS(アクリロニトリル (Acrylonitrile)、ブタジエン (Butadiene)、スチレン (Styrene) のコポリマー(共重合樹脂))の3種類の場合において、樹脂片の各辺が、第二コンベア11の進行方向に対して平行、若しくは垂直になるよう、樹脂片が配置されており、樹脂片の進行方向に対して、前面の及び背面では自然対流、側面及び上面では強制対流が起こっていると仮定し、第二コンベア11の移動速度を0.1m/s、樹脂片と第二コンベア11との接点温度を80℃、雰囲気温度を25℃、加熱前の樹脂温度を18℃とする条件で、樹脂片の上面の中央の温度変化をシミュレートすると、図4のようになる。
【0029】
図4において、横軸は加熱時間、縦軸は各樹脂の温度をとっており、実線はPP、点線はPS、一点鎖線はABSの温度変化を、それぞれ表している。
このグラフから、前記条件では、加熱後約10秒から40秒の間、すなわち、加熱開始地点から、1mから3mの間にサーモビュア13を設置し、分類を行うと精度が良いことが解る。
【0030】
ただし、この結果は前記の樹脂の組み合わせ、形状などの条件下での最適な分類地点であり、分類対象物に含まれている材質の組み合わせによって、最適な分類地点を設定する必要がある。
【0031】
また、本実施例において、形状調整工程S102と、邪魔板10によって、分類対象物の形状を調整しているが、加熱工程S104において、分類対象物の高さが大きく異なる場合には、同一材質であっても上面の表面温度に差が生じ、サーモビュア13で、材質毎に分類することができなくなる可能性がある。
【0032】
ただし、分類対象物に含まれている材質の組み合わせによって、材質の分類が可能な、分類対象物の高さの差の許容範囲が異なり、例えば、銅とPSの組み合わせであれば、数mm程度の差は問題にならない。
【0033】
また、実際に、PP、フィラー入りのPP、PSの、材質及び形状が異なる3種類の樹脂で構成される分類対象物を準備し、80℃に設定した熱板の上に配置し、各樹脂の表面温度を、サーモビュアで測定した。その結果、加熱開始後、約10秒程度で、各樹脂の表面温度の差を認識できるようになり、それぞれの温度差を基に、各樹脂を手作業で分別すると、正確に材質毎に分別することができた。
【0034】
なお、加熱手段として、第二コンベア11の内部に備えられたヒーター12によって、分類対象物の下部から加熱を行っているが、例えば図5のように、温風発生装置14を第二コンベア11の上に設置し、温風による熱伝達によって分類対象物を加熱しても良いし、温風発生装置14の代わりに、加熱炉を設置して、輻射によって加熱を行っても良い。
【0035】
(実施の形態2)
図6〜図8は本発明の実施の形態2を示す。
図6は分類方法のフロー図である。
【0036】
解体・破砕・選別工程S101では、実施の形態1と同様に、有機物と無機物の混在物を解体及び破砕を行い、既存の選別技術を用いて、鉄、アルミニウム、銅などの無機物の一部を、混在物の中から回収する。
【0037】
形状調整工程S102では、解体・破砕・選別工程S101で残った分類対象物は、実施の形態1と同様に、再度破砕し、既存の選別技術を用いて、微小な分類対象物を除去し、形状調整を行う。
【0038】
加熱工程S203では、形状調整工程S102を通った分類対象物を、温水による温水浸漬方式で加熱する。
均し工程S204では、加熱工程S203を通った分類対象物を、一層に均す。
【0039】
分類工程S105では、均し工程S204で一層に均された分類対象物の表面温度を実施の形態1と同様に、サーモビュア13で測定し、その温度域毎に分類することで、分類対象物を材質毎に分類する。
【0040】
図7は、加熱工程S203、均し工程S204、分類工程S105の部分の分類装置の一例である。
加熱工程S203で使用する加熱装置は、恒温槽15と搬送コンベア16を備えており、恒温槽15の内部には温水20が満たされている。温水20の温度は、温水の温度と温水投入前の分類対象物の温度との温度差が、温水投入前の分類対象物の温度と分類対象物の融点もしくは軟化点との温度差の80%から95%の範囲になるよう設定されており、投入口17から投入された分類対象物は、温水20によって加熱される。恒温槽15の内部の温水20は、図7の左から右方向へ流れが生じており、投入口17から投入された分類対象物のうち、温水の比重と比べて比重が小さい分類対象物は、流れに乗って図7の左から右方向へ移動し、温水の比重と比べて比重が大きいものは沈んで、恒温槽15の内部に設けられた搬送コンベア16によって恒温槽15から搬出される。
【0041】
恒温槽15から搬出された分類対象物は、均し工程S204に搬送される。
均し工程S204は、実施の形態1と同様に、第一コンベア9が振動を繰り返しており、重なり合っている分類対象物を、一層に均しする。第一コンベア9の上方には、第一コンベア9の幅全体を分類できるサーモビュア13が設置されており、分類対象物の表面温度を測定でき、その表面温度の温度域毎に分類を行うことで、分類対象物を材質毎に分類できる。
【0042】
ここで、加熱工程S203で加熱された分類対象物は、液体の熱伝達率が高いため、温水20の温度にほぼ等しくなっているが、分類工程S105に到達するまでに、空気によって冷却されており、その際、分類対象物の密度や熱伝導率、熱容量によって、冷却速度に差が生じるため、分類工程S105において、表面温度差を測定することで、分類対象物を材質毎に分類することができる。
【0043】
なお、本実施の形態では、恒温槽15の内部には温水を満たして、温水による加熱を行っているが、加熱のできる液体であれば、温水以外であっても良い。
また、図8のように、恒温槽15の代わりに、遠心分離機を備えた水比重選別機18を設け、温水を用いて既存の水比重選別を行い、温水の比重と比して、比重の小さい材料を回収し、残りの材料を均し工程S204、分類工程S105へ通しても良い。このとき、比重の小さい材料はPPが主であり、分類工程S105へ通す材料の材質の種類を減らすことで、分類の効率化を図ることができる。
【0044】
(実施の形態3)
図9と図10は本発明の実施の形態3を示す。
図9は分類方法のフロー図で、図1では加熱工程S103として、ヒーター12を設けているが、この実施の形態では加熱工程S103の代わりに、冷却工程S303を導入し第二コンベア11で搬送する。第二コンベア11には、内部に図2のヒーター12の代わりに、冷却板を設けて冷却している点が実施の形態1とは異なっている。
【0045】
解体・破砕・選別工程S101では、実施の形態1と同様に、有機物と無機物の混在物を解体及び破砕し、既存の選別技術を用いて、鉄、アルミニウム、銅などの無機物の一部を、混在物の中から回収する。残った分類対象物は、形状調整工程S102において、再度破砕し、既存の選別技術を用いて微小な分類対象物を除去し、形状調整を行う。形状調整工程S102を通った分類対象物は、均し工程S103でコンベアなどの搬送手段に乗せ、コンベア上で分類対象物同士が重ならないよう均す。
【0046】
次の冷却工程S304において、分類対象物を冷却する。
ここで、冷却温度は10℃から−60℃の間に設定されている。
冷却された分類対象物は、材質の熱容量差、及び熱伝導率の差によって、表面温度に差が生じており、分類工程S105では、その表面温度を測定し、温度域毎に分類を行うことで、分類対象物を材質毎に分類することができる。
【0047】
ここで、実施の形態1と同様に、分類対象物が、10mm角、厚さ3mmの直方体の樹脂片であり、材質がPP、PS、ABSの3種類の場合において、樹脂片の各辺が、第二コンベア11の進行方向に対して平行、若しくは垂直になるよう、樹脂片が配置されており、樹脂片の進行方向に対して、前面の及び背面では自然対流、側面及び上面では強制対流が起こっていると仮定し、第二コンベア11の移動速度を0.1m/s、樹脂片と第二コンベア11との接点温度を0℃、雰囲気温度を25℃、加熱前の樹脂温度を18℃とする条件で、樹脂片の上面の中央の温度変化をシミュレートすると、図10のようになる。
【0048】
図10において、横軸は冷却時間、縦軸は各樹脂の温度をとっており、実線はPP、点線はPS、一点鎖線はABSの温度変化を、それぞれ表している。
図10より、前記条件では、冷却開始後、約10秒から40秒の間、すなわち、冷却開始地点から、1mから3mの間に、サーモビュア13を設置し、分類を行うと精度が良いことが解る。
【0049】
ただし、この結果は、前記の樹脂の組み合わせ、形状などの条件下での最適な分類地点であり、混在物に含まれている材質の組み合わせによって、最適な分類地点を設定する必要がある。
【0050】
なお、第二コンベア11での冷却のために、冷却板の変わりに、冷風による熱伝達を利用して冷却を行っても良い。また、冷却工程S304における冷却には、冷水浸漬方式を用いて、分類対象物を冷却し、表面温度差を分類しても良い。冷水浸漬方式とは、実施の形態2で用いた温水浸漬方式における恒温槽15に入れられた温水を冷水に置き換えたものである。
【0051】
また、実施の形態2では加熱工程S203、均し工程S204、分類工程S105によって分類したが、実施の形態3が実施の形態1の加熱工程S104を冷却工程S304に入れ換えたように、実施の形態2の加熱工程S203を冷却工程に入れ換えても同様に実施できる。このときの冷却手段は冷却工程S304と同様に構成する。
【産業上の利用可能性】
【0052】
本発明の分類方法は、各種リサイクルにおける複数種材質からの単一材質の取り出しや、各種材料の純度向上に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の実施の形態1における分類方法のフロー図
【図2】同実施の形態における分類対象物の分類装置の構成図
【図3】同実施の形態における分類対象物の他の分類装置の構成図
【図4】同実施の形態における分類装置を用いた場合の樹脂片の温度変化測定図
【図5】同実施の形態における分類対象物の他の分類装置の構成図
【図6】本発明の実施の形態2における分類方法のフロー図
【図7】同実施の形態における分類装置の構成図
【図8】同実施の形態における他の分類装置の構成図
【図9】本発明の実施の形態3における分類方法のフロー図
【図10】同実施の形態における樹脂片の温度変化測定図
【図11】従来の遠心分離装置の一例を示す概略図
【符号の説明】
【0054】
S101 解体・破砕・選別工程
S102 形状調整工程
S103,S204 均し工程
S104,S203 加熱工程
S105 分類工程
S304 冷却工程

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数個の分類対象物を一層に均し、
一層に均した前記分類対象物を、加熱手段によって気相中で加熱もしくは冷却手段によって冷却し、
前記分類対象物の表面温度を測定し、この表面温度から前記分類対象物を温度域毎に分類する
分類方法。
【請求項2】
加熱手段の設定温度と加熱前の前記分類対象物の温度との温度差が、加熱前の前記分類対象物の温度と融点もしくは軟化点との温度差の80%から95%の範囲であることを特徴とする
請求項1に記載の分類方法。
【請求項3】
冷却手段の設定温度が10℃から−60℃の範囲であることを特徴とする
請求項1に記載の分類方法。
【請求項4】
前記分類対象物の構成材質がポリプロピレンとポリスチレンとアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂であり、前記分類対象物の表面温度の測定を、加熱開始後もしくは冷却開始後、10秒から40秒の間に行うことを特徴とする
請求項1に記載の分類方法。
【請求項5】
複数個の分類対象物を液相中で加熱もしくは冷却し、
前記分類対象物を液相から気相へ取り出し、一層に均し、
一層に均した前記分類対象物の温度を測定し、この表面温度から前記分類対象物を温度域毎に分類する
分類方法。
【請求項6】
液相温度と液相へ投入前の前記分類対象物の温度との温度差が、液相へ投入前の前記分類対象物の温度と融点もしくは軟化点との温度差の80%から95%の範囲であることを特徴とする
請求項5に記載の分類方法。
【請求項7】
液相温度が10℃から−60℃の範囲であることを特徴とする
請求項5に記載の分類方法。
【請求項8】
前記分類対象物の構成材質がポリプロピレンとポリスチレンとアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合樹脂であり、前記分類対象物の表面温度の測定を、液相から気相への取り出し後、10秒から40秒の間に行うことを特徴とする
請求項5に記載の分類方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−107253(P2008−107253A)
【公開日】平成20年5月8日(2008.5.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−291870(P2006−291870)
【出願日】平成18年10月27日(2006.10.27)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】