説明

切断システム

切断システムは、固定カッター及び該固定カッターに対して回転する互いを挟む二組の回転カッターを備えた第1工程切断システムと、固定カッター及び該固定カッターに対して回転する回転カッターを備えた2工程切断システムでとを含むことができる。シュートが、第1工程切断システムから出る物質を第2工程切断システム内に差し向けることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の引用
本願は、2008年5月14日付けで出願された米国出願第12/120,643号、2008年5月15日付けで出願された米国出願第12/120,771号、及び2008年5月15日付けで出願された米国出願第12/121,124号の利益を主張し、それぞれを引用して援用する。
【背景技術】
【0002】
病原体を減少させるための廃棄物処理は、典型的には、加熱、冷却、加圧、及びそれらの組合せを用いて廃棄物を消毒したり、廃棄物を消毒により適した状態にすることがなされてきた。
【発明の概要】
【0003】
本願発明者は、まず廃棄物を小断片に切断して廃棄物の表面を露出させ、次に消毒剤を廃棄物の断片に噴霧することで、加圧条件下でなくても、周囲温度で廃棄物を消毒できることを発見した。従って、切断又は消毒時に、廃棄物を加熱、冷却、又は加圧しなくても効果的な消毒が可能である。廃棄物を加熱又は冷却するための時間やエネルギーを消費する必要がないので、処理量が増加し、単位廃棄物当たりの処理コストが減少する。
【0004】
開示した技法は、例えば、発生する大量の廃棄物に病原体が含まれるので特別な扱いが必要となる病院で使用できる。本明細書に記載されているシステム及び方法を用いて、そうした医療廃棄物を現場で、既存のシステムに比べより迅速且つ安価に処理できる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【図1】廃棄物処理方法のフローチャートを示す。
【図2】廃棄物処理方法の概略図を示す。
【図3】廃棄物処理システムの代表的な実施形態を示す。
【図4】図4乃至4Aは、図3の実施形態の断面図を示す。
【図5】切断システムの代表的な実施形態を詳細に示す。
【図6】図5の実施形態の断面図である。
【図7】図5の実施形態をさらに詳細に示す。
【図8】第1工程切断システムの代表的な実施形態の幾つかの部分を詳細に示す。
【図9】第1工程切断システムの代表的な実施形態の幾つかの部分を詳細に示す。
【図10】第1工程切断システムの代表的な実施形態の幾つかの部分を詳細に示す。
【図11】第2工程切断システムの代表的な実施形態の幾つかの部分を詳細に示す。
【図12】第2工程切断システムの代表的な実施形態の幾つかの部分を詳細に示す。
【図13】第2工程切断システムの代表的な実施形態の幾つかの部分を詳細に示す。
【発明を実施するための形態】
【0006】
廃棄物処理方法は、廃棄物処理システム内に密封する段階と、その感染した廃棄物を断面が1平方インチ以下の断片に切断し、従って廃棄物の表面を露出させる段階と、廃棄物の断片を攪拌する段階と、この攪拌と同時に、接触すると病原体を殺す消毒剤を廃棄物の断片に噴霧することで廃棄物を消毒する段階とを含むことができる。この方法は、室温で(すなわち、システムの可動部の動作により発生する最小の熱を別にすれば、システムに熱を加えたり、取り除いたりすることなく)、且つ周囲圧力で又は未満で(すなわち、この廃棄物処理システム外部の圧力を超えない圧力で)実行できる。
【0007】
図1は廃棄物処理方法のフローチャートを示す。汚染した廃棄物(「感染した廃棄物」とも呼ぶ)、すなわち病原体を有する廃棄物が、(A)廃棄物処理システムの内部に隔離される。隔離は、典型的には気密及び液密封止を含み、処理時に露出した汚染廃棄物が、病原体をシステムの周りの環境に送り込まないようにする。いったん汚染廃棄物がシステム内に密封されると、(B)廃棄物を小断片にするため切断処理が施される。断片の厚みは、実質的に、断片がシステムに入ったときの厚みでよい。この切断処理は、典型的には、廃棄物を小断片に分割し、且つ廃棄物の表面を消毒剤に曝露するための細断及び剪断工程を含むことができる。この切断処理は典型的には廃棄物を押し潰さないが、それは後続の切断段階が、この押し潰しにより不明瞭になった表面を再度曝露しないことが条件である。この切断処理は、典型的には、印刷文字、ラベルなどのような廃棄物上の識別記号も消し去ることができる。切断処理が終わると、汚染した廃棄物の断片は紙吹雪に似た状態になることがある。
【0008】
次に、汚染した廃棄物には(C)消毒剤が噴霧され、この消毒剤は、典型的には廃棄物断片の全てまたは実質的には全ての表面を覆うに十分な量の液体消毒剤である。こうして一旦消毒されると、廃棄物の断片は(D)商業ごみ処理経路を介して廃棄できる。
【0009】
図2は、図1に概略を示した方法を実施するための廃棄物処理システムの概略図である。汚染した廃棄物12が装填室20を介してこのシステムに導入され、小断片に切断される切断システム29に送られる。循環装置110がこのシステム内部に真空を掛け、廃棄物を装填室から切断システム内に吸引し、すなわち本システムの残り部分を通過させる。切断システムが装填室の下方に位置している場合は、重力が廃棄物を送る助けともなりうる。溝槽60は、廃棄物の断片と消毒剤源50から消毒剤とを受け取る。循環装置からの風を真空がシステム内に発生させ、この風が、廃棄物の断片を舞い上げ、空中に浮遊させ、互いから分離させておき、溝槽内で且つシステムのその後の区間で攪拌し、従ってできるだけ多くの廃棄物の表面を、廃棄物に噴霧された消毒剤に曝露する。全ての表面或いは実質的に全ての表面をこうして消毒剤に曝露できる。
【0010】
次に、噴霧された廃棄物の断片は湿潤トンネル70に吸い込まれ、その後、分離器80内に堆積させ、分離器内部での切断処理又は攪拌で廃棄物から発生又は解放された粒子状物質は、バルク廃棄物断片から分離される。バルク廃棄物は、オプションで乾燥機(図示しない)を通過した後、受け取り貯蔵容器90に入り、その一方で粒子状物質はフィルタシステム100内に送出され、そこで捕捉される。従って、この廃棄物処理システムの生産物は、バルク廃棄物と粒子状廃棄物ある。
【0011】
図3は、廃棄物処理システム10の代表的な実施形態を示し(明確性のため外側ケーシング11は除去された状態)、図4乃至4Aは図示した断面を示す。このシステムは、例えば、内部の音、悪臭、及び可動部材から周囲環境を隔離するための外側ケーシング11内に囲い込まれている。このシステムの構成部材は、安定性を付与するため1つ又は複数の底板13、13’に確実に設置できる。装填室20は外側ドア22及び内側ドア24を含む。外側ケーシング11は、廃棄物12(空中に浮いている状態で示した)を装填室20内に導入できるように外側22と位置合わせされたドアを備えることができる。外側ドアは、ユーザが廃棄物を装填室に入れることが可能な開状態と、運転中のシステム内部へのアクセスを防止する閉状態との間を移行する。外側ドアは、システム内部に廃棄物を密封する助けとなるよう、閉状態で気密封止を形成するようにしてもよい。内側ドアは、廃棄物を置く表面を装填室内に提供する閉状態と、このシステム内での処理のために廃棄物を装填室から送出可能となる開状態との間を移行する。幾つかの実施形態では、内側ドアは閉状態から「開」状態へ上に旋回し、開状態では、外側ドアの内部に気密封止を形成する。これら2つのドアは、同期動作を行うよう、すなわち外側ドアが開状態であるときは常に内側ドアを強制的に閉状態とするよう互いに結合させてもよい。これらドアは、何れか一方のみが任意時間に開状態となるよう機械的且つ/又は電子的に連動させてもよい。幾つかの実施形態では、単一のドアが、内側ドアの閉状態となる装填状態と、外側ドアの閉状態となる密封状態との間を旋回することで内側ドア及び外側ドア両方として機能することもできる。
【0012】
装填室は、さらに、空気吸い込み口26及び/又は洗浄剤入口(図示しない)も含むことができる。循環装置がシステムを通過する空気流を維持する助けとなるように、空気吸い込み口を介して空気を装填室に取り入れることができる。真空を発生するため循環装置により排出される空気は空気吸い込み口を介して装填室内に送出され閉循環を維持するか、或いは、周囲空気を装填室内に空気吸い込み口を介して引き込めばよい。代替的には、この空気吸い込み口は後述するように切断システムに配置してもよい。空気吸い込み口が周囲空気を引き込むよう構成されていれば、これは、典型的には空気をこのシステムに導入のみして、環境に空気を排出しない一方向弁(例えばフラップ弁)である。さらに、空気吸い込み口はシステムコントローラの制御下において、この機械が密封され動作しているときのみに空気の流動を許容してもよい。
【0013】
切断システム29は、第1工程切断システム30と第2工程切断システム40とを含むことができる。第1工程切断システムは廃棄物を装填室から受け取り、廃棄物を細片に切断するようにサイズ決めされ、形付けられ、位置決めされたカッターを含む。第2工程切断システムは、第1工程切断システムから廃棄物を受け取り、廃棄物の細片を断面が1平方インチを超えない断片に切断するようにサイズ決めされ、形付けられ、位置決めされたカッターを含む。
【0014】
図5乃至11は、切断システム及び構成部材の一実施形態をより詳細に示す。
【0015】
図5乃至7に示したように、第1工程切断システム30は、固定カッター32内に多数の回転カッター31を含むことができる。これら回転カッターは単数又は複数の切断チップ33を備え、二組にグループ分けされており、各組はそれぞれ駆動シャフト35、35aにより回転される。二組のカッターはオーバーラップしており、個別の回転カッターは互いを挟んでおり、これら二組の回転カッターは互いに向かって切断する。さらに、個別の回転カッターは、固定カッター上の多数のフィン34を挟むようにも配置されている。回転カッター及び固定カッターは、典型的には互いに十分近くに配置されていて、これらに与えられる事実上全ての固形の非粒子状廃棄物を捕捉し且つ切断する。廃棄物はカッターの間に落ちて引っ張られ、切断チップの鋭い刃先が、廃棄物をほとんどまたは全く押し潰すことなく細片に切り刻み、前記細片を横方向に剪断する。
【0016】
従って、第1工程切断チップのサイズ及びチップ間の長さ135(図10)が、廃棄物の細片のサイズを決定する。代表的な一実施形態では、これらカッターは約0.5インチ幅で、切断チップのサイズの外側刃先は約1インチの長さがあり、直径11インチの円を描くので、これらは約16インチの弧長で離間されている。従って、最大でこれらの寸法の廃棄物細片が第1工程カッターから排出されるはずである。カッターのサイズ及び形状は特定の目的に合わせて修正すればよい。形付けと鋭い刃先とが正確となるように、カッター、特に回転カッターの外形は、各チップの前縁から他方のチップの後縁まで(図10の距離135)炎切断又はレーザー切断すればよい。
【0017】
これらカッターは、切断処理時に掛かる力に十分耐えられる硬度の材料製とすべきである。金属、プラスチック、及び他の材料を含む医療廃棄物を処理する典型的な応用例では、カッターは上述の寸法を備えればよく(外側切断刃先が11インチの円で画定され、厚みは0.5インチ)、油焼入れ鋼などの工具鋼から製作できる。一つの可能性はAISI
O1油焼入れ工具鋼である。この工具鋼は(油焼き入れだけでなく様々な周知の技法で)、例えばロックウェルCスケールで硬度50乃至60(HRC 58乃至60)など、所望の硬度まで硬化させることができる。第1工程固定カッターのフィンも低炭素鋼から製作できる。
【0018】
駆動シャフトは1つ又は複数のモータによって駆動される。図示した実施形態では、モータ36がベルト37を駆動して、第1工程ギヤボックス38(減速機など)のアクスルを回転させ、これが駆動シャフト35に回転を与える。モータと、それをアクスルに結合する次に位置したリンク機構とは、必要な切断処理をカッターが実行するのに十分なトルクを発生する必要がある。金属及びプラスチックの医療廃棄物処理などの幾つかの実施形態では、アクスルが発生するトルクは、500フートポンド乃至2,000フートポンド、750フートポンド乃至1,500フートポンド、900フートポンド乃至1,200フートポンド、950フートポンド乃至1,050フートポンド、及び/又は約1,000フートポンドの範囲でよい。幾つかの実施形態では、処理している物質に対してカッターチップによって掛けられる力は、1,000ポンド乃至4,000ポンド、1,500ポンド乃至3,000ポンド、1,900ポンド乃至2,400ポンド、2,000ポンド乃至2,300ポンド、及び/又は約2,200ポンドの範囲でよい。11インチの円により画定される外側切断刃先を備えたカッターの場合(回転の中心からチップまで0.458フィート)、約1,000フートポンドのトルクを発生するモータ・リンク機構の構成は、チップに約2,200ポンドの力を与えるはずである。一実施形態では、1,750回転/分で動作する5馬力モータ(例えばReliance
P18G4903又はBaldor M3665T)は、約15フートポンドのトルクを発生し、これを内外径比2.75のベルト及びプーリーにより25倍減速機(Dodge
TXT325-BTなど)に結合すれば、約25回転数/分で回転し且つこの減速機により駆動されるアクスルにおいて約1,000フートポンドのトルクを発生する。このアクスルにおいて回転する11インチカッターは、そのチップで約2,200ポンドの力をもたらすはずである。
【0019】
駆動シャフト35及び35aは、かみ合いギヤ39及び39aにより結合されているので、駆動シャフト35aに回転を与える。図示したように、これらギヤは異なるサイズ(或いはそれ以外の点で異なる)として1:1以外のギヤ比を備えるものとしてよく、従って2つの駆動シャフトを互いに異なる速度で回転させる(廃棄物に常に異なるカッター歯形を当てることによって切断効率を向上できる)。或いは、これらギヤは、2つの駆動シャフトが同一速度を維持するようサイズ決め且つ形付けてもよい。幾つかの実施形態では、これら2つの駆動シャフトは、2つの別個のモータによって同一又は異なる速度で駆動される。
【0020】
固定カッターは1つ又は複数のブラケット122に取り付けるか、そのブラケットと一体形成すればよい。そしてこれら1つ又は複数のブラケットは、底板に取り付けられた付加的な支持部材120に取り付け可能である。これら1つ又は複数のブラケット及び支持部材は、第1工程切断システムに安定性を与え、他のシステム構成要素に対する垂直方向の位置決めとなる。
【0021】
通常の切断動作では、回転切断ブレードは内側に回転し、すなわち、切断チップは、第1工程切断システムの、廃棄物が最初に与えられる側(図示した実施形態の上側)に互いに向かって回転する。これら回転ブレードは、詰まりを解消するためなどの様々な目的のため反対方向の運動も可能でとしてよい。
【0022】
図5は、ベルト47と第2工程ギヤボックス48とを介して第2工程駆動シャフト45を駆動するモータ46を含む第2工程カッター40の外見的特徴も示す。この第2工程モータは、上述した第1工程モータに似た特性を備えていてもよい。
【0023】
図6は、図5に示した断面を図示したもので、図示実施形態のさらなる細部を示す。移行領域すなわちシュート28は、第1工程切断システムと第2工程切断システムとの間に位置し、第1工程切断システムからの廃棄物を第2工程切断システムに差し向ける。このシュートは、これら切断システム間で廃棄物を一時的に保持する空間ともなる。第2工程切断システムは、多数の切断チップ43を備えた第2工程回転カッター41と、第2工程固定カッター42とを含む。
【0024】
第2工程切断システムは、廃棄物が第2工程カッターに送られると、それを攪拌する櫛44も含むことができる。この櫛は回転カッターの運動に対して斜めに往復運動し(例えば、回転カッターの回転軸に沿って横方向に)、ベルト128、ギヤボックス126、及びアクスル124を介して第2工程駆動シャフト45により供給される回転エネルギーにより駆動可能だが、専用モータなどの他の動力方式も可能である。この櫛の形状は様々としてよい。図示した実施形態は鋭い隆起と、それら隆起の間に湾曲した溝を備えている。隆起は先端が丸くてもよく、第2工程固定カッター41の様に、溝は直線の側部を備えていてもよい。この櫛は、例えば低炭素鋼などの鋼を用いて作成すればよく、オプションで黒染めを施してもよい。
【0025】
完全に切断された廃棄物を受け取るために、溝槽60が第2工程切断システムの下方に配置されている。
【0026】
図7は、様々な特徴を図示する助けとするため図5の実施形態を異なる視点から示す。
【0027】
図8は第1工程固定カッター32を詳細に示す。これには、第1工程駆動シャフトを通過させるため貫通孔130、130aが形成されている。多数のフィン34が固定カッターの側部から内側に延伸し、スペース34aによって互いから離間している。固定カッターの底部にはギャップ132が形成されていて、細断した廃棄物が第1工程切断システムから落下可能となっている。フィンの面一端部134がこのギャップを一部画定する助けとなりうる。
【0028】
図9は、回転カッター31が配置された状態の第1工程固定カッター32の別の図を示す。回転カッターはそれぞれのスペース34aに嵌り、二組の回転カッターが互いを挟んでいる。固定カッターの左側のフィン34は、右側のフィンに対して互い違いに配置されている。
【0029】
図10は、一組の第1工程回転カッター(すなわち、固定カッターの左側または右側からのもの)の分解組立図を示す。各カッターには駆動シャフトが貫通する中央孔136が形成されている。各カッターはさらに、駆動シャフトの補完的な特徴(例えば、図示されておらず、添付したコンピュータプログラム一覧にも表されていないキーまたはレール)に対応する図示したキー溝138のような特徴も画定しまたは含み、カッターが駆動シャフトに対して回転するのを防止している。図示した実施形態では、カッターに設けた特徴は互いに異なった位置に配向されており、これら様々なカッターは、その切断チップ33が異なる角度とした状態で駆動シャフトに回転可能に固定されている。すなわち、カッター間のこうした角度のばらつきが切断効率を向上させる。切断チップの僅かな鉤形状は、循環装置による真空との相乗効果によって廃棄物を切断システム内に引き込む助けとなりうる。一組の回転カッターの鉤が他方の組に向かって回転し、その逆もまた同様である。
【0030】
図11乃至13は、第2工程切断システム40をさらに詳細に示す。
【0031】
図11に示し且つ上述したように、駆動シャフト45は、モータ46(図示しない)によりギヤボックス48を介して作動され、第2工程カッター41を回転させる。第2工程固定カッター42は、スペース146で離間された多数のフィン144を画定する。すなわち、回転カッターはこれらスペース内で回転して、第1工程切断システムからの細断された廃棄物を剪断する。櫛44は横方向に往復運動して、剪断のため廃棄物の細片を攪拌し位置決めする。この櫛はリンク機構(すなわち、駆動シャフト45により駆動されるアクスル124、ギヤボックス126、及びベルト128)を介してモータ46により作動されるか、別のモータにより作動される。櫛の直線運動は、ねじ駆動装置、ラックピニオン装置、線形摩擦アクチュエータ、または回転運動を直線運動に変換する他のリンク機構を用いて実現できる。消毒剤供給管路63は消毒剤を溝槽60(図示しない)に運ぶ。個々のフィーダー管路64を設けて消毒剤を消毒剤導入口62(図示しない)に送出してもよい。
【0032】
図12は、第2工程切断システムの一部の近接図を、明確性のため側部プレート156を取り外した状態で示す。第2工程回転カッター41は、その表面から突出した多数の切断チップ43を備えており、これらチップは、第2工程固定カッター42のスペース146と位置合わせされるように、カッター上でサイズ決めされ、形付けられ、且つ位置決めされている。カッター41は、駆動シャフト45が貫通する穿孔140を画定する管形状を備えている。すでに第1工程カッターに関して概ね上述したように、このカッターはさらに、駆動シャフトの補完的な特徴(例えば、添付したコンピュータプログラム一覧にも表されていないキーまたはレール158)に対応する図示したキー溝142のような特徴も画定しまたは含み、カッターの駆動シャフトに対する回転を防止する。
【0033】
切断チップ43は対応するスペース146と位置合わせされており、溝に対して補完的な形状を備えている。図示した実施形態では、これらチップは面取されており(すなわち、自由端に向かってテーパしている)、溝も同じ角度で面取されている。結果として、これらチップと溝との間のクリアランスは、0.00005インチ乃至0.01インチの範囲で、典型的には0.001(千分の一)インチとするなど、非常に小さくすることができる。こうしてクリアランスを小さくすることで、第2工程切断システムに導入される廃棄物が、カッターの間以外に決してどこにも行けないようになる。廃棄物がカッターの間に押し込められると、切断チップの鋭い刃先が、廃棄物をほとんどまたは全く押し潰すことなく長く切り刻み、横方向に剪断する。
【0034】
従って、第2工程切断チップのサイズ及びチップ間の長さ154(図13)は、廃棄物の断片の最終的な最大サイズを決定する。図示した実施形態では、カッターの外周に沿って12枚の歯が設けられ、カッターは約5インチの直径dを備え、チップは約1/5
dの離間長さ154(1インチ)と、自由端において約1/20 d (0.25インチ)の幅とを備えている。固定カッターは、僅かな許容誤差をそなえているが、チップに似た寸法を備えている。結果として、上述の寸法は、切断システムから排出される廃棄物の断片の理論最大寸法である。実際は、廃棄物の細片及び断片は、切断システムを通過して何度も切断されながら転げ回るので、これら断片の最終的な寸法は、最小切断寸法(例えば上述の例では0.25インチ)を超えることはない。これらの相対的な寸法及び絶対的な寸法は例示目的のみで示されたもので、必須ではない。すなわち、直径と、離間と、幅との間の相対寸法は変動させてよい。
【0035】
カッター41は一片の部品として示されているが、それぞれが1つまたは複数の列の歯を外周に備えた一組のディスクと取り替えることも可能である。
【0036】
第2工程切断システムの回転及び固定カッターは似た材料製としてよく、特に、HRC58乃至60まで硬化させたAISI O1油焼入れ工具鋼などの工具鋼のような材料などでよい。
【0037】
図13は、図11に示した断面を示す。固定カッター42及び回転カッター41は弓形の側部領域150、152で相互作用する。すなわち、回転カッターの上の空間は、第1工程切断システムから排出される廃棄物の細片の通過路且つ移行領域とするために空いた空間であり、回転カッターの下にある空間は、廃棄物の断片が溝槽60内に落下するための通過路とするために空いた空間である。
【0038】
1つまたは複数の攪拌機を装填室と、第1工程切断システムと、第2工程切断システムとの間に配置して、廃棄物が通過するさいにそれをかき回し、詰まりを取り除くことができる。計量装置をこれら工程間に配置して、廃棄物を制御された速度で第2工程切断システムに送り込む助けとしてもよい。
【0039】
廃棄物は小さな断片の形状で切断システムから排出されるが、典型的には、1平方インチ以下の断面(例えば、1×1インチ平方)、0.25平方インチ以下の断面(例えば、0.5×0.5インチ平方)、及び/または0.0625平方インチ以下の断面(例えば、0.25×0.25インチ平方)を備える。この切断システムのカッターは、こうした所望のサイズに廃棄物を切断するようにサイズ決めされ、形付けられ、且つ位置決めされている。従って、このカッター構成は、廃棄物の断片が1インチ、0.5インチ、または0.25インチなどの設定限度を超える寸法とならないことを保証する助けとなる。
【0040】
廃棄物は切断システムを出て溝槽60に入り、ここで消毒剤源50からの消毒剤が、噴出口などの消毒剤導入口62を介して廃棄物に噴霧される。上述のように、循環装置110による廃棄物の攪拌は、廃棄物断片の全ての小平面を消毒剤に曝す助けとなる。この循環装置は、典型的に、このシステム内で廃棄物を少なくとも75マイル/時で吸引できる真空を掛ける。例えば、湿潤トンネル70が垂直に数フィート延伸している図示した実施形態では、こうした圧力が重力に打ち勝って、物質が底に落ちることなく湿潤トンネルを確実に通過する。
【0041】
消毒剤は典型的には液体とするが、気体又は粉体でもよい。消毒剤はアルカリ性水溶液などのアルカリ性溶液でよい。この溶液は少なくともpH12を備えることができる。一実施形態では、消毒剤は、少なくともpH12の酸化カルシウム(CaO)の水溶液であり、典型的には10%溶液(「石灰乳」)が使用される。CaOの主要な供給源は窯灰(kiln
dust)である。CaOは空気と水分に曝されると急速に劣化するので、乾燥粉体で貯蔵し、廃棄物処理システムの中に噴霧する直前に溶液とすればよい(管路14から供給される水と混合するなどして)。
【0042】
噴霧された廃棄物の断片は、溝槽を介して湿潤トンネル70内に吸引され、トンネル内で攪拌が続けられる。湿潤及び消毒処理の補助とするため、付加的な1つまたは複数の噴出口を湿潤トンネル内に設けてもよい。湿潤トンネルの長さは非常に重要というわけではない。実質的に消毒は接触した時点で起こる。従って、幾つかの実施形態では、湿潤トンネルを無くして、廃棄物が溝槽から分離器に送られるようにする。
【0043】
遠心式分離器のような分離器を用いて、消毒済みの廃棄物を、サイズ別に受け取り貯蔵容器90(例えばゴミバッグ91)内にすばやく収容される大きさの断片と、すぐには収容されない粒子状物質に分けてもよい。これら大型の断片はバルク廃棄物を構成し、典型的には分離器から重力により受け取り貯蔵容器内に落下するが、粒子状物質は、循環装置が発生する空気流内で浮遊状態を保ち、フィルタシステム100内に送り込まれる。入力廃棄物が液体を含む場合、その液体は同様に分離器からゴミバッグ内に落下できる。
【0044】
フィルタシステム100は、バッグフィルタ、悪臭フィルタ、高性能微粒子除去フィルタ、及び/または減音マフラーを含む多数の構成要素を含むことができる。バッグフィルタは、粒子状物質の非常に多くの部分を捕捉するために使用できる。最も微小な粒子状物質を除けば、バッグフィルタに捕捉されない廃棄物はほとんど存在しない。悪臭フィルタは、空気中の気体を捕捉して悪臭を減らすために使用できる。高性能微粒子除去フィルタは、バッグフィルタを逃れた粒子状物質があれば、それを捕捉する非常に目の細かいフィルタでよい。循環装置の主たる真空源は、フィルタシステムの構成要素の間に、例えばバッグフィルタの下流側で他のフィルタ構成要素の上流側に配置すればよい。
【0045】
この廃棄物処理システムは、オペレータの指令コンソールとなるコンピュータのようなコントローラを含むこともできる。このコントローラは、ランタイム、廃棄物処理量、オペレータ本人確認など運転パラメータをはじめ、装填室、切断システム、消毒剤源、受け取り貯蔵容器、及びフィルタシステムの空/満載状態などシステム構成要素の状態に関する情報を記録することもできる。このコントローラは、装填室及び受け取り貯蔵容器の重量秤などのシステム内からのセンサデータを受け取って廃棄物の蓄積を監視でき、さらに、切断システムのトルク及び/または運動センサからのセンサデータを受け取って詰まりを検出できる。このコントローラは切断システムの動作を命令でき、入力廃棄物の種類または詰まりを解消する必要性に従って様々なモードで運転できる。
【0046】
代表的な一実施形態では、廃棄物処理方法は、(a)感染した廃棄物を装填室内に入れる段階と、(b)装填室のドアを閉じ、従って感染した廃棄物を廃棄物処理システム内に密封する段階と、(c)トラップドアを開け、従って感染した廃棄物を装填室から放出し、第1工程切断システムに接触させる段階と、(d)フィルタシステムと、湿潤トンネルと、溝槽と、第2工程切断システムと、第1工程切断システムと、装填室とに十分な真空を掛け、廃棄物を吸引してそれらを通過させるように循環装置を動作させる段階と、(e)感染した廃棄物に対して切断システムを動作させ、それを1平方インチ以下の断面を備えた断片に切断し、該断片を溝槽に送る段階と、(f)感染した廃棄物が溝槽を通過するときに消毒剤を溝槽内に噴霧し、従って廃棄物の断片に消毒剤を被覆し、それらを消毒する段階と、(g)廃棄物断片を、溝槽を介して、さらに湿潤トンネルを介して分離器内に吸引する段階と、(h)分離器が受け取った物質を、消毒済みの粒子状廃棄物物質と消毒済みバルク廃棄物物質とに分離する段階と、(i)バルク廃棄物物質を受け取り貯蔵容器内に送る段階と、(j)粒子状廃棄物物質をフィルタシステム内に捕捉する段階とを含む。
【0047】
本明細書に記載された廃棄物処理システムの様々な構成要素は、他の目的で個別に使用できる。具体的には、開示した切断システムは、入力物質のサイズ縮小を必要とする他の用途で使用できる。例えば、この切断システムを用いて、病原体の減少を必要としない或いは既に病原体減少のための処理を施された廃棄物のサイズを縮小させてよい。この切断システムを用いて、金属、プラスチック、紙、ガラス、木材、安楽死させた動物、動物性廃棄物及び副産物、有機物質などの種種様々な物質を細断且つ剪断できる代表的な用途には、リサイクリング、効率的な空間利用処理、フィルタとしての利用、識別特徴を抹消する目的などで物質を処理することが含まれる。
【0048】
図面の物体の寸法は、発明者の仕様に従って作成された機械製図及びプロトタイプの寸法を反映しているが、これらは(及び本明細書で開示した全ての相対寸法及び絶対寸法も)例示目的のみで示されており、明示的に記載されていなければ限定する意図はない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
次の段階を、記載された順番で、室温及び周囲圧力において実行することを含む廃棄物処理方法であって、前記段階が
感染した廃棄物を廃棄物処理システム内に密封する段階と、
前記感染した廃棄物を1×1インチ平方以下の断面を備えた断片に切断し、従って前記廃棄物の表面を露出させる段階と、
接触すると病原体を殺す消毒剤を前記廃棄物の断片に噴霧し、従って前記廃棄物の断片に消毒剤を被覆し、それらを消毒する段階と、
この噴霧と同時に、
前記廃棄物の断片を吸引して前記システム内を通過させるに十分な真空を前記システムに掛けることによって、前記システム内の前記廃棄物の断片を攪拌する段階とであって、前記真空が、前記廃棄物の断片を舞い上げ、空中に浮遊させ、且つ互いから分離させておく風を前記システム内で発生させ、従って、前記廃棄物の断片の実質的に全ての表面を前記噴霧された消毒剤に曝露する、方法。
【請求項2】
廃棄物処理システムであって、
装填室であって、ユーザが廃棄物をその内部に入れることが可能な開状態と、廃棄物を前記システム内に密封する気密閉状態との間を移行するドアを備えた装填室と、
廃棄物を置く表面を前記装填室内に提供する閉状態と、前記システム内での処理のために廃棄物を前記装填室から送出可能となる開状態との間を移行する内側ドアと、
前記装填室から廃棄物を受け取る切断システムであって、廃棄物を断面が1平方インチを超えない断片に切断するようサイズ決めされ、成形され、位置決めされたカッターを含む切断システムと、
前記装填室または前記切断システムに配置され、前記廃棄物処理システム内に空気流を通過させる空気吸い込み口と、
前記切断システムから廃棄物の断片を受け取ると共に、1つまたは複数の消毒剤導入口を含む溝槽と、
消毒剤を前記溝槽内の廃棄物の断片に噴霧するための、前記1つまたは複数の消毒剤導入口と流体連通した消毒剤源と、
消毒剤が噴霧された廃棄物の断片を前記溝槽から受け取る湿潤トンネルと、
前記湿潤トンネルから廃棄物を受け取ると共に、バルク廃棄物物質から粒子状廃棄物物質を分離する分離器と、
前記分離器から粒子状廃棄物物質を受け取り且つ捕捉するフィルタシステムと、
前記分離器からバルク廃棄物物質を受け取り且つ貯蔵する受け取り貯蔵容器と、
前記フィルタシステムと、前記湿潤トンネルと、前記溝槽と、前記第2工程切断システムと、前記第1工程切断システムと、前記装填室とに十分な真空を掛け、廃棄物を吸引してそれらを通過させる循環装置とを含む、システム。
【請求項3】
前記空気吸い込み口が、周囲空気を前記廃棄物処理システムの外から取り込むよう配向された一方向弁を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記循環装置が前記空気吸い込み口を介して空気を排出する、請求項2に記載のシステム。
【請求項5】
前記空気吸い込み口が前記装填室に配置されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記空気吸い込み口が前記切断システムに配置されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
前記分離器が遠心式分離器を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
バルク廃棄物を前記分離器から受け取り、それを乾燥し、且つそれを受け取り貯蔵容器に解放する乾燥機をさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項9】
前記湿潤トンネルが1つまたは複数の消毒剤導入口を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項10】
前記外側ドア及び前記内側ドアは、何れか一方のみが任意時間に開状態となるよう連動されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項11】
前記循環装置が前記廃棄物処理システムを通る空気流を発生させ、前記空気流内で廃棄物の断片が浮遊し且つ分離した状態を保つ、請求項2に記載のシステム。
【請求項12】
前記消毒剤がアルカリ性溶液を含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項13】
前記消毒剤は窯灰の水溶液または懸濁液を含む、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記カッターが、廃棄物を、その断面が0.25平方インチ以下で且つその寸法が0.5インチを上回らない断片に切断するようサイズ決めされ、成形され、位置決めされる、請求項2に記載のシステム。
【請求項15】
前記切断システムが、
廃棄物を前記装填室から受け取る第1工程切断システムであって、廃棄物を細片に切断するようサイズ決めされ、成形され、位置決めされたカッターを含む第1工程切断システムと、
前記第1工程切断システムから廃棄物を受け取る第2工程切断システムであって、廃棄物の細片を断面が1平方インチを超えない断片に切断するようサイズ決めされ、成形され、位置決めされたカッターを含む第2工程切断システムとをさらに含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項16】
前記第1工程切断システムは、第1アクスルに取り付けられた第1組の回転カッターであって、固定カッターのフィンの間のギャップを通って回転するよう配置された第1組の回転カッターを含む、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記第1工程切断システムは、第2アクスルに取り付けられた第2組の回転カッターであって、前記第1組の回転カッターを交互に挟み、前記第1組の回転カッターと反対方向に回転し、且つ前記固定カッターのフィンの間のギャップを通って回転するよう配置された第2組の回転カッターを含む、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第2工程切断システムは、第3アクスルに取り付けられた回転カッターであって、固定カッターにより画定される補完的ギャップを通って回転するよう配置された歯を備えた回転カッターを含む、請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
前記第2工程切断システムの前記回転カッター及び前記固定カッターの近傍に配置された櫛をさらに含み、前記櫛は前記回転カッターに対向する複数の隆起と溝とを含み、前記回転カッターの運動に対して斜めに運動するよう制約されている、請求項18に記載のシステム。
【請求項20】
前記装填室は、廃棄物を置く表面を前記装填室内に提供する閉状態と、前記システム内での処理のために廃棄物を前記装填室から送出可能となる開状態との間を移行する第2ドアを含む、請求項2に記載のシステム。
【請求項21】
廃棄物処理システムであって、
装填室で、
ユーザが廃棄物を前記装填室に入れることが可能な開状態と、廃棄物を前記システム内に密封する気密閉状態との間を移行するドアと、
廃棄物を置く表面を前記装填室内に提供する閉状態と、前記システム内での処理のために廃棄物を前記装填室から送出可能となる開状態との間を移行する内側ドアとを備えた装填室と、
前記装填室から廃棄物を受け取る切断システムであって、廃棄物を断面が1平方インチを超えない断片に切断するようサイズ決めされ、成形され、位置決めされたカッターを含む切断システムで、
廃棄物を前記装填室から受け取る第1工程切断システムであって、廃棄物を細片に切断するようサイズ決めされ、成形され、位置決めされたカッターを含む第1工程切断システムと、
前記第1工程切断システムから廃棄物を受け取る第2工程切断システムであって、廃棄物の細片を断面が1平方インチを超えない断片に切断するようサイズ決めされ、成形され、位置決めされたカッターを含む第2工程切断システムであって、回転カッター及び固定カッターを含み、前記回転カッターが第3アクスルに取り付けられると共に、前記固定カッターにより画定される補完的ギャップを通って回転するよう配置された歯を備えた回転カッターを含む、第2工程切断システムと
前記第2工程切断システムの前記回転カッター及び前記固定カッターの近傍に配置されると共に、前記回転カッターに対向する複数の隆起と溝とを含む櫛であって、前記第3アクスルの回転軸に沿って横方向に運動して、前記廃棄物が前記第2工程切断システムに送られるとそれを攪拌する櫛とを含む、切断システムと、
前記装填室または前記切断システムに配置され、前記廃棄物処理システム内に空気流を通過させる空気吸い込み口と、
前記切断システムから廃棄物の断片を受け取ると共に、1つまたは複数の消毒剤導入口を含む溝槽と、
消毒剤を前記溝槽内の廃棄物の断片に噴霧するための、前記1つまたは複数の消毒剤導入口と流体連通した消毒剤源と、
消毒剤が噴霧された廃棄物の断片を前記溝槽から受け取る湿潤トンネルと、
前記湿潤トンネルから廃棄物を受け取ると共に、バルク廃棄物物質から粒子状廃棄物物質を分離する分離器と、
前記分離器から粒子状廃棄物物質を受け取り且つ捕捉するフィルタシステムと、
前記分離器からバルク廃棄物物質を受け取り且つ貯蔵する受け取り貯蔵容器と、
前記フィルタシステムと、前記湿潤トンネルと、前記溝槽と、前記第2工程切断システムと、前記第1工程切断システムと、前記装填室とに十分な真空を掛け、廃棄物を吸引してそれらを通過させる循環装置とを含む、廃棄物処理システム。
【請求項22】
前記装填室が洗浄剤導入口をさらに含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
前記空気吸い込み口が、周囲空気を前記廃棄物処理システムの外から取り込むよう配向された一方向弁を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項24】
前記循環装置が前記空気吸い込み口を介して空気を排出する、請求項21に記載のシステム。
【請求項25】
前記空気吸い込み口が前記装填室に配置されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項26】
前記空気吸い込み口が前記切断システムに配置されている、請求項24に記載のシステム。
【請求項27】
前記分離器が遠心式分離器を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項28】
バルク廃棄物を前記分離器から受け取り、それを乾燥し、且つそれを受け取り貯蔵容器に解放する乾燥機をさらに含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項29】
前記湿潤トンネルが、前記消毒剤源と流体連通した1つまたは複数の消毒剤導入口を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項30】
前記外側ドア及び前記内側ドアは、何れか一方のみが任意時間に開状態となるよう連動されている、請求項21に記載のシステム。
【請求項31】
前記循環装置が前記廃棄物処理システムを通る空気流を発生させ、前記空気流内で廃棄物の断片が浮遊し且つ分離した状態を保つ、請求項21に記載のシステム。
【請求項32】
前記消毒剤がアルカリ性溶液を含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項33】
前記消毒剤は窯灰の水溶液または懸濁液を含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項34】
前記カッターが、廃棄物を、その断面が0.25平方インチ以下で且つその寸法が0.5インチを上回らない断片に切断するようサイズ決めされ、成形され、位置決めされる、請求項21に記載のシステム。
【請求項35】
前記第1工程切断システムは、第1アクスルに取り付けられた第1組の回転カッターであって、固定カッターのフィンの間のギャップを通って回転するよう配置された第1組の回転カッターを含む、請求項21に記載のシステム。
【請求項36】
前記第1工程切断システムは、第2アクスルに取り付けられた第2組の回転カッターであって、前記第1組の回転カッターを交互に挟み、前記第1組の回転カッターと反対方向に回転し、且つ前記固定カッターのフィンの間のギャップを通って回転するよう配置された第2組の回転カッターを含む、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記アルカリ性溶液のpHが少なくとも12である、請求項33に記載のシステム。
【請求項38】
前記アルカリ性溶液が酸化カルシウムの10%水溶液を含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項39】
前記消毒剤源が、混合すると前記アルカリ性溶液を形成する乾燥粉体と水とを含む、請求項32に記載のシステム。
【請求項40】
前記第3アクスルを駆動するモータと、前記モータを前記櫛に結合するリンク機構とをさらに含み、よって前記モータが前記櫛も駆動する、請求項21に記載のシステム。
【請求項41】
第1工程切断システムであって、
固定カッターで、
前記固定カッターの第1壁から内側に延伸すると共にギャップにより離間された第1組のフィンと、
前記固定カッターの第2壁から内側に延伸すると共にギャップで離間された第2組のフィンとを含み、
前記第1組のフィンと前記第2組のフィンとが互い違いに配置されており、前記第1組のフィンが、前記第2組のフィンを離間する前記ギャップと位置合わせされている、固定カッターと、
鋭い切断面を備えると共に第1アクスルに取り付けられた第1組の回転カッターであって、前記第1組のフィンの間の前記ギャップを通って回転するよう配置された第1組の回転カッターと、
鋭い切断面を備えると共に、前記第1アクスルから離間され且つそれに平行な第2アクスルに取り付けられた第2組の回転カッターであって、前記第1組の回転カッターを交互に挟み、前記第1組の回転カッターと反対方向に回転し、前記第2組のフィンの間の前記ギャップを通って回転するよう配置された第2組の回転カッターとを含む、第1工程切断システムと、
第2工程切断システムであって、
ギャップにより離間されたフィンを含む固定カッターと、
第3アクスルに取り付けられた回転カッターであって、前記第2工程固定カッターの前記ギャップと位置合わせされた鋭い歯を備え、前記歯がこれらギャップを通って回転する回転カッターを含む、第2工程切断システムと、
前記第1工程切断システムから出る物質を、前記第2工程切断システム内に差し向けるよう配置されたシュートとを含む、切断システム。
【請求項42】
前記第1工程回転カッターの前記切断面は鋭い鉤を含み、さらに、前記第1組の回転カッターの前記鉤は前記第2組の回転カッターに向かって回転し、前記第2組の回転カッターの前記鉤は前記第1組の回転カッターに向かって回転するように、前記第1工程回転カッターが配置されている、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
前記第1工程回転カッターのそれぞれが、対応したアクスルのキーを補完するキー溝を画定する、請求項41に記載のシステム。
【請求項44】
異なる第1工程回転カッターのキー溝が、各カッターの鋭い切断面に対して異なる角度で配向されている、請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
前記第1アクスルを駆動する第1モータをさらに含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項46】
前記第1アクスルに取り付けられた第1ギアであって、前記第2アクスルに取り付けられた第2ギヤに噛み合う第1ギアをさらに含み、よって前記第1モータは前記第1アクスルと前記第2アクスルの両方を駆動する、請求項45に記載のシステム。
【請求項47】
前記第1と第2ギヤは1:1以外のギヤ比を備え、よって前記第1及び第2アクスルは、前記第1モータにより駆動されると異なる速度で回転する、請求項46に記載のシステム。
【請求項48】
前記モータは、1つまたは複数のリンク機構により前記アクスルに結合され、前記モータ及び前記1つまたは複数のリンク機構は、前記第1アクスルにおいて、500フートポンド乃至2,000フートポンドの範囲のトルクを発生するよう選択されている、請求項45に記載のシステム。
【請求項49】
前記第2工程切断システムの前記回転カッター及び前記固定カッターの近傍に配置された櫛をさらに含み、前記櫛は前記回転カッターに対向する複数の隆起と溝とを含み、前記回転カッターの運動に対して斜めに運動可能である、請求項41に記載のシステム。
【請求項50】
前記櫛は前記第3アクスルの長軸に平行な運動を行うよう制約されている、請求項49に記載のシステム。
【請求項51】
前記第2アクスルを駆動する第2モータをさらに含む、請求項49に記載のシステム。
【請求項52】
前記第2アクスルを前記櫛に結合する動力伝達装置をさらに含み、よって前記第2モータが第2アクスルと前記櫛とを駆動する、請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
前記動力伝達装置が、回転運動を直線運動に変換するためのリンク機構を含む、請求項52に記載のシステム。
【請求項54】
前記第1工程と前記第2工程との間の物質流量を調節するために、前記第1工程切断システムと前記第2工程切断システムとの間に配置された計量装置をさらに含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項55】
少なくとも1つのアクスルを駆動する少なくとも1つのモータと、前記モータに結合されると共に前記モータの動作モードを制御するようプログラムされたコントローラとをさらに含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項56】
(a)前記切断システムにおけるトルクまたは運動を測定するために前記切断システムに配置された少なくとも1つのセンサであって、(b)前記測定を示す信号を前記コントローラに送信するために前記コントローラに接続された少なくとも1つのセンサをさらに含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項57】
前記信号が前記切断システムでの詰まりを示しているときは、前記コントローラは、前記モータを逆方向に動作させるようプログラムされている、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
前記切断システムは、該システムの周囲環境から隔離されており、該システムはその内部に真空を掛けるよう配置された真空源をさらに含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項59】
切断方法であって、
切断する物質を、請求項1に記載の切断システムの前記第1工程カッターに導入する段階と、
前記第1工程回転カッターが前記物質を細断するように、前記第1及び第2アクスルを反対方向に回転させる段階と、
前記物質を、前記シュートを介して、前記第2工程切断システム内に送り或いは前進させる段階と、
前記第2工程回転カッターが、前記細断された物質を前記第2工程固定カッターに対して剪断するように、前記第3アクスルを回転させる段階とを含む、方法。
【請求項60】
前記切断システムに真空を掛けて前記物質を該システム内で吸引する段階をさらに含む、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
切断システムを提供する段階であって、前記切断システムが、
固定カッターを含む第1工程切断システムで、
前記固定カッターが、
前記固定カッターの第1壁から内側に延伸すると共にギャップにより離間された第1組のフィンと、
前記固定カッターの第2壁から内側に延伸すると共にギャップで離間された第2組のフィンとを含み、
前記第1組のフィンと前記第2組のフィンとが互い違いに配置されており、前記第1組のフィンが、前記第2組のフィンを離間する前記ギャップと位置合わせされており、さらに、
鋭い切断面を備えると共に第1アクスルに取り付けられた第1組の回転カッターであって、前記第1組のフィンの間の前記ギャップを通って回転するよう配置された第1組の回転カッターと、
鋭い切断面を備えると共に、前記第1アクスルから離間され且つそれに平行な第2アクスルに取り付けられた第2組の回転カッターであって、前記第1組の回転カッターを交互に挟み、前記第1組の回転カッターと反対方向に回転し、前記第2組のフィンの間の前記ギャップを通って回転するよう配置された第2組の回転カッターとを含む、第1工程切断システムと、
第2工程切断システムであって、
ギャップにより離間されたフィンを含む固定カッターと、
第3アクスルに取り付けられた回転カッターであって、前記第2工程固定カッターの前記ギャップと位置合わせされた鋭い歯を備え、前記歯がこれらギャップを通って回転する回転カッターを含む、第2工程切断システムと、
前記第1工程切断システムから出る物質を、前記第2工程切断システム内に差し向けるよう配置されたシュートと、
前記第2工程切断システムの前記回転カッター及び前記固定カッターの近傍に配置された櫛であって、前記回転カッターに対向する複数の隆起と溝とを含む櫛と、
前記第3アクスルを前記櫛に結合する動力伝達装置と、
前記第3アクスル及び前記櫛を駆動するモータとを含む、切断システムを提供する段階と、
切断する物質を、前記切断システムの前記第1工程切断システムに導入する段階と、
前記第1工程回転カッターが前記物質を細断するように、前記第1及び第2アクスルを反対方向に回転させる段階と、
前記物質を、前記シュートを介して、前記第2工程切断システム内に送り或いは前進させる段階と、
前記第2工程回転カッターが、前記細断された物質を前記第2工程固定カッターに対して剪断し、且つ前記櫛が前記第2工程回転カッターの運動に対して斜めに運動するように、前記第3アクスルを回転させる段階とを含む、
切断方法。
【請求項62】
前記第1工程回転カッターのそれぞれが、対応したアクスルのキーを補完するキー溝を画定する、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
異なる第1工程回転カッターのキー溝が、各カッターの鋭い切断面に対して異なる角度で配向されている、請求項62に記載の方法。
【請求項64】
前記システムは、前記第1アクスルを駆動する第1モータをさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項65】
前記システムは、前記第1アクスルに取り付けられた第1ギアであって、前記第2アクスルに取り付けられた第2ギヤに噛み合う第1ギアをさらに含み、よって前記第1モータは前記第1アクスルと前記第2アクスルの両方を駆動する、請求項64に記載の方法。
【請求項66】
前記第1と第2ギヤは1:1以外のギヤ比を備え、よって前記第1及び第2アクスルは、前記第1モータにより駆動されると異なる速度で回転し、従って、前記第1工程切断システムにより細断される物質は常に異なる切断歯形に当たる、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記モータは、1つまたは複数のリンク機構により前記アクスルに結合され、前記モータ及び前記1つまたは複数のリンク機構は、前記第1アクスルにおいて、500フートポンド乃至2,000フートポンドの範囲のトルクを発生するよう選択されている、請求項64に記載の方法。
【請求項68】
前記櫛は前記第3アクスルの長軸に平行な運動を行うよう制約されている、請求項61に記載の方法。
【請求項69】
前記動力伝達装置が、回転運動を直線運動に変換するためのリンク機構を含む、請求項61に記載の方法。
【請求項70】
前記システムが、前記第1工程と前記第2工程との間の物質流量を調節するために、前記第1工程切断システムと前記第2工程切断システムとの間に配置された計量装置をさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項71】
前記システムが、前記モータに結合されると共に前記モータの動作モードを制御するようプログラムされたコントローラをさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項72】
(a)前記切断システムにおけるトルクまたは運動を測定するために前記切断システムに配置された少なくとも1つのセンサであって、(b)前記測定を示す信号を前記コントローラに送信するために前記コントローラに接続された少なくとも1つのセンサをさらに含み、前記方法が、前記切断システムにおけるトルクまたは運動を測定する段階と、前記トルクまたは運動を表す信号を前記コントローラに送信する段階とをさらに含む、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記信号が前記切断システムでの詰まりを示しているときは、前記コントローラは、前記モータを逆方向に動作させるようプログラムされており、前記方法は、前記信号が前記切断システムでの詰まりを示しているときは、前記モータを逆方向に動作させる段階をさらに含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
前記切断システムは、該システムの周囲環境から隔離されており、該システムは、その内部に真空を掛けるよう配置された真空源をさらに含み、前記方法は、前記切断システムに真空を掛けて前記物質を該システム内で吸引する段階をさらに含む、請求項61に記載の方法。
【請求項75】
前記第1組の回転カッターは、前記第1組の回転カッターにおける異なるカッターの鋭い切断面が互いに対して異なる角度で配向されるように前記第1アクスルに取り付けられており、さらに、前記第2組の回転カッターは、前記第2組の回転カッターにおける異なるカッターの鋭い切断面が互いに対して異なる角度で配向されるように前記第2アクスルに取り付けられている、請求項61に記載の方法。
【請求項76】
前記第1及び第2組の回転カッターの前記切断面が鋭い鉤を含み、さらに、前記第1組の回転カッターの前記鉤は前記第2組の回転カッターに向かって回転し、前記第2組の回転カッターの前記鉤は前記第1組の回転カッターに向かって回転するように、前記第1及び第2組の回転カッターが配置されている、請求項61に記載の方法。
【請求項77】
前記固定カッター及び前記第1及び第2組の回転カッターは、典型的には互いに十分近くに配置されていて、これらに与えられる事実上全ての固形の非粒子状廃棄物を捕捉し且つ切断する、請求項61に記載の方法。
【請求項78】
前記固定カッターの底部と前記固定カッターのフィンの面一端部は、細断された物質が、前記第1工程切断システムからの落下時に通過する前記固定カッターの底部ギャップを画定する、請求項61に記載の方法。
【請求項79】
前記材料が前記回転カッターの間に落下する際に、前記回転カッターの前記鉤により前記第1工程切断システム内に引き込まれ、前記回転カッターの前記鋭い切断面が、前記廃棄物をほとんどまたは全く押し潰すことなく細片に切り刻み、横方向に剪断する、請求項61に記載の方法。
【請求項80】
前記櫛が、多数の鋭い垂直配向隆起と該隆起の間に湾曲した溝とを含む、請求項61に記載の方法。
【請求項81】
次の段階を、記載された順番で、室温及び周囲圧力において実行することを含む廃棄物処理方法であって、前記段階が
感染した廃棄物を廃棄物処理システム内に密封する段階と、
前記感染した廃棄物を1×1インチ平方以下の断面を備えた断片に切断し、従って前記廃棄物の表面を露出させる段階と、
前記廃棄物の断片を攪拌する段階と、この攪拌と同時に、接触すると病原体を殺す消毒剤を前記廃棄物の断片に噴霧する段階とを含み、従って前記廃棄物を消毒する、方法。
【請求項82】
前記廃棄物処理システムが、
装填室であって、ユーザが廃棄物をその内部に入れることが可能な開状態と、廃棄物を前記システム内に密封する気密閉状態との間を移行するドアを備えた装填室と、
前記装填室から廃棄物を受け取る切断システムであって、廃棄物を断面が1平方インチを超えない断片に切断するようサイズ決めされ、成形され、位置決めされたカッターを含む切断システムと、
前記装填室または前記切断システムに配置され、前記廃棄物処理システム内に空気流を通過させる空気吸い込み口と、
前記切断システムから廃棄物の断片を受け取ると共に、1つまたは複数の消毒剤導入口を含む溝槽と、
消毒剤を前記溝槽内の廃棄物の断片に噴霧するための、前記1つまたは複数の消毒剤導入口と流体連通した消毒剤源と、
消毒剤が噴霧された廃棄物の断片を前記溝槽から受け取る湿潤トンネルと、
前記湿潤トンネルから廃棄物を受け取ると共に、バルク廃棄物物質から粒子状廃棄物物質を分離する分離器と、
前記分離器から粒子状廃棄物物質を受け取り且つ捕捉するフィルタシステムと、
前記分離器からバルク廃棄物物質を受け取り且つ貯蔵する受け取り貯蔵容器と、
前記フィルタシステムと、前記湿潤トンネルと、前記溝槽と、前記第2工程切断システムと、前記第1工程切断システムと、前記装填室とに十分な真空を掛け、廃棄物を吸引してそれらを通過させる循環装置とを含む、方法。
【請求項83】
密封する前記段階が、
感染した廃棄物を前記装填室内に入れる段階と、
前記装填室のドアを閉じ、従って前記感染した廃棄物を前記廃棄物処理システム内に密封する段階と、
前記トラップドアを開け、従って前記感染した廃棄物を前記装填室から放出し、前記第1工程切断システムに接触させる段階とを含み、
切断し、露出させる前記段階が、感染した廃棄物に対して前記切断システムを動作させ、それを1平方インチ以下の断面を備えた断片に切断し、該断片を前記溝槽に送る段階を含み、
攪拌する前記段階が、前記フィルタシステムと、前記湿潤トンネルと、前記溝槽と、前記第2工程切断システムと、前記第1工程切断システムとに十分な真空を掛け、廃棄物を吸引してそれらを通過させるように前記循環装置を動作させる段階と、
噴霧する前記段階が、前記感染した廃棄物が前記溝槽を通過するときに消毒剤を前記溝槽内に噴霧し、従って前記廃棄物の断片に消毒剤を被覆し、それらを消毒する段階を含む、請求項82に記載の方法。
【請求項84】
前記廃棄物断片を、前記溝槽を介して、さらに前記湿潤トンネルを介して前記分離器内に吸引する段階をさらに含む、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記分離器が受け取った物質を、消毒済みの粒子状廃棄物物質と消毒済みバルク廃棄物物質とに分離する段階をさらに含む、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
バルク廃棄物物質を前記受け取り貯蔵容器内に送る段階をさらに含む、請求項85に記載の方法。
【請求項87】
粒子状廃棄物物質を前記フィルタシステム内に捕捉する段階をさらに含む、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
前記循環装置が前記装填室に前記真空を掛ける、請求項83に記載の方法。
【請求項89】
前記方法は熱を加えずに実行される、請求項83に記載の方法。
【請求項90】
前記方法は熱を取り除かずに実行される、請求項83に記載の方法。
【請求項91】
前記方法は、熱を加え或いは取り除かずに室温で実行される、請求項83に記載の方法。
【請求項92】
前記方法は、前記廃棄物処理システム内の圧力を上昇させなくても実行される、請求項83に記載の方法。
【請求項93】
前記方法は、熱を加えたり除いたりしなくても室温で実行される、請求項92に記載の方法。
【請求項94】
前記消毒剤がアルカリ性溶液を含む、請求項81に記載の方法。
【請求項95】
前記消毒剤は窯灰の水溶液または懸濁液を含む、請求項94に記載の方法。
【請求項96】
次の段階を、記載された順番で、室温及び周囲圧力において実行することを含む廃棄物を処理する方法であって、前記段階が
以下を含む廃棄物処理システムを提供する段階で、
装填室であって、
ユーザが廃棄物を前記装填室内に入れることが可能な開状態と、廃棄物を前記システム内に密封する気密閉状態との間を移行する装填室ドアと、
廃棄物を置く表面を前記装填室内に提供する閉状態と、前記システム内での処理のために廃棄物を前記装填室から送出可能となる開状態との間を移行するトラップドアとを備えた装填室と、
前記装填室から廃棄物を受け取る切断システムであって、廃棄物を断面が1平方インチを超えない断片に切断するようサイズ決めされ、成形され、位置決めされたカッターを含む切断システムと、
前記装填室または前記切断システムに配置され、前記廃棄物処理システム内に空気流を通過させる空気吸い込み口と、
前記切断システムから廃棄物の断片を受け取る溝槽であって、その側壁に1つまたは複数の消毒剤導入口を含む溝槽と、
消毒剤を前記溝槽内の廃棄物の断片に噴霧するための、前記1つまたは複数の消毒剤導入口と流体連通した消毒剤源と、
消毒剤が噴霧された廃棄物の断片を前記溝槽から受け取る湿潤トンネルと、
前記湿潤トンネルから廃棄物を受け取ると共に、バルク廃棄物物質から粒子状廃棄物物質を分離する分離器と、
前記分離器から粒子状廃棄物物質を受け取り且つ捕捉するフィルタシステムと、
前記分離器からバルク廃棄物物質を受け取り且つ貯蔵する受け取り貯蔵容器と、
前記フィルタシステムと、前記湿潤トンネルと、前記溝槽と、前記切断システムと、前記装填室とに十分な真空を掛け、廃棄物を吸引してそれらを通過させる循環装置とを含む、廃棄物処理システムを提供する段階と、
感染した廃棄物を前記廃棄物処理システム内に密封する段階であって、
密封する前記段階が、
感染した廃棄物を前記装填室内に入れる段階と、
前記装填室のドアを閉じ、従って前記感染した廃棄物を前記廃棄物処理システム内に密封する段階と、
前記トラップドアを開け、従って前記感染した廃棄物を前記装填室から放出し、前記切断システムに接触させる段階とを含む、密封する段階と、
前記感染した廃棄物に対して前記切断システムを動作させ、1×1インチ平方以下の断面を備えた断片に切断することによって前記廃棄物を切断し、従って前記廃棄物の表面を露出させ、次に、該断片を前記溝槽に送る段階と、
前記循環装置を動作させて、廃棄物を吸引し、前記フィルタシステム、前記湿潤トンネル、前記溝槽、及び前記切断システム内を通過させるに十分な真空を前記システムに掛けることによって、前記廃棄物の断片を攪拌する段階であって、前記真空が、前記廃棄物の断片を舞い上げ、空中に浮遊させ、且つ互いから分離させておく風を前記システム内で発生させる、攪拌する段階と、
前記廃棄物の断片が前記溝槽で攪拌されているときに、前記廃棄物の断片に消毒剤を噴霧する段階であって、従って、前記廃棄物の実質的に全ての表面を前記消毒剤噴霧に曝露すると共に、前記廃棄物の断片に消毒剤を被覆し、前記消毒剤が、接触すると病原体を殺すと共に前記廃棄物の断片を消毒する、噴霧する段階とを含む、方法。
【請求項97】
前記廃棄物断片を、前記溝槽を介して、さらに前記湿潤トンネルを介して前記分離器内に吸引する段階をさらに含む、請求項96に記載の方法。
【請求項98】
前記分離器が受け取った物質を、消毒済みの粒子状廃棄物物質と消毒済みバルク廃棄物物質とに分離する段階をさらに含む、請求項97に記載の方法。
【請求項99】
バルク廃棄物物質を前記受け取り貯蔵容器内に送る段階をさらに含む、請求項98に記載の方法。
【請求項100】
粒子状廃棄物物質を前記フィルタシステム内に捕捉する段階をさらに含む、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記循環装置が前記装填室に前記真空を掛ける、請求項96に記載の方法。
【請求項102】
前記消毒剤がアルカリ性溶液を含む、請求項96に記載の方法。
【請求項103】
前記アルカリ性溶液が窯灰を用いて調製される、請求項102に記載の方法。
【請求項104】
前記アルカリ性溶液のpHが少なくとも12である、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
前記アルカリ性溶液が酸化カルシウムの10%水溶液を含む、請求項102に記載の方法。
【請求項106】
前記消毒剤が乾燥粉体として提供され、前記廃棄物の断片に噴霧される直前に水と混合されて水溶液を形成する、請求項96に記載の方法。
【請求項107】
前記湿潤トンネルは、その内部で消毒剤を廃棄物の断片に噴霧するための1つまたは複数の消毒剤導入口を含み、前記方法は、前記廃棄物の断片が前記湿潤トンネルで攪拌されているときに、前記廃棄物の断片に消毒剤を噴霧する段階をさらに含む、請求項96に記載の方法。
【請求項108】
前記分離器において粒子状廃棄物物質をバルク廃棄物物質から分離する段階をさらに含む、請求項96に記載の方法。
【請求項109】
前記粒子状廃棄物物質を前記フィルタシステム内に捕捉する段階をさらに含む、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記装填室ドア及び前記トラップドアは、何れか一方のみが任意時間に開状態となるよう連動されている、請求項96に記載の方法。
【請求項111】
前記装填室が洗浄剤導入口をさらに含む、請求項2に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4A】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公表番号】特表2011−520601(P2011−520601A)
【公表日】平成23年7月21日(2011.7.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509542(P2011−509542)
【出願日】平成21年4月29日(2009.4.29)
【国際出願番号】PCT/US2009/042052
【国際公開番号】WO2009/140064
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(510300614)インフェクション マネージメント, インク. (1)
【氏名又は名称原語表記】INFECTIONMANAGEMENT, INC.
【住所又は居所原語表記】77 Main Street,Andover, MA 01810 (US).
【Fターム(参考)】