説明

刈草の処理方法と処理装置

【課題】刈草をペレット化して肥料や環境改善等の多目的の使用を可能とし、大量の刈草の処理に生じた従来の問題を解決することができる刈草の処理方法を提供する。
【解決手段】雑草を刈り取った刈草を適度な水分状態にして細断機2で細断し、この細断刈草に含まれている異物を除去し、次に、細断刈草を粉砕機11で粉砕し、この粉砕刈草を乾燥機13で乾燥処理することで細菌や種子を死滅させて含有水分の調整を行い、乾燥刈草を空気輸送配管16で冷却させながら乾燥機13からペレット成形機19に送り、このペレット成形機19により乾燥刈草をペレットにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、都道府県の市町村等が管理する道路、河川、公園等に雑草が繁茂した場合に、刈り取った雑草をペレット化することにより、雑草を廃棄することなく有効に利用することができる刈草の処理方法と処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、河川の河川敷、堤防や道路、公園等の雑草繁茂地においては、都市機能の環境面での美麗化や不法投棄防止、害虫発生の防止等で、定期的に雑草を刈り取る必要があるが、刈り取り後には大量の刈草が発生することになり、このため従来の刈草処理方法は、原則焼却処理によって行われている。
【0003】
焼却による刈草の燃焼によって生じる二酸化炭素ガスの発生は、一地域だけの問題ではなく、日本全国を考えた場合に膨大な量となり、その発生の抑制を考えなければならないと共に、環境保全に関する法律では、大気汚染防止法、悪臭防止法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律も有り、減容化をしてリサイクルを目的とした法律も定められており、また、リサイクルの場合には、土壌汚染対策法があり、焼却処理はこれらの法律をクリアすることが条件となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、刈草の容量は大量であり、刈草容積1mで約1Kgであり、焼却場所までの運搬のコストが高くつくだけでなく、焼却処理は一般廃棄物と共に燃焼させているが、現代問題となっている二酸化炭素ガスの発生と、都市部ではヒートアイランド現象で温暖化を発生させる一因となっており、従って、焼却処理の負荷を可能な限り軽減させる必要がある。
【0005】
また、受託業者の中には、原則焼却処理となっているにもかかわらず、酵母を使い刈草を醗酵させて処理しているが、醗酵促進のために攪拌すると悪臭と塵が発生し、環境破壊を生じさせると共に、長い処理期間が必要になると共に、酵母の醗酵では、堆肥として使用した場合、堆肥を播いた場所に雑草が繁茂するという問題がある。
【0006】
そこで、この発明の課題は、雑草を刈り取った刈草を処理し、リサイクルを目的として再利用するために、減容して熱処理で細菌と種子を死滅させ、小径のペレットに成形することで、大量の刈草の処理に生じた従来の問題を解決することができる刈草の処理方法と処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記のような課題を解決するため、請求項1の発明は、雑草を刈り取った刈草の重量を計測し、この計測をもとに刈草の付着水分又は含有水分の量を算出し、付着水分又は含有水分が多い場合は天日乾燥させ、適度な水分状態にある刈草を細断機で細断した後、刈草に含まれている異物を除去し、次に、細断された刈草を粉砕機で粉砕し、この粉砕刈草を乾燥機で乾燥処理することで細菌や種子を死滅させて含有水分の調整を行い、乾燥刈草を空気輸送で冷却させながら乾燥機からペレット成形機に送り、このペレット成形機により乾燥刈草をペレットにする構成を採用したものである。
【0008】
請求項2の発明は、上記乾燥刈草を乾燥機からペレット成形機に送る空気輸送の配管を分岐できるようにし、別に設置したサイロに乾燥刈草を収納できるようにする構成を採用したものである。
【0009】
請求項3の発明は、上記乾燥機は、熱風発生炉から供給される熱風で粉砕刈草の乾燥を行い、この粉砕刈草を乾燥時の滞留時間と温度調整によりペレット化に必要な水分に調整する構成を採用したものである。
【0010】
請求項4の発明は、上記ペレット成形工程で成形されたペレットを、二次加工として炭化処理する構成を採用したものである。
【0011】
請求項5の発明は、刈り取った刈草を細断する細断機と、前記細断機から供給された細断後の細断刈草を粉砕する粉砕機と、粉砕刈草を熱風雰囲気中で攪拌搬送し、この粉砕刈草を乾燥させて細菌や種子を死滅させた乾燥刈草とする乾燥機と、前記乾燥刈草をペレット化するペレット成形機とで形成され、前記乾燥機からペレット成形機への乾燥刈草の輸送に、乾燥刈草を冷却しながら送る空気輸送を採用した構成を採用したものである。
【0012】
請求項6の発明は、上記乾燥機は、熱風発生炉から供給される熱風で粉砕刈草を乾燥させるスクリューコンベアを用い、乾燥炉内がスクリューでの送りゾーンと攪拌羽根による攪拌ゾーンを交互に設けて形成されている構成を採用したものである。
【0013】
ここで、刈り取った刈草は、中間処理工場にトラックで搬入し、トラックスケールで重量を計測し、容積との関係から刈草の付着水分又は含有水分の量を導き出し、付着水分又は含有水分が多い場合は天日乾燥させ、適度な水分状態にある刈草を細断機に供給して細断する。
【0014】
刈草には、雑草繁茂の中に瓶、缶、金物、その他雑草を刈り取る時に、石、砂利、土等の異物が含まれており、ある程度大きなものは作業者が除去できるが、小さいものは刈草内に含まれ、これが粉砕工程において粉砕機に磨耗を生じさせることになるため、細断工程の後に、電磁ローラ、振動ふるい又はトロンメルで異物を除去するようにし、このように、トラックスケールでの重量計測から異物の除去までを第1次処理工程とする。
【0015】
第1次処理工程で処理された細断刈草は、粉砕機で細かく粉砕し、粉砕刈草は、コンベアで乾燥機に投入し、熱風による攪拌乾燥で斑なく乾燥され、この乾燥で細菌や刈草の種子を死滅させる。この乾燥機の熱風は、粉砕刈草の移動方向と反対の自流式とする。
【0016】
乾燥機から取出された乾燥刈草は、空気輸送配管で冷却されながらストックタンクに送られて貯留され、ストックタンクから取出した乾燥刈草をペレット成形機に送り、成形されたペレットは、計量後に袋詰めされ、このような、粉砕機による刈草の粉砕からペレットの袋詰めまでが第2次処理工程となる。
【0017】
なお、第2次処理工程において、空気輸送配管の配管を分岐できるようにし、別に設置したサイロに乾燥刈草を収納することで、乾燥刈草をそのままの状態で使用することができる。
【発明の効果】
【0018】
この発明によると、粉砕した刈草を加熱処理して乾燥させることで細菌や種子を死滅させ、この乾燥刈草をペレットに形成するようにしたので、刈草をペレット化によって土壌改良材、有用微生物の培養、環境改善等の多目的に使用することができるようになり、刈草の処理に関係する各種法律の要件をクリアして刈草を焼却することなく有効に利用することができ、刈草の処理に生じた従来の問題をことごとく解決することができる。
【0019】
また、加熱処理した粉砕刈草でペレットを形成する場合に添加物を一切加えないことにより、肥料としての三要素である窒素、燐、カリウムを含み、ペレットを植物の育成に使用した場合、植物育成についてペレットが水分により分解されて生育向上に大きく寄与し、草の繊維は土壌となるので、有効な植物育成材となる。
【0020】
更に、添加物を一切加えないで成形したペレットを炭化処理すると、生活においては調湿、調温等、農業に利用した場合は、土壌改良(地力増進)、有用微生物の培養、脱臭等、環境においては、微生物分解、水質浄化、イオン変換、化学物質の吸着等に使用できるほか、燃料にも応用できるという広範な用途が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、この発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
【0022】
図1は、この発明に係る刈草の処理装置の全体構造を示し、この処理装置を用いた処理方法は、図3に示す第1次処理工程と図4の第2次処理工程からなっている。
【0023】
処理装置の第1次処理工程部分は、図1と図3のように、トラックで搬入してきた刈草aの重量と容積を計測し、この計測をもとに刈草aの付着水分又は含有水分の量を算出するためのトラックスケール1と、所定の水分状態にある刈草aを小さく細断する細断機2と、細断刈草から異物を除去する異物除去機構3と、細断刈草を貯留するストックヤード4で構成されている。
【0024】
雑草の刈草は、受託業者により工場へ運ばれ、この工場内に設置したトラックスケール1で重量と容積を計測し、乾燥されたものは適宜ストックヤード5に貯留し、雨降りによる付着水分又は含有水分の多いものは、乾燥場に運び、天日干しによって1次乾燥6を行い、乾燥したものは適宜ストックヤード7に貯留しておく。
【0025】
乾燥刈草を細断機2に供給して小さく細断する。この細断工程の後に、電磁ローラ、振動ふるい又はトロンメル等を用いた異物除去機構3で異物を除去するようにし、細断刈草は、ストックヤード4に貯留するか、図1のように、ベルトコンベア9やシュート10を介して第2次処理工程へ直接供給する。
【0026】
上記第1次処理工程の場合、受託業者による刈草の持ち込み量は、日によってバラツキがあり、また、降雨時期には刈草の表面に付着水があり、その乾燥が必要になるため、天日干による1次乾燥6を行うと共に、細断機2で細断された刈草に含まれている異物の除去を、金物の場合は電磁ローラで、小石、土塊、砂利、砂等は、騒音の少ないトロンメルで行い、細断刈草はストックヤード4に貯留するか第2次処理工程へ直接供給する。
【0027】
この第1次処理工程での刈草の細断は、集荷運搬されてきた刈草を減容することを目的とし、第2次処理工程に対する定量供給により、各機械装置の負荷を下げるものであり、細断機2で10〜20cmの長さに細断される刈草は、第1次乾燥後においても適度な水分を保有しているので、細断時の粉塵飛散の発生はない。
【0028】
処理装置の第2次処理工程部分は、図1と図4のように、細断機2やストックヤード4からベルトコンベア9やシュート10で供給された細断刈草を更に細かく粉砕する粉砕機11と、粉砕後の粉砕刈草を搬送するスクリューコンベア12と、このスクリューコンベア12によって送り込まれた粉砕刈草を乾燥させ、細菌や種子を死滅させて含有水分の調整を行う乾燥機13と、乾燥機13から定量フィーダ14を介して取出された乾燥刈草をサイクロン付ストックタンク15に空気輸送し、この輸送中に乾燥刈草を冷却する空気輸送配管16と、前記サイクロン付ストックタンク15に貯留された乾燥刈草を取出す定量フィーダ17及び乾燥刈草を搬送するスクリューコンベア18と、このスクリューコンベア18で供給された乾燥刈草をペレットに成形するペレット成形機19と、成形後のペレットを収納したバスケット20を搬送するローラコンベア21及びベルトコンベア22と、ベルトコンベア22で送り込まれたペレットを貯留すると共に冷却するペレット貯留ホッパー23と、このホッパー23から取出したペレットを計量する計量機24と、計量したペレットを袋詰めする袋詰め機25とで構成されている。
【0029】
第2次処理工程において、粉砕機11に供給される細断刈草は、10〜20cmの長さになっているので、その内部には水分が含まれており、粉砕機11は細断刈草を細かく粉砕することで、水分の排出が容易になるようにすることができ、また、粉砕後の粉砕刈草を乾燥機13に供給する手段に採用した密閉型のスクリューコンベア12は、悪臭の発生と細断刈草の飛散を防止し、工場内の環境を良好に保つという利点がある。
【0030】
図1と図2のように、上記乾燥機13は、一端側に投入された粉砕刈草を他端側に向けて送る水平配置の長いスクリューコンベアに形成され、閉鎖された樋状の乾燥炉26内に、モータで回転駆動するよう収納したスクリュー主軸27に、スクリュー羽根28と複数の攪拌羽根29及びリボンスクリュー30を交互等の適宜組み合わせで設け、乾燥炉26の一端側に投入口31と熱風排気口32が、他端側に取出し口33と熱風供給口34が設けられ、前記投入口31にスクリューコンベア12の上端出口が接続され、投入口31から乾燥炉26内に粉砕刈草を供給するようになっている。
【0031】
上記乾燥炉26は、熱風供給口34に熱風発生炉35が、また、熱風排気口32に粉塵を除去するためのバグフィルター36がそれぞれ接続され、この乾燥炉26は、断面U字状の循環温湯槽37と、その外面を覆う保温層38と、上面を閉鎖する蓋部材39からなり、循環温湯槽37には、水の封入管40が埋設してあり、乾燥炉26内を流れる熱風で加温されて蓄熱し、乾燥炉26内を保温することで熱効率の向上を図るようにしている。
【0032】
上記粉砕機11で粉砕された粉砕刈草は、スクリューコンベア12で乾燥機13内に投入口31から供給され、スクリュー主軸27の回転で乾燥炉26内を投入口31から取出し口33に向けて送られ、スクリュー羽根28とリボンスクリュー30のゾーンでは送りが与えられ、攪拌羽根29のゾーンでは攪拌が与えられることで乾燥効率を上げると共に、乾燥炉26内を供給された熱風は、熱風供給口34から熱風排気口32に向けて粉砕刈草の送りと反対方向の自流式となることで粉砕刈草を効率よく乾燥させる。
【0033】
このような、熱風による攪拌乾燥で斑なく粉砕刈草を乾燥させることができ、この加熱乾燥によって、細菌や刈草の種子を死滅させるものである。なお、熱風温度は、粉砕刈草に含まれる水分を蒸発させることができる温度に設定し、粉砕刈草の滞留時間は5〜10分位の範囲で調整し、これら、熱風温度と滞留時間は集中自動制御盤において設定することができる。
【0034】
上記乾燥機13内で乾燥させられた乾燥刈草は、取出し口33に設けた定量フィーダ14で一定量ごとに取出し、この乾燥刈草を空気輸送配管16でサイクロン付ストックタンク15に送り込む。空気輸送配管16には、図1と図4のように、高圧ブロワ41が接続され、乾燥刈草を空気輸送する時乾燥刈草は熱を持っているのでこれを冷却するすると共に、サイクロン付ストックタンク15は、上部にサイクロンを設置し、乾燥刈草と空気を分離し、この空気中の粉塵を除去するため、サイクロン15の空気出口はバグフィルター36に接続されている。
【0035】
なお、図4の第2次処理工程において、空気輸送配管16の途中に切換え可能な分岐管42を介してサイクロン付ホッパー43を接続し、乾燥刈草をホッパー43に貯留することで、乾燥刈草をそのまま取出して袋詰めし、乾燥刈草の状態のままで使用することができるようにしている。
【0036】
上記サイクロン付ストックタンク15に貯留されている乾燥刈草は、ペレット成形に必要な水分率を有し、このタンク15内の乾燥刈草は、下部に設置した定量フィーダ17で一定量ごとに取出し、スクリューコンベア18でペレット成形機19に投入され、この成形機19内のダイス上に位置するローラにより圧密されて多数個のペレットが同時に成形され、成形されたペレットは、排出口より直下に待機するバスケット20内に溜まる。
【0037】
ペレットの成形に際して、成形のために添加物は加えず、草の成分により接着するものであり、ペレットが少量の場合、バスケット20を積み上げ、冷却後、簡易ホッパーに投入して計量した後袋詰めを行なう。
【0038】
また、大量処理の場合は、ローラコンベア21とベルトコンベア22での搬送途中で冷風による冷却を行い、ペレット貯留ホッパー23に投入後、取出したペレットを計量して袋詰めを行なう。
【0039】
ペレットは、例えば、直径6〜10mm又は直径10〜20mmくらいの大きさの円板状に成形し、小型化することで成形に要する動力の低減を図っている。
【0040】
ペレットは、添加物を一切使用していないので、肥料の三要素である、窒素、燐、カリウムを含み、植物の育成に使用した場合、植物生育の向上が図れることになると共に、二酸化炭酸ガスが封入されており、従って、このペレットを樹木、果樹、園芸等の植物の育成に使用した場合に、徐々に二酸化炭素ガスが分解することで植物の生育向上に大きく寄与することができ。
【0041】
また、ペレットは、そのままでの使用のほか、炭化処理を施し、また、用途に応じてこれに三次加工を加えることで、生活においては調湿、調温等、農業に利用した場合は、土壌改良(地力増進)、有用微生物の培養、脱臭等、環境においては、微生物分解、水質浄化、イオン変換、化学物質の吸着等に使用できるほか、燃料にも応用できるという広範な用途が得られる。
【0042】
上記第2次処理工程は、自動、手動切換え操作盤により操作をするものとし、機械トラブル、刈草の詰まりにおいては自動停止により対応するようになっていると共に、刈草の詰まりが発生しやすい粉砕機11は、一定トルクを設定し、トルクオーバーの場合は、粉砕する刈草の送り装置を逆転させることでトルクオーバーを解消する。
【0043】
その他、刈草の目詰まりは、乾燥機13の取出し口33に設けた定量フィーダ14であり、取りつけフランジをワンタッチで取外せる工夫をしておくと共に、サイクロン付ストックタンク15においても、投入口、刈草排出口の取付け取外しがワンタッチで行なえるようにしておく。
【0044】
また、粉砕機11、乾燥機13、ペレット成形機19はインバータ制御とし、それぞれの機械と連動させて自動制御を行なう。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】この発明に係る刈草の処理装置の全体構造を示す説明図
【図2】(a)は処理装置における乾燥機の要部構造を示す縦断正面図、(b)は同縦断側面図
【図3】この発明に係る刈草の処理方法の第1次処理工程を示す工程図
【図4】この発明に係る刈草の処理方法の第2次処理工程を示す工程図
【符号の説明】
【0046】
1 トラックスケール
2 細断機
3 異物除去機構
4 ストックヤード
5 ストックヤード
6 1次乾燥
7 ストックヤード
9 ベルトコンベア
10 シュート
11 粉砕機
12 スクリューコンベア
13 乾燥機
14 定量フィーダ
15 サイクロン付ストックタンク
16 空気輸送配管
17 定量フィーダ
18 スクリューコンベア
19 ペレット成形機
20 バスケット
21 ローラコンベア
22 ベルトコンベア
23 ペレット貯留ホッパー
24 計量機
25 袋詰め機
26 乾燥炉
27 スクリュー主軸
28 スクリュー羽根
29 攪拌羽根
30 リボンスクリュー
31 投入口
32 熱風排気口
33 取出し口
34 熱風供給口
35 熱風発生炉
36 バグフィルター
37 循環温湯槽
38 保温層
39 蓋部材
40 水の封入管
41 高圧ブロワ
42 分岐管
43 ホッパー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
雑草を刈り取った刈草の重量を計測し、この計測をもとに刈草の付着水分又は含有水分の量を算出し、付着水分又は含有水分が多い場合は天日乾燥させ、適度な水分状態にある刈草を細断機で細断した後、刈草に含まれている異物を除去し、次に、細断された刈草を粉砕機で粉砕し、この粉砕刈草を乾燥機で乾燥処理することで細菌や種子を死滅させて含有水分の調整を行い、乾燥刈草を空気輸送で冷却させながら乾燥機からペレット成形機に送り、このペレット成形機により乾燥刈草をペレットにする刈草の処理方法。
【請求項2】
上記乾燥刈草を乾燥機からペレット成形機に送る空気輸送の配管を分岐できるようにし、別に設置したサイロに乾燥刈草を収納できるようにする請求項1に記載の刈草の処理方法。
【請求項3】
上記乾燥機は、熱風発生炉から供給される熱風で粉砕刈草の乾燥を行い、この粉砕刈草を乾燥時の滞留時間と温度調整によりペレット化に必要な水分に調整する請求項1又は2に記載の刈草の処理方法。
【請求項4】
上記ペレット成形工程で成形されたペレットを、二次加工として炭化処理する請求項1乃至3の何れかに記載の刈草の処理方法。
【請求項5】
刈り取った刈草を細断する細断機と、前記細断機から供給された細断後の細断刈草を粉砕する粉砕機と、粉砕刈草を熱風雰囲気中で攪拌搬送し、この粉砕刈草を乾燥させて細菌や種子を死滅させた乾燥刈草とする乾燥機と、前記乾燥刈草をペレット化するペレット成形機とで形成され、前記乾燥機からペレット成形機への乾燥刈草の輸送に、乾燥刈草を冷却しながら送る空気輸送を採用した刈草の処理装置。
【請求項6】
上記乾燥機は、熱風発生炉から供給される熱風で粉砕刈草を乾燥させるスクリューコンベアを用い、乾燥炉内がスクリューでの送りゾーンと攪拌羽根による攪拌ゾーンを交互に設けて形成されている請求項5に記載の刈草の処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2010−5586(P2010−5586A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−170679(P2008−170679)
【出願日】平成20年6月30日(2008.6.30)
【出願人】(507328782)株式会社ダニエル総合研究所 (8)
【出願人】(304038149)村本建設株式会社 (11)
【Fターム(参考)】