説明

列車内販売システム、商品発注指示装置、商品発注指示方法及び商品発注指示プログラム。

【課題】特定の駅において取り扱う商品を、当該駅に停車しない列車に乗車している乗客が、乗車中の任意の時点で発注し、降車時までに受け取る仕組みを提供する。
【解決手段】本発明の列車内販売システムは、路線を走行する列車内に配置された端末装置3と、端末装置と通信が可能である商品発注指示装置2と、を有し、端末装置から、列車を特定する情報及び商品を特定する情報を受け付け、受け付けた商品を特定する情報に基づいて、商品データベースを検索し、商品についての取扱駅を決定し、現在時刻に基づいて、前記取扱駅において当該商品の準備が完了する時刻である準備完了時刻を決定し、列車ダイヤから、決定した取扱駅を前記決定した準備完了時刻より後に発車し、かつ、前記列車が停車する駅に、前記列車が当該駅を発車する時刻より前に到着する、他の列車の候補を検索することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車内販売システム、商品発注指示装置、商品発注指示方法及び商品発注指示プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
長距離を運行する優等列車の乗客に対し、列車内でその沿線で取り扱われる商品を販売することが、乗客サービスの向上及び地域経済の活性化のために広く行われている。
従来の技術は、殆どが列車内に一時的に保管した商品を列車内において販売することを前提としている。例えば特許文献1、4に記載の発明は、列車内で商品が不足すると、最寄りの停車駅に対してその商品を補充する指示を行う。特許文献2に記載の発明は、商品の在庫を少しでも多く保管するための車内販売準備室を車両内に設けている。特許文献3に記載の発明では、乗客が乗車前のある時点までに商品の注文を終了しておき、乗車した直後に指定された席において商品を受け取る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−64493号公報(段落0006)
【特許文献2】特開2003−89355号公報(要約)
【特許文献3】特開2002−49667号公報(段落0007)
【特許文献4】特開2001−338343号公報(段落0009)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に、乗客は乗車中に商品(沿線の特産食料品等)の購入を思いつくことが多い。一方、保管場所不足、売れ残りリスク等の制約があることにより列車内での在庫は制限され、乗客のニーズが販売に結びつかない場合も多い。
特に、特許文献1〜4の発明では、特定の駅において取り扱う商品を、当該駅に停車しない列車に乗車している乗客が、乗車中の任意の時点で発注し、降車時までに受け取る仕組みが開示されていない。
【0005】
そこで、本発明では、特定の駅において取り扱う商品を、当該駅に停車しない列車に乗車している乗客が、乗車中の任意の時点で発注し、降車時までに受け取る仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の列車内販売システムは、路線を走行する列車内に配置された端末装置と、端末装置と通信が可能である商品発注指示装置と、を有し、商品発注指示装置は、列車内で販売される商品に関連付けて、商品を準備することが可能な取扱駅を記憶した商品データベースと、路線を走行する列車ごとに、路線の停車駅及び当該停車駅における発着時刻を記憶した列車ダイヤと、を格納した記憶部と、端末装置から、列車を特定する情報及び商品を特定する情報を受け付け、受け付けた商品を特定する情報に基づいて、商品データベースを検索し、商品についての取扱駅を決定し、現在時刻に基づいて、前記取扱駅において当該商品の準備が完了する時刻である準備完了時刻を決定し、列車ダイヤから、決定した取扱駅を前記決定した準備完了時刻より後に発車し、かつ、前記列車が停車する駅に、前記列車が当該駅を発車する時刻より前に到着する、他の列車の候補を検索する制御部と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、特定の駅において取り扱う商品を、当該駅に停車しない列車に乗車している乗客が、乗車中の任意の時点で発注し、降車時までに受け取る仕組みを提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本実施形態の概念図である。
【図2】本実施形態の列車内販売システムの構成図である。
【図3】本実施形態の商品問合せ画面の一例である。
【図4】本実施形態の商品データベースの一例である。
【図5】本実施形態の列車ダイヤ(下り)の一例である。
【図6】本実施形態の列車ダイヤ(上り)の一例である。
【図7】本実施形態の運行情報の一例である。
【図8】本実施形態の処理手順のフローチャートである。
【図9】本実施形態の処理手順のステップS405の詳細である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以降、本発明を実施するための形態(「本実施形態」という)を、図等を参照しながら詳細に説明する。具体的には、ある鉄道路線の各駅近辺に所在する商品納入業者の商品を、当該路線の列車の乗客に対して販売する例を詳細に説明する。
【0010】
図1は、本実施形態の概念図である。
ある路線があり、複数の駅がA駅、B駅、・・・、R駅というように並んでいる。A駅及びR駅は終着駅である。当該路線には、上り下りの複数列車が走行し(R駅に進む列車を「下り」とする)、各列車は、例えば優等である順に「特急」、「急行」、「快速」及び「普通」のような等級を有する。「普通」は、発車駅から行先駅に到着するまでの各駅に停車する。「特急」、「急行」、「快速」のような優等列車は、発車駅から行先駅までの所定の駅を通過する。
【0011】
本実施形態の列車内販売システム1の端末装置3は、各駅及び各列車(主として優等列車)内に1又は複数ずつ存在する。商品発注指示装置2は、特に設置場所は限定されないが、一般的には、鉄道運営会社の本部等に設置される。
そして、商品発注指示装置2と各列車内の端末装置3とは、無線通信によって情報の遣り取りが可能である。商品発注指示装置2と各駅内の端末装置3とは、無線通信又は有線通信によって情報の遣り取りが可能である。
列車内の端末装置3は、列車内に敷設された無線LAN(Local Area Network)を介して、商品発注指示装置2との通信を確保することも可能である。
【0012】
列車内においては、販売員が乗客の座席で商品を販売する。乗客は、販売員が提示する、又は座席に備え付けてあるカタログ7を参照し、注文の商品を決定する。
販売員は、乗客から注文の商品等を聞き取り端末装置3に入力する。
【0013】
各駅の近辺には、商品納入業者8が存在し、当該駅に対して商品を納入する。当該商品は、当該駅内の売店で販売されるほか、当該駅のホームから停車中の列車に積み込まれる。積み込まれた商品は、販売員がカート6を用いてその列車の乗客(商品を注文した乗客)の座席まで運び、当該乗客に販売されることもある。また、注文の商品が、当該列車によって他の駅に運ばれ、当該他の駅で一旦降ろされ、別の列車に積み替えられたうえで、当該別の列車の乗客に販売されることもある。各駅のホームには「(1)、(2)、・・・」のような号車表示があり、商品を注文した乗客が乗車している車両に直接商品を搬入することを容易にしている。
【0014】
(列車内販売システム)
図2に沿って、列車内販売システム1を説明する。
列車内販売システム1は、商品発注指示装置2及び端末装置3を有する。前記したように、端末装置3は、駅及び列車内に1又は複数ずつ存在する。また、商品発注指示装置2は、列車外に存在する。
【0015】
商品発注指示装置2は、受注管理サーバ4及び列車運行管理サーバ5を有する。
受注管理サーバ4は、一般的なコンピュータであり、中央制御装置11、主記憶装置12、補助記憶装置13、入力装置14、出力装置15及び通信装置16を有する。これらはバスによって相互に接続されている。
補助記憶装置13は、商品データベース31を格納している(詳細後記)。
注文処理部41は、プログラムである。以降、「・・・部は」と主体を記した場合は、中央制御装置11が、補助記憶装置13からプログラムを読み出し、主記憶装置13にロードしたうえで、当該プログラムの機能を実現するものとする(後記する列車運行管理サーバ5についても同様である)。
列車運行管理サーバ5もまた、一般的なコンピュータであり、中央制御装置21、主記憶装置22、補助記憶装置23、入力装置24、出力装置25及び通信装置26を有する。これらはバスによって相互に接続されている。
補助記憶装置23は、列車ダイヤ32及び運行情報33を格納している(詳細後記)。
【0016】
図2においては、受注管理サーバ4と列車運行管理サーバ5を、それぞれの通信装置16、26を介して通信が確保される2つの構成として記載した。しかしながら、受注管理サーバ4と列車運行管理サーバ5を1つの構成にまとめることも可能である。
【0017】
端末装置3もまた、一般的なコンピュータであり、中央制御装置、主記憶装置、補助記憶装置、入力装置、出力装置及び通信装置を有する。これらはバスによって相互に接続されている(図示せず)。なお、端末装置3の出力装置は、ディスプレイ及びプリンタ機能を有することが望ましい。さらに、列車内の端末装置3は、販売員が容易に携帯できる大きさ及び重量であることが好ましい。列車内の端末装置3は、専ら販売員が使用するものでなくても、乗客が所持する携帯電話、携帯パーソナルコンピュータ等であってもよい。
【0018】
図3は、列車内の端末装置3の出力装置に表示される、商品問合せ画面の一例である。画面の左側には、列車名、商品名、個数、降車駅名、号車及び席番を入力する欄が設けられている。
列車名は、ある1日において列車を一意に特定する識別子であり、等級を示す「特」、「急」、「快速」及び「普」の文字と数字との組合せの型式を有する。
商品名は、乗客に対して販売される商品の名称である。
個数は、乗客が注文する商品の個数である。
降車駅名は、商品を注文する乗客が降車する駅の名称である。
号車は、商品を注文する乗客が乗車している車両の番号(1号車、2号車、・・・)である。
席番は、商品を注文する乗客が乗車している座席の番号である。
画面の右側には、メッセージを表示する欄及び注文確定ボタンが表示されている(詳細後記)。
【0019】
(商品データベース)
図4は、商品データベース31の一例である。
商品データベース31には、商品欄101に記憶された商品名に関連付けて、商品コード欄102には商品コードが、取扱駅欄103には取扱駅名が、価格欄104には価格が、搭載準備時間欄105には搭載準備時間が、在庫数欄106には在庫数が、記憶されている。
商品欄101の商品名は、前記した通りであるが、商品を一意に特定する識別子でもある。
商品コード欄102の商品コードは、商品を一意に特定する識別子である。
商品を特定する場合は、商品名及び商品コードのいずれを用いてもかまわない。但し、商品コードとして数字等を使用することにすれば、入力時に文字に変換する必要が省ける。
取扱駅欄103の取扱駅名は、商品の取扱駅の名称である。図1で説明したように、ある商品納入業者8は、路線の何れかの駅の近辺に所在し、専らその駅に対して商品を納入する。つまり、ある商品に対して、その商品が納入される駅が1つ対応する。この駅を「取扱駅」という。「取扱駅」は、優等列車が通過する駅であってもかまわない。
【0020】
価格欄104の価格は、商品の販売価格である。
搭載準備時間欄105の搭載準備時間は、取扱駅において、商品の注文を受けてから、包装等の準備作業を行い、商品をホームに運び出すまでに必要な時間である。
在庫数欄106の在庫数は、商品の在庫数量を示す数字であり、「0」又は自然数である。商品自体は、取扱駅に保管されてもよいし、取扱駅の近辺にある商品納入業者8のスペースに保管されてもよい。
【0021】
(列車ダイヤ)
図5及び図6は列車ダイヤ32の一例である。
図5はある路線(T本線)の下りの列車ダイヤの一部である。縦軸に当該路線の駅名に「発」及び「着」を付した見出しが、横軸に列車名が記載され、縦軸の見出しと横軸の列車名の交点のセルに、時刻が記憶されている。ある列は、1つの列車がどの時刻にどの駅を発車し、どの駅に到着するかを連続的に示している。「レ」は、当該列車が当該駅を通過することを示す。
【0022】
例えば、2列目に注目すると以下のことがらが分かる。すなわち、列車名が「特001」である特急列車は、A駅を「07:00」に発車すると、N駅に「08:45」に到着する。N駅に1分間停車した後、N駅を「08:46」に発車する。次に、Q駅に「09:21」に到着する。Q駅に1分間停車した後、Q駅を「09:22」に発車する。その後R駅に「09:36」に到着する、ということである。
本実施形態は、例えば、このような優等列車の乗客に対して、途中停車駅以外の駅で取り扱われる商品を販売する仕組みを提供する。
【0023】
図6はある路線(T本線)の上りの列車ダイヤの一部である。縦軸の駅順が図5とは逆の順番になっているほかは、図5と同様である。
列車ダイヤ32は、複数の路線について下りと上りの組合せが存在してもよい。
また、複数の路線がある駅で分岐していてもよい。例えばT本線の「甲駅」からV線が分岐している場合は、列車ダイヤ32には、T本線についての下り及び上りの列車ダイヤ及びV線についての下り及び上りの列車ダイヤが含まれる。T本線及びV線の両者に乗り入れて直通運行をしている列車は、T本線の列車ダイヤ及びV線の列車ダイヤの両方に記載されることになる。この場合、当該列車には、T本線及びV線の両者において、同一の列車名が付される。同じ列車名が、別の路線の別の列車に付されることはないものとする。
なお、特定の列車に係る列車ダイヤ32の列を、「個別ダイヤ」と呼ぶことがある。
【0024】
(運行情報)
図7は、運行情報33の一例である。
運行情報33には、線区欄111に記憶された路線名に関連付けて、運行状況欄112には運行状況が、起点駅欄113には起点駅名が、終点駅欄114には終点駅名が、遅延時間欄115には遅延時間が、運休本数欄116には運休本数が、発生時刻欄117には発生時刻が、回復見込時刻欄118には回復見込時刻が記憶されている。
線区欄111の路線名は、路線の名称である。
運行状況欄112の運行状況は、路線の状況を示す情報であり、ここでは列車ダイヤ32通り運行されていることを示す「正常」、列車ダイヤ32に比して遅れて運行されていることを示す「遅延」、及び、列車ダイヤ32に比して遅れて運行されておりかつ一部の列車が運休されていることを示す「運休」のうちの何れかである。
運行状況欄112に「正常」が記憶されているレコードは、起点駅欄113から回復見込時刻欄118までが空白になっている。
【0025】
起点駅欄113の起点駅名は、「遅延」又は「運休」の運行状況が発生している区間の一方の端の駅の名称である。
終点駅欄114の終点駅名は、「遅延」又は「運休」の運行状況が発生している区間の他方の端の駅の名称である。
遅延時間欄115の遅延時間は、「遅延」の運行状況において、列車が、列車ダイヤ32に対して何分遅延しているかを示す値(分)である。遅延時間は、「15分、10分」のように2つの値の組合せで表示され、前者が「下り」の遅延時間であり、後者が「上り」の遅延時間である。なお、例えば「下り」が「15分」の遅延であると言うとき、(それぞれの列車の個別の遅延時間は捨象し)、「下り」のすべての列車が一様に15分だけ遅延している(運行ダイヤ32のすべての時刻が15分ずつ加算された状態になっている)ことを意味するものとする。
運休本数欄116の運休本数は、運転が取り止められた列車の本数である。
発生時刻欄117の発生時刻は、「遅延」又は「運休」の運行状況が発生した時刻である。
回復見込時刻欄118の回復見込時刻は、「遅延」又は「運休」の運行状況が解消されて、正常の運行ダイヤ32に戻ると予想される時刻である。
【0026】
(処理手順)
図8に沿って、処理手順のフローチャートを説明する。当該処理手順の動作主体は、受注管理サーバ4の注文処理部41である。ただし、ステップS405については、注文処理部41が列車運行サーバ5に対して問いあわせを送信した後、回答のメッセージを受け取るまでの処理の動作主体は、列車運行管理サーバ5の列車運行管理部42である(図9に相当)。
【0027】
ステップS401において、受注管理サーバ4の注文処理部41は、端末装置3から注文データを受け付ける。具体的には、注文処理部41は、端末装置3から、列車名、商品名又は商品コード、個数、降車駅、号車、席番及び路線名を受け付ける。これらの情報のうち、商品名又は商品コード、個数及び降車駅は、列車内において販売員が、乗客から聞き取ったうえで端末装置3の入力装置に対して入力したものである。列車名、号車及び席番は、列車内において販売員が端末装置3の入力装置に対して入力したものである。路線名については、端末装置3自身がその列車が運行されている路線名を保持しているものとする。
【0028】
なお、これらのデータをまとめて注文データといい、注文データを受注管理サーバ4に対して送信した端末装置3を掲載した列車を「要求列車」という。顧客は1度に複数の種類の商品を注文することもある。この場合は、「注文データ」は、注文があった商品の種類の数だけ受注管理サーバ4に送信され、以降の処理もそれぞれの「注文データ」について別々に実行されるものとする。単純化のため、以降では注文があった商品の種類が1である場合を例にして説明する。
【0029】
ステップS402において、注文処理部41は、商品の在庫等を取得する。具体的には、注文処理部41は、ステップS401において受け付けた商品名又は商品コードを検索キーとして、商品データベース31(図4)を検索し、該当したレコードの取扱駅、搭載準備時間及び在庫数を取得する。
【0030】
ステップS403において、注文処理部41は、在庫は有るか否かを判断する。具体的には、注文書処理部41は、ステップS402において取得された在庫数とステップS401において取得した個数とを比較し、在庫数が個数以上である場合(ステップS403“YES”)は、ステップS405に進む。それ以外の場合(ステップS403“NO”)は、ステップS404に進む。
なお、「それ以外の場合」のうち在庫数が「0」ではない場合(在庫は存在するが注文に係る個数よりも少ない場合)は、端末装置3の出力装置に対して「在庫が不足しています。お客様に注文に係る個数を見直してもらって下さい」のようなメッセージを表示し、販売員が個数を再入力するのを促してもよい。
【0031】
ステップS404において、注文処理部41は、メッセージを作成する。具体的には、注文処理部41は、要求列車向けメッセージ「商品の在庫がありません」のメッセージを作成する。その後、ステップS406に進む。
【0032】
ステップS405において、注文処理部41は、列車運行サーバ5に対して問合わせを送信し、回答のメッセージを受け取る。ステップS405の処理の詳細は、後記する。
【0033】
ステップS406において、注文処理部41は、メッセージを、必要に応じ、駅又は列車の端末装置3に送信する。具体的には、注文処理部41は、第1に、ステップS404において作成したメッセージ又はステップS405において受け取ったメッセージを、駅又は列車の端末装置3に送信する。
第2に、ステップS405において、ステップS508又はステップS513(いずれも詳細後記)を経由した場合は、販売員が商品問合せ画面(図3)の「確認ボタン」を押下するのを受け付ける。このとき、所定の時間が経過するまでの間に押下を受け付けない場合は、駅又は列車の端末装置3に、「注文は取消されました」のようなメッセージを送信した上で、処理手順を終了してもよい。ステップS508又はステップS513のいずれも経由していない場合は、何もしない。
第3に、ステップS401において受け付けた商品名又は商品コードを検索キーとして商品データベース31(図4)を検索し、該当したレコードの在庫数から、ステップS401において受け付けた個数を減算し、減算した値を上書きする。その後、処理手順は終了する。
【0034】
(処理手順のステップS405の詳細)
図9に沿って、処理手順のステップS405の処理のうち、受注管理サーバ4の注文処理部41が列車運行サーバ5に対して問いあわせを送信した後、回答のメッセージを受け取るまでの処理を説明する。これらの処理の動作主体は、列車運行管理サーバ5の列車運行管理部42である。
【0035】
ステップS501において、列車運行管理サーバ5の列車運行管理部42は、受注管理サーバ4から問合せを受け付ける。具体的には、列車運行管理部42は、ステップS401において受け付けた、商品名又は商品コード、個数、降車駅、号車、席番及び路線名(以上は「注文データ」である)及びステップS402において取得した、取扱駅、搭載準備時間及び在庫数を、受注管理サーバ4の注文処理部41が送信するのを受け付ける。
【0036】
ステップS502において、列車運行管理部42は、路線の運行状況を取得する。具体的には、列車運行管理部42は、ステップS501において受け付けた路線名を検索キーとして運行情報33(図7)を検索し、該当したレコードの運行状況を取得する。
【0037】
ステップS503において、列車運行管理部42は、路線の運行状況は「正常」であるか否かを判断する。具体的には、列車運行管理部42は、ステップS502において取得した運行状況が「正常」である場合(ステップS503“YES”)は、ステップS505に進み、それ以外の場合(ステップS503“NO”)は、ステップS504に進む。
【0038】
ステップS504において、列車運行管理部42は、連携可能であるか否かを判断する。具体的には、列車運行管理部42は、第1に、ステップS502において取得したレコードに記憶されている情報が、次の条件をすべて満たしているか否かを確認する。
(条件1)運行状況が「遅延」である。
(条件2)起点駅と終点駅との間に、ステップS501において受け付けた取扱駅と降車駅が含まれる。
(条件3)発生時刻が現在時刻より早い。
(条件4)回復見込時刻欄が空白である。
なお、列車運行管理サーバ5は、クロック機能を有しており、列車運行管理部42は、現在時刻(時分)を取得できるものとする。
【0039】
第2に、当該情報が、条件1〜条件4をすべて満たしている場合(ステップS504“YES”)は、当該レコードの遅延時間(下りの遅延時間及び上りの遅延時間)を取得し、列車ダイヤ32のうち、ステップS501において取得した路線名の下りのダイヤのすべての時刻(発時刻、着時刻)に下りの遅延時間を加算し、上りのダイヤのすべての時刻(発時刻、着時刻)に上りの遅延時間を加算して、ステップS505に進む。それ以外の場合(ステップS504“NO”)は、要求列車向けメッセージ「ダイヤが乱れています。手動で取扱駅に連絡を取り指示を受けてください」を作成して、ステップS514に進む。
【0040】
ステップS505において、列車運行管理部42は、商品の準備完了時刻を取得する。具体的には、列車運行管理部42は、第1に、現在時刻に、ステップS501において受け付けた搭載準備時間を加算し、準備完了時刻を取得する。
第2に、ステップS501において受け付けた取扱駅と準備完了時刻の組合せを作成する。この組合せは、例えば、[C駅,10:00]のようになっている。
【0041】
ステップS506において、列車運行管理部42は、要求列車の個別ダイヤを取得する。具体的には、列車運行管理部42は、第1に、ステップS501において受け付けた列車名を検索キーとして、列車ダイヤ32(図5、図6)を検索し、要求列車の個別ダイヤ(特定の列である)を取得し、さらにその列の、すべての停車駅のうちから、ステップS501において受け付けた降車駅より前の駅名を取得する。
第2に、「第1」において取得した停車駅の駅名とその発車時刻の組合せを作成する。この組合せは複数存在することもあり、例えば、(H駅,11:00)、(N駅,12:00)、・・・のようになっている。
【0042】
ステップS507において、列車運行管理部42は、要求列車が取扱駅で商品を受け取れるか否かを判断する。具体的には、列車運行管理部42は、第1に、ステップS505において作成した組合せの取扱駅を駅名に有し、かつ、ステップS505において作成した組合せの準備完了時刻より後の発車時刻を有する組合せを、ステップS506において作成した組合せのなかから検索する。
前記の例では、列車運行管理部42は、「C駅」を有し、かつ、「10:00」より後の発車時刻を有する組合せを、(H駅,11:00)、(N駅,12:00)、・・・のなかから検索する。該当する組合せがあれば、要求列車は、取扱駅に停車した際に、商品を受け取れることになる。
第2に、当該検索の結果、該当する組合せが存在する場合(ステップS507“YES”)は、その組合せを保持したまま、ステップS508に進む。該当する組合せがない場合(ステップS507“NO”)は、ステップS509に進む。
【0043】
ステップS508において、列車運行管理部42は、メッセージを作成する。具体的には、列車運行管理部42は、要求列車向けメッセージ「pp駅で商品を受け取って下さい」を作成する。「pp」は、ステップS501に受け付けた取扱駅の名称である。その後、ステップS514に進む。
【0044】
ステップS509において、列車運行管理部42は、支援列車の候補を検索する。具体的には、列車運行管理部42は、列車ダイヤ32(下り及び上り)のうちから、以下の条件を同時に満たす列車の個別ダイヤをすべて取得する。なお、このとき、ステップS501において受け付けた路線名の列車ダイヤ32(下り及び上り)のうちから、以下の条件を同時に満たす列車の個別ダイヤを検索してもよい。すべての列車ダイヤ32のうちから検索する場合は、他の路線に跨って運行される列車(下り及び上り)のなかから、支援列車(詳細後記)を検索することを意味する。
(条件5)取扱駅に停車し、取扱駅における発車時刻が、準備完了時刻より後である。
(条件6)ステップS506において作成した組合せの駅名の駅のうちの少なくとも1つの駅に停車し、かつ、当該駅での到着時刻が、ステップS506において作成した組合せの発車時刻より前である。
【0045】
前記の例では、列車運行管理部42は、列車ダイヤ32のすべての個別ダイヤのうちから、[C駅,10:00]における「C駅」に停車し、[C駅,10:00]における「10:00」より後に発車する列車の個別ダイヤを取得する。
次に、取得した個別ダイヤのうち、「H駅、N駅、・・・」に停車し、「H駅、N駅、・・・」に到着する時刻が「11:00、12:00、・・・」より前である列車に係る個別ダイヤを取得する。
【0046】
なお、取扱駅から要求列車の停車駅まで商品を運ぶ列車を「支援列車」と呼ぶことがある。「支援列車」の候補は複数あり得る。そして、実際に支援列車が商品を降ろし、要求列車が商品を受け取る駅を「引渡駅」と呼ぶことがある。ある1つの「支援列車」の候補について、引渡駅の候補も複数あり得る。
「条件5」及び「条件6」を同時に満たす列車(支援列車の「候補」)が存在する場合(複数存在する場合もある)は、その列車の個別ダイヤを保持する。
【0047】
ステップS510において、列車運行管理部42は、支援列車の候補があるか否かを判断する。具体的には、列車運行管理部42は、ステップS509における検索の結果、支援列車の候補が存在しない場合(ステップS510“NO”)は、ステップS511に進む。存在する場合(ステップS510“YES”)は、ステップS512に進む。
【0048】
ステップS511において、列車運行管理部42は、メッセージを作成する。具体的には、列車運行管理部42は、要求列車向けメッセージ「申し訳ありません。ごご注文の商品をお渡しすることができません。」を作成する。その後、ステップS511に進む。
【0049】
ステップS512において、列車運行管理部42は、支援列車を決定する。
具体的には、列車運行管理部42は、ステップS509において保持した1又は複数の個別ダイヤの1又は複数の引渡駅の候補のうち、要求列車の到着時刻が最も早い引渡駅の候補を「引渡駅」として決定する。そして、当該引渡駅に到着する列車を「支援列車」として決定する。
【0050】
ステップS513において、列車運行管理部42は、メッセージを作成する。具体的には、列車運行管理部42は、第1に、要求列車向けメッセージ「xx駅で商品を受け取って下さい」を作成する。「xx」は、ステップS512において決定した引渡駅の名称である。
第2に、支援列車向けメッセージ「yy駅において、商品ssを受け取り、xx駅まで運んで下さい」を作成する。「yy」は、ステップS501において受け付けた取扱駅の名称である。「ss」は、ステップS501において受け付けた商品名又は商品コードである。
第3に、取扱駅向けメッセージ「商品ssをqq個準備してzz列車に載せてください」を作成する。「qq」は、ステップS501において受け付けた個数である。「zz」は、ステップS509において決定した支援列車の列車名である。
第4に、引渡駅向けメッセージ「zz列車から商品ssをqq個受け取り、rr列車のtt号車に渡してください」を作成する。「rr」は、ステップS501において受け付けた列車名である。「tt」は、ステップS501において受け付けた号車である。
【0051】
ステップS514において、列車運行管理部42は、メッセージを受注管理サーバ4に返信する。具体的には、列車運行管理部42は、ステップS513(S504、S508、S511)において作成したメッセージを、受注管理サーバ4に返信する。
その後、ステップS405の処理は終了し、ステップS406に戻る。
【0052】
(検索例1)
図5の列車ダイヤ32における列車「特003」の乗客が、「08:25」に「Gお茶セット」を「2」個注文した。降車駅は「Q駅」である。
「Gセット」の取扱駅は「M駅」であり、掲載準備時間は「25」分であり、在庫数は「8」である(図4の7行目のレコード)。在庫数は注文の個数「2」よりも多い。
「M駅」での「Gセット」の準備完了時刻は「08:50」である。
要求列車「特003」は、「M駅」には停車しないが、乗客を「Q駅」で降ろすまでに、H駅を08:57に、及びN駅を09:51に発車し、それぞれの駅で商品を受け取る可能性がある(図5の8列目)。
「M駅」を「08:50」より後に発車し、かつ、H駅に08:57より前に(又はN駅に09:51より前に)到着する列車として「普1503」が存在する(図5の5列目)。支援列車「普1503」は、N駅において、「Gセット」を降ろせば、要求列車「特003」は「Gセット」を受け取ることができる。
【0053】
(検索例2)
図5の列車ダイヤ32における列車「特001」の乗客が、「07:26」に「J地ビール」を「10」個注文した。降車駅は「R駅」である。
「J地ビール」の取扱駅は「P駅」であり、掲載準備時間は「10」分であり、在庫数は「120」である(図4の9行目のレコード)。在庫数は注文の個数「10」よりも多い。
「P駅」での「J地ビール」の準備完了時刻は「07:36」である。
要求列車「特001」は、「P駅」には停車しないが、乗客を「R駅」で降ろすまでに、N駅を08:46に、及び、Q駅を09:22に発車し、それぞれの駅で商品を受け取る可能性がある(図5の2列目)。
「P駅」を「07:36」より後に発車し、かつ、N駅に08:46より前に(又は、Q駅に09:22より前に)到着する列車は、下りの列車ダイヤ32(図5)には存在しない。しかしながら、上りの列車ダイヤ32(図6)には、当該条件に合致する列車「普304」が存在する。支援列車「普305」は、N駅において、「J地ビール」を降ろせば、要求列車「特001」は「J地ビール」を受け取ることができる(図6の5列目)。
【0054】
(検索例3)
図5の列車ダイヤ32における列車「特001」の乗客が、ある時刻に「D味噌付け」を「1」個注文した。降車駅は「Q駅」である。
「D味噌付け」の取扱駅は「H駅」であり、掲載準備時間は「10」分であるが、在庫数は「0」である(図4の4行目のレコード)。この場合、「商品の在庫がありません」のメッセージが要求列車の端末装置3に表示される。
【0055】
(検索例4)
図5の列車ダイヤ32における列車「特003」の乗客が、「08:40」に「Gお茶セット」を「2」個注文した。降車駅は「R駅」である。
「Gセット」の取扱駅は「M駅」であり、掲載準備時間は「25」分であり、在庫数は「8」である(図4の7行目のレコード)。在庫数は注文の個数「2」よりも多い。
「M駅」での「Gセット」の準備完了時刻は「09:05」である。
要求列車「特003」は、「M駅」には停車しないが、乗客を「R駅」で降ろすまでに、H駅を08:57に、N駅を09:51に、及び、Q駅を10:27に発車し、それぞれの駅で商品を受け取る可能性がある(図5の8列目)。
「M駅」を「09:05」より後に発車し、かつ、H駅に08:57より前に(もしくはN駅に09:51より前に、又は、Q駅に10;27より前に)到着する列車は、下り上りともに存在しない。この場合、「申し訳ありません。ごご注文の商品をお渡しすることができません。」のメッセージが要求列車の端末装置3に表示される。
【0056】
(変形例1)
取扱駅、及び引渡駅において、時間的余裕が少ない場合、商品の積みこみ及び引渡は、事実上不可能である。
そこで、ステップS507において、「かつ、ステップS505において作成した組合せの準備完了時刻より後の発車時刻を有する組合せを」とあるのを、「かつ、ステップS505において作成した組合せの準備完了時刻に対し所定の時間を加算した時刻より後の発車時刻を有する組合せを」としてもよい。
さらに、ステップS509において、「(条件6)ステップS506において作成した組合せの駅名の駅のうちの少なくとも1つの駅に停車し、かつ、当該駅での到着時刻が、ステップS506において作成した組合せの発車時刻より前である。」とあるのを、「(条件6)ステップS506において作成した組合せの駅名の駅のうちの少なくとも1つの駅に停車し、かつ、当該駅での到着時刻が、ステップS506において作成した組合せの発車時刻から所定の時間を減算した時刻より前である。」としてもよい。
そして、駅ごと及び/又は季節ごとに定義された「所定の時間」が補助記憶装置23に記憶されているものとし、列車運行管理部42は、駅名及び/又は現在の季節に基づいて「所定の時間帯」を取得するようにしてもよい。
【0057】
(変形例2)
ステップS512においては、乗客に対して商品が引き渡される時刻が最も早くなるように「引渡駅」及び「支援列車」を決定した。しかしながら、引渡駅において、時間的余裕が最も大きくなるように、「引渡駅」及び「支援列車」を決定してもよい。
そこで、ステップS512において「ステップS509において保持した1又は複数の個別ダイヤの1又は複数の引渡駅の候補のうち、要求列車の到着時刻が最も早い引渡駅の候補を「引渡駅」として決定する。」とあるのを、「ステップS509において保持した1又は複数の個別ダイヤの1又は複数の引渡駅の候補のうち、支援列車が引渡駅に到着する時刻と要求列車が引渡駅を発車する時刻との差が最も大きくなるような引渡駅の候補を「引渡駅」として決定する。」としてもよい。
さらに、商品を、例えば2つの群に分類し、第1の群(生もの、お弁当など)の商品については、要求列車の到着時刻が最も早い引渡駅の候補を「引渡駅」とし、第2の群(かさばるもの、重いものなど)の商品については、要求列車の到着時刻が最も遅い引渡駅の候補を「引渡駅」としてもよい。
【0058】
(変形例3)
一般的に、列車ダイヤ32には、平日用、休日用、年末年始用のものが存在する。補助記憶装置23には、適用日の日付に関連付けられた各路線の列車ダイヤ(下り及び上り)が格納されているものとし、列車運行管理部42は、現在日付に基づいて、当該日に適用される列車ダイヤ32を使用することにしてもよい。
【0059】
(変形例4)
列車ダイヤ32(図5、図6)において、「レ」が記載されたセルに、通過時刻を記憶しておくことも可能である。例えば、ある列車について、B駅着「レ(08:00)」、B駅発「レ(08:00)」のように、着と発のセルに同じ時刻を記憶する。
このようにすれば、列車運行管理部42は、列車名及び現在時刻に基づいて、当該列車の位置を特定することができる。
例えば、ステップS506において、列車運行管理部42は、「要求列車」が「特急」のような最上級の優等列車であり、かつ、「取扱駅」を既に通過又は発車している場合は、要求列車向けメッセージ「商品をお届けする列車がありません」を作成し、ステップS514に進むこととしてもよい。このようにすれば、処理速度が向上する。
【0060】
(変形例5)
ステップS506の「第1」において、列車運行管理部42は、「さらにその列の、すべての停車駅のうちから、ステップS501において受け付けた降車駅より前の駅名を取得する」こととした。
ここで、「降車駅より前」とあるのを「降車駅以前」としてもよい。このようにすれば、降車駅において、乗客が降車した際に商品を引き渡すことも可能になる。各駅の「(1)、(2)、・・・」のような号車表示を利用して、乗客が降車したその場で引き渡すこともできる。
【0061】
本発明は、前記した実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。
【符号の説明】
【0062】
1 列車内販売システム
2 商品発注指示装置
3 端末装置
4 受注管理サーバ
5 列車運行管理サーバ
6 カート
7 カタログ
8 商品納入業者
11、21 中央制御装置(制御部)
12、22 主記憶装置(記憶部)
13、23 補助記憶装置(記憶部)
14、24 入力装置
15、25 出力装置
16、26 通信装置
31 商品データベース
32 列車ダイヤ
33 運行情報
41 注文処理部
42 列車運行管理部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
路線を走行する列車内に配置された端末装置と、
前記端末装置と通信が可能である商品発注指示装置と、
を有する列車内販売システムであって、
前記商品発注指示装置は、
列車内で販売される商品に関連付けて、前記商品を準備することが可能な取扱駅を記憶した商品データベースと、
前記路線を走行する列車ごとに、前記路線の停車駅及び当該停車駅における発着時刻を記憶した列車ダイヤと、を格納した記憶部と、
前記端末装置から、前記列車を特定する情報及び前記商品を特定する情報を受け付け、
前記受け付けた商品を特定する情報に基づいて、前記商品データベースを検索し、当該商品についての取扱駅を決定し、
現在時刻に基づいて、前記取扱駅において当該商品の準備が完了する時刻である準備完了時刻を決定し、
前記列車ダイヤから、
前記決定した取扱駅を前記決定した準備完了時刻より後に発車し、かつ、
前記列車が停車する駅に、前記列車が当該駅を発車する時刻より前に到着する、他の列車の候補を検索する制御部と、
を有することを特徴とする列車内販売システム。
【請求項2】
前記商品データベースは、
列車内で販売される商品に関連付けて、前記商品の在庫数を記憶し、
前記制御部は、
前記受け付けた商品を特定する情報に基づいて、前記商品データベースを検索し、前記在庫数を取得し、
前記取得した在庫数に基づいて、当該商品の販売の可否を判断すること、
を特徴とする請求項1に記載の列車内販売システム。
【請求項3】
前記制御部は、
前記列車ダイヤを検索して、前記決定した準備完了時刻より後に、前記列車が前記決定した取扱駅を発車するか否かを決定すること、
を特徴とする請求項1に記載の列車内販売システム。
【請求項4】
路線を走行する列車内に配置された端末装置と通信が可能である商品発注指示装置であって、
列車内で販売される商品に関連付けて、前記商品を準備することが可能な取扱駅を記憶した商品データベースと、
前記路線を走行する列車ごとに、前記路線の停車駅及び当該停車駅における発着時刻を記憶した列車ダイヤと、を格納した記憶部と、
前記端末装置から、前記列車を特定する情報及び前記商品を特定する情報を受け付け、
前記受け付けた商品を特定する情報に基づいて、前記商品データベースを検索し、当該商品についての取扱駅を決定し、
現在時刻に基づいて、前記取扱駅において当該商品の準備が完了する時刻である準備完了時刻を決定し、
前記列車ダイヤから、
前記決定した取扱駅を前記決定した準備完了時刻より後に発車し、かつ、
前記列車が停車する駅に、前記列車が当該駅を発車する時刻より前に到着する、他の列車の候補を検索する制御部と、
を有することを特徴とする商品発注指示装置。
【請求項5】
路線を走行する列車内に配置された端末装置と通信が可能である商品発注指示装置を用いた商品発注指示方法であって、
前記商品発注指示装置の記憶部は、
列車内で販売される商品に関連付けて、前記商品を準備することが可能な取扱駅を記憶した商品データベースと、
前記路線を走行する列車ごとに、前記路線の停車駅及び当該停車駅における発着時刻を記憶した列車ダイヤと、を格納しており、
前記商品発注指示装置の制御部は、
前記端末装置から、前記列車を特定する情報及び前記商品を特定する情報を受け付け、
前記受け付けた商品を特定する情報に基づいて、前記商品データベースを検索し、当該商品についての取扱駅を決定し、
現在時刻に基づいて、前記取扱駅において当該商品の準備が完了する時刻である準備完了時刻を決定し、
前記列車ダイヤから、
前記決定した取扱駅を前記決定した準備完了時刻より後に発車し、かつ、
前記列車が停車する駅に、前記列車が当該駅を発車する時刻より前に到着する、他の列車の候補を検索すること、
を特徴とする商品発注指示方法。
【請求項6】
路線を走行する列車内に配置された端末装置と通信が可能である商品発注指示装置を機能させる商品発注指示プログラムであって、
前記商品発注指示装置の記憶部に対し、
列車内で販売される商品に関連付けて、前記商品を準備することが可能な取扱駅を記憶した商品データベースと、
前記路線を走行する列車ごとに、前記路線の停車駅及び当該停車駅における発着時刻を記憶した列車ダイヤと、を格納させ、
前記商品発注指示装置の制御部に対し、
前記端末装置から、前記列車を特定する情報及び前記商品を特定する情報を受け付け、
前記受け付けた商品を特定する情報に基づいて、前記商品データベースを検索し、当該商品についての取扱駅を決定し、
現在時刻に基づいて、前記取扱駅において当該商品の準備が完了する時刻である準備完了時刻を決定し、
前記列車ダイヤから、
前記決定した取扱駅を前記決定した準備完了時刻より後に発車し、かつ、
前記列車が停車する駅に、前記列車が当該駅を発車する時刻より前に到着する、他の列車の候補を検索する処理を実行させること、
を特徴とする商品発注指示プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−191969(P2011−191969A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−56961(P2010−56961)
【出願日】平成22年3月15日(2010.3.15)
【出願人】(000153443)株式会社日立情報制御ソリューションズ (359)