説明

初期生成プラズマ抑制と高速荷電粒子収束を同時に達成するターゲット形状

【課題】従来よりも高強度な高速電子ビーム及び高速イオンビームを得ることが出来るターゲット形状を提供する。
【解決手段】コーン状ターゲット1は円錐状先端部2を持ち、開口部から超高強度レーザー3を照射される。コーン状ターゲット1先端部を周囲よりも原子番号の大きな物質を用いて円錐状にして、超高強度レーザー3照射により発生する高速電子で先端部側面に磁場を発生させ、高速電子及び高速イオンを空間的に閉じ込め、円錐状先端部2より高強度高速電子及び高速イオンとして放射させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
高速電子及び高速イオンなど高速荷電粒子は科学計測、医学応用に用いられており、より高効率で高強度、さらに点光源に近い高速粒子ビーム源の開発が求められている。また、高速電子及び高速イオンを加熱ビーム源として核融合点火を生じさせるのが高速点火レーザー核融合であるが、超高強度レーザーを照射し、高速電子及び高速イオンを発生させるターゲットとしてコーン状ターゲットが用いられている。コーン状ターゲットの先端部を円錐形状にすることにより、コーン状ターゲット周囲からの衝撃波による衝撃力を緩和し、コーン状ターゲット内部の初期プラズマ生成を抑制するとともに、円錐状先端部の周囲に磁場を生成し、その磁場により高速電子及び高速イオンを円錐先端部に収束させ、高効率、高強度ビーム源を可能にするターゲットの形状。
【背景技術】
【0002】
キロ電子ボルト(keV)やメガ電子ボルト(MeV)のオーダーの運動エネルギーを有する高速電子及び高速イオンを発生させる方法として、超高強度レーザーを金属ターゲットに照射する方法が用いられている。発生する高速電子及び高速イオンを科学計測、医学応用における高速粒子ビーム源、または高速点火レーザー核融合において爆縮されたプラズマの加熱ビーム源として用いるためには、より高効率で高出力、収束特性のよい高速粒子ビーム源が望ましい。また、高速粒子発生の際には一般的に超高強度レーザーを照射が固体ターゲット表面に直接照射されることが望ましく、高速点火レーザー核融合のように、爆縮ターゲットと高速粒子発生を組み合わせる場合にはコーン状ターゲット周辺の爆縮プラズマによって超高強度レーザーによる高速粒子発生に影響が及ぶことを防ぐ必要ある。このため、大阪大学によりコーン状ターゲットが考案されているが、高圧の爆縮プラズマからの衝撃波がコーン状ターゲット内部に伝搬することによりターゲット内部に初期生成プラズマが発生し、超高強度レーザー照射面が固体表面を保てなくなる。そのため、超高強度レーザーは希薄プラズマと相互作用して発生する高速電子のエネルギーが高くなり過ぎてしまう。このため、初期プラズマ生成を抑制するため、外からの衝撃波の衝撃を緩和するターゲットが求められている。また、超高強度レーザー照射で発生する高速電子のビーム発散角は一般的に大きく、照射したい対象に効率的に高速粒子ビームを当てることが難しく、これが効率、高速粒子強度を低下させる原因となっている。このため、発生した高速粒子を収束させ、ビーム発散角をより小さくすることが可能な、高効率、高出力の高速粒子ビーム源が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
高速点火レーザー核融合において超高強度レーザーに対する爆縮プラズマの影響を防止し、且つ、超高強度レーザーを集光し、効率的に高速電子を発生させるためにコーン状のターゲットが大阪大学により発明され、特許が取得されている。
【特許文献1】 特開特開2004−055819
【非特許文献】
【0004】
高速電子の収束に関してはコーン状ターゲットの先端部に金属の針をつけ、金属針表面を伝って高速電子を収束させ、高速電子の方向やエネルギーを制御するコーンワイヤーターゲット方式が実験で用いられている。
【非特許文献1】
【0005】
R.Kodama,et al.,Nature,432,1005,(2004).
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1の方法では発生する高速電子の発散角が大きく、高速電子を一点に収束させることが困難である。また、高速点火レーザー核融合に用いた場合には超高強度レーザー照射領域への爆縮プラズマの拡散を抑制する働きはあるものの、爆縮プラズマからの衝撃波伝搬によるコーン状ターゲット内部のプラズマ生成を防止することが出来ない。また、非特許文献1のコーンワイヤーを使った方法を高速点火レーザー核融合に適用すると、爆縮プラズマからの衝撃波によりワイヤーが破壊され、電子収束機能が保持されない。このため、科学計測、医学応用、高速点火レーザー核融合において高効率、高強度の高速電子及び高速イオンビームを得るため通常のコーン状ターゲットを用いると、多くのエネルギー入力を必要とする。
【0007】
本発明の目的は、高速荷電粒子を発生させる際に用いるコーン状ターゲット先端部を円錐状にして、円錐形状まわりに高速電子による磁場を生成し、生成した磁場で高速荷電粒子を閉じ込めることにより高速荷電粒子のコーン状ターゲット先端部への収束を行う事が出来、且つ、爆縮プラズマからの衝撃波による衝撃力を円錐形状にて緩和し、コーン状ターゲット内部の初期プラズマ生成を抑制する。これにより超高強度レーザー照射面を固体表面として保持し、発生する高速荷電粒子のエネルギーが、初期プラズマの影響で高くなりすぎるのを防止出来、高速点火レーザー核融合における爆縮プラズマなど、過酷環境においても使用可能な、低コストで高効率高強度の高速電子及び高速イオンの高速荷電粒子を発生させる方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者は上記の課題に鑑み、鋭意研究の結果、従来からターゲットとして用いられてきた先頭形状が平らになっているコーン状ターゲットについて、円錐状の先端部にすることで爆縮プラズマからの衝撃波による衝撃力を緩和し、衝撃波によるコーン内部の初期プラズマ生成を抑制し、且つ、円錐先端部周りに磁場を生成させ、この磁場の壁により、超高強度レーザー照射時に発生する高速電子及び高速イオンを閉じ込め、先端部に収束させ、高強度、高効率の高速粒子源を達成できることを見いだした。また、円錐先端部を用いることにより針状のワイヤーを用いた場合のような爆縮プラズマからの衝撃力による破壊が抑制され、高速点火レーザー核融合に適用する場合の過酷環境下でも高速電子及び高速イオンの収束が可能になることを見いだした。また、円錐先端部を用いることにより、高速点火レーザー核融合において、円筒もしくは円柱状のワイヤーを用いた場合に問題となるワイヤーの爆縮プラズマへの影響を抑制することが可能になることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0009】
請求項1に記載の発明は、コーン状ターゲット先端部を円錐状にして、先端部を高速電子及び高速イオンを照射する対象近くに配置することを特徴とする。この円錐状の先端部形状により、高速点火レーザー核融合に用いる場合など、コーン状ターゲット前方からの衝撃波によりターゲットに加わる衝撃力を緩和し、衝撃波がコーン状ターゲット内部に伝わる時間を従来の平らな先頭形状のコーン状ターゲットに比較して著しく増加させ、コーン状ターゲットの破壊及び衝撃波伝搬によるコーン状ターゲット内部の初期プラズマ生成を抑制することが出来る。また、先端部を取り囲む周囲の領域よりも高い原子番号の物質で先端部を構成することにより、高速電子通過時に先端部形状まわりに磁場を発生させる事が出来、この自己生成磁場により高速電子を先端部へと収束させることを可能とする。その結果として高速電子は円錐先端部から主に放射され、高速粒子ビームを照射したい対象に対して収束した高効率高強度の高速粒子源が得られる。
【0010】
本請求項1に記載の発明によれば、コーン状ターゲットに超高強度レーザーを照射して高速電子及び高速イオンを発生させる際、従来のコーン状ターゲットでは高速電子の発散角は全角で100度程度にもなり、空間的に急速に広がってしまうため、高速電子ないしは高速イオンを照射したい目標を前方に配置しても目標に当たらない割合が大きく、結果としてより大きな超高強度レーザー入力が必要となっていた。本発明の収束効果をもつコーン状ターゲットを用いれば、超高強度レーザーを照射する際に発生する高速電子ないしは高速イオンの発散角が100度程度であったとしても、磁場より閉じ込められ、円錐状の先端部に収束させられるため、効率よく目標に対して高速電子及び高速イオンを照射可能である。その結果、より少ない入力レーザーエネルギーでより多くの高速粒子ビームを目標に対して照射することが可能になる。
【0011】
本請求項1に記載のコーン状ターゲット先端部を構成する物質の原子番号が大きいほどプラズマとしての抵抗率が大きいため、高速電子が通過する際の先端部周辺部と周囲との抵抗率の空間勾配が大きくなり、その結果として生成する磁場が大きくなり、高速電子を先端部にガイドする効果は大きくなる。そのため高速電子の閉じ込め及び先端部へのガイドを重視する観点からは周囲に比べ、より大きな原子番号であることが望ましく、原子番号が金(Z=89)も候補に成り得る。また、高速点火レーザー核融合に用いる場合など、周辺の爆縮プラズマからの衝撃波による衝撃力を抑制するためには固体密度が大きな物質が望ましく、一般的に原子番号が大きな物質になるほど固体密度が大きくなるため、この観点からもより大きな原子番号をもつ物質を使うことが望ましい。
【0012】
しかしながらより大きな原子番号の物質である程、高速電子や高速イオンの散乱が大きくなり、先端部への収束効果を抑制する働きがある。また、高い原子番号を持つ物質は多数の電子を含むため、高速電子のエネルギーが電子に移り、高速粒子ビームとしてのエネルギー損失が大きくなる。
【0013】
先端部を構成する物質の原子番号については相反する2つの効果のバランスをとることにより最適な原子番号が選択可能である。
【0014】
先端部を構成する物質の原子番号について、高速点火レーザー核融合のような爆縮プラズマ環境でなく、コーン状ターゲット単独で使用する場合には先端の円錐状部分の周囲により低い原子番号を持つ物質をコーティングすることで爆縮環境と同様に高速電子通過時に磁場を発生させる事が出来る。
【0015】
ビーム発散角とは超高強度レーザー照射領域から発生する高速荷電粒子ビームの広がり角(全角)である。
【0016】
プラズマとしての(電気)抵抗率は既に研究され、抵抗率をηとすると完全電離プラズマ極限では
η=3.80X10^9 Z ln Λ/T^(3/2) (Ω−cm)
として定義される。ここでZはプラズマの電離度であり、完全電離状態では原子番号に一致する。Tは電子温度である。lnΛはクーロン対数と呼ばれる量であり、プラズマ密度、プラズマ電離度、電子温度により求められる。抵抗率ηは完全電離プラズマでない場合には完全電離プラズマに対する補正係数を考慮することで求められる。
【0017】
磁場はプラズマ抵抗率ηと高速電子による電流jの積により円柱座標系において
∂B/∂t=−▽×[(η/μ)▽×B]+▽×(η×j
に従って時間的に増加する。ここでBは磁場、tは時間、μは真空透磁率を表す。左辺は磁場の時間的増加を表し、右辺第2項でプラズマ抵抗率と高速電子による電流jの積の空間変化により磁場が生成する。
【0018】
磁場は抵抗率と高速電子による電流の積が空間変化することにより発生するが、高速電子を先端部に収束させる向きに曲げるためには抵抗率が円錐軸方向内向きに向かって大きくなることが望ましい。このため、高速点火レーザー核融合に用いる場合には周辺プラズマよりも高い原子番号を持つ物質で先端部を構成し、単独で用いる際には円錐形状を持つ先端部の周りをさらに低い原子番号を持つ物質でコーティングした多層構造とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明のコーン状ターゲット先端部形状により、爆縮環境下において従来よりも衝撃波による衝撃力を緩和し、ターゲットの破壊並びにターゲット内部の初期プラズマ生成を抑制することが出来、先端部周りの磁場により高速電子及び高速イオンを閉じ込め、収束させて先端部より放射させる事が出来る。従って、本発明のコーン状ターゲット先端部形状により、従来よりも強固で高効率、高強度、低コストの高速電子及び高速イオン源をつくることを可能とし、科学計測、医学応用、高速点火レーザー核融合など、関連科学、関連産業への経済的効果が大きい。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態につき、図を用いて説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態に限定されるものではない。本発明と同一および均等の範囲内において、以下の実施の形態に対して種々の変更を加えることが可能である。なお、以下に示す各実施の形態および比較の形態は、特に断りの無い限り、シミュレーションによる実施の形態あるいは比較の形態である。
【0021】
図1は本実施の形態におけるコーン状ターゲット先端部形状及び超高強度レーザー照射の模式図である。図1に示すように、コーン状ターゲット1は円錐状先端部2を持ち、開口部から超高強度レーザー3を照射される。
【0022】
図2は本実施の形態におけるコーン状ターゲット先端部形状及び超高強度レーザー照射の立体模式図である。図2に示すように、コーン状ターゲット11は円錐状先端部12を持ち、開口部から超高強度レーザー13を照射される。
【0023】
図3は一実施の形態における密度及び電子温度の時間変化を説明する数値シミュレーション結果である。高速点火レーザー核融合など、高圧力の爆縮プラズマ環境下にコーン状ターゲット21と円錐形状の先端部22を置いた配置とする。核融合燃球殻23が爆縮されるに従い、先端部22の周囲の電子温度24は圧縮により上昇する。超高強度レーザーを照射する最適な時刻2.77nsでは、核燃料球殻33が最大圧縮されており、高圧力のプラズマになっているが、コーン状ターゲット31はそのまま保持され、円錐形状の先端部32は衝撃波による変形を受けながらも円錐形状を維持している。この時、圧縮された核融合燃料球殻33は先端部32に接している。また、先端部32の周りには高温領域34が形成される。
【0024】
図4は一実施の形態における磁場発生を概念的に示す模式図である。先端部42の底面に超高強度レーザーを照射すると高速電子が発生し、43に示すように電流が高速電子の向きと反対に流れる。先端部42の抵抗率ηが46に示すように円錐の中心軸に向かって高くなるように物質を選択すると、高速電子電流43が流れる際に、磁場44(裏から表方向)、磁場45(表から裏方向)が先端部42の周りに生成される。
【0025】
図5は一実施の形態における高速電子の収束を概念的に示す模式図である。コーン状ターゲット51及び先端部52からなるターゲットに超高強度レーザー53を照射すると56に示すように高速電子及び高速イオンが発生するが、先端部52の周囲に生成した磁場54(裏から表方向)、磁場55(表から裏方向)により空間的に閉じ込められ、先端部52の先端より収束した高速電子及び高速イオンとして放射される。
【0026】
次いで、表1に、上記実施の形態1におけるコーン状ターゲットの典型的な条件である先端部が金の平板10μm厚の条件を比較の形態1として、さらに実施の形態2〜5のように固体密度の異なる円錐状先端部形状に変化させた条件を示す。コーン状ターゲットを高速点火レーザー核融合の爆縮環境においた場合を想定し、比較の形態1及び実施の形態2〜6に対し、爆縮プラズマ側から衝撃波が伝搬し、コーン状ターゲットの内面に到達するまでをそれぞれの条件でシミュレーションし、先端部底面(コーン内面)に到達する時刻を調べた。その結果を、表1に併せて示す。
【0027】
【表1】

【0028】
表1から明らかなように、通常の平板状の先端部を持つ従来のコーン状ターゲットに比べ、円錐形状の先端部を持つコーン状ターゲットは爆縮による衝撃波が先端部底面、即ち、コーン状ターゲット内面に到達する時刻が遅れている事が解る。この時間遅れはコーン状ターゲット内面がクリーンな状況で維持されることを意味している。実施の形態2では固体密度1.03g/cm3のプラスチックを先端部に用いたために固体密度19.3g/cm3の金の平板10μm厚を用いた従来のコーン状ターゲットと衝撃波到達時間に差がないが、原子番号が多くなるにつれ、一般的に物質の固体密度は大きくなり、衝撃波到達時間が遅くなっていき、コーン内面を長時間クリーンな状況に保持できることが示されている。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の一実施の形態におけるターゲット形状を説明する模式図である。
【図2】本発明の一実施の形態におけるターゲット形状を説明する立体模式図である。
【図3】本発明の一実施の形態における密度及び電子温度の時間変化を説明する数値シミュレーション結果である。
【図4】本発明の一実施の形態における磁場発生を概念的に示す模式図である。
【図5】本発明の一実施の形態における高速電子の収束を概念的に示す模式図である。
【産業上の利用可能性】
【0030】
超高強度レーザーを用いて高速荷電粒子を発生させる際のターゲットとして本発明のターゲットを用いることで、高効率、高強度、点光源に近い高速荷電粒子ビーム源になるため、科学計測、医学応用など、高速荷電粒子ビームを用いる領域において、より低コストのビーム源を提供出来、産業において広く利用可能である。また、高速点火レーザー核融合における爆縮プラズマなど、高圧力プラズマ環境下でも衝撃波の衝撃力を抑制し、超高強度レーザー照射面を固体表面に維持出来ることから、高速点火レーザー核融合ターゲットしても有用である。
【符号の説明】
【0031】
1、11、21、31、51 コーン状ターゲット
2、12、22、32、42、52 円錐形状先端部
3、13、53 超高強度レーザービーム
23、33 圧縮された核融合燃料球殻
24、34 高温プラズマ領域
43 高速電子による電流
44、54 自己生成磁場(裏から表に向かう方向)
45、55 自己生成磁場(表から裏に向かう方向)
46 抵抗率の空間的な高さの変化を示す線
56 高速電子及び高速イオンビーム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
超高強度レーザー照射により発生する高速電子により磁場を発生させ、高速電子及び高速イオンを空間的に閉じ込め、収束した状態で高強度高速電子及び高速イオンビームとして放射させることを可能とし、且つ、高圧プラズマ環境下において、高圧プラズマ環境に影響を及ぼさずに衝撃波の衝撃力を緩和し、ターゲット内面の超高強度レーザー照射面を長時間固体表面として保持出来ることを特徴とするターゲット形状。
【請求項2】
固体密度の異なる物質で構成することにより、衝撃波がターゲット内面に伝わる時間を制御出来、超高強度レーザー照射面を固体表面として保持可能な請求項1に記載のターゲット形状。
【請求項3】
高圧力環境下において衝撃波の衝撃力を受けても円錐状の先端を保持するターゲット形状.
【請求項4】
ターゲット先端の円錐形状部の導電率の空間分布を原子番号の異なる物質により制御し、高速電子と導電率の積が空間変化することにより磁場を生成するターゲット形状.
【請求項5】
高速電子及び高速イオンビームを照射したい対象に空間的に制限された状態で照射可能な請求項1に記載のターゲット形状。
【請求項6】
前記高速電子及び高速イオンの空間的収束により高強度電子ビームまたは高強度イオンビームを放射出来る事を特徴とする請求項1に記載のターゲット形状。
【請求項7】
前記高速電子及び高速イオンの空間的収束により超高強度レーザーからビーム照射対象へ高効率で照射出来る事を特徴とする請求項1に記載のターゲット形状。
【請求項8】
前記請求項1〜7を同時に達成可能なターゲット形状。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−83321(P2012−83321A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−241436(P2010−241436)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【出願人】(591114803)財団法人レーザー技術総合研究所 (36)