判定方法、判定システム及び判定プログラム
【課題】 より効率的に均一な判定を行うための判定方法、判定システム及び判定プログラムを提供する。
【解決手段】 判定システム20の管理コンピュータ21は、検査結果データ及び問診結果データから傷病を判定するために用いる判定要素の利用者の値を取得する。管理コンピュータ21は、取得した値と、判定分類データ記憶部23の判定フラグの閾値とを比較して、利用者の傷病の各判定要素の判定レベルを取得して、利用者の判定フラグ列を生成する。管理コンピュータ21は、生成した判定フラグ列と、判定条件データ記憶部24に記憶された判定条件子とを、判定条件子の優先度順に比較する。管理コンピュータ21は、判定フラグ列と判定条件子とが一致した場合には、比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた文章コードに基づいて、判定文章データから傷病の症状や対処方法などを含む文章内容データを判定結果として出力する。
【解決手段】 判定システム20の管理コンピュータ21は、検査結果データ及び問診結果データから傷病を判定するために用いる判定要素の利用者の値を取得する。管理コンピュータ21は、取得した値と、判定分類データ記憶部23の判定フラグの閾値とを比較して、利用者の傷病の各判定要素の判定レベルを取得して、利用者の判定フラグ列を生成する。管理コンピュータ21は、生成した判定フラグ列と、判定条件データ記憶部24に記憶された判定条件子とを、判定条件子の優先度順に比較する。管理コンピュータ21は、判定フラグ列と判定条件子とが一致した場合には、比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた文章コードに基づいて、判定文章データから傷病の症状や対処方法などを含む文章内容データを判定結果として出力する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、判定項目の数値に基づいて状態を判定する判定方法、判定システム及び判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
病気や占いなどは、医師や占い師などの専門家によって判断される。この判断は、専門化の知識や経験によって行われている。しかしながら、専門家であっても、経験の相違や項目の重要度の取り方等の価値観の相違がある場合には、評価が異なり、判断にバラツキが生じることがある。
【0003】
そこで、症状や健康状態について、医師の判断をサポートするためのシステムが開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1においては、健康情報管理システムの制御手段が、被験者の検査項目の検査値に基づいて、A〜Fの危険度を算出する。そして、制御手段は、算出した危険度から、の健康管理項目に対応して起こり得る症候群の発生可能性の有無を判断し、発生可能性がある場合には、検査項目に対する重み付けから発生度を算出し、この発生度を被験者や医師に通知する。
【特許文献1】特開2002−73816号公報(図7〜図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、実際に症候群の発生度は、検査項目の相互のレベルに関連して様々に行ったほうが、より的確な状態の判定を行うことができる。しかし、複数の検査項目に基づいて判断することは容易なことではなく、そのため、上述した特許文献1においても、一律に設定された重み付けから判断することが開示されている。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされ、その目的は、より効率的に均一な判定を行うための判定方法、判定システム及び判定プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1、6又は7に記載の発明によれば、状態を判定するために用いられる判定要素毎の評価結果に応じたレベル値を判定するための閾値を記録した判定分類データ記憶部と、判定要素毎のレベル値を配列させて構成した判定条件子のデータと、この判定条件子の優先度に応じた値の条件コードのデータとを関連付けて記録した判定条件データ記憶部と、管理コンピュータとを備えた判定システムを用いる。管理コンピュータは、判定要素に対応する評価結果を取得する。管理コンピュータは、判定分類データ記憶部に記録されたデータを用いて、この評価結果に対応するレベルを判定要素毎に判定し、このレベル値を順番に並べて判定レベル列を生成する。管理コンピュータは、生成した判定レベル列と、判定条件データ記憶部に記録された判定条件子とを、判定条件子の優先度の高い順番に比較する。管理コンピュータは、判定レベル列と判定条件子とが一致した場合には、この比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた判定コードに応じた出力を行う。このため、管理コンピュータは、判定分類データ記憶部及び判定条件データ記憶部に予め記録されているデータに基づいて、一律に特定される判定コードに応じて出力を行う。従って、より効率的に均一な判定を行うことができる。更に、判定条件子とその優先度を設定するだけで、簡易に判定ロジックを作成することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、判定条件子には、判定結果には影響を与えない判定要
素には不問フラグが含まれる。管理コンピュータは、不問フラグが記録された判定要素については、判定レベル列と判定条件子との比較を省略する。このため、管理コンピュータは、判定要素において重み付けを行い、判定ロジックを簡略化できるとともに、管理コンピュータ21は、より速く判定処理を実行することができる。
【0008】
請求項3に記載の発明によれば、一の状態を判定するための判定要素は、異なる種別の評価結果の判定要素を含み、前記判定分類データ記録部は、異なる種別の評価結果の判定要素を特定するためのコードを、前記判定要素とともに記録しており、前記取得手段は、前記コードに基づいて、異なる種別の評価結果から前記判定要素に対応する評価結果を取得する。従って、異なる種別の評価結果を判定要素とすることができるため、様々な判定要素を取得することが可能であり、効率よく判定を行うことができる。
【0009】
請求項4に記載の発明によれば、判定要素は、受診者の健康状態を判定するための検査項目又は問診項目を含み、判定コードに所見文言が関連付けられている。管理コンピュータは、受診者の健康状態に応じて、判定コードに関連付けられた所見文言を出力する。このため、受診者が把握し易い所見文言を管理コンピュータが出力することにより、受診者が自分の健康状態を容易に把握することができる。
【0010】
請求項5に記載の発明によれば、判定レベル列と一致した判定条件子に関連付けられた条件コードを前記判定コードとともに出力する。このため、判定分類データ記憶部及び判定条件データ記憶部に記録されたデータなどが間違っているために、間違った判定コードに応じた出力が行われた場合には、判定コードを特定した条件コードに基づいて、その判定コードを出力した判定レベル列を検出することができる。従って、検査判定システムのデータの間違いを効率的に検出して修正することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、より効率的に均一な判定を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。本実施形態においては、人間ドックや健康診断の結果報告書の総合所見欄において検査結果や問診結果から利用者の健康を分析して傷病の可能性を判定する場合を想定する。
【0013】
図1に示すように、本実施形態では、判定システム20を用いる。この判定システム20は、データの入力を行うコンピュータ端末11に接続されている。このコンピュータ端末11は、データ入力などに用いるキーボード及びマウスと、データ入力のための表などを表示するためのディスプレイなどを備える。また、判定システム20は、検査結果や判定結果などを印刷するプリンタ12が接続されている。
【0014】
判定システム20は、管理コンピュータ21を備える。管理コンピュータ21は、図示しないCPU、RAM及びROM等を有し、後述する処理(取得段階、生成段階、比較段階及び出力段階等を含む処理)を行う。そして、このための判定プログラムを実行することにより、管理コンピュータ21は、取得手段、生成手段、比較手段及び出力手段等として機能する。
【0015】
ここで、取得手段は、状態を判定するために判定要素毎の評価結果を取得する。生成手段は、後述する判定分類データ記憶部23に記録された判定分類データ230を用いて、この評価結果に対応するレベルを判定要素毎に判定し、このレベル値を順番に並べて判定レベル列を生成する。比較手段は、生成した判定レベル列と、後述する判定条件データ記憶部24に記録された判定条件子とを、判定条件子の優先度の高い順番に比較する。更に
、出力手段は、判定レベル列と判定条件子とが一致した場合には、この比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた判定コードに応じた出力を行う。
【0016】
更に、管理コンピュータ21は、利用者データ記憶部22、判定分類データ記憶部23、判定条件データ記憶部24及び判定文章データ記憶部25に接続されている。
利用者データ記憶部22には、図2に示すように、この判定システム20を利用する利用者に関する利用者データ220が記録される。この利用者データ220は、利用者個人に関する利用者属性データ221、検査結果データ222、問診結果データ223及び判定結果データ224を含んで構成される。なお、本実施形態では、検査結果及び問診結果が評価結果に対応する。
【0017】
利用者属性データ221は、利用者が検査を受けるときに記録される。この利用者属性データ221は、利用者識別子、利用者名、生年月日及び性別に関するデータを含む。
利用者識別子データ領域には、利用者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0018】
利用者名データ領域には、利用者の名前に関するデータが記録される。
生年月日データ領域には、利用者の生年月日に関するデータが記録される。このデータから利用者の年齢に関するデータが生成できる。
性別データ領域には、利用者の性別に関するデータが記録される。
【0019】
一方、検査結果データ222は、利用者が人間ドックや健康診断などによって検査が行われ、その検査の結果が判明した場合に記録される。この検査結果データ222は、検査日、検査項目名、項目コード及び数値に関するデータを含む。
【0020】
検査日データ領域には、検査を行った年月日に関するデータが記録される。
検査項目名データ領域には、検査項目の名称に関するデータが記録される。このデータには、例えば「血色素量(Hb)」や「HDLコレステロール」などがある。
【0021】
項目コードデータ領域には、検査項目を特定するための項目コードが記録されている。
数値データ領域には、検査項目に対応する数値が記録される。ここで、検査結果が陰性(−)や陽性(+)で示される「蛋白」や「潜血」などの検査項目の数値データは、陰性であれば「1」、弱陽性であれば「2」、陽性であれば「3」というように記録される。
【0022】
また、問診結果データ223は、問診が終了したときに得られ、後述する判定処理が開始されるまでに記録される。この問診結果データ223は、問診日、問診項目名、項目コード及び数値に関するデータが記録される。
【0023】
問診日データ領域には、問診に対する回答が得られた年月日に関するデータが記録される。本実施形態では、この問診日として、対応する検査日と同じ日付を用いる。
問診項目名データ領域には、問診項目の名称に関するデータが記録される。このデータには、病歴についての「病歴貧血」及び「病歴胆石」などや、生活習慣についての「喫煙」及び「飲酒」などに関するデータがある。
【0024】
項目コードデータ領域には、問診項目を特定するための項目コードが記録される。
数値データ領域には、問診項目に対応する数値が記録される。このデータ領域には、問診項目が病歴に関する場合については、「なし」の場合には「0」、「過去にある」の場合には「1」、「現在、治療中」の場合には「2」の数値が記録される。また、「喫煙」や「飲酒」などについては、「しない」場合には「0」、「する」場合には「1」の数値が記録される。
【0025】
更に、判定結果データ224は、判定システム20が利用者の検査結果及び問診結果に基づいて病気などの総合判定結果を判定したときに記録される。この判定結果データ224は、文章内容データ、判定年月日及び条件コードに関するデータが記録される。
【0026】
文章内容データ領域には、判定システム20が行った判定結果に対応する文章内容データが記録される。この文章内容には、例えば「貧血がありますので、治療を行って下さい」などの傷病名及びその対処法の内容が含まれる。
【0027】
判定年月日データ領域には、判定を行った年月日に関するデータが記録される。本実施形態では、この判定年月日として、検査日及び問診日と同じ年月日を用いる。
条件コードデータ領域には、文章内容データを特定するために用いられた後述する判定条件子を特定するための条件コードに関するデータが記録される。
【0028】
一方、判定分類データ記憶部23には、図3に示すように判定分類データ230が記録されている。この判定分類データ230は、判定を行うために予め記録しておく。この判定分類データ230は、判定要素属性データ231と判定フラグ閾値データ232とを含む。
【0029】
判定要素属性データ231は、傷病名を判定するために用いる判定要素の属性に関するデータである。この判定要素属性データ231は、判定分類名、判定分類コード、判定要素項目番号、検査回、データ種別、項目名称及び項目コードに関するデータを含む。
【0030】
判定分類名データ領域には、判定を行う傷病名を分類するための名前に関するデータが記録されている。この判定分類名には、「貧血」や「糖尿病」などがある。
判定分類コードデータ領域には、対応する判定分類名を特定するためのコードデータが記録されている。
【0031】
判定要素項目番号データ領域には、判定を行う傷病名の判断に必要な判定要素の項目に付した番号に関するデータが記録されている。この判定要素項目番号は、後述する判定条件子の順番を定める。
【0032】
検査回データ領域には、傷病名の判断に必要な判定要素についての検査回を特定するためのデータが記録されている。例えば、今回の検査結果を用いるのであれば「今回」、前回や前々回の検査結果を用いるのであれば「前回」、「前々回」のいずれのかの検査回を特定するためのデータが記録される。なお、今回、前回、前々回のデータか否かは、検査日及び問診日のデータに基づいて判断される。
【0033】
データ種別データ領域には、この判定要素の種別を特定するためのデータが記録される。具体的には、検査結果データであるか問診結果データであるかを種別するためのデータが記録される。
【0034】
項目名称データ領域には、この判定要素の項目名称に関するデータが記録される。この項目名称には、例えば傷病が「貧血」の場合には、この貧血を判断するために必要な「血色素量(Hb)」や「病歴貧血」などがある。
【0035】
項目コードデータ領域には、この判定要素の項目コードに関するデータが記録される。この項目コードのデータを用いることにより、判定要素(例えば、「Hb」や「HDLコレステロール」など)の利用者の値を利用者データ記憶部22から特定する。
【0036】
判定フラグ閾値データ232は、判定フラグを算出する判定要素の閾値に関するデータである。本実施形態の判定においては最大「5」段階で評価するので、判定分類データ記憶部23は、判定フラグ「1」〜「5」を判定する閾値データの記憶領域を有する。具体的には、判定フラグ閾値データ232は、判定フラグ「1」の下限値及び上限値、判定フラグ「2」の下限値及び上限値、判定フラグ「3」の下限値及び上限値、判定フラグ「4」の下限値及び上限値、判定フラグ「5」の下限値及び上限値に関するデータを含む。
【0037】
判定フラグ「1」の下限値データ領域には、判定フラグが「1」であると判定するための下限値に関するデータが記録される。また、判定フラグ「1」の上限値データ領域には、判定フラグが「1」であると判定するための上限値に関するデータが記録される。従って、判定フラグ「1」の下限値より大きく上限値以下の値が判定フラグ「1」と判定される。
【0038】
以下、判定フラグ「2」〜「5」の下限値データ領域には、それぞれの判定フラグを特定するための下限値に関するデータが記録される。また、各上限値データ領域には、判定フラグを特定するための上限値に関するデータが記録される。
【0039】
一方、図4に示すように、判定条件データ記憶部24には、傷病の状態の判定を行うための判定条件データ240が記録されている。この判定条件データ240は、判定分類データ230と同様に、判定を行う前に先立ち準備される。この判定条件データ240は、判定分類コード、判定条件子、条件コード及び判定コードとしての文章コードに関するデータを含む。
【0040】
判定分類コードデータ領域には、判定を行う傷病名に関するデータが記録されている。この判定分類コードのデータを介して、判定条件データ240と、判定分類データ記憶部23の判定分類データ230とが関連付けられる。
【0041】
判定条件子データ領域には、傷病を判定するときの判定要素を判定要素項目番号順に、左から並べた判定条件子に関するデータが記録される。この判定条件子と、利用者の判定フラグとを比較することにより、傷病の判定が行われる。
【0042】
条件コードデータ領域には、判定条件子を特定するためのコードに関するデータが記録される。この条件コードは、重大な状態の傷病を判定する判定条件子が優先的に並ぶように、症状が重いものほど大きな値となるように設定される。また、この条件コードは、判定分類が異なっていても同じ値がないように設定される。従って、この条件コードに基づいて、判定分類名を特定することができる。
【0043】
文章コードデータ領域には、文章内容を特定するための識別子としてのコードに関するデータが記録される。
一方、図5に示すように、判定文章データ記憶部25には、判定文章データ250が記録されている。この判定文章データ250は、判定分類データ230及び判定条件データ240と同様に、判定を行う前までに記録される。この判定文章データ250は、文章コードデータ及びこれに対応する文章内容データを含む。
【0044】
文章コードデータ領域には、文章内容を特定するための識別子としてのコードに関するデータが記録される。この文章コードを介して判定条件データ240と、文章内容のデータとが関連付けられる。
【0045】
文章内容データ領域には、文章コードに対応付けられる文章内容に関するデータが記録される。この文章内容には、例えば「貧血がありますので、食事に気を付けて下さい。」
などがある。
【0046】
次に、判定システム20を用いた判定処理について、図6〜図8に基づいて説明する。本実施形態では、貧血の症状を判定する場合について説明する。ここでは、まず、判定処理を行う前に行われる判定フラグの閾値や判定条件子に関するデータの設定処理について説明する。
【0047】
(設定処理)
判定を行う前には、判定分類データ230、判定条件データ240及び判定文章データ250を設定する必要がある。この設定は、コンピュータ端末11を用いて医師によって行われる。このコンピュータ端末11のディスプレイには、図6の判定分類設定表500及び判定条件設定表600を設定するための各入力欄を含む画面が表示される。また、この画面は、文章コード及び文章内容を入力する文章入力欄を含む。
【0048】
ここで、まず、判定分類設定表500を用いて判定要素及び判定フラグの設定を行う。具体的には、判定を行う傷病名の判定分類名(ここでは「貧血」)と、これに対応する判定分類コードを設定する。次に、予め判定要素項目番号が付された図6の判定分類設定表500に、各症状を判定する判定要素を特定するための検査回、データ種別、項目コード及び項目名称と、判定フラグ「1」〜「5」の上限値及び下限値のデータを設定する。
【0049】
例えば、「貧血」の場合には、図6に示すように、項目番号「1」として「血色素量(Hb)」が設定され、この判定要素に対応する判定フラグ「1」〜「5」の上限値及び下限値が設定される。また、項目番号「2」として「平均赤血球容積(MCV)」、項目番号「3」として「平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)」、項目番号「4」「平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)」が設定される。また、項目番号「5」として「赤血球数(RBC)」、項目番号「6」として「病歴貧血」及び項目番号「7」として「喫煙」が入力される。更に、これらの項目番号の判定フラグを設定する上限値及び下限値が設定される。
【0050】
次に、ディスプレイに表示された文章入力欄に判定文章を設定する。
更に、図6の判定条件設定表600の設定を行う。具体的には、判定分類設定表500において設定された判定要素を用いて症状を優先的に判定するための判定条件子の設定を行う。ここで、判定要素の判定フラグの値を不問にする場合には、医師はその判定要素の値を「0」に設定する。
【0051】
例えば、「貧血」の治療を既に受けている場合、「貧血」の「治療の続行」という判定を行う対象を設定する。具体的には、判定要素「Hb」が判定フラグ「1」〜「3」で、かつ判定要素の「病歴貧血」が判定フラグ「3」の場合には、貧血であり治療中であることを示している。この状況は、判定条件子の項目番号「1」の判定フラグが「1」〜「3」で、かつ項目番号「6」の判定フラグが「3」の場合である。従って、この状態が最優先で判定されるように、条件コードが「100」、「90」、「80」と付与された判定条件子を設定する。すなわち、条件コード「100」、「90」、「80」の判定条件子は項目番号「1」に対応する左から1番目の判定フラグが「1」、「2」、「3」で、かつ項目番号「6」に対応する右から2番目の判定フラグが「3」となる判定条件子「1000030」、「2000030」、「3000030」とそれぞれ設定される。そして、この症状に対応する文章内容を示す文章コードが設定される。ここでは、「貧血の治療を続行する」ことを示す文章内容の文章コード「11」が設定される。
【0052】
次に、この「治療の続行」の次に優先して判定するべき症状を設定する。本実施形態では、貧血であるにも関わらず、未だ治療をしていない場合であり、これは「Hb」の判定
フラグが「1」の場合である。そこで、項目番号「1」に対応する左から1番目の判定フラグが「1」の場合の判定条件子「1000000」を、「治療の続行」の設定をした条件コード「80」の次に高い優先度で判定されるように条件コード「70」に関連付けて設定する。そして、この症状に対応する「貧血の治療をする」ことを示す文章内容の文章コード「12」が設定される。
【0053】
次に、優先して判定される症状を示す状態を設定する。ここでは、貧血気味ではあるが食事に気を付ければよい場合を設定する。具体的には、これは「Hb」の判定フラグが「2」であり、かつ「MCV」の判定フラグが「1」又は「MCH」の判定フラグが「1」の場合である。そこで、項目番号「1」に対応する左から1番目の判定フラグが「2」で、かつ判定項目「2」に対応する左から2番目の判定フラグが「1」の判定条件子「2100000」に、条件コード「60」を付与して記録する。更に、項目番号「1」に対応する左から1番目の判定フラグが「2」で、かつ判定項目「3」に対応する左から3番目の判定フラグが「1」の場合に、条件コード「50」を付与する。そして、これらの判定条件子に関連付けて、この症状に対応する文章内容(貧血があるために食事に気を付ける)の文章コード「13」を設定する。
【0054】
このようにして、「貧血」に関する症状を示す判定条件子をすべて作成し、その症状を優先順に並べるようにして条件コードを付して、判定条件設定表600において判定条件データ240を設定する。
【0055】
以上のようにして設定が完了すると、コンピュータ端末11は、判定分類設定表500、判定条件設定表600及び文章コードに関連付けられた文章入力欄において設定されたデータを判定システム20に送信する。
【0056】
判定システム20の管理コンピュータ21は、判定分類設定表500に入力された項目番号毎のデータを判定分類毎に判定分類データ230に記憶する。具体的には、管理コンピュータ21は、判定分類名、判定分類コード、判定要素項目番号、検査回、データ種別、項目コードを判定要素属性データ231として、これに対応する判定フラグ「1」〜「5」の上限値及び下限値を判定フラグ閾値データ232として記録する。
【0057】
次に、管理コンピュータ21は、判定条件設定表600に入力された値を、判定条件子毎に、すなわち図6の判定条件設定表600の判定分類コード毎のデータを判定条件データ記憶部24に記録する。具体的には、判定分類コード、判定条件子、条件コード及び文章コードに関するデータを判定条件データ240として記録する。
【0058】
更に、管理コンピュータ21は、図5に示すように、文章入力欄に入力された文章内容データを、その文章コードとともに判定文章データ250として記録する。以上により、設定処理が完了する。
【0059】
(判定処理)
次に判定処理について、図7及び図8に基づいて説明する。利用者の人間ドックや健康診断を受ける場合、図2に示す利用者データ記憶部22に利用者属性データ221が記録される。具体的には、管理コンピュータ21は、利用者属性のデータに利用者識別子を付与し、この利用者識別子、受信した利用者の氏名、生年月日及び性別に関するデータを利用者属性データ221として記録する。更に、人間ドックや健康診断の検査結果を受信した場合、管理コンピュータ21は、検査項目に対応する数値を検査日データとともに検査結果データ222として記録する。更に、問診項目に対応する数値を問診日データとともに問診結果データ223として記録する。
【0060】
そして、判定システム20は、図7に示すように判定処理を行う。
まず、判定システム20の管理コンピュータ21は、症状を判定する各判定要素の利用者の判定フラグを取得し、利用者の判定フラグ列を生成する(ステップS1−1)。「貧血」の検査を行う場合には、管理コンピュータ21は、判定分類データ記憶部23から判定分類名が「貧血」となっているすべての項目コードを抽出し、この項目コードに対応する利用者の数値を検査結果データ222及び問診結果データ223から抽出する。ここで、判定分類名が「貧血」の場合には、図8に示すように、この判定要素である「Hb」、「MCV」、「MCH」、「MCHC」、「RBC」、「病歴貧血」及び「喫煙」に関する利用者の数値データ800が、対応する項目コードに基づいて抽出される。
【0061】
次に、管理コンピュータ21は、抽出した利用者の各判定要素の値を、各判定要素の上限値及び下限値と比較する。そして、比較した結果、利用者の各判定要素の判定フラグを特定する。利用者の「Hb」は、「12.00」であるため、判定フラグ「1」〜「5」の上限値及び下限値と比較した結果、判定フラグ「3」と特定される。また、利用者の「MCV」は「110.00」であるため、判定フラグ「1」〜「3」の上限値及び下限値と比較した結果、判定フラグ「2」と特定される。同様にして、利用者の「MCH」、「MCHC」、「RBC」、「病歴貧血」及び「喫煙」は、それぞれの判定要素の判定フラグの上限値及び下限値と比較されて、判定フラグが「2」、「2」、「2」、「3」及び「1」とそれぞれ特定される。そして、このようにして特定して取得した各判定要素の判定フラグを項目番号順に並べた判定フラグ列900を管理コンピュータ21は生成する。ここでは、管理コンピュータ21は、「3222231」の判定フラグ列900を生成する。
【0062】
次に、管理コンピュータ21は、生成した判定フラグ列(3222231)と、最初の判定条件子とを比較する(ステップS1−2)。具体的には、「貧血」の分類コードを有する判定条件データ240のうち、最も条件コードが大きい判定条件データ240を抽出する。ここでは、条件コード「100」が最も大きいので、この条件コードの判定条件子(1000030)が抽出され、この判定条件子と判定フラグ列(3222231)とを比較する。このとき、管理コンピュータ21は、判定条件子における「0」の項目は不問の値であるため比較しない。従って、管理コンピュータ21は、取得した判定フラグ列(3222231)の左から1番目の値が「1」で、かつ右から2番目の値が「3」であるか否かを比較する。
【0063】
判定フラグ列と判定条件子とが一致しない場合(ステップS1−3において「NO」の場合)、管理コンピュータ21は、次の判定条件子と比較を行う(ステップS1−4)。具体的には、管理コンピュータ21は、比較した判定条件子の条件コードの次に大きい条件コードを有する判定条件データ240を抽出する。ここでは、「100」の次に大きい「90」の条件コードを有する判定条件子「2000030」を抽出し、判定フラグ列(3222231)と比較する。この場合、管理コンピュータ21は、判定フラグ列の左から1番目の値が「2」ではないので、一致しない(ステップS1−3において「NO」)と判定する。
【0064】
このように、管理コンピュータ21は、条件コードと判定条件子とが一致するまで(ステップS1−3において「YES」となるまで)、条件コードの大きい順に、その条件コードが対応する判定条件子と判定フラグ列とを比較する(ステップS1−4)。なお、図8における利用者の判定フラグ列(3222231)は、左から1番目の値が「3」で、右から2番目の値が「3」である判定条件子と一致するため、条件コードが「80」の判定条件子と比較したときに、管理コンピュータ21は一致すると判定する(ステップS1−3において「YES」となる)。
【0065】
次に、管理コンピュータ21は、文章内容データを特定する(ステップS1−5)。具体的には、一致すると判定された条件コードの文章コードに基づいて、判定文章データ記憶部25から対応する文章内容データを取得する。
【0066】
そして、管理コンピュータ21は、特定した条件コード及び文章内容データを判定結果データ224として利用者データ記憶部22に記録する(ステップS1−6)。このとき、管理コンピュータ21は、条件データ及び文章内容データを記録した年月日を、判定結果データ224として利用者データ記憶部22に記録する。以上により、「貧血」についての判定処理が完了する。
【0067】
そして、管理コンピュータ21は、上述した「貧血」についての判定処理と同様にして、検査結果データ222及び問診結果データ223に基づいて、判定分類データ記憶部23に記録されているすべての傷病についての判定を行う。そして、すべての傷病について判定結果が記録されると、管理コンピュータ21は、これらの検査結果、問診結果及び判定結果をプリンタ12を用いて、人間ドックや健康診断の結果報告書に出力する。そして、出力された検査結果、問診結果、管理コンピュータ21による判定結果を参考にして、より適切な健康指導を行うことができる。
【0068】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 本実施形態では、管理コンピュータ21は、利用者の健康状態を示した判定分類名の判定要素の数値と、判定要素の上限値及び下限値と比較して、利用者の判定フラグ列を生成する(ステップS1−1)。管理コンピュータ21は、条件コードの大きい順に、この条件コードに対応する判定条件子と、取得した利用者の判定フラグ列とを比較する(ステップS1−2、ステップS1−4)。そして、両者が一致した場合(ステップS1−3において「YES」の場合)、管理コンピュータ21は、この判定条件子の文章コードに対応する文章内容データを取得し(ステップS1−5)、この文章内容データを判定結果データ224に記録する。そして、管理コンピュータ21は、検査結果データ222、問診結果データ223及び判定結果データ224に基づいて、これらの結果を結果報告書に印刷する。このため、判定結果を参考にしながら、検査結果及び問診結果に基づいて、迅速に、健康状態をより均一に判定することができる。
【0069】
・ 本実施形態では、判定フラグ及び判定条件子に関するデータの設定を、コンピュータ端末11を用いて設定する。ここで、判定分類設定表500を用いて判定要素及び判定フラグの設定を行う。次に、判定結果として記載する判定文章を設定する。更に、判定条件設定表600の設定を行う。具体的には、これらの判定要素を用いて病状を優先的に判定するための判定条件子の設定を行う。ここで、判定要素の判定フラグの値を不問にする場合には、その判定要素の値を「0」に設定する。次に優先して判定するべき症状を設定する。このようにして、症状を示す判定条件子をすべて作成し、その症状を優先順に並べるような条件コードを付して、判定条件データ240を設定する。このように、複雑なプログラムを組むことなく、判定条件データ240を変更して、すなわち判定条件設定表600を作成することにより、医師が自ら簡単に判定ロジックを作成することができる。従って、判定ロジックを変更する場合も、判定条件設定表600を組み直すことによって、効率的に作業を行うことができる。
【0070】
・ 本実施形態では、判定条件データ記憶部24には、傷病の判定を行うための判定条件データ240が記録されている。この判定条件データ240は、判定分類コード、判定条件子、条件コード及び文章コードに関するデータを含む。ここで、判定条件子は、傷病気を判定するときの判定要素を判定要素項目番号順に各判定要素の判定レベルを並べて成る数字である。この判定条件子と、利用者の判定フラグとを比較することにより、傷病の判定が行われる。そして、判定要素の判定フラグの値を不問にする場合には、その判定要
素の値を「0」に設定する。そして、判定時において、管理コンピュータ21は、判定条件子のうちの「0」の判定要素の値の比較は行わない。このため、判定要素において重み付けを行い、判定ロジックを簡略化できるとともに、管理コンピュータ21は、より速く判定処理を実行することができる。
【0071】
・ 本実施形態では、「貧血」の判定に関連する判定要素と、その判定フラグの値から「貧血」と判定される重要度に応じて大きな値の条件コードを付した判定条件子を判定分類データ230に記録した。このため、管理コンピュータ21は、条件コードの大きい順に判定条件子を判断することにより、症状の重いものを優先して判定することができる。
【0072】
・ 本実施形態では、管理コンピュータ21は、利用者データ220の判定結果データ224に、文章内容データとともに条件コードを記録する(ステップS1−6)。このため、検査結果及び問診結果から得られる回答と判定結果とが齟齬する場合には、この条件コードに基づいて、判定結果が算出されたときの判定条件子を特定し、これから判定分類データ230及び判定条件データ240のデータの間違いを効率よく行うことができる。
【0073】
・ 本実施形態では、判定分類データ記憶部23には、「Hb」や「MCV」などの検査結果だけでなく、「病歴貧血」や「喫煙」などの問診結果を、「貧血」の判定を行う判定要素として記録する。また、データ種別によらずに判定要素を取得できるように項目コードが付されている。このため、管理コンピュータ21は、判定分類データ記憶部23に記録された判定分類データ230に対応する判定要素を、項目コードに基づいて、検査結果データ222及び問診結果データ223から効率よく取得することができる。従って、検査結果や問診結果などデータ種別が異なる判定要素に基づいて傷病を判定することができるので、効率よく判定を行うことができる。
【0074】
また、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態においては、各判定要素における判定フラグを最大5段階で判定したが、更に多くの段階で判定してもよい。また、「貧血」を例にして説明した上記実施形態では、数値が大きくなるに従って判定フラグの値を大きくした。これに代えて、適正値からの離れ具合によって判定フラグの値を設定してもよい。具体的には、「100〜150」を適正値であり、多くても少なくてもよくない判定項目において、判定フラグ「1」を「80〜100」、判定フラグ「2」を「150〜170」というような値に設定してもよい。
【0075】
○ 上記実施形態においては、判定分類データ記憶部23は、判定分類名毎に判定分類データ230を記憶した。これに限らず、年齢の範囲や性別毎に異なる判定分類データ230や判定条件データ240を判定分類データ記憶部23及び判定条件データ記憶部24に記録してもよい。
【0076】
○ 上記実施形態においては、判定システム20において健康状態、すなわち傷病について判定を行った。これに限らず、例えばバイオリズムなどの占いや、景気判断、法律判断などの他の状態を判定するためのシステムとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施形態におけるシステムの概略図。
【図2】利用者データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図3】判定分類データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図4】判定条件データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】判定文章データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図6】設定処理に用いられる画面を説明するための説明図。
【図7】本実施形態の判定処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図8】判定処理を説明するための説明図。
【符号の説明】
【0078】
20…判定システム、21…管理コンピュータ、23…判定分類データ記憶部、24…判定条件データ記憶部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、判定項目の数値に基づいて状態を判定する判定方法、判定システム及び判定プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
病気や占いなどは、医師や占い師などの専門家によって判断される。この判断は、専門化の知識や経験によって行われている。しかしながら、専門家であっても、経験の相違や項目の重要度の取り方等の価値観の相違がある場合には、評価が異なり、判断にバラツキが生じることがある。
【0003】
そこで、症状や健康状態について、医師の判断をサポートするためのシステムが開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
特許文献1においては、健康情報管理システムの制御手段が、被験者の検査項目の検査値に基づいて、A〜Fの危険度を算出する。そして、制御手段は、算出した危険度から、の健康管理項目に対応して起こり得る症候群の発生可能性の有無を判断し、発生可能性がある場合には、検査項目に対する重み付けから発生度を算出し、この発生度を被験者や医師に通知する。
【特許文献1】特開2002−73816号公報(図7〜図10)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところが、実際に症候群の発生度は、検査項目の相互のレベルに関連して様々に行ったほうが、より的確な状態の判定を行うことができる。しかし、複数の検査項目に基づいて判断することは容易なことではなく、そのため、上述した特許文献1においても、一律に設定された重み付けから判断することが開示されている。
【0005】
本発明は、上述の課題に鑑みてなされ、その目的は、より効率的に均一な判定を行うための判定方法、判定システム及び判定プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1、6又は7に記載の発明によれば、状態を判定するために用いられる判定要素毎の評価結果に応じたレベル値を判定するための閾値を記録した判定分類データ記憶部と、判定要素毎のレベル値を配列させて構成した判定条件子のデータと、この判定条件子の優先度に応じた値の条件コードのデータとを関連付けて記録した判定条件データ記憶部と、管理コンピュータとを備えた判定システムを用いる。管理コンピュータは、判定要素に対応する評価結果を取得する。管理コンピュータは、判定分類データ記憶部に記録されたデータを用いて、この評価結果に対応するレベルを判定要素毎に判定し、このレベル値を順番に並べて判定レベル列を生成する。管理コンピュータは、生成した判定レベル列と、判定条件データ記憶部に記録された判定条件子とを、判定条件子の優先度の高い順番に比較する。管理コンピュータは、判定レベル列と判定条件子とが一致した場合には、この比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた判定コードに応じた出力を行う。このため、管理コンピュータは、判定分類データ記憶部及び判定条件データ記憶部に予め記録されているデータに基づいて、一律に特定される判定コードに応じて出力を行う。従って、より効率的に均一な判定を行うことができる。更に、判定条件子とその優先度を設定するだけで、簡易に判定ロジックを作成することができる。
【0007】
請求項2に記載の発明によれば、判定条件子には、判定結果には影響を与えない判定要
素には不問フラグが含まれる。管理コンピュータは、不問フラグが記録された判定要素については、判定レベル列と判定条件子との比較を省略する。このため、管理コンピュータは、判定要素において重み付けを行い、判定ロジックを簡略化できるとともに、管理コンピュータ21は、より速く判定処理を実行することができる。
【0008】
請求項3に記載の発明によれば、一の状態を判定するための判定要素は、異なる種別の評価結果の判定要素を含み、前記判定分類データ記録部は、異なる種別の評価結果の判定要素を特定するためのコードを、前記判定要素とともに記録しており、前記取得手段は、前記コードに基づいて、異なる種別の評価結果から前記判定要素に対応する評価結果を取得する。従って、異なる種別の評価結果を判定要素とすることができるため、様々な判定要素を取得することが可能であり、効率よく判定を行うことができる。
【0009】
請求項4に記載の発明によれば、判定要素は、受診者の健康状態を判定するための検査項目又は問診項目を含み、判定コードに所見文言が関連付けられている。管理コンピュータは、受診者の健康状態に応じて、判定コードに関連付けられた所見文言を出力する。このため、受診者が把握し易い所見文言を管理コンピュータが出力することにより、受診者が自分の健康状態を容易に把握することができる。
【0010】
請求項5に記載の発明によれば、判定レベル列と一致した判定条件子に関連付けられた条件コードを前記判定コードとともに出力する。このため、判定分類データ記憶部及び判定条件データ記憶部に記録されたデータなどが間違っているために、間違った判定コードに応じた出力が行われた場合には、判定コードを特定した条件コードに基づいて、その判定コードを出力した判定レベル列を検出することができる。従って、検査判定システムのデータの間違いを効率的に検出して修正することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、より効率的に均一な判定を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図1〜図8に基づいて説明する。本実施形態においては、人間ドックや健康診断の結果報告書の総合所見欄において検査結果や問診結果から利用者の健康を分析して傷病の可能性を判定する場合を想定する。
【0013】
図1に示すように、本実施形態では、判定システム20を用いる。この判定システム20は、データの入力を行うコンピュータ端末11に接続されている。このコンピュータ端末11は、データ入力などに用いるキーボード及びマウスと、データ入力のための表などを表示するためのディスプレイなどを備える。また、判定システム20は、検査結果や判定結果などを印刷するプリンタ12が接続されている。
【0014】
判定システム20は、管理コンピュータ21を備える。管理コンピュータ21は、図示しないCPU、RAM及びROM等を有し、後述する処理(取得段階、生成段階、比較段階及び出力段階等を含む処理)を行う。そして、このための判定プログラムを実行することにより、管理コンピュータ21は、取得手段、生成手段、比較手段及び出力手段等として機能する。
【0015】
ここで、取得手段は、状態を判定するために判定要素毎の評価結果を取得する。生成手段は、後述する判定分類データ記憶部23に記録された判定分類データ230を用いて、この評価結果に対応するレベルを判定要素毎に判定し、このレベル値を順番に並べて判定レベル列を生成する。比較手段は、生成した判定レベル列と、後述する判定条件データ記憶部24に記録された判定条件子とを、判定条件子の優先度の高い順番に比較する。更に
、出力手段は、判定レベル列と判定条件子とが一致した場合には、この比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた判定コードに応じた出力を行う。
【0016】
更に、管理コンピュータ21は、利用者データ記憶部22、判定分類データ記憶部23、判定条件データ記憶部24及び判定文章データ記憶部25に接続されている。
利用者データ記憶部22には、図2に示すように、この判定システム20を利用する利用者に関する利用者データ220が記録される。この利用者データ220は、利用者個人に関する利用者属性データ221、検査結果データ222、問診結果データ223及び判定結果データ224を含んで構成される。なお、本実施形態では、検査結果及び問診結果が評価結果に対応する。
【0017】
利用者属性データ221は、利用者が検査を受けるときに記録される。この利用者属性データ221は、利用者識別子、利用者名、生年月日及び性別に関するデータを含む。
利用者識別子データ領域には、利用者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0018】
利用者名データ領域には、利用者の名前に関するデータが記録される。
生年月日データ領域には、利用者の生年月日に関するデータが記録される。このデータから利用者の年齢に関するデータが生成できる。
性別データ領域には、利用者の性別に関するデータが記録される。
【0019】
一方、検査結果データ222は、利用者が人間ドックや健康診断などによって検査が行われ、その検査の結果が判明した場合に記録される。この検査結果データ222は、検査日、検査項目名、項目コード及び数値に関するデータを含む。
【0020】
検査日データ領域には、検査を行った年月日に関するデータが記録される。
検査項目名データ領域には、検査項目の名称に関するデータが記録される。このデータには、例えば「血色素量(Hb)」や「HDLコレステロール」などがある。
【0021】
項目コードデータ領域には、検査項目を特定するための項目コードが記録されている。
数値データ領域には、検査項目に対応する数値が記録される。ここで、検査結果が陰性(−)や陽性(+)で示される「蛋白」や「潜血」などの検査項目の数値データは、陰性であれば「1」、弱陽性であれば「2」、陽性であれば「3」というように記録される。
【0022】
また、問診結果データ223は、問診が終了したときに得られ、後述する判定処理が開始されるまでに記録される。この問診結果データ223は、問診日、問診項目名、項目コード及び数値に関するデータが記録される。
【0023】
問診日データ領域には、問診に対する回答が得られた年月日に関するデータが記録される。本実施形態では、この問診日として、対応する検査日と同じ日付を用いる。
問診項目名データ領域には、問診項目の名称に関するデータが記録される。このデータには、病歴についての「病歴貧血」及び「病歴胆石」などや、生活習慣についての「喫煙」及び「飲酒」などに関するデータがある。
【0024】
項目コードデータ領域には、問診項目を特定するための項目コードが記録される。
数値データ領域には、問診項目に対応する数値が記録される。このデータ領域には、問診項目が病歴に関する場合については、「なし」の場合には「0」、「過去にある」の場合には「1」、「現在、治療中」の場合には「2」の数値が記録される。また、「喫煙」や「飲酒」などについては、「しない」場合には「0」、「する」場合には「1」の数値が記録される。
【0025】
更に、判定結果データ224は、判定システム20が利用者の検査結果及び問診結果に基づいて病気などの総合判定結果を判定したときに記録される。この判定結果データ224は、文章内容データ、判定年月日及び条件コードに関するデータが記録される。
【0026】
文章内容データ領域には、判定システム20が行った判定結果に対応する文章内容データが記録される。この文章内容には、例えば「貧血がありますので、治療を行って下さい」などの傷病名及びその対処法の内容が含まれる。
【0027】
判定年月日データ領域には、判定を行った年月日に関するデータが記録される。本実施形態では、この判定年月日として、検査日及び問診日と同じ年月日を用いる。
条件コードデータ領域には、文章内容データを特定するために用いられた後述する判定条件子を特定するための条件コードに関するデータが記録される。
【0028】
一方、判定分類データ記憶部23には、図3に示すように判定分類データ230が記録されている。この判定分類データ230は、判定を行うために予め記録しておく。この判定分類データ230は、判定要素属性データ231と判定フラグ閾値データ232とを含む。
【0029】
判定要素属性データ231は、傷病名を判定するために用いる判定要素の属性に関するデータである。この判定要素属性データ231は、判定分類名、判定分類コード、判定要素項目番号、検査回、データ種別、項目名称及び項目コードに関するデータを含む。
【0030】
判定分類名データ領域には、判定を行う傷病名を分類するための名前に関するデータが記録されている。この判定分類名には、「貧血」や「糖尿病」などがある。
判定分類コードデータ領域には、対応する判定分類名を特定するためのコードデータが記録されている。
【0031】
判定要素項目番号データ領域には、判定を行う傷病名の判断に必要な判定要素の項目に付した番号に関するデータが記録されている。この判定要素項目番号は、後述する判定条件子の順番を定める。
【0032】
検査回データ領域には、傷病名の判断に必要な判定要素についての検査回を特定するためのデータが記録されている。例えば、今回の検査結果を用いるのであれば「今回」、前回や前々回の検査結果を用いるのであれば「前回」、「前々回」のいずれのかの検査回を特定するためのデータが記録される。なお、今回、前回、前々回のデータか否かは、検査日及び問診日のデータに基づいて判断される。
【0033】
データ種別データ領域には、この判定要素の種別を特定するためのデータが記録される。具体的には、検査結果データであるか問診結果データであるかを種別するためのデータが記録される。
【0034】
項目名称データ領域には、この判定要素の項目名称に関するデータが記録される。この項目名称には、例えば傷病が「貧血」の場合には、この貧血を判断するために必要な「血色素量(Hb)」や「病歴貧血」などがある。
【0035】
項目コードデータ領域には、この判定要素の項目コードに関するデータが記録される。この項目コードのデータを用いることにより、判定要素(例えば、「Hb」や「HDLコレステロール」など)の利用者の値を利用者データ記憶部22から特定する。
【0036】
判定フラグ閾値データ232は、判定フラグを算出する判定要素の閾値に関するデータである。本実施形態の判定においては最大「5」段階で評価するので、判定分類データ記憶部23は、判定フラグ「1」〜「5」を判定する閾値データの記憶領域を有する。具体的には、判定フラグ閾値データ232は、判定フラグ「1」の下限値及び上限値、判定フラグ「2」の下限値及び上限値、判定フラグ「3」の下限値及び上限値、判定フラグ「4」の下限値及び上限値、判定フラグ「5」の下限値及び上限値に関するデータを含む。
【0037】
判定フラグ「1」の下限値データ領域には、判定フラグが「1」であると判定するための下限値に関するデータが記録される。また、判定フラグ「1」の上限値データ領域には、判定フラグが「1」であると判定するための上限値に関するデータが記録される。従って、判定フラグ「1」の下限値より大きく上限値以下の値が判定フラグ「1」と判定される。
【0038】
以下、判定フラグ「2」〜「5」の下限値データ領域には、それぞれの判定フラグを特定するための下限値に関するデータが記録される。また、各上限値データ領域には、判定フラグを特定するための上限値に関するデータが記録される。
【0039】
一方、図4に示すように、判定条件データ記憶部24には、傷病の状態の判定を行うための判定条件データ240が記録されている。この判定条件データ240は、判定分類データ230と同様に、判定を行う前に先立ち準備される。この判定条件データ240は、判定分類コード、判定条件子、条件コード及び判定コードとしての文章コードに関するデータを含む。
【0040】
判定分類コードデータ領域には、判定を行う傷病名に関するデータが記録されている。この判定分類コードのデータを介して、判定条件データ240と、判定分類データ記憶部23の判定分類データ230とが関連付けられる。
【0041】
判定条件子データ領域には、傷病を判定するときの判定要素を判定要素項目番号順に、左から並べた判定条件子に関するデータが記録される。この判定条件子と、利用者の判定フラグとを比較することにより、傷病の判定が行われる。
【0042】
条件コードデータ領域には、判定条件子を特定するためのコードに関するデータが記録される。この条件コードは、重大な状態の傷病を判定する判定条件子が優先的に並ぶように、症状が重いものほど大きな値となるように設定される。また、この条件コードは、判定分類が異なっていても同じ値がないように設定される。従って、この条件コードに基づいて、判定分類名を特定することができる。
【0043】
文章コードデータ領域には、文章内容を特定するための識別子としてのコードに関するデータが記録される。
一方、図5に示すように、判定文章データ記憶部25には、判定文章データ250が記録されている。この判定文章データ250は、判定分類データ230及び判定条件データ240と同様に、判定を行う前までに記録される。この判定文章データ250は、文章コードデータ及びこれに対応する文章内容データを含む。
【0044】
文章コードデータ領域には、文章内容を特定するための識別子としてのコードに関するデータが記録される。この文章コードを介して判定条件データ240と、文章内容のデータとが関連付けられる。
【0045】
文章内容データ領域には、文章コードに対応付けられる文章内容に関するデータが記録される。この文章内容には、例えば「貧血がありますので、食事に気を付けて下さい。」
などがある。
【0046】
次に、判定システム20を用いた判定処理について、図6〜図8に基づいて説明する。本実施形態では、貧血の症状を判定する場合について説明する。ここでは、まず、判定処理を行う前に行われる判定フラグの閾値や判定条件子に関するデータの設定処理について説明する。
【0047】
(設定処理)
判定を行う前には、判定分類データ230、判定条件データ240及び判定文章データ250を設定する必要がある。この設定は、コンピュータ端末11を用いて医師によって行われる。このコンピュータ端末11のディスプレイには、図6の判定分類設定表500及び判定条件設定表600を設定するための各入力欄を含む画面が表示される。また、この画面は、文章コード及び文章内容を入力する文章入力欄を含む。
【0048】
ここで、まず、判定分類設定表500を用いて判定要素及び判定フラグの設定を行う。具体的には、判定を行う傷病名の判定分類名(ここでは「貧血」)と、これに対応する判定分類コードを設定する。次に、予め判定要素項目番号が付された図6の判定分類設定表500に、各症状を判定する判定要素を特定するための検査回、データ種別、項目コード及び項目名称と、判定フラグ「1」〜「5」の上限値及び下限値のデータを設定する。
【0049】
例えば、「貧血」の場合には、図6に示すように、項目番号「1」として「血色素量(Hb)」が設定され、この判定要素に対応する判定フラグ「1」〜「5」の上限値及び下限値が設定される。また、項目番号「2」として「平均赤血球容積(MCV)」、項目番号「3」として「平均赤血球ヘモグロビン量(MCH)」、項目番号「4」「平均赤血球ヘモグロビン濃度(MCHC)」が設定される。また、項目番号「5」として「赤血球数(RBC)」、項目番号「6」として「病歴貧血」及び項目番号「7」として「喫煙」が入力される。更に、これらの項目番号の判定フラグを設定する上限値及び下限値が設定される。
【0050】
次に、ディスプレイに表示された文章入力欄に判定文章を設定する。
更に、図6の判定条件設定表600の設定を行う。具体的には、判定分類設定表500において設定された判定要素を用いて症状を優先的に判定するための判定条件子の設定を行う。ここで、判定要素の判定フラグの値を不問にする場合には、医師はその判定要素の値を「0」に設定する。
【0051】
例えば、「貧血」の治療を既に受けている場合、「貧血」の「治療の続行」という判定を行う対象を設定する。具体的には、判定要素「Hb」が判定フラグ「1」〜「3」で、かつ判定要素の「病歴貧血」が判定フラグ「3」の場合には、貧血であり治療中であることを示している。この状況は、判定条件子の項目番号「1」の判定フラグが「1」〜「3」で、かつ項目番号「6」の判定フラグが「3」の場合である。従って、この状態が最優先で判定されるように、条件コードが「100」、「90」、「80」と付与された判定条件子を設定する。すなわち、条件コード「100」、「90」、「80」の判定条件子は項目番号「1」に対応する左から1番目の判定フラグが「1」、「2」、「3」で、かつ項目番号「6」に対応する右から2番目の判定フラグが「3」となる判定条件子「1000030」、「2000030」、「3000030」とそれぞれ設定される。そして、この症状に対応する文章内容を示す文章コードが設定される。ここでは、「貧血の治療を続行する」ことを示す文章内容の文章コード「11」が設定される。
【0052】
次に、この「治療の続行」の次に優先して判定するべき症状を設定する。本実施形態では、貧血であるにも関わらず、未だ治療をしていない場合であり、これは「Hb」の判定
フラグが「1」の場合である。そこで、項目番号「1」に対応する左から1番目の判定フラグが「1」の場合の判定条件子「1000000」を、「治療の続行」の設定をした条件コード「80」の次に高い優先度で判定されるように条件コード「70」に関連付けて設定する。そして、この症状に対応する「貧血の治療をする」ことを示す文章内容の文章コード「12」が設定される。
【0053】
次に、優先して判定される症状を示す状態を設定する。ここでは、貧血気味ではあるが食事に気を付ければよい場合を設定する。具体的には、これは「Hb」の判定フラグが「2」であり、かつ「MCV」の判定フラグが「1」又は「MCH」の判定フラグが「1」の場合である。そこで、項目番号「1」に対応する左から1番目の判定フラグが「2」で、かつ判定項目「2」に対応する左から2番目の判定フラグが「1」の判定条件子「2100000」に、条件コード「60」を付与して記録する。更に、項目番号「1」に対応する左から1番目の判定フラグが「2」で、かつ判定項目「3」に対応する左から3番目の判定フラグが「1」の場合に、条件コード「50」を付与する。そして、これらの判定条件子に関連付けて、この症状に対応する文章内容(貧血があるために食事に気を付ける)の文章コード「13」を設定する。
【0054】
このようにして、「貧血」に関する症状を示す判定条件子をすべて作成し、その症状を優先順に並べるようにして条件コードを付して、判定条件設定表600において判定条件データ240を設定する。
【0055】
以上のようにして設定が完了すると、コンピュータ端末11は、判定分類設定表500、判定条件設定表600及び文章コードに関連付けられた文章入力欄において設定されたデータを判定システム20に送信する。
【0056】
判定システム20の管理コンピュータ21は、判定分類設定表500に入力された項目番号毎のデータを判定分類毎に判定分類データ230に記憶する。具体的には、管理コンピュータ21は、判定分類名、判定分類コード、判定要素項目番号、検査回、データ種別、項目コードを判定要素属性データ231として、これに対応する判定フラグ「1」〜「5」の上限値及び下限値を判定フラグ閾値データ232として記録する。
【0057】
次に、管理コンピュータ21は、判定条件設定表600に入力された値を、判定条件子毎に、すなわち図6の判定条件設定表600の判定分類コード毎のデータを判定条件データ記憶部24に記録する。具体的には、判定分類コード、判定条件子、条件コード及び文章コードに関するデータを判定条件データ240として記録する。
【0058】
更に、管理コンピュータ21は、図5に示すように、文章入力欄に入力された文章内容データを、その文章コードとともに判定文章データ250として記録する。以上により、設定処理が完了する。
【0059】
(判定処理)
次に判定処理について、図7及び図8に基づいて説明する。利用者の人間ドックや健康診断を受ける場合、図2に示す利用者データ記憶部22に利用者属性データ221が記録される。具体的には、管理コンピュータ21は、利用者属性のデータに利用者識別子を付与し、この利用者識別子、受信した利用者の氏名、生年月日及び性別に関するデータを利用者属性データ221として記録する。更に、人間ドックや健康診断の検査結果を受信した場合、管理コンピュータ21は、検査項目に対応する数値を検査日データとともに検査結果データ222として記録する。更に、問診項目に対応する数値を問診日データとともに問診結果データ223として記録する。
【0060】
そして、判定システム20は、図7に示すように判定処理を行う。
まず、判定システム20の管理コンピュータ21は、症状を判定する各判定要素の利用者の判定フラグを取得し、利用者の判定フラグ列を生成する(ステップS1−1)。「貧血」の検査を行う場合には、管理コンピュータ21は、判定分類データ記憶部23から判定分類名が「貧血」となっているすべての項目コードを抽出し、この項目コードに対応する利用者の数値を検査結果データ222及び問診結果データ223から抽出する。ここで、判定分類名が「貧血」の場合には、図8に示すように、この判定要素である「Hb」、「MCV」、「MCH」、「MCHC」、「RBC」、「病歴貧血」及び「喫煙」に関する利用者の数値データ800が、対応する項目コードに基づいて抽出される。
【0061】
次に、管理コンピュータ21は、抽出した利用者の各判定要素の値を、各判定要素の上限値及び下限値と比較する。そして、比較した結果、利用者の各判定要素の判定フラグを特定する。利用者の「Hb」は、「12.00」であるため、判定フラグ「1」〜「5」の上限値及び下限値と比較した結果、判定フラグ「3」と特定される。また、利用者の「MCV」は「110.00」であるため、判定フラグ「1」〜「3」の上限値及び下限値と比較した結果、判定フラグ「2」と特定される。同様にして、利用者の「MCH」、「MCHC」、「RBC」、「病歴貧血」及び「喫煙」は、それぞれの判定要素の判定フラグの上限値及び下限値と比較されて、判定フラグが「2」、「2」、「2」、「3」及び「1」とそれぞれ特定される。そして、このようにして特定して取得した各判定要素の判定フラグを項目番号順に並べた判定フラグ列900を管理コンピュータ21は生成する。ここでは、管理コンピュータ21は、「3222231」の判定フラグ列900を生成する。
【0062】
次に、管理コンピュータ21は、生成した判定フラグ列(3222231)と、最初の判定条件子とを比較する(ステップS1−2)。具体的には、「貧血」の分類コードを有する判定条件データ240のうち、最も条件コードが大きい判定条件データ240を抽出する。ここでは、条件コード「100」が最も大きいので、この条件コードの判定条件子(1000030)が抽出され、この判定条件子と判定フラグ列(3222231)とを比較する。このとき、管理コンピュータ21は、判定条件子における「0」の項目は不問の値であるため比較しない。従って、管理コンピュータ21は、取得した判定フラグ列(3222231)の左から1番目の値が「1」で、かつ右から2番目の値が「3」であるか否かを比較する。
【0063】
判定フラグ列と判定条件子とが一致しない場合(ステップS1−3において「NO」の場合)、管理コンピュータ21は、次の判定条件子と比較を行う(ステップS1−4)。具体的には、管理コンピュータ21は、比較した判定条件子の条件コードの次に大きい条件コードを有する判定条件データ240を抽出する。ここでは、「100」の次に大きい「90」の条件コードを有する判定条件子「2000030」を抽出し、判定フラグ列(3222231)と比較する。この場合、管理コンピュータ21は、判定フラグ列の左から1番目の値が「2」ではないので、一致しない(ステップS1−3において「NO」)と判定する。
【0064】
このように、管理コンピュータ21は、条件コードと判定条件子とが一致するまで(ステップS1−3において「YES」となるまで)、条件コードの大きい順に、その条件コードが対応する判定条件子と判定フラグ列とを比較する(ステップS1−4)。なお、図8における利用者の判定フラグ列(3222231)は、左から1番目の値が「3」で、右から2番目の値が「3」である判定条件子と一致するため、条件コードが「80」の判定条件子と比較したときに、管理コンピュータ21は一致すると判定する(ステップS1−3において「YES」となる)。
【0065】
次に、管理コンピュータ21は、文章内容データを特定する(ステップS1−5)。具体的には、一致すると判定された条件コードの文章コードに基づいて、判定文章データ記憶部25から対応する文章内容データを取得する。
【0066】
そして、管理コンピュータ21は、特定した条件コード及び文章内容データを判定結果データ224として利用者データ記憶部22に記録する(ステップS1−6)。このとき、管理コンピュータ21は、条件データ及び文章内容データを記録した年月日を、判定結果データ224として利用者データ記憶部22に記録する。以上により、「貧血」についての判定処理が完了する。
【0067】
そして、管理コンピュータ21は、上述した「貧血」についての判定処理と同様にして、検査結果データ222及び問診結果データ223に基づいて、判定分類データ記憶部23に記録されているすべての傷病についての判定を行う。そして、すべての傷病について判定結果が記録されると、管理コンピュータ21は、これらの検査結果、問診結果及び判定結果をプリンタ12を用いて、人間ドックや健康診断の結果報告書に出力する。そして、出力された検査結果、問診結果、管理コンピュータ21による判定結果を参考にして、より適切な健康指導を行うことができる。
【0068】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
・ 本実施形態では、管理コンピュータ21は、利用者の健康状態を示した判定分類名の判定要素の数値と、判定要素の上限値及び下限値と比較して、利用者の判定フラグ列を生成する(ステップS1−1)。管理コンピュータ21は、条件コードの大きい順に、この条件コードに対応する判定条件子と、取得した利用者の判定フラグ列とを比較する(ステップS1−2、ステップS1−4)。そして、両者が一致した場合(ステップS1−3において「YES」の場合)、管理コンピュータ21は、この判定条件子の文章コードに対応する文章内容データを取得し(ステップS1−5)、この文章内容データを判定結果データ224に記録する。そして、管理コンピュータ21は、検査結果データ222、問診結果データ223及び判定結果データ224に基づいて、これらの結果を結果報告書に印刷する。このため、判定結果を参考にしながら、検査結果及び問診結果に基づいて、迅速に、健康状態をより均一に判定することができる。
【0069】
・ 本実施形態では、判定フラグ及び判定条件子に関するデータの設定を、コンピュータ端末11を用いて設定する。ここで、判定分類設定表500を用いて判定要素及び判定フラグの設定を行う。次に、判定結果として記載する判定文章を設定する。更に、判定条件設定表600の設定を行う。具体的には、これらの判定要素を用いて病状を優先的に判定するための判定条件子の設定を行う。ここで、判定要素の判定フラグの値を不問にする場合には、その判定要素の値を「0」に設定する。次に優先して判定するべき症状を設定する。このようにして、症状を示す判定条件子をすべて作成し、その症状を優先順に並べるような条件コードを付して、判定条件データ240を設定する。このように、複雑なプログラムを組むことなく、判定条件データ240を変更して、すなわち判定条件設定表600を作成することにより、医師が自ら簡単に判定ロジックを作成することができる。従って、判定ロジックを変更する場合も、判定条件設定表600を組み直すことによって、効率的に作業を行うことができる。
【0070】
・ 本実施形態では、判定条件データ記憶部24には、傷病の判定を行うための判定条件データ240が記録されている。この判定条件データ240は、判定分類コード、判定条件子、条件コード及び文章コードに関するデータを含む。ここで、判定条件子は、傷病気を判定するときの判定要素を判定要素項目番号順に各判定要素の判定レベルを並べて成る数字である。この判定条件子と、利用者の判定フラグとを比較することにより、傷病の判定が行われる。そして、判定要素の判定フラグの値を不問にする場合には、その判定要
素の値を「0」に設定する。そして、判定時において、管理コンピュータ21は、判定条件子のうちの「0」の判定要素の値の比較は行わない。このため、判定要素において重み付けを行い、判定ロジックを簡略化できるとともに、管理コンピュータ21は、より速く判定処理を実行することができる。
【0071】
・ 本実施形態では、「貧血」の判定に関連する判定要素と、その判定フラグの値から「貧血」と判定される重要度に応じて大きな値の条件コードを付した判定条件子を判定分類データ230に記録した。このため、管理コンピュータ21は、条件コードの大きい順に判定条件子を判断することにより、症状の重いものを優先して判定することができる。
【0072】
・ 本実施形態では、管理コンピュータ21は、利用者データ220の判定結果データ224に、文章内容データとともに条件コードを記録する(ステップS1−6)。このため、検査結果及び問診結果から得られる回答と判定結果とが齟齬する場合には、この条件コードに基づいて、判定結果が算出されたときの判定条件子を特定し、これから判定分類データ230及び判定条件データ240のデータの間違いを効率よく行うことができる。
【0073】
・ 本実施形態では、判定分類データ記憶部23には、「Hb」や「MCV」などの検査結果だけでなく、「病歴貧血」や「喫煙」などの問診結果を、「貧血」の判定を行う判定要素として記録する。また、データ種別によらずに判定要素を取得できるように項目コードが付されている。このため、管理コンピュータ21は、判定分類データ記憶部23に記録された判定分類データ230に対応する判定要素を、項目コードに基づいて、検査結果データ222及び問診結果データ223から効率よく取得することができる。従って、検査結果や問診結果などデータ種別が異なる判定要素に基づいて傷病を判定することができるので、効率よく判定を行うことができる。
【0074】
また、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
○ 上記実施形態においては、各判定要素における判定フラグを最大5段階で判定したが、更に多くの段階で判定してもよい。また、「貧血」を例にして説明した上記実施形態では、数値が大きくなるに従って判定フラグの値を大きくした。これに代えて、適正値からの離れ具合によって判定フラグの値を設定してもよい。具体的には、「100〜150」を適正値であり、多くても少なくてもよくない判定項目において、判定フラグ「1」を「80〜100」、判定フラグ「2」を「150〜170」というような値に設定してもよい。
【0075】
○ 上記実施形態においては、判定分類データ記憶部23は、判定分類名毎に判定分類データ230を記憶した。これに限らず、年齢の範囲や性別毎に異なる判定分類データ230や判定条件データ240を判定分類データ記憶部23及び判定条件データ記憶部24に記録してもよい。
【0076】
○ 上記実施形態においては、判定システム20において健康状態、すなわち傷病について判定を行った。これに限らず、例えばバイオリズムなどの占いや、景気判断、法律判断などの他の状態を判定するためのシステムとしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】実施形態におけるシステムの概略図。
【図2】利用者データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図3】判定分類データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図4】判定条件データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図5】判定文章データ記憶部に記録されたデータの説明図。
【図6】設定処理に用いられる画面を説明するための説明図。
【図7】本実施形態の判定処理の処理手順を説明するための流れ図。
【図8】判定処理を説明するための説明図。
【符号の説明】
【0078】
20…判定システム、21…管理コンピュータ、23…判定分類データ記憶部、24…判定条件データ記憶部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
状態を判定するために用いられる判定要素毎の評価結果に応じたレベル値を判定するための閾値を記録した判定分類データ記憶部と、
前記判定要素毎のレベル値を配列させて構成した判定条件子のデータと、この判定条件子の優先度に応じた値の条件コードのデータとを関連付けて記録した判定条件データ記憶部と、
管理コンピュータとを備えた判定システムを用いて、前記状態を判定するための判定方法であって、
前記管理コンピュータが、
前記判定要素に対応する評価結果を取得する取得段階と、
前記判定分類データ記憶部に記録されたデータを用いて、この評価結果に対応するレベルを判定要素毎に判定し、このレベル値を順番に並べて判定レベル列を生成する生成段階と、
前記生成した判定レベル列と、前記判定条件データ記憶部に記録された判定条件子とを、判定条件子の優先度の高い順番に比較する比較段階と、
前記判定レベル列と判定条件子とが一致した場合には、この比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた判定コードに応じた出力を行う出力段階と
を含むことを特徴とする判定方法。
【請求項2】
前記判定条件子には、判定結果には影響を与えない判定要素には不問フラグが含まれ、
前記比較段階においては、不問フラグが記録された判定要素については、判定レベル列と判定条件子との比較を省略することを特徴とする請求項1に記載の判定方法。
【請求項3】
一の状態を判定するための判定要素は、異なる種別の評価結果の判定要素を含み、
前記判定分類データ記憶部は、異なる種別の評価結果の判定要素を特定するためのコードを、前記判定要素とともに記録しており、
前記取得段階は、前記コードに基づいて、異なる種別の評価結果から前記判定要素に対応する評価結果を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の判定方法。
【請求項4】
前記判定要素は、受診者の健康状態を判定するための検査項目又は問診項目を含み、
前記判定コードに所見文言が関連付けられており、
前記出力段階は、受診者の健康状態に応じて、前記判定コードに関連付けられた所見文言を出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の判定方法。
【請求項5】
前記出力段階は、判定レベル列と一致した判定条件子に関連付けられた前記条件コードを前記判定コードとともに出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の判定方法。
【請求項6】
状態を判定するために用いられる判定要素毎の評価結果に応じたレベル値を判定するための閾値を記録した判定分類データ記憶部と、
前記判定要素毎のレベル値を配列させて構成した判定条件子のデータと、この判定条件子の優先度に応じた値の条件コードのデータとを関連付けて記録した判定条件データ記憶部と、
管理コンピュータとを備え、前記状態を判定するための判定システムであって、
前記管理コンピュータが、
前記判定要素に対応する評価結果を取得する取得手段、
前記判定分類データ記憶部に記録されたデータを用いて、この評価結果に対応するレベルを判定要素毎に判定し、このレベル値を順番に並べて判定レベル列を生成する生成手段、
前記生成した判定レベル列と、前記判定条件データ記憶部に記録された判定条件子とを、判定条件子の優先度の高い順番に比較する比較手段、及び
前記判定レベル列と判定条件子とが一致した場合には、この比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた判定コードに応じた出力を行う出力手段
とを備えたこと特徴とする判定システム。
【請求項7】
状態を判定するために用いられる判定要素毎の評価結果に応じたレベル値を判定するための閾値を記録した判定分類データ記憶部と、
前記判定要素毎のレベル値を配列させて構成した判定条件子のデータと、この判定条件子の優先度に応じた値の条件コードのデータとを関連付けて記録した判定条件データ記憶部と、
管理コンピュータとを備えた判定システムを用いて、前記状態を判定するための判定プログラムであって、
前記管理コンピュータを、
前記判定要素に対応する評価結果を取得する取得手段、
前記判定分類データ記憶部に記録されたデータを用いて、この評価結果に対応するレベルを判定要素毎に判定し、このレベル値を順番に並べて判定レベル列を生成する生成手段、
前記生成した判定レベル列と、前記判定条件データ記憶部に記録された判定条件子とを、判定条件子の優先度の高い順番に比較する比較手段、及び
前記判定レベル列と判定条件子とが一致した場合には、この比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた判定コードに応じた出力を行う出力手段
として機能させることを特徴とする判定プログラム。
【請求項1】
状態を判定するために用いられる判定要素毎の評価結果に応じたレベル値を判定するための閾値を記録した判定分類データ記憶部と、
前記判定要素毎のレベル値を配列させて構成した判定条件子のデータと、この判定条件子の優先度に応じた値の条件コードのデータとを関連付けて記録した判定条件データ記憶部と、
管理コンピュータとを備えた判定システムを用いて、前記状態を判定するための判定方法であって、
前記管理コンピュータが、
前記判定要素に対応する評価結果を取得する取得段階と、
前記判定分類データ記憶部に記録されたデータを用いて、この評価結果に対応するレベルを判定要素毎に判定し、このレベル値を順番に並べて判定レベル列を生成する生成段階と、
前記生成した判定レベル列と、前記判定条件データ記憶部に記録された判定条件子とを、判定条件子の優先度の高い順番に比較する比較段階と、
前記判定レベル列と判定条件子とが一致した場合には、この比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた判定コードに応じた出力を行う出力段階と
を含むことを特徴とする判定方法。
【請求項2】
前記判定条件子には、判定結果には影響を与えない判定要素には不問フラグが含まれ、
前記比較段階においては、不問フラグが記録された判定要素については、判定レベル列と判定条件子との比較を省略することを特徴とする請求項1に記載の判定方法。
【請求項3】
一の状態を判定するための判定要素は、異なる種別の評価結果の判定要素を含み、
前記判定分類データ記憶部は、異なる種別の評価結果の判定要素を特定するためのコードを、前記判定要素とともに記録しており、
前記取得段階は、前記コードに基づいて、異なる種別の評価結果から前記判定要素に対応する評価結果を取得することを特徴とする請求項1又は2に記載の判定方法。
【請求項4】
前記判定要素は、受診者の健康状態を判定するための検査項目又は問診項目を含み、
前記判定コードに所見文言が関連付けられており、
前記出力段階は、受診者の健康状態に応じて、前記判定コードに関連付けられた所見文言を出力することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の判定方法。
【請求項5】
前記出力段階は、判定レベル列と一致した判定条件子に関連付けられた前記条件コードを前記判定コードとともに出力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の判定方法。
【請求項6】
状態を判定するために用いられる判定要素毎の評価結果に応じたレベル値を判定するための閾値を記録した判定分類データ記憶部と、
前記判定要素毎のレベル値を配列させて構成した判定条件子のデータと、この判定条件子の優先度に応じた値の条件コードのデータとを関連付けて記録した判定条件データ記憶部と、
管理コンピュータとを備え、前記状態を判定するための判定システムであって、
前記管理コンピュータが、
前記判定要素に対応する評価結果を取得する取得手段、
前記判定分類データ記憶部に記録されたデータを用いて、この評価結果に対応するレベルを判定要素毎に判定し、このレベル値を順番に並べて判定レベル列を生成する生成手段、
前記生成した判定レベル列と、前記判定条件データ記憶部に記録された判定条件子とを、判定条件子の優先度の高い順番に比較する比較手段、及び
前記判定レベル列と判定条件子とが一致した場合には、この比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた判定コードに応じた出力を行う出力手段
とを備えたこと特徴とする判定システム。
【請求項7】
状態を判定するために用いられる判定要素毎の評価結果に応じたレベル値を判定するための閾値を記録した判定分類データ記憶部と、
前記判定要素毎のレベル値を配列させて構成した判定条件子のデータと、この判定条件子の優先度に応じた値の条件コードのデータとを関連付けて記録した判定条件データ記憶部と、
管理コンピュータとを備えた判定システムを用いて、前記状態を判定するための判定プログラムであって、
前記管理コンピュータを、
前記判定要素に対応する評価結果を取得する取得手段、
前記判定分類データ記憶部に記録されたデータを用いて、この評価結果に対応するレベルを判定要素毎に判定し、このレベル値を順番に並べて判定レベル列を生成する生成手段、
前記生成した判定レベル列と、前記判定条件データ記憶部に記録された判定条件子とを、判定条件子の優先度の高い順番に比較する比較手段、及び
前記判定レベル列と判定条件子とが一致した場合には、この比較を停止し、一致した判定条件子に関連付けられた判定コードに応じた出力を行う出力手段
として機能させることを特徴とする判定プログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2006−42986(P2006−42986A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−225750(P2004−225750)
【出願日】平成16年8月2日(2004.8.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【出願人】(596017761)リコーテクノシステムズ株式会社 (37)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年8月2日(2004.8.2)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【出願人】(596017761)リコーテクノシステムズ株式会社 (37)
【Fターム(参考)】
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