説明

利用者のパーソナル携帯端末を利用したカラオケゲームシステム

【課題】 利用者が各自所有するパーソナル携帯端末を用いて、早押し曲名当てクイズ等のように、各利用者を識別して勝敗を決定するゲームを行わせる。
【解決手段】 パーソナル携帯端末を選曲予約用リモコン装置として利用するシステムであって、クイズ対象となる楽曲について、ヒント情報及び楽曲IDからなるクイズ問題情報を楽曲索引データベース65cから抽出するクイズ問題抽出手段66と、抽出したヒント情報を表示装置34に表示させるクイズ問題提示手段75と、所定時間内に利用者が解答として選曲した楽曲IDと、正解である楽曲IDとを比較して、正解である解答情報の中から最先にカラオケ演奏端末30に到達した解答情報を最先正解情報として特定する最先正解情報特定手段67と、最先正解情報に基づいて正解である楽曲名及び勝者である選曲者情報を表示装置34に表示させる勝者提示手段76と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、利用者のパーソナル携帯端末を利用したカラオケゲームシステムに関するものであり、例えば、提示されたヒントに基づいて曲名当てクイズを行う際に、利用者が各自所有するパーソナル携帯端末から解答を送信することが可能なカラオケゲームシステムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、パーソナル携帯端末、特に携帯電話が多機能化され、様々なウェブサイトの閲覧や、コンテンツのダウンロード等を行うことができるようになってきた。また、このようなパーソナル携帯端末の普及はめざましく、一人一台を所有していると言っても過言ではない。また、現在普及しているカラオケ演奏端末では、選曲予約を行う際に専用のリモコン装置を利用しているが、アプリケーションソフトをインストールすることによりカラオケリモコン装置として使用することが可能なパーソナル携帯端末も開発されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
特許文献1に記載された技術は、携帯電話機を活用して、従来よりも簡単かつ軽快にリクエスト曲の検索や予約を行えるようにした通信カラオケ演奏端末に関するものであり、携帯電話機は、キーパネル、液晶ディスプレイ、携帯電話網を介して目次サーバと通信する手段、カラオケ演奏端末に向けてIrDA信号を送出する手段を備えている。そして、携帯電話機からの発呼に目次サーバが応答して通話状態になると、携帯電話機から利用者の個人IDと個人別目次の検索条件が目次サーバに通知される。目次サーバは、携帯電話機から通知された個人ID及び検索条件に基づいて該当する個人別目次データを検索し、検索結果である楽曲名と楽曲IDを携帯電話機に伝達する。携帯電話機は受信した楽曲名を一覧表示し、利用者の操作入力により特定された楽曲IDをIrDA信号により送出する。
【0004】
したがって、このような機能を用いることにより、カラオケ利用者は、カラオケ店に備え付けられた専用のリモコン装置を使用することなく、自ら所持しているパーソナル携帯端末を用いて選曲予約操作を行うことができる。特に、多人数でカラオケを楽しんでいる場合には、リモコン装置を使い回す必要がなくなり、利用者が各自所望するタイミングで選曲予約操作を行うことができるという利点がある。
【0005】
また、現在普及しているカラオケ演奏装置は、カラオケ利用者を楽しませるための種々の機能を兼ね備えて、利用を促進する工夫が施されている。例えば、イントロ当てクイズ等のゲームを行うことができるカラオケ演奏装置(例えば、特許文献2)が開示されている。特許文献2に記載された技術は、複数種類の伴奏音楽の中から任意に選択した出力伴奏音楽の一部をカラオケ演奏装置から出力させる。そして、出力伴奏音楽の一部を聞いた歌唱希望者が、カラオケマイクに設けられた押しボタンスイッチを操作すると、最も早く押しボタンスイッチを押した歌唱希望者が歌唱を行うことができるようになっている。
【0006】
また、携帯電話を用いた早押しクイズシステム(例えば、特許文献3)が開示されている。特許文献3に記載された技術は、クイズの問題及び解答となる元データを保存するデータベースと、クイズの問題及び解答を記録再生する記録再生装置と、再生されたクイズの問題及び解答並びに元データを表示する表示装置と、司会者が所持し、記録再生装置及び表示装置を操作する一つのリモコン装置と、各解答者が所持する二つ以上の早押しボタン装置と、から構成されている。したがって、この早押しクイズシステムは、カラオケ楽曲の歌唱を楽しむというカラオケ演奏装置本来の目的とは全くことなるものであり、このシステムをカラオケ演奏装置にそのまま適用することはできない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2000−148169号公報
【特許文献2】特開平8−54887号公報
【特許文献3】特開2008−279242号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述したように、現在では、カラオケ利用者が各自所持する携帯電話等のパーソナル携帯端末を利用してカラオケ選曲を行うことができる。また、パーソナル携帯端末は、所定のアプリケーションソフトをインストールすることにより種々の機能を持たせることが出来る。したがって、カラオケ利用者が各自所持する携帯電話等のパーソナル携帯端末の予約選曲機能を用いて、カラオケ演奏装置に特有のゲームを行わせることが可能である。
【0009】
ところで、パーソナル携帯端末を選曲予約用のリモコン装置として使用することができるシステムでは、カラオケ利用者が各自所持するパーソナル携帯端末の識別IDを用いることにより、カラオケ利用者を識別して管理することができる。
【0010】
このようなシステムとした場合には、パーソナル携帯端末を選曲予約用リモコン装置として利用することができるばかりでなく、カラオケ利用者を識別して勝敗を決定するようなゲームを行うことが可能となる。例えば、カラオケ演奏装置を用いたイントロ当てクイズ等のゲームにおいて、カラオケ利用者が各自所持するパーソナル携帯端末から解答情報を送信して、勝者を決定するシステムを構築することが考えられる。しかし、現在、このような機能を有するカラオケシステムは存在せず、カラオケ演奏装置を用いた歌唱の楽しさを増加させると共に、カラオケ演奏装置の利用促進を図るシステムの開発が望まれていた。
【0011】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、利用者が各自所有するパーソナル携帯端末を用いることにより、例えば、早押し曲名当てクイズ等のように、各利用者を識別して勝敗を決定するゲームを行うことが可能なカラオケゲームシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明のパーソナル携帯端末を用いたカラオケゲームシステムは、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を有している。すなわち、本発明のパーソナル携帯端末を用いたカラオケゲームシステムは、カラオケ演奏端末におけるカラオケ楽曲の選曲予約機能を有するパーソナル携帯端末を用いたカラオケゲームシステムであって、演奏端末識別情報表示手段と、演奏端末識別情報取得手段と、会員情報管理手段と、クイズ問題抽出手段と、クイズ問題提示手段と、解答情報送信手段と、解答者特定手段と、解答情報転送手段と、最先正解情報特定手段と、勝者提示手段とを備えたことを特徴としている。
【0013】
演奏端末識別情報表示手段は、カラオケ演奏端末を識別するための演奏端末識別情報を、表示装置の表示画面に表示させるための手段である。演奏端末識別情報取得手段は、パーソナル携帯端末において、表示された演奏端末識別情報を取得してメモリに記憶させるための手段である。会員情報管理手段は、少なくとも、会員登録した利用者が所有するパーソナル携帯端末の携帯端末IDと、当該利用者名とを関連付けた会員情報を、会員情報テーブルにて管理するための手段である。
【0014】
クイズ問題抽出手段は、クイズ対象となる楽曲について、少なくとも、各楽曲を推定するためのヒント情報と、当該楽曲の楽曲IDとからなるクイズ問題を楽曲索引データベースから抽出するための手段である。クイズ問題提示手段は、抽出したヒント情報を所定の提示手段にて提示させるための手段である。
【0015】
解答情報送信手段は、パーソナル携帯端末において、クイズ問題の解答としてパーソナル携帯端末の選曲予約機能を用いて利用者が選曲した楽曲の楽曲IDと、メモリに記憶された演奏端末識別情報と、当該パーソナル携帯端末を識別するための携帯端末IDとからなる解答情報を、当該パーソナル携帯端末の通信網を介して中継サーバへ送信するための手段である。
【0016】
解答者特定手段は、会員情報テーブルを参照して、受信した解答情報に含まれる携帯端末IDに基づき選曲者を特定するための手段である。解答情報転送手段は、中継サーバにおいて、受信した解答情報に含まれる楽曲ID及び特定された選曲者の情報からなる判定対象情報を、当該解答情報に含まれる演奏端末識別情報を有するカラオケ演奏端末に転送するための手段である。
【0017】
最先正解情報特定手段は、所定時間内に転送されてきた判定対象情報に含まれる楽曲IDと、提示されたクイズ問題の楽曲IDとを比較して、両者が一致している判定対象情報の中から最先にカラオケ演奏端末に到達した判定対象情報を最先正解情報として特定するための手段である。勝者提示手段は、特定された最先正解情報に含まれる楽曲IDを有する楽曲の楽曲名及び当該楽曲の選曲者として特定された選曲者に関する情報を所定の提示手段にて提示させるための手段である。
【0018】
また、本発明のパーソナル携帯端末を用いたカラオケゲームシステムにおいて、選曲予約手段を備え、この選曲予約手段は、特定された最先正解情報に含まれる楽曲IDの選曲予約を行い、特定された最先正解情報以外の判定対象情報に含まれる楽曲IDの選曲予約は行わないように機能させることが可能である。
【0019】
また、本発明のパーソナル携帯端末を用いたカラオケゲームシステムにおいて、選曲予約手段を備え、この選曲予約手段は、所定時間内に転送されてきた判定対象情報に含まれる楽曲IDの選曲予約を行い、所定時間経過後に特定された最先正解情報に含まれる楽曲ID以外の選曲予約を解除するように機能させることが可能である。
【0020】
このような構成からなるパーソナル携帯端末を用いたカラオケゲームシステムでは、予めパーソナル携帯端末を用いてモバイルWWWサーバにアクセスし、所定のカラオケ演奏端末に対応する選曲用アプリケーションソフトをダウンロードし、この選曲用アプリケーションソフトを当該パーソナル携帯端末にインストールする。そして、パーソナル携帯端末を用いて選曲予約を行わせるために、演奏端末識別情報表示手段の機能により、カラオケ演奏端末を識別するための演奏端末識別情報を表示する。具体的には、演奏端末識別情報を2次元バーコード化して、表示装置の表示画面に表示させる。
【0021】
一方、会員情報を管理するためのサーバやカラオケ演奏端末において、会員情報管理手段の機能により、会員情報テーブルを作成して会員情報を管理する。会員情報には、利用者が所有するパーソナル携帯端末の携帯端末IDと、当該利用者を特定するための利用者名(本名、ニックネーム等)とが含まれている。
【0022】
また、クイズ問題抽出手段では、楽曲索引データベースからクイズ問題を抽出する。クイズ問題は、クイズ対象となる楽曲について、少なくとも、各楽曲を推定するためのヒント情報と、当該楽曲の楽曲IDとを含んでいる。ヒント情報と楽曲IDは楽曲索引データベースに格納されており、この楽曲索引デーベースはモバイルWWWサーバに格納された選曲用楽曲索引データベースと同期している。なお、クイズ問題の正解である楽曲名は、楽曲IDに基づいて識別することができる。
【0023】
そして、クイズ問題提示手段の機能により、抽出したヒント情報を提示させる。ヒント情報は、例えば、楽曲のイントロ部分、楽曲の歌詞、楽曲を歌唱しているアーティスト及び流行年代、楽曲が受賞した賞及び受賞年等、どのようなヒントであってもよい。これらのヒント情報を表示装置に表示させ、あるいはスピーカからイントロ部分の演奏音を発生させることにより、利用者に対してクイズ問題を提示する。
【0024】
カラオケ演奏端末の利用者は、クイズ問題の解答を行うために、パーソナル携帯端末の選曲予約機能により正解と思われる楽曲を検索する。そして、解答情報送信手段の機能により、解答として選曲された楽曲の楽曲IDと、演奏端末識別情報と、携帯端末IDとからなる解答情報を、パーソナル携帯端末の通信網を介して中継サーバへ送信する。
【0025】
そして、解答者特定手段の機能により、会員情報テーブルを参照して、受信した解答情報に含まれる携帯端末IDに基づいて選曲者を特定する。選曲者の特定は、携帯端末IDや選曲者名により行う。選曲者が特定されると、解答情報転送手段機能により、利用者により選曲された楽曲が正解であるか否かを判定するための判定対象情報をカラオケ演奏端末に転送する。この判定対象情報は、解答情報に含まれる楽曲ID及び特定された選曲者の情報から構成される。
【0026】
カラオケ演奏端末では、最先正解情報特定手段の機能により、所定時間内に転送されてきた判定対象情報に含まれる楽曲IDと、提示されたヒント情報に関連付けられた正解とする楽曲の楽曲IDとを比較し、両者が一致した判定対象情報の中から最先にカラオケ演奏端末に到達した判定対象情報を最先正解情報として特定する。さらに、勝者提示手段の機能により、最先正解情報に含まれる楽曲IDを有する楽曲の楽曲名及び当該楽曲の選曲者として特定された選曲者に関する情報(例えば選曲者名)を表示装置の表示画面に表示させて、正解である楽曲名及び最先に正解を出した選曲者を報知する。
【0027】
このようなカラオケゲームシステムでは、選曲予約手段の機能により、特定された最先正解情報に含まれる楽曲IDについてのみ選曲予約を行うことができる。すなわち、特定された最先正解情報以外の判定対象情報に含まれる楽曲IDの選曲予約は行わない。これにより、最先に正解を出した利用者による選曲予約のみが行われる。
【0028】
また、選曲予約手段の機能により、所定時間内に転送されてきた判定対象情報に含まれる楽曲IDのすべてについて選曲予約を行い、所定時間経過後に特定された最先正解情報に含まれる楽曲ID以外の選曲予約を解除してもよい。すなわち、選曲予約手段では、とりあえず、すべての選曲予約を受け付けておき、所定時間が経過した後に、特定された最先正解情報に含まれる楽曲ID以外の選曲予約を解除することにより、最先に正解を出した利用者による選曲予約に基づく楽曲演奏のみが行われる。
【発明の効果】
【0029】
本発明のパーソナル携帯端末を用いたカラオケゲームシステムによれば、パーソナル携帯端末を選曲予約用リモコン装置として利用することができるばかりでなく、この選曲予約機能を用いて曲名当てゲーム等、種々のゲームを行わせることができる。すなわち、共有のカラオケリモコン装置を利用者の間で使い回すのではなく、利用者各自が所持しているパーソナル携帯端末を用いてゲームに参加することができるので、ゲーム参加に際して入力装置として機能するカラオケリモコン装置の奪い合いがなくなり、ゲーム本来の楽しさを十分に堪能することができる。
【0030】
また、例えば、曲名当てゲームでは、正解である曲名が解ったとしても、いち早く目的とする楽曲を探し当てて選曲予約を行わなければならないので、通常の曲名当てゲームとは異なり、様々な選曲方法の中から最も効率的に選曲を行うことができる選曲方法を用いるという、利用者毎の選曲技術を競うことができ、ゲームの楽しさを増加させることができる。
【0031】
また、特定された最先正解情報に含まれる楽曲IDについてのみ選曲予約を行うことにより、無駄な選曲予約が行われないので、効率的に選曲予約を行うことができる。
【0032】
また、すべての選曲予約を受け付けておき、所定時間が経過した後に、特定された最先正解情報に含まれる楽曲ID以外の選曲予約を解除することにより、従来のカラオケ演奏装置が備える技術を応用して本発明に係るカラオケゲームシステムの機能を実現することができる。すなわち、従来のカラオケ演奏端末が備えている「単曲モード」機能を利用することにより、従来のカラオケ演奏端末に大きな改良を加えることなく、本発明のカラオケゲームシステムの機能を実現することができる。なお、「単曲モード」機能とは、選曲予約を行ったとしても、その後に演奏指示がなされない限り、演奏が開始しない機能のことである。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明の実施形態に係るカラオケゲームシステムの機能説明図。
【図2】本発明の実施形態に係るカラオケゲームシステムの構成を示すブロック図。
【図3】本発明の実施形態に係るカラオケゲームシステムを構成する中継サーバの構成を示すブロック図。
【図4】会員情報テーブルの構成を示す模式図。
【図5】最先正解情報の導出手順を示す説明図。
【図6】勝者表示例を示す表示画面の模式図。
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、図面を参照して、本発明の利用者のパーソナル携帯端末を利用したカラオケゲームシステム(以下、カラオケゲームシステムと略記する)の実施形態について説明する。図1〜図6は本発明の実施形態に係るカラオケゲームシステムを示すもので、図1はカラオケゲームシステムの機能説明図、図2はカラオケゲームシステムのブロック図、図3は中継サーバのブロック図、図4は会員登録情報テーブルの模式図、図5は最先正解情報の導出手順を示す説明図、図6は勝者表示例を示す表示画面の模式図である。
【0035】
<カラオケゲームシステムの概要>
本発明の実施形態に係るカラオケゲームシステムは、利用者が所有するパーソナル携帯端末を用いてカラオケ演奏端末における選曲を行うことが可能なシステムにおいて、例えば、曲名当てゲーム等を行わせる際に、その解答入力装置として利用者各自が所持するパーソナル携帯端末を利用させることにより、台数に限りがあるカラオケリモコン装置を利用する場合と比較して、各自がそれぞれ所持しているパーソナル携帯端末を利用するので、同一の条件にて解答入力を行うことができ、カラオケ演奏装置を用いたゲーム本来の楽しさを増加させることが可能なシステムである。
【0036】
なお、本実施形態では、任意のカラオケ演奏端末において選曲予約を許可するためのキーコードを所定時間が経過する毎に発行し、選曲予約情報(解答情報)に有効な当該キーコードが含まれている場合のみに選曲予約を行うことができるようになっているが、キーコードの照合を行わないシステムにおいても、本発明を適用することができるのは勿論である。
【0037】
以下の説明において、プログラムとは、RAM等に記憶され、CPU等のハードウェアで実行されることにより、その機能を発揮するソフトウエアだけではなく、同等の機能を発揮することが可能な論理回路も含む概念である。
【0038】
このカラオケゲームシステム10は、図1に示すように、演奏端末識別情報表示手段74と、演奏端末識別情報取得手段51と、会員情報管理手段21と、クイズ問題抽出手段66と、クイズ問題提示手段75と、解答情報送信手段52と、解答者特定手段22と、解答情報転送手段23と、最先正解情報特定手段67と、勝者提示手段76と、選曲予約手段70とを備えている。本実施形態では、演奏端末識別情報表示手段74、クイズ問題抽出手段66、クイズ問題提示手段75、最先正解情報特定手段67、選曲予約手段70、勝者提示手段76は、カラオケ演奏端末30(カラオケ本体31)の構成要素となっており、演奏端末識別情報取得手段51、解答情報送信手段52は、パーソナル携帯端末50の構成要素となっており、解答者特定手段22、解答情報転送手段23、会員情報管理手段21は、中継サーバ20の構成要素となっている。各手段の機能については、後に詳述する。
【0039】
<カラオケゲームシステム>
本発明の実施形態に係るカラオケゲームシステム10は、図3に示すように、中継サーバ20と複数のカラオケ演奏端末30とが通信ネットワーク(本実施形態では、インターネット40)を介して相互に接続されている。通信ネットワークは、公衆電話回線、専用電話回線、光通信回線、LAN等を用いることができるが、ネットワークに対する第三者の侵入やデータの傍聴及び改竄が困難であるとともに、帯域を独占せずに安価な通信網であるという点で、インターネット40により構成されるVPNを利用することが好ましい。
【0040】
<中継サーバ>
中継サーバ20は、図3に示すように、会員情報管理手段21、解答者特定手段22、解答情報転送手段23、勝者利益付与手段24、会員情報テーブル25を備えている。なお、図示しないが、中継サーバ20は、上述した手段の他に、複数のカラオケ演奏端末30との間でデータの送受信を行うと共に、データを所定の記憶装置に記憶するための基本的なサーバ機能を備えている。また、中継サーバ20を独立したサーバとして構築するのではなく、カラオケ楽曲の配信を行うホストサーバに中継サーバ20としての機能を持たせてもよい。また、会員情報の管理を中継サーバ20で行うのではなく、会員情報管理サーバ等の独立した他のサーバに行わせてもよいし、カラオケ演奏端末30の機能として実現してもよい。
【0041】
<解答者特定手段>
解答者特定手段22は、図1及び図3に示すように、会員情報テーブル25を参照して、解答情報送信手段52から送信されてきた解答情報に含まれる携帯端末IDに基づき選曲者を特定するためのプログラムからなる。すなわち、解答情報には、クイズ問題の解答である楽曲の楽曲ID53bと、当該クイズ問題を出題しているカラオケ演奏端末30の演奏端末識別情報53aと、利用者が所持するパーソナル携帯端末50を識別するための携帯端末ID53cとが含まれており、会員情報テーブル25に含まれる携帯端末IDと、解答情報に含まれる携帯端末ID53cとを照合することにより、解答を行った選曲者を特定することができる。選曲者の特定情報は、携帯端末IDであってもよいし、選曲者名であってもよい。
<解答情報転送手段>
解答情報転送手段23は、図1に示すように、解答情報送信手段52から送信されてきた解答情報に含まれる楽曲ID53b及び特定された選曲者の情報からなる判定対象情報を、当該解答情報に含まれる演奏端末識別情報53aを有するカラオケ演奏端末30に転送するためのプログラムからなる。なお、本実施形態では、楽曲ID53b及び特定された選曲者の情報と共に、キーコード(入力キーコード)をカラオケ演奏端末30に転送する。演奏端末識別情報53aは、例えば、カラオケ演奏端末30を一意に識別することが可能な、IPアドレス、デバイスID、MACアドレスや、これらを組み合わせた情報からなる。
【0042】
<会員情報管理手段>
会員情報管理手段21は、少なくとも、会員登録した利用者が所有するパーソナル携帯端末50の携帯端末ID53cと、当該利用者名とを関連付けた会員情報を、会員情報テーブル25にて管理するためのプログラムからなる。すなわち、会員情報テーブル25は、図4に示すように、会員ID、氏名、年齢、性別、携帯端末ID53c(UDID)、メールアドレス、獲得ポイントが関連付けて構成されている。そして、入会登録時、会員情報変更申請時等に、会員情報管理手段21の機能により会員情報テーブル25のデータが新規作成あるいは更新される。なお、会員情報テーブル25を構成するデータは、上述したものに限られず、これらのうちの必要なデータのみとしてもよいし、住所(居住地域)、生年月日等、他のデータを含んでいてもよい。また、会員情報管理手段21及び会員情報管理テーブル25を、カラオケ演奏端末30の構成要素としてもよい。
【0043】
<勝者利益付与手段>
本実施形態の中継サーバ20は、勝者利益付与手段24を備えている。この勝者利益付与手段24は、最先正解情報として特定された判定対象情報に含まれる携帯端末ID53cを有する会員情報に対して、所定の利益情報を付加するためのプログラムからなる。すなわち、クイズ問題が出題された場合に、勝者利益付与手段24の機能により、最先にクイズ問題に正解した登録会員に対して、正解ボーナスポイント等の利益を与えることができる。また、第1位の正解者だけではなく、第2位、第3位等、さらに下位の正解者に対してボーナスポイント等の利益を与えてもよい。このようなボーナスポイントは、会員情報テーブル25において獲得ポイントデータとして加算記憶される。
【0044】
<カラオケ演奏端末>
カラオケ演奏端末30は、図2に示すように、カラオケ本体31、スピーカ32、マイクロホン33、表示装置34、ミキシングアンプ35を備えている。なお、本発明の実施形態に係るカラオケ演奏端末30は、パーソナル携帯端末50を選曲予約用のリモコン装置として利用するが、パーソナル携帯端末50を用いない利用者のために、専用のカラオケリモコン装置36を備えていることが好ましい。また、本実施形態では、カラオケリモコン装置36に付帯する入出力表示装置(図示せず)は、演奏端末識別情報等を表示するための表示装置として機能させてもよい。
【0045】
<カラオケ本体>
カラオケ本体31は、図2に示すように、ネットワーク送受信手段61、中央制御手段62、ROM63、RAM64、HDD65、クイズ問題抽出手段66、最先正解情報特定手段67、ローカル送受信手段68、キーコード発行手段69、選曲予約手段70、予約管理手段71、音楽再生制御手段72、映像再生制御手段73、演奏端末識別情報表示手段74、クイズ問題提示手段75、勝者提示手段76を備えている。
【0046】
<中央制御手段>
中央制御手段62は、カラオケ本体31を総合的に制御するための手段であり、例えばCPU及びその周辺機器により構成されており、CPU等がROM63等に記憶されたプログラムに従って動作することにより、制御機能を発揮することができるようになっている。
【0047】
<ROM/RAM>
ROM63は、カラオケ本体31を構成する各機器を制御するためのプログラムデータや数値データを記憶するための機器で、例えば半導体メモリ等で構成される。また、RAM64は、プログラムや各種データを一時的に記憶する一時記憶領域として機能するもので、例えば半導体メモリ等で構成される。本実施形態では、RAM64に、予約待ち行列64a、キーコード発行手段69で発行したキーコード(発行キーコード64b)、中継サーバ20から受信した判定対象情報64cが記憶されるようになっている。
【0048】
<予約待ち行列>
予約待ち行列64aは、選曲予約されたカラオケ楽曲について、演奏順に楽曲IDを並べて構成したデータテーブルである。なお、本実施形態では、最先正解情報特定手段67の機能により、判定対象情報64cの中から最先正解情報を特定する。そして、選曲予約手段70の機能により、判定対象情報64cに含まれる楽曲ID及び選曲者情報(例えば、選曲を行った利用者名)に基づく選曲予約を行わせることにより、予約待ち行列64aが作成される。また、予約待ち行列64aは、楽曲IDの他に、楽曲名、選曲者等のデータを含んでいてもよい。
【0049】
<HDD>
HDD65は、大容量記憶装置として機能するもので、楽曲データベース65a、映像データベース65b、楽曲索引データベース65cが格納されている。なお、HDD65に替えて、あるいはHDD65と共に、データを書き替え可能なDVD等の大容量記憶装置を用いてもよい。
【0050】
<楽曲データベース/映像データベース>
楽曲データベース65aは、演奏制御データ(MIDI(登録商標)データ)及び歌詞描出データが同期されて構成される楽曲データについて、楽曲IDと対応付けてそれぞれ構成したデータベースである。演奏制御データは、各楽曲の演奏を制御するためのデジタルデータであり、歌詞描出データは演奏に同期した歌詞文字の表示タイミングデータ及び色変わりデータを含んでいる。映像データベース65bは、演奏されるカラオケ楽曲に対応した背景映像を、当該カラオケ楽曲の楽曲IDに対応させた映像ファイルとして所定数格納したデータである。
【0051】
<楽曲索引データベース>
楽曲索引データベース65cは、クイズ問題抽出手段66がクイズ問題を抽出する際に参照するデータベースであり、モバイルWWWサーバ90に格納されている選曲用楽曲索引データベース92の構成データと同期している。
【0052】
<送受信手段>
ローカル送受信手段68は、カラオケ本体31とカラオケリモコン装置36との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。本実施形態では、赤外線通信により、カラオケ本体31とカラオケリモコン装置36との間でデータの送受信が行われる。ネットワーク送受信手段61は、カラオケ本体31と中継サーバ20との間で、データの送受信を行うための電子回路及びプログラムからなる。
【0053】
<キーコード発行手段>
キーコード発行手段69は、カラオケ演奏端末30において、パーソナル携帯端末50を用いた選曲予約を許可するためのキーコードを所定時間が経過する毎に発行するためのプログラムからなる。すなわち、キーコードは、所定時間が経過する毎に新たに発行される。キーコードは、例えば、4桁の数字や、これをバーコード化した2次元バーコードからなる。発行したキーコードは、発行キーコード64bとして、RAM64に記憶される。
【0054】
<演奏端末識別情報表示手段>
演奏端末識別情報表示手段74は、カラオケ演奏端末30を識別するための演奏端末識別情報53aを、表示装置34の表示画面に表示させるためのプログラムからなる。すなわち、演奏端末識別情報表示手段74は、カラオケ演奏端末30を識別するための演奏端末識別情報53aを2次元バーコード化して、表示装置34の表示画面に表示させる。なお、演奏端末識別情報53aを表示させる表示装置34は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ等を表示するための表示装置34であってもよいし、カラオケリモコン装置36に付帯した入出力表示装置(図示せず)であってもよい。また、表示装置34の表示画面に演奏端末識別情報53aを表示する際に所定のアルゴリズムで暗号化し、所定桁数の数字として表示してもよい。
【0055】
さらに、本実施形態では、キーコード発行手段69により発行したキーコードを、演奏端末識別情報53aと共に2次元バーコード化して、表示装置34の表示画面に表示させているが、演奏端末識別情報53aとキーコードとを別個に表示させてもよい。
【0056】
<クイズ問題抽出手段>
クイズ問題抽出手段66は、クイズ対象となる複数の楽曲について、少なくとも、各楽曲を推定するためのヒント情報と、当該楽曲の楽曲IDとからなるクイズ問題を楽曲索引データベース65cから抽出するためのプログラムからなる。すなわち、クイズ問題抽出手段66は、モバイルWWWサーバ90に格納されている選曲用楽曲索引データベース92と同期している楽曲索引データベース65cを参照し、ヒント情報と楽曲IDとからなるクイズ問題を抽出する。なお、正解となる楽曲名は、楽曲IDに基づいて認識することができる。
【0057】
<クイズ問題提示手段>
クイズ問題提示手段75は、クイズ問題抽出手段66により抽出したヒント情報を所定の提示手段(例えば、表示装置34やスピーカ32)にて提示させるためのプログラムからなる。ヒント情報の提示は、例えば、スピーカ32からイントロ部分の演奏音を出力してもよいし、表示装置34の表示画面に、アーティスト名、流行年代、楽曲に関連する情報(例えば、「海」、「山」、「冬」、「最果て」等のように、楽曲を連想する情報)を表示してもよい。
【0058】
<最先正解情報特定手段>
最先正解情報特定手段67は、所定時間内に転送されてきた判定対象情報64cに含まれる楽曲IDと、提示されたヒント情報に関連付けられた正解とする楽曲の楽曲IDとを比較して、両者が一致した判定対象情報64cの中から最先にカラオケ演奏端末30に到達した判定対象情報64cを最先正解情報として特定するためのプログラムからなる。すなわち、最先正解情報特定手段67は、例えばクイズ問題が出題されてから5分以内に、カラオケ演奏端末30に到達した判定対象情報64cにおいて、各利用者が解答した楽曲IDと、正解である楽曲IDとを比較して、正解である楽曲IDを含む判定対象情報64cの中から最先の(第1番目にカラオケ演奏端末30に到達した)判定対象情報64cを最先正解情報として特定する。なお、最先正解情報特定手段67では、第2位、第3位等、下位の判定対象情報64cについて順位を特定してもよい。
【0059】
<選曲予約手段>
選曲予約手段70は、判定対象情報64cに含まれる楽曲ID及び選曲者の情報(例えば選曲者名)に基づく選曲予約を行わせるためのプログラムからなる。この選曲予約手段70は、通常の選曲予約においても、受信した選曲予約情報に含まれる楽曲ID及び選曲者の情報に基づく選曲予約を行わせる機能を有している。
【0060】
また、選曲予約手段70は、特定された最先正解情報に含まれる楽曲IDの選曲予約を行い、特定された最先正解情報以外の判定対象情報64cに含まれる楽曲IDの選曲予約は行わないように機能させることも可能である。すなわち、選曲予約手段70は、特定された最先正解情報以外の判定対象情報に含まれる楽曲IDの選曲予約は行わないようにすることにより、最先に正解を出した選曲者による選曲予約のみが行われる。例えば、図5に示す例では、解答順位が1番の選曲は不正解であり、解答順位が2番、4番、5番の選曲が正解となっている。したがって、選曲予約手段70は、最先正解情報である解答順位2番の選曲のみを有効なものとして選曲予約を行い、他の選曲についての選曲予約は行わない。
【0061】
さらに、選曲予約手段70は、所定時間内に転送されてきた判定対象情報64cに含まれる楽曲IDの選曲予約を行い、所定時間経過後に、特定された最先正解情報に含まれる楽曲ID以外の選曲予約を解除するように機能させることも可能である。すなわち、選曲予約手段70は、正解か否かに拘わらず、すべての選曲予約を受け付けておき、所定時間が経過した後に、特定された最先正解情報に含まれる楽曲ID以外の選曲予約を解除する。例えば、図5に示す例では、解答順位1番〜5番までの選曲についてすべて選曲予約を行い、所定時間が経過すると、最先正解情報である解答順位2番以外の選曲予約を解除して、解答順位2番の選曲予約のみを有効なものとして楽曲の演奏を行わせる。
【0062】
なお、本実施形態の選曲予約手段70は、発行したキーコード(発行キーコード64b)と、受信したキーコード(入力キーコード53d)とを照合して、両者が一致した場合には、選曲予約を行わせ、両者が一致しない場合には、当該楽曲IDに基づく選曲予約を行わせないための機能を有している。これにより、カラオケ店外から悪戯に選曲予約操作を行おうとしても、有効なキーコードを知ることができないので、正規の選曲予約操作が混乱することを防止することができる。選曲予約手段70で選曲予約を行わせると、予約管理手段71による予約楽曲の管理が行われる。
【0063】
なお、選曲予約手段70において、現在時刻よりも所定時間以前に発行されたキーコードを照合対象となる発行キーコード64bとして、受信したキーコード(入力キーコード53d)と照合してもよい。また、本発明のカラオケゲームシステム10は、キーコードを用いた照合を行わないカラオケ演奏端末30に対しても適用することができる。
【0064】
このように、選曲予約を許可するためのキーコードを所定時間が経過する毎に再発行して、このキーコードと共に受信した楽曲ID53b以外による選曲予約を許可しないので、有効なキーコードを知ることができない利用者は、パーソナル携帯端末50を用いてカラオケ楽曲の選曲予約(クイズ問題の解答)を行うことができない。したがって、カラオケ店外から悪戯に選曲予約操作を行おうとしても、有効なキーコードを知ることができないので、正規の選曲予約操作の混乱を防止することが可能となる。
【0065】
<予約管理手段>
予約管理手段71は、選曲予約が許可された楽曲の楽曲IDを演奏順に並べて予約待ち行列64aを生成し、この予約待ち行列64aをRAM64に格納して管理するためのプログラムからなる。さらに、本実施形態の予約管理手段71は、通常の選曲予約管理の他に、クイズ問題の解答による選曲管理も行うようになっている。また、カラオケリモコン装置36により選曲予約が行われた場合には、予約管理手段71は、利用者によりカラオケリモコン装置36の選曲機能を用いて選曲された楽曲の楽曲IDを演奏順に並べて予約待ち行列64aを生成する。
【0066】
<音楽再生制御手段>
音楽再生制御手段72は、楽曲IDに基づいて楽曲データベース65aから抽出された演奏制御データに基づいて、音源データをデジタル再生すると共にアナログ変換してミキシングアンプ35に出力するための電子回路である。上述したように、ミキシングアンプ35は、マイクロホン33から入力された歌唱者の歌唱音声信号と、音楽再生制御手段72から送出される演奏音声信号とをミキシングすると共に、アンプ機能により増幅してスピーカ32より出力させるための装置である。
【0067】
<映像再生制御手段>
映像再生制御手段73は、カラオケ楽曲の演奏中に、映像データベース65bから抽出した背景映像データと、楽曲データベース65aに含まれる歌詞描出データ(テロップデータ)とを、当該カラオケ楽曲の演奏データに同期させて表示装置34に出力するためのプログラムからなる。
【0068】
<勝者提示手段>
勝者提示手段76は、クイズ問題の勝者が決定され、当該勝者が選曲予約したものとされた楽曲IDを有する楽曲の楽曲名及び当該勝者名を所定の表示装置34に表示させるためのプログラムからなる。すなわち、勝者が特定され、当該勝者となった利用者名で楽曲の予約が行われると、例えば図6に示すように、表示装置34の表示画面に、正解である楽曲名及び勝者名(第1位の正解者名)が表示される。なお、この際に、第2位、第3位等、下位の正解者についても、その利用者名を表示してもよい。
【0069】
<マイクロホン>
マイクロホン33は、歌唱音声の入力を行うための装置である。マイクロホン33から入力された歌唱音声信号はミキシングアンプ35に入力され、音楽再生制御手段72から送出される演奏音声信号とミキシングされると共に増幅されてスピーカ32へ出力される。
【0070】
<表示装置>
表示装置34は、カラオケ楽曲に関連した背景映像や歌詞テロップ等を表示するための装置で、例えば、液晶ディスプレイ等により構成される。また、本実施形態では、表示装置34の表示画面にクイズ問題やクイズの勝者が表示される。
【0071】
<パーソナル携帯端末>
パーソナル携帯端末50は、データ通信機能を用いて、モバイルWWWサーバ90に格納された選曲用アプリケーションソフトをダウンロードし、この選曲用アプリケーションソフトをインストールすることにより、選曲予約機能を持たせることができる。パーソナル携帯端末50に選曲用アプリケーションソフトをインストールすると、パーソナル携帯端末50は、楽曲検索手段54として機能するプログラムを備えて選曲を行えるようになる。また、パーソナル携帯端末50は、演奏端末識別情報取得手段51として機能するプログラム、解答情報送信手段52として機能するプログラム、演奏端末識別情報53a、選曲した楽曲の楽曲ID53b、携帯端末ID53c(UDID)、キーコード53dを記憶するためのメモリ53を備えている。
【0072】
パーソナル携帯端末50と携帯電話網80を介して接続されるモバイルWWWサーバ90には、選曲用アプリケーションソフト91及び選曲用楽曲索引データベース92が格納されており、パーソナル携帯端末50が備える楽曲検索手段54の機能により、選曲用楽曲索引データベース92を参照して楽曲を検索することができる。なお、選曲用楽曲索引データベース92をモバイルWWWサーバ90に格納するのではなく、パーソナル携帯端末50にダウンロードして、ローカルで楽曲検索を行ってもよい。
【0073】
<楽曲検索手段/選曲用楽曲索引データベース>
楽曲検索手段54は、利用者の指示に基づき、選曲用楽曲索引データベース92を参照して楽曲を検索するためのプログラムからなる。選曲用楽曲索引データベース92は、カラオケ演奏端末30で演奏に供されるカラオケ楽曲について、その属性情報を記述したデータベースであり、例えば、楽曲ID・曲名・歌手名・歌い出し部分の歌詞・流行時期・音楽ジャンル区分・デュエット曲か否かなど、種々の属性情報がこれに含まれている。なお、本実施形態では、選曲用楽曲索引データベース92と、カラオケ演奏端末30のHDD65に格納された楽曲索引データベース65cとは、適宜なタイミングで同期処理が行われる。
【0074】
<演奏端末識別情報取得手段>
演奏端末識別情報取得手段51は、表示装置34の表示画面に表示された演奏端末識別情報53aを取得して、メモリ53に記憶させるためのプログラムからなる。上述したように、表示装置34の表示画面には、2次元バーコード化された演奏端末識別情報53aが表示されるので、演奏端末識別情報取得手段51は、パーソナル携帯端末50に付帯したバーコード読取装置(図示せず)を用いて演奏端末識別情報53aを取得することができる。なお、演奏端末識別情報53aが所定桁数の数字からなる場合には、表示装置34の表示画面を目視した利用者が、パーソナル携帯端末50に付帯したテンキー等を用いて、当該数字を入力することにより、演奏端末識別情報53aを取得してもよい。また、演奏端末識別情報53aと共にキーコードが2次元バーコード化として表示されている場合には、このキーコードも同時に取得することができる。
【0075】
<解答情報送信手段>
解答情報送信手段52は、クイズ問題の解答として当該パーソナル携帯端末50の選曲予約機能を用いて利用者が選曲した楽曲の楽曲ID53bと、メモリ53に記憶された演奏端末識別情報53aと、当該パーソナル携帯端末50を識別するための携帯端末ID53cとからなる解答情報を、当該パーソナル携帯端末50の通信網(携帯電話網80及びインターネット40)を介して中継サーバ20へ送信するためのプログラムからなる。なお、本実施形態の解答情報転送手段23は、通常の選曲予約操作において、メモリ53に記憶された演奏端末識別情報53aと、当該パーソナル携帯端末50の選曲機能により選曲された楽曲の楽曲ID53bと、当該パーソナル携帯端末50の携帯端末ID53cとからなる選曲予約情報を、当該パーソナル携帯端末50の通信網(携帯電話網80及びインターネット40)を介して中継サーバ20へ送信するための機能を有している。さらに、本実施形態では、選曲予約情報に入力キーコード53dが含まれている。
【0076】
<クイズ問題の解答としての選曲予約>
次に、図1を参照して、本実施形態のカラオケゲームシステム10におけるクイズ問題の解答としての選曲予約について説明する。本実施形態のカラオケゲームシステム10では、図1に示すように、パーソナル携帯端末50において、解答情報送信手段52の機能により、メモリ53に記憶された演奏端末識別情報53aと、クイズ問題の解答として選曲された楽曲の楽曲ID53bと、携帯端末ID53cとを、携帯電話網80及びインターネット40を介して、中継サーバ20に送信する。中継サーバ20では、解答情報転送手段23の機能により、解答情報に含まれる楽曲ID53bと、特定した選曲者の情報(例えば、選曲者名)からなる判定対象情報64cを、受信した解答情報に含まれる演奏端末識別情報53aを有するカラオケ演奏端末30に転送する。
【0077】
カラオケ演奏端末30では、最先正解情報特定手段67の機能により、所定時間内に転送されてきた判定対象情報64cに含まれる楽曲ID53bと、提示されたヒント情報に関連付けられた正解とする楽曲の楽曲ID53bとを比較し、両者が一致した判定対象情報64cの中から最先(第1番目)にカラオケ演奏端末30に到達した判定対象情報64cを最先正解情報として特定する。一方、選曲予約手段70の機能により、選曲予約を行うが、この際、特定された最先正解情報に含まれる楽曲IDのみについて選曲予約を行い、あるいは、正解か否かに拘わらず、すべての選曲予約を受け付けておき、所定時間が経過した後に、特定された最先正解情報に含まれる楽曲ID以外の選曲予約を解除する。
【0078】
さらに、勝者提示手段76の機能により、選曲予約が行われた楽曲ID53bを有する楽曲の楽曲名及び当該楽曲を選曲した選曲者名を所定の表示装置34に表示させて、最先に正解を出した利用者を報知する。これにより、クイズに参加した利用者は、クイズ問題の正解である楽曲を誰が歌唱できるのかを認識することができる。
【0079】
また、勝者利益付与手段24の機能により、最先正解情報として特定された判定対象情報64cに含まれる携帯端末ID53cを有する会員情報に対して、ボーナスポイント等の利益を付加してもよい。ボーナスポイントは、図4に示すように、会員情報テーブル25において獲得ポイントデータとして加算記憶される。
【0080】
<通常の選曲予約>
本実施形態にかかるカラオケ演奏端末30では、クイズ問題の解答として選曲予約を行う場合と同様にして、通常の選曲予約を行うことができる。また、通常の選曲予約においても、選曲予約を許可するためのキーコードを所定時間が経過する毎に再発行して、このキーコードと共に受信した楽曲ID以外による選曲予約を許可しない構成とすることが好ましい。
【0081】
<他の実施形態>
本発明のパーソナル携帯端末50を用いたカラオケゲームシステム10及びその周辺装置を構成する機器や手段は上述したものに限定されず、その利用目的に応じて、必要な機器や手段のみの構成としたり、適宜他の機器や手段を付加したりすることができる。また、各手段をそれぞれ別個のものとして構成するのではなく、複数の機能を統合した手段として構成してもよい。
【符号の説明】
【0082】
10 カラオケゲームシステム
20 中継サーバ
21 会員情報管理手段
22 解答者特定手段
23 解答情報転送手段
24 勝者利益付与手段
25 会員情報テーブル
30 カラオケ演奏端末
31 カラオケ本体
32 スピーカ
33 マイクロホン
34 表示装置
35 ミキシングアンプ
36 カラオケリモコン装置
40 インターネット
50 パーソナル携帯端末
51 演奏端末識別情報取得手段
52 解答情報送信手段
53 メモリ
53a 演奏端末識別情報
53b 楽曲ID
53c 携帯端末ID(UDID)
53d キーコード
54 楽曲検索手段
61 ネットワーク送受信手段
62 中央制御手段
63 ROM
64 RAM
64a 予約待ち行列
64b 発行キーコード
64c 判定対象情報
65 HDD
65a 楽曲データベース
65b 映像データベース
65c 楽曲索引データベース
66 クイズ問題抽出手段
67 最先正解情報特定手段
68 ローカル送受信手段
69 キーコード発行手段
70 選曲予約手段
71 予約管理手段
72 音楽再生制御手段
73 映像再生制御手段
74 演奏端末識別情報表示手段
75 クイズ問題提示手段
76 勝者提示手段
80 携帯電話網
90 モバイルWWWサーバ
91 選曲用アプリケーションソフト
92 選曲用楽曲索引データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カラオケ演奏端末におけるカラオケ楽曲の選曲予約機能を有するパーソナル携帯端末を用いたカラオケゲームシステムであって、演奏端末識別情報表示手段と、演奏端末識別情報取得手段と、会員情報管理手段と、クイズ問題抽出手段と、クイズ問題提示手段と、解答情報送信手段と、解答者特定手段と、解答情報転送手段と、最先正解情報特定手段と、勝者提示手段と、を備え、
前記演奏端末識別情報表示手段は、前記カラオケ演奏端末を識別するための演奏端末識別情報を、表示装置の表示画面に表示させ、
前記演奏端末識別情報取得手段は、前記パーソナル携帯端末において、前記表示された演奏端末識別情報を取得してメモリに記憶させ、
前記会員情報管理手段は、少なくとも、会員登録した利用者が所有するパーソナル携帯端末の携帯端末IDと、当該利用者名とを関連付けた会員情報を、会員情報テーブルにて管理し、
前記クイズ問題抽出手段は、クイズ対象となる楽曲について、少なくとも、各楽曲を推定するためのヒント情報と、当該楽曲の楽曲IDとからなるクイズ問題を楽曲索引データベースから抽出し、
前記クイズ問題提示手段は、前記抽出したヒント情報を所定の提示手段にて提示させ、
前記解答情報送信手段は、前記パーソナル携帯端末において、前記クイズ問題の解答として前記パーソナル携帯端末の選曲予約機能を用いて利用者が選曲した楽曲の楽曲IDと、前記記憶された演奏端末識別情報と、当該パーソナル携帯端末を識別するための携帯端末IDとからなる解答情報を、当該パーソナル携帯端末の通信網を介して中継サーバへ送信し、
前記解答者特定手段は、前記会員情報テーブルを参照して、受信した前記解答情報に含まれる携帯端末IDに基づき選曲者を特定し、
前記解答情報転送手段は、前記中継サーバにおいて、受信した前記解答情報に含まれる楽曲ID及び前記特定された選曲者の情報からなる判定対象情報を、当該解答情報に含まれる演奏端末識別情報を有するカラオケ演奏端末に転送し、
前記最先正解情報特定手段は、所定時間内に転送されてきた前記判定対象情報に含まれる楽曲IDと、前記提示されたクイズ問題の楽曲IDとを比較して、両者が一致している判定対象情報の中から最先にカラオケ演奏端末に到達した判定対象情報を最先正解情報として特定し、
前記勝者提示手段は、前記特定された最先正解情報に含まれる楽曲IDを有する楽曲の楽曲名及び当該楽曲の選曲者として特定された選曲者に関する情報を所定の提示手段にて提示させる、
ことを特徴とする利用者のパーソナル携帯端末を利用したカラオケゲームシステム。
【請求項2】
選曲予約手段を、さらに備え、
選曲予約手段は、前記特定された最先正解情報に含まれる楽曲IDの選曲予約を行い、前記特定された最先正解情報以外の判定対象情報に含まれる楽曲IDの選曲予約は行わない、
ことを特徴とする請求項1に記載の利用者のパーソナル携帯端末を利用したカラオケゲームシステム。
【請求項3】
選曲予約手段を、さらに備え、
所定時間内に転送されてきた前記判定対象情報に含まれる楽曲IDの選曲予約を行い、所定時間経過後に前記特定された最先正解情報に含まれる楽曲ID以外の選曲予約を解除する、
ことを特徴とする請求項1に記載の利用者のパーソナル携帯端末を利用したカラオケゲームシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−15553(P2013−15553A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−146177(P2011−146177)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(390004710)株式会社第一興商 (537)
【Fターム(参考)】