説明

到着予定時刻通知方法,到着予定時刻通知装置及び到着予定時刻通知プログラム

【課題】交通機関の利用者の実際の移動に応じて到着予定時刻を推定することにより、精度の高い到着予定時刻を通知可能にする。
【解決手段】利用者が所持する利用者端末10において、予め経路情報検索装置20から取得した経路情報の中から、自動改札装置30の駅識別情報により特定された利用者の現在位置に基づいて、利用者が実際に利用している経路を特定する。さらに、その特定された経路において、利用者が現在位置を現在時刻に出発して目的地まで移動した場合における、目的地への到着予定時刻を推定する。そして、その推定した到着予定時刻を、利用者端末10の表示装置に表示する。また、利用者の到着時刻により影響を受ける関係者が用いる関係者端末40に、到着予定時刻を示す電子メールを送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、目的地への到着予定時刻を通知する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
交通機関を利用した移動においては、利用者が出発地から目的地までの経路を適切に選択できるようにするため、目的地までの経路情報を得たいという要望がある。このため、携帯電話等の端末装置を利用して経路情報を提供するサービスが広く知られている。また、かかるサービスとしては、経路情報を提供した後で電車の遅延等が発生した場合に、代わりとなる経路情報をさらに提供するものも知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特開2007−206824号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
ところで、利用者が目的地へ実際に何時に到着できるかは、利用者が実際に移動を開始し、その経路が決まらなければ当然に決まらないものである。また、利用者が実際に移動を開始するまでの間に何らかのアクシデントが発生し、移動の開始自体が遅れることもある。さらに、予定通り出発したとしても、交通機関の遅延が生じている場合には、電車等の進行が遅かったり、駅構内が混雑して乗客が滞留していて移動が困難であったりするために、利用者の移動が遅れてしまう。
【0004】
このため、せっかく利用者が経路情報提供サービスにより到着予定時刻を取得したとしても、利用者の実際の移動状況が反映されず、実際に目的地まで移動をした結果、到着予定時刻に到着できないことが多かった。
【0005】
そこで、本発明は以上のような従来の問題点に鑑み、交通機関の利用者の実際の移動に応じて到着予定時刻を推定することにより、精度の高い到着予定時刻を通知可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
このため、開示のシステムにおいては、出発地から目的地までの経路及び経路中の所定の位置を示すチェックポイントが設定された経路情報から、交通機関を利用して移動を行なう利用者の現在位置がチェックポイントと一致する経路、即ち、利用者が実際に利用している経路を特定する。さらに、その利用者が実際に利用している経路において、利用者が現在位置と一致するチェックポイントを現在時刻に出発して目的地まで移動した場合における、目的地への到着予定時刻を推定する。そして、その推定した到着予定時刻を通知する。
【発明の効果】
【0007】
開示のシステムによれば、利用者の現在位置が検出されるとともに、この現在位置に基づき、出発地から目的地までの経路情報から、利用者が実際に利用している経路が特定される。そして、その経路において、利用者が現在位置を現在時刻に出発して目的地まで移動した場合における、目的地への到着予定時刻が推定される。このため、利用者が実際に移動を開始してから経路情報を改めて検索しなくても、実際の移動における現在位置及び現在時刻に基づき、精度の高い到着予定時刻が自動的に得られる。そして、この到着予定時刻が通知されることで、利用者の実際の移動に則した精度の高い到着予定時刻を知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、添付された図面を参照して本発明を詳述する。
図1は、到着予定時刻通知システムの構成を示す。この到着予定時刻通知システムは、交通機関を利用して移動を行う利用者が所持する端末装置(以下、「利用者端末」という)10と,利用者端末10から、出発地としての出発駅及び目的地としての到着駅がどこであるかを示す情報を受信し、出発駅から到着駅までの経路情報を検索して提供する経路情報提供装置20と,駅に設置された自動改札装置30と,利用者の到着予定時刻の通知先としての関係者が用いる端末装置(以下、「関係者端末」という)40と,を含む。
【0009】
利用者端末10は、例えば携帯電話やPDA(Personal Digital Assistants),モバイルPC(Personal Computer)などの移動端末装置である。そして、利用者端末10は、少なくともCPU(Central Processing Unit)及び記憶装置並びにインターネットに接続してデータを送受信するための通信装置を含む。また、利用者端末10は、キーや音声入力などにより情報を入力可能な入力装置及び画面等を表示可能な表示装置を含む。さらに、利用者端末10は、IC(Integrated Circuit)タグを備えている。このICタグは、自動改札装置30から、当該自動改札装置30がどの駅に設置されているかを示す駅識別情報を利用者端末10に取り込むことを可能にするものである。具体的には、当該利用者端末10を所持する利用者が交通機関の駅の自動改札装置30を通過するときに、利用者端末10が自動端末装置30に接触等されることで、駅識別情報が利用者端末10のICチップに書き込まれる。なお、駅とは、鉄道の駅のみならず交通機関の停留所全てを対象とする。
【0010】
経路情報提供装置20は、利用者端末10から、インターネットを経由して出発駅及び到着駅を示す情報を受信する。そして、経路情報提供装置20は、交通機関の運行路線情報,相互接続情報,運行時刻及びダイヤグラム等の情報に基づいて2駅間の経路情報を検索し、検索結果の経路情報を利用者端末10に対し返信する。このとき、複数の経路情報が検索結果として該当すれば、複数の経路情報を返信する。
【0011】
自動改札装置30は、駅識別情報が保存された記憶装置を含むと共に、利用者端末10のICチップに駅識別情報を書き込むことが可能な書込装置(ライタ)を含む。そして、利用者端末10が接触等されたときに、駅識別情報を利用者端末10のICチップに書き込む。
【0012】
関係者端末40は、電子メールを受信可能なソフトウェアがインストールされたPCや携帯電話等であり、利用者端末10から送信された電子メールを受信する。
なお、経路情報提供装置20,自動改札装置30及び関係者端末40は公知であるため、本明細書においては、その構成及び機能に関する詳細な説明を省略する。
【0013】
次に、利用者端末10の構成について説明する。
利用者端末10は、出発駅から到着駅までの経路情報を経路情報提供装置20から取得する経路取得部10A,利用者端末10の位置する駅を特定する位置特定部10B,利用者が利用している経路を経路情報から特定する経路特定部10C,利用者が利用している経路において、現在時刻に現在位置たる駅を出発して到着駅まで移動した場合における、到着駅への到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定部10D,推定された到着予定時刻を利用者端末10の表示装置に表示する到着予定時刻表示部10E,利用者の移動に遅延が生じているか否かを判定する遅延判定部10F,到着予定時刻を関係者に通知するか否かを判定する通知要否判定部10G,関係者へ到着予定時刻を通知する到着予定時刻通知メールを編集する通知編集部10H,到着予定時刻通知メールを送信する通知送信部10Iを含む。これらの構成は、利用者端末10のメモリにロードされた到着予定時刻提供プログラムが実行されることにより、夫々実現される。
【0014】
さらに、利用者端末10は、記憶装置にデータベースを含む。当該データベースは、経路情報提供装置20から取得された経路情報が保存される経路情報テーブル10J,利用者の移動予定に関する情報が保存される移動予定テーブル10K,到着予定時刻の通知先の情報及び通知を行う条件が保存される通知先情報テーブル10L,到着予定時刻を通知するメールの雛形が保存される雛形テーブル10M及び到着予定時刻の通知先としての関係者の名称や電子メールアドレスが保存された関係者情報テーブル10Nを含む。
【0015】
次に、これらの各構成についてさらに詳細に説明する。
経路取得部10Aは、利用者により出発駅及び到着駅の情報が入力されると、当該出発駅及び到着駅の情報を、インターネットを経由して経路情報提供装置20に送信する。そして、経路取得部10Aは、経路情報提供装置20から返信された経路情報の出発駅,経路中の乗換駅及び到着駅並びにこれらの各駅間の移動所要時間を経路情報テーブル10Jに保存する。
【0016】
位置特定部10Bは、利用者端末10が駅の自動改札装置30を通過したときに、自動改札装置30からICタグを介して駅識別情報を取得し、利用者端末10の位置する駅を特定する。なお、位置特定部10Bが、位置検出ステップ及び位置検出手段として機能する。
【0017】
経路特定部10Cは、経路情報テーブル10Jに保存された経路情報に、利用者端末10の位置する駅が、出発駅又は乗換駅と一致する経路、即ち、利用者が実際に利用している経路を特定する。なお、出発駅及び乗換駅がチェックポイントに相当する。また、経路特定部10Cが、経路特定ステップ及び経路特定手段として機能する。
【0018】
到着予定時刻推定部10Dは、特定された経路の経路情報における出発駅,乗換駅及び到着駅の各駅間の移動所要時間のうち、利用者端末10の位置する駅から到着駅までの経路に含まれる移動所要時間を積算する。そして、この積算した時間を現在時刻に加算した時刻を到着予定時刻とする。なお、到着予定時刻推定部10Dが、到着予定時刻推定ステップ及び到着予定時刻推定手段として機能する。
【0019】
到着予定時刻表示部10Eは、到着予定時刻推定部10Dにより推定された到着予定時刻を、利用者端末10の表示装置に表示して、利用者に到着予定時刻を通知する。なお、到着予定時刻表示部10Eが、到着予定時刻通知ステップ及び到着予定時刻通知手段として機能する。
【0020】
遅延判定部10Fは、移動予定テーブル10Kに保存された移動予定のうち、現在の移動に相当する移動予定における到着時刻と、到着予定時刻推定部10Dにより推定された到着予定時刻と、を比較する。その結果、移動予定における到着時刻より到着予定時刻のほうが遅い場合には、利用者の移動に遅延が生じていると判定する。なお、遅延判定部10Fが、遅延判定ステップ及び遅延判定手段として機能する。
【0021】
通知要否判定部10Gは、利用者の移動に遅延が生じていると判定されたときに、通知先情報テーブル10Lにおいて到着予定時刻の通知先としての各関係者ごとに保存された許容時間と、遅延時間と、を比較する。そして、許容時間よりも遅延時間のほうが長いときには、当該関係者への到着予定時刻の通知が必要であると判定する。
【0022】
通知編集部10Hは、関係者への到着予定時刻の通知が必要であると判定されたときに、雛形テーブル10Mに保存された雛形及び関係者情報テーブル10Nに保存された関係者情報を用いて、到着予定時刻を通知するメールの編集を行う。
【0023】
通知送信部10Iは、到着予定時刻を通知する電子メールが編集されたときに、関係者に当該電子メールを送信する。
なお、通知要否判定部10G,通知編集部10H及び通知送信部10Iが、到着予定時刻通知ステップ及び到着予定時刻通知手段として機能する。
【0024】
そして、経路情報テーブル10Jは、図2に示すように、出発駅,乗換駅及び到着駅並びにこれらの各駅間の移動所要時間を含む。具体的には、ある経路において乗換駅が1つの場合には、移動所要時間(1)に出発駅から乗換駅までの移動所要時間が保存され、乗換駅(1)に当該乗換駅が保存される。そして、移動所要時間(2)に、当該乗換駅から到着駅までの移動所要時間が保存される。また、乗換駅が存在しない経路であれば、移動所要時間(1)に出発駅から到着駅までの移動所要時間が保存されることとなる。移動予定テーブル10Kは、図3に示すように、利用者の移動予定における出発駅,到着駅,出発時刻及び到着時刻を含む。通知先情報テーブル10Lは、図4に示すように、通知先としての関係者を特定可能な関係者ID,当該関係者に関係する移動における到着駅,当該関係者に到着予定時刻を通知する基準となる許容時間及び到着予定時刻通知メールに適用する雛形を特定可能な雛形IDを含む。雛形テーブル10Mは、図5に示すように、雛形ID及び到着予定時刻通知メールに適用する雛形文面を含む。関係者情報テーブル10Nは、図6に示すように、関係者ID,関係者の名称及び電子メールアドレスを含む。
【0025】
図7は、経路取得部10Aにおいて実行される経路取得処理の内容を示す。この処理は、利用者により利用者端末10の入力装置から出発駅及び到着駅の情報が入力され、経路情報提供装置20に対して当該出発駅及び到着駅の情報を送信する操作がなされたときに実行される。
【0026】
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様)では、インターネットを経由して、経路情報提供装置20に出発駅及び到着駅の情報を送信し、経路情報提供装置20から出発駅と到着駅との間の経路情報を受信する。
【0027】
ステップ2では、受信した経路情報を、利用者端末10の表示装置に表示すると共に、経路情報に含まれる出発駅,乗換駅,到着駅及びこれらの各駅間の移動所要時間の情報を経路情報テーブル10Jに保存する。なお、経路情報テーブル10Jに他の経路情報が保存されていれば、それを全て削除した上で、受信した経路情報を保存する。
【0028】
かかる経路取得部10Aの処理により、出発駅から到着駅までの経路情報が利用者端末10の表示装置に表示されるため、利用者は、この経路情報を参照して、到着駅に向かうために最適な経路を選択することができる。また、経路情報がデータベースに保存されることにより、後述する到着時刻通知処理において、現在行っている移動における出発駅,乗換駅,到着駅及びこれらの各駅間の移動所要時間の情報を取得可能となり、到着予定時刻の推定が可能となる。
【0029】
図8及び図9は、位置特定部10B,経路特定部10C,到着予定時刻推定部10D,到着予定時刻表示部10E,遅延判定部10F,通知要否判定部10G,通知編集部10H及び通知送信部10Iで実行される到着時刻通知処理の内容を示す。この到着時刻通知処理は、利用者が駅の自動改札装置30を通過する際に、利用者端末10を自動改札装置30に接触等させたときに実行される。なお、このとき、自動改札装置30により、駅識別情報が利用者端末10のICチップに書き込まれる。
【0030】
ステップ11では、ICチップに書き込まれた駅識別情報に基づいて、利用者端末10の位置する駅を特定する。なお、ステップ11が、位置特定部10Bにより処理され、位置検出ステップ及び位置検出手段に相当する。
【0031】
ステップ12では、利用者端末10の位置する駅が出発駅又は乗換駅と一致する経路を示す経路情報(以下、「利用経路情報」という)が、経路情報テーブル10Jに保存されているか否かを判定する。利用経路情報が経路情報テーブル10Jに保存されていれば、ステップ13に進み(Yes)、利用経路情報が経路情報テーブル10Jに保存されていなければ、処理を終了する(No)。
【0032】
ステップ13では、経路情報テーブル10Jに保存されている経路情報から、利用経路情報を特定する。なお、ステップ12及び13が、経路特定部10Cにより処理され、経路特定ステップ及び経路特定手段に相当する。
【0033】
ステップ14では、利用経路情報に基づいて、利用者が現在時刻に現在位置たる駅を出発して到着駅まで移動した場合における到着駅への到着予定時刻を推定する。具体的には、利用経路情報における出発駅,乗換駅及び到着駅の各駅間の移動所要時間のうち、利用者端末10の位置する駅から到着駅までの経路に含まれる移動所要時間を積算する。そして、この積算した時間を現在時刻に加算した時刻を、到着予定時刻とする。なお、ステップ13において、利用経路情報が複数特定された場合には、最も早い到着予定時刻を採用するものとする。なお、ステップ14が、到着予定時刻推定部10Dにより処理され、到着予定時刻推定ステップ及び到着予定時刻推定手段に相当する。
【0034】
ステップ15では、推定した到着予定時刻を表示装置に表示する。なお、ステップ15が、到着予定時刻表示部10Eにより処理され、到着予定時刻通知ステップ及び到着予定時刻通知手段に相当する。
【0035】
ステップ16では、移動予定テーブル10Kを参照し、現在行なっている移動に相当する移動予定が、移動予定テーブル10Kに保存されているか否かを判定する。具体的には、到着駅が現在行なっている移動における出発駅及び到着駅、即ち、経路情報テーブル10Jに保存された経路情報の出発駅及び到着駅と一致する移動予定であって、出発時刻が現在時刻以前であると共に到着時刻が現在時刻以後である移動予定(以下、「該当移動予定」という)が、移動予定テーブル10Kに保存されているか否かを判定する。該当移動予定が移動予定テーブル10Kに保存されていれば、ステップ17に進み(Yes)、該当移動予定が移動予定テーブル10Kに保存されていなければ、処理を終了する(No)。
【0036】
ステップ17では、移動に遅延が生じているか否かを判定する。具体的には、移動予定テーブル10Kに保存された該当移動予定の到着時刻が、ステップ14で推定した到着予定時刻よりも前であるか否かを判定する。該当移動予定の到着時刻が到着予定時刻よりも前であるときには、ステップ18に進み(Yes)、該当移動予定の到着時刻が到着予定時刻以後であるときには、処理を終了する(No)。なお、ステップ16〜17が、遅延判定部10Fにより処理され、遅延判定ステップ及び遅延判定手段に相当する。
【0037】
ステップ18では、通知先情報テーブル10Lを参照し、到着駅が現在行なっている移動における到着駅と一致する通知先情報(以下、「対象通知先情報」という)が、通知先情報テーブル10Lに保存されているか否かを判定する。対象通知先情報が通知先情報テーブル10Lに保存されているときには、ステップ19に進み(Yes)、対象通知先情報が通知先情報テーブル10Lに保存されていないときには、ステップ24に進む(No)。
【0038】
ステップ19では、通知先情報テーブル10Lに保存された対象通知先情報の許容時間が、現在行なっている移動における遅延時間以上か否かを判定する。具体的には、該当移動予定の到着時刻とステップ14で推定した到着予定時刻との差分の時間を遅延時間として算出し、この遅延時間が、対象通知先情報の許容時間より長いか否かを判定する。遅延時間が許容時間以上であるときには、ステップ20に進み(Yes)、遅延時間が許容時間より少ないときには、ステップ24に進む(No)。なお、ステップ18〜19が、通知要否判定部10Gにより処理される。
【0039】
ステップ20では、到着予定時刻通知メールを編集する。具体的には、雛形テーブル10Mを参照し、対象通知先情報の雛形IDに対応する雛形文面を取得する。また、関係者情報テーブル10Nを参照し、対象通知先情報の関係者IDに対応する関係者の名称や電子メールアドレスを取得する。そして、これらの情報に基づいて、到着予定時刻の通知先となる関係者宛の到着予定時刻通知メールを編集する。なお、ステップ20が、通知編集部10Hにより処理される。
【0040】
ステップ21では、編集した到着予定時刻通知メールの内容を、利用者端末10の表示装置に表示する。
ステップ22では、表示した到着予定時刻通知メールの送信を許可する操作が利用者によりなされたか否かを判定する。到着予定時刻通知メールの送信を許可する操作がなされたときには、ステップ23に進み(Yes)、到着予定時刻通知メールの送信を許可しない操作がなされたときには、ステップ24に進む(No)。
【0041】
ステップ23では、到着予定時刻通知メールを、通知先となる関係者端末40に送信する。なお、ステップ21〜23が、通知送信部10Iにより処理される。
また、ステップ18〜23が、到着予定時刻通知ステップ及び到着予定時刻通知手段に相当する。
【0042】
ステップ24では、通知先情報テーブル10Lに保存された通知先情報を全て参照し終わったか否かを判定する。通知先情報を全て参照し終わっていれば、処理を終了し(Yes)、通知先情報を全て参照し終わっていなければ、ステップ18に戻る(No)。
【0043】
かかる到着予定時刻通知処理によれば、利用者が駅の自動改札装置を通るときに、自動改札装置の駅識別情報が取得されることにより、現在、利用者が位置している駅が特定される。そして、利用者が移動を開始する前に予め取得された経路情報から、利用経路情報が特定される。このとき、利用者の現在位置が出発駅又は乗換駅に含まれる経路情報が、利用経路情報として特定される。そして、利用経路情報に基づいて、現在時刻に現在位置たる駅を出発して到着駅まで移動した場合における到着駅への到着予定時刻が推定される。このとき、例えば、利用者の位置する駅が出発駅である場合には、現在時刻に出発駅を出発して到着駅まで移動した場合における、到着駅への到着予定時刻が算出される。また、利用者の位置する駅が乗換駅である場合には、現在時刻にその乗換駅を出発して到着駅まで移動した場合における、到着駅への到着予定時刻が算出される。このため、利用者が乗換駅に到着するまでに遅れが生じたとしても、この遅れが反映された到着予定時刻が推定される。そして、この到着予定時刻が、利用者端末の表示装置に表示され、利用者に通知される。このため、利用者は、移動を開始してから経路情報を改めて取得し直さなくても、実際の移動状況が反映された精度の高い到着予定時刻を知ることができる。
【0044】
また、一方で、現在行っている移動における訪問先など、利用者の到着時刻によって影響を受ける関係者に対しても、到着予定時刻通知メールが送信される。このため、利用者自身のみならず、関係者に対しても、実際の移動状況に対応した到着予定時刻を通知することができる。従って、利用者が移動中に関係者に対して到着予定時刻を通知する必要がなくなる。ここで、関係者に到着予定時刻通知メールを送信する前提として、まず、利用者の移動予定における到着時刻と算出された到着予定時刻とが比較されることで、遅延が生じているか否かが判定される。さらに、遅延が生じていると判定された場合、さらに、現在行っている移動の到着駅と、関係者に予め関連付けられた到着駅と、が一致するときに、当該関係者が利用者の移動によって影響を受ける者と判定される。そして、遅延時間が、当該関係者の許容時間よりも長いときに、到着予定時刻通知メールが送信される。このように、関係者に対する到着予定時刻通知メールの送信は、その関係者にとって到着予定時刻の通知が必要な場合にのみ行われる。このため、関係者にとって不要な情報が送信されないようにすることができる。
【0045】
なお、本実施例では、利用者及び関係者の両方に到着予定時刻の通知を行っているが、関係者に通知する必要がなければ、通知しなくてもよい。また、一方で、利用者自身に通知する必要がなければ、利用者には通知せず、関係者のみに通知してもよい。
【0046】
また、本実施例では、遅延が生じていると判定されると共に遅延時間が関係者の許容時間より長いと判定された場合にのみ、関係者へ到着予定時刻を通知している。しかし、遅延時間が関係者の許容時間より長いか否かについて判定する必要がない場合には、遅延が生じているか否かの判定のみに基づいて、関係者への通知を行ってもよい。
【0047】
さらに、本実施例では、利用者が自動改札装置30を通過したタイミングで、利用者の位置する駅が特定できたときに、遅延が生じているか否かに関わらず、到着予定時刻を利用者端末10の表示装置に表示している。しかし、遅延が生じているときにのみ到着予定時刻を表示するようにしてもよい。そのようにすれば、遅延が生じたときにのみ到着予定時刻を知ることができればよい利用者にとって、不要な情報を表示しないようにすることができる。
【0048】
また、本実施例では、経路情報テーブル10Jに保存された経路情報の移動所要時間を積算した時間に基づいて到着予定時刻を推定しているが、かかる方法に限らなくてもよい。例えば、利用者の位置する駅を出発駅とし、出発駅及び到着駅の情報を、インターネットを経由して経路情報提供装置20に送信する。そして、経路情報提供装置20から、利用者の位置する駅から到着駅までの経路情報を再取得する。そして、この再取得した経路情報に基づいて、到着予定時刻を推定してもよい。そのようにすれば、時間の経過によって運行する電車等が変わるなどの事情により、経路情報テーブル10Jに保存された経路情報と比較して移動所要時間が変わった場合であっても、これに対応した到着予定時刻を取得することができる。
【0049】
さらに、本実施例では、出発駅及び乗換駅をチェックポイントとし、利用者が出発駅及び乗換駅を通過するタイミングで到着予定時刻推定処理を行なっているが、これに限らず、例えば、乗換駅のみで到着予定時刻推定処理を行なってもよい。
【0050】
また、本実施例においては、利用者の位置する駅を特定する方法として、利用者端末10に内蔵されたICタグを介して自動改札装置30から駅識別情報を取得する方法を説明したが、かかる方法に限らなくてもよい。例えば、利用者端末10がGPS(Global Positioning System)機能を備え、当該GPS機能により検出される利用者端末10の位置から、その近傍の駅を特定するようにすることも可能である。
【0051】
なお、このようにGPSを用いる場合には、利用者の現在位置をどこでも特定できるため、チェックポイントは駅に限られない。即ち、経路上の地点なら、どこでもチェックポイントとすることができる。そのようにすれば、さらに多くの地点において利用者の移動状況を把握できるため、到着予定時刻の精度を上げることができる。
【0052】
また、本実施例では、利用者が所持する利用者端末10が、経路取得部10A,位置特定部10B,経路特定部10C,到着予定時刻推定部10D,到着予定時刻表示部10E,遅延判定部10F,通知要否判定部10G,通知編集部10H,通知送信部10I及びデータベースを備えている。しかし、これらの構成は、利用者と離れて設置されたサーバ等に備えるようにしてもよい。その場合、利用者端末10には、少なくとも、自らの現在位置を特定するためのICチップやGPS等が具備されるとともに、利用者を識別するための利用者IDが記憶されていればよい。一方で、サーバに備えられたデータベースの各テーブルのデータは、全て利用者IDごとに保存される。そして、経路取得処理及び到着予定時刻通知処理は、サーバにおいて利用者IDごとに行なわれることとなる。
【0053】
さらに、関係者へ到着予定時刻を通知する手段としては、電子メールに限らず、例えば、自動音声を用いた電話による連絡や、ファクシミリ等であっても適用可能である。
ここで、経路取得処理及び到着予定時刻通知処理について、利用者がA駅からB駅に移動する場合を例に挙げて説明する。
【0054】
利用者により、利用者端末10の入力装置から出発駅をA駅、到着駅をB駅とした情報が入力され、経路情報を取得するための操作がなされると、A駅を出発駅、B駅を到着駅とし、経路情報提供装置20に出発駅及び到着駅の情報が送信される。そして、A駅からB駅までの経路情報が経路情報提供装置20から取得される。ここで、A駅からB駅への経路が3種類存在し、これらの経路を示す経路情報において、次のように出発駅,乗換駅,到着駅並びにこれらの各駅間の移動所要時間が取得できたとする。
【0055】
経路1.出発駅:A駅 →Z線(移動所要時間15分)→ 乗換駅:P駅 →Y線(移動所要時間45分) →到着駅:B駅
経路2.出発駅:A駅 →Z線(移動所要時間40分)→ 乗換駅:Q駅 →X線(移動所要時間30分) →到着駅:B駅
経路3.出発駅:A駅 →W線(移動所要時間38分)→ 乗換駅:R駅 →V線(移動所要時間18分)→ 乗換駅:S駅 →W線(移動所要時間17分) →到着駅:B駅
これらの各経路について、出発駅,乗換駅,到着駅並びにこれらの各駅間の移動所要時間が、経路情報テーブル10Jに保存される(ステップ1)。そして、各経路情報が利用者端末10の表示装置に表示されるとともに、経路情報テーブル10Jに図2のように保存される(ステップ2)。
【0056】
その後、利用者は、経路情報を参照した上で利用経路を選択し、実際に移動を開始する。例えば、利用者は上記経路のうち、経路1を選択したとする。そして、利用者が出発駅であるA駅の自動改札装置30を通過するときに、利用者端末10を自動改札装置30に接触等させることにより、利用者端末10に内蔵されたICタグを介して、当該自動改札装置30がA駅に設置されているという駅識別情報が取得され、利用者端末の位置する駅が特定される(ステップ11)。
【0057】
さらに、A駅を出発駅又は乗換駅に含む経路情報が、経路情報テーブル10Jに保存されているか否かが判定される(ステップ12)。この例の場合、経路情報テーブル10Jには、A駅を出発駅とする経路情報が3件保存されている。そして、これら3件が利用経路情報として特定される(ステップ13)。さらに、A駅から到着駅であるB駅までの移動所要時間が積算される。即ち、経路1について、A駅からP駅までの移動所要時間である15分とP駅からB駅までの移動所要時間である45分とを積算した60分が算出される。なお、この例だと、前述のように利用経路情報は3件特定されるが、他の経路では、各地点間の移動所要時間を積算した時間が経路1の60分よりも長いため、ここでは経路1の60分が採用される。ここで、現在時刻が8:25である場合、この60分を、現在時刻に加算した9:25を、到着予定時刻とする(ステップ14)。そして、到着予定時刻が9:25である旨の情報が、利用者端末10の表示装置に表示される(ステップ15)。
【0058】
次に、利用者が現在行なっている移動、即ち、A駅からB駅への移動に該当する移動予定が、移動予定テーブル10Kに保存されているか否かが判定される。具体的には、出発駅がA駅、到着駅がB駅であって、出発時刻が現在時刻の8:25以前であると共に到着時刻が8:25以後である該当移動予定が移動予定テーブル10Kに保存されているか否かを判定する(ステップ16)。図3に示す移動予定テーブル10Kの場合、出発駅がA駅、到着駅がB駅であり、出発時刻が8:00で到着時刻が9:00の移動予定がこの条件を満たすため、これが該当移動予定となる。
【0059】
さらに、移動予定テーブル10Kに保存された該当移動予定の到着時刻が9:00である一方、ステップ13で取得された到着予定時刻が9:25であって到着時刻よりも後であることから、移動に遅延が生じていると判定される(ステップ17)。そして、通知先情報テーブル10Lに、対象通知先情報があるか否かが判定される(ステップ18)。この場合、通知先情報テーブル10Lに、到着駅がB駅である対象通知先情報が、関係者ID「A1」と「A2」の2件保存されている。さらに、取得された到着予定時刻の9:25と該当移動予定の到着時刻である9:00との差分である25分が遅延時間として算出される。そして、対象通知先情報の夫々について、その許容時間が25分以上であるか否かが判定される(ステップ19)。この場合、遅延時間の25分は、関係者IDが「A1」の対象通知先情報の許容時間である10分以上であるため、関係者ID「A1」の関係者へは通知が必要であると判定される。一方、関係者IDが「A2」の対象通知先情報については、許容時間が30分であり、遅延時間のほうが短いため、関係者ID「A2」の関係者への通知は不要であると判定される。
【0060】
さらに、関係者ID「A1」の対象通知先情報に基づいて、到着予定時刻通知メールが編集される(ステップ20)。具体的には、当該対象通知先情報の雛形IDである「1」に基づいて、図5の雛形テーブル10Mから雛形ID「1」の雛形文面が取得される。また、図6の関係者情報テーブル10Nから関係者ID「A1」の名称「A会社XX課長」及び電子メールアドレス「xx@abc.co.jp」が取得され、これらの情報に基づいて到着予定時刻通知メールが編集される。なお、図5に示された雛形の具体例に示された[関係者名称]には、関係者情報テーブル10Nの名称が、[遅延時間]には、ステップ19で算出された遅延時間が、[到着予定時刻]には、ステップ14で特定された到着予定時刻が、夫々挿入される。そして、編集された内容が利用者端末10に表示され(ステップ21)、利用者によりこの到着予定時刻通知メールの送信を許可する操作が行なわれたときには(ステップ22)、到着予定時刻通知メールを関係者に送信する(ステップ23)。
【0061】
また、利用者がさらに移動をした後に、P駅で乗り換えをするタイミングで、駅の自動改札装置30を通過したとき、再び、到着予定時刻通知処理が開始される。今度は、利用者端末10に内蔵されたICタグを介して、当該自動改札装置30がP駅に設置されているという駅識別情報が取得される(ステップ11)。そして、P駅を出発駅又は乗換駅に含む経路情報が、図2に示す経路情報テーブル10Jに保存されているか否かが判定される(ステップ12)。この場合は、P駅を出発駅又は乗換駅に含む経路情報は1件(経路1)である。そして、この1件が、利用経路情報として特定される(ステップ13)。さらに、この利用経路情報について、P駅から到着駅であるB駅までの移動所要時間が積算される。即ち、経路1について、P駅からB駅までの移動所要時間である45分を算出する。ここで、A駅からP駅に移動する間にさらに電車が遅延してしまったことにより、現在時刻が8:50になっているとする。この場合、45分が現在時刻の8:50に加算された9:35が、利用者の最新の移動状況に基づく到着予定時刻として特定され(ステップ14)、利用者端末10の表示装置に表示される(ステップ15)。さらに、この到着予定時刻が、前述のA駅に位置している場合と同様の処理を経て、関係者に通知されることとなる(ステップ16〜24)。
【0062】
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
【0063】
(付記1)コンピュータに、交通機関を利用して目的地まで移動を行う利用者の現在位置を検出する位置検出ステップと、少なくとも出発地から目的地までの経路及び経路中の所定の位置を示すチェックポイントが設定された経路情報の中に、前記位置検出ステップにより検出された利用者の現在位置とチェックポイントとが一致する経路があるか否かを判定し、現在位置とチェックポイントとが一致する経路があるときに、その経路を利用中の経路として特定する経路特定ステップと、前記経路特定ステップにより特定された経路において、前記利用者が現在位置と一致するチェックポイントを現在時刻に出発して目的地まで移動した場合における、目的地への到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定ステップと、前記到着予定時刻推定ステップにより推定された到着予定時刻を通知する到着予定時刻通知ステップと、を順次実行させることを特徴とする到着予定時刻通知方法。
【0064】
(付記2)前記到着予定時刻通知ステップは、到着予定時刻を、前記利用者及び予め指定された関係者に通知することを特徴とする付記1記載の到着予定時刻通知方法。
【0065】
(付記3)前記コンピュータに、前記到着予定時刻推定ステップにより推定された到着予定時刻が、予め設定された到着時刻よりも遅いときに、遅延が生じていると判定させる遅延判定ステップをさらに含み、前記到着予定時刻通知ステップは、前記遅延判定ステップにより遅延が生じていると判定されたときにのみ、前記関係者に到着予定時刻を通知することを特徴とする付記2記載の到着予定時刻通知方法。
【0066】
(付記4)前記到着予定時刻通知ステップは、前記到着時刻に対する到着予定時刻の遅延時間が、予め各関係者ごとに設定した許容時間以上であるか否かを判定し、遅延時間が前記許容時間以上である関係者にのみ、到着予定時刻を通知することを特徴とする付記3記載の到着予定時刻通知方法。
【0067】
(付記5)前記経路情報は、前記チェックポイントで区画された各区間の移動所要時間を含み、前記到着予定時刻推定ステップは、前記経路特定ステップにより特定された経路の経路情報に基づいて、現在位置と一致するチェックポイントから目的地までの各区間の移動所要時間を積算し、この積算した時間を現在時刻に加算した時刻を到着予定時刻とすることを特徴とする付記1〜付記4のいずれか1つに記載の到着予定時刻通知方法。
【0068】
(付記6)前記チェックポイントは、経路中の出発駅又は乗換駅であることを特徴とする付記1〜付記5のいずれか1つに記載の到着予定時刻通知方法。
【0069】
(付記7)交通機関を利用して目的地まで移動を行う利用者の現在位置を検出する位置検出手段と、少なくとも出発地から目的地までの経路及び経路中の所定の位置を示すチェックポイントが設定された経路情報の中に、前記位置検出手段により検出された利用者の現在位置とチェックポイントとが一致する経路があるか否かを判定し、現在位置と前記チェックポイントとが一致する経路があるときに、その経路を利用中の経路として特定する経路特定手段と、前記経路特定手段により特定された経路において、前記利用者が現在位置と一致するチェックポイントを現在時刻に出発して目的地まで移動した場合における、目的地への到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定手段と、前記到着予定時刻推定手段により推定された到着予定時刻を通知する到着予定時刻通知手段と、と含んで構成されることを特徴とする到着予定時刻通知装置。
【0070】
(付記8)コンピュータを、交通機関を利用して目的地まで移動を行う利用者の現在位置を検出する位置検出ステップと、少なくとも出発地から目的地までの経路及び経路中の所定の位置を示すチェックポイントが設定された経路情報の中に、前記位置検出ステップにより検出された利用者の現在位置とチェックポイントとが一致する経路があるか否かを判定し、現在位置とチェックポイントとが一致する経路があるときに、その経路を利用中の経路として特定する経路特定ステップと、前記経路特定ステップにより特定された経路において、前記利用者が現在位置と一致するチェックポイントを現在時刻に出発して目的地まで移動した場合における、目的地への到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定ステップと、前記到着予定時刻推定ステップにより推定された到着予定時刻を通知する到着予定時刻通知ステップと、として機能させることを特徴とする到着予定時刻通知プログラム。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】本発明の一実施例における到着予定時刻通知システムの機能概要図
【図2】本発明の一実施例における経路情報テーブルの説明図
【図3】本発明の一実施例における移動予定テーブルの説明図
【図4】本発明の一実施例における通知先情報テーブルの説明図
【図5】本発明の一実施例における雛形テーブルの説明図
【図6】本発明の一実施例における関係者情報テーブルの説明図
【図7】本発明の一実施例における経路取得処理を示すフローチャート
【図8】本発明の一実施例における到着時刻通知処理を示すフローチャート
【図9】本発明の一実施例における到着時刻通知処理を示すフローチャート
【符号の説明】
【0072】
10 利用者端末
10A 経路取得部
10B 位置特定部
10C 経路特定部
10D 到着予定時刻推定部
10E 到着予定時刻表示部
10F 遅延判定部
10G 通知要否判定部
10H 通知編集部
10I 通知送信部
10J 経路情報テーブル
10K 移動予定テーブル
10L 通知先情報テーブル
10M 雛形テーブル
10N 関係者情報テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
交通機関を利用して目的地まで移動を行う利用者の現在位置を検出する位置検出ステップと、
少なくとも出発地から目的地までの経路及び経路中の所定の位置を示すチェックポイントが設定された経路情報の中に、前記位置検出ステップにより検出された利用者の現在位置とチェックポイントとが一致する経路があるか否かを判定し、現在位置とチェックポイントとが一致する経路があるときに、その経路を利用中の経路として特定する経路特定ステップと、
前記経路特定ステップにより特定された経路において、前記利用者が現在位置と一致するチェックポイントを現在時刻に出発して目的地まで移動した場合における、目的地への到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定ステップと、
前記到着予定時刻推定ステップにより推定された到着予定時刻を通知する到着予定時刻通知ステップと、
を順次実行させることを特徴とする到着予定時刻通知方法。
【請求項2】
前記到着予定時刻通知ステップは、到着予定時刻を、前記利用者及び予め指定された関係者に通知することを特徴とする請求項1記載の到着予定時刻通知方法。
【請求項3】
前記コンピュータに、前記到着予定時刻推定ステップにより推定された到着予定時刻が、予め設定された到着時刻よりも遅いときに、遅延が生じていると判定させる遅延判定ステップをさらに含み、
前記到着予定時刻通知ステップは、前記遅延判定ステップにより遅延が生じていると判定されたときにのみ、前記関係者に到着予定時刻を通知することを特徴とする請求項2記載の到着予定時刻通知方法。
【請求項4】
交通機関を利用して目的地まで移動を行う利用者の現在位置を検出する位置検出手段と、
少なくとも出発地から目的地までの経路及び経路中の所定の位置を示すチェックポイントが設定された経路情報の中に、前記位置検出手段により検出された利用者の現在位置とチェックポイントとが一致する経路があるか否かを判定し、現在位置と前記チェックポイントとが一致する経路があるときに、その経路を利用中の経路として特定する経路特定手段と、
前記経路特定手段により特定された経路において、前記利用者が現在位置と一致するチェックポイントを現在時刻に出発して目的地まで移動した場合における、目的地への到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定手段と、
前記到着予定時刻推定手段により推定された到着予定時刻を通知する到着予定時刻通知手段と、
と含んで構成されることを特徴とする到着予定時刻通知装置。
【請求項5】
コンピュータを、
交通機関を利用して目的地まで移動を行う利用者の現在位置を検出する位置検出ステップと、
少なくとも出発地から目的地までの経路及び経路中の所定の位置を示すチェックポイントが設定された経路情報の中に、前記位置検出ステップにより検出された利用者の現在位置とチェックポイントとが一致する経路があるか否かを判定し、現在位置とチェックポイントとが一致する経路があるときに、その経路を利用中の経路として特定する経路特定ステップと、
前記経路特定ステップにより特定された経路において、前記利用者が現在位置と一致するチェックポイントを現在時刻に出発して目的地まで移動した場合における、目的地への到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定ステップと、
前記到着予定時刻推定ステップにより推定された到着予定時刻を通知する到着予定時刻通知ステップと、
として機能させることを特徴とする到着予定時刻通知プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−229178(P2009−229178A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−73400(P2008−73400)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】