説明

到着時刻予測装置及び到着時刻予測方法

【課題】利便性の向上を図ることができる到着時刻予測装置及び到着予定時刻予測方法を提供する。
【解決手段】到着時刻予測装置1では、位置情報取得部101によって取得された位置情報、ユーザ情報取得部103によって取得されたユーザ情報、行動推定部107により推定されたユーザの行動履歴及び行動モデル格納部106に格納された行動モデルに基づいてユーザの今後の行動を行動推定部107が推定し、推定された行動からユーザの目的地を目的地設定部111が自動で設定して、目的地の到着予定時刻を到着予定時刻推定部112が推定する。従って、ユーザが目的地を入力しなくとも、ユーザの行動から目的地が自動で設定されて到着予定時刻が推定されるので、ユーザが目的地を入力しなくてもよい。そのため、ユーザが目的地を入力する操作の手間が省け、その結果、利便性の向上を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、到着時刻予測装置及び到着時刻予測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、移動通信端末の位置情報を取得するGPS受信機等の精度の向上や移動通信端末等といった通信機器の高性能化や通信環境の整備に伴い、目的地の到着予定時刻(現在位置から目的地までの所要時間)をユーザに通知するサービスが提供されている。例えば特許文献1に記載の到着予定時刻通知サービスでは、公共交通機関を利用して移動通信端末のユーザが目的地に移動する場合に、目的地、出発時刻等を移動通信端末のユーザが入力して位置情報と共にサーバに送信し、その要求に応じてサーバが経路情報、時刻表情報及び地図情報に基づいて目的地の到着予定時刻を予測して移動通信端末に通知している。
【0003】
また、例えば特許文献2に記載の方法では、一の移動通信端末のユーザが他の移動通信端末の目的地を示すデータをWebサーバに送信し、他の移動通信端末の位置情報から求められる速度ベクトルと地図データとに基づいて、他の移動通信端末のユーザの移動方法を求め、この移動方法を用いて他の移動通信端末の目的地の到着予定時刻を推定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−139033号公報
【特許文献2】特開2007−304009号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来の方法では、目的地の到着予定時刻を要求する際に、移動通信端末のユーザが目的地を入力する必要がある。目的地は、移動通信端末のユーザの行動に応じて適宜変更されるものであるが、例えば自宅や会社、学校のように毎日行き来するような場所である場合もある。この場合、ユーザが毎回同じ目的地を入力することは面倒であり、手間がかかるといった問題があった。
【0006】
本発明は、上記課題解決のためになされたものであり、利便性の向上を図ることができる到着時刻予測装置及び到着時刻予測方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明に係る到着時刻予測装置は、移動通信端末を所持するユーザの目的地の到着予定時刻を推定する到着時刻予測装置であって、移動通信端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、ユーザの行動に関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、位置情報取得手段によって取得された位置情報と、ユーザ情報取得手段に取得されたユーザ情報とに基づいて定義された、ユーザの行動の遷移順を示す行動モデルを格納する行動モデル格納手段と、位置情報、ユーザ情報、ユーザの行動履歴及び行動モデルに基づいて、ユーザの今後の行動を推定する行動推定手段と、行動推定手段によって推定されたユーザの今後の行動に応じて目的地を自動で設定する目的地設定手段と、目的地設定手段によって設定された目的地の到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定手段とを備えることを特徴とする。
【0008】
この到着時刻予測装置では、位置情報、ユーザ情報、ユーザの行動履歴及び行動モデルに基づいてユーザの今後の行動を推定し、この推定された今後の行動からユーザの目的地を自動で設定して、その目的地の到着予定時刻を推定する。したがって、移動通信端末のユーザが目的地を入力しなくとも、ユーザの行動から目的地が自動で設定されて到着予定時刻が推定されるので、ユーザがいちいち目的地を入力しなくてもよい。そのため、ユーザが目的地を入力する操作の手間が省ける。その結果、利便性の向上を図ることができる。
【0009】
また、ユーザ情報は、ユーザが頻出するエリアを示すエリア情報と、ユーザの職業を示す生活タイプ情報と、ユーザの就業時間を示す就業時間情報と、ユーザの就寝時間を示す就寝時間情報とを含んでおり、行動モデルは、エリア情報、生活タイプ情報、就業時間情報及び就寝時間情報の少なくとも一つに基づいて定義されていることが好ましい。このように、ユーザ情報としてエリア情報、生活タイプ情報、就業時間情報及び就寝時間情報の少なくとも一つを用いることにより、ユーザに最適な行動モデルを定義することができる。これにより、今後の行動の推定精度が向上するので、目的地の正確性を向上させることができる。
【0010】
また、交通機関の経路情報及び路線の時刻表情報を含む交通情報を格納する交通情報格納手段と、位置情報取得手段によって取得された位置情報と、交通情報格納手段に格納された経路情報とに基づいて、ユーザの移動方法を推定する移動方法推定手段とを更に備え、到着予定時刻推定手段は、位置情報、時刻表情報及びユーザの移動方法に基づいて、目的地の到着予定時刻を推定することが好ましい。この場合、ユーザの移動方法が加味されるので、例えばユーザが既に電車に乗っているにもかかわらず、周辺駅までの歩行時間が到着予定時刻に加算されることが防止される。したがって、到着予定時刻の推定精度の向上を図ることができる。
【0011】
また、到着予定時刻推定手段は、目的地までの移動経路を経路情報に基づいて複数取得し、各移動経路に対して目的地の到着予定時刻を推定することが好ましい。この場合、複数の移動経路それぞれによる目的地の到着予定時刻が推定されるので、ユーザが到着予定時刻に合わせて移動経路を選択することができる。
【0012】
また、到着予定時刻推定手段は、定期的に到着予定時刻を推定し、先に推定した到着予定時刻と後に推定した到着予定時刻とにおいて所定時間以上の変化が生じている場合には、後の到着予定時刻を到着予定時刻とすることが好ましい。この場合、例えば電車に遅延が生じた場合であっても、それに応じて到着予定時刻が更新されるので、ユーザにより正確な到着予定時刻を通知することができる。
【0013】
また、位置情報取得手段によって取得された位置情報に基づいて、所定の時間帯に最も長く滞在していた場所をユーザが頻出するエリアとして設定するエリア設定手段を更に備えることが好ましい。この場合には、ユーザが事前にエリアに関する情報を入力する必要がないので、ユーザの手間を更に軽減することができる。
【0014】
本発明は、上記のように到着時刻予測装置の発明として記述できる他に、以下のように到着予定時刻予測方法の発明としても記述することができる。これはカテゴリが異なるだけで、実質的に同一の発明であり、同様の作用及び効果を奏する。
【0015】
すなわち、本発明に係る到着時刻推定方法は、移動通信端末を所持するユーザの目的地の到着予定時刻を推定する到着時刻予測方法であって、移動通信端末の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、ユーザの行動に関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得ステップと、位置情報取得ステップにおいて取得された位置情報と、ユーザ情報取得ステップにおいて取得されたユーザ情報とに基づいて定義された、ユーザの行動の遷移順を示す行動モデルを格納する行動モデル格納ステップと、位置情報、ユーザ情報、ユーザの行動履歴及び行動モデルに基づいて、ユーザの今後の行動を推定する行動推定ステップと、行動推定ステップにおいて推定されたユーザの今後の行動に応じて目的地を自動で設定する目的地設定ステップと、目的地設定ステップにおいて設定された目的地の到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定ステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、目的地を入力しなくとも到着予定時刻の推定を行うことができるので、操作の手間を省くことができ、利便性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の一実施形態に係る到着時刻予測装置の機能ブロックを示す図である。
【図2】到着時刻予測装置のハードウェア構成を示す図である。
【図3】位置情報格納部に格納されている位置情報の一例を示す図である。
【図4】ユーザ情報格納部に格納されているユーザ情報の一例を示す図である。
【図5】行動モデル格納部に格納されている行動モデルの一例を示す図である。
【図6】経路情報格納部に格納されている経路情報の一例を示す図である。
【図7】到着時刻予測装置の動作を示すフローチャートである。
【図8】到着時刻推定部の動作を示すフローチャートである。
【図9】到着時刻推定部の動作を示すフローチャートである。
【図10】到着時刻推定部の動作を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る到着時刻予測装置及び到着予定時刻予測方法の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0019】
図1は、本発明の一実施形態に係る到着時刻予測装置の機能ブロックを示す図である。同図に示す到着時刻予測装置1は、例えば携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等の移動通信端末を所持するユーザからの要求に応じて、目的地の到着予定時刻(現在位置から目的地までの所要時間)を推定する装置である。到着時刻予測装置1は、例えば移動体通信網に設置されたサーバ装置であり、サービスを提供するサービス事業者によって管理されている。なお、到着時刻予測装置1は、1台のサーバ装置によって構成されてもよいし、複数のサーバ装置によって構成されてもよい。
【0020】
図2は、到着時刻予測装置のハードウェア構成を示す図である。図2に示すように、到着時刻予測装置1は、CPU11、主記憶装置であるRAM12及びROM13、ネットワークカード等のデータ送受信デバイスである通信モジュール14、ハードディスク等の補助記憶装置15等のハードウェアを備えるコンピュータとして構成される。これらの構成要素が動作することにより、到着時刻予測装置1の後述する機能が発揮される。
【0021】
続いて、到着時刻予測装置1の機能について説明する。図1に示すように、到着時刻予測装置1は、位置情報取得部101と、位置情報格納部102と、ユーザ情報取得部103と、ユーザ情報格納部104と、エリア設定部105と、行動モデル格納部106と、行動推定部107と、経路情報格納部108と、時刻表情報格納部109と、移動方法推定部110と、目的地設定部111と、到着予定時刻推定部112とを備えている。なお、図示しないが、到着時刻予測装置1は、移動通信端末と通信するための機能を更に備えている。
【0022】
位置情報取得部101は、移動通信端末の位置情報を取得する部分である。この位置情報取得部101は、GPS(Global Positioning System)や基地局(図示しない)を用いた測位によって取得された移動通信端末の位置情報を定期的に取得する。位置情報には、緯度、経度及び測位誤差情報が含まれている。位置情報取得部101は、取得した移動通信端末の位置情報を位置情報格納部102及びユーザ情報格納部104に出力する。なお、GPSや基地局を用いた移動通信端末の測位は既存の技術であり、詳細な説明は省略する。
【0023】
位置情報格納部102は、位置情報取得部101によって取得された移動通信端末の位置情報を格納する部分である。位置情報格納部102は、位置情報取得部101から出力された位置情報を受け取ると、この位置情報をユーザ毎に格納する。図3は、位置情報格納部に格納されている位置情報の一例を示す図である。同図に示すように、位置情報のテーブルには、移動通信端末を識別するユニークな(重複の無い)文字列である「識別子」と、位置情報が取得された時刻を示す「測位時刻」と、測位された「位置情報」とが、ユーザ毎に格納されている。位置情報格納部102の位置情報は、位置情報取得部101から位置情報が出力される度に更新される。
【0024】
ユーザ情報取得部103は、移動通信端末のユーザに関する情報を取得する部分である。ユーザ情報取得部103は、例えば移動通信端末のユーザによって移動通信端末において入力されたユーザ情報を受信して取得する。ユーザによって入力されるユーザ情報は、「就寝時間(就寝時間情報)」、「就業時間(就業時間情報)」、「生活タイプ(生活タイプ情報)」及び「エリア(エリア情報)」の4つの項目であり、「エリア」においては、「エリア名称」及び「エリア属性」の項目に区分されている。「生活タイプ」は、ユーザの職業等を示すものであり、例えば学生、会社員等である。「エリア名称」は、ユーザが頻出するエリアであり、例えば自宅や会社等がユーザによって自由に設定される。「エリア属性」は、予め設定された項目の中から、ユーザが選択することによって設定される。なお、この「エリア属性」には、例えば、会社、家、学校及び実家等がある。ユーザ情報取得部103は、取得したユーザ情報をユーザ情報格納部104に出力する。
【0025】
ユーザ情報格納部104は、移動通信端末のユーザ情報を格納する部分である。ユーザ情報格納部104は、ユーザ情報取得部103から出力されたユーザ情報を受け取ると、このユーザ情報をユーザ毎に格納する。図4は、ユーザ情報格納部に格納されているユーザ情報の一例を示す図である。同図に示すように、ユーザ情報のテーブルでは、位置情報の識別子と紐付け可能な「識別子」と、ユーザの「就寝時間」と、ユーザの行動時間を示す「就業時間」と、ユーザの生活のタイプ(職種)を示す「生活タイプ」と、ユーザの生活エリアを示す「エリア」とが、ユーザ毎に格納されている。「エリア」は、「エリア名」と、「エリア属性」と、「位置情報」とに区分されており、「位置情報」は、位置情報取得部101から出力された位置情報であり、緯度、経度及び測位誤差情報を含んでいる。なお、詳細は後述するが、ユーザ情報格納部104は、エリア設定部105から出力されたユーザ情報(「エリア」)を受け取ると、このユーザ情報を該当するユーザに対応付けて格納する。
【0026】
エリア設定部105は、ユーザ情報における「エリア(有意エリア)」を設定する部分である。このエリア設定部105は、ユーザ情報格納部104のテーブルにおいて「エリア」がユーザに対応付けて設定されていない場合に、エリアの設定を自動で行う。具体的には、エリア設定部105は、ユーザ情報格納部104を参照し、「エリア」が設定されていないユーザを抽出する。そして、エリア設定部105は、そのユーザがエリア設定を行う所定の時間帯(例えば、自宅;2:00〜6:00、会社又は学校;10:00〜17:00)において最も滞在時間が長い場所(位置情報が示す位置)を、ユーザ情報における「エリア」として設定する。滞在しているか否かの判定は、位置情報取得部101によって取得した複数の位置情報((緯度1,経度1,測位誤差1)、(緯度2,経度2,測位誤差2)、・・・、(緯度n,経度n,測位誤差n))において、任意の2点間の位置情報(緯度i,経度i),(緯度j,経度j)間の距離dijが、「dij<測位誤差i+測位誤差j」を満たすか否かによって行われる。このとき、同時に複数の位置情報が存在する場合には、測位誤差が一番小さい位置情報が「エリア」として設定される。エリア設定部105は、設定したエリアをユーザ情報としてユーザ情報格納部104に出力する。
【0027】
行動モデル格納部106は、移動通信端末のユーザの行動モデルを格納する部分である。行動モデルとは、位置情報格納部102に格納されている位置情報と、ユーザ情報格納部104に格納されている「就寝時間」、「就業時間」、及び「エリア」とに基づいて定義された移動通信端末のユーザの行動の遷移順を示すものである。具体的には、行動モデル格納部106には、ユーザ情報格納部104に格納されている「生活タイプ」及び「エリア」の登録内容において、エリアが登録されていない場合、家もしくは会社/学校が登録されている場合、又は、家及び会社/学校が登録されている場合に基づいて設定される行動モデルが格納されている。図5は、行動モデル格納部に格納されている行動モデルの一例を示す図であり、移動通信端端末のユーザの平日の行動モデルを示している。
【0028】
図5に示すように、行動モデルのテーブルには、ユーザの行動の遷移順が示されている。同図において、「1」は、起床時間〜始業時間の間の時間帯、「2」は、始業時間〜就業時間の間の時間帯、「3」は、終業時間〜就寝時間の間の時間帯、「4」は、就寝時間〜起床時間の間の時間帯を示している。この行動モデルでは、条件として、存在エリア(家、会社、その他)、通勤経路・通勤経路外、及び移動中・滞在中が定義されており、これらの条件とユーザの直前の行動(START、家、会社、出勤中/通学中、帰宅中、外出中(平日)、外出中(寄り道)、出張中)とが交わる部分が、ユーザの行動となるように設定されている。
【0029】
行動推定部107は、行動モデル格納部106に格納されている行動モデルに基づいて、移動通信端末のユーザの行動を推定する部分である。この行動推定部107は、ユーザ情報格納部104を参照して、対象となるユーザの「就寝時間」、「就業時間」及び「エリア」と、位置情報格納部102を参照して「位置情報」とを抽出する。そして、行動推定部107は、これらの情報に基づいて、存在エリア、日常エリア、通勤経路、移動中・滞在中を推定する。
【0030】
存在エリアは、ユーザが登録又はエリア設定部105が設定したエリアにおいて、どのエリアに移動通信端末が存在しているのかを示すものである。日常エリアは、位置情報格納部102から取得された位置情報に基づいて推定されるユーザの頻出経路(ユーザが頻繁に利用する経路)を示すものである。通勤経路は、日常エリアにおいて移動の起点及び終点が特定の場所(例えば、自宅及び会社等)である場合に、その移動経路を示すものである。そして、行動推定部107は、ユーザ情報格納部104に格納されているユーザの「生活タイプ」及び「エリア」を参照し、その登録状況に応じて行動モデル格納部106に格納された行動モデルを選択し、推定した上記の各種情報及び直前の行動(行動履歴)と選択した行動モデルとを比較し、ユーザの今後の行動(ユーザが行うであろう次の行動)を推定する。ここで、直前の行動とは、移動通信端末のユーザが目的地の到着予定時刻を要求する前の処理において推定されたユーザの行動を示すものであり、この直前の行動を示す情報は、例えば行動履歴格納部(図示しない)に格納されている。
【0031】
より具体的な行動モデル推定部107の処理について、図5を参照しながら説明する。行動モデル推定部107は、例えばユーザ情報格納部104において「就寝時間」が「22:00〜7:00」、「就業時間」が「9:00〜18:00」に設定されているユーザが「8:00」まで自宅に滞在しており、次に測位された時刻(タイミング)「8:15」に自宅から出た場合には、行動モデルより「その他エリア,通勤経路,会社へ移動中」と判定して「出勤中」と推定する。また、行動推定部107は、例えばユーザが自宅に帰宅後から「20:00」まで自宅に滞在しており、「20:15」に自宅から出た場合には、行動モデルより「その他エリア,通勤経路,会社へ移動中」と判定して「外出中(平日)」と判定する。行動推定部107は、推定したユーザの今後の行動に関する行動情報を目的地設定部111に出力する。なお、直前の行動がない場合には、初期状態(START(図5参照))に設定される。
【0032】
経路情報格納部108は、交通機関の経路に関する情報(交通情報)を格納する部分である。この経路情報格納部108には、電車の路線や道路名に対応付けられた「経路ID」と、駅名や道路の交差点とその順番とを示す「経路順」と、それらの位置を示す「位置情報」とが格納されている。この経路情報格納部108においては、移動通信端末の現在位置及び目的地に基づいて、該当する経路情報を参照して抽出することができる。図6は、経路情報格納部108に格納されている経路情報の一例を示す図である。同図に示すように、経路情報のテーブルでは、「経路ID」と、「経路順」と、「位置情報」とが格納されている。なお、経路情報は、交通機関の経路の変更に伴い更新される。
【0033】
時刻表情報格納部109は、交通機関(電車等)の時刻表情報(交通情報)が格納されている。この時刻表情報格納部109には、例えば電車の経路IDに対応して時刻表情報が格納されている。なお、時刻表情報は、電車等のダイヤ改正に伴い更新される。
【0034】
移動方法推定部110は、移動通信端末のユーザの移動方法を推定する部分である。この移動推定手段110は、移動通信端末のユーザが電車で移動しているか否かを推定する。具体的には、移動方法推定部110においては、初期状態を「電車以外」に設定し、位置情報格納部102に格納されている位置情報及び経路情報格納部108に格納されている経路情報に基づいて、移動経路において隣接する2点(2つの位置情報)を包含する最小矩形(MBR:Minimum Bounding Rectangle)群を作成する。そして、移動方法推定部110は、MBR群において移動通信端末が最後に滞在していたと判定されたエリアのうち最も測位精度の高い位置情報が示す位置の中心座標から所定の距離(THm)以上離れている移動経路と路線とが所定回数(THn1回)以上空間的に重複し、且つ移動速度が所定速度(THkm/s)以上である場合に、ユーザの移動方法が「電車」であると推定する。また、移動方法推定部110は、ユーザの移動方法が「電車」に乗車している状態である場合において、所定の領域内に所定時間(THh)以上滞在している、又は、移動経路と路線とが所定回数(THn2回)以上空間的に重複しないときには、ユーザの移動方法が「電車以外」であると推定する。移動方法推定部110は、ユーザの移動方法が電車であるか否かを示す移動方法情報を到着予定時刻推定部112に出力する。
【0035】
目的地設定部111は、行動推定部107によって推定されたユーザの今後の行動に基づいて、ユーザの目的地を設定する部分である。この目的地設定部111は、行動推定部107から出力された行動情報を受け取ると、この行動情報に示されるユーザの行動から目的地を設定する。具体的には、目的地設定部111は、例えば行動推定部107によって推定されたユーザの行動が「帰宅中」に該当する場合には、目的地を「家」に設定し、ユーザの行動が「通勤中」に該当する場合には、目的地を「会社」に設定する。このように、目的地設定部111では、ユーザの行動に紐付く目的地を自動で設定する。目的地設定部111は、設定した目的地を示す目的地情報を到着予定時刻推定部112に出力する。なお、目的地設定部111によって設定された目的地は、ユーザの操作によって変更することが可能となっている。
【0036】
到着予定時刻推定部112は、目的地設定部111によって設定された目的地の到着予定時刻を推定する部分である。この到着予定時刻推定部112は、位置情報格納部102に格納された位置情報、経路情報格納部108に格納された経路情報、時刻表情報格納部109に格納された時刻表情報、移動方法推定部110によって推定された移動方法情報、及び目的地設定部111によって設定された目的地情報に基づいて、目的地の到着予定時刻を推定する。より具体的には、到着予定時刻推定部112は、位置情報格納部102に格納された位置情報を取得し、この位置情報に基づいて現在位置に最も近い最寄駅を取得すると共に、目的地設定部111から出力された目的地情報に基づいて目的地付近の最寄駅を取得し、これらの最寄駅と経路情報格納部108に格納された経路情報とから、複数の経路情報を取得する。そして、到着予定時刻推定部112は、取得した経路情報に対応する時刻表情報を時刻表情報格納部109を参照して抽出し、この時刻表情報と移動方法推定部110から出力された移動方法情報とによって到着予定時刻を推定する。このように推定された到着予定時刻は、経路毎に保持される。
【0037】
また、到着予定時刻推定部112は、定期的に位置情報格納部102を参照して位置情報を取得して到着予定時刻を推定し、この到着予定時刻が最初に推定した到着予定時刻に対して所定時間(Tmin)以上ずれている場合には、後から推定した到着予定時刻を到着予定時刻として更新する。到着予定時刻推定部112は、以上のように推定した到着予定時刻を示す到着予定時刻情報を送信部(図示しない)に出力する。その後、到着時刻予測装置1から移動通信端末に到着時刻予測情報が送信される。なお、到着予定時刻推定部112は、移動通信端末のユーザの操作により到着予定時刻推定の要求を受信部(図示しない)受けた場合に、上記の処理を実施する。
【0038】
続いて、到着時刻予測装置1の動作(到着予定時刻予測方法)について説明する。図7は、到着時刻予測装置の動作を示すフローチャートである。
【0039】
図7に示すように、予め移動通信端末のユーザのユーザ情報がユーザ情報取得部103によって取得され(ステップS01)、そのユーザ情報がユーザ情報格納部104に格納される。また、移動通通信端末の位置情報が定期的に位置情報取得部101によって取得され(ステップS02)、その位置情報が位置情報格納部102に格納される。
【0040】
次に、ユーザ情報格納部104においてユーザ毎に「エリア」が格納されているか否かがエリア設定部105によって判定される(ステップS03)。「エリア」が格納されていると判定された場合には、ステップS05に進む。一方、「エリア」が設定されていると判定されなかった場合には、エリア設定部105によってエリア(有意エリア)が設定される(ステップS04)。以上の処理は、移動通信端末のユーザから目的地の到着予定時刻予測の要求を受ける以前に行われている。以下の処理は、移動通信端末のユーザから目的地の到着予定時刻推定の要求を受けたときに実行される。より具体的には、ユーザの操作により移動通信端末から到着予定時刻を要求する要求情報が送信され、この要求情報を到着予定時刻予測装置1が受信することにより、以下の処理が実施される。
【0041】
ステップS05では、行動モデル格納部106に格納されているユーザ情報及び位置情報格納部102に格納されている位置情報に基づいて、ユーザの今後の行動が行動推定部107によって推定される。また、位置情報格納部102に格納されている位置情報、経路情報格納部108に格納されている経路情報に基づいて、ユーザが電車によって移動しているか否かが移動方法推定部110によって推定され、ユーザの移動方法が推定される(ステップS06)。
【0042】
続いて、行動推定部107によって推定されたユーザの行動に基づいて、移動通信端末の目的地が目的地設定手段によって設定される(ステップS07)。そして、目的地設定部111によって設定された目的地の到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定処理が到着予定時刻推定部112によって実施される(ステップS08)。この到着予定時刻推定処理について、図8〜図10を参照して説明する。図8及び図9は、到着予定時刻推定部の動作を示すフローチャートであり、図10は、到着予定時刻推定部の動作を説明するための図である。なお、以下の説明においては、目的地設定部111によって目的地が「自宅」設定されており、図10に示す駅St1,St6付近にユーザが存在しているものとする。
【0043】
図8に示すように、到着予定時刻推定処理においては、まず位置情報格納部102に格納されている位置情報に基づいて現在位置と目的地(自宅)との間の直線距離が算出され、その直線距離が所定距離nkm(例えば1km)以上であるか否かが判定される(ステップS11)。直線距離が所定距離nkm以上であると判定された場合には、ステップS12に進む。一方、直線距離が所定距離nkm以上であると判定されなかった場合には、ステップS13に進む。
【0044】
ステップS12では、現在地から目的地までの自動車による走行時間が算出されて取得される。具体的には、経路情報格納部108に格納されている経路情報及び位置情報により算出される走行距離と、自動車の速度とから、自動車ルートの走行時間が算出される。なお、自動車の走行速度は、位置情報において2点間の距離を移動する時間から求められる。
【0045】
ステップS13では、現在地から目的地までの歩行による歩行時間が算出されて取得される。具体的には、経路情報格納部108に格納されている経路情報及び位置情報により算出される歩行距離と、ユーザの歩行速度とから、歩行時間が算出される。なお、ユーザの歩行速度は、位置情報において所定の2点間の距離を移動する時間から求められる。
【0046】
次に、図9に示すように、移動方法推定部110においてユーザの移動方法が電車と推定されたか否か(ユーザが電車に乗車中か否か)が移動情報に基づいて判定される(ステップS14)。移動方法推定部110においてユーザの移動方法が電車であると推定された場合には、ステップS15に進む。一方、移動方法推定部110においてユーザの移動方法が電車であると推定されていない場合には、ステップS17に進む。
【0047】
ステップS15では、位置情報及び経路情報に基づいて、現在地周辺の駅が取得される。具体的には、周辺の駅が取得されるまで例えば最大4回の取得処理が実施され、リトライの度に駅の取得範囲が例えば500m拡大される。そして、取得された全ての駅から自宅の最寄駅までの所要時間が時刻表情報に基づいて推定される(ステップS16)。具体的には、図10に示すように、現在地周辺の最寄駅が駅St1,St6である場合、自宅の最寄駅St5,St9までの全てのパターン(駅St1→駅St5、駅St1→駅St9、駅St6→駅St5、駅St6→駅St9)の所要時間が推定される。
【0048】
一方、ステップS17では、位置情報及び経路情報に基づいて、現在地周辺の駅が取得される。具体的には、周辺の駅が取得されるまで例えば最大4回の取得処理が実施され、リトライの度に駅の取得範囲が例えば500m拡大される。そして、取得された全ての駅に対して現在位置からの歩行又は走行による所要時間が位置情報に基づいて推定される(ステップS18)。また、取得された全ての駅から自宅の最寄駅までの所要時間が時刻表情報に基づいて推定される(ステップS19)。具体的には、ステップS16と同同様に、現在地周辺の最寄駅が駅St1,St6である場合、自宅の最寄駅St5,St9までの全てのパターン(駅St1→駅St5、駅St1→駅St9、駅St6→駅St5、駅St6→駅St9)の所要時間が推定される。そして、現在地から駅までの所要時間と、駅から自宅の最寄駅までの所要時間とが合算される(ステップS20)。
【0049】
次に、位置情報格納部102に格納されている位置情報に基づいて最寄駅と自宅(目的地)との間の直線距離が算出され、その直線距離が所定距離nkm(例えば1km)以上であるか否かが判定される(ステップS21)。直線距離が所定距離nkm以上であると判定された場合には、ステップS22に進む。一方、直線距離が所定距離nkm以上であると判定されなかった場合には、ステップS23に進む。
【0050】
ステップS22では、現在地から目的地までの自動車による走行時間が算出されて取得され、その走行時間にステップS16又はステップ20において求められた所要時間を加算し、到着予定時刻を推定する。これにより、目的地の到着予定時刻が推定される。
【0051】
一方、ステップS23では、現在地から目的地までの歩行による歩行時間が算出されて取得され、その歩行時間にステップS16又はステップ20において求められた所要時間を加算し、到着予定時刻を推定する。これにより、目的地の到着予定時刻が推定される。
【0052】
以上のように到着予定時刻推定部112によって到着時刻推定処理が実施され、目的地の到着予定時刻が推定される。この推定された到着予定時刻は、到着予定時刻情報として到着予定時刻予測装置1から移動通信端末へと送信される。到着予定時刻情報を受信した移動通信端末では、例えばディスプレイに到着予定時刻が表示される。
【0053】
以上説明したように、到着時刻予測装置1では、位置情報取得部101によって取得された位置情報、ユーザ情報取得部103によって取得されたユーザ情報、行動推定部107により推定されたユーザの行動履歴及び行動モデル格納部106に格納された行動モデルに基づいてユーザの今後の行動を行動推定部107が推定し、この推定された今後の行動からユーザの目的地を目的地設定部111が自動で設定して、その目的地の到着予定時刻を到着予定時刻推定部112が推定する。したがって、移動通信端末のユーザが目的地を入力しなくとも、ユーザの行動から目的地が目的地設定部111によって自動で設定されて到着予定時刻が到着予定時刻推定部112によって推定されるので、ユーザがいちいち目的地を入力しなくてもよい。そのため、ユーザが目的地を入力する操作の手間が省ける。その結果、利便性の向上を図ることができる。
【0054】
また、ユーザ情報格納部104には、ユーザ情報として、ユーザが頻出するエリアと、ユーザの職業を示す生活タイプと、ユーザの就業時間を示す就業時間と、ユーザの就寝時間を示す就寝時間とが格納されており、行動モデル格納部106に格納されている行動モデルは、エリア、生活タイプ、就業時間及び就寝時間に基づいて定義されている。このように、ユーザの行動モデルがエリア、生活タイプ、就業時間及び就寝時間に基づいて定義されることにより、最適な行動モデルとすることができる。これにより、今後の行動の推定精度が向上するので、目的地の正確性を向上させることができる。
【0055】
また、到着予定時刻推定部112は、移動方法推定部110によって推定されたユーザの移動方法を加味して目的地の到着予定時刻を推定するので、例えば既に電車に乗っているにもかかわらず周辺駅までの歩行時間が到着予定時刻に加算されることが防止される。したがって、到着予定時刻の推定精度の向上を図ることができる。
【0056】
また、到着予定時刻推定112は、目的地までの移動経路を経路情報に基づいて複数取得し、各移動経路に対して目的地の到着予定時刻を推定する。この場合、複数の移動経路における到着予定時刻が到着予定時刻推定部112によって推定されるので、ユーザが到着予定時刻に合わせて移動経路を選択することができる。
【0057】
また、到着予定時刻推定部112は、定期的に到着予定時刻を推定し、先に推定した到着予定時刻と後に推定した到着予定時刻とにおいて所定時間以上の変化が生じている場合には、後の推定した到着予定時刻を到着予定時刻とする。これにより、例えば電車に遅延が生じた場合であっても、それに応じて到着予定時刻が更新されるので、ユーザにより正確な到着予定時刻を通知することができる。
【0058】
また、位置情報取得部101によって取得された位置情報に基づいて、所定の時間帯に最も長く滞在していた場所をユーザが頻出するエリアとして設定するエリア設定部105を備えているので、ユーザが事前にエリアに関する情報を入力する必要がなく、ユーザの手間を更に軽減することができる。
【0059】
本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態では、到着時刻予測装置1をサーバ装置としたが、この到着時刻予測装置1は、移動通信端末内に設けられてもよい。この場合には、到着時刻予測装置1は、到着予定時刻推定部112によって推定した到着予定時刻を例えばディスプレイ等の表示部に表示する。このとき、表示部においては、到着予定時刻と共に、「到着予定時刻をメールにて送信しますか?」等のメッセージといったサービス画面を表示してもよい。
【0060】
また、上記実施形態では、移動通信端末のユーザからの要求により目的地の到着予定時刻を推定しているが、行動推定部107によって推定されたユーザの今後の行動に応じて、到着予定時刻推定部112が自動で到着予定時刻を推定してユーザに通知してもよい。具体的には、行動推定部107によって推定されたユーザの行動が「帰宅中」や「通勤中」である場合には、目的地設定部111が目的地を「自宅」や「会社」に設定し、その目的地の到着予定時刻を到着予定時刻推定部112が自動で推定してユーザに通知する。
【0061】
また、上記実施形態では、経路情報格納部108と時刻表情報格納部109とがそれぞれ独立して設けられる形態としたが、経路情報及び時刻表情報は、一つの格納部内に格納されてもよい。
【0062】
なお、到着時刻予測装置1では、移動通端末のユーザから入力された目的地の到着予定時刻を推定することももちろん可能となっている。
【符号の説明】
【0063】
1…到着時刻予測装置、101…位置情報取得部(位置情報取得手段)、103…ユーザ情報取得部(ユーザ情報取得手段)、105…エリア設定部(エリア設定手段)、106…行動モデル格納部(行動モデル格納手段)、107…行動推定部(行動推定手段)、108…経路情報格納部(交通情報格納手段)、109…時刻表情報格納部(交通情報格納手段)、110…移動方法推定部(移動方法推定手段)、111…目的地設定部(目的地設定手段)、112…到着予定時刻推定部(到着予定時刻推定手段)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信端末を所持するユーザの目的地の到着予定時刻を推定する到着時刻予測装置であって、
前記移動通信端末の位置情報を取得する位置情報取得手段と、
前記ユーザの行動に関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得手段と、
前記位置情報取得手段によって取得された前記位置情報と、前記ユーザ情報取得手段に取得された前記ユーザ情報とに基づいて定義された、前記ユーザの行動の遷移順を示す行動モデルを格納する行動モデル格納手段と、
前記位置情報、前記ユーザ情報、前記ユーザの行動履歴及び前記行動モデルに基づいて、前記ユーザの今後の行動を推定する行動推定手段と、
前記行動推定手段によって推定された前記ユーザの今後の行動に応じて前記目的地を自動で設定する目的地設定手段と、
前記目的地設定手段によって設定された前記目的地の到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定手段とを備えることを特徴とする到着時刻予測装置。
【請求項2】
前記ユーザ情報は、前記ユーザが頻出するエリアを示すエリア情報と、前記ユーザの職業を示す生活タイプ情報と、前記ユーザの就業時間を示す就業時間情報と、前記ユーザの就寝時間を示す就寝時間情報とを含んでおり、
前記行動モデルは、前記エリア情報、前記生活タイプ情報、前記就業時間情報及び前記就寝時間情報の少なくとも一つに基づいて定義されていることを特徴とする請求項1記載の到着時刻予測装置。
【請求項3】
交通機関の経路情報及び路線の時刻表情報を含む交通情報を格納する交通情報格納手段と、
前記位置情報取得手段によって取得された前記位置情報と、前記交通情報格納手段に格納された前記経路情報とに基づいて、前記ユーザの移動方法を推定する移動方法推定手段とを更に備え、
前記到着予定時刻推定手段は、前記位置情報と、前記時刻表情報と、前記ユーザの移動方法とに基づいて、前記目的地の到着予定時刻を推定することを特徴とする請求項1又は2記載の到着予定時刻予測装置。
【請求項4】
前記到着予定時刻推定手段は、前記目的地までの移動経路を前記経路情報に基づいて複数取得し、各移動経路に対して前記目的地の到着予定時刻を推定することを特徴とする請求項3記載の到着予定時刻予測装置。
【請求項5】
前記到着予定時刻推定手段は、定期的に前記到着予定時刻を推定し、先に推定した到着予定時刻と後に推定した到着予定時刻とにおいて所定時間以上の変化が生じている場合には、前記後に推定した到着予定時刻を前記到着予定時刻とすることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項記載の到着予定時刻予測装置。
【請求項6】
前記位置情報取得手段によって取得された前記位置情報に基づいて、所定の時間帯に最も長く滞在していた場所を前記ユーザが頻出する前記エリアとして設定するエリア設定手段を更に備えることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項記載の到着時刻予測装置。
【請求項7】
移動通信端末を所持するユーザの目的地の到着予定時刻を推定する到着時刻予測方法であって、
前記移動通信端末の位置情報を取得する位置情報取得ステップと、
前記ユーザの行動に関するユーザ情報を取得するユーザ情報取得ステップと、
前記位置情報取得ステップにおいて取得された前記位置情報と、前記ユーザ情報取得ステップにおいて取得された前記ユーザ情報とに基づいて定義された、前記ユーザの行動の遷移順を示す行動モデルを格納する行動モデル格納ステップと、
前記位置情報、前記ユーザ情報、前記ユーザの行動履歴及び前記行動モデルに基づいて、前記ユーザの今後の行動を推定する行動推定ステップと、
前記行動推定ステップにおいて推定された前記ユーザの今後の行動に応じて前記目的地を自動で設定する目的地設定ステップと、
前記目的地設定ステップにおいて設定された前記目的地の到着予定時刻を推定する到着予定時刻推定ステップとを含むことを特徴とする到着時刻予測方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−107091(P2011−107091A)
【公開日】平成23年6月2日(2011.6.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−265267(P2009−265267)
【出願日】平成21年11月20日(2009.11.20)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】