説明

制御サーバ、制御方法、プログラム、および制御システム

【課題】複数のユーザ端末のうちのいずれに対するユーザ入力にも応答するための制御サーバ、制御方法、プログラム、および制御システムを提供する。
【解決手段】音声ガイダンスサーバによる電話端末に対する音声ガイダンスの提供を制御する音声ガイダンス制御部と、前記音声ガイダンスの内容に関連するWebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するWebコンテンツ制御部と、前記電話端末に対するユーザによる入力内容を示す音声入力結果、および前記Webクライアントに対するユーザによる入力内容を示すWeb入力結果が通知され、前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づく指示を前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に出すマルチアクセス制御部と、を備える、制御サーバ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御サーバ、制御方法、プログラム、および制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近日、コールセンタでは、ユーザによる電話端末からの要求(商品の注文、懸賞への応募、および問い合わせなど)に効率的に対応するために、IVR(Interactive Voice Response)機能を有する音声ガイダンスサーバが広く用いられている。ユーザは、音声ガイダンスサーバから提供される音声ガイダンスに従って電話端末を操作することにより、注文や応募などの目的を達成することができる。
【0003】
また、特許文献1〜3には、音声ガイダンスの内容と連動するWeb画面をユーザが所有するWebクライアントに表示させるシステムが開示されている。このようなシステムによれば、ユーザがガイダンス内容をテキストや画像などにより視覚的に確認できるという利点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−042752号公報
【特許文献2】特開2009−182836号公報
【特許文献3】特開2010−141930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、既存の音声ガイダンスでは、以下のような問題点があった。
(1)ユーザは、目的とする項目が読み上げられるまで音声ガイダンスを黙って聞いていなければならないので、時間がかかり、かつ、ユーザにとって煩雑である。
(2)ユーザが間違った項目を選択してしまった場合に、前の状態に戻ることが困難である。
(3)情報量が多い場合や、音声では伝わりにくい情報などは、音声ガイダンスで読み上げられてもユーザが内容を理解し難い。
(4)ユーザは、音声ガイダンスを聞いた後に、ボタン操作のために電話端末を持ちかえる必要がある。
【0006】
一方、電話を用いる問い合わせに代わる手段として、Webによる検索が存在するが、ITリテラシーの低いユーザにとっては、Webによる検索で所望の情報を取得することは困難である。
【0007】
この点については、上記のような音声ガイダンスの内容と連動するWeb画面をWebクライアントに表示させるシステムによってある程度は解消される。しかし、このようなシステムであっても、ユーザ操作を受け付けるのは電話端末なので、ユーザの操作性の観点で改善が望まれた。
【0008】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、複数のユーザ端末のうちのいずれに対するユーザ入力にも応答することが可能な、新規かつ改良された制御サーバ、制御方法、プログラム、および制御システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、音声ガイダンスサーバによる電話端末に対する音声ガイダンスの提供を制御する音声ガイダンス制御部と、前記音声ガイダンスの内容に関連するWebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するWebコンテンツ制御部と、前記電話端末に対するユーザによる入力内容を示す音声入力結果、および前記Webクライアントに対するユーザによる入力内容を示すWeb入力結果が通知され、前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づく指示を前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に出すマルチアクセス制御部と、を備える制御サーバが提供される。
【0010】
前記マルチアクセス制御部は、前記音声入力結果または前記Web入力結果の通知に応じて音声ガイダンスおよびWebコンテンツの提供フローが定義されているシナリオを有するシナリオサーバに対して指示を要求し、前記シナリオサーバから、前記シナリオ、および前記音声入力結果または前記Web入力結果に従う次の動作の指示を受けてもよい。
【0011】
前記マルチアクセス制御部は、前記音声入力結果または前記Web入力結果が通知された場合、前記音声入力結果または前記Web入力結果に関するフラグを設定し、前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づく指示を出した後に前記フラグを解除し、前記音声入力結果または前記Web入力結果の一方に関するフラグが設定されている間に他方の入力結果が通知された場合、他方の入力結果に応じた前記シナリオサーバに対する指示の要求を行わなくてもよい。
【0012】
前記マルチアクセス制御部は、前記電話端末または前記Webクライアントの一方に関する入力結果に基づく指示を前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に出す場合、他方への指示を先に出した後に、前記一方への指示を出してもよい。
【0013】
前記マルチアクセス制御部は、前記電話端末からの要求に応じて、前記Webクライアントに対して前記Webコンテンツを提供するか否かを制御してもよい。
【0014】
前記マルチアクセス制御部は、前記シナリオサーバからの指示にWebコンテンツの提供の指示が含まれるか否かに応じて前記Webコンテンツを提供するか否かを制御してもよい。
【0015】
前記制御サーバは、前記電話端末の識別子と、前記Webクライアントのアドレスとを紐付けて管理する管理部をさらに備え、前記管理部は、前記マルチアクセス制御部からWebコンテンツの提供指示を受けると、前記提供指示に含まれる電話番号から前記Webクライアントのアドレスを取得し、前記Webクライアントに対してWebコンテンツへのアクセス用情報を送信してもよい。
【0016】
前記アクセス用情報は、前記WebクライアントのセッションIDを含み、前記Webコンテンツ制御部は、前記アクセス用情報を用いてアクセスを行う前記Webクライアントを前記アクセス用情報に含まれる前記セッションIDに基づいて識別してもよい。
【0017】
前記マルチアクセス制御部は、前記電話端末のセッションIDおよび前記WebクライアントのセッションIDを1つのユーザのサービスセッションとして紐付けて管理してもよい。
【0018】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、音声ガイダンスサーバによる電話端末に対する音声ガイダンスの提供を制御するステップと、前記音声ガイダンスの内容に関連するWebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するステップと、前記電話端末に対するユーザによる入力内容を示す音声入力結果、または前記Webクライアントに対するユーザによる入力内容を示すWeb入力結果が通知されるステップと、通知された前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づいて前記電話端末に対する音声ガイダンスの提供、および前記WebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するステップと、を含む制御方法が提供される。
【0019】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、音声ガイダンスサーバによる電話端末に対する音声ガイダンスの提供を制御する音声ガイダンス制御部と、前記音声ガイダンスの内容に関連するWebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するWebコンテンツ制御部と、前記電話端末に対するユーザによる入力内容を示す音声入力結果、および前記Webクライアントに対するユーザによる入力内容を示すWeb入力結果が通知され、前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づく指示を前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に出すマルチアクセス制御部と、として機能させるためのプログラムが提供される。
【0020】
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、音声ガイダンスサーバと、前記音声ガイダンスサーバによる電話端末に対する音声ガイダンスの提供を制御する音声ガイダンス制御部、前記音声ガイダンスの内容に関連するWebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するWebコンテンツ制御部、および、前記電話端末に対するユーザによる入力内容を示す音声入力結果、および前記Webクライアントに対するユーザによる入力内容を示すWeb入力結果が通知され、前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づく指示を前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に出すマルチアクセス制御部、を有する制御サーバと、音声ガイダンスおよびWebコンテンツの提供フローが定義されているシナリオを有するシナリオサーバと、を備え、前記マルチアクセス制御部は、前記シナリオサーバから、前記シナリオ、および前記音声入力結果または前記Web入力結果に従う次の動作の指示を受ける、制御システムが提供される。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明によれば、複数のユーザ端末のうちのいずれに対するユーザ入力にも応答することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態によるサービス提供システムの構成を示した説明図である。
【図2】本発明の実施形態によるサービス提供システムの構成を示した説明図である。
【図3】シナリオの構成例を示した説明図である。
【図4】Webコンテンツの構成例を示した説明図である。
【図5】本実施形態による初期接続のための動作を示したシーケンス図である。
【図6】ユーザに通知するURL構成を示した説明図である。
【図7】マルチアクセス制御部によるユーザ管理を示した説明図である。
【図8】IVR制御部およびWEBコンテンツ制御部によるシナリオ内容の変換を示した説明図である。
【図9】ユーザによる音声入力に対する応答を示したシーケンス図である。
【図10】ユーザによる音声入力に対する応答を示したシーケンス図である。
【図11】音声入力に対する応答動作を示したフローチャートである。
【図12】Web入力に対する応答動作を示したフローチャートである。
【図13】音声入力がWeb入力より先に行われた場合の応答動作を示したシーケンス図である。
【図14】音声入力がWeb入力より先に行われた場合の他の応答動作を示したシーケンス図である。
【図15】Web入力が音声入力より先に行われた場合の応答動作を示したシーケンス図である。
【図16】Web入力が音声入力より先に行われた場合の他の応答動作を示したシーケンス図である。
【図17】Web入力が音声入力より先に行われた場合の他の応答動作を示したシーケンス図である。
【図18】シナリオの構成例を示した説明図である。
【図19】Webサービスの実施をユーザが選択する例を示したシーケンス図である。
【図20】シナリオの構成例を示した説明図である。
【図21】Webサービスの実施をシナリオの設定に基づいて選択する例を示したシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0024】
また、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素を、同一の符号の後に異なるアルファベットを付して区別する場合もある。ただし、実質的に同一の機能構成を有する複数の構成要素の各々を特に区別する必要がない場合、同一符号のみを付する。
【0025】
<1.サービス提供システムの基本構成>
本発明の実施形態によるサービス提供システムは、本明細書において詳細に説明するように、
A:音声ガイダンスサーバ(IVRサーバ12)による電話端末(携帯電話201)に対する音声ガイダンスの提供を制御する音声ガイダンス制御部(IVR制御部101)と、
B:前記音声ガイダンスの内容に関連するWebコンテンツのWebクライアント(202)に対する提供を制御するWebコンテンツ制御部(102)と、
C:前記電話端末に対するユーザによる入力内容を示す音声入力結果、および前記Webクライアントに対するユーザによる入力内容を示すWeb入力結果が通知され、前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づく指示を前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に出すマルチアクセス制御部(103)と、
を有する制御サーバ(WEB−IVR制御サーバ10)を備える。
【0026】
上記の制御サーバによれば、電話端末およびWebクライアントのいずれに対するユーザ入力に対しても応答することが可能である。以下では、まず、図1〜図4を参照し、このような制御サーバを備えるサービス提供システムの基本構成を説明する。
【0027】
図1および図2は、本発明の実施形態によるサービス提供システムの構成を示した説明図である。図1に示したように、本発明の実施形態によるサービス提供システムは、センタ装置20と、ユーザ端末200と、音声網300と、データ網301と、を備える。
【0028】
ユーザ端末200は、ユーザが利用する端末であり、図1および図2においては、ユーザ端末200として携帯電話201およびWebクライアント202を示している。また、センタ装置20は、WEB−IVR制御サーバ10、シナリオサーバ11、IVRサーバ12から構成される。ユーザ端末200とセンタ装置20とは、PSTN(Public Switched Telephone Networks)等の音声網300およびインターネットなどのデータ網301と接続され、音声網300およびデータ網301を介して音声とデータの双方の通信が行われる。ただし、ユーザがユーザ端末200として例えばソフトフォンを利用する場合、音声網300およびデータ網301は同一の網であってもよい。以下、各システム要素について説明する。
【0029】
[1−1.ユーザ端末]
(携帯電話)
携帯電話201は、図2に示したように、音声通信部210を有する。音声通信部210は、携帯電話201に予め搭載されている通常の音声通話を行う部分であり、電話発信を行うと交換機等の設備を経由して、WEB−IVR制御サーバ10に接続され、ガイダンスサーバ13と音声の通信を行う。
【0030】
なお、図1および図2においては電話端末の一例として携帯電話201を示しているが、電話端末は携帯電話201に限定されない。電話端末は、例えば、スマートフォンのようなWebブラウザを搭載した携帯端末、PC上のソフトフォンなどであってもよい。この場合、電話端末はWebクライアント202としての役割も担うことができる。さらに、電話端末は固定電話であってもよい。
【0031】
(Webクライアント)
Webクライアント202は、Web制御部220およびWeb表示部221から構成される。Web制御部220はアプリケーションとして動作し、WEB−IVR制御サーバ10と通信を行う。Web制御部220はWEB−IVR制御サーバ10から表示すべきコンテンツURLの指示を受けると、Web表示部221に対してコンテンツの表示指示を行う。
【0032】
Web表示部221はWebブラウザ機能を有し、Web制御部220から指示されたURLのWebコンテンツを表示する。また、Web表示部221は、例えばタッチパネルで構成され、ユーザ入力を検出することも可能である。
【0033】
このようなWebクライアント202は、PC(Personal Computer)、タブレット端末、家庭用ゲーム機器、携帯用音楽再生装置、携帯用映像処理装置、携帯用ゲーム機器などの情報処理装置であってもよい。
【0034】
[1−2.WEB−IVR制御サーバ]
WEB−IVR制御サーバ10は、呼制御部100、IVR制御部101、Webコンテンツ制御部102、マルチアクセス制御部103、および端末管理制御部104から構成される。
【0035】
呼制御部100は、ユーザの携帯電話201からの音声通話の着信を受けると、IVRサーバ12との接続を行い、IVRサーバ12と携帯電話201との間の呼を確立させる。
【0036】
マルチアクセス制御部103は、シナリオサーバ11からの指示を受け、IVR制御部101およびWebコンテンツ制御部102を通じてIVRサービスとWebサービスの提供を制御する。また、IVR制御部101およびWebコンテンツ制御部102からユーザの入力結果を受け、ユーザの入力結果に基づいてシナリオサーバ11に次のシナリオ指示を要求する。
【0037】
IVR制御部101は、マルチアクセス制御部103からのシナリオ指示をVXML(VoiceXML)に変換し、IVRサーバ12の制御を行う。また、ユーザからの入力をIVRサーバ12から受け取ると、マルチアクセス制御部103へ通知を行う。なお、IVR制御部101は、VXMLの代わりに、MSCML(Media Server Control Markup Language)等のIVR制御プロトコルを使用してIVRサーバ12を制御してもよい。
【0038】
Webコンテンツ制御部102は、マルチアクセス制御部103からのシナリオ指示をHTMLに変換し、Webクライアント202からのコンテンツ取得要求に対して画面の表示を行う。またWebクライアント202からのクリック操作等による入力を受付け、マルチアクセス制御部103へ通知を行う。ユーザの識別はアクセスするURLに含まれるセッション情報を使って実施する。HTMLへの変換はHTML変換ルール1021に従い実施を行う。
【0039】
端末管理制御部104は、ユーザのWebクライアント202の管理とWeb画面表示制御を行う。具体的には、端末管理制御部104は、ユーザからのWebクライアント202の登録を受け付け、電話番号等のユーザ識別子とユーザのWebクライアントのアドレスを紐付けて管理する。そして、Webサービスを提供する際、端末管理制御部104は、マルチアクセス制御部103からの指示を受けてWebクライアント202に対してWebコンテンツ取得指示を送信する。
【0040】
[1−3.シナリオサーバ]
シナリオサーバ11は、シナリオ制御部107、シナリオ部105から構成される。
【0041】
シナリオ部105は、ユーザへのサービスの提供フローが例えばXMLファイルで定義されたシナリオを保持している。シナリオ制御部107は、シナリオの内容を理解してマルチアクセス制御部103に次に行うべき処理/動作を指示する。ここで、図3を参照し、シナリオの構成例を説明する。
【0042】
(シナリオの構成例)
図3は、シナリオの構成例を示した説明図である。図3に示したように、シナリオは、複数のシナリオ内容の提供フローを定義する。具体的には、図3に示したシナリオは、まず、シナリオ内容32に基づくサービス提供を行うことを規定する。また、当該シナリオは、ユーザから入力Aがあった場合にはシナリオ内容37に基づくサービス提供を行うことを規定し、イベントBが発生した場合にはシナリオ内容38に基づくサービス提供を行うことを規定し、ユーザから入力Cがあった場合にはシナリオ内容42に基づくサービス提供を行うことを規定する。
【0043】
(Web選択肢タグ)
ここで、提供されるシナリオ内容をWebコンテンツ制御部102がHTMLに変換する際、ユーザによるWebクライアント202からの入力を可能とするため、IVRでDTMFにて選択できるメニューについては、クリックが可能な形式で変換を行う。このため、図3のシナリオ内容32に示したように、ユーザがクリック可能な選択肢を明示的に記載するために、シナリオ内容の選択肢部分にWeb選択肢タグ34を付加してもよい。
【0044】
(IVR/Web識別タグ)
また、図3のシナリオ内容42に示したように、シナリオ内容にIVR識別タグ44またはWeb識別タグ46を付加してもよい。IVR識別タグ44およびWeb識別タグ46によれば、IVR用の情報部分およびWeb用の情報部分が識別されるので、音声ガイダンス内容とWeb表示文字列内容に異なる文字列を使用することが可能となる。
【0045】
(コンテンツタグ)
また、図3のシナリオ内容32に示したように、Webコンテンツのアドレスを指定するコンテンツタグ36をシナリオ内容に付加することにより、Webクライアントに、文字のみだけでなく、関連する画像コンテンツを一緒に表示させることも可能である。
【0046】
具体的には、Webコンテンツ制御部102は、図4に示したように、コンテンツ表示エリアA11とガイダンス表示エリアA10とをフレームにて表示できるような変換ルール1021を有する。そして、Webコンテンツ制御部102は、HTML変換を行う際、コンテンツタグ36により指定されたアドレスのコンテンツをコンテンツ表示部A11に、シナリオのガイダンス記載内容をガイダンス表示エリアA10に配置する。
【0047】
このような構成によれば、既存のWebコンテンツを流用することが容易であり、あらためてコンテンツを作成する必要性が少ない。またWeb画面上にテキストボックスA101を配置しておけば、ユーザがキーボート等により自由に入力を行うことも可能となる。なお、Webコンテンツ制御部102のHTML変換ルール1021については、ユーザの要望に沿った画面が得られるよう、カスタマイズが可能であってもよい。
【0048】
[1−4.IVRサーバ]
IVRサーバ12は、WEB−IVR制御サーバ10からの指示に従い、ユーザの携帯電話201に対して音声ガイダンスの送信を行い、携帯電話201に対するユーザからの入力(DTMFや音声認識結果)を受け付けるガイダンスサーバ13を有する。IVRサーバ12は、ユーザからの入力信号をWEB−IVR制御サーバ10に通知する。
【0049】
また、IVRサーバ12は、音声認識によりユーザの入力を受けつけ、音声合成により音声ガイダンスの生成を行う音声認識/音声合成サーバ14を有する。ただし、IVRサーバ12は、音声認識や音声合成を使用しない場合には音声認識/音声合成サーバ14を備えなくてもよい。
【0050】
<2.初期接続のための動作>
以上、本実施形態によるサービス提供システムの基本構成を説明した。続いて、サービス提供システムの動作を順次詳細に説明する。
【0051】
図5は、本実施形態による初期接続のための動作を示したシーケンス図である。図5に示したように、ユーザは、まずWebクライアント202上のWeb制御部220を起動させる(S1)。Web制御部220は、WEB−IVR制御サーバ10の端末管理制御部104にユーザ識別ID、自己のIPアドレス、およびWebサービスが使用できる状態である旨を通知する(S1−1)。
【0052】
端末管理制御部104では、ユーザ識別IDと予め登録された電話番号とを紐付けて管理し、通知されたユーザ識別IDを元に電話番号とWebクライアント202のアドレスおよび使用可能状態を紐付ける。なお、ユーザ識別IDとして携帯電話201の電話番号を用いる場合には、予め電話番号を登録しておく必要はない。
【0053】
続いて、ユーザは、携帯電話201からIVRサービスの電話番号へ電話をかける(S2)。携帯電話201からの発呼信号は、携帯網や固定網の電話交換システムを経由して、WEB−IVR制御サーバ10に着信する。WEB−IVR制御サーバ10の呼制御部100は、着信を受けると、ガイダンスサーバ13および音声認識/音声合成サーバ14との呼接続を行い(S2−1)、携帯電話201とIVRサーバ12との通話接続を確立させる(S3)。通話接続が確立すると、IVRサービスが開始される。
【0054】
その後、IVRサーバ12は、ユーザに提供するサービス内容の要求をIVR制御部101に行うとともにユーザの発信者番号を通知する。IVR制御部101は、マルチアクセス制御部103を通じてシナリオ制御部107へ発信者番号の通知を行うとともに、ユーザに提供するサービス内容を要求するシナリオ要求を行う(S4−1)。なお、上記ではIVRサーバ12からユーザの発信者番号を取得する例を説明したが、呼制御部100がユーザの発信者番号を直接取得してIVR制御部101へ通知してもよい。
【0055】
そして、シナリオ要求を受けたシナリオ制御部107は、シナリオ構成に従ってマルチアクセス制御部103に次に行う処理内容であるシナリオ内容の指示を行う(S4−2)。シナリオ内容を受信したマルチアクセス制御部103は、ここでIVRサービス(S6)とWebサービス(S5)の双方のサービスを提供するために、それぞれのサービス指示を行う。
【0056】
具体的には、マルチアクセス制御部103は、IVRサービスについて、IVR制御部101に対してIVRサービスの指示を行う(S6−1)。IVR制御部101は、受け取ったシナリオ内容を、VXMLやMSCML等のIVRサーバ制御コンテンツに変換し、ガイダンスサーバ13および音声認識/音声合成サーバ14を制御し(S6−2)、ユーザ側にガイダンスファイルや音声合成の再生を行う(S6−3)。そして、IVR制御部101は、ユーザからのDTMFもしくは音声認識による入力を待機する。
【0057】
一方、マルチアクセス制御部103は、Webサービスについて、シナリオ内容をシナリオ制御部107から受信すると、端末管理制御部104に対してWebサービス指示を行う(S5−1)。Webサービス指示は、ユーザを識別する識別子(電話番号)とユーザのWeb画面に表示させたいURLアドレスを通知する。端末管理制御部104は、ユーザの携帯電話201の電話番号とユーザのWebクライアント202のアドレスを紐づけて管理しており、該当するユーザの電話番号に対応するWebクライアントがWebサービスを利用可能であるか否かを判別する。
【0058】
そして、端末管理制御部104は、Webサービスを利用可能である場合、Webクライアント202のWeb制御部220に対して、SIP−Push等の手段を用い、ユーザに表示させるURLを通知する(S5−2)。一方、端末管理制御部104は、Webサービスを利用可能でない場合、その旨をマルチアクセス制御部103に応答する。
【0059】
なお、SIP−Pushは、センタ装置20が、URLの記載されたSIPメッセージを、Webクライアント202からのリクエストの指示と共にWebクライアント202に送信する方法である。このSIP−Pushによれば、Webクライアント202は、SIPメッセージの受信を契機に、SIPメッセージに記載されたURLに対してWebアクセスを行うことが可能である。ただし、本実施形態においては、SIP−Pushに代えて、Comet等の技術を使う方法や、Webクライアント202が定期的にリクエスト(Webアクセス)出して、センタ装置20のイベントを検知して画面を更新する方法を用いることも可能である。
【0060】
Webクライアント202のWeb制御部220は、Webサービス指示(S5−2)を受信すると、受信信号からアクセスすべきURLを取得し、Web表示部221に対してURLへのアクセス指示を実施する(S5−3)。Web表示部221は、指示されたURLに対してWebアクセスを行う(S5−4)。Web表示部からのアクセスを受信したWebコンテンツ制御部102は、アクセスされたURLに付与されたセッションIDよりユーザを識別し、マルチアクセス制御部103よりコンテンツ内容の取得を行う。マルチアクセス制御部103は、シナリオ指示(S4−2)で取得したシナリオ内容をWebコンテンツ制御部102に対し応答する。Webコンテンツ制御部102はマルチアクセス制御部103から受信したシナリオ内容をHTML形式に変換し、ユーザのWeb表示部221へと送信する(S5−5)。
【0061】
[補足]
(Webサービス指示で通知するURL)
マルチアクセス制御部103は、S5−1において端末管理制御部104にユーザの電話番号およびURLアドレスを通知する際、URLアドレスにWebクライアント202のセッションIDを付与してもよい。以下、この点について図6を参照して説明する。
【0062】
図6は、ユーザに通知するURL構成を示した説明図である。図6に示したように、マルチアクセス制御部103は、ユーザAのWebクライアント202のセッションID、すなわち、ユーザAのWeb用セッションID(aa1234)を把握している。マルチアクセス制御部103は、図6に示したように、このセッションIDおよびWebコンテンツ制御部102のアドレスからなるURLを端末管理制御部104に通知する。
【0063】
かかる構成により、Webサービス指示として当該URLを受信したWebクライアント202が当該URLに基づいてWebコンテンツ制御部102にアクセスした場合、WEBコンテンツ制御部102およびマルチアクセス制御部103は、Web用セッションIDに基づいてユーザAを特定することが可能となる。なお、サービスが完了するまでセッションIDは基本的に変更されないため、同一サービスの継続中は同一のURLが利用される。
【0064】
(ユーザ管理)
図7は、マルチアクセス制御部103によるユーザ管理を示した説明図である。マルチアクセス制御部103は、各ユーザに対してIVRサービスおよびWebサービスの2つのサービス提供を行うため、図7に示したように、1つのユーザのサービスセッションを2つのセッションと紐付けることにより、2つのサービスを1ユーザとして管理する。
【0065】
例えば、マルチアクセス制御部103は、図7に示したように、ユーザAの音声用セッション:aa1234およびWeb用セッション:bb9876を、1つのユーザサービスセッション:cc7777と紐付けることにより、2つのサービスを1ユーザとして管理することが可能である。
【0066】
(シナリオ内容の変換)
図8は、IVR制御部101およびWEBコンテンツ制御部102によるシナリオ内容の変換を示した説明図である。IVR制御部101は、図5のS6−1でマルチアクセス制御部103からXMLファイルで構成されたシナリオ内容を、図8に示したようにVXMLやMSCML等のIVR制御コンテンツとして変換する(S6−2)。一方、Webコンテンツ制御部102は、同一のシナリオ内容をHTMLに変換する(S5−5)。
【0067】
このように、本実施形態においては、同一のシナリオ構成に含まれる同一のシナリオ内容に基づいて、IVRサービスおよびWEBサービスの双方を同時に提供することを可能としている。
【0068】
<3.ユーザ入力に対する応答動作>
上記のようにして初期接続(通話確立)が行われた後、ユーザによる携帯電話201に対する音声入力、およびWebクライアント202に対するWeb入力が可能となる。以下、ユーザにより音声入力が行われた場合の詳細な応答シーケンス、および、ユーザによりWeb入力が行われた場合の詳細な応答シーケンスを順次説明する。
【0069】
[3−1.音声入力に対する応答]
図9は、ユーザによる音声入力に対する応答を示したシーケンス図である。図9に示したように、ユーザがDTMF入力もしくは音声認識サーバ14による音声入力を行うと(S7)、その入力結果は、IVRサーバ12からIVR制御部101を介してマルチアクセス制御部103へ通知される。マルチアクセス制御部103では、音声による入力結果の通知を受けると、音声入力に対する処理中であることを管理するために音声入力フラグをONとし、入力結果をシナリオ制御部107へ通知する(S7−1)。
【0070】
そして、シナリオ制御部107は、シナリオ構成から、ユーザ入力結果に応じて次のシナリオ内容を判断し、マルチアクセス制御部103にシナリオ内容の指示を行う(S7−2)。
【0071】
マルチアクセス制御部103は、シナリオ内容の指示を受信すると、IVRサービスとWebサービスの双方のサービスを更新するため、前述の初期接続の処理と同様にそれぞれのサービス指示を行う。
【0072】
具体的には、マルチアクセス制御部103は、まず端末管理制御部104に対してWebサービス指示(S5−1)を行い、次にIVR制御部101に対してIVRサービス指示(S6−1)を行う。IVRサービス指示を受けたIVR制御部101は、IVRサーバ12に対してガイダンス再生指示(S6−2)を行い、IVRサーバ12はユーザに対して音声ガイダンスの再生を行う(S6−3)。
【0073】
また、端末管理制御部104は、Webサービス指示(S5−1)を受信すると、SIP−Push等の手段により、Webクライアント202のWEB制御部220に対して、表示するURLアドレスを指示する(S5−2)。Web制御部220は、Web表示部221に対して通知されたURLの表示を指示し(S5−3)、Web表示部221は、指示されたURLに対してWebアクセスを行う(S5−4)。Web表示部からアクセスを受信したWebコンテンツ制御部102は、マルチアクセス制御部103にシナリオ内容を問い合わせ、マルチアクセス制御部103は、シナリオ指示(S7−2)で取得したシナリオ内容をWebコンテンツ制御部102に対し応答する。Webコンテンツ制御部102は、マルチアクセス制御部103から受信したシナリオ内容をHTML形式に変換し、ユーザのWeb表示部221へと送信する(S5−5)。
【0074】
これにより、音声入力結果に応じた音声ガイダンスおよびWebコンテンツがユーザに提供される。なお、マルチアクセス制御部103は、IVRサービス指示およびWebサービス指示の双方を実施後に音声入力処理フラグをOFFに戻しておく。
【0075】
[3−2.Web入力に対する応答]
図10は、ユーザによるWeb入力に対する応答を示したシーケンス図である。図10に示したように、ユーザがWeb表示部221に対してクリック等により入力を行うと(S8)、Webコンテンツ制御部102は、Web入力結果(Webクライアント202に対する入力結果)を取得してマルチアクセス制御部103に入力結果を通知する(S8−1)。マルチアクセス制御部103は、Web入力結果の通知を受けると、Web入力に対する処理中であることを管理するためにWeb入力フラグをONとし、入力結果をシナリオ制御部107へ通知する。(S8−2−1)。
【0076】
そして、シナリオ制御部107は、シナリオ構成から、ユーザ入力結果に応じて次のシナリオ内容を判断し、マルチアクセス制御部103にシナリオ内容の指示を行う(S8−3)。
【0077】
マルチアクセス制御部103では、シナリオ内容の指示を受信すると、IVRサービスとWebサービスの双方のサービスの更新を行う。具体的には、マルチアクセス制御部103は、シナリオ内容の指示を受信すると、Webコンテンツ制御部102に対してWebサービス指示(S10−1)を行い、Webコンテンツ制御部102は、指示されたシナリオ内容をHTMLに変換し、Web表示部へと送信する(S10−2)。
【0078】
一方、マルチアクセス制御部103は、シナリオ内容の指示を受信すると、現状IVRサーバ12が行っているガイダンス再生と音声入力待ち状態を中止し、音声ガイダンスの更新を行うため、IVR制御部101に新規ガイダンス取得指示を送信する(S9−1)。IVR制御部101は、新規ガイダンス取得指示をIVRサーバ12に送信し、IVRサーバ12は、新規ガイダンス取得指示を受信すると、現状のDTMF/音声入力待ち状態をキャンセルし、新規ガイダンス要求をIVR制御部101を経由してマルチアクセス制御部103に送信する(S9−2)。なお、新規ガイダンス取得指示は、IVR制御部101から呼制御部100を通じて、呼制御信号として送付することも可能である。
【0079】
そして、マルチアクセス制御部103は、新規ガイダンス要求を受信すると、指示されたシナリオ内容(S8−3)をIVR制御部101にIVRサービス指示として送信する(S6−1)。IVR制御部101は、IVRサービス指示を受信すると、IVRサーバ12に対してガイダンス再生指示(S6−2)を送信し、IVRサーバ12はユーザへのガイダンスを再生する(S6−3)。
【0080】
これにより、Web入力結果に応じた音声ガイダンスおよびWebコンテンツがユーザに提供される。なお、マルチアクセス制御部103は、IVRサービス指示およびWebサービス指示の双方を実施後に音声入力処理フラグをOFFに戻しておく。
【0081】
[3−3.補足(応答同期のために)]
ユーザに違和感が無いように音声ガイダンスおよびWebコンテンツを提供するためには、音声ガイダンスの出力とWebコンテンツの表示を同期させることが重要である。しかし、ユーザ入力を受け付けた端末に対しては、そのまま応答を返すことで即コンテンツの更新が可能となるのに対して、ユーザ入力を受け付けていない端末の更新には、サービスの更新指示を行う分、処理に遅延が出てしまう。このため、マルチアクセス制御部103が音声ガイダンスに関するサービス指示およびWebサービス指示を同時に実施すると、音声ガイダンスおよびWebコンテンツの提供タイミングが異なってしまう。
【0082】
そこで、本実施形態では、ユーザ入力が音声入力である場合にはマルチアクセス制御部103がWebサービス指示を先に実施し、ユーザ入力がWeb入力である場合にはマルチアクセス制御部103が新規ガイダンス取得指示を先に実施する。以下、ユーザ入力が音声入力である場合と、ユーザ入力がWeb入力である場合の各々について具体的に説明する。
【0083】
(ユーザ入力が音声入力である場合)
図9に示したように、マルチアクセス制御部103は、音声入力結果を受信後、シナリオ制御部107に音声入力結果を通知し(S7−1)、シナリオ指示を受信する(S7−2)。その後、マルチアクセス制御部103は、WebサービスとIVRサービスの双方のサービス指示を行う。ここで、マルチアクセス制御部103は、入力があった音声とは別側のサービス(Webサービス)に対する指示を先に行い(S5−1)、その指示の応答の受信を待って、IVRサービス指示(S6−1)を行う。
【0084】
(ユーザ入力がWeb入力である場合)
一方、図10に示したように、マルチアクセス制御部103は、Web入力結果を受信後、シナリオ制御部107にWeb入力結果を通知し(S8−2)、シナリオ指示を受信する(S8−3)。その後、マルチアクセス制御部103は、WebサービスとIVRサービスの双方のサービス指示を行う。ここで、マルチアクセス制御部103は、入力があったWebとは別側のサービス(IVRサービス)に対する指示を先に行い(S9−1)、その指示の応答の受信を待って、Webサービス指示(S6−1)を行う。
【0085】
上記の処理により、音声ガイダンスの出力とWebコンテンツの表示の同期度合いを高めることが可能である。また、ユーザは入力を行った端末に対して意識を持っているため、他方の端末の処理を優先させる事により、ユーザが感じる違和感の軽減を図る事が可能である。
【0086】
<4.ユーザ入力の排他的管理>
上述したように、本実施形態によれば、携帯電話201およびWebクライアント202のいずれに対するユーザ入力にも応答することが可能となる。一方で、携帯電話201に対する入力およびWebクライアント202に対する入力がほぼ同時に行われる場合も想定されるので、信号のすれ違いが問題となる。そこで、本実施形態では、ユーザからの入力状態を示す音声入力フラグおよびWeb入力フラグにより、ユーザ入力を排他的に管理する。以下、音声入力に対する応答動作、およびWeb入力に対する応答動作を簡単に説明した後に、多様なケースでの応答動作を詳細に説明する。
【0087】
(音声入力に関する排他的管理)
図11は、音声入力に対する応答動作を示したフローチャートである。図11に示したように、マルチアクセス制御部103は、音声入力結果の通知を受けると、Web入力フラグがONであるか否かを判断する(S51)。そして、マルチアクセス制御部103は、Web入力フラグがOFFである場合、音声入力結果を有効として扱い、音声入力フラグをONに設定し、音声入力結果に応じた次のシナリオ指示をシナリオ制御部107に要求する(S52)。
【0088】
一方、マルチアクセス制御部103は、Web入力フラグがONである場合、Web入力結果を有効として扱い、音声入力結果を無効とする(S53)。すなわち、マルチアクセス制御部103は、音声入力結果に応じた次のシナリオ指示の要求を行わない。
【0089】
続いて、マルチアクセス制御部103は、新規ガイダンス取得指示が実施済みであるか否かを判断する(S54)。そして、新規ガイダンス取得指示が実施済みである場合、マルチアクセス制御部103は、Web入力結果に基づいて取得されたシナリオ内容に基づくIVRサービス指示を実施する(S55、図16参照)。また、新規ガイダンス取得指示が実施済みでない場合、マルチアクセス制御部103は、新規ガイダンス取得指示は実施せずに、Web入力結果に基づいて取得されたシナリオ内容に基づくIVRサービス指示を実施する(S56、図15参照)。
【0090】
(Web入力に関する排他的管理)
図12は、Web入力に対する応答動作を示したフローチャートである。図12に示したように、マルチアクセス制御部103は、Web入力結果の通知を受けると、音声入力フラグがONであるか否かを判断する(S61)。そして、マルチアクセス制御部103は、音声入力フラグがOFFである場合、Web入力結果を有効として扱い、Web入力フラグをONに設定し、Web入力結果に応じた次のシナリオ指示をシナリオ制御部107に要求する(S62)。
【0091】
一方、マルチアクセス制御部103は、音声入力フラグがONである場合、音声入力結果を有効として扱い、Web入力結果を無効とする(S63)。すなわち、マルチアクセス制御部103は、Web入力結果に応じた次のシナリオ指示の要求を行わない。
【0092】
続いて、マルチアクセス制御部103は、Webサービス指示が実施済みであるか否かを判断する(S64)。そして、Webサービス指示が実施済みである場合、マルチアクセス制御部103は、音声入力結果に基づいて取得されたシナリオ内容に基づくWebコンテンツの応答を制御する(S65、図13参照)。また、新規ガイダンス取得指示が実施済みでない場合、マルチアクセス制御部103は、端末管理制御部104へのWebサービス指示を実施せずに、音声入力結果に基づいて取得されたシナリオ内容に基づくWebコンテンツの応答を制御する(S66、図14参照)。
【0093】
[4−1.音声入力がWeb入力より先に行われた場合(ケースA)]
図13は、音声入力がWeb入力より先に行われた場合の応答動作を示したシーケンス図である。図13に示したように、ユーザが携帯電話201に対してDTMFもしくは音声認識により入力を行うと(S7)、音声入力結果がIVRサーバ12からIVR制御部101を通じてマルチアクセス制御部103へと通知される(S7−1)。
【0094】
マルチアクセス制御部103は、音声入力結果が通知されると、音声入力フラグをONとし、シナリオ制御部107に音声入力結果を通知し、シナリオ制御部107はシナリオ構成から、音声入力結果に応じて次のシナリオ内容を判断し、マルチアクセス制御部103にシナリオ内容の指示を行う(S7−2)。
【0095】
次に、マルチアクセス制御部103は、端末管理制御部104に対してWebサービスの指示を行うが(S5−1)、このWebサービス指示の処理の前にユーザがWebコンテンツをクリックするなどして音声入力結果とは異なる内容のWeb入力を行った場合、下記のような処理を行う。
【0096】
マルチアクセス制御部103は、IVRサービスについては、音声入力結果に対するシナリオ内容に基づき、IVR制御部101にIVRサービス指示(S6−1)を行い、IVR制御部101がIVRサーバ12に対してガイダンス再生指示(S6−2)を行い、IVRサーバ12がユーザへのガイダンスの送信を行う(S6−3)。
【0097】
一方、マルチアクセス制御部103は、Webサービスについては、音声入力フラグがONの状態であるので、すでに音声からの入力を受け取っている状態であると判断し、音声入力結果を有効とし、Web入力結果は無効とする。
【0098】
このため、マルチアクセス制御部103は、Web入力結果は無視し、音声入力結果に対するシナリオ内容の指示(S7−2)に基づいた新規Webサービス指示(S10’−1)をWebコンテンツ制御部102に返却し、Webコンテンツ制御部102はこれをHTMLに変換してWeb表示部に応答する(S10’−2)。
【0099】
一方で端末管理制御部104へ行ったWebサービス指示(S5−1)は有効な状態であるため、端末管理制御部104から、Webクライアント202のWeb制御部220に対してWebサービス指示が通知される(S5−2)。
【0100】
続いて、Web制御部220は、Web表示部221に通知されたURLの取得指示を行い(S5−3)、Web表示部221は画面取得のため、Webコンテンツ制御部102へアクセスを行う(S5−4)。Webコンテンツ制御部102はコンテンツ取得のため、マルチアクセス制御部103にアクセスを行い、マルチアクセス制御部103は、保持しているシナリオ内容(S7−2)の指示をWebコンテンツ制御部102に通知する。そして、Webコンテンツ制御部102は、通知されたシナリオ内容をHTMLに変換して、Web表示部へ返却する(S5−5)。
【0101】
なお、ユーザの画面の見え方は、Web入力に応答するWeb画面更新(S10’−2)直後に、再度Web画面表示(S5−5)を行うことになるので、Web入力に応答するWeb画面更新の際のWebサービス指示(S10’−1)については、暫定的な応答を返してもよい。
【0102】
[4−2.音声入力がWeb入力より先に行われた場合(ケースB)]
図14は、音声入力がWeb入力より先に行われた場合の他の応答動作を示したシーケンス図である。図14に示したように、ユーザが携帯電話201に対してDTMFもしくは音声認識により入力を行うと(S7)、音声入力結果がIVRサーバ12からIVR制御部101を通じてマルチアクセス制御部103へと通知される(S7−1)。
【0103】
マルチアクセス制御部103は、音声入力結果が通知されると、音声入力フラグをONとし、シナリオ制御部107に音声入力結果を通知し、シナリオ制御部107はシナリオ構成から、音声入力結果に応じて次のシナリオ内容を判断し、マルチアクセス制御部103にシナリオ内容の指示を行う(S7−2)。この処理の間にユーザがWebコンテンツをクリックするなどして音声入力結果とは異なる内容のWeb入力を行った場合、下記のような処理を行う。
【0104】
マルチアクセス制御部103は、IVRサービスについては、音声入力結果に対するシナリオ内容に基づき、IVR制御部101にIVRサービス指示(S6−1)を行い、IVR制御部101がIVRサーバ12に対してガイダンス再生指示(S6−2)を行い、IVRサーバ12がユーザへのガイダンスの送信を行う(S6−3)。
【0105】
一方、マルチアクセス制御部103は、Webサービスについては、音声入力フラグがONの状態であるので、すでに音声からの入力を受け取っている状態であると判断し、音声入力結果を有効とし、Web入力結果は無効とする。
【0106】
このため、マルチアクセス制御部103は、Web入力結果は無視し、端末管理制御部104に対するWebサービス指示を実施しない。そして、マルチアクセス制御部103は、Webからの入力結果通知(S8−1)に対して、音声入力結果に基づく新規Webサービス指示(S10’−1)をWebコンテンツ制御部102に返却し、Webコンテンツ制御部102はこれをHTMLに変換してWeb表示部に応答する(S10’−2)。
【0107】
[4−3.Web入力が音声入力より先に行われた場合(ケースC)]
図15は、Web入力が音声入力より先に行われた場合の応答動作を示したシーケンス図である。図15に示したように、ユーザがWebクライアント202に対するWeb入力を行うと(S8)、Webコンテンツ制御部102を通じてマルチアクセス制御部103に対してWeb入力結果が通知される(S8−1)。
【0108】
マルチアクセス制御部103は、Web入力結果が通知されると、Web入力処理フラグをONとし、シナリオ制御部107にWeb入力結果を通知する。シナリオ制御部107は、シナリオ構成から、Web入力結果に応じて次のシナリオ内容を判断し、マルチアクセス制御部103にシナリオ内容の指示を行う(S8−3)。この処理の途中で、音声入力(DTMF入力もしくは音声認識入力)が発生した場合(S7)、下記の処理を行う。
【0109】
マルチアクセス制御部103は、Webサービスについては、S8−3でシナリオ制御部107から通知されたシナリオ内容に基づき、Webコンテンツ制御部102に対してWebサービス指示を行う(S10−1)。そして、Webコンテンツ制御部102は、シナリオ内容をHTMLに変換してWeb表示部221に応答する(S10−2)。
【0110】
一方、マルチアクセス制御部103は、IVRサービスについては、Web入力フラグがONの状態であるので、すでにWebからの入力を受け取っている状態であると判断し、Web入力結果を有効とし、音声入力結果は無効とする。
【0111】
このため、マルチアクセス制御部103は、音声入力結果を無視し、IVR制御部101に新規ガイダンス取得指示を実施せず、Web入力結果に基づくシナリオ指示(S8−3)を、IVR制御部101に通知する(S6’−1)。IVR制御部101は、通知されたシナリオ内容をVXMLやMSCML等のIVRサーバ制御信号に変換してIVRサーバ12に通知し(S6’−2)、IVRサーバ12がガイダンス再生を行う(S6’−3)。
【0112】
[4−4.Web入力が音声入力より先に行われた場合(ケースD)]
図16および図17は、Web入力が音声入力より先に行われた場合の他の応答動作を示したシーケンス図である。図16に示したように、ユーザがWebクライアント202に対するWeb入力を行うと(S8)、Webコンテンツ制御部102を通じてマルチアクセス制御部103に対してWeb入力結果が通知される(S8−1)。
【0113】
マルチアクセス制御部103は、Web入力結果が通知されると、Web入力処理フラグをONとし、シナリオ制御部107にWeb入力結果を通知する。シナリオ制御部107は、シナリオ構成から、Web入力結果に応じて次のシナリオ内容を判断し、マルチアクセス制御部103にシナリオ内容の指示を行う(S8−3)。
【0114】
続いて、マルチアクセス制御部103は、IVRサーバ12に対して、現状のガイダンス再生と入力待ち状態のキャンセル、新規ガイダンス取得を指示するため、IVR制御部101を通じてIVRサーバ12に新規ガイダンス取得指示を行う(S9−1)。このIVR制御部101からIVRサーバ12への指示の間(図16)、または、マルチアクセス制御部103からIVR制御部101への指示の間(図17)において音声入力(DTMF入力もしくは音声認識入力)が発生した場合(S7)、下記の処理を行う。
【0115】
マルチアクセス制御部103は、Webサービスについては、S8−3でシナリオ制御部107から通知されたシナリオ内容に基づき、Webコンテンツ制御部102に対してWebサービス指示を行う(S10−1)。そして、Webコンテンツ制御部102は、シナリオ内容をHTMLに変換してWeb表示部221に応答する(S10−2)。
【0116】
一方、マルチアクセス制御部103は、IVRサービスについては、Web入力フラグがONの状態であるので、すでにWebからの入力を受け取っている状態であると判断し、Web入力結果を有効とし、音声入力結果は無効とする。
【0117】
このため、マルチアクセス制御部103は、音声入力結果を無視し、Web入力結果に基づくシナリオ指示(S8−3)を、IVR制御部101に通知する(S6’−1)。IVR制御部101は、通知されたシナリオ内容をVXMLやMSCML等のIVRサーバ制御信号に変換してIVRサーバ12に通知し(S6’−2)、IVRサーバ12がガイダンス再生を行う(S6’−3)。
【0118】
一方、マルチアクセス制御部103がIVR制御部101に対して行った新規ガイダンス取得指示(S9−1)は有効であるため、新規ガイダンス取得指示はIVRサーバ12に通知される。そして、IVRサーバ12はIVR制御部101に対して新規ガイダンス要求(S9−2)を送信する。続いて、IVR制御部101は、マルチアクセス制御部103に新規ガイダンス要求を通知し、マルチアクセス制御部103は、保持しているシナリオ指示(S8−3)の内容をIVR制御部101に対して通知する(S6−1)。IVR制御部101は、これをVoiceXMLやMSCMLに変換してIVRサーバ12を制御し(S6−2)、IVRサーバ12に音声ガイダンスを再生させる(S6−3)。
【0119】
なお、IVRサーバ12のガイダンス再生は、音声入力に応答する音声ガイダンス再生(S6’−3)の直後に新規ガイダンス取得指示(S9)に基づく音声ガイダンスの再生が行われるの。このため、音声入力に応答する音声ガイダンス再生(S6’−3)は、空の応答であってもよい。
【0120】
<5.Webサービスの実施選択>
上記では、IVRサービスと併せてWebサービスが実施される例を説明したが、Webサービスについては選択的に実施することも可能である。以下、具体的に説明する。
【0121】
[5−1.第1の例]
第1の例では、シナリオにおいて、Webサービスを有効にするための音声入力のルールを規定し、このルールが満たされた場合にWebサービスの実施を開始する。例えば、図18に示したシナリオでは、ユーザにより「Web画面に出して」という音声入力があった場合に(S74)、WebサービスフラグがONにされ(S76)、Webサービスの実施が開始される。以下、図19を参照し、より詳細なフローを説明する。
【0122】
図19は、Webサービスの実施をユーザが選択する第1の例を示したシーケンス図である。図18に示したシナリオに従う場合、図19に示したように、ユーザが電話を発信し、通話を確立した時点では、Webサービスは提供されず、IVRサービスのみが提供される(S1〜S6)。
【0123】
ここで、ユーザがWebサービスを有効にする音声入力を行うと(S7)、この音声入力結果は、IVR制御部101、マルチアクセス制御部103を通じて、シナリオ制御部107に送信される(S7−1)。
【0124】
シナリオ制御部107は、音声入力結果を受信すると、Webサービスを有効にする入力であると判断し、マルチアクセス制御部103に対し、Web入力有効の通知を行う(S7−2)。マルチアクセス制御部103は、Webサービスが有効な状態であるか否かを示すWebサービスフラグを有し、このWebサービスフラグをONにすることで、以降、IVRサービス(S6)だけでなくWebサービス(S5)の提供を行うことが可能となる。
【0125】
なお、「Webサービスを止める」のようなWebサービス無効化のルールをシナリオで規定してもよい。かかる構成によれば、Webサービスの実施の有無をユーザが音声入力により自由に切り替えることが可能となる。
【0126】
[5−2.第2の例]
第2の例では、シナリオにおいて、Webサービスを実施するか否かをシナリオ内容ごとに規定し、特定のシナリオ内容に基づくサービスの提供時にWebサービスを実施する。
【0127】
例えば、図20に示したシナリオでは、シナリオ内容82に対してはWebサービスフラグ83がonに設定され、シナリオ内容86に対してはWebサービスフラグ87がoffに設定され、シナリオ内容88に対してはWebサービスフラグ89がonに設定されている。このため、シナリオ内容82およびシナリオ内容88に基づくサービスの提供時にWebサービスが実施され、シナリオ内容86に基づくサービスの提供時にはWebサービスが実施されない。以下、図21を参照し、より詳細なフローを説明する。
【0128】
図21は、Webサービスの実施をシナリオの設定に基づいて選択する第2の例を示したシーケンス図である。図21に示したように、シナリオ制御部107が、マルチアクセス制御部103へシナリオ指示を行う際に、Webサービスの実施可否も通知する(S7−2)。
【0129】
そして、マルチアクセス制御部103は、Webサービス実施の指示がある時にのみ、Webサービス指示(S5−1)を実施する(図21中のB:Webサービス実施あり)。一方、マルチアクセス制御部103は、Webサービス実施の指示が無い場合、IVRサービスのみを実施する(図21中のA:Webサービス実施なし)。
【0130】
かかる構成により、トラフィックを軽減するとともに、画面の特性によって表示/非表示を切り替えられるので、プライバシー保護やセキュリティの保護を実現することができる。なお、シナリオにおいては、通常の音声のみで案内ができるような場面ではWebサービスをOFFにしておき、地図案内や商品紹介など画面に出す有効性が高い場面についてはWebサービスONと設定をしておいてもよい。
【0131】
<6.むすび>
以上説明したように、本実施形態によれば、音声ガイダンスとともに、PC等の身近な画面にサービス内容を表示することで、音声ガイダンスだけでは伝わりにくい情報を視覚的に分かりやすくユーザに提供することが可能となる。
【0132】
また、本実施形態によれば、音声入力だけでなくWeb画面からの入力にも応答することが可能である。したがって、ガイダンスで読み上げるのに時間が掛かる複数の選択肢がある場合でも、ユーザは、Web画面に一度に表示された選択リストから所望の項目を簡易に選択することができるので、利用者の操作性が格段に向上される。操作性の向上は、音声IVRサービスの途中離脱率を抑えることにつながり、カスタマサポートセンタの運用コストの軽減を図ることができる。また、企業がフリーダイヤルでサービスを提供している場合、通信費用は企業側での負担となることがあるが、本実施形態によればWebからの入力が可能なので、IVRを利用する通話時間の短縮、および企業側の通話料金負担の軽減を期待できる。
【0133】
同様に、通話時間を短縮できれば、同時利用回線数を抑える事ができるので、利用回線数と共に設備投資のコストを低減することが可能である。また、Webでの操作から目的のコンテンツに誘導させることで、企業はより効率的に商品を提供でき、今までにない新しいIVRサービスを実現することが可能となる。
【0134】
なお、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【0135】
例えば、上記実施形態では、Webクライアント202としてPCやタブレットタブレット端末を想定して説明を行ったが、本実施形態はかかる例に限定されない。Webクライアント202として、銀行のATMや公共施設等に設置されるKIOSK端末やデジタルサイネージ端末を使用することで、様々な業種やサービスへの活用も可能となる。
【0136】
また、上記実施形態では、Web入力結果によるWeb画面更新方法については、SIP−Push等を使用せずにそのまま画面を遷移させているが、本実施形態はかかる例に限定されない。例えば、マルチアクセス制御部103は、一旦空のHTMLを返却し、その後で端末管理制御部104に対してWebサービス指示を出すことでWebクライアント202に再度Webアクセスを行わせ、画面を更新する方法も考えられる。または、端末管理制御部104によるSIP−Push等の方法を使用せずに、Webクライアント202からコンテンツを定期的に取得するポーリングによる更新や、Comet等の技術によるコンテンツ更新を行う方法も利用可能である。
【0137】
また、本明細書のサービス提供システムの処理における各ステップは、必ずしもシーケンス図またはフローチャートとして記載された順序に沿って時系列に処理する必要はない。例えば、サービス提供システムの処理における各ステップは、シーケンス図として記載した順序と異なる順序で処理されても、並列的に処理されてもよい。
【0138】
また、サービス提供システムを構成する各システム要素に内蔵されるCPU、ROMおよびRAMなどのハードウェアを、上述した各システム要素の各構成と同等の機能を発揮させるためのコンピュータプログラムも作成可能である。また、該コンピュータプログラムを記憶させた記憶媒体も提供される。
【符号の説明】
【0139】
10 制御サーバ
11 シナリオサーバ
12 IVRサーバ
13 ガイダンスサーバ
14 音声認識/合成サーバ
20 センタ装置
100 呼制御部
101 IVR制御部
102 Webコンテンツ制御部
103 マルチアクセス制御部
104 端末管理制御部
105 シナリオ部
107 シナリオ制御部
200 ユーザ端末
201 携帯電話
202 Webクライアント
210 音声通信部
220 Web制御部
221 Web表示部
300 音声網
301 データ網


【特許請求の範囲】
【請求項1】
音声ガイダンスサーバによる電話端末に対する音声ガイダンスの提供を制御する音声ガイダンス制御部と、
前記音声ガイダンスの内容に関連するWebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するWebコンテンツ制御部と、
前記電話端末に対するユーザによる入力内容を示す音声入力結果、および前記Webクライアントに対するユーザによる入力内容を示すWeb入力結果が通知され、前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づく指示を前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に出すマルチアクセス制御部と、
を備える、制御サーバ。
【請求項2】
前記マルチアクセス制御部は、前記音声入力結果または前記Web入力結果の通知に応じて音声ガイダンスおよびWebコンテンツの提供フローが定義されているシナリオを有するシナリオサーバに対して指示を要求し、前記シナリオサーバから、前記シナリオ、および前記音声入力結果または前記Web入力結果に従う次の動作の指示を受ける、請求項1に記載の制御サーバ。
【請求項3】
前記マルチアクセス制御部は、
前記音声入力結果または前記Web入力結果が通知された場合、前記音声入力結果または前記Web入力結果に関するフラグを設定し、
前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づく指示を出した後に前記フラグを解除し、
前記音声入力結果または前記Web入力結果の一方に関するフラグが設定されている間に他方の入力結果が通知された場合、他方の入力結果に応じた前記シナリオサーバに対する指示の要求を行わない、請求項2に記載の制御サーバ。
【請求項4】
前記マルチアクセス制御部は、前記電話端末または前記Webクライアントの一方に関する入力結果に基づく指示を前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に出す場合、他方への指示を先に出した後に、前記一方への指示を出す、請求項1〜3のいずれか一項に記載の制御サーバ。
【請求項5】
前記マルチアクセス制御部は、前記電話端末からの要求に応じて、前記Webクライアントに対して前記Webコンテンツを提供するか否かを制御する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の制御サーバ。
【請求項6】
前記マルチアクセス制御部は、前記シナリオサーバからの指示にWebコンテンツの提供の指示が含まれるか否かに応じて前記Webコンテンツを提供するか否かを制御する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の制御サーバ。
【請求項7】
前記制御サーバは、前記電話端末の識別子と、前記Webクライアントのアドレスとを紐付けて管理する管理部をさらに備え、
前記管理部は、前記マルチアクセス制御部からWebコンテンツの提供指示を受けると、前記提供指示に含まれる電話番号から前記Webクライアントのアドレスを取得し、前記Webクライアントに対してWebコンテンツへのアクセス用情報を送信する、請求項1〜6のいずれか一項に記載の制御サーバ。
【請求項8】
前記アクセス用情報は、前記WebクライアントのセッションIDを含み、
前記Webコンテンツ制御部は、前記アクセス用情報を用いてアクセスを行う前記Webクライアントを前記アクセス用情報に含まれる前記セッションIDに基づいて識別する、請求項7に記載の制御サーバ。
【請求項9】
前記マルチアクセス制御部は、前記電話端末のセッションIDおよび前記WebクライアントのセッションIDを1つのユーザのサービスセッションとして紐付けて管理する、請求項1〜8のいずれか一項に記載の制御サーバ。
【請求項10】
音声ガイダンスサーバによる電話端末に対する音声ガイダンスの提供を制御するステップと、
前記音声ガイダンスの内容に関連するWebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するステップと、
前記電話端末に対するユーザによる入力内容を示す音声入力結果、または前記Webクライアントに対するユーザによる入力内容を示すWeb入力結果が通知されるステップと、
通知された前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づいて前記電話端末に対する音声ガイダンスの提供、および前記WebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するステップと、
を含む、制御方法。
【請求項11】
コンピュータを、
音声ガイダンスサーバによる電話端末に対する音声ガイダンスの提供を制御する音声ガイダンス制御部と、
前記音声ガイダンスの内容に関連するWebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するWebコンテンツ制御部と、
前記電話端末に対するユーザによる入力内容を示す音声入力結果、および前記Webクライアントに対するユーザによる入力内容を示すWeb入力結果が通知され、前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づく指示を前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に出すマルチアクセス制御部と、
として機能させるための、プログラム。
【請求項12】
音声ガイダンスサーバと、
前記音声ガイダンスサーバによる電話端末に対する音声ガイダンスの提供を制御する音声ガイダンス制御部、
前記音声ガイダンスの内容に関連するWebコンテンツのWebクライアントに対する提供を制御するWebコンテンツ制御部、および、
前記電話端末に対するユーザによる入力内容を示す音声入力結果、および前記Webクライアントに対するユーザによる入力内容を示すWeb入力結果が通知され、前記音声入力結果または前記Web入力結果に基づく指示を前記音声ガイダンス制御部および前記Webコンテンツ制御部に出すマルチアクセス制御部、
を有する制御サーバと、
音声ガイダンスおよびWebコンテンツの提供フローが定義されているシナリオを有するシナリオサーバと、
を備え、
前記マルチアクセス制御部は、前記シナリオサーバから、前記シナリオ、および前記音声入力結果または前記Web入力結果に従う次の動作の指示を受ける、制御システム。






【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2013−66128(P2013−66128A)
【公開日】平成25年4月11日(2013.4.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−204847(P2011−204847)
【出願日】平成23年9月20日(2011.9.20)
【出願人】(000000295)沖電気工業株式会社 (6,645)
【Fターム(参考)】