説明

制御システム、車載装置、及びプログラム

【課題】種別が異なる其々の車載装置において、確実に、その機種において利用可能な情報を記憶媒体に記憶することができる制御システム、車載装置、及びプログラムを提供する。
【解決手段】制御システムは、車載装置によって使用されるSDカードがカードスロットに挿入された場合、SDカードに車載装置の種別情報が記憶されているかを判断する。SDカードに種別情報が記憶されている場合、選択画面271を表示部に表示する。ユーザによって、チェックボックス領域274にチェックが入れられ、SDカードに記憶する情報の項目が選択された場合、制御システムは、SDカードに記憶されている種別情報によって特定される車載装置が使用可能な情報を、サーバから取得してSDカードに記憶する。車載装置にSDカードが挿入された場合、車載装置は、SDカードに記憶された情報に基づいて、運転者に情報を報知する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車載装置において使用される記憶媒体に、目標対象に関する情報を記憶するための制御システム、車載装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
目標対象と自車両との位置情報を特定し、特定した位置関係に関する情報を運転者に対して通知する車載装置が知られている。車載装置として、例えばレーダー探知機などが挙げられる。目標対象として、例えば、車両速度を測定する装置などが挙げられる。目標対象は、交通事故の発生し易い危険な場所に設置される場合が多い。従って車載装置は、例えば目標対象への接近を運転者に知らせることで、交通事故の発生しやすい場所において運転者に安全運転を促すことができる。このように、目標対象と自車両との位置関係を運転者に知らせることは、運転者の安全運転に寄与するものである。
【0003】
車載装置においては、目標対象の位置情報の鮮度、正確さが重要な要素となる。即ち、目標対象の位置情報が古い場合、既に目標対象が撤去されている場所で運転者に通知が行われたり、新たに設置された目標対象があるにも関わらず、その場所の位置情報がないため通知が行われなかったりしてしまい、信頼性が低下する。そこで通常の車載装置では、購入後であっても目標対象の位置情報を更新することが可能となっている。
【0004】
目標対象の位置情報を更新する従来の方法は次のとおりである。目標対象の位置情報は、SDカードのような外部不揮発性メモリに記憶される。車載装置は、セットされた外部不揮発性メモリに記憶された位置情報を参照し、運転者への通知を行う。位置情報の更新を行う場合、運転者は、外部不揮発性メモリを車載装置から取り外し、PC等の情報端末にセットする。情報端末は、外部不揮発性メモリに記憶された位置情報を最新の情報に更新することができる。
【0005】
また特許文献1には、他の車載装置から無線送信される位置情報を受信してメモリに記憶することによって、他の車載装置において更新された新しい位置情報を取得する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2009−266057号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に記載された装置では、車載装置間で無線通信を行うための通信機器が新たに必要になるため、通常、情報端末によって位置情報を更新する方法が採用される。ここで、外部不揮発性メモリに記憶する位置情報の形式や内容は、車載装置の種別に対応するのものでなければならない。車載装置の種別によって、外部不揮発性メモリに記憶する位置情報の形式や内容は異なるからである。異なる種別の車載装置に対応する位置情報が外部不揮発性メモリに記憶された場合、車載装置は、その位置情報を利用することができず、運転者への通知を行うことができない。このため、情報端末を介して位置情報を更新する場合、外部不揮発性メモリが使用される車載装置の種別を情報端末に対して指定する必要がある。ところが通常運転者は、使用中の車載装置の種別を認識していないことが多いので、位置情報の更新の際に車載装置の種別をわざわざ確認しなければならなくなり煩わしいという問題点がある。
【0008】
本発明の目的は、種別が異なる其々の車載装置において、確実に、その機種において利用可能な情報を記憶媒体に記憶することができる制御システム、車載装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第一態様に係る制御システムは、目標対象と車両との位置関係に基づいて運転者に報知を発する車載装置によって使用される前記目標対象の情報を記憶する記憶媒体上に予め記憶された前記車載装置の種別情報を読み取り、読み取った当該車載装置の種別情報に対応する前記目標対象の情報を取得して前記記憶媒体に記憶する制御を行うことを特徴とする。
【0010】
第一態様によれば、ユーザは、車載装置において使用可能な目標対象の情報の指定操作を制御システムに対して行うことなく、車載装置において使用可能な目標対象の情報を記憶媒体に記憶させることができる。車載装置は、目標対象の情報が記憶された記憶媒体を参照することによって、目標対象に関する報知を確実に実行することができる。例えば目標対象の情報に、目標対象の位置情報を含めるとよい。目標対象の情報に位置情報を含めることによって、車載装置は、車両との位置関係に基づいた報知を行うことができるためである。ユーザは、車載装置において使用可能な目標対象の情報の種別として車載装置の種別情報を予め認識しておく必要がないので、記憶媒体に記憶された目標対象の情報の更新作業を迅速且つ容易に行うことができる。
【0011】
第一態様において、前記記憶媒体上に前記車載装置の種別情報が記憶されていない場合に、自己の車載装置の種別情報を前記記録媒体上に書きこむ車載装置を備えるとよい。汎用の記憶媒体が使用される場合、通常、記憶媒体には車載装置の種別情報が記憶されていないので、ユーザは、使用する車載装置の種別情報を記憶媒体に記憶する必要がある。車載装置の種別情報の記憶作業が手動で行われる場合、ユーザは車載装置の種別がどのようなものであるかを確認する必要があり煩わしい。また、誤った車載装置の種別情報が記憶媒体に記憶された場合、車載装置は運転者に対する報知を正常に行うことができなくなる。これに対して本発明では、車載装置が記憶媒体に車載装置の種別情報を直接記憶するので、車載装置の種別情報は正確且つ確実に記憶される。従って制御システムは、車載装置において使用可能な目標対象の情報を、記憶媒体に確実に記憶することができる。車載装置は、記憶媒体を参照することによって、運転者に対する報知を確実に実行することができる。
【0012】
第一態様において、前記車載装置の種別情報として、当該車載装置で使用可能な目標対象の情報の種別を用いるとよい。ハードウェアが同一の車載装置であっても、使用可能な目標対象の情報が異なる場合がある。例えば、車載装置を駆動するファームウェアのバージョンが異なる場合である。ここで、記憶媒体に記憶する車載装置の識別情報として、車載装置で使用可能な目標対象の情報の種別を用いることによって、ハードウェアが同一の車載装置において使用可能な目標対象の情報が異なる場合であっても、其々の車載装置で使用可能な目標対象の情報を確実に記憶媒体に記憶することができる。このため車載装置は、記憶媒体を参照することによって、運転者に対する報知を確実に実行することができる。
【0013】
第一態様において、前記記憶媒体から読み取った前記車載装置の種別情報に対応する前記目標対象の情報と、既に取得済みの前記目標対象の情報とで相違する部分の情報である差分情報を取得し、前記記憶媒体に記憶するとよい。例えば、目標対象の情報として、位置情報、目標対象の種別情報、及び目標対象の外観を示す画像等が含まれる場合のように、目標対象の情報の情報量が多くなる場合がある。これに対して制御システムは、差分情報を記憶媒体に記憶するので、記憶媒体に記憶する情報量を抑制することができる。従って、記憶媒体に情報を記憶するために要する時間を短縮することができる。
【0014】
第一態様において、前記車載装置の種別情報に対応する前記目標対象の情報のうち所定地域内の前記目標対象の情報と、既に取得済みの前記目標対象の情報のうち所定地域内の前記目標対象の情報との差分情報を取得し、前記記憶媒体に記憶するとよい。制御システムは、目標対象の位置に基づいて目標対象の情報を絞り込み、記憶媒体に記憶する。例えば、公開取締に関する情報を記憶媒体に記憶する場合、車両が位置する場所を含む地域や、目的地に向かうまでに経由する場所を含む地域で実施される公開取締に関する情報が記憶媒体に記憶されていれば、車両位置に応じた公開取締情報を運転者に対して報知することができることになる。従って制御システムでは、上述したような所定地域に対応する目標対象の情報の差分情報のみを記憶媒体に記憶する。これによって制御システムは、記憶媒体に記憶する情報量を更に抑制することができる。
【0015】
第一態様において、前記記憶媒体に、前記車両の走行位置と走行時刻とが対応付けられた履歴情報が記憶されている場合に、前記記憶媒体に記憶された前記履歴情報を取得するとともに、前記履歴情報を前記記憶媒体から削除するとよい。これによって、記憶媒体が車載装置において繰返し使用された場合に、記憶容量が不足することを防止できる。
【0016】
第一態様において、前記履歴情報の前記走行位置及び前記走行時刻に基づいて、前記車両の通った場所を順番に表示手段に表示された地図上に表示するための制御を行うとよい。ユーザは、実際に車両が走行した道路の道順を時系列に確認することができるので、自身の走行履歴をより感覚的に認識することができる。
【0017】
第一態様において、前記目標対象の位置と前記走行位置とが接近した場合に、前記目標対象を示す画像、及び、前記走行位置における前記車両の走行速度を表示するための制御を行うとよい。制御システムは、目標対象の画像や走行速度を表示することによって、ユーザの臨場感を高めることができる。従ってユーザは、あたかも自分がその場にいるような感覚で走行履歴を視認することができる。
【0018】
第一態様において、取得した前記目標対象の情報を記憶する第一記憶手段を備え、前記第一記憶手段に記憶された前記目標対象の情報のうち、前記履歴情報の前記走行時刻よりも前であり且つ前記走行時刻に最も近い時刻に更新された前記目標対象の情報に基づいて、前記目標対象の位置を定め、前記目標対象を示す画像を表示するための制御を行うとよい。目標対象を示す画像を表示する場合、車両が走行した時期に設置されていた目標対象の情報が参照される。これによって、車両の走行時点で実際に設置されていた目標対象を示す画像を、地図上に表示することができる。
【0019】
第一態様において、前記記憶媒体に、ユーザによって登録された前記目標対象の情報である登録情報、及び、ユーザが、前記目標対象の情報に基づく報知を無効とするように指示する無効情報のうち少なくとも一方が記憶されている場合に、前記記憶媒体に記憶された前記登録情報及び前記無効情報のうち少なくとも一方を取得するとよい。制御システムは、取得した登録情報や無効情報を有効的に活用することができる。例えば、取得された登録情報や無効情報に基づき、目標対象を特定するための画像を地図上に配置した映像をディスプレイに表示させ、ユーザに確認させるとよい。これによって、ユーザに対して登録情報や無効情報を良好に視認させることができる。
【0020】
第一態様において、前記記憶媒体に、前記目標対象から出力される電波に基づき前記車載装置が前記目標対象を検出した場合、実際には前記目標対象が設置されていない場所で前記車載装置が前記目標対象を検出した場合、または、前記車載装置が車両の状態情報を取得した場合のうち少なくともいずれか一の場合に検出された情報に関する検出情報が記憶されている場合に、前記記憶媒体に記憶された前記検出情報を取得するとよい。制御システムは、取得した検出情報または時刻情報を有効的に活用することができる。例えば、検出情報として目標対象や誤動作が検出された場合、目標対象や誤動作を特定するための画像を地図上に配置した映像をディスプレイに表示させるとよい。これによって、ユーザに対して検出情報を良好に視認させることができる。
【0021】
第一態様において、前記記憶媒体から取得した情報を、ユーザ毎に区分して第二記憶手段に記憶し、前記記憶媒体に情報を記憶する場合に、前記記憶媒体を使用するユーザを、前記記憶媒体に記憶されたユーザを特定するための情報に基づいて特定し、特定されたユーザに対応する前記情報を前記第二記憶手段から読み出して前記記憶媒体に記憶するとよい。これによってユーザは、自身に固有の情報等を車載装置において繰り返し使用することができる。例えば、共通の車載装置を複数人が共同で使用する場合、個々のユーザは、自身を特定するための情報が記憶された記憶媒体を所有するとよい。これによって記憶媒体には、ユーザ各人に固有の情報が記憶されることになるので、車載装置は、各人に固有の情報に基づいて動作することができる。
【0022】
第一態様において、前記車載装置において前記記憶媒体が使用された場合に、前記記憶媒体には、前記車載装置において使用されたことを証明する証明情報が記憶され、前記記憶媒体に前記証明情報が記憶されている場合にのみ、前記目標対象の情報を前記記憶媒体に記憶するとよい。これによって、実際には車載装置によって使用されない記憶媒体に、目標対象の情報が記憶されてしまうことを防止できる。従って、目標対象の情報のセキュリティを高めることができるので、有料情報などの付加価値の高い情報を、車載装置によって実際に使用される記憶媒体に対してのみ提供することができる。
【0023】
第一態様において、前記証明情報は、前記車両が走行したことを示す情報であって、走行位置及び走行時刻のうち少なくともいずれかを含むとよい。走行位置及び走行時刻が証明情報として記憶されていれば、記憶媒体は、実際に車載装置によって使用されていることになる。このように、走行位置及び走行時刻を証明情報として使用することによって、記憶媒体が車載装置によって使用されていることを簡易に確認することができる。また、走行位置及び走行時刻を、車両の走行履歴を示す情報として活用することができる。
【0024】
第一態様において、前記車載装置の動作時の各種設定を示す設定情報を前記記憶媒体に記憶する制御を行い、前記車載装置は、前記記憶媒体に記憶された前記設定情報に基づき、動作時の各種設定を行うとよい。これによって、制御システムを介して車載装置の動作時の各種設定を変更することができる。
【0025】
第一態様において、前記記憶媒体を使用するユーザを、前記記憶媒体に記憶されたユーザを特定するための情報によって特定し、前記設定情報がユーザ毎に記憶された第三記憶手段に基づいて、特定された前記ユーザに対応する前記設定情報を選択し、前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0026】
設定情報はユーザ毎に分類されるので、各人に固有の設定情報が記憶された記憶媒体を使用することによって、車載装置を各人の設定で動作させることができる。例えば、共通の車載装置を複数人が共同で使用する場合、個々のユーザは、自身を特定するための情報が記憶された記憶媒体を所有するとよい。これによってユーザは、設定条件の入力操作を車載装置の使用時に行わなくても、常に所望する設定条件で車載装置を駆動させることができる。
【0027】
第一態様において、前記記憶媒体に記憶されたユーザとは異なるユーザに対応する前記設定情報を前記第三記憶手段から読み出し、前記記憶媒体に記憶するとよい。記憶媒体から取得した情報を、他のユーザIDが記憶された記憶媒体に記憶することができるので、記憶媒体に記憶される情報をユーザ間で共有することができる。
【0028】
第一態様において、前記第三記憶手段に記憶された前記設定情報を、ネットワークを介して接続するサーバに記憶し、前記第三記憶手段に記憶された前記設定情報を取得することができない場合に、前記サーバから前記設定情報を取得して前記記憶媒体に記憶するとよい。これによって、第三記憶手段が故障することによって、第三記憶手段から設定情報を取得することができなくなった場合でも、サーバに問い合わせることによって、設定情報を復元させることができる。従って、車載装置の設定をユーザが再度行う手間を省くことができる。
【0029】
第一態様において、前記設定情報が階層的に体系付けられている場合において、ユーザによる前記制御システムへの操作を階層順に誘導することによって、ユーザが前記車載装置に対して望んでいる動作方法で前記車載装置を動作させるために必要な前記設定情報を特定し、特定した前記設定情報を前記記憶媒体に記憶するとよい。これによってユーザは、誘導に従って階層的に入力操作を行うことによって、所望する動作方法で車載装置を動作させるために必要な設定情報を確実に特定することができる。
【0030】
第一態様において、前記車載装置の動作時の各種設定に関する問合せを受け付けた場合に、前記問合せに対応する前記車載装置の前記設定情報に変更するための画面を表示手段に表示し、前記画面が表示された状態でユーザが入力した前記設定情報を前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0031】
ユーザは、制御システムに問合せを行うことによって設定情報を特定することができるので、車載装置に関する詳細な知識を有していなくても、車載装置を所望する動作方法で動作させることができる。表示手段には、設定情報を直接変更するための画面が表示されるので、ユーザは、入力操作を何度も行って画面を遷移させ、設定情報を特定する手間を省くことができる。このためユーザは、迅速に所望する設定情報を特定し、記憶媒体に記憶させることによって、車載装置を所望の動作方法で動作させることが可能となる。
【0032】
第一態様において、前記記憶媒体に記憶された情報は、前記制御システムが取得可能な情報と、取得不可能な情報とに分類されており、取得可能な前記情報のみ取得し、取得不可能な前記情報を取得しないこととするとよい。
【0033】
例えば、車両の走行位置及び走行時刻を含む履歴情報については、ユーザのプライバシーを保護する観点から、制御システムに取り込まれないことが望ましい。一方、登録情報や無効情報については、複数人で共有化することによって最新の目標対象の情報を取得できるため、制御システムに取り込まれることが好ましい。この場合、履歴情報を取得不可能とし、登録情報や無効情報を取得可能とするとよい。これによって、制御システムに登録情報や無効情報のみ取り込ませることができる。このように、記憶媒体に記憶された情報が全て制御システムに取り込まれてしまうことを防止できる。
【0034】
第一態様において、取得された前記目標対象の情報のうち、前記車両の主な移動範囲内にある前記目標対象の情報を前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0035】
車両の移動範囲がある程度特定される場合には、車両の移動範囲内に対応する目標対象の情報が記憶媒体に記憶されれば、車載装置は、運転者への報知を問題なく実行することができる。従って制御システムは、車両の移動範囲に対応する目標対象の情報のみ記憶媒体に記憶することによって、車載装置による運転者への報知を確実に実行させることができると同時に、記憶媒体に記憶する情報量を抑制することができる。
【0036】
第一態様において、前記記憶媒体に、前記車両に設けられたカメラによって、所定の場合に撮影された画像が記憶されている場合に、前記記憶媒体に記憶された前記画像を取得するとよい。これによって、制御システムにおいて画像をユーザに提供することができる。
【0037】
第一態様において、広告情報と位置情報とを対応付けて前記記憶媒体に記憶し、前記車載装置は、前記記憶媒体に記憶された前記位置情報によって示される位置に自車両が近接した場合に、前記記憶媒体に記憶された前記広告情報を表示する制御を行うとよい。これによって運転者は、車両の近くにある施設等に関する広告情報を認識することができる。このように車載装置は、目標対象に関する報知だけでなく、車両位置に基づいた付加情報を運転者に提供することによって、運転者が運転時において様々な情報を取得できるようにしている。
【0038】
第一態様において、前記記憶媒体が使用される前記車載装置とは異なる他の車載装置を紹介する画像を、前記車載装置の使用期間が所定期間を経過している場合に表示手段に表示する制御を行うとよい。これによって制御システムは、車載装置の買い替え時期をユーザに通知し、新たな車載装置の購入をユーザに促すことができる。
【0039】
第一態様において、ユーザから、前記目標対象の情報の登録を指示する操作を受け付けた場合に、受け付けられた前記目標対象の情報を前記記憶媒体に記憶するとよい。これによってユーザは、制御システムを使用して目標対象の情報を入力し、記憶媒体に記憶させることによって、目標対象の情報を容易に設定することができる。
【0040】
第一態様において、前記車載装置が備える表示手段よりも表示領域の大きな表示手段を備えるとよい。車載装置に設けられるディスプレイは、車載装置全体の大きさの制約上、大きくすることができない場合が多い。従ってユーザは、車載装置において管理されている各種情報の閲覧や編集を快適に行うことができない。これに対して本発明の制御システムは、例えば、車載装置が備える表示手段よりも視認性に優れた大きなディスプレイを設けることによって、各種情報の閲覧や編集を快適に行うことができる。
【0041】
例えば、記憶媒体から取得した履歴情報を表示手段に表示することによって、ユーザに対して走行履歴を快適に視認させることができる。また例えば、記憶媒体から取得した登録情報や無効情報に基づき、目標対象を特定するための画像を地図上に配置した映像を表示手段に表示することによって、ユーザに対して登録情報や無効情報を良好に視認させることができる。また例えば、ユーザは設定情報の変更作業を、表示手段を視認しながら容易に行うことができるので、車載装置を所望の設定条件で動作させることが容易に可能となる。また例えばユーザは、表示手段を用いることで、目標対象の情報を容易に登録することができる。例えば、表示手段に地図を示し、ユーザに地図上の特定地点を選択させるとよい。これによって、目標対象の情報を登録するとよい。この場合、目標対象の種別を併せて登録できるようにするとよい。
【0042】
本発明の第二態様に係る車載装置は、第一態様に係る制御システムが備える前記車載装置であって、前記記憶媒体上に前記車載装置の種別情報が記憶されていない場合に、自己の車載装置の種別情報を前記記録媒体上に書きこむことを特徴とする。これによって、第一態様と同様の効果を奏することができる。
【0043】
本発明の第三態様に係るプログラムは、第一態様に係る制御システムの各機能をコンピュータに実現させることができる。
【0044】
なお上述の態様は、具体的には例えば次のように構成するとよい。第一態様に係る制御システムは、目標対象と前記車両との位置関係に基づいて運転者に報知を発する車載装置によって使用される記憶媒体を検出する検出手段と、前記車載装置の種別情報が、前記検出手段によって検出された前記記憶媒体に記憶されている場合に、前記車載装置の種別情報を取得する第一取得手段と、前記第一取得手段によって取得された前記車載装置の種別情報によって特定される前記目標対象の情報を取得し、前記記憶媒体に記憶する第一制御手段とを備えている。
【0045】
第一態様において、前記車載装置の種別情報が記憶されていない状態の前記記憶媒体が前記車載装置によってはじめて使用された場合に、前記車載装置は前記記憶媒体に前記車載装置の種別情報を記憶し、前記第一取得手段は、前記車載装置によって前記記憶媒体に記憶された前記車載装置の種別情報を取得するとよい。
【0046】
第一態様において、前記車載装置の種別情報として、当該車載装置で使用可能な目標対象の情報の種別を用いるとよい。
【0047】
第一態様において、前記第一制御手段は、前記第一取得手段によって取得された前記車載装置の種別情報に対応する前記目標対象の情報と、既に取得済みの前記目標対象の情報とで相違する部分の情報である差分情報を取得し、前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0048】
第一態様において、前記第一制御手段は、前記第一取得手段によって取得された前記車載装置の種別情報に対応する前記目標対象の情報のうち所定地域内の前記目標対象の情報と、既に取得済みの前記目標対象の情報のうち所定地域内の前記目標対象の前記目標対象情報との差分情報を取得し、前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0049】
第一態様において、前記記憶媒体には、前記車両の走行位置と走行時刻とが対応付けられた履歴情報が記憶されており、前記第一取得手段は、前記記憶媒体に記憶された前記履歴情報を取得するとともに、前記履歴情報を前記記憶媒体から削除するとよい。
【0050】
第一態様において、前記第一取得手段によって取得された前記履歴情報の前記走行位置及び前記走行時刻に基づいて、前記車両の通った場所を順番に表示手段に表示された地図上に表示する第一表示制御手段を備えるとよい。
【0051】
第一態様において、前記第一表示制御手段は、前記目標対象の位置と前記走行位置とが接近した場合に、前記目標対象を示す画像、及び、前記走行位置における前記車両の走行速度を表示するとよい。
【0052】
第一態様において、取得した前記目標対象の情報を記憶する第一記憶手段を備え、前記第一表示制御手段は、前記第一記憶手段に記憶された前記目標対象の情報のうち、前記履歴情報の前記走行時刻よりも前であり且つ前記走行時刻に最も近い時刻に更新された前記目標対象の情報に基づいて、前記目標対象の位置を定め、前記目標対象を示す画像を表示するとよい。
【0053】
第一態様において、前記記憶媒体に、ユーザによって登録された前記目標対象の情報である登録情報、及び、ユーザが、前記目標対象の情報に基づく報知を無効とするように指示する無効情報のうち少なくとも一方が記憶されており、前記第一取得手段は、前記記憶媒体に記憶された前記登録情報及び前記無効情報のうち少なくとも一方を取得するとよい。
【0054】
第一態様において、前記記憶媒体に、前記目標対象から出力される電波に基づき前記車載装置が前記目標対象を検出した場合、実際には前記目標対象が設置されていない場所で前記車載装置が前記目標対象を検出した場合、または、前記車載装置が車両の状態情報を取得した場合のうち少なくともいずれか一の場合に検出された情報に関する検出情報が記憶されており、前記第一取得手段は、前記記憶媒体に記憶された前記検出情報を取得するとよい。
【0055】
第一態様において、前記記憶媒体から取得した情報を、ユーザ毎に区分して第二記憶手段に記憶し、前記第一制御手段は、前記記憶媒体に情報を記憶する場合に、前記記憶媒体を使用するユーザを、前記記憶媒体に記憶されたユーザを特定するための情報に基づいて特定し、特定されたユーザに対応する前記情報を前記第二記憶手段から読み出して前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0056】
第一態様において、前記車載装置において前記記憶媒体が使用された場合に、前記記憶媒体には、前記車載装置において使用されたことを証明する証明情報が記憶され、前記第一制御手段は、前記記憶媒体に前記証明情報が記憶されている場合にのみ、前記目標対象の情報を前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0057】
第一態様において、前記証明情報は、前記車両が走行したことを示す情報であって、走行位置及び走行時刻のうち少なくともいずれかを含むとよい。
【0058】
第一態様において、前記車載装置の動作時の各種設定を示す設定情報を前記記憶媒体に記憶する第二制御手段を備え、前記車載装置は、前記記憶媒体に記憶された前記設定情報に基づき、動作時の各種設定を行うとよい。
【0059】
第一態様において、前記第二制御手段は、前記記憶媒体を使用するユーザを、前記記憶媒体に記憶されたユーザを特定するための情報によって特定し、前記設定情報がユーザ毎に記憶された第三記憶手段に基づいて、特定された前記ユーザに対応する前記設定情報を選択し、前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0060】
第一態様において、前記記憶媒体に記憶されたユーザとは異なるユーザに対応する前記設定情報を前記第三記憶手段から読み出し、前記記憶媒体に記憶する第三制御手段を備えるとよい。
【0061】
第一態様において、前記第三記憶手段に記憶された前記設定情報を、ネットワークを介して接続するサーバに記憶する第四制御手段を備え、前記第三制御手段は、前記第三記憶手段に記憶された前記設定情報を取得することができない場合に、前記サーバから前記設定情報を取得して前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0062】
第一態様において、前記設定情報が階層的に体系付けられている場合において、ユーザによる前記制御システムへの操作を階層順に誘導することによって、ユーザが前記車載装置に対して望んでいる動作方法で前記車載装置を動作させるために必要な前記設定情報を特定する特定手段を備え、前記第三制御手段は、前記特定手段によって特定した前記設定情報を前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0063】
第一態様において、前記車載装置の動作時の各種設定に関する問合せを受け付けた場合に、前記問合せに対応する前記車載装置の前記設定情報に直接変更するための画面を、表示手段に表示する第二表示制御手段を備え、前記第三制御手段は、前記第二表示制御手段によって前記画面が表示された状態でユーザが入力した前記設定情報を前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0064】
第一態様において、前記記憶媒体に記憶された情報は、前記制御システムが取得可能な情報と、取得不可能な情報とに分類されており、前記第一取得手段は、取得可能な前記情報のみ取得し、取得不可能な前記情報を取得しないようにするとよい。
【0065】
第一態様において、前記第一制御手段は、取得された前記目標対象の情報のうち、前記車両の主な移動範囲内にある前記目標対象の情報を前記記憶媒体に記憶するとよい。
【0066】
第一態様において、前記記憶媒体には、前記車両に設けられたカメラによって、所定の場合に撮影された画像が記憶されており、前記第一取得手段は、前記記憶媒体に記憶された前記画像を取得するとよい。
【0067】
第一態様において、広告情報と位置情報とを対応付けて取得し、前記記憶媒体に記憶する第四制御手段を備え、前記車載装置は、前記記憶媒体に記憶された前記位置情報によって示される位置に自車両が近接した場合に、前記記憶媒体に記憶された前記広告情報を表示するとよい。
【0068】
第一態様において、前記検出手段によって検出された前記記憶媒体が使用される前記車載装置とは異なる他の車載装置を紹介する画像を、前記車載装置の使用期間が所定期間を経過している場合に表示手段に表示する第三表示制御手段を備えるとよい。
【0069】
第一態様において、前記第一制御手段は、ユーザから、前記目標対象情報の登録を指示する操作を受け付けた場合に、受け付けられた前記目標対象情報を前記記憶媒体に記憶するとよい。
【図面の簡単な説明】
【0070】
【図1】制御システム2を含むシステム1を示す模式図である。
【図2】車載装置4の電気的構成を示す模式図である。
【図3】SDカード5に記憶される情報を示す模式図である。
【図4】履歴情報53を示す模式図である。
【図5】制御システム2の電気的構成を示すブロック図である。
【図6】目標関連テーブル251を示す模式図である。
【図7】ユーザID対応テーブル252を示す模式図である。
【図8】その他テーブル253を示す模式図である。
【図9】制御第一メイン処理を示すフローチャートである。
【図10】制御第一メイン処理を示すフローチャートであって、図9の続きである。
【図11】履歴読み出し処理を示すフローチャートである。
【図12】第一記憶処理を示すフローチャートである。
【図13】読み出し処理を示すフローチャートである。
【図14】第二記憶処理を示すフローチャートである。
【図15】第三記憶処理を示すフローチャートである。
【図16】選択画面271を示す模式図である。
【図17】制御第二メイン処理を示すフローチャートである。
【図18】設定情報61の構造を示す模式図である。
【図19】画面遷移65を示す模式図である。
【図20】入力画面66を示す模式図である。
【図21】通知画面67を示す模式図である。
【図22】シミュレーション画像300を示す模式図である。
【図23】車載メイン処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0071】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。これらの図面は、本発明が採用しうる技術的特徴を説明するために用いられるものである。記載されている装置の構成、各種処理のフローチャート等は、それのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例である。
【0072】
図1を参照し、制御システム2を含むシステム1の概要について説明する。システム1は、制御システム2、サーバ3、及び車載装置4を備えている。制御システム2及びサーバ3は、ネットワーク6を介して接続している。制御システム2は、ネットワーク6を介してサーバ3から情報を取得し、車載装置4において使用されるSDカード5に、取得した情報を記憶することができる。車載装置4は、自動車や自動二輪車に搭載される。車載装置4は、SDカード5に記憶された情報に基づき、運転者に情報を報知することができる。制御システム2として、例えば周知のPCを使用することができる。車載装置4として、例えば周知のレーダー探知機を使用することができる。ネットワーク6は、例えば周知のインターネットである。
【0073】
なお、本発明は上述の構成に限定されない。例えば、制御システム2と車載装置4とは一体となっていても良い。即ち、車載される機器がネットワーク6に直接接続することによって、サーバから情報を取得してもよい。また例えば、車載装置4は自動車や自動二輪車に搭載されなくてもよく、ユーザによって直接所持されてもよい。
【0074】
図2を参照して、車載装置4の電気的構成について説明する。車載装置4には、主制御を行う制御部41が設けられ、制御部41は、CPU42、EEPROM43、RAM44等を備えるマイコン等から構成されている。また、制御部41には、GPS衛星からの電波を受信するGPS受信器(GPSモジュール)45、速度計測用のレーダーからのマイクロ波を受信するマイクロ波受信器(マイクロ波受信モジュール)46、交通取り締まりの連絡用のUHF帯の無線電波を受信する無線受信器(無線受信モジュール)47、各種の情報や警告画面を表示するカラー液晶から構成された表示部48、表示部48の表面に設けられたタッチパネル49、点滅又は点灯して報知を行うランプ50、警告の音声を発するスピーカ51、SDカード5が挿入されるカードリーダ52、及び、車両のOBD情報を収集するためのOBDコネクタ53が接続されている。
【0075】
制御部41は、上記の各種の入力機器(GPS受信器45、マイクロ波受信器46、無線受信器47、タッチパネル49、カードリーダ52)から入力される情報に基づき所定の処理を実行し、出力機器(表示部48、ランプ50、スピーカ51)を利用して所定の警報・メッセージを出力する。なお、これらの基本構成は、基本的に従来のものと同様のものを用いることができる。
【0076】
本実施形態の車載装置4における機能は、制御部41に設けられたCPU42が実行するファームウェアとして制御部41のEEPROM43に格納され、これをCPU42が実行することで実現される。EEPROM43に記憶されたファームウェアは、SDカード5に記憶された新たなファームウェアによって更新することが可能である。制御部41の有するファームウェアによってコンピュータが実現する機能としては、待ち受け画面表示機能、レーダースコープ表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能などが挙げられる。
【0077】
待ち受け画面表示機能は、GPS受信器45によって検出した自車両の緯度、経度、高度を表示する機能である。レーダースコープ表示機能は、GPS受信器45によって検出した現在位置から所定の範囲内(例えば約1kmの範囲内)にある目標対象を、SDカード5に記憶された位置情報に基づいて検索し、自車位置と目標対象の位置との相対的な位置関係を表示部48に表示させる機能である。
【0078】
制御部41は、待ち受け画面表示機能またはレーダースコープ表示機能の実行中に、発生したイベントに応じて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、無線警報機能等の各機能を実現する処理を実行する。
【0079】
GPS警報機能は、待ち受け画面表示機能またはレーダースコープ表示機能の実行中に、SDカード5に記憶された目標対象の位置(緯度経度)とGPS受信器45によって検出した現在位置(緯度経度)から両者の距離を求め、求めた距離が所定の接近警報距離になった場合に、SDカード5に記憶された写真または模式図のデータを読み出して表示部48に表示させるとともに、SDカード5に記憶された音声データを読み出してスピーカ51から接近警報音声を出力する接近報知を行なう機能である。
【0080】
こうした目標対象としては、固定式速度測定装置(レーダーのようにレーダー波(マイクロ波)を発する速度測定装置やループコイルのように、レーダー波を発しない速度測定装置を含む)、制限速度切替りポイント、取締エリア、検問エリア、駐禁監視エリア、Nシステム、交通監視システム、交差点監視ポイント、信号無視抑止システム、警察署、事故多発エリア、車上狙い多発エリア、急/連続カーブ(高速道)、分岐/合流ポイント(高速道)、ETCレーン事前案内(高速道)、サービスエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、パーキングエリア(高速道)、ハイウェイオアシス(高速道)、スマートインターチェンジ(高速道)、PA/SA内 ガソリンスタンド(高速道)、トンネル(高速道)、ハイウェイラジオ受信エリア(高速道)、県境告知、道の駅、ビューポイントパーキング等があり、これらの目標対象の位置を示す緯度経度情報と、目標対象の種別を示す情報と、表示部48に表示する模式図または写真のデータと、スピーカ51から出力する音声の音声データとを対応付け、SDカード5に記憶された目標関連テーブル251(図6参照)によって管理している。
【0081】
例えば、待ち受け画面表示機能またはレーダースコープ機能の実行中に、目標対象であるループコイルと自車との距離がSDカード5に記憶された接近警告距離である2km、1km、500mのいずれかになった場合には、目標対象であるループコイルの模式図または写真のデータをSDカード5から読み出して表示部48に表示させるとともに、SDカード5に記憶された音声データを読み出してスピーカ51から警報音声を出力する接近報知を行なう。
【0082】
レーダー波警報機能は、マイクロ波受信器46によって速度測定装置(移動式レーダー等のレーダー波を発する速度測定装置)から発せられる周波数帯のマイクロ波に対応する信号が検出された場合に、表示部48に対して警報画面を表示するとともに、スピーカ51から警報音を出力する警報機能である。
【0083】
無線警報機能は、無線受信器47によって、緊急車両等の発する無線を受信した場合に、その走行等の妨げとならないよう、警報を発する機能である。無線警報機能においては、取締無線、カーロケ無線、デジタル無線、特小無線、署活系無線、警察電話、警察活動無線、レッカー無線、ヘリテレ無線、消防ヘリテレ無線、消防無線、救急無線、高速道路無線、警備無線等の周波数をスキャンし、スキャンした周波数で、無線を受信した場合には、SDカード5に無線種別ごとに記憶されたその周波数に対応する無線を受信した旨の模式図を警報画面として表示部48に表示するとともに、SDカード5に無線種別ごとに記憶された音声データを読み出して、スピーカ51からその無線の種別を示す警報音声を出力する。
【0084】
図3及び図4を参照し、SDカード5に記憶される情報の詳細について説明する。図3に示すように、SDカード5には、(1)ユーザID、(2)種別情報、(3)目標関連情報、(4)登録関連情報、(5)OBD情報(6)その他情報、(7)履歴情報、(8)設定情報、及び(9)使用開始時期情報が記憶される。車載装置4は、SDカード5に記憶された情報に基づいて、GPS警報機能、レーダー波警報機能、及び、無線警報機能を実行する。以下、其々の情報について詳説する。
【0085】
(1)ユーザIDは、SDカード5を使用するユーザを識別するための識別情報である。ユーザは、はじめてSDカード5を車載装置4に挿入して車載装置4を使用する場合に、ユーザID(例えば「ichiro」「hanako」など)を車載装置4に入力する。車載装置4は、入力されたユーザIDをSDカード5に記憶する。これによってユーザは、自分専用のSDカード5として使用することが可能となる。なおユーザIDは、制御システム2のカードリーダ29(図5参照)にSDカード5が挿入された状態で、制御システム2がSDカード5に記憶してもよい。
【0086】
(2)種別情報は、SDカード5が使用される車載装置4の種別を識別するための識別情報である。種別情報は、車載装置4の型番(例えば「XXX−1」など)と、車載装置4を駆動するファームウェアのバージョン(例えば「Ver.1」など)を含んでいる。このため、車載装置4の型番が同一であっても、車載装置4を駆動するファームウェアが異なる場合には、異なる種別情報が割り当てられる。例えば、種別情報として「XXX−1(Ver.1)」がSDカード5に記憶される。この種別情報は、車載装置4において使用可能な目標関連情報等の情報の種別を示している。
【0087】
種別情報をSDカード5に記憶する方法としては、次の二つの方法がある。第一の方法は、SDカード5の出荷時に製造者側で種別情報を記憶する方法である。SDカード5が予め車載装置4に同封される場合には、同封される車載装置4に対応する種別情報が、製造業者によってSDカード5に予め記憶される。第二の方法は、車載装置4が種別情報をSDカード5に記憶する方法である。汎用のSDカードを購入して使用する場合、初めてSDカード5を車載装置4に挿入した際に、車載装置4は種別情報をSDカード5に記憶する。また、車載装置4を駆動するファームウェアを更新した場合、種別情報も新しくなる。この場合、車載装置4は、挿入されたSDカード5に記憶された種別情報を、新しい種別情報によって上書き更新する。種別情報は、車載装置4を駆動するファームウェア内で定義付けられている。このため、車載装置4の型番および車載装置4を駆動するファームウェアのバージョンが異なる場合、SDカード5に記憶される種別情報も異なる。
【0088】
車載装置4のファームウェアは、サーバ3に記憶されており、必要に応じて更新される。制御システム2は、サーバ3からファームウェアをダウンロードし、SDカード5に記憶する。車載装置4は、SDカード5に記憶されたファームウェアを読み出し、EEPROM43に記憶する。車載装置4の制御部41(図3参照)は、EEPROM43に記憶したファームウェアに基づいて駆動する。車載装置4は、SDカード5に記憶された種別情報と、ファームウェア内で定義されている種別情報とが異なる場合、SDカード5に記憶された種別情報を、ファームウェア内で定義されている種別情報によって上書き更新する。
【0089】
なお詳細は後述するが、車載装置4がSDカード5を介してサーバ3から取得する各種情報は、車載装置4の種別情報毎に異なっている。ファームウェアが異なると、処理可能な各種情報も異なるためである。サーバ3は、必要に応じてファームウェアを車載装置4に提供しつつ、其々のファームウェアにおいて処理可能な各種情報を種別情報毎に管理し、制御システム2を介して車載装置4に提供する。制御システム2は、SDカード5が使用される車載装置4がファームウェアに基づいて駆動した場合に処理可能な各種情報を、SDカード5に記憶された種別情報に基づいて判断し、適切な各種情報をSDカード5に記憶する。このため車載装置4では、自身の型番およびファームウェアに対応する種別情報をSDカード5に記憶しておくことで、処理可能な各種情報がSDカード5に確実に記憶されるようにしている。
【0090】
以上のように、種別情報は、予めSDカード5に記憶されるか、又は、車載装置4によって自動的にSDカード5に記憶される。このためユーザは、車載装置4に対応する種別情報を確認し、手動でSDカード5に種別情報を記憶する必要がない。
【0091】
(3)目標関連情報は、運転者に報知する目標対象に関連する情報である。目標関連情報は、GPS情報、画像情報、及び取締情報を含んでいる。GPS情報は、目標対象の種別を示す情報と、目標対象の位置を示す緯度経度とが対応付けられた情報である。画像情報は、目標対象の種別を示す情報と、目標対象を示す模式図や写真とが対応付けられた情報である。取締情報は、各都道府県警察署によって発表された公開取締の内容と、公開取締が行われる場所及び日時とが対応付けられた情報である。
【0092】
車載装置4は、GPS受信器45によって検出した自車両の位置情報と、SDカード5に記憶されたGPS情報を参照することによって、車両の現在位置と目標対象との間の距離を求める。車載装置4は、求めた距離が所定の接近警報距離になった場合に、その目標対象の位置に対応付けられた目標対象の種別情報に対応する画像情報を参照し、接近した目標対象に対応する模式図や写真を特定する。車載装置4は、特定した模式図や写真を表示部48(図2参照)に表示することによって、目標対象に車両が接近したことを運転者に報知する。また車載装置4は、SDカード5に記憶された取締情報を参照することによって、公開取締が行われている場所に車両が進入したか否かを判断する。車載装置4は、公開取締が行われている場所に車両が進入した場合、公開取締の内容を表示部48に表示する。これによって車載装置4は、車両の近くで公開取締が実施されていることを運転者に報知する。
【0093】
(4)登録関連情報は、登録情報、無効情報、検出情報、及び誤検出情報を含んでいる。登録情報は、ユーザによって登録された目標対象の種別を示す情報と、目標対象の位置を示す緯度経度とが対応付けられた情報である。例えばユーザは、移動オービスがよく出没する地点や、新たにオービスが設置された地点を、タッチパネル49を介して車載装置4に入力する。車載装置4は、入力された情報を登録情報としてSDカード5に記憶する。車載装置4は、登録情報によって示される位置に車両が接近した場合、登録された位置に車両が接近したこと通知する画面を表示部48に表示し、警報音をスピーカ51から出力することによって、GPS警報機能を実現する。
【0094】
無効情報は、車載装置4による報知を無効とする位置を示す緯度経度の情報である。例えばユーザは、自動ドアなど、目標対象が設置されていないにも関わらず車載装置4がレーダー波警報機能による警報報知を行う地点を、タッチパネル49を介して車載装置4に入力する。車載装置4は、入力された情報を無効情報としてSDカード5に記憶する。車載装置4は、無効情報によって示される位置に車両が接近した場合、近くに他の目標対象が設置されている場合や、マイクロ波受信機46がマイクロ波を検出した場合でも、GPS警報機能およびレーダー波警報機能による運転者への報知を行わない。
【0095】
検出情報は、車載装置4がマイクロ波を受信することによって検出した速度測定装置の種別を示す情報、検出位置を示す緯度経度、及び、検出された時刻が対応付けられた情報である。例えば車載装置4は、移動オービスから出力される周波数のマイクロ波を検出した場合に、移動オービスの種別を示す情報、検出位置を示す緯度経度、及び検出された時刻を対応付けて、検出情報としてSDカード5に記憶する。車載装置4は、検出情報によって示される位置に車両が接近した場合、過去に目標対象が検出された位置に車両が接近していることを通知する画面を表示部48に表示し、警告音をスピーカ51から出力することによって、GPS警報機能を実現する。
【0096】
誤検出情報は、車載装置4がマイクロ波を検出したにも関わらず、実際には目標対象が設定されていない場合に記憶される、該当場所の緯度経度を示す情報である。誤検出情報では、車載装置4が誤報知を行った位置を示す緯度経度、及び、誤報知を行った時刻が対応付けられる。例えばユーザは、車載装置4がマイクロ波を検出して報知を行った場合であっても、実際には目標対象が設置されていないと判断した場合には、タッチパネル49を介して車載装置4に誤検出である旨を入力する。車載装置4は、入力された情報を誤検出情報としてSDカード5に記憶する。車載装置4は、誤検出情報によって示される位置に車両が接近した場合、近くに目標対象が設置されている場合でも、GPS警報機能およびレーダー波警報機能による運転者への報知を行わない。
【0097】
なお、登録情報、無効情報、検出情報、及び誤検出情報は、ユーザが制御システム2を介して入力できるようにしてもよい。制御システム2は、入力された登録情報、無効情報、検出情報、及び誤検出情報を、カードリーダ29(図5参照)に挿入されたSDカード5に記憶してもよい。
【0098】
(5)OBD(On-board diagnostics)情報は、車両の状態情報、より詳細にはエンジンの制御情報を含んでいる。OBD情報は、車両に設けられた専用のコネクタとOBDコネクタ53(図2参照)とを接続した場合に、車載装置4によって所定周期で取得される。車載装置4は、取得したOBD情報に取得時刻を対応付け、SDカード5に記憶する。車載装置4は、取得したOBD情報に基づき、エンジン回転数、エンジン負荷率、スロットル開度、燃料流量、積算消費燃料、瞬間燃費、平均燃費、一般道平均燃費、高速道平均燃費、生涯燃費、生涯消費燃料、水温、速度、回転数等を特定することができる。車載装置4は、待ち受け画面を表示部48に表示している最中に、OBD情報に基づいて特定された各種情報を表示部48に表示することもできる。
【0099】
(6)その他情報は、待ち受け画像・音声情報、店舗広告画像情報、及び販売広告画像情報を含んでいる。その他情報は、制御システム2によってSDカード5に記憶される。
【0100】
待ち受け画像・音声情報は、待ち受け画面表示機能によって表示部48に表示される画像、及びスピーカ51から出力される音声の情報である。なお待ち受け画像・音声情報は、SDカード5に複数記憶してもよい。ユーザによって、複数の待ち受け画像・音声情報のうち、実際に使用する画像及び音声を、タッチパネル49を介して選択できるようにしてもよい。
【0101】
店舗広告画像情報は、所定店舗の位置を示す緯度経度、及び、所定店舗を宣伝するための画像が対応付けられた情報である。車載装置4は、車両が所定店舗に近付いた場合、所定店舗を宣伝するための画像を表示部48に表示する。これによって、店舗の近傍を通過する車両の運転者に対して、店舗の宣伝を行うことができる。なお店舗広告画像情報は、店舗を宣伝するための画像の情報に限定されない。例えば、観光名所や、イベント会場で行われているイベントを宣伝するための画像であってもよい。
【0102】
販売広告画像情報は、新たな車載装置4を運転者に紹介するための画像の情報である。車載装置4は、車載装置4の使用期間が所定期間を経過した場合、表示部48に販売広告画像を表示する。使用期間は、後述する(9)に記載のようにして算出する。これによって車載装置4は、新しい車載装置4の購入を運転者に促すことができる。なお販売広告画像は、新たな車載装置4を運転者に紹介するための画像に限定されない。例えば、車載装置4の付属品を運転者に紹介する画像であってもよい。また、車載装置4の便利な使い方を説明するための画像であってもよい。
【0103】
(7)履歴情報は、車両の走行位置を示す緯度経度と、走行時刻とが対応付けられた情報である。車載装置4は、GPS受信器45によって検出した車両の位置を示す緯度経度に走行時刻を対応付け、所定周期でSDカード5に記憶する。図4は、SDカード5に記憶された履歴情報53を示している。図4に示すように、車両の位置を示す緯度経度は、走行時刻に対応付けて時系列に記憶されている。車載装置4は、走行時刻、緯度、及び経度を1秒間隔で取得し、履歴情報53としてSDカード5に記憶している。なおSDカード5に記憶された履歴情報53は、後述する処理によって制御システム2が読み出す。制御システム2は、読み出した履歴情報53に基づき、車両が移動する様子を地図上に時系列に表示する、所謂走行シミュレーションを実行することができる(図22参照)。詳細は後述する。
【0104】
(8)設定情報は、車載装置4の駆動条件を特定するための情報である。設定情報には、複数の設定項目を含んでいる。例えば、警報設定に関する設定項目として、表示切替距離(待ち受け画面固定、500m、1000m、レーダー画面固定)、レーダ警報音(電子音、ボイス、クワイアットボイス、メロディ1〜3、メロディローテーション)、受信感度モード(シティ、エクストラ、スーパーエクストラ、AAC/ASS、AAC/SE)、無線警報(ボイス警報、復調、OFF)、道路選択(一般道、高速度、オール、オート)、測位アナウンス(ON/OFF)、オービスロケーションガイド(ON/OFF)、及び表示形式(ノーズアップ、ヘディングアップ)等がある。設定情報に含まれる設定項目の変更は、タッチパネル49を介して車載装置4に対して行われる。車載装置4は、変更後の設定項目の内容を設定情報としてSDカード5に記憶する。
【0105】
なお上述において、設定情報は、ユーザが制御システム2を介して入力することもできる。制御システム2は、入力された設定情報を、カードリーダ29(図5参照)に挿入されたSDカード5に記憶する(図17参照、後述)。
【0106】
(9)使用開始時期情報は、車載装置4の使用開始時期を示す情報である。使用開始時期情報は、SDカード5が初めて車載装置4によって使用される場合に、車載装置4によって記憶される。車載装置4は、SDカード5が初めて使用される場合、使用された場合の使用日時を、使用開始時期情報としてSDカード5に記憶する。車載装置4は、挿入されたSDカード5に使用開始時期情報が記憶されているか否かを判断することによって、SDカード5が初めて車載装置4に使用されたか否かを判断することができる。使用開始時期情報は、制御システム2及び車載装置4が販売広告画像を表示するか否かを判断する場合において、車載装置4の使用期間を算出する場合に使用される。
【0107】
図5を参照し、制御システム2の電気的構成について説明する。制御システム2には、主制御を行う制御部21が設けられている。制御部21は、CPU22、EEPROM23、RAM24等から構成されている。制御部21には、SDカード5に記憶する情報や、CPU22が実行するプログラムが格納されたハードディスクドライブ(HDD)25、ネットワーク6を介してサーバ3と通信を行うための通信器26、カラー液晶から構成された表示部27、キーボードやマウスから構成された入力部28、及び、SDカード5が挿入されるカードリーダ29が接続されている。
【0108】
HDD25に記憶される情報について説明する。HDD25には、目標関連テーブル251(図6参照)、ユーザID対応テーブル252(図7参照)、及びその他テーブル253(図8参照)が記憶される。以下、其々の情報について詳説する。
【0109】
図6を参照し、目標関連テーブル251について説明する。目標関連テーブル251には、制御システム2がネットワーク6を介してサーバ3から取得した目標関連情報が、種別情報毎に記憶されている。其々の目標関連情報には、目標関連情報がサーバ3において更新された日時を示す更新日時が対応付けられている。
【0110】
例えば図6では、種別情報「XXX−1(Ver.1)」に対応するGPS情報として、「Ver.1−1」(更新日時:2011/01/05)「Ver.1−2」(更新日時:2011/03/15)、及び「Ver.1−3」(更新日時:2011/05/15)が記憶されている。従って、種別情報「XXX−1(Ver.1)」に対応する3つのGPS情報が、サーバ3において過去に作成され、公開されていることになる。一方、種別情報「XXX−1(Ver.1)」に対応する取締情報として、「Ver.1−1」(更新日時:2011/01/01)「Ver.1−2」(更新日時:2011/03/01)「Ver.1−3」(更新日時:2011/05/01)「Ver.1−4」(更新日時:2011/07/01)が記憶されている。このことは、種別情報「XXX−1(Ver.1)」に対応する4つの取締情報が、サーバ3において過去に作成され、公開されていることになる。公開取締の情報は、各都道府県警察署によって頻繁に発表される傾向があるため、他の情報と比較して更新頻度が高くなっている。また図6では、2つの種別情報(「XXX−1(Ver.1)」「XXX−1(Ver.2)」)に対応する目標関連情報が記憶されている。
【0111】
図7を参照し、ユーザID対応テーブル252について説明する。ユーザID対応テーブル252には、制御システム2がSDカード5から読み出した情報(種別情報、登録関連情報(登録情報、無効情報、検出情報、誤検出情報)、OBD情報、履歴情報、設定情報)が、ユーザID毎に記憶されている。例えば図7では、ユーザIDが「ichiro」であるSDカード5から読み出された情報と、ユーザIDが「hanako」であるSDカード5から読み出された情報とが、それぞれのユーザIDに対応付けて記憶されている。
【0112】
図8を参照し、その他テーブル253について説明する。その他テーブル253には、制御システム2がネットワーク6を介してサーバ3から取得したその他情報(待ち受け画像・音声情報、店舗広告画像情報、及び販売広告画像情報)が、種別情報毎に記憶されている。其々のその他情報には、その他情報がサーバ3において更新された日時を示す更新日時が対応付けられている。
【0113】
図9から図16を参照し、制御システム2の制御部21において実行される制御第一メイン処理について説明する。制御第一メイン処理では、カードリーダ29(図5参照)に挿入されたSDカード5に、目標関連情報、登録関連情報、その他情報、及び設定情報を必要に応じて記憶する処理を実行する。HDD25に記憶されたプログラムを制御部21が実行することによって、制御第一メイン処理は開始する。
【0114】
制御第一メイン処理が開始されると、はじめに制御部21は、カードリーダ29(図5参照)にSDカード5が挿入されているかを判断する(S11)。カードリーダ29にSDカード5が挿入されていない場合(S11:NO)、処理はS11に戻る。カードリーダ29にSDカード5が挿入されている場合(S11:YES)、制御部21は、SDカード5に種別情報が記憶されているかを判断する(S13)。SDカード5に種別情報が記憶されていない場合(S13:NO)、種別情報に対応した目標関連情報を特定できないので、処理はS11に戻る。
【0115】
SDカード5に種別情報が記憶されている場合(S13:YES)、制御部21は、SDカード5に履歴情報が記憶されているかを判断する(S15)。SDカード5に履歴情報が記憶されていない場合(S15:NO)、挿入されたSDカード5は、車載装置4において実際に使用されていない可能性がある。SDカード5が車載装置4において一度でも使用されていれば、SDカード5には履歴情報が記憶されるためである。従って、SDカード5に履歴情報が記憶されていない場合、実際に使用されていないSDカード5に目標関連情報等を記憶することを防止するため、以後の処理は行わず、処理はS11に戻る。
【0116】
以上のようにして制御システム2は、車載装置4によって実際に使用されないSDカード5に、目標関連情報等が記憶されることを防止している。これによって制御システム2は、目標関連情報等のセキュリティを高めることができる。例えば制御システム2は、有料情報などの付加価値の高い目標関連情報を、車載装置4によって実際に使用されるSDカード5に対してのみ提供することができる。これによって、目標関連情報が漏洩し、悪用されることを防止している。
【0117】
また制御システム2では、SDカード5が車載装置4において実際に使用されているか否かを、履歴情報がSDカード5に記憶されているか否かによって判断する。これによって、SDカード5が車載装置4によって使用されていることを簡易に確認することができる。また履歴情報を、車両の走行履歴としてだけでなく、SDカード5が実際に車載装置4において使用されているか否かを判断するためにも使用することができるので、SDカード5が車載装置4において使用されていることを証明する別の情報を付加せずに済むため、効率的である。
【0118】
なお本発明は、例えば有料の目標関連情報を特定のSDカード5にのみ記憶する場合には、別の証明情報によってSDカード5に目標関連情報を記憶するか否かを判断してもよい。例えば、周知の暗号化鍵が証明情報としてSDカード5に記憶されている場合に、SDカード5への目標関連情報の記憶を許可すると判断してもよい。
【0119】
S15において、履歴情報がSDカード5に記憶されていると判断した場合(S15:YES)、制御部21は、SDカード5に記憶されている履歴情報を読み出す処理(履歴読み出し処理(図11参照))を実行する(S17)。図11を参照し、履歴読み出処理について説明する。制御部21は、SDカード5からユーザIDを読み出す(S61)。次に制御部21は、SDカード5から履歴情報を読み出す(S63)。制御部21は、履歴情報をユーザIDに対応付けて、HDD25のユーザID対応テーブル252(図7参照)に記憶する(S65)。履歴情報をユーザID対応テーブル252に記憶した後、制御部21は、SDカード5から履歴情報を削除する(S67)。履歴読み出し処理は終了し、処理は制御第一メイン処理(図9)に戻る。
【0120】
制御システム2は、SDカード5から履歴情報を読み出してHDD25に記憶することによって、表示部27(図5参照)に履歴情報を表示したり、入力部28(図5参照)を介して履歴情報を編集することができるようになる。車載装置4に設けられる表示部48及びタッチパネル49(図2参照)は、制御システム2の表示部27及び入力部28と比較して小さいので、ユーザは、車載装置4を用いて履歴情報の閲覧や編集を快適に行うことができない。これに対して、制御システム2が履歴情報をHDD25に記憶することによって、車載装置4よりも視認性に優れた表示部27を介して履歴情報を閲覧し、操作性の優れた入力部28を介して履歴情報の編集を行うことができるようになるので、ユーザは、履歴情報の閲覧や編集を快適に行うことができる。
【0121】
また、SDカード5に記憶された履歴情報は、制御システム2によって読み出された後削除される。これによって、SDカード5が車載装置4において繰返し使用された場合に、履歴情報が蓄積されてしまってSDカード5の記憶容量が不足することを防止できる。
【0122】
履歴読出し処理(S17、図11参照)の終了後、図9に示すように、制御部21は、SDカード5に記憶された種別情報を読み出す(S19)。制御部21は、SDカード5に情報を記憶するためのアプリケーションを起動する(S21)。続いて、制御部21は、SDカード5に記憶する情報の選択画面を、表示部27に表示する。
【0123】
図16を参照し、表示部27に表示する選択画面271について説明する。選択画面271には、SDカード5に記憶された種別情報及びユーザIDを表示する領域272、販売広告画像を表示する領域273、SDカード5に記憶する情報を選択するためのチェックボックス領域274が設けられている。チェックボックス領域274には、目標関連情報(GPS情報、画像情報、取締情報)、登録関連情報(登録・無効情報、検出・誤検出情報)、設定情報、その他情報(待ち受け画面・音声情報、店舗広告情報、販売広告情報)、及び共有の有無の其々を選択することができるチェックボックスが設けられている。ユーザは、チェックボックスにチェックを入れることで、SDカード5への記憶を望む情報を指定し、OKボタンを選択する。これによって、指定された情報が後述する処理によってSDカード5に記憶される。なおユーザは、目標関連情報のうち取締情報を指定する場合、地域を特定するリストボックスから一つまたは複数の特定の地域を併せて選択する。これによって、公開取締情報の実施地域を指定する。またユーザは、共有を指定する場合、ユーザを特定するリストボックスから一人または複数人の特定のユーザを併せて選択する。これによって、他のユーザに対応する情報を自身のSDカード5に記憶することができる。
【0124】
図9に示すように、制御部21は、SDカード5に記憶されている使用開始時期情報を取得する(S23)。制御部21は、取得した使用開始時期情報に基づいて、SDカード5が使用される車載装置4の使用期間を算出する。制御部21は、算出した使用期間が所定期間(例えば3ヶ月)を経過しているかを判断する(S25)。算出した使用期間が所定期間未満である場合(S25:NO)、車載装置4の使用期間は未だ短いので、処理はS29に進む。
【0125】
一方、算出した使用期間が所定期間を経過している場合(S25:YES)、車載装置4は長い間使用されていることになる。制御部21は、S19で読み出した種別情報に対応し、且つ更新日時が最新の販売広告画像情報を、ネットワーク6を介してサーバ3から取得する。なおサーバ3は、所定期間よりも短い周期で、新たな機種の車載装置4を広告する販売広告情報を作成し、販売広告情報を更新している。制御部21は、取得した販売広告画像情報を、HDD25のその他テーブル253(図8参照)に記憶する。制御部21は、サーバ3から取得した販売広告画像情報から、販売広告の画像データを選択する。制御部21は、表示部27に表示した選択画面271(図16参照)のうち領域273に、選択した販売広告の画像データを表示する(S27)。販売広告の画像には、特定された種別情報の車載装置4とは異なる新しい車載装置4等の新製品の情報や、当該種別情報によって特定された車載装置4のオプション製品などの当該車載装置4に関連する製品・サービスを宣伝するための画像が含まれている。また販売広告画像には、宣伝する車載装置4の機能一覧も含まれている。これによって制御システム2は、車載装置4の買い替え時期をユーザに通知し、新たな車載装置4の購入をユーザに促すことができる。処理はS29に進む。
【0126】
表示部27に表示した選択画面271(図16参照)を介し、ユーザがチェックボックスにチェックを入れ、OKボタンを選択したとする。制御部21は、ユーザが指定した情報の項目を特定する(S29)。制御部21は、特定した項目の情報をSDカード5に記憶する処理を、以下のようにして実行する。
【0127】
図10に示すように、ユーザによって、目標関連情報及びその他情報のうちいずれかの項目にチェックが入れられ、OKボタンが選択されている場合(S31:YES)、目標関連情報及びその他情報のうち指定された項目の情報をSDカード5に記憶する処理(第一記憶処理、図12参照)を実行する(S33)。第一記憶処理の終了後、処理はS35に進む。一方、ユーザが、目標関連情報及びその他情報のいずれの項目も指定していない場合(S31:NO)、処理はS35に進む。
【0128】
図12を参照し、第一記憶処理について説明する。なお以下では、SDカード5に記憶する情報として、目標関連情報のうち画像情報がユーザによって指定された場合を想定して説明する。しかしながら、目標関連情報及びその他情報のうち画像情報以外の情報が指定された場合も、同様の処理が行われる。制御部21は、サーバ3に問い合わせることによって、S19(図9参照)で読み出した種別情報に対応する画像情報であって更新日時が最新の画像情報を、ネットワーク6を介して取得する(S71)。制御部21は、SDカード5に記憶された画像情報の更新日時と、S71で取得した画像情報の更新日時とを比較する。S71で取得した画像情報の更新日時の方が、SDカード5に記憶された画像情報の更新日時よりも新しい場合、サーバ3において画像情報が新しく更新されていることになる(S73:YES)。この場合、制御部21は、S71で取得した画像情報に種別情報及び更新日時を対応付けて、HDD25の目標関連テーブル251(図6参照)に記憶する(S75)。制御部21は、HDD25に記憶した最新の画像情報と、SDカード5に記憶されている画像情報とで相違する部分の情報である差分情報を算出する(S77)。制御部21は、算出した差分情報を、SDカード5の一時領域に記憶する(S79)。処理はS81に進む。
【0129】
車載装置4では、SDカード5に既に記憶されている画像情報と、制御システム2によって一時領域に記憶された差分情報とから、更新日時の最も新しい画像情報を再構築する。制御部21は、再構築された画像情報を、正規の画像情報としてSDカード5に記憶する。車載装置4は、SDカード5に記憶された画像情報を読み出して使用することが可能な状態になる。
【0130】
以上のように、制御システム2は、差分情報を算出してSDカード5に記憶することによって、SDカード5に記憶された情報を更新する。例えば上述のように、目標関連情報として画像情報が指定された場合、一般的に画像情報のデータ量は大きいため、SDカード5に記憶する画像情報のデータ量は多くなる。このため、画像情報をそのままSDカード5に記憶した場合、記憶に時間を要してしまう可能性がある。複数の情報がユーザによって指定された場合、情報のデータ量は更に大きくなるので、記憶に要する時間はさらに長くなる。これに対して制御システム2では、差分情報をSDカード5に記憶するので、SDカード5に記憶する情報量を抑制することができる。従って制御システム2は、SDカード5に情報を記憶するために要する時間を短縮することができる。
【0131】
また制御システム2は、同一の種別情報に対応する情報をサーバ3から取得し、SDカード5に記憶することによって、SDカード5に記憶された情報を車載装置4が確実に参照できるようにしている。ここで種別情報は、車載装置4の機種を示す情報(例えば「XXX−1」)と、ファームウェアのバージョンを示す情報(例えば「Ver.1」)とを含んでいるため、同一機種の車載装置4が異なるファームウェアに基づいて駆動している場合でも、其々の車載装置4で使用可能な情報を確実にサーバ3から取得し、SDカード5に記憶することができる。このため車載装置4は、SDカード5を参照することによって、運転者に対する報知を確実に実行することができる。
【0132】
なお、目標関連情報のうち取締情報がユーザによって指定された場合、選択画面271(図16参照)において地域が併せて選択される。制御部21は、S71でサーバ3から取締情報を取得する場合、ユーザによって指定された地域の取締情報を特定して取得する。制御部21は、指定された地域の取締情報と、SDカード5に記憶されている、指定地域の取締情報との差分情報を算出し、SDカード5の一時領域に記憶する。このように制御システム2は、指定された地域によって取締情報を絞り込み、SDカード5に記憶することができる。これによって制御システム2は、SDカード5に記憶される情報量を更に抑制することができる。なお運転者は、車両の現在位置を含む地域や、目的地に向かうまでに経由する地域で実施される公開取締に関する情報が通知されればよい。このため、これらの地域の取締情報がSDカード5に記憶されていれば、車載装置4は運転者にとって必要な取締情報を確実に報知することができる。
【0133】
一方、SDカード5に記憶された画像情報の更新日時と、S71で取得した画像情報の更新日時とが同一である場合、SDカード5に記憶された画像情報は最新であり、サーバ3において更新されていない(S73:NO)。この場合、SDカード5に画像情報を記憶する必要はないので、処理はS81に進む。
【0134】
S81では、選択画面271(図16参照)を介してユーザが指定した項目の全てに対する処理が行われたかを判断する(S81)。処理が行われていない項目が残っている場合(S81:NO)、処理はS71に戻る。一方、ユーザが指定した目標関連情報及びその他情報の全ての項目に対して処理が行われた場合(S81:YES)、第一記憶処理は終了し、処理は制御第一メイン処理(図10参照)に戻る。
【0135】
図10のS35では、表示部27に表示した選択画面271(図16参照)を介し、ユーザによって登録関連情報の項目にチェックが入れられ、OKボタンが選択されているかを判断する(S35)。ユーザによって、登録関連情報のいずれの項目にもチェックが入れられていない場合(S35:NO)、制御部21は、SDカード5に登録関連情報及びOBD情報が記憶されているかを判断する(S39)。SDカード5に登録関連情報及びOBD情報が記憶されている場合(S39:YES)、制御部21は、SDカード5から登録関連情報及びOBD情報を読み出す処理(読み出し処理、図13参照)を実行する(S41)。処理の終了後、処理はS43に進む。読み出し処理の詳細は後述する。一方、SDカード5に登録関連情報及びOBD情報が記憶されていない場合(S39:NO)、処理はS43に進む。
【0136】
一方、S35で、ユーザが登録関連情報のうちいずれかの項目を指定していると判断した場合(S35:YES)、指定された項目の情報をSDカード5に記憶する処理(第二記憶処理、図14参照)を実行する(S37)。処理の終了後、処理はS43に進む。第二記憶処理の詳細は後述する。
【0137】
図13を参照し、読み出し処理について説明する。制御部21は、SDカード5に記憶されているユーザIDを読み出す(S91)。制御部21は、SDカード5に記憶されている登録関連情報(登録情報、無効情報、検出情報、及び誤検出情報)及びOBD情報を読み出す(S93)。なお、検出情報、誤検出情報、及びOBD情報には、時刻が対応付けられているので、対応付けられている時刻も併せて読み出す。制御部21は、ユーザIDに登録関連情報及びOBD情報(時刻含む)を対応付けて、HDD25のユーザID対応テーブル252(図7参照)に記憶する(S95)。読み出し処理は終了し、処理は制御第一メイン処理(図10参照)に戻る。
【0138】
以上の処理を実行することによって、制御システム2は、取得した登録関連情報(登録情報、無効情報、検出情報、及び誤検出情報)を有効的に活用することができるようになる。例えば制御システム2は、取得した登録関連情報に基づき、登録された目標対象の種別を特定するための画像を地図上に配置して表示部27に表示するとよい。制御システム2には、車載装置4よりも大きな表示部27が設けられているので、ユーザは、表示部27に表示された登録関連情報を良好に認識することができる。
【0139】
さらに制御システム2は、OBD情報を有効的に活用することができる。例えば制御システム2は、OBD情報に対応付けられている時刻に基づき、OBD情報を順番に変化させながら表示部27に表示するとよい。これによってユーザは、車載装置4に設けられる表示部48よりも大きな表示部27にOBD情報が表示されるので、ユーザは、OBD情報を良好に視認し認識することができる。
【0140】
図14を参照し、第二記憶処理について説明する。制御部21は、SDカード5に記憶されているユーザIDを読み出す(S101)。制御部21は、ユーザID対応テーブル252(図7参照)に記憶されている情報のうち、S101で読み出したユーザIDに対応する登録関連情報を取得する(S103)。制御部21は、取得した登録関連情報を、SDカード5に記憶する(S105)。第二記憶処理は終了し、処理は制御第一メイン処理(図10参照)に戻る。
【0141】
以上の処理を実行することによって、ユーザは、自身に固有の登録関連情報を使用して車載装置4を駆動させることができる。例えば、共通の車載装置4を複数人が共同で使用する場合、個々のユーザは、自身を特定するためのユーザIDが記憶されたSDカード5を所有するとよい。これによってSDカード5には、ユーザ各人に固有の登録関連情報が記憶されることになるので、車載装置4は、各人に固有の登録関連情報に基づいて駆動することができる。
【0142】
図10のS43では、表示部27に表示した選択画面271(図16参照)を介し、ユーザが設定情報にチェックを入れ、OKボタンを選択しているかを判断する(S43)。ユーザが、設定情報を指定していない場合(S43:NO)、制御部21は、SDカード5に設定情報が記憶されているかを判断する(S45)。SDカード5に設定情報が記憶されていない場合(S45:NO)、処理はS53に進む。SDカード5に設定情報が記憶されている場合(S45:YES)、制御部21は、設定情報を読み出す処理(読み出し処理、図13参照)を実行する(S47)。図13に示すように、制御部21は、SDカード5に記憶されているユーザIDを読み出す(S91)。制御部21は、SDカード5に記憶されている設定情報を読み出す(S93)。制御部21は、ユーザIDに設定情報を対応付けて、HDD25のユーザID対応テーブル252(図7参照)に記憶する(S95)。読み出し処理は終了し、処理は制御第一メイン処理(図10参照)に戻る。図10に示すように、読み出し処理が終了した場合、制御部21は、ユーザIDと設定内容とを対応付け、ネットワーク6を介してサーバ3に送信する(S49)。サーバ3は、受信したユーザID、および設定情報を対応付けて、データベースに記憶する。
【0143】
一方、ユーザが、設定情報を指定している場合(S43:YES)、設定情報をSDカード5に記憶する処理(第三記憶処理、図15参照)が実行される(S51)。
【0144】
図15を参照し、第三記憶処理について説明する。制御部21は、SDカード5に記憶されたユーザIDを読み出す(S111)。続いて、HDD25のユーザID対応テーブル252(図7参照)に記憶されている設定情報のうち、S111で読み出したユーザIDに対応する設定情報を選択する(S113)。なお、ユーザID対応テーブル252には、以前にSDカード5から読み出された設定情報か、または、ユーザが入力部28を介して制御システム2に直接入力した設定情報が記憶されている(制御第二メイン処理(図17参照、後述))。
【0145】
制御部21は、ユーザID対応テーブル252に記憶されている設定情報の読み出しに成功したかを判断する(S115)。設定情報の読み出しに成功した場合(S115:YES)、読み出した設定情報をSDカード5に記憶する(S119)。車載装置4は、SDカード5に記憶された設定情報を読み出して使用することによって、設定情報に基づいて駆動することが可能となる。第三記憶処理は終了し、処理は制御第一メイン処理(図10参照)に戻る。
【0146】
以上のように、制御システム2では、設定情報はユーザIDに対応付けてユーザID対応テーブル252に記憶されているので、SDカード5に記憶されたユーザIDに対応する設定情報をSDカード5に記憶することによって、車載装置4をユーザ毎の設定条件で動作させることができるようになる。例えば、共通の車載装置4を複数人が共同で使用する場合、個々のユーザは、自身を特定するためのユーザIDが記憶されたSDカード5を所有するとよい。これによってユーザは、動作設定の入力操作を車載装置4の使用時に毎回行わなくても、常に所望する設定で車載装置4を動作させることができる。
【0147】
一方、ユーザID対応テーブル252に記憶されている設定情報の読み出しに失敗した場合(S115:NO)、制御部21は、サーバ3にユーザIDを通知することによって、ユーザIDに対応する設定情報をサーバ3から取得する(S117)。なお制御システム2は、SDカード5から設定情報を読み出した場合、または、ユーザが制御システム2に対して設定情報を直接入力した場合に、入力された設定情報をサーバ3に転送する機能を有している(図10、図17参照、後述)。このためサーバ3には、設定情報がユーザIDに対応付けて記憶されている。サーバ3は、制御システム2からの問合せに応じ、通知されたユーザIDに対応する設定情報を制御システム2に対して送信することができる。制御システム2は、サーバ3から設定情報を取得し、SDカード5に記憶する(S119)。第三記憶処理は終了し、処理は制御第一メイン処理(図10参照)に戻る。
【0148】
以上のように制御システム2は、HDD25の故障等によってユーザID対応テーブル252から設定情報を取得することができなくなった場合でも、サーバ3に問い合わせることによって、設定情報をSDカード5に確実に記憶することができる。これによって、HDD25が故障した場合に、車載装置4の設定をユーザが再度行う手間を省くことができる。
【0149】
図10のS53では、表示部27に表示した選択画面271(図16参照)を介し、ユーザが共有を指定しているかを判断する(S53)。ユーザが、共有を指定していないと判断した場合(S53:NO)、処理はS11(図9参照)に戻る。一方、ユーザが共有を指定していると判断した場合(S53:YES)、選択画面271において、ユーザが共有を指定するのと同時に選択したユーザに対応する設定情報をSDカード5に記憶するために、制御部21は第三記憶処理(図15)を実行する(S55)。
【0150】
図15に示すように、第三記憶処理では、制御部21は、ユーザが共有を指定するのと同時に選択したユーザのユーザIDを取得する(S111)。制御部21は、取得したユーザIDに対応する設定情報を、HDD25のユーザID対応テーブル252から取得する(S113)。設定情報の取得に成功した場合(S115:YES)、制御部21は、取得した設定情報をSDカード5に記憶する(S119)。第三記憶処理は終了し、処理は制御第一メイン処理(図10参照)に戻る。図10に示すように、第三記憶処理(S55)の終了後、処理はS11(図9参照)に戻る。
【0151】
以上のように制御システム2は、SDカード5に記憶されたユーザIDとは異なるユーザIDに対応する設定情報を、SDカード5に記憶することができる。これによってユーザは、他のユーザによって使用されている設定情報をそのまま使用して車載装置4を駆動させることができるようになる。
【0152】
なお上述では、指定されたユーザIDに対応する設定情報をSDカード5に記憶することによって、特定のユーザの車載装置4において使用されている設定情報が、他のユーザによって共有される例を挙げたが、共有される情報は設定情報に限定されない。制御システム2は、ユーザID対応テーブル252に記憶された他の情報、例えば登録関連情報が、他のユーザによって共有されても良い。
【0153】
以上説明したように、制御システム2が制御第一処理を実行することによって、ユーザは、制御システム2に対して何ら指定操作を行うことなく、車載装置4において使用可能な目標関連情報をSDカード5に記憶することができる。車載装置4は、目標関連情報が記憶されたSDカード5を参照することによって、目標対象に関する報知を確実に実行することができる。ユーザは、車載装置4において使用可能な情報を特定するための情報、例えば車載装置4の種別情報を予め認識しておく必要がないので、SDカード5に記憶された目標関連情報の更新作業を迅速且つ容易に行うことができる。
【0154】
図17から図21を参照し、制御システム2の制御部21において実行される制御第二メイン処理について説明する。制御第二メイン処理では、ユーザによって入力部28を介して入力された車載装置4の設定情報を取得し、HDD25のユーザID対応テーブル252(図7参照)に記憶する処理を実行する。なお、ユーザID対応テーブル252に記憶された設定情報は、上述の制御第一メイン処理によって、制御システム2のカードリーダ29(図5参照)に挿入されたSDカード5に記憶される。設定情報の入力を開始する指示をユーザが入力した場合、HDD25に記憶されたプログラムを制御部21が実行することによって、制御第二メイン処理は開始する。
【0155】
制御第二メイン処理が開始されると、はじめに制御部21は、ユーザIDを入力するための画面を表示部27(図5参照)に表示し、ユーザIDの入力操作をユーザに促す。制御部21は、ユーザが入力部28(図5参照)を介してユーザIDを入力した場合、入力されたユーザIDを取得する(S121)。続いて制御部21は、設定情報の入力方法を選択可能な画面を、表示部27に表示する。設定情報の入力方法として、以下の三つの方法がある。ユーザは、設定情報の入力を行う場合、いずれかの方法を選択して入力操作を行う。
(1)階層的にユーザの操作を誘導することによって、ユーザが所望する設定情報の項目を特定し、設定内容の変更等を行う方法。
(2)FAQ形式に基づき、ユーザからの質問に応じて最適な設定情報の項目を特定し、設定内容の変更等を行う方法。
(3)ユーザが所望する設定情報の項目を順番に表示し、設定内容の変更等を行う方法(従来方式)
【0156】
図18は、車載装置4の設定情報61を示している。このように設定情報61は、非常に多くの項目を含んでおり、且つ、各項目は階層的に体系付けられている。ここで、車載装置4を介して所望する項目の設定内容を変更する従来の方法では、通常、目的とする項目が表示部48に表示されるまで、タッチパネル49を操作して各項目をスクロール表示する。目的とする項目が表示部48に表示された後、表示部48に表示された項目の設定内容を変更する。従って従来の方法では、所望する項目を表示部48に表示させるまでに時間を要してしまうばかりでなく、所望する項目を見落としてしまい易い。また、設定情報の項目が非常に多いので、ユーザは、どの項目を変更すれば、車載装置4を所望する方法で駆動させることができるかがわからない可能性もある。
【0157】
これに対し、図17に示すように、(1)の方法を選択する入力操作がユーザによって行われたことを検出した場合(S123:YES)、制御部21は、設定情報61に含まれる項目を階層的に順次表示する(S125)ことによって、短時間で効率的に設定項目の変更等を行う。制御システム2のHDD25には、車載装置4の設定情報61が種別情報毎に記憶されている。なお制御部21は、種別情報の異なる車載装置4の其々に対応する設定情報61をサーバ3から予め取得し、種別情報に対応付けてHDD25に記憶するとよい。また制御部21は、制御第二メイン処理を開始した場合、カードリーダ29に挿入されたSDカード5に記憶された種別情報を読み出し、対応する設定情報61をサーバ3に要求することによって、サーバ3から設定情報61を取得し、HDD25に記憶するとよい。制御部21は、上述のようにしてHDD25に記憶した設定情報61に基づいて、設定情報に含まれる項目を次のように表示する。以下、図19の画面遷移65を参照して説明する。図19に示すように、はじめに制御部21は、「設定」ボタン62を表示部27に表示する。ここでユーザからの「設定」ボタン62の選択を検出した場合、制御部21は、「設定」の下位の階層の項目に相当する「レーダー」「GPS」及び「無線」の各ボタンを表示部27に表示する。続いてユーザからの「レーダー」ボタン63の選択を検出した場合、制御部21は、「レーダー」の下位の階層の項目に相当する「Iキャンセル」「Iキャンセルサウンド」及び「反対キャンセル」の各ボタンを表示部27に表示する。
【0158】
「Iキャンセル」は、自動ドアなどで誤警報する場所を通過した場合、GPSの位置情報を自動で登録し、2回目以降、通過時に電波を受信した場合、レーダー警報をキャンセルする機能である。「Iキャンセルサウンド」は、Iキャンセル中に、「キャンセル中です」という音声を出力する機能である。「反対キャンセル」は、GPS情報に登録されている新Hシステムとレーダー式オービスポイントの反対車線で、レーダー波の受信警報をキャンセルする機能である。続いてユーザからの「反対キャンセル」ボタン64の選択を検出した場合、制御部21は、「反対キャンセル」に対する設定内容に相当する「ON」「OFF」の各ボタンを表示する。ユーザからの、「ON」「OFF」の各ボタンのうちいずれかの選択を検出することによって、反対キャンセル機能のON/OFFを切り替える。
【0159】
図17に示すように、制御部21は、ユーザによって選択された設定情報の項目及び設定内容を取得する(S127)。制御部21は、取得した設定情報の項目及び設定内容を、S121で取得したユーザIDに対応付けて、HDD25のユーザID対応テーブル252(図7参照)の設定情報として記憶する(S131)。制御部21は、ユーザIDと、設定情報の項目及び設定内容とを対応付け、ネットワーク6を介してサーバ3に送信する(S161)。サーバ3は、受信したユーザID、項目、及び設定内容を対応付けて、データベースに記憶する。制御第二メイン処理は終了する。
【0160】
以上のような処理を行うことによって、ユーザは、誘導に従って階層的に入力操作を行うことができるので、所望する方法で車載装置4を駆動させるために必要な設定情報の項目を容易に特定し、設定内容の変更を行うことができる。このためユーザは、車載装置4の駆動方法を迅速かつ効率的に変更することができる。
【0161】
一方、(2)の方法を選択する入力操作がユーザによって行われたことを検出した場合(S123:NO、S133:YES)、制御部21は、ユーザの問合せに答える形で設定情報の項目を特定し、設定内容の変更を受け付ける。これによって、どのように設定項目を変更すれば所望の駆動方法で車載装置4を駆動させることが可能かをユーザがわからない場合であっても、ユーザは最適な項目の設定内容を変更することができる。制御システム2のHDD25には、設定情報の変更をユーザに対して促す文字列の情報が、関連するキーワードに対応付けて設定情報毎に記憶される。制御部21は、ユーザが入力したキーワードに対応する文字列を選択して表示部27に表示することによって、設定情報の変更をユーザに促す。ユーザが入力したキーワードに対応する文字列が複数ある場合、複数の文字列を全て表示部27に表示する。複数のキーワードをユーザが入力した場合、全てのキーワードが対応付けられた文字列を選択し、表示部27に表示する。なお制御部21は、種別情報の異なる車載装置4の其々に対応する文字列およびキーワードの組み合わせをサーバ3から予め取得し、種別情報に対応付けてHDD25に記憶するとよい。また制御部21は、制御第二メイン処理を開始した場合、カードリーダ29に挿入されたSDカード5に記憶された種別情報を読み出し、対応する文字列およびキーワードの組み合わせをサーバ3に要求することによって、サーバ3から文字列及びキーワードを取得し、HDD25に記憶するとよい。制御部21は、上述のようにしてHDD25に記憶した文字列およびキーワードに基づいて、次のように表示制御を行う。
【0162】
以下、図20及び図21を参照しながら説明する。図20に示すように、制御部21は、キーワードを入力することが可能な入力画面66を表示部27に表示する(S135、図17参照)。ここでユーザが、入力部28を介してキーワード「反対車線 オービス キャンセル」を入力し、OKボタンを選択したとする。制御部21は、入力されたキーワードを取得する(S137、図17参照)。
【0163】
続いて制御部21は、入力されたキーワードを含む文字列を、HDD25から読み出す。図21に示すように、制御システム2は、「レーダー⇒反対キャンセルをONにします」という文字列を通知する通知画面67を、表示部27に表示する。これによって、設定情報の項目「反対キャンセル機能」を「ON」とすることをユーザに促す(S139、図17参照)。ユーザが了解し、OKボタンを選択したとする。制御部21は、設定情報の項目として「反対キャンセル機能」を特定し、設定内容として「ON」を特定する(S141)。制御部21は、特定した設定情報の項目及び設定内容を、S121で取得したユーザIDに対応付けて、HDD25のユーザID対応テーブル252に設定情報として記憶する(S145)。制御部21は、ユーザIDと項目及び設定内容とを対応付け、ネットワーク6を介してサーバ3に送信する(S161)。サーバ3は、受信したユーザID、項目、及び設定内容を対応付けて、データベースに記憶する。制御第二メイン処理は終了する。
【0164】
以上のように、ユーザが制御システム2にキーワードを用いて問合せを行うことによって、制御システム2は、ユーザの所望する設定情報の項目及び設定内容を特定することができる。従って、ユーザが車載装置4に関する詳細な知識を有していなくても、特定された項目の設定内容がSDカード5に記憶されることによって、車載装置4は、ユーザの所望する駆動方法で駆動する。
【0165】
表示部27には、キーワードを用いて問い合わせた内容に対して最適な設定情報の項目に関する情報が表示され、且つ、ユーザはOKボタンを選択することによって、該当する項目を直接変更することができる。このためユーザは、入力操作を何度も行って画面を遷移させ、変更する項目を特定する手間を省くことができる。従ってユーザは、所望する項目を迅速に特定することによって、車載装置4を所望の駆動方法で駆動させることが可能となる。
【0166】
なお、(2)の方法を選択する入力操作をユーザが行った場合、制御部21は、上述したS135〜S145の代わりに以下の処理を行ってもよい。インターネット上のサーバ(例えばサーバ3であってもよい)に、FAQの検索システムを実現するためのウェブシステムを設ける。ユーザは、制御システム2を使用してブラウザを立ち上げ、このFAQの検索ページにアクセスする。ユーザは、検索ページにキーワード等を入力する。サーバは、キーワードに対応する検索結果に従って車載装置4を駆動させるための設定情報の項目と内容とが対応付けられた設定用情報を生成する。ブラウザ上に、設定用情報がダウンロード可能に表示される。ユーザは、設定用情報を選択し、制御システム2は、設定用情報をダウンロードする。制御部21は、ダウンロードした設定用情報に含まれる設定情報の項目及び内容を、ユーザIDに対応付けて、HDD25のユーザID対応テーブル252に記憶する。なお同時に、ダウンロードした設定情報の項目及び内容を、SDカード5に記憶してもよい。
【0167】
一方、(3)の方法を選択する入力操作がユーザによって行われたことを検出した場合(S133:NO)、ユーザによる入力部28を介した入力操作に応じ、設定情報61(図18参照)の各項目を順番に表示部27に表示する(S147)。ユーザが、表示中の項目の設定内容を変更する入力操作を行ったとする。制御部21は、入力された設定内容を取得する(S149)。制御部21は、取得した設定情報の項目及び設定内容を、S121で取得したユーザIDに対応付けて、HDD25のユーザID対応テーブル252に設定情報として記憶する(S151)。制御部21は、ユーザIDと項目及び設定内容とを対応付け、ネットワーク6を介してサーバ3に送信する(S161)。サーバ3は、受信したユーザID、項目、及び設定内容を対応付けて、データベースに記憶する。制御第二メイン処理は終了する。
【0168】
以上説明したように、ユーザは、制御システム2を直接操作することによって、車載装置4の設定情報を入力することができる。車載装置4に設けられる表示部48やタッチパネル49は、車載装置4全体の大きさの制約上、大きくすることができない。このためユーザは、車載装置4を介して設定変更を容易に行うことができない。これに対して制御システム2には、車載装置4と比較して操作性の優れた入力部28や、視認性に優れた表示部27が設けられている。このため、ユーザが設定変更を容易に行うことができる。なお車載装置4は、SDカード5に記憶された設定情報に基づいて動作する。このため制御システム2は、入力された設定情報をSDカード5に記憶することによって、車載装置4の駆動条件を変更することができる。ユーザは、車載装置4を所望の駆動条件で駆動させることが容易に可能となる。
【0169】
制御システム2が備える走行シミュレーション機能について、図22を参照して説明する。ユーザによって、走行シミュレーションを開始する指示が、ユーザIDと共に入力部28を介して入力されたことを検出したとする。制御システム2は、ユーザID対応テーブル252(図7参照)のうち、入力されたユーザIDに対応する履歴情報を読み出す。制御システム2は、読み出した履歴情報に基づき、図22に示すシミュレーション画像300を表示部27に表示して、走行シミュレーションを開始する。なお制御部21は、走行シミュレーションを開始する指示がユーザによって入力された場合、サーバ3に対して要求信号を送信することによって、履歴情報のうち車両の走行位置を示す緯度経度によって特定される地域の周辺の地図画像301をサーバ3から取得し、HDD25に記憶してもよい。制御部21は、HDD25に記憶した地図画像301を含むシミュレーション画像300を作成し、表示部27に表示してもよい。
【0170】
図22に示すように、シミュレーション画像300には、履歴情報のうち車両の走行位置を示す緯度経度によって特定される地域の周辺の地図画像301が含まれている。また、緯度経度で示される地点に、車両が通った場所であることを示す印302が表示される。なお印302は、履歴情報に含まれる走行時刻の順で、地図画像301上に順番に表示される。これによってユーザは、実際に車両が走行した道路の道順を時系列に確認することができるので、自身の走行履歴をより感覚的に認識することができる。また、制御システム2に設けられた表示部27は、車載装置4に設けられた表示部48よりも大きく視認性に優れているので、ユーザは、走行履歴を快適に視認することができる。
【0171】
また制御システム2は、入力されたユーザIDに対応するOBD情報を、HDD25のユーザID対応テーブル252から読み出す。制御システム2は、読み出したOBD情報のうち、車両の走行時刻に検出されたOBD情報を参照し、車両の走行速度を特定する。特定された走行速度を、速度表示305として、地図画像301に重ねて表示する。
【0172】
また制御システム2は、目標関連テーブル251(図6参照)に記憶されたGPS情報のうち、履歴情報に含まれる走行時刻よりも前であり、且つ、走行時刻に最も近い時刻に更新されたGPS情報を読み出す。制御システム2は、読み出したGPS情報と、履歴情報に含まれる緯度経度とに基づき、車両と目標対象との間の距離が接近警告距離となったかを判断する。そして、車両と目標対象との間の距離が接近警告距離となった場合、接近した目標対象に対応する画像情報304を目標関連テーブル251から読み出し、地図画像301に重ねて表示する。以上のように、制御システム2は、車両が走行した時期に実際に道路上に設置されていた目標対象を示す画像を、地図画像301上に重ねて表示することができる。また制御システム2は、目標対象の画像と併せて走行速度を地図画像301に重ねて表示することができる。これらによってユーザは、臨場感の高い走行シミュレーションを体験することができるので、あたかも自分がその場にいるような感覚で走行履歴を視認することができる。
【0173】
なお上述では、地図画像301に走行速度が常に重ねて表示されているが、目標対象に対応する画像情報304を地図画像301上に重ねて表示する場合にのみ、走行速度を表示しても良い。
【0174】
図23を参照し、車載装置4の制御部41において実行される車載メイン処理について説明する。車載メイン処理では、SDカード5に記憶された情報に基づいて駆動する処理を実行する。車両が走行を開始した場合に、EEPROM43に記憶されたプログラムを制御部41が実行することによって、車載メイン処理は開始する。
【0175】
車載メイン処理が開始されると、はじめに制御部41は、SDカード5がカードリーダ52(図2参照)に挿入されているか否かを判断する(S181)。SDカード5がカードリーダ52に挿入されていない場合(S181:NO)、車載装置4は駆動することができないので、処理はS181に戻る。SDカード5がカードリーダ52に挿入されている場合(S181:YES)、制御部41は、SDカード5に種別情報が記憶されているか否かを判断する(S183)。SDカード5に種別情報が記憶されていない場合(S183:NO)、カードリーダ52に挿入されたSDカード5は初めて使用されており、運転者への報知を行うために必要な情報が記憶されていない可能性がある。制御部41は、車載装置4の種別情報をSDカードに記憶する(S185)。車載メイン処理は終了する。なお、種別情報が記憶されたSDカード5を制御システム2のカードリーダ29(図5参照)に挿入することによって、必要な情報がSDカード5に記憶される(制御第一メイン処理、図9、図10参照)。
【0176】
例えば、汎用のSDカード5が初めて使用される場合、SDカード5には車載装置4の種別情報が記憶されていない。制御システム2を用いることによってSDカード5に必要な情報を記憶するためには、車載装置4の種別情報がSDカード5に記憶されている必要がある。ここで、車載装置4の種別情報をユーザが手動でSDカード5に記憶する場合、ユーザは車載装置4の種別がどのようなものであるかを確認する必要があり煩わしい。また、誤った車載装置4の種別情報がSDカード5に記憶された場合、車載装置4は運転者に対する報知処理を行うことができなくなる。これに対して車載装置4は、SDカード5に種別情報が記憶されていない場合、自身の種別情報をSDカード5に記憶することができる。これによって、車載装置4の種別情報は正確且つ確実にSDカード5に記憶される。従って制御システム2は、車載装置4において使用可能な情報を、SDカード5に確実に記憶することができる。車載装置4は、SDカード5を参照することによって、運転者に対する報知を確実に実行することができる。
【0177】
なお車載装置4は、SDカード5に記憶された種別情報が自己の種別情報と異なる場合、自己の種別情報をSDカード5に上書きして記憶しない。これによって、SDカード5に記憶された情報が、新たな種別情報に基づいて書き換えられてしまうことを防止することができる。
【0178】
一方、SDカード5に種別情報が記憶されている場合(S183:YES)、制御部41は、設定情報がSDカード5に記憶されているかを判断する(S187)。SDカード5に設定情報が記憶されている場合(S187:YES)、制御部41は、SDカード5に記憶されている設定情報を読み出し、車載装置4に設定する(S189)。これによって車載装置4は、SDカード5に記憶された設定情報に基づいて駆動することが可能となる。処理はS191に進む。一方、SDカード5に設定情報が記憶されていない場合(S187:NO)、制御部41は、デフォルトの設定情報をEEPROM43から読み出し、車載装置4に設定する。処理はS191に進む。
【0179】
制御部41は、運転者への報知を開始する指示を、タッチパネル49(図2参照)を介してユーザが入力したかを判断する(S191)。運転者への報知を開始する指示をユーザが入力していない場合(S191:NO)、処理はS191に戻る。一方、報知を開始する指示をユーザが入力した場合(S191:YES)、はじめに制御部41は、SDカード5に記憶された使用開始時期情報を取得する。取得した使用開始時期情報と現在日時とから、車載装置4の使用期間を算出する。制御部41は、算出した使用期間が所定期間以上であるかを判断する(S193)。制御部41は、算出された使用期間が所定期間以上である場合(S193:YES)、SDカードに記憶されたその他情報のうち、更新日時のもっとも新しい販売広告画像情報を選択し、販売広告の画像データを読み出す。制御部41は、読み出した販売広告の画像データを表示部48に表示する(S195)。処理はS197に進む。一方、算出された使用期間が所定期間未満である場合(S193:NO)、処理はS197に進む。
【0180】
制御部41は、SDカード5に記憶されている目標関連情報、登録関連情報、及びその他情報に基づいて、運転者への報知を開始する(S197)。具体的には、制御部41は、前述した待ち受け画面表示機能、レーダースコープ表示機能、GPS警報機能、レーダー波警報機能、及び無線警報機能を実現する。同時に制御部41は、SDカード5への履歴情報の記憶処理を開始する(S199)。制御部41は、SDカード5に記憶されたその他情報のうち、更新日時のもっとも新しい店舗広告画像情報を選択する。制御部41は、所定店舗の位置と車両の位置とに基づき、所定店舗と車両との間の距離が所定以下となったかを判断する(S201)。所定店舗と車両との間の距離が所定以上である場合(S201:NO)、処理はS205に進む。一方、所定店舗と車両との間の距離が所定以下となった場合(S201:YES)、制御部41は、選択された店舗広告画像情報から店舗広告の画像データを読み出す。制御部41は、読み出した店舗広告の画像データを表示部48に表示する(S203)。処理はS205に進む。以上の表示制御を行うことによって、運転者は、車両の近くにある施設等に関する広告情報を認識することができる。車載装置4は、目標対象に関する報知だけでなく、車両位置に基づいた付加情報を運転者に提供することによって、運転者が運転時において様々な情報を取得できるようにしている。
【0181】
制御部41は、運転者が目標対象に関する報知処理を終了する指示を、タッチパネル49を介して入力したか否かを判断する(S205)。運転者が目標対象に関する報知処理を終了する指示を入力していない場合(S205:NO)、処理はS199に戻る。一方、運転者が目標対象に関する報知処理を終了する指示を、タッチパネル49を介して入力した場合(S205:YES)、車載メイン処理は終了する。
【0182】
なお本発明は上述の実施形態に限定されず、種々の変更が可能である。制御システム2は、SDカード5がカードリーダ29に挿入された場合、履歴情報、及び登録関連情報をSDカード5から読み出す処理を実行していた。例えばSDカード5に記憶された履歴情報及び登録関連情報は、制御システム2が読み取り可能な情報と、制御システム2が読み取り不可能な情報とに分類されていても良い。例えば、制御システム2が読み取り可能な情報を格納するフォルダと、制御システム2が読み取り不可能な情報を格納するフォルダとがSDカード5に用意されていても良い。制御システム2は、読み取り可能な情報のみSDカード5から読み出しHDD25に記憶しても良い。
【0183】
例えば、車両の走行位置及び走行時刻を含む履歴情報については、ユーザのプライバシーを保護する観点から、制御システム2によって読み取られないことが望ましい。一方、登録関連情報については、複数人で共有化することによって最新の目標対象の情報を取得できるため、制御システム2に取り込まれることが好ましい。この場合、読み取り不可能な情報を格納するフォルダに、履歴情報を格納し、読み取り可能な情報を格納するフォルダに、登録情報や無効情報を格納するとよい。これによって、制御システム2に登録関連情報のみ取り込ませることができる。このように、SDカード5に記憶された情報が全て制御システム2に取り込まれてしまうことを防止できる。
【0184】
制御システム2は、SDカード5に目標関連情報を記憶する場合、目標関連テーブル251(図6参照)のうち更新日時のもっとも新しい目標関連情報を、SDカード5に記憶していた。例えば制御システム2は、目標関連情報のうち、SDカード5が使用される車載装置4が搭載された車両の主な移動範囲にある目標対象の目標関連情報のみをSDカード5に記憶しても良い。具体的には以下のようにするとよい。車載装置4は、車両の主な移動範囲(例えば都道府県、市町村など)を、履歴情報に基づいて特定し、SDカード5に記憶する。制御システム2は、カードリーダ29に挿入されたSDカード5から、車両の主な移動範囲を読み出す。制御システム2は、目標関連テーブル251に記憶された目標関連情報のうち、SDカード5から読み出した主な移動範囲内に含まれる目標関連情報を選択し、差分情報としてSDカード5に記憶する。
【0185】
これによって、車両の移動範囲がある程度特定される場合には、車両の移動範囲内に対応する目標関連情報がSDカード5に記憶されることによって、車載装置4は、運転者への報知を問題なく実行することができる。従って制御システム2は、車両の移動範囲に対応する目標関連情報のみSDカード5に記憶することによって、車載装置4による運転者への報知を確実に実行させることができると同時に、SDカード5に記憶する情報量をさらに抑制することができる。
【0186】
SDカード5には、車両に取り付けられたカメラ(例えばドライブレコーダ)によって撮影された画像が、車載装置4によって記憶されても良い。例えばカメラは、事故の発生時に画像を撮影し、SDカード5に記憶してもよい。制御システム2は、カードリーダ29に挿入されたSDカード5から、カメラによって撮影された画像を読み出して取得しても良い。例えば制御システム2において、取得した画像を表示部27に表示すると良い。これによって制御システム2は、良好な態様で画像をユーザに視認させることができる。
【0187】
制御システム2は、SDカード5から取得した登録情報、無効情報、検出情報、及び誤検出情報に基づき、登録された目標対象及びその位置、報知が無効とされている領域、新たな目標対象が検出された位置、及び、誤って目標対象が検出された位置を特定するための画像を、地図上に重ねて表示部27に表示し、ユーザに確認させてもよい。制御システム2には、車載装置4と比較して大きな表示部27が設けられているので、ユーザに対して登録情報等を良好に視認させることができる。
【0188】
制御システム2は、入力部28を介し、ユーザから目標関連情報を登録する操作を受け付けてもよい。この場合制御システム2は、受け付けた目標関連情報を、HDD25の目標関連テーブル251に記憶すると同時に、SDカード5への記憶指示があった場合には、受け付けた目標関連情報をSDカード5に記憶してもよい。制御システム3には、車載装置4と比較して操作性の優れた入力部28及び視認性に優れた表示部27を備えているので、ユーザは、目標関連情報を容易に登録することができる。
【0189】
上述では、運転者に報知する目標対象に関連する情報が、目標関連情報として目標関連テーブル251に記憶されていた。目標対象は物であっても良いし、物でなくても良い。例えば公開取締領域のように、特定の物のない場所であってもよい。
【0190】
なお、目標関連テーブル251を記憶するHDD25等が本発明の「第一記憶手段」に相当する。ユーザID関連テーブル252を記憶するHDD25等が本発明の「第二記憶手段」「第三記憶手段」に相当する。その他テーブル253を記憶するHDD25等が本発明の「第四記憶手段」に相当する。
【符号の説明】
【0191】
2 制御システム
3 サーバ
4 車載装置
5 SDカード
21 制御部
27 表示部
29 カードリーダ
41 制御部
48 表示部
52 カードリーダ
251 目標関連テーブル
252 ユーザID対応テーブル
253 その他テーブル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
目標対象と車両との位置関係に基づいて運転者に報知を発する車載装置によって使用される前記目標対象の情報を記憶する記憶媒体上に予め記憶された前記車載装置の種別情報を読み取り、読み取った当該車載装置の種別情報に対応する前記目標対象の情報を取得して前記記憶媒体に記憶する制御を行うことを特徴とする制御システム。
【請求項2】
前記記憶媒体上に前記車載装置の種別情報が記憶されていない場合に、自己の車載装置の種別情報を前記記録媒体上に書きこむ車載装置を備えること
を特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記車載装置の種別情報として、当該車載装置で使用可能な目標対象の情報の種別を用いること
を特徴とする請求項1または2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記記憶媒体から読み取った前記車載装置の種別情報に対応する前記目標対象の情報と、既に取得済みの前記目標対象の情報とで相違する部分の情報である差分情報を取得し、前記記憶媒体に記憶すること
を特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の制御システム。
【請求項5】
前記車載装置の種別情報に対応する前記目標対象の情報のうち所定地域内の前記目標対象の情報と、既に取得済みの前記目標対象の情報のうち所定地域内の前記目標対象の情報との差分情報を取得し、前記記憶媒体に記憶すること
を特徴とする請求項4に記載の制御システム。
【請求項6】
前記記憶媒体に、前記車両の走行位置と走行時刻とが対応付けられた履歴情報が記憶されている場合に、前記記憶媒体に記憶された前記履歴情報を取得するとともに、前記履歴情報を前記記憶媒体から削除すること
を特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の制御システム。
【請求項7】
前記履歴情報の前記走行位置及び前記走行時刻に基づいて、前記車両の通った場所を順番に表示手段に表示された地図上に表示するための制御を行うこと
を特徴とする請求項6に記載の制御システム。
【請求項8】
前記目標対象の位置と前記走行位置とが接近した場合に、前記目標対象を示す画像、及び、前記走行位置における前記車両の走行速度を表示するための制御を行うこと
を特徴とする請求項7に記載の制御システム。
【請求項9】
取得した前記目標対象の情報を記憶する第一記憶手段を備え、
前記第一記憶手段に記憶された前記目標対象の情報のうち、前記履歴情報の前記走行時刻よりも前であり且つ前記走行時刻に最も近い時刻に更新された前記目標対象の情報に基づいて、前記目標対象の位置を定め、前記目標対象を示す画像を表示するための制御を行うこと
を特徴とする請求項8に記載の制御システム。
【請求項10】
前記記憶媒体に、ユーザによって登録された前記目標対象の情報である登録情報、及び、ユーザが、前記目標対象の情報に基づく報知を無効とするように指示する無効情報のうち少なくとも一方が記憶されている場合に、前記記憶媒体に記憶された前記登録情報及び前記無効情報のうち少なくとも一方を取得すること
を特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の制御システム。
【請求項11】
前記記憶媒体に、前記目標対象から出力される電波に基づき前記車載装置が前記目標対象を検出した場合、実際には前記目標対象が設置されていない場所で前記車載装置が前記目標対象を検出した場合、または、前記車載装置が車両の状態情報を取得した場合のうち少なくともいずれか一の場合に検出された情報に関する検出情報が記憶されている場合に、前記記憶媒体に記憶された前記検出情報を取得すること
を特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の制御システム。
【請求項12】
前記記憶媒体から取得した情報を、ユーザ毎に区分して第二記憶手段に記憶し、
前記記憶媒体に情報を記憶する場合に、前記記憶媒体を使用するユーザを、前記記憶媒体に記憶されたユーザを特定するための情報に基づいて特定し、特定されたユーザに対応する前記情報を前記第二記憶手段から読み出して前記記憶媒体に記憶すること
を特徴とする請求項10又は11に記載の制御システム。
【請求項13】
前記車載装置において前記記憶媒体が使用された場合に、前記記憶媒体には、前記車載装置において使用されたことを証明する証明情報が記憶され、
前記記憶媒体に前記証明情報が記憶されている場合にのみ、前記目標対象の情報を前記記憶媒体に記憶すること
を特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の制御システム。
【請求項14】
前記証明情報は、
前記車両が走行したことを示す情報であって、走行位置及び走行時刻のうち少なくともいずれかを含むことを特徴とする請求項13に記載の制御システム。
【請求項15】
前記車載装置の動作時の各種設定を示す設定情報を前記記憶媒体に記憶する制御を行い、
前記車載装置は、
前記記憶媒体に記憶された前記設定情報に基づき、動作時の各種設定を行うことを特徴とする請求項1から14のいずれかに記載の制御システム。
【請求項16】
前記記憶媒体を使用するユーザを、前記記憶媒体に記憶されたユーザを特定するための情報によって特定し、前記設定情報がユーザ毎に記憶された第三記憶手段に基づいて、特定された前記ユーザに対応する前記設定情報を選択し、前記記憶媒体に記憶することを特徴とする請求項15に記載の制御システム。
【請求項17】
前記記憶媒体に記憶されたユーザとは異なるユーザに対応する前記設定情報を前記第三記憶手段から読み出し、前記記憶媒体に記憶すること
を特徴とする請求項16に記載の制御システム。
【請求項18】
前記第三記憶手段に記憶された前記設定情報を、ネットワークを介して接続するサーバに記憶し、前記第三記憶手段に記憶された前記設定情報を取得することができない場合に、前記サーバから前記設定情報を取得して前記記憶媒体に記憶すること
を特徴とする請求項15から17のいずれかに記載の制御システム。
【請求項19】
前記設定情報が階層的に体系付けられている場合において、ユーザによる前記制御システムへの操作を階層順に誘導することによって、ユーザが前記車載装置に対して望んでいる動作方法で前記車載装置を動作させるために必要な前記設定情報を特定し、特定した前記設定情報を前記記憶媒体に記憶すること
を特徴とする請求項15に記載の制御システム。
【請求項20】
前記車載装置の動作時の各種設定に関する問合せを受け付けた場合に、前記問合せに対応する前記車載装置の前記設定情報に変更するための画面を表示手段に表示し、前記画面が表示された状態でユーザが入力した前記設定情報を前記記憶媒体に記憶すること
を特徴とする請求項15に記載の制御システム。
【請求項21】
前記記憶媒体に記憶された情報は、前記制御システムが取得可能な情報と、取得不可能な情報とに分類されており、取得可能な前記情報のみ取得し、取得不可能な前記情報を取得しないこと
を特徴とする請求項1から20のいずれかに記載の制御システム。
【請求項22】
取得された前記目標対象の情報のうち、前記車両の主な移動範囲内にある前記目標対象の情報を前記記憶媒体に記憶すること
を特徴とする請求項1から21のいずれかに記載の制御システム。
【請求項23】
前記記憶媒体に、前記車両に設けられたカメラによって、所定の場合に撮影された画像が記憶されている場合に、前記記憶媒体に記憶された前記画像を取得すること
を特徴とする請求項1から22のいずれかに記載の制御システム。
【請求項24】
広告情報と位置情報とを対応付けて前記記憶媒体に記憶し、
前記車載装置は、
前記記憶媒体に記憶された前記位置情報によって示される位置に自車両が近接した場合に、前記記憶媒体に記憶された前記広告情報を表示する制御を行うこと
を特徴とする請求項1から23のいずれかに記載の制御システム。
【請求項25】
前記記憶媒体が使用される前記車載装置とは異なる他の車載装置を紹介する画像を、前記車載装置の使用期間が所定期間を経過している場合に表示手段に表示する制御を行うこと
を特徴とする請求項1から24のいずれかに記載の制御システム。
【請求項26】
ユーザから、前記目標対象の情報の登録を指示する操作を受け付けた場合に、受け付けられた前記目標対象の情報を前記記憶媒体に記憶すること
を特徴とする請求項1から25のいずれかに記載の制御システム。
【請求項27】
前記車載装置が備える表示手段よりも表示領域の大きな表示手段を備えたことを特徴とする請求項1から26のいずれかに記載の制御システム。
【請求項28】
請求項2に記載の前記制御システムが備える前記車載装置であって、
前記記憶媒体上に前記車載装置の種別情報が記憶されていない場合に、自己の車載装置の種別情報を前記記録媒体上に書きこむことを特徴とする車載装置。
【請求項29】
請求項1から27のいずれかに記載の前記制御システムの各機能をコンピュータに実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図23】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−61895(P2013−61895A)
【公開日】平成25年4月4日(2013.4.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−201274(P2011−201274)
【出願日】平成23年9月15日(2011.9.15)
【出願人】(391001848)株式会社ユピテル (238)
【Fターム(参考)】