説明

制御システム

【課題】使用者の必要によりシステム構成でき、かつ、統括的な就寝者の覚醒補助が可能な制御システムを提供する。
【解決手段】目覚まし時計8は、電動ブラインド1、エアコン4、照明6に起床設定時刻コマンドを送信する。電動ブラインド1、エアコン4、照明6は、起床設定時刻コマンドに対応する各機器の動作を表す動作ルールを記憶する記憶手段を持ち、受信した起床設定時刻コマンドと、予め設定されている動作ルールとに基づいて動作を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、人の目覚めを補助する家電機器を制御するシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、就寝者の覚醒(目覚め)を補助するための各種方法やシステムが提案されている。このような覚醒補助のためには、例えば、ブラインドや照明による光制御が用いられる。
【0003】
特許文献1には、就寝者が起床時刻を設定する起床時間設定部と、設定された起床時刻になったときに、ブラインドのスラット、および、必要であれば人工照明を制御して室内の照度を調整する採光制御部とを備える採光調整装置が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、登録された目覚し用の音と同一性がある音を検知すると、遮光透光切替手段(ブラインド等)、および、必要であれば人工照明を制御して光を就寝者に到達させ、目覚まし時計の目覚し音とともに覚醒用の光により、就寝者を覚醒させる目覚まし装置が開示されている。
【特許文献1】特開平8−60955号公報
【特許文献2】特開2005−312476号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記の特許文献1に記載の採光調整装置は、起床時刻の設定部、および設定された起床時刻に応じてブラインドおよび照明の制御を行う専用のコントローラを含むものである。つまり、専用のシステムを構築することで、就寝者の覚醒を実現している。
【0006】
特許文献2に記載の目覚まし装置は、目覚し時計の音を検知してブラインドを動作させるものであるため、起床時刻の設定部を必要としない。しかし、太陽光を採光するためのブラインドの制御、および、ブラインドと人工照明との連動制御を行うための専用のコントローラを含む専用の制御システムである点は、特許文献1に記載の発明と同様である。
【0007】
このように、これらの文献に記載の発明を用いた場合、覚醒補助機能を実現するために、システムに含まれる家電機器に合わせた専用の制御システムの構築を必要とする。そのため、就寝者を覚醒させるシステム全体が高価になるという課題がある。また、一度システムを構築すると、使用者がシステムの構成を変更することはできない。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、使用者の必要によりシステム構成でき、かつ、統括的な就寝者の覚醒補助が可能な制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するために、本願発明は、覚醒補助手段を有する家電機器と、制御装置とを備える制御システムであって、制御装置は、起床設定時刻を設定するための設定手段と、起床設定時刻の設定に応じて、起床設定時刻に基づくコマンドを家電機器に送信する送信手段とを含み、家電機器は、コマンドを受信する受信手段と、起床設定時刻と覚醒補助手段の動作とを関連付ける動作ルールを格納する記憶手段と、受信手段により受信されたコマンドおよび記憶手段に格納されている動作ルールに基づいて覚醒補助手段の動作を制御する制御手段とを含む。
【0010】
好ましくは、家電機器は、動作ルールを設定するための入力を受付ける操作手段と、入力に基づいて記憶部に格納される動作ルールを設定するルール設定手段とをさらに含む。
【0011】
さらに好ましくは、家電機器は、本体とリモートコントローラとからなり、リモートコントローラは、操作手段と、入力に基づいて、動作ルールを設定するためのリモコン信号を送信するリモコン送信手段とを含み、本体は、受信手段と、記憶手段と、制御手段と、ルール設定手段と、リモコン信号を受信するリモコン受信手段とを含み、ルール設定手段は、リモコン受信手段により受信されたリモコン信号に基づいて動作ルールを設定する。
【0012】
さらに好ましくは、家電機器は、本体とリモートコントローラとからなり、リモートコントローラは、受信手段と、記憶手段と、操作手段と、ルール設定手段とを含み、ルール設定手段は、入力に基づいて動作ルールを設定し、コマンドおよび動作ルールを含むリモコン信号を送信するリモコン送信手段とを含み、本体は、リモコン信号を受信するリモコン受信手段と、制御手段とを含み、制御手段は、リモコン信号に基づいて、覚醒補助手段の動作を制御する。
【0013】
好ましくは、記憶手段は、複数の動作ルールを格納し、家電機器は、複数の動作ルールの中から1つの動作ルールを選択する選択手段をさらに含み、制御手段は、選択手段により選択された動作ルールおよび受信されたコマンドに基づいて覚醒補助手段の動作を制御する。
【0014】
さらに好ましくは、複数の動作ルールの各々は、起床設定時刻と関連付けられており、選択手段は、起床設定時刻に基づいて、1つの動作ルールを選択する。
【0015】
好ましくは、制御装置および家電機器は、それぞれ、現在時刻を知るための時計手段をさらに含み、送信手段は、起床設定時刻の設定に応じて、起床設定時刻と、制御装置の時計手段により知られる現在時刻とを含むコマンドを家電機器に送信し、家電機器は、コマンドに含まれる現在時刻に基づいて、家電機器の時計手段の現在時刻の修正を行う時刻修正手段をさらに含む。
【0016】
好ましくは、家電機器は、採光動作を行うスラットを含む電動ブラインドである。
さらに好ましくは、電動ブラインドは、室外の明るさを検知する照度センサをさらに含み、制御手段は、照度センサで検知された室外の明るさと、動作ルールと、受信されたコマンドとに基づいてスラットの動作を制御する。
【0017】
好ましくは、家電機器は、照明器具である。
さらに好ましくは、照明器具は、室内の明るさを検知する照度センサをさらに含み、制御手段は、照度センサで検知された室内の明るさと、動作ルールと、受信されたコマンドとに基づいて照明器具の点灯を制御する。
【0018】
好ましくは、家電機器は、エアコンである。
さらに好ましくは、エアコンは、室内の温度を検知する温度センサをさらに含み、制御手段は、温度センサで検知された室内の温度と、動作ルールと、受信されたコマンドとに基づいてエアコンの動作を制御する。
【0019】
好ましくは、送信手段および受信手段により赤外線通信を行う。
好ましくは、送信手段および受信手段により短距離無線通信を行う。
【0020】
好ましくは、コマンドは、CH識別コードをさらに含む。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、覚醒補助手段を持つ家電機器に、制御装置から起床設定時刻を含む制御コマンドが送信され、家電機器は、家電機器の動作ルールおよび制御コマンドに基づいて、覚醒補助手段を動作させる。したがって、使用者の必要によりシステム構成でき、かつ、統括的な就寝者の覚醒補助が可能な制御システムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。以下の図面において、実質的に同一の部品には同一の符号を付してある。
【0023】
(第1の実施の形態)
図1は、第1の実施の形態に係る制御システムの全体構成図である。本実施の形態における制御システムは、電動ブラインド1、電動ブラインド用リモートコントローラ3(以下、ブラインド用リモコンと記称する)、エアコン4、エアコン用リモートコントローラ5(以下、エアコン用リモコンと記称する)、照明6、照明用リモートコントローラ7(以下、照明用リモコンと記称する)、目覚し時計8を含む。また、本制御システムが寝室で使用されることを想定し、図1には、ベッド9およびベッド9の上で寝ている人(使用者)も示した。
【0024】
電動ブラインド1、エアコン4、照明6は、いずれも、覚醒補助機能を持つ家電機器の例である。それぞれ、ブラインド用リモコン3、エアコン用リモコン5、照明用リモコン7からの操作指示に従って動作する。なお、本実施の形態においては、電動ブラインド、照明、エアコンを一例に説明しているが、本システムに含まれる家電機器はこれに限定されるものではなく、起床時の覚醒を早める家電機器であればよい。例えば、電動カーテン、光ファイバー導光装置でもよい。また、扇風機など風を就寝者に当てることで覚醒を速める効果があるものであってもよい。
【0025】
目覚まし時計8は、システムに含まれる各家電機器に起床設定時刻コマンドを送信する。なお、目覚まし時計8は、各家電機器の動作を制御するための制御装置の一例である。
【0026】
本発明に係る制御システムの機能的構成について図2を用いて説明する。図2は、第1の実施の形態に係る制御システムの機能ブロック図である。
【0027】
本制御システムは、複数の家電機器(家電機器100a、家電機器100b、家電機器100c)と、制御装置200とを備える。
【0028】
家電機器100aは、人の覚醒を補助する覚醒補助装置110と、制御部120と、動作ルールなど家電機器100aの動作に必要な情報を格納する記憶部130と、動作ルールを設定するルール設定部140と、動作ルールを設定するための入力を受け付ける操作部150と、制御装置200からの信号を受信する受信部160とを含む。また、家電機器100b、家電機器100cも家電機器100aと同様の機能的構成を持つものとする。ここで、「動作ルール」とは、起床設定時刻と覚醒補助装置110の動作とを関連付ける情報である。動作ルールの具体例については、後述する。
【0029】
制御部120は、家電機器100aの各部の動作を制御する。特に、受信部160が受信した制御装置200からの信号に基づいて、覚醒補助装置110の動作を制御する。
【0030】
ルール設定部140は、操作部150が受け付けた入力に基づき、動作ルールを設定する。また、設定した動作ルールを記憶部130に格納する。
【0031】
制御装置200は、制御部210と、設定部220と、送信部230とを含む。また、制御部210は、現在時刻を知るための時計部212を含む。
【0032】
設定部220は、外部から入力を受付けて、起床設定時刻を設定する。制御部212は、起床設定時刻の設定に応じて、起床設定時刻を含む起床設定時刻コマンドを作成する。送信部230は、作成された起床設定時刻コマンドを、家電機器100a、家電機器100b、家電機器100cに送信する。
【0033】
次に、本実施の形態に係る各機器の具体的な機能的構成について図3から図6を参照しつつ説明する。
【0034】
図3を参照して、電動ブラインド1およびブラインド用リモコン3の機能的構成について説明する。図3は第1の実施の形態に係る電動ブラインド1およびブラインド用リモコン3の制御ブロック図である。
【0035】
ブラインド用リモコン3は、スラット11の角度および上下動作の指示を受付ける操作部31と、表示部32と、操作部31が受付けた指示を制御コマンドに変換する制御部33と、電動ブラインド1に制御コマンドを送信するリモコン送信部34により構成されている。
【0036】
電動ブラインド1は、水平方向に並べられた複数のスラット11とヘッドボックス12とを有する。ヘッドボックス12は、制御コマンドを受信するリモコン受信部13と、受信した制御コマンド等により電動ブラインド1全体を制御する制御部14と、制御部14の指示によりスラット11の角度変更あるいは上下動作を行なう駆動部15と、電動ブラインド1の動作ルールを格納する記憶部16と、室内外の明るさを測定する照度センサ18とを含む。制御部14には、記憶部16に格納される動作ルールを設定するためのルール作成変更部17と、時計部19とが含まれる。ブラインド用リモコン3による制御コマンドに応じて、ヘッドボックス12内のモータなどの駆動部が動作し、スラット11の角度変更および上下動作が行なわれる。なお、本実施の形態においては、水平スラットタイプの電動ブラインドを一例に説明しているが、本システムに用いることのできる電動ブラインドはこれに限定されるものではない。垂直スラットタイプの電動ブラインド、あるいはスラットの無いロールスクリーンタイプのブラインドなどの遮光調光手段を持つブラインドを用いることができる。
【0037】
図4を参照して、エアコン4およびエアコン用リモコン5の機能的構成について説明する。図4は第1の実施の形態に係るエアコン4およびエアコン用リモコン5の制御ブロック図である。
【0038】
エアコン用リモコン5は、エアコン4の運転動作指示を受付ける操作部51と、エアコン4の動作状態などを表示する表示部52と、操作部51が受付けた指示を制御コマンドに変換する制御部53と、エアコン4に制御コマンドを送信するリモコン送信部54により構成されている。
【0039】
エアコン4は、制御コマンドを受信するリモコン受信部41と、受信した制御コマンド等によりエアコン4の動作全体を制御する制御部42と、制御部42の指示によりエアコン4の運転動作を行うエアコン本体機能部43と、エアコン4の動作ルールを記憶する記憶部44と、室内の温度を測定する温度センサ46とを含む。制御部42には、記憶部44に格納される動作ルールを設定するためのルール作成変更部45と、時計部47とが含まれる。なお、ここでは、温度センサ46はエアコン本体機能部43と独立であるとしているが、エアコン本体機能部43が有する室温測定の温度センサを温度センサ46として用いてもよい。
【0040】
図5を参照して、照明6および照明用リモコン7の機能的構成について説明する。図5は第1の実施の形態に係る照明6および照明用リモコン7の制御ブロック図である。
【0041】
照明用リモコン7は、照明6の点灯/消灯や調光の指示を受付ける操作部71と、表示部72と、操作部71が受付けた指示をコマンドに変換する制御部73と、照明6に制御コマンドを送信するリモコン送信部74により構成されている。
【0042】
照明6は、リモコンからの制御コマンドを受信するリモコン受信部61と、受信した制御コマンド等により照明6の点灯/消灯や調光動作を制御する制御部62と、制御部62の指示によりランプ63の点灯/消灯や調光動作を行う点灯調光制御部64と、照明6の動作ルールを記憶する記憶部65と、室内の明るさを測定する照度センサ67とで構成されている。制御部62には、記憶部65に格納される動作ルールを設定するためのルール作成変更部66と、時計部68とが含まれる。なお、調光機能を持つ照明を一例に説明したが、照明はこれに限定されるものではない。例えば、点灯/消灯の2段階制御のものであってもよい。
【0043】
図6を参照して、目覚し時計8の機能的構成について説明する。図6は第1の実施の形態に係る目覚し時計8の制御ブロック図である。
【0044】
目覚し時計8には、起床設定時刻の設定を受付ける操作部81と、現在時刻や起床設定時刻などを表示する表示部82と、操作部81の指示を起床設定時刻コマンドに変換する制御部83と、電動ブラインド1、エアコン4、照明6に起床設定時刻コマンドを送信するリモコン送信部84と、起床設定時刻に音を鳴らす音出力部85により構成されている。また、制御部83は、時計部86を含む。
【0045】
なお、本実施の形態においては、目覚し時計8からの信号は、各リモコンからの制御信号と同規格であるものとする。したがって、目覚まし時計8からの信号は、各家電機器の各リモコン受信部で受信される。つまり、リモコンからの信号受信部と、目覚まし時計からの信号受信部を共通にできる。ただし、これらの信号は同規格でなくても構わない。この場合、各家電機器は、目覚し時計8からの信号を受信する受信部を、リモコン受信部とは独立に備えているものとする。
【0046】
使用者は、表示部82を参照しつつ、操作部81を介して起床時刻を設定する。起床時刻がセットされると、目覚し時計8は、リモコン送信部84により起床設定時刻コマンドを電動ブラインド1、エアコン4、照明6に送信する。起床設定時刻コマンドには、起床時刻がセットされたことと、起床設定時刻と、時計部86の現在時刻データとが含まれる。また、目覚し時計8は、起床時刻の設定が解除されると、起床設定解除コマンドを、リモコン送信部84により電動ブラインド1、エアコン4、照明6に送信する。
【0047】
起床設定時刻コマンドを受信した各家電機器は、起床設定時刻コマンドに含まれる起床設定時刻および動作ルールに従って動作する。また、制御部は、起床設定時刻コマンドに含まれる目覚し時計8の現在時刻に合わせて、各家電機器の時計部の時刻を調整してもよい。このように、起床設定時刻コマンド等の目覚し時計8からの信号に現在時刻データを含ませることにより、特別な時刻修正コマンドを送信する必要がなくなり、制御システムの時刻合わせが簡単になる。また、目覚し時計8の時刻を基準として各機器の時刻合わせを行うことで、各機器の動作時間のずれが少ない制御システムを実現することができる。
【0048】
ここで、上述の動作ルールについて詳しく説明する。動作ルールは、起床設定時刻に関連付けて設定された各家電機器への動作指示であり、各家電機器の記憶部に記憶される。利用者は、各家電機器ごとに動作ルールを設定することができる。ここで、動作ルールの設定とは、新たな動作ルールを作成して記憶部に格納する場合と、記憶部に格納された動作ルールを変更する場合の両方を指すものとする。各家電機器が、動作ルールを記憶する記憶手段と、記憶手段の動作ルールを作成および変更する作成変更手段とを持っているので、使用者は、好みに合わせて、起床時の各機器の動作ルール、動作開始時間および動作状態を変えることができる。よって、使用者は、より快適な目覚めを迎えることができる。
【0049】
動作ルールの設定は、家電機器本体に備えられた操作部により行われる構成であってもよいが、本実施の形態においては、利用者が、各リモコンを用いて、各家電機器の動作ルールを設定するものとする。例えば、電動ブラインド1の動作ルールを設定する場合、利用者は、ブラインド用リモコン3の表示部32を参照しつつ、操作部31に動作ルールを設定するための指示を入力する。操作部31が受付けた指示は、制御部33を介し、リモコン送信部34により電動ブラインド1に送信される。電動ブラインド1は、送信された指示をリモコン受信部13で受信する。ルール作成変更部17は、受信された指示に従って動作ルールを作成または記憶部16に格納された動作ルールを変更し、作成または変更した動作ルールを記憶部16に格納する。他の家電機器の動作ルールも同様の手順で設定される。
【0050】
このように、動作ルールを入力する機能をブラインド用リモコン3に備えることにより、ブラインド本体に動作ルール設定のための操作部を持たせることや、専用の動作ルール設定機を準備することが不要となる。また、使用者は、使い慣れたリモコンから操作ができる。よって、安価で使いやすいシステムを構築することができる。
【0051】
利用者は、例えば、以下のように各機器について、就寝者を快適に覚醒させて起床させるための動作ルールを設定する。
【0052】
電動ブラインド1については、例えば、起床設定時刻の少し前からブラインドのスラットの角度を開く方向に動作させ、屋外から室内に入射する太陽光の光量を増やす動作ルールを設定する。具体的には、起床設定時刻の10分前にスラット11の角度を15度に開く、5分前にスラット11の角度を30度に開く、起床設定時刻になるとスラット11の角度を45度に開く、といった動作ルールを設定する。こうすることで、屋外から室内に入射する太陽光の光量を次第に増やし、室内を次第に明るくすることにより就寝者を快適に覚醒させることができる。
【0053】
また、照度センサ18により検知する室外の明るさが一定以上の場合にスラット11の動作を行う動作ルールを設定してもよい。日の出前など、起床時刻になっても室外が明るくない場合は、太陽光で室内を明るくできない。このように、室外が一定以上の明るさが無い場合にはスラットを開く採光動作を行わない設定とすることでも無駄な動作を防ぎ、省エネルギーになる。
【0054】
また、室外の明るさによりスラット11の角度を調整するような動作ルールを設定してもよい。例えば、室外が暗い場合スラットを開く角度をより大きくするように設定する。この設定によれば、太陽光をより多く室内に取り込み、室内を明るくすることができる。このように、室外の明るさを検知する照度センサを備えることで、室内の照度を自動的に最適となるように制御することが可能となる。
【0055】
人によって、光に敏感な人とそうでない人がいるが、本システムでは、使用者の好みの室内照度になるように電動ブラインド1の動作を制御する動作ルールを設定することができる。
【0056】
エアコン4の場合、例えば、起床設定時刻の5分後の室温の設定温度を22℃とする動作ルールを設定する。制御部42は外気温、室温などから設定温度に到達する時刻を加味して指定された時刻に指定された室温になるようにエアコン本体機能部43により空調動作を行う。こうすることで、冬の寒い朝など、就寝者が覚醒しても寒い室内で寝具から出にくいことがなくなり、2度寝を防ぐことができる。
【0057】
また、動作ルールを温度センサ46により室内の温度を検知して、一定以下の室温の時のみエアコン4が空調動作するような動作ルールを設定してもよい。エアコン4は、通常、運転を開始すると、室温と設定温度との差があれば設定温度になるように自動的に動作を行う。そこで、例えば、設定室温は22℃であるが、室温が18℃以下の場合のみ起床設定時動作するように設定を行う。こうすることで、あまり寒くない日は、エアコン4が動作しないようにするなど、使用者の好みでエアコン4の動作を設定することが可能となり、無駄な動作を防ぎ、省エネルギーになる。
【0058】
照明6の場合、例えば、起床設定時刻になると「弱の光量」で点灯を行い、1分後に「中の光量」、3分後に「強の光量」になるように調光する動作ルールを設定する。こうすることで、いきなり強い光量で就寝者を覚醒させるのではなく、就寝者の覚醒度をしだいに上げるための覚醒刺激を効率よく与えることができ、快適な起床へと導くことができる。
【0059】
また、照度センサ67により室内の明るさを検知して、一定以上の明るさが有る場合は、ランプ63の点灯動作を行わない動作ルールを設定してもよい。このことで、太陽光などで既に室内が明るい場合において、無駄な照明点灯動作を防ぎ、省エネルギーになる。
【0060】
人によって、光に敏感な人とそうでない人がおり、使用者の好みの室内照度になるように照明6の動作を制御する動作ルールを設定することができる。
【0061】
目覚し時計8は、起床時刻の設定に応じて、起床設定時刻コマンドを各機器に送信する。本実施の形態においては、目覚まし時計8は、利用者により起床時刻が設定された時点で、起床設定時刻コマンドを各機器に送信し、起床設定時刻コマンドを受信した各機器は、起床設定時刻と動作ルールから各機器の動作を開始する動作開始時刻を算出し、動作開始時刻まで待機する。よって、起床時刻以前に動作を開始するような動作ルールを設定しても起床時刻前に各機器を動作させることができる。つまり、本制御システムは、起床時刻に動作指示を受信するような制御システムと異なり、温度調整を行うエアコン4のように長時間が必要な動作を行なう機器に対しても、就寝者を快適に覚醒させて起床させるための最適な動作ルールを設定することができるものである。
【0062】
ただし、起床設定時刻コマンドの送信のタイミングは、上記のものに限られるわけではない。目覚まし時計8は、起床時刻が設定されてから、一定の時間待った後、起床設定時刻コマンドを送信してもよい。また、起床時刻以前に動作を開始するような動作ルールを設定しないのであれば、起床設定時刻に、各機器に起床設定時刻コマンドを送信しても構わない。
【0063】
また、記憶部は、複数の動作ルールを格納できるものであってもよい。各機器の記憶部16、44、65に複数の動作ルールを記録できるようにすることで、例えば、照明6の場合、普段は起床時刻に照明6を「弱の光量」で点灯し、次第に「中の光量」点灯、「強の光量」点灯と光量を高めて行く制御を行うが、すぐに目を覚ましたいときは、起床時刻に照明6を「強の光量」点灯するなど、動作ルールを選択することが可能となる。目覚まし時計8の操作部81に、動作ルールの選択指示がなされると、制御部83は選択された動作ルールを表す通信コマンドを作成する。そして、リモコン送信部84は、作成された通信コマンドを各機器に送信する。通信コマンドを受信した各家電機器は、通信コマンドに基づき、用いる動作ルールを決定する。
【0064】
さらに、記憶部は、各動作ルールを起床時刻に関連付けて格納できるものであってもよい。このような複数の動作ルールを設定しておけば、利用者は、起床設定時刻を変更するだけで、起床時刻に適した各家電機器の動作ルールを選択できる。例えば、午前0時〜午前6時までに起床時刻を設定したときは、すぐに目覚めるための動作ルールを選択し、それ以外の起床時刻のときは、快適に目覚めるための動作ルールを選択するなどが可能となる。このように、起床設定時刻に関連付けて動作ルールを記憶部に格納しておくことにより、利用者は、動作ルールの選択のために特別なボタン操作を行なうことなく、複数の動作ルールの中から適切な動作ルールを選択することが可能となる。
【0065】
なお、本実施の形態においては、目覚し時計8と各家電機器との間の通信、各リモコンと各家電機器との間の通信には、赤外線通信を用いるものとする。赤外線通信を用いることにより、通信を同一室内(空間)に限定することができ、他の部屋の機器が誤動作することを防ぐことができる。
【0066】
図7は第1の実施形態における通信に用いられる信号データの構造について示した図である。図7に示すように、ブラインド用リモコン3、エアコン用リモコン5、照明用リモコン7の各リモコンの信号データは、信号の始まりを示すリーダーと、同一制御グループであるかどうかを示すCH識別コードと、制御内容を示す制御コマンドと、信号の終わりを示すトレーラとによって構成されている。
【0067】
また、目覚し時計8の信号データは、信号の始まりを示すリーダーと、同一制御グループであるかどうかを示すCH識別コードと、起床設定時刻および現在時刻を示す起床設定時刻コマンドと、信号の終わりを示すトレーラによって構成されている。
【0068】
ブラインド用リモコン3、エアコン用リモコン5、照明用リモコン7と目覚し時計8のCH識別コードを同じに設定しておくことで、目覚し時計8から電動ブラインド1、エアコン4、照明6に通信を行う。
【0069】
また、信号データにCH識別コードを持たせることで、部屋間に開口部があり赤外通信の通信エリアが重複する近接した部屋で、別々に覚醒制御を行う場合であっても、各部屋の通信で用いるCH識別コードを異なるものに設定すれば、同一CH識別コード間でのみ通信が行なわれるため、誤動作を防ぐことができる。
【0070】
なお、本実施例の形態において、通信手段として赤外線通信を用いる構成で説明を行ってきたが、通信手段をIEEE802.15.4などの短距離無線通信としてもよい。短距離無線通信を用いた場合、通信エリアを限定することができ、他の部屋などに設置された別の機器が誤動作することを防ぐことができる。また、目覚まし時計8のリモコン送信部84が寝具などで覆われていても電動ブラインド1、エアコン4、照明6と通信できるメリットがある。
【0071】
本実施例の形態において説明した通信のデータ構造は、赤外線通信プロトコルの一例であり、これに限定されるものではない。例えば、メーカーコード、機種コード、パリティコードなどが追加されたものでもよい。他の無線通信を実現する通信プロトコルでもよい。
【0072】
また、各コマンドの送信は、特に限定されるわけではないが、本実施の形態においては、同報通信により行なわれるものとする。同報通信を用いると、目覚し時計8は、何の機器が接続されているのを知る必要が無いため、ネットワークとしての管理(送信元アドレス、送信先アドレス、相手アドレスを登録する作業など)を行う必要がなくなり、また、送信元アドレス、送信先アドレス等を記憶するメモリ容量も節約できる。したがって、ハード構成、通信シーケンスが簡略化される。かつ、同報通信は一方向通信であるため、目覚し時計8はリモコン送信部84のみ、電動ブラインド1、エアコン4、照明6は、リモコン受信部13、41、61のみを持つ構成で済む。
【0073】
図8は、起床設定時刻コマンドを受信したときの第1の実施の形態に係る各家電機器の動作フローを示した図である。図8を参照しつつ、各機器の動作について説明する。
【0074】
電動ブラインド1、エアコン4、照明6などの各機器は、目覚まし時計8からの起床設定時刻コマンドを受信するまで待機する(ステップS101)。
【0075】
起床設定時刻コマンドを受信すると(ステップS101においてYes)、信号から現在時刻データを読出し、時計部の現在時刻を、受信した起床設定コマンドに含まれる目覚し時計8の時刻に合わせる(ステップS102)。
【0076】
次に、ステップS103において、各機器は、記憶部から動作ルールを読み込む。また、各機器が動作を開始する動作開始時刻を算出する。例えば、電動ブラインド1について、起床設定時刻の10分前にスラット11の角度を15度に開く、5分前にスラット11の角度を30度に開く、起床設定時刻になるとスラット11の角度を45度に開く、という動作ルールが設定されていた場合、電動ブラインド1の動作開始時刻は起床設定時刻の10分前となる。
【0077】
その後、起床設定解除コマンドの受信を待ちながら(ステップS104)、動作開始時刻まで待機する(ステップS105)。起床設定解除コマンドを受信すると(ステップS104においてYes)、ステップS101に戻り、再度、起床設定時刻セットコマンドを受信するまで待機する。
【0078】
起床設定解除コマンドを受信せずに動作開始時刻になると(ステップS105においてYes)、各機器は、ステップS106において、設定されている動作ルールに従った動作を行なう。上の電動ブラインド1の動作ルールの場合、動作開始時刻にスラット11の角度を15度に開き、5分後にスラット11の角度を30度に開く。さらに5分後にスラット11の角度を45度に開く。
【0079】
以上説明したように、本制御システムによれば、利用者が目覚し時計8の起床時刻をセット/解除する操作を行うだけの簡単な操作で、起床時刻に快適に覚醒できるように、電動ブラインド1、エアコン4、照明6などの各家電機器が動作する。
【0080】
このように、就寝者は目覚し時計の起床設定をセットする操作を行うだけの簡単な操作で、起床時刻に快適に覚醒できるように、電動ブラインド、および、各家電機器が動作するシステムを構築することができる。
【0081】
従来の専用コントローラを用いたシステムは、例えばブラインドの制御のためのコントローラは照明を制御できない等、制御できる機器が、専用コントローラの種類により限られる。これに対し、本発明は専用のコントローラを必要とするシステムでなく、起床設定時刻コマンドを送信する制御装置と、起床設定時刻コマンドを受信する事により自立的に動作する家電機器とからなるシステムである。そのため、就寝者の必要に応じてシステム構成を自由に変えることができる。したがって、目覚し時計と照明装置だけのシステムにする等安価なシステムを選択することができる。
【0082】
また、各家電機器が、目覚まし時計8からの起床設定時刻コマンドを受け付けるかどうかを切り替えることのできるスイッチを備えていてもよい。この構成によれば、利用者は、必要に応じて、システムに含まれる家電危機の中から動作させる家電機器を自由に選択することができる。
【0083】
(第2の実施の形態)
ここからは、本発明の第2の実施の形態を説明する。第2の実施の形態に係る制御システムは、第1の実施の形態と同様に、電動ブラインド1、ブラインド用リモコン3、エアコン4、エアコン用リモコン5、照明6、照明用リモコン7、目覚し時計8を含む。
【0084】
本実施の形態に係る各機器の機能は、第1の実施の形態とは異なる。本実施の形態に係る各機器の具体的な機能的構成について図9から図11を参照しつつ説明する。
【0085】
図9は第2の実施の形態に係る電動ブラインド1およびブラインド用リモコン3の制御ブロック図である。ブラインド用リモコン3は、操作部31と、表示部32と、制御部33と、リモコン送信部34と、リモコン受信部35と、記憶部36とを備える。操作部31は、スラット11の角度および上下動作の指示を受付ける。また、電動ブラインド1の動作ルールを設定するための指示を受付ける。表示部32は、電動ブラインド1の動作状態を表示する。また、動作ルールの設定用の表示も行なう。制御部33は、操作部31が受付けた指示を制御コマンドに変換するなど電動ブラインド1への操作指示を生成する。リモコン送信部34は、電動ブラインド1に制御部33が生成した操作指示を送信する。リモコン受信部35は、目覚し時計8からの起床設定時刻コマンドを受信する。記憶部36は、起床時の動作ルールを記憶する。また、制御部33は、記憶部36の動作ルールを設定するためのルール作成変更部37と、時計部38とで構成されている。
【0086】
電動ブラインド1は、ブラインド用リモコン3からの制御コマンドを受信するリモコン受信部13と、受信した制御コマンド等により電動ブラインド1全体を制御する制御部14と、制御部14の指示によりスラット11の角度変更および上下動作を行う駆動部15とを含むヘッドボックス12と、スラット11とで構成されている。
【0087】
図10は第2の実施の形態に係るエアコン4およびエアコン用リモコン5の制御ブロック図である。エアコン用リモコン5は、操作部51と、表示部52と、制御部53と、リモコン送信部54と、リモコン受信部55と、記憶部56とを備える。操作部51は、エアコン4の運転動作指示を受け付ける。また、エアコン4の動作ルールを設定するための指示を受付ける。表示部52は、エアコン4の動作状態などを表示する。また、動作ルールの設定用の表示も行なう。制御部53は、操作部51が受付けた指示を制御コマンドに変換するなど電動ブラインド1への操作指示を生成する。リモコン送信部54は、エアコン4に制御部53が生成した操作指示を送信する。リモコン受信部55は、目覚し時計8からの起床設定時刻コマンドを受信する。記憶部56は、起床時の動作ルールを記憶する。また、制御部53は、記憶部56の動作ルールを設定するためのルール作成変更部57と、時計部58とで構成されている。
【0088】
エアコン4は、制御コマンドを受信するリモコン受信部41と、受信した制御コマンド等によりエアコン4の動作全体を制御する制御部42と、制御部42の指示によりエアコン4の運転動作を行うエアコン本体機能部43とで構成されている。
【0089】
図11は第2の実施の形態に係る照明6および照明用リモコン7の制御ブロック図である。照明用リモコン7は、操作部71と、表示部72と、制御部73と、リモコン送信部74と、リモコン受信部75と、記憶部76とを備える。操作部71は、照明6の点灯/消灯や調光の指示を受け付ける。また、照明6の動作ルールを設定するための指示を受付ける。表示部72は、照明6の点灯状態などを表示する。また、動作ルールの設定用の表示も行なう。制御部73は、操作部71が受付けた指示を制御コマンドに変換するなど照明6への操作指示を生成する。リモコン送信部74は、照明6に制御部73が生成した操作指示を送信する。リモコン受信部75は、目覚し時計8からの起床設定時刻コマンドを受信する。記憶部76は、起床時の動作ルールを記憶する。また、制御部73は、記憶部76の動作ルールを設定するためのルール作成変更部77と、時計部78とで構成されている。
【0090】
照明6は、制御コマンドを受信するリモコン受信部61と、受信した制御コマンド等により照明6の点灯/消灯や調光動作を制御する制御部62と、ランプ63と、制御部62の指示によりランプ63の点灯/消灯や調光動作を行う点灯調光制御部64とで構成されている。
【0091】
図12は、起床設定時刻コマンドを受信したときの第2の実施の形態に係る各家電機器のリモコンの動作フローを示した図である。図12を参照しつつ、各リモコンの動作について説明する。
【0092】
ブラインド用リモコン3、エアコン用リモコン5、照明用リモコン7などの各リモコンは、目覚まし時計8からの起床設定時刻コマンドを受信するまで待機する(ステップS201)。
【0093】
起床設定時刻コマンドを受信すると(ステップS201においてYes)、信号から現在時刻データを読出し、時計部の現在時刻を、受信した起床設定時刻コマンドに含まれる目覚し時計8の時刻に合わせる(ステップS202)。
【0094】
次に、ステップS203において、各リモコンは、記憶部から動作ルールを読み込む。また、各リモコンにより操作される機器が動作を開始する動作開始時刻を算出する。例えば、電動ブラインド1について、起床設定時刻の10分前にスラット11の角度を15度に開く、5分前にスラット11の角度を30度に開く、起床設定時刻になるとスラット11の角度を45度に開く、という動作ルールが設定されていた場合、電動ブラインド1の動作開始時刻は起床設定時刻の10分前となる。
【0095】
その後、起床設定解除コマンドの受信を待ちながら(ステップS204)、動作開始時刻まで待機する(ステップ205)。起床設定解除コマンドを受信すると(ステップS204においてYes)、ステップS201に戻り、再度、起床設定時刻セットコマンドを受信するまで待機する。
【0096】
起床設定解除コマンドを受信せずに動作開始時刻になると(ステップS205においてYes)、各リモコンは、ステップS206において、ステップS203において読み込んだ動作ルールに基づいて、各機器に制御コマンドを送信する。
【0097】
上記構成のように、各機器のリモコンに、起床時の覚醒制御機能のすべて、すなわち、目覚まし時計8の起床設定時刻コマンドを受信するリモコン受信部、動作ルールを記憶する記憶部、動作ルールを設定するためのルール作成変更部、時計部を持たせる構成とすることで、電動ブラインド1、エアコン4、照明6の各機器の本体側の機能を変更することなく、覚醒制御機能を持つシステムを構築することができる。
【0098】
したがって、使用者が購入したとき覚醒制御機能を持たない電動ブラインド1、エアコン4、照明6等の家電機器であっても、それらの各機器の本体はそのままでリモコンを覚醒制御機能付のものに交換するだけで覚醒制御機能を追加することができる。
【0099】
なお、本実施の形態には、第1の実施の形態と同様の変形例が考えられる。
例えば、上記の実施の形態では、エアコン用リモコン5に温度センサ、照明用リモコン7に照度センサを搭載していない構成を説明したが、温度センサ、照度センサをリモコン側に搭載することで第1の実施の形態と同様の制御が可能となる。
【0100】
また、第1の実施の形態と同様、記憶部は複数の動作ルールを格納しており、その中から用いる動作ルールを選択するという構成であってもよい。さらに、各動作ルールが起床設定時刻と関連付けられていてもよい。
【0101】
また、各リモコンと各家電機器本体間の通信、あるいは、目覚まし時計と各リモコン間の通信には、赤外線通信や短距離無線通信を用いることができる。また、CH識別コードを含む通信コマンドを用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】第1の実施の形態に係る制御システムの全体構成図である。
【図2】第1の実施の形態に係る制御システムの機能ブロック図である。
【図3】第1の実施の形態に係る電動ブラインド1およびブラインド用リモコン3の制御ブロック図である。
【図4】第1の実施の形態に係るエアコン4およびエアコン用リモコン5の制御ブロック図である。
【図5】第1の実施の形態に係る照明6および照明用リモコン7の制御ブロック図である。
【図6】第1の実施の形態に係る目覚し時計8の制御ブロック図である。
【図7】第1の実施形態における通信に用いられる信号データの構造について示した図である。
【図8】起床設定時刻コマンドを受信したときの第1の実施の形態に係る各家電機器の動作フローを示した図である。
【図9】第2の実施の形態に係る電動ブラインド1およびブラインド用リモコン3の制御ブロック図である。
【図10】第2の実施の形態に係るエアコン4およびエアコン用リモコン5の制御ブロック図である。
【図11】第2の実施の形態に係る照明6および照明用リモコン7の制御ブロック図である。
【図12】起床設定時刻コマンドを受信したときの第2の実施の形態に係る各家電機器のリモコンの動作フローを示した図である。
【符号の説明】
【0103】
1 電動ブラインド、3 ブラインド用リモコン、4 エアコン、5 エアコン用リモコン、6 照明、7 照明用リモコン、8 目覚し時計、9 ベッド、11 スラット、12 ヘッドボックス、13 リモコン受信部、14 制御部、15 駆動部、16 記憶部、17 ルール作成変更部、18 照度センサ、19 時計部、31 操作部、32 表示部、33 制御部、34 リモコン送信部、35 リモコン受信部、36 記憶部、37 ルール作成変更部、38 時計部、41 リモコン受信部、42 制御部、43 エアコン本体機能部、44 記憶部、45 ルール作成変更部、46 温度センサ、47 時計部、51 操作部、52 表示部、53 制御部、54 リモコン送信部、55 リモコン受信部、56 記憶部、57 ルール作成変更部、58 時計部、61 リモコン受信部、62 制御部、63 ランプ、64 点灯調光制御部、65 記憶部、66 ルール作成変更部、67 照度センサ、68 時計部、71 操作部、72 表示部、73 制御部、74 リモコン送信部、75 リモコン受信部、76 記憶部、77 ルール作成変更部、78 時計部、81 操作部、82 表示部、83 制御部、84 リモコン送信部、85 音出力部、86 時計部、100a 家電機器、100b 家電機器、100c 家電機器、110 覚醒補助装置、120 制御部、130 記憶部、140 ルール設定部、150 操作部、160 受信部、200 制御装置、210 制御部、212 時計部、212 制御部、220 設定部、230 送信部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
覚醒補助手段を有する家電機器と、制御装置とを備える制御システムであって、
前記制御装置は、
起床設定時刻を設定するための設定手段と、
前記起床設定時刻の設定に応じて、前記起床設定時刻に基づくコマンドを前記家電機器に送信する送信手段とを含み、
前記家電機器は、
前記コマンドを受信する受信手段と、
前記起床設定時刻と前記覚醒補助手段の動作とを関連付ける動作ルールを格納する記憶手段と、
前記受信手段により受信されたコマンドおよび前記記憶手段に格納されている動作ルールに基づいて前記覚醒補助手段の動作を制御する制御手段とを含む、制御システム。
【請求項2】
前記家電機器は、
前記動作ルールを設定するための入力を受付ける操作手段と、
前記入力に基づいて前記記憶部に格納される前記動作ルールを設定するルール設定手段とをさらに含む、請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記家電機器は、本体とリモートコントローラとからなり、
前記リモートコントローラは、
前記操作手段と、
前記入力に基づいて、前記動作ルールを設定するためのリモコン信号を送信するリモコン送信手段とを含み、
前記本体は、
前記受信手段と、
前記記憶手段と、
前記制御手段と、
前記ルール設定手段と、
前記リモコン信号を受信するリモコン受信手段とを含み、
前記ルール設定手段は、前記リモコン受信手段により受信されたリモコン信号に基づいて前記動作ルールを設定する、請求項2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記家電機器は、本体とリモートコントローラとからなり、
前記リモートコントローラは、
前記受信手段と、
前記記憶手段と、
前記操作手段と、
前記ルール設定手段とを含み、
前記ルール設定手段は、前記入力に基づいて前記動作ルールを設定し、
前記コマンドおよび前記動作ルールを含むリモコン信号を送信するリモコン送信手段とを含み、
前記本体は、
前記リモコン信号を受信するリモコン受信手段と、
前記制御手段とを含み、
前記制御手段は、前記リモコン信号に基づいて、前記覚醒補助手段の動作を制御する、請求項2に記載の制御システム。
【請求項5】
前記記憶手段は、複数の動作ルールを格納し、
前記家電機器は、前記複数の動作ルールの中から1つの動作ルールを選択する選択手段をさらに含み、
前記制御手段は、前記選択手段により選択された動作ルールおよび前記受信されたコマンドに基づいて前記覚醒補助手段の動作を制御する、請求項1から4のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項6】
前記複数の動作ルールの各々は、前記起床設定時刻と関連付けられており、
前記選択手段は、前記起床設定時刻に基づいて、前記1つの動作ルールを選択する、請求項5に記載の制御システム。
【請求項7】
前記制御装置および前記家電機器は、それぞれ、現在時刻を知るための時計手段をさらに含み、
前記送信手段は、前記起床設定時刻の設定に応じて、前記起床設定時刻と、前記制御装置の時計手段により知られる現在時刻とを含むコマンドを前記家電機器に送信し、
前記家電機器は、前記コマンドに含まれる前記現在時刻に基づいて、前記家電機器の時計手段の現在時刻の修正を行う時刻修正手段をさらに含む、請求項1から6のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項8】
前記家電機器は、採光動作を行うスラットを含む電動ブラインドである、請求項1から7のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項9】
前記電動ブラインドは、室外の明るさを検知する照度センサをさらに含み、
前記制御手段は、前記照度センサで検知された前記室外の明るさと、前記動作ルールと、前記受信されたコマンドとに基づいて前記スラットの動作を制御する、請求項8に記載の制御システム。
【請求項10】
前記家電機器は、照明器具である、請求項1から7のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項11】
前記照明器具は、室内の明るさを検知する照度センサをさらに含み、
前記制御手段は、前記照度センサで検知された前記室内の明るさと、前記動作ルールと、前記受信されたコマンドとに基づいて前記照明器具の点灯を制御する、請求項10に記載の制御システム。
【請求項12】
前記家電機器は、エアコンである、請求項1から7のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項13】
前記エアコンは、室内の温度を検知する温度センサをさらに含み、
前記制御手段は、前記温度センサで検知された前記室内の温度と、前記動作ルールと、前記受信されたコマンドとに基づいて前記エアコンの動作を制御する、請求項12に記載の制御システム。
【請求項14】
前記送信手段および前記受信手段により赤外線通信を行う、請求項1から13のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項15】
前記送信手段および前記受信手段により短距離無線通信を行う、請求項1から13のいずれか1項に記載の制御システム。
【請求項16】
前記コマンドは、CH識別コードをさらに含む、請求項1から15のいずれか1項に記載の制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2009−119058(P2009−119058A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−296886(P2007−296886)
【出願日】平成19年11月15日(2007.11.15)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】