説明

制御デバイス、被制御デバイス、制御システム及び制御権限の提供方法

【課題】 本発明の目的は、複数の制御デバイス間で制御権限を効果的に送受信するための制御デバイス、被制御デバイス、制御システム及び制御権限の提供方法を提供することにある。
【解決手段】
制御デバイス、被制御デバイス、制御システム及び制御権限の提供方法が開示される。本制御システムは、被制御デバイス、制御権限を有する第1制御デバイス及び制御権限の提供を要請して提供される第2制御デバイスを含む。これにより、他のデバイスに提供された制御権限をより容易に回収することができるようになる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、制御デバイス、被制御デバイス、制御システム及び制御権限の提供方法に関し、より詳細には、制御権限に基づいて制御および被制御の対象を決定するための制御デバイス、被制御デバイス、制御システム及び制御権限の提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、制御システムは、有線または無線方式で制御デバイスを用いて被制御デバイスを遠距離または近距離で制御するためのシステムのことを意味する。このような制御システムの発展によって、ユーザは空間的な制約を受けずにより便利に被制御デバイスを制御することができるようになった。
【0003】
このような制御システムの下で、各家庭や事務室では一つの被制御デバイスを制御するための複数の制御デバイスが設けられ得るため、制御デバイスから受信される制御信号の衝突が発生することが頻繁である。このような制御信号の衝突を防止するために、被制御デバイスに対する制御権限を特定の制御デバイスにのみ提供するようにする方案が提案されている。
【0004】
しかし、特定の制御デバイスにのみ制御権限を提供する場合、他の制御デバイスを用いた制御が不可能となるため、他の制御デバイスを用いた制御が必要な状況では適切でないという問題がある。
【0005】
これにより、特定の制御デバイスに提供された制御権限を回収することができるようにするための方案の模索が求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】日本特開2007−184745号公報
【特許文献2】韓国特開2007−042771号公報
【特許文献3】韓国特開765788号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、複数の制御デバイス間で制御権限を効果的に送受信するための制御デバイス、被制御デバイス、制御システム及び制御権限の提供方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る制御システムは、被制御デバイスと、前記被制御デバイスに対する制御権限を有する第1制御デバイスと、前記被制御デバイス又は前記第1制御デバイスに前記被制御デバイスに対する制御権限の提供を要請し、前記提供要請に基づいて前記被制御デバイス又は前記第1制御デバイスから前記被制御デバイスに対する制御権限を提供される第2制御デバイスと、を含む。
【0009】
ここで、前記制御権限の提供を要請された被制御デバイス又は第1制御デバイスは、前記第2制御デバイスに提供するか否かを判断し、前記判断結果に従って前記第2制御デバイスに前記制御権限を提供することができる。
【0010】
また、前記制御権限の提供を要請された第1制御デバイスから予め設定された時間内に前記制御権限の提供に対する応答がない場合、前記被制御デバイスは、前記制御権限を前記第2デバイスに提供することができる。
【0011】
そして、前記被制御デバイス又は前記第1制御デバイスは、前記第2制御デバイスから前記制御権限の提供を要請されると、前記制御権限の提供が要請されたというメッセージを前記被制御デバイス、前記第1制御デバイス及び前記第2制御デバイスのうち少なくとも一つに伝送することができる。
【0012】
また、前記被制御デバイス又は前記第1制御デバイスは、前記第2制御デバイスに前記制御権限が提供されると、前記制御権限が前記第2制御デバイスに提供されたというメッセージを前記被制御デバイス、前記第1制御デバイス及び前記第2制御デバイスのうち少なくとも一つに伝送することができる。
【0013】
そして、前記被制御デバイス又は前記第1制御デバイスは、前記第2制御デバイスに前記制御権限に対する提供が不許されると、前記制御権限の提供が不許されたというメッセージを前記被制御デバイス、前記第1制御デバイス及び前記第2制御デバイスのうち少なくとも一つに伝送することができる。
【0014】
また、前記被制御デバイスは、前記被制御デバイスに対する制御権限が提供された状態に関する情報を保存することができる。
【0015】
そして、前記第2制御デバイスは、前記被制御デバイスに対する制御権限を有するデバイスが前記第1制御デバイスであるという情報を有する場合、前記第1制御デバイスに前記制御権限を要請し、前記被制御デバイスに対する制御権限を有するデバイスが前記第1制御デバイスであるという情報を有さない場合、前記被制御デバイスに前記制御権限を要請することができる。
【0016】
また、前記第1制御デバイス又は前記第2制御デバイスは、前記第1制御デバイス又は前記第2制御デバイスでそれぞれ制御可能なデバイスのリストを画面に表示し、前記リストから前記被制御デバイスを選択して前記被制御デバイスに対する制御権限を要請することができる。
【0017】
そして、前記制御権限が前記第2制御デバイスに提供された場合、前記第1制御デバイスは、前記制御権限を喪失することができる。
【0018】
一方、前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る少なくとも一つの制御デバイスによって制御される被制御デバイスは、前記被制御デバイスに対する制御権限の提供を要請される送受信部と、前記制御権限が提供された状態に関する情報を保存する保存部と、前記制御権限が提供された状態に関する情報に基づいて前記制御権限が提供されたデバイスを検索し、前記制御権限が提供されたデバイスから前記制御権限を回収し、前記制御権限が前記制御権限の提供を要請したデバイスに伝送されるようにする制御部と、を含む。
【0019】
一方、前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る少なくとも一つの被制御デバイスを制御するための制御デバイスは、前記被制御デバイスに対する制御権限の提供を要請したり前記被制御デバイスに対する制御権限の提供を要請されるための送受信部と、前記制御権限の提供を要請された場合、前記制御権限を提供するか否かを判断し、前記判断結果に従って前記制御権限の提供を許容するというメッセージ又は前記制御権限の提供を不許するというメッセージが前記被制御デバイスに伝送されるようにする制御部と、を含む。
【0020】
一方、前記目的を達成するための本発明の一実施形態に係る制御権限の提供方法は、被制御デバイスに対する制御権限の提供を要請されるステップと、前記被制御デバイスの制御権限が提供された状態に関する情報に基づいて、前記制御権限が提供されたデバイスを検索するステップと、前記制御権限が提供されたデバイスから前記制御権限を回収し、前記制御権限の提供を要請されたデバイスに提供するステップと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施形態に係る制御システムに関する構成を示す図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る制御権限の提供方法を説明するためのフローチャートである。
【図3】制御権限が提供されない場合におけるプロセスを説明するためのフローチャートである。
【図4】第1タッチパッドが制御権限を要請するための方法を説明するために提供されるフローチャートである。
【図5】本発明の別の実施形態に係る制御システムに関する構成を示す図である。
【図6】本発明のまた別の実施形態に係る制御システムに関する構成を示す図である。
【図7】本発明の一実施形態に係るTVの構成を示す図である。
【図8】第1タッチパッドに対する構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0023】
図1は、本発明の一実施形態に係る制御システムに関する構成を示す図である。本実施形態に係る制御システムは、複数の制御デバイス及び被制御デバイスから構成され、それぞれの制御デバイスは複数の被制御デバイスを制御することができ、それぞれの被制御デバイスは複数の制御デバイスによって制御されることができる。
【0024】
被制御デバイスは、TV110、STB140及びPC150から構成され、制御デバイスは、第1タッチパッド120と第2タッチパッド130から構成される。
【0025】
本実施形態において、第1タッチパッド120はTV110、STB140及びPC150を制御するための用途で使用され、第2タッチパッド130はTV110を制御するための用途で使用されるものと想定した。
【0026】
TV110は第1タッチパッド120と第2タッチパッド130のすべてによって制御されることができるため、第1タッチパッド120から受信された制御命令と第2タッチパッド130から受信された制御命令のうち制御権限を有するデバイスから受信された制御命令に従って動作する。
【0027】
このような制御権限は、制御デバイスが被制御デバイスを制御するために必要な権限として、複数の制御デバイスがすべて有しているか、複数の制御デバイスのうち一つのデバイスのみ有することができる。なお、制御権限は、一つの制御デバイスが固定して有しているか、複数の制御デバイスのうち一つのデバイスが流動的に有することができる。
【0028】
本実施形態において、TV110に対する制御権限は、第1タッチパッド120と第2タッチパッド130のうち一つのみ有することができ、特に、制御権限は第1タッチパッド120から第2タッチパッド130に、又は、第2タッチパッド130から第1パッド120に譲渡(提供)可能である。
【0029】
以下では、第2タッチパッド130が制御権限を持った状態で、第1タッチパッドが制御権限の譲渡(提供)を要請する方法について、図2を参照して説明する。
【0030】
図2は、本発明の一実施形態に係る制御権限の提供方法を説明するためのフローチャートである。
【0031】
第1タッチパッド120がTV110に対する制御権限を有するため、TV110に制御権限を要請すると(S210)、TV110は受信された制御権限の要請に従って制御権限の回収要請が受信されたことを公知する(S220)。制御権限の回収要請はブロードキャスト方式で公知されてもよく、第1タッチパッド120と第2タッチパッド130以外の他の制御デバイスにも公知されてもよい。
【0032】
第1タッチパッド120がTV110に対する制御権限を持ってくる方法は2つがあり得る。
【0033】
一番目は、S220ステップで制御権限の回収要請を公知された第2タッチパッド130から回収を許容するというメッセージがTV110に伝達された場合(S240)である。これは、第2タッチパッド130の電源がオフされていない状態であるか、第2タッチパッド130が制御権限の回収要請に対して能動的に反応できる場合であると言える。
【0034】
二番目は、S220ステップで制御権限の回収要請を公知された第2タッチパッド130から何の応答を受信しておらず、この状態で予め設定された時間が経過した場合(S230−Y)である。これは、第2タッチパッド130の電源がオフされている状態であるか、第2タッチパッド130が制御権限の回収要請に対して能動的に反応できない場合であると言える。なお、これは第2タッチパッド130に独占的制御権限が設定されていない場合であると言える。ユーザによって意図的に設定された独占的制御権限を解除しながら制御権限を回収することはできなくするためである。
【0035】
このように、第2タッチパッド130から回収許容メッセージを受信した場合(S240)や、第2タッチパッド130から何の応答を受信していない状態で予め設定された時間が経過した場合(S230−Y)、TV110は第2タッチパッド130の制御権限を剥奪し(S250)、制御権限が第1タッチパッド120にあることを登録する(S260)。
【0036】
また、TV110は第1タッチパッド120から受信された制御権限要請を承認し(S270)、制御権限の主体が変動されたことを知らせるメッセージをブロードキャストして第1タッチパッド120、第2タッチパッド130または別途の制御デバイスに公知させる(S280)。
【0037】
その後、第1タッチパッド120から制御命令が入力されると(S290)、TV110は第1タッチパッド120から入力された制御命令に従って動作する(S300)。勿論、TV110は、第2タッチパッド130から入力されるいずれの制御命令によっても動作しなくなる。
【0038】
これにより、第1タッチパッド120は第2タッチパッド130が持つ制御権限をより容易に回収することができるようになる。
【0039】
一方、以上では制御権限の要請に従って制御権限が回収される場合について説明したが、制御権限が回収されない場合も想定できることは勿論のことである。以下では、図3を参照して制御権限が回収されない場合について説明する。
【0040】
図3は、制御権限が提供されない場合におけるプロセスを説明するためのフローチャートである。
【0041】
第1タッチパッド120がTV110に対する制御権限を有するために、TV110に制御権限を要請すると(S310)、TV110は受信された制御権限の要請に従って制御権限の回収要請が受信されたことを公知する(S320)。制御権限の回収要請はブロードキャスト方式で公知されてもよく、第1タッチパッド120と第2タッチパッド130以外の他の制御デバイスにも公知されてもよい。
【0042】
制御権限に対する回収要請を公知された第2タッチパッド130は、受信された回収要請の公知を通じて、第1タッチパッド120が回収を要請した制御権限が自分にあることを認識するようになる。
【0043】
第2タッチパッド130が第1タッチパッド120に制御権限を提供せずに継続して利用しようとする場合、第2タッチパッド130はTV110に回収不許メッセージを伝送し(S330)、TV110は回収不許メッセージに基づいて制御権限の要請を不承認するメッセージを第1タッチパッド120に伝達する(S340)。
【0044】
また、TV110は制御権限が変動されなかったことを公知する(S350)。制御権限の未変動に関する事項はブロードキャスト方式で公知されてもよく、第1タッチパッド120と第2タッチパッド130以外の他の制御デバイスにも公知されてもよい。
【0045】
その後、第2タッチパッド130から制御命令が入力されると(S360)、TV110は第2タッチパッド120から入力された制御命令に従って動作する(S370)。勿論、TV110は、第1タッチパッド120から入力されるいずれの制御命令によっても動作しなくなる。
【0046】
図4は、第1タッチパッド120が制御権限を要請するための方法を説明するために提供されるフローチャートである。
【0047】
まず、第1タッチパッド120が被制御デバイスの制御のための用途として使用される場合、第1タッチパッド120の画面には制御可能な被制御デバイスのリストが表示される(S410)。
【0048】
その後、ユーザにより画面に表示された被制御デバイスのリストのうち特定の被制御デバイスが選択されると(S420−Y)、第1タッチパッド120は選択された被制御デバイスに対する制御権限の要請をTV110に伝達する。
【0049】
このような方式によって、より容易に制御権限を回収することができるようになる。
【0050】
一方、以上では、TV110と第1タッチパッド120及び第2タッチパッド130との間の直接的な有線通信を介して制御権限を回収するものと想定したが、これは説明の便宜のための例示に過ぎない。
【0051】
従って、図5に示すように、ハブ510を介して第1タッチパッド120がTV110に制御権限を要請し、ハブ510を介してTV110が第2タッチパッド130の制御権限を回収する場合にも、本発明の技術的な思想をそのまま適用することができる。また、図6に示すように、TV110、第1タッチパッド120及び第2タッチパッド130が無線で相互接続され、ハブの役割をするAP610を介して制御権限の要請及び回収をすることができることも勿論である。その他、一部分は有線で接続され、残りの部分は無線で接続される場合も想定できることは勿論である。
【0052】
図7は、本発明の一実施形態に係るTV110の構成を示す図である。図7においては、本発明の説明に必要な構成のみを概略的に示した。
【0053】
図7に示すように、TV110は、放送受信部710、放送処理部720、放送出力部730、送受信部740、制御部750及び保存部770を備える。
【0054】
放送受信部710は、空中またはケーブルを通じて無線または有線で受信される放送のうち一つを選局して復調する。
【0055】
放送処理部720は、放送受信部710から出力される放送信号に対する信号処理を行う。具体的に、放送処理部720は、放送受信部710から出力される放送信号をオーディオ信号及びビデオ信号に分離し、放送信号で分離されたオーディオ信号をデコーディングし、デコーディングされたオーディオ信号をTV110に設けられたスピーカを通じて出力可能なフォーマットのオーディオ信号に変換する。また、放送処理部720は、放送信号で分離されたビデオ信号をデコーディングし、デコーディングされたビデオ信号をTV110に設けられたディスプレイを通じて出力可能なフォーマットのビデオ信号に変換する。
【0056】
放送出力部730は、放送処理部720から出力されるビデオ信号とオーディオ信号に対応するビデオとオーディオを出力してユーザに提供する。
【0057】
送受信部740は、第1タッチパネル130及び第2タッチパネル140のような制御デバイスから制御命令を受信し、制御デバイスと通信して制御権限の要請及び回収に関連するメッセージ又は情報を送受信する。
【0058】
保存部760は、放送受信部710で受信された放送プログラムに対する情報、制御デバイスによる制御のための情報及びTV110の全般を動作させるためのプログラムを保存する。特に、保存部760は、現在、制御権限がどのデバイスにあるかに対する情報を保存し、後で制御権限が変動されるときにこの情報を利用するようになる。このような保存部760は、ハードディスク、非揮発性メモリなどで実現されてもよい。
【0059】
制御部750は、送受信部740から伝達された制御命令に従ってTV110の動作を制御し、送受信部740に受信された制御権限の要請命令に従って他のデバイスの制御権限が回収されるようにする全般的な動作を制御する。
【0060】
一方、図8は、第1タッチパッド120に対する構成を示すブロック図である。図8においては、本発明の説明に必要な構成のみを概略的に示した。第1タッチパッド120は、映像処理部810、送受信部820、制御部830、タッチスクリーン840及び保存部850から構成される。
【0061】
映像処理部810は、後述するタッチスクリーン840の画面に、第1タッチパッド120で制御可能な被制御デバイスに対する情報がGUIで表示されるようにする。
【0062】
送受信部820は、TV110のような被制御デバイスと通信し、制御権限の要請及び回収に関連したメッセージ又は情報を送受信し、制御権限が回収されると、ユーザの操作に従って被制御デバイスに制御命令を伝送する。
【0063】
タッチスクリーン840は、第1タッチパッド120で制御可能な被制御デバイスに対する情報を画面に表示し、表示された情報をタッチする操作などを介して入力されるユーザ命令を制御部830に伝達する。
【0064】
保存部850は、被制御デバイスの制御のための情報及び第1タッチパッド120の全般を動作させるためのプログラムを保存する。このような保存部850は、ハードディスク、非揮発性メモリなどで実現することができる。
【0065】
制御部830は、タッチスクリーン840から伝達されたユーザ操作に従って、第1タッチパッド120の全般的な動作を制御する。
【0066】
以上では、制御デバイスの例として、第1タッチパッド120と第2タッチパッド130を例にとって説明したが、被制御デバイスを制御するための制御デバイスは、第1タッチパッド120と第2タッチパッド130以外の他のデバイスに代替されても構わない。すなわち、制御デバイスは、必ずしもタッチ方式で動作する必要はなく、2つの制御デバイスが必ずしも同種製品で構成される必要はない。一例として、一つの制御デバイスはモバイルフォーンに代替され、もう一つの制御デバイスはTV110とセットを構成するリモコンに代替されても本発明をそのまま適用することができる。
【0067】
なお、以上では、被制御デバイスの例として、TV110、STB140、PC150を例にとって説明したが、本発明はその以外の他の被制御デバイスに代替されても構わないのは勿論のことである。
【0068】
そして、以上では、制御権限の回収要請の公知がブロードキャストされ、制御権限の変動の公知がブロードキャストされるものと想定したが、制御権限の回収要請は第2タッチパッド130にのみ伝達され、制御権限の変動の公知は第1タッチパッド120にのみ伝達されるように実現することも可能である。
【0069】
また、以上では、第1タッチパッド120がTV110に制御権限を要請し、TV110が第2タッチパッド130から制御権限を回収するものと想定したが、第1タッチパッド120が第2タッチパッド130に直接制御権限を要請し、第2タッチパッド130から制御権限を直接回収する場合にも本発明の技術的な思想を適用することができる。
【0070】
特に、第1タッチパッド120が第2タッチパッド130に直接制御権限を要請する場合は、第1タッチパッド120が、現在、制御権限があるデバイスを知っている場合であると言える。勿論、この場合、誰に制御権限があるか、すなわち、制御権限が提供された状態に関する情報はTV110に保存されるようにできることは勿論のことである。
【0071】
これにより、他のデバイスに提供された制御権限をより容易に回収することができるようになる。
【0072】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0073】
110 TV
120 第1タッチパッド
130 第2タッチパッド
710 放送受信部
720 放送処理部
730 放送出力部
740 送受信部
750 制御部
760 保存部
810 映像処理部
820 送受信部
830 制御部
840 タッチスクリーン
850 保存部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被制御デバイスと、
前記被制御デバイスに対する制御権限を有する第1制御デバイスと、
前記被制御デバイス又は前記第1制御デバイスに前記被制御デバイスに対する制御権限の提供を要請し、前記提供要請に基づいて前記被制御デバイス又は前記第1制御デバイスから前記被制御デバイスに対する制御権限を提供される第2制御デバイスと、
を含む制御システム。
【請求項2】
前記制御権限の提供を要請された被制御デバイス又は第1制御デバイスは、前記第2制御デバイスに提供するか否かを判断し、前記判断結果に従って前記第2制御デバイスに前記制御権限を提供することを特徴とする請求項1に記載の制御システム。
【請求項3】
前記制御権限の提供を要請された第1制御デバイスから予め設定された時間内に前記制御権限の提供に対する応答がない場合、前記被制御デバイスは、前記制御権限を前記第2デバイスに提供することを特徴とする請求項1又は2に記載の制御システム。
【請求項4】
前記被制御デバイス又は前記第1制御デバイスは、
前記第2制御デバイスから前記制御権限の提供を要請されると、前記制御権限の提供が要請されたというメッセージを前記被制御デバイス、前記第1制御デバイス及び前記第2制御デバイスのうち少なくとも一つに伝送することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項5】
前記被制御デバイス又は前記第1制御デバイスは、
前記第2制御デバイスに前記制御権限が提供されると、前記制御権限が第2制御デバイスに提供されたというメッセージを前記被制御デバイス、前記第1制御デバイス及び前記第2制御デバイスのうち少なくとも一つに伝送することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項6】
前記被制御デバイス又は前記第1制御デバイスは、
前記第2制御デバイスに前記制御権限を提供する要請が不許されると、前記要請が不許されたというメッセージを前記被制御デバイス、前記第1制御デバイス及び前記第2制御デバイスのうち少なくとも一つに伝送することを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項7】
前記被制御デバイスは、
前記被制御デバイスに対する制御権限が提供された状態に関する情報を保存することを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項8】
前記第2制御デバイスは、
前記被制御デバイスに対する制御権限を有するデバイスが前記第1制御デバイスであるという情報を有する場合、前記第1制御デバイスに前記制御権限を要請し、
前記被制御デバイスに対する制御権限を有するデバイスが前記第1制御デバイスであるという情報を有さない場合、前記被制御デバイスに前記制御権限を要請することを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項9】
前記第1制御デバイス又は前記第2制御デバイスは、
前記第1制御デバイス又は前記第2制御デバイスでそれぞれ制御可能なデバイスのリストを画面に表示し、前記リストから前記被制御デバイスを選択して前記被制御デバイスに対する制御権限を要請することを特徴とする請求項1乃至8のうちいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項10】
前記制御権限が前記第2制御デバイスに提供された場合、前記第1制御デバイスは、前記制御権限を喪失することを特徴とする請求項1乃至9のうちいずれか一項に記載の制御システム。
【請求項11】
少なくとも一つの制御デバイスによって制御される被制御デバイスにおいて、
前記被制御デバイスに対する制御権限の提供を要請される送受信部と、
前記制御権限が提供された状態に関する情報を保存する保存部と、
前記制御権限が提供された状態に関する情報に基づいて前記制御権限が提供されたデバイスを検索し、前記制御権限が提供されたデバイスから前記制御権限を回収し、前記制御権限が前記制御権限の提供を要請したデバイスに伝送されるようにする制御部と、
を含む被制御デバイス。
【請求項12】
少なくとも一つの被制御デバイスを制御するための制御デバイスにおいて、
前記被制御デバイスに対する制御権限の提供を要請したり前記被制御デバイスに対する制御権限の提供を要請されるための送受信部と、
前記制御権限の提供を要請された場合、前記制御権限を提供するか否かを判断し、前記判断結果に従って前記制御権限の提供を許容するというメッセージ又は前記制御権限の提供を不許するというメッセージが前記被制御デバイスに伝送されるようにする制御部と、
を含む制御デバイス。
【請求項13】
被制御デバイスに対する制御権限の提供を要請されるステップと、
前記被制御デバイスの制御権限が提供された状態に関する情報に基づいて、前記制御権限が提供されたデバイスを検索するステップと、
前記制御権限が提供されたデバイスから前記制御権限を回収し、前記制御権限の提供を要請されたデバイスに提供するステップと、
を含む制御権限の提供方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−55468(P2011−55468A)
【公開日】平成23年3月17日(2011.3.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−127221(P2010−127221)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】SAMSUNG ELECTRONICS CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】416,Maetan−dong,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do 442−742(KR)
【Fターム(参考)】