説明

制御放出医薬配合物

約5μm〜約100μmのMMDを有するデスベンラファキシン又はその医薬的に許容可能な塩、及び少なくとも一種の医薬的に許容可能なマトリックス速度制御ポリマーを含む医薬配合物、それを含む固型単位投薬形態、かかる配合物の調製方法、及び鬱病及びそれに関連する障害及び疾病の治療のためのその使用。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、O−デスメチルベンラファキシンを含むマトリックス制御放出医薬配合物、かかる配合物の調製方法、及び鬱病及びそれに関連する障害及び疾病の治療のためのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
O−デスメチルベンラファキシンは、(+/−)−4−[2−(ジメチルアミノ)−1−(1−ヒドロキシシクロヘキシル)エチル]フェノールという化学名を有し、デスベンラファキシン又はODVとも称される。デスベンラファキシンは、以下の化学式を有する。

【0003】
デスベンラファキシンは、抗鬱病剤であるベンラファキシンの主要な代謝産物である。ベンラファキシンは、塩酸塩としてEffexor(登録商標)及びEffexor(登録商標)SRとして現在入手可能であり、例えば米国特許第4761501号及びPento,J.T.,Drugs of the Future,13(9):839−840,1988に記載されている。デスベンラファキシンは、鬱病及びそれに関連する中枢神経系の障害及び/又は疾病の治療において選択的セロトニン及びノルエピネフリン再取込み阻害剤として作用する。生体外での研究から、デスベンラファキシンは、その親化合物であるラセミ体ベンラファキシンよりずっと強いノルエピネフリン及びドーパミン取込みの阻害剤であることが示唆されている(Muth,E.A.et al,Drug Develop.Res,23:191−199,1991)。また、デスベンラファキシンは、約10時間の半減期を有し、これは、ベンラファキシンの半減期より、約2.5倍長いことが報告されている(Klamerus,K.J.et al,Clin.Pharmacol.,32:716−724,1992)。
【0004】
デスベンラファキシンは、WO 00/32555において遊離塩基として例示されている。また、それは、米国特許第4535186号においてフマル酸塩として、米国特許第6673838号、米国特許第7026508号、及び米国特許出願第2004/0044241号において琥珀酸塩として、及び米国特許第7001920号及び米国特許出願第2006/0058552号において蟻酸塩として例示されている。
【0005】
デスベンラファキシンは、単一のキラル炭素原子を含み、従って、(R)−(−)又は(S)−(+)−デスベンラファキシンとして指定される単一のエナンチオマーとして又はラセミ体(即ち、R及びSエナンチオマーの1:1混合物)として存在しうる。上述の特許及び特許出願は、ラセミ体を例示している。エナンチオマーは、米国特許第6342533号、第6441048号、第6911479号、第6197828号、及び米国特許出願第2004/0180952号、第2002/0022662号、第2002/0161055号、第2003/0149112号、第2004/0176468号及び第2005/0256206号に例示されている。
【0006】
一般的に薬物は、特に抗鬱病剤は、初期投与後に有害な事象及び治療効果の喪失を示すことがあり得る。これについては多くの理由があるが、一つの原因は、投与及びそれに続く代謝及び/又は身体からの排出による活性物質の動物又はヒトの血漿医薬濃度の変動に起因し得る。これらの効果はピーク及びトラフと称されることがある。かかる変動は、制御放出又は持続的放出薬物形態での活性物質の投与によって克服することができる。このようにして、活性物質は、より長い時間期間にわたって身体にゆっくりと投与される。これは、いかなる所定の時間においても身体が吸収するためにそれほど多くの活性物質が利用可能でないということを意味する。しかし、投与された活性物質の総量は、即時放出投薬形態の場合と実質的に同一である。いくつかの事例では、制御放出投薬形態における活性物質の量は、即時放出投薬形態において必要とされる量より少なくても匹敵しうる治療効果を達成することができる。これは、活性物質の半減期及び身体からのその排出のためであり得る。
【0007】
抗鬱病剤の制御放出投薬形態の例は、Paroxetine CR,Venlafaxine SR,Fluoxetine Weekly,Bupropion XL,Bupropion SR,Duloxetine遅延放出及びGepirone ERのような市販製品によって例示されることができる。同様に、他の活性物質が制御放出、持続的放出又は延長放出投薬形態において市販されている。それらの例は、Metformin XR,Naproxen DR,Carbamazepine MR,Cefaclor CD,Diclofenac ナトリウム EC,Felodipine,Nifedipine CR,Omeprazole EC,Lansoprazole DR,塩化カリウム SR,ナトリウム Valproate EC,Tramadol SR,Verapamil SRなどを含む。
【0008】
これらの例示は、身体中で活性物質の生物利用速度を制御する様々な方法を例示する。これらの制御方法は、速度制御ポリマーマトリックス系、腸溶性コーティング系、半透過性水不溶性ポリマーコーティング系、他の速度制御ポリマーコーティング系及びこれらの混合物を含む。
【0009】
活性物質の生物利用速度に影響を与える他の手段は、その粒子寸法を変化させること又は界面活性剤を添加することを含む。粒子寸法を減少させることによって、粒子の有効表面積は大きく増大し、より速い溶解速度を可能にする。界面活性剤の添加も、活性物質の溶解性に影響を与え、従って、その溶解速度を変化させることができる。
【発明の概要】
【0010】
一つの側面において、本発明は、約5μm〜約100μmのMMDを有するデスベンラファキシン又はその医薬的に許容可能な塩、及び少なくとも一種の医薬的に許容可能なマトリックス速度制御ポリマーを含むマトリックス制御放出医薬配合物を提供する。
【0011】
別の側面において、本発明は、ここに記載されたマトリックス制御放出医薬配合物を含む固型単位投薬形態を提供する。
【0012】
さらなる側面において、本発明は、約5μm〜約100μmのMMDを有するデスベンラファキシン又はその医薬的に許容可能な塩を、少なくとも一種の医薬的に許容可能なマトリックス速度制御ポリマーと混合することを含む、マトリックス制御放出医薬配合物の調製方法を提供する。
【0013】
なおさらなる側面において、本発明は、鬱病及びそれに関連する中枢神経系の障害及び疾病の治療のための、ここに記載されたマトリックス制御放出医薬配合物又はかかる配合物を含む固型単位投薬形態の使用を提供する。
【0014】
なおさらなる側面において、本発明は、鬱病及びそれに関連する中枢神経系の障害及び疾病の治療のための医薬の製造における、ここに記載されたマトリックス制御放出医薬配合物の使用を提供する。
【0015】
なおさらなる側面において、本発明は、治療的に有効な量の、ここに記載されたマトリックス制御放出医薬配合物又は固型単位投薬形態を投与することによって、鬱病及びそれに関連する中枢神経系の障害及び疾病を治療する方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、USP II装置を50rpmでpH6.8のリン酸塩緩衝液で使用して測定されたときの本発明の例示的配合物のインビトロでの溶解プロフィールである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
マトリックス制御放出配合物において、活性物質の溶解速度は、一般的に、制限要因であるとは考えられていない。関与するポリマーの膨潤速度及びマトリックスポリマーの水透過速度は、一般的に、マトリックス制御放出配合物から放出される活性物質の量についての制御要因であるとみなされている。驚くべきことに、本発明者らは、マトリックス制御放出配合物中のデスベンラファキシン又はその医薬的に許容可能な塩の粒子寸法がかかる配合物からのデスベンラファキシンの放出速度に対して、従って身体に対する物質の生物利用性に対して効果を有することを見出した。
【0018】
この効果は、速度制御ポリマーの量の変化からは独立していると見られている。図1は、配合物の全重量に基づいて30%w/wのEudragit NE40D又は40%w/wのEudragit NE40D、並びに細かいか又は粗いデスベンラファキシン琥珀酸塩及びフマル酸塩を使用して作成されたバッチからの同様の配合物の結果を示す。図1に見られることができるように、40%から30%へのEudragit NE40Dの変化は、同様の時点でのデスベンラファキシンの溶解量の増大を示した。粗いデスベンラファキシン琥珀酸塩から細かいデスベンラファキシン琥珀酸塩への変化は、40%から30%へのEudragit NE40Dの変化と少なくとも同レベルの溶解量の変化を示した。従って、粗いデスベンラファキシン琥珀酸塩から細かいデスベンラファキシン琥珀酸塩への変化は、同様の時点でのデスベンラファキシンの溶解量の顕著な増大を示したことがわかる。
【0019】
また、粗いデスベンラファキシンフマル酸塩から細かいデスベンラファキシンフマル酸塩への変化は、デスベンラファキシンの溶解量のほぼ同様の増大を示した。また、図1には、フマル酸塩と比較した琥珀酸塩の溶解度の変化も示されている。
【0020】
本発明のマトリックス制御放出配合物中のデスベンラファキシン又はその医薬的に許容可能な塩の粒子寸法のMMDは、5〜100μm、好ましくは10〜75μm、より好ましくは20〜50μmである。
【0021】
「質量平均直径」又は「MMD」は、質量に基づくメジアン粒子直径(即ち、粒子の質量の半分が小さい直径の粒子によって寄与され、粒子の質量の残りの半分が大きい直径の粒子によって寄与される粒子直径)に言及する。「質量平均直径」又は「MMD」は、光を使用した測定(例えば、光散乱法又は比濁法)、沈降法(例えば、Andreassenピペットを使用したピペット分析、沈降スケール、光沈降速度計又は遠心力での沈降)、パルス法(例えば、コールター計数器)、又は重力もしくは遠心力による選別などの様々な一般的に利用可能な方法を使用して測定されることができる。
【0022】
物質の粒子寸法の制御のための様々な公知の方法がある。これらの方法は、磨砕及び/又はふるい分けによる微粉砕又は脱凝集による粒子寸法の減少、又は造粒、ブレンド、又はそれらの組合せを通した凝集による粒子寸法の増大を含む。これらの方法は、材料の粒子寸法の減少又は増大のための一般的に利用可能な装置及び/又は方法を使用する。しかし、これらの技術は、再加工や再作業の必要、又は要求される分布の外側の粒子の破壊なしには、極めて狭い、再現可能で一貫した粒子寸法の分布を有する物質の製造を可能にしない。従って、これらのプロセスは、所望の寸法下での材料の再加工を行うことができないのなら、時間がかかり、費用が高くつくかもしれない。これらの状況では、細かい材料を破壊するか又は再加工することが一般的である。
【0023】
本明細書中で使用されるように、用語「医薬的に許容可能な塩」は、無機及び有機酸を含む医薬的に許容可能な非毒性酸から調製された塩に言及する。好適な非毒性酸は、酢酸、ベンゼンスルホン酸、安息香酸、カンフルスルホン酸、クエン酸、エテンスルホン酸、蟻酸、フマル酸、グルコン酸、グルタミン酸、臭化水素酸、塩酸、イセチオン酸、乳酸、マレイン酸、リンゴ酸、マンデル酸、メタンスルホン酸、粘液酸、硝酸、パモイン酸(pamoic)、パントテン酸、リン酸、琥珀酸、硫酸、酒石酸、p−トルエンスルホン酸などの無機及び有機酸を含む。特に好適なものは、蟻酸、フマル酸、臭化水素酸、塩酸、リン酸、琥珀酸、及び硫酸であり、最も好適なものは、蟻酸及び琥珀酸である。
【0024】
医薬投薬形態のマトリックス中に組入れられて活性物質の放出速度を制御するポリマーは、医薬品分野で周知である。マトリックス制御放出ポリマーは、当該技術分野で公知の標準的な商業的に入手できる制御放出ポリマーから好適に選択されることができ、例えば以下のような薬剤であることができる:Kollidon(登録商標) SRのようなポリビニル酢酸(PVA)及びポリビニルピロリドン(PVP)コポリマー;Povidone K90のようなポリビニルピロリドン;Eudragit(登録商標) RL,Eudragit(登録商標) RS及びEudragit(登録商標) NE40のようなメタクリル/メタクリレートポリマー及びコポリマー;エチルセルロースのようなセルロース及びHypromellose K100MCRのようなヒドロキシプロピルメチルセルロース;及びPOLYOX(商標)のような酸化ポリエチレンポリマー。
【0025】
医薬配合物は、他の非活性物質又は賦型剤を含んでいてもよい。これらは、当該技術分野で周知である。かかる賦型剤は、充填剤又は希釈剤、潤滑剤、流動助剤又は流動促進剤、界面活性剤、結合剤、及び崩壊剤として作用する物質を含むが、これらに限定されない。潤滑剤は、医薬配合物の技術において典型的に使用されるいかなる種類のものであることもできる。本発明者らは、ステアリン酸マグネシウムが特に良好であることを見出した。
【0026】
また、本発明者らは、本発明の特定の実施態様において、崩壊剤の含有が、特に有利な特性を有する本発明による配合物を与えることを見出した。いかなる特定の理論に拘束されることも望まないが、本発明のマトリックス速度制御配合物中への崩壊剤の含有は、マトリックスが生体内で膨潤する際にマトリックスを通る溝を確立するように作用すると考えられている。配合物が胃腸液と接触するにつれて、この液の取込みは、マトリックス速度制御ポリマーが膨潤するように作用する。それに加えて、崩壊剤は、この液を誘引してマトリックス中に引き込むように作用する。次に、この液は崩壊剤を溶解して、マトリックスを通る溝又は孔を後に残す。これらの溝は、この液が配合物全体に一層迅速に通過することをさらに可能にする。
【0027】
崩壊剤の例は、クロスポビドン、デンプングリコール酸ナトリウムおよびクロスカルメロースナトリウムA型を含む。崩壊剤として作用することができる他の成分は、使用量に依存して、L−HPC、HPMCおよび他の膨潤ポリマーを含む。本発明の実施においていかなる崩壊剤も使用されることができることが当業者によって理解されるだろうが、特に好ましいのは、市販の崩壊剤であるクロスポビドンの使用である。また、必要とされる崩壊剤の量を決めることはまた、当業者の能力内で十分可能である。しかしながら、本発明によるマトリックス制御放出配合物のある実施態様において、約1〜15重量%が好ましく、特に2〜10%、最も好ましくは3〜5%である。
【0028】
利用可能なさらなる賦形剤の例は、希釈剤としてのラクトース一水和物、および流動促進剤としての無水コロイドシリカを含む。他の良く知られている賦形剤は、それらの一般的な用途について本発明の配合物において使用されることができる。
【0029】
あるいは、開示される本発明の全ての実施態様におけるユニットは、コーティングされることができる。このコーティングは、用途において機能的であることができる及び/又は化粧用であることができる。機能的コーティングは、投薬形態に何らかの作用を付与するものであり、例えば、GI管において予め定められたpHレベルが達成されるまで放出を遅らせる腸溶性コーティング、浸透圧送達システムのための半透過性水不溶性コーティング、薬剤の送達を特定の放出速度まで遅らせて活性物質が一層長い時間期間にわたって送達されるようにする制御放出コーティング、又はまずい味、にがい味又は不快な味の活性物質から患者を保護するための味付与コーティングが挙げられる。化粧用コーティングは、錠剤の外観を改良するために及び/又は同定もしくは他の製品との区別を助けるために使用される。製品は、一つ以上のコーティングからなることができ、コア又はコーティンング層を続くコーティング層から分離するために中間又はサブコーティング層を使用することができる。
【0030】
本発明の医薬配合物は、錠剤、カプセル、顆粒、ペレット又はビーズのような投与のための様々な医薬投薬形態中に組込まれることができる。これらの配合物は、医薬品製造の技術分野において周知の方法で製造されることができる。顆粒は、湿式造粒、乾式造粒、又は直接圧縮技術によって製造されることができる。錠剤は、これらの顆粒を他の医薬的に許容可能な賦型剤とブレンドして続いて圧縮して所望によりコーティングすることによって製造されることができる。カプセルは、これらの顆粒を他の医薬的に許容可能な賦型剤とブレンドして続いてカプセル化することによって製造されることができる。ペレット及びビーズはノン−パレイルを活性物質と共にコーティングするか又は押出し及び球状化によって製造されることができる。
【0031】
本発明の医薬配合物は、鬱病及びそれに関連する中枢神経系の障害又は疾病(例えば、不安、一般的な不安障害、社会的不安障害、パニック障害、外傷後ストレス障害、月経前不快障害、血管運動神経潮紅、広場恐怖症、境界性人格障害、注意欠損過活発障害自閉症、強迫性障害、統合失調症、神経性食欲不振、神経性過食、ツレット症候群、シャイ−ドレーガー症候群、レーノー症候群、パーキンソン病、コカイン及びアルコール中毒、性機能不全、肥満、慢性疲労症候群、尿失禁、線維筋痛症、病み、及びてんかん)の治療において有用である。
【0032】
本明細書および添付の特許請求の範囲の全体にわたって使用される場合、用語「持続放出(sustained release)または延長放出(extended release)」、「長期放出(prolonged release)」および「制御放出(controlled release)」は、薬物配合物に対して適用される場合、「Remington’s Pharmaceutical Sciences」第18版、p.1677、Mack Pub.Co.,Easton,Pa.(1990)においてそれらに与えられる意味を有する。持続放出または延長放出の薬物系は、延長された期間にわたって薬物の低速放出を達成するいかなる薬物送達系も含み、そして長期放出系および制御放出系の両方を含む。もしこのような持続放出系が血液または標的組織における実質的に一定の薬物レベルの維持に有効であるならば、それは制御放出薬物送達系であると考えられる。しかしながら、もし薬物送達系が実質的に一定の血中薬物レベルまたは組織薬物レベルを達成するのに成功していないが、それにもかかわらず従来の送達によって達成される持続時間にわたって薬物の作用の持続期間を延長するならば、それは長期放出系と考えられる。
【0033】
添付の特許請求の範囲およびこれまでの発明の記載において、文脈が表現言語または必要な含意のためにそうでないことを要求する場合を除いて、用語「含む(comprise)」または、「含む(comprises)」もしくは「含んでいる(comprising)」のような変形は包括的な意味で使用される。即ち、記載される特徴の存在を明記するために使用され、本発明の種々の実施態様におけるさらなる特徴の存在または追加を排除するために使用されるのではない。
【0034】
本明細書において多くの先行技術の刊行物が参照されるが、この参照が、これらの文献のいずれもオーストラリアまたは他のいかなる国においても一般的な知識の一部を形成するという承認を構成しないことは明確に理解されるだろう。
【実施例】
【0035】
以下の配合物において利用されたデスベンラファキシンの粒子寸法が表1に示される。
【0036】

【0037】
粗いバッチ及び細かいバッチのためにこの実験で使用された配合物が表2に示される。
【0038】

【0039】
USP II装置(パドル)を使用して50rpmでpH6.8のリン酸緩衝液中で試験されたこれらのバッチのインビトロでの溶解プロフィールが表3に示される。
【0040】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
約5μm〜約100μmのMMDを有するデスベンラファキシン又はその医薬的に許容可能な塩、及び少なくとも一種の医薬的に許容可能なマトリックス速度制御ポリマーを含むマトリックス制御放出医薬配合物。
【請求項2】
デスベンラファキシンの医薬的に許容可能な塩が、非毒性の酸付加塩であることを特徴とする請求項1に記載の配合物。
【請求項3】
デスベンラファキシンの医薬的に許容可能な塩が、蟻酸塩、フマル酸塩、又は琥珀酸塩の一つから選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の配合物。
【請求項4】
デスベンラファキシンの医薬的に許容可能な塩が、フマル酸塩であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の配合物。
【請求項5】
デスベンラファキシンの医薬的に許容可能な塩が、琥珀酸塩であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の配合物。
【請求項6】
デスベンラファキシン又はその医薬的に許容可能な塩のMMDが、約10μm〜約75μmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の配合物。
【請求項7】
デスベンラファキシン又はその医薬的に許容可能な塩のMMDが、約20μm〜約50μmであることを特徴とする請求項6に記載の配合物。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか一項に記載のマトリックス制御放出医薬配合物を含む固型単位投薬形態。
【請求項9】
錠剤、カプセル、顆粒、ペレット、又はビーズから選択される請求項8に記載の固型単位投薬形態。
【請求項10】
錠剤又はカプセルから選択される請求項8又は9に記載の固型単位投薬形態。
【請求項11】
約5μm〜約100μmのMMDを有するデスベンラファキシン又はその医薬的に許容可能な塩を、少なくとも一種の医薬的に許容可能なマトリックス速度制御ポリマーと混合することを含む、マトリックス制御放出医薬配合物の調製方法。
【請求項12】
鬱病及びそれに関連する中枢神経系の障害及び疾病の治療のための、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマトリックス制御放出医薬配合物又は請求項8〜10のいずれか一項に記載の固型単位投薬形態の使用。
【請求項13】
鬱病及びそれに関連する中枢神経系の障害及び疾病の治療のための医薬の製造における、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマトリックス制御放出医薬配合物の使用。
【請求項14】
治療的に有効な量の、請求項1〜7のいずれか一項に記載のマトリックス制御放出医薬配合物又は請求項8〜10のいずれか一項に記載の固型単位投薬形態を投与することによって、鬱病及びそれに関連する中枢神経系の障害及び疾病を治療する方法。

【図1】
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【公表番号】特表2011−500605(P2011−500605A)
【公表日】平成23年1月6日(2011.1.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−529194(P2010−529194)
【出願日】平成20年10月13日(2008.10.13)
【国際出願番号】PCT/AU2008/001510
【国際公開番号】WO2009/049354
【国際公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【出願人】(508320712)アルファファーム ピーティーワイ リミテッド (6)
【Fターム(参考)】