説明

制御放出型コルチコステロイド組成物、および耳の疾患を処置する方法

【課題】
本明細書には、ステロイド、NSAID、および/または、アデノシントリホスファターゼ(「ATPaseモジュレータ薬剤」)を用いて、耳の障害を処置するための組成物および方法が開示されている。
【課題を解決する手段】
このような方法において、ステロイドの、NSAIDの、および/または、ATPaseの組成物および製剤は、標的となる耳の構造上での該組成物および製剤の直接的な適用、または、標的となる耳の構造への灌流によって、耳の障害に苛まされている個体に局所的に投与される。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
治療に有効な量のデキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンを提供するように処方された、耳の疾患または疾病の治療に使用するための医薬組成物またはデバイスであって、
前記医薬組成物またはデバイスは、実質的に少ない、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンの分解生成物を含み、
前記医薬組成物またはデバイスは、
(i)約0.1重量%から約10重量%の間の、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロン、またはそれらの薬学的に許容可能なプロドラッグあるいは塩と、
(ii)一般式E106P70E106の、約16重量%から約21重量%の間のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレントリブロックコポリマーと、
(iii)約5.5から約8.0の間のpHになるよう緩衝化された適切な量の滅菌水と、
(iv)多微粒子状のデキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンと、
(v)約19℃から約42℃の間のゲル化温度と、
(vi)製剤1グラムあたり約50未満のコロニー形成単位(cfu)の微生物剤と、
(vii)被験体の体重1キログラムあたり約5未満のエンドトキシン単位(EU)と、
から選択される2つ以上の特性をさらに含むことを特徴とする前記医薬組成物またはデバイス。
【請求項2】
前記組成物が、
(i)約0.1重量%から約10重量%の間の、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロン、またはそれらの薬学的に許容可能なプロドラッグあるいは塩と、
(ii)一般式E106P70E106の、約16重量%から約21重量%の間のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレントリブロックコポリマーと、
(iii)多微粒子状のデキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンとを含むことを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項3】
前記組成物が、
(i)約0.1重量%から約10重量%の間の、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロン、またはそれらの薬学的に許容可能なプロドラッグあるいは塩と、
(ii)一般式E106P70E106の、約16重量%から約21重量%の間のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレントリブロックコポリマーと、
(iii)多微粒子状のデキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンと、
(iv)約19℃から約42℃の間のゲル化温度とを含むことを特徴とする、請求項1記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項4】
前記組成物またはデバイスが、約200から約400mOsm/Lの実際の浸透圧を提供することを特徴とする、請求項1乃至3のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項5】
前記組成物またはデバイスが、約250から約320mOsm/Lの実際の浸透圧を提供することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項6】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンが、少なくとも3日間、前記製剤から放出されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項7】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンが、少なくとも5日間、前記製剤から放出されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項8】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンが、少なくとも10日間、前記製剤から放出されることを特徴とする、請求項1乃至5のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項9】
前記医薬製剤が、耳に許容可能な熱可逆性ゲルであることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項10】
前記ポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレントリブロックコポリマーが、生分解性であることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項11】
粘膜接着剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項12】
浸透促進剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至11のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項13】
増粘剤をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至12のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項14】
染料をさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至13のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項15】
針およびシリンジ、ポンプ、マイクロインジェクションデバイス、ウィック、インサイツで形成するスポンジ状物質、またはそれらの組み合わせから選択される薬物送達デバイスをさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至14のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項16】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロン、またはそれらの薬学的に許容可能な塩が、全身への放出が制限されているかまたは全身への放出が行われず、全身毒性があり、PK特性が悪いか、またはそれらの組合せを有することを特徴とする、請求項1乃至15のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項17】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンが、遊離酸、遊離アルコール、塩、プロドラッグ、またはそれらの組合せの形態であることを特徴とする、請求項1乃至16のいずれかに記載の医薬組成物またはドラッグ。
【請求項18】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンが、ホスフェートプロドラッグまたはエステルプロドラッグの形態で投与されることを特徴とする、請求項17記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項19】
ステロイドが、リン酸デキサメタゾンまたは酢酸デキサメタゾンであることを特徴とする、請求項18記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項20】
デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾロン、またはそれらの薬学的に許容可能な塩あるいはプロドラッグ、またはそれらの組み合わせを、即効放出剤としてさらに含むことを特徴とする、請求項1乃至19のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項21】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、またはプレドニゾロンが、多微粒子を含むことを特徴とする、請求項1乃至20のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項22】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、または、プレドニゾロンが、本質的に微粉化した粒子の形態であることを特徴とする請求項21に記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項23】
前記デキサメタゾンが、デキサメタゾン微粉末の形態であることを特徴とする請求項1乃至22のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項24】
さらなる治療薬剤をさらに含むことを特徴とする請求項1乃至23のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項25】
前記さらなる治療薬剤が、Na/K ATPアーゼモジュレーター、化学療法剤、コラーゲン、γ−グロブリン、インターフェロン、抗菌剤、抗生物質、 局所的に作用する麻酔剤、血小板活性因子アンタゴニスト、耳保護薬、一酸化窒素合成酵素阻害剤、抗めまい剤、バソプレシンアンタゴニスト、抗ウィルス剤、制吐薬、抗TNF薬、バソプレシン受容体モジュレータ、メトトレキサート、シクロホスファミド、免疫抑制剤、マクロライド、ラタノプロスト、TNF変換酵素阻害剤、IKK阻害剤、阻害剤、グルタミン酸受容体モジュレータ、抗アポトーシス薬、神経保護薬、サリドマイド、c−jun阻害化合物、ヒアルロニダーゼ、酸化防止剤、IL−1βモジュレータ、ERR−βアンタゴニスト、IGF−1モジュレータ、Toll様受容体、KCNQチャネルモジュレータ、ノイロトロピンモジュレータ、ATOHモジュレータ、または、これらの組み合わせであることを特徴とする請求項24に記載の医薬組成物またはデバイス 。
【請求項26】
前記医薬組成物またはデバイスのpHが約6.0から約7.6の間であることを特徴とする請求項1乃至25のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項27】
一般式E106P70E106のポリオキシエチレン‐ポリオキシプロピレントリブロックコポリマーの、増粘剤に対する比率が、約40:1から約5:1であることを特徴とする請求項1乃至26のいずれかに記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項28】
前記増粘剤がカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、または、ヒドロキシプロピルメチルセルロースであることを特徴とする請求項27に記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項29】
前記耳の疾患または疾病が、メニエール病、突発性感音難聴、騒音による難聴、加齢性難聴、自己免疫性の耳疾患または耳鳴りであることを特徴とする請求項1に記載の医薬組成物またはデバイス。
【請求項30】
耳の疾患または疾病を処置する方法であって
前記方法は、
治療に有効な量のデキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、または、プレドニゾロンを含む鼓室内用組成物またはデバイスを、処置を必要としている個体に投与する工程を含み、
前記組成物またはデバイスは、実質的に少ない、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、または、プレドニゾロンの分解生成物を含み、
前記組成物またはデバイスは、
(i)約0.1重量%から約10重量%の間の、デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、または、プレドニゾロン、または、それらの薬学的に許容可能なプロドラッグあるいは塩と、
(ii)一般式E106P70El06の、約16重量%から約21重量%の間のポリオキシエチレン‐ポリオキシプロピレントリブロックコポリマーと、
(iii)約5.5から約8.0のpHを提供するよう緩衝化された適切な量の滅菌水と、
(iv)多微粒子状のデキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、または、プレドニゾロンと、
(v)約19℃から約42℃の間のゲル化温度と、
(vi)製剤1グラムあたり約50未満のコロニー形成単位(cfu)の微生物剤と、
(vii)被験体の体重1キログラムあたり約5未満のエンドトキシン単位(EU)とから選択される2つ以上の特性をさらに含むことを特徴とする方法。
【請求項31】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、または、プレドニゾロンは、少なくとも3日間、前記組成物から放出されることを特徴とする請求項30記載の方法。
【請求項32】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、または、プレドニゾロンは、少なくとも5日間、前記組成物から放出されることを特徴とする請求項30記載の方法。
【請求項33】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、または、プレドニゾロンは、少なくとも10日間、前記組成物から放出されることを特徴とする請求項30記載の方法。
【請求項34】
前記デキサメタゾン、メチルプレドニゾロン、または、プレドニゾロンは、本質的に微粉化した粒子の形態であることを特徴とする請求項30記載の方法。
【請求項35】
前記組成物が正円窓を通って投与されることを特徴とする請求項30記載の方法。
【請求項36】
前記耳の疾患または疾病が、メニエール病、突発性感音難聴、騒音による難聴、加齢性難聴、自己免疫性の耳疾患または耳鳴りであることを特徴とする請求項30記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【公表番号】特表2011−529854(P2011−529854A)
【公表日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−509498(P2011−509498)
【出願日】平成21年5月14日(2009.5.14)
【国際出願番号】PCT/US2009/003066
【国際公開番号】WO2009/139924
【国際公開日】平成21年11月19日(2009.11.19)
【出願人】(510278025)オトノミ―,インク. (7)
【出願人】(592130699)ザ リージェンツ オブ ザ ユニバーシティ オブ カリフォルニア (364)
【氏名又は名称原語表記】The Regents of The University of California
【Fターム(参考)】