説明

制御装置、記憶装置、及び表示装置

【課題】長い充電時間及び電池交換が不要であり、電源遮断時に、蓄電容量の少ない蓄電部により不揮発記憶部へのアクセスを正常に終了することができる制御装置、記憶装置を提供する。
【解決手段】制御装置及び記憶装置1は、第1の電力供給部101と、第1の蓄電部102と、第2の電力供給部105と、コンデンサを含む第2の蓄電部106と、第1のスイッチと、第1のスイッチを通して不揮発記憶部107にアクセスする中央制御部109と、第3の電力供給部110と、第1の電圧の測定値を出力する電圧検出部103と、第1の電圧の測定値に基づいて、中央制御部109、第1のスイッチ108、及び第3の電力供給部110を制御する電源制御部104とを備え、電源制御部104は、第1の電圧の測定値の低下に応じて、中央制御部109によるアクセスを停止させ、第1のスイッチ108をオフにし、第3の電力供給部110による電力供給を停止させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、不揮発記憶部を制御する制御装置、この制御装置を含む記憶装置、この記憶装置を含む表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般に、列車及びバスなどの車両内や、駅及びバス停などの公共の場所において、広告、案内、及び車両の運行情報などを表示するための表示装置は、CPU、RAM、不揮発メモリ、イーサネットコントローラ、PLD(Programmable Logic Device)、及びFPGA(Field Programmable Gate Array)などのデバイスにより構成される。不揮発メモリには、OS(オペレーティングシステム)、ドライバーソフトウエア、アプリケーションソフトウエア、及び表示コンテンツなどのデータが格納される。
【0003】
このような表示装置では、表示コンテンツやソフトウエアの更新が必要であるため、不揮発メモリ内には、表示コンテンツ及びソフトウエアのそれぞれについての格納領域を複数設けており、運用中は複数の格納領域のうちのいずれか1つを使用している。表示コンテンツやソフトウエアの更新の際には、複数の格納領域のうちの現在使用していない領域に対して更新後の表示コンテンツやソフトウエアを書き込み、この書き込みが正常に完了した後、使用する格納領域を切り替える。
【0004】
表示コンテンツやソフトウエアの更新を行う際に、表示装置への電力供給が突然停止(電源遮断)されることが起こり得る。特に、列車及びバスなどの車両内においては、車両の運行に必要な装置への電力供給が優先され、広告、案内、及び車両の運行情報などを表示するための表示装置への電力供給は保証されていないことが多い。
【0005】
電源遮断が不揮発メモリへのデータ書き込み中に発生した場合、不揮発メモリ内に格納されたデータが破壊される可能性がある。また、不揮発メモリへデータ格納先に関する管理情報を書き込んでいる最中に電源遮断が発生した場合、不揮発メモリ内の広範囲の領域へのアクセスが不可能になる可能性がある。
【0006】
そこで、例えば、特許文献1は、電源遮断を検知し、電源遮断時に不揮発メモリへのデータ書き込み中の場合、別電源としての二次電池を使用して不揮発メモリへ電力を供給する装置を開示している。
【0007】
また、例えば、特許文献2は、電源電圧が所定の閾値より低くなった場合に、不揮発メモリへの電力供給を停止し、電力供給の停止までにコンデンサからなる蓄電部に蓄えられている電力により不揮発メモリへのデータ書き込みを完了する装置を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−272309号公報(段落4〜5、図1)
【特許文献2】特開2011−108219号公報(段落9〜11、図3)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、特許文献1に示された装置は、二次電池を使用しているため、コンデンサに比べて長い充電時間が必要であり、また、繰り返しの充放電によって二次電池の性能が劣化した際には二次電池の交換が必要になるという問題がある。
【0010】
また、特許文献2に示された装置は、電源遮断時に蓄電部に蓄えられている電力のみを使用して不揮発メモリへのデータ書き込みを完了するため、大きな蓄電容量を持つ蓄電部を備える必要があるという問題がある。
【0011】
そこで、本発明の目的は、長い充電時間及び電池交換が不要であり、電源遮断時に、蓄電容量の少ない蓄電部により不揮発記憶部へのアクセスを正常に終了することができる制御装置、この制御装置を備えた記憶装置、及びこの記憶装置を備えた表示装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明に係る制御装置は、第1の電圧で電力を供給する第1の電力供給部と、前記第1の電力供給部から供給される電力の一部を蓄積し、前記第1の電圧が低下したときに、蓄積している電力を供給する第1の蓄電部と、前記第1の電圧を第2の電圧に変換し、不揮発記憶部に、前記第2の電圧で電力を供給する第2の電力供給部と、前記第2の電力供給部から供給される電力の一部を蓄積し、前記第2の電圧が低下したときに、前記不揮発記憶部に、蓄積している電力を供給するコンデンサを含む第2の蓄電部と、第1のスイッチと、前記第1のスイッチを通して前記不揮発記憶部にアクセスする中央制御部と、前記第1の電圧を第3の電圧に変換し、前記中央制御部に、前記第3の電圧で電力を供給する第3の電力供給部と、前記第1の電圧を測定し、該第1の電圧の測定値を出力する電圧検出部と、前記第1の電圧の測定値に基づいて、前記中央制御部、前記第1のスイッチ、及び前記第3の電力供給部を制御する電源制御部とを備え、前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値の低下に応じて、前記中央制御部によるアクセスを停止させ、前記第1のスイッチをオフにし、前記第3の電力供給部による電力供給を停止させることを特徴とする。
【0013】
本発明に係る記憶装置は、不揮発記憶手段と、前記不揮発記憶手段を制御する上記制御装置とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る表示装置は、中央制御部から供給される映像データに基づく映像を表示する表示部と、前記第1の電圧を第4の電圧に変換し、前記表示部に、前記第4の電圧で電力を供給する第4の電力供給部と、上記記憶装置とを有し、前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値が、所定の第3の電圧閾値より小さくなったとき、前記第4の電力供給部による前記表示部による電力供給を停止することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明に係る制御装置、記憶装置、及び表示装置によれば、長い充電時間及び電池交換が不要であり、電源遮断時に、蓄電容量の少ない蓄電部により不揮発記憶部へのアクセスを正常に終了することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の実施の形態1に係る制御装置及びこれを含む記憶装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図2】図1の不揮発記憶部の構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】(a)及び(b)は、図1の第1のスイッチの構成の一例を示す図である。
【図4】(a)〜(d)は、第1のスイッチの構成の他の例を示す図である。
【図5】図1の電源制御部の処理を示すフローチャートである。
【図6】図1の電源制御部の処理により供給電圧の低下速度が遅い場合を示す説明図である。
【図7】図1の電源制御部の処理により供給電圧の低下速度が速い場合を示す説明図である。
【図8】本発明の実施の形態2に係る記憶装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【図9】本発明の実施の形態3に係る表示装置の構成を概略的に示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
《1》実施の形態1.
《1−1》実施の形態1の構成
〔制御装置及び記憶装置〕
実施の形態1においては、列車又はバスなどの車両(公共交通機関)内や、駅又はバス停などの公共の場所において、広告、案内、車両の運行情報などを表示するための表示装置の一部を構成する記憶装置、この記憶装置の一部を構成する制御装置について説明する。実施の形態1に係る制御装置は、不揮発記憶部(例えば、不揮発メモリ)の動作を制御する装置である。実施の形態1においては、制御装置は、電源電圧が低下した場合においても装置内部の不揮発メモリの記憶内容が壊れないように保護する。制御装置は、電源遮断時に不揮発記憶部に電力を供給する電源としてコンデンサからなる第2の蓄電部を用い、この第2の蓄電部が持たなければならない蓄電容量を小さくすることができる。
【0018】
図1は、本発明の実施の形態1に係る制御装置及び記憶装置1の構成を概略的に示すブロック図である。図1において、制御装置は、記憶装置1から不揮発記憶部107を除いた構成を有する。制御装置は、不揮発記憶部107に対するデータの書き込み及び読み出し、並びに、不揮発記憶部107に対する電力の供給及び遮断を制御する。
【0019】
図1に示されるように、記憶装置1は、第1の電力供給部101と、第1の蓄電部102と、電圧検出部103と、電源制御部104と、第2の電力供給部105と、第2の蓄電部106と、不揮発記憶部107と、第1のスイッチ108と、中央制御部109と、第3の電力供給部110とを備える。
【0020】
第1の電力供給部101は、端子111を通して供給される電力の電圧を所定の第1の電圧に変換し、第1の電圧で電力を供給する。第1の蓄電部102は、第1の電力供給部101から供給される電力の一部を蓄積する。また、第1の蓄電部102は、第1の電力供給部101から供給される電圧の低下時には、蓄積している電力を供給する。
【0021】
電圧検出部103は、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102とから供給される電力の電圧を測定した結果を、電圧測定値vとして出力する。電源制御部104は、電圧検出部103から受け取った電圧測定値vから、電圧変化を検出し、電源を制御するために、割り込み信号Iと第1のイネーブル信号Eを出力する。
【0022】
第2の電力供給部105は、第1の電力供給部101から供給される電力の電圧を所定の第2の電圧に変換し、第2の電圧で電力を供給する。第2の蓄電部106は、第2の電力供給部105から供給される電力の一部を蓄積する。また、第2の蓄電部106は、端子111を通して供給される電力の電圧が低下し、その結果、第2の電力供給部105から供給される電圧が低下したときには、蓄積している電力を供給する。
【0023】
不揮発記憶部107は、第2の電力供給部105と第2の蓄電部106から供給される電力により動作し、中央制御部109から入力されるデータの記憶(データ書き込み)及び記憶しているデータの中央制御部109への出力(データ読み出し)を行う。第1のスイッチ108は、電源制御部104から入力される第1のイネーブル信号Eに基づいて、中央制御部109から不揮発記憶部107へのデータ書き込み信号と不揮発記憶部107から中央制御部109へのデータ読み出し信号を、接続又は遮断する。
【0024】
第3の電力供給部110は、第1の電力供給部101から供給される電力の電圧を所定の第3の電圧に変換し、第3の電圧で電力を供給する。また、第3の電力供給部110は、電源制御部104から入力される第1のイネーブル信号Eに基づいて、電力供給を開始又は停止する。中央制御部109は、第3の電力供給部110から供給される電力により動作する。また、中央制御部109は、電源制御部104から入力される割り込み信号Iに基づいて、不揮発記憶部109へのデータ書き込みと不揮発記憶部109からのデータ読み出しを停止又は再開する。
【0025】
〔第1の電力供給部101〕
第1の電力供給部101は、端子111を介して所定の入力電圧で電力を受け取り、所定の第1の電圧で電力を供給する。例えば、端子111から入力される電圧を100[V]、供給する電力の電圧を12[V]とすると、第1の電力供給部101は、100[V]から12[V]への電圧変換を行い、変換後の電圧で電力を供給する。第1の電力供給部101は、例えば、リニアレギュレータ若しくはスイッチングレギュレータなどの電源回路、又は、電源ICなどから構成される。
【0026】
〔第1の蓄電部102〕
第1の蓄電部102は、第1の電力供給部101から供給される電力の一部を蓄積する。第1の蓄電部102は、第1の電力供給部101から供給される電力の電圧が低下したときに、蓄積している電力を供給する。第1の蓄電部102は、コンデンサから構成される。列車やバスなどの公共交通機関に搭載される不揮発記憶部の制御装置では、供給電力が突然遮断される可能性があるため、所定の期間、電源遮断が発生した場合でも、制御装置の動作を継続できるように、第1の蓄電部102が蓄積している電力を供給する。例えば、第1の電力供給部101が供給する電力の電圧が12[V]であり、制御装置が動作可能な最低電圧が6[V]であり、供給する電流の最大値が3[A]であり、電源遮断時に必要な動作継続時間が20[ms]であるとすると、第1の蓄電部102は、
3[A]×20[ms]=60[mC]
の電荷を蓄積する必要がある。したがって、第1の蓄電部102に要求される静電容量C、は、
=60[mC]/(12[V]−6[V])
=10[mF]
となる。このような大きな静電容量を持つコンデンサとしては、例えば、電気二重層コンデンサを用いることができる。
【0027】
〔電圧検出部103〕
電圧検出部103は、第1の電力供給部101から供給される電力の電圧を測定し、デジタル形式にて電圧測定値vを出力する。電圧検出部103は、例えば、A/Dコンバータあるいは電源監視ICから構成することができる。電圧検出部103は、電圧測定値vを、例えば、所定の周期で定期的に測定し出力しても良く、あるいは、電源制御部104からの要求に応じて測定し出力するようにしても良い。
【0028】
〔電源制御部104〕
電源制御部104は、電圧検出部103から受け取った電圧測定値vから、電圧変化を検出し、制御装置の電源制御のために割り込み信号Iと第1のイネーブル信号Eを出力する。電源制御部104は、端子111からの電力供給開始後、電圧検出部103から受け取る電圧測定値vが所定の電圧閾値VTONよりも大きくなると、第1のイネーブル信号Eにより、第1のスイッチ108をオンにするとともに、第3の電力供給部110へ電力供給の開始を指示する。これにより、第3の電力供給部110による中央制御部109への電力供給が開始され、中央制御部109から第1のスイッチ108を介して不揮発記憶部107へのアクセスが可能となる。
【0029】
また、電源制御部104は、電圧検出部103から受け取る電圧測定値vにより、電圧低下を検出すると、割り込み信号Iにより中央制御部109へ電圧低下を通知し、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを停止させる。さらに、電源制御部104は、電圧検出部103から受け取る電圧測定値vにより、電圧回復を検出すると、割り込み信号Iにより中央制御部109へ電圧回復を通知し、中央制御部109から第1のスイッチ108を介して不揮発記憶部107へのアクセスを再開させる。
【0030】
端子111から供給される電力の電圧の低下が速く、中央制御部109が不揮発記憶部107へのアクセスを停止するまでの期間、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102が電力供給を継続できない場合には、第1のイネーブル信号Eにより第1のスイッチ108をオフにして、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを回路的に遮断するとともに、第1のイネーブル信号Eにより、第3の電力供給部110へ電力供給停止を指示し、中央制御部109への電力供給を停止する。
【0031】
電源制御部104にて、第1のスイッチ108から不揮発記憶部107へ入力される書き込み制御信号及び読み出し制御信号をモニターし、書き込みコマンドと読み出しコマンドの終了時に、第1のイネーブル信号Eにより第1のスイッチ108をオフにして、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを回路的に遮断することも可能である。このとき、書き込みコマンド、読み出しコマンドの途中で不揮発記憶部107へのアクセスを回路的に遮断することが無くなるため、アクセスを遮断する直前のコマンドまで正しく不揮発記憶部107へ入力でき、異常なコマンド入力による不揮発記憶部107の記憶内容の破壊を回避できる。
【0032】
〔第2の電力供給部105〕
第2の電力供給部105は、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102から供給される電力の電圧を所定の第2の電圧に変換し、変換された第2の電圧で電力を供給する。例えば、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102から入力される電圧を12[V]、第2の電圧を3.3[V]とすると、第2の電力供給部105にて、12[V]から3.3[V]への電圧変換を行い出力する。第2の電力供給部105として、例えば、リニアレギュレータやスイッチングレギュレータなどの電源回路あるいは電源ICを用いることができる。
【0033】
〔第2の蓄電部106〕
第2の蓄電部106は、第2の電力供給部105から供給される電力の一部を蓄積する。また、第2の蓄電部106は、第2の電力供給部105から入力される電圧の低下時には、蓄積している電力を供給する。第2の蓄電部106は、端子111から供給される電力の電圧が低下したときに、不揮発記憶部107内部での記憶動作が完了するまでの間、不揮発記憶部107へ電力を供給する。
【0034】
第2の蓄電部106は、例えば、大容量のコンデンサから構成される。第2の蓄電部106にて必要な静電容量Cは、不揮発記憶部107の最大消費電流をIM、不揮発記憶部107内部での記憶動作が完了するまでの最長時間をTM、第2の電力供給部105から供給される電圧をV、不揮発記憶部107が動作可能な最低電圧をVとすると、次式
=(IM×TM)/(V−V
により求められる。例えば、不揮発記憶部107の最大消費電流IMを170[mA]、不揮発記憶部107内部での記憶動作が完了するまでの最長時間TMを0.5[s]、第2の電力供給部105から供給される電圧Vを3.3[V]、不揮発記憶部107が動作可能な最低電圧Vを3.135[V]とすると、
=(170[mA]×0.5[s])/(3.3[V]−3.135[V])
≒516[mF]
となる。これ以上の静電容量を持つコンデンサとして、例えば、電気二重層コンデンサを用いることができる。
【0035】
〔不揮発記憶部107〕
不揮発記憶部107は、第2の電力供給部105から供給される電力により動作し、中央制御部109から入力されるデータの記憶(データ書き込み)及び記憶しているデータの中央制御部109への出力(データ読み出し)を行う。不揮発記憶部107は、電力供給の停止後も記憶内容を保持する。不揮発記憶部107として、例えば、SSD(Solid State Drive)を用いることができる。不揮発記憶部107は、例えば、図2に示すような構成である。
【0036】
図2に示される不揮発記憶部107は、コントローラ201と、バッファ202と、NANDフラッシュメモリ203,204とを備える。図2の端子204を通してコントローラ201とバッファ202とNANDフラッシュメモリ203,204へ、電力が供給される。コントローラ201は、端子205から入力された書き込みデータを一旦バッファ202へ蓄え、その後、バッファ202からそのデータを読み出して、NANDフラッシュメモリ203又はNANDフラッシュメモリ204へ書き込む。また、データ読み出しの際は、コントローラ201は、NANDフラッシュメモリ203又はNANDフラッシュメモリ204からデータを読み出し、一旦バッファ202へ蓄えた後、バッファ202からそのデータを読み出して端子205から出力する。端子205から入出力されるデータの転送速度が遅い場合には、コントローラ201は、バッファ202にデータを蓄えずに、データ書き込み及びデータ読み出しを行うこともできる。
【0037】
図2に示す不揮発記憶部107において、コントローラ201がデータをNANDフラッシュメモリ203,204に書き込む際には、データの格納場所を管理する格納管理情報に基づいて、書き込む領域を決定しデータの書き込みを行う。コントローラ201がデータをNANDフラッシュメモリ203,204から読み出す際も、格納管理情報に基づいて、データを読み出す。コントローラ201は、NANDフラッシュメモリ203,204には、破損している領域が存在する可能性があるため、破損している領域には書き込みを行わないように、格納管理情報により管理を行う。また、NANDフラッシュメモリ203,204には書き込み回数の上限が存在し、それ以上は正常な書き込みが不可能となるため、コントローラ201は、特定の領域へ書き込みが集中しないように、格納管理情報を使用して、書き込み先領域を分散させている。この格納管理情報も、NANDフラッシュメモリ203、204に格納されている。そのため、NANDフラッシュメモリ203,204の格納管理情報を更新している際に、電源遮断が発生した場合は、格納管理情報が破壊され、コントローラ201がNANDフラッシュメモリ203,204へデータ書き込み及びデータ読み出しを正しく実行できない状況に陥る可能性がある。
【0038】
〔第1のスイッチ108〕
第1のスイッチ108は、電源制御部104から入力される第1のイネーブル信号Eに基づき、中央制御部109から不揮発記憶部107へのデータ書き込み信号と不揮発記憶部107から中央制御部109へのデータ読み出し信号を接続又は遮断する。第1のスイッチ108として、例えば、汎用ロジックのANDゲートを用いることができる。第1のスイッチ108は、例えば、図3(a)、(b)に示すような構成により、書き込み制御信号と第1のイネーブル信号Eの論理積演算又は読み出し制御信号と第1のイネーブル信号Eの論理積演算により、接続又は遮断を行う。
【0039】
第1のスイッチ108は、中央制御部109から不揮発記憶部107へ入力する書き込み制御信号及び読み出し制御信号をモニターし、第1のイネーブル信号Eにより遮断の指示があった場合、書き込みコマンドと読み出しコマンドの終了を待った後、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを回路的に遮断するように動作することも可能である。この場合、第1のスイッチ108としては、例えば、図4(a)〜(d)に示すような構成が挙げられる。図4(a),(b)は、第1のスイッチ108を構成する回路(DフリップフロップとANDゲート)の例を示し、図4(c)は、Dフリップフロップの入力D,ENと、出力Qとの関係を示すタイミング図であり、図4(d)は、図4(a)の第1のスイッチの動作の例を示すタイミング図である。書き込みコマンド、読み出しコマンドの途中で不揮発記憶部107へのアクセスを回路的に遮断することが無くなるため、アクセスを遮断する直前のコマンドまで正しく不揮発記憶部107へ入力でき、異常なコマンド入力による不揮発記憶部107の記憶内容の破壊を回避できる。
【0040】
〔中央制御部109〕
中央制御部109は、第3の電力供給部110から供給される電力により動作する。また、中央制御部109は、電源制御部104から入力される割り込み信号Iにより、不揮発記憶部109へのデータ書き込みと不揮発記憶部109からのデータ読み出しを停止又は再開する。中央制御部109は、例えば、CPU(Central Processing Unit)とRAM(Random Access Memory)により構成される。
【0041】
〔第3の電力供給部110〕
第3の電力供給部110は、第1の電力供給部101から供給される電力の電圧を変換し、所定の第3の電圧にて電力を供給する。また、第3の電力供給部110は、電源制御部104から入力される第1のイネーブル信号Eにより、電力の供給を開始又は停止する。例えば、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102から入力される電圧を12[V]、第3の電圧を1.2[V]とすると、第3の電力供給部110は、12[V]から1.2[V]への電圧変換を行う。第2の電力供給部105として、例えば、リニアレギュレータやスイッチングレギュレータなどの電源回路あるいは電源ICを用いることができる。
【0042】
《1−2》実施の形態1の動作
【0043】
図5は、実施の形態1における電源制御部104の処理を示すフローチャートである。電源制御部104は、電圧検出部103から受け取る電圧測定値vが第1の電圧閾値VT1よりも小さくなった場合(ステップS1)、割り込み信号Iにより中央制御部109へ電源電圧の低下を通知し、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを停止させる(ステップS2)。
【0044】
次に、電源制御部104は、電圧低下速度vを測定する(ステップS3)。電源制御部104は、時間間隔Tで電圧検出部103から受け取る電圧測定値vを2回取得する。1回目の電圧測定値をvとし、2回目の電圧測定値をvとすると、電源電圧の低下速度は、
=(v−v)/T
により得られる。電圧測定値vは、第1の電圧閾値VT1よりも小さくなったことを検出したときの電圧測定値を使用しても良い。
【0045】
図6に示すように、電圧低下速度vが遅い場合は、第1の電力供給部101から供給する電圧が動作可能な最低電圧VT2まで下降する間に、割り込みにより電圧低下を通知された中央制御部109が不揮発記憶部107へのアクセスを停止する。このようにアクセス停止可能な電圧低下速度の最大値を電圧低下速度閾値KT2、電源制御部104が割り込みにより電圧低下を中央制御部109に通知してから、中央制御部109が不揮発記憶部107へのアクセスを停止するまでの時間をT、第1の電圧閾値をVT1とすると、電圧低下速度閾値KT2は、例えば、近似的に
T2=(VT1−VT2)/T
により求めることができる。
【0046】
電圧低下速度vが電圧低下速度閾値KT2よりも小さい(遅い)か等しいとき(ステップS4)、電源制御部104は、電圧検出部103から受け取る電圧測定値vの監視を続け、電圧測定値vが第1の電圧閾値VT1よりも大きくなった場合(ステップS6)、割り込み信号Iにより中央制御部109へ電源電圧の回復を通知し、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを再開させる(ステップS7)。
【0047】
電源電圧の低下速度vが電圧低下速度閾値KT2より大きい(速い)場合には(ステップS4)、図7に示すように、中央制御部109が不揮発記憶部107へのアクセスを正常に停止できない。このときは、第1のイネーブル信号Eにより、第1のスイッチ108をオフにして、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを回路的に遮断するとともに、第1のイネーブル信号Eにより、第3の電力供給部110へ電力供給停止を指示し、中央制御部109への電力供給を停止する(ステップS5)。このとき第1のスイッチ108をオフにした後、第3の電力供給部110が電力供給を停止するように、第3の電力供給部110の電力供給停止を所定の時間遅らせても良い。第2の蓄電部106の蓄電容量を、不揮発記憶部107でのデータ書き込み完了に必要な容量としておくことで、データ書き込み完了まで不揮発記憶部107へ電力供給され、不揮発記憶部107内の記憶内容の破壊を回避可能となる。また、中央制御部109が電力を消費しなくなるため、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102から、第2の電力供給部105経由で不揮発記憶部107へ、より多くの電力を供給可能となる。
【0048】
また、上記の例のように電源電圧の低下速度vにより判定する代わりに、電圧検出部103から受け取る電圧測定値vが第2の電圧閾値(例えば、図7において、電圧VT1とVT2との間に設定する)よりも小さくなったときに、第1のイネーブル信号Eにより、第1のスイッチ108をオフにして、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを回路的に遮断するとともに、第1のイネーブル信号Eにより、第3の電力供給部110へ電力供給停止を指示し、中央制御部109への電力供給を停止することとしても良い。これにより、電源電圧が動作可能な最低電圧VT2近くに降下するまで、中央制御部109を動作させることができるとともに、不揮発記憶部107の記憶内容の破壊を回避することができる。
【0049】
電源制御部104として、例えば、マイクロコントローラを用いることができる。これにより、電源電圧の低下を検出する際の第1の電圧閾値VT1と、動作可能な最低電圧VT2と、中央制御部109が不揮発記憶部107へのアクセスを停止するまでの時間Tと、電圧低下速度閾値KT2と、第2の電圧閾値とを、例えばソフトウエアによって、変更することが可能となる。
【0050】
《1−3》実施の形態1の効果
以上のような実施の形態1の構成によれば、第1の蓄電部102を備えているため、電源遮断が発生した場合でも、電源遮断後の所定の期間、制御装置の動作を継続できる。
【0051】
また、電源制御部104にて、電圧検出部103から受け取る電圧測定値vから、電圧変化を検出し、電圧低下速度に基づいて制御装置の電源制御を行うため、電源電圧の低下状況に応じた電源制御が可能となる。
【0052】
また、電源電圧の低下速度が遅い場合には、割り込み信号Iにより中央制御部109へ電圧低下を通知し、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを停止させ、さらに電源電圧の回復を検出したときは、割り込み信号Iにより中央制御部109へ電圧回復を通知し、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを再開させる。このため不揮発記憶部107へのアクセス停止前に、電圧低下に関するログを不揮発記憶部107に残すことができるとともに、電圧が回復した際には動作を再開することができる。
【0053】
また、電源電圧の低下速度が速い場合には、第1のイネーブル信号Eにより第1のスイッチ108をオフにして、中央制御部109から不揮発記憶部107へのアクセスを回路的に遮断するとともに、第1のイネーブル信号Eにより、第3の電力供給部110へ電力供給停止を指示し、中央制御部109への電力供給を停止するため、データ書き込み完了まで不揮発記憶部107への電力供給が優先されるので、不揮発記憶部107内の記憶内容の破壊を回避できる。また、中央制御部109が電力を消費しなくなるため、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102から、第2の電力供給部105を経由して不揮発記憶部107へ、より多くの電力を供給可能となる。
【0054】
さらに、第2の電力供給部105と第2の蓄電部106から電力を供給することにより、電源電圧低下時に、不揮発記憶部107内部での記憶動作を完了させることが可能となり、不揮発記憶部107内の記憶内容の破壊を回避できる。
【0055】
また、第1のスイッチ108により不揮発記憶部107への書き込み信号又は読み出し信号を遮断し、また、第3の電力供給部から中央制御部への電力供給を停止するため、第1の蓄電部に蓄積された電力により、第2の電力供給部から不揮発記憶部へ電力供給するとき間を延長することが可能であり、第2の蓄電部に必要とされる容量を小さくできる。また、電池を使用しないため蓄電部への充電時間は短く、また性能劣化による電池の交換も不要となる。
【0056】
また、第2の蓄電部106として電気二重層コンデンサを使用した場合には、データ書き込み完了まで不揮発記憶部107へ電力供給可能な能力を持たせることもできる。
【0057】
《2》実施の形態2.
図8は、本発明の実施の形態2による制御装置及び記憶装置2の構成を概略的に示すブロック図である。図8において、図1に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。実施の形態2に係る制御装置及び記憶装置2は、第2のスイッチ301と、中央制御補助部302とを備える点が、実施の形態1に係る制御装置及び記憶装置1と相違する。
【0058】
第2のスイッチ301は、電源制御部104から入力される第1のイネーブル信号Eにより、第2の電力供給部105と第2の蓄電部106から入力される電力の供給を開始又は停止する。
【0059】
中央制御補助部302は、第2のスイッチ301から供給される電力により動作し、端子303から入力されるデータを受信して出力する。また、中央制御補助部302は、中央制御部109への補助機能を提供する。
【0060】
中央制御部109は、中央制御補助部302から入力されるデータ及び不揮発記憶部107から入力されるデータに応じた制御処理を行う。
【0061】
次に、第2のスイッチ301について、説明する。第2のスイッチ301は、電源制御部104から入力される第1のイネーブル信号Eにより、第2の電力供給部105と第2の蓄電部106から入力される電力の供給を開始又は停止する。第2のスイッチ301として、例えば、電界効果トランジスタを用いることができる。
【0062】
次に、中央制御補助部302について、説明する。中央制御補助部302は、端子303から入力されるデータを受信して出力する。また、中央制御補助部302は、中央制御部109への補助機能を提供する。中央制御補助部302として、例えば、イーサネットコントローラ、PLD、FPGA、バスブリッジIC、SuperI/O、AUDIO IC、温度センサ、照度センサ、LED(Light Emitting Diode)を用いることができる。また、これらのうち、複数が用いられることもある。
【0063】
以上のような実施の形態2の構成によれば、端子111から入力される電力の電圧が低下したときに、第2の蓄電部106に蓄積している電力を中央制御補助部302へ供給せず不揮発記憶部107のみへ供給するため、不揮発記憶部107内部での記憶動作が完了するまで電力供給を継続できるとともに、第2の蓄電部106の蓄電容量をより小さくすることが可能となる。
【0064】
《3》実施の形態3.
図9は、本発明の実施の形態3に係る表示装置3の構成を概略的に示すブロック図である。図9において、図8に示される構成と同一又は対応する構成には、同じ符号を付す。実施の形態3に係る表示装置3は、実施の形態2に示した記憶装置2に、第4の電力供給部401と表示部402を備えた構成である。なお、図1に示される記憶装置1に、第4の電力供給部401と表示部402を備えることによって、表示装置を構成することも可能である。
【0065】
第4の電力供給部401は、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102から供給される電力の電圧を第4の電圧に変換し、この第4の電圧で電力を供給する。また、第4の電力供給部401は、電源制御部104から入力される第2のイネーブル信号により、電力を供給開始又は停止する。
【0066】
中央制御補助部302は、端子303から入力される映像データを受信し出力する。中央制御部109は、中央制御補助部302から入力される映像データ及び不揮発記憶部107から入力されるデータに基づいて映像データを生成し出力する。表示部402は、第4の電力供給部401から供給される電力により、中央制御部109から入力される映像データに基づく映像を表示する。
【0067】
電源制御部104は、端子111からの電力供給開始後、電圧検出部103から受け取る電圧測定値vが所定の電圧閾値VTONよりも大きくなると、第2のイネーブル信号Eにより、第4の電力供給部401へ電力供給開始を指示する。これにより表示部402への電力供給が開始される。また、電源制御部104は、電圧検出部103から受け取る電圧測定値vが電圧閾値VTOFF(VTOFF<VTON)よりも小さくなると、第2のイネーブル信号Eにより第4の電力供給部401へ電力供給停止を指示し、表示部402への電力供給を停止する。電圧閾値VTOFFは、第1の電圧閾値(図6及び7におけるVT1)よりも大きい値とする。これにより、電源電圧の低下時に、表示部402が電力を消費しなくなるため、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102から、不揮発記憶部107と中央制御部109と中央制御補助部302へ、より多くの電力を供給可能となる。電源制御部104は、電圧検出部103から受け取る電圧測定値vが電圧閾値VTONよりも大きくなった場合は、第4の電力供給部401へ電力供給開始を指示し、表示部402へ電力供給する。
【0068】
第4の電力供給部401は、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102から供給される電力の電圧を変換し、所定の第4の電圧にて表示部402に電力を供給する。また、第4の電力供給部401は、電源制御部104から入力される第2のイネーブル信号Eにより、電力を供給開始又は停止する。例えば、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102から入力される電圧を12[V]、第4の電圧を3.3[V]とすると、第4の電力供給部401は、12[V]から3.3[V]への電圧変換を行い出力する。第4の電力供給部401として、例えば、リニアレギュレータやスイッチングレギュレータなどの電源回路、あるいは、電源ICを用いることができる。
【0069】
表示部402は、第4の電力供給部401から供給される電力により動作し、中央制御部109から入力される映像データに基づく映像を表示する。表示部402として、例えば、LCDモジュールとバックライトユニットを備えたLCDパネルを用いることができる。
【0070】
以上のような実施の形態3の構成によれば、電源電圧低下時に、表示部402が電力を消費しなくなるため、第1の電力供給部101と第1の蓄電部102から、不揮発記憶部107と中央制御部109と中央制御補助部302へ、より多くの電力を供給可能となる。
【符号の説明】
【0071】
1,2 記憶装置、 3 表示装置、 101 第1の電力供給部、 102 第1の蓄電部、 103 電圧検出部、 104 電源制御部、 105 第2の電力供給部、 106 第2の蓄電部、 107 不揮発記憶部、 108 第1のスイッチ、 109 中央制御部、 110 第3の電力供給部、 111 端子、 201 コントローラ、 202 バッファ、 203 NANDフラッシュメモリ、 204 NANDフラッシュメモリ、 301 第2のスイッチ、 302 中央制御補助部、 303 端子、 401 第4の電力供給部、 402 表示部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の電圧で電力を供給する第1の電力供給部と、
前記第1の電力供給部から供給される電力の一部を蓄積し、前記第1の電圧が低下したときに、蓄積している電力を供給する第1の蓄電部と、
前記第1の電圧を第2の電圧に変換し、不揮発記憶部に、前記第2の電圧で電力を供給する第2の電力供給部と、
前記第2の電力供給部から供給される電力の一部を蓄積し、前記第2の電圧が低下したときに、前記不揮発記憶部に、蓄積している電力を供給するコンデンサを含む第2の蓄電部と、
第1のスイッチと、
前記第1のスイッチを通して前記不揮発記憶部にアクセスする中央制御部と、
前記第1の電圧を第3の電圧に変換し、前記中央制御部に、前記第3の電圧で電力を供給する第3の電力供給部と、
前記第1の電圧を測定し、該第1の電圧の測定値を出力する電圧検出部と、
前記第1の電圧の測定値に基づいて、前記中央制御部、前記第1のスイッチ、及び前記第3の電力供給部を制御する電源制御部と
を備え、
前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値の低下に応じて、前記中央制御部によるアクセスを停止させ、前記第1のスイッチをオフにし、前記第3の電力供給部による電力供給を停止させる
ことを特徴とする制御装置。
【請求項2】
前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値が所定の第1の電圧閾値より小さくなったとき、前記中央制御部による前記不揮発記憶部へのアクセスを禁止することを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値が所定の第1の電圧閾値より小さくなった後に、前記第1の電圧閾値以上に大きくなったとき、前記中央制御部による前記不揮発記憶部へのアクセスを許可することを特徴とする請求項2に記載の制御装置。
【請求項4】
前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値の低下速度が、所定の電圧低下速度閾値より大きいときに、前記第1のスイッチをオフにして前記中央制御部から前記不揮発記憶部へのアクセスを遮断することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項5】
前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値の低下速度が、所定の電圧低下速度閾値より大きいときに、前記第3の電力供給部による前記中央制御部への電力供給を停止することを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
【請求項6】
前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値が、前記第1の電圧閾値よりも低い所定の第2の電圧閾値より小さくなったとき、前記第1のスイッチをオフにして前記中央制御部から前記不揮発記憶部へのアクセスを遮断することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項7】
前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値が、前記第1の電圧閾値よりも低い所定の第2の電圧閾値より小さくなったとき、前記第3の電力供給部による前記中央制御部への電力供給を停止することを特徴とする請求項6に記載の制御装置。
【請求項8】
前記第1のスイッチによる前記アクセスの遮断は、前記中央制御部から前記不揮発記憶部への書き込みコマンドが終了した時点で、実行されることを特徴とする請求項4から7までのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項9】
前記第3の電力供給部による前記中央制御部への電力供給を停止は、前記中央制御部から前記不揮発記憶部への書き込みコマンドが終了した時点で、実行されることを特徴とする請求項5又は7に記載の制御装置。
【請求項10】
前記第3の電力供給部による前記中央制御部への電力供給を停止は、前記第1のスイッチをオフにした後に、実行されることを特徴とする請求項5、7、9のいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項11】
前記第2の蓄電部は、電気二重層コンデンサであることを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項12】
前記電源制御部は、マイクロコントローラであることを特徴とする請求項1から11までのいずれか1項に記載の制御装置。
【請求項13】
受信したデータを前記中央制御部に供給する中央制御補助部と、
前記中央制御補助部に、前記第2の電力供給部と前記第2の蓄電部からの電力を供給するオン状態又は供給しないオフ状態に切替える第2のスイッチと、
をさらに備え、
前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値が、前記第2の電圧閾値より小さくなったときに、前記第2スイッチをオフにして前記中央制御補助部への電力供給を停止する
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の制御装置。
【請求項14】
前記不揮発記憶手段と、
前記不揮発記憶手段を制御する請求項1から13までのいずれか1項に記載の制御装置と
を有することを特徴とする記憶装置。
【請求項15】
前記中央制御部から供給される映像データに基づく映像を表示する表示部と、
前記第1の電圧を第4の電圧に変換し、前記表示部に、前記第4の電圧で電力を供給する第4の電力供給部と、
請求項14に記載の記憶装置と
を有し、
前記電源制御部は、前記第1の電圧の測定値が、所定の第3の電圧閾値より小さくなったとき、前記第4の電力供給部による前記表示部による電力供給を停止する
ことを特徴とする表示装置。
【請求項16】
前記第3の電圧閾値は、前記第1の電圧閾値よりも大きい又は等しいことを特徴とする請求項15に記載の表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−115866(P2013−115866A)
【公開日】平成25年6月10日(2013.6.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−257612(P2011−257612)
【出願日】平成23年11月25日(2011.11.25)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】