説明

制御装置及びプログラム

【課題】第1の情報と第2の情報との不一致をユーザに適切に認識させるための技術を提供する。
【解決手段】
第1の利用情報を記憶する管理サーバと接続される制御装置は、処理制御手段と、記憶手段と、出力制御手段とを備える。処理制御手段は、ユーザからの指示に伴って、特定の画像処理の実行を制御する。記憶手段は、制御装置で特定の画像処理が実行されることによって更新される第2の利用情報を記憶する。出力制御手段は、特定のタイミングにおける第1の利用情報と、特定のタイミングに記憶手段に記憶される第2の利用情報とが一致しない場合に、警告情報を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理サーバと接続される制御装置及び制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、第1のデバイスに記憶される第1の利用情報と、第2のデバイスに記憶される第2の利用情報とを比較することによって、不正にデバイスが使用されることを特定する技術がある。例えば特許文献1では、プリンタの使用状況を管理するプリントサーバと、プリンタとを含むシステムにおいて、プリントサーバが記憶するコピー部数と、プリンタが記憶する印刷回数(カウンタ値)とを比較し、不正使用状態であるか否かを特定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−310212号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1では、ユーザがプリントサーバを介さずにプリンタに印刷指示を行うことを防止することを目的としているため、プリントサーバが記憶するコピー部数は、印刷指示した個々のデバイスごとに管理されない。換言すれば、特許文献1の構成では、印刷指示した個々のデバイスごとに、上述した第1の利用情報と第2の利用情報とを比較することができず、第三者によって他のデバイスから不正に印刷が指示されたことをユーザに認識させることができなかった。本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、第1の利用情報と第2の利用情報との不一致をユーザに適切に認識させることができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この目的を達成するために、本発明の第1の装置は、第1の利用情報を記憶する管理サーバと接続される制御装置であって、前記第1の利用情報は、ネットワークを介して接続されるデバイスであって、前記制御装置を含む一または複数の前記デバイスにおいて特定の画像処理が実行された場合に更新される情報であり、ユーザからの指示に伴って、前記特定の画像処理の実行を制御する処理制御手段と、前記制御装置で前記特定の画像処理が実行されることによって更新される第2の利用情報を記憶する記憶手段と、特定のタイミングにおける前記第1の利用情報と、前記特定のタイミングに前記記憶手段に記憶される前記第2の利用情報とが一致しない場合に、警告情報を出力する出力制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0006】
この構成により、第1の利用情報と、第2の利用情報とが一致しない場合に、警告情報を出力することができる。例えば、制御装置以外の他のデバイスで特定の画像処理が実行された結果、第1の利用情報と、第2の利用情報と、が一致しない場合に、警告情報を出力することができる。この結果、制御装置以外の他のデバイスで特定の画像処理が実行されたことをユーザに認識させることができる。
【0007】
また、上記の装置において、さらに、前記管理サーバから、前記第1の利用情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得した前記第1の利用情報と、前記記憶手段に記憶される前記第2の利用情報と、が一致するか否かを判断する判断手段と、を備え、前記出力制御手段は、前記判断手段によって、前記特定のタイミングにおける前記第1の利用情報と、前記特定のタイミングに前記記憶手段に記憶される前記第2の利用情報とが一致しないと判断される場合に、前記警告情報を出力することを特徴とすることが好ましい。
【0008】
この構成により、第1の利用情報と第2の利用情報とが一致するか否かを制御装置にて判断することができる。この結果、第2の利用情報を管理サーバに送信することなく、第1の利用情報と第2の利用情報とが一致するか否かを判断することができる。
【0009】
また、上記の装置において、前記第1の利用情報は、特定のユーザごとに管理される情報であって、前記第2の利用情報は、前記特定のユーザごとに管理される情報であることを特徴とすることが好ましい。
【0010】
この構成により、特定のユーザごとに第1の利用情報と第2の利用情報とを管理することができる。この結果、特定のユーザは、特定のユーザ以外の第三者によって特定の画像処理が実行されたことを認識することができる。
【0011】
また、上記の装置は、前記制御装置から受信される認証情報を用いて認証処理を実行する認証サーバと接続され、前記第1の利用情報は、前記認証サーバによって認証された前記特定のユーザごとに管理される情報であって、前記第2の利用情報は、前記認証サーバによって認証された前記特定のユーザごとに管理される情報であることを特徴とすることが好ましい。
【0012】
この構成により、認証サーバによって認証された特定のユーザごとに第1の利用情報と第2の利用情報とを管理することができる。この結果、例えば、特定のユーザは、特定のユーザ以外の第三者であって、認証を成功させた第三者の存在を認識することができる。
【0013】
また、上記の装置において、前記第1の利用情報は、前記特定のユーザが前記特定の画像処理の実行を指示した結果利用されたとして前記管理サーバに記憶される被記録媒体の枚数であり、前記第2の利用情報は、前記特定のユーザが前記特定の画像処理の実行を指示した結果利用されたとして前記制御装置に記憶される被記録媒体の枚数であることを特徴としてもよい。
【0014】
この構成により、被記録媒体の枚数によって、第1の利用情報と第2の利用情報とが一致するか否かを特定することができる。
【0015】
また、上記の装置において、前記第1の利用情報は、前記特定のユーザが前記特定の画像処理の実行を指示したことを示す前記管理サーバに記憶される履歴情報であり、前記第2の利用情報は、前記特定のユーザが前記特定の画像処理の実行を指示したことを示す前記制御装置に記憶される履歴情報であることを特徴としてもよい。
【0016】
この構成により、履歴情報によって、第1の利用情報と第2の利用情報とが一致するか否かを特定することができる。
【0017】
また、上記の装置において、さらに、前記警告情報が出力された場合に、前記第1の利用情報と、前記第2の利用情報とが一致するように、前記第2の利用情報を変更する変更手段を備えることを特徴とすることが好ましい。
【0018】
この構成により、前記第2の利用情報を、前記第1の利用情報と一致させるように変更することができる。この結果、一度警告情報が出力された場合に、複数回にわたって同じ原因による警告情報の出力を抑制することができる。
【0019】
また、上記の装置において、前記変更手段は、前記第1の利用情報が示す前記被記録媒体の枚数と、前記第2の利用情報が示す前記被記録媒体とが一致するように、前記第2の利用情報が示す前記被記録媒体の枚数を変更することを特徴としてもよい。
【0020】
また、上記の装置において、前記変更手段は、前記第1の利用情報に含まれる履歴情報であって、前記第2の利用情報に含まれない前記履歴情報を、前記記憶手段に追加する
ことを特徴としてもよい。
【0021】
また、上記の装置において、前記特定の画像処理は、印刷処理であることを特徴としてもよい。
【0022】
なお、この発明は、制御装置及び制御装置で実行される方法、これらの方法または装置の機能を実現するためのコンピュータプログラム、そのコンピュータプログラムを記録した記録媒体等の種々の態様で実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施例におけるネットワークシステムの構成を示すブロック図。
【図2】PCの利用情報テーブルに含まれる情報を示す図。
【図3】管理サーバのユーザ情報テーブルに含まれる情報を示す図。
【図4】MFPの利用情報テーブルに含まれる情報を示す図。
【図5】認証サーバの認証テーブルに含まれる情報を示す図。
【図6】第1実施例で実行される印刷処理を示すフローチャート。
【図7】第1実施例で出力される警告情報の画面を示す図。
【図8】第2実施例で実行される印刷処理を示すフローチャート。
【図9】第2実施例で出力される警告情報の画面を示す図。
【図10】第3実施例で実行される印刷処理を示すフローチャート。
【図11】第4実施例で実行される印刷処理を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施の形態について以下の順序で説明する。
A.第1実施例:
A−1.ネットワークシステムの構成:
A−1−1.PCの構成:
A−1−2.管理サーバの構成:
A−1−3.MFPの構成:
A−1−4.認証サーバの構成:
A−2.印刷処理:
B.第2実施例:
C.第3実施例:
D.第4実施例:
D.まとめ:
【0025】
A.第1実施例:
A−1.通信システムの構成:
図1は、第1実施例におけるネットワークシステムの構成を示すブロック図である。図1に示すように、本ネットワークシステムは、PC10と、管理サーバ100と、MFP(Multifunction Peripheral)200と、認証サーバ300と、を備える。各デバイス10、100、200、300は、LAN(ローカルエリアネットワーク)70を介して相互に接続されている。
【0026】
A−1−1.PCの構成:
PC10は、制御部20、表示部61、操作部62、ネットワークインターフェース63を備えており、それぞれがバス線で接続されている。
【0027】
制御部20は、CPU30とメモリ40とを備える。CPU30は、メモリ40に格納されている画像処理プログラム41に従って処理を実行する。CPU30が当該画像処理プログラム41に従って処理を実行することによって、各手段51〜56の機能が実現される。メモリ40は、画像処理プログラム41と、利用情報テーブル42と、を格納する。利用情報テーブル42は、後述する枚数情報42aと、ログ情報42bと、を含む。なお、メモリは、ROM、RAM及びハードディスク等の複数種類の記憶媒体のうちの1種類以上の記憶媒体を含む。
【0028】
表示部61は、パネルを備えており、各種の画面を表示する。操作部62は、キーボードやポインティングデバイスを備えている。ユーザは、操作部62を操作することによって、表示部61に表示される項目を選択する。
【0029】
制御部20は、ネットワークインターフェース63と接続されたLAN70を介してMFP200に印刷の実行を指示することによって、MFP200に印刷を実行させることができる。
【0030】
ここで、図2を参酌して、利用情報テーブル42について説明する。図2は、メモリ40に格納される利用情報テーブル42に含まれる情報を示している。枚数情報42aは、対応するユーザIDが割り当てられているユーザが、MFP200が実行可能な複数個の画像処理の機能(FAX機能、コピー機能、スキャン機能、印刷機能)のいずれかを実行することによって消費した用紙の累積使用枚数を示す情報である。例えば、ユーザID「user1」のユーザは、PC10から特定の画像処理の機能を実行したことによって、既に30枚の用紙を使用していることを示している。なお、FAX機能の実行によって消費した用紙の枚数とは、FAXデータを送信先に送信した場合に消費される送信枚数を意味する。また、スキャン機能の実行によって消費した用紙の枚数とは、スキャンの実行回数に応じて決定されるスキャン枚数を意味する。
【0031】
次に、ログ情報42bについて説明する。ログ情報は、対応するユーザIDが割り当てられているユーザが、特定の画像処理のいずれかを実行したことによって消費した用紙の枚数と、当該特定の画像処理の機能の実行を指示した日時とを示す情報である。例えば、ユーザID「user1」のユーザは、2011年1月1日21:45にPC10から特定の画像処理の実行を指示したことによって、25枚の用紙を使用したことを示す。
【0032】
なお、図2ではユーザID「user1」に関する利用情報テーブルのみを例示したが、管理サーバ100で管理される複数個のユーザIDそれぞれに対する利用情報テーブルがメモリ40に記憶される。
【0033】
A−1−2.管理サーバの構成:
管理サーバ100は、制御部120、ネットワークインターフェース163を備えており、それぞれがバス線で接続されている。制御部120は、CPU130と、メモリ140とを備える。メモリ140は、ユーザ情報テーブル142を記憶している。ユーザ情報テーブル142については後述する。
【0034】
次に、図3を参酌して、管理サーバ100が保持するユーザ情報テーブルについて説明する。図示するように、ユーザ情報テーブル142は、複数個のユーザIDのそれぞれについて対応付けられる3種類の情報(枚数情報142a、ログ情報142b)を含む。
【0035】
まず、枚数情報142aについて説明する。枚数情報142aは、対応するユーザIDが割り当てられているユーザが、上述した複数個の機能のいずれかを実行することによって使用した用紙の累積使用枚数と、ユーザが今後特定の期日までに使用することができる用紙の枚数である使用可能枚数と、を示す情報である。例えば、1か月あたりに各ユーザが使用できる枚数が決められている場合は、特定の期日は月末の日となる。特定の期日が経過すると、新たに使用可能枚数が更新される。例えば、ユーザID「user1」のユーザは、既に35枚の用紙を使用しており、今後特定の期日までに20枚の用紙をさらに使用することができることを示している。なお、当該枚数情報に代えて、例えばインク量などの消耗品の量を示す情報を記憶させてもよい。
【0036】
次に、ログ情報142bについて説明する。ログ情報142bは、対応するユーザIDが割り当てられているユーザが、どのデバイスから上述した機能の実行を指示したかを示す情報である。例えば、ユーザID「user1」のユーザは、2011年1月1日21:45にデバイス名「PC10」から印刷を指示したことによって、25枚の用紙を使用したことを示す。なお、当該デバイス名に代えて、IPアドレス等のネットワーク上の位置情報を示す情報を記憶させてもよい。
【0037】
第1実施例では、管理サーバ100は、PC10からの指示に従って、ユーザIDに対応する枚数情報142aをPC10に送信する。
【0038】
ここで、図3に示すログ情報142bを用いて、特定の機能の実行に関して想定される4つのケースについて説明する。
【0039】
図示するように、ケース(1)は、ユーザID「user1」を用いて、デバイス名「PC10」から印刷が指示されたことを示す。また、ケース(2)は、ユーザID「user2」を用いて、デバイス名「PC10」から印刷が指示されたことを示す。ケース(1)及びケース(2)では、ともにPC10から印刷の実行が指示されている。そのため、管理サーバ100のユーザ情報テーブル142と、PC10の利用情報テーブル42とがともに更新される。
【0040】
一方、ケース(3)は、ユーザID「user1」を用いて、デバイス名「MFP200」から印刷が指示されたことを示す。また、ケース(4)は、ユーザID「user1」を用いて、「PC(undefined)」から印刷が指示されたことを示す。なお、「PC(undefined)」は、PC10以外の他のPCであることを示す。ケース(4)については、例えば、ユーザID「user1」を使用できるユーザ以外の第三者が、ユーザID「user1」と、ユーザID「user1」のユーザのパスワードとを不正に取得して、「PC(undefined)」から印刷を指示した場合が想定される。なお、「PC(undefined)」は、管理サーバ100によって特定されるPC10以外のPCである。ケース(3)及びケース(4)では、ともにPC10以外のデバイスから印刷の実行が指示されている。そのため、管理サーバ100のユーザ情報テーブル142は更新されるものの、PC10の利用情報テーブル42は更新されない。この結果、管理サーバ100のユーザ情報テーブル142と、PC10のメモリ40内に記憶される利用情報テーブル42とが一致しなくなる。
【0041】
A−1−3.MFPの構成:
MFP200は、制御部220、表示部261、操作部262、ネットワークインターフェース263、読取部264、印刷実行部265を備えており、それぞれがバス線で接続されている。制御部220は、CPU230とメモリ240とを備える。メモリ240は、利用情報テーブル242を格納する。
【0042】
表示部261は、パネルを備えており、各種の画面を表示する。操作部262は、複数のボタンを備えている。ユーザは、操作部262を操作することによって、表示部261に表示される項目を選択する。なお、表示部261は、タッチパネルであってもよい。この場合、表示部261は、操作部262としても機能し、ユーザは、表示部261に表示された画面内の一部の領域に触れることによって項目を選択する。
【0043】
読取部264は、CCD等から成るスキャン機構を備え、原稿をスキャンすることによってスキャンデータを生成する。また、印刷実行部265は、レーザ方式等の印刷機構を備えている。
【0044】
MFP200は、FAX機能と、コピー機能と、スキャン機能と、印刷機能と、を実行することができる。MFP200は、後述する認証サーバ300において認証されたユーザによってPC10から特定の機能を実行するよう指示を受けると、当該指示に基づく機能を実行する。
【0045】
なお、後述する第3実施例及び第4実施例で示すように、PC10から特定の機能を実行するよう指示を受ける構成に代えて、ユーザは、MFP200の操作部262から、MFP200に特定の機能を実行するよう直接指示してもよい。
【0046】
ここで、図4を参酌して、利用情報テーブル242について説明する。図4は、メモリ240に格納される利用情報テーブル242に含まれる情報を示している。枚数情報242aは、対応するユーザIDが割り当てられているユーザが、上述した複数個の画像処理の機能のいずれかを実行することによって消費した用紙の累積使用枚数を示す情報である。例えば、ユーザID「user1」のユーザは、MFP200から特定の機能の実行を指示したことによって、既に2枚の用紙を使用していることを示している。
【0047】
次に、ログ情報242bについて説明する。ログ情報242bは、対応するユーザIDが割り当てられているユーザが、特定の機能の実行を指示したことによって使用した用紙の枚数と、当該特定の機能を指示した日時とを示す情報である。例えば、ユーザID「user1」のユーザは、2011年1月1日20:40にMFP200から特定の機能の実行を指示したことによって、2枚の用紙を使用したことを示す。
【0048】
第1実施例のネットワークシステムの構成を採用すれば、MFP200は、ユーザ情報テーブル142及び認証テーブル342を記憶しないで済む。このため、MFP200のメモリ240の容量を低減することができる。また、第1実施例のネットワークシステムに複数個のMFPが設けられる場合、管理サーバ100及び認証サーバ300を設けることによって、複数個のMFPを一括で管理することができる。例えば、ネットワークシステムの管理者は、新規のユーザに第1実施例のネットワークシステムを利用させる場合、管理サーバ100のユーザ情報テーブル142と認証サーバ300の認証テーブル342とを更新するだけで済む。即ち、ネットワークシステムの管理者は、複数個のMFPのそれぞれについて、新規のユーザを登録せずに済む。
【0049】
A−1−4.認証サーバの構成:
認証サーバ300は、制御部320、ネットワークインターフェース363を備えており、それぞれがバス線で接続されている。制御部320は、CPU330と、メモリ340とを備える。メモリ340は、認証テーブル342を記憶している。認証テーブル342は、複数個のユーザIDのそれぞれについて、当該ユーザIDと、パスワードと、が対応付けられている。ネットワークシステム2の管理者は、ユーザIDとパスワードとの組合せを認証サーバ300の図示しない操作部にから入力することによって、認証テーブル342の更新を実行することができる。
【0050】
ここで、図5を参酌して、認証テーブル342について説明する。図示するように、認証テーブル342では、複数個のユーザIDのそれぞれについて、当該ユーザIDと、パスワードと、が対応付けられた認証情報342aが記憶されている。ネットワークシステムの管理者は、ユーザIDとパスワードとの組合せを認証サーバ342の図示しない操作部から入力することによって、認証情報342aの更新を実行することができる。
【0051】
認証サーバ300は、外部のデバイス(例えばPC10)から、ユーザIDとパスワードとの組合せを受信すると、認証処理を実行する。具体的には、認証サーバ300は、受信されたユーザIDとパスワードとの組合せが認証テーブル300に記録されているのか否かを判断する。認証サーバ300は、受信されたユーザIDとパスワードとの組合せが認証テーブル310に記録されている場合に、認証成功を示す認証結果を、上述した外部のデバイスに送信する。一方、認証サーバ300は、受信されたユーザIDとパスワードとの組合せが認証テーブル342に記録されていない場合に、認証失敗を示す認証結果を、上述した外部のデバイスに送信する。
【0052】
A−2.印刷処理:
次に、第1実施例で実行される画像処理について説明する。以降、画像処理の一例として、印刷処理が実行される場合を想定して説明する。なお、印刷処理に代えて、異なる処理(FAX処理、コピー処理、スキャン処理等)が実行される場合であっても、本発明は適用可能である。
【0053】
第1実施例で実行される印刷システムについて、図6のシーケンス図を用いて説明を行う。第1実施例では、ユーザは、PC10から印刷を指示することによって、MFP200に印刷を実行させる。
【0054】
図6の通信処理は、ユーザが操作部62を操作することによって、PC10からログイン処理が実行されることにより開始される(S100)。具体的には、ユーザが、ユーザID(例えば「user1」)とパスワード(例えば「111」)とを入力することによって、図6の処理が開始される。
【0055】
ユーザによってログイン処理が実行されると、PC10の制御部20は、入力されたユーザIDとパスワードとを含む認証要求情報を、認証サーバ300に送信する。
【0056】
認証サーバ300の制御部320は、PC10から認証要求情報を受信すると、認証処理を実行する。具体的には、制御部320は、受信されたユーザIDとパスワードとの組合せが認証テーブル342に記録されているのか否かを判断する。
【0057】
制御部320は、受信されたユーザIDとパスワードとの組合せが認証テーブル310に記録されている場合に、認証成功を示す認証結果を、PC10に送信する。一方、制御部320は、受信されたユーザIDとパスワードとの組合せが認証テーブル342に記録されていない場合に、認証失敗を示す認証結果を、PC10に送信する。
【0058】
認証サーバ300から、認証成功を示す認証結果を受信し、ユーザから印刷指示が実行されたことを確認すると(S102)、PC10の制御部20は、管理サーバ100のメモリ140内に記憶される枚数情報142aを送信するよう要求する(S104)。管理サーバ100の制御部120は、当該枚数情報要求を受信すると、ユーザIDに対応付けられている枚数情報142aを参照し、当該枚数情報142aをPC10に送信する。第1実施例では、累積使用枚数(以下、Aページとする)と、使用可能枚数(以下、Bページとする)とを示す情報を、PC10に送信する。
【0059】
PC10の制御部20は、管理サーバ100から枚数情報142aを受信すると、PC10のメモリ40を参照し、メモリ40に記憶される枚数情報42aを取得する(S106)。
【0060】
続いて、PC10の制御部20は、管理サーバ100から取得した枚数情報142aに含まれる累積使用枚数を示す情報と、PC10のメモリ40から取得した枚数情報42aに含まれる累積使用枚数(以下、Cページとする)を示す情報とを比較する(S108)。
【0061】
ここで、管理サーバ100が記憶する累積使用枚数と、PC10が記憶する累積使用枚数とが、一致する場合と、一致しない場合とについて説明する。上述したように、当該累積使用枚数が一致している場合(すなわち、A=Cである場合)は、ユーザIDを用いて実行された全ての印刷指示が、PC10から行われたことを示す。一方、当該累積使用枚数が一致しない場合(すなわち、A>Cである場合)は、ユーザIDを用いて実行された印刷指示が、PC10と、PC10以外の他のデバイスとから行われたことを意味する。
【0062】
管理サーバ100が記憶する枚数情報142aの示す累積使用枚数と、PC10が記憶する枚数情報42aの示す累積使用枚数とが一致する場合は(S108 YES)、PC10の制御部20は処理をS116に移行する。一方、管理サーバが記憶する枚数情報142aの示す累積使用枚数と、PC10が記憶する枚数情報42aが示す累積使用枚数とが一致しない場合は(S108 NO)、PC10の制御部20は、表示部61に警告情報を出力する(S110)。具体的には、図7に示すような警告画面SC1を表示部61に出力する。
【0063】
図7は、第1実施例で出力される警告情報を示す。図示するように、PC10の制御部20は、PC10以外のデバイスから印刷されたことを示す警告画面SC1を出力する。警告画面SC1より、PC10から印刷指示した結果PC10に記憶されている累積使用枚数が30枚であるのに対し、管理サーバ100のメモリ140が記憶する累積使用枚数が35枚であることが分かる。換言すれば、PC10以外の他のデバイスから印刷指示が行われ、当該印刷指示によって5枚の用紙が使用されたことがわかる。
【0064】
PC10の制御部20は、図7の警告情報を出力した後、ユーザが当該警告表示を確認した旨の情報を取得するまで待機する(S112)。具体的には、ユーザによって、図7の警告画面SC1内のボタンB1を押下されるまで待機する。
【0065】
ユーザが警告情報を確認した旨の情報を取得すると、PC10の制御部20は、PC10のメモリ40に記憶される枚数情報42aを更新する(S114)。具体的には、メモリ40に記憶される枚数情報42aが示す累積使用枚数(Cページ)の値を、管理サーバ100のメモリ140に記憶される枚数情報142aが示す累積使用枚数(Aページ)の値に書き換える。例えば、図7の警告表示が出力される場合は、制御部20は枚数情報42aの示す累積使用枚数の値を35枚に変更する。こうすることで、PC10の制御部20は、一度警告情報を出力した後は、次にログインした際に、異なる原因によってさらに当該2つのデバイスが保持する累積使用枚数に不一致が生じていない限り、警告情報を出力しないで済む。
【0066】
続いてPC10の制御部20は、ユーザが印刷指示を実行した結果使用される用紙の枚数が、使用可能枚数(Bページ)以下であるか否かを特定する(S116)。使用可能枚数よりも多い場合は(S116 NO)、制御部20は、印刷を実行することができない旨を表示部61に出力し(S118)、図6の印刷処理を終了する。なお、印刷を実行できない旨を出力する場合は、例えば表示部61に「印刷不可」という文字列を表示する等の種々の態様が考えられる。
【0067】
一方、使用可能枚数(Bページ)以下である場合は(S116 YES)、制御部20は、MFP200に印刷の実行を指示する(S122)。また、制御部20は、印刷の実行を指示した結果使用される用紙の枚数を管理サーバ100に通知する(S124)。用紙の枚数を受信すると、管理サーバ100の制御部120は、ユーザ情報テーブル142に含まれる枚数情報142aを更新する。
【0068】
また、PC10の制御部20は、メモリ40に記憶される枚数情報42aが示す累積使用枚数を更新し(S126)、図6の印刷処理を終了する。なお、これに代えて、メモリ40に記憶される枚数情報42aを更新した後に、MFP200に印刷の実行を指示してもよい。また、メモリ40に記憶される枚数情報42aを更新した後に、管理サーバ100に対し、印刷の実行を指示した結果使用される用紙の枚数を通知してもよい。
【0069】
B.第2実施例:
続いて、本発明の第2実施例について、図8を参酌して説明する。図8は、第2実施例で実行される印刷処理を示したフローチャートである。なお、各デバイス(PC10、管理サーバ100、MFP200、認証サーバ300)の構成は第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
【0070】
第1実施例では、管理サーバ100が記憶する累積使用枚数と、PC10が記憶する累積使用枚数とを比較することによって、警告表示を出力するか否かを切り替える構成を採用した。これに対し、第2実施例では、管理サーバ100が記憶するログ情報142bと、PC10が記憶するログ情報42bとを比較することによって、警告情報を出力するか否かを切り替える構成を採用する。以下、第1実施例と異なる部分を中心に説明を行う。
【0071】
第1実施例と同様に、第2実施例は、PC10からログイン処理が実行されることにより開始される(S100a)。ユーザによってログイン処理が実行されると、PC10の制御部20は、入力されたユーザIDとパスワードとを含む認証確認情報を、認証サーバ300に送信し、認証結果を受信する。認証サーバ300から認証成功を示す認証結果を受信し、ユーザから印刷指示が実行されたことを確認すると(S102a)、制御部20は、管理サーバ100のメモリ140に記憶されるログ情報142bを送信するよう管理サーバ100に要求する(S202)。管理サーバ100の制御部120は、当該ログ情報要求を受信すると、ユーザIDに対応付けられているログ情報142bを参照し、枚数情報142aとログ情報142bとをPC10に送信する。このように、第2実施例では、ログ情報142bに加えて、枚数情報142aが示す累積使用枚数(以下、Aページとする)と、使用可能枚数(以下、Bページとする)との情報を、PC10に送信する。
【0072】
PC10の制御部20は、管理サーバ100から枚数情報142aとログ情報142bとを受信すると、PC10のメモリ40を参照し、メモリ40に記憶されるログ情報42bを取得する(S204)。
【0073】
続いて、PC10の制御部20は、管理サーバ100から取得したログ情報142bと、PC10のメモリ40から取得したログ情報42bとを比較する(S206)。
【0074】
ここで、ログ情報を比較した結果、管理サーバ100が記憶するログ情報と、PC10が記憶するログ情報とが、一致する場合と、一致しない場合とについて説明する。上述したように、ログ情報が一致している場合(すなわち、PC10のメモリ40から取得したログ情報42bにおける使用枚数及び日時と、管理サーバ100から取得したログ情報142bにおける使用枚数及び日時とが一致する場合)は、ユーザIDを用いて実行された全ての印刷指示が、PC10から行われたことを示す。一方、ログ情報が一致しない場合(すなわち、PC10のメモリ49から取得したログ情報42bに含まれないログ情報が、管理サーバ100から取得したログ情報142bの中に含まれる場合)は、ユーザIDを用いて実行された印刷指示が、少なくとも1度PC10以外の他のデバイスから行われたことを示す。
【0075】
管理サーバ100が記憶するログ情報142bの中に、PC10が記憶していないログ情報42bが含まれない場合は(S206 NO)、PC10の制御部20は、第1実施例と同様に、処理をS116aに移行する。一方、管理サーバ100が記憶するログ情報142bの中に、PC10が記憶していないログ情報42bが含まれる場合は(S206 YES)、制御部20は、第一実施例と同様に、表示部61に警告情報を出力する(S110a)。具体的には、図9に示すような警告画面SC2を表示部61に出力する。
【0076】
図9は、第2実施例で出力される警告情報を示す。図示するように、PC10の制御部20は、PC10以外のデバイスから印刷されたことを示す警告画面SC2を出力する。SC2より、PC10以外から印刷指示されたケースが2度あることが分かる。具体的には、「MFP70」と、「PC200」とから印刷指示されたことが分かる。
【0077】
PC10の制御部20は、図9の警告表示を出力した後、ユーザが当該警告表示を確認した旨の情報を取得するまで待機する(S112a)。具体的には、ユーザによって、図9の警告画面SC2内のボタンB2が押下されるまで、処理を待機する。
【0078】
ユーザが警告情報を確認した旨の情報を取得すると、PC10の制御部20は、PC10のメモリ40に記憶されるログ情報42bを更新する(S208)。具体的には、管理サーバ100のログ情報142bのうち、PC10のメモリ40のログ情報42bに含まれていないログ情報を、追加するように書き換える。こうすることで、PC10の制御部20は、一度警告情報を出力した後は、次にログインした際に、異なる原因によってさらに当該2つのデバイスが保持するログ情報に不一致が生じていない限り、警告情報を出力しないで済む。
【0079】
続いてPC10の制御部20は、第1実施例と同様に、印刷処理を実行する(S116a〜S124a)。なお、印刷指示された枚数が印刷可能枚数を越えていない場合は(S116a YES)、制御部20は、122aと124aとを実行した後、メモリ内に記憶されるログ情報42bを更新する(S210)。
【0080】
このように、ログ情報を用いることによって、MFP200に印刷指示した日時とデバイスとが特定できるため、ユーザは心当たりのない印刷指示を認識しやすい。
【0081】
C.第3実施例:
続いて、本発明の第3実施例について、図10を参酌して説明する。図10は、第3実施例で実行される印刷処理を示したフローチャートである。なお、各デバイス(PC10、管理サーバ100、MFP200、認証サーバ300)の構成は第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
【0082】
第1実施例では、ユーザがPC10から印刷の実行を指示し、PC10で累積使用枚数の比較を行う構成を採用した。これに対し、第3実施例では、ユーザがMFP200から印刷の実行(すなわち、コピー機能の実行)を指示し、MFP200で累積使用枚数の比較を行う構成を採用する。以下、第1実施例と異なる部分を中心に説明を行う。
【0083】
図示するように、MFP200の制御部220で実行されるS100bの処理からS120bの処理は、第1実施例でPC10の制御部20が実行するS100の処理からS120の処理と同様である。
【0084】
第3実施例では、印刷指示された枚数が印刷可能枚数を越えていない場合は(S116b YES)、MFPの制御部220は、MFP200に含まれる印刷実行部265に印刷の実行を指示する(S302)。その後、制御部220は、第1実施例と同様に、管理サーバ100に使用枚数を通知する(S124b)。その後、メモリ240に格納される枚数情報242aを更新する(S126b)。
【0085】
D.第4実施例:
続いて、本発明の第4実施例について、図11を参酌して説明する。図11は、第4実施例で実行される印刷処理を示したフローチャートである。なお、各デバイス(PC10、管理サーバ100、MFP200、認証サーバ300)の構成は第1実施例と同様であるため、説明を省略する。
【0086】
第2実施例では、ユーザがPC10から印刷の実行を指示し、PC10でログ情報の比較を行う構成を採用した。これに対し、第4実施例では、ユーザがMFP200から印刷の実行を指示し、MFP200でログ情報の比較を行う構成を採用する。以下、第2実施例と異なる部分を中心に説明を行う。
【0087】
図示するように、MFP200の制御部220で実行されるS100cの処理からS120cの処理は、第2実施例でPC10の制御部20が実行するS100aの処理からS120aの処理と同様である。
【0088】
第4実施例では、印刷指示された枚数が使用可能枚数を越えていない場合は(S116c YES)、MFPの制御部220は、MFP200内の印刷実行部265に印刷の実行を指示する(S410)。その後、制御部220は、第1実施例と同様に、管理サーバ100に使用枚数を通知する(S124c)。その後、メモリ240に格納される枚数情報242aを更新する(S126c)。
【0089】
D.まとめ
以上の説明において、制御部20によって実行される印刷プログラムのうち、図6のS116からS122が本発明の処理制御手段によって実行される処理に相当する。また、図6のS126が記憶手段によって実行される処理に相当する。また、図6のS110、S112が出力制御手段によって実行される処理に相当する。また、図6のS104が本発明の取得手段によって実行される処理に相当する。また、図6のS106、S108が判断手段によって実行される処理に相当する。また、図6のS114が変更手段によって実行される処理に相当する。
【0090】
また、管理サーバ100のメモリ140に記憶されるユーザ情報テーブル142が本発明の第1の利用情報に相当し、PC10のメモリ40に記憶される利用情報テーブル42が本発明の第2の利用情報に相当する。
【0091】
以上説明したように、PC10は、ユーザからの指示に従って、印刷処理の実行を制御する。印刷が実行されると、PC10は、メモリ40内に記憶される利用情報テーブル42を更新する。また、PC10は、管理サーバ100のメモリ140に記憶されるユーザ情報テーブル142が示す枚数情報142aまたはログ情報142bと、メモリ40内に記憶される利用情報テーブル42が示す枚数情報42bまたはログ情報42cとが一致しない場合に、表示部61に警告画面SC1を出力する。このように、警告画面SC1が出力されることによって、PC10以外の他のデバイスで印刷処理が実行されたか否かをユーザに認識させることができる。
【0092】
なお、本発明における技術的範囲は、上述した実施例に限られるものではなく、以下に示すような種々の態様によって実施することが可能である。
【0093】
(1)上述した第1、第2実施例では、利用情報テーブル42をPC10のメモリ40内に記憶することを記載したが、別の構成であってもよい。すなわち、メモリ40内に利用情報が記憶されるとともに、MFP200のメモリ240内に、MFP200から印刷の実行を指示した場合の利用情報が記憶されてもよい。
【0094】
(2)上述した各実施例では、PC10(あるいはMFP200)から管理サーバ100に枚数情報142aあるいはログ情報142bを要求した後に、管理サーバ100から当該枚数情報142aあるいはログ情報142bを取得することを記載したが、別の構成であってもよい。例えば、認証サーバ300において認証の可否が実行されたことが確認された場合に、PC10から管理サーバ100に枚数情報142aあるいはログ情報142bを送信するよう要求することなく、管理サーバ100から当該枚数情報142aあるいはログ情報142bが送信されてもよい。
【0095】
また、管理サーバ100の枚数情報142aあるいはログ情報142bと、PC10の枚数情報42aあるいはログ情報42b(または、MFP200の枚数情報242aあるいはログ情報242b)と、を比較する処理は、ユーザによってログインされた際に実行されてもよいし、メモリ40内に記憶される図示しないドライバが起動された際に実行されてもよい。
【0096】
(3)上述した各実施例では、PC10の制御部20が、メモリ40内に記憶される枚数情報42aあるいはログ情報42bと、管理サーバ100から取得した枚数情報142aあるいはログ情報142bとを比較する(図5のS106)ことを記載したが、別の構成であってもよい。例えば、制御部20がメモリ40内に記憶される枚数情報42aあるいはログ情報42bを管理サーバ100に送信し、管理サーバ100の制御部120が枚数情報42aあるいはログ情報42bを比較してもよい。換言すれば、図6のS106の処理は管理サーバ100で実行されてもよい。
【0097】
(4)上述した各実施例では、PC10のメモリ40内に記憶される枚数情報42a(またはMFP200のメモリ240内に記憶される枚数情報242a)は、実行された各画像処理の機能に関わらず、ユーザIDに対して1つの枚数情報として記憶されることを記載したが、これに代えて、各画像処理の機能ごとに使用した枚数を区別して記憶される構成としてもよい。
【0098】
(5)上述した各実施例において、FAX機能が実行される場合は、PC10のメモリ40内に記憶されるログ情報42b(またはMFP200のメモリ240内に記憶されるログ情報242b)には、FAXデータの送信先の情報が記憶されてもよい。
【0099】
(6)上述した各実施例において、PC10の制御部20が、メモリ40内に記憶される枚数情報42aあるいはログ情報42bと、管理サーバ100から取得した枚数情報142aあるいはログ情報142bとが一致しない場合に警告情報を出力することを記載したが、さらに、ユーザIDに対するパスワードを変更するように促す情報が出力されてもよい。
【0100】
こうすることで、ユーザ以外の第三者によって各画像処理の機能が実行されることが抑制されやすくなる。
【0101】
(7)上述した各実施例では、ユーザIDごとにPC10のメモリ40内に記憶される利用情報テーブル42(または、MFP200のメモリ240内に記憶される利用情報テーブル242)が区別されて記憶されることを記載したが、これに代えて、全ユーザIDを1つのテーブルで記憶されてもよい。
【0102】
(8)上述した各実施例では、管理サーバ100と、認証サーバ300とがMFP200に接続されることを記載したが、異なる構成であってもよい。例えば、MFP200がユーザ情報テーブル142を記憶している構成を採用すれば、MFP200がMFP200内からユーザ情報テーブルを取得することができ、管理サーバ100を設けずに済む。また、MFP200が認証テーブル342を記憶している構成を採用すれば、MFP200自身が認証処理を実行することができ、認証サーバ300を設けずに済む。
【0103】
(9)上述した実施例では、CPU30が画像処理プログラム41に従って処理を実行することによって、各手段51〜56の機能が実現されるが、各手段51〜56の少なくとも1個は、論理回路等のハードウェアで実現されてもよい。
【符号の説明】
【0104】
10…プリンタ、20…制御部、30…CPU、40…メモリ、41…印刷プログラム、42…利用情報テーブル、42a…枚数情報、42b…ログ情報、51…処理制御手段、52…記憶手段、53…出力制御手段、54…取得手段、55…判断手段、56…変更手段、61…表示部、62…操作部、63…ネットワークインターフェース、70…LAN、100…管理サーバ、120…制御部、130…CPU、140…メモリ、142…ユーザ情報テーブル、142a…枚数情報、142b…ログ情報、163…ネットワークインターフェース、200…MFP、220…制御部、230…CPU、240…メモリ、242…利用情報テーブル、242a…枚数情報、242b…ログ情報、261…表示部、262…操作部、263…ネットワークインターフェース、264…読取部、265…印刷実行部、300…認証サーバ、320…制御部、330…CPU、340…メモリ、342…認証テーブル、342a…認証情報、363…ネットワークインターフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の利用情報を記憶する管理サーバと接続される制御装置であって、
前記第1の利用情報は、ネットワークを介して接続されるデバイスであって、前記制御装置を含む一または複数の前記デバイスにおいて特定の画像処理が実行された場合に更新される情報であり、
ユーザからの指示に伴って、前記特定の画像処理の実行を制御する処理制御手段と、
前記制御装置で前記特定の画像処理が実行されることによって更新される第2の利用情報を記憶する記憶手段と、
特定のタイミングにおける前記第1の利用情報と、前記特定のタイミングに前記記憶手段に記憶される前記第2の利用情報とが一致しない場合に、警告情報を出力する出力制御手段と、
を備える、制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の制御装置であって、さらに、
前記管理サーバから、前記第1の利用情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得した前記第1の利用情報と、前記記憶手段に記憶される前記第2の利用情報と、が一致するか否かを判断する判断手段と、を備え、
前記出力制御手段は、前記判断手段によって、前記特定のタイミングにおける前記第1の利用情報と、前記特定のタイミングに前記記憶手段に記憶される前記第2の利用情報とが一致しないと判断される場合に、前記警告情報を出力する
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項3】
請求項1または2のいずれかに記載の制御装置であって、
前記第1の利用情報は、特定のユーザごとに管理される情報であって、
前記第2の利用情報は、前記特定のユーザが前記制御装置を利用する場合の前記特定のユーザごとに管理される情報である
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれかに記載の制御装置であって、
前記制御装置は、前記制御装置から受信される認証情報を用いて認証処理を実行する認証サーバと接続され、
前記第1の利用情報は、前記認証サーバによって認証された前記特定のユーザごとに管理される情報であって、
前記第2の利用情報は、前記認証サーバによって認証された前記特定のユーザが前記制御装置を利用する場合の前記特定のユーザごとに管理される情報である
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれかに記載の制御装置であって、
前記第1の利用情報は、前記特定のユーザが前記特定の画像処理の実行を指示した結果利用されたとして前記管理サーバに記憶される被記録媒体の枚数であり、
前記第2の利用情報は、前記特定のユーザが前記特定の画像処理の実行を指示した結果利用されたとして前記制御装置に記憶される被記録媒体の枚数である
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項6】
請求項1乃至4のいずれかに記載の制御装置であって、
前記第1の利用情報は、前記特定のユーザが前記特定の画像処理の実行を指示したことを示す前記管理サーバに記憶される履歴情報であり、
前記第2の利用情報は、前記特定のユーザが前記特定の画像処理の実行を指示したことを示す前記制御装置に記憶される履歴情報である
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項7】
請求項1乃至6に記載の制御装置であって、さらに、
前記警告情報が出力された場合に、前記第1の利用情報と、前記第2の利用情報とが一致するように、前記第2の利用情報を変更する変更手段を備える
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の制御装置であって、
前記特定の画像処理は、印刷処理である
ことを特徴とする、制御装置。
【請求項9】
第1の利用情報を記憶する管理サーバと接続されるコンピュータに各手段として機能させるプログラムであって、
前記第1の利用情報は、ネットワークを介して接続されるデバイスであって、前記制御装置を含む一または複数の前記デバイスにおいて特定の画像処理が実行された場合に更新される情報であり、
前記コンピュータに、
ユーザからの指示に伴って、前記特定の画像処理の実行を制御する処理制御手段と、
前記制御装置で前記特定の画像処理が実行されることによって更新される第2の利用情報を記憶する記憶手段と、
特定のタイミングにおける前記第1の利用情報と、前記特定のタイミングに前記記憶手段に記憶される前記第2の利用情報とが一致しない場合に、警告情報を出力する出力制御手段として機能させるプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2013−11930(P2013−11930A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−142596(P2011−142596)
【出願日】平成23年6月28日(2011.6.28)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】