制御装置
【課題】車載装置の表示画面に表示されたハードウェアボタンの操作性を向上させるための技術を提供する。
【解決手段】車両に搭載された車載装置は、車両に乗車したユーザが所持するスマートフォンとのVNC接続を開始すると(S101,S102)、VNC接続の対象となるスマートフォンから、そのスマートフォン2の機種を特定するための機種特定情報を取得する(S103)。そして、取得した機種特定情報に基づいてスマートフォンの機種を特定し(S104:YES)、特定した機種のスマートフォンが有するハードウェアボタンに対応する操作用画像を、スマートフォンの表示部で表示される画像とともに、車載装置の表示画面に表示させる(S107)。
【解決手段】車両に搭載された車載装置は、車両に乗車したユーザが所持するスマートフォンとのVNC接続を開始すると(S101,S102)、VNC接続の対象となるスマートフォンから、そのスマートフォン2の機種を特定するための機種特定情報を取得する(S103)。そして、取得した機種特定情報に基づいてスマートフォンの機種を特定し(S104:YES)、特定した機種のスマートフォンが有するハードウェアボタンに対応する操作用画像を、スマートフォンの表示部で表示される画像とともに、車載装置の表示画面に表示させる(S107)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯装置を車載装置で遠隔操作するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン(多機能型携帯電話機)に代表されるように、近年の携帯装置は様々な機能を有しており、例えば車載ナビゲーション装置と同等のナビゲーション機能を有するものも知られている。ただし、こうした携帯装置の表示画面は、車両に搭載される表示装置の表示画面よりもサイズが小さいことが通常であり、車載装置と比較して、車両における視認や操作がしづらかった。
【0003】
こうした背景から、車載装置と携帯装置とを通信可能に構成して連携させることにより、携帯装置の有する機能を車載装置で利用可能とする技術が提案されている。この技術では、携帯装置の表示部で表示される画像を車載表示装置で表示するとともに、車載装置で行われた操作を携帯装置に反映させる。つまり、携帯装置を車載装置で遠隔操作することで、携帯装置の有する機能を車載装置で利用可能とする。
【0004】
ところで、携帯装置を車載装置で遠隔操作するには、携帯装置で行うことのできる操作を車載装置でも行うことができるようにすることが好ましい。ここで、携帯装置の表示画面に表示される操作ボタン(ソフトウェアボタン)は、車載装置の表示画面にも表示されるが、携帯装置が有するハードウェアボタン(メカニカルなボタン)は、携帯装置の表示画面に表示されないため、車載装置の表示画面にも表示されない。そこで、携帯装置が有するハードウェアボタンを、車載装置の表示画面にソフトウェアボタンとして表示させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
具体的には、特許文献1に記載の情報表示システムでは、携帯電話の表示画面に表示されている情報とは別に、その携帯電話のハードウェアボタンに対応する操作コマンドデータが車載機側に供給される。車載機の表示画面には、携帯電話の表示画面に表示されている情報(例えば地図データ)が表示されるとともに、その横に、携帯電話の操作コマンド(英数字キーやファンクションキー)が、携帯電話の操作キー配列と略同一の配列でソフトウェアボタンとして表示される。そして、車載機側で表示されたソフトウェアボタンがユーザにより操作されると、該当する操作コマンドが携帯電話に供給される。携帯電話では、供給された操作コマンドが自己の操作コマンドと解釈され、操作コマンドに応じた処理が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−244343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
携帯装置の有するハードウェアボタンは、携帯装置の機種によって種類、数、デザイン、配置などが異なるが、前述した特許文献1に記載の構成では、携帯装置の機種の違いまでは考慮されていない。車載装置の表示画面に表示されたハードウェアボタンの種類、数、デザイン、配置などが、携帯装置のハードウェアボタンと大きく相違すると、操作性が悪化してしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、車載装置の表示画面に表示されたハードウェアボタンの操作性を向上させるための技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の制御装置は、携帯装置と通信を行うための通信手段、画像を表示する表示手段、及び、操作を入力する入力手段、を備える車載装置において、携帯装置を遠隔操作するための遠隔操作処理を実行するものである。そして、この制御装置が備える実行手段は、携帯装置の表示部で表示される画像を通信手段を介して入力して表示手段に表示させる画像表示処理と、入力手段により入力された操作を通信手段を介して携帯装置へ出力する操作出力処理と、を遠隔操作処理として実行する。また、この実行手段は、入力処理手段及び表示処理手段を備える。入力処理手段は、携帯装置の機種を特定するための機種特定情報を通信手段を介して入力する。そして、表示処理手段は、機種特定情報に基づいて、携帯装置が有するハードウェアボタンに対応する操作用画像を、携帯装置の表示部で表示される画像とともに表示手段に表示させる。
【0010】
このような構成によれば、携帯装置の機種に応じて異なる操作用画像を表示手段に表示させることができる。したがって、携帯装置の機種に関係なく共通の操作用画像が表示される構成と比較して、操作用画像に対する操作を行いやすくする(操作性を向上させる)ことができる。
【0011】
ただし、操作用画像を表示手段に表示させると、操作用画像を表示手段に表示させない場合と比較して、携帯装置の表示部で表示される画像のための表示領域を小さくする必要がある。そこで、操作用画像が必要とされる度合いに応じて、操作用画像を表示しないようにしてもよい。
【0012】
例えば請求項2に記載の制御装置では、表示処理手段は、機種特定情報に基づき特定される機種の携帯装置がタッチパネルを有しない場合に、携帯装置の表示部で表示される画像とともに操作用画像を表示手段に表示させ、機種特定情報に基づき特定される機種の携帯装置がタッチパネルを有する場合には、操作用画像を表示手段に表示させない。すなわち、タッチパネルを有する携帯装置では、表示部で表示される画像にソフトウェアボタンが表示されるため、タッチパネルを有しない携帯装置と比較して、ハードウェアボタンが必要とされる度合いが低い。このため、タッチパネルを有する携帯装置の場合には操作用画像を表示させないようにすることで、携帯装置の表示部で表示される画像のための表示領域を大きくすることができる。
【0013】
また、例えば請求項3に記載の制御装置では、表示処理手段は、機種特定情報に基づき特定される機種の携帯装置が有するハードウェアボタンの数が所定のしきい値以上である場合に、携帯装置の表示部で表示される画像とともに操作用画像を表示手段に表示させ、機種特定情報に基づき特定される機種の携帯装置が有するハードウェアボタンの数がしきい値未満である場合には、操作用画像を表示手段に表示させない。すなわち、ハードウェアボタンの数が少ないほど、ハードウェアボタンが必要とされる度合いが低いため、ハードウェアボタンの数がしきい値未満である場合には操作用画像を表示させないようにすることで、携帯装置の表示部で表示される画像のための表示領域を大きくすることができる。
【0014】
ただし、操作用画像が全く表示されないようにすると、不便となる状況も生じ得る。そこで、請求項4に記載の制御装置のように、表示処理手段は、操作用画像を表示手段に表示させる表示モードと、操作用画像を表示手段に表示させない表示モードとを、入力手段により入力される操作に応じて切り替えるようにしてもよい。このような構成によれば、操作用画像を必要に応じて表示させることができる。
【0015】
ところで、操作用画像は、例えば、携帯装置が有するハードウェアボタンの種類、数、デザイン、配置などに応じた画像とすることができる。このような操作用画像は、複数種類の機種に応じてあらかじめ記憶されていてもよいが、例えば請求項5に記載のようにしてもよい。すなわち、請求項5に記載の制御装置では、表示処理手段が、機種特定情報に基づき特定される機種に対応する操作用画像を、外部装置から取得する。このような構成によれば、携帯装置の機種に対応する操作用画像を記憶していない場合にも、外部装置から取得することができる。
【0016】
一方、携帯装置の機種が特定できない場合も考えられる。このような場合には、例えば請求項6に記載のように、表示処理手段は、デフォルトの操作用画像を、携帯装置の表示部で表示される画像とともに表示手段に表示させるようにしてもよい。このようにすれば、携帯装置の機種が特定できない場合にも、標準的なハードウェアボタンなどを操作用画像として表示することができる。
【0017】
また、機種特定情報としては、それ自体が機種を表すものであってもよいが、これに限ったものではなく、機種を特定するための情報であればよい。例えば請求項7に記載の制御装置では、表示処理手段は、携帯装置の固有情報と機種とを対応付けて記憶し、入力処理手段により機種特定情報として取得される携帯装置の固有情報に基づき、携帯装置の機種を特定する。このような構成によれば、機種特定情報が機種そのものを表すものでない場合にも、機種特定情報に基づいて機種を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態の無線通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】(A)はタッチパネル式の表示画面及び1つのハードウェアボタンを備えるスマートフォンとVNC接続した車載装置の表示画面を示す図、(B)はタッチパネル式でない表示画面及び多数のハードウェアボタンを備えるスマートフォンとVNC接続した車載装置の表示画面を示す図、(C)はタッチパネル式の表示画面及び3つのハードウェアボタンを備えるスマートフォンとVNC接続した車載装置の表示画面を示す図である。
【図3】車載装置の制御部が実行する接続処理のフローチャートである。
【図4】スマートフォンの表示画面に表示されている画像が全域に表示された車載装置の表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.全体構成]
図1は、実施形態の無線通信システムの構成を示すブロック図である。この無線通信システムは、車両に搭載された車載装置1と、車両に乗車したユーザが所持するスマートフォン2とによって構成される。
【0020】
車載装置1は、ナビゲーション機能や音楽再生機能などを有する電子機器であり、BT通信部11、Wi−Fi通信部12、タッチパネル表示部13、音出力部14、広域通信部15及び制御部16を備える。なお、車載装置1は、車両に常に固定されたタイプのものであってもよく、また、車外へ持ち運び可能なタイプのものであってもよい。
【0021】
BT通信部11は、Bluetooth(登録商標)規格に従った近距離無線通信(以下「BT無線通信」という。)を行うための通信モジュールを備え、車載装置1と外部の通信機器(例えばスマートフォン2)との間で、BT無線通信を可能とするための機能を有する。BT通信部11による通信エリアは、車両の室内をカバーするように設定されている。
【0022】
Wi−Fi通信部12は、Wi−Fi(登録商標)規格に従った近距離無線通信(以下「WF無線通信」という。)を行うための通信モジュールを備え、車載装置1と外部の通信機器(例えばスマートフォン2)との間で、WF無線通信を可能とするための機能を有する。Wi−Fi通信部12による通信エリアも、BT通信部11と同様、車両の室内をカバーするように設定されている。
【0023】
タッチパネル表示部13は、タッチパネル式の表示装置を備え、表示画面に画像を表示する機能と、ユーザによる操作をタッチパネルから入力する機能とを有する。タッチパネル表示部13の表示画面は、車両に乗車したユーザ(特に運転者)が視認可能な位置に配置されている。また、音出力部14は、車両の室内に設けられたスピーカから音を出力する機能を有する。
【0024】
広域通信部15は、携帯電話網を介した通信(各地に配置された携帯電話基地局等を介した広域無線通信)を行うための無線通信モジュールを備え、車載装置1と外部のセンタ3との間で、遠距離での無線通信を可能とするための機能を有する。
【0025】
制御部16は、CPU、ROM、RAM、IOポート等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、バスラインを介して接続されたBT通信部11、Wi−Fi通信部12、タッチパネル表示部13、音出力部14及び広域通信部15を制御する機能を有する。
【0026】
一方、スマートフォン2は、ナビゲーション機能や音楽再生機能などを有する多機能型携帯電話機であり、BT通信部21、Wi−Fi通信部22、表示部23、操作部24、音出力部25及び制御部26を備える。
【0027】
BT通信部21は、BT無線通信を行うための通信モジュールを備え、スマートフォン2と外部の通信機器(例えば車載装置1)との間で、BT無線通信を可能とするための機能を有する。
【0028】
Wi−Fi通信部22は、WF無線通信を行うための通信モジュールを備え、スマートフォン2と外部の通信機器(例えば車載装置1)との間で、WF無線通信を可能とするための機能を有する。
【0029】
表示部23は、表示画面に画像を表示する機能を有する。また、操作部24は、ユーザによる操作を入力する機能を有する。操作部24は、表示部23の表示画面の前面にタッチパネルとして設けられるものであってもよく、また、タッチパネルに代えて又はタッチパネルに加えて、ハードウェアボタンとして設けられるものであってもよい。
【0030】
音出力部25は、スピーカから音を出力する機能を有する。
制御部26は、CPU、ROM、RAM、IOポート等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、バスラインを介して接続されたBT通信部21、Wi−Fi通信部22、表示部23及び音出力部25を制御する機能を有する。
【0031】
[2.処理の概要]
次に、本実施形態の無線通信システムで実行される処理の概要について説明する。この無線通信システムにおいて、車載装置1は、車両に乗車したユーザが所持するスマートフォン2とVNC(Virtual Network Computing)接続し、スマートフォン2を車載装置1で遠隔操作するための遠隔操作処理を実行する。具体的には、車載装置1の制御部16は、スマートフォン2の表示部23で表示されている画像を表す画像信号を、Wi−Fi通信部12を介して入力し、入力した画像信号の表す画像をタッチパネル表示部13に表示させる画像表示処理を実行する。また、制御部16は、スマートフォン2の音出力部25から出力されている音を表す音声信号を、BT通信部11を介して入力し、入力した音声信号の表す音を音出力部14からも出力させる音出力処理を実行する。さらに、制御部16は、タッチパネル表示部13により入力された操作を表す操作信号をBT通信部11を介してスマートフォン2へ出力し、出力した操作信号の表す操作がスマートフォン2の操作部24で入力された場合の処理をスマートフォン2に実行させる操作出力処理を実行する。このような遠隔操作処理(画像表示処理、音出力処理及び操作出力処理)により、VNC接続中は、スマートフォン2を車載装置1で遠隔操作することができ、その結果、スマートフォン2の有する機能を車載装置1で利用することができる。
【0032】
また、制御部16は、画像表示処理において、スマートフォン2が有するハードウェアボタン(ボタンコマンド)に対応する操作用画像(ソフトウェアボタンを表す画像)を、スマートフォン2の表示部23で表示される画像とともに、タッチパネル表示部13に表示させる。
【0033】
例えば、図2(A)に示すように、タッチパネル式の表示画面A1及び1つのハードウェアボタンA2を備えるスマートフォンAとVNC接続した場合、車載装置1の表示画面には、スマートフォンAの表示画面A1に表示されている画像と、ハードウェアボタンA2を表す操作用画像とが表示される。なお、この例では、操作用画像に、標準機能ボタンN1,N2が付加されている。標準機能ボタンとは、スマートフォン2の機種に関係なく利用される機能が対応付けられたボタンであり、例えば、通話開始/停止ボタン、ハンズフリー通話/単独通話の切り替えボタン、音量調整ボタン、テンキーボタン、上下左右ボタン、メニューへ戻るボタンなどが挙げられる。このように、スマートフォン2のボタンコマンドに加え、車載装置1側の独自コマンドをソフトウェアボタンとして表示してもよい。
【0034】
また、図2(B)に示すように、タッチパネル式でない表示画面B1及び多数のハードウェアボタンB2,B3,B4,…を備えるスマートフォンBとVNC接続した場合、車載装置1の表示画面には、スマートフォンBの表示画面B1に表示されている画像と、ハードウェアボタンB2,B3,B4を表す操作用画像とが表示される。なお、この例では、スマートフォンBが有するすべてのハードウェアボタンが操作用画像に表示されるのではなく、一部のハードウェアボタンが表示されている。
【0035】
また、図2(C)に示すように、タッチパネル式の表示画面C1及び3つのハードウェアボタンC2,C3,C4を備えるスマートフォンCとVNC接続した場合、車載装置1の表示画面には、スマートフォンCの表示画面C1に表示されている画像と、ハードウェアボタンC2,C3,C4を表す操作用画像とが表示される。
【0036】
このように、スマートフォン2の機種に応じて、その機種のスマートフォン2が有するハードウェアボタンに対応する操作用画像を表示する。具体的には、スマートフォン2が有するハードウェアボタンの種類、数、デザイン、配置などに応じた操作用画像を表示することで、ユーザが直感的に操作することができるようにしている。そして、制御部16は、操作出力処理において、操作用画像に対する操作を表す操作信号をBT通信部11を介してスマートフォン2へ出力し、出力した操作信号の表す操作がスマートフォン2の操作部24で入力された場合の処理をスマートフォン2に実行させる。なお、ここでいうデザインとは、例えば、色、形、配置、操作方法である。操作方法の例としては、例えば、受話操作をプッシュボタンにより操作するタイプのスマートフォンもあれば、スライドボタンにより操作するタイプのスマートフォンもある。そのため、操作方法も車載装置1とスマートフォン2とで合わせることができれば、より操作性を向上することができる。
【0037】
また、VNC接続は、車載装置1が、遠隔操作処理の対象(VNC接続の候補)として登録されているスマートフォン2との間で、BT無線通信で通信接続がされたことを条件として開始される。すなわち、ユーザは、遠隔操作に用いるスマートフォン2を、車載装置1にあらかじめ登録する。この登録の際に、BT無線通信のためのペアリング設定を行うことにより、それ以降は、スマートフォン2をBT無線通信が可能な状態(例えば、電源及びBT無線通信の設定がオンにされた状態)で車両に持ち込むだけで、車載装置1とスマートフォン2とが自動的にBT無線通信で通信接続される。そして、BT無線通信で通信接続されると、スマートフォン2から車載装置1へVNC要求が送信され、VNC接続される。
【0038】
[3.処理手順]
次に、車載装置1で実行される具体的な処理手順について説明する。図3は、車載装置1の制御部16が実行する接続処理のフローチャートである。制御部16は、図3の接続処理を開始すると、まずS101で、スマートフォン2からBT通信部11を介してVNC要求を受信したか否かを判定し(換言すれば、VNC要求の有無を監視し)、VNC要求を受信するまで、監視を継続する。そして、制御部16は、S101でVNC要求を受信したと判定すると、S102へ移行し、VNC要求の送信元であるスマートフォン2とのVNC接続を開始する。
【0039】
続いて、制御部16は、S103で、VNC接続の対象となるスマートフォン2から、そのスマートフォン2の機種を特定するための機種特定情報を取得する。機種特定情報は、それ自体が機種を表す情報であってもよく、また、機種を特定するための手掛かりになる情報(例えば、製造メーカ、キャリア、シリアルナンバー、IPアドレスなど)であってもよい。例えば、1つの機種しか有しない製造メーカのスマートフォン2であれば、製造メーカから機種を特定することができる。また、製造メーカとキャリアとの組み合わせて機種を特定することができる場合もある。また、車載装置1への登録時にスマートフォン2の固有情報(例えばシリアルナンバーやIPアドレス)と機種とを対応付けて記憶しておくことで、固有情報から機種を特定することができる。なお、機種特定情報の取得手順は特に限定されるものではなく、例えば、VNC要求の受信後に要求元のスマートフォン2にBT通信部11を介して機種特定情報の要求を送信するように構成してもよく、また、あらかじめスマートフォン2がVNC要求とともに機種特定情報を送信するように構成してもよい。
【0040】
続いて、制御部16は、S104で、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種を、機種特定情報に基づき特定することができたか否かを判定する。そして、制御部16は、S104で機種を特定することができたと判定した場合には、S105へ移行し、特定した機種に対応する操作用画像を記憶しているか否かを判定する。
【0041】
このS105で、機種に対応する操作用画像を記憶していないと判定した場合には、S106へ移行し、操作用画像をセンタ3から取得した後、S107へ移行する。具体的には、広域通信部15を介して機種を表す情報をセンタ3へ送信する。センタ3は、複数種類の機種に対応する操作用画像を記憶するデータ保有部31を備えており、車載装置1から機種を表す情報を受信すると、その機種に対応する操作用画像を返信する。一方、S105で、機種に対応する操作用画像を記憶していると判定した場合には、そのままS107へ移行する。
【0042】
S107では、制御部16は、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種に対応する操作用画像をタッチパネル表示部13に表示させた後、S109へ移行する。一方、前述したS104で、機種を特定することができなかったと判定した場合には、S108へ移行し、あらかじめ用意されているデフォルトの(例えば標準的なボタンが配置された)操作用画像をタッチパネル表示部13に表示させた後、S109へ移行する。
【0043】
S109では、制御部16は、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種が、タッチパネルを備える機種であるか否かを判定する。そして、S109で、タッチパネルを備える機種であると判定した場合には、S110へ移行し、操作用画像を非表示にして、その分、スマートフォン2の表示画面に表示されている画像を大きく表示させる。例えば前述した図2(A)の表示画面であれば、図4に示すように、車載装置1の表示画面の全域に、スマートフォンAの表示画面A1に表示されている画像が表示される。ただし、操作用画像の表示/非表示を切り替えるための切替ボタンSを表示画面の一部に表示しておき、ユーザの操作に応じて操作用画像を表示させ、再度非表示にする操作を可能とする。一方、S109で、タッチパネルを備える機種でないと判定した場合には、操作用画像を非表示にしない。その後、VNC接続が終了すると、図3の接続処理を終了する。
【0044】
[4.効果]
以上説明したように、本実施形態の車載装置1によれば、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種に応じて、異なる操作用画像をタッチパネル表示部13に表示させることができる。したがって、スマートフォン2の機種に関係なく共通の操作用画像が表示される構成と比較して、操作用画像に対する操作を行いやすくする(操作性を向上させる)ことができる。
【0045】
また、本実施形態の車載装置1は、VNC接続の対象となるスマートフォン2がタッチパネルを有しない場合に操作用画像を表示し、タッチパネルを有する場合には操作用画像を非表示にする(S109,S110)。このように、ハードウェアボタンが必要とされる度合いが低いスマートフォン2の場合には、操作用画像を表示させないようにすることで、スマートフォン2の表示部23で表示される画像のための表示領域を大きくすることができる。しかも、操作用画像の表示/非表示を切り替えるための切替ボタンSを表示し(S110)、操作用画像を表示させる表示モードと、操作用画像を表示させない表示モードとを、切替ボタンSに対する操作に応じて切り替えるため、操作用画像を必要に応じて表示させることができる。
【0046】
また、本実施形態の車載装置1は、記憶していない操作用画像をセンタ3から取得するようにしているため(S105,S106)、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種に対応する操作用画像を記憶していない場合にも、その機種に対応する操作用画像を表示することができる。
【0047】
また、本実施形態の車載装置1は、スマートフォン2の機種が特定できない場合には、デフォルトの操作用画像を表示するようにしているため(S104,S108)、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種が特定できない場合にも、標準的なハードウェアボタンなどを操作用画像として表示することができる。
【0048】
また、本実施形態の車載装置1は、スマートフォン2の固有情報と機種とを対応付けて記憶し、機種特定情報として取得される固有情報に基づき機種を特定することができる(S103,S104)。このように、機種特定情報が機種そのものを表すものでない場合にも、機種特定情報に基づいて機種を特定することができる。
【0049】
なお、車載装置1が、特許請求の範囲に記載の車載装置の一例に相当し、BT通信部11及びWi−Fi通信部12が、無線通信手段の一例に相当し、タッチパネル表示部13が、表示手段及び入力手段の一例に相当し、制御部16が、制御装置の一例に相当する。また、接続処理が、実行手段としての処理の一例に相当し、S103の処理が、入力処理手段としての処理の一例に相当し、S104〜S110の処理が、表示処理手段としての処理の一例に相当する。また、スマートフォン2が、携帯装置の一例に相当し、表示部23が、表示部の一例に相当する。また、センタ3が、外部装置の一例に相当する。
【0050】
[5.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0051】
(1)上記実施形態では、車載装置1が、VNC接続の対象となるスマートフォン2がタッチパネルを有しない場合に操作用画像を表示し、タッチパネルを有する場合には操作用画像を非表示にするようにしているが(S109,S110)、これに限定されるものではない。例えば、機種特定情報に基づき特定される機種のスマートフォン2が有するハードウェアボタンの数が、所定のしきい値以上(例えば4つ以上)の場合に操作用画像を表示し、しきい値未満の場合には操作用画像を非表示にするようにしてもよい。ハードウェアボタンの数が少ないほど、ハードウェアボタンが必要とされる度合いが低いからである。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】
(2)上記実施形態では、車載装置1が、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種に対応する操作用画像を記憶していない場合に、その操作用画像をセンタ3から取得するようにしているが(S105,S106)、これに代えて、例えばそのスマートフォン2から操作用画像を取得するようにしてもよい。また、車載装置1が、スマートフォン2から、そのスマートフォン2が有するハードウェアボタンの情報(ボタンコマンド)を取得し、取得したボタンコマンドに基づいて操作用画像を生成してもよい。また、スマートフォン2から機種特定情報を入力して機種を特定し、特定した機種のハードウェアボタンに対応したデザインのボタンを表示するという方法に代えて、車載装置1が、スマートフォン2から、ボタンの数や種類だけでなくデザイン情報も入力し、入力した情報に対応したデザインのボタンを表示するようにしてもよい。このような方法でも、VNC接続の対象となるスマートフォン2のハードウェアボタンに合ったボタン表示とすることができ、操作性が向上する。
【0053】
(3)上記実施形態では、スマートフォン2を車載装置1で遠隔操作するためにVNC接続する構成を例示したが、遠隔操作の手法は特に限定されず、例えば、車載情報端末と携帯端末との連携を可能にするインタフェース規格であるターミナルモードに基づき遠隔操作する構成でもよい。要するに、携帯装置の表示部で表示される画像を無線通信手段を介して入力して表示手段に表示させる画像表示処理と、入力手段により入力された操作を無線通信手段を介して携帯装置へ出力する操作出力処理とを実行するものであればよい。
【0054】
(4)上記実施形態では、車載装置1とスマートフォン2とが無線通信を行う構成を例示したが、これに代えて、USBケーブルなどを介して有線通信を行う構成としてもよく、また、有線通信と無線通信とを併用する構成としてもよい。
【0055】
(5)上記実施形態では、携帯装置としてスマートフォンを例示したが、これ以外の携帯電話機でもよく、また、携帯電話機以外の携帯装置(例えばタブレット端末)でもよい。
【0056】
(6)本発明の制御装置は、制御部16の一部(チップモジュール)として構成してもよい。
【符号の説明】
【0057】
1…車載装置、2…スマートフォン、3…センタ、11…BT通信部、12…Wi−Fi通信部、13…タッチパネル表示部、14…音出力部、15…広域通信部、16…制御装置、16…制御部、21…BT通信部、22…Wi−Fi通信部、23…表示部、24…操作部、25…音出力部、26…制御部、31…データ保有部、A1,B1,C1…表示画面、A2,B2,B3,B4,C2,C3,C4…ハードウェアボタン、N1…標準機能ボタン、S…切替ボタン
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯装置を車載装置で遠隔操作するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン(多機能型携帯電話機)に代表されるように、近年の携帯装置は様々な機能を有しており、例えば車載ナビゲーション装置と同等のナビゲーション機能を有するものも知られている。ただし、こうした携帯装置の表示画面は、車両に搭載される表示装置の表示画面よりもサイズが小さいことが通常であり、車載装置と比較して、車両における視認や操作がしづらかった。
【0003】
こうした背景から、車載装置と携帯装置とを通信可能に構成して連携させることにより、携帯装置の有する機能を車載装置で利用可能とする技術が提案されている。この技術では、携帯装置の表示部で表示される画像を車載表示装置で表示するとともに、車載装置で行われた操作を携帯装置に反映させる。つまり、携帯装置を車載装置で遠隔操作することで、携帯装置の有する機能を車載装置で利用可能とする。
【0004】
ところで、携帯装置を車載装置で遠隔操作するには、携帯装置で行うことのできる操作を車載装置でも行うことができるようにすることが好ましい。ここで、携帯装置の表示画面に表示される操作ボタン(ソフトウェアボタン)は、車載装置の表示画面にも表示されるが、携帯装置が有するハードウェアボタン(メカニカルなボタン)は、携帯装置の表示画面に表示されないため、車載装置の表示画面にも表示されない。そこで、携帯装置が有するハードウェアボタンを、車載装置の表示画面にソフトウェアボタンとして表示させる技術が提案されている(特許文献1参照)。
【0005】
具体的には、特許文献1に記載の情報表示システムでは、携帯電話の表示画面に表示されている情報とは別に、その携帯電話のハードウェアボタンに対応する操作コマンドデータが車載機側に供給される。車載機の表示画面には、携帯電話の表示画面に表示されている情報(例えば地図データ)が表示されるとともに、その横に、携帯電話の操作コマンド(英数字キーやファンクションキー)が、携帯電話の操作キー配列と略同一の配列でソフトウェアボタンとして表示される。そして、車載機側で表示されたソフトウェアボタンがユーザにより操作されると、該当する操作コマンドが携帯電話に供給される。携帯電話では、供給された操作コマンドが自己の操作コマンドと解釈され、操作コマンドに応じた処理が実行される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−244343号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
携帯装置の有するハードウェアボタンは、携帯装置の機種によって種類、数、デザイン、配置などが異なるが、前述した特許文献1に記載の構成では、携帯装置の機種の違いまでは考慮されていない。車載装置の表示画面に表示されたハードウェアボタンの種類、数、デザイン、配置などが、携帯装置のハードウェアボタンと大きく相違すると、操作性が悪化してしまうという問題がある。
【0008】
本発明は、こうした問題にかんがみてなされたものであり、車載装置の表示画面に表示されたハードウェアボタンの操作性を向上させるための技術を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に記載の制御装置は、携帯装置と通信を行うための通信手段、画像を表示する表示手段、及び、操作を入力する入力手段、を備える車載装置において、携帯装置を遠隔操作するための遠隔操作処理を実行するものである。そして、この制御装置が備える実行手段は、携帯装置の表示部で表示される画像を通信手段を介して入力して表示手段に表示させる画像表示処理と、入力手段により入力された操作を通信手段を介して携帯装置へ出力する操作出力処理と、を遠隔操作処理として実行する。また、この実行手段は、入力処理手段及び表示処理手段を備える。入力処理手段は、携帯装置の機種を特定するための機種特定情報を通信手段を介して入力する。そして、表示処理手段は、機種特定情報に基づいて、携帯装置が有するハードウェアボタンに対応する操作用画像を、携帯装置の表示部で表示される画像とともに表示手段に表示させる。
【0010】
このような構成によれば、携帯装置の機種に応じて異なる操作用画像を表示手段に表示させることができる。したがって、携帯装置の機種に関係なく共通の操作用画像が表示される構成と比較して、操作用画像に対する操作を行いやすくする(操作性を向上させる)ことができる。
【0011】
ただし、操作用画像を表示手段に表示させると、操作用画像を表示手段に表示させない場合と比較して、携帯装置の表示部で表示される画像のための表示領域を小さくする必要がある。そこで、操作用画像が必要とされる度合いに応じて、操作用画像を表示しないようにしてもよい。
【0012】
例えば請求項2に記載の制御装置では、表示処理手段は、機種特定情報に基づき特定される機種の携帯装置がタッチパネルを有しない場合に、携帯装置の表示部で表示される画像とともに操作用画像を表示手段に表示させ、機種特定情報に基づき特定される機種の携帯装置がタッチパネルを有する場合には、操作用画像を表示手段に表示させない。すなわち、タッチパネルを有する携帯装置では、表示部で表示される画像にソフトウェアボタンが表示されるため、タッチパネルを有しない携帯装置と比較して、ハードウェアボタンが必要とされる度合いが低い。このため、タッチパネルを有する携帯装置の場合には操作用画像を表示させないようにすることで、携帯装置の表示部で表示される画像のための表示領域を大きくすることができる。
【0013】
また、例えば請求項3に記載の制御装置では、表示処理手段は、機種特定情報に基づき特定される機種の携帯装置が有するハードウェアボタンの数が所定のしきい値以上である場合に、携帯装置の表示部で表示される画像とともに操作用画像を表示手段に表示させ、機種特定情報に基づき特定される機種の携帯装置が有するハードウェアボタンの数がしきい値未満である場合には、操作用画像を表示手段に表示させない。すなわち、ハードウェアボタンの数が少ないほど、ハードウェアボタンが必要とされる度合いが低いため、ハードウェアボタンの数がしきい値未満である場合には操作用画像を表示させないようにすることで、携帯装置の表示部で表示される画像のための表示領域を大きくすることができる。
【0014】
ただし、操作用画像が全く表示されないようにすると、不便となる状況も生じ得る。そこで、請求項4に記載の制御装置のように、表示処理手段は、操作用画像を表示手段に表示させる表示モードと、操作用画像を表示手段に表示させない表示モードとを、入力手段により入力される操作に応じて切り替えるようにしてもよい。このような構成によれば、操作用画像を必要に応じて表示させることができる。
【0015】
ところで、操作用画像は、例えば、携帯装置が有するハードウェアボタンの種類、数、デザイン、配置などに応じた画像とすることができる。このような操作用画像は、複数種類の機種に応じてあらかじめ記憶されていてもよいが、例えば請求項5に記載のようにしてもよい。すなわち、請求項5に記載の制御装置では、表示処理手段が、機種特定情報に基づき特定される機種に対応する操作用画像を、外部装置から取得する。このような構成によれば、携帯装置の機種に対応する操作用画像を記憶していない場合にも、外部装置から取得することができる。
【0016】
一方、携帯装置の機種が特定できない場合も考えられる。このような場合には、例えば請求項6に記載のように、表示処理手段は、デフォルトの操作用画像を、携帯装置の表示部で表示される画像とともに表示手段に表示させるようにしてもよい。このようにすれば、携帯装置の機種が特定できない場合にも、標準的なハードウェアボタンなどを操作用画像として表示することができる。
【0017】
また、機種特定情報としては、それ自体が機種を表すものであってもよいが、これに限ったものではなく、機種を特定するための情報であればよい。例えば請求項7に記載の制御装置では、表示処理手段は、携帯装置の固有情報と機種とを対応付けて記憶し、入力処理手段により機種特定情報として取得される携帯装置の固有情報に基づき、携帯装置の機種を特定する。このような構成によれば、機種特定情報が機種そのものを表すものでない場合にも、機種特定情報に基づいて機種を特定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】実施形態の無線通信システムの構成を示すブロック図である。
【図2】(A)はタッチパネル式の表示画面及び1つのハードウェアボタンを備えるスマートフォンとVNC接続した車載装置の表示画面を示す図、(B)はタッチパネル式でない表示画面及び多数のハードウェアボタンを備えるスマートフォンとVNC接続した車載装置の表示画面を示す図、(C)はタッチパネル式の表示画面及び3つのハードウェアボタンを備えるスマートフォンとVNC接続した車載装置の表示画面を示す図である。
【図3】車載装置の制御部が実行する接続処理のフローチャートである。
【図4】スマートフォンの表示画面に表示されている画像が全域に表示された車載装置の表示画面を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
[1.全体構成]
図1は、実施形態の無線通信システムの構成を示すブロック図である。この無線通信システムは、車両に搭載された車載装置1と、車両に乗車したユーザが所持するスマートフォン2とによって構成される。
【0020】
車載装置1は、ナビゲーション機能や音楽再生機能などを有する電子機器であり、BT通信部11、Wi−Fi通信部12、タッチパネル表示部13、音出力部14、広域通信部15及び制御部16を備える。なお、車載装置1は、車両に常に固定されたタイプのものであってもよく、また、車外へ持ち運び可能なタイプのものであってもよい。
【0021】
BT通信部11は、Bluetooth(登録商標)規格に従った近距離無線通信(以下「BT無線通信」という。)を行うための通信モジュールを備え、車載装置1と外部の通信機器(例えばスマートフォン2)との間で、BT無線通信を可能とするための機能を有する。BT通信部11による通信エリアは、車両の室内をカバーするように設定されている。
【0022】
Wi−Fi通信部12は、Wi−Fi(登録商標)規格に従った近距離無線通信(以下「WF無線通信」という。)を行うための通信モジュールを備え、車載装置1と外部の通信機器(例えばスマートフォン2)との間で、WF無線通信を可能とするための機能を有する。Wi−Fi通信部12による通信エリアも、BT通信部11と同様、車両の室内をカバーするように設定されている。
【0023】
タッチパネル表示部13は、タッチパネル式の表示装置を備え、表示画面に画像を表示する機能と、ユーザによる操作をタッチパネルから入力する機能とを有する。タッチパネル表示部13の表示画面は、車両に乗車したユーザ(特に運転者)が視認可能な位置に配置されている。また、音出力部14は、車両の室内に設けられたスピーカから音を出力する機能を有する。
【0024】
広域通信部15は、携帯電話網を介した通信(各地に配置された携帯電話基地局等を介した広域無線通信)を行うための無線通信モジュールを備え、車載装置1と外部のセンタ3との間で、遠距離での無線通信を可能とするための機能を有する。
【0025】
制御部16は、CPU、ROM、RAM、IOポート等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、バスラインを介して接続されたBT通信部11、Wi−Fi通信部12、タッチパネル表示部13、音出力部14及び広域通信部15を制御する機能を有する。
【0026】
一方、スマートフォン2は、ナビゲーション機能や音楽再生機能などを有する多機能型携帯電話機であり、BT通信部21、Wi−Fi通信部22、表示部23、操作部24、音出力部25及び制御部26を備える。
【0027】
BT通信部21は、BT無線通信を行うための通信モジュールを備え、スマートフォン2と外部の通信機器(例えば車載装置1)との間で、BT無線通信を可能とするための機能を有する。
【0028】
Wi−Fi通信部22は、WF無線通信を行うための通信モジュールを備え、スマートフォン2と外部の通信機器(例えば車載装置1)との間で、WF無線通信を可能とするための機能を有する。
【0029】
表示部23は、表示画面に画像を表示する機能を有する。また、操作部24は、ユーザによる操作を入力する機能を有する。操作部24は、表示部23の表示画面の前面にタッチパネルとして設けられるものであってもよく、また、タッチパネルに代えて又はタッチパネルに加えて、ハードウェアボタンとして設けられるものであってもよい。
【0030】
音出力部25は、スピーカから音を出力する機能を有する。
制御部26は、CPU、ROM、RAM、IOポート等からなる周知のマイクロコンピュータを中心に構成されており、バスラインを介して接続されたBT通信部21、Wi−Fi通信部22、表示部23及び音出力部25を制御する機能を有する。
【0031】
[2.処理の概要]
次に、本実施形態の無線通信システムで実行される処理の概要について説明する。この無線通信システムにおいて、車載装置1は、車両に乗車したユーザが所持するスマートフォン2とVNC(Virtual Network Computing)接続し、スマートフォン2を車載装置1で遠隔操作するための遠隔操作処理を実行する。具体的には、車載装置1の制御部16は、スマートフォン2の表示部23で表示されている画像を表す画像信号を、Wi−Fi通信部12を介して入力し、入力した画像信号の表す画像をタッチパネル表示部13に表示させる画像表示処理を実行する。また、制御部16は、スマートフォン2の音出力部25から出力されている音を表す音声信号を、BT通信部11を介して入力し、入力した音声信号の表す音を音出力部14からも出力させる音出力処理を実行する。さらに、制御部16は、タッチパネル表示部13により入力された操作を表す操作信号をBT通信部11を介してスマートフォン2へ出力し、出力した操作信号の表す操作がスマートフォン2の操作部24で入力された場合の処理をスマートフォン2に実行させる操作出力処理を実行する。このような遠隔操作処理(画像表示処理、音出力処理及び操作出力処理)により、VNC接続中は、スマートフォン2を車載装置1で遠隔操作することができ、その結果、スマートフォン2の有する機能を車載装置1で利用することができる。
【0032】
また、制御部16は、画像表示処理において、スマートフォン2が有するハードウェアボタン(ボタンコマンド)に対応する操作用画像(ソフトウェアボタンを表す画像)を、スマートフォン2の表示部23で表示される画像とともに、タッチパネル表示部13に表示させる。
【0033】
例えば、図2(A)に示すように、タッチパネル式の表示画面A1及び1つのハードウェアボタンA2を備えるスマートフォンAとVNC接続した場合、車載装置1の表示画面には、スマートフォンAの表示画面A1に表示されている画像と、ハードウェアボタンA2を表す操作用画像とが表示される。なお、この例では、操作用画像に、標準機能ボタンN1,N2が付加されている。標準機能ボタンとは、スマートフォン2の機種に関係なく利用される機能が対応付けられたボタンであり、例えば、通話開始/停止ボタン、ハンズフリー通話/単独通話の切り替えボタン、音量調整ボタン、テンキーボタン、上下左右ボタン、メニューへ戻るボタンなどが挙げられる。このように、スマートフォン2のボタンコマンドに加え、車載装置1側の独自コマンドをソフトウェアボタンとして表示してもよい。
【0034】
また、図2(B)に示すように、タッチパネル式でない表示画面B1及び多数のハードウェアボタンB2,B3,B4,…を備えるスマートフォンBとVNC接続した場合、車載装置1の表示画面には、スマートフォンBの表示画面B1に表示されている画像と、ハードウェアボタンB2,B3,B4を表す操作用画像とが表示される。なお、この例では、スマートフォンBが有するすべてのハードウェアボタンが操作用画像に表示されるのではなく、一部のハードウェアボタンが表示されている。
【0035】
また、図2(C)に示すように、タッチパネル式の表示画面C1及び3つのハードウェアボタンC2,C3,C4を備えるスマートフォンCとVNC接続した場合、車載装置1の表示画面には、スマートフォンCの表示画面C1に表示されている画像と、ハードウェアボタンC2,C3,C4を表す操作用画像とが表示される。
【0036】
このように、スマートフォン2の機種に応じて、その機種のスマートフォン2が有するハードウェアボタンに対応する操作用画像を表示する。具体的には、スマートフォン2が有するハードウェアボタンの種類、数、デザイン、配置などに応じた操作用画像を表示することで、ユーザが直感的に操作することができるようにしている。そして、制御部16は、操作出力処理において、操作用画像に対する操作を表す操作信号をBT通信部11を介してスマートフォン2へ出力し、出力した操作信号の表す操作がスマートフォン2の操作部24で入力された場合の処理をスマートフォン2に実行させる。なお、ここでいうデザインとは、例えば、色、形、配置、操作方法である。操作方法の例としては、例えば、受話操作をプッシュボタンにより操作するタイプのスマートフォンもあれば、スライドボタンにより操作するタイプのスマートフォンもある。そのため、操作方法も車載装置1とスマートフォン2とで合わせることができれば、より操作性を向上することができる。
【0037】
また、VNC接続は、車載装置1が、遠隔操作処理の対象(VNC接続の候補)として登録されているスマートフォン2との間で、BT無線通信で通信接続がされたことを条件として開始される。すなわち、ユーザは、遠隔操作に用いるスマートフォン2を、車載装置1にあらかじめ登録する。この登録の際に、BT無線通信のためのペアリング設定を行うことにより、それ以降は、スマートフォン2をBT無線通信が可能な状態(例えば、電源及びBT無線通信の設定がオンにされた状態)で車両に持ち込むだけで、車載装置1とスマートフォン2とが自動的にBT無線通信で通信接続される。そして、BT無線通信で通信接続されると、スマートフォン2から車載装置1へVNC要求が送信され、VNC接続される。
【0038】
[3.処理手順]
次に、車載装置1で実行される具体的な処理手順について説明する。図3は、車載装置1の制御部16が実行する接続処理のフローチャートである。制御部16は、図3の接続処理を開始すると、まずS101で、スマートフォン2からBT通信部11を介してVNC要求を受信したか否かを判定し(換言すれば、VNC要求の有無を監視し)、VNC要求を受信するまで、監視を継続する。そして、制御部16は、S101でVNC要求を受信したと判定すると、S102へ移行し、VNC要求の送信元であるスマートフォン2とのVNC接続を開始する。
【0039】
続いて、制御部16は、S103で、VNC接続の対象となるスマートフォン2から、そのスマートフォン2の機種を特定するための機種特定情報を取得する。機種特定情報は、それ自体が機種を表す情報であってもよく、また、機種を特定するための手掛かりになる情報(例えば、製造メーカ、キャリア、シリアルナンバー、IPアドレスなど)であってもよい。例えば、1つの機種しか有しない製造メーカのスマートフォン2であれば、製造メーカから機種を特定することができる。また、製造メーカとキャリアとの組み合わせて機種を特定することができる場合もある。また、車載装置1への登録時にスマートフォン2の固有情報(例えばシリアルナンバーやIPアドレス)と機種とを対応付けて記憶しておくことで、固有情報から機種を特定することができる。なお、機種特定情報の取得手順は特に限定されるものではなく、例えば、VNC要求の受信後に要求元のスマートフォン2にBT通信部11を介して機種特定情報の要求を送信するように構成してもよく、また、あらかじめスマートフォン2がVNC要求とともに機種特定情報を送信するように構成してもよい。
【0040】
続いて、制御部16は、S104で、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種を、機種特定情報に基づき特定することができたか否かを判定する。そして、制御部16は、S104で機種を特定することができたと判定した場合には、S105へ移行し、特定した機種に対応する操作用画像を記憶しているか否かを判定する。
【0041】
このS105で、機種に対応する操作用画像を記憶していないと判定した場合には、S106へ移行し、操作用画像をセンタ3から取得した後、S107へ移行する。具体的には、広域通信部15を介して機種を表す情報をセンタ3へ送信する。センタ3は、複数種類の機種に対応する操作用画像を記憶するデータ保有部31を備えており、車載装置1から機種を表す情報を受信すると、その機種に対応する操作用画像を返信する。一方、S105で、機種に対応する操作用画像を記憶していると判定した場合には、そのままS107へ移行する。
【0042】
S107では、制御部16は、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種に対応する操作用画像をタッチパネル表示部13に表示させた後、S109へ移行する。一方、前述したS104で、機種を特定することができなかったと判定した場合には、S108へ移行し、あらかじめ用意されているデフォルトの(例えば標準的なボタンが配置された)操作用画像をタッチパネル表示部13に表示させた後、S109へ移行する。
【0043】
S109では、制御部16は、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種が、タッチパネルを備える機種であるか否かを判定する。そして、S109で、タッチパネルを備える機種であると判定した場合には、S110へ移行し、操作用画像を非表示にして、その分、スマートフォン2の表示画面に表示されている画像を大きく表示させる。例えば前述した図2(A)の表示画面であれば、図4に示すように、車載装置1の表示画面の全域に、スマートフォンAの表示画面A1に表示されている画像が表示される。ただし、操作用画像の表示/非表示を切り替えるための切替ボタンSを表示画面の一部に表示しておき、ユーザの操作に応じて操作用画像を表示させ、再度非表示にする操作を可能とする。一方、S109で、タッチパネルを備える機種でないと判定した場合には、操作用画像を非表示にしない。その後、VNC接続が終了すると、図3の接続処理を終了する。
【0044】
[4.効果]
以上説明したように、本実施形態の車載装置1によれば、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種に応じて、異なる操作用画像をタッチパネル表示部13に表示させることができる。したがって、スマートフォン2の機種に関係なく共通の操作用画像が表示される構成と比較して、操作用画像に対する操作を行いやすくする(操作性を向上させる)ことができる。
【0045】
また、本実施形態の車載装置1は、VNC接続の対象となるスマートフォン2がタッチパネルを有しない場合に操作用画像を表示し、タッチパネルを有する場合には操作用画像を非表示にする(S109,S110)。このように、ハードウェアボタンが必要とされる度合いが低いスマートフォン2の場合には、操作用画像を表示させないようにすることで、スマートフォン2の表示部23で表示される画像のための表示領域を大きくすることができる。しかも、操作用画像の表示/非表示を切り替えるための切替ボタンSを表示し(S110)、操作用画像を表示させる表示モードと、操作用画像を表示させない表示モードとを、切替ボタンSに対する操作に応じて切り替えるため、操作用画像を必要に応じて表示させることができる。
【0046】
また、本実施形態の車載装置1は、記憶していない操作用画像をセンタ3から取得するようにしているため(S105,S106)、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種に対応する操作用画像を記憶していない場合にも、その機種に対応する操作用画像を表示することができる。
【0047】
また、本実施形態の車載装置1は、スマートフォン2の機種が特定できない場合には、デフォルトの操作用画像を表示するようにしているため(S104,S108)、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種が特定できない場合にも、標準的なハードウェアボタンなどを操作用画像として表示することができる。
【0048】
また、本実施形態の車載装置1は、スマートフォン2の固有情報と機種とを対応付けて記憶し、機種特定情報として取得される固有情報に基づき機種を特定することができる(S103,S104)。このように、機種特定情報が機種そのものを表すものでない場合にも、機種特定情報に基づいて機種を特定することができる。
【0049】
なお、車載装置1が、特許請求の範囲に記載の車載装置の一例に相当し、BT通信部11及びWi−Fi通信部12が、無線通信手段の一例に相当し、タッチパネル表示部13が、表示手段及び入力手段の一例に相当し、制御部16が、制御装置の一例に相当する。また、接続処理が、実行手段としての処理の一例に相当し、S103の処理が、入力処理手段としての処理の一例に相当し、S104〜S110の処理が、表示処理手段としての処理の一例に相当する。また、スマートフォン2が、携帯装置の一例に相当し、表示部23が、表示部の一例に相当する。また、センタ3が、外部装置の一例に相当する。
【0050】
[5.他の実施形態]
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されることなく、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
【0051】
(1)上記実施形態では、車載装置1が、VNC接続の対象となるスマートフォン2がタッチパネルを有しない場合に操作用画像を表示し、タッチパネルを有する場合には操作用画像を非表示にするようにしているが(S109,S110)、これに限定されるものではない。例えば、機種特定情報に基づき特定される機種のスマートフォン2が有するハードウェアボタンの数が、所定のしきい値以上(例えば4つ以上)の場合に操作用画像を表示し、しきい値未満の場合には操作用画像を非表示にするようにしてもよい。ハードウェアボタンの数が少ないほど、ハードウェアボタンが必要とされる度合いが低いからである。このようにしても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0052】
(2)上記実施形態では、車載装置1が、VNC接続の対象となるスマートフォン2の機種に対応する操作用画像を記憶していない場合に、その操作用画像をセンタ3から取得するようにしているが(S105,S106)、これに代えて、例えばそのスマートフォン2から操作用画像を取得するようにしてもよい。また、車載装置1が、スマートフォン2から、そのスマートフォン2が有するハードウェアボタンの情報(ボタンコマンド)を取得し、取得したボタンコマンドに基づいて操作用画像を生成してもよい。また、スマートフォン2から機種特定情報を入力して機種を特定し、特定した機種のハードウェアボタンに対応したデザインのボタンを表示するという方法に代えて、車載装置1が、スマートフォン2から、ボタンの数や種類だけでなくデザイン情報も入力し、入力した情報に対応したデザインのボタンを表示するようにしてもよい。このような方法でも、VNC接続の対象となるスマートフォン2のハードウェアボタンに合ったボタン表示とすることができ、操作性が向上する。
【0053】
(3)上記実施形態では、スマートフォン2を車載装置1で遠隔操作するためにVNC接続する構成を例示したが、遠隔操作の手法は特に限定されず、例えば、車載情報端末と携帯端末との連携を可能にするインタフェース規格であるターミナルモードに基づき遠隔操作する構成でもよい。要するに、携帯装置の表示部で表示される画像を無線通信手段を介して入力して表示手段に表示させる画像表示処理と、入力手段により入力された操作を無線通信手段を介して携帯装置へ出力する操作出力処理とを実行するものであればよい。
【0054】
(4)上記実施形態では、車載装置1とスマートフォン2とが無線通信を行う構成を例示したが、これに代えて、USBケーブルなどを介して有線通信を行う構成としてもよく、また、有線通信と無線通信とを併用する構成としてもよい。
【0055】
(5)上記実施形態では、携帯装置としてスマートフォンを例示したが、これ以外の携帯電話機でもよく、また、携帯電話機以外の携帯装置(例えばタブレット端末)でもよい。
【0056】
(6)本発明の制御装置は、制御部16の一部(チップモジュール)として構成してもよい。
【符号の説明】
【0057】
1…車載装置、2…スマートフォン、3…センタ、11…BT通信部、12…Wi−Fi通信部、13…タッチパネル表示部、14…音出力部、15…広域通信部、16…制御装置、16…制御部、21…BT通信部、22…Wi−Fi通信部、23…表示部、24…操作部、25…音出力部、26…制御部、31…データ保有部、A1,B1,C1…表示画面、A2,B2,B3,B4,C2,C3,C4…ハードウェアボタン、N1…標準機能ボタン、S…切替ボタン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯装置と通信を行うための通信手段、画像を表示する表示手段、及び、操作を入力する入力手段、を備える車載装置において、前記携帯装置を遠隔操作するための遠隔操作処理を実行する制御装置であって、
前記携帯装置の表示部で表示される画像を前記通信手段を介して入力して前記表示手段に表示させる画像表示処理と、前記入力手段により入力された操作を前記通信手段を介して前記携帯装置へ出力する操作出力処理と、を前記遠隔操作処理として実行する実行手段を備え、
前記実行手段は、
前記携帯装置の機種を特定するための機種特定情報を前記通信手段を介して入力する入力処理手段と、
前記機種特定情報に基づいて、前記携帯装置が有するハードウェアボタンに対応する操作用画像を、前記携帯装置の表示部で表示される画像とともに前記表示手段に表示させる表示処理手段と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記機種特定情報に基づき特定される機種の前記携帯装置がタッチパネルを有しない場合に、前記携帯装置の表示部で表示される画像とともに前記操作用画像を前記表示手段に表示させ、前記機種特定情報に基づき特定される機種の前記携帯装置がタッチパネルを有する場合には、前記操作用画像を前記表示手段に表示させない
ことを特徴とする制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記機種特定情報に基づき特定される機種の前記携帯装置が有するハードウェアボタンの数が所定のしきい値以上である場合に、前記携帯装置の表示部で表示される画像とともに前記操作用画像を前記表示手段に表示させ、前記機種特定情報に基づき特定される機種の前記携帯装置が有するハードウェアボタンの数が前記しきい値未満である場合には、前記操作用画像を前記表示手段に表示させない
ことを特徴とする制御装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記操作用画像を前記表示手段に表示させる表示モードと、前記操作用画像を前記表示手段に表示させない表示モードとを、前記入力手段により入力される操作に応じて切り替える
ことを特徴とする制御装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記機種特定情報に基づき特定される機種に対応する前記操作用画像を、外部装置から取得する
ことを特徴とする制御装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記携帯装置の機種が特定できない場合には、デフォルトの操作用画像を、前記携帯装置の表示部で表示される画像とともに前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする制御装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記携帯装置の固有情報と機種とを対応付けて記憶し、前記入力処理手段により前記機種特定情報として取得される前記携帯装置の固有情報に基づき、前記携帯装置の機種を特定する
ことを特徴とする制御装置。
【請求項1】
携帯装置と通信を行うための通信手段、画像を表示する表示手段、及び、操作を入力する入力手段、を備える車載装置において、前記携帯装置を遠隔操作するための遠隔操作処理を実行する制御装置であって、
前記携帯装置の表示部で表示される画像を前記通信手段を介して入力して前記表示手段に表示させる画像表示処理と、前記入力手段により入力された操作を前記通信手段を介して前記携帯装置へ出力する操作出力処理と、を前記遠隔操作処理として実行する実行手段を備え、
前記実行手段は、
前記携帯装置の機種を特定するための機種特定情報を前記通信手段を介して入力する入力処理手段と、
前記機種特定情報に基づいて、前記携帯装置が有するハードウェアボタンに対応する操作用画像を、前記携帯装置の表示部で表示される画像とともに前記表示手段に表示させる表示処理手段と、
を備えることを特徴とする制御装置。
【請求項2】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記機種特定情報に基づき特定される機種の前記携帯装置がタッチパネルを有しない場合に、前記携帯装置の表示部で表示される画像とともに前記操作用画像を前記表示手段に表示させ、前記機種特定情報に基づき特定される機種の前記携帯装置がタッチパネルを有する場合には、前記操作用画像を前記表示手段に表示させない
ことを特徴とする制御装置。
【請求項3】
請求項1に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記機種特定情報に基づき特定される機種の前記携帯装置が有するハードウェアボタンの数が所定のしきい値以上である場合に、前記携帯装置の表示部で表示される画像とともに前記操作用画像を前記表示手段に表示させ、前記機種特定情報に基づき特定される機種の前記携帯装置が有するハードウェアボタンの数が前記しきい値未満である場合には、前記操作用画像を前記表示手段に表示させない
ことを特徴とする制御装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記操作用画像を前記表示手段に表示させる表示モードと、前記操作用画像を前記表示手段に表示させない表示モードとを、前記入力手段により入力される操作に応じて切り替える
ことを特徴とする制御装置。
【請求項5】
請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記機種特定情報に基づき特定される機種に対応する前記操作用画像を、外部装置から取得する
ことを特徴とする制御装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記携帯装置の機種が特定できない場合には、デフォルトの操作用画像を、前記携帯装置の表示部で表示される画像とともに前記表示手段に表示させる
ことを特徴とする制御装置。
【請求項7】
請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の制御装置であって、
前記表示処理手段は、前記携帯装置の固有情報と機種とを対応付けて記憶し、前記入力処理手段により前記機種特定情報として取得される前記携帯装置の固有情報に基づき、前記携帯装置の機種を特定する
ことを特徴とする制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2013−90051(P2013−90051A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−227054(P2011−227054)
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月14日(2011.10.14)
【出願人】(000004260)株式会社デンソー (27,639)
【Fターム(参考)】
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