説明

剃毛かみそりのトリミング刃用コームガード

剃毛かみそり刃ユニット(16)は、ハウジングの前部にある主ガード(22)と、ハウジングの後部上面にある主キャップ(24)とを有するハウジング(20)を含む。1枚以上の主剃毛刃(28)は、主ガードと主キャップとの間に配置されている。トリミング刃(44)は、ハウジングの後部に取り付けられており、刃先(60)を有する。トリミングコームガード(46)は、ハウジングの後部に配置されている。トリミングコームガードは、概ね刃先に対して垂直に延びる複数の開放スロット(74)を画定するトリミングコームガードの長さ方向に複数個の突起部(68)を有する。開放スロットは、剃毛時に毛を自由に通過させるための約0.20mm〜約0.49mmの最小幅を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、剃毛かみそりに関し、より詳細には、コームガードを有するトリミング刃を備えたハウジングを有する剃毛かみそり刃ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、様々な数の刃を有する剃毛かみそりが特許文献で提案されており、The Gillette Companyによる3枚刃のMach III(商標)かみそり及び5枚刃のFusion(商標)かみそりなどが商品化されている。
【0003】
剃毛かみそりの刃の数を増やすと、一般にかみそりの剃毛効率が向上し、皮膚に対する圧縮力をより良く分散させる傾向にあるが、抗力を大きくし、操作性を低下させ、もみあげ又は鼻近辺などのトリミング能力を低下させる傾向もあり得る。この問題を解決するために、追加の刃がトリミング用にかみそりハウジングの後側に取り付けられることがある。
【0004】
短い毛は、約24時間の発毛に特有のものである。短い毛は直立する傾向を有するため、標準的な剃毛かみそりは、より短い毛をかえって効果的に切断する。かみそりにあるトリミング刃の先端は、短い毛を最適な角度で切断することができる。より長い毛は、成長するにつれて折れ曲がり、典型的には皮膚上に平らに横たわる。トリミング刃は、より長い毛を皮膚表面により平行な角度で剃るか又は切断する傾向を有するであろう。より長い毛の一部は、平らに横たわり、トリミング刃が切断できないことがある。ユーザーは、皮膚表面に近すぎて切れていないか又は切れない毛を切断するのに同じ領域を繰り返しトリミングしなければならないことがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、長い毛を切断する優れた性能を備えたガードを有するトリミング刃付き剃毛かみそりを提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
一態様では、本発明は、一般に、ハウジングの前部にある主ガードとハウジングの後部上面にある主キャップとを有するハウジングと、主ガードと主キャップとの間に配置された1枚以上の主剃毛刃と、ハウジングの後部上面から終端面まで下方に延びる後部外面を有する後壁と、ハウジングの後部に取り付けられたトリミング刃先を有するトリミング刃と、ハウジングの後部にあるトリミングコームガードであって、トリミング刃先に対して概ね垂直に延びる複数の開放スロットを画定するトリミングコームガードの長さ方向に複数の突起部を有するトリミングコームガードと、を備え、開放スロットが、剃毛時に毛を自由に通過させるための約0.20mm〜約0.49mmの最小幅を有する、剃毛かみそり刃ユニットを特徴とする。
【0007】
トリミングコームガードが、切断及び成形されたシートメタルから作製されてもよい。
【0008】
開放スロットは、約0.40mm〜約0.85mmのピッチを有していてもよい。開放スロットは、トリミング刃に直接隣接していてもよい。開放スロットは、実質的に一定の幅を有していてもよい。開放スロットは、概ね互いに平行であってもよい。トリミングコームガードは、トリミングコームガードの長さ方向に少なくとも約50の突起部を含んでいてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本明細書は、本発明を形成するとみなされる対象内容を具体的に指摘し明確に主張する請求項をもって結論づけるが、本発明は、添付図面に関する以下の説明からよりよく理解されると考えられる。
【図1】毛を切断するトリミング刃を備えた先行技術の剃毛かみそりの側面断面図。
【図2】本開示の特定の好ましい実施形態に従って剃毛かみそり上のトリミング刃により切断されている毛の側面断面図。
【図3】剃毛かみそりの可能な一実施形態の正面図。
【図4】剃毛かみそり刃ユニットの可能な一実施形態の背面斜視図。
【図5A】図4の剃毛かみそり刃ユニットのトリミング刃により切断されている毛の側面断面図。
【図5B】図4の剃毛かみそり刃ユニットのトリミング刃により切断されている毛の側面断面図。
【図5C】図4の剃毛かみそり刃ユニットのトリミング刃により切断されている毛の側面断面図。
【図6A】図4に示される剃毛かみそり刃ユニットに組み込まれてもよいトリミングコームガードの一実施形態の詳細な断面図。
【図6B】トリミングコームガードの別の実施形態の詳細な断面図。
【図7】図4のトリミングコームガードの一部の詳細な斜視図。
【図8】図4のトリミングコームガードの一突起部の側面図。
【図9】図4のトリミング刃アセンブリの側面断面図。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図2を参照すると、本発明は、一般にトリミング刃「B」に近づくにつれて毛「H」を皮膚「S」から立ち上げるための通路を提供できるトリミングガード「G」を備えたハウジングを有する剃毛かみそり刃ユニットを提供することに関し、それによって図1に示される先行技術の装置で切断可能な毛より長い毛をより高精度に切断できる。図1に示されるように、標準的なガード「G」は、より長い毛「H」を取り込むことがあり、その結果、トリミング刃「B」が毛を引っ掛けるように設計されていると、毛が皮膚「S」に押さえ付けられ、刃「B」が皮膚表面「S」に近い毛「H」を適切に切断できなくなる。
【0011】
図3を参照すると、剃毛かみそり10は、使い捨てカートリッジ12とハンドル14とを含む。カートリッジ12は、ハンドル14に接続する接続部材18と、接続部材18に枢動可能に接続される刃ユニット16とを含む。刃ユニット16は、プラスチックハウジング20と、ハウジング20の前部にある主ガード22と、ハウジング20の後側にある主キャップ24とを含む。細長い主剃毛刃28は、主ガード22と主キャップ24との間に配置されている。5枚の主剃毛刃28が示されているが、ハウジング20内により多い又はより少ない主剃毛刃28を取り付けられてよいことは理解されよう。クリップ32でハウジング20内に固定された刃28が示されているが、当業者に既知の別の組み立て方法も使用することができる。
【0012】
主ガード22は、ハウジング20の長さに沿って長手方向に延びる、互いに間隔をあけて配置された複数のフィン34を有していてもよい。主キャップ24は、潤滑ストリップ26を有していてもよい。
【0013】
図4を参照すると、トリミング刃アセンブリ40がクリップ32でハウジング20の後部に固定されている。トリミング刃アセンブリ40は、刃支持体42と、刃支持体に取り付けられたトリミング刃44とを含む。トリミング刃44は、トリミング刃先60を含む。刃支持体42は、ハウジング20に取り付けて、トリミング刃44を支持し、トリミングコームガード46とトリミングキャップ48とを画定するための構造を提供するように、切断及び成形された0.028cm(0.011インチ)厚のステンレス鋼シートメタルで作製される。
【0014】
刃支持体42は、後壁56を有する。後壁56の中央部はその下部で開放されており、トリミングキャップ48とトリミングコームガード46との間に位置する間隙58を提供する。トリミング刃44は、後壁56の内面にスポット溶接で溶接されている。
【0015】
トリミングコームガード46は、トリミング刃44に対して実質的に垂直に延びる複数の突起部68を含む。突起部68は、トリミングコームガード46の全長に沿って延びていてもよく、又は中心部若しくは末端部などのトリミングコームガード46の特定部分のみに沿って延びていてもよい。トリミングコームガード46も、中心部などのハウジング20の特定部分に沿って、又は末端部方向にのみ延びていてもよい。以下に詳述するように、トリミングコームガード46及び突起部68は、皮膚の管理のために構成されてもよく、毛のトリミング刃44への誘導を助けてもよい。突起部68及びトリミングコームガード46は、毛を皮膚表面から離して上方に配向し、毛をトリミング刃44に向けて、効率的かつ正確な毛の切断をもたらすことができる。特定の実施形態では、トリミングコームガード46及び突起部68は、より長い毛をトリミング刃44に誘導するために構成されてもよい。長い毛は、48時間を超えて剃毛されていない毛を含み得る。このような毛の長さは、約0.01mmを超えることがある。
【0016】
トリミングコームガード46の複数の突起部68は、トリミング刃44に1本以上の毛が通過するように作られた複数のスロット74を画定し得る。特定の実施形態では、共に近接して間隔をあけて配置された約20超のスロット74、約40超のスロット74、又は更には約50超のスロット74が存在してもよい。ハウジング20の長さに応じて、より多い又はより少ないスロット74が存在してもよい。スロット74の数は、例えば、約35mm〜約45mmの標準的な長さのハウジング20に基づくが、ハウジング20の長さは、約35mm未満又は約45mm超でもよい。スロット74の数が多いと、可能な限り多くのトリミング刃44がトリミングコームガード46を通過する毛の切断に確実に使用され得る。
【0017】
トリミング刃44は、スロット74を通過する毛を切断するように作られたトリミング刃先60を有する。トリミング刃先60は、トリミングコームガード46から約0.1mm〜約2.0mmの距離だけ間隔をあけて配置されていてもよいが、トリミングコームガード46の設計は、トリミングコームガード46とトリミング刃先60との間の距離をより小さくとることができる。特定の実施形態では、トリミングコームガード46とトリミング刃先60との間隔は、約0.05mm未満であってもよく、更にはトリミング刃先60に接触していてもよい。トリミングコームガード46が皮膚を保護する一方で、毛はトリミングコームガード46のスロット74を通過してトリミング刃先60で切断され得る。
【0018】
ヒトの毛の幅は約0.10mmである。スロット74の幅が約0.10mm未満であると、毛はスロット74に巻き込まれ、別の毛がスロット74を正常に通過して刃44に達するのを妨げることがある。スロット74の幅が小さすぎると、スロット74及び刃44の適切な洗浄を妨げることがある。剃毛補助剤、毛、汚れ、及びくずは、スロット74内、トリミングコームガード46内、及び刃44周辺に詰まることがあり、その結果、毛を切断する刃44の効果が低下する。これは、たまにしか剃毛しないユーザーにとって非常に重要になり得る。より長い毛は非常に詰まり易く、洗い流すのが困難であろう。また、より長い毛は、余計な毛、剃毛補助剤、汚れ、及びくずを取り込み易くするであろう。スロット74、トリミングコームガード46、及び刃44が適切に洗浄されないと、刃44は毛を適切に切断しないと考えられ、かすり傷、切り傷、未切断の毛、及び刃44をユーザーの皮膚上に更に通過させる必要がある効率の悪い剃毛の原因となることがある。
【0019】
標準的なガードは、より長い毛を取り込むことがあり、その結果、主刃又は第1の刃が毛を引っ掛けるように設計されていると、毛が皮膚に押さえ付けられる。トリミングコームガード46の設計により、毛は取り込まれずに通過することができる。毛がガード内又はガード下に取り込まれると、次又は後続の毛はガードによって直立に押し出されず、したがって正しく刃44に向けられないであろう。直立した毛は、刃44によってより短く切断される可能性が大きい。また、トリミングコームガード46は、切断時に毛を挟まないが、刃44によって切断されるように毛を通過させる。ガードによって毛が挟まれると、ユーザーに不快感を与えることが多い。トリミングコームガード46の上面は、皮膚の流れを管理し、トリミング時の形状を維持する。
【0020】
製造時に、刃支持体42は、シートメタルから切断及び成形されてもよい。次に、トリミング刃44を後壁56の内面に接するように配置する。その後、トリミング刃44を後壁56の内面にスポット溶接で固定する。続いて、トリミング刃アセンブリ40をハウジング20の後部に配置し、クリップ32でハウジング20に固定する。製造にはその他の技術を使用してもよい。例えば、トリミングコームガードは、成型刃ユニットの一部であってもよく、トリミングコームガードは、刃ユニットに固定されるか又は後壁に固定された後で刃ユニットに固定される別個の部品であってもよい。
【0021】
図5A〜5Cは、トリミングコームガード46からトリミング刃先60までの距離である、刃のスパンを減らした効果を示す。図5Aは、トリミングコームガード46とトリミング刃先60との間の刃のスパンが概ね大きい剃毛かみそりにより切断されている毛「H」の側面断面図を示す。図5Cは、トリミングコームガード46とトリミング刃先60との間の刃のスパンが概ね小さい剃毛かみそりにより切断されている毛「H」の側面断面図を示す。図5Bは、トリミングコームガード46とトリミング刃先60との間の刃のスパンが中程度の剃毛かみそりにより切断されている毛「H」の側面断面図を示す。典型的には刃先60とトリミングコームガード46との間のスパンを縮めると、安全性を向上させる効果があるが、(図5Cに示されるように)より多くの刃44がトリミングコームガード46によって覆われるために効率が低下する。また、トリミング刃先60とトリミングコームガード46との間のスパンを縮めると、ガード下に取り込まれる毛の確率が高くなり、失敗した又は不正確な切断の原因となることがある。トリミングコームガード46の設計により、スパンを縮めて安全性を向上させ、その一方で効率に影響を与えないようにすることができる。トリミング刃先60は、皮膚「S」に対してはトリミングコームガード46で遮断されてもよいが、毛に対しては遮断されなくてもよい。
【0022】
図6A及び6Bを参照すると、皮膚「S」でのスロット74の寸法の効果を示すトリミングコームガード46が示されている。図6Aは、最適な間隔で複数の突起部68を有するトリミングコームガード46を示す。トリミングコームガード46のスロット74は、毛のみがスロット74を通過するような大きさに作られ、したがって刃先に皮膚が曝されるのを最小限に抑えることができる。トリミング刃先60は、皮膚を切ることなくトリミング刃先60に平行に皮膚を横切って動かされることができ、安全な設計をもたらす。スロット74の幅が広がるにつれて、より多くの皮膚がスロット74内に押し上げられる恐れがある。図6Bは、隣接する突起部68間の間隔が広い複数の突起部68を有するトリミングコームガード46を示し、その結果、皮膚がスロット74内に隆起している。スロット74は、より多くの皮膚をトリミング刃先60に曝し、かすり傷、切り傷、及び剥ぎ取りの可能性を高める。スロット74が狭すぎると、毛はスロット74を通過しないと考えられるが、隣接する突起部68により捕らえられ、引っ張られるであろう。毛がつかまれかつ引っ張られると、ユーザーは非常に不快であり、多くの場合に毛がスロット74に閉じ込まれる原因となる。毛が狭いスロット74内に閉じ込められるため、毛を洗い流すことも困難である。その後、閉じ込まれた毛は、後々の剃毛において毛の切断を妨げることがある。スロット74は、快適さに影響しない程度に十分小さいが、毛が自由に通過できる程度に十分大きい必要がある。トリミングコームガード46は、剃毛時にスロット74の形状が変わらず維持される程度に剛性であり、したがって最適な刃−皮膚形状が維持され、より短くより快適な剃毛をもたらすという利点も有する。
【0023】
図7を参照すると、隣接する突起部68の詳細な斜視図が示されている。一対の隣接する突起部68は、不快感を生じることがある毛との相互作用がほとんど又は全くなく、毛が突起部68に捕らえられたり、閉じ込められたり、又は引っ張られたりせずに、毛を通過させるように作られたスロット74を画定できる。スロット74及び突起部68は、できるだけ小さく、一方で毛と相互作用しないように、間隔があけられている。また、スロット74及び突起部68は、突起部74又はスロット68が遠く離れて配置される場合に生じ得る、皮膚の隆起とスロット74の末端部での圧点とを減らすような大きさに作られている。皮膚の隆起は、トリミング刃先(図示なし)による不要な皮膚の切断を招き、不快感をもたらすことがある。トリミングコームガードの長さにわたる比較的多数の突起部68は、皮膚にかかる力を分散することができる。また、スロット74の数が増えると、トリミングコームガードのスロット74を通過する毛の数を増やすことができ、トリミング刃先(図示なし)で適切に切断される毛の数を増やすことができる。
【0024】
スロット74は、1本以上の毛を受ける始端部76と、毛を切断するために刃(図示なし)に供給する終端部78とを有していてもよい。始端部76は、約0.20mm〜約0.49mmの幅「w」を有していてもよいが、wが毛の直径より大きい限り、wは約0.49mm超でも約0.20mm未満でもよい。終端部78は、約0.20mm〜約0.49mmの幅「w」を有していてもよいが、wが毛の直径より大きい限り、wは約0.49mm超でも約0.20mm未満でもよい。スロット74の始端部76は、より効率的な毛の処理及び通過をもたらすように、始端部76から終端部78まで先細になる面又は引き込み部を有していてもよい。
【0025】
突起部68は、突起部68の底面80から上面82までを測定した高さを有していてもよい。突起部68の高さは、例えば、約1.5mmの高さなど、約0.25mm〜約2.0mmであってもよい。突起部68の高さの寸法は、スロット74の深さ「D」に直接関連する。したがって、スロット74は、約1.5mmの深さなど、約0.25mm〜約2.0mmの深さ「D」を有していてもよい。
【0026】
スロット74は、約1:1.25〜約5となる、スロットの深さのスロットの幅に対する縦横比を有する。この範囲のスロットの深さのスロットの幅に対する縦横比は、毛をトリミング刃で効率的に切断するためにスロットに通過させることができる。スロットの幅が小さすぎ、深さが小さすぎると、毛はトリミング刃で効率的に切断されるようにスロット内で動くための十分な空間がないであろう。あるいは、幅が大きすぎ、深さが大きすぎると、毛はスロット内で無制限に動き、適切にスロットを通過せず、トリミング刃で効率的に切断されないことがある。
【0027】
次に図7及び8を参照すると、突起部68は、突起部68の前面84から背面86までを測定した長さ「L」を有していてもよい。突起部68の長さ「L」は、例えば、約1.5mmの長さなど、約0.50mm〜約2.0mmであってもよい。側面から見ると、突起部68は、拡張又は張り出し部分90を提供するL字形状を有する。張り出し部分90は、例えば、0.80mmなど、約0.30mm〜約1.0mmであってもよい。張り出し部分90により、毛のスロット74通過を向上させるためのより長い長さ「L」がもたらされる。
【0028】
スロット74は、隣接する突起部68の長さよりわずかに長いスロットの長さをもたらすように、隣接する突起部68の前面84を越えて延びていてもよい。突起部68の高さは、スロット74の始端部76を形成する突起部68の高さがスロット74の終端部78を形成する突起部68の高さより低いように、先細又は階段状にされ得る。階段状の設計は、強度を増すことができ、毛のスロット74への通過を向上させることができる。突起部68の1つの第1側面88から隣接する突起部68の第1側面90までを測定したスロット74のピッチ又は間隔は、約0.40mm〜約1.5mm、又は約0.80mmの範囲を有していてもよい。スロット74の総数は、ピッチ及びハウジング20の長さに応じて、50超、約60超、約70超、又は更には約80超でもよい。
【0029】
次に図9を参照すると、トリミング刃アセンブリ40の断面図が示されている。トリミング刃アセンブリは、刃支持体42と、刃支持体に取り付けられたトリミング刃44とを含む。トリミング刃44は、刃先60を含む。トリミング刃のスパン94は、刃先60から突起部68の接線曲面まで引かれた接線93方向に測定される。トリミング刃のスパンは、約0.1mm〜約2.0mm、又は約0.90mmの範囲を有していてもよい。
【0030】
本明細書に開示されている寸法及び値は、列挙した正確な数値に厳しく制限されるものとして理解すべきではない。それよりむしろ、特に指定されない限り、こうした各寸法は、列挙された値とその値周辺の機能的に同等の範囲との両方を意味することが意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することを意図している。
【0031】
相互参照される又は関連するあらゆる特許又は出願書類を含め、本明細書において引用される全ての文献は、明示的に除外ないしは制限されない限り、その全体を参考として本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、それが本明細書において開示され請求されるいずれかの発明に関する先行技術であること、又はそれが単独で若しくは他のいかなる参照とのいかなる組み合わせにおいても、このような発明を教示する、提案する、又は開示することを認めるものではない。更に、本書における用語のいずれかの意味又は定義が、参照により組み込まれた文献における同一の用語のいずれかの意味又は定義と相反する限りにおいて、本書においてその用語に与えられた定義又は意味が適用されるものとする。
【0032】
本発明の特定の実施形態が説明及び記載されてきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行えることが当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内にあるそのようなすべての変更及び修正を、添付の「特許請求の範囲」で扱うものとする。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングであって、前記ハウジングの前部にある主ガードと前記ハウジングの後部上面にある主キャップとを有するハウジングと、前記主ガードと前記主キャップとの間に配置された1枚以上の主剃毛刃と、
前記ハウジングの後部に取り付けられた刃先を有するトリミング刃と、
前記ハウジングの後部にあるトリミングコームガードであって、前記刃先に対して概ね垂直に延びる複数の開放スロットを画定する前記トリミングコームガードの長さ方向に複数の突起部を有するトリミングコームガードと、を備え、
前記開放スロットが、剃毛時に毛を自由に通過させるための約0.20mm〜約0.49mmの最小幅を有する、剃毛かみそり刃ユニット。
【請求項2】
前記トリミングコームガードが、切断及び成形されたシートメタルから作製される、請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記開放スロットが、約0.40mm〜約0.85mmのピッチを有する、請求項1又は2に記載のユニット。
【請求項4】
前記トリミングコームガードが、前記トリミングコームガードの長さ方向に少なくとも約50の突起部を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項5】
前記開放スロットが、前記トリミング刃に直接隣接している、請求項1〜4のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項6】
前記開放スロットが、実質的に一定の幅を有する、請求項1〜5のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項7】
前記開放スロットが、概ね互いに平行である、請求項1〜6のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項8】
前記スロットが、約1:125〜約5となる、スロットの深さのスロットの幅に対する縦横比を有する、請求項1〜7のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項9】
前記ユニットが、約0.1mm〜約2.0mmのトリミング刃のスパンを有する、請求項1〜8のいずれか一項に記載のユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−527326(P2012−527326A)
【公表日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−512024(P2012−512024)
【出願日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際出願番号】PCT/US2010/035541
【国際公開番号】WO2010/138371
【国際公開日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(593093249)ザ ジレット カンパニー (349)