説明

前方配置部材取付方法

【課題】 運転席側へのオフセット前面衝突時に、確実に衝突エネルギーを吸収できる前方配置部材の取付方法を提供すること。
【解決手段】 車両の前方に配置される前方配置部材10を車両の左右一対に設けられるサイドメンバ20および30に取り付ける前方配置部材取付方法であって、前方配置部材10の両端部に形成された締結孔12および13のうち片側の端部に形成される開口面積の大きな締結孔13が運転席側に位置するように、前方配置部材10を車幅方向に向けて配置し、配置された前方配置部材10とサイドメンバ20および30を締結孔12および13を通じて締結する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前方配置部材を取り付ける前方配置部材取付方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、前方配置部材の取付方法としては、車両の前方に配置されるバンパーリインホースメント(以下、バンパR/F)に締結用の締結孔を設けて、ナットなどの締結部材を用いてフロントサイドフレームに取り付ける方法が知られている。特許文献1には、バンパR/Fのフランジ部に締結孔を設けて、その締結孔にボルトを挿通させてナットでバンパR/Fとサイドメンバとを締結する方法が記載される。
【特許文献1】特開2002−240744号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の取付方法においては、バンパR/Fの加工ばらつきなどを吸収するため、部材の左右一方に位置する締結孔の開口面積を他方に比べてより大きく形成することが考えられる。
しかしながら、運転席側へのオフセット前面衝突時には、バンパR/Fを介して、運転席側のサイドメンバには圧縮荷重が入力され、助手席側のサイドメンバには引張荷重が入力される。このとき、助手席側に位置する締結孔の開口面積が大きいと、運転席側に位置する締結孔の開口面積が大きい場合に比較して助手席側のバンパR/Fが外れやすくなる。結果としてサイドメンバでの充分な衝突エネルギー吸収が得られないおそれがある。
【0004】
本発明は、上記した事情に鑑みて為されたものであり、運転席側へのオフセット前面衝突時に、確実に衝突エネルギーを吸収できる前方配置部材取付方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る車両の前方配置部材の取付方法は、車両の前方に配置される前方配置部材を車両の左右一対に設けられるサイドメンバに取り付ける前方配置部材取付方法であって、前記前方配置部材の両端部に形成された締結孔のうち片側の端部に形成される開口面積の大きな締結孔が運転席側に位置するように、前記前方配置部材を車幅方向に向けて配置する配置工程と、配置された前記前方配置部材とサイドメンバを前記締結孔を通じて締結する締結工程と、を備えたことを特徴とする。
【0006】
また本発明に係る車両の前方配置部材の取付方法は、車両の前方に配置される前方配置部材を車両の左右一対に設けられるサイドメンバに取り付ける前方配置部材取付方法であって、先端部に締結孔を形成した一対の前記サイドメンバのうち他方に比べて締結孔の開口面積を大きく形成したものが運転席側に位置するように、前記サイドメンバを車両前後方向に向けて配置する配置工程と、配置された前記サイドメンバと前方配置部材を前記締結孔を通じて締結する締結工程と、を備えたことを特徴とすることが好ましい。
【0007】
また本発明に係る車両の前方配置部材の取付方法は、車両の前方に配置される前方配置部材を車両前後方向に接続された衝撃吸収部材を介して車両の左右一対に設けられるサイドメンバに取り付ける前方配置部材取付方法であって、締結孔を形成した一対の前記衝撃吸収部材のうち他方に比べて締結孔の開口面積を大きく形成したものが運転席側に位置するように、前記前方配置部材を車幅方向に向けて配置する配置工程と、配置された前記前方配置部材とサイドメンバを前記締結孔を通じて締結する締結工程と、を備えたことが好ましい。
【0008】
また本発明に係る車両の前方配置部材の取付方法は、車両の前方に配置される前方配置部材を車両の左右一対に設けられる衝撃吸収部材に取り付ける前方配置部材取付方法であって、先端部に締結孔を形成された一対の前記衝撃吸収部材のうち他方に比べて締結孔の開口面積を大きく形成したものが運転席側に位置するように、前記衝撃吸収部材を車両前後方向に向けて配置する配置工程と、配置された前記衝撃吸収部材と前方配置部材を前記締結孔を通じて締結する締結工程と、を備えたことを特徴とすることが好ましい。
【0009】
これら発明によれば、運転席側へのオフセット前面衝突時において、引張荷重が入力される助手席側の締結孔は開口面積の大きな締結孔ではないため、前方配置部材の助手席側の締結が外れることを妨げることができる。従って、運転席側へのオフセット前面衝突時に、前方配置部材が取り付けられたサイドメンバで確実に衝突エネルギーを吸収することができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、運転席側へのオフセット前面衝突時に、確実に衝突エネルギーを吸収することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。なお、本発明が適用される車両は特に限定しないが、以下の実施形態では一般的な乗用車とする。また、本明細書において、車両が前進している際の前進方向を「前方」と定め、「前」「後」「左」「右」等の方向を表す語を用いることとする。
(第一実施形態)
【0012】
図1は、本発明の第一実施形態に係る前方配置部材取付方法を示す斜視図である。図1に示すように、本実施形態で取り付けられる前方配置部材10は、車幅方向に延びる棒状部材であり、例えばバンパR/Fのように、衝突時の衝突荷重を受け止める強度部材として用いられる。
【0013】
前方配置部材10には、後部側面に締結孔12および13が設けられている。締結孔13は、車両の運転席側に形成される締結用の孔であり、右ハンドル車の場合、前方配置部材10の右側に形成される。締結孔12は、車両の助手席側に形成される締結用の孔であり、右ハンドル車の場合、前方配置部材10の左側に形成される。
【0014】
締結孔12には、車両左側に設置されるサイドメンバ20の締結部21が挿通されて、ナットなどを用いて締結される。これにより、サイドメンバ20に前方配置部材10が取り付けられる。締結孔13には、車両右側に設置されるサイドメンバ30の締結部31が挿通されて、ナットなどを用いて締結される。これにより、サイドメンバ30に前方配置部材10が取り付けられる。締結部21、31は、例えばサイドメンバ20、30の端面から前方へ突出するボルト状のものが用いられる。
【0015】
締結孔13の開口面積は締結孔12に比べて大きく設けられている。例えば、締結孔12が円形に形成されるのに対し、締結孔13は例えば車幅方向に長軸を持つ楕円形状に形成される。また、締結孔13は、車幅方向に長い長孔としてもよい。
【0016】
サイドメンバ20および30は、車両前後方向に延びる骨格部材であり、オフセット衝突の際には、引張荷重もしくは圧縮荷重が加えられて衝撃吸収が行われる。サイドメンバ20および30には、例えば車両前方向きにフランジ部20aおよび30aが設けられ、それらのフランジ部20a、30aに締結部21および31が突設される。
【0017】
次に、本実施形態に係る前方配置部材取付方法について説明する。
【0018】
図1に示すように、まず、締結孔13が運転席側に位置し、前方配置部材の長手方向が車幅方向に向くように、前方配置部材10が配置される。次に、締結部21の軸線上に締結孔12が位置し、締結部31の軸線上に締結孔13が位置するように、前方配置部材10の位置合わせが行われる。
【0019】
そして、締結孔12に締結部21が通され、締結孔13に締結部31が通される。締結孔12を貫通した締結部21の先端にナットが螺合され締結される。締結孔13を貫通した締結部31の先端にナットが螺合され締結される。
【0020】
次に、本実施形態に係る前方配置部材取付方法で得られる車体構造における運転席側オフセット前面衝突時の衝撃吸収について、従来の取付方法と比較しながら説明する。
【0021】
図2は、従来の取付方法で製造された車体構造における衝撃吸収の説明図である。
【0022】
図2に示すように、車両が障害物Mに対し運転席側のオフセット前面衝突をした場合、運転席側のサイドメンバ30および前方配置部材10の右側部分には、車両後方向きに圧縮荷重が加えられる。それと共に、助手席側のサイドメンバ20および前方配置部材10の左側部分には、車両前方向きに引張荷重が加えられる。
【0023】
従来の取付方法によって、助手席側の締結孔12が開口面積の大きな締結孔であると、前方配置部材10の左側部分に加えられる引張荷重によって、前方配置部材10と左サイドメンバ20の締結が外れ、前方配置部材10がサイドメンバ20から外れてしまうおそれがある。前方配置部材10がサイドメンバ20から外れてしまうと、サイドメンバ20に衝撃が伝達されず、サイドメンバ20を通じて衝撃吸収が行われないこととなる。
【0024】
図3は、本実施形態に係る取付方法で製造された車体構造における衝撃吸収の説明図である。
【0025】
図2と同様に車両が障害物Mに対し運転席側のオフセット前面衝突をした場合を考える。図3に示すように、助手席側の締結部12は開口面積の大きな締結孔ではない。このため締結孔12に引張荷重が加えられたとしても、図2の場合に比較して、前方配置部材10と左側のサイドメンバ20の締結は外れにくく、前方配置部材10がサイドメンバ20から外れにくくなる。従って、衝撃力を助手席側のサイドメンバ40に伝達させることができ、サイドメンバ40を用いて効率よく衝撃吸収を行うことができる。
【0026】
以上のように、本実施形態に係る取付方法は、車両の前方に配置される前方配置部材10を車両の左右一対に設けられるサイドメンバ20および30に取り付ける前方配置部材取付方法であって、前方配置部材10の両端部に形成された締結孔12および13のうち片側の端部に形成される開口面積の大きな締結孔13が運転席側に位置するように、前方配置部材10を車幅方向に向けて配置し、前方配置部材10とサイドメンバ20、30を締結孔12、13を通じて締結する。これによれば、運転席側へのオフセット前面衝突時に、確実に衝突エネルギーを吸収することができる。
(第二実施形態)
【0027】
図4は、本発明の第二実施形態に係る前方配置部材取付方法を示す斜視図である。
【0028】
図4に示すように、本実施形態で取り付けられる前方配置部材10には、後部側面にボルト状の締結部14および15が突設されている。締結部14は助手席側に設けられ、締結部15は運転席側に設けられている。これら締結部14、15は、それぞれサイドメンバ20、30に形成される締結孔22、32に挿通されて、例えば締結手段であるナットなどを用いて締結され、前方配置部材10がサイドメンバ20、30に取り付けられる。
【0029】
サイドメンバ20および30には、前方部分にフランジ部20aおよび30aが設けられている。フランジ部20aおよび30aには、それらの貫通する締結孔22および32が形成されている。運転席側のフランジ部30aに形成される締結孔32は、助手席側のフランジ部20aに形成される締結孔22に対し、開口面積が大きく設けられている。例えば締結孔32は、締結孔22が円形に形成されるのに対し、車幅方向に長軸を持つ楕円形状に形成される。また、締結孔32としては、車幅方向を長くした長孔であってもよい。
【0030】
次に、本実施形態に係る前方配置部材取付方法について説明する。
【0031】
図4に示すように、まず、開口面積の大きな締結孔32を有するサイドメンバ30が運転席側に位置し、通常の孔形状の締結孔32を有するサイドメンバ20が助手席側に位置するように、サイドメンバ20および30が配置される。
【0032】
そして、締結孔32の開口位置に締結部15が位置し、締結孔22の開口位置に締結部14が位置するように、前方配置部材10の位置合わせが行われる。そして、締結孔22および32に締結部14および15が通され、ナットで締結される。これにより、前方配置部材10がサイドメンバ20、30に取り付けられる。
【0033】
このような本実施形態に係る取付方法であっても、その取付方法により得られる車体構造において、運転席側へのオフセット前面衝突時に確実に衝突エネルギーを吸収することができるという効果を得ることができ、上述した第一実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
(第三実施形態)
【0034】
図5は、本発明の第三実施形態に係る前方配置部材取付方法を示す斜視図である。
【0035】
図5に示すように、本実施形態で取り付けられる前方配置部材10には、車両後方に向けて衝撃吸収部材40および50が取り付けられている。衝撃吸収部材40、50は、サイドメンバ20、30より剛性が小さく変形しやすい構造となっており、例えばクラッシュボックスなどが用いられる。この衝撃吸収部材40、50は、溶接やボルトなどによって前方配置部材10に取り付けられている。衝撃吸収部材40および50の後端には、フランジ部40aおよび50aが設けられている。フランジ部40a、50aには、それらを貫通する締結孔41、51が形成されている。
【0036】
運転席側の締結孔51は、助手席側の締結孔41と比べて開口面積が大きく形成されている。例えば、締結孔51は、締結孔41が円形であるのに対し、車幅方向に長軸を持つ楕円形状に形成される。また、締結孔51を車幅方向に長い長孔に形成してもよい。
【0037】
サイドメンバ20および30の前端には、フランジ部20a、30aが設けられている。フランジ部20a、30aには、前方へ突出するボルト状の締結部21および31が設けられている。これら締結部21、31は、それぞれフランジ部40a、50aに形成される締結孔41および51に挿通されて、例えば締結手段であるナットなどを用いて締結される。これにより、前方配置部材10が衝撃吸収部材40および50を介してサイドメンバ20および30に取り付けられる。
【0038】
次に、本実施形態に係る前方配置部材取付方法について説明する。
【0039】
図5に示すように、まず、締結孔51が運転席側に位置し、締結孔41が助手席側に位置するように前方配置部材10が配置される。
【0040】
次に、締結部21軸線上に締結孔41が位置し、締結部31軸線上に締結孔51が位置するように、前方配置部材10の位置合わせが行われる。そして、締結孔41および51に締結部21および31が通され、ナットで締結される。これにより、前方配置部材10がサイドメンバ30、40に対し取り付けられる。
【0041】
図6は、本実施形態に係る取付方法で得られる車体構造における衝撃吸収の説明図である。
【0042】
図6に示すように、車両が障害物Mと運転席側のオフセット前面衝突をした場合、運転席側のサイドメンバ30および衝撃吸収部材50には車両後方向きに圧縮荷重が加えられ、助手席側のサイドメンバ20および衝撃吸収部材40には車両前方向きに引張荷重が加えられる。
【0043】
その際、衝撃吸収部材40に設けられた締結孔41は通常の孔であり開口面積の大きな孔ではない。このため、衝撃吸収部材40に引張荷重が加えられたとしても、従来の取付方法で取り付けられた場合に比較して、前方配置部材10とサイドメンバ20の締結が外れにくく、前方配置部材10が左サイドメンバ20から外れにくくなる。従って、衝撃力を助手席側のサイドメンバ40に伝達させることができ、サイドメンバ40を用いて効率よく衝撃吸収を行うことができる。
【0044】
以上のように、本実施形態に係る取付方法であっても、その取付方法により得られる車体構造において、運転席側へのオフセット前面衝突時に確実に衝突エネルギーを吸収することができるという効果を得ることができ、上述した各実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
(第四実施形態)
【0045】
図7は、本発明の第四実施形態に係る前方配置部材取付方法を示す斜視図である。
【0046】
図7に示すように、本実施形態で取り付けられる前方配置部材10には、後部側面にボルト状の締結部14および15が突設されている。締結部14は助手席側に設けられ、締結部15は運転席側に設けられている。これら締結部14、15は、それぞれサイドメンバ20、30に形成される締結孔22、32に挿通されて、例えば締結手段であるナットなどを用いて締結され、前方配置部材10がサイドメンバ20、30に取り付けられる。
【0047】
サイドメンバ20、30の前方側には、それぞれ衝撃吸収部材40、50が取り付けられている。衝撃吸収部材40、50の前端には、フランジ部40bおよび50bが設けられている。フランジ部40b、50bには、それらの貫通する締結孔42、52が形成されている。運転席側の締結孔52は、助手席側の締結孔42に比べて、開口面積が大きく設けられている。締結孔52は、例えば締結孔42が円形に形成されるのに対し、車幅方向に長軸を持つ楕円形状で形成される。また、締結孔52としては、車幅方向を長くした長孔であってもよい。
【0048】
次に、本実施形態に係る前方配置部材取付方法について説明する。
【0049】
図7に示すように、まず、開口面積の大きな締結孔52を有する衝撃吸収部材50が運転席側に位置し、通常の孔形状の締結孔42を有する衝撃吸収部材40が助手席側に位置するように、衝撃吸収部材40、50が配置される。
【0050】
そして、締結孔52の開口位置に締結部15が位置し、締結孔42の開口位置に締結部14が位置するように、前方配置部材10の位置合わせが行われる。そして、締結孔42および52に締結部14および15が通され、ナットで締結される。これにより、前方配置部材10が衝撃吸収部材40及び50を介してサイドメンバ20、30に取り付けられる。
【0051】
このような本実施形態に係る取付方法であっても、その取付方法により得られる車体構造において、運転席側へのオフセット前面衝突時に、確実に衝突エネルギーを吸収することができるという効果を得ることができ、上述した各実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
(第五実施形態)
【0052】
図8は、本発明の第五実施形態に係る取付方法を示す斜視図である。
【0053】
第二実施形態では、締結方法として、締結部14および15をナットで締結する方法を示したが、図8に示すように、サイドメンバ20、30の締結孔22および32と前方配置部材10に形成される挿通孔12および13とに対して、ボルト60および70を挿通させてナットで締結してもよい。
【0054】
このような本実施形態に係る取付方法であっても、その取付方法により得られる車体構造において、運転席側へのオフセット前面衝突時に、確実に衝突エネルギーを吸収することができるという効果を得ることができ、上述した各実施形態と同様な作用効果を得ることができる。
【0055】
なお、上述した各実施形態は、本発明に係る前方配置部材取付方法の一例を示すものである。本発明に係る前方配置部材取付方法は、これらの実施形態に係る前方配置部材取付方法に限られるものではなく、各請求項に記載した要旨を変更しない範囲で、実施形態に係る前方配置部材取付方法を変形し、又は他のものに適用したものであってもよい。
【0056】
例えば、前方配置部材10をラジエターサポート、ロアクロスメンバ、サスペンションメンバ、サスペンションタワーバーとして実施することも可能である。さらに、開口面積の大きな締結孔は、左ハンドル仕様の車両の場合には、部材の左側もしくはサイドメンバなどの左右一対部材の場合には左側に配置される部材に位置していてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1】本発明の第一実施形態に係る取付方法を示す説明図である。
【図2】従来の取付方法により得られる車体構造における衝撃吸収の説明図である。
【図3】図1の取付方法で得られる車体構造における衝撃吸収の説明図である。
【図4】本発明の第二実施形態に係る取付方法を示す説明図である。
【図5】本発明の第三実施形態に係る取付方法を示す説明図である。
【図6】図5の取付方法で得られる車体構造における衝撃吸収の説明図である。
【図7】本発明の第四実施形態に係る取付方法を示す説明図である。
【図8】本発明の第五実施形態に係る取付方法を示す説明図である。
【符号の説明】
【0058】
10…前方配置部材、12…締結孔、13…締結孔、14…締結部、15…締結部、20…サイドメンバ、20a…フランジ部、21…締結部、22…締結孔、30…サイドメンバ、30a…フランジ部、31…締結部、32…締結孔、40…衝撃吸収部材、40a…フランジ部、40b…フランジ部、41…締結孔、42…締結孔、50…衝撃吸収部材、50a…フランジ部、50b…フランジ部、51…締結孔、52…締結孔、60、70…ボルト、M…障害物。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前方に配置される前方配置部材を車両の左右一対に設けられるサイドメンバに取り付ける前方配置部材取付方法であって、
前記前方配置部材の両端部に形成された締結孔のうち片側の端部に形成される開口面積の大きな締結孔が運転席側に位置するように、前記前方配置部材を車幅方向に向けて配置する配置工程と、
配置された前記前方配置部材とサイドメンバを前記締結孔を通じて締結する締結工程と、
を備えたことを特徴とする前方配置部材取付方法。
【請求項2】
車両の前方に配置される前方配置部材を車両の左右一対に設けられるサイドメンバに取り付ける前方配置部材取付方法であって、
先端部に締結孔を形成した一対の前記サイドメンバのうち他方に比べて締結孔の開口面積を大きく形成したものが運転席側に位置するように、前記サイドメンバを車両前後方向に向けて配置する配置工程と、
配置された前記サイドメンバと前方配置部材を前記締結孔を通じて締結する締結工程と、
を備えたことを特徴とする前方配置部材取付方法。
【請求項3】
車両の前方に配置される前方配置部材を車両前後方向に接続された衝撃吸収部材を介して車両の左右一対に設けられるサイドメンバに取り付ける前方配置部材取付方法であって、
締結孔を形成した一対の前記衝撃吸収部材のうち他方に比べて締結孔の開口面積を大きく形成したものが運転席側に位置するように、前記前方配置部材を車幅方向に向けて配置する配置工程と、
配置された前記前方配置部材とサイドメンバを前記締結孔を通じて締結する締結工程と、
を備えたことを特徴とする前方配置部材取付方法。
【請求項4】
車両の前方に配置される前方配置部材を車両の左右一対に設けられる衝撃吸収部材に取り付ける前方配置部材取付方法であって、
先端部に締結孔を形成された一対の前記衝撃吸収部材のうち他方に比べて締結孔の開口面積を大きく形成したものが運転席側に位置するように、前記衝撃吸収部材を車両前後方向に向けて配置する配置工程と、
配置された前記衝撃吸収部材と前方配置部材を前記締結孔を通じて締結する締結工程と、
を備えたことを特徴とする前方配置部材取付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2008−30687(P2008−30687A)
【公開日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−208330(P2006−208330)
【出願日】平成18年7月31日(2006.7.31)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】