前置移植外骨格を有する移植可能な医療デバイス
本願は生体身体内に医療用デバイスを移植する方法及び装置を開示する。その装置は例えば血管などの生体身体内に配置可能な細長いスリーブを含み、この医療用デバイスはスリーブ内に挿入可能である。使用中に、スリーブは身体により保持されて、医療用デバイスはスリーブ内に封止する。このスリーブは、医療用デバイス上の組織内成長を実質的に回避するので、スリーブとは独立して医療用デバイスを除去することが可能である。
【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
一般に本発明は、治療及び/又は診断目的で体内へ移植されるデバイス又はシステムに関する。特に本発明は、係るシステムの患者の脈管構造内への移植を容易にするための方法及びデバイスを与える。
【発明の背景】
【0002】
ペースメーカー、心臓細動除去器、及び移植心変換除細動器(implanted cardioverter defibrillators:ICD)は、心臓鼓動状態の処置のために長期移植することに成功を収めてきた。
【0003】
ペースメーカーは徐脈(緩心拍)の患者に移植される。このペースメーカーは除脈の周期を検出して電気的刺激を与えて、心臓の鼓動を適切な心拍へ増大させる。
【0004】
ICDは、頻脈性不整脈と称される早くて不規則な心拍の発作を患う患者に移植される。ICDは電流を直接に心臓へ与えて、心室細動ではなく、心房又は心室頻脈性不整脈を終わらせる。ICDは代替的には心室細動(ventricular fibrillation:VF)、心室の早くて不規則な心拍を患う患者に移植される。VF発作の間、心臓は震えて血液を身体へ殆ど若しくは全く圧送しないので、突然死を起こす虞がある。心室細動の矯正のために移植されたICDは、VF発作を検出して心臓へ電気的衝撃を与えて心臓の電気的調和を回復させる。
【0005】
他の形式の移植可能除細動デバイスは、心房細動(atrial fibrillation:AF)即ち、心臓上室(心房)の電気的調和の欠如を患う患者を処置する。AF発作の間、心房内の血液は鬱血又は凝血して、患者を卒中の危険にさらすおそれがある。心房細動の矯正のためにインプラントされた電気的生理デバイスはAF発作を検出して心房へ電気的衝撃を与えて電気的調和を回復させる。
【0006】
ペースメーカー及びICDは定常的に皮膚の下方(皮下)又は胸筋の下方の何れかで胸筋領域へ定常的に移植される。リード線は心臓内又は心臓上の適切な位置へ配置される。この複雑さのために、心拍を確認する心臓内科医は、その患者をペースメーカー又はICDの移植のために助手や外科医に診せる必要があるので、デバイスを至急必要とする患者への当該デバイスの移植が遅れてしまう。従って、これらのデバイスと、それを移植する処置とを簡略化することにより、広範囲な施術者による移植を可能にすることが望ましい。
【0007】
2003年6月4日に出願された米国特許出願第10/453,971号及び第10/454,223号(以下、’971号及び’223号出願)、並びに2004年6月4日に出願された米国特許出願第10/862,113号(以下、’113号出願)は、脈管構造内システムを開示しており、これは例えば心臓の除細動、ペーシング及び/又は電気的除細動のために心臓へ気的的エネルギーを送るために用いられる。これらの出願の各々は参照により汎く本明細書に組み込まれている。
【0008】
一般的に、’971号、’113号及び’223号出願に説明されたシステムは、ペーシング及び/又は除細動等のための心臓への給電に必要な回路系及び関連部品を包含する少なくとも一つのハウジングを含んでいる。このシステムは、少なくとも一つの電極線も含んでおり、この電極線を通じて電気エネルギーが身体へ送られる。これらの部品の一部又は全ては脈管構造内に配置されており、その脈管構造は例えば上大静脈(SVC)、下大静脈(IVC)、或いは左鎖骨下動脈又は右鎖骨下動脈、冠状静脈洞、及び/又は他の静脈系又は動脈系である。例えば、ハウジング(これは電子部品、回路系、バッテリー、キャパシタ等を包含している)をIVC又はSVC内に配置して、一方、このハウジングから延出するリード線は左鎖骨下静脈(LSV)、IVC、心臓の冠状静脈洞、及び/又は心臓の右心室へ延出させてもよい。これらの部品を脈管構造内に保持するために保持デバイスを用いてもよい。
【0009】
本明細書は、脈管構造内システムにおける移植及びその後のハウジング(これは電子部品、回路系、バッテリー等を包含している)の除去を容易にする構成要素について説明する。特に本願は脈管構造内に移植されるスリーブ即ち「外骨格」について説明する。この外骨格は保持デバイスを用いて所定位置に保持される。外骨格の移植に続いて、ハウジングが外骨格へ挿入される。ハウジングの外植が必要となる日がきたならば、ハウジングを外骨格から抜き出して身体から除去するが、外骨格は所定位置に残す。
【0010】
図面の詳細な説明
心臓解剖図
図1は心臓及び主要な血管を含むヒトの心臓解剖図を示す。以下の解剖部位が示されており、ここに列記した参照符号により識別される。
【0011】
右鎖骨下動脈:2a
左鎖骨下動脈:2b
上大静脈(SVC):3a
下大静脈(IVC):3b
右心房(RA):4a
左心房(LA):4b
右心房付属器(RAA):5
冠状静脈洞口(CS Os):6
右心室(RV):7a
左心室(LV)7b
大動脈弓:8
下行大動脈:9
外骨格構造については、電気生理学(EP)的用途に有益な脈管構造内システム(例えば移植可能な除細動システム及びその関連部品)に関して説明する。但し、開示された実施例及び方法若しくはそれらの変形例は、他の形態の脈管構造内システム(これはペーシング、除細動、電気的除細動システムを含むが、これらに限定されるものではない)の移植にも使用できることに留意されたい。他の治療法(例えば製薬治療)を身体へ送達させる脈管構造内システムに関連する更なる構成要素も考えられる。このようなシステムは、2004年12月9日出願の米国特許出願"INTRAVASCULAR DELIVERY SYSTEM FOR THERAPEUTIC AGENTS"(代理人整理番号NMX−110)に説明されており、その全体が本明細書に参照により組み込まれている。外骨格構成要素が有益である他のシステムとしては、脈管構造内診断システム、例えば血液グルコース、血液酸素又は他のパラメータを監視するシステムが含まれる。本願は脈管構造内で使用するためのシステムについて説明するが、ここで前置インプラント外骨格は、体内の医療用インプラントを配置させるべき他の部位に移植してもよいことに言及しておく。例えば外骨格は皮下ポケット、又は組織内、或いは身体を通じる体洞内における前置移植デバイスとしての役割も果たす。
【0012】
一般説説明
図2は本明細書に説明した種類の構成要素を利用できる形式の脈管構造内除細動システム10の一例を概略的に示す。システム10の要素は除細動及び/又はペーシングデバイスを含んでおり、これは管状外骨格13aと、この外骨格の開口15a内に摺動自在に収容される挿入体13bとからなる。外骨格13aは「前置移植体」、即ち最初に体管内に繋止されるスリーブ又はシェルとして働き、一方、挿入体13bは、システムの機能を実行するための電子部品及びその関連要素を収容する役割を果たす。
【0013】
外骨格13aは、脈管構造内を挿通して、且つ血液流に対する阻害を最小にして患者の脈管構造内に繋止されるように寸法付けられている。外骨格についての適切な部位は、右又は左大腿静脈を通じて或いは鎖骨下動脈又は腕頭静脈を通じてのアクセスを用いる静脈系、或いは大腿動脈の一方を通じるアクセスを用いる動脈系を含むが、これらに限定されるものではない。従って外骨格は好ましくは流線型状の最大断面径を有し、これは3−15mm又はそれ未満の範囲であり、最も好ましい最大断面径は3−8mm又はそれ未満である。横方向(即ち縦軸を横断する方向)における外骨格の断面領域は可能な限り小さくして、且つ依然として、要求される構成要素を挿入体13b内に適合させねばならない。この領域は、好ましくは約79mm2又はそれ未満の範囲であり、更に好ましくは約40mm2又はそれ未満の範囲、最も好ましくは12.5mm2と40mm2との間である。
【0014】
外骨格は、この外骨格内への体液の流動に抗する液密遮蔽体を形成することが好ましい。血液及び体液の漏洩を防ぐようにすると、外骨格内及び挿入体上の血栓形成及び内皮若しくは細胞成長が回避されるので、交換や保守が必要な際に外骨格から挿入体を取り出すことが可能となる。外骨格に有益な材料の例は、PTFE、ePTFE、PFPE、他のフッ素重合体、ポリウレタン、シリコン、ポリオレフィンラバー、ダクロンポリエステル、PET、PMMA、EVA又はポリプロピレン、セラミック、表面反応ガラスセラミック(バイオガラス又はバイオセラミックを含む)、或いはチタン及びその合金及び/又は他の生態適合金属を含む。外骨格13aは、ポリメリック材料からなり、このポリメリック材料は、その上又は下に或いは一体的に補強構造(例えば金属又は重合体ブレイド(braid))を有している。この種の構成の一例はテフロンポリマーで裏打ちされたブレイドである。
【0015】
外骨格は脈管内に恒常的に留まるので、外骨格13a上及び/又は外骨格13a内には組織成長(例えば細胞封入、内成長、内皮化)を促進することが望ましい。外骨格上/又は外骨格内への組織成長は、管内の外骨格の安定性を改善し、血液面適合性を改良することにより管内のシステムの生体適合性を改善し得る。細胞成長は構造的特徴を用いて外骨格に内成長促進面を与えることにより促進される。例えば、外骨格の外面の全て又は一部は、(例えば多孔性材料からなる)細孔、(例えばメッシュ材料における)間質、若しくは内部又は表面上に細胞成長を起すことができる他の表面改良を有してもよい。一つの実施形態における外骨格の外面は、Dacronにより形成又は被覆されるか、或いは約15乃至25ミクロンの微小繊維長に対する節点を有するePTFEにより形成又は被覆される。外骨格内又は外骨格上への細胞成長は内成長を促進する物質を用いることによっても促進される。例えば外骨格は、卵白、成長因子、合成又は天然分子等の物質、若しくは細胞成長を促進する他の物質により被覆するか或いはそれらを含浸させてもよい。
【0016】
一方、選択的に外骨格を外植することが望ましいならば、耐増殖特性を有する材料により形成するか、或いはそれらの層又は被覆により被覆して、内皮化又は細胞内成長を最小化してもよい。これはデバイス内又はデバイス上の成長を最小化させると、デバイスが移植された際の脈管損傷が最小化するためである。約1乃至10ミクロン及び好ましくは約10ミクロン未満の節対繊維長を有するePTFEの形態は、この目的のために使用できる。
【0017】
他の実施の形態における外骨格は、予め見積もられた期間を経てから劣化するように、即ち挿入体の予期された有効寿命の後に劣化が生じるように構成してもよい。この目的に適する材料は、LPLA、ポリグリコール酸、ポリアニヒドリド、又は他の侵食性材料を含む。この実施例によれば、外骨格の劣化は、移植体の除去の後に生じるようにその時期を調節されていることが好ましい。
【0018】
外骨格表面は、(例えば、臨界超過二酸化炭素を用いて塗布されたぺルフルオロカーボンのような材料又は被覆を用いて)抗血栓形成性としてもよいが、細胞内成長が望ましいならば、内皮成長のための基質として若干の血栓形成が許容される。外骨格は、例えば抗血栓形成組成(例:ヘパリンサルフェート)及び/又は抗増殖組成及び/又は免疫抑制剤を溶出する組成である表面又は被覆を含んでもよい。
【0019】
図2を参照すると、デバイスの最基端部分は外骨格のより可撓な尾状部分17bへの移行部17aを含み、これは後述するように、移植後に螺旋形にされて皮下ポケットへ押し込まれる。
【0020】
他の実施の形態では、挿入体13bを外骨格13aへ止まり嵌めするようにしてもよく、この場合、外骨格は挿入体13b上の被覆として働く。
【0021】
一本以上の電極リード線14を外骨格から分岐として延出させてもよい。リード線は電極16を含んでおり、これは周囲の身体組織へ電気的エネルギを送る。図2の実施例においては、リード線14は右心室(RV)内に配置可能である。付加的な電極を外骨格の本体上に配置してもよい。例えば外骨格は、左鎖骨下静脈(LSV)2b内に配置可能な電極18a及び下大静脈(IVC)3b内に配置可能な電極18bを含んでもよい。
【0022】
用語「外骨格」とは、外骨格13aが硬質又は剛である必要があることを意味するものではないことに留意されたい。以下に説明するように、外骨格は体液が挿入体へ接触する流動に対する遮蔽体を好ましく形成するが、これは剛な遮蔽体である必要はない。好ましい実施形の形態における外骨格は、脈管内を挿通するように充分に可撓である。しかしながら、外骨格13aの特定の区画は、脈管内の最終的な位置に配置された後に、その区画の強度及び安定性を補強する付加的な特徴を含んでもよい。そのようにすることは、挿入体13bを外骨格13aから取り除く際に、挿入体13を引き抜く間に外骨格13aに対して加わる軸方向力に抗して外骨格13aを付助するので望ましい。
【0023】
例えば図2の実施例においては、リード線14若しくはリード線分岐点11の末端に位置する外骨格の部分を補強するので望ましい。一つの補強方法は、外骨格に液相において回復可能若しくは反応性ポリマーのポケットを与えることを含む。これらのポケットは、外骨格全体に配置可能であるか、或いは選択的された領域、例えばリード線14及び/又は分岐点11、及び分岐点に対する遠位点に配置可能である。外骨格が配置されるか、或いは挿入体の摘出の直前に、ポリマーは適宜な硬化方法(例えば紫外線照射、化学的接触、熱活性化等)を用いて硬化される。硬化した材料は、外骨格を脈管内の所望の形状に保持するのに役立つと共に、軸方向安定性を付助することができる。補強方法の他の実施の形態は、外骨格の移植の後若しくは挿入体の摘出の直前に、側壁の管腔を通じて補強ワイヤ又はリボンを挿入することに関する。
【0024】
図3Aを参照すると、外骨格の内面は複数の電気的接点19a、19b、19cを含んでいる。これら接点19a、19b、19cの各々は対応するワイや20a、20b、20cへ接続され、これらは外骨格を通じて(例えば主管腔を通じて又は外骨格の側壁におけるチャンネルを通じて)延出する。各ワイヤは次いで電極又は電極配列16、18a、18bへ接続される。図3Aは代替的な電極の形態も図示しており、これは図2の実施例に示した面電極とは異なっている。図3Aの実施例において、各ワイア(例えばワイア20a)は外骨格を挿通して延出して外骨格の壁を貫通し、外骨格の面上に巻回されて電極を形成する。封止剤は貫通点で外骨格を封止するのに用いることが好ましい。
【0025】
再度図2を参照すると、挿入体13bは密封されたハウジングであって、電極及びシステムの操作に必要な他の要素を包含している。これらの要素は少なくとも一つのパルスジェネレータを含み、これは関連するバッテリ、キャパシタ、マイクロプロセッサ、及び除細動パルスを生成する回路系を含む。心臓の不整脈又は他の異常な活動を検出する回路系も挿入体13b内に収納されている。ハウジングはチタニウム又はチタニウム合金のような金属、ポリマー、又は他の適宜な材料から形成してもよい。外骨格は好ましくは挿入体を本体材料から絶縁するが、挿入体は抗血栓形成特性を有する層又は被覆により覆って、何らかの液体が外骨格へ移動した際に挿入体上の内皮成長又は細胞内成長を最小化するようにしてもよい。
【0026】
少なくとも一つの電気的接点22a、22b、22cが挿入体13bの外面上に位置している。接点22a、22b、22cはデバイス挿入体のハウジングへ取り付けられた伝導要素の形態を採ってもよい。これに代えて、挿入体13bが絶縁材料を塗布すべき伝導性ハウジングを含むならば、この接点は、挿入体の表面上に少なくとも一つの露出領域を残すようにして選択的に被覆を塗布するか若しくは被覆を部分的に除去することにより形成することができる。
【0027】
接点22a、22b、22cは、デバイス12が完全に組立てられた際に外骨格の内側の対応する接点20a、20b、20c(図3A)に電気的に接続するように配置されている。接点が正しく接続された際、ハウジング内のパルスジェネレータにより発せられた電気的エネルギは外骨格上の適宜な電極16、18a、18bへ指向される。同様に何らかの電極が心臓の電気的活動を検出するように配置されて、挿入体13b内の検出回路系へ電気的に接続される。
【0028】
図3Bは接点19a、19b、19c及び接点22a、22b、22cの代替的な配置を図解する。図3Aに示すように全ての接点をデバイス12の基端へ向う一群の中へ配置するのではなく、図3Bの実施例では接点19b、22bをLSV電極18aの領域内に配置し、接点19c、22cをIVC電極18bの領域内に配置する。RV電極16についての接点19a、22aは配線14の分岐点の近傍に配置される。
【0029】
図3Aを再度参照すると、接点19a、19b、19cが外骨格の基端部分に配置されているならば、挿入体13bは外骨格の末端へ延出するように寸法付けられる必要はないことに留意されたい。しかしながら、挿入体13bは、電気的接触をなす必要がない場合においても、末端へ延出するように充分に長くしてもよい。
【0030】
接点の他の配置構成を図3Cに示し、これは、外骨格13bの末端部分内に配置された挿入体13bの末端部分を示す。外骨格の壁部は挿入体を視認できるように断面で示してある。図示のように、階段状構造が挿入体及び外骨格の末端部分に用いられており、その各段7は接点19e、22eを形成する伝導リングを有する。更に詳しくは、各段7において伝導リング19eは外骨格13bの内面に並んでおり、対応する伝導リング22eは挿入体13aの外面に並んでいる。階段は挿入体と外骨格との間に適合する境界を形成するように寸法付けてもよい。
【0031】
この系は、外骨格13a内の挿入体13bへ係合する代替的な特徴を含んでもよい。外骨格と挿入体との間の保持力は好ましくは挿入体を保持するのに充分であるが、挿入体13bを手動で引き出せるようにせねばならない。一つの例では、外骨格の内面及び/又は挿入体の外面は隆起要素(例えば、リブ要素、幅広区画など)を含んでおり、これは、隣接する面の間の摩擦力に起因して二つの部品を係合させる。図4Aは挿入体13b上の表面における隆起要素23を示す。代替的に、部品13a、13bの間の一般的な嵌め合いは、このような摩擦を形成するのに充分である。
【0032】
他の例として、外骨格13a内の少なくとも一つの接点は、外骨格の中心軸へ向って径方向に偏倚した金属板ばねの形態を採ってもよい。これは図4Bに示してある。この実施例においては、接点19bは内側へ偏倚した板ばねである。電極18aは伝導性材料の帯か、又はリベット21を用いて接点へ電気的に接続された伝導性管系の部分であるか、或いは外骨格の壁部を挿通する他の伝導性要素とすることができる。図示のように、挿入体が外骨格内に配置された際には、板ばね接点19bは挿入体13b上の対応する接点22bと係合するように付勢する。係合を促進するように、接点22bは図示のように挿入体13bの表面に形成された凹所内に配置してもよい。複数の同様な板ばね(これは伝導性であってもなくてもよい)を外骨格表面上の一箇所又は複数箇所に用いて、構成要素の間の係合が確実なものとなるようにしてもよい。
【0033】
図3Aの設計と同様な代替的な電極及び接点の設計を図10A及び図10Bに示す。ここで、本願に説明した電極及びそれに関連する接点についての形態は単なる例示にすぎないのであって、包括的な記載として与えられたものではないことを断っておく。
【0034】
図10Aに示された一実施例では、電極18dはワイアコイルを含み、このコイルの第1の部分は外骨格内に配置されて接点19dを形成し、これは挿入体上の対応する接点と接触する。コイルの第2の部分は組織と接触するように外骨格の外面の周りを被包する。
【0035】
図10Bに示す同様な実施例において、電極18eは波状のパターンで巻回されたより線から形成されている。このパターンの一部は外骨格の内側に位置して接点19eとしての役割をなす一方、他の部分は外骨格の壁部を通じて延出して外部電極を形成する。同様なパターンは、ワイアを用いてループ状にするのではなく、金属のシート又は管へ切り出してもよい。ワイアの接点部分19eは図4Bの板ばね19bと同様な方式で内側へ偏倚させてもよい。
【0036】
再び図2を参照すると、一つよりも多くの保持デバイス、例えばアンカー24が血管内に外骨格を保持するように設けられている。アンカー24は、これが管壁に径方向に係合するように自己膨張を可能とさせる構造的特徴を含んでいる。例えば、一つ又は複数の形状記憶(例えばチタニウム合金、ニチノール、熱活性化形状記憶材料、又は形状記憶ポリマー)要素、或いはステンレススチール、Elgiloy、又はMP35N要素からなるバンド、メッシュ又は他のフレームワークを使用し得る。この実施例においては、アンカー24は組織内成長を促進するように構成して血管内の繋止安定性を増強することが好ましい。この目的のためにはメッシュ又は他のフレームワーク形態が適しているが、内成長を促進する組成及び/又は被覆を用いてもよい。
【0037】
移植中には、アンカー24及び外骨格13a上に伸縮シース26を摺動自在に配置することにより、アンカーをその圧縮状態に保持することができる(更にこのシース26は、移植中に配線分岐14を外骨格13aに対して流線型に保持するために用いることもできる)。シースが収縮すると、外骨格は正しく位置して、アンカー24を血管の周囲壁へ接触するように膨張させるので、外骨格は所望の位置に保持される。一旦展開すると、アンカー24は管壁と好ましく関係して、管壁が僅かに拡がるので、アンカーが存在するにも拘らず、管内腔が概ね連続的な状態に保たれ、ひいては乱流若しくは流れの閉塞が最小化される。アンカーは自己膨張が好ましいが、アンカーの膨張起動のために機械的な膨張手段(例えばバルーン式拡張器等)を用いてもよい。
【0038】
アンカーは、少なくとも一つの製薬が含浸されたコーティング基質を介する製薬到達能力も有する。
【0039】
アンカー24は、外骨格13a及びアンカー24が長手軸を共有するように構成してもよく、或は外骨格13a及びアンカー24が長手方向にオフセットするように構成してもよい。
【0040】
外骨格を身体内の位置へ前進させるように、移植マンドレル28を外骨格13aの基端(移行領域17a)へ取り付け可能である。挿入体を外骨格へ押し込むためにもこのマンドレル28を用いてもよく、或いはこの目的のために分離用器具を用いてもよい。このシステムは、その移植に有益な他の部品を備えてもよく、その部品とは案内ワイヤ30a、30b及び導入器32を含む。案内ワイヤを外骨格の移植のために用いるならば、外骨格は、案内ワイヤを通じて外骨格の追尾を可能とする案内ワイヤ管腔を含むか、或いは外骨格及び/又は配線14の末端に形成されて案内ワイヤを受け入れる開口を含むことが好ましい。この末端開口は血液又は他の体液の外骨格内への移動を防止するシールを含むことが好ましい。この開口は、流体(塩水又は炭酸ガス等)を用いて外骨格から基端開口15へ強制的に排出させる体液を外骨格へ通過させる一方向弁を含めるのに代えることができる。
【0041】
図5A乃至図5Eは図2のシステム10の移植を図示する。図示された方法においては、外骨格を最初に移植して、次いで挿入体を外骨格へ挿通させる。しかしながら、代替的な移植法においては、身体の外部で挿入体を外骨格へ挿通させて、この二つの部品を同時に導入してもよい。
【0042】
先ず小さな切開を大腿静脈に形成し、導入シース32を切開を通じて静脈へ挿通して、処置中にこの切開を解放状態に保つ。次いで、案内ワイヤ30a、30bをシース32へ挿通して下大静脈3bへ導入する。案内ワイヤ30aは腹腔鏡的処置の下に左鎖骨下静脈2bへ導かれて、案内ワイヤ30bは心臓の右心室7aへ案内される。移植の代替的な実施形態においては、案内ワイヤ30bのみを用いて右心室7aへ進める。
【0043】
次に、案内ワイヤ30bを外骨格へ延出させることにより、リード線14(図2)を案内ワイヤへねじ込み、リード線14の開口を介して外骨格から出す。両方の案内ワイヤを用いるならば、外骨格3bの末端を案内ワイヤ30aへねじ込む。次いでリード線14及び外骨格13aの末端を導入シース32へ挿通して、IVC3bへ入れる(図5A参照)。外骨格を押すと、リード線14が案内ワイヤ30bに追従しながら、外骨格が脈管内を(及び、案内ワイヤ30bが用いられているならば案内ワイヤ30bを通じて)前進する。
【0044】
案内ワイヤ30a、30bを引き抜く。必要とあれば、塩水やCO2のような流体を上述したように外骨格へ導いて体液を外骨格から排出させる。
【0045】
次に、移植マンドレル28を外骨格13aの基端部分へ(例えば移行領域17aにおいて)取り付けて、外骨格を脈管内へ更に押し進めるために用いる。マンドレル28の前進は、外骨格の末端がLSV2bの所望の位置に到達して、図5Bに示すようにリード線14が案内ワイヤ30bに追従して右心室へ入るまで続ける。この段階においては、外骨格の可撓性尾状区画17bの若干部分が身体の外側にとどまる。
【0046】
次いで図5Cに示すようにアンカー24をその拡張姿勢に解放することにより、外骨格を所定位置に繋止する。アンカーが膨張して周囲管壁に接触するので、外骨格の移動が防止される。所望とあれば、他の適宜なアンカーを用いて外骨格13aの末端部分をLSV2b内に繋止してもよい。マンドレル28を外骨格から取り外して身体から引き抜く。
【0047】
次いで、図5Dに示すように挿入体13bを外骨格へ挿入する。必要とあれば、移植マンドレル28を挿入体13bへ取り付けて、挿入体13bを所定位置へ押し進めるために用いてもよい。挿入体13bを当該挿入体13b上の接点が外骨格の対応する接点と電気的接続をなす点へ進める。最後に、マンドレル28を取り外して外骨格における開口15aをキャップ又はプラグ15bを用いて封止するか、或いは、開口15aを封止するように硬化する封止剤を用いて封止する。外骨格の可撓性尾状区画17bをコイル状にして大腿静脈へ又は大腿静脈に隣接する皮下ポケットへ押し込んで、将来的なアクセスまでそこにとどめておく。患者の皮膚を貫く切開はなるべく閉止して治癒を可能にさせる。
【0048】
挿入体13bへの将来的なアクセスの必要性は様々な理由により生じ得る。例えば、挿入体13b内のバッテリが消耗したならば、挿入体を取り出して新たなデバイスに交換してもよく、或いは充電器を挿入体13bへ接続してもよい。
【0049】
挿入体を交換するならば、尾状区画17bへのアクセスを可能とするように大腿切開を形成する。充分な長さの尾状部17bを身体から取り出して、尾状部17bにおける開口15aへのアクセスを可能とする。この開口15aは、例えばそのキャップ、プラグ15b又はシールを取り除くことにより非封止状態となる。これに代えて、キャップ、プラグ又はシールが内部に位置している尾状部の基端部分を切り取ることにより、外骨格を再び開放させてもよい。マンドレル28のような摘出器具を外骨格へ挿通させて挿入体を係合させるために用いてもよい。この処置を促進するために、代替的なマンドレルを用いてもよく、このマンドレルは、デバイスの基端よりも相当に広い口からなる末端カップリングを含んでいる。このマンドレルを外骨格を通じて挿入体13bへ向って進めた際に、口はデバイス10の基端を通過して挿入体の基端全体を締め付けるように働くので、マンドレルを尾状区画17bから退行させることにより挿入体を引き出すことができる。挿入体が摘出されたなら、新しい挿入体を上述の技法を用いて外骨格内へ進めて、尾状部を再び封止して身体内のポケット内へ戻す。
【0050】
代替的な摘出法を図5Fに示す。図示のように、注射器60を外骨格13aへ接続して、塩水、二酸化炭素、又は他の流体を外骨格へ圧送するのに用いる。射出された流体が外骨格の末端部分を満たすにつれて、流体圧力は挿入体を外骨格の開口端部へ向けて付勢する。この行程には、マンドレルを用いる手動摘出を組み合わせてもよい。挿入体が摘出されたなら、新たな部品を外骨格へ挿入して、挿入体を前進させることにより、外骨格内に残っている流体を開口15aから排出させる。
【0051】
図6は、外骨格113aと、この外骨格へ挿入可能な挿入体113bとを用いるシステム110の代替的な実施例を示す。システム110において、リード線14a、14bは図示のように外骨格113aから延出する。各リード線114a、114bは接点(図示せず)へ電気的に接続しており、その接点は外骨格113aの中空内室へ露呈している。接点は、外骨格113a及び挿入体113bが組立てられた際に、内室ハウジングの表面上における対応点122との電気的接続がなされるように配置されている。
【0052】
外骨格及び挿入体113a、113bには、互いを健固に係合させる手段を設けることが好ましい。例えば、図6に示すように、雌ねじ及び雄ねじ継手40、42を外骨格及び挿入体113a、113bにそれぞれ設けてもよい。挿入体13bの外骨格13aへの挿入に続いて、挿入体113aが回動して継手のねじへ係合する。付加的な封止構造(例えばOリング)を一方又は両方の部品113a、113bの基端へ含めることにより、デバイスへ入る血液流を最小化させてもよい。代替的に図7に示すように、ねじ42aを挿入体113bの末端近傍の外面上に形成して、対応する雌ねじを外骨格上に形成する(図示せず)。何れの場合においても、移植器具(これは図2のマンドレルと同様である)を挿入体113bへ接続可能であり、この移植器具を用いて挿入体113bを脈管内へ案内して、部品113bを回動させて、対応するねじを螺合させることができる。
【0053】
更に他の代替例として、図8A及び図8Bに示すように、挿入体113b(図8B)にはスプリングクリップ44を持たせ、外骨格113a(図8A)には窓46を持たせることにより、図8Cに示すように、部品が組立てられた際にはクリップ44が窓に係合するようにしてもよい。クリップ44は窓46を通じて露呈するので、このクリップ44を結線してデバイス表面上の電極として機能させることが望ましい。
【0054】
上述したように、一つ又は複数のOリングシール50(図7、図8A及び図8C)を用いて外骨格の流体排出を保つようにしてもよい。シール((図示せず)をクリップ44の周りに用いて、窓を通じてデバイス112へ入る流体漏洩を防止するようにしもよい。
【0055】
図9に示すように他の代替的な実施例においては、リード線214が挿入体213bへ取り付けられており、外骨格214aは、移植中にリード線を通過させることができる開口を含んでいる。図9の実施例における外骨格213aはスリーブ52を含んでおり、このスリーブには上述の目的のためにリード線を通すことができる。これに代えて、外骨格スリーブ52の所定位置における末端に穴を含めてもよい。シール(例えば上述した形式のOリング)を配置してスリーブ52を介する外骨格への流体の移動を防止するようにしてもよい。
【0056】
システム212の移植中、リード線214はスリーブ52を通じて送られて、上述したのと同様な方式で心臓及び/又は脈管内に位置する。塩水などの流体又は二酸化炭素などのガスを外骨格の開口基端へ指向させることにより、血液の流入を防止するか、或いは移植中に既に外骨格へ入った血液を排出させるようにしてもよい。孔又は一方方向弁((図示せず)も外骨格の末端領域に形成して、挿入体が外骨格内を通過して身体内の保持を容易にするにつれて、蓄積された血液を押しのけて排出させるようにしてもよい。
【0057】
製薬到達システム
外骨格形態は製薬到達システムと共に利用するのに適した構造とすることができる。この種の製薬到達システムは米国特許出願第号"Intravascualr dekivery System for Theraupeutic Agents," 2004年12月9日発行、代理人整理番号NMX−110に開示されており、その内容は参照により本発明に組み込まれている。このようなシステムは、移植可能な製薬貯蔵器と、この貯蔵器から血液流或は特定の器官又は組織へ薬品を移送する役割を果たす構成要素とを含んでいる。この目的のために用いられる構成要素としては、ポンプ、モーター及びバッテリー、及び/又は上述のNMX出願に列挙されたような他の構成要素を含む。
【0058】
図11を参照すると、システム310は外骨格313aと、この外骨格313a内に摺動自在に受け入れられる挿入体313bとを含む。挿入体313bは製薬貯蔵器314と、この貯蔵器の接続された充填ライン318とを含んでいる。ポンプシステム316は製薬を排出チューブ又はオリフィス320へ誘導する。
【0059】
外骨格はポート322を含み、これは出口オリフィス320を通じて解放された流体を血液流へ通過させる。シール324は外骨格内に配置して、出口オリフィス320から外骨格313aへの製薬の還流を防ぐようにしてもよい。
【0060】
外骨格は可撓性尾状部分317を含み、これは図2の実施例に関連して説明したように、移植に続いて大腿静脈又は皮下ポケットへ押し込まれる。
【0061】
皮下ポータル326は貯蔵器の充填ラインへ流体接続されて、外骨格の尾状部317を封止する役割を果たす。ポータル326は一方向弁((図示せず)を含んでもよく、これは流体が外骨格へ入ることを防止するか、或いは孔を穿つことに続いて再封止する材料から形成したシールを含んでもよい。
【0062】
システム310の移植と挿入体313bの交換とは上述の技法を用いて実行することができる。貯蔵器314は、例えば所望の調剤で満たされた再充填注射器328などの再充填ベッセルを用いて再充填させることがでる。再充填注射器328の尖端は皮膚を通じて皮下ポータル326へ挿通さえることができる。この実施形態においては、挿入体313b内の調薬貯蔵器は負の圧力に保持されており、流体連通が確立された注射器から調剤を引き出す。これはユーザーに対して注射針が適切な位置へ挿通されたことをユーザーへ伝えるので、ポータル326が針から外れた場合に薬剤が患者へ直接に注入されることを防止できる。
【0063】
代替的な充填方法においては、尾状部分317を小さな切開を通じて身体から引き出し、再充填注射器328又は他の充填デバイスを身体の外部のポータル326へ接続できる。何れの場合のおいても、調薬は注射器から貯蔵器へポータル326及び再充填ラインを介して射出される。システム310が充填ライン及びポータルを備えていないならば、挿入体は、上述した技法を用いて調薬の新たな供給を包含する新たな構成部品と交換することに代えることができる。
【0064】
他の実施の形態においては、挿入体313bは、挿入体から延出する充填ラインではなく、挿入体本体313bにおける充填ポートを設けてもよい。このような実施の形態においては、デバイスの基端よりも相当に広い口を含む末端継手を有するマンドレルを用いて再充填させてもよい。この実施の形態に従ってデバイスを再充填するためには、マンドレルを外骨格内へ導入して、挿入体の末端を越えて通過するまで挿入体へ向って進めてもよい。このマンドレルは挿入体の基端に亘って締め付けられて、挿入体へ封止的に係合して、マンドレルの流体管腔と挿入体への再充填管腔との間に流体継手を形成する。次いで調薬をマンドレルヘ導入し、挿入体内の貯蔵器へ搬送される。
【0065】
システム、デバイス及び方法の様々な実施の形態について本明細書に説明した。これらの実施例は例示としてのみ与えられており、本発明の要旨の限定を意図するものではない。説明した構成要素について記載された例及び代替例は単なる例示であって、包括的な列挙として斟酌すべきではない。更に、本明細書に説明した実施例の様々な特徴は、多数の付加的な実施例を導く様々な方式で組み合わせてもよいことに留意されたい。更に、様々な材料、寸法、形状、移植位置等について、開示した実施例を用いて説明したが、その他のものも本発明の要旨を逸脱することなく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】図1はヒトの心臓解剖図を示す斜視図である。
【図2】図2は脈管構造内除細動及び/又はペーシングシステムの第1実施例の構成要素並びに関連する移植ツールを概略的に示す図である。
【図3A】図3Aは図2の外骨格の末端部分の平面図である。
【図3B】図3Bは図2の外骨格及び挿入体の平面図であり、電気的接点の代替的配置を示す図である。
【図3C】図3Cは外骨格内に配置された挿入体の平面図であり、電気的接点の第3の配置を示す図である。
【図4A】図4Aは挿入体の平面図である。
【図4B】図4Bは挿入体と共に組立てられた外骨格の末端部分の平面図であり、その外骨格は断面図で示してある。
【図5A】図5A乃至図5Eは図2のシステムを用いる移植方法を図解する心臓及びそれに関連する脈管構造の連続的な概略図である。
【図5B】図5Bは図5Aと同様な図である。
【図5C】図5Cは図5Aと同様な図である。
【図5D】図5Dは図5Aと同様な図である。
【図5E】図5Eは図5Aと同様な図である。
【図5F】図5Fは図5A乃至図5Eと同様な概略図であって、挿入体の除去を図解する図である。
【図6】図6は外骨格及び挿入体の代替的実施例を示す立面図である。
【図7】図7は代替的な挿入体の側面図である。
【図8A】図8Aは代替的な外骨格を示す縦正面図である。
【図8B】図8Bは図8Aの外骨格と共に用いるための代替的な挿入体を示す縦側面図である。
【図8C】図8Cは図8A及び図8Bの構成要素を組立てられた形態で示す縦側面図である。
【図9】図9は外骨格及び挿入体の他の実施例を示す断面図である。
【図10A】図10Aは外骨格に有益な様々な電極及び接点の実施の形態を示す図である。
【図10B】図10Bは図10Aと同様な図である。
【図11】図11は脈管構造内製薬送達システムの一部を形成する外骨格及び挿入体の代替的な実施例を示す図である。
【発明の分野】
【0001】
一般に本発明は、治療及び/又は診断目的で体内へ移植されるデバイス又はシステムに関する。特に本発明は、係るシステムの患者の脈管構造内への移植を容易にするための方法及びデバイスを与える。
【発明の背景】
【0002】
ペースメーカー、心臓細動除去器、及び移植心変換除細動器(implanted cardioverter defibrillators:ICD)は、心臓鼓動状態の処置のために長期移植することに成功を収めてきた。
【0003】
ペースメーカーは徐脈(緩心拍)の患者に移植される。このペースメーカーは除脈の周期を検出して電気的刺激を与えて、心臓の鼓動を適切な心拍へ増大させる。
【0004】
ICDは、頻脈性不整脈と称される早くて不規則な心拍の発作を患う患者に移植される。ICDは電流を直接に心臓へ与えて、心室細動ではなく、心房又は心室頻脈性不整脈を終わらせる。ICDは代替的には心室細動(ventricular fibrillation:VF)、心室の早くて不規則な心拍を患う患者に移植される。VF発作の間、心臓は震えて血液を身体へ殆ど若しくは全く圧送しないので、突然死を起こす虞がある。心室細動の矯正のために移植されたICDは、VF発作を検出して心臓へ電気的衝撃を与えて心臓の電気的調和を回復させる。
【0005】
他の形式の移植可能除細動デバイスは、心房細動(atrial fibrillation:AF)即ち、心臓上室(心房)の電気的調和の欠如を患う患者を処置する。AF発作の間、心房内の血液は鬱血又は凝血して、患者を卒中の危険にさらすおそれがある。心房細動の矯正のためにインプラントされた電気的生理デバイスはAF発作を検出して心房へ電気的衝撃を与えて電気的調和を回復させる。
【0006】
ペースメーカー及びICDは定常的に皮膚の下方(皮下)又は胸筋の下方の何れかで胸筋領域へ定常的に移植される。リード線は心臓内又は心臓上の適切な位置へ配置される。この複雑さのために、心拍を確認する心臓内科医は、その患者をペースメーカー又はICDの移植のために助手や外科医に診せる必要があるので、デバイスを至急必要とする患者への当該デバイスの移植が遅れてしまう。従って、これらのデバイスと、それを移植する処置とを簡略化することにより、広範囲な施術者による移植を可能にすることが望ましい。
【0007】
2003年6月4日に出願された米国特許出願第10/453,971号及び第10/454,223号(以下、’971号及び’223号出願)、並びに2004年6月4日に出願された米国特許出願第10/862,113号(以下、’113号出願)は、脈管構造内システムを開示しており、これは例えば心臓の除細動、ペーシング及び/又は電気的除細動のために心臓へ気的的エネルギーを送るために用いられる。これらの出願の各々は参照により汎く本明細書に組み込まれている。
【0008】
一般的に、’971号、’113号及び’223号出願に説明されたシステムは、ペーシング及び/又は除細動等のための心臓への給電に必要な回路系及び関連部品を包含する少なくとも一つのハウジングを含んでいる。このシステムは、少なくとも一つの電極線も含んでおり、この電極線を通じて電気エネルギーが身体へ送られる。これらの部品の一部又は全ては脈管構造内に配置されており、その脈管構造は例えば上大静脈(SVC)、下大静脈(IVC)、或いは左鎖骨下動脈又は右鎖骨下動脈、冠状静脈洞、及び/又は他の静脈系又は動脈系である。例えば、ハウジング(これは電子部品、回路系、バッテリー、キャパシタ等を包含している)をIVC又はSVC内に配置して、一方、このハウジングから延出するリード線は左鎖骨下静脈(LSV)、IVC、心臓の冠状静脈洞、及び/又は心臓の右心室へ延出させてもよい。これらの部品を脈管構造内に保持するために保持デバイスを用いてもよい。
【0009】
本明細書は、脈管構造内システムにおける移植及びその後のハウジング(これは電子部品、回路系、バッテリー等を包含している)の除去を容易にする構成要素について説明する。特に本願は脈管構造内に移植されるスリーブ即ち「外骨格」について説明する。この外骨格は保持デバイスを用いて所定位置に保持される。外骨格の移植に続いて、ハウジングが外骨格へ挿入される。ハウジングの外植が必要となる日がきたならば、ハウジングを外骨格から抜き出して身体から除去するが、外骨格は所定位置に残す。
【0010】
図面の詳細な説明
心臓解剖図
図1は心臓及び主要な血管を含むヒトの心臓解剖図を示す。以下の解剖部位が示されており、ここに列記した参照符号により識別される。
【0011】
右鎖骨下動脈:2a
左鎖骨下動脈:2b
上大静脈(SVC):3a
下大静脈(IVC):3b
右心房(RA):4a
左心房(LA):4b
右心房付属器(RAA):5
冠状静脈洞口(CS Os):6
右心室(RV):7a
左心室(LV)7b
大動脈弓:8
下行大動脈:9
外骨格構造については、電気生理学(EP)的用途に有益な脈管構造内システム(例えば移植可能な除細動システム及びその関連部品)に関して説明する。但し、開示された実施例及び方法若しくはそれらの変形例は、他の形態の脈管構造内システム(これはペーシング、除細動、電気的除細動システムを含むが、これらに限定されるものではない)の移植にも使用できることに留意されたい。他の治療法(例えば製薬治療)を身体へ送達させる脈管構造内システムに関連する更なる構成要素も考えられる。このようなシステムは、2004年12月9日出願の米国特許出願"INTRAVASCULAR DELIVERY SYSTEM FOR THERAPEUTIC AGENTS"(代理人整理番号NMX−110)に説明されており、その全体が本明細書に参照により組み込まれている。外骨格構成要素が有益である他のシステムとしては、脈管構造内診断システム、例えば血液グルコース、血液酸素又は他のパラメータを監視するシステムが含まれる。本願は脈管構造内で使用するためのシステムについて説明するが、ここで前置インプラント外骨格は、体内の医療用インプラントを配置させるべき他の部位に移植してもよいことに言及しておく。例えば外骨格は皮下ポケット、又は組織内、或いは身体を通じる体洞内における前置移植デバイスとしての役割も果たす。
【0012】
一般説説明
図2は本明細書に説明した種類の構成要素を利用できる形式の脈管構造内除細動システム10の一例を概略的に示す。システム10の要素は除細動及び/又はペーシングデバイスを含んでおり、これは管状外骨格13aと、この外骨格の開口15a内に摺動自在に収容される挿入体13bとからなる。外骨格13aは「前置移植体」、即ち最初に体管内に繋止されるスリーブ又はシェルとして働き、一方、挿入体13bは、システムの機能を実行するための電子部品及びその関連要素を収容する役割を果たす。
【0013】
外骨格13aは、脈管構造内を挿通して、且つ血液流に対する阻害を最小にして患者の脈管構造内に繋止されるように寸法付けられている。外骨格についての適切な部位は、右又は左大腿静脈を通じて或いは鎖骨下動脈又は腕頭静脈を通じてのアクセスを用いる静脈系、或いは大腿動脈の一方を通じるアクセスを用いる動脈系を含むが、これらに限定されるものではない。従って外骨格は好ましくは流線型状の最大断面径を有し、これは3−15mm又はそれ未満の範囲であり、最も好ましい最大断面径は3−8mm又はそれ未満である。横方向(即ち縦軸を横断する方向)における外骨格の断面領域は可能な限り小さくして、且つ依然として、要求される構成要素を挿入体13b内に適合させねばならない。この領域は、好ましくは約79mm2又はそれ未満の範囲であり、更に好ましくは約40mm2又はそれ未満の範囲、最も好ましくは12.5mm2と40mm2との間である。
【0014】
外骨格は、この外骨格内への体液の流動に抗する液密遮蔽体を形成することが好ましい。血液及び体液の漏洩を防ぐようにすると、外骨格内及び挿入体上の血栓形成及び内皮若しくは細胞成長が回避されるので、交換や保守が必要な際に外骨格から挿入体を取り出すことが可能となる。外骨格に有益な材料の例は、PTFE、ePTFE、PFPE、他のフッ素重合体、ポリウレタン、シリコン、ポリオレフィンラバー、ダクロンポリエステル、PET、PMMA、EVA又はポリプロピレン、セラミック、表面反応ガラスセラミック(バイオガラス又はバイオセラミックを含む)、或いはチタン及びその合金及び/又は他の生態適合金属を含む。外骨格13aは、ポリメリック材料からなり、このポリメリック材料は、その上又は下に或いは一体的に補強構造(例えば金属又は重合体ブレイド(braid))を有している。この種の構成の一例はテフロンポリマーで裏打ちされたブレイドである。
【0015】
外骨格は脈管内に恒常的に留まるので、外骨格13a上及び/又は外骨格13a内には組織成長(例えば細胞封入、内成長、内皮化)を促進することが望ましい。外骨格上/又は外骨格内への組織成長は、管内の外骨格の安定性を改善し、血液面適合性を改良することにより管内のシステムの生体適合性を改善し得る。細胞成長は構造的特徴を用いて外骨格に内成長促進面を与えることにより促進される。例えば、外骨格の外面の全て又は一部は、(例えば多孔性材料からなる)細孔、(例えばメッシュ材料における)間質、若しくは内部又は表面上に細胞成長を起すことができる他の表面改良を有してもよい。一つの実施形態における外骨格の外面は、Dacronにより形成又は被覆されるか、或いは約15乃至25ミクロンの微小繊維長に対する節点を有するePTFEにより形成又は被覆される。外骨格内又は外骨格上への細胞成長は内成長を促進する物質を用いることによっても促進される。例えば外骨格は、卵白、成長因子、合成又は天然分子等の物質、若しくは細胞成長を促進する他の物質により被覆するか或いはそれらを含浸させてもよい。
【0016】
一方、選択的に外骨格を外植することが望ましいならば、耐増殖特性を有する材料により形成するか、或いはそれらの層又は被覆により被覆して、内皮化又は細胞内成長を最小化してもよい。これはデバイス内又はデバイス上の成長を最小化させると、デバイスが移植された際の脈管損傷が最小化するためである。約1乃至10ミクロン及び好ましくは約10ミクロン未満の節対繊維長を有するePTFEの形態は、この目的のために使用できる。
【0017】
他の実施の形態における外骨格は、予め見積もられた期間を経てから劣化するように、即ち挿入体の予期された有効寿命の後に劣化が生じるように構成してもよい。この目的に適する材料は、LPLA、ポリグリコール酸、ポリアニヒドリド、又は他の侵食性材料を含む。この実施例によれば、外骨格の劣化は、移植体の除去の後に生じるようにその時期を調節されていることが好ましい。
【0018】
外骨格表面は、(例えば、臨界超過二酸化炭素を用いて塗布されたぺルフルオロカーボンのような材料又は被覆を用いて)抗血栓形成性としてもよいが、細胞内成長が望ましいならば、内皮成長のための基質として若干の血栓形成が許容される。外骨格は、例えば抗血栓形成組成(例:ヘパリンサルフェート)及び/又は抗増殖組成及び/又は免疫抑制剤を溶出する組成である表面又は被覆を含んでもよい。
【0019】
図2を参照すると、デバイスの最基端部分は外骨格のより可撓な尾状部分17bへの移行部17aを含み、これは後述するように、移植後に螺旋形にされて皮下ポケットへ押し込まれる。
【0020】
他の実施の形態では、挿入体13bを外骨格13aへ止まり嵌めするようにしてもよく、この場合、外骨格は挿入体13b上の被覆として働く。
【0021】
一本以上の電極リード線14を外骨格から分岐として延出させてもよい。リード線は電極16を含んでおり、これは周囲の身体組織へ電気的エネルギを送る。図2の実施例においては、リード線14は右心室(RV)内に配置可能である。付加的な電極を外骨格の本体上に配置してもよい。例えば外骨格は、左鎖骨下静脈(LSV)2b内に配置可能な電極18a及び下大静脈(IVC)3b内に配置可能な電極18bを含んでもよい。
【0022】
用語「外骨格」とは、外骨格13aが硬質又は剛である必要があることを意味するものではないことに留意されたい。以下に説明するように、外骨格は体液が挿入体へ接触する流動に対する遮蔽体を好ましく形成するが、これは剛な遮蔽体である必要はない。好ましい実施形の形態における外骨格は、脈管内を挿通するように充分に可撓である。しかしながら、外骨格13aの特定の区画は、脈管内の最終的な位置に配置された後に、その区画の強度及び安定性を補強する付加的な特徴を含んでもよい。そのようにすることは、挿入体13bを外骨格13aから取り除く際に、挿入体13を引き抜く間に外骨格13aに対して加わる軸方向力に抗して外骨格13aを付助するので望ましい。
【0023】
例えば図2の実施例においては、リード線14若しくはリード線分岐点11の末端に位置する外骨格の部分を補強するので望ましい。一つの補強方法は、外骨格に液相において回復可能若しくは反応性ポリマーのポケットを与えることを含む。これらのポケットは、外骨格全体に配置可能であるか、或いは選択的された領域、例えばリード線14及び/又は分岐点11、及び分岐点に対する遠位点に配置可能である。外骨格が配置されるか、或いは挿入体の摘出の直前に、ポリマーは適宜な硬化方法(例えば紫外線照射、化学的接触、熱活性化等)を用いて硬化される。硬化した材料は、外骨格を脈管内の所望の形状に保持するのに役立つと共に、軸方向安定性を付助することができる。補強方法の他の実施の形態は、外骨格の移植の後若しくは挿入体の摘出の直前に、側壁の管腔を通じて補強ワイヤ又はリボンを挿入することに関する。
【0024】
図3Aを参照すると、外骨格の内面は複数の電気的接点19a、19b、19cを含んでいる。これら接点19a、19b、19cの各々は対応するワイや20a、20b、20cへ接続され、これらは外骨格を通じて(例えば主管腔を通じて又は外骨格の側壁におけるチャンネルを通じて)延出する。各ワイヤは次いで電極又は電極配列16、18a、18bへ接続される。図3Aは代替的な電極の形態も図示しており、これは図2の実施例に示した面電極とは異なっている。図3Aの実施例において、各ワイア(例えばワイア20a)は外骨格を挿通して延出して外骨格の壁を貫通し、外骨格の面上に巻回されて電極を形成する。封止剤は貫通点で外骨格を封止するのに用いることが好ましい。
【0025】
再度図2を参照すると、挿入体13bは密封されたハウジングであって、電極及びシステムの操作に必要な他の要素を包含している。これらの要素は少なくとも一つのパルスジェネレータを含み、これは関連するバッテリ、キャパシタ、マイクロプロセッサ、及び除細動パルスを生成する回路系を含む。心臓の不整脈又は他の異常な活動を検出する回路系も挿入体13b内に収納されている。ハウジングはチタニウム又はチタニウム合金のような金属、ポリマー、又は他の適宜な材料から形成してもよい。外骨格は好ましくは挿入体を本体材料から絶縁するが、挿入体は抗血栓形成特性を有する層又は被覆により覆って、何らかの液体が外骨格へ移動した際に挿入体上の内皮成長又は細胞内成長を最小化するようにしてもよい。
【0026】
少なくとも一つの電気的接点22a、22b、22cが挿入体13bの外面上に位置している。接点22a、22b、22cはデバイス挿入体のハウジングへ取り付けられた伝導要素の形態を採ってもよい。これに代えて、挿入体13bが絶縁材料を塗布すべき伝導性ハウジングを含むならば、この接点は、挿入体の表面上に少なくとも一つの露出領域を残すようにして選択的に被覆を塗布するか若しくは被覆を部分的に除去することにより形成することができる。
【0027】
接点22a、22b、22cは、デバイス12が完全に組立てられた際に外骨格の内側の対応する接点20a、20b、20c(図3A)に電気的に接続するように配置されている。接点が正しく接続された際、ハウジング内のパルスジェネレータにより発せられた電気的エネルギは外骨格上の適宜な電極16、18a、18bへ指向される。同様に何らかの電極が心臓の電気的活動を検出するように配置されて、挿入体13b内の検出回路系へ電気的に接続される。
【0028】
図3Bは接点19a、19b、19c及び接点22a、22b、22cの代替的な配置を図解する。図3Aに示すように全ての接点をデバイス12の基端へ向う一群の中へ配置するのではなく、図3Bの実施例では接点19b、22bをLSV電極18aの領域内に配置し、接点19c、22cをIVC電極18bの領域内に配置する。RV電極16についての接点19a、22aは配線14の分岐点の近傍に配置される。
【0029】
図3Aを再度参照すると、接点19a、19b、19cが外骨格の基端部分に配置されているならば、挿入体13bは外骨格の末端へ延出するように寸法付けられる必要はないことに留意されたい。しかしながら、挿入体13bは、電気的接触をなす必要がない場合においても、末端へ延出するように充分に長くしてもよい。
【0030】
接点の他の配置構成を図3Cに示し、これは、外骨格13bの末端部分内に配置された挿入体13bの末端部分を示す。外骨格の壁部は挿入体を視認できるように断面で示してある。図示のように、階段状構造が挿入体及び外骨格の末端部分に用いられており、その各段7は接点19e、22eを形成する伝導リングを有する。更に詳しくは、各段7において伝導リング19eは外骨格13bの内面に並んでおり、対応する伝導リング22eは挿入体13aの外面に並んでいる。階段は挿入体と外骨格との間に適合する境界を形成するように寸法付けてもよい。
【0031】
この系は、外骨格13a内の挿入体13bへ係合する代替的な特徴を含んでもよい。外骨格と挿入体との間の保持力は好ましくは挿入体を保持するのに充分であるが、挿入体13bを手動で引き出せるようにせねばならない。一つの例では、外骨格の内面及び/又は挿入体の外面は隆起要素(例えば、リブ要素、幅広区画など)を含んでおり、これは、隣接する面の間の摩擦力に起因して二つの部品を係合させる。図4Aは挿入体13b上の表面における隆起要素23を示す。代替的に、部品13a、13bの間の一般的な嵌め合いは、このような摩擦を形成するのに充分である。
【0032】
他の例として、外骨格13a内の少なくとも一つの接点は、外骨格の中心軸へ向って径方向に偏倚した金属板ばねの形態を採ってもよい。これは図4Bに示してある。この実施例においては、接点19bは内側へ偏倚した板ばねである。電極18aは伝導性材料の帯か、又はリベット21を用いて接点へ電気的に接続された伝導性管系の部分であるか、或いは外骨格の壁部を挿通する他の伝導性要素とすることができる。図示のように、挿入体が外骨格内に配置された際には、板ばね接点19bは挿入体13b上の対応する接点22bと係合するように付勢する。係合を促進するように、接点22bは図示のように挿入体13bの表面に形成された凹所内に配置してもよい。複数の同様な板ばね(これは伝導性であってもなくてもよい)を外骨格表面上の一箇所又は複数箇所に用いて、構成要素の間の係合が確実なものとなるようにしてもよい。
【0033】
図3Aの設計と同様な代替的な電極及び接点の設計を図10A及び図10Bに示す。ここで、本願に説明した電極及びそれに関連する接点についての形態は単なる例示にすぎないのであって、包括的な記載として与えられたものではないことを断っておく。
【0034】
図10Aに示された一実施例では、電極18dはワイアコイルを含み、このコイルの第1の部分は外骨格内に配置されて接点19dを形成し、これは挿入体上の対応する接点と接触する。コイルの第2の部分は組織と接触するように外骨格の外面の周りを被包する。
【0035】
図10Bに示す同様な実施例において、電極18eは波状のパターンで巻回されたより線から形成されている。このパターンの一部は外骨格の内側に位置して接点19eとしての役割をなす一方、他の部分は外骨格の壁部を通じて延出して外部電極を形成する。同様なパターンは、ワイアを用いてループ状にするのではなく、金属のシート又は管へ切り出してもよい。ワイアの接点部分19eは図4Bの板ばね19bと同様な方式で内側へ偏倚させてもよい。
【0036】
再び図2を参照すると、一つよりも多くの保持デバイス、例えばアンカー24が血管内に外骨格を保持するように設けられている。アンカー24は、これが管壁に径方向に係合するように自己膨張を可能とさせる構造的特徴を含んでいる。例えば、一つ又は複数の形状記憶(例えばチタニウム合金、ニチノール、熱活性化形状記憶材料、又は形状記憶ポリマー)要素、或いはステンレススチール、Elgiloy、又はMP35N要素からなるバンド、メッシュ又は他のフレームワークを使用し得る。この実施例においては、アンカー24は組織内成長を促進するように構成して血管内の繋止安定性を増強することが好ましい。この目的のためにはメッシュ又は他のフレームワーク形態が適しているが、内成長を促進する組成及び/又は被覆を用いてもよい。
【0037】
移植中には、アンカー24及び外骨格13a上に伸縮シース26を摺動自在に配置することにより、アンカーをその圧縮状態に保持することができる(更にこのシース26は、移植中に配線分岐14を外骨格13aに対して流線型に保持するために用いることもできる)。シースが収縮すると、外骨格は正しく位置して、アンカー24を血管の周囲壁へ接触するように膨張させるので、外骨格は所望の位置に保持される。一旦展開すると、アンカー24は管壁と好ましく関係して、管壁が僅かに拡がるので、アンカーが存在するにも拘らず、管内腔が概ね連続的な状態に保たれ、ひいては乱流若しくは流れの閉塞が最小化される。アンカーは自己膨張が好ましいが、アンカーの膨張起動のために機械的な膨張手段(例えばバルーン式拡張器等)を用いてもよい。
【0038】
アンカーは、少なくとも一つの製薬が含浸されたコーティング基質を介する製薬到達能力も有する。
【0039】
アンカー24は、外骨格13a及びアンカー24が長手軸を共有するように構成してもよく、或は外骨格13a及びアンカー24が長手方向にオフセットするように構成してもよい。
【0040】
外骨格を身体内の位置へ前進させるように、移植マンドレル28を外骨格13aの基端(移行領域17a)へ取り付け可能である。挿入体を外骨格へ押し込むためにもこのマンドレル28を用いてもよく、或いはこの目的のために分離用器具を用いてもよい。このシステムは、その移植に有益な他の部品を備えてもよく、その部品とは案内ワイヤ30a、30b及び導入器32を含む。案内ワイヤを外骨格の移植のために用いるならば、外骨格は、案内ワイヤを通じて外骨格の追尾を可能とする案内ワイヤ管腔を含むか、或いは外骨格及び/又は配線14の末端に形成されて案内ワイヤを受け入れる開口を含むことが好ましい。この末端開口は血液又は他の体液の外骨格内への移動を防止するシールを含むことが好ましい。この開口は、流体(塩水又は炭酸ガス等)を用いて外骨格から基端開口15へ強制的に排出させる体液を外骨格へ通過させる一方向弁を含めるのに代えることができる。
【0041】
図5A乃至図5Eは図2のシステム10の移植を図示する。図示された方法においては、外骨格を最初に移植して、次いで挿入体を外骨格へ挿通させる。しかしながら、代替的な移植法においては、身体の外部で挿入体を外骨格へ挿通させて、この二つの部品を同時に導入してもよい。
【0042】
先ず小さな切開を大腿静脈に形成し、導入シース32を切開を通じて静脈へ挿通して、処置中にこの切開を解放状態に保つ。次いで、案内ワイヤ30a、30bをシース32へ挿通して下大静脈3bへ導入する。案内ワイヤ30aは腹腔鏡的処置の下に左鎖骨下静脈2bへ導かれて、案内ワイヤ30bは心臓の右心室7aへ案内される。移植の代替的な実施形態においては、案内ワイヤ30bのみを用いて右心室7aへ進める。
【0043】
次に、案内ワイヤ30bを外骨格へ延出させることにより、リード線14(図2)を案内ワイヤへねじ込み、リード線14の開口を介して外骨格から出す。両方の案内ワイヤを用いるならば、外骨格3bの末端を案内ワイヤ30aへねじ込む。次いでリード線14及び外骨格13aの末端を導入シース32へ挿通して、IVC3bへ入れる(図5A参照)。外骨格を押すと、リード線14が案内ワイヤ30bに追従しながら、外骨格が脈管内を(及び、案内ワイヤ30bが用いられているならば案内ワイヤ30bを通じて)前進する。
【0044】
案内ワイヤ30a、30bを引き抜く。必要とあれば、塩水やCO2のような流体を上述したように外骨格へ導いて体液を外骨格から排出させる。
【0045】
次に、移植マンドレル28を外骨格13aの基端部分へ(例えば移行領域17aにおいて)取り付けて、外骨格を脈管内へ更に押し進めるために用いる。マンドレル28の前進は、外骨格の末端がLSV2bの所望の位置に到達して、図5Bに示すようにリード線14が案内ワイヤ30bに追従して右心室へ入るまで続ける。この段階においては、外骨格の可撓性尾状区画17bの若干部分が身体の外側にとどまる。
【0046】
次いで図5Cに示すようにアンカー24をその拡張姿勢に解放することにより、外骨格を所定位置に繋止する。アンカーが膨張して周囲管壁に接触するので、外骨格の移動が防止される。所望とあれば、他の適宜なアンカーを用いて外骨格13aの末端部分をLSV2b内に繋止してもよい。マンドレル28を外骨格から取り外して身体から引き抜く。
【0047】
次いで、図5Dに示すように挿入体13bを外骨格へ挿入する。必要とあれば、移植マンドレル28を挿入体13bへ取り付けて、挿入体13bを所定位置へ押し進めるために用いてもよい。挿入体13bを当該挿入体13b上の接点が外骨格の対応する接点と電気的接続をなす点へ進める。最後に、マンドレル28を取り外して外骨格における開口15aをキャップ又はプラグ15bを用いて封止するか、或いは、開口15aを封止するように硬化する封止剤を用いて封止する。外骨格の可撓性尾状区画17bをコイル状にして大腿静脈へ又は大腿静脈に隣接する皮下ポケットへ押し込んで、将来的なアクセスまでそこにとどめておく。患者の皮膚を貫く切開はなるべく閉止して治癒を可能にさせる。
【0048】
挿入体13bへの将来的なアクセスの必要性は様々な理由により生じ得る。例えば、挿入体13b内のバッテリが消耗したならば、挿入体を取り出して新たなデバイスに交換してもよく、或いは充電器を挿入体13bへ接続してもよい。
【0049】
挿入体を交換するならば、尾状区画17bへのアクセスを可能とするように大腿切開を形成する。充分な長さの尾状部17bを身体から取り出して、尾状部17bにおける開口15aへのアクセスを可能とする。この開口15aは、例えばそのキャップ、プラグ15b又はシールを取り除くことにより非封止状態となる。これに代えて、キャップ、プラグ又はシールが内部に位置している尾状部の基端部分を切り取ることにより、外骨格を再び開放させてもよい。マンドレル28のような摘出器具を外骨格へ挿通させて挿入体を係合させるために用いてもよい。この処置を促進するために、代替的なマンドレルを用いてもよく、このマンドレルは、デバイスの基端よりも相当に広い口からなる末端カップリングを含んでいる。このマンドレルを外骨格を通じて挿入体13bへ向って進めた際に、口はデバイス10の基端を通過して挿入体の基端全体を締め付けるように働くので、マンドレルを尾状区画17bから退行させることにより挿入体を引き出すことができる。挿入体が摘出されたなら、新しい挿入体を上述の技法を用いて外骨格内へ進めて、尾状部を再び封止して身体内のポケット内へ戻す。
【0050】
代替的な摘出法を図5Fに示す。図示のように、注射器60を外骨格13aへ接続して、塩水、二酸化炭素、又は他の流体を外骨格へ圧送するのに用いる。射出された流体が外骨格の末端部分を満たすにつれて、流体圧力は挿入体を外骨格の開口端部へ向けて付勢する。この行程には、マンドレルを用いる手動摘出を組み合わせてもよい。挿入体が摘出されたなら、新たな部品を外骨格へ挿入して、挿入体を前進させることにより、外骨格内に残っている流体を開口15aから排出させる。
【0051】
図6は、外骨格113aと、この外骨格へ挿入可能な挿入体113bとを用いるシステム110の代替的な実施例を示す。システム110において、リード線14a、14bは図示のように外骨格113aから延出する。各リード線114a、114bは接点(図示せず)へ電気的に接続しており、その接点は外骨格113aの中空内室へ露呈している。接点は、外骨格113a及び挿入体113bが組立てられた際に、内室ハウジングの表面上における対応点122との電気的接続がなされるように配置されている。
【0052】
外骨格及び挿入体113a、113bには、互いを健固に係合させる手段を設けることが好ましい。例えば、図6に示すように、雌ねじ及び雄ねじ継手40、42を外骨格及び挿入体113a、113bにそれぞれ設けてもよい。挿入体13bの外骨格13aへの挿入に続いて、挿入体113aが回動して継手のねじへ係合する。付加的な封止構造(例えばOリング)を一方又は両方の部品113a、113bの基端へ含めることにより、デバイスへ入る血液流を最小化させてもよい。代替的に図7に示すように、ねじ42aを挿入体113bの末端近傍の外面上に形成して、対応する雌ねじを外骨格上に形成する(図示せず)。何れの場合においても、移植器具(これは図2のマンドレルと同様である)を挿入体113bへ接続可能であり、この移植器具を用いて挿入体113bを脈管内へ案内して、部品113bを回動させて、対応するねじを螺合させることができる。
【0053】
更に他の代替例として、図8A及び図8Bに示すように、挿入体113b(図8B)にはスプリングクリップ44を持たせ、外骨格113a(図8A)には窓46を持たせることにより、図8Cに示すように、部品が組立てられた際にはクリップ44が窓に係合するようにしてもよい。クリップ44は窓46を通じて露呈するので、このクリップ44を結線してデバイス表面上の電極として機能させることが望ましい。
【0054】
上述したように、一つ又は複数のOリングシール50(図7、図8A及び図8C)を用いて外骨格の流体排出を保つようにしてもよい。シール((図示せず)をクリップ44の周りに用いて、窓を通じてデバイス112へ入る流体漏洩を防止するようにしもよい。
【0055】
図9に示すように他の代替的な実施例においては、リード線214が挿入体213bへ取り付けられており、外骨格214aは、移植中にリード線を通過させることができる開口を含んでいる。図9の実施例における外骨格213aはスリーブ52を含んでおり、このスリーブには上述の目的のためにリード線を通すことができる。これに代えて、外骨格スリーブ52の所定位置における末端に穴を含めてもよい。シール(例えば上述した形式のOリング)を配置してスリーブ52を介する外骨格への流体の移動を防止するようにしてもよい。
【0056】
システム212の移植中、リード線214はスリーブ52を通じて送られて、上述したのと同様な方式で心臓及び/又は脈管内に位置する。塩水などの流体又は二酸化炭素などのガスを外骨格の開口基端へ指向させることにより、血液の流入を防止するか、或いは移植中に既に外骨格へ入った血液を排出させるようにしてもよい。孔又は一方方向弁((図示せず)も外骨格の末端領域に形成して、挿入体が外骨格内を通過して身体内の保持を容易にするにつれて、蓄積された血液を押しのけて排出させるようにしてもよい。
【0057】
製薬到達システム
外骨格形態は製薬到達システムと共に利用するのに適した構造とすることができる。この種の製薬到達システムは米国特許出願第号"Intravascualr dekivery System for Theraupeutic Agents," 2004年12月9日発行、代理人整理番号NMX−110に開示されており、その内容は参照により本発明に組み込まれている。このようなシステムは、移植可能な製薬貯蔵器と、この貯蔵器から血液流或は特定の器官又は組織へ薬品を移送する役割を果たす構成要素とを含んでいる。この目的のために用いられる構成要素としては、ポンプ、モーター及びバッテリー、及び/又は上述のNMX出願に列挙されたような他の構成要素を含む。
【0058】
図11を参照すると、システム310は外骨格313aと、この外骨格313a内に摺動自在に受け入れられる挿入体313bとを含む。挿入体313bは製薬貯蔵器314と、この貯蔵器の接続された充填ライン318とを含んでいる。ポンプシステム316は製薬を排出チューブ又はオリフィス320へ誘導する。
【0059】
外骨格はポート322を含み、これは出口オリフィス320を通じて解放された流体を血液流へ通過させる。シール324は外骨格内に配置して、出口オリフィス320から外骨格313aへの製薬の還流を防ぐようにしてもよい。
【0060】
外骨格は可撓性尾状部分317を含み、これは図2の実施例に関連して説明したように、移植に続いて大腿静脈又は皮下ポケットへ押し込まれる。
【0061】
皮下ポータル326は貯蔵器の充填ラインへ流体接続されて、外骨格の尾状部317を封止する役割を果たす。ポータル326は一方向弁((図示せず)を含んでもよく、これは流体が外骨格へ入ることを防止するか、或いは孔を穿つことに続いて再封止する材料から形成したシールを含んでもよい。
【0062】
システム310の移植と挿入体313bの交換とは上述の技法を用いて実行することができる。貯蔵器314は、例えば所望の調剤で満たされた再充填注射器328などの再充填ベッセルを用いて再充填させることがでる。再充填注射器328の尖端は皮膚を通じて皮下ポータル326へ挿通さえることができる。この実施形態においては、挿入体313b内の調薬貯蔵器は負の圧力に保持されており、流体連通が確立された注射器から調剤を引き出す。これはユーザーに対して注射針が適切な位置へ挿通されたことをユーザーへ伝えるので、ポータル326が針から外れた場合に薬剤が患者へ直接に注入されることを防止できる。
【0063】
代替的な充填方法においては、尾状部分317を小さな切開を通じて身体から引き出し、再充填注射器328又は他の充填デバイスを身体の外部のポータル326へ接続できる。何れの場合のおいても、調薬は注射器から貯蔵器へポータル326及び再充填ラインを介して射出される。システム310が充填ライン及びポータルを備えていないならば、挿入体は、上述した技法を用いて調薬の新たな供給を包含する新たな構成部品と交換することに代えることができる。
【0064】
他の実施の形態においては、挿入体313bは、挿入体から延出する充填ラインではなく、挿入体本体313bにおける充填ポートを設けてもよい。このような実施の形態においては、デバイスの基端よりも相当に広い口を含む末端継手を有するマンドレルを用いて再充填させてもよい。この実施の形態に従ってデバイスを再充填するためには、マンドレルを外骨格内へ導入して、挿入体の末端を越えて通過するまで挿入体へ向って進めてもよい。このマンドレルは挿入体の基端に亘って締め付けられて、挿入体へ封止的に係合して、マンドレルの流体管腔と挿入体への再充填管腔との間に流体継手を形成する。次いで調薬をマンドレルヘ導入し、挿入体内の貯蔵器へ搬送される。
【0065】
システム、デバイス及び方法の様々な実施の形態について本明細書に説明した。これらの実施例は例示としてのみ与えられており、本発明の要旨の限定を意図するものではない。説明した構成要素について記載された例及び代替例は単なる例示であって、包括的な列挙として斟酌すべきではない。更に、本明細書に説明した実施例の様々な特徴は、多数の付加的な実施例を導く様々な方式で組み合わせてもよいことに留意されたい。更に、様々な材料、寸法、形状、移植位置等について、開示した実施例を用いて説明したが、その他のものも本発明の要旨を逸脱することなく使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】図1はヒトの心臓解剖図を示す斜視図である。
【図2】図2は脈管構造内除細動及び/又はペーシングシステムの第1実施例の構成要素並びに関連する移植ツールを概略的に示す図である。
【図3A】図3Aは図2の外骨格の末端部分の平面図である。
【図3B】図3Bは図2の外骨格及び挿入体の平面図であり、電気的接点の代替的配置を示す図である。
【図3C】図3Cは外骨格内に配置された挿入体の平面図であり、電気的接点の第3の配置を示す図である。
【図4A】図4Aは挿入体の平面図である。
【図4B】図4Bは挿入体と共に組立てられた外骨格の末端部分の平面図であり、その外骨格は断面図で示してある。
【図5A】図5A乃至図5Eは図2のシステムを用いる移植方法を図解する心臓及びそれに関連する脈管構造の連続的な概略図である。
【図5B】図5Bは図5Aと同様な図である。
【図5C】図5Cは図5Aと同様な図である。
【図5D】図5Dは図5Aと同様な図である。
【図5E】図5Eは図5Aと同様な図である。
【図5F】図5Fは図5A乃至図5Eと同様な概略図であって、挿入体の除去を図解する図である。
【図6】図6は外骨格及び挿入体の代替的実施例を示す立面図である。
【図7】図7は代替的な挿入体の側面図である。
【図8A】図8Aは代替的な外骨格を示す縦正面図である。
【図8B】図8Bは図8Aの外骨格と共に用いるための代替的な挿入体を示す縦側面図である。
【図8C】図8Cは図8A及び図8Bの構成要素を組立てられた形態で示す縦側面図である。
【図9】図9は外骨格及び挿入体の他の実施例を示す断面図である。
【図10A】図10Aは外骨格に有益な様々な電極及び接点の実施の形態を示す図である。
【図10B】図10Bは図10Aと同様な図である。
【図11】図11は脈管構造内製薬送達システムの一部を形成する外骨格及び挿入体の代替的な実施例を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療デバイスを生体内へ移植する方法であって、
生体に切開を形成する段階と、
長さを有するスリーブを切開を通じて導入する導入段階と、
前記スリーブの全長を身体内へ配置する配置段階と、
移植可能な医療用デバイスを前記スリーブ内へ挿入して、この医療用デバイスを前記スリーブ内に封止する挿入段階とを含む方法。
【請求項2】
請求項1の方法において、前記配置段階が前記スリーブの少なくとも一部を血管内に配置する方法。
【請求項3】
請求項1の方法において、前記挿入段階が前記導入段階に先立って実行される方法。
【請求項4】
請求項1の方法において、前記挿入段階が前記導入段階の後に実行される方法。
【請求項5】
請求項2の方法において、前記スリーブを前記血管内に繋止する繋止段階を更に含む方法。
【請求項6】
請求項5の方法において、前記スリーブが膨張可能な保持デバイスを含み、前記繋止段階が前記保持デバイスを血管壁に接触させるように前記保持デバイスを拡張させる段階を含む方法。
【請求項7】
請求項2の方法において、前記配置段階が、前記スリーブの全長を血管内に配置させる方法。
【請求項8】
請求項1の方法において、前記医療用デバイスを前記スリーブから除去可能であると共に、前記スリーブは身体内にとどまる方法。
【請求項9】
請求項1の方法において、前記封止する段階が封止デバイスを前記スリーブへ取り付ける方法。
【請求項10】
請求項9の方法において、前記封止する段階がキャップ又はプラグを前記スリーブへ取り付ける方法。
【請求項11】
請求項9の方法において、前記封止する段階が封止剤を前記スリーブへ塗布する方法。
【請求項12】
請求項1の方法において、前記封止する段階の後に、前記スリーブが、前記スリーブの周辺の体液が前記医療用デバイスへ接触することを実質的に防止する方法。
【請求項13】
請求項1の方法において、前記封止する段階の後に、前記スリーブが医療用デバイス上の生体成長を実施的に防止する方法。
【請求項14】
請求項1の方法において、
前記導入段階が、外面を有するスリーブと、その外面における少なくとも一つの電極を導入し、
前記封止挿入段階が、内室を有する医療用デバイスと、その内室内に封止されたパルスジェネレータとを挿入し、
前記方法は更に、前記パルスジェネレータを前記電極へ電気的に接続させる段階を更に含む方法。
【請求項15】
請求項14の方法において、前記スリーブがこのスリーブから延出する側部分岐を含み、前記方法は前記側面分岐を心臓内に配置させることを含む方法。
【請求項16】
請求項15の方法において、少なくとも一つの電極が前記側部分岐上に位置する分岐電極であり、電気的接続段階は、この分岐電極を前記パルスジェネレータへ接続させる方法。
【請求項17】
請求項1の方法において、
前記導入段階は、流体搬送ポートを有するスリーブを導入し、
前記挿入段階は、内室を有する医療用デバイスと、その内室内の流体貯蔵器とを挿入すると共に、
前記方法は前記流体搬送ポートを前記流体貯蔵器へ流体接続する段階を更に含む方法。
【請求項18】
請求項1の方法において、前記方法は医療用デバイスを移植する方法を更に含むと共に、
身体から前記スリーブの一部を抜き出す段階と、
前記医療用デバイスを前記シース内から摘出する段階とを含む方法。
【請求項19】
請求項18の方法において、前記摘出段階の後に第2の医療用デバイスをスリーブへ挿入する方法。
【請求項20】
請求項1の方法において、切開の治癒を可能にしつつ、前記医療用デバイス及び前記スリーブを身体内に残す方法。
【請求項21】
移植可能な脈管内医療システムであって、
患者の血管内へ移植するように寸法付けられた細長いスリーブと、
このスリーブ内に配置可能であり、移植可能な医療用デバイスとを備え、この医療用デバイスはハウジングと、このハウジング内に封止されたパルスジェネレータとを含むシステム。
【請求項22】
請求項21のシステムにおいて、
前記スリーブが内室と外面とを含み、少なくとも一つの電極が前記外面上にあり、且つ一つの接点が前記内室内にあって前記電極と電気的に接続し、
前記移植可能な医療用デバイスは、外面と、この外面上に位置して前記パルスジェネレータに電気的に接続される伝導要素とを含み、前記伝導要素は、前記移植可能な医療用デバイスが前記スリーブ内に位置するときに前記スリーブ上の前記接点に電気的に接続するように配置されているシステム。
【請求項23】
請求項21のシステムにおいて、前記移植可能な医療用デバイスが除細動デバイスであるシステム。
【請求項24】
請求項21のシステムにおいて、前記移植可能な医療用デバイスがペースメーカーであるシステム。
【請求項25】
請求項21のシステムにおいて、前記移植可能な医療用デバイスが心変換器であるシステム。
【請求項26】
請求項21のシステムにおいて、前記スリーブが開口を含み、前記移植可能な医療用デバイスは前記開口を通じて前記スリーブへ挿入可能であり、前記システムは更に、体液に対して前記開口をシールするように前記開口内に配置可能なシールを含むシステム。
【請求項27】
請求項26のシステムにおいて、前記スリーブがこのスリーブから延出する側部分岐を含み、少なくとも一つの電極が側部分岐上に配置されているシステム。
【請求項28】
請求項21のシステムにおいて、前記スリーブ上のアンカーを更に含み、このアンカーはその中にスリーブを保持した状態で血管の壁と接触するように膨張可能であるシステム。
【請求項29】
請求項26のシステムにおいて、前記スリーブが末端区画と基端区画とを含み、基端区画が末端区画よりも一層に可撓であり、前記開口は基端区画に形成されているシステム。
【請求項30】
請求項21のシステムにおいて、前記スリーブは、このスリーブ及び医療用デバイスが血管内に移植された際に、前記医療デバイス上の生体内成長を防止するように構成されているシステム。
【請求項31】
移植可能な脈管内システムであって、
患者の身体の血管内に移植するように寸法付けられた細長いスリーブと、
製薬貯蔵器と、この製薬貯蔵器に流体接続された搬送ポートと、前記製薬貯蔵器に保管された製薬を前記搬送ポートへ圧送するポンプとを含む移植可能な医療用デバイスとを備えるシステム。
【請求項32】
請求項31のシステムにおいて、
前記スリーブは内室と当該内室へ流体接続された出口オリフィスとを含み、
前記移植可能な医療用デバイスが前記スルーブ内に位置したときに、前記移植可能な医療用デバイスの搬送ポートは前記スルーブの前記出口オリフィスと流体接続するように位置するシステム。
【請求項33】
請求項31のシステムにおいて、前記スリーブは開口を有し、前記移植可能な医療用デバイスは前記開口を通じて前記スリー部内へ挿入可能であり、前記システムは更に、体液に対して前記開口を封止するように前記開口内に配置可能なシールを含むシステム。
【請求項34】
請求項31のシステムにおいて、前記スリーブ上のアンカーを更に含み、このアンカーは前記スリーブをその中に保持した状態で血管の壁に接触するように膨張可能であるシステム。
【請求項35】
請求項33のシステムにおいて、前記スリーブが末端区画と基端区画とを含み、基端区画が末端区画よりも一層に可撓であり、前記開口は前記基端区画に形成されているシステム。
【請求項36】
請求項31のシステムにおいて、
前記移植可能な医療用デバイスが前記調薬貯蔵器へ流体接続された充填チューブを含み、
この充填チューブに流体接続されたポートを含み、このポートは身体の外側からアクセス可能であるシステム。
【請求項37】
請求項36のシステムにおいて、
前記システムが或る量の調薬を包含する容器を含み、この容器は前記充填チューブに流体連通するように前記ポートへ係合可能であるシステム。
【請求項38】
請求項37のシステムにおいて、前記容器は、前記ポートへアクセスするように患者の皮膚を貫くのに充分に鋭利な針尖を含むシステム。
【請求項39】
請求項37のシステムにおいて、前記充填チューブが前記スルーブ内に完全に位置し、且つ前記充填ンチューブ及びスリーブが身体の外側へ延出するように充分に長いので、前記容器と前記ポートとが前記身体の外側で係合可能であるシステム。
【請求項40】
請求項31のシステムにおいて、前記スリーブは、前記スリーブ及び医療用デバイスが血管内へ移植された際に、前記医療用デバイス上の生体内成長を防止するように構成されているシステム。
【請求項41】
移植可能な脈管内医療システムキットにおいて、
患者の血管内に移植するように寸法付けられた細長いスリーブと、
前記スリーブ内に配置可能な移植可能な医療用デバイスと、
前記スリーブ及び医療用デバイスについての移植方法が記載された使用のための仕様であって、その仕様は、
生体身体に切開を形成する段階と、
この切開を通じて血管内へスリーブを挿入する段階と、
前記スリーブの全長を身体内に配置する段階と、
前記医療用デバイスを前記スリーブへ挿入して、前記医療用デバイスを前記スリーブ内に封止する段階とを含むシステム。
【請求項1】
医療デバイスを生体内へ移植する方法であって、
生体に切開を形成する段階と、
長さを有するスリーブを切開を通じて導入する導入段階と、
前記スリーブの全長を身体内へ配置する配置段階と、
移植可能な医療用デバイスを前記スリーブ内へ挿入して、この医療用デバイスを前記スリーブ内に封止する挿入段階とを含む方法。
【請求項2】
請求項1の方法において、前記配置段階が前記スリーブの少なくとも一部を血管内に配置する方法。
【請求項3】
請求項1の方法において、前記挿入段階が前記導入段階に先立って実行される方法。
【請求項4】
請求項1の方法において、前記挿入段階が前記導入段階の後に実行される方法。
【請求項5】
請求項2の方法において、前記スリーブを前記血管内に繋止する繋止段階を更に含む方法。
【請求項6】
請求項5の方法において、前記スリーブが膨張可能な保持デバイスを含み、前記繋止段階が前記保持デバイスを血管壁に接触させるように前記保持デバイスを拡張させる段階を含む方法。
【請求項7】
請求項2の方法において、前記配置段階が、前記スリーブの全長を血管内に配置させる方法。
【請求項8】
請求項1の方法において、前記医療用デバイスを前記スリーブから除去可能であると共に、前記スリーブは身体内にとどまる方法。
【請求項9】
請求項1の方法において、前記封止する段階が封止デバイスを前記スリーブへ取り付ける方法。
【請求項10】
請求項9の方法において、前記封止する段階がキャップ又はプラグを前記スリーブへ取り付ける方法。
【請求項11】
請求項9の方法において、前記封止する段階が封止剤を前記スリーブへ塗布する方法。
【請求項12】
請求項1の方法において、前記封止する段階の後に、前記スリーブが、前記スリーブの周辺の体液が前記医療用デバイスへ接触することを実質的に防止する方法。
【請求項13】
請求項1の方法において、前記封止する段階の後に、前記スリーブが医療用デバイス上の生体成長を実施的に防止する方法。
【請求項14】
請求項1の方法において、
前記導入段階が、外面を有するスリーブと、その外面における少なくとも一つの電極を導入し、
前記封止挿入段階が、内室を有する医療用デバイスと、その内室内に封止されたパルスジェネレータとを挿入し、
前記方法は更に、前記パルスジェネレータを前記電極へ電気的に接続させる段階を更に含む方法。
【請求項15】
請求項14の方法において、前記スリーブがこのスリーブから延出する側部分岐を含み、前記方法は前記側面分岐を心臓内に配置させることを含む方法。
【請求項16】
請求項15の方法において、少なくとも一つの電極が前記側部分岐上に位置する分岐電極であり、電気的接続段階は、この分岐電極を前記パルスジェネレータへ接続させる方法。
【請求項17】
請求項1の方法において、
前記導入段階は、流体搬送ポートを有するスリーブを導入し、
前記挿入段階は、内室を有する医療用デバイスと、その内室内の流体貯蔵器とを挿入すると共に、
前記方法は前記流体搬送ポートを前記流体貯蔵器へ流体接続する段階を更に含む方法。
【請求項18】
請求項1の方法において、前記方法は医療用デバイスを移植する方法を更に含むと共に、
身体から前記スリーブの一部を抜き出す段階と、
前記医療用デバイスを前記シース内から摘出する段階とを含む方法。
【請求項19】
請求項18の方法において、前記摘出段階の後に第2の医療用デバイスをスリーブへ挿入する方法。
【請求項20】
請求項1の方法において、切開の治癒を可能にしつつ、前記医療用デバイス及び前記スリーブを身体内に残す方法。
【請求項21】
移植可能な脈管内医療システムであって、
患者の血管内へ移植するように寸法付けられた細長いスリーブと、
このスリーブ内に配置可能であり、移植可能な医療用デバイスとを備え、この医療用デバイスはハウジングと、このハウジング内に封止されたパルスジェネレータとを含むシステム。
【請求項22】
請求項21のシステムにおいて、
前記スリーブが内室と外面とを含み、少なくとも一つの電極が前記外面上にあり、且つ一つの接点が前記内室内にあって前記電極と電気的に接続し、
前記移植可能な医療用デバイスは、外面と、この外面上に位置して前記パルスジェネレータに電気的に接続される伝導要素とを含み、前記伝導要素は、前記移植可能な医療用デバイスが前記スリーブ内に位置するときに前記スリーブ上の前記接点に電気的に接続するように配置されているシステム。
【請求項23】
請求項21のシステムにおいて、前記移植可能な医療用デバイスが除細動デバイスであるシステム。
【請求項24】
請求項21のシステムにおいて、前記移植可能な医療用デバイスがペースメーカーであるシステム。
【請求項25】
請求項21のシステムにおいて、前記移植可能な医療用デバイスが心変換器であるシステム。
【請求項26】
請求項21のシステムにおいて、前記スリーブが開口を含み、前記移植可能な医療用デバイスは前記開口を通じて前記スリーブへ挿入可能であり、前記システムは更に、体液に対して前記開口をシールするように前記開口内に配置可能なシールを含むシステム。
【請求項27】
請求項26のシステムにおいて、前記スリーブがこのスリーブから延出する側部分岐を含み、少なくとも一つの電極が側部分岐上に配置されているシステム。
【請求項28】
請求項21のシステムにおいて、前記スリーブ上のアンカーを更に含み、このアンカーはその中にスリーブを保持した状態で血管の壁と接触するように膨張可能であるシステム。
【請求項29】
請求項26のシステムにおいて、前記スリーブが末端区画と基端区画とを含み、基端区画が末端区画よりも一層に可撓であり、前記開口は基端区画に形成されているシステム。
【請求項30】
請求項21のシステムにおいて、前記スリーブは、このスリーブ及び医療用デバイスが血管内に移植された際に、前記医療デバイス上の生体内成長を防止するように構成されているシステム。
【請求項31】
移植可能な脈管内システムであって、
患者の身体の血管内に移植するように寸法付けられた細長いスリーブと、
製薬貯蔵器と、この製薬貯蔵器に流体接続された搬送ポートと、前記製薬貯蔵器に保管された製薬を前記搬送ポートへ圧送するポンプとを含む移植可能な医療用デバイスとを備えるシステム。
【請求項32】
請求項31のシステムにおいて、
前記スリーブは内室と当該内室へ流体接続された出口オリフィスとを含み、
前記移植可能な医療用デバイスが前記スルーブ内に位置したときに、前記移植可能な医療用デバイスの搬送ポートは前記スルーブの前記出口オリフィスと流体接続するように位置するシステム。
【請求項33】
請求項31のシステムにおいて、前記スリーブは開口を有し、前記移植可能な医療用デバイスは前記開口を通じて前記スリー部内へ挿入可能であり、前記システムは更に、体液に対して前記開口を封止するように前記開口内に配置可能なシールを含むシステム。
【請求項34】
請求項31のシステムにおいて、前記スリーブ上のアンカーを更に含み、このアンカーは前記スリーブをその中に保持した状態で血管の壁に接触するように膨張可能であるシステム。
【請求項35】
請求項33のシステムにおいて、前記スリーブが末端区画と基端区画とを含み、基端区画が末端区画よりも一層に可撓であり、前記開口は前記基端区画に形成されているシステム。
【請求項36】
請求項31のシステムにおいて、
前記移植可能な医療用デバイスが前記調薬貯蔵器へ流体接続された充填チューブを含み、
この充填チューブに流体接続されたポートを含み、このポートは身体の外側からアクセス可能であるシステム。
【請求項37】
請求項36のシステムにおいて、
前記システムが或る量の調薬を包含する容器を含み、この容器は前記充填チューブに流体連通するように前記ポートへ係合可能であるシステム。
【請求項38】
請求項37のシステムにおいて、前記容器は、前記ポートへアクセスするように患者の皮膚を貫くのに充分に鋭利な針尖を含むシステム。
【請求項39】
請求項37のシステムにおいて、前記充填チューブが前記スルーブ内に完全に位置し、且つ前記充填ンチューブ及びスリーブが身体の外側へ延出するように充分に長いので、前記容器と前記ポートとが前記身体の外側で係合可能であるシステム。
【請求項40】
請求項31のシステムにおいて、前記スリーブは、前記スリーブ及び医療用デバイスが血管内へ移植された際に、前記医療用デバイス上の生体内成長を防止するように構成されているシステム。
【請求項41】
移植可能な脈管内医療システムキットにおいて、
患者の血管内に移植するように寸法付けられた細長いスリーブと、
前記スリーブ内に配置可能な移植可能な医療用デバイスと、
前記スリーブ及び医療用デバイスについての移植方法が記載された使用のための仕様であって、その仕様は、
生体身体に切開を形成する段階と、
この切開を通じて血管内へスリーブを挿入する段階と、
前記スリーブの全長を身体内に配置する段階と、
前記医療用デバイスを前記スリーブへ挿入して、前記医療用デバイスを前記スリーブ内に封止する段階とを含むシステム。
【図1】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【図2】
【図3A】
【図3B】
【図3C】
【図4A】
【図4B】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図5E】
【図5F】
【図6】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図8C】
【図9】
【図10A】
【図10B】
【図11】
【公表番号】特表2007−514482(P2007−514482A)
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−543996(P2006−543996)
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/041324
【国際公開番号】WO2005/058415
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(505448947)シネコー・エルエルシー (15)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年6月7日(2007.6.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成16年12月10日(2004.12.10)
【国際出願番号】PCT/US2004/041324
【国際公開番号】WO2005/058415
【国際公開日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(505448947)シネコー・エルエルシー (15)
【Fターム(参考)】
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