説明

剥離コーティング組成物およびその調製方法

硬化性ポリシロキサンと、SiO4/2単位を1個より多く有するエアロゾル抑制剤とを含む、剥離コーティング組成物を開示する。このエアロゾル抑制剤には、シロキサンと環状ポリシロキサンとを重合触媒の存在下で重合させた重合生成物が含まれる。このシロキサンは、化学式:(SiO4/2)(RSiO1/2の単位を有する(式中、Rはビニル基であり、Rはアルキル基であり、xは1.05〜4の数である)。この剥離コーティング組成物は、エアロゾル抑制剤と、硬化性ポリシロキサンとを混合することによって調製される。この剥離コーティング組成物は、生じるミストが約457m/分で測定して50mg/立方メートル未満である剥離コーティングプロセスで基材を被覆するために使用することもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、剥離コーティング組成物およびその調製方法に関する。この剥離コーティング組成物は、エアロゾル抑制剤と、硬化性ポリシロキサンとを含む。本発明は、この剥離コーティング組成物で基材をコーティングする方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
シリコーンを含む剥離コーティング組成物は、当分野で周知であり、例えば、片面ライナーおよび両面ライナーへの適用などの広範な用途に用いられている。片面ライナーの例には、感圧接着ラベルのための裏紙が含まれ、典型的には、接着力を低下させることなく一時的に維持することが求められる。両面ライナーの例には、転写テープおよび粘着フィルムのための間紙が含まれる。これらの両面ライナーには、テープおよびフィルムの保護を提供し、巻出し特性を確保することが求められる。
【0003】
剥離コーティング組成物は、基材、例えば、片面ライナーおよび両面ライナーなどに、約305メーター/分以上の速度の高速剥離コーティングプロセスにおいて適用され得る。これらの基材に適用される際に、剥離コーティング組成物は、組成物の粒子を含み、空気中に微細に分散される「ミスト」を形成する傾向がある。これらのミストは、無駄となるだけでなく、製造施設の機械および床に付着することにより製造の妨げになる。
剥離コーティング組成物は、種々の合成方法によって形成させることができる。これらの方法は、典型的には、収率が低く、コストが高く、かつ、高速剥離コーティングプロセスにおいて使用される場合にミストを生じる傾向が低減された剥離コーティング組成物を製造することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6,806,339号
【特許文献2】米国特許第4,609,574号
【特許文献3】国際公開第03/093369号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、高速剥離コーティングプロセスにおいて、ミストを最小限に抑えて基材に適用することができる剥離コーティング組成物を提供する機会が残されている。剥離コーティング組成物の調製方法および基材にその剥離コーティング組成物を適用する方法を開発する機会も残されている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、エアロゾル抑制剤と硬化性ポリシロキサンを含む剥離コーティング組成物であって、エアロゾル抑制剤が、SiO4/2単位を1個より多く有し、かつ、重合触媒の存在下でのシロキサンと環状ポリシロキサンとの重合によって製造されたものである、組成物を提供する。
【0007】
本発明は、剥離コーティング組成物の調製方法であって、エアロゾル抑制剤と硬化性ポリシロキサンとを混合して剥離コーティング組成物を形成させる工程を含む方法も提供する。本発明はさらに、剥離コーティングプロセスにおいて基材をコーティングする方法であって、基材にこの剥離コーティング組成物を適用する工程を含む方法を提供する。
【0008】
本発明の剥離コーティング組成物は、費用効率が高い方法で調製され、ミストを低減しながらさまざまな基材に適用される。高速剥離コーティングプロセスに用いられる場合には、エアロゾル抑制剤が剥離コーティングの微粒化を最小限に抑え、これによって無駄および妨げを低減する。具体的には、エアロゾル抑制剤の1個より多いSiO4/2単位が、このミスト低減効果に寄与すると考えられる。加えて、エアロゾル抑制剤は、シロキサンと環状ポリシロキサンとの重合触媒の存在下での重合によって効率的に生成する。この触媒は、広範なシロキサンのマトリックスにおいてSiO4/2単位の組み込みを効率的に促し、これによってエアロゾル抑制剤を製造する。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明は、剥離コーティング組成物(以下、単に「組成物」と呼ぶ)を提供する。この組成物は、エアロゾル抑制剤と硬化性ポリシロキサンとを含む。いかなる理論に拘束されることも意図しないが、エアロゾル抑制剤が、組成物がミストを生成する傾向、すなわち、組成物が微粒化して空気中に分散した微細粒子を形成する傾向を低減すると考えられる。組成物がミストを生成する傾向は、組成物の基材への適用時に測定する。
【0010】
エアロゾル抑制剤は、1個より多いSiO4/2単位(Q単位)を有し、SiO4/2単位を1より大きな任意のいかなる数または割合で有することもできる。1つの実施態様では、エアロゾル抑制剤は、SiO4/2単位を1.05〜4個有する。あるいは、エアロゾル抑制剤は、SiO4/2単位を少なくとも2個有していてもよく、SiO4/2単位を2〜4個有していてもよい。説明のみを目的として、SiO4/2単位の化学構造を以下に示す。
【化1】

【0011】
エアロゾル抑制剤は、RSiO2/2単位(D単位)を含んでいてもよい。Rは、独立に、炭素原子1〜6個を有するアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アクリレート基、およびメタクリレート基からなる群から選択することができる。アルキル基には、これらだけに限定されないが、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、およびこれらの混合が含まれ得る。典型的には、Rはメチル基である。説明のみを目的として、RSiO2/2単位の化学構造を以下に示す。
【化2】

【0012】
エアロゾル抑制剤は、1個より多いSiO4/2単位のそれぞれに結合した少なくとも1個のRSiO2/2単位を含んでいてよい。あるいは、エアロゾル抑制剤は、1個より多いSiO4/2単位にそれぞれに結合した4ブロックの(CHSiO2/2単位を有していてもよい。この(CHSiO2/2単位のブロックは、個々の(CHSiO2/2単位を20〜400個含んでいてよいが、この範囲に限定されない。1つの実施態様では、エアロゾル抑制剤は、1個より多いSiO4/2単位のそれぞれに結合した(CHSiO2/2単位120〜500個からなるブロックを有する。典型的には、エアロゾル抑制剤は、SiO4/2単位4個と、この4個のSiO4/2単位のそれぞれに結合した(CHSiO2/2単位120〜500個からなるブロックとを、エアロゾル抑制剤が(CHSiO2/2単位を合計1000〜5000個有することとなるように有する。説明のみを目的として、1個のSiO4/2単位に結合した(CHSiO2/2単位の鎖の化学構造を以下に示す(式中、nは、20〜400の数である)。
【化3】

【0013】
エアロゾル抑制剤は、RSiO1/2単位(M単位)を含む。Rは、上述したRと同じである。Rは、炭素原子1〜6個を有するアルキル基、炭素原子2〜6個を有するアルケニル基、および炭素原子2〜6個を有するアルキニル基からなる群から選択されることが好ましい。典型的には、Rはビニル基を含む。説明のみを目的として、RSiO1/2単位の化学構造を以下に示す。
【化4】

【0014】
典型的には、エアロゾル抑制剤は、少なくとも1個のRSiO2/2単位のそれぞれに結合したRSiO1/2単位を含み、これによってエアロゾル抑制剤を官能化された末端基でキャップする。説明のみを目的として、この配置の代表的な化学構造を以下に示す。
【化5】

【0015】
典型的には、エアロゾル抑制剤は、SiO4/2単位4個と、この4個のSiO4/2単位それぞれに結合した120〜500個の(CHSiO2/2単位とを、エアロゾル抑制剤が(CHSiO2/2単位を合計1000〜5000個有するように有する。このエアロゾル抑制剤は、好ましくは、RSiO1/2単位8個、すなわち、8個の末端(CHSiO2/2単位のそれぞれに1個末端結合したRSiO1/2単位も有し、これによってエアロゾル抑制剤を官能化された末端基でキャップする。説明のみを目的として、この特定の好ましいエアロゾル抑制剤の化学構造を以下に示す。
【化6】

式中、nは20〜400の数である。
【0016】
エアロゾル抑制剤は、25℃で、4,500〜1,250,000、あるいは10,000〜600,000、あるいは30,000〜120,000MPa・秒(cP)の粘度を有する。粘度は、少なくとも部分的に、エアロゾル抑制剤の大きさおよび構造に依存する。このため、エアロゾル抑制剤は、特定の粘度に限定されないことが企図されている。しかし、1つの実施態様では、エアロゾル抑制剤は、25℃で1,250,000MPa・秒(cP)より高い粘度を有するガムである。
【0017】
エアロゾル抑制剤は、1,000〜6,000、あるいは1,000〜4,000の重合度を有することも好ましい。1つの実施態様では、エアロゾル抑制剤は、1,000より高い重合度を有する。別の実施態様では、エアロゾル抑制剤は、少なくとも2,000の重合度を有する。さらに別の実施態様では、エアロゾル抑制剤は、約4,000の重合度を有する。重合度は、ポリマーの鎖中の繰返しサブユニットの数の測定値である。
【0018】
エアロゾル抑制剤は、組成物100重量部当たり、1〜10、あるいは1〜5、あるいは1〜4重量部の量で存在する。しかし、エアロゾル抑制剤は、エアロゾル抑制剤の粘度が25℃で4,500MPa・秒未満、あるいは1,000MPa・秒未満である場合には、組成物の最高100重量%までの量で用いることが予定されている。エアロゾル抑制剤は、化学式:(SiO4/2)(RSiO1/2の単位を有するシロキサンと、以下に記述する環状ポリシロキサンとの重合生成物を含む。好ましくは、シロキサンと、環状ポリシロキサンとを、0.2:99.8〜4:96、あるいは0.5:99.5〜2:98、あるいは0.6:99.4〜1.2:98.8の重量比で重合させる。
【0019】
シロキサンは、化学式:(SiO4/2)(RSiO1/2(式中、RおよびRは、上述したとおりであり、xは1.05〜4、あるいは1.2〜4の数である)の単位を有する。説明のみを目的として、好ましくは、シロキサンは、2個の(SiO4/2)(RSiO1/2(式中、xは2である)を含む以下に示す化学構造を有する。
【化7】

このシロキサンは、246〜2,000g/モルの重量平均分子量を有する。このシロキサンは、好ましくは、25℃で20〜50MPa・秒の粘度を有する。
【0020】
シロキサンは、例えば、約1モルの(CO)Siを、約1モルの((CHCH)(CHSi)Oおよび約0.0005モルのトリフルオロメタンスルホン酸と反応させることによって生成させることができる。シロキサンを生成させる際に、化学量論的に過剰の水を使用することもできる。シロキサンの生成は、前述の試薬に限定されず、当分野で知られている任意の適切な試薬を用いる任意の適切な反応(例えば、参照により本明細書に組み込む米国特許第6,147,243号に記載の方法など)によって生成させることが可能である。
【0021】
エアロゾル抑制剤の製造において用いる環状ポリシロキサンは、典型的には、二官能性シロキシ単位を含む。1つの実施態様では、環状ポリシロキサンの二官能性シロキシ単位は、少なくとも1個のアルキル基を含む。このアルキル基の適切な非限定的例には、メチル、エチル、プロピル、イソプロピルブチル、およびイソブチルが含まれる。典型的には、環状ポリシロキサンは、二官能性であり、メチル基を含む。環状ポリシロキサンは、RSiO2/2単位(D単位)(式中、Rは上述したものと同じである)を3〜10個含んでいてよい。環状ポリシロキサンは、RSiO2/2繰返し単位(式中、各Rは、メチルである)を3〜6個含むジアルキルシロキサン環であってよい。環状ポリシロキサンは、シクロトリシロキサン、シクロテトラシロキサン(例えば、オクタメチルシクロテトラシロキサンなど)、シクロペンタシロキサン(例えば、デカメチルシクロペンタシロキサンなど)、シクロヘキサシロキサン、およびこれらの混合物からなる群から選択される。説明のみを目的として、デカメチルシクロペンタシロキサンおよびオクタメチルシクロテトラシロキサンの化学構造を以下に示す。
【化8】

環状ポリシロキサンは、典型的には、100〜750、あるいは150〜500、あるいは275〜375g/モルの分子量を有する。環状ポリシロキサンは、Dow Corning Corporation(Midland、MI)から、Dow Corning(登録商標)244 FluidおよびDow Corning(登録商標)245 Fluidの商標名で商業的に入手可能である。
【0022】
エアロゾル抑制剤を生成させるために、シロキサンと環状ポリシロキサンとを、重合触媒の存在下で重合させる。エアロゾル抑制剤を生成させる反応の種類は、選択する個々の触媒に応じて酸触媒反応であっても塩基触媒反応であってもよい。したがって、重合触媒は、強酸触媒、強塩基触媒、およびこれらの混合物からなる群から選択することができる。強酸触媒は、トリフルオロメタンスルホン酸などであってよい。重合触媒は、典型的には、強塩基触媒である。典型的には、この強塩基触媒は、ホスファゼン塩基触媒である。このホスファゼン塩基触媒は、当分野で知られている任意のものであってよいが、典型的には、以下の化学式を有する:
((RN)P=N)(RN)3−tP=NR
(式中、RおよびRは、独立に、水素原子、炭化水素、およびこれらの混合からなる群から選択され、tは1〜3の数である)。Rが炭化水素である場合、この炭化水素は、炭素原子を1個〜4個有する。各Rは、各位置において同じかまたは異なっており、2個のRは、同じ窒素(N)原子に結合し、連結して、好ましくは5員または6員の複素環を構成することができる。Rが炭化水素である場合は、この炭化水素は、炭素原子を1個〜20個、あるいは1個〜10個有する。
【0023】
あるいは、ホスファゼン塩基触媒は、塩であってよく、以下の代替的な化学構造を有していてよい。
[((RN)P=N)(RN)3−tP=N(H)R[A];または
[((RN)P=N)(RN)4−sP][A
(式中、R、R、およびtは上述したとおりであり、sは1〜4の数である)。Aは、陰イオンであり、フッ化物、ヒドロキシド、シラノレート、アルコキシド、カーボネート、およびビカーボネートからなる群から選択される。1つの実施態様では、ホスファゼン塩基は、アミノホスファゼニウムヒドロキシドである。シロキサンと環状ポリシロキサンとは、組成物100万重量部当たり0.1〜100、あるいは1〜50、あるいは5〜20重量部のホスファゼン塩基触媒の存在下で重合させる。
【0024】
エアロゾル抑制剤に加えて、本組成物は、当分野で知られている任意の硬化性ポリシロキサンも含む。典型的には、硬化性ポシリロキサンは、50〜500,あるいは100〜300、あるいは約160の重合度を有する。この硬化性ポリシロキサンは、1個より多いSiO4/2単位、少なくとも15個のRSiO2/2単位、および少なくとも1個のRSiO1/2単位を含む分岐状シロキサンを含むことができる。硬化性ポリシロキサンは、参照により本明細書に組み込む米国特許第6,806,339号に記載されているものであることができる。硬化性ポリシロキサンのさらなる例は、米国特許第4,609,574号にポリジオルガノシロキサンとして、国際公開第03/093369号にオルガノケイ素ポリマーとして開示されている(両文献を参照により本明細書に組み込む)。
【0025】
硬化性ポリシロキサンは、架橋剤、ホスファゼン塩基触媒とは異なる触媒、阻害剤、剥離力調節剤(release force modifier)、およびこれらの組合せをさらに含んでいてよい。架橋剤は、オルガノ水素ポリシロキサン架橋剤であってよく、硬化性ポリシロキサン中のSi−H基の総数と、硬化性ポリシロキサン中の脂肪族不飽和炭化水素基の数との比が、約0.9:1〜3:1、あるいは1.1:1〜2.5:1、あるいは1.2:1〜2:1となる量で存在させることができる。典型的には、架橋剤は、少なくとも3個のSi−H基を含み、下記一般化学式:
SiO1/2((CHSiO2/2(RSiO2/2)SiO1/2
(式中、Rは、炭素原子1〜4個を有するアルキル基および水素からなる群から選択され、iは0以上の数であり、jはi+jが8〜100となる数である)
を有することができる。
【0026】
硬化性ポリシロキサン中の触媒には、第VIII族の金属(例えば、白金、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、オスミウム、およびイリジウム)の錯体または化合物が含まれる。典型的な触媒には、クロロ白金酸、アセチルアセトナート白金、および第一白金ハライドと不飽和化合物との錯体〔例えば、エチレン、プロピレン、オルガノビニルシロキサン、およびスチレンと、PtCl、PtCl、およびPt(CN)との錯体〕を含む白金化合物および錯体が含まれる。あるいは、触媒は、RhCl(BuS)などのロジウム錯体であってよい。
【0027】
硬化性ポリシロキサン中の阻害剤には、エチレン性および/または芳香族性の不飽和アミド、アセチレン化合物、エチレン性不飽和イソシアネート、オレフィン性シロキサン、不飽和炭化水素ジエステル、共役エンイン類、ヒドロペルオキシド類、ニトリル類およびジアジリジン類、メチルブチノール、ジメチルヘキシノール、エチニルシクロヘキサノール、トリメチル(3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オキシ)シラン、マレエート〔例えば、ビス(2−メトキシ−1−メチルエチル)マレエートなど〕、フマレート(例えば、ジエチルフマレート)、フマレート/アルコール混合物(ベンジルアルコール、1−オクタノール、および/またはエチルシクロヘキシル−1−オールを含む)、ならびにこれらの混合物が含まれ得る。当分野で知られているとおり、阻害剤は、あらかじめ定められた温度より低い温度で起こる組成物の硬化を、阻害および/または遅延させるために利用する。この阻害剤は、組成物に必須ではないこと、およびこの阻害剤の不存在下では組成物は周囲温度で硬化可能であることが理解されるべきである。
【0028】
硬化性ポリシロキサン中の剥離力調節剤は、アルケニル化されたシリコーン、アルケニル化されたポリジオルガノシロキサン、炭素原子14〜30個を有する1種以上の第一級アルケン、および/または炭素原子1〜10個を有する1種以上の分岐状アルケンを含むことができる。アルケニル化されたシリコーンは、少なくとも1個のアルケニル化されたMQ樹脂(ここで、M単位およびQ単位は、任意の適切な比で存在していてよい)を含んでいてよい。M単位には、トリアルキルシロキシ基および/またはジアルキルアルケニルシロキシ基が含まれ得る。アルケニル基は、シクロヘキセニル、ビニル、プロペニル、ブテニル、ペンテニル、および/またはヘキセニル基であってよい。典型的には、アルケニル基は、ビニル基またはヘキセニル基である。アルキル基は、任意の適切なアルキル基であってよいが、最も好ましくはメチル基である。アルケニル化ポリジオルガノシロキサンは、典型的には、炭素原子1〜6個を有するアルキル基および/またはアルケニル基(例えば、ビニル基またはヘキセニル基など)を含むアルキル基を含むD単位を含むアルケニル化ジアルキルシリル末端ポリジオルガノシロキサンを含む。1個以上の一級アルケンは、炭素原子10〜30個を有する任意の一級アルケン(例えば、テトラデセンおよびオクタデセンなど)を含んでいてよい。
【0029】
剥離力調節剤としての分岐状アルケンは、以下の化学式を有していてよい。
【化9】

式中、lはメチレン基の数であり、mは分岐状アルキル基の数であり、lおよびmのそれぞれは、0〜20であり且つランダムに分布している。加えて、o、p、およびqは、1〜12の数である。典型的には、各分岐状アルケン中の炭素原子の合計数は少なくとも20である。典型的には、硬化性ポリシロキサンは、硬化性ポリシロキサン100重量部当たり15〜75重量部の剥離力調節剤を含む。
【0030】
本組成物は、ジアルキルアルケニルシリル末端ポリジオルガノシロキサン、反応性希釈剤、接着促進剤、溶媒、香料、防腐剤、浴寿命延長剤およびフィラー(例えば、シリカ、石英、および石灰の粉末)をさらに含んでいてよい。浴寿命延長剤の好適な例には、第一級または第二級アルコール、炭素原子を10個未満有する脂肪族および芳香族アルコール(例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、フェノール、およびシクロヘキサノールなど)、カルボン酸、環状エーテル、ならびにこれらの混合物が含まれる。
【0031】
本発明は、本組成物の調製方法も提供する。この方法は、エアロゾル抑制剤と硬化性ポリシロキサンとを混合して組成物を形成させる工程を含む。
【0032】
組成物は、エアロゾル抑制剤と、硬化性ポリシロキサンとを、いずれかの任意成分を加えて単に混合することによって調製することができるが、組成物を別個の部分または容器(すなわちキットの形態)で準備することがより好ましい。このような場合には、エアロゾル抑制剤、硬化性ポリシロキサン、およびいずれかの任意成分を、組成物を基材に適用する際に混合する。このキットは、エアロゾル抑制剤を含む第一の部分と、硬化性ポリシロキサンを含む第二の部分とを含んでいてよく、いずれかあるいは全ての任意成分が第一の部分および/または第二の部分のいずれかに含まれることが想定される。
【0033】
本発明はさらに、剥離コーティングプロセスにおいて基材をコーティングする方法を提供する。この基材のコーティング方法は、組成物を調製する工程と、その後この組成物を基剤に適用する工程とを含む。好適な基材の例には、紙、金属、プラスチック、段ボール、織物、フィルム、およびこれらの組合せが含まれる。フィルムには、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、配向ポリプロピレン、二軸配向ポリプロピレン、およびこれらの組合せが含まれる。
【0034】
本組成物は、典型的には、305m/秒より高い速度で基材に適用されるが、当業者に所望される場合には、より遅い速度で適用することができる。本組成物は、溶媒なしでも、溶媒中でも、あるいは水中油型のエマルジョンの部分としても適用することができる。典型的には、組成物は、実質的に溶媒を含まない。用語「実質的に含まない」には、本方法において、組成物の0.5重量%未満の溶媒量が含まれる。
【0035】
本組成物は、ラボラトリー2ロールコーター(Euclid Tool and Machines社製、Bay City、MI)および付属のModel 8520 DustTrak(登録商標)Aerosol Mnonitor装置(TSI Corporation社製、St. Parl、MN)を使用して、約457m/分の速度で測定して、50mg/m未満、あるいは20mg/m未満、あるいは5mg/m未満のミストを生成する。ミストの測定は環境的な変数に敏感であるため、ミストを測定するための機器全体を実験フード内に配置して、ミスト形成の測定に対するいかなる空気の乱流の影響も最小限に抑える。真空クリーナーを各ロール表面に取り付けて、測定点を通過したミストを吸い取る。一貫性のある結果を得るために、上部ブレードおよび上部ローラーの圧力設定を、それぞれ約70,000Paおよび約345,000Paに保持し、下部ブレードを好ましくはドクターブレードとして使用して、上部ロールおよび下部ロールに供給される組成物の量を制御することが好ましい。
【0036】
ミストが生成した後で、空気中に浮遊する組成物粒子は、DustTrak(登録商標)Aerosol Monitorに導かれ、分析される。DustTrak(登録商標) Monitorは、1分当たり約3リットルの速度で吸引される空気試料中のエアロゾル粒子の総数を、設定した採取時間の間測定することができる。以下の実施例では、ミストを、32秒の採取時間の測定によって決定した。
【実施例】
【0037】
一連のエアロゾル抑制剤(抑制剤1〜6)を調製した。抑制剤1〜6のそれぞれについて、シロキサン、環状ポリシロキサン、および希釈剤を、反応槽内で25℃にて混合し、混合物を形成させた。その後、この混合物にホスファゼン塩基触媒を添加し、混合物を25℃にて十分に混合した。次いで、得られた混合物を、約140℃〜150℃の所望の反応温度に昇温し、この温度にて、形成される抑制剤1〜6の粘度が安定化するのに十分な時間混合した。その後、任意の錯化剤を、反応が完結すると同時に添加して、ホスファゼン塩基触媒の活性を阻害し、抑制剤1〜6を安定化した。各反応物質の化学的な同定および量を表1に示す。この表において、全ての量は重量部で示す。加えて、各抑制剤1〜6およびシロキサン自体を評価して、ビニル濃度%、粘度(cs)、重量平均分子量、多分散度、M単位のQ単位に対する比、およびSiO2/4単位とジメチルシロキサン単位との当量比を決定した。これらの評価結果も表1に示す。
【表1A】

【表1B】

【0038】
208.33グラム(1モル)の(CO)Siと、186.40グラム(1モル)の((CHCH)(CHSi)Oとを反応させ、0.08グラム(0.0005モル)のトリフルオロメタンスルホン酸、次いで36.93グラム(2.05モル)のHOを添加することによって、シロキサンを形成させた。
【0039】
環状ポリシロキサンは、デカメチルシクロペンタシロキサンである。
【0040】
ホスファゼン塩基触媒は、トリメチルアミンヒドロキシドホスファゼンである。
【0041】
希釈剤は、カリウムシラノレートであり、カリウム1個当たり10,000の当量重量を有する。
【0042】
錯化剤は、トリメチルシリルホスフェートであり、Gelest, Inc社(Morrisville、PA)から、トリス(トリメチルシリル)ホスフェートの商品名で商業的に入手可能である。
【0043】
ビニル濃度%は、抑制剤1〜6またはシロキサン中のビニル基の重量割合を表し、当分野で周知のヨウ素滴定法を用いて算出した。
【0044】
抑制剤1〜6およびシロキサンの粘度は、LV 4スピンドルを使用するBrookfield Viscometerを使用して室温で測定した。
【0045】
抑制剤1〜6およびシロキサンの重量平均分子量は、当分野で周知のゲル浸透クロマトグラフィー法を用いて測定した。
【0046】
抑制剤1〜6およびシロキサンの多分散度は、当分野で周知のゲル浸透クロマトグラフィー法を用いて測定した。
【0047】
抑制剤1〜6およびシロキサンのM単位のQ単位に対する比は、当分野で周知の29SiNMR法で測定した。
【0048】
加えて、2つの比較エアロゾル抑制剤(比較抑制剤1および2)も形成させた。比較抑制剤1および2は、それぞれ、メチル水素シロキサン(A)、アルケニルシロキサン(B)、不飽和有機化合物(C)、および触媒(D)を25℃で一緒に混合して、混合物を形成させることによって調製した分岐状シリコーンポリマーを含んでいた。混合物の温度を、反応温度に昇温し、この混合物を、その温度にて、全てのビニル基が完全にヒドロシリル化して粘度が安定化するのに十分な時間混合した。反応が完結するとすぐに、この混合物に阻害剤(E)を添加して触媒(D)の活性を阻害し、分岐状シリコーンポリマーを安定化させた。前述の反応物質の化学的同定および量を表2に示す。表2において、特に指定しない限り、全ての量を重量部で示す。比較抑制剤1および2の反応条件、シラン基(SiH)のビニル基に対する比、および粘度も表2に示す。比較抑制剤1および2はそれぞれ、米国特許第6,805,914号にさらに記載されている。
【表2】

【0049】
メチル水素シロキサン(A)は、トリメチルシロキシ末端ポリジメチルシロキサン-ポリメチル水素シロキサンコポリマーであって、約10の総平均重合度を有し、約50モル%のメチル水素基をシロキサン鎖上に有し、かつ粘度が25℃で約5mPa・秒のコポリマーである。
【0050】
アルケニルシロキサン(B1)は、ジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンポリマーであって、約5の総平均重合度を有し、かつ粘度が25℃で約3mPa・秒のコポリマーである。
【0051】
アルケニルシロキサン(B2)は、ジメチルビニルシロキシ末端ポリジメチルシロキサンポリマーであって、約130の総平均重合度を有し、かつ粘度が25℃で約300mPa・秒のコポリマーである。
【0052】
不飽和有機化合物(C)は、Sigma Aldrich社(St. Louis、MO)から商業的に入手可能なアルファメチルスチレンである。
【0053】
触媒(D)は、クロロ白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンとから形成された、0.67重量%の白金を含む可溶性白金錯体である。
【0054】
阻害剤(E)は、ビス(2−メチル−1−メチルエチル)マレエートである。
【0055】
抑制剤1〜6ならびに比較抑制剤1および2を形成させた後、抑制剤1〜6ならびに比較抑制剤1および2の試料を、それぞれ、硬化性ポリシロキサンと混合して、本組成物(組成物1〜9)の試料ならびに比較組成物(比較組成物1および2)の試料を調製した。
【0056】
硬化性ポリシロキサンは、21.6グラムの(ビニル(CHSiO1/2)(SiO4/2)ポリシロキサンと、592グラムのオクタメチルシクロテトラシロキサンと、1.2グラムのトリフルオロメタンスルホン酸とを混合し、反応混合物を形成させることによって調製した。この反応混合物を、80℃〜90℃の温度にて6時間撹拌した後、室温に冷却した。次いで、約1グラムの炭酸カルシウムを添加し、この混合物を3時間撹拌した。最後に、この混合物を約150℃の温度および40ミリバールの圧力下で2時間ストリッピングさせた。
【0057】
組成物1〜9ならびに比較組成物1および2中の抑制剤1〜6ならびに比較抑制剤1および2の量を、それぞれ、下記表3に示す。表3において、特に指定しない限り、全ての量は重量%である。
【表3A】

【表3B】

【表3C】

【0058】
調製後、組成物1〜9ならびに比較組成物1および2のそれぞれの試料を、2−ロールコーターのローラーに、約457メートル/分の速度で適用し、ミストの生成を測定した。組成物1〜9ならびに比較組成物1および2のそれぞれのミストの生成量を決定するために、10回の別個のミスト測定を記録し、平均した。組成物1〜9ならびに比較組成物1および2のそれぞれについての平均測定値を、標準偏差を含めて下記表4に示す。比較組成物1は、4回の別個の実験でミストを試験した。40回の個々のミスト測定からの全ての平均値および全標準偏差を下記表4に示す。
【表4】

【0059】
ミストの平均値の測定結果は、本発明の組成物1〜9が、比較組成物1および2と比較して低減されたミスト生成量で基材に適用可能であることを実証している。このミスト生成の低減により、製造の煩雑さが軽減され、組成物の無駄な消費が低減され、これによって製造コストを削減することができる。
【0060】
明らかに、上述した教示に照らして、本発明を幅広く変更し、変化させることが可能である。本発明は、添付のクレームの範囲内において、とりわけ具体的に記載した以外の方法で実施することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
A)(1)化学式:
(SiO4/2)(RSiO1/2
(式中、Rは、炭素原子1〜6個を有するアルキル基、炭素原子2〜6個を有するアルケニル基、および炭素原子2〜6個を有するアルキニル基からなる群から選択され、Rは、炭素原子1〜6個を有するアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アクリレート基、およびメタクリレート基からなる群から選択され、かつ、xは1.05〜4の数である)
の単位を有するシロキサンと、
(2)環状ポリシロキサンと
の重合生成物であって、前記シロキサンと前記環状ポリシロキサンとが重合触媒の存在下で重合されたものである重合生成物を含む、SiO4/2単位を1個より多く有するエアロゾル抑制剤と、
B)硬化性ポリシロキサンと
を含む剥離コーティング組成物。
【請求項2】
前記重合触媒が、強酸触媒、強塩基触媒、およびこれらの混合からなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
前記強酸触媒が、トリフルオロメタンスルホン酸としてさらに定義される、請求項2に記載の組成物。
【請求項4】
前記強塩基触媒が、ホスファゼン塩基触媒としてさらに定義される、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
前記エアロゾル抑制剤が、SiO4/2単位を1.05〜4個有する、請求項1に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項6】
前記エアロゾル抑制剤が、SiO4/2単位を2〜4個有する、請求項5に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項7】
前記エアロゾル抑制剤が、前記1個より多いSiO4/2単位のそれぞれに結合した少なくとも1個のRSiO2/2単位をさらに有する、請求項1に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項8】
前記エアロゾル抑制剤が、前記1個より多いSiO4/2単位のそれぞれに結合した4ブロックの(CHSiO2/2単位を有する、請求項7に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項9】
前記エアロゾル抑制剤が、(CHSiO4/2単位を1000〜5000個有する、請求項7に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項10】
前記エアロゾル抑制剤が、RSiO1/2単位を8個有する、請求項1に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項11】
前記エアロゾル抑制剤の重合度が、1000〜4000である、請求項1に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項12】
前記エアロゾル抑制剤が、前記組成物100重量部当たり1〜5重量部の量で存在する、請求項1に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項13】
前記シロキサンと前記環状ポリシロキサンとが、0.2:99.8〜4:96の重量比で重合された、請求項1に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項14】
基材に約457m/分で適用する際に、50mg/立方メートル未満のミストを生成する、請求項1に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項15】
前記エアロゾル抑制剤が、4個のSiO4/2単位、前記4個のSiO4/2単位のそれぞれに結合した360〜1600個の(CHSiO2/2単位、および前記(CHSiO2/2単位4個の末端に結合した8個の(CH(CHCH)SiO1/2単位を有し、かつ、前記組成物100重量部当たり1〜5重量部の量で存在し、
がビニル基であり、
がメチル基であり、
前記シロキサンと前記環状ポリシロキサンとが0.2:99.8〜4:96の重量比で重合されており、
前記環状ポリシロキサンが、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、およびこれらの混合からなる群から選択され、
前記重合触媒が、化学式:
((RN)P=N)(RN)3−tP=NR
(式中、RおよびRは、独立に、水素原子、炭化水素、およびこれらの混合からなる群から選択され、tは1〜3の数である)
のホスファゼン塩基触媒であり、
前記組成物が、基材に約457m/分で適用する際に、50mg/立方メートル未満のミストを生成する、請求項1に記載の剥離コーティング組成物。
【請求項16】
A)化学式:
(SiO4/2)(RSiO1/2
(式中、Rは、炭素原子1〜6個を有するアルキル基、炭素原子2〜6個を有するアルケニル基、および炭素原子2〜6個を有するアルキニル基からなる群から選択され、Rは、炭素原子1〜6個を有するアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アクリレート基、およびメタクリレート基からなる群から選択され、かつ、xは1.05〜4の数である)
の単位を有するシロキサンと、環状ポリシロキサンとを、重合触媒の存在下で重合させて、SiO4/2単位を1個より多く有するエアロゾル抑制剤を生成させる工程と、
B)前記エアロゾル抑制剤と、硬化性ポリシロキサンとを混合して剥離コーティング組成物を調製する工程と
を含む、剥離コーティング組成物の調製方法。
【請求項17】
前記重合触媒が、強酸触媒、強塩基触媒、およびこれらの混合からなる群から選択される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記強塩基触媒が、ホスファゼン塩基触媒としてさらに定義される、請求項16に記載の方法。
【請求項19】
前記エアロゾル抑制剤が、SiO4/2単位を1.05〜4個有する、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記組成物が、基材に約457m/分で適用する際に、50mg/立方メートル未満のミストを生成する、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
A)化学式:
(SiO4/2)(RSiO1/2
(式中、Rは、炭素原子1〜6個を有するアルキル基、炭素原子2〜6個を有するアルケニル基、および炭素原子2〜6個を有するアルキニル基からなる群から選択され、Rは、炭素原子1〜6個を有するアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アクリレート基、およびメタクリレート基からなる群から選択され、かつ、xは1.05〜4の数である)
の単位を有するシロキサンと、環状ポリシロキサンとを、重合触媒の存在下で重合させて、SiO4/2単位を1個より多く有するエアロゾル抑制剤を生成させる工程と、
B)前記エアロゾル抑制剤と、硬化性ポリシロキサンとを混合して剥離コーティング組成物を調製する工程と、
C)前記剥離コーティング組成物を、剥離コーティングプロセスにおいて基材に適用する工程と
を含む、剥離コーティングプロセスにおいて基材をコーティングする方法。
【請求項22】
前記重合触媒が、強酸触媒、強塩基触媒、およびこれらの混合からなる群から選択される、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記強塩基触媒が、ホスファゼン塩基触媒としてさらに定義される、請求項21に記載の方法。
【請求項24】
前記エアロゾル抑制剤が、SiO4/2単位を1.05〜4個有する、請求項21に記載の方法。
【請求項25】
前記組成物を前記基材に約457m/分で適用する際に、50mg/立方メートル未満のミストを生成する、請求項21に記載の方法。

【公表番号】特表2010−528152(P2010−528152A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−509403(P2010−509403)
【出願日】平成20年5月23日(2008.5.23)
【国際出願番号】PCT/US2008/006647
【国際公開番号】WO2008/153767
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(596012272)ダウ・コーニング・コーポレイション (347)
【Fターム(参考)】