説明

加入者側電力供給テレフォニーシステム

【課題】加入者側電力供給テレフォニーシステム
【解決手段】
テレフォニーサービスを提供するシステム及び方法が開示される。遠距離通信ネットワーク内のノードに加入者構内から電力を供給することは、旧来の電話サービスPOTSと相容れない。本発明が出現するまでは、このような方法で電力を供給することは、追加の伝送ワイヤを備えること又はデジタル加入者ライン(DSL)サービス内において音声サポートを提供することが要求されると考えられていた。提案されているシステムにおいては、交換機(103)によって伝送線の第1のセクション(107)に供給されたテレフォニー制御信号が、該伝送線の第2のセクション(109)に供給される電力の周波数と異なる周波数を有する修正下流制御信号に変換され、更に、該第1のセクションと第2のセクションを相互に接続するノード内の電気装置は、電話機(101)に対して影響を及ぼさずに、電源によって供給された電力を取り出すことができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テレフォニーサービスを提供するためのシステム及び方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
デジタル加入者回線(DSL)技術は、アクセスネットワーク(遠距離通信ネットワークにおいて、より対銅線を具備するのが圧倒的である、加入者構内と交換機との間の最後のリンク部分)を通じての伝送という点で達成できることに関して限界に近づいている。達成可能なデータ速度を上昇させるためには、DSL技術を提供する電子装置を加入者のほうに近づけて、例えば相互接続地点におけるネットワークノード(幾つかの伝送線を含むより大きいフィーダーケーブルを、各々がそれよりも少ない本数の伝送線を含む複数のより小さい分配ケーブル内に分配するために用いられるノードであって、「キャビネット」と呼ばれることがある)内に設置するか、又は、分配地点におけるネットワークノード(幾つかの分配ケーブルを個々の加入者伝送線内に分配するために用いられるノードであって、「ポール」と呼ばれることがある)内に設置する必要がある。
【0003】
該ネットワークノード電子装置の配備は、低コストでかつ高い信頼性を持って該電子装置に対して電力を提供することに依存する。
【0004】
1つの解決方法は、電力会社の電源を利用する(例えば、街路照明回路に接続する)ことであるが、この方法は非常に高いコストがかかる可能性がある。代替として、より対銅線を通じて交換機から直接ネットワークノードに電力を供給することができる。しかしながら、ネットワークノードは、通常は交換機から遠く離れすぎているためこの代替策は実行可能な選択肢ではない。この理由は、これらの対線の抵抗(交換機からの距離に比例して大きくなる)は、ネットワークノード電子装置のDC入力インピーダンスよりもはるかに高くなることがしばしばあるためである。その結果、これらの対線における電力降下が大きくなり、従って、ネットワークノード電子装置が利用可能な電力が少なくなる。
【0005】
更に、加入者構内からネットワークノード電子装置に電力を供給することも提案されている("Powering Active Nodes in Active Loops", Fisher, S., International Conference on Communications − Conference Record, vol. 2,23 June 1991,pages 929-935(能動ループ内の能動ノードへの電力供給)を参照すること)。しかしながら、この提案は、DC電力及びテレフォニーを単一のより対銅線で支えなければならず更に幾つかのテレフォニーシグナリング状態の各々がDC電圧又はライン状態によって表される旧来のアナログ電話回線(POTS)と相容れない。本発明が出現するまでは、このような方法で電力を供給するには以下のうちのいずれかが要求されると考えられていた。
【0006】
・予備のより対銅線(加入者からネットワークノード電子装置へのDC電力供給用)
・DSL内における音声サポートの提供(即ち、DSLを通じての音声であるVoDSL)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
予備のより対銅線は、利用できないことがしばしばあり更に高いコストが要求される。更に、VoDSLを用いた場合で、加入者構内への電力供給が停止されてDSLサービスが利用不能になった場合には、加入者は音声テレフォニーサービスが受けられない状態になってしまうことになり、このような状態は望ましくない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の側面においては、交換機と電話機との間においてテレフォニーサービスを提供するシステムが提供され、該システムは、交換機と、電話機と、前記交換機と前記電話機を接続する伝送線と、前記伝送線内に挿入されたノードであって、前記伝送線のうちで前記交換機から前記ノードまで延びる第1のセクション及び前記伝送線のうちで前記ノードから前記電話機まで延びる第2のセクションを定めるノードと、前記第2のセクションに電力を供給するために配備された電源と、前記交換機によって供給されたテレフォニー制御信号を、前記電力の周波数と異なる周波数を有する修正下流制御信号に変換するために配備された信号変換器と、を具備し、前記交換機は、テレフォニー制御信号と音声バンド信号を前記第1のセクションに供給し、前記ノードは、前記電源によって供給された電力を前記第2のセクションから取り出すために配備された電気装置を具備する。
【0009】
交換機によって伝送線の第1のセクションに供給されたテレフォニー制御信号を、該伝送線の第2のセクションに供給される電力の周波数と異なる周波数を有する修正下流制御信号に変換することによって、該第1のセクションと第2のセクションを相互に接続するノード内の電気装置は、電源によって供給された電力を、電話機の動作に影響を及ぼさずに取り出すことができる。
【0010】
下流という表現は、交換機から電話機に向かう方向を表すことが意図されている。逆に、上流という表現は、電話機から交換機に向かう方向を表すことが意図されている。
【0011】
その他の実施形態においては、システムは、該第2のセクションに挿入された加入者装置をさらに具備し、該加入者装置は、該第2のセクションのうちで該ノードから該加入者装置まで延びているネットワークサブセクションと、該第2のセクションのうちで該加入者装置から該電話まで延びている加入者サブセクションを定め、該加入者装置は、該修正制御信号を該交換機によって供給されるテレフォニー制御信号に変換するために配備されたさらなる信号変換器を具備する。従って、電話機は、改修を必要としない。
【0012】
好ましいことに、該加入者装置は、該電力供給手段をさらに具備する。従って、加入者構内の構成要素は、加入者装置に内蔵されている。
【0013】
好ましい実施形態においては、該ノードは、該信号変換器を迂回するバイパス伝送線をさらに具備し、該加入者装置は、該さらなる信号変換器を迂回するバイパス伝送線をさらに具備する。従って、加入者構内への電力供給が停止時においても電話機と交換機との間においてテレフォニーサービスを提供することができる。
【0014】
その他の実施形態においては、該ノードは、該音声バンド信号が最小限の減衰で該ノードを通過するのを許容するがその他のすべての信号は実質的に減衰させるために配備されたフィルタ手段をさらに具備する。従って、該交換機を起点とする非音声バンド信号は、システム内のその他の場所を起点とする非音声バンド信号から隔離される。
【0015】
本発明の第2の側面においては、遠距離通信ネットワークにおいてノードが提供され、該ノードは、伝送線の第1のセクションと第2のセクションを相互に接続し、該伝送線は、該第1のセクション内の交換機を該第2のセクション内の電話機に接続し、更に該第1のセクションに供給されたテレフォニー制御信号と音声バンド信号を搬送するために配備されており、該ノードは、該第2のセクションに供給された電力を取り出すために配備された電気装置と、前記交換機によって供給されたテレフォニー制御信号を、前記電力の周波数と異なる周波数を有する修正下流制御信号に変換するため及び修正上流制御信号をテレフォニー制御信号に変換するために配備された信号変換器と、を具備する。
【0016】
本発明の第3の側面においては、遠距離通信ネットワークにおいて加入者装置が提供され、該加入者装置は、伝送線の第1のセクションと第2のセクションを相互に接続し、該伝送線は、該第1のセクション内の交換機を該第2のセクション内の電話機に接続し、更に、該第1のセクションに供給されたテレフォニー制御信号と音声バンド信号を搬送するために配備されており、該加入者装置は、該第2のセクションに電力を供給するために配備された電源と、前記電話機によって供給されたテレフォニー制御信号を、前記電力の周波数と異なる周波数を有する修正上流制御信号に変換するためと修正下流制御をテレフォニー制御信号に変換するために配備された信号変換器と、を具備する。
【0017】
本発明の第4の側面においては、交換機と電話機との間においてテレフォニーサービスを提供する方法が提供され、該交換機及び該電話機は、ノードが挿入された伝送線によって接続され、該ノードは、該伝送線のうちで該交換機から該ノードまで延びている第1のセクションと、該伝送線のうちで該ノードから該電話機まで延びている第2のセクションを定め、該方法は、(i)テレフォニー制御信号及び音声バンド信号を該交換機から該第1のセクションに供給するステップと、(ii)該第2のセクションに電力を供給するステップと、(iii)該交換機によって供給されたテレフォニー制御信号を、該電力の周波数と異なる周波数を有する修正下流制御信号に変換するステップと、(iv)該ノード内の電気装置を動作させて該第2のセクションから電力を取り出すステップと、を具備する。
【0018】
次に、例示することのみを目的として、添付図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。尚、これらの図においては、同一のものについては図面全体に渡って同一の参照番号を付けることとする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
図1は、従来の技術に従った公衆交換電話網(PSTN)の一部を示した概略図であり、加入者構内111の加入者電話機101が、伝送線を通じて電話交換機103に接続されている。該伝送線は、ネットワークノード105によって相互に接続された2つのセクション(交換セクション107及び分配セクション109)を具備する。ネットワークノード105は、「ポール」としばしば呼ばれる分配地点(PD)であることができる。しかしながら、ネットワークノード105は、「キャビネット」としばしば呼ばれる一次相互接続地点(PCCCP)、又は、「ピラー」としばしば呼ばれる二次相互接続地点(SCCP)であることもできる。
【0020】
上記の従来の技術配備においては、伝送線の交換セクション107は、交換機103をネットワークノード105の交換機側に接続し、伝送線の分配セクション109は、ネットワークノード105の分配側を電話機101に接続する。交換セクション及び分配セクションは、ネットワークノード105内部において直接接続されている。伝送線の分配セクション109は、交換セクション107よりも短いことがしばしばある。即ち、分配セクション109は、10m乃至100mで、交換セクション107は、2km乃至3kmであることがしばしばある。しかしながら、分配セクション109は、最長1.5kmになる可能性があり、交換セクション107は、最長5kmになる可能性がある。
【0021】
伝送線の各セクションは、より対銅線を具備する。ネットワークノード105がDPを具備する場合、伝送線の交換セクション107は、数多くのより対銅線を含むケーブルを具備することになり、分配セクションは、単一のより対銅線を具備することになる点に注目すべきである。しかしながら、説明を単純化するために、図1には、交換機セクション107内のより対銅線のうちの1つのみが示されている。交換機103内に配置された48V電池113は、交換セクション107全体において用いられる。
【0022】
電話の受話器を「外す」ことは、分配セクション109全体にわたって接続されている電話機101内部のスイッチを閉じる。このことは、電池113によって電流が流れる回路を完成させる。このことは、ラインに「ループを加える」としばしば呼ばれる。更に、電流がこの回路内を流れるときは、該電流は、ループ電流としばしば呼ばれ、「受話器を外した」状態は、ループ形成状態としばしば呼ばれる。反対に、受話器を「掛ける」ことは、スイッチを開けて開路状態にする。このことは、ラインから「ループを取り除く」としばしば呼ばれる。
【0023】
電話機101の受話器が「掛けられている」ときは、開路が存在しており、非常に少量の漏れ電流(一般的には50μA)のみが伝送線内を流れる。電話機101の受話器が「外れている」ときには、ループ電流が伝送線内を流れる。該ループ電流の規模は、伝送線の抵抗(伝送線の長さに依存する)と、交換機103内及び電話機101内の電子装置のDCインピーダンスに依存する。これらの量に関する典型値は、それぞれ600Ω、400Ω及び200Ωであり、その結果、ループ電流に関する典型値は40mAになる。従って、「受話器が外れた」状態では、電話機101全体における電圧降下は、一般的には8Vであり、伝送線及び交換機電子装置において残りの電圧降下(40V)が発生する。
【0024】
シグナリングは、電話機101と交換機103との間において制御と監視に関する通信を行い、電話の呼を設定及びクリアする動作である。該シグナリングでは、幾つかのテレフォニーシグナリング状態が各々DC電圧又はライン状態によって表される直接シグナリングが使用される。これらのDC電圧及びライン状態は、音声信号を搬送するワイヤに対して直接加えられる。例えば、交換機内の電池は、電話機における「無ループ」状態(即ち、受話器が掛けられた状態)に対応して、通常供給電圧(即ち、−48V)を伝送線に加える。電話機が呼ばれているときには、交換機は、反転供給電圧(即ち、+48V)を伝送線に加え、更に、AC75V、25Hz信号を加える。加入者が(例えば、電話をかけるために)受話器を外したことに反応して、ラインにループが加えられ、該ループは交換機によって検出され、交換機は、通常供給電圧に加えてダイアルトーン電圧信号を加えることによって対応する。
【0025】
図2は、本発明の好ましい実施形態に従った公衆交換電話網(PSTN)の一部を示した概略図である。好ましい実施形態においては、図1を参照しつつ上述されている既存のPSTNが使用される(但し、遠隔装置213及び回路215が追加される)。電話機101は、構内111に所在する遠隔装置213を介してネットワークノード105に接続される。幾つかの実施形態においては、電話機101及び/又は遠隔装置213は、構内111の外部に配置することができる。以下では、遠隔装置213及びその動作について説明する。ネットワークノード105内の回路215は、交換セクション107と分配セクション109との間に接続される。以下では、回路215及びその動作についても説明する。
【0026】
従来の技術及び本発明の第1の実施形態の両方において、DSLモデムがネットワークノード105内に設置される。該DSLモデムは、ネットワークノード105に供給された信号を光ファイバーリンクを通じて受け取り、これらの信号を電気信号に変換し、伝送線の分配セクション109にこれらの電気信号を加える。当然のことであるが、DSLモデムを動作可能にするためにDSLモデムに電力を提供する必要がある。しかしながら、交換機103内の電池113から電力を取り出すことは、電話機101に供給される電力を、電話機101が適切に動作するのを妨げる規模で低下させることが判明している。しかしながら、本実施形態においては、遠隔装置213が、DC電力を遠隔装置213の電源装置に供給するように動作することができる局所供給電源(例えば、主電源)に接続される。該遠隔装置電源装置は、電話機101が適切に機能することを可能にするために電流を供給するように動作することができる。更に、電話機101に電力を供給するために局部電源が使用されるため、伝送線の分配セクション109にDC電力を供給する必要がもはやない。遠隔装置電源装置は、その代わりに、ネットワークノード105内の回路215の方向に伝送するために分配セクション109に電力を供給することができ、該電力は、サービス負荷に電力を供給するために使用することができる。本実施形態においてはDSLモデムに電力が供給されるが、本発明は無線ネットワークアクセスポイント等のその他のサービス負荷に対して電力を供給するためにも使用できることを当業者は認識することになる。
【0027】
回路215内のフィルタは、交換機DC電圧が伝送線の交換セクション107から分配セクション109に進むのを防止するためと、遠隔装置DC電圧が伝送線の分配セクション109から交換セクション107に進むのを防止するために使用される。該フィルタは、音声信号が交換セクション107から分配セクション109に(及び分配セクション109から交換セクション107に)進むことを許容し、従って、交換機103と電話機101との間で音声信号を通信することができる。幾つかの異なったテレフォニーシグナリング状態がDC電圧又はライン状態によって各々表されることが思い出されることになる。DC電圧は、ネットワークノード105内の回路215によって遮断されるため、テレフォニーシグナリングは、回路215によって終了され、後述される代替シグナリングプロトコルを通じて遠隔装置213に伝達されるか又は遠隔装置213から伝達される。その後は、交換機103又は電話機101に前方伝送するためにDCシグナリング状態が回路215又は遠隔装置113によってそれぞれ再生成される。
【0028】
図3は、ネットワークノード105内の回路215、及び遠隔装置213を描いたブロック図である。回路215及び遠隔装置213は、各々が、3つの回路分岐(即ち、バイパス分岐、音声分岐及びシグナリング分岐)を内蔵する。
【0029】
回路215及び遠隔装置213がバイパス動作モードで動作中には、交換機103と電話機101との間を流れる信号は、バイパス分岐を通って流れる。回路215及び遠隔装置213は、伝送線の分配セクション109にDC電圧が供給中でないときにはバイパスモードで動作する。このような状況は、例えば、遠隔装置電源装置331のスイッチが入っていないか又は主電源333に「プラグ」が差し込まれていない場合、若しくは、加入者構内において主電源が故障している場合に発生する。この場合には、ネットワークノード105は、従来の技術の場合と同様に、伝送線の交換機セクションと分配セクションを直接接続させる。
【0030】
(後述される)遠隔装置電源装置331が伝送線の分配セクション109に対してDC電圧を供給中であるときには、回路215及び遠隔装置213は、非バイパス動作モードで動作する。非バイパス動作モードにおいては、交換機103と電話機101の間を流れる信号は、回路215及び遠隔装置213の音声分岐とシグナリング分岐を通って流れる。次に、非バイパスモード、音声分岐及びシグナリング分岐について説明する。
【0031】
バイパス動作モードと非バイパス動作モードを切り換えるために、継電器によって動作される両方向スイッチが、回路215内に2個、遠隔装置213内に2個(合計4個)提供される。各スイッチは、バイパス位置及び非バイパス位置の2つの切換位置を有する。バイパスモードで動作時には、これらのスイッチはバイパス位置にあり、非バイパスモードで動作時には、これらのスイッチは非バイパス位置にある。図3においては、これらスイッチは非バイパス位置にある状態が示されている。スイッチ301/303は、回路マイクロコントローラ(図示されていない)に接続されて該回路マイクロコントローラによって制御される。同様に、スイッチ305/307は、遠隔装置マイクロコントローラ(図示されていない)に接続されて該遠隔装置マイクロコントローラによって制御される。
【0032】
回路215及び遠隔装置213の音声分岐は、各々が、音声周波数フィルタ309/311を内蔵する。音声周波数フィルタ309/311は、音声信号のみが回路215及び遠隔装置213を通るように保証する。好ましい実施形態においては、音声周波数フィルタ309/311は、周波数パスバンド(例えば、200Hz乃至4kHz)内の音声信号が最小限の減衰で通過することを許容するバンドパスフィルタを具備する。(可聴テレフォニー情報トーン[ダイアルトーン、「ラインビジー」トーン、「ラインリンギング」トーン、等]も最小限の減衰で該フィルタを通過するということが認識されることになる。)その他のすべての信号(DC信号、及び周波数パスバンド上限よりも高い周波数を有する信号、等)は、実質的に減衰される。このような方法で、交換セクションのDC信号は、分配セクションのDC信号から分離される。従って、遠隔装置電源装置によって伝送線の分配セクション109に供給されているDC信号は、交換機103の方向には伝送されない。
【0033】
回路215内のシグナリング分岐は、低周波フィルタ313、低周波信号検出器/発生器315、中間周波信号検出器/発生器317及び中間周波フィルタ319を具備する。低周波信号検出器/発生器315及び中間周波信号検出器/発生器317は、回路マイクロコントローラに接続され更に該回路マイクロコントローラによって制御される。
【0034】
低周波フィルタ313は、しきい周波数よりも低い周波数を有する信号のみが最小限の減衰で通過することを許容する。好ましい実施形態においては、このしきい周波数は、25Hzよりもほんのわずかに大きい値に設定されているため、25Hzリンギング信号は最小限の減衰でフィルタを通過する。音声周波フィルタ309によって遮断されるDC信号及び低周波リンギング信号は、低周波フィルタ313を通る。
【0035】
低周波信号検出器/発生器315は、交換機からのライン供給電圧の方向を決定するように動作することができる。即ち、交換機から受け取ったDC信号が+48Vの電圧又は−48Vの電圧を有するかどうかを決定する。従って、低周波信号検出器/発生器315は、交換機において加えられたライン供給電圧の反転電圧を検出することができる。交換機103は、(25Hzの75VRMS信号を伝送線に追加することに加えて)リンギング信号を示すために該反転電圧を加える。低周波信号検出器/発生器315は、電話機101の受話器が外されているときに交換機103にループ電流を加えるように動作することも可能である。この動作は、シグナリング機能としての動作である。
【0036】
中間周波信号検出器/発生器317は、テレフォニーサービス信号にとっての周波数バンド外にある周波数の信号と、伝送線内に存在するあらゆるDSLサービス信号にとっての周波数バンド外にある周波数の信号と、を検出および発生させるように動作することができる。従って、中間周波数は、10kHzであることができる。本実施形態においては、中間周波信号検出器/発生器317によって検出/発生される信号は、バイナリトーンバーストを用いて送られるハミング符号化短メッセージの形のシグナリングメッセージである。異なったテレフォニーシグナリング状態(即ち、異なったDC電圧及び/又はライン状態)を表すために異なったシグナリングメッセージ(後述)が用いられる。
【0037】
中間周波フィルタ319は、狭周波数パスバンド(9.9kHz乃至10.1kHz、等)内の信号のみが最小限の減衰で通過することを許容する狭帯域フィルタを具備する。その他のすべての信号(音声信号及びDC信号、等)は、実質的に減衰される。
【0038】
遠隔装置213内のシグナリング分岐は、低周波フィルタ321、低周波信号検出器/発生器323、中間周波信号検出器/発生器325、中間周波フィルタ327及び反転スイッチ329を具備する。低周波信号検出器/発生器321、中間周波信号検出器/発生器327及び反転スイッチ329は、遠隔装置マイクロコントローラに接続され更に該遠隔装置マイクロコントローラによって制御される。
【0039】
中間周波フィルタ327は、中間周波フィルタ319に類似している。中間周波信号検出器/発生器325は、回路215内の中間周波信号検出器/発生器と同様に、中間周波数シグナリングメッセージを検出および生成するように動作することができる。
【0040】
低周波フィルタ321は、低周波フィルタ313に類似している。音声周波フィルタ311によって遮断されるDC信号は、低周波フィルタ321を通る。
【0041】
低周波信号検出器/発生器323は、電話機101の受話器が外されているときにDCループ電流を電話機101に供給するように動作することができる。このループ電流は、従来の技術のシステムにおいて交換機103によって供給されたループ電流(一般的には40mA)を模倣したものである。低周波信号検出器/発生器323は、ループ電流の流れを観察することによってループの有無(即ち、受話器が外されている状態又は掛けられている状態)を検出する。低周波信号検出器/発生器323は、リンギング信号を発生させて電話機101に送信するように動作することもできる。
【0042】
反転スイッチ329は、回路215から中継された交換機103からのライン供給反転電圧を模倣するために使用される。
【0043】
次に、中間周波信号検出器/発生器319及び中間周波信号検出器/発生器327によって生成及び検出されるシグナリングメッセージについて個々に説明する。
【0044】
・ループ/無ループ(Loop/No−loop)
ループメッセージ及び無ループメッセージは、電話機101の受話器が外れていること又は掛けられていることを示すために中間周波信号検出器/発生器325によって生成される。電話機101の受話器が外れているときには、低周波信号検出器/発生器323は、ループ電流の増加を検出して遠隔装置マイクロコントローラに連絡する。遠隔装置マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器325にループメッセージを生成させ更に伝送させる。このメッセージは、中間周波数シグナリングフィルタ327/319を通り、中間周波信号検出器/発生器317によって検出される。中間周波信号検出器/発生器317は、該ループメッセージの到着を回路マイクロコントローラに伝達することができる。同様に、電話機101の受話器が掛けられているときには、低周波信号検出器/発生器323は、ループ電流の減少を検出して遠隔装置マイクロコントローラに連絡する。遠隔装置マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器325に無ループメッセージを生成させ更に伝送させる。このメッセージは、中間周波数シグナリングフィルタ327/319を通り、中間周波信号検出器/発生器317によって検出される。中間周波信号検出器/発生器317は、該無ループメッセージの到着を回路マイクロコントローラに伝達することができる。次に、回路マイクロコントローラは、低周波信号検出器/発生器313がループ電流を交換機103に加えるようにするか又は該ループ電流を除去するようにする。
【0045】
・電圧反転(Voltage reversed)
電圧反転メッセージは、交換機103からのライン供給電圧の方向、即ち、交換機103から受け取ったDC信号が+48Vの電圧又は−48Vの電圧を有するかどうかを示すために中間周波信号検出器/発生器317によって生成及び伝送される。低周波信号検出器/発生器313は、交換機103において加えられたライン供給電圧の反転電圧を検出するように及びこの検出を回路マイクロコントローラに伝達するように動作することができる。次に、回路マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器317に電圧反転メッセージを生成させ更に伝送させる。このメッセージは、中間周波フィルタ319/327を通り、中間周波信号検出器/発生器325によって検出される。中間周波信号検出器/発生器325は、該電圧反転メッセージの到着を遠隔装置マイクロコントローラに伝達することができる。遠隔装置マイクロコントローラは、該反転電圧を模倣するために反転スイッチ329を動作させることができる。
【0046】
・リンギング有り/リンギング停止(Ringing true/Ringing ceased)
リンギング有り/リンギング停止メッセージは、交換機103において伝送線に加えられているリンギング信号の存在を示すために中間周波信号検出器/発生器317によって生成及び伝送される。低周波信号検出器/発生器313は、交換機103において加えられている伝送線内のリンギング信号の存在を検出するように及びこの検出を回路マイクロコントローラに伝達するように動作することができる。回路マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器317にリンギング有り信号を生成させ更に伝送させる。このメッセージは、中間周波フィルタ319/327を通り、中間周波信号検出器/発生器325によって検出される。中間周波信号検出器/発生器325は、該リンギング有りメッセージの到着を遠隔装置マイクロコントローラに伝達することができる。遠隔装置マイクロコントローラは、低周波信号検出器/発生器323を動作させてリンギング信号を発生させること及び該リンギング信号を電話機101に伝送させることができる。同様に、中間周波信号検出器/発生器317は、伝送線におけるリンギング信号の除去を検出するように及びこの除去を回路マイクロコントローラに伝達するように動作することができる。回路マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器317にリンギング停止メッセージを生成させ更に伝送させる。このメッセージは、中間周波フィルタ319/327を通り、中間周波信号検出器/発生器325によって検出される。中間周波信号検出器/発生器325は、該リンギング停止メッセージの到着を遠隔装置マイクロコントローラに伝達することができる。遠隔装置マイクロコントローラは、低周波信号検出器/発生器323を動作させてリンギング信号の発生を停止させることができる。
【0047】
上述されている遠隔装置構成要素に加えて、遠隔装置213内には、遠隔装置電源装置331、反転スイッチ335及び極性検出器337が追加で存在する。
【0048】
動作原理としては、遠隔装置電源装置PSU331は、伝送線の分配セクション109にDC電力を供給する。本実施形態においては、PSU331は、低電圧モード又は通常電圧モードで電力を供給することができる。PSU331は、低電圧モードで動作時には、48VのDC電力を供給する。PSU331は、通常電圧モードで動作時には、90VのDC電力を供給する。遠隔装置マイクロコントローラは、いずれのモードで動作すべきかをPSU331に指図する。好ましいことに、PSU331は、主電源333から電力が供給される。次に、これらの2つのPSU動作モードについて説明する。PSU331は、遠隔装置マイクロコントローラ、中間周波信号検出器/発生器325、低周波信号検出器/発生器323及びスイッチ305/307に対してDC電力を供給するためにも使用される。
【0049】
PSU331は、反転スイッチ335を介して伝送線の分配セクション109にDC電力を供給する。反転スイッチ335は、PSU331によって伝送線の分配セクション109に供給中である供給DC電力の極性が、交換機103から受け取り中のあらゆる供給DC電力を基準にして確実に反転されるようにするために使用される。(遠隔装置213が動作中でなくすべての信号がバイパス分岐を通じて送信中であるときには、交換機からの供給DC電力が存在することになる。)このことは、後述される遠隔装置213始動手順に関して有用である。(スイッチ305の交換機側に設置された)極性検出器337は、交換機から受け取ったライン供給電力の極性(即ち、+48V又は−48Vのいずれであるかどうか)を検出し、この情報を遠隔装置マイクロコントローラに伝達する。遠隔装置マイクロコントローラは、反転スイッチ335を動作時にこの情報を使用し、PSU331によって伝送線の分配セクション109に供給中の供給DC電力の極性が交換機103から受け取ったライン供給電力を基準にして反転しているかどうかを確認する。
【0050】
回路215は、上述されている回路215の構成要素に加えて、さらなる低周波フィルタ339、回路電源装置341及び漏れ電源装置343をさらに具備するする。
【0051】
低周波フィルタ339は、しきい周波数よりも低い周波数を有する信号のみが最小限の減衰で通過するのを許容する。好ましい実施形態においては、低周波フィルタ339は、DC専用フィルタとして動作する。従って、PSU331によって伝送線の分配セクション109に供給されており(更に、音声周波フィルタ309及び中間周波フィルタ319によって遮断される)DC信号は、低周波フィルタ339を通って回路電源装置(PSU)341の方向に向かう。
【0052】
回路PSU341は、低周波フィルタ339を介してDC電力を受け取る。回路PSU341は、複数の出力部を有しており、本実施形態においては、同じくネットワークノード105内に配置されたDSLモデム343にDC電力を供給するために使用される。動作するために電力が必要でありかつネットワークノード105内に配置することができるその他のハードウェアは、当業者にとって明確であろう。回路PSU341は、回路マイクロコントローラ、低周波信号検出器/発生器315、中間周波信号検出器/発生器及びスイッチ301/303に対してDC電力を供給するためにも使用される。
【0053】
好ましい実施形態においては、回路PSU341は、低電圧モード及び通常電圧モードのいずれかのモードで動作する。低電圧モードで動作時は、回路PSU341は、48VのDC電力を受け取り及び供給する。通常電圧モードで動作時は、回路PSU341は、90VのDC電力を受け取り及び供給する。回路PSU341は、自己の動作モードを回路マイクロコントローラに伝達することができる。次に、回路PSUのこれらの2つの動作モードについて説明する。回路マイクロコントローラは、回路PSU341が電力供給を停止時(即ち、回路PSU341が遠隔装置PSU331からの電力の受け取りを停止時)も検出することができる。
【0054】
遠隔装置213が動作可能になってから回路PSU341が動作可能になるまでに短い時間が生じる。回路PSU341は、回路マイクロコントローラ及びスイッチ301/303に動作電力を提供するため、この時間中にはスイッチ301/303を動作させることができず、従って、回路バイパス分岐を介して流れる信号を停止させることができない。このため、漏れPSU343をスイッチ303の分配側に設置するのが有用である。漏れPSU343は、(受話器が「掛けられている」ときに)回路バイパス分岐を介して伝送線を流れる漏れ電流を用いることによって、遠隔装置213が動作可能になってからPSU341が動作可能になるまでの間にスイッチ301/303を動作させることができる十分な電荷を蓄える。
【0055】
次に、交換機103、回路215、遠隔装置213及び電話機101を結合させたシステムの動作について、図5乃至7の流れ図を参照し更に以下の4つの例を挙げて説明する。
【0056】
1.回路215及び遠隔装置213に関するパワーアップシーケンス
2.回路215及び遠隔装置213に関するパワーダウンシーケンス
3.回路215及び遠隔装置213に関する動作モード着呼シーケンス
4.回路215及び遠隔装置213に関する動作モード発呼シーケンス
図5乃至7においては、奇数の整数は、回路215によって実施されるステップ、偶数の整数は、遠隔装置213によって実施されるステップを示している。
【0057】
回路215及び遠隔装置213に関するパワーアップシーケンス
遠隔装置213は、パワーダウン状態(即ち、好ましい実施形態においては、主電源電力が遠隔装置PSU331に供給されていない状態)で始動し、この状態においては、スイッチ305/307は、すべての信号がバイパス分岐を介して遠隔装置213内を流れるようにするバイパス位置にある。
【0058】
遠隔装置213がパワーダウン状態で始動中に、回路215もパワーダウン状態で始動するが、漏れPSU343が回路マイクロコントローラに漏れ電力を供給する。スイッチ301/303は、スイッチ305/307と同様に、すべての信号がバイパス分岐を介して遠隔装置213内を流れるようにするバイパス位置にある。
【0059】
図5において、主電源電力が遠隔装置213、より具体的には遠隔装置PSU331に加えられる(ステップ502)。次に、(遠隔装置PSU331から動作電力を取り出す)遠隔装置マイクロコントローラは、自己を初期設定し(ステップ504)、スイッチ305/307を非バイパス位置に移動させる(ステップ506)。次に、遠隔装置マイクロコントローラは、極性検出器337と通信する。この通信の目的は、交換機からのライン供給電力が伝送線内に存在することを確認すること、及びその極性を決定することである。これらの条件が満たされた時点で、遠隔装置マイクロコントローラは、反転された48Vのライン供給電力を伝送線の分配セクション109に加えるために、遠隔装置331及び反転スイッチ335と通信する。好ましい実施形態においては、安定した48Vのライン供給電圧を供給する前に、最初の500msの供給において100msの供給遮断が2回行われる。(この遮断は、反転供給電力はリンギング信号ではなく遠隔装置213の「ウェークアップ信号」であると回路215が解釈するようにするために有用である。48Vのライン供給電力が安定した時点で、遠隔装置マイクロコントローラは、伝送線の分配セクション109内を流れる電流をモニタリングする。
【0060】
漏れPSU343は、遠隔装置213において加えられた反転電圧を検出し(ステップ509)、この情報を回路マイクロコントローラに伝達して回路マイクロコントローラを初期設定させる(ステップ511)。次に、回路マイクロコントローラは、反転シーケンスを500ms検査し、これらの反転電圧が遠隔装置213の初期設定シグナチャを示していることを確認する(ステップ513)。該反転シーケンス検査が不合格の場合は、回路マイクロコントローラは、反転電圧が検出された場合でも初期設定しないようにするためにメモリとともにさらに20秒間パワーダウンする。この20秒間の待機は、リンギング信号が伝送線において存在時に回路マイクロコントローラが初期設定する回数を最小限に維持することを保証する。反転シーケンス検査に合格した場合は、回路マイクロコントローラは、漏れPSU343と共に、スイッチ301/303を非バイパス位置に移動させる(ステップ515)。次に、回路マイクロコントローラは、PSU341が動作可能になるのを待つ。
【0061】
PSU331によって伝送線の分配セクション109に供給されたDC信号は、低周波フィルタ339を通って回路341の方に向かい、回路PSU341を低電力モードで動作可能にする(ステップ517)。次に、回路マイクロコントローラは、回路PSU341が動作可能になっていることを検出し(ステップ519)、それに対応して、電流の流れを遮断するためにスイッチ301/303を動作させる。この動作のために、スイッチ301/303は、100ms間非バイパス位置に移動され、その後にバイパス位置に戻る。
【0062】
上述されているように、遠隔装置マイクロコントローラは、伝送線を流れる電流をモニタリングする(ステップ520)。流れている電流の遮断が2秒以内に行われない場合は、遠隔装置マイクロコントローラは、スイッチ305/307を動作させてこれらのスイッチをバイパス位置に移動させ、ある遅延後に(例えば30秒後に)パワーアップシーケンスが再開する。しかしながら、遠隔装置マイクロコントローラは、(回路マイクロコントローラによって行われた)伝送線内を流れている電流の遮断を検出した場合は、遮断時間を設定する。該遮断が100ms±20%続くように設定された場合は、遠隔装置マイクロコントローラは、遠隔装置PSU331にライン供給電圧を90Vに上昇させる(ステップ522)。遠隔装置マイクロコントローラは、伝送線内を流れている電流のモニタリングを継続させる。該遮断時間が100ms±20%続くように設定されない場合は、遠隔装置マイクロコントローラは、スイッチ305/307を動作させてバイパス位置に移動させ、ある遅延(例えば30秒)後にパワーアップシーケンスが再開する。
【0063】
回路マイクロコントローラは、ライン供給電圧が90Vに上昇したことを検出し(ステップ523)、該検出に対応し、電流の流れを遮断するためにスイッチ301/303を動作させる。この場合においても、スイッチ301/303は、100ms間非バイパス位置に移動され、その後にバイパス位置に戻る。次に、回路マイクロコントローラは、500ms秒間待機して90Vライン供給電圧が安定しているかどうかを検査する。
【0064】
上述されているように、遠隔装置マイクロコントローラは、伝送線内を流れている電流をモニタリングする(ステップ524)。電流の流れの遮断が2秒以内に生じない場合は、遠隔装置マイクロコントローラは、スイッチ305/307をバイパス位置に移動させ、ある遅延(例えば30秒)後にパワーアップシーケンスが再開する。しかしながら、遠隔装置マイクロコントローラは、(回路マイクロコントローラによって行われた)伝送線内を流れている電流の遮断を検出した場合は、遮断時間を設定する。該遮断が100ms±20%続くように設定された場合は、遠隔装置マイクロコントローラは、遠隔装置PSU331に90Vでのライン電圧供給を継続させ、遠隔装置マイクロコントローラは、動作状態に入って着呼又は発呼を待つ(ステップ526)。該遮断時間が100ms±20%続くように設定されない場合は、遠隔装置マイクロコントローラは、スイッチ305/307をバイパス位置に移動させ、ある遅延(例えば30秒)後にパワーアップシーケンスが再開する。
【0065】
回路マイクロコントローラは、90Vライン供給電圧が安定していることを検出し、該検出に対応して動作状態に入り(ステップ527)、着呼又は発呼を待つ。更に、この時点で、回路マイクロコントローラからの指図を受けた回路PSU341も、サービス負荷325への電力供給を開始する。
【0066】
回路215及び遠隔装置213に関するパワーダウンシーケンス
遠隔装置213が動作状態で始動し、遠隔装置PSU331が伝送線の分配セクション109にDC90Vの電力を供給する。同様に、回路215が動作状態で始動し、回路PSU341は、DSLモデム343に電力を供給するために遠隔装置PSU331によって供給された電力を受け取る。
【0067】
上述されているように、遠隔装置331は、好ましいことに、主電源333から電力が供給される。主電源331から遠隔装置PSU331への電力供給が遮断された場合(即ち、停電が生じた場合又は加入者によって遠隔装置213のスイッチが切られるかプラグが外された場合)には、遠隔装置PSU331は、伝送線の分配セクション109への電力供給を直ちに停止させ、スイッチ305/307がバイパス位置に戻り、その結果遠隔装置213がパワーダウン状態に入る。
【0068】
上記に対応して、回路PSU341は、回路マイクロコントローラと通信し、入力電力が失われたことを回路マイクロコントローラに連絡する。回路マイクロコントローラは、スイッチ301/303をバイパス位置に移動させてパワーダウン状態に入り、漏れPSU323が回路マイクロコントローラに漏れ電力を供給する。
【0069】
回路215及び遠隔装置213に関する動作モード着呼シーケンス
遠隔装置213が動作状態で始動し、遠隔装置331が伝送線の分配側セクションにDC90Vの電力を供給する。同様に、回路215が動作状態で始動し、回路PSU341は、DSLモデム343に電力を供給するために遠隔装置PSU331によって供給された電力を受け取る。
【0070】
着呼であることを表す信号が、電話機101に送るために交換機103において受け取られる。これに対応して、交換機103は、ネットワークノード105内部の回路215の方向に伝送するDCライン供給電圧に反転電圧を加える。この反転電圧は、回路215内において低周波信号検出器/発生器315によって検出され(ステップ601)、低周波信号検出器/発生器315は、該反転電圧の存在を回路マイクロコントローラに連絡する。次に、回路マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器317が電圧反転メッセージを遠隔装置213に送るようにする(ステップ603)。このメッセージは、中間周波フィルタ319/327を通り、中間周波信号検出器/発生器325によって受け取られる。中間周波信号検出器/発生器325は、該電圧反転メッセージの到着を遠隔装置マイクロコントローラに伝達することができる。遠隔装置マイクロコントローラは、該反転電圧を模倣するために反転スイッチ329を動作させることができる(ステップ604)。
【0071】
次に、交換機103は、リンギング信号を伝送線に加える。リングカデンス(ring cadence)の開始が回路215内において低周波信号検出器/発生器315によって検出される(ステップ605)。低周波信号検出器/発生器315は、リングカデンスが開始していることを回路マイクロコントローラに伝達する。回路マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器317がリンギング有りメッセージを遠隔装置213に送るようにする(ステップ607)。このメッセージは、中間周波フィルタ319/327を通り、中間周波信号検出器/発生器325によって受け取られる。中間周波信号検出器/発生器325は、該リンギング有りメッセージの到着を遠隔装置マイクロコントローラに伝達することができる。遠隔装置マイクロコントローラは、低周波信号検出器/発生器323を動作させ、リンギング信号を発生させて該リンギング信号を電話機101に送信させる(ステップ608)。リングカデンスの終わりが回路215内において低周波信号検出器/発生器315によって検出される(ステップ609)。低周波信号検出器/発生器315は、リングカデンスが終了したことを回路マイクロコントローラに伝達する。回路マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器317がリンギング停止メッセージを遠隔装置213に送るようにする(ステップ611)。このメッセージは、中間周波フィルタ319/327を通り、中間周波信号検出器/発生器325によって受け取られる。中間周波信号検出器/発生器325は、該リンギング停止メッセージの到着を遠隔装置マイクロコントローラに伝達することができる。低周波信号検出器/発生器323は、遠隔装置マイクロコントローラからの指図を受けた時点で、リンギング信号の発生を停止させる(ステップ612)。加入者が該着呼を受け入れるために電話機101の受話器を外すまで、低周波信号検出器/発生器323は、中間周波信号検出器/発生器317から受け取ったリンギング有りメッセージ/停止メッセージに応答してリンギングを加えること及び取り除くことを続ける。
【0072】
電話機101の受話器が外されたときに(ステップ614)、低周波信号検出器/発生器323は、ループ電流の増加を検出して遠隔装置マイクロコントローラに連絡する。同時に、低周波信号検出器/発生器323は、リンギング信号の発生を停止する。次に、遠隔装置マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器325にループメッセージを送らせる(ステップ616)。このメッセージは、中間周波フィルタ327/319を通り、中間周波信号検出器/発生器317によって受け取られる。中間周波信号検出器/発生器317は、該ループメッセージの到着を回路マイクロコントローラに伝達することができる。これに対応して、回路マイクロコントローラは、交換機103にループを加えるために低周波信号検出器/発生器315と通信する(ステップ617)。この段階では、階呼は進行中であり、電話機101の受話器が戻されるまで続く。
【0073】
電話機101の受話器が掛けられたときに(ステップ618)、低周波信号検出器/発生器323は、ループ電流の減少を検出して遠隔装置マイクロコントローラに連絡する。遠隔装置マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器325が無ループメッセージを送るようにする(ステップ620)。このメッセージは、中間周波フィルタ327/319を通り、中間周波信号検出器/発生器317によって受け取られる。中間周波信号検出器/発生器317は、該ループメッセージの到着を回路マイクロコントローラに伝達することができる。これに対応して、回路マイクロコントローラは、交換機103にループを加えるために低周波信号検出器/発生器315と通信する(ステップ621)。次に、遠隔装置213及びネットワークノード105は、両方とも動作可能状態に入り、再び着呼又は発呼を待つ。
【0074】
回路215及び遠隔装置213に関する動作モード発呼シーケンス
遠隔装置213が動作状態で始動し、遠隔装置PSU331は、伝送線の分配側セクションにDC90Vの電力を供給する。同様に、回路215が動作状態で始動し、回路PSU341は、DSLモデム343に電力を供給するために遠隔装置PSU331によって供給された電力を受け取る。
【0075】
発呼シーケンスは、電話機101の受話器が外されることによって開始される(ステップ702)。電話機101の受話器が外されたときに、低周波信号検出器/発生器323は、ループ電流の増加を検出して遠隔装置マイクロコントローラに連絡する。遠隔装置マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器325がループメッセージを送るようにする(ステップ704)。このメッセージは、中間周波フィルタ327/319を通り、中間周波信号検出器/発生器317によって受け取られる。中間周波信号検出器/発生器317は、該ループメッセージの到着を回路マイクロコントローラに伝達することができる。これに対応して、回路マイクロコントローラは、交換機103にループを加えるために低周波信号検出器/発生器315と通信する(ステップ705)。
【0076】
この時点において、電話番号が電話機101においてダイヤルされる(ステップ706)。好ましい実施形態においては、該ダイヤルされた結果、電話機101は、一連のDTMF(デュアルトーンマルチプル周波数)トーンを伝送し、これらの一連のDTMFトーンは、音声周波フィルタ311/309を通って交換機103に到着する。しかしながら、代替実施形態においては、該ダイヤルされた結果、一連のループ切離しダイヤルパルスが発生し、これらのループ切離しダイヤルパルスは、低周波信号検出器/発生器323によって検出されて多ループ/無ループメッセージ内にマッピングされ、中間周波信号検出器/発生器325と中間周波信号検出器/発生器317を介してネットワークノード105に伝送され、次に、低周波信号検出器/発生器315を介して交換機103に伝送される。この段階においては、該呼は進行中であり、電話機101の受話器が戻されるまで続く。
【0077】
電話機101の受話器が掛けられたときに(ステップ708)、低周波信号検出器/発生器323は、ループ電流の減少を検出して遠隔装置マイクロコントローラに連絡する。遠隔装置マイクロコントローラは、中間周波信号検出器/発生器325が無ループメッセージを送るようにする(ステップ710)。このメッセージは、中間周波フィルタ327/319を通り、中間周波信号検出器/発生器317によって受け取られる。中間周波信号検出器/発生器317は、該ループメッセージの到着を回路マイクロコントローラに伝達することができる。これに対応して、回路マイクロコントローラは、交換機103にループを加えるために低周波信号検出器/発生器315と通信する(ステップ711)。次に、遠隔装置213及びネットワークモード105は、両方とも動作可能状態に入り、再び着呼又は発呼を待つ。
【0078】
電話機101は、自己が動作するために必要な電力を、遠隔装置213、より具体的には、遠隔装置PSU331及び手順低周波信号検出器/発生器323を介して受け取る。このことは、交換機103から電話機101にDC電力を供給することを不要にする。従って、遠隔装置PSU331は、伝送線の分配セクション109にDC電力を供給してネットワークノード105内部の回路215の方に向かわせるようにするために配備されている。遠隔装置213によって供給されたこのDC電力は、ネットワークノード105内に配置された電子ハードウェアにDC電力を供給するために使用することができる。テレフォニーシグナリングは、内部において回路215と遠隔装置213によって終了され、代替シグナリングプロトコルを介して回路215と遠隔装置213との間で伝達される。このようにして、テレフォニーサービスを搬送するために使用されるのと同じ伝送路において上流電力供給が可能になる。
【0079】
上記の説明から、本発明を逸脱せずに上述されている実施形態に対して数多くの修正又は変更を加えることが可能であることが明確になる。該修正及び変更には下記が含まれる。
【0080】
上述されている実施形態においては、低周波フィルタ313、低周波信号検出器/発生器315、回路マイクロコントローラ、中間周波信号検出器/発生器317及び中間周波フィルタ319の組合せが、DC制御信号を遠隔装置213に前方伝送するために変換した。代替実施形態においては、この変換プロセスは、交換機103の内部において実行することができる。この場合は、ネットワークノード105内に設置する必要がある装置数が減少して設置コストが低減する。更に、ネットワークノード105内における装置数がより少ないため、回路341によって供給される電力のうちのより多くの部分をサービス負荷への電力供給に使用することができる。該実施形態においては、音声周波フィルタ309/311は、バンドパスフィルタではなくハイパスフィルタを具備することに注目すべきである。実際、上記の実施形態のいずれにおいても、ハイパスフィルタを音声フィルタ309/409のために使用することができる。
【0081】
上記の実施形態においては、回路215及び遠隔装置213の両方が、バイパス路によってリンクされた2つのスイッチを内蔵していた。この実施形態は、遠隔装置213への電力が停止時にテレフォニーサービスを維持することが望ましい状況において有用である。しかしながら、代替実施形態においては、スイッチ301/303、スイッチ305/307及びバイパス分岐が省略される。該実施形態においては、遠隔装置213への電力供給が停止時には、すべてのDC信号が音声周波フィルタ309/311によって遮断されていずれのDC信号も電話機101に到達することができないため、テレフォニーサービスを提供することができない。従って、該実施形態は、遠隔装置への電力供給が停止時にテレフォニーサービスを維持することが重要であるとみなされない状況において使用可能である。該実施形態における回路215及び遠隔装置213の両方のパワーアップシーケンス(図5を参照しつつ上述)は、動作させるバイパス分岐が存在せず更にテレフォニーシグナリングと遠隔装置213から供給された電力を区別する必要がないため単純化されることになる。この理由は、回路215及び遠隔装置213が動作可能になる前において、回路215において遠隔装置213から受け取られたいずれのDC信号もテレフォニー信号であることができないため、これらのすべてのDC信号はDC電力でなければならないためである。従って、回路215は、パワーアップするのに必要な電力を有するようになり次第自律的にパワーアップする。
【0082】
もう1つの代替実施形態においては、電話機101は、遠隔装置213によって提供される機能を含むことができ、それによって、追加装置を加入者構内211に収納する必要がない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】従来の技術に従った公衆交換電話網(PSTN)の一部の概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に従ったPSTNの一部の概略図である。
【図3】ネットワークノード回路及び遠隔装置を描いたブロック図である。
【図4】図2のPSTN内を流れる信号の周波数スペクトルを示した図である。
【図5】図3の回路及び遠隔装置のパワーアップシーケンスの流れ図である。
【図6】図3の回路及び遠隔装置の着呼シーケンスの流れ図である。
【図7】図3の回路及び遠隔装置の発呼シーケンスの流れ図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
交換機と電話機との間においてテレフォニーサービスを提供するためのシステムであって、
交換機と、
電話機と、
前記交換機と前記電話機を接続させる伝送線と、
前記伝送線内に挿入されたノードであって、前記伝送線のうちで前記交換機から前記ノードまで延びる第1のセクションと、前記伝送線のうちで前記ノードから前記電話機まで延びる第2のセクションを定めるノードと、
前記第2のセクションに電力を供給するために配備された電源と、
前記交換機によって供給されたテレフォニー制御信号を、前記電力の周波数と異なる周波数を有する修正下流制御信号に変換するために配備された信号変換器と、を具備し、前記交換機は、使用時にテレフォニー制御信号と音声バンド信号を前記第1のセクションに供給し、前記ノードは、前記電源によって供給された電力を前記第2のセクションから取り出すために配備された電気装置を具備する、システム。
【請求項2】
前記信号変換器は、修正上流制御信号をテレフォニー制御信号に変換するためにさらに配備された、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ノードは、前記信号変換器をさらに具備する、請求項1又は請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記第2のセクション内に挿入された加入者装置であって、前記第2のセクションのうちで前記ノードから前記加入者装置まで延びるネットワークサブセクションと、前記第2のセクションのうちで前記加入者装置から前記電話機まで延びる加入者サブセクションを定める加入者装置をさらに具備し、前記加入者装置は、前記修正制御信号を前記交換機によって供給されるテレフォニー制御信号に変換するために配備されたさらなる信号変換器を具備する、請求項1乃至請求項3のうちのいずれかの請求項に記載のシステム。
【請求項5】
前記さらなる信号変換器は、前記電話機によって供給されたテレフォニー制御信号を修正上流制御信号に変換するためにさらに配備され、前記信号変換器は、修正上流制御信号を前記電話機によって供給されるテレフォニー制御信号に変換するためにさらに配備された、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記加入者装置は、前記電源をさらに具備する、請求項4又は請求項5に記載のシステム。
【請求項7】
前記ノードは、前記信号変換器を迂回するバイパス伝送線をさらに具備する、請求項3に記載のシステム。
【請求項8】
前記加入者装置は、前記さらなる信号変換器を迂回するバイパス伝送線をさらに具備する、請求項3又は請求項4に記載のシステム。
【請求項9】
前記ノードは、前記音声バンド信号が最小限の減衰で前記ノードを通ることを許容するがその他の全信号は実質的に減衰させるために配備されたフィルタをさらに具備する、前記の請求項のうちのいずれかの請求項に記載のシステム。
【請求項10】
前記加入者装置は、前記音声バンド信号が最小限の減衰で前記加入者装置を通ることを許容するがその他の全信号は実質的に減衰させるために配備されたフィルタをさらに具備する、前記の請求項のうちのいずれかの請求項に記載のシステム。
【請求項11】
前記修正制御信号は、前記音声バンド信号の周波数と異なる周波数を有する、前記の請求項のうちのいずれかの請求項に記載のシステム。
【請求項12】
遠距離通信ネットワークにおいて、伝送線の第1のセクションと第2のセクションを相互に接続するノードであって、
前記第2のセクションに供給された電力を取り出すために配備された電気装置と、
前記交換機によって供給されたテレフォニー制御信号を、前記電力の周波数と異なる周波数を有する修正下流制御信号に変換し、修正上流制御信号をテレフォニー制御信号に変換するために配備された信号変換器と、を具備し、前記伝送線は、前記第1のセクション内の交換機を前記第2のセクショ内の電話機に接続し、更に前記第1のセクションに供給されたテレフォニー制御信号と音声バンド信号を搬送するために配備されている、ノード。
【請求項13】
遠距離通信ネットワークにおいて伝送線の第1のセクションと第2のセクションを相互に接続する加入者装置であって、
前記第2のセクションに電力を供給するために配備された電源と、
前記電話機によって供給されたテレフォニー制御信号を、前記電力の周波数と異なる周波数を有する修正上流制御信号に変換し、修正下流制御信号をテレフォニー制御信号に変換するために配備された信号変換器と、を具備し、前記伝送線は、前記第1のセクション内の交換機を前記第2のセクション内の電話機と接続し、更に前記第1のセクションに供給されたテレフォニー制御信号と音声バンド信号を搬送するために配備された、加入者装置。
【請求項14】
交換機と電話機との間においてテレフォニーサービスを提供し、前記交換機と前記電話機は、内部にノードが挿入された伝送線によって接続され、前記ノードは、前記伝送線のうちで前記交換機から前記ノードまで延びる第1のセクションと、前記伝送線のうちで前記ノードから前記電話機まで延びる第2のセクションを定める、方法であって、
(i)前記交換機から前記第1のセクションにテレフォニー制御信号と音声バンド信号を供給するステップと、
(ii)前記第2のセクションに電力を供給するステップと、
(iii)前記交換機によって供給されたテレフォニー制御信号を、前記電力の周波数と異なる周波数を有する修正下流制御信号に変換するステップと、
(iv)前記第2のセクションから電力を取り出すために前記ノード内の電気装置を動作させるステップと、を具備する方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2007−507943(P2007−507943A)
【公表日】平成19年3月29日(2007.3.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−530548(P2006−530548)
【出願日】平成16年9月8日(2004.9.8)
【国際出願番号】PCT/GB2004/003824
【国際公開番号】WO2005/043880
【国際公開日】平成17年5月12日(2005.5.12)
【出願人】(390028587)ブリティッシュ・テレコミュニケーションズ・パブリック・リミテッド・カンパニー (104)
【氏名又は名称原語表記】BRITISH TELECOMMUNICATIONS PUBLIC LIMITED COMPANY
【Fターム(参考)】