加入者収容システムに対する通信資源割付方法、加入者管理装置および加入者収容システム
【課題】加入者収容システムの機能資源の使用量のばらつきを抑えて、未使用資源の増大を抑止する。
【解決手段】資源要素を有する複数の加入者収容システム10−1〜10−3に対する通信資源割付方法であって、加入者収容システム10−1〜10−3のいずれかに新たな加入者端末を収容する際、加入者毎の設定データに基づき、加入者端末の資源要素の使用資源量を推定して、加入者収容システム10−1〜10−3毎に、この加入者端末を収容した場合の資源要素毎の使用資源量を推定して、この推定した使用資源量のばらつきを算出する。この算出したばらつきが最小となるような加入者収容システムを選択し、選択した加入者収容システムに、新たな加入者端末を収容する。
【解決手段】資源要素を有する複数の加入者収容システム10−1〜10−3に対する通信資源割付方法であって、加入者収容システム10−1〜10−3のいずれかに新たな加入者端末を収容する際、加入者毎の設定データに基づき、加入者端末の資源要素の使用資源量を推定して、加入者収容システム10−1〜10−3毎に、この加入者端末を収容した場合の資源要素毎の使用資源量を推定して、この推定した使用資源量のばらつきを算出する。この算出したばらつきが最小となるような加入者収容システムを選択し、選択した加入者収容システムに、新たな加入者端末を収容する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、加入者毎の論理回線を収容して各種サービス制御を行う加入者収容システムに対する通信資源割付方法、加入者管理装置および加入者収容システムに関する。
【背景技術】
【0002】
加入者毎の論理回線を収容して各種サービス制御を行う加入者収容システムでは、加入者毎の論理回線に対し、これら加入者の契約サービスに応じて、利用資源の種別や量を設定することが必要である。
【0003】
近年、通信サービスは、単なる電話網接続サービスやインターネット接続サービスに止まらず、映像配信サービスやVPN(Virtual Private Network)サービスなど、多様化している。それに伴い、加入者収容システムに於いて各加入者(加入者端末)が使用する資源の量や種別なども多様化している。このような通信サービスの多様化に伴い、加入者収容システムで使用される資源の種別間の偏りが増大し、ネットワーク網全体の資源利用効率が低下することが予想される。
【0004】
図12は、比較例に於ける加入者収容システムを示す概略の構成図である。
エッジシステムである加入者収容システム10A−1は、集線網100を介して、例えばVLAN(Virtual LAN)によって、加入者端末60−1〜60−3に接続されて、これらを収容している。加入者収容システム10A−2は同様に、集線網100を介して、例えばVLANによって、加入者端末60−4〜60−6に接続され、これらを収容している。比較例の加入者収容システム10A−1は、加入者端末60−4〜60−6を選択して収容(接続)することはできない。同様に、比較例の加入者収容システム10A−2は、加入者端末60−1〜60−3を選択して収容(接続)することはできない。なお、以下の図において、加入者収容システム10A−1,10A−2を、エッジシステムと記載している場合がある。
【0005】
加入者収容システム10A−1は、伝送路50−1を介して外部網に接続され、中継網200を介して加入者管理装置20Aと、認証装置30と、サービス制御装置40とに接続されている。加入者収容システム10A−2も同様である。
【0006】
加入者管理装置20Aは、図示しない記憶部と処理部とを有している。加入者管理装置20Aの記憶部は、加入者端末60−n(nは自然数)に係る加入者の設定データを記憶している。加入者管理装置20Aの処理部は、この設定データを加入者収容システム10A−1に送信する。
【0007】
認証装置30は、加入者収容システム10A−m(mは自然数)が、加入者端末60−nの接続を検知したとき、この加入者端末60−nを認証する際に用いられる。
サービス制御装置40は、加入者収容システム10A−mが、加入者端末60−nにサービスを提供する際に用いられる。
【0008】
加入者収容システム10A−1は、ユーザ(VLAN)毎制御部11と、統計制御部12と、トンネル制御部13と、帯域確保制御部14と、同報制御部15と、QoS(Quality of Service)制御部16と、フィルタ制御部17と、伝送路制御部18とを有している。ユーザ(VLAN)毎制御部11は、統計制御部12と、トンネル制御部13と、帯域確保制御部14と、同報制御部15と、QoS制御部16と、フィルタ制御部17とに接続されている。
ユーザ(VLAN)毎制御部11は、この加入者収容システム10A−1が収容している加入者毎に提供する通信サービスを制御する。
統計制御部12は、この加入者収容システム10A−1が収容している加入者の統計情報を取得し、統計情報の提供サービスを実現する。
トンネル制御部13は、この加入者収容システム10A−1が収容している加入者のトンネルのセッションを制御し、トンネルの設定サービスを実現する。
【0009】
帯域確保制御部14は、この加入者収容システム10A−1が収容している加入者に係る特定の通信セッションの帯域を確保する。特定の通信セッションとは、例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)の通信セッション、または、VOD(Video On Demand)通信セッションなどのように、所定の帯域が必要な通信セッションである。
【0010】
同報制御部15は、例えば、IPTV(Internet Protocol Television)の通信などでチャンネルパケットを複製し、この複製したチャンネルパケットを複数の加入者端末60−nに同時に送信する。
QoS制御部16は、各加入者に一定の転送優先度を付与し、QoSサービスを実現する。
フィルタ制御部17は、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスを偽って送信されたパケットを除去する。
伝送路制御部18は、伝送路50−1を介して通信データを送受信する制御を行う。
【0011】
図13(a)〜(d)は、ユーザ型と機能資源の必要資源量との関係を示す図である。縦軸は各ユーザの必要資源量を示している。横軸は、各機能資源の種別を示している。
フィルタ資源とは、フィルタ制御部17が用いる機能資源をいう。
QoS資源とは、QoS制御部16が用いる機能資源をいう。
視聴チャネル範囲資源とは、IPTVサービスに於ける視聴可能なチャネルの範囲の機能資源をいう。
最大帯域確保セッション数資源とは、VoIPなどの最大帯域を確保しなければならないセッション数の機能資源をいう。
最大トンネルセッション数資源とは、IP通信に於いて、他の装置との間で設定可能なトンネルのセッション数の機能資源をいう。
【0012】
図13(a)は、ノーマル型ユーザの必要資源量の例を示す図である。
このノーマル型ユーザは、フィルタ資源、QoS資源、視聴チャネル範囲資源、最大帯域確保セッション数資源、最大トンネルセッション数資源ともに平均的に消費している。
【0013】
図13(b)は、インターネットヘビー型ユーザの必要資源量の例を示す図である。
このインターネットヘビー型ユーザは、QoS資源を最も多く消費し、次にフィルタ資源を多く消費する。しかし、視聴チャネル範囲資源、最大帯域確保セッション数資源、最大トンネルセッション数資源は、平均的か、または、平均よりも少なくしか消費しない。
【0014】
図13(c)は、TV重視型ユーザの必要資源量の例を示す図である。
このTV重視型ユーザは、視聴チャネル範囲資源を最も多く消費し、次に最大帯域確保セッション数資源と最大トンネルセッション数資源を多く消費する。しかし、フィルタ資源とQoS資源は、平均的か、または、平均よりも少なくしか消費しない。
【0015】
図13(d)は、VPN型ユーザの必要資源量の例を示す図である。
このVPN型ユーザは、最大トンネルセッション数資源を最も多く消費する。しかし、フィルタ資源と、QoS資源と、視聴チャネル範囲資源と、最大帯域確保セッション数資源とは、平均的か、または、平均よりも少なくしか消費しない。
【0016】
図14は、比較例に於ける加入者収容システムの機能資源の使用効率の例を示す図である。
例えばユーザ1はインターネットヘビー型ユーザであり、ユーザ2はTV重視型ユーザであり、ユーザ3がVPN型ユーザであった場合、システム内部の使用中資源量のうち、最大帯域確保セッション数資源の使用率がもっとも少なくなる。よって、図14に示すように未使用の領域が多くなる。
このように、エッジシステムそれぞれに接続(収容)されているユーザの型が偏っている場合には、機能資源の偏りが発生していた。
【0017】
図15は、比較例に於ける容量資源の利用効率の例を示す図である。
例えば、エッジシステム#1には、ユーザ1〜ユーザ3の端末が接続(収容)されており、どのユーザも多くの時間に於いて帯域を使用している。すなわち、エッジシステム#1の帯域の利用効率は高く、余裕が少ない状態である。
【0018】
エッジシステム#2には、ユーザ4〜ユーザ6の端末が接続(収容)されており、ときどき帯域を使用している。すなわち、エッジシステム#2の帯域の利用効率は低く、充分な余裕のある状態である。
このように、エッジシステム#1,#2それぞれに接続(収容)されているユーザの容量資源の利用パターンが偏った場合には、容量資源の偏りが発生していた。
【0019】
非特許文献1には、次世代ネットワーク(Next Generation Network:NGN)に於いて、帯域管理制御技術により、常に安定した通信品質を保つという発明が記載されている。この発明は、例えばSIP(Session Initiation Protocol)のINVITEメッセージによるセッション確立時に、SDP(Session Description Protocol)に記述されるメディア情報から要求帯域クラスと転送品質クラスとを決定して、RACS(Resource and Admission Control Subsystem:ネットワーク帯域管理機能部)に通知するものである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】宮坂正宏、堀米紀貴、岸田好司、「NGNにおける帯域管理制御技術」、NTT技術ジャーナル、2008年10月1日、20巻、10号、22〜23頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
特許文献1に記載されている発明は、要求帯域クラスと転送品質クラスに応じてネットワーク帯域を平準化すること、すなわち容量資源を平準化することには有効である。しかし、機能資源を平準化することはできなかった。
更に、接続の際に機能資源を平準化するので、負荷が大きく接続に時間が掛る虞があった。
本発明は、加入者収容システムの資源の使用量のばらつきを抑えて、未使用資源の増大を抑止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記した課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、資源を有する複数の加入者収容システムに対する通信資源割付方法であって、加入者管理装置は、新たな加入者端末を収容する際に、前記新たな加入者端末に係る加入者毎の設定データに基づき、前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップと、前記加入者収容システム毎に前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定するシステム資源量推定ステップと、前記推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップと、前記ばらつきが最小となる加入者収容システムを選択する選択ステップと、前記選択した加入者収容システムによって、前記新たな加入者端末を収容する収容ステップと、を実行することを特徴とする加入者収容システムに対する通信資源割付方法とした。
【0023】
このようにすることで、本発明によれば、加入者収容システムの資源の使用量のばらつきを抑えて、未使用資源の増大を抑止することができる。
【0024】
請求項2に記載の発明では、前記加入者管理装置は、前記加入者毎の設定データが変更されたとき、または、いずれかの加入者端末がいずれかの加入者収容システムへの接続を開始したときに、前記新たな加入者端末を収容する際であると判断する、ことを特徴とする請求項1に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法とした。
【0025】
このようにすることで、本発明によれば、加入者毎の設定データが変更されたときに加入者収容システムに対する通信資源割付方法の実行を開始するとき、接続時に判断するよりも高速に動作させることができる。または、この新たな加入者端末が、加入者収容システムへの接続を開始したときに、動的にいずれかの加入者収容システムを割り付けるので、もっとも適切な加入者収容システムへ収容させることができる。
【0026】
請求項3に記載の発明では、前記加入者管理装置は、前記システム資源量推定ステップに於いて、前記加入者収容システム毎に収容している全ての加入者端末に係る前記資源毎の使用資源量を積算するか、または、前記加入者収容システム毎に前記資源毎の使用資源量を測定し、前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を加算して前記加入者収容システム毎に前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定する、ことを特徴とする請求項1に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法とした。
【0027】
このようにすることで、本発明によれば、実際に新たな加入者端末を接続(収容)することなしに、この新たな加入者端末を接続(収容)したのちの資源毎の使用資源量を推定することができる。
【0028】
請求項4に記載の発明では、前記加入者管理装置は、前記ばらつき算出ステップに於いて、前記加入者収容システムの前記資源間に於ける使用率のばらつき、または、前記加入者収容システム間に於ける前記資源の最大使用率のばらつきを算出する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法とした。
【0029】
このようにすることで、本発明によれば、同一の加入者収容システムの資源間のばらつきを平準化することができる。または、加入者収容システム間に於ける資源の最大使用率のばらつきを平準化することができる。
【0030】
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の加入者管理装置は、処理部と、加入者毎の設定データを記憶する記憶部とを有し、前記処理部は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法を実行して、加入者収容システムを制御する、ことを特徴とする加入者管理装置とした。
【0031】
このようにすることで、本発明によれば、上記した通信資源割付方法を、加入者管理装置に行わせることができる。
【0032】
請求項6に記載の発明では、資源と処理部とを有する加入者収容システムであって、前記処理部は、新たな加入者端末を収容する際に、前記新たな加入者端末に係る加入者毎の設定データに基づき、前記新たな加入者端末が使用する前記資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップと、前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定するシステム資源量推定ステップと、前記推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップと、他の加入者収容システムと協調して、前記ばらつきが最小となるいずれか1つの加入者収容システムを選択する選択ステップと、前記選択した加入者収容システムによって、前記新たな加入者端末を収容する収容ステップと、を実行することを特徴とする加入者収容システムとした。
【0033】
このようにすることで、本発明によれば、各加入者収容システムが自律分散的に、もっとも使用資源量のばらつきが最小化される加入者収容システムを選択し、加入者端末の収容(接続)を行うことが可能である。
【0034】
請求項7に記載の発明では、前記処理部は、前記システム資源量推定ステップに於いて、収容している全ての加入者端末に係る前記資源毎の使用資源量を積算するか、または、前記資源毎の使用資源量を測定し、前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を加算して前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定する、ことを特徴とする請求項6に記載の加入者収容システムとした。
【0035】
このようにすることで、本発明によれば、各加入者収容システムが自律分散的に、資源毎の使用資源量を推定することができる。
【0036】
請求項8に記載の発明では、前記処理部は、前記ばらつき算出ステップに於いて、前記加入者収容システムの前記資源間に於ける使用率のばらつきを算出するか、または、前記加入者収容システム間に於ける前記資源の最大使用率のばらつきを算出する、ことを特徴とする請求項6に記載の加入者収容システムとした。
【0037】
このようにすることで、本発明によれば、各加入者収容システムが自律分散的に、資源間のばらつきを平準化することができる。または、加入者収容システム間に於ける資源の最大使用率のばらつきを平準化することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、加入者収容システムの資源の使用量のばらつきを抑えて、未使用資源の増大を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第1の実施形態に於ける加入者収容システムを示す概略の構成図である。
【図2】第1の実施形態に於ける設定データを示す図である。
【図3】第1の実施形態に於ける加入者収容システムの資源の構成を示す図である。
【図4】第1の実施形態に於ける必要資源量のパターンを示す図である。
【図5】第1の実施形態に於ける容量資源の利用効率の例を示す図である。
【図6】第1の実施形態に於ける加入者管理装置の処理を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態に於ける加入者の収容先の例を示す図である。
【図8】第2の実施形態に於ける加入者収容システムの資源の構成を示す図である。
【図9】第2の実施形態に於ける必要資源量のパターンを示す図である。
【図10】第2の実施形態に於ける加入者管理装置の処理を示すフローチャートである。
【図11】第3の実施形態に於ける加入者収容システムの処理を示すフローチャートである。
【図12】比較例に於ける加入者収容システムを示す概略の構成図である。
【図13】ユーザ型と機能資源の必要資源量との関係を示す図である。
【図14】比較例に於ける加入者収容システムの機能資源の使用効率の例を示す図である。
【図15】比較例に於ける容量資源の利用効率の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以降、本発明を実施するための形態を、図を参照して詳細に説明する。
【0041】
(第1の実施形態の構成)
図1は、第1の実施形態に於ける加入者収容システムを示す概略の構成図である。
エッジシステムである加入者収容システム10−1〜10−3は、集線網100を介して、例えばVLANによって、加入者端末60−1〜60−9に接続され、これらを収容している。加入者収容システム10−1〜10−3は、前述した図12の比較例の加入者収容システム10A−1,10A−2とは異なり、加入者端末60−1〜60−9を選択して収容(接続)することができる。集線網100は、例えば、光通信網、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)通信網、3GまたはWiMAX(登録商標)などの無線通信網である。
【0042】
加入者収容システム10−1は、伝送路50−1を介して外部網に接続され、中継網200を介して加入者管理装置20と、認証装置30と、サービス制御装置40とに接続されている。加入者収容システム10−2,10−3も同様である。加入者収容システム10−1〜10−3は、図示しない処理部と記憶部とを有し、加入者端末60−1〜60−9のいずれかを収容する。
【0043】
加入者管理装置20は、図示しない記憶部と処理部とを有している。加入者管理装置20の記憶部は、加入者端末60−1〜60−9に係る加入者毎の設定データ21(図2)と、加入者毎の利用資源データ22と、システム毎の使用中資源率23とを記憶している。
【0044】
認証装置30は、加入者収容システム10−1〜10−3が、加入者端末60−1〜60−9のいずれかである加入者端末60−n(nは1から9までの自然数)の接続を検知したとき、この加入者端末60−nを認証する際に用いられる。
サービス制御装置40は、加入者収容システム10−1〜10−3が、加入者端末60−1〜60−9にサービスを提供する際に用いられる。
【0045】
加入者収容システム10−1は、ユーザ(VLAN)毎制御部11と、統計制御部12と、トンネル制御部13と、帯域確保制御部14と、同報制御部15と、QoS制御部16と、フィルタ制御部17と、伝送路制御部18とを有している。ユーザ(VLAN)毎制御部11は、統計制御部12と、トンネル制御部13と、帯域確保制御部14と、同報制御部15と、QoS制御部16と、フィルタ制御部17とに接続されている。
【0046】
ユーザ(VLAN)毎制御部11は、この加入者収容システム10−1が収容している加入者毎に提供する通信サービスを制御する。この通信サービスとは、例えば、トンネルの設定、IPTVの視聴サービス、VoIPを用いたインターネット電話、QoSサービス、フィルタサービス、統計情報の提供サービスなどである。
統計制御部12は、この加入者収容システム10−1が収容している加入者の統計情報を取得し、統計情報の提供サービスを実現する。
トンネル制御部13は、この加入者収容システム10−1が収容している加入者のトンネルのセッションを制御し、トンネルの設定サービスを実現する。
【0047】
帯域確保制御部14は、この加入者収容システム10−1が収容している加入者に係る特定の通信セッションの帯域を確保する。特定の通信セッションとは、例えばインターネット電話に於けるVoIPの通信セッションや、IPTVに於けるVODの通信セッションである。
【0048】
同報制御部15は、例えば、IPTV(Internet Protocol Television)の通信などでチャンネルパケットを複製し、この複製したチャンネルパケットを複数の加入者端末60−nに同時に送信する。
QoS制御部16は、各加入者に一定の転送優先度を付与し、QoSサービスを実現する。
【0049】
フィルタ制御部17は、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスを偽って送信されたパケットを除去する。フィルタ制御部17は他に、トランスポート層のTCP(Transmission Control Protocol)/UDP(User Datagram Protocol)に応じてパケット(通信データ)を通過させるか否かをフィルタリングすると共に、トランスポート層のポート番号でパケットをフィルタリングする。
伝送路制御部18は、伝送路50−1を介して通信データを送受信する制御を行う。
【0050】
図2は、第1の実施形態に於ける設定データを示す図である。
【0051】
加入者毎の設定データ21は、資源要素である通話路番号の項目と、アドレス空間の項目と、フィルタの項目と、QoSの項目と、視聴チャネル範囲の項目と、帯域確保通信数の項目と、トンネル通信数の項目と、統計収集範囲の項目とを備えている。これら資源要素の項目に対応する属性または範囲が、その右側の属性・範囲等の項目に記載されている。なお、図2では、具体的な属性・範囲などの情報は省略している。
通話路番号に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられた通話路の番号情報が格納されている。
アドレス空間に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられたアドレス空間の情報が格納されている。
【0052】
フィルタに対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられたフィルタ条件の情報が格納されている。フィルタ条件とは、例えば、フィルタリングするポート番号やプロトコル(TCP/UDP)である。
QoSに対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられたQoS条件の情報が格納されている。
視聴チャネル範囲に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられたIPTVの視聴可能なチャネルの範囲の情報が格納されている。
帯域確保通信数に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられ、最大帯域が確保されている通信セッション数の情報が格納されている。
トンネル通信数に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nが設定可能なトンネルの通信セッション数の情報が格納されている。
統計収集範囲に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nが収集可能な統計情報の範囲の情報が格納されている。
【0053】
図3(a),(b)は、第1の実施形態に於ける加入者収容システムの資源の構成を示す図である。
【0054】
図3(a)は、加入者収容システムが有する資源を示す図である。
加入者収容システム10−1は、物理資源である共有資源1(19a−1)と、共有資源2(19a−2)と、要素1専有資源(19a−3)と、要素2専有資源(19a−4)と、要素3専有資源(19a−5)とを有している。
更に加入者収容システム10−1は、ハードウェア資源であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)19b−1と、ネットワークプロセッサ19b−2と、CPU(Central Processing Unit)19b−3と、メモリ19b−4と、内部バス19b−5とを有している。
【0055】
第1の実施形態の加入者収容システム10−1は、資源要素1〜3のうち2つ以上が共有する共有資源と、資源要素1〜3のいずれかが専有する専有資源とを設定するように構成されている。ここで資源要素1は、前述した図2の視聴チャネル範囲である。資源要素2は、前述した図2の帯域確保通信数である。資源要素3は、前述した図2のトンネル通信数である。しかし、これに限ら得ず、資源要素1〜3は、前述した図2の通話路番号、アドレス空間、フィルタ、QoS、統計収集範囲のいずれでもよい。
【0056】
共有資源1(19a−1)は、ASIC19b−1の一部の使用率と、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率と、内部バス19b−5の一部の使用率とから構成されている。
共有資源2(19a−2)は、ASIC19b−1の一部の使用率と、ネットワークプロセッサ19b−2の一部の使用率と、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率とから構成されている。
【0057】
要素1専有資源(19a−3)は、ネットワークプロセッサ19b−2の一部の使用率と、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率と、内部バス19b−5の一部の使用率とから構成されている。
要素2専有資源(19a−4)は、ネットワークプロセッサ19b−2の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率とから構成されている。
要素3専有資源(19a−5)は、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率とから構成されている。
物理資源である共有資源1(19a−1)と、共有資源2(19a−2)とは、使われ方が同様となるハードウェア資源をグループ化したものであり、例えば、マルチプロセッサ環境に於ける各プロセッサ資源が有する物理資源などである。
要素1専有資源(19a−3)と、要素2専有資源(19a−4)と、要素3専有資源(19a−5)とは、各資源要素が専有する物理資源である。
【0058】
図3(b)は、加入者収容システムの論理的な資源要素と物理的な資源を示す図である。
図の縦軸には、設定する論理的な資源要素が示されている。図の横軸には、使用する物理資源が示されている。
物理的な共有資源1(19a−1)は、論理的な資源要素1〜3が設定されている。
物理的な共有資源2(19a−2)は、論理的な資源要素1,3が設定されている。
物理的な要素1専有資源(19a−3)は、論理的な資源要素1のみが設定されている。
物理的な要素2専有資源(19a−4)は、論理的な資源要素2のみが設定されている。
物理的な要素3専有資源(19a−5)は、論理的な資源要素3のみが設定されている。
【0059】
論理的な資源要素1は、物理的な共有資源1(19a−1)と、物理的な共有資源2(19a−2)と、物理的な要素1専有資源(19a−3)とを使用している。
論理的な資源要素2は、物理的な共有資源1(19a−1)と、物理的な要素2専有資源(19a−4)とを使用している。
論理的な資源要素1は、物理的な共有資源1(19a−1)と、物理的な共有資源2(19a−2)と、物理的な要素3専有資源(19a−5)とを使用している。
【0060】
これらの物理資源である専有資源および共有資源は、加入者毎の設定データ21と、加入者収容システム10−1の設計データとに基き、各加入者が加入者収容システム10−1に接続(収容)されたときの必要資源量を推定することができる。
【0061】
または、システム負荷試験などに於ける各物理資源の使用中資源量の測定値に基き、各加入者が加入者収容システム10−1に接続(収容)されたときの必要資源量を推定することができる。
【0062】
図4(a)〜(d)は、第1の実施形態に於ける必要資源量のパターンを示す図である。全て縦軸は、必要資源量を示している。全て横軸は、物理資源を示している。実線P1は、設定パターン1を示している。破線P2は、設定パターン2を示している。
【0063】
図4(a)は、資源要素1の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1と共有資源2と要素1専有資源の必要資源量が推定されている。
第1の実施形態では、加入者毎の設定データ21によって、設定パターン1(P1)と、設定パターン2(P2)のいずれかが選択され、各物理資源の必要資源量が推定される。しかし、これに限られず、更に多くのパターンが選択され、各物理資源の必要資源量が更に詳細に推定されてもよい。
【0064】
図4(b)は、資源要素2の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1と要素2専有資源の必要資源量が推定されている。
【0065】
図4(c)は、資源要素3の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1と共有資源2と要素3専有資源の必要資源量が推定されている。
【0066】
図4(d)は、当該加入者の必要資源量のパターンを示す図である。上述した設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、資源要素1〜3の必要資源量の総和(積算した値)が推定されている。
上記する図4(a)〜(d)に示す加入者の必要資源量の情報は、加入者管理装置20の加入者毎の利用資源データ22に格納されている。
【0067】
図5は、第1の実施形態に於ける容量資源の利用効率の例を示す図である。前述した図15に示す比較例と対比して説明する。
第1の実施形態に於けるエッジシステム#1,#2には、ユーザ1〜ユーザ9のいずれかが接続(収容)可能であるが、そのうちユーザ7〜9は非接続の状態であるものとする。
エッジシステム#1,#2の両方の使用帯域のばらつきを少なくするようにユーザを収容するので、実際にはユーザ1,3,5が接続(収容)されている。よって、比較例と比べて、エッジシステム#1の帯域の利用効率は低く、余裕がある状態である。
【0068】
第1の実施形態に於けるエッジシステム#2には、ユーザ1〜ユーザ6のいずれかが接続(収容)可能であり、実際にはユーザ2,4,6が接続(収容)されている。比較例と比べてエッジシステム#1,#2の利用効率は平準化され、双方とも余裕のある状態である。
【0069】
このように、エッジシステム#1,#2の容量資源の利用効率のばらつきを無くすように接続(収容)し、ユーザの偏りによる、容量資源の偏りを抑止している。
【0070】
(第1の実施形態の動作)
図6は、第1の実施形態に於ける加入者管理装置の処理を示すフローチャートである。
加入者管理装置20の処理部(不図示)は、加入者のいずれかが契約を変更して、加入者毎の設定データ21が変更されたときに、当該加入者に係る加入者端末の収容を解除したのち、図6の処理により、再び当該加入者端末を収容する。図6の処理は、資源を有する複数の加入者収容システム10−1〜10−3を制御する処理である。
【0071】
処理を開始すると、ステップS10に於いて、加入者管理装置20の処理部は、システム設計データに基き、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)に収容されている各加入者と、契約変更した加入者の各資源の必要資源量を推定する。推定した当該加入者の必要資源の情報は、加入者毎の利用資源データ22に格納する。ステップS10の処理は、契約変更した新たな加入者端末60−nに係る加入者毎の設定データ21の情報に基づき、契約変更した新たな加入者端末60−nの資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップである。
【0072】
ステップS11に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)の加入者の各必要資源量を積算し、機能資源の使用中資源量を推定する。積算した各必要資源量の情報は、システム毎の使用中資源率23に格納する。
ステップS12〜S16に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について処理を繰り返す。
【0073】
ステップS13に於いて、加入者管理装置20の処理部は、契約変更した加入者(当該加入者)を加入者収容システム10−mに設定した場合、いずれかの資源の使用資源量が最大資源量を超えないか検査する。ステップS13の処理は、契約変更した加入者(当該加入者)を設定した場合の資源の使用資源量を算出するシステム資源量推定ステップである。このシステム資源推定ステップに於いて、加入者収容システム10−1〜10−3毎に収容している全ての加入者端末に係る資源毎の使用資源量を積算する。その後、新たな加入者端末60−nの資源の使用資源量を加算する。
【0074】
ステップS14に於いて、加入者管理装置20の処理部は、いずれかの資源が加入者収容システム10−mの最大資源量を超過したか否かを判断する。いずれの資源も最大資源量を超過していなかったならば(No)、ステップS15の処理を行う。いずれかの資源が最大資源量を超過したならば(Yes)、ステップS16の処理を行う。このとき計算する資源は、物理資源である。
【0075】
ステップS15に於いて、加入者管理装置20の処理部は、当該エッジシステム(加入者収容システム10−m)の資源利用効率のばらつきを算出する。ステップS15の処理は、推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップである。
【0076】
ステップS16に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について繰り返したか否かを判定する。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について繰り返したならば、ステップS17の処理を行う。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について繰り返していなかったならば、ステップS12の処理に戻る。
【0077】
ステップS17に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)の使用資源量が最大資源量を超過したか否かを判断する。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)の使用資源量が最大資源量を超過したならば(Yes)、図6の処理を終了する。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)のいずれかの使用資源量が最大資源量を超過していなかったならば(No)、ステップS18の処理を行う。
【0078】
ステップS18に於いて、加入者管理装置20の処理部は、資源利用効率のばらつきが最小となるエッジシステム(加入者収容システム10−m)を選択し、契約変更した加入者端末60−nとの間に通話路を開通させる。すなわち、選択した加入者収容システム10−mに、契約変更した加入者端末60−nを収容させる。ステップS18の処理は、ばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択する選択ステップである。
【0079】
ステップS19に於いて、加入者管理装置20の処理部は、契約変更した加入者の利用資源データを設定し、図6の処理を終了する。ステップS19の処理は、選択した加入者収容システム10−mによって、新たな加入者端末60−nを収容する収容ステップである。
【0080】
図7(a)〜(c)は、第1の実施形態に於ける加入者の収容先の例を示す図である。全て縦軸は利用資源量を示している。全て横軸は物理資源を示している。実線は、現在の使用中資源量を示している。破線は、新たな加入者(加入者端末)を収容(接続)したときの使用中資源量を示している。
【0081】
図7(a)は、新たな加入者の利用資源量を示している。
新たな加入者の利用資源量は、加入者管理装置20の処理部(不図示)が加入者毎の設定データ21に基いて計算する。図7(a)の例では、共有資源1、要素1専有資源、要素3専有資源が比較的多く、共有資源2、要素2専有資源が比較的少ない。
【0082】
図7(b)は、加入者収容システム#1の使用中資源量を示している。
加入者収容システム#1の現在の使用中資源量は、共有資源2、要素2専有資源が比較的多く、かつ、全ての物理資源ごとのばらつきが大きくなっている。
加入者収容システム#1の新たな加入者(加入者端末)を収容(接続)したときの使用中資源量は、実線に比べて更に大きくなっているが、全ての物理資源ごとのばらつきは小さくなっている。
【0083】
図7(c)は、加入者収容システム#2の使用中資源量を示している。
加入者収容システム#2の現在の使用中資源量は、全ての物理資源に於いて比較的少なく、かつ、ばらつきは無い。
加入者収容システム#2の新たな加入者(加入者端末)を収容(接続)したときの使用中資源量は、実線に比べて多少大きくなっており、全ての物理資源ごとのばらつきも多少発生している。
【0084】
第1の実施形態では、資源利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム#1を選択し、契約変更した加入者の端末との間に通話路を開通させている。これにより、システム全体としての未使用資源を最小化することができる。
【0085】
(第1の実施形態の効果)
以上説明した第1の実施形態では、次の(A),(B)のような効果がある。
【0086】
(A) 第1の実施形態では、加入者の契約変更の際に、予め定められた加入者毎の設定データ21によって、この加入者(加入者端末)の各物理資源の必要資源量を推定して、加入者収容システム10−mのいずれに接続(収容)するかを決定している。これにより、実際の接続動作前に収容先を決定できる。したがって、接続動作時に、どの加入者収容システム10−mに接続(収容)するかを決定している非特許文献1の発明と比べ、負荷が少なく、高速に接続(収容)させることが可能である。
【0087】
(B) 第1の実施形態では、資源利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択し、契約変更した加入者の端末との間に通話路を開通させている。これにより、システム全体としての未使用資源を最小化することが可能である。
【0088】
(第2の実施形態の構成)
第2の実施形態の加入者管理装置20の処理部は、第1の実施形態とは異なり、加入者端末60−nの接続要求の際に、各資源間の利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−1〜10−3を選択するものである。
第2の実施形態の加入者収容システム10−1〜10−3の構成は、図1に示す第1の実施形態の加入者収容システム10−1〜10−3の構成と同様である。
【0089】
図8(a),(b)は、第2の実施形態に於ける加入者収容システムの資源の構成を示す図である。図3に示す第1の実施形態の資源の構成と同一の要素には同一の符号を付与している。
第2の実施形態の加入者収容システム10−1は、共有資源1,2に、全ての資源要素1〜3を設定するように構成されている。
【0090】
図8(a)は、加入者収容システムが有する資源を示す図である。
第2の実施形態の加入者収容システム10−1は、第1の実施形態の加入者収容システム10−1と異なり、要素1専有資源(19a−3)と、要素2専有資源(19a−4)と、要素3専有資源(19a−5)とを有していない。その他は、第1の実施形態の加入者収容システム10−1と同様の構成を有している。
第2の実施形態の共有資源1(19a−1)は、ASIC19b−1の一部の使用率と、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率と、内部バス19b−5の一部の使用率と、を有している。
第2の実施形態の共有資源2(19a−2)は、ネットワークプロセッサ19b−2の一部の使用率と、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率とを有している。
【0091】
図8(b)は、加入者収容システムの論理的な資源要素と物理的な資源を示す図である。
図の縦軸には、設定する論理的な資源要素が示されている。図の横軸には、使用する物理資源が示されている。
物理的な共有資源1(19a−1)は、論理的な資源要素1〜3が設定されている。
物理的な共有資源2(19a−2)は、論理的な資源要素1,3が設定されている。
論理的な資源要素1は、物理的な共有資源1(19a−1)と、物理的な共有資源2(19a−2)とを使用している。
論理的な資源要素2は、物理的な共有資源1(19a−1)を使用している。
論理的な資源要素3は、物理的な共有資源1(19a−1)と、物理的な共有資源2(19a−2)とを使用している。
【0092】
図9(a)〜(d)は、第2の実施形態に於ける必要資源量のパターンを示す図である。全て縦軸は、必要資源量を示している。全て横軸は、物理資源を示している。実線P1は、設定パターン1を示している。破線P2は、設定パターン2を示している。
【0093】
図9(a)は、資源要素1の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1と共有資源2の必要資源量が推定されている。
第1の実施形態では、加入者毎の設定データによって、設定パターン1(P1)と、設定パターン2(P2)のいずれかが選択され、各物理資源の必要資源量が推定される。しかし、これに限られず、更に多くのパターンが選択され、各物理資源の必要資源量が更に詳細に推定されてもよい。
【0094】
図9(b)は、資源要素2の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1の必要資源量が推定されている。
【0095】
図9(c)は、資源要素3の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1と共有資源2の必要資源量が推定されている。
【0096】
図9(d)は、当該加入者の必要資源量のパターンを示す図である。上述した資源要素1〜3の必要資源量の総和(積算した値)が、設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於いてそれぞれ推定されている。
【0097】
(第2の実施形態の動作)
図10は、第2の実施形態に於ける加入者管理装置の処理を示すフローチャートである。
処理を開始すると、ステップS30に於いて、加入者管理装置20の処理部(不図示)は、いずれかのエッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)が、いずれかの加入者端末60−nからの接続要求を受信したか否かを判断する。いずれかの加入者端末60−nからの接続要求を受信したならば(Yes)、ステップS31の処理を行う。
【0098】
ステップS31に於いて、加入者管理装置20の処理部は、システム負荷試験に於ける使用中資源量の測定値に基き、接続要求した加入者端末60−nの必要資源量を推定する。推定した当該加入者の必要資源の情報は、加入者毎の利用資源データ22に格納する。ステップS31の処理は、新たな加入者端末60−nに係る加入者毎の設定データ21の情報に基づき、新たな加入者端末60−nの資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップである。
【0099】
ステップS32に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)の加入者の各必要資源量を積算し、機能資源(資源)の使用中資源量を推定する。積算した各必要資源量の情報は、システム毎の使用中資源率23に格納する。
ステップS33〜S37に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について処理を繰り返す。
【0100】
ステップS34に於いて、加入者管理装置20の処理部は、接続要求した加入者端末60−n(当該加入者端末60−n)を設定した場合、いずれかの資源が最大資源量を超えないか検査する。
【0101】
ステップS35に於いて、加入者管理装置20の処理部は、いずれかの資源が最大資源量を超過したか否かを判断する。全ての資源が最大資源量を超過しなかったならば(No)、ステップS36の処理を行う。いずれかの資源が最大資源量を超過したならば(Yes)、ステップS37の処理を行う。
ステップS36に於いて、加入者管理装置20の処理部は、当該エッジシステムの各資源間の利用効率のばらつきを算出する。ステップS36の処理は、推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップである。
【0102】
ステップS37に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について処理を繰り返したか否かを判断する。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について処理を繰り返したならば、ステップS38の処理を行う。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について処理を繰り返していなかったならば、ステップS33の処理に戻る。
【0103】
ステップS38に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)が最大資源量を超過したか否かを判断する。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)が最大資源量を超過したならば(Yes)、ステップS30の処理に戻る。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)のいずれかが最大資源量を超過していなかったならば(No)、ステップS39の処理を行う。
ステップS39に於いて、加入者管理装置20の処理部は、当該加入者に係る加入者端末60−nの利用資源データを設定する。
【0104】
ステップS40に於いて、加入者管理装置20の処理部は、各資源間の利用効率のばらつきが最小となるエッジシステム(加入者収容システム10−m)を選択して当該加入者に接続応答させ、対応した通信路を開通させる。すなわち、当該加入者端末60−nを、選択した加入者収容システム10−mに収容させる。ステップS40の処理は、ばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択する選択ステップであり、選択した加入者収容システム10−mによって、新たな加入者端末60−nを収容する収容ステップでもある。
このステップS40の処理が終了したならば、ステップS30の処理に戻り、図10の処理を繰り返す。
【0105】
第2の実施形態の加入者管理装置20の処理部は、各資源間の利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択して、当該加入者端末60−nを収容させている。これにより、ユーザの偏りによる、加入者収容システム10−mの各資源間の利用効率のばらつきを最小化し、よって、ネットワーク全体に於ける資源の偏りを抑止している。
【0106】
前述した図7(a)〜(c)に示す場合でいうと、第2の実施形態では、加入者収容システム#1,#2の各資源間の利用効率ばらつきが最小となるよう、加入者収容システム#2を選択し、契約変更した加入者の端末との間に通話路を開通させている。これにより、ネットワーク全体に於ける資源の偏りを抑止している。
【0107】
(第2の実施形態の効果)
以上説明した第2の実施形態では、次の(C),(D)のような効果がある。
【0108】
(C) 第2の実施形態の加入者管理装置20の処理部は、加入者端末60−nの接続要求に合せて、加入者収容システム10−1〜10−3のいずれかを選択している。これにより、ネットワークの状況に応じて動的に加入者収容システム10−1〜10−3を選択し、もっとも適切に加入者端末60−nを収容(接続)させることができる。
【0109】
(D) 第2の実施形態の加入者管理装置20の処理部は、各資源間の利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択して、加入者端末60−nを収容させている。これにより、ユーザの偏りによる、加入者収容システム10−mの各資源間の利用効率のばらつきを最小化し、よって、ネットワーク全体に於ける資源の偏りを抑止している。
【0110】
(第3の実施形態の構成)
第3の実施形態の加入者収容システム10−1〜10−3は、第1の実施形態とは異なり、各加入者収容システム10−1〜10−3が自律分散的に動作し、加入者端末60−nの収容(接続)を行うものである。
第3の実施形態の加入者収容システム10−1〜10−3の構成は、図1に示す第1の実施形態の加入者収容システム10−1〜10−3の構成と同様である。
【0111】
(第3の実施形態の動作)
図11は、第3の実施形態に於ける加入者収容システムの処理を示すフローチャートである。
各加入者収容システム10−mの処理部(不図示)は、加入者が契約を変更して、加入者管理装置20の図示しない記憶部の加入者毎の設定データ21が変更されたときに、当該加入者に係る加入者端末60−nの収容を解除したのち、図11の処理により、再び加入者端末60−nを収容する。
【0112】
処理を開始すると、ステップS50に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、システム負荷試験に於ける使用中資源量の測定値に基き、契約変更した加入者(当該加入者端末60−n)の資源毎の必要資源量を推定する。ステップS50の処理は、新たな加入者端末60−nに係る加入者毎の設定データ21に基づき、前記新たな加入者端末60−nが使用する資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップである。
ステップS51に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mの物理資源毎(資源毎)の使用中資源量を測定する。
【0113】
ステップS52に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mが、契約変更した加入者端末60−n(当該加入者端末60−n)を設定した場合、いずれかの資源が最大資源量を超えないか検査する。すなわち、ステップS50の処理で求めた加入者端末60−nの資源毎の必要資源量と、ステップS51で測定した当該加入者収容システム10−mの物理資源毎の使用中資源量とを加算し、各資源の最大資源量と比較している。ステップS52の処理は、新たな加入者端末60−nを収容した場合の資源毎の使用資源量を推定するシステム資源量推定ステップである。
【0114】
ステップS53に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mのいずれかの資源が最大資源量を超過したか否かを判断する。どの資源も最大資源量を超過していないならば(No)、ステップS54の処理を行う。いずれかの資源が最大資源量を超過したならば(Yes)、図11の処理を終了する。
ステップS54に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mの各資源間の利用効率のばらつきを算出する。ステップS54の処理は、推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップである。
ステップS55に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、他のシステムと協調して、当該システムの利用効率のばらつきが最小か判断する。
【0115】
ステップS56に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mの利用効率のばらつきが最小であるか否かを判断する。当該加入者収容システム10−mのばらつきが最小であったならば(Yes)、ステップS57の処理を行う。当該加入者収容システム10−mのばらつきが最小でなかったならば(No)、図11の処理を終了する。ステップS55,S56の処理は、他の加入者収容システム10−1〜10−3と協調して、利用効率のばらつきが最小となるいずれか1つの加入者収容システムを選択する選択ステップである。
ステップS57に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者の利用資源データを設定する。
【0116】
ステップS58に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者端末60−nに接続応答させ、対応した通信路を開通させる。すなわち、当該加入者端末60−nを収容する。ステップS58の処理は、選択した加入者収容システム10−mによって、新たな加入者端末60−nを収容する収容ステップである。ステップS58の処理が終了すると、図11の処理を終了する。
【0117】
(第3の実施形態の効果)
以上説明した第3の実施形態では、次の(E)のような効果がある。
【0118】
(E) 各加入者収容システム10−mが、自律分散的に動作し、加入者端末60−nの収容(接続)を行っている。これにより、加入者管理装置20に加入者収容システム10−mの制御機能を設けることなく、最適な加入者収容システム10−mに、加入者端末60−nを収容(接続)することが可能である。
【0119】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(g)のようなものがある。
【0120】
(a) 第1の実施形態の加入者管理装置20は、加入者が契約を変更して、加入者毎の設定データ21が変更されたときに、処理を開始している。しかし、これに限られず、いずれかのエッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)が、いずれかの加入者端末60−nからの接続要求を受信したときに、処理を開始してもよい。
【0121】
(b) 第1の実施形態の加入者管理装置20は、資源利用効率のばらつきが最小となるエッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)を選択し、契約変更した加入者との間に通話路を開通させている。しかし、これに限られず、各資源間の利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択して、当該加入者端末60−nを収容させてもよい。
【0122】
(c) 第1、第2の実施形態の加入者収容システム10−mの処理部は、各加入者端末60−nの各必要資源量を推定したのちに、全ての加入者端末60−nについて、それらを積算して、使用中資源量を推定している。しかし、これに限られず、当該加入者収容システム10−mの物理資源毎の使用中資源量を測定してもよい。
【0123】
(d) 第3の実施形態の加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mの物理資源毎の使用中資源量を測定している。しかし、これに限られず、各加入者端末60−nの各必要資源量を推定したのちに、全ての加入者端末60−nについて、それらを積算して、使用中資源量を推定してもよい。
【0124】
(e) 第3の実施形態の加入者収容システム10−mの処理部は、資源利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを自律分散的に選択し、契約変更した加入者との間に通話路を開通させている。しかし、これに限られず、各資源間の利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを自律分散的に選択して、選択した加入者収容システム10−mに当該加入者端末60−nを収容させてもよい。
【0125】
(f) 第1〜第3の実施形態では、新たな加入者(加入者端末)を設定したときの物理資源(共有資源1,2、要素1専有資源〜要素3専有資源)を推定し、この物理資源のばらつきを最小化していた。しかし、これに限られず、論理的な資源要素の使用資源量を推定して、ばらつきを最小化してもよい。更に、ハードウェア資源の使用資源量を推定して、ばらつきを最小化してもよい。
【0126】
(g) 第1〜第3の実施形態では、いずれも機能資源の使用資源量のばらつきを最小化している。しかし、これに限られず、容量資源の使用資源量のばらつきを最小化してもよい。
【符号の説明】
【0127】
10−1〜10−3,10A−1,10A−2,10A−m 加入者収容システム
11 ユーザ(VLAN)毎制御部
12 統計制御部
13 トンネル制御部
14 帯域確保制御部
15 同報制御部
16 QoS制御部
17 フィルタ制御部
18 伝送路制御部
19a−1 共有資源1(物理資源)
19a−2 共有資源2(物理資源)
19a−3 要素1専有資源(物理資源)
19a−4 要素2専有資源(物理資源)
19a−5 要素3専有資源(物理資源)
19b−1 ASIC(ハードウェア資源)
19b−2 ネットワークプロセッサ(ハードウェア資源)
19b−3 CPU(ハードウェア資源)
19b−4 メモリ(ハードウェア資源)
19b−5 内部バス(ハードウェア資源)
20,20A 加入者管理装置
21 加入者毎の設定データ
22 加入者毎の利用資源データ
23 システム毎の使用中資源率
30 認証装置
40 サービス制御装置
50−1,50−2 伝送路
60−1〜60−9,60−n 加入者端末
100 集線網
200 中継網
【技術分野】
【0001】
本発明は、加入者毎の論理回線を収容して各種サービス制御を行う加入者収容システムに対する通信資源割付方法、加入者管理装置および加入者収容システムに関する。
【背景技術】
【0002】
加入者毎の論理回線を収容して各種サービス制御を行う加入者収容システムでは、加入者毎の論理回線に対し、これら加入者の契約サービスに応じて、利用資源の種別や量を設定することが必要である。
【0003】
近年、通信サービスは、単なる電話網接続サービスやインターネット接続サービスに止まらず、映像配信サービスやVPN(Virtual Private Network)サービスなど、多様化している。それに伴い、加入者収容システムに於いて各加入者(加入者端末)が使用する資源の量や種別なども多様化している。このような通信サービスの多様化に伴い、加入者収容システムで使用される資源の種別間の偏りが増大し、ネットワーク網全体の資源利用効率が低下することが予想される。
【0004】
図12は、比較例に於ける加入者収容システムを示す概略の構成図である。
エッジシステムである加入者収容システム10A−1は、集線網100を介して、例えばVLAN(Virtual LAN)によって、加入者端末60−1〜60−3に接続されて、これらを収容している。加入者収容システム10A−2は同様に、集線網100を介して、例えばVLANによって、加入者端末60−4〜60−6に接続され、これらを収容している。比較例の加入者収容システム10A−1は、加入者端末60−4〜60−6を選択して収容(接続)することはできない。同様に、比較例の加入者収容システム10A−2は、加入者端末60−1〜60−3を選択して収容(接続)することはできない。なお、以下の図において、加入者収容システム10A−1,10A−2を、エッジシステムと記載している場合がある。
【0005】
加入者収容システム10A−1は、伝送路50−1を介して外部網に接続され、中継網200を介して加入者管理装置20Aと、認証装置30と、サービス制御装置40とに接続されている。加入者収容システム10A−2も同様である。
【0006】
加入者管理装置20Aは、図示しない記憶部と処理部とを有している。加入者管理装置20Aの記憶部は、加入者端末60−n(nは自然数)に係る加入者の設定データを記憶している。加入者管理装置20Aの処理部は、この設定データを加入者収容システム10A−1に送信する。
【0007】
認証装置30は、加入者収容システム10A−m(mは自然数)が、加入者端末60−nの接続を検知したとき、この加入者端末60−nを認証する際に用いられる。
サービス制御装置40は、加入者収容システム10A−mが、加入者端末60−nにサービスを提供する際に用いられる。
【0008】
加入者収容システム10A−1は、ユーザ(VLAN)毎制御部11と、統計制御部12と、トンネル制御部13と、帯域確保制御部14と、同報制御部15と、QoS(Quality of Service)制御部16と、フィルタ制御部17と、伝送路制御部18とを有している。ユーザ(VLAN)毎制御部11は、統計制御部12と、トンネル制御部13と、帯域確保制御部14と、同報制御部15と、QoS制御部16と、フィルタ制御部17とに接続されている。
ユーザ(VLAN)毎制御部11は、この加入者収容システム10A−1が収容している加入者毎に提供する通信サービスを制御する。
統計制御部12は、この加入者収容システム10A−1が収容している加入者の統計情報を取得し、統計情報の提供サービスを実現する。
トンネル制御部13は、この加入者収容システム10A−1が収容している加入者のトンネルのセッションを制御し、トンネルの設定サービスを実現する。
【0009】
帯域確保制御部14は、この加入者収容システム10A−1が収容している加入者に係る特定の通信セッションの帯域を確保する。特定の通信セッションとは、例えばVoIP(Voice over Internet Protocol)の通信セッション、または、VOD(Video On Demand)通信セッションなどのように、所定の帯域が必要な通信セッションである。
【0010】
同報制御部15は、例えば、IPTV(Internet Protocol Television)の通信などでチャンネルパケットを複製し、この複製したチャンネルパケットを複数の加入者端末60−nに同時に送信する。
QoS制御部16は、各加入者に一定の転送優先度を付与し、QoSサービスを実現する。
フィルタ制御部17は、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスを偽って送信されたパケットを除去する。
伝送路制御部18は、伝送路50−1を介して通信データを送受信する制御を行う。
【0011】
図13(a)〜(d)は、ユーザ型と機能資源の必要資源量との関係を示す図である。縦軸は各ユーザの必要資源量を示している。横軸は、各機能資源の種別を示している。
フィルタ資源とは、フィルタ制御部17が用いる機能資源をいう。
QoS資源とは、QoS制御部16が用いる機能資源をいう。
視聴チャネル範囲資源とは、IPTVサービスに於ける視聴可能なチャネルの範囲の機能資源をいう。
最大帯域確保セッション数資源とは、VoIPなどの最大帯域を確保しなければならないセッション数の機能資源をいう。
最大トンネルセッション数資源とは、IP通信に於いて、他の装置との間で設定可能なトンネルのセッション数の機能資源をいう。
【0012】
図13(a)は、ノーマル型ユーザの必要資源量の例を示す図である。
このノーマル型ユーザは、フィルタ資源、QoS資源、視聴チャネル範囲資源、最大帯域確保セッション数資源、最大トンネルセッション数資源ともに平均的に消費している。
【0013】
図13(b)は、インターネットヘビー型ユーザの必要資源量の例を示す図である。
このインターネットヘビー型ユーザは、QoS資源を最も多く消費し、次にフィルタ資源を多く消費する。しかし、視聴チャネル範囲資源、最大帯域確保セッション数資源、最大トンネルセッション数資源は、平均的か、または、平均よりも少なくしか消費しない。
【0014】
図13(c)は、TV重視型ユーザの必要資源量の例を示す図である。
このTV重視型ユーザは、視聴チャネル範囲資源を最も多く消費し、次に最大帯域確保セッション数資源と最大トンネルセッション数資源を多く消費する。しかし、フィルタ資源とQoS資源は、平均的か、または、平均よりも少なくしか消費しない。
【0015】
図13(d)は、VPN型ユーザの必要資源量の例を示す図である。
このVPN型ユーザは、最大トンネルセッション数資源を最も多く消費する。しかし、フィルタ資源と、QoS資源と、視聴チャネル範囲資源と、最大帯域確保セッション数資源とは、平均的か、または、平均よりも少なくしか消費しない。
【0016】
図14は、比較例に於ける加入者収容システムの機能資源の使用効率の例を示す図である。
例えばユーザ1はインターネットヘビー型ユーザであり、ユーザ2はTV重視型ユーザであり、ユーザ3がVPN型ユーザであった場合、システム内部の使用中資源量のうち、最大帯域確保セッション数資源の使用率がもっとも少なくなる。よって、図14に示すように未使用の領域が多くなる。
このように、エッジシステムそれぞれに接続(収容)されているユーザの型が偏っている場合には、機能資源の偏りが発生していた。
【0017】
図15は、比較例に於ける容量資源の利用効率の例を示す図である。
例えば、エッジシステム#1には、ユーザ1〜ユーザ3の端末が接続(収容)されており、どのユーザも多くの時間に於いて帯域を使用している。すなわち、エッジシステム#1の帯域の利用効率は高く、余裕が少ない状態である。
【0018】
エッジシステム#2には、ユーザ4〜ユーザ6の端末が接続(収容)されており、ときどき帯域を使用している。すなわち、エッジシステム#2の帯域の利用効率は低く、充分な余裕のある状態である。
このように、エッジシステム#1,#2それぞれに接続(収容)されているユーザの容量資源の利用パターンが偏った場合には、容量資源の偏りが発生していた。
【0019】
非特許文献1には、次世代ネットワーク(Next Generation Network:NGN)に於いて、帯域管理制御技術により、常に安定した通信品質を保つという発明が記載されている。この発明は、例えばSIP(Session Initiation Protocol)のINVITEメッセージによるセッション確立時に、SDP(Session Description Protocol)に記述されるメディア情報から要求帯域クラスと転送品質クラスとを決定して、RACS(Resource and Admission Control Subsystem:ネットワーク帯域管理機能部)に通知するものである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0020】
【非特許文献1】宮坂正宏、堀米紀貴、岸田好司、「NGNにおける帯域管理制御技術」、NTT技術ジャーナル、2008年10月1日、20巻、10号、22〜23頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0021】
特許文献1に記載されている発明は、要求帯域クラスと転送品質クラスに応じてネットワーク帯域を平準化すること、すなわち容量資源を平準化することには有効である。しかし、機能資源を平準化することはできなかった。
更に、接続の際に機能資源を平準化するので、負荷が大きく接続に時間が掛る虞があった。
本発明は、加入者収容システムの資源の使用量のばらつきを抑えて、未使用資源の増大を抑止することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前記した課題を解決するため、請求項1に記載の発明では、資源を有する複数の加入者収容システムに対する通信資源割付方法であって、加入者管理装置は、新たな加入者端末を収容する際に、前記新たな加入者端末に係る加入者毎の設定データに基づき、前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップと、前記加入者収容システム毎に前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定するシステム資源量推定ステップと、前記推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップと、前記ばらつきが最小となる加入者収容システムを選択する選択ステップと、前記選択した加入者収容システムによって、前記新たな加入者端末を収容する収容ステップと、を実行することを特徴とする加入者収容システムに対する通信資源割付方法とした。
【0023】
このようにすることで、本発明によれば、加入者収容システムの資源の使用量のばらつきを抑えて、未使用資源の増大を抑止することができる。
【0024】
請求項2に記載の発明では、前記加入者管理装置は、前記加入者毎の設定データが変更されたとき、または、いずれかの加入者端末がいずれかの加入者収容システムへの接続を開始したときに、前記新たな加入者端末を収容する際であると判断する、ことを特徴とする請求項1に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法とした。
【0025】
このようにすることで、本発明によれば、加入者毎の設定データが変更されたときに加入者収容システムに対する通信資源割付方法の実行を開始するとき、接続時に判断するよりも高速に動作させることができる。または、この新たな加入者端末が、加入者収容システムへの接続を開始したときに、動的にいずれかの加入者収容システムを割り付けるので、もっとも適切な加入者収容システムへ収容させることができる。
【0026】
請求項3に記載の発明では、前記加入者管理装置は、前記システム資源量推定ステップに於いて、前記加入者収容システム毎に収容している全ての加入者端末に係る前記資源毎の使用資源量を積算するか、または、前記加入者収容システム毎に前記資源毎の使用資源量を測定し、前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を加算して前記加入者収容システム毎に前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定する、ことを特徴とする請求項1に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法とした。
【0027】
このようにすることで、本発明によれば、実際に新たな加入者端末を接続(収容)することなしに、この新たな加入者端末を接続(収容)したのちの資源毎の使用資源量を推定することができる。
【0028】
請求項4に記載の発明では、前記加入者管理装置は、前記ばらつき算出ステップに於いて、前記加入者収容システムの前記資源間に於ける使用率のばらつき、または、前記加入者収容システム間に於ける前記資源の最大使用率のばらつきを算出する、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法とした。
【0029】
このようにすることで、本発明によれば、同一の加入者収容システムの資源間のばらつきを平準化することができる。または、加入者収容システム間に於ける資源の最大使用率のばらつきを平準化することができる。
【0030】
請求項5に記載の発明では、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の加入者管理装置は、処理部と、加入者毎の設定データを記憶する記憶部とを有し、前記処理部は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法を実行して、加入者収容システムを制御する、ことを特徴とする加入者管理装置とした。
【0031】
このようにすることで、本発明によれば、上記した通信資源割付方法を、加入者管理装置に行わせることができる。
【0032】
請求項6に記載の発明では、資源と処理部とを有する加入者収容システムであって、前記処理部は、新たな加入者端末を収容する際に、前記新たな加入者端末に係る加入者毎の設定データに基づき、前記新たな加入者端末が使用する前記資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップと、前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定するシステム資源量推定ステップと、前記推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップと、他の加入者収容システムと協調して、前記ばらつきが最小となるいずれか1つの加入者収容システムを選択する選択ステップと、前記選択した加入者収容システムによって、前記新たな加入者端末を収容する収容ステップと、を実行することを特徴とする加入者収容システムとした。
【0033】
このようにすることで、本発明によれば、各加入者収容システムが自律分散的に、もっとも使用資源量のばらつきが最小化される加入者収容システムを選択し、加入者端末の収容(接続)を行うことが可能である。
【0034】
請求項7に記載の発明では、前記処理部は、前記システム資源量推定ステップに於いて、収容している全ての加入者端末に係る前記資源毎の使用資源量を積算するか、または、前記資源毎の使用資源量を測定し、前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を加算して前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定する、ことを特徴とする請求項6に記載の加入者収容システムとした。
【0035】
このようにすることで、本発明によれば、各加入者収容システムが自律分散的に、資源毎の使用資源量を推定することができる。
【0036】
請求項8に記載の発明では、前記処理部は、前記ばらつき算出ステップに於いて、前記加入者収容システムの前記資源間に於ける使用率のばらつきを算出するか、または、前記加入者収容システム間に於ける前記資源の最大使用率のばらつきを算出する、ことを特徴とする請求項6に記載の加入者収容システムとした。
【0037】
このようにすることで、本発明によれば、各加入者収容システムが自律分散的に、資源間のばらつきを平準化することができる。または、加入者収容システム間に於ける資源の最大使用率のばらつきを平準化することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、加入者収容システムの資源の使用量のばらつきを抑えて、未使用資源の増大を抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】第1の実施形態に於ける加入者収容システムを示す概略の構成図である。
【図2】第1の実施形態に於ける設定データを示す図である。
【図3】第1の実施形態に於ける加入者収容システムの資源の構成を示す図である。
【図4】第1の実施形態に於ける必要資源量のパターンを示す図である。
【図5】第1の実施形態に於ける容量資源の利用効率の例を示す図である。
【図6】第1の実施形態に於ける加入者管理装置の処理を示すフローチャートである。
【図7】第1の実施形態に於ける加入者の収容先の例を示す図である。
【図8】第2の実施形態に於ける加入者収容システムの資源の構成を示す図である。
【図9】第2の実施形態に於ける必要資源量のパターンを示す図である。
【図10】第2の実施形態に於ける加入者管理装置の処理を示すフローチャートである。
【図11】第3の実施形態に於ける加入者収容システムの処理を示すフローチャートである。
【図12】比較例に於ける加入者収容システムを示す概略の構成図である。
【図13】ユーザ型と機能資源の必要資源量との関係を示す図である。
【図14】比較例に於ける加入者収容システムの機能資源の使用効率の例を示す図である。
【図15】比較例に於ける容量資源の利用効率の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以降、本発明を実施するための形態を、図を参照して詳細に説明する。
【0041】
(第1の実施形態の構成)
図1は、第1の実施形態に於ける加入者収容システムを示す概略の構成図である。
エッジシステムである加入者収容システム10−1〜10−3は、集線網100を介して、例えばVLANによって、加入者端末60−1〜60−9に接続され、これらを収容している。加入者収容システム10−1〜10−3は、前述した図12の比較例の加入者収容システム10A−1,10A−2とは異なり、加入者端末60−1〜60−9を選択して収容(接続)することができる。集線網100は、例えば、光通信網、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)通信網、3GまたはWiMAX(登録商標)などの無線通信網である。
【0042】
加入者収容システム10−1は、伝送路50−1を介して外部網に接続され、中継網200を介して加入者管理装置20と、認証装置30と、サービス制御装置40とに接続されている。加入者収容システム10−2,10−3も同様である。加入者収容システム10−1〜10−3は、図示しない処理部と記憶部とを有し、加入者端末60−1〜60−9のいずれかを収容する。
【0043】
加入者管理装置20は、図示しない記憶部と処理部とを有している。加入者管理装置20の記憶部は、加入者端末60−1〜60−9に係る加入者毎の設定データ21(図2)と、加入者毎の利用資源データ22と、システム毎の使用中資源率23とを記憶している。
【0044】
認証装置30は、加入者収容システム10−1〜10−3が、加入者端末60−1〜60−9のいずれかである加入者端末60−n(nは1から9までの自然数)の接続を検知したとき、この加入者端末60−nを認証する際に用いられる。
サービス制御装置40は、加入者収容システム10−1〜10−3が、加入者端末60−1〜60−9にサービスを提供する際に用いられる。
【0045】
加入者収容システム10−1は、ユーザ(VLAN)毎制御部11と、統計制御部12と、トンネル制御部13と、帯域確保制御部14と、同報制御部15と、QoS制御部16と、フィルタ制御部17と、伝送路制御部18とを有している。ユーザ(VLAN)毎制御部11は、統計制御部12と、トンネル制御部13と、帯域確保制御部14と、同報制御部15と、QoS制御部16と、フィルタ制御部17とに接続されている。
【0046】
ユーザ(VLAN)毎制御部11は、この加入者収容システム10−1が収容している加入者毎に提供する通信サービスを制御する。この通信サービスとは、例えば、トンネルの設定、IPTVの視聴サービス、VoIPを用いたインターネット電話、QoSサービス、フィルタサービス、統計情報の提供サービスなどである。
統計制御部12は、この加入者収容システム10−1が収容している加入者の統計情報を取得し、統計情報の提供サービスを実現する。
トンネル制御部13は、この加入者収容システム10−1が収容している加入者のトンネルのセッションを制御し、トンネルの設定サービスを実現する。
【0047】
帯域確保制御部14は、この加入者収容システム10−1が収容している加入者に係る特定の通信セッションの帯域を確保する。特定の通信セッションとは、例えばインターネット電話に於けるVoIPの通信セッションや、IPTVに於けるVODの通信セッションである。
【0048】
同報制御部15は、例えば、IPTV(Internet Protocol Television)の通信などでチャンネルパケットを複製し、この複製したチャンネルパケットを複数の加入者端末60−nに同時に送信する。
QoS制御部16は、各加入者に一定の転送優先度を付与し、QoSサービスを実現する。
【0049】
フィルタ制御部17は、例えば、IP(Internet Protocol)アドレスを偽って送信されたパケットを除去する。フィルタ制御部17は他に、トランスポート層のTCP(Transmission Control Protocol)/UDP(User Datagram Protocol)に応じてパケット(通信データ)を通過させるか否かをフィルタリングすると共に、トランスポート層のポート番号でパケットをフィルタリングする。
伝送路制御部18は、伝送路50−1を介して通信データを送受信する制御を行う。
【0050】
図2は、第1の実施形態に於ける設定データを示す図である。
【0051】
加入者毎の設定データ21は、資源要素である通話路番号の項目と、アドレス空間の項目と、フィルタの項目と、QoSの項目と、視聴チャネル範囲の項目と、帯域確保通信数の項目と、トンネル通信数の項目と、統計収集範囲の項目とを備えている。これら資源要素の項目に対応する属性または範囲が、その右側の属性・範囲等の項目に記載されている。なお、図2では、具体的な属性・範囲などの情報は省略している。
通話路番号に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられた通話路の番号情報が格納されている。
アドレス空間に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられたアドレス空間の情報が格納されている。
【0052】
フィルタに対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられたフィルタ条件の情報が格納されている。フィルタ条件とは、例えば、フィルタリングするポート番号やプロトコル(TCP/UDP)である。
QoSに対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられたQoS条件の情報が格納されている。
視聴チャネル範囲に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられたIPTVの視聴可能なチャネルの範囲の情報が格納されている。
帯域確保通信数に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nに割り当てられ、最大帯域が確保されている通信セッション数の情報が格納されている。
トンネル通信数に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nが設定可能なトンネルの通信セッション数の情報が格納されている。
統計収集範囲に対応した属性・範囲等の項目には、当該加入者端末60−nが収集可能な統計情報の範囲の情報が格納されている。
【0053】
図3(a),(b)は、第1の実施形態に於ける加入者収容システムの資源の構成を示す図である。
【0054】
図3(a)は、加入者収容システムが有する資源を示す図である。
加入者収容システム10−1は、物理資源である共有資源1(19a−1)と、共有資源2(19a−2)と、要素1専有資源(19a−3)と、要素2専有資源(19a−4)と、要素3専有資源(19a−5)とを有している。
更に加入者収容システム10−1は、ハードウェア資源であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)19b−1と、ネットワークプロセッサ19b−2と、CPU(Central Processing Unit)19b−3と、メモリ19b−4と、内部バス19b−5とを有している。
【0055】
第1の実施形態の加入者収容システム10−1は、資源要素1〜3のうち2つ以上が共有する共有資源と、資源要素1〜3のいずれかが専有する専有資源とを設定するように構成されている。ここで資源要素1は、前述した図2の視聴チャネル範囲である。資源要素2は、前述した図2の帯域確保通信数である。資源要素3は、前述した図2のトンネル通信数である。しかし、これに限ら得ず、資源要素1〜3は、前述した図2の通話路番号、アドレス空間、フィルタ、QoS、統計収集範囲のいずれでもよい。
【0056】
共有資源1(19a−1)は、ASIC19b−1の一部の使用率と、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率と、内部バス19b−5の一部の使用率とから構成されている。
共有資源2(19a−2)は、ASIC19b−1の一部の使用率と、ネットワークプロセッサ19b−2の一部の使用率と、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率とから構成されている。
【0057】
要素1専有資源(19a−3)は、ネットワークプロセッサ19b−2の一部の使用率と、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率と、内部バス19b−5の一部の使用率とから構成されている。
要素2専有資源(19a−4)は、ネットワークプロセッサ19b−2の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率とから構成されている。
要素3専有資源(19a−5)は、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率とから構成されている。
物理資源である共有資源1(19a−1)と、共有資源2(19a−2)とは、使われ方が同様となるハードウェア資源をグループ化したものであり、例えば、マルチプロセッサ環境に於ける各プロセッサ資源が有する物理資源などである。
要素1専有資源(19a−3)と、要素2専有資源(19a−4)と、要素3専有資源(19a−5)とは、各資源要素が専有する物理資源である。
【0058】
図3(b)は、加入者収容システムの論理的な資源要素と物理的な資源を示す図である。
図の縦軸には、設定する論理的な資源要素が示されている。図の横軸には、使用する物理資源が示されている。
物理的な共有資源1(19a−1)は、論理的な資源要素1〜3が設定されている。
物理的な共有資源2(19a−2)は、論理的な資源要素1,3が設定されている。
物理的な要素1専有資源(19a−3)は、論理的な資源要素1のみが設定されている。
物理的な要素2専有資源(19a−4)は、論理的な資源要素2のみが設定されている。
物理的な要素3専有資源(19a−5)は、論理的な資源要素3のみが設定されている。
【0059】
論理的な資源要素1は、物理的な共有資源1(19a−1)と、物理的な共有資源2(19a−2)と、物理的な要素1専有資源(19a−3)とを使用している。
論理的な資源要素2は、物理的な共有資源1(19a−1)と、物理的な要素2専有資源(19a−4)とを使用している。
論理的な資源要素1は、物理的な共有資源1(19a−1)と、物理的な共有資源2(19a−2)と、物理的な要素3専有資源(19a−5)とを使用している。
【0060】
これらの物理資源である専有資源および共有資源は、加入者毎の設定データ21と、加入者収容システム10−1の設計データとに基き、各加入者が加入者収容システム10−1に接続(収容)されたときの必要資源量を推定することができる。
【0061】
または、システム負荷試験などに於ける各物理資源の使用中資源量の測定値に基き、各加入者が加入者収容システム10−1に接続(収容)されたときの必要資源量を推定することができる。
【0062】
図4(a)〜(d)は、第1の実施形態に於ける必要資源量のパターンを示す図である。全て縦軸は、必要資源量を示している。全て横軸は、物理資源を示している。実線P1は、設定パターン1を示している。破線P2は、設定パターン2を示している。
【0063】
図4(a)は、資源要素1の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1と共有資源2と要素1専有資源の必要資源量が推定されている。
第1の実施形態では、加入者毎の設定データ21によって、設定パターン1(P1)と、設定パターン2(P2)のいずれかが選択され、各物理資源の必要資源量が推定される。しかし、これに限られず、更に多くのパターンが選択され、各物理資源の必要資源量が更に詳細に推定されてもよい。
【0064】
図4(b)は、資源要素2の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1と要素2専有資源の必要資源量が推定されている。
【0065】
図4(c)は、資源要素3の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1と共有資源2と要素3専有資源の必要資源量が推定されている。
【0066】
図4(d)は、当該加入者の必要資源量のパターンを示す図である。上述した設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、資源要素1〜3の必要資源量の総和(積算した値)が推定されている。
上記する図4(a)〜(d)に示す加入者の必要資源量の情報は、加入者管理装置20の加入者毎の利用資源データ22に格納されている。
【0067】
図5は、第1の実施形態に於ける容量資源の利用効率の例を示す図である。前述した図15に示す比較例と対比して説明する。
第1の実施形態に於けるエッジシステム#1,#2には、ユーザ1〜ユーザ9のいずれかが接続(収容)可能であるが、そのうちユーザ7〜9は非接続の状態であるものとする。
エッジシステム#1,#2の両方の使用帯域のばらつきを少なくするようにユーザを収容するので、実際にはユーザ1,3,5が接続(収容)されている。よって、比較例と比べて、エッジシステム#1の帯域の利用効率は低く、余裕がある状態である。
【0068】
第1の実施形態に於けるエッジシステム#2には、ユーザ1〜ユーザ6のいずれかが接続(収容)可能であり、実際にはユーザ2,4,6が接続(収容)されている。比較例と比べてエッジシステム#1,#2の利用効率は平準化され、双方とも余裕のある状態である。
【0069】
このように、エッジシステム#1,#2の容量資源の利用効率のばらつきを無くすように接続(収容)し、ユーザの偏りによる、容量資源の偏りを抑止している。
【0070】
(第1の実施形態の動作)
図6は、第1の実施形態に於ける加入者管理装置の処理を示すフローチャートである。
加入者管理装置20の処理部(不図示)は、加入者のいずれかが契約を変更して、加入者毎の設定データ21が変更されたときに、当該加入者に係る加入者端末の収容を解除したのち、図6の処理により、再び当該加入者端末を収容する。図6の処理は、資源を有する複数の加入者収容システム10−1〜10−3を制御する処理である。
【0071】
処理を開始すると、ステップS10に於いて、加入者管理装置20の処理部は、システム設計データに基き、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)に収容されている各加入者と、契約変更した加入者の各資源の必要資源量を推定する。推定した当該加入者の必要資源の情報は、加入者毎の利用資源データ22に格納する。ステップS10の処理は、契約変更した新たな加入者端末60−nに係る加入者毎の設定データ21の情報に基づき、契約変更した新たな加入者端末60−nの資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップである。
【0072】
ステップS11に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)の加入者の各必要資源量を積算し、機能資源の使用中資源量を推定する。積算した各必要資源量の情報は、システム毎の使用中資源率23に格納する。
ステップS12〜S16に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について処理を繰り返す。
【0073】
ステップS13に於いて、加入者管理装置20の処理部は、契約変更した加入者(当該加入者)を加入者収容システム10−mに設定した場合、いずれかの資源の使用資源量が最大資源量を超えないか検査する。ステップS13の処理は、契約変更した加入者(当該加入者)を設定した場合の資源の使用資源量を算出するシステム資源量推定ステップである。このシステム資源推定ステップに於いて、加入者収容システム10−1〜10−3毎に収容している全ての加入者端末に係る資源毎の使用資源量を積算する。その後、新たな加入者端末60−nの資源の使用資源量を加算する。
【0074】
ステップS14に於いて、加入者管理装置20の処理部は、いずれかの資源が加入者収容システム10−mの最大資源量を超過したか否かを判断する。いずれの資源も最大資源量を超過していなかったならば(No)、ステップS15の処理を行う。いずれかの資源が最大資源量を超過したならば(Yes)、ステップS16の処理を行う。このとき計算する資源は、物理資源である。
【0075】
ステップS15に於いて、加入者管理装置20の処理部は、当該エッジシステム(加入者収容システム10−m)の資源利用効率のばらつきを算出する。ステップS15の処理は、推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップである。
【0076】
ステップS16に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について繰り返したか否かを判定する。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について繰り返したならば、ステップS17の処理を行う。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について繰り返していなかったならば、ステップS12の処理に戻る。
【0077】
ステップS17に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)の使用資源量が最大資源量を超過したか否かを判断する。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)の使用資源量が最大資源量を超過したならば(Yes)、図6の処理を終了する。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)のいずれかの使用資源量が最大資源量を超過していなかったならば(No)、ステップS18の処理を行う。
【0078】
ステップS18に於いて、加入者管理装置20の処理部は、資源利用効率のばらつきが最小となるエッジシステム(加入者収容システム10−m)を選択し、契約変更した加入者端末60−nとの間に通話路を開通させる。すなわち、選択した加入者収容システム10−mに、契約変更した加入者端末60−nを収容させる。ステップS18の処理は、ばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択する選択ステップである。
【0079】
ステップS19に於いて、加入者管理装置20の処理部は、契約変更した加入者の利用資源データを設定し、図6の処理を終了する。ステップS19の処理は、選択した加入者収容システム10−mによって、新たな加入者端末60−nを収容する収容ステップである。
【0080】
図7(a)〜(c)は、第1の実施形態に於ける加入者の収容先の例を示す図である。全て縦軸は利用資源量を示している。全て横軸は物理資源を示している。実線は、現在の使用中資源量を示している。破線は、新たな加入者(加入者端末)を収容(接続)したときの使用中資源量を示している。
【0081】
図7(a)は、新たな加入者の利用資源量を示している。
新たな加入者の利用資源量は、加入者管理装置20の処理部(不図示)が加入者毎の設定データ21に基いて計算する。図7(a)の例では、共有資源1、要素1専有資源、要素3専有資源が比較的多く、共有資源2、要素2専有資源が比較的少ない。
【0082】
図7(b)は、加入者収容システム#1の使用中資源量を示している。
加入者収容システム#1の現在の使用中資源量は、共有資源2、要素2専有資源が比較的多く、かつ、全ての物理資源ごとのばらつきが大きくなっている。
加入者収容システム#1の新たな加入者(加入者端末)を収容(接続)したときの使用中資源量は、実線に比べて更に大きくなっているが、全ての物理資源ごとのばらつきは小さくなっている。
【0083】
図7(c)は、加入者収容システム#2の使用中資源量を示している。
加入者収容システム#2の現在の使用中資源量は、全ての物理資源に於いて比較的少なく、かつ、ばらつきは無い。
加入者収容システム#2の新たな加入者(加入者端末)を収容(接続)したときの使用中資源量は、実線に比べて多少大きくなっており、全ての物理資源ごとのばらつきも多少発生している。
【0084】
第1の実施形態では、資源利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム#1を選択し、契約変更した加入者の端末との間に通話路を開通させている。これにより、システム全体としての未使用資源を最小化することができる。
【0085】
(第1の実施形態の効果)
以上説明した第1の実施形態では、次の(A),(B)のような効果がある。
【0086】
(A) 第1の実施形態では、加入者の契約変更の際に、予め定められた加入者毎の設定データ21によって、この加入者(加入者端末)の各物理資源の必要資源量を推定して、加入者収容システム10−mのいずれに接続(収容)するかを決定している。これにより、実際の接続動作前に収容先を決定できる。したがって、接続動作時に、どの加入者収容システム10−mに接続(収容)するかを決定している非特許文献1の発明と比べ、負荷が少なく、高速に接続(収容)させることが可能である。
【0087】
(B) 第1の実施形態では、資源利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択し、契約変更した加入者の端末との間に通話路を開通させている。これにより、システム全体としての未使用資源を最小化することが可能である。
【0088】
(第2の実施形態の構成)
第2の実施形態の加入者管理装置20の処理部は、第1の実施形態とは異なり、加入者端末60−nの接続要求の際に、各資源間の利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−1〜10−3を選択するものである。
第2の実施形態の加入者収容システム10−1〜10−3の構成は、図1に示す第1の実施形態の加入者収容システム10−1〜10−3の構成と同様である。
【0089】
図8(a),(b)は、第2の実施形態に於ける加入者収容システムの資源の構成を示す図である。図3に示す第1の実施形態の資源の構成と同一の要素には同一の符号を付与している。
第2の実施形態の加入者収容システム10−1は、共有資源1,2に、全ての資源要素1〜3を設定するように構成されている。
【0090】
図8(a)は、加入者収容システムが有する資源を示す図である。
第2の実施形態の加入者収容システム10−1は、第1の実施形態の加入者収容システム10−1と異なり、要素1専有資源(19a−3)と、要素2専有資源(19a−4)と、要素3専有資源(19a−5)とを有していない。その他は、第1の実施形態の加入者収容システム10−1と同様の構成を有している。
第2の実施形態の共有資源1(19a−1)は、ASIC19b−1の一部の使用率と、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率と、内部バス19b−5の一部の使用率と、を有している。
第2の実施形態の共有資源2(19a−2)は、ネットワークプロセッサ19b−2の一部の使用率と、CPU19b−3の一部の使用率と、メモリ19b−4の一部の使用率とを有している。
【0091】
図8(b)は、加入者収容システムの論理的な資源要素と物理的な資源を示す図である。
図の縦軸には、設定する論理的な資源要素が示されている。図の横軸には、使用する物理資源が示されている。
物理的な共有資源1(19a−1)は、論理的な資源要素1〜3が設定されている。
物理的な共有資源2(19a−2)は、論理的な資源要素1,3が設定されている。
論理的な資源要素1は、物理的な共有資源1(19a−1)と、物理的な共有資源2(19a−2)とを使用している。
論理的な資源要素2は、物理的な共有資源1(19a−1)を使用している。
論理的な資源要素3は、物理的な共有資源1(19a−1)と、物理的な共有資源2(19a−2)とを使用している。
【0092】
図9(a)〜(d)は、第2の実施形態に於ける必要資源量のパターンを示す図である。全て縦軸は、必要資源量を示している。全て横軸は、物理資源を示している。実線P1は、設定パターン1を示している。破線P2は、設定パターン2を示している。
【0093】
図9(a)は、資源要素1の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1と共有資源2の必要資源量が推定されている。
第1の実施形態では、加入者毎の設定データによって、設定パターン1(P1)と、設定パターン2(P2)のいずれかが選択され、各物理資源の必要資源量が推定される。しかし、これに限られず、更に多くのパターンが選択され、各物理資源の必要資源量が更に詳細に推定されてもよい。
【0094】
図9(b)は、資源要素2の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1の必要資源量が推定されている。
【0095】
図9(c)は、資源要素3の必要資源量のパターンを示す図である。設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於ける、共有資源1と共有資源2の必要資源量が推定されている。
【0096】
図9(d)は、当該加入者の必要資源量のパターンを示す図である。上述した資源要素1〜3の必要資源量の総和(積算した値)が、設定パターン1(P1)と設定パターン2(P2)に於いてそれぞれ推定されている。
【0097】
(第2の実施形態の動作)
図10は、第2の実施形態に於ける加入者管理装置の処理を示すフローチャートである。
処理を開始すると、ステップS30に於いて、加入者管理装置20の処理部(不図示)は、いずれかのエッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)が、いずれかの加入者端末60−nからの接続要求を受信したか否かを判断する。いずれかの加入者端末60−nからの接続要求を受信したならば(Yes)、ステップS31の処理を行う。
【0098】
ステップS31に於いて、加入者管理装置20の処理部は、システム負荷試験に於ける使用中資源量の測定値に基き、接続要求した加入者端末60−nの必要資源量を推定する。推定した当該加入者の必要資源の情報は、加入者毎の利用資源データ22に格納する。ステップS31の処理は、新たな加入者端末60−nに係る加入者毎の設定データ21の情報に基づき、新たな加入者端末60−nの資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップである。
【0099】
ステップS32に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)の加入者の各必要資源量を積算し、機能資源(資源)の使用中資源量を推定する。積算した各必要資源量の情報は、システム毎の使用中資源率23に格納する。
ステップS33〜S37に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について処理を繰り返す。
【0100】
ステップS34に於いて、加入者管理装置20の処理部は、接続要求した加入者端末60−n(当該加入者端末60−n)を設定した場合、いずれかの資源が最大資源量を超えないか検査する。
【0101】
ステップS35に於いて、加入者管理装置20の処理部は、いずれかの資源が最大資源量を超過したか否かを判断する。全ての資源が最大資源量を超過しなかったならば(No)、ステップS36の処理を行う。いずれかの資源が最大資源量を超過したならば(Yes)、ステップS37の処理を行う。
ステップS36に於いて、加入者管理装置20の処理部は、当該エッジシステムの各資源間の利用効率のばらつきを算出する。ステップS36の処理は、推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップである。
【0102】
ステップS37に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について処理を繰り返したか否かを判断する。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について処理を繰り返したならば、ステップS38の処理を行う。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)について処理を繰り返していなかったならば、ステップS33の処理に戻る。
【0103】
ステップS38に於いて、加入者管理装置20の処理部は、全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)が最大資源量を超過したか否かを判断する。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)が最大資源量を超過したならば(Yes)、ステップS30の処理に戻る。全エッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)のいずれかが最大資源量を超過していなかったならば(No)、ステップS39の処理を行う。
ステップS39に於いて、加入者管理装置20の処理部は、当該加入者に係る加入者端末60−nの利用資源データを設定する。
【0104】
ステップS40に於いて、加入者管理装置20の処理部は、各資源間の利用効率のばらつきが最小となるエッジシステム(加入者収容システム10−m)を選択して当該加入者に接続応答させ、対応した通信路を開通させる。すなわち、当該加入者端末60−nを、選択した加入者収容システム10−mに収容させる。ステップS40の処理は、ばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択する選択ステップであり、選択した加入者収容システム10−mによって、新たな加入者端末60−nを収容する収容ステップでもある。
このステップS40の処理が終了したならば、ステップS30の処理に戻り、図10の処理を繰り返す。
【0105】
第2の実施形態の加入者管理装置20の処理部は、各資源間の利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択して、当該加入者端末60−nを収容させている。これにより、ユーザの偏りによる、加入者収容システム10−mの各資源間の利用効率のばらつきを最小化し、よって、ネットワーク全体に於ける資源の偏りを抑止している。
【0106】
前述した図7(a)〜(c)に示す場合でいうと、第2の実施形態では、加入者収容システム#1,#2の各資源間の利用効率ばらつきが最小となるよう、加入者収容システム#2を選択し、契約変更した加入者の端末との間に通話路を開通させている。これにより、ネットワーク全体に於ける資源の偏りを抑止している。
【0107】
(第2の実施形態の効果)
以上説明した第2の実施形態では、次の(C),(D)のような効果がある。
【0108】
(C) 第2の実施形態の加入者管理装置20の処理部は、加入者端末60−nの接続要求に合せて、加入者収容システム10−1〜10−3のいずれかを選択している。これにより、ネットワークの状況に応じて動的に加入者収容システム10−1〜10−3を選択し、もっとも適切に加入者端末60−nを収容(接続)させることができる。
【0109】
(D) 第2の実施形態の加入者管理装置20の処理部は、各資源間の利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択して、加入者端末60−nを収容させている。これにより、ユーザの偏りによる、加入者収容システム10−mの各資源間の利用効率のばらつきを最小化し、よって、ネットワーク全体に於ける資源の偏りを抑止している。
【0110】
(第3の実施形態の構成)
第3の実施形態の加入者収容システム10−1〜10−3は、第1の実施形態とは異なり、各加入者収容システム10−1〜10−3が自律分散的に動作し、加入者端末60−nの収容(接続)を行うものである。
第3の実施形態の加入者収容システム10−1〜10−3の構成は、図1に示す第1の実施形態の加入者収容システム10−1〜10−3の構成と同様である。
【0111】
(第3の実施形態の動作)
図11は、第3の実施形態に於ける加入者収容システムの処理を示すフローチャートである。
各加入者収容システム10−mの処理部(不図示)は、加入者が契約を変更して、加入者管理装置20の図示しない記憶部の加入者毎の設定データ21が変更されたときに、当該加入者に係る加入者端末60−nの収容を解除したのち、図11の処理により、再び加入者端末60−nを収容する。
【0112】
処理を開始すると、ステップS50に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、システム負荷試験に於ける使用中資源量の測定値に基き、契約変更した加入者(当該加入者端末60−n)の資源毎の必要資源量を推定する。ステップS50の処理は、新たな加入者端末60−nに係る加入者毎の設定データ21に基づき、前記新たな加入者端末60−nが使用する資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップである。
ステップS51に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mの物理資源毎(資源毎)の使用中資源量を測定する。
【0113】
ステップS52に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mが、契約変更した加入者端末60−n(当該加入者端末60−n)を設定した場合、いずれかの資源が最大資源量を超えないか検査する。すなわち、ステップS50の処理で求めた加入者端末60−nの資源毎の必要資源量と、ステップS51で測定した当該加入者収容システム10−mの物理資源毎の使用中資源量とを加算し、各資源の最大資源量と比較している。ステップS52の処理は、新たな加入者端末60−nを収容した場合の資源毎の使用資源量を推定するシステム資源量推定ステップである。
【0114】
ステップS53に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mのいずれかの資源が最大資源量を超過したか否かを判断する。どの資源も最大資源量を超過していないならば(No)、ステップS54の処理を行う。いずれかの資源が最大資源量を超過したならば(Yes)、図11の処理を終了する。
ステップS54に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mの各資源間の利用効率のばらつきを算出する。ステップS54の処理は、推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップである。
ステップS55に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、他のシステムと協調して、当該システムの利用効率のばらつきが最小か判断する。
【0115】
ステップS56に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mの利用効率のばらつきが最小であるか否かを判断する。当該加入者収容システム10−mのばらつきが最小であったならば(Yes)、ステップS57の処理を行う。当該加入者収容システム10−mのばらつきが最小でなかったならば(No)、図11の処理を終了する。ステップS55,S56の処理は、他の加入者収容システム10−1〜10−3と協調して、利用効率のばらつきが最小となるいずれか1つの加入者収容システムを選択する選択ステップである。
ステップS57に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者の利用資源データを設定する。
【0116】
ステップS58に於いて、加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者端末60−nに接続応答させ、対応した通信路を開通させる。すなわち、当該加入者端末60−nを収容する。ステップS58の処理は、選択した加入者収容システム10−mによって、新たな加入者端末60−nを収容する収容ステップである。ステップS58の処理が終了すると、図11の処理を終了する。
【0117】
(第3の実施形態の効果)
以上説明した第3の実施形態では、次の(E)のような効果がある。
【0118】
(E) 各加入者収容システム10−mが、自律分散的に動作し、加入者端末60−nの収容(接続)を行っている。これにより、加入者管理装置20に加入者収容システム10−mの制御機能を設けることなく、最適な加入者収容システム10−mに、加入者端末60−nを収容(接続)することが可能である。
【0119】
(変形例)
本発明は、上記実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更実施が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(g)のようなものがある。
【0120】
(a) 第1の実施形態の加入者管理装置20は、加入者が契約を変更して、加入者毎の設定データ21が変更されたときに、処理を開始している。しかし、これに限られず、いずれかのエッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)が、いずれかの加入者端末60−nからの接続要求を受信したときに、処理を開始してもよい。
【0121】
(b) 第1の実施形態の加入者管理装置20は、資源利用効率のばらつきが最小となるエッジシステム(加入者収容システム10−1〜10−3)を選択し、契約変更した加入者との間に通話路を開通させている。しかし、これに限られず、各資源間の利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを選択して、当該加入者端末60−nを収容させてもよい。
【0122】
(c) 第1、第2の実施形態の加入者収容システム10−mの処理部は、各加入者端末60−nの各必要資源量を推定したのちに、全ての加入者端末60−nについて、それらを積算して、使用中資源量を推定している。しかし、これに限られず、当該加入者収容システム10−mの物理資源毎の使用中資源量を測定してもよい。
【0123】
(d) 第3の実施形態の加入者収容システム10−mの処理部は、当該加入者収容システム10−mの物理資源毎の使用中資源量を測定している。しかし、これに限られず、各加入者端末60−nの各必要資源量を推定したのちに、全ての加入者端末60−nについて、それらを積算して、使用中資源量を推定してもよい。
【0124】
(e) 第3の実施形態の加入者収容システム10−mの処理部は、資源利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを自律分散的に選択し、契約変更した加入者との間に通話路を開通させている。しかし、これに限られず、各資源間の利用効率のばらつきが最小となる加入者収容システム10−mを自律分散的に選択して、選択した加入者収容システム10−mに当該加入者端末60−nを収容させてもよい。
【0125】
(f) 第1〜第3の実施形態では、新たな加入者(加入者端末)を設定したときの物理資源(共有資源1,2、要素1専有資源〜要素3専有資源)を推定し、この物理資源のばらつきを最小化していた。しかし、これに限られず、論理的な資源要素の使用資源量を推定して、ばらつきを最小化してもよい。更に、ハードウェア資源の使用資源量を推定して、ばらつきを最小化してもよい。
【0126】
(g) 第1〜第3の実施形態では、いずれも機能資源の使用資源量のばらつきを最小化している。しかし、これに限られず、容量資源の使用資源量のばらつきを最小化してもよい。
【符号の説明】
【0127】
10−1〜10−3,10A−1,10A−2,10A−m 加入者収容システム
11 ユーザ(VLAN)毎制御部
12 統計制御部
13 トンネル制御部
14 帯域確保制御部
15 同報制御部
16 QoS制御部
17 フィルタ制御部
18 伝送路制御部
19a−1 共有資源1(物理資源)
19a−2 共有資源2(物理資源)
19a−3 要素1専有資源(物理資源)
19a−4 要素2専有資源(物理資源)
19a−5 要素3専有資源(物理資源)
19b−1 ASIC(ハードウェア資源)
19b−2 ネットワークプロセッサ(ハードウェア資源)
19b−3 CPU(ハードウェア資源)
19b−4 メモリ(ハードウェア資源)
19b−5 内部バス(ハードウェア資源)
20,20A 加入者管理装置
21 加入者毎の設定データ
22 加入者毎の利用資源データ
23 システム毎の使用中資源率
30 認証装置
40 サービス制御装置
50−1,50−2 伝送路
60−1〜60−9,60−n 加入者端末
100 集線網
200 中継網
【特許請求の範囲】
【請求項1】
資源を有する複数の加入者収容システムに対する通信資源割付方法であって、
加入者管理装置は、新たな加入者端末を収容する際に、
前記新たな加入者端末に係る加入者毎の設定データに基づき、前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップと、
前記加入者収容システム毎に前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定するシステム資源量推定ステップと、
前記推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップと、
前記ばらつきが最小となる加入者収容システムを選択する選択ステップと、
前記選択した加入者収容システムによって、前記新たな加入者端末を収容する収容ステップと、
を実行することを特徴とする加入者収容システムに対する通信資源割付方法。
【請求項2】
前記加入者管理装置は、前記加入者毎の設定データが変更されたとき、または、いずれかの加入者端末がいずれかの加入者収容システムへの接続を開始したときに、前記新たな加入者端末を収容する際であると判断する、
ことを特徴とする請求項1に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法。
【請求項3】
前記加入者管理装置は、前記システム資源量推定ステップに於いて、
前記加入者収容システム毎に収容している全ての加入者端末に係る前記資源毎の使用資源量を積算するか、または、前記加入者収容システム毎に前記資源毎の使用資源量を測定し、
前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を加算して前記加入者収容システム毎に前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法。
【請求項4】
前記加入者管理装置は、前記ばらつき算出ステップに於いて、前記加入者収容システムの前記資源間に於ける使用率のばらつき、または、前記加入者収容システム間に於ける前記資源の最大使用率のばらつきを算出する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の加入者管理装置は、処理部と、加入者毎の設定データを記憶する記憶部とを有し、
前記処理部は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法を実行して、加入者収容システムを制御する、
ことを特徴とする加入者管理装置。
【請求項6】
資源と処理部とを有する加入者収容システムであって、
前記処理部は、新たな加入者端末を収容する際に、
前記新たな加入者端末に係る加入者毎の設定データに基づき、前記新たな加入者端末が使用する前記資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップと、
前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定するシステム資源量推定ステップと、
前記推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップと、
他の加入者収容システムと協調して、前記ばらつきが最小となるいずれか1つの加入者収容システムを選択する選択ステップと、
前記選択した加入者収容システムによって、前記新たな加入者端末を収容する収容ステップと、
を実行することを特徴とする加入者収容システム。
【請求項7】
前記処理部は、前記システム資源量推定ステップに於いて、
収容している全ての加入者端末に係る前記資源毎の使用資源量を積算するか、または、前記資源毎の使用資源量を測定し、
前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を加算して前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定する、
ことを特徴とする請求項6に記載の加入者収容システム。
【請求項8】
前記処理部は、前記ばらつき算出ステップに於いて、
前記加入者収容システムの前記資源間に於ける使用率のばらつきを算出するか、または、前記加入者収容システム間に於ける前記資源の最大使用率のばらつきを算出する、
ことを特徴とする請求項6に記載の加入者収容システム。
【請求項1】
資源を有する複数の加入者収容システムに対する通信資源割付方法であって、
加入者管理装置は、新たな加入者端末を収容する際に、
前記新たな加入者端末に係る加入者毎の設定データに基づき、前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップと、
前記加入者収容システム毎に前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定するシステム資源量推定ステップと、
前記推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップと、
前記ばらつきが最小となる加入者収容システムを選択する選択ステップと、
前記選択した加入者収容システムによって、前記新たな加入者端末を収容する収容ステップと、
を実行することを特徴とする加入者収容システムに対する通信資源割付方法。
【請求項2】
前記加入者管理装置は、前記加入者毎の設定データが変更されたとき、または、いずれかの加入者端末がいずれかの加入者収容システムへの接続を開始したときに、前記新たな加入者端末を収容する際であると判断する、
ことを特徴とする請求項1に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法。
【請求項3】
前記加入者管理装置は、前記システム資源量推定ステップに於いて、
前記加入者収容システム毎に収容している全ての加入者端末に係る前記資源毎の使用資源量を積算するか、または、前記加入者収容システム毎に前記資源毎の使用資源量を測定し、
前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を加算して前記加入者収容システム毎に前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法。
【請求項4】
前記加入者管理装置は、前記ばらつき算出ステップに於いて、前記加入者収容システムの前記資源間に於ける使用率のばらつき、または、前記加入者収容システム間に於ける前記資源の最大使用率のばらつきを算出する、
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の加入者管理装置は、処理部と、加入者毎の設定データを記憶する記憶部とを有し、
前記処理部は、請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の加入者収容システムに対する通信資源割付方法を実行して、加入者収容システムを制御する、
ことを特徴とする加入者管理装置。
【請求項6】
資源と処理部とを有する加入者収容システムであって、
前記処理部は、新たな加入者端末を収容する際に、
前記新たな加入者端末に係る加入者毎の設定データに基づき、前記新たな加入者端末が使用する前記資源の使用資源量を推定する端末資源量推定ステップと、
前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定するシステム資源量推定ステップと、
前記推定した使用資源量のばらつきを算出するばらつき算出ステップと、
他の加入者収容システムと協調して、前記ばらつきが最小となるいずれか1つの加入者収容システムを選択する選択ステップと、
前記選択した加入者収容システムによって、前記新たな加入者端末を収容する収容ステップと、
を実行することを特徴とする加入者収容システム。
【請求項7】
前記処理部は、前記システム資源量推定ステップに於いて、
収容している全ての加入者端末に係る前記資源毎の使用資源量を積算するか、または、前記資源毎の使用資源量を測定し、
前記新たな加入者端末の前記資源の使用資源量を加算して前記新たな加入者端末を収容した場合の前記資源毎の使用資源量を推定する、
ことを特徴とする請求項6に記載の加入者収容システム。
【請求項8】
前記処理部は、前記ばらつき算出ステップに於いて、
前記加入者収容システムの前記資源間に於ける使用率のばらつきを算出するか、または、前記加入者収容システム間に於ける前記資源の最大使用率のばらつきを算出する、
ことを特徴とする請求項6に記載の加入者収容システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2013−34104(P2013−34104A)
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−169276(P2011−169276)
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年8月2日(2011.8.2)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】
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