説明

加圧式噴霧容器

【課題】薬剤を噴霧する噴霧容器において噴射用ガスを使用しないものを提供する。
【解決手段】内部に噴射用加圧ガスを含まない噴霧用薬剤のみを収容し、その上端の噴射ステム12に噴霧機構13を装着し、内部に膨縮体15を設備した容器11と、この膨縮体15の内部に外気を圧入するための加圧ポンプ31とから成る。膨縮体15の入口部16は前記容器11の底部に設けられた導通路21に接続され、この導通路21に逆止弁25を設け、この導通路21に加圧ポンプ31を接続する。この加圧ポンプ31により膨縮体15を膨張させて容器11内部の圧力を高め噴霧用薬剤を噴霧できる。導通路21には安全弁27も設ける。加圧ポンプ31は容器11と着脱自在とする。加圧ポンプ11として折り畳み可能な手動回転ハンドル35付きのロータリーポンプを使用した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各種薬剤を噴霧するための噴霧容器に関するものであり、とりわけ環境に悪影響を及ぼす各種噴射用加圧ガス等を使用しないタイプのものに関する。
【背景技術】
【0002】
従来の噴霧容器、所謂スプレー缶においては、噴霧されるべき各種薬剤を良好にその噴射ノズルから噴霧させるために、各種の噴射用ガス等の噴射促進剤が容器内に混入されている。
この噴射促進剤としては各種のものがあるが、これらは、自然環境に悪影響を及ぼすものが非常に多いことがよく知られている。
更に、これら従来の噴霧容器においては、薬剤が噴霧消費されるにつれて、噴射促進剤自身の量も減少し、噴霧圧力が弱まるという欠点もあった。
【0003】
これらの問題を解決すべく、下記特許文献に記載の発明が創案されている。
特許文献1に記載の「噴霧装置」においては、噴射用ガスを全く使用せずに、噴霧されるべき薬剤のみを容器内に収容し、容器内には膨縮自在のベローズを利用した圧力室を設け、前記ベローズを用いて噴霧できるようにしたものである。
より詳しくは、圧力室内に設けた膨縮自在のベローズ内に、ベローズを膨張させて薬液を導入し、その後ベローズを収縮させることにより当該薬液を噴射ノズルから外部に噴霧できるようにしたものである。
【0004】
特許文献2に記載の「流体ディスペンサ」においても、その課題とする点は、上記従来の発明と同じであり、容器内部に収縮可能なベローズ容器を設備している。
このベローズ容器には、その内部に噴霧されるべき薬剤が既に収容されており、その上部に設備されたダイヤフラム及び噴霧機構によって、その薬剤が外部に噴霧される。
より詳しくは、ベローズ容器の上方の噴霧機構を押下することにより、ポンプチャンバ内に予め導入された薬剤が外部に噴霧され、その後噴霧機構が上方位置に復帰すると共に、ダイヤフラムの作用によって、ベローズ容器内部の薬剤がポンプチャンバ内に導入されることになり、これを繰り返すことにより順次繰り返し噴霧が行われるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平5−319465号公報
【特許文献2】特開平6−122483号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記従来の特許文献1に記載の噴霧容器においては、薬剤を噴霧するために、ベローズを膨張させて薬剤を圧力室内に導入させ、その後ベローズを収縮させて薬剤を噴霧しなければならない。
つまり、薬剤噴霧の度毎に、ベローズを膨張・収縮させる動作が必要となるのであり、噴霧に際して極めて煩わしい作業を行わなければならないのである。
【0007】
上記特許文献2に記載の流体ディスペンサにおいては、ベローズ容器自体に外部から圧力を付加するような手段は講じられておらず、単にベローズ容器自体の収縮力等を利用したものであり、当然に噴射圧力に難点が生じ、従来の吸い上げポンプ式の噴霧器と同様のものといえる。
従って、上記文献1の従来例も同じであるが、噴霧は1回毎の散布となってしまうのである。
【0008】
そこで本発明においては、先ず第一に、従来の噴射用ガスを使用するスプレー缶等における環境問題を解決できる噴射容器を提供することがその課題であり、前記噴射用ガスを全く用いずに薬液を噴霧できるものを提供することをその課題とする。
次に、従来のスプレー缶と同様に、連続的な噴射をも可能とすることもその課題となる。
そのために、本発明では、加圧ポンプを利用するのであるが、この加圧ポンプを使用するとしても、従来のスプレー缶と同様に使い勝手の良いものを提供することもその課題となるのである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明の第1のものは、内部に噴射用加圧ガス等の噴射促進剤を含まない噴霧用薬剤のみを収容し、その上端部に噴射ステムが設備された耐圧容器と、噴射ステムの上方に配備された噴霧機構と、前記耐圧容器内に設備され、それ自身の内部閉鎖空間の容積が膨張又は収縮する膨縮体と、この膨縮体の内部に外気を圧入するための加圧ポンプとから成り、膨縮体の入口部は前記耐圧容器の底部に設けられた導通路に接続され、この導通路に逆止弁を設け、この導通路を介して前記加圧ポンプにより外気を膨縮体の内部に送り込み、膨縮体を膨張させて前記耐圧容器内部の圧力を高めることにより、容器内部の噴霧用薬剤を噴霧することを特徴とする加圧式噴霧容器である。
【0010】
本発明の第2のものは、上記第1の発明において、導通路に更に安全弁を設け、膨縮体の内圧が所定圧力以上となったときに、当該安全弁が開放されることを特徴とする加圧式噴射容器である。
【0011】
本発明の第3のものは、上記第1又は第2の発明において、加圧ポンプを前記耐圧容器と着脱自在に形成し、この耐圧容器と分離して別置できることを特徴とする加圧式噴霧容器である。
【0012】
本発明の第4のものは、上記それぞれの発明において、加圧ポンプとして、そのハンドル部が折り畳み自在の手動回転ハンドル付きのロータリーポンプを使用したことを特徴とする加圧式噴射容器である。
【発明の効果】
【0013】
本発明の第1のものにおいては、先ずその噴霧容器の内部に薬剤を噴霧するための噴射用加圧ガスが収容されていないために、薬剤を噴霧した際に、自然環境に悪影響を及ぼす恐れが全く無くなるのである。
換言すると、本発明に係る噴霧容器においては、外気を加圧ポンプにより容器内部に設備された膨縮体内部に送り込むことにより、膨縮体を膨張させて、容器内部の圧力を高め、その高い内圧により薬剤を外部に噴霧できるのである。
他方、薬剤の噴霧は、内圧がポンプにより高められているために、連続して行うことができ、上記従来例のように1回毎の噴射ではなくなる。勿論、ポンプによる加圧は、最初の1回のみで全ての薬剤を噴霧することが出来るわけではないが、容器内圧が低下した際に加圧すれば足りるのである。
容器内部に膨縮体を設備し、この膨縮体内部に外気を導入させるために、薬剤と外気を遮断し、薬剤が変化を起こさない。
【0014】
本発明の第2のものにおいては、上記発明の効果に加えて、導通路に安全弁を設けたために、加圧ポンプによって膨縮体の内圧が大きくなり過ぎたときには、この安全弁から膨縮体の内部から外気が排気されて安全が保持され、爆発の恐れも無い。
【0015】
本発明の第3のものにおいては、加圧ポンプを容器と着脱自在に構成したために、加圧ポンプで容器内部の圧力を高めた後に、この加圧ポンプを容器から分離することによりコンパクトにすることができる。
また従来の噴霧容器と同様の容器の大きさと形態を保持でき、使い勝手の点で何ら従来のものと劣ることもない。
【0016】
本発明において、加圧ポンプは、電動式又は手動式等どのような形式のものでもよいのであるが、本発明の第4のものにおいては、加圧ポンプとしてハンドルが折り畳み式の手動回転ハンドルが付いたロータリーポンプを採用することにより、極めてコンパクトなものとして実施することができた。
【0017】
その他実施形態のレベルにおいては、本発明に係る噴霧容器の各構成要素を分解可能、組立可能とすることにより、膨縮体を取り外して使用すると、本発明の容器はブロアーとして使用することができる。
加圧ロータリーポンプの弁の向きを逆にする(供給口と吐出口とを逆にする)ことにより、本発明の容器を吸引のために使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の加圧式噴霧容器の一実施形態を図示する全体透視説明図であり、その(A)は全体の構成要素を組み立てた状態を図示し、その(B)は加圧モーター部分を分離した状態を図示している。
【図2】上記実施形態に係る噴霧容器の導通路部分20の中央縦断面図である。
【図3】上記実施形態に係る加圧ポンプ部分30を図示する透視説明図である。
【図4】上記実施形態の全体透視説明図であるが、その(A)が膨縮体を膨張させる前の使用開始時の状態を示し、その(B)が膨縮体を膨張させた後の使用終了間近の状態を示している。
【図5】上記実施形態に係る加圧ポンプの外気圧縮工程を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付の図面と共に本発明の一実施形態について説明する。
図1は、本発明の加圧式噴霧容器の一実施形態を図示する全体透視説明図であり、その(A)は全体の構成要素を組み立てた状態を図示し、その(B)は加圧ポンプ部分を分離した状態を図示している。
【0020】
本発明に係る加圧式噴霧容器10は、耐圧性を有する金属製の容器11と、容器11の上端部に設けられた噴射ステム12に冠着された噴霧機構13と、容器11の内部に設備された膨張及び収縮可能な膨縮体15と、この膨縮体15の下端部にある入口部16と接続する導通路21と、導通路21の下端の導入口23に接続する加圧ポンプ31とから構成されている。
【0021】
噴霧機構13は、これを押し下げると、下方に位置する噴射ステム12が押し下げられて容器11内部の薬剤が噴射され、内部の通路を通過して噴射口13nから噴霧される。
容器11内部に備わる膨縮体15は、合成樹脂製の有底のベローズ管(蛇腹管)から成り、下方に入口部16を有する閉鎖空間からなるものである。
この膨縮体15の内部に外気が圧入されることによりその容積が膨張し、容器11内部の圧力を大きくすることができる。
【0022】
導通路21は、後の図2で説明するが、その導通路部分20全体が筒体形状の一つの構成体となっており、容器11の下端部に固定されるものである。
導通路21は、上下方向に貫通孔を有し、外気の導入を案内するのであるが、その中間部に逆止弁25を備え、且つ、その内側に安全弁27を備えている。
【0023】
加圧ポンプ部分30は、前記導通路部分20の下端部に着脱自在に取り付け、固定することができるものである。
詳細には図3において説明するが、この加圧ポンプ部分30も筒体形状の一つの構成体から形成され、前記導通路部分20の下端部に嵌合し、連結固定される。
その上端部中央部分に、前記導通路部分20の下端中央部に設けられた導入口23と接続する送気口33が設けられ、この送気口33に連通する通路を介して手動ロータリーポンプ31に接続する。
【0024】
この手動ロータリーポンプ31の折り畳まれたハンドル部35を起立させて、これを手により回転させ、送気口33から導通路21を介して膨縮体15内部に外気を圧入させることができるのである。
これにより容器11内部を適当な内圧に高めるまで、膨縮体15を膨張させ、その後加圧ポンプ部分30を導通路部分20から分離して、つまり図1(B)に図示した状態として噴霧容器として使用するのである。
加圧ポンプ部分30を分離して使用するために、本発明に係る噴霧容器10は、従来の噴霧容器とその大きさや外観等は同様のものとなり、その使い勝手も何ら従来のものと相違は無くなるのである。
【0025】
図2は、上記実施形態に係る噴霧容器の導通路部分20の中央縦断面説明図である。
この導通路部分20は、円筒形状を有しており、前記耐圧容器11(底部は開口している。)の下端部と固定される。当然、これを容器11と組み付け固定する際には、予め膨縮体15を導通路21に接続した後に行う。
より詳しく説明すると、この導通路部分20は、円筒形状を有し、その略中央部に仕切部22が形成されており、容器11に合体された際に、この仕切部22が容器11の底部を構成する。
【0026】
この仕切部22を貫通するように導通路21が形成され、その下端部の導入口23に、加圧ポンプ部分30の送気口33が接続する。
導通路21の中間部には、逆止弁25が設けられ、26はこの逆止弁を下方に付勢するコイルバネである。
更に、この導通路21の上方には、安全弁27が設けられており、容器11内部の内圧が一定圧以上に上昇した際には、この安全弁27を付勢するコイルバネ28の付勢力に抗して、この安全弁27が開放される。
【0027】
図3は、上記実施形態に係る加圧ポンプ部分30を図示する透視説明図である。
この加圧ポンプ部分30も、その全体が円筒形状を有し、その上方部の環状縁部32が前記導通路部分20の下端部内部に嵌合し、その上端部中央の送気口33が、導通路21の下端の導入口23に嵌入するのである。
【0028】
この加圧ポンプ31としては、手動式のロータリーポンプを使用しており、その折り畳み自在のハンドル部35を下方に起立させて、手によって周方向に回転させて外気を送気口33に送り込むことが出来るものである。
外気を送気口33から導通路21を介して膨縮体15内に圧入することにより、膨縮体15を膨張させて、容器11の内部の内圧を高めることができ、その後この加圧ポンプ部分30は、導通路部分20から分離して噴霧容器10として使用するのである。
【0029】
この加圧ポンプ31は、その原理を後の図5により説明するが、従来の真空ポンプとしてのロータリーポンプの吸気口と吐出口を逆に取り付けた構造のものである。
即ち、逆止弁が設けられた供給口36から外気が導入され、加圧ポンプ31の仕切翼の回転により外気が圧縮されて、吐出口37から通路38を通過して、送気口33へと至り、圧縮外気が導通路部分20の導通路21へと供給されるものである。
【0030】
図4は、本発明に係る上記実施形態の全体透視説明図であるが、その(A)が膨縮体を膨張させる前の使用開始時の状態を示し、その(B)が膨縮体を膨張させた後の使用終了間近の状態を示している。
噴射される薬剤は、この膨縮体15の外側の容器11の内部空間11sに収容されている。
これらの図から良く解る通り、容器11内部の薬剤が収容された内部空間11sは、膨縮体15の膨張により、その内部圧力が高められるのである。
【0031】
容器11のこの内部空間11sの内圧が高められることにより、容器11内部の薬剤は連続的に噴霧機構13の噴射口13nから噴霧されることができるのである。
尚、噴霧容器10が使用される際には、下端部の加圧ポンプ部分30は、分離して使用する。勿論、この加圧ポンプ部分30を分離せずに、そのまま連結させた状態のままで使用するのも自由である。
【0032】
図5は、上記実施形態に使用した加圧ポンプの外気圧縮工程を図示した説明図である。
この圧縮ポンプ31は、従来のロータリーポンプ(真空ポンプ)の吸気口と吐出口を逆に取り付けたものである。
即ち、加圧ポンプ31の内部には、偏心位置にその回転中心が設けられたローター39が設けられ、このローター39の直径方向には仕切翼34が設けられている。
この仕切翼34は、その長手方向に伸縮可能で、常に加圧ポンプ31の内壁面と接合して、加圧ポンプ31の内部を2つ又は3つの部分に仕切って、一つの閉鎖空間内のエアーを圧縮し、他の閉鎖空間を保持し又は内部に外気を導入する動作を繰り返すのである。
【0033】
即ち、(イ)図の状態においては、閉鎖空間R1内の外気が圧縮されつつ、吐出口37からその圧縮された外気が通路を介して送気口へと圧縮送気され、閉鎖空間R2内には、供給口36から外気が導入される。
(ロ)図の状態は、上記(イ)図の状態から更に閉鎖空間R1内の外気が圧縮されて吐出口37から圧縮外気が送気口へと送られる状態変化を示しており、閉鎖空間R2には外気が供給口36から更に導入される。
【0034】
(ハ)図の状態においては、閉鎖空間R1の状態は、前記(ロ)図の状態と同じであるが、閉鎖空間R2においては、供給口36を仕切翼34の一方端部が通過することにより、この閉鎖空間R2が完全な閉空間となる。そして、新たに供給口36からの外気が導入される閉鎖空間R3が発生する。
(ニ)図及び(ホ)図の状態に至り、(ハ)図の状態と同じでそれぞれの閉鎖空間R1、R2、R3の容積が変化して行く。
そして、(ヘ)図に至り、閉鎖空間R1の外気の圧縮送気が完了して、閉鎖空間R2圧縮送気が始まり、閉鎖空間R2内の圧縮外気が吐出口37から送気口へと送られる。
以上の工程を繰り返し、外気が供給口36から導入され、圧縮されて、吐出口37から送気口へと送気され、更に導通路を通過して膨縮体の内部に送られるのである。
【0035】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明においては以下の通り種々設計変更することが出来る。
本発明に係る耐圧容器、噴霧機構、導通路部分及び加圧ポンプ部分の形状や大きさ等は、全く自由に設計することができる。
【0036】
容器の内部に設備された膨縮体は、上記実施形態では合成樹脂製のベローズを使用したが、その体積が膨張し且つ収縮できる袋状のものであれば、どのような形態、材質のものを使用してもよい。
噴霧機構についても、容器の上端部に設備されている噴射ステムを押下して、当該噴射ステムから噴射される薬液を、その内部通路を介して、噴射口から噴霧できるものであればどのような構成のものでもよい。
逆止弁及び安全弁についても従来の各種のものを利用することが出来る。
【0037】
加圧ポンプについても、上記実施形態では手動式のものを使用したが、電動式のものを採用することができる。
この加圧ポンプ部分は、上記実施形態のように、導通路部分と着脱自在のものとして構成するのが極めて好ましい。
以上、本発明は、簡易な構成にして、環境に悪影響を及ぼす従来の噴射用ガスを全く使用せずに、環境にやさしい、しかも連続的な強力噴霧を可能とした極めて効果の大きい噴霧容器を提供することができたものである。
【符号の説明】
【0038】
10 加圧式噴霧容器
11 耐圧容器
12 噴射ステム
13 噴霧機構
15 膨縮体
16 入口部
20 導通路部分
21 導通路
23 導入口
25 逆止弁
27 安全弁
30 加圧ポンプ部分
31 加圧ポンプ
33 送気口
35 ハンドル部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部に噴射用加圧ガス等の噴射促進剤を含まない噴霧用薬剤のみを収容し、その上端部に噴射ステム(12)が設備された耐圧容器(11)と、噴射ステム(12)の上方に配備された噴霧機構(13)と、前記耐圧容器(11)内に設備され、それ自身の内部閉鎖空間の容積が膨張又は収縮する膨縮体(15)と、この膨縮体(15)の内部に外気を圧入するための加圧ポンプ(31)とから成り、
膨縮体(15)の入口部(16)は前記耐圧容器(11)の底部に設けられた導通路(21)に接続され、
この導通路(21)に逆止弁(25)を設け、この導通路(21)を介して前記加圧ポンプ(31)により外気を膨縮体(15)の内部に送り込み、膨縮体(15)を膨張させて前記耐圧容器(11)内部の圧力を高めることにより、容器(11)内部の噴霧用薬剤を噴霧することを特徴とする加圧式噴霧容器。
【請求項2】
導通路(21)に更に安全弁(27)を設け、膨縮体(15)の内圧が所定圧力以上となったときに、当該安全弁(27)が開放されることを特徴とする請求項1に記載の加圧式噴射容器。
【請求項3】
加圧ポンプ(31)を前記耐圧容器(11)と着脱自在に形成し、この耐圧容器(11)と分離して別置できることを特徴とする請求項1又は2に記載の加圧式噴霧容器。
【請求項4】
加圧ポンプ(31)として、そのハンドル部(35)が折り畳み自在の手動回転ハンドル付きのロータリーポンプを使用したことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の加圧式噴射容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−260606(P2010−260606A)
【公開日】平成22年11月18日(2010.11.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−112368(P2009−112368)
【出願日】平成21年5月2日(2009.5.2)
【出願人】(500214750)株式会社中央ハイテック (5)
【Fターム(参考)】