加圧流体を収容可能な容器のための計量キャップ、およびこのようなキャップが設けられた容器
本発明は、加圧容器(2)のための計量キャップ(1)に関する。計量キャップ(1)は、軸方向の流体通路(12)を有し、ネック部(5)を介して容器(2)に挿入されるように成形される本体(8)と、本体(8)の一部に保持されるように成形される封止接合部(15)と、容器(2)に対して計量キャップ(1)を取り外し可能である組立リング(16)と、流体出口通路を選択的に開閉するための閉止部材(17)とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を収容可能な加圧容器に関し、より特定的には、このような加圧容器を閉じるための手段に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル型の加圧容器が知られている。
エアロゾルは、気体媒質(un milieu gazeux)に浮遊状態で付与される化学物質の固体または液体粒子の集合である。
【0003】
通常の生活において、「エアロゾル」の用語は、生成物と推進剤ガスとの混合物を収容する容器を指す場合もある。推進剤ガスは、容器内において圧力を作り出す。出口弁を開くことによって、混合物は加圧容器の外に放出される。生成物は、エアロゾルの態様で霧化される。つまり、空気中に浮遊する微粒子となる。
【0004】
推進剤ガスには、通常は窒素が使用される。これは、窒素からなる推進剤ガスは不活性ガスであり、プロパン、ブタン、および他の可燃性炭化水素よりも危険性が低く、オゾン層に影響を与えないためである。
【0005】
公知のエアロゾル容器は、底部、側壁、およびネック部を含み、通常はアルミニウムから作られる。容器の厚さは、18バールの内部圧力にも耐えるように設計されている。様々な容量を有するエアロゾル容器が存在する。
【0006】
このような容器は、特に、米国特許第3,977,576号、フランス特許出願公開公報2909981A1、米国特許第6,253,970B1号、および米国特許第3,187,962号に開示されている。
【0007】
これらの公知の容器は、取り外し不可能に設計される吐出弁によって閉じられる。容器は、これにより、再利用することができない。吐出弁に接続された操作部材に圧力が加えられると、封止部が破られ、容器に収容される生成物が弁を通過して容器の外に出ることを可能とする。
【0008】
エアロゾル、つまりは取り外し不可能な吐出弁を有する加圧容器は、非常に厳しく厳格な安全基準に準拠している。全ての公知のエアロゾルにおいて、吐出弁は取り外しができず、加圧容器から噴出する生成物の流量を効果的に量り分けることができない。基準によって許容される内部圧力は、50℃において12バールと限定されている。公知のエアロゾルへの充填は、厳しい基準により、容量の66%に限定されており、容量自体は最大で1リットルに限定されている。
【0009】
公知のエアロゾルは、非粒状流体を収容する場合のみに機能し、そうでなければ、吐出バルブは詰まってしまい、エアロゾルは流体を吐出することができなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明により提起される第1の課題は、取り外しが可能であり、かつ噴出する生成物を量り分けることができる、流体を収容可能な加圧容器のための閉止手段を設計することであり、その使用における安全を、20バール以上の圧力にまで保証することである。
【0011】
本発明の根底にある第2の課題は、断続的な推進を許容し、粒状流体であっても収容および吐出することができるように加圧容器を設計することである。
【0012】
エアロゾルは、粒状流体の場合には機能しないため、エアロゾル弁は、これらの問題を解決することができない。
【0013】
本発明の根底にある概念は、信頼性が高く、取り外しが可能な計量キャップを設計し、エアロゾルに通常許容される圧力よりもかなり大きい圧力、例えば約30バールの圧力で流体を収容する容器と併せて計量キャップを使用することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的および他の目的を達成するために、本発明は、第1の局面において、流体を収容することのできる加圧容器のための計量キャップを提案する。容器は、底部と、ネック部に向かって狭くなる実質的に筒状の側壁とを含み、側壁は、前ネック面と内部ネック縁とを有する。計量キャップは、
− 長手軸を有する本体を備え、本体は、
−− 容器のネック部に入るように適合され、ネック部の内縁に対して当接して係合することができる径方向の周突出部を有する貫通部分と、
−− 容器の内部と連通し、流体出口通路を介して容器の外部と連通する軸方向の流体通路を有する突出部分と、
−− 貫通部分と突出部分との間の接合部に設けられた封止ショルダとを有し、計量キャップは、さらに、
− 封止ショルダと前ネック面とを圧迫するように適合された封止接合部と、
− 本体の突出部分に対して取り外し可能に固定することができ、第一の封止接合部を前ネック面と封止ショルダとに対して軸方向に固定することができる組立リングと、
− 本体の突出部分にアクセス可能な操作部材によって制御され、流体出口通路を選択的に開閉することができる閉止部材とを備える。
【0015】
このような計量キャップは、取り外しが可能である。計量キャップによって閉じられる容器は、容易に再利用することができ、これにより、生み出される廃棄物の量が減少する。このような計量キャップは、環境に優しい。このような計量キャップは、弁を含まない。このような取り外し可能な計量キャップが設けられた加圧容器は、その容器の容量が1リットルよりも小さく、容量当たりに作り出される圧力が50バール/リットルより小さい場合、厳しいエアロゾル基準または他の規則によって制約されることはない。
【0016】
この計量キャップは、設計がシンプルであり、事前に組み立てることができる3つの主要な構成要素、および計量キャップを加圧容器に接続するために組み立てられる第4の構成要素のみを含む。したがって、簡易に使用することができる。
【0017】
このような計量キャップは、エアロゾルのための従来の容器本体に適合可能であり、これにより、これらの容器を低コストで大量生産することによる利益を享受することができる。
【0018】
本発明に係るキャップは、計量キャップであり、ユーザは、加圧容器から出る生成物の流量を選択することができる。
【0019】
径方向の周突出部は切頭円錐部を有し、その円錐角度を容器の内側ネック縁の傾斜に実質的に対応させるのが好ましい。
【0020】
容器のネック部にかかる機械的推進力は、これにより、最適に分散される。
貫通部分は、容器のネック部の直径よりも小さい幅を有する少なくとも1つの凹側面を含むのが好ましい。
【0021】
これにより、加圧容器への本体の導入が容易となる。
上記の少なくとも1つの側面は、ネック部の一部に僅かな変形をもたらし、容器の内部圧力が所定の圧力を超えた場合に漏れが発生するように位置決めするのが好ましい。
【0022】
これは、実施が容易で安価な安全要素である。
計量キャップは、金属またはプラスチック材料からなるのが好ましい。
【0023】
プラスチック材料は金属よりも安価であるため、プラスチック材料を使用することによって計量キャップの製造コストを下げることができる。しかし、金属の方が機械的強度は高い。
【0024】
金属製の計量キャップの場合、金属はステンレス鋼またはアルミニウム合金であるのが好ましい。
【0025】
これらの金属は、広く用いられており、数値制御または他の手段による形成方法が知られている。
【0026】
組立リングは、ねじ固定、加圧、またはコッタ固定によって本体に固定されるのが好ましい。
【0027】
これらの種類の組立体によって、取り外し可能な計量キャップを得ることができる。
本体の貫通部分は、本体の長手軸の両側に、2つの側平坦部を含むのが好ましい。これらの2つの平坦部のうちの1つが側面となる。
【0028】
組立リングは、容器のネック部を囲う周スカート部を有し、その端縁と容器の周壁との間に漏洩空間を残すのが好ましい。
【0029】
これは、実施が容易で安価な安全要素であり、これにより、過度の圧力がかかった場合に、封止接合部を介して容器から吐出する流体の噴流がユーザにかからないように導く。
【0030】
容器のネック部を囲うことにより、組立リングは、ネック部を大きくする傾向のある容器の内部圧力の作用に抗してネック部を強化する機能を果たす。
【0031】
第1の実施例において、閉止部材は、閉止位置と開放位置との間の軸方向の流体通路に摺動可能に設けられるロッドであり、環状の閉止接合部を受け入れ可能な2つの環状溝を有するのが好ましい。
【0032】
閉止要素の移動は、2つの所定の位置の間に限定される。これにより、閉止要素が不意に軸方向の流体通路から離れるリスクが抑えられる。
【0033】
第2の実施例において、閉止部材は、回して本体内にねじ込むまたは逆に回して外すことによって作動する係止ねじであるのが好ましい。
【0034】
本体内での係止ねじの貫通は、この係止ねじを回す度合いに応じて、ユーザにより正確に選択される。この構造は、流体が粉末または固体の状態で浮遊する場合の用途に好適である。
【0035】
閉止部材は、容器のネック部に近接して軸方向の流体通路に位置決めされ、ばねまたは容器の内部圧力によりネック部から距離を空けて保持される閉止要素を有するのが好ましい。
【0036】
閉止要素は、2つの機能を果たす。すなわち、充填時のバルブ機能と安全要素機能である。
【0037】
第2の局面によれば、本発明は、加圧流体を収容することができ、本発明の第1の局面による計量キャップにより閉じられ、20バールより大きい初期内部圧力を有する容器を提供する。
【0038】
このような容器は、固定された弁を有さず、キャップが取外し可能であるため、エアロゾル基準を満たす必要がない。
【0039】
本発明の他の目的、特徴、および利点は、添付の図面と関連付けられた特定の実施例の以下の記載によって明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施例に係る計量キャップが設けられた加圧容器の縦断面図である。
【図2】図1の計量キャップを作るために組み立てられる構成要素の分解図である。
【図3】図1の計量キャップの本体を容器のネック部に挿入した状態を示す側面図である。
【図4】図1の計量キャップの縦断面を拡大して示す図である。
【図5】閉止位置にある図1の計量キャップの縦断面図である。
【図6】中間位置にある図1の計量キャップの環状溝を拡大して示す縦断面図である。
【図7】開放位置にある図1のキャップの縦断面図である。
【図8】第2の実施例に係る計量キャップが設けられた加圧容器の縦断面図である。
【図9】第2の実施例に係る計量キャップが設けられた加圧容器の縦断面図である。
【図10】第3の実施例に係る計量キャップが設けられた加圧容器の縦断面図である。
【図11】第3の実施例による計量キャップが設けられた加圧容器の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1から図7は、本発明の第1の実施例を示し、計量キャップ1は、加圧容器2に対してねじ込まれることによって接続される。参照番号は、すべての図において、同じ構成要素を指す。
【0042】
図1は、計量キャップ1によって閉じられた容器2を示す。
容器2は、底部3と、ネック部5に向かって狭まる筒状の側壁4とを含む。側壁4は、傾斜角βで狭まっている。ネック部5は、容器2を構成する材料自体を外側に折り返すことによってもたらされる。ネック部5は、前ネック面6と底部ネック縁7とを含む。容器2は、加圧流体を収容するように設計されている。
【0043】
計量キャップ1についての説明のために、計量キャップ1を構成する構成要素の断面をより正確に示す図4を参照する。
【0044】
計量キャップ1は、長手軸I−Iを有する本体8と、封止接合部15と、組立リング16と、閉止部材17と、操作部材18とを含む。
【0045】
本体8は、貫通部分9と突出部分11とを含み、これらは、突出部分11に対して配向された封止ショルダ14で接合される。
【0046】
貫通部分9は、実質的に筒状の遠位部分と、径方向の周近位突出部10とを含む。径方向の周近位突出部10は、円錐角度αを有する切頭円錐部10a(図2)を含む。
【0047】
円錐角度αは、容器2の計量キャップ1の機械的応力を分散させるように、傾斜角βに対応して設計されている。
【0048】
貫通部分9は、本体8の長手軸I−Iの両側に2つの側平坦部19aおよび19b(図2および図3)を含む。これらの2つの側平坦部19aおよび19b(図2および図3)は、長手軸I−Iに平行であり、ネック部5を介して容器2の中に本体8の貫通部分9を導入できるように設計されている。
【0049】
これを行なうために、2つの側平坦部19aおよび19bにおいて、貫通部分9の幅190は、容器2のネック部5の直径Dよりも小さくなるように設計されている。
【0050】
代わりに、本体8の貫通部分9は、非平行、非対称な側面、または単一の側面を含むことができる。重要なことは、貫通部分9をネック部5に入れることができ、封止接合部15のための十分な面を付与することである。
【0051】
突出部分11は、軸方向の貫通流体通路12と、流体出口通路13と、封止ショルダ14に近接する外部表面に形成されたねじ切り部11aとを含む。流体出口通路13と軸方向の流体通路12とは互いに連通し、ひとたび計量キャップ1が容器2に接続されたときに、容器2に収容される生成物の流動を可能とする。
【0052】
軸方向の流体通路12は、中間ショルダ部30を含む。中間ショルダ部30は、流体出口通路13と軸方向の流体通路12の上流オリフィス12aとの間の中間位置に設けられる。中間ショルダ部30の面は、上流方向に配向されている。
【0053】
封止接合部15は環状であり、封止ショルダ14と前ネック面6とを圧迫するように適合されている。
【0054】
組立リング16は、ねじ切りされた貫通開口24を有する実質的に筒状の部分25と周スカート部20とを含む。組立リング16のねじ切りされた貫通開口24のねじ切り部は、突出部分11のねじ切り部11aのねじ切り部分に対応するように設計されている。
【0055】
閉止部材17は、流体出口通路13を選択的に開閉することができる。閉止部材17の開閉は、本体8の突出部分11にアクセス可能な操作部材18により制御される。
【0056】
閉止部材17は、2つの環状溝22aおよび22bを有するロッドである。環状溝22aおよび22bは、切頭円錐形状を有し、流体出口通路13と中間ショルダ部30との間の軸方向の距離よりも大きい距離で互いに軸方向に離れている(図4)。
【0057】
環状溝22aおよび22bには、閉止接合部23aおよび23bがそれぞれ設けられる。各閉止接合部23aおよび23bは、有利にエラストマからなり、その形状は、均一な厚さの円形断面を有する筒状および管状であるのが好ましい。上流環状溝22aは、上流オリフィス12aの方向に進むにつれ深さが減少する。
【0058】
閉止部材17は、2つの環状溝22aおよび22bの間に位置する中間部分170を有し、図1から図7の実施例においては筒状で示される。この中間部分170は、切頭円錐形状でもよく、より幅広くは、吐出される流体の粒度分布に応じて定められる如何なる形状であってもよい。
【0059】
図5から図7は、軸方向の流体通路12における閉止部材17の摺動を示す。
図5は、閉止位置P1にある計量キャップ1を示す。計量キャップ1がこの位置にある時、容器2に収容される生成物は、容器2の外に放出されない。上流閉止ガスケット23aは、流体出口通路13と中間ショルダ30との間において、軸方向の流体通路12内の小さい直径を有する筒状部分と係合し、軸方向の流体通路12を封止して閉じる。
【0060】
図6は、中間位置Pにある閉止部材17を拡大して示す。この中間位置Pにおいて、上流閉止接合部23aは、中間ショルダ30と整合し、ユーザが閉止部材17を軸方向に動かして制御できる流量で加圧流体を通過させるように部分的な開口部をもたらす。環状溝22aの切頭円錐形状は、上流閉止接合部23aに対して徐々に応力をかけ、徐々に開放できるようにする。
【0061】
図7は、開放位置P2にある計量キャップ1を示す。計量キャップ1がこの位置にある時、容器2に収容される生成物は、容器2の外に放出される。
【0062】
図5に示すように、閉止部材17が閉止位置P1にある時、軸方向の流体通路12は閉止部材17によって閉止されているため、流体を放出することはできない。容器2の内部圧力によって閉止部材17は外方向に押される。閉止部材17の外方向への動きは、閉止部材17に設けられたショルダ26により制限され、これにより、軸方向の流体通路12の中間ショルダ30に対してショルダ26が軸方向に圧迫され、閉止部材17の退避が防止される。
【0063】
閉止位置P1における封止は、円錐内において軸方向の流体通路12の壁に対して押される上流閉止接合部23aによってもたらされる。
【0064】
容器内において所与の圧力値を超える過度の圧力がかかった場合、封止接合部15を介して周スカート部20と容器2との間において漏れが発生し得る。
【0065】
ユーザが操作部材18に対して力F(図7)を加えた場合、閉止部材17のロッドは軸方向の流体通路12内で摺動する。上流閉止ガスケット23aは常に軸方向の流体通路12の壁に対して押し当てられているため、流体は漏洩しない。図6から理解されるように、切頭円錐形状の環状溝22aに係合される筒状の閉止接合部23aによって、効果的かつ非常に経済的な閉止がもたらされる。
【0066】
図7は、流体が放出される開放位置P2における構成要素を示す。閉止部材17は、十分に下げられ、上流閉止ガスケット23aにおいて封止部を破る。
【0067】
流体は、これにより、制御された状態で外方向に向けて放出され、軸方向の流体通路12および出口通路13を通過する。第2の閉止ガスケット23bは、操作部材18に向かって多少の流体が流出することを防ぐための封止をもたらす。
【0068】
操作部材18は、ねじ切りされたボア18aが設けられたフードであり、閉止部材17のねじ切りされた遠位端部17aに対してねじ回転させることによって固定される。代わりに、操作部材18は、クリップで固定、圧着(sertissage)、フーピング(frettage)、または接着によって固定することができる。
【0069】
本実施例においては、螺旋圧縮ばね型の弾性手段17bは、操作部材18と本体8との間に係合され、容器2の内部圧力が低過ぎる場合に、または流体の粘着性が高い場合に、閉止を補助する。
【0070】
しかし、弾性手段17bは不可欠なものではなく、吐出される流体が適切である場合には、容器2の内部圧力が閉止部材17を閉止位置P1にまで摺動させるのに十分であることが考えられる。
【0071】
必要であれば、容器に収容される流体を事前にろ過しなければならない。
図2は、計量キャップ1を作るための構成要素の組み立て順序を示す。
【0072】
封止接合部15は、組立リング16の内部に配置される。これにより、ひとたび全体が組み立てられると、封止接合部15は、容器2のネック部5を封止する。操作部材18を取り付けていない閉止部材17は、摺動可能に軸方向の流体通路12に取り付けられ、上流オリフィス12aを通して係合される。閉止ガスケット23aおよび23bは、閉止部材17に設けられるそれぞれの環状溝22aおよび22bに事前に取り付けられる。ガスケット15が設けられた組立リング16は、本体8に係合する。操作部材18は、閉止部材17の遠位端部17aに対してねじ込まれ、閉止部材17の近位端部に設けられるスロット17cにねじ回しを係合させることにより、閉止部材17を回転しないように固定する。スロット17cの代わりに、他の係止手段を設けることができ、スロット17cは他の形状を有することができる。
【0073】
次に、貫通部分9は、容器2のネック部15内に斜めに導入することができる。この導入動作は、特に2つの側平坦部19aおよび19bにより行うことができる。計量キャップ1は、ネック部7の内縁に対して当接して径方向の周突出部10が係合するように位置決めされる。
【0074】
組立リング16は、本体8の突出部分11のねじ切りされた部分に対してねじ回しされる。組立リング16は、前ネック面6および封止ショルダ14を軸方向に圧迫する。計量キャップ1と容器2との接続がもたらされる。
【0075】
周スカート部20は、容器2のネック部5を囲い、その端縁(son bord extreme)21と容器の周壁4との間に漏洩空間Eを残す。
【0076】
本発明は、容器2の内部圧力が所定の最大圧力に達した場合に、安全な漏洩によってユーザの安全を確保する。これを行なうために、側平坦部19aおよび19bは、凹んだ状態で配置され、これにより、ネック部5の一部を僅かに変形させ、強度の小さい領域をもたらす。したがって、所定の最大圧力に達した場合、ネック部5は外方向に変形し、ガスケット15の押し潰しは小さくなり、これによって安全な漏洩がもたらされる。
【0077】
この第1の実施例は、特に500μmよりも小さい粒度分布を有する流体に適している。
【0078】
図8および図9は、本発明の第2の実施例を示す。容器2(図1)は、計量キャップ100によって閉じられる。第1の実施例のように、計量キャップ100は、ねじ込みにより容器2に接続される。
【0079】
同じ主要な手段に対しては、図1から図7と同様に、同じ参照符号が付与される。
計量キャップ100は、長手軸II−IIを有する本体80と、封止接合部15と、組立リング16と、閉止要素40とを有する。
【0080】
第1の実施例と第2の実施例との主な違いは、第2の実施例においては、閉止部材41と操作部材42とが一体に形成され、閉止要素40を構成することである。代わりに、操作部材42は、接着剤による接着、クリップで固定、フーピング、またはねじ込みにより取付けられる部分とすることができる。
【0081】
軸方向の流体通路12は、ねじ切りされた上部12b、底部ショルダ43、および中間ショルダ44aを含む。底部ショルダ43は、流体出口通路13と軸方向の流体通路12の上部オリフィス12aとの間の中間位置に配置される。
【0082】
閉止要素40は、流体出口通路13を選択的に開閉することができる。これは、本体80の突出部分11にアクセス可能な操作部材42をユーザが直接的に操作することによって制御される。
【0083】
閉止部材41は、4つの部分を含むロッドである。第1上部41aは、操作部材42に近い部分において部分的にねじ切りされる。第2部分41bの直径は小さくなっており、2つの切頭円錐形状を有する環状溝45を含む。
【0084】
環状溝45は、たとえば球体形状のような膨らみをもたらす他の形状も有することができる。
【0085】
第1部分41aと第2部分41bとは、ショルダ44aにより結合される。第3の部分41cは、切頭円錐形状を有し、ロッドの終端点にある第4の部分41dと結合される。
【0086】
環状溝45には、閉止接合部46が設けられる。前の実施例に記載のように、閉止接合部46は、有利にエラストマからなり、円形の断面で均等な厚さを有する管状および筒状である。環状溝45は、上流オリフィス12aに向かうにつれて深さが増す。
【0087】
この実施例において、計量キャップ100は、ボール47のような閉止要素を含む。ボール47は、軸方向の流体通路12において軸方向の動きにより係合し、円錐ばね48によって所定の位置に保持される。ボール47の直径は、容器2に入らないよう十分な大きさであって、底部ショルダ43とボールとが接触したときに封止をもたらすのに十分な大きさとなるように選択される。
【0088】
記載されていない実施例においては、ばねはまっすぐであってもよく、プランジャ管49(図8から図11)に当接させるができ、その内径をボール47の直径よりも小さくすることができる。
【0089】
計量キャップ100の機能について記載する。
図9に示される位置において、計量キャップ100は閉止位置にある。計量キャップ100がこの閉止位置にある時、容器2に収容される生成物は、容器2の外に放出することができない。閉止部材41の第4の先尖部分41dは、流体出口通路13の上流にある軸方向の流体通路12の狭部50と協働する。狭部50はシート部を形成し、第4部分41dはこのシート部を圧迫して軸方向の流体通路12を封止および閉止する。
【0090】
閉止部材41が中間位置にあるとき、第4の先尖部分41dは、軸方向の流体通路12の狭部50と協働しない。この方法によって部分的な開口がもたらされ、これにより、閉止要素40をねじ回して緩める度合いに応じて閉止部材41を軸方向に動かすことで、ユーザが制御可能な流量で加圧流体が流れる。第4の部分41dの先尖形状によって、徐々に開くことができる。
【0091】
流体の流量を、吐出される流体の粒状分布に応じて適合させるために、第3の部分41cの直径および先端41dの形状を変更することができる。
【0092】
開放位置において、第3部分41cは、軸方向の流体通路12の狭部50とは接触しないため、封止が破られ、容器2に収容される生成物は、容器2の外に放出される。
【0093】
ユーザが閉止要素40を逆に回すと、閉止部材41のロッドは、軸方向の流体通路12において上昇する。閉止接合部46は、軸方向の流体通路12の壁に対して押されたままであり、操作部材42に向かう流体の進行を妨げる。
【0094】
ボール47は、充填弁および安全弁としての2つの機能を果たす。安全弁の機能は、図8に示される。
【0095】
充填に際して、閉止要素40は外され、流体出口通路13は閉塞される。ボール47は、円錐ばね48によって底部ショルダ43に向けて押される。ボール47と底部ショルダ43との接触により、封止がもたらされる。
【0096】
充填の間、圧力下にある流体の進行によってボール47が容器2の内部に向けて押され、ボール47は底部ショルダ43とは接触せず、加圧流体は容器2の内部に向けて流れる。
【0097】
出口に向かって移動する流体が底部ショルダ43に接触するボール47を押し、封止をもたらし、これによって容器2の外への加圧流体の排出を防ぐことから、ボール47は逆止弁の役割を果たし、容器2に収容される流体の噴出を防ぐ。
【0098】
閉止要素40が偶発的に逆に回されると、ボール47が上昇して底部ショルダ43と接触し、封止をもたらすことから、ボール47は安全弁としての役割も果たす。これにより、加圧流体は、容器2の外には放出されない。
【0099】
図10および図11は、本発明の第3の実施例を示す。第2の実施例との違いは、円錐ばねが無いことにある。ボール47は、容器2の十分な内部圧力によって所定の位置に保持される(図10)。
【0100】
図8から図11は、容器2の内部から外に向けて流体を導くプランジャ管49を示す。
ボール47は、嵌めこまれた後のプランジャ管49の内径よりも大きい直径を有する。これにより、ボール47は容器2の内部に落ちることがない(図11)。この態様により、ボール47はプランジャ管49と底部ショルダ43との間に係合する。
【0101】
プランジャ管49は、図1から図7には示されていないが、ボール47の動きを制限する機能、またはばね48を支持する機能と同じ機能を特に有するように設計することができる。
【0102】
図8から図11の実施例において、針41dの円錐は約60°の角度を有するのが好ましく、針41dとボール47との接触時にボール47が傷付かないように針を面取りするのが好ましい。
【0103】
第2の実施例および第3の実施例は、2mmより小さい粒度分布を有する流体に特に適している。
【0104】
食品に使用される流体を収容して吐出する容器の場合、計量キャップは、食品適合特性を有する材料から作ることができる。これは、プラスチック材料または金属(たとえば、ステンレス鋼またはアルミ合金)から作ることができる。
【0105】
流体出口13は、流体をより人間工学的に吐出するために延長管を嵌め込むことができるように形成することができる。
【0106】
記載されていない実施例において、径方向の周突出部10の切頭円錐部の円錐角度αは、容器のネック部の内部縁の傾斜βには対応しない。貫通部分9が回転すると、アンダーカットが形成され、本体8が固く係止される。
【0107】
図8から図11の実施例に基づいて例示されていない他の実施例において、ボール47は、必要に応じて軸方向の流体通路12の直径よりも実質的に小さい直径を有し、ばね48の内径よりも実質的に大きい直径を有するシリンダと置き換えることができる。このシリンダには、溝22a(図6)のような、実質的に切頭円錐形状の溝を設けることができる。閉止接合部23aのような接合部が溝に設けられる。図6に示されるような封止が実現し、封止結合部は狭部50(図8から図11)のような軸方向の流体通路の狭部と接触する。
【0108】
本発明は明記された実施例に限定されるものではなく、以下の請求の範囲に含まれるさまざまな変更や抽象化を含むことができる。
【技術分野】
【0001】
本発明は、流体を収容可能な加圧容器に関し、より特定的には、このような加圧容器を閉じるための手段に関する。
【背景技術】
【0002】
エアロゾル型の加圧容器が知られている。
エアロゾルは、気体媒質(un milieu gazeux)に浮遊状態で付与される化学物質の固体または液体粒子の集合である。
【0003】
通常の生活において、「エアロゾル」の用語は、生成物と推進剤ガスとの混合物を収容する容器を指す場合もある。推進剤ガスは、容器内において圧力を作り出す。出口弁を開くことによって、混合物は加圧容器の外に放出される。生成物は、エアロゾルの態様で霧化される。つまり、空気中に浮遊する微粒子となる。
【0004】
推進剤ガスには、通常は窒素が使用される。これは、窒素からなる推進剤ガスは不活性ガスであり、プロパン、ブタン、および他の可燃性炭化水素よりも危険性が低く、オゾン層に影響を与えないためである。
【0005】
公知のエアロゾル容器は、底部、側壁、およびネック部を含み、通常はアルミニウムから作られる。容器の厚さは、18バールの内部圧力にも耐えるように設計されている。様々な容量を有するエアロゾル容器が存在する。
【0006】
このような容器は、特に、米国特許第3,977,576号、フランス特許出願公開公報2909981A1、米国特許第6,253,970B1号、および米国特許第3,187,962号に開示されている。
【0007】
これらの公知の容器は、取り外し不可能に設計される吐出弁によって閉じられる。容器は、これにより、再利用することができない。吐出弁に接続された操作部材に圧力が加えられると、封止部が破られ、容器に収容される生成物が弁を通過して容器の外に出ることを可能とする。
【0008】
エアロゾル、つまりは取り外し不可能な吐出弁を有する加圧容器は、非常に厳しく厳格な安全基準に準拠している。全ての公知のエアロゾルにおいて、吐出弁は取り外しができず、加圧容器から噴出する生成物の流量を効果的に量り分けることができない。基準によって許容される内部圧力は、50℃において12バールと限定されている。公知のエアロゾルへの充填は、厳しい基準により、容量の66%に限定されており、容量自体は最大で1リットルに限定されている。
【0009】
公知のエアロゾルは、非粒状流体を収容する場合のみに機能し、そうでなければ、吐出バルブは詰まってしまい、エアロゾルは流体を吐出することができなくなる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明により提起される第1の課題は、取り外しが可能であり、かつ噴出する生成物を量り分けることができる、流体を収容可能な加圧容器のための閉止手段を設計することであり、その使用における安全を、20バール以上の圧力にまで保証することである。
【0011】
本発明の根底にある第2の課題は、断続的な推進を許容し、粒状流体であっても収容および吐出することができるように加圧容器を設計することである。
【0012】
エアロゾルは、粒状流体の場合には機能しないため、エアロゾル弁は、これらの問題を解決することができない。
【0013】
本発明の根底にある概念は、信頼性が高く、取り外しが可能な計量キャップを設計し、エアロゾルに通常許容される圧力よりもかなり大きい圧力、例えば約30バールの圧力で流体を収容する容器と併せて計量キャップを使用することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
この目的および他の目的を達成するために、本発明は、第1の局面において、流体を収容することのできる加圧容器のための計量キャップを提案する。容器は、底部と、ネック部に向かって狭くなる実質的に筒状の側壁とを含み、側壁は、前ネック面と内部ネック縁とを有する。計量キャップは、
− 長手軸を有する本体を備え、本体は、
−− 容器のネック部に入るように適合され、ネック部の内縁に対して当接して係合することができる径方向の周突出部を有する貫通部分と、
−− 容器の内部と連通し、流体出口通路を介して容器の外部と連通する軸方向の流体通路を有する突出部分と、
−− 貫通部分と突出部分との間の接合部に設けられた封止ショルダとを有し、計量キャップは、さらに、
− 封止ショルダと前ネック面とを圧迫するように適合された封止接合部と、
− 本体の突出部分に対して取り外し可能に固定することができ、第一の封止接合部を前ネック面と封止ショルダとに対して軸方向に固定することができる組立リングと、
− 本体の突出部分にアクセス可能な操作部材によって制御され、流体出口通路を選択的に開閉することができる閉止部材とを備える。
【0015】
このような計量キャップは、取り外しが可能である。計量キャップによって閉じられる容器は、容易に再利用することができ、これにより、生み出される廃棄物の量が減少する。このような計量キャップは、環境に優しい。このような計量キャップは、弁を含まない。このような取り外し可能な計量キャップが設けられた加圧容器は、その容器の容量が1リットルよりも小さく、容量当たりに作り出される圧力が50バール/リットルより小さい場合、厳しいエアロゾル基準または他の規則によって制約されることはない。
【0016】
この計量キャップは、設計がシンプルであり、事前に組み立てることができる3つの主要な構成要素、および計量キャップを加圧容器に接続するために組み立てられる第4の構成要素のみを含む。したがって、簡易に使用することができる。
【0017】
このような計量キャップは、エアロゾルのための従来の容器本体に適合可能であり、これにより、これらの容器を低コストで大量生産することによる利益を享受することができる。
【0018】
本発明に係るキャップは、計量キャップであり、ユーザは、加圧容器から出る生成物の流量を選択することができる。
【0019】
径方向の周突出部は切頭円錐部を有し、その円錐角度を容器の内側ネック縁の傾斜に実質的に対応させるのが好ましい。
【0020】
容器のネック部にかかる機械的推進力は、これにより、最適に分散される。
貫通部分は、容器のネック部の直径よりも小さい幅を有する少なくとも1つの凹側面を含むのが好ましい。
【0021】
これにより、加圧容器への本体の導入が容易となる。
上記の少なくとも1つの側面は、ネック部の一部に僅かな変形をもたらし、容器の内部圧力が所定の圧力を超えた場合に漏れが発生するように位置決めするのが好ましい。
【0022】
これは、実施が容易で安価な安全要素である。
計量キャップは、金属またはプラスチック材料からなるのが好ましい。
【0023】
プラスチック材料は金属よりも安価であるため、プラスチック材料を使用することによって計量キャップの製造コストを下げることができる。しかし、金属の方が機械的強度は高い。
【0024】
金属製の計量キャップの場合、金属はステンレス鋼またはアルミニウム合金であるのが好ましい。
【0025】
これらの金属は、広く用いられており、数値制御または他の手段による形成方法が知られている。
【0026】
組立リングは、ねじ固定、加圧、またはコッタ固定によって本体に固定されるのが好ましい。
【0027】
これらの種類の組立体によって、取り外し可能な計量キャップを得ることができる。
本体の貫通部分は、本体の長手軸の両側に、2つの側平坦部を含むのが好ましい。これらの2つの平坦部のうちの1つが側面となる。
【0028】
組立リングは、容器のネック部を囲う周スカート部を有し、その端縁と容器の周壁との間に漏洩空間を残すのが好ましい。
【0029】
これは、実施が容易で安価な安全要素であり、これにより、過度の圧力がかかった場合に、封止接合部を介して容器から吐出する流体の噴流がユーザにかからないように導く。
【0030】
容器のネック部を囲うことにより、組立リングは、ネック部を大きくする傾向のある容器の内部圧力の作用に抗してネック部を強化する機能を果たす。
【0031】
第1の実施例において、閉止部材は、閉止位置と開放位置との間の軸方向の流体通路に摺動可能に設けられるロッドであり、環状の閉止接合部を受け入れ可能な2つの環状溝を有するのが好ましい。
【0032】
閉止要素の移動は、2つの所定の位置の間に限定される。これにより、閉止要素が不意に軸方向の流体通路から離れるリスクが抑えられる。
【0033】
第2の実施例において、閉止部材は、回して本体内にねじ込むまたは逆に回して外すことによって作動する係止ねじであるのが好ましい。
【0034】
本体内での係止ねじの貫通は、この係止ねじを回す度合いに応じて、ユーザにより正確に選択される。この構造は、流体が粉末または固体の状態で浮遊する場合の用途に好適である。
【0035】
閉止部材は、容器のネック部に近接して軸方向の流体通路に位置決めされ、ばねまたは容器の内部圧力によりネック部から距離を空けて保持される閉止要素を有するのが好ましい。
【0036】
閉止要素は、2つの機能を果たす。すなわち、充填時のバルブ機能と安全要素機能である。
【0037】
第2の局面によれば、本発明は、加圧流体を収容することができ、本発明の第1の局面による計量キャップにより閉じられ、20バールより大きい初期内部圧力を有する容器を提供する。
【0038】
このような容器は、固定された弁を有さず、キャップが取外し可能であるため、エアロゾル基準を満たす必要がない。
【0039】
本発明の他の目的、特徴、および利点は、添付の図面と関連付けられた特定の実施例の以下の記載によって明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の第1の実施例に係る計量キャップが設けられた加圧容器の縦断面図である。
【図2】図1の計量キャップを作るために組み立てられる構成要素の分解図である。
【図3】図1の計量キャップの本体を容器のネック部に挿入した状態を示す側面図である。
【図4】図1の計量キャップの縦断面を拡大して示す図である。
【図5】閉止位置にある図1の計量キャップの縦断面図である。
【図6】中間位置にある図1の計量キャップの環状溝を拡大して示す縦断面図である。
【図7】開放位置にある図1のキャップの縦断面図である。
【図8】第2の実施例に係る計量キャップが設けられた加圧容器の縦断面図である。
【図9】第2の実施例に係る計量キャップが設けられた加圧容器の縦断面図である。
【図10】第3の実施例に係る計量キャップが設けられた加圧容器の縦断面図である。
【図11】第3の実施例による計量キャップが設けられた加圧容器の縦断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
図1から図7は、本発明の第1の実施例を示し、計量キャップ1は、加圧容器2に対してねじ込まれることによって接続される。参照番号は、すべての図において、同じ構成要素を指す。
【0042】
図1は、計量キャップ1によって閉じられた容器2を示す。
容器2は、底部3と、ネック部5に向かって狭まる筒状の側壁4とを含む。側壁4は、傾斜角βで狭まっている。ネック部5は、容器2を構成する材料自体を外側に折り返すことによってもたらされる。ネック部5は、前ネック面6と底部ネック縁7とを含む。容器2は、加圧流体を収容するように設計されている。
【0043】
計量キャップ1についての説明のために、計量キャップ1を構成する構成要素の断面をより正確に示す図4を参照する。
【0044】
計量キャップ1は、長手軸I−Iを有する本体8と、封止接合部15と、組立リング16と、閉止部材17と、操作部材18とを含む。
【0045】
本体8は、貫通部分9と突出部分11とを含み、これらは、突出部分11に対して配向された封止ショルダ14で接合される。
【0046】
貫通部分9は、実質的に筒状の遠位部分と、径方向の周近位突出部10とを含む。径方向の周近位突出部10は、円錐角度αを有する切頭円錐部10a(図2)を含む。
【0047】
円錐角度αは、容器2の計量キャップ1の機械的応力を分散させるように、傾斜角βに対応して設計されている。
【0048】
貫通部分9は、本体8の長手軸I−Iの両側に2つの側平坦部19aおよび19b(図2および図3)を含む。これらの2つの側平坦部19aおよび19b(図2および図3)は、長手軸I−Iに平行であり、ネック部5を介して容器2の中に本体8の貫通部分9を導入できるように設計されている。
【0049】
これを行なうために、2つの側平坦部19aおよび19bにおいて、貫通部分9の幅190は、容器2のネック部5の直径Dよりも小さくなるように設計されている。
【0050】
代わりに、本体8の貫通部分9は、非平行、非対称な側面、または単一の側面を含むことができる。重要なことは、貫通部分9をネック部5に入れることができ、封止接合部15のための十分な面を付与することである。
【0051】
突出部分11は、軸方向の貫通流体通路12と、流体出口通路13と、封止ショルダ14に近接する外部表面に形成されたねじ切り部11aとを含む。流体出口通路13と軸方向の流体通路12とは互いに連通し、ひとたび計量キャップ1が容器2に接続されたときに、容器2に収容される生成物の流動を可能とする。
【0052】
軸方向の流体通路12は、中間ショルダ部30を含む。中間ショルダ部30は、流体出口通路13と軸方向の流体通路12の上流オリフィス12aとの間の中間位置に設けられる。中間ショルダ部30の面は、上流方向に配向されている。
【0053】
封止接合部15は環状であり、封止ショルダ14と前ネック面6とを圧迫するように適合されている。
【0054】
組立リング16は、ねじ切りされた貫通開口24を有する実質的に筒状の部分25と周スカート部20とを含む。組立リング16のねじ切りされた貫通開口24のねじ切り部は、突出部分11のねじ切り部11aのねじ切り部分に対応するように設計されている。
【0055】
閉止部材17は、流体出口通路13を選択的に開閉することができる。閉止部材17の開閉は、本体8の突出部分11にアクセス可能な操作部材18により制御される。
【0056】
閉止部材17は、2つの環状溝22aおよび22bを有するロッドである。環状溝22aおよび22bは、切頭円錐形状を有し、流体出口通路13と中間ショルダ部30との間の軸方向の距離よりも大きい距離で互いに軸方向に離れている(図4)。
【0057】
環状溝22aおよび22bには、閉止接合部23aおよび23bがそれぞれ設けられる。各閉止接合部23aおよび23bは、有利にエラストマからなり、その形状は、均一な厚さの円形断面を有する筒状および管状であるのが好ましい。上流環状溝22aは、上流オリフィス12aの方向に進むにつれ深さが減少する。
【0058】
閉止部材17は、2つの環状溝22aおよび22bの間に位置する中間部分170を有し、図1から図7の実施例においては筒状で示される。この中間部分170は、切頭円錐形状でもよく、より幅広くは、吐出される流体の粒度分布に応じて定められる如何なる形状であってもよい。
【0059】
図5から図7は、軸方向の流体通路12における閉止部材17の摺動を示す。
図5は、閉止位置P1にある計量キャップ1を示す。計量キャップ1がこの位置にある時、容器2に収容される生成物は、容器2の外に放出されない。上流閉止ガスケット23aは、流体出口通路13と中間ショルダ30との間において、軸方向の流体通路12内の小さい直径を有する筒状部分と係合し、軸方向の流体通路12を封止して閉じる。
【0060】
図6は、中間位置Pにある閉止部材17を拡大して示す。この中間位置Pにおいて、上流閉止接合部23aは、中間ショルダ30と整合し、ユーザが閉止部材17を軸方向に動かして制御できる流量で加圧流体を通過させるように部分的な開口部をもたらす。環状溝22aの切頭円錐形状は、上流閉止接合部23aに対して徐々に応力をかけ、徐々に開放できるようにする。
【0061】
図7は、開放位置P2にある計量キャップ1を示す。計量キャップ1がこの位置にある時、容器2に収容される生成物は、容器2の外に放出される。
【0062】
図5に示すように、閉止部材17が閉止位置P1にある時、軸方向の流体通路12は閉止部材17によって閉止されているため、流体を放出することはできない。容器2の内部圧力によって閉止部材17は外方向に押される。閉止部材17の外方向への動きは、閉止部材17に設けられたショルダ26により制限され、これにより、軸方向の流体通路12の中間ショルダ30に対してショルダ26が軸方向に圧迫され、閉止部材17の退避が防止される。
【0063】
閉止位置P1における封止は、円錐内において軸方向の流体通路12の壁に対して押される上流閉止接合部23aによってもたらされる。
【0064】
容器内において所与の圧力値を超える過度の圧力がかかった場合、封止接合部15を介して周スカート部20と容器2との間において漏れが発生し得る。
【0065】
ユーザが操作部材18に対して力F(図7)を加えた場合、閉止部材17のロッドは軸方向の流体通路12内で摺動する。上流閉止ガスケット23aは常に軸方向の流体通路12の壁に対して押し当てられているため、流体は漏洩しない。図6から理解されるように、切頭円錐形状の環状溝22aに係合される筒状の閉止接合部23aによって、効果的かつ非常に経済的な閉止がもたらされる。
【0066】
図7は、流体が放出される開放位置P2における構成要素を示す。閉止部材17は、十分に下げられ、上流閉止ガスケット23aにおいて封止部を破る。
【0067】
流体は、これにより、制御された状態で外方向に向けて放出され、軸方向の流体通路12および出口通路13を通過する。第2の閉止ガスケット23bは、操作部材18に向かって多少の流体が流出することを防ぐための封止をもたらす。
【0068】
操作部材18は、ねじ切りされたボア18aが設けられたフードであり、閉止部材17のねじ切りされた遠位端部17aに対してねじ回転させることによって固定される。代わりに、操作部材18は、クリップで固定、圧着(sertissage)、フーピング(frettage)、または接着によって固定することができる。
【0069】
本実施例においては、螺旋圧縮ばね型の弾性手段17bは、操作部材18と本体8との間に係合され、容器2の内部圧力が低過ぎる場合に、または流体の粘着性が高い場合に、閉止を補助する。
【0070】
しかし、弾性手段17bは不可欠なものではなく、吐出される流体が適切である場合には、容器2の内部圧力が閉止部材17を閉止位置P1にまで摺動させるのに十分であることが考えられる。
【0071】
必要であれば、容器に収容される流体を事前にろ過しなければならない。
図2は、計量キャップ1を作るための構成要素の組み立て順序を示す。
【0072】
封止接合部15は、組立リング16の内部に配置される。これにより、ひとたび全体が組み立てられると、封止接合部15は、容器2のネック部5を封止する。操作部材18を取り付けていない閉止部材17は、摺動可能に軸方向の流体通路12に取り付けられ、上流オリフィス12aを通して係合される。閉止ガスケット23aおよび23bは、閉止部材17に設けられるそれぞれの環状溝22aおよび22bに事前に取り付けられる。ガスケット15が設けられた組立リング16は、本体8に係合する。操作部材18は、閉止部材17の遠位端部17aに対してねじ込まれ、閉止部材17の近位端部に設けられるスロット17cにねじ回しを係合させることにより、閉止部材17を回転しないように固定する。スロット17cの代わりに、他の係止手段を設けることができ、スロット17cは他の形状を有することができる。
【0073】
次に、貫通部分9は、容器2のネック部15内に斜めに導入することができる。この導入動作は、特に2つの側平坦部19aおよび19bにより行うことができる。計量キャップ1は、ネック部7の内縁に対して当接して径方向の周突出部10が係合するように位置決めされる。
【0074】
組立リング16は、本体8の突出部分11のねじ切りされた部分に対してねじ回しされる。組立リング16は、前ネック面6および封止ショルダ14を軸方向に圧迫する。計量キャップ1と容器2との接続がもたらされる。
【0075】
周スカート部20は、容器2のネック部5を囲い、その端縁(son bord extreme)21と容器の周壁4との間に漏洩空間Eを残す。
【0076】
本発明は、容器2の内部圧力が所定の最大圧力に達した場合に、安全な漏洩によってユーザの安全を確保する。これを行なうために、側平坦部19aおよび19bは、凹んだ状態で配置され、これにより、ネック部5の一部を僅かに変形させ、強度の小さい領域をもたらす。したがって、所定の最大圧力に達した場合、ネック部5は外方向に変形し、ガスケット15の押し潰しは小さくなり、これによって安全な漏洩がもたらされる。
【0077】
この第1の実施例は、特に500μmよりも小さい粒度分布を有する流体に適している。
【0078】
図8および図9は、本発明の第2の実施例を示す。容器2(図1)は、計量キャップ100によって閉じられる。第1の実施例のように、計量キャップ100は、ねじ込みにより容器2に接続される。
【0079】
同じ主要な手段に対しては、図1から図7と同様に、同じ参照符号が付与される。
計量キャップ100は、長手軸II−IIを有する本体80と、封止接合部15と、組立リング16と、閉止要素40とを有する。
【0080】
第1の実施例と第2の実施例との主な違いは、第2の実施例においては、閉止部材41と操作部材42とが一体に形成され、閉止要素40を構成することである。代わりに、操作部材42は、接着剤による接着、クリップで固定、フーピング、またはねじ込みにより取付けられる部分とすることができる。
【0081】
軸方向の流体通路12は、ねじ切りされた上部12b、底部ショルダ43、および中間ショルダ44aを含む。底部ショルダ43は、流体出口通路13と軸方向の流体通路12の上部オリフィス12aとの間の中間位置に配置される。
【0082】
閉止要素40は、流体出口通路13を選択的に開閉することができる。これは、本体80の突出部分11にアクセス可能な操作部材42をユーザが直接的に操作することによって制御される。
【0083】
閉止部材41は、4つの部分を含むロッドである。第1上部41aは、操作部材42に近い部分において部分的にねじ切りされる。第2部分41bの直径は小さくなっており、2つの切頭円錐形状を有する環状溝45を含む。
【0084】
環状溝45は、たとえば球体形状のような膨らみをもたらす他の形状も有することができる。
【0085】
第1部分41aと第2部分41bとは、ショルダ44aにより結合される。第3の部分41cは、切頭円錐形状を有し、ロッドの終端点にある第4の部分41dと結合される。
【0086】
環状溝45には、閉止接合部46が設けられる。前の実施例に記載のように、閉止接合部46は、有利にエラストマからなり、円形の断面で均等な厚さを有する管状および筒状である。環状溝45は、上流オリフィス12aに向かうにつれて深さが増す。
【0087】
この実施例において、計量キャップ100は、ボール47のような閉止要素を含む。ボール47は、軸方向の流体通路12において軸方向の動きにより係合し、円錐ばね48によって所定の位置に保持される。ボール47の直径は、容器2に入らないよう十分な大きさであって、底部ショルダ43とボールとが接触したときに封止をもたらすのに十分な大きさとなるように選択される。
【0088】
記載されていない実施例においては、ばねはまっすぐであってもよく、プランジャ管49(図8から図11)に当接させるができ、その内径をボール47の直径よりも小さくすることができる。
【0089】
計量キャップ100の機能について記載する。
図9に示される位置において、計量キャップ100は閉止位置にある。計量キャップ100がこの閉止位置にある時、容器2に収容される生成物は、容器2の外に放出することができない。閉止部材41の第4の先尖部分41dは、流体出口通路13の上流にある軸方向の流体通路12の狭部50と協働する。狭部50はシート部を形成し、第4部分41dはこのシート部を圧迫して軸方向の流体通路12を封止および閉止する。
【0090】
閉止部材41が中間位置にあるとき、第4の先尖部分41dは、軸方向の流体通路12の狭部50と協働しない。この方法によって部分的な開口がもたらされ、これにより、閉止要素40をねじ回して緩める度合いに応じて閉止部材41を軸方向に動かすことで、ユーザが制御可能な流量で加圧流体が流れる。第4の部分41dの先尖形状によって、徐々に開くことができる。
【0091】
流体の流量を、吐出される流体の粒状分布に応じて適合させるために、第3の部分41cの直径および先端41dの形状を変更することができる。
【0092】
開放位置において、第3部分41cは、軸方向の流体通路12の狭部50とは接触しないため、封止が破られ、容器2に収容される生成物は、容器2の外に放出される。
【0093】
ユーザが閉止要素40を逆に回すと、閉止部材41のロッドは、軸方向の流体通路12において上昇する。閉止接合部46は、軸方向の流体通路12の壁に対して押されたままであり、操作部材42に向かう流体の進行を妨げる。
【0094】
ボール47は、充填弁および安全弁としての2つの機能を果たす。安全弁の機能は、図8に示される。
【0095】
充填に際して、閉止要素40は外され、流体出口通路13は閉塞される。ボール47は、円錐ばね48によって底部ショルダ43に向けて押される。ボール47と底部ショルダ43との接触により、封止がもたらされる。
【0096】
充填の間、圧力下にある流体の進行によってボール47が容器2の内部に向けて押され、ボール47は底部ショルダ43とは接触せず、加圧流体は容器2の内部に向けて流れる。
【0097】
出口に向かって移動する流体が底部ショルダ43に接触するボール47を押し、封止をもたらし、これによって容器2の外への加圧流体の排出を防ぐことから、ボール47は逆止弁の役割を果たし、容器2に収容される流体の噴出を防ぐ。
【0098】
閉止要素40が偶発的に逆に回されると、ボール47が上昇して底部ショルダ43と接触し、封止をもたらすことから、ボール47は安全弁としての役割も果たす。これにより、加圧流体は、容器2の外には放出されない。
【0099】
図10および図11は、本発明の第3の実施例を示す。第2の実施例との違いは、円錐ばねが無いことにある。ボール47は、容器2の十分な内部圧力によって所定の位置に保持される(図10)。
【0100】
図8から図11は、容器2の内部から外に向けて流体を導くプランジャ管49を示す。
ボール47は、嵌めこまれた後のプランジャ管49の内径よりも大きい直径を有する。これにより、ボール47は容器2の内部に落ちることがない(図11)。この態様により、ボール47はプランジャ管49と底部ショルダ43との間に係合する。
【0101】
プランジャ管49は、図1から図7には示されていないが、ボール47の動きを制限する機能、またはばね48を支持する機能と同じ機能を特に有するように設計することができる。
【0102】
図8から図11の実施例において、針41dの円錐は約60°の角度を有するのが好ましく、針41dとボール47との接触時にボール47が傷付かないように針を面取りするのが好ましい。
【0103】
第2の実施例および第3の実施例は、2mmより小さい粒度分布を有する流体に特に適している。
【0104】
食品に使用される流体を収容して吐出する容器の場合、計量キャップは、食品適合特性を有する材料から作ることができる。これは、プラスチック材料または金属(たとえば、ステンレス鋼またはアルミ合金)から作ることができる。
【0105】
流体出口13は、流体をより人間工学的に吐出するために延長管を嵌め込むことができるように形成することができる。
【0106】
記載されていない実施例において、径方向の周突出部10の切頭円錐部の円錐角度αは、容器のネック部の内部縁の傾斜βには対応しない。貫通部分9が回転すると、アンダーカットが形成され、本体8が固く係止される。
【0107】
図8から図11の実施例に基づいて例示されていない他の実施例において、ボール47は、必要に応じて軸方向の流体通路12の直径よりも実質的に小さい直径を有し、ばね48の内径よりも実質的に大きい直径を有するシリンダと置き換えることができる。このシリンダには、溝22a(図6)のような、実質的に切頭円錐形状の溝を設けることができる。閉止接合部23aのような接合部が溝に設けられる。図6に示されるような封止が実現し、封止結合部は狭部50(図8から図11)のような軸方向の流体通路の狭部と接触する。
【0108】
本発明は明記された実施例に限定されるものではなく、以下の請求の範囲に含まれるさまざまな変更や抽象化を含むことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を収容可能な加圧容器(2)のための計量キャップ(1,100)であって、容器(2)は、底部(3)とネック部(5)に向かって狭まる実質的に筒状の側壁(4)とを含み、ネック部(5)は、前ネック面(6)と内側ネック縁(7)とを有し、計量キャップ(1,100)は、
− 長手軸を有する本体(8,80)を備え、本体は、
−− 容器(2)のネック部(5)に入るように適合され、内側ネック縁(7)に対して当接して係合することができる径方向の周突出部(10)を有する貫通部分(9)と、
−− 容器(2)の内部と連通し、流体出口通路(13)を介して容器(2)の外と連通する軸方向の流体通路(12)を有する突出部分(11)と、
−− 貫通部分(9)と突出部分(11)との間の接合部に設けられた封止ショルダ(14)とを有し、計量キャップ(1,100)はさらに、
− 封止ショルダ(14)と前ネック面(6)とを圧迫するように適合された封止接合部(15)と、
− 本体(8,80)の突出部分(11)に対して取り外し可能に固定することができ、第1の封止接合部(15)を前ネック面(6)および封止ショルダ(14)に対して軸方向に固定する組立リング(16)と、
− 本体(8,80)の突出部分(11)にアクセス可能な操作部材(18,42)によって制御され、流体出口通路(12)を選択的に開閉することができる閉止部材(17,41)とを備える、計量キャップ。
【請求項2】
径方向の周突出部(10)は切頭円錐部(10a)を有し、切頭円錐部(10a)の円錐角度αは、容器(2)の内側ネック縁(7)の傾斜に実質的に対応する、請求項1に記載の計量キャップ(1)。
【請求項3】
貫通部分(9)は、容器(2)のネック部(5)の直径(D)より小さい幅(190)を有する少なくとも1つの凹側面(19a,19b)を含む、請求項1または2のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの側面(19a,19b)は、ネック部(5)の一部に僅かな変形をもたらし、容器(2)の内部圧力が所定の圧力を超えた場合に漏れが発生するように位置決めされる、請求項3に記載の計量キャップ(1)。
【請求項5】
計量キャップ(1)は、金属またはプラスチック材料からなる、請求項1から4のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項6】
金属は、ステンレス鋼またはアルミニウム合金である、請求項5に記載の計量キャップ(1)。
【請求項7】
組立リング(16)は、ねじ固定、加圧、またはコッタ固定によって本体(8,80)に固定される、請求項1から6のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項8】
組立リング(16)は、容器(2)のネック部(5)を囲う周スカート部(20)を有し、その端部(21)と容器(2)の側壁(4)との間に漏洩空間(E)を残す、請求項1から7のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項9】
閉止部材(17)は、閉止位置(P1)と開放位置(P2)との間で軸方向の流体通路(12)において摺動可能に取り付けられるロッドであり、環状の閉止接合部(23aおよび23b)を受け入れ可能な2つの環状溝(22aおよび22b)を有する、請求項1から8のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項10】
封止部材(41)は、本体(80)において回すまたは逆に回すことによって作動する係止ねじである、請求項1から8のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項11】
閉止部材(41)は、軸方向の流体通路(12)において容器(2)のネック部に近接する位置に位置決めされ、ばね(48)または容器(2)の内部圧力によって容器(2)から距離を空けて保持される閉止要素(47)を有する、請求項10に記載の計量キャップ(1)。
【請求項12】
加圧流体を収容することができる容器(2)であって、容器(2)は、請求項1から11のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)によって閉じられ、容器(2)の初期内部圧力は20バールよりも大きい、容器。
【請求項1】
流体を収容可能な加圧容器(2)のための計量キャップ(1,100)であって、容器(2)は、底部(3)とネック部(5)に向かって狭まる実質的に筒状の側壁(4)とを含み、ネック部(5)は、前ネック面(6)と内側ネック縁(7)とを有し、計量キャップ(1,100)は、
− 長手軸を有する本体(8,80)を備え、本体は、
−− 容器(2)のネック部(5)に入るように適合され、内側ネック縁(7)に対して当接して係合することができる径方向の周突出部(10)を有する貫通部分(9)と、
−− 容器(2)の内部と連通し、流体出口通路(13)を介して容器(2)の外と連通する軸方向の流体通路(12)を有する突出部分(11)と、
−− 貫通部分(9)と突出部分(11)との間の接合部に設けられた封止ショルダ(14)とを有し、計量キャップ(1,100)はさらに、
− 封止ショルダ(14)と前ネック面(6)とを圧迫するように適合された封止接合部(15)と、
− 本体(8,80)の突出部分(11)に対して取り外し可能に固定することができ、第1の封止接合部(15)を前ネック面(6)および封止ショルダ(14)に対して軸方向に固定する組立リング(16)と、
− 本体(8,80)の突出部分(11)にアクセス可能な操作部材(18,42)によって制御され、流体出口通路(12)を選択的に開閉することができる閉止部材(17,41)とを備える、計量キャップ。
【請求項2】
径方向の周突出部(10)は切頭円錐部(10a)を有し、切頭円錐部(10a)の円錐角度αは、容器(2)の内側ネック縁(7)の傾斜に実質的に対応する、請求項1に記載の計量キャップ(1)。
【請求項3】
貫通部分(9)は、容器(2)のネック部(5)の直径(D)より小さい幅(190)を有する少なくとも1つの凹側面(19a,19b)を含む、請求項1または2のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項4】
前記少なくとも1つの側面(19a,19b)は、ネック部(5)の一部に僅かな変形をもたらし、容器(2)の内部圧力が所定の圧力を超えた場合に漏れが発生するように位置決めされる、請求項3に記載の計量キャップ(1)。
【請求項5】
計量キャップ(1)は、金属またはプラスチック材料からなる、請求項1から4のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項6】
金属は、ステンレス鋼またはアルミニウム合金である、請求項5に記載の計量キャップ(1)。
【請求項7】
組立リング(16)は、ねじ固定、加圧、またはコッタ固定によって本体(8,80)に固定される、請求項1から6のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項8】
組立リング(16)は、容器(2)のネック部(5)を囲う周スカート部(20)を有し、その端部(21)と容器(2)の側壁(4)との間に漏洩空間(E)を残す、請求項1から7のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項9】
閉止部材(17)は、閉止位置(P1)と開放位置(P2)との間で軸方向の流体通路(12)において摺動可能に取り付けられるロッドであり、環状の閉止接合部(23aおよび23b)を受け入れ可能な2つの環状溝(22aおよび22b)を有する、請求項1から8のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項10】
封止部材(41)は、本体(80)において回すまたは逆に回すことによって作動する係止ねじである、請求項1から8のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)。
【請求項11】
閉止部材(41)は、軸方向の流体通路(12)において容器(2)のネック部に近接する位置に位置決めされ、ばね(48)または容器(2)の内部圧力によって容器(2)から距離を空けて保持される閉止要素(47)を有する、請求項10に記載の計量キャップ(1)。
【請求項12】
加圧流体を収容することができる容器(2)であって、容器(2)は、請求項1から11のいずれか1項に記載の計量キャップ(1)によって閉じられ、容器(2)の初期内部圧力は20バールよりも大きい、容器。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公表番号】特表2013−510780(P2013−510780A)
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−539446(P2012−539446)
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【国際出願番号】PCT/IB2010/054869
【国際公開番号】WO2011/061651
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(512128542)
【氏名又は名称原語表記】GANDY, SERGE
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月27日(2010.10.27)
【国際出願番号】PCT/IB2010/054869
【国際公開番号】WO2011/061651
【国際公開日】平成23年5月26日(2011.5.26)
【出願人】(512128542)
【氏名又は名称原語表記】GANDY, SERGE
【Fターム(参考)】
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