説明

加圧流動層複合発電設備

【課題】 低圧ガスクーラのガス出口側に低温腐食を発生させることなく且つ効率を低下させることなく、バイパスラインにおける低圧ガスクーラの下流側でのスチーミングの発生を防止し得る加圧流動層複合発電設備を提供する。
【解決手段】 高圧ガスクーラ37より下流側の煙道34途中に、間接循環水系統44を流れる間接循環水によって排ガスの熱を回収する低圧ガスクーラ39を設けると共に、前記間接循環水系統44途中に、低圧給水加熱器30のバイパスライン38を流れるボイラ給水によって前記間接循環水の熱を回収する熱交換器45を設ける。

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、加圧流動層複合発電設備に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、火力発電の高効率化を目ざして、加圧流動層ボイラを用いた複合発電設備の研究開発が行われている。
【0003】以下、図4により加圧流動層複合発電設備の一例を説明する。
【0004】加圧流動層複合発電設備は、蒸発器5、過熱器1及び再熱器2を内装するセル3と、該セル3を内装する圧力容器7とを備え、前記セル3内には、所定量のベッド材4が装入されている。
【0005】過熱器1の蒸気流通方向上流側端部は蒸発器5を介して管路19によりボイラ給水系統6に、下流側端部は管路20により蒸気タービン設備10の高圧タービン11の蒸気入口に接続され、又、再熱器2の蒸気流通方向上流側端部は管路21により蒸気タービン設備10の高圧タービン11の蒸気出口に、下流側端部は管路22により蒸気タービン設備10の中低圧タービン12の蒸気入口に接続されており、更に、前記中低圧タービン12の蒸気出口は管路23により前記ボイラ給水系統6に接続されている。
【0006】前記ボイラ給水系統6は、中低圧タービン12から排出された蒸気を冷却凝縮する復水器28と、該復水器28の出側に設けられた復水ポンプ29と、該復水ポンプ29で昇圧されたボイラ給水を加熱する低圧給水加熱器30と、該低圧給水加熱器30からのボイラ給水を脱気するための脱気器31と、該脱気器31の出側に設けられた給水ポンプ32と、該給水ポンプ32で昇圧されたボイラ給水を加熱する高圧給水加熱器33とを備えてなる構成を有している。
【0007】又、前記圧力容器7には、ガスタービン26によって駆動され且つ大気15を圧縮するコンプレッサ14が、圧縮空気供給管路16を介して接続され、前記セル3には、途中にセラミックフィルタ8が設けられた管路25を介してガスタービン26のガス入口が接続され、該ガスタービン26のガス出口は煙道34により煙突35に接続され、該煙道34途中には、高圧給水加熱器33のバイパスライン36を流れるボイラ給水によって排ガスの熱を回収する高圧ガスクーラ37と、低圧給水加熱器30のバイパスライン38を流れるボイラ給水によって排ガスの熱を回収する低圧ガスクーラ39とが設けられている。
【0008】上述した加圧流動層複合発電設備では、コンプレッサ14により大気15を圧縮した圧縮空気を圧縮空気供給管路16から圧力容器7へ供給し、セル3内にベッド材4の流動層17を形成させたうえ、流動層17へ石炭等の燃料18を供給して流動層17内で燃焼させる。
【0009】燃料18が燃焼すると、その熱エネルギーは、流動状態のベッド材4に伝達され、更に、ベッド材4が蒸発器5、過熱器1、再熱器2に接触することによって、前記熱エネルギーが蒸発器5、過熱器1、再熱器2に伝達される。
【0010】ボイラ給水系統6から蒸発器5へ供給されるボイラ給水は前記熱エネルギーによって蒸気化し、その蒸気は過熱器1により過熱蒸気となり、該過熱蒸気は蒸気タービン設備10の高圧タービン11に流入して該高圧タービン11が駆動される。
【0011】高圧タービン11を駆動した後の蒸気は、再熱器2へ流入し、該再熱器2によって再熱された蒸気は中低圧タービン12に流入して、該中低圧タービン12を駆動し、更に中低圧タービン12を駆動した後の蒸気は、ボイラ給水系統6の復水器28によってボイラ給水に戻され、復水ポンプ29を経て低圧給水加熱器30において加熱されると共に、バイパスライン38へ分岐されたボイラ給水の一部により低圧ガスクーラ39において後述する排ガスの熱が回収された後、脱気器31でボイラ給水の脱気が行われ、該脱気器31で脱気されたボイラ給水は、給水ポンプ32により昇圧された後、高圧給水加熱器33において加熱されると共に、バイパスライン36へ分岐されたボイラ給水の一部により高圧ガスクーラ37において後述する排ガスの熱が回収され、再び蒸発器5へ供給される。
【0012】このようにして、蒸気タービン設備10は蒸気により駆動され、蒸気タービン設備10に接続された蒸気タービン発電機24によって発電が行われる。
【0013】一方、セル3内において燃焼した燃料18の燃焼排ガスは、管路25によりガスタービン26に供給され、該ガスタービン26に接続されたガスタービン発電機27によって発電が行われ、又、同時に、ガスタービン26によって前記コンプレッサ14が駆動される。
【0014】前記ガスタービン26を駆動した後の排ガスは、煙道34を流れ、高圧ガスクーラ37において高圧給水加熱器33のバイパスライン36を流れるボイラ給水によって熱が回収され、更に低圧ガスクーラ39において低圧給水加熱器30のバイパスライン38を流れるボイラ給水によって熱が回収され、煙突35から大気へ放出される。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前述の如き加圧流動層複合発電設備の場合、セラミックフィルタ8によって灰が除去された排ガス中にSO3が存在するため、低圧ガスクーラ39のガス出口温度が約130℃以下になって、SO3の酸露点以下になると、低圧ガスクーラ39のガス出口側に低温腐食が発生する虞れがある。
【0016】このため、従来においては、図4に示される如く、バイパスライン38における低圧ガスクーラ39の下流側と上流側とを再循環ライン40で結び、該再循環ライン40途中に、再循環ポンプ41と流量調整弁42とを設け、前記バイパスライン38における低圧ガスクーラ39のボイラ給水入口側の温度を温度検出器43で検出し、該バイパスライン38における低圧ガスクーラ39のボイラ給水入口側の温度が130℃程度となり、且つ低圧ガスクーラ39のガス出口側の温度が130℃以上となるよう、前記温度検出器43からの検出信号43aに基づき前記流量調整弁42の開度を調整し、低圧ガスクーラ39で加熱されたボイラ給水の一部を再循環ライン40から再循環させることにより、前記低圧ガスクーラ39のガス出口側に低温腐食が発生しないようにしている。
【0017】尚、このときの低圧ガスクーラ39におけるボイラ給水の温度上昇と排ガスの温度降下との関係は、例えば、図5に示されるようになる。
【0018】しかしながら、前述の如く、低圧ガスクーラ39で加熱されたボイラ給水の一部を再循環ライン40から再循環させることにより、低圧ガスクーラ39のボイラ給水入口側の温度が130℃程度となるようにした場合、図5に示される如く、低圧ガスクーラ39のボイラ給水出口側の温度は170℃程度となり、脱気器31でのボイラ給水の飽和温度を越えてしまい、バイパスライン38における低圧ガスクーラ39の下流側でスチーミングが発生し、ボイラ給水の流れのバランスが悪くなったり、ハンマリングが起こったりするという欠点を有していた。
【0019】前記バイパスライン38における低圧ガスクーラ39の下流側でスチーミングが発生することを防止するためには、バイパスライン38へのボイラ給水量を減少させ、低圧ガスクーラ39における熱交換量を下げて、該低圧ガスクーラ39のボイラ給水出口側の温度上昇を抑えることも考えられるが、このようにした場合、低圧ガスクーラ39での排ガスの温度降下が小さくなり、熱回収が不充分となって、効率の低下につながるという不具合があった。
【0020】本発明は、斯かる実情に鑑み、低圧ガスクーラ39のガス出口側に低温腐食を発生させることなく且つ効率を低下させることなく、バイパスライン38における低圧ガスクーラ39の下流側でのスチーミングの発生を防止し得る加圧流動層複合発電設備を提供しようとするものである。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明は、復水器28で蒸気を冷却凝縮させたボイラ給水を、低圧給水加熱器30と高圧給水加熱器33とで加熱するボイラ給水系統6と、コンプレッサ14で圧縮された空気が供給される圧力容器7内に設けられ、前記ボイラ給水系統6から供給されるボイラ給水を蒸気化する蒸発器5と、該蒸発器5で生成された蒸気を過熱する過熱器1と、温度が低下した蒸気を再熱する再熱器2とが内装され、且つ内部に流動層17が形成されるセル3と、該セル3内の流動層17に供給され燃焼した燃料18の燃焼排ガスにより回転駆動され、前記コンプレッサ14及びガスタービン発電機27を駆動するガスタービン26と、前記過熱器1で過熱された蒸気によって回転駆動される高圧タービン11と、該高圧タービン11を駆動した後前記再熱器2で再熱された蒸気によって回転駆動され且つ該蒸気を前記ボイラ給水系統6の復水器28へ導く中低圧タービン12とからなり、蒸気タービン発電機24を駆動する蒸気タービン設備10と、前記ガスタービン26のガス出口側に接続された煙道34途中に設けられ、且つ高圧給水加熱器33のバイパスライン36を流れるボイラ給水によって排ガスの熱を回収する高圧ガスクーラ37とを備えた加圧流動層複合発電設備であって、前記高圧ガスクーラ37より下流側の煙道34途中に、間接循環水系統44を流れる間接循環水によって排ガスの熱を回収する低圧ガスクーラ39を設けると共に、前記間接循環水系統44途中に、低圧給水加熱器30のバイパスライン38を流れるボイラ給水によって前記間接循環水の熱を回収する熱交換器45を設けたことを特徴とする加圧流動層複合発電設備にかかるものである。
【0022】又、前記加圧流動層複合発電設備においては、間接循環水系統44を、間接循環水を流通せしめる間接循環水管路46と、該間接循環水管路46途中に設けられ、且つ間接循環水管路46の内圧を所望の圧力に高めるための間接循環水加圧タンク47と、前記間接循環水管路46途中に設けられ、且つ間接循環水を圧送して循環させるための間接循環水ポンプ48とによって構成することができる。
【0023】前記間接循環水管路46の内圧を所望の圧力に高めるには、間接循環水加圧タンク47に窒素ガスを供給するように構成することもできる。
【0024】上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0025】ガスタービン26を駆動した後の排ガスは、煙道34を流れ、高圧ガスクーラ37において高圧給水加熱器33のバイパスライン36を流れるボイラ給水によって熱が回収された後、更に低圧ガスクーラ39において間接循環水系統44を流れる間接循環水によって熱が回収される一方、中低圧タービン12を駆動した後の蒸気は、ボイラ給水系統6の復水器28によってボイラ給水に戻され、低圧給水加熱器30において加熱されると共に、バイパスライン38へ分岐されたボイラ給水の一部により熱交換器45において、前記排ガスから熱を回収した間接循環水の熱が回収された後、高圧給水加熱器33において加熱されると共に、バイパスライン36へ分岐されたボイラ給水の一部により高圧ガスクーラ37において排ガスの熱が回収され、再び蒸発器5へ供給される。
【0026】この結果、低圧ガスクーラ39の間接循環水入口側の温度を所要温度に上げ、且つ低圧ガスクーラ39のガス出口側の温度を低温腐食の虞れのない温度とすることが可能となるため、前記低圧ガスクーラ39のガス出口側に低温腐食が発生する心配はなく、しかも、熱交換器45のボイラ給水出口側の温度はスチーミングの発生しない温度に抑えることが可能となり、又、低圧ガスクーラ39での排ガスの温度降下は小さくならず、熱回収が充分に行われて、効率が低下することもない。
【0027】又、間接循環水系統44を、間接循環水管路46と、間接循環水加圧タンク47と、間接循環水ポンプ48とによって構成すると、間接循環水加圧タンク47に窒素ガス等を供給して、間接循環水管路46の内圧を所望の圧力に高めた状態で、間接循環水ポンプ48により間接循環水を循環させることができるため、前記低圧ガスクーラ39の間接循環水出口側の温度を上げても、間接循環水管路46内においてスチーミングが発生しないようにすることが可能となる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0029】図1は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図4と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図4に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、図1に示す如く、高圧ガスクーラ37より下流側の煙道34途中に、間接循環水系統44を流れる間接循環水によって排ガスの熱を回収する低圧ガスクーラ39を設けると共に、前記間接循環水系統44途中に、低圧給水加熱器30のバイパスライン38を流れるボイラ給水によって前記間接循環水の熱を回収する熱交換器45を設けた点にある。
【0030】本図示例の場合、前記間接循環水系統44は、間接循環水を流通せしめる間接循環水管路46と、該間接循環水管路46途中に設けられ且つ間接循環水管路46の内圧を所望の圧力(およそ15[kgf/cm2])に高めるための間接循環水加圧タンク47と、前記間接循環水管路46途中に設けられ且つ間接循環水を圧送して循環させるための間接循環水ポンプ48とによって構成してあり、又、前記間接循環水加圧タンク47には、窒素ガス(N2)を供給することにより、間接循環水管路46の内圧を所望の圧力に高めるよう構成してある。
【0031】次に、上記図示例の作動を説明する。
【0032】ガスタービン26を駆動した後の排ガスは、煙道34を流れ、高圧ガスクーラ37において高圧給水加熱器33のバイパスライン36を流れるボイラ給水によって熱が回収された後、更に低圧ガスクーラ39において間接循環水系統44の間接循環水管路46を流れる間接循環水によって熱が回収され、煙突35から大気へ放出される。
【0033】一方、中低圧タービン12を駆動した後の蒸気は、ボイラ給水系統6の復水器28によってボイラ給水に戻され、復水ポンプ29を経て低圧給水加熱器30において加熱されると共に、バイパスライン38へ分岐されたボイラ給水の一部により熱交換器45において、前記排ガスから熱を回収した間接循環水の熱が回収された後、脱気器31でボイラ給水の脱気が行われ、該脱気器31で脱気されたボイラ給水は、給水ポンプ32により昇圧された後、高圧給水加熱器33において加熱されると共に、バイパスライン36へ分岐されたボイラ給水の一部により高圧ガスクーラ37において排ガスの熱が回収され、再び蒸発器5へ供給される。
【0034】この結果、図2に示す如く、低圧ガスクーラ39の間接循環水入口側の温度を130℃程度とし、且つ低圧ガスクーラ39のガス出口側の温度を160℃程度とすることが可能となるため、前記低圧ガスクーラ39のガス出口側に低温腐食が発生する心配はなく、しかも、図3に示す如く、熱交換器45のボイラ給水出口側の温度は150℃程度に抑えることが可能となり、脱気器31でのボイラ給水の飽和温度を越えることがなくなり、バイパスライン38における熱交換器45の下流側でスチーミングが発生し、ボイラ給水の流れのバランスが悪くなったり、ハンマリングが起こったりすることもなくなる。
【0035】尚、前記低圧ガスクーラ39の間接循環水出口側の温度は、図2に示す如く、170℃程度となるが、間接循環水加圧タンク47には、窒素ガスが供給されて、間接循環水管路46の内圧が所望の圧力(およそ15[kgf/cm2])に高められているため、この場合の間接循環水の飽和温度はおよそ200℃程度となり、間接循環水管路46内においてスチーミングが発生する心配もない。
【0036】又、低圧ガスクーラ39での排ガスの温度降下は、図2に示す如く、220℃から160℃となって、小さくならず、熱回収が充分に行われて、効率が低下することもない。
【0037】こうして、低圧ガスクーラ39のガス出口側に低温腐食を発生させることなく且つ効率を低下させることなく、バイパスライン38における低圧ガスクーラ39の下流側でのスチーミングの発生を防止し得る。
【0038】尚、本発明の加圧流動層複合発電設備は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0039】
【発明の効果】以上、説明したように本発明の請求項1〜3記載の加圧流動層複合発電設備によれば、低圧ガスクーラ39のガス出口側に低温腐食を発生させることなく且つ効率を低下させることなく、バイパスライン38における低圧ガスクーラ39の下流側でのスチーミングの発生を防止し得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の全体概要構成図である。
【図2】本発明を実施する形態の一例において、低圧ガスクーラ39における間接循環水の温度上昇と排ガスの温度降下との関係を表わす線図である。
【図3】本発明を実施する形態の一例において、熱交換器45におけるボイラ給水の温度上昇と間接循環水の温度降下との関係を表わす線図である。
【図4】従来例の全体概要構成図である。
【図5】従来例において、低圧ガスクーラ39におけるボイラ給水の温度上昇と排ガスの温度降下との関係を表わす線図である。
【符号の説明】
1 過熱器
2 再熱器
3 セル
5 蒸発器
6 ボイラ給水系統
7 圧力容器
10 蒸気タービン設備
11 高圧タービン
12 中低圧タービン
14 コンプレッサ
17 流動層
18 燃料
24 蒸気タービン発電機
26 ガスタービン
27 ガスタービン発電機
28 復水器
30 低圧給水加熱器
33 高圧給水加熱器
34 煙道
36 バイパスライン
37 高圧ガスクーラ
38 バイパスライン
39 低圧ガスクーラ
44 間接循環水系統
45 熱交換器
46 間接循環水管路
47 間接循環水加圧タンク
48 間接循環水ポンプ

【特許請求の範囲】
【請求項1】 復水器(28)で蒸気を冷却凝縮させたボイラ給水を、低圧給水加熱器(30)と高圧給水加熱器(33)とで加熱するボイラ給水系統(6)と、コンプレッサ(14)で圧縮された空気が供給される圧力容器(7)内に設けられ、前記ボイラ給水系統(6)から供給されるボイラ給水を蒸気化する蒸発器(5)と、該蒸発器(5)で生成された蒸気を過熱する過熱器(1)と、温度が低下した蒸気を再熱する再熱器(2)とが内装され、且つ内部に流動層(17)が形成されるセル(3)と、該セル(3)内の流動層(17)に供給され燃焼した燃料(18)の燃焼排ガスにより回転駆動され、前記コンプレッサ(14)及びガスタービン発電機(27)を駆動するガスタービン(26)と、前記過熱器(1)で過熱された蒸気によって回転駆動される高圧タービン(11)と、該高圧タービン(11)を駆動した後前記再熱器(2)で再熱された蒸気によって回転駆動され且つ該蒸気を前記ボイラ給水系統(6)の復水器(28)へ導く中低圧タービン(12)とからなり、蒸気タービン発電機(24)を駆動する蒸気タービン設備(10)と、前記ガスタービン(26)のガス出口側に接続された煙道(34)途中に設けられ、且つ高圧給水加熱器(33)のバイパスライン(36)を流れるボイラ給水によって排ガスの熱を回収する高圧ガスクーラ(37)とを備えた加圧流動層複合発電設備であって、前記高圧ガスクーラ(37)より下流側の煙道(34)途中に、間接循環水系統(44)を流れる間接循環水によって排ガスの熱を回収する低圧ガスクーラ(39)を設けると共に、前記間接循環水系統(44)途中に、低圧給水加熱器(30)のバイパスライン(38)を流れるボイラ給水によって前記間接循環水の熱を回収する熱交換器(45)を設けたことを特徴とする加圧流動層複合発電設備。
【請求項2】 間接循環水系統(44)を、間接循環水を流通せしめる間接循環水管路(46)と、該間接循環水管路(46)途中に設けられ、且つ間接循環水管路(46)の内圧を所望の圧力に高めるための間接循環水加圧タンク(47)と、前記間接循環水管路(46)途中に設けられ、且つ間接循環水を圧送して循環させるための間接循環水ポンプ(48)とによって構成した請求項1記載の加圧流動層複合発電設備。
【請求項3】 間接循環水加圧タンク(47)に、窒素ガスを供給することにより、間接循環水管路(46)の内圧を所望の圧力に高めるよう構成した請求項2記載の加圧流動層複合発電設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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