説明

加水分解安定性ポリアミド

本発明は、少なくとも1種のダイマー脂肪酸、少なくとも1種の炭素数6〜24の脂肪族ジカルボン酸、ならびに脂肪族、脂環式および/またはポリエーテルジアミンの反応生成物に基づくポリアミドの使用であって、末端アミン基が含まれて、ポリアミドが2〜20mgKOH/gのアミン価を有するようにアミン成分の量を選択する、低圧射出成形法における成形部品の製造のための使用に関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、射出成型法で使用するポリアミドに関する。このポリアミドは、適度な粘度を有するべきであり、また加水分解に対して改善された安定性を示すべきである。
【背景技術】
【0002】
欧州特許出願第0749463号には、二量体化された脂肪酸に基づくポリアミド、ならびにフィラーとして炭酸カルシウムを含有する熱溶融接着剤が記載されている。この熱溶融接着剤のポリアミドは、50%未満の割合のダイマー脂肪酸を含有するのみである。さらなる成分として、ポリエーテルジアミンと炭素数2〜40の脂肪族ジアミンを使用する。アミン末端基を有するポリアミドが記載されている。この熱溶融接着剤は、一般的な接着剤用途として開示される。
【0003】
例えば、ポリアミドに基づく成形部品も既知である。欧州特許出願第1533331号には、射出成形法による電子部品を製造するための成形部品の製造用の成形材料として、C18〜C24ダイマー脂肪酸に基づくポリアミドが記載されており、これらはさらにダイマージアミンを含む。用途として、例えばケーブル、ケーブルコネクタ、コンタクトスリーブなどの他の成形部品をこの液状熱溶融接着成形部品に封入することができ、それにより堅固な機械的接合を提供できることが記載されている。記載されている実施態様において、アミン成分として炭素数24〜48のダイマー脂肪アミンが使用されている。
【0004】
欧州特許出願第0965627号には、ポリマー脂肪酸と脂肪族ジカルボン酸に基づき構成されるポリアミド熱溶融接着剤が記載されている。COOH/アミン同当量の生成物を使用するか、わずかに過剰のカルボキシル基を使用する。用途として、既知の熱溶融接着剤の接着用途が記載されている。
【0005】
一方で、既知のポリアミド熱溶融接着剤は、典型的な熱溶融接着剤として使用することができる。この場合、これらの接着剤が低粘度であり、溶融した接着剤が基材と接着することができる十分な開放時間を有することが有用である。ここでは、基材に対する高い接着性が必要であり、これらは基材間で堅固な結合でなければならない。
【0006】
ポリアミドに基づく成形部品を用いる場合、良好な機械的安定性およびポリマーの柔軟性が得られるようにその特性を選択することが多い。これらの成形部品は恒久的に柔軟なままであるべきであるが、昇温で寸法安定性のある物品を形成できなければならない。この場合、低い適用粘度および比較的低い軟化点が有益であるため、この挙動はそのような部品を製造するための特性とは対照的である。成形部品としての利用に対しては、上昇する温度においても機械的安定性が良好であるべきである。このため、高い融点および軟化点を選択することが有利である。
【0007】
常時荷重のポリアミド成形部品の場合、それらは加水分解に対してある程度の安定性しか有していない。これは、比較的高い湿度とさらに熱への暴露の結果、成形部品の機械的特性が変化し、歪み挙動や弾性率の低下といった事実により現われる。それ故に、これらの成形部品全体の機械的安定性は悪影響を受け、部品の不具合を生じ得る。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】欧州特許出願第0749463号明細書
【特許文献2】欧州特許出願第1533331号明細書
【特許文献3】欧州特許出願第0965627号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
したがって、本発明の課題は、射出成型法における成形部品として使用するのに適当なポリアミドを提供することである。このポリアミドは、加工温度で低粘度であるべきであり、同時に使用条件下で軟化点が成形品の機械的過負荷を生じないよう十分に高くなければならない。さらに、これらの機械的特性は、水および昇温へ長期間暴露されても維持されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この課題は、少なくとも1種のダイマー脂肪酸、少なくとも1種の炭素数6〜24の脂肪族ジカルボン酸、および脂肪族、脂環式および/またはポリエーテルジアミンの反応生成物に基づくポリアミドの使用であって、主にアミン末端基が含まれ、ポリアミドが2〜20mgKOH/gのアミン価を有するようにアミン成分の量を選択する、低圧射出成形法における成形部品の製造のための使用により達成される。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明に適するポリアミドは、低い吸水性を示すべきである。低い吸水性は、アミン成分およびカルボン酸成分の選択および量により達成される。さらに、低い加工粘度を維持し、同時にポリアミドの高い軟化点を確保すべきである。
【0012】
本発明によれば、このために下記成分から構成されるポリアミドを使用することができる:
50〜98モル%のダイマーまたはポリマー脂肪酸、
2〜50モル%のC〜C24脂肪族または脂環式ジカルボン酸、
0〜10モル%のC12〜C18モノカルボン酸、
(合計100モル%となる)、および
100〜60モル%の脂肪族および/または脂環式ジアミン、
0〜40モル%ポリオキシアルキレンジアミン
(合計100モル%となる)。
ここでは、カルボキシ当量よりわずかに過剰のアミノ当量であるべきである。
【0013】
本発明の意義の範囲において、ダイマーまたはポリマー脂肪酸は、天然原料からの既知の二量体化方法で得ることのできるダイマーまたはポリマー脂肪酸である。これらは、不飽和長鎖脂肪酸から製造され、その後蒸留により精製される。工業用ダイマー脂肪酸として、蒸留度により、5%未満の一塩基性脂肪酸、実質上C18脂肪酸(例えば、リノレン酸またはオレイン酸)、最大98重量%のC36二塩基性脂肪酸(狭義の意味のダイマー脂肪酸)、および少量の多塩基性脂肪酸(「トリマー酸」)が含まれる。ポリマー脂肪酸混合物中のモノマー、ダイマーおよびトリマー脂肪酸の相対比率は、使用する出発成分の性質、重合、二量体化若しくはオリゴマー化条件および蒸留分離の程度に依存する。蒸留により精製されたダイマー脂肪酸は、最大98重量%のダイマー脂肪酸を含む。別の加工段階において、これらのダイマー脂肪酸を水素化することもできる。本発明によれば、これらの水素化ダイマー脂肪酸を使用することもできる。
【0014】
ダイマー脂肪酸に加えて、ポリアミドの酸成分はC〜C24ジカルボン酸も含有すべきである。これらのジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、グルタル酸、スベリン酸、またはピメリン酸等が挙げられる。芳香族ジカルボン酸(例えば、テレフタル酸、イソフタル酸または前記ジカルボン酸の混合物)の配合を合成反応において用いることもできる。しかしながら、好ましくは長鎖脂肪族ジカルボン酸(例えば、C10〜C18)を選択する。この場合、得られるポリアミドによる吸水性を下げることができる。
【0015】
同様に、炭素数10〜18の長鎖アミノカルボン酸、例えば、11−アミノウンデカン酸若しくはラウリルラクタムを、ジカルボン酸の代わりに加えることもできる。
【0016】
ジアミン成分は、実質的に1種以上の脂肪族ジアミンからなり、アミノ基は炭素鎖の末端にある。この脂肪族ジアミンは、2〜20個の炭素原子を含むことができ、この脂肪族鎖は直鎖または分枝鎖である。その例は、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、ジプロピレントリアミン、1,4−ジアミノブタン、1,3−ペンタンジアミン、メチルペンタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、2−(2−アミノメトキシ)エタノール、2−メチルペンタメチレンジアミン、C11ネオペンタンジアミン、ジアミノジプロピルメチルアミンまたは1,12−ジアミノドデカンである。特に好ましい第1級アルキレンジアミンは、偶数の炭素原子を有するC〜C12ジアミンである。
【0017】
アミノ成分は、環状ジアミンまたは複素環式ジアミン、例えば、1,4−シクロヘキサンジアミン、4,4’−ジアミノジシクロヘキシルメタン、ピペラジン、シクロヘキサンビス(メチルアミン)、イソホロンジアミン、ジメチルピペラジン、ジピペリジルプロパン、ノルボルナンジアミンまたはm−キシリレンジアミンなどを含有することもできる。特定の実施態様は、アルキレンジアミンと環状ジアミンの混合物を使用する。
【0018】
ポリアミノアミドが高い柔軟性を示すべきである場合、ポリオキシアルキレンジアミン、例えば、ポリオキシエチレンジアミン、ポリオキシプロピレンジアミン、またはポリテトラヒドロフランジアミンをさらに使用することができる。ここで、150〜4000g/モル、好ましくは300〜3000g/モルの分子量(数平均分子量、Mn)を有するポリオキシアルキレンジアミンが好ましい。本発明に適するポリアミドのアミン成分として、第1級アミノ末端基を有するポリエーテルポリオールが好適であり、特に吸水性でない、若しくはわずかに吸水性のポリエーテルポリオールが好適であり、これらの例はポリテトラヒドロフランまたはポリプロピレンオキシドに基づくポリエーテルポリオールである。
【0019】
使用すべき原料として単官能、二官能または三官能原料を選択する場合、可溶性生成物、すなわち非架橋性生成物が得られるようにすべきである。例えば、三官能成分(トリマー脂肪酸)の比率を下げおよび/または単官能アミン若しくは脂肪酸含量を増やすことにより架橋またはゲル化が起こる場合に、適するポリアミドを得ることができる。直鎖状ポリアミドの構造により、より低い粘度も得られる。
【0020】
一般的に、アミンとカルボ酸の量は、ポリアミドが2〜20mgKOH/g(DIN53176)のアミン含量を有するように、特に、アミン価が2〜10となるように選択する。短鎖ジアミンおよび脂肪族ジカルボン酸の選択およびダイマー脂肪酸の純度の選択により、熱溶融接着剤の粘度および粘度/温度プロファイルならびに軟化点のいずれをも、熱溶融接着剤が本発明の使用に適するように調節することができる。(GPCにより測定され得る重量平均分子量(Mw)として測定した)分子量は、10000〜200000g/モル、特に20000〜120000g/モルであってよい。ポリアミドの酸価は低く、通常、2mgKOH/g未満、特に1mgKOH/g未満である。
【0021】
対応するポリアミド組成物は、溶融状態で膨張可能であり、低圧射出成形法において射出可能であるべきである。適するポリアミドの粘度は300〜100000mPas(180〜240℃の範囲で測定、ASTM D3236)であるべきであり、好ましくは50000mPasまで、特に500〜5000mPasであるべきである。適するポリアミドの軟化点は、120℃より高く(「環球」法、ASTM E28)、特に150〜250℃であるべきである。
【0022】
本発明の使用に対する好適な実施態様は、
50〜75モル%のダイマー脂肪酸、
25〜50モル%の、炭素数6〜24、特に10〜18の脂肪族若しくは脂環式ジカルボン酸、
0〜10モル%モノカルボン酸
(合計100モル%になる)からなるカルボン酸から構成されるポリアミドを使用する。
【0023】
別の実施態様は、混合物として、特に70〜98モル%の脂肪族および/または脂環式ジアミン、好ましくは脂肪族および脂環式ジアミン、特に炭素数2〜12の脂肪族および脂環式ジアミンと、2〜30モル%の、p−テトラヒドロフラン若しくはポリプロピレングリコールに基づくポリオキシアルキレンジアミンの混合物(合計100モル%となる)としてアミンを使用する。
【0024】
全体として、ジカルボン酸は、好ましくはジアミンに対して10%までの半化学量論的な量で使用され、それにより、アミノ末端ポリアミドが形成される。
【0025】
本発明に適するポリアミドの必須特性は、その耐加水分解性である。吸水性を低下させるための成分選択により、水/湿度に対する耐性が強化される。本発明によれば、この安定性は、水に浸し、その後乾燥することによるサンプルの引張強度の低下が20%未満となるよう選択すべきである。試験時、試験断片を85%相対湿度、85℃の温度で1000時間貯蔵する。その後、約0.05%の水分量まで試験断片を乾燥させる。機械的値をその前後で測定する。それ故に、本発明のポリアミドは、湿潤適用条件下で安定な成形品として適当である。
【0026】
ポリアミドの製造方法は既知である。これらの方法においては、原料を溶融し乾燥し、昇温下で互いに反応させる。形成された反応水を混合物から除去する。適する分子量が得られた時点で、ポリマーを充填し、冷却する。ポリマーは、ブロック状、棒状およびペレット状に充填することができる。また、ポリマー合成直後に、他の添加剤を添加することもできる。
【0027】
一般的な添加剤とともに、本発明に適するポリアミドから可溶性成形材料(組成物)を得ることもできる。例えば、可塑剤、接着促進剤、安定化剤、消泡剤、流動性調整剤またはフィラーをさらに含有させることができる。可塑剤は、組成物の可塑性を高める:例えば、極性可塑剤、例えばエステル、長鎖アミンおよびスルホン酸エステルを使用することができる。この場合、可塑剤はポリマー鎖の安定性に影響を与えるべきでない。さらに、必要に応じてフィラー、例えば、ケイ酸塩、タルク、炭酸カルシウム、クレイ、カーボンブラックまたは顔料ペースト/顔料を少量使用してもよい。しかしながら、特に成形材料は、少量、5重量%未満の顔料またはフィラーしか含有せず、特に、フィラーを含有しない。
【0028】
意図する用途により、組成物を安定化することが適切であり得る。酸化防止剤として、ここでは特に、ポリマーに基づき2.5重量%までの量の立体障害のフェノールまたは芳香族アミン誘導体型の酸化防止剤が適する。このタイプの生成物は、当業者に既知である。溶融のための成形材料として、その組成物は溶剤を含有しない。
【0029】
成形材料として使用するための組成物は、可溶性ポリアミドから既知の方法により製造することができる。これは、溶融物に上記添加剤および助剤物質を添加することにより達成することができる。押出機中で混合することにより、成分を連続的に均質化することもできる。均質化は製造直後にも行うことができるが、特定の組成物を加工直前にのみ混合することもできる。
【0030】
本発明の使用では、成形材料を溶融し、その後低圧射出成形法において使用する。
【0031】
例えば、押出、鋳造、射出成形、圧縮成形、トランスファー成形などの既知の加工法により、これらの成形材料から成形部品を製造することができる。しかしながら、本発明によれば、低圧射出成形により、成形材料を成形部品に加工する。この射出成形サイクルは、以下の工程を含んでなる:
(a)結合すべき任意の部品を挿入した後、金型を閉じる。
(b)溶融成形材料を、0.5〜50barまでの圧力で、必要に応じて保持圧力をかけて金型へ射出する。
(c)成形材料を放置し、冷却により凝固させる。
(d)金型を開く。
(e)射出成形部品を金型から取り出す。
【0032】
低圧射出成形法は、通常、2〜40barの範囲、160〜250℃の温度で行われる。
【0033】
本発明において、成形材料として使用することができるポリアミド組成物は、高い機械的安定性により識別される。同時に、この組成物は弾力性がある。さらに、この組成物は、高い機械的強度、すなわち、製造されたそのままの形状において寸法的に安定であることにより識別される。
【0034】
成形材料における本発明に従うポリアミドは、特に湿気に対する高い安定性により識別される。本発明の使用により製造することができる成形部品は、例えば野外や地面の環境にさらされる。それらはそこで、高い湿度および変化する気温にさらされる。湿度は最大100%にまでなり得、温度は周囲温度範囲(例えば−10℃〜90℃)であり得る。これらの状況下、本発明に従い使用され得るポリアミドは高い安定性を有することが示された。湿度および上昇温度の長期影響下においても、ポリアミド鎖の水分解は観察されない。これらの状況下、成形部品は、少量の水を吸収し、機械的特性の変化を生じることがわかっている。この変化は機械的安定性の低下として明らかになる。吸収した水を除去した後でさえも、初期強度には達しない。本発明に従う成形材料を使用した場合には、吸収した水の乾燥および除去後、機械的強度または破断点のびのわずかな低下が観察されただけであった。この材料からなる組成物または成形部品は、水に浸す前と同じ機械的強度を有する。
【0035】
成形材料として本発明に適当なポリアミドを使用することにより、環境条件に対する高い安定性を有する成形品が得られる。ポリアミドの低い粘度により、これらを低圧射出成形法において使用することができる。この場合、加工装置に対する必要条件は少なく、加工時間も短い。このことは迅速な加工および製造サイクルにつながり、また費用効率の高い成形部品製造を可能とする。
【実施例】
【0036】
実施例1
62.46モル%のダイマー脂肪酸、37.54モル%のセバシン酸、10.23モル%のJeffamine D 2000、48.98モル%のピペラジンおよび40.79モル%のエチレンジアミンから、それ自体既知の方法により、反応水の除去による縮合反応によりポリアミドを調製した。
【0037】
特性値:アミン価:6mgKOH/g、溶融粘度:4000mPas(210℃)、軟化点:160℃
【0038】
比較例2
同様に、62.10モル%のダイマー脂肪酸、37.90モル%のセバシン酸、9.54モル%のJeffamine D 2000、50.95モル%のピペラジンおよび39.51モル%のエチレンジアミンから、それ自体既知の方法により、反応水の除去による縮合反応によりポリアミドを調製した。
【0039】
特性値:アミン価:6mgKOH/g、溶融粘度:4000mPas(210℃)、軟化点:150℃
【0040】
実施例1と比較例2のポリアミドから、ダンベル形状の試験断片を作り、破断点伸び、引張強度および粘度を測定した。
【0041】
その後、対応する試験断片を85℃、85%相対湿度で貯蔵した。1000時間後、力学的数値を再度測定した。
【0042】
【表1】

【0043】
引張強度/破断点伸びは、DIN ISO 527に従って測定した。
【0044】
吸収した水を乾燥および除去した後、機械的安定性はほとんど同じままであった。一見したところ、ポリマー分解は起こらなかった。比較例では、ポリアミドの分解が見られた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のダイマー脂肪酸、少なくとも1種の炭素数6〜24の脂肪族ジカルボン酸、ならびに脂肪族、脂環式および/またはポリエーテルジアミンの反応生成物に基づくポリアミドの使用であって、アミン基が主に末端位に含まれて、ポリアミドが2〜20mgKOH/gのアミン価を有するようにアミン成分の量を選択する、低圧射出成形法における成形部品の製造のための使用。
【請求項2】
ポリアミドが50〜98モル%のダイマー脂肪酸、2〜50モル%のC〜C24脂肪族ジカルボン酸、0〜10モル%のC14〜C22モノカルボン酸、0〜40モル%のポリエーテルジアミンおよび60〜100モル%の脂肪族ジアミンを含んでなる請求項1に記載の使用。
【請求項3】
アミン成分が脂肪族ジアミンと脂環式ジアミンの混合物を含んでなる請求項1または2に記載の使用。
【請求項4】
〜C20ジアミンを脂肪族アミンとして使用する請求項1〜3のいずれかに記載の使用。
【請求項5】
ポリアミドが少なくとも2モル%のポリエーテルアミン、特にポリプロピルグリコールおよび/またはp−テトラヒドロフランに基づくポリエーテルアミンを含んでなる請求項3または4に記載の使用。
【請求項6】
ポリアミドの重量平均分子量(Mw)が10000〜200000g/モル、特に20000〜120000g/モルである請求項1〜5のいずれかに記載の使用。
【請求項7】
180〜240℃で測定した溶融粘度が300〜50000mPasである請求項1〜6のいずれかに記載の使用。
【請求項8】
ポリアミドが150℃を越える軟化点を有する請求項7に記載の使用。
【請求項9】
水に浸した場合にポリアミドが加水分解的に安定である請求項1〜8のいずれかに記載の使用。
【請求項10】
浸水前後での引張強度の変化が20%未満である請求項9に記載の使用。
【請求項11】
組成物がポリアミド、ならびに、付加成分として顔料、安定化剤および酸化防止剤、特に5重量%未満の顔料からなる請求項1〜10のいずれかに記載の使用。
【請求項12】
低圧射出成形法において、必要に応じて挿入物と併用する請求項1〜10のいずれかに記載の使用。

【公表番号】特表2013−505307(P2013−505307A)
【公表日】平成25年2月14日(2013.2.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529196(P2012−529196)
【出願日】平成22年8月30日(2010.8.30)
【国際出願番号】PCT/EP2010/062621
【国際公開番号】WO2011/032822
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(391008825)ヘンケル・アクチェンゲゼルシャフト・ウント・コムパニー・コマンディットゲゼルシャフト・アウフ・アクチェン (309)
【氏名又は名称原語表記】Henkel AG & Co. KGaA
【住所又は居所原語表記】Henkelstrasse 67,D−40589 Duesseldorf,Germany
【Fターム(参考)】